.ノ ヽ 丿
長 く 素 日青 | し く
ヽ つ ヽ
十 ヽ
憂 鬱 | 一 日
(/ヽ
・原作椎名誠「長く素晴らしく憂鬱な一日(角川書店)」。
・基本的に本文を流用。
・都合上、省いたり加工したりする文もあります。
【第一話 三時の夕子とゴケアオミドロ その1】
──ヽ ヽ
/ | /
・ここら辺 | ./
.| . | /
.| . | .|
────┐ | . | .|
│ / ヽ .|
ヽソ \ |
おれの仕事場は新宿御苑にある。
賃貸マンションのワンルーム。細長い部屋だ。
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (・д・ ,,)
| ( ∽ )
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
窓から新宿御苑の樹が半分だけ見える。
残りの半分は新宿通りをはさんだ向いのビルに隠れて見えないのだ。
r───────────────────
|──────── | ── |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | (株)| . |
|──────── | | . | /|
| │;;;;│ 某 │ /;;;; |
| │;;;;│ 商 │ -───-v-;;;;;;;;;; |
| │;;;;│ 事 │ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
|──────── | ── Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
|──────── | ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
─────────────── >;;;;;;;;;;;;;;;;<
向いのビルには三つの会社が入っている。
おれの部屋の窓からほぼ正面に見える会社はビルの三フロアを使用していて、見たところ従業員ざっと八十人。
某 商 事 制 服 之 見 本 図
∧_∧ ∧_∧
(,, ´∀`) ( ‘∀‘)
( Y ,) (;;;;ヾY;;;;)
│ │ │ /;;;;;;;;;;;;ヽ
(__)_) (__)_)
男六割、女四割ぐらいの配分比で、女たちはグレーのあかぬけない制服を着ている。
男は夏も冬も全員ワイシャツだ。
あれは恐らくその会社の経営者が
社内で仕事をする時はワイシャツ姿が望ましい。
男がワイシャツの袖をまくりあげて一心に
業務遂行する姿を私は好む。
───y─────────────────
∧∧
(゚/Д゚)
(| Y ⊃
| |
(_/ヽ_)
───^ ──────────
妻のきえ(五十四歳)も大変好む。
などということを過日語ったことがあるのではあるまいか。と思うのだ。
(゚/Д゚)'s wife is (*゚/ワ゚)?
↑Kie(age 54)
─────○──────────
。
.
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (・д- ,,)
| ( ∽ )
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
果して妻の名前がきえで、五十四歳なのかどうかはまったくわからないが、
たぶんそんなところだ。
──────
(゚/Д゚) |
─── ─ 冊
─── \| . ┐| | ̄ ̄ ̄
───── ┘|- ───────
─────┐ | | . |口口口口口口口
─────┘ |- .| ┌────
─────┐ | |口< (・д・ ,,) |
─────┘ | | └────
─────┐ | |口口口口口口口
─────┘ | |
経営者の席は九階の窓ぎわにあって、八階のおれの部屋から見るとすこし見上げるような位置にある。
逆にいうと、その経営者からおれの部屋はいつも見下ろすようになっているのだ。
─────────────────
│ │
│ │ ∧∧
│ │ (゚/Д゚)D
│ │ ( Y /
─────────────────
その経営者は時おり窓をあけ、外を眺めながら電話をかけていることがある。
上品ないい顔をしている。どんな仕事をしている会社か分からないが、
従業員八十人くらいの規模の経営者にしておくのは惜しいような気もする。
─────────────────
│ │
│ │ ∧∧
│ │ (゚/ー゚)D
│ │ ( Y /
─────────────────
その経営者は電話の受話器を耳にあて、窓から外を眺めながら、
時おりニマッと笑うことがある。
ヽ
/;;;|
ヽ ̄ ヽ-v-;;;;;;;/
Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
.|;; ; ; ;;; ; ;;; ;;; ;| |ヽ
.| / ;; ; ; ;; ..| ) Eヽ
ヽ __,ノ ,ノ/_ヽ/
> < /
ニヤリではなくて、あくまでもニマッなのだ。
電話の相手が何かその経営者をニマッとさせるようなことを言ったのだろうと思うのだが、
おれの察するところ、
∧∧
(*゚/ワ゚)
( つと きえ 五十四歳
| |
,( ソヽ_)
その相手は決してその妻きえ(五十四歳)ではないような気がする。
ふとその電話の主は愛人Aからではあるまいか、と思ったが
その推測はあまりにも安易かつ通俗的な全日本プロレス解説者ふうの思考ではあるまいか、
と素早く思い、頭をたれてしまったのだった。
/ヽ
\ ̄ ̄ ̄ヽ_ / ,|
ヽ V |
. Y |ヽ |
| し |
| ..|
ヽ  ̄ ̄ヽ ./
> <
おれはその自己業務内容のうち二分の一を小説家として申請公示しており
すでに三誌に普遍不毛の連載を書いているヒトなのである。
それがこのような亀屋万年堂ナボナはお菓子のホームラン王です的発想です敵発想で終始していたのでは
断固として名作は生まれない、という真実の事実というものに気づいてしまったのであった。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
───┐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. |∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
〆 (・ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─Ll─ ,と );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─── i i ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
口口 i,_,ノi,_,ノ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
俺はよろよろと立ち上がり、部屋の一番奥まった薄暗がり地帯へ行って水道の栓をひねった。
湯をわかし、濾過式コーヒーでも飲もうかと思ったのである。
水道の栓をひねると、少し赤茶色の水が出てきた。このごろのビルの水はこういうことがよくある。
│ │
│ │
' ⌒ヽ
ヽ|;;;;;;|
|;;;||;|
,|;;;||:||
,|;;;||::|
,|;;;||:||
,|;;;||::|
,|;;;||:||
一分ほどそのまま流しっぱなしにしていると、通常の透明な水になるのだが、
近ごろわたくしは、このビルの水道供給体制にある種の疑念を抱いている。
──────
(゚/Д゚) | ↓
─── ─ 冊
─── \| . ┐| | ̄ ̄ ̄
───── ┘|- ───────
─────┐ | | . |口口口口口口口
─────┘ |- .| ┌────
─────┐ | |口< (・д・ ,,) |
─────┘ | | └────
─────┐ | |口口口口口口口
─────┘ | |
そこで何時か頃合をみはからってわたくしは屋上の塔屋にのぼり、
──────
(゚/Д゚) | ↓
─── ─ 冊
─── \| . ┐| | ̄ ̄ ̄
───── ┘|- ───────
─────┐ | | . |口口口口口口口
給水タンクの圧重蓋をあけてその中をのぞいてみよう、
_ ──── _
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ
|ヽ _;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_ ノ
|;;;; ──── ;;;|
|;;;;;;;;;|-|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |TTTTTTTTTTTTTTTTTT
|;;;;;;;;;|-|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |──────── /l
|;;;;;;;;;|-|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | /l/|
|;;;;;;;;;|-|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | |,/ ..|
と密かに考えているのだ。
【続 く】
なんかいいなあ、この感じ
期待
いいね。お気に入りにいれときます。
期待保守
23 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/02/22(月) 19:19:06 ID:XOHuRbDq0
【第ニ話 三時の夕子とゴケアオミドロ その2】
___
∧_∧ _|メンテ|
(,, ´д`) (´<_` ,,)
( つLl ( ∽ ,)
│ │ │ │ │ │
(__)_) (_(__)
以前どこかの共同ビルで水が赤濁しどうもなにか変な臭いがする、というのでメンテナンス業者が調べたところ、
う わ あ び っ く り
___
∧_∧ |メンテ|_
(, ゚д゚) ( ゚_ゝ゚)
( つLl (, ∽ )
│ │ │ │ │ │
(__)_) (__)_)
∧_,,:;
と(゚'Д;゙;;;;)@;・⌒:;;・:;.,
塔屋の水槽から男の腐乱死体が出てきた、という話を聞いたことがある。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
───┐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. |∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
〆 (^ コ∀- ,,);;;;ホッ;;;;;;;;;;;
─Ll─ ヽ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─── i i ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
