食料自給率を上げる必要性は?

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25楽農竹山
価値観(特に労働価値観)っていろんな言い方が出来るけど、少なくとも商品価値は交換価値なんだよね。
これが資本主義の本質になるんだけど、今一度農産品を労働価値から考えてみれば、ぜんぜん割に合わない事はわかるよね。

よく卵を物価の優等生って言う言い方がされますが、それは戦後諸物価の値上がりに対して、卵だけはほとんど値上がりしてこなかった事が言われるのですが、これは養鶏家の必死の努力の賜なのですが、それが「たべもの」の名に値するかは疑問です。
でも、これすらも円の下落で輸入飼料が相対的に値上がりしてきましたから、いつまで優等生でいられるか疑問です。
でも、卵だけでなくお米も1束150円のホーレン草も物価優等生です。

山の清水をPETボトルに詰めるだけで何百円、これも交換価値です。
都市の上水道が飲めなくなって、山の清水しか飲めないとなったら、それには都市の住民は価値を認めるんですね。

言いたい事わかる?
農家の労働は労働価値からいえば全然見合わない。それは都市住民がその労働価値を認めないで、交換価値だけで決めようとするから。
そのくせ、百姓なんか絶対嫌!なんて事を言う。
二重の農家差別というか蔑視があるわけです。

その農産物の低価格は、今では輸入農産物の代替え能力でますます下がりますが、これは実は農家蔑視の国際分業です。アジアの農産物は安く買いたたける。カリフォルニア産はどうよ?っていうかも知れないけれど、これも人手のかかる部分は越境メキシカンだったりプエルトリカンだったりするわけです。

危機論って言う言い方をすれば、ずっと日本農業は危機なのです。農業人口の平均年齢が60才を越えている事から言えば風前の灯火の感さえあります。
「努力してもダメだったら、やめるしかないんじゃないの?。」
まさにそういう状況なのですが、日本の農業がなくなった時本当に都市は生きていけると思いますか?

最後に、差し迫った都市の危機論。
デフレスパイラルを鵜呑みにしていますが、それは日本のアジア化です。これまで日本が為替差益や経済格差から来る人件費格差を利用して収奪してきたのですが、日本もそれに近づいているのです。
すでにアメリカなどからの穀物は円安で相対的に高騰化を始めています。アジア産だって均衡してきます。
このデフレは円安→輸入高で、もうすぐ輸入品インフレに転じます。ここで問題なのは、経済成長のない=むしろ縮小の中のインフレという、戦後始めてのインフレを体験する事です。都市は高い失業率の中でのインフレです。都市労働者は収入がないのにインフレに見舞われるのです。
その時、逃げ帰る田舎はありますか? 輸入食品が買えないのに自給率が低くて、日本人は生きていけますか?

それまで散々農家を差別してきて、その時ばかりはHELP!ですか?
間違っても>>24等は、口が裂けても農家に助けてとは言わない様に。