>>111 4月23日に日本農業新聞に掲載された以下のようなニュースがあります。
『口蹄疫疑い3例 中国産稲わら使用/宮崎県 慎重に経路究明
宮崎県内で口蹄(こうてい)疫の疑似患畜が4例確認された問題で、同県の22日までの調査によると、
3例目までの農家はいずれも中国産稲わらを使っていたことが分かった。流通経路は複数に分かれてい
るという。さらに、中国産稲わらの輸入条件にはウイルスを死滅させる加熱処理が入っていることから、
同県は感染源と感染経路の究明を慎重に進めている。同県は引き続き、農水省と連携し、当該農家ら
の協力を得ながら、家畜や車の移動、人の出入り、中国産稲わらを含む飼料の利用状況野生動物との
接触の可能性、気象条件などを全体的に調査。感染源と感染経路の究明を進めている。』
というものです。この記事の中で、わたくしが問題と思う点、それは後半の “野生動物との接触の
可能性” という点です。
そしてたびたびこのブログでもお伝えしているとうり、全国で獣害が発生している〔08年度は全国で
約54億円〕ことは、農業関係者ならずとも周知の事実。なかでも、イノシシによる農作物被害が深刻に
なっているという現実があり、そのイノシシの被害の約4割を占める被害地、それが九州・山口・沖縄
という点があります。
そしてもうひとつ、口蹄疫にかかる動物の種類です。そう、口蹄疫(こうていえき)は偶蹄類である
“牛、水牛、山羊、羊、鹿、豚、猪、カモシカ” などが感染するウイルス性の急性伝染病なのです。
つまり、“野生動物との接触 × 九州のイノシシ被害 × 感染したイノシシ” と、なります。
この意味がおわかりになりますでしょうか。そうなんです、これからいちばん心配しなければならな
いこと、それは野生動物が口蹄疫に感染することを防ぐことだ。ということです。なんといっても、
野生動物には検問が 効きませんから。