口口 i,_,ノi,_,ノ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
そこで慌てて自分の部屋の水を飲んだところ、
とりあえずはなにかそういったただならぬ臭いというものはしないようなので
このビルの水槽に腐乱死体は入っていないだろうと思った。
単 純 明 快 水 槽 内 部 之 図 解
↓下駄
│ │
│----------------コフ-----..│
│ │
│ │
│ │
│ │
│ │
│ │
│ │
│ │
│ │
└────────────┘
しかし今はこれだけの時代である。
下駄の一足や二足は浮遊しているかもしれない。
プライヤーと
↓アルミホイル一巻きものの スパナ
くしゃくしゃになったやつ ↓
│ ./^ヽ _ .n ←水虫たむし治療剤 ..│
│ /;;;;;;;ノ /ミヾミ/ (_ミ ) こ× ニ─ニ 〔_〕 ローレンゴールド液の空瓶 │
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
↑ビニールの買い物バッグ ↑古いワイシャツで石をくるんであるもの
きっちり捜せば底の方にビニールの買い物バッグ、アルミホイル一巻きもののくしゃくしゃになったやつ、
古いワイシャツで石をくるんであるもの、プライヤーとスパナ、
水虫たむし治療ローレンゴールド液の空瓶といったものぐらいは堆積しているような気がする。
│ .|
│____________________________________________________________________________________..│
│;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;│
│''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''│
│ .|
それからまた給水漕から水を引く配管は水槽の下部についているだろうから、
もしかすると、水面に厚さ三〜四ミリにわたって
漂蕩糜爛性のゴケアオミドロがびっしりと浮かんでいるかもしれない。
─────────────○───────────────────
。
.
../|
ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / . |
\ ,\ / | ボーッ
Y V |
.| |
.| ── ── ..|
.| |
.| |
ヽ T ヽ /
> <
うー、いかんいかん
────y─────
../|
ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / . |
\ ,\ / |
Y V |
.| |
.| (;;;;;;;〕 ─-- | パチ
.| |
.| |
ヽ | ̄`ヽ /
>  ̄ ̄ <
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───┐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. |∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
〆 (д・ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─Ll─ ,と );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─── i i ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
口口 i,_,ノi,_,ノ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
───┐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. |∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
〆 (д・ )ボーッ;;;;;;;;;;
─Ll─ ,と );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─── i i ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
口口 i,_,ノi,_,ノ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
───┐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. |∧_∧て;;;;;;;;;;;;;;;;;; rrrrrrrr…>
〆 ( ・д)そ;;;;;;;;;;;;;;;;
─Ll─ ,と );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─── i i ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
口口 i,_,ノi,_,ノ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
そのとき、ふいに電話が鳴った。
出るか出まいか、一瞬迷った。
わたくしの仕事場には二ヶ月ほど前から無言電話がたびたびかかるようになっていた。
わたくしはおそらく二人の人間がかけているのだろう、と推測していた。
ヽrrrrrr/
∧_∧
コ─- (・−・ ,,)
,E田田ヽ ( )
─────┐ i i
!| ,i,_,ノi,_,ノ
!|
しかしこの二人はまったく別々おのおの関連のない人で、
たまたま同じ時期に同じことをやるようになっているだけではないか、と思っている。
.∧_∧
─- (,, ・−・ D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
そしてわたくしはそのうちの一人は何かの理由でわたくしに怨みをもつものであり、
もう一人は何かの理由でわたくしに敵わぬ熱い恋幕を抱くものではあるまいか、と思っている。
/ \ / \
| |
| __. | ←例えるならこのような目つきの男である
| | |
\ ─┴─ /
勿論わたくしに怨みを抱くものは性犯罪的に暗い眼をした一瞥するだにいやらしい若い男であり、
私に叶わぬ想いを抱くもう一方の無言者はなにかのつらい悲しい理由で
二十も三十も歳上の男と結婚したまだ若い人妻であるような気がする。
∧∧
(*゚ -゚)
( Y )
.丿ルリヾ
(/ U
人妻であるがゆえに自分の想う心もうちあけられず、そうして哀しく黙っているのだ。
あのひっそりとした無言のしずけさはそれ以外に考えられないなにかしらさびしい女の必死の気配というものがあるのだ。
∧∧
(*゚/ワ゚/)
( つ / 再びきえ 五十四歳
| |
,( ソヽ_)
名前は「沙織」あるいは「夕子」ひょっとすると「志津乃」さんというのではあるまいか。
間違っても「きえ、五十四歳」などというのではない―とわたくしは確信していた。
夕子だったらいいな……
─────○─────
。
.
,∧_∧
─- (,, -∀- D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
/ヽ こんにちは太田です
/ │ 陶玄房の太田トクヤです
ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / ..│─ y─ ─ ─ ─ ─ ─
\ \ / ..|
ヽ V |/\
Y |ヽ ヽ
.| | │ メ ⌒ヽ
.| /;;;;;;;;;;ヽ /;;;;;;;;;;ヽ | │( \
.| |;;;;;;;;;;; ノ ヽ;;;;;;;;;;ノ | │ ヽ ヽ
.| | │ \ ヾ
.| | /_ ソ )
ヽ  ̄ ̄ ̄ヽ ノ / /
> ヽ / /
/ /
なんだお前か
───y───
,∧_∧
─- (# -д- D < なんだ、ということはないでしょう
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
俺は夕子からの電話だと思ったんだ
───────y────────
,∧_∧
─- (# -д・ D < 夕子って誰です?
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
美貌のヒトヅマだよ。
しかし誰にも言うなよ
────y─────
,∧_∧
─- (,, -∀・ D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
,∧_∧
─- (,, -∀・ D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
,∧_∧
─- (# -д- D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
あー、分かった分かった
────y──────
,∧_∧
─- (# ・д- D < 目黒孝ニさんと徹夜麻雀をやりましょう、今月の二十二日
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
…。
─y─
,∧_∧
─- (# ・д- D < プツッ、ツー、ツー、ツー…
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
けっ
─y─
∧_∧
コ─- (# -д-)
,E田田ヽ ( )
─────┐ 人 Y
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (・д・ ,,)
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
それからなんとなく呆然とし、窓の外を見た。
向いのビルの九階の窓から従業員八十人ぐらいの会社の経営者が外を眺めつつ
電話で何か喋っているのが見えた。
─────────────────
│ │
│ │ ∧∧
│ │ (゚/Д゚)D
│ │( ( Y / )
─────────────────
経営者は窓の外を見ているが外の風景を眺めている、というわけでもないようで、
体をゆっくり左右にゆすりながら熱心に何事かを話していた。
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (・д- ,,)
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
おそらくあいつがああやって窓の外を向いて電話しているときは
女からかかってきた電話に違いあるまい。そして間違いなくその女は
∧∧
(*゚/ワ゚)
.と つ 三度きえ 五十四歳
| |
,( ソヽ_)
「きえ 五十四歳」ではあるまい、と再びつよく確信した。
ふいに一瞬、もしかするとあの電話の主は夕子もしくは夕子のような女ではあるまいか!と思った。
(゚/Д゚)'s girlfriend is (*゚ -゚)!?
─────○──────
。
.
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (・д・ ,,)
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
ふいに一瞬、もしかするとあの電話の主は夕子もしくは夕子のような女ではあるまいか!と思った。
従業員八十人ぐらいの会社の経営者がそのとりあえずのサクセスに
「むふ」もしくは「ふひひ」と含み笑い、金にまかせて若い女どうこうする、という話はいかにもありそうだ。
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (,, -∀-)≡3
| し U ホッ
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
しかし夕子もしくは沙織もしくは志津乃はとりあえずは人妻である。
あのような中小企業サクセスごときによろこぶ、ということはあるまい。
そこまで考えるとおれは少し安心した。
│ |
│____________________________________.│
│;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;│
│'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''│
│ |
───────○────────
。
.
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (-д・ ,,)
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
同時にやっぱり喉がだいぶ渇いているな、ということに気がついた。
水道の栓をひねって水を飲もうと思ったが、
深緑色をしてにぶく光るゴケアオミドロが再びちらりと頭の中に浮かんできた。
よおし……
──○──
/| 。
/ │ .
/ ∧_∧
/ (-∀・ ,,)
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
と、俺は思った。
それならば明日にでもこのビルの屋上に行き、塔屋の上の水槽を
自分で覗いてみようではないか、と思ったのだ。
そういうことがあんたにできるか!エッ!
─────y──────────
/ │
/ ∧_∧
/ (・∀・ ,,)
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
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│ │ ∧∧
│ │ (゚/Д゚)D
│ │( ( Y / )
─────────────────
【続 く】
>>55 みんな何でもかんでも甘えなんて言ってないだろ。
医者が病気だって言ったら何でも病気なのか?違うだろ?そういう話をしてんだよ。
ほんとうに病気なのかどうか調べて貰いたきゃ家から一番近い医者選んで、
出来れば内科とか外科、上に余計なもん付いてる所は駄目だよ、何でも頭でっかちは駄目。
そこで病気だって言われたんなら薬飲みゃ治るって事だよ。
何軒も何軒もドクターショッピングしてやっと病名付けて貰ったようなそんなのは
病気でも何でもないんだから、自分で努力して自分が変わるしか無いって事を言ってるんだよ。
なんか、すごいスレだな。
淡々とした小説を読んでいるような・・・そんななんとも不思議な
まったりとした気分にしてくれる。そんな物語ですねぃ。
続きを期待しています。保守。
保守アゲ。
戻ってきてくださぁい・・・
トリップ大丈夫かな?
一週間ほど回線が遮断されていました。ご迷惑おかけしました。
もうすぐ取り掛かるので、気長に待ってやってください。
うわ、やっぱり大丈夫じゃなかったか。
【第三話 三時の夕子とゴケアオミドロ その3】
び │ ぬ
し よ -|/|
/| .|/
∧__ _
(´∀` ;)>。
し.. 。J
.l |。
.( .|,_,ノi,_,ノ )
──
二時すぎにサワダがやってきた。
[非常口] !.| |
───── !.| |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | |
∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´∀`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (・д・ ,,)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
[非常口] !.| |
───── !.| |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | |
∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´∀`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (,, ・д・)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
..| ───────── ヽ
..| | 雨が降っているのか |
..| ──────y───
..| |
..| | ./|
│ / ..|
\ ̄ ̄ ̄ ̄\ ./ |
\ .ヽ / |
Y V |
.| .|
.|( ;;;;;;;) ( ;;;;;;;) .|
.| .|
.| .|
ヽ T ヽ ノ
> <
/ ヽ
.| |
とおれはあまり感情のこもっていない声で言った。
たいした雨でもないです
────y──────
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
____ |;;;;;;; ハ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
\ \ / .|。;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
Y V | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.l -‐ ‐- .| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.
! _, l.; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
> .<, ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ ヽ。; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.| \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.| > >. ;;;;;;;;;;;;;;;
.| / /。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;
.| /; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.|_ ソ。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ru
とサワダは言った。
サワダは『ブルータス』の編集部員で、わたくしの担当なのだが
わたくしが隊長をやっている東ケト会の、やつはドレイそのCなのだ。
↓ドレイその@ ↓ドレイそのB ↓わたくし
∧_∧ .∧_∧ ∧∧ ∧_∧ ∧_∧
(,, `曲´) (,, TД⊂ .(,,゚Д゚/) (,, ´∀`) (・∀- ,,)
( ) ( ノ ( / ( ) ( ∽ )
│ │ │ .│ │ │ | | │ │ │ │ │ │
(__)_) (__)_) (_/ヽ_) .(__)_) (_(__)
ドレイそのA↑ ドレイそのC↑
だからわたくしがサワダに話すときはそういうぞんざいな口調になる。
[非常口] !.| |
───── !.| |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | |
∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´∀`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (・д・ ,,)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
[非常口] !.| |
───── !.| |
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∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´∀`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (・д・ ,,)
し.. 。つ ;;;;;;;;;;;;;;;| ( )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
────ヽ─────
原稿はできていますか?
[非常口] !.| |
───── !.| |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | |
∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´∀`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (-д- ,,)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
[非常口] !.| |
───── !.| |
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∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´∀`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (,-∀- ,)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
──ヽ──
…フフフ
[非常口] !.| |
───── !.| |
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∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´д`)そ;;;;;;;;;;;;| (・∀- ,,)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| と )
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
─────ヽ─────
おいサワダ、これから
俺と一緒に屋上に行こう
──-- / ̄ ̄ /
/──/ ─,
--── ./ /
| ';. .|
| ';. .|
| ヾ'''----──------───--─ , |
| ヾ_ / |
ヽ ヾ,,,__,,,______,_,__,_,_,,.ノ .ノ
\ ./
/ \
────────ヽ──────────
屋上行ってどうします。雨が降ってますよ
とサワダはドレイ特有の懐疑的なうすら笑いを片頬に浮かべた。
[非常口] 屋上の中を見るのだよ
───── ───y───────
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | |
∧_∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
(,, ´д`);;;;;;;;;;;;;;;;;| (・∀・ ,,)
し.. 。J ;;;;;;;;;;;;;;;;;| と つ
.l |。 ;;;;;;;;;;;;;;| l |
.|,_,ノi,_,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |,_,ノi,_,ノ
───ヽ─────────
まだ見ていなかったのですか?
│ │ そうさ、ずっと旅行に出かけていて、
│ │この仕事場にやってこなかったからな。
│ │ 昨日、十日ぶりに来たんだ。
│ ───y─────────────
│
│ /ヽ
ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ / |
\ ヽ / .. |
Y V . |
.| .|
.| ── ── ..| グター
.| .|
.| r─ 、 .|
ヽ ─ 丿
> <
/ .\
/ \ /
|
| ヽ
とわたくしはなにかじつにぐったりした気持ちになりながらそう言った。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | ──────────────── 、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | | このビルの管理人はなあ、 |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |眼がいつも血走っていておそろしいんだ.|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | ──y──────────────
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| │ ̄ ̄ ̄│ヾ◎ゝ─ヨヨ]..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. .────────── .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| └────────┘ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ∧_∧ ∧_∧ .| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ( ´д`) (・д・ ,,/) !| ───────────── 、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ( ) と / !| | 給水タンクに上るところを .|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| l | l | < .見つかるとうるさいから |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| i,_,ノi,_,ノ ヽ_ノ|,_ノ | .| お前はするどく見張っていろよ |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.─────────── ───────────── '
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ───ヽ─────── ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|│ するどく見張っています | .;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─────────── ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
──── 、]┐
─────── 、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ∧_∧ ∧_∧
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||TT.(・д- ,,)TTTTT(´∀` ,,)TTTTTTTT
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ( ,) .( )
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ..l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| i,_,ノi,_,ノ i,_,ノi,_,ノ
給水タンクは屋上の端の塔屋の上にあった。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;───────;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ‖─────.‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;セキスイ;;;五屯!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .._______|;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ‖─────.‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ‖;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
タンクは硬質のプラスチックで出来ていた。
鉄梯子の横にボードがあってそこには「セキスイ五屯」と書かれていた。
セキスイという会社製の五屯容量のタンクというわけだった。
「そうか五トンか、このビルの水タンクは五トンの容量だったのか」と、
わたくしは頭の中でそう言った。
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |\ /ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | \ / │ l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. Y . ヽ / |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| │ |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.. | ) (;;;;;;〕 .| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.. | |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ _ ノ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| > <
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / ヽ l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ./ |
そのことを知ったからといって果して今後の展開が何かはなばなしく有利になるとは思えなかったが、
しかしこれもあきらかにひとつの知識なのだ、とわたくしは冷静に分析した。
給水タンクの上にも雨が降っていた。
タンクはオウド色で、同じ色の大きな円形の蓋が二ヶ所にかぶせられており、
それは錠前でしっかりと留められていた。
l l l l
l l l l l l
∧_∧
(д・ ,,)
──── 、]┐と ) l
─────── ヽ ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽノヽ,_,ノ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l
アオミドロが浮遊しているかどうかは簡単にはわからせないようにしてあるのだった。
ふーむそうか、そういうつもりなのか…
──────y───────────
l l l l
∧_∧
(д- ;) ガックシ
──── 、]┐と ) l
─────── ヽ ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽノヽ,_,ノ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l
どうしたんですか、うまくいかないんですか
──────y───────────
.∧_∧
と(, ´∀` ,)つ
とサワダが下から大きな声で言った。
大きな声を出すな
赤眼の管理人があがってくるじゃないか
────────y────────
l l l l l l
∧_∧
( # ・д)
──── 、]┐と ) l l l l l
─────── ヽ ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽノヽ,_,ノ l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| 聞こえやあしませんよ
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ∧_∧
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||TT.(´∀` ,,)TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| .と つ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ..l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| i,_,ノi,_,ノ
l l l l
l l l l l l
∧_∧
(д- ,,) ウーム
──── 、]┐と ) l
─────── ヽ ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽノヽ,_,ノ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l
考えてみると、その気になれば給水タンクまでこのように簡単に上れてしまうのだから、
蓋がすぐあいてしまうような構造になっていたらここに何を入れられるかわかったものじゃないのだ。
l l l l
∧_∧
(∀- ,,) ヒトアンシンカモ?
──── 、]┐と ) l
─────── ヽ ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽノヽ,_,ノ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l
鍵つきの蓋があうというのはこのビルの中に住む者にとってとりあえず安心できることであった。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ∧_∧
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||((,, ・д)l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ヽ ) l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ノ | l l l l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||.,_,ノ ヽ,__,)
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
鉄梯子を降りながら振りかえると、向いの会社が見えた。
七、八、九階と三フロアを使っているその会社は給水タンクから見ると実にあからさまに全容がよく見えた。
.─────
│(・д・ ,,) |
────── ── ──
(゚/Д゚) | |/
─── ─ 冊
─── \| . ┐| | ̄ ̄ ̄
───── ┘|- ───────
─────┐ | | . |口口口口口口口
いつもだとわたくしの部屋はその会社の経営者に見おろされる位置にあるのだが、
そこからは経営者だけでなく男子社員女子社員ひとまとめにして上からみおろすことができた。
くふくふ…
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ──y──
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ∧_∧
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||((,, -∀)l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ヽ ) l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ノ | l l l l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||.,_,ノ ヽ,__,)
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
とわたくしはそこで意味もなく笑った。
──── 、]┐
─────── 、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;◎ ;;| .|| l l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ∧_∧ ∧_∧
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .||TT.(,, ・д・)TTTTT(´д` ,,)TTTTTTTT
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ( ,) .( )
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|| ..l l l l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |_丿ヽ_,) i,_,ノi,_,ノ
鉄梯子を降りるとサワダがいた。
l l l l l l l
l l l l
l l l l 結局駄目ですか?
───y─────
∧_∧ ∧_∧
(# -д・) イラッ (´д` ,,)
( ) ( )
.l l l l
.|_丿ヽ_,) i,_,ノi,_,ノ
とサワダは無感動に言った。
わたくしは
l l l l l l l
l l l l
l l l l 無感動な男は嫌いだ
───y──────
∧_∧ ∧_∧
(,, ´д`) (# -д-)
( ) ( )
.l l 人 Y
.i,_,ノi,_,ノ し'(___)
と言ってサワダを帰し、
/|
/ │
/ |
/ ( ^ ,)> グター
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
机の上に足を乗せてすこしぐったりした。
【続く】
98 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/03/08(月) 17:49:45 ID:S7eb7Tux0
前回から約2週間ぶりの投稿です。
トリップの方、なんとか思い出しましたwww
ご迷惑おかけしました。
いいなこれ。原作読みたいけど絶版かあ…
お疲れさまであります。
いやはや、なんとも奇妙なそれでいてどこにでもいるような
男の物語ですねぃ。続きが気になります。
ROOTS氏も、マイペースでがんばってください!
いいねぇ
半分ほど製作中…
103 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/03/18(木) 09:23:08 ID:5mnzVKTv0
【第四話 三時の夕子とゴケアオミドロ その4】
/|
/ │
/ |
/ ( ^ ,)>
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
/|
/ │ …ガッガッガッ
/ |
/ ( ^ ,)>
| し U
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
||
─┼─ ガッ
| | ''/
─|─ヾ
ガッ | | ''/ ガッ
|ヽ /|
──.../;;;;|/;;|─── 、 ガッ
/;;;;;;;;;;;;;| |
|ヽ;;;;;;;;;/ |
ヽ;;;;;;;'、 |
/;;;;;;;;;;;ヽ |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;> ..|
|;;;;;;;;;;;;;;;;/ |
ヽ |;;;;;;;;;;;;;;ソ───.'
頭の上のずっとむこうの方で何かまったく意味不明
出所不明の音が低く聞こえた。
ガッ
/| ガッ
/ │ ガッ
/ | ガッ
/ ( Д ,,)> ガッ
| し U ガッ
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
その音を聞きながらわたくしは昨日の奇妙な訪問者のことを思い出していた。
結局あれは一体何だったのだろうか、とわたくしは改めて考えていた。
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| .| |
|;;;;( @-@);;;;;;;;| .| |
|;;;;( /Yヾゝ;;;;;;| .| |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| .| |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| .| |
訪問者は女だった。
ドアを開けるとその女が立っていたのだ。
わたくしは週刊誌の原稿を書き上げ、編集者のやってくるのを待っていた。
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (-∀- ,,))
| ( /
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
四〇〇字原稿用紙十二枚のその話は半日かけて書いたもので、
珍しく書いた話の内容に少し自信を持っていた。
──────────── 、
| その気になれば俺だって │
| このくらいのもの書けるのよ .|
.────y──────── '
|ヽ ヽ
| \ / .|
| \___/ |─
.Y | ヽ
| |─ |
| ─ ── | |
| | |
| |─ |
ヽ ヽ ̄ ̄ノ ノ |
> < ─ |
/ ヽ /
て
そ
|ヽ ヽ
| \ / .|
| \___/ |─
.Y | ヽ
| |─ |
|;;;;;;〕 ── | |
| | | < ピンポーン
| |─ |
ヽ r─ 、 .ノ |
> < ─ |
/ ヽ /
| ……。 |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─y──' .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ・−・) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ) (-@ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─ヽ── 、
.| ……。 |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| − ,) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ) (- );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 誰 だ こ い つ は ぁ ー っ ! !
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ./ヾ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ ./ / |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| \ / | |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヾ、,_,/ ヽ |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|し | ダラ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | ダラ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|── ── |ヽ | ダラ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .. し | ヽヽ ─
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|し | / ̄/ ──
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ ─── 、 .ノ  ̄/ /
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| > ,<
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/ ヽ ダラ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | ダラ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| /
| ……。 |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─y──' .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;-д-) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ) (-@ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─ヽ── 、
.| ……。 |
| 失礼ですが… |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─y───── ' ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;-д・) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| つ (-@ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
| ……? |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─y── ' .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ・д・) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| つ (, @_ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ヽ);;;;;ゴソゴソゴソ;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ・д・) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ) (, @_ )─、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y /)__/;;;;ッパ;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;( @-);;;.;;;,_| (д・ ,,) |
|;;;;( /Yヾつi__| と ,) |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノl,_,ノ |
────ヽ───────
失礼とは承知の上ですが、
どうか私の作品を見てください
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;( @-);;;.;;;,_| (д・ ;) . |
|;;;;( /Yヾつi__| と つ |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノl,_,ノ |
───ヽ─────
作品……ですか?…
どうぞお好きなように中から取り出されて結構です。 .|
私はここでお待ちしております。 .|
─y──────────────────── '
∧_∧
(,, -д・) _
( つi__|
人 Y
し'(___)
──ヽ──
……。
/|
/ │
/ ∧_∧
/ (・д・ ,,) バサバサバサ
| つミ彡と
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
/| ……。
/ │ ──y─
/ ∧_∧
/ (・д・ ,,)
| つミ彡と
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
/ ;、;;;;;;;; |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ \ ;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ヽ/ ヾ; |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ヽ ̄ ̄ ̄アヽ ̄ ̄ ̄ア. |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
| / | / |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
── 、 . | / ..| / .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ ─ヽ | / | / |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ ./;;;;;;;;;;;;ヽ .| / ..| / .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ア . | _/ . | _/ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ヽゝ ヾ;;;;;;;;;;;;;;;/ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
─── ' [ / [ / |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
────── /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
' v Wヽ ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/ | ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
/| ……。
/ │ ──y─
/ ∧_∧
/ ( ゚д゚ ,,,)
| つミ彡と
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
/| …あああ!!
/ │──y──
/ ∧_∧
/ .((( ゚д゚;il):)) ワナワナワナワナ
| ((つミ彡と:))
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
…梵字だ!!
/| これは梵字というやつだ…
/ │ ──y─────────
/ ∧_∧
/ ::( ゚д゚;il):: ブルブルブルブル
| ::つミ彡と::
| ───────
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;( @-);;;.;;;,_| (д- ;) . |
|;;;;( /Yヾ);;;;;i__|と ,) |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノヾ,_,))) .|
─ヽ─
…。
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;( @-);;;.;;;,_| (д・ ;) . |
|;;;;( /Yヾ);;;;;i__|と ,) |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノヾ,_,) . |
────ヽ───────
えーと、
これはちょっとこちらでは…
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;( @-);;;.;;;,_| (д・ ;) . |
|;;;;( /Yヾつi__|と ) . |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノl,_,ノ |
────ヽ──────────────────
人間の死と土と火と知識ということについて書きました。
私が十二年間にわたって考えてきたものです。
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;( @-);;;.;;;,_| (д・ ;) . |
|;;;;( /Yヾつi__|と つ |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノl,_,ノ |
──────ヽ──────
ちょっとこれはうちの雑誌に
向いていないと思いますが…
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | そうですか .| ;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─y──── ' ;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ・д・) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| つ (, @_ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ヽ);));;ガサガサ;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;∧∧ ;;;;;;;;;|∧_∧.| |
|;;;;( @-);;;.;;;; (д・ ,,) . |
|;;;;( /Yヾつ」と ,) |
|;;;;;;ソ i ;;;;;;;;| i l |
|;;;;/, ;;;;;;;l ;;;;;;;;| l,_,ノl,_,ノ |
────ヽ─────────
これに私の住所が書いてあります
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ・д・) ∧∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ) (-@ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l (Y ゝ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ i ..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
───ヽ───── 、
| では失礼します。 |
| どーぞお幸せに…… |
| ……。|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─y─ ' |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _∧ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ・д・) |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ) .. |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,_,ノ,_,ノ . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; . |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
スタスタスタスタスタ……
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .| |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧ |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| (; -д) . |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( つ」 .|
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| i l |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;(((,_,ノヽ,_,) . |
─ヽ──
……。
ガッ
/| ガッ
/ │ ガッ
/ | ガッ
/ ( ^ ,)> ガッ
| し U ガッ
| ─(⌒(⌒)──-
/r[ll「| /|
r────── ヽ/ |
|| =ニニニニニニ.|| |
|| ────── || /
|| ────── ||/
【続く】
137 :
( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2010/03/19(金) 10:05:27 ID:QhZLnSyJ0
乙
おっつーゥ!
139 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/03/22(月) 10:17:01 ID:OOQzoaL/0
┌─┐
長く素晴らしく憂鬱な ──一 ├─┤
└─┘
第五話 三時の夕子とゴケアオミドロ その五
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ..| |
|;;;;;∧_∧;;;;;;;;;;| ..| |
|;;;(д- ,);;;;;;;!| ..| |
|;;;( );;;;;;;;| ..| |
|;;;;;Y 人 ;;;;;;;!| ..| |
|;;;;(__) J;;;;;;;; | ..| |
六時すこし過ぎた頃に仕事場を出た。
[非常口] | |
───── | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;て;;;;;;;;!| ..| |
|;;∧_∧;;そ;;;;;;| ..| |
|(- ・ ,,);;;;;;;;;;!| rrrrrrrrr....>>
|( );;;;;;;;;;;| ..| |
|;;Y 人 ;;;;;;;;;;!| ..| |
|;(__) J;;;;;;;;;;; | ..| |
んもう… | !| |
──y── ' | |
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ..| |
|ヽ_∧;;;;;;;;;;;;;;;!| ..| |
|д- #);;;;;;;;;;;;;;| rrrrrrrrr....>>
| );;;;;;;;;;;; | ..| |
|Y 人 ;;;;;;;;;;;;!| ..| |
| __) J;;;;;;;;;;;;; | ..| |
と思った。
出ようか出まいかと思ったが無視することにした。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!rrrrrrr....ガチャッ>>|;;;;;;;;;;;;;;;;∧_∧ ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; (・д・ ,,) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; ( ) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;; 人 Y ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;し'(___);;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
数えはしなかったけれど異常に短くて三回ぐらいのコールで切れてしまったようだった。
三回で呼ぶのをやめてしまう電話というのはかえって気になった。
↓サワダ
∧_∧
─- (,, ´∀`)D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
ほんの少し鳴ってすぐ切れてしまう、という場合にはいくつかの事情があるような気がした。
ダイヤルを回し
∧_∧そ
─- (,, ´д`)D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
ふいに相手に伝える用件がなくなってしまう状況
ガチャッ ∧_∧
─- (´д` ,,)
, 田田ヽD と )
─────┐| │ │
というのがまずある。
いまひょっとすると自分は間違いの番号を│
押してしまったのではないか .. |
─────○─────────── '
。
.
∧_∧
─- (; ´д`)D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
と訳もなくウロタエあわてて受話器を置いてしまう、
というようなこともよくある。
∧_∧
─- (,, ・д・)D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
それからコールを聞いたとたんに
│ ∧_∧ .. |
│ (,, ´∀`) |
──○── '
。
.
∧_∧
─- (# -д・)D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐| │ │
急に相手と話をするのが嫌になってしまう、という場合も
おれにはよくある。
∧_∧ ∧_∧ アヒャヒャヒャ(ry
─- (,, ´∀`)D (゚∀゚ ,,)
, 田田ヽ〜 ( / と つ=フ
─────┐| │ │ Y 人
三回コールしたときうしろから横腹のあたりを
刃渡り三七センチの柳包丁によって傾斜角七二度で一気に突き刺され
人人入人
て うげっ そ
WYWYWヽ
∧_∧_∧
─- (# ゚'Д゚')D゚ ,,) ヒャヒャヒャー
, 田田ヽ〜 ( ;.・;:./=と,)ミ
─────┐| │ │ i
人人入人
ないし て だぎゃ そ
WYWYWヽ
と低く重い絶叫を残しつつ受話器を置いて絶命してしまう―
という状況も考えられないことはないが、
こういうケースはそんなに多くはないような気がする。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;∧_∧ ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; (・д・ ,,) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; ( ) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;; 人 Y ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;し'(___);;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
まあたぶん間違えていないのに番号を間違えたのだろうと思って
手帳などを再び眺め、改めてかけ直してくる、というやつなのだろうと思い、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;∧_∧ ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; (-д・ ,,) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; ( ) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;; 人 Y ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;し'(___);;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
しばらく出口の所に立っていたが
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;;;;∧_∧ ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; (-д- #) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;; ( ) ;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |;;;;;;;;;;;;;; 人 Y ;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;し'(___);;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
電話のベルは二度と鳴らなかった。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| │ ̄ ̄ ̄│ヾ◎ゝ─ヨヨ].. |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. .────────── .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| └────────┘ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ∧_∧ . | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| (・д- ,,)、 . | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ( / | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| i .| . | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| .i,_,ノi,_,ノ .| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.───────────..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
エレベーターの昇降動物的な唸り音を聞きながら、
もしかすると今の電話は沈黙電話の夕子からだったかもしれない、と思った。
今日一日中続いた雨模様の天気に何故か妙に鬱屈した彼女は
│うーん、なぜかわたくし│
│ つらくって… .. |
───y────── '
∧∧
─- (o- *D
, 田田ヽ〜 ( /
─────┐ ヾ
等々とひくく呟きつつ―
ためらいのダイヤルを回してしまったのかもしれない。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| │ ̄ ̄ ̄│ヾ◎ゝ─ヨヨ].. |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. .────────── .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| └────────┘ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ────────── 、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.|│ うーん、ありうるありうる |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ───y───────.';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ∧_∧ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| (-∀- ,,) .| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| ( ∽ ) .| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| i .| . | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.| .i,_,ノi,_,ノ .| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.───────────..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ───ヽ───────── ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|│人生はつらいことばかりなのさ | .;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─────────────' ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖--..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ‖ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
l > 続く
159 :
( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2010/03/23(火) 16:56:25 ID:k/soolf30
人生はつらいことばかりなのさ
ハァ…
お疲れさまです・
一言一言が印象に残る作品だなぁ
161 :
OCN規制から帰ってきたぜの巻 ◆sp65PUMEsk :2010/04/14(水) 18:08:49 ID:eiOBX5G00
┌─┐
長く素晴らしく憂鬱な ──一 ├─┤
└─┘
第六話 三時の夕子とゴケアオミドロ その六
─────────────────..| \\| !.| .|
_______[只野新宿ビル]_____!|l . \\| ;|二====
__;;;;l;;;;; ;; ;;;;;;;;;;; ───── ;;;;l;;;;;; ; ; |;; \ l;| |
];;;;;;;;;;; ;; ;┌──────┐;;;;; ;;; ;;;; |;; .;.ヽ|| |
;; l l ;;;; l ;;;!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;; ..!| | ;!\|| /  ̄ ̄ ̄
l ;;; l l ! ;;;; !.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;; ..!| ヽ ; ; \||‖;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;
;; l l ;; |;;;;;;;;;;;;∧_∧;;;;;;;;| ;;;;l ;;;| \ ;;||‖;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;
┬─┐ ;;; ;;! |;;;;;;;;;;(,, ・д・);;;;;!| ; | \ ||‖;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;
┼─┤ . |;;;;;;;;;;と つ;;;;;;| ;;; ..!| ..\ ||‖;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;
┴─┘ ;;;; !.|;;;;;;;;;;;;i |;;;;;;;;;| ;;; ..!| \||‖;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;
l ──── l - -;;';';;i,_,ノi,_,ノ───── ─────
l l l l | l
外はまだ雨だった。
──.!| ..| |
── 、 ./;;;;;;;;;;;;;/ヽ | |───┐
'''''';;;;;;;;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;/..!| ..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
Y;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |ヽ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |\| ..| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
.ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ノ \ | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
.>;;;;;;;;;;;;;;;;< -────
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ─
道路をへだてた向いの、木造モルタル造りのビルの二階にある
右翼結社極政会の窓が半分ほどあいており、
そこからタジミヨシオが顔を出しているのが見えた。
;;;;;;; ;; # ;; ;; ;; |
.| ̄ ̄ヽ
 ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ;; | 極 | |
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ(`曲´ ,,) .| | 政 |
!| と ,) .!| #; |. .!| |
___|二二二二二二二| | 会 |
;;; ;;;; ;; ;; ;; ;; # |__ ' |
.|
タジミヨシオとはすこし前、
おれが二度目のアラスカ横断旅行から帰ってきたときに会ったのだ。
;;;;;;; ;; # ;; ;; ;; |
.| ̄ ̄ヽ
 ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ;; | 極 | |
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ( `曲´ )そ | | 政 |
!| と ,) .!| #; |. .!||
___|二二二二二二二| | 会 |
;;; ;;;; ;; ;; ;; ;; # |__ ' |
.|
やつは俺に気がつき、
;;;;;;; ;; # ──────── 、|
| 今日は終わりかい | ヽ
 ̄ ̄ ̄| ̄ ─y─────── ' . | |
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ( `曲´ ) !| | 政 | |
!| と つ .| #;|. !.|
___|二二二二二二二| | 会 |
;;; ;;;; ;; ;; ;; ;; # |__ '
.| |
と拡張器がかなり潰れたふうの声を出した。
| ───
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ああ |
# ;; ;;;..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | | ──y─'
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |
;; ; # ;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| | ∧_∧
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;| ( ^ ,)
|;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .し ,)
# ;; ;;;..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | i |
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| i,_,ノi,_,ノ
───────────────────
とわたくしは言った。
やつはおそらくまだ二十歳になったかならないかの小僧なのだ。
∧_∧
(( とヽ
ヽ /
/ ヽ
./ /ヽ_ノ
(__ノ
いつも「極政会」という藤色の刺繍の入った黒いトレーニングシャツを着て、
へらのように肩を前方に怒らせて丸め、そいつを左右交互に
空中に泳がすように歩いていた。
| | | | | | | | | | | | | | | | うどん
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| 更科?
─────────────────
|更?|
∧_∧ ∧_∧ (゚Д゚,,)
(, ・) ̄/ (´ ,) ( )
── ( つ./─ と )────
[__ ]ヽ /[__ ]
三ヶ月前で近所のうどん屋でやつが隣に座った時、
乞われるままに『夕刊フジ』を貸してやったのだ。
|ヾ /| |ヽ /|
|ヽ\ / !-| |ヽ\ / !-|
|;;;| \,_,/ |;;;!| |;;;| \,_,/ |;;;!|
| ..| | ..|
| 「 |;;;;;i 「 |;;;;;i . | ヽ ̄ ̄ ̄ ヽ ' ̄ ̄ ̄ /
| ..| |□lllllllllllll | ──┐ |
ヽ __ ノ / ̄ヽlllllllll○l || ..|./ ̄ヽ
> < | |lllllllllllllll || ..|| |
/ \ ヽ─ ' llllllllllllll | ──┘ ─ '
| ,, \ / lllllll□lllll.!|llllllllllllll□|
────────(|/ ヽ──ヽ___./ヽ___ヽ───
|ヽ 丿
タジミヨシオはその新聞に知り合いの政治結社が解散したというニュースが出ている、
と潰れた声で言った。
それから
,────────────── 、
. | この新聞を事務所に持っていって |
| | | | | | | | | | | | | | | | | 先生に見せてやりたいんだけど . |
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| | 貰ってもいいか |
───────── .─y───────────── '
|更?|
∧_∧ _ ∧_∧ (゚Д゚;) オイソレハミセノ…
(, ・) .ヽ(´ ,) ( )
── ( つ ─ /_と )────
[__ ]ヽ /[__ ]
と言った。
新聞はわたくしのものではなくその店にもとから置いてあったのだけれど、
わたくしは
| | | | | | | | | | | | | | | | うどん
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| 更科?
─────────────────
|更?| そ
∧_∧ _ ∧_∧ (゚Д゚;)
(, ・) .ヽ(´ ,) ( )
── ( つ ─ /_と )────
[__ ]ヽ /[__ ]
──ヽ─ 、
│. いいよ |
と言った。
| | | | | | | | | | | | | | | | うどん
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| 更科?
─────────────────
|更?|
∧_∧ ∧_∧ (゚Д゚;) …。
(,, ・д) .(曲´ ,) ( )
── ( ,) ── と つ────
[__ ]ヽ /[__ ]
するとやつは極政会の名を告げ、
自分の名前はタジミヨシオだ、と言ったのだ。
極政会と改めていわなくても黒いトレーナーの胸のところに
書いてあるからわかっているよ、とわたくしは言った。
| | | | | | | | | | | | | | | | うどん
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| 更科?
─────────────────
|更?|
∧_∧ ∧_∧ (;-Д)
(,, -д) .(曲´ ,) (, )
── し つ───.し )────
[__ ]ヽ /[__ ]
それから自分はあんたの事務所の前にあるビルに
住んでいるんだ、と言った。
| | | | | | | | | | | | | | | | , ─── 、
|_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| |_| | ふーん |
───────── y────
|更?|
∧_∧ ∧_∧ (,, ゚Д)
(,, ・д) .(曲´ ,,) (, )
── し つ── (∽ ,)────
[__ ]ヽ /[__ ]
とタジミヨシオは言った。
わたくしは自分の名前は言わなかったのでタジミヨシオが
どういう字を書くのか聞いてみたい気もしたが、聞かずにすませてしまった。
|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
# ;; ;;;..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;; ; # ;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧て ∧_∧て
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;| (,, ・д)そ (曲´ ,,)そ
|;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( ,) ( )
# ;; ;;;..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | 人 Y Y 人
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| .し'(___) (__) J
─────────────────────────
そしてやつとわたくしはそれからよくビルの入り口のところで
顔を見合わせたのでなんとなく知り合いになってしまったのだ。
;;;;;;; ;; # ─────、 !|
| あのよお | .!| ̄ ̄ ヽ
 ̄ ̄ ̄| ̄ ─y────' .| 極 |
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ( `曲´ ) !| | 政 | |
!| ( つ .!| #;|. !.|
___|二二二二二二二| | 会 |
;;; ;;;; ;; ;; ;; ;; # |__ '
.| |
178 :
( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2010/04/14(水) 18:24:44 ID:elwwvZ4i0
|あのよお、たのんじゃって悪いけど
;;;;;;; ;; #!| あそこの自動販売機から
| 烏竜茶買って投げてくんない?
 ̄ ̄ ̄| ̄ ─y───────────── '
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ( `曲´ ) !| | 政 | |
!| と つ .| #;|. !.|
___|二二二二二二二| | 会 | l
;;; ;;;; ;; ;; ;; ;; # |__ '
.|
───ヽ─── 、
一本でいいんだ | │
─────── '
│ │
ヾ │
ヽ
ヾ │
I ∧_∧ │
(ヽ(・ ,,)
と、タジミヨシオはわたくしに向かって百円硬貨を
ひょいと投げてよこした。
────────── 、
;;;;;;; ;; #!| だけどおたく、 |
| どっかで見たことあんな .|
 ̄ ̄ ̄| ̄ ─y───────── .'
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ( `曲´ ) !| | 政 | |
!| ( ∽ ) !| #;|. !.|
___|二二二二二二二| | 会 | l
;;; ;;;; ;; ;; ;; ;; # |__ '
.|
|
| | ─── 、
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | どこで? |
# ;; ;;;..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | ─y──'
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |
;; ; # ;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ∧_∧
|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;| (д- ,)
|;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ( つLl
# ;; ;;;..!|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | | Y 人
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| (__) J
──────────────────────
───ヽ──────────── 、
ん?どこだっけな、忘れたけどよ、 . |
なにかどっかで見たような気がするよ |
────────────────'
Ll │
ミ │
ミ
∧_∧
(・ ,)) ))
│ ( /
──ヽ─ 、│
| ふーん |
────'
;;;;;; ;; # ──────── 、 |
| すいませんね | ヽ
 ̄ ̄ ̄| ̄ ─y─────── ' . |
!| ∧_∧ !| |. .!|
───|ゝ( `曲´ )パシ .| | 政 | |
!| ( つLl ..| #;|. !.|
___|二二二二二ヾ!二| | 会 |
;;; ;;;; ;; ;; ;;ヾ ; # ; |__ '
ヾ .!| |
とタジミヨシオはふいに改まった口調で言った。
l > 続く
「三時の夕子〜」はこれにて終了。
次は「新宿シルクロードぬめぬめルート編」です。
背景を多用するため投稿はしばらく遅れるとは思いますが、宜しくお願いします。
人いねぇな
乙
良スレハケーン!
乙です!
189 :
( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2010/05/08(土) 22:33:05 ID:c8LnOW1D0
テスト
ああ、解除された…
第七話、来週末には投稿できそうです。
では宜しくお願いします。
191 :
OCN規制から帰ってきたぜの巻きその2 ◆sp65PUMEsk :2010/05/10(月) 10:59:42 ID:BFIRGx6Z0
┌─┐
長く素晴らしく憂鬱な ──一 ├─┤
└─┘
第七話 新宿シルクロードぬめぬめルート その一
────────────── わたくしは何時ものように新宿通りには出ないで、
新 宿 通 り その一本内側にある細い道を通って三光町へむかった。
─────┐┌───────
|..└──┐
.└──┐..|
. | . |
(,, ・д・)
. | . |
↓至三光町
. | . |
. | . |
. | . | ̄ ̄ ̄ | その道をとにかくずっとまっすぐ進んで行くと
. | . |池林房 | 太田トクヤのいる池林房があり、
. | . |___ |
. | . |
. | . |
(,, -д-)
. | . |
. | . |
〜〜〜
〜〜〜
. | . |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄..| . |
. | . |
. | . |
. | . | さらにそこを通り越して行くと、
伊 勢 丹 | . | 伊勢丹新宿店の横腹に突き当たる。
. | . |
. | . |
. | . |
________..| . |
. | . |
. | . |
. | . |
. | . |
────────┘└─ 交差点を横切り、
────────┐┌─ すこし裏道に入ると
. | . |
. |..└───────────
. └────────────
て 地下の酒場 そ
YWYWYWYWYYY
わたくしのいく地下の酒場があった。
常 口
──┐ そこへ行くとわたくしの知り合いが
;;;;;;;;;;; |.. 誰かしら必ず酒を飲んでいて、
;;;;;;;;;;; | .∧∧
;;;;;;;;;;; | (゚Д゚,,)
;;;;;;;;;;; | ( Y,Il)
二二二二二二二二二二二二二
二) (二) (二) (二)
‖──‖∧_∧‖──‖──
(Д` )、
Liと )|
二二二) _ .ノ/
‖ (__/ ̄ \ヾ
_ヽ_ l l i
_ゝ ヤ ⌒ヽ o o
(__ イ ノ
/ヽ
.━─/\ // /ヽ))
|ヽ ヽ ヽ |;;;/
/;;;;| ),/ /─━─ 何かいつも気持ちのざわざわするような
/ ((.. 情報があった。
━/ --─ ヾ ))ヽ
ヽ _ / /
ヾ ( ゝ ヽヾ━──
// )
ヽ ヽ //
.(( \ \ /ソ / ))
ト|---| | |━─
!ヽヨ;;;;!|
─┘ _ヽ_ l l i
_ゝ ヤ ⌒ヽ o o
(__ イ ノ
'
/
/|
丶\
' ヽ
/ \
| ヽ
| ハハ ('A`) ←ラクダ使いのつもり
| (゚ω゚)Ω/ )__ヽ
/ ヽ / ) ←ラクダのつもり
/ ヾ_|ノ─ヽ/ソ /
/ ヽ
/ ,二≡ヾ ←ターバン巻いてるつもり
/ (,, ・∀・/ ) ヽ
/. ([:‖:]/ ←どっかの民族衣装のつもり
/ )_ _ _( \
/ (,_,/ .ヽ,_,) ←俺(あえてつもりとは言わない)
.ヽ
新 宿 二 / | /─ , /
____/ |/ / ヾ. だからわたくしはこの道を一人で勝手に
/ \ 新宿シルクロードと名付けていた。
/  ̄ フ /ヽヽ ヽ
/__/  ̄ ̄/ ̄ ̄ \
|ヾ /|
|ヽ\ / /| 新宿シルクロードを旅する人はいつもわたくし一人きりだったが、
|;;;| ヾ ./ |;;;| あたりの風景もほとんど変らなかった。
|;;;| >───< |;;;|
.Y Y
| |
| | ̄ |;;;;|. .|;;;;|  ̄| | .  ̄ ̄|
‖─┐ . | | |;;;;| |;;;;| | | .| ‖
/|──┐ | |‖ ─┐ | |‖ ‖ ̄ ̄| | ‖
─┐| | |. .|─|‖─┐二‖─┐ ̄ ヽ ノ  ̄ ̄ヽ ̄ ̄ ‖─┐.| ̄ ̄‖ |
|..| |── 、 | | | ̄ ̄‖..├ ‖_ > <_ ‖ ̄| /‖二| |ヽ| | ..| ┌─
└| |‖ ̄| ̄‖.| | . ┼─ ─ ̄ .| . | |┤┼ | |  ̄ ̄ 、  ̄|├─┘
..└─ ̄─ ̄ ─._!| | ̄ ̄ ̄‖ ├┤| ‖ ̄|ヽ┤
そしてそこはすこし前まで
新宿オカマ街道といわれていたところだ。
| ̄ ̄‖ ‖ ̄ ̄! |;;;;;| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄ ̄|  ̄
─┐‖ ̄|ヽ ̄┼┤ ̄|]二‖! |;;;;;| | | | |
‖‖ × |二..二|]二‖! |;;;;;|__|__|__|__|___
/二二二/;;;;;\二二二\_..|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ハハゞヾヽ_─。─ 、___ ハハ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;[新;;;;某;;;;ビ;;;;ル];
(iコ゚)ヾソソi;;;;;;;ル;;;;;;;;;┤┼[] (゚iコ)|;;;;;| ̄ ̄ ̄|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
u ) |||ソ.. 皿|||皿皿;i.!┼‖;( u!|;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄
| ̄||| |二二二二二二二 !| ̄| |;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;| | |
|;;!;;|/───────\|;;!;;| |;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;|__|__|_
|;;!;;|二二二二二二二二二|;;!;;| |;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ビルとビルの間の谷のようなところに寺があって、
そこが新宿シルクロードの中では唯一悠久百年ぐらいの
イニシエの薫りがするところだった。
や れ 店 建 て ろ
や れ 店 建 て ろ
∧_∧
(∀` )
≡∽二≡
ヽ 三
 ̄三 ̄ ̄ ̄二ヽ ̄ ̄二 ̄/ヾ 二≡ノヽ,_ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/三 ̄ ̄二 \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ヽ
運送店 .二≡ ∧ 二≡∧∧二= /二≡
/(, ゚∀゚) ヽと(Д゚,,)つ⌒つ. .|.は|
 ̄ ̄/ ≡と つ ̄\ メ 三 ヽ 三 .|ん三≡
≡ / .) ヾ\ .\ ン \二= ヽ こヽ
/ 二≡/_人_) .\ .\ 二≡ ヽ \三二
あとは戦後ドサクサ混乱期にどっと押しよせた
昭和地底人によって占領されてしまい、その人々によるあやしげな店が
戦後新宿の偉大なる遺産というようなたたずまいで並んでいた。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;| ̄ ̄ ̄│ ̄ ̄
;;;;;;;;;;;;;;;;; |二二二二| ;;|───┼──
;;;;;;;;;;;;;;;;; | スナック | ;;|___│__
;;;;;;;;;;;;;;;;; | 漢 | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;; |三三三三|二二二二二二二
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;; |二二二二|;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;; |二二二二|;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ('A`)ミ..≡≡≡≡|;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ( ).ミ[OPEN] |;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / ヾ.|三三三三|;;;;;;
店は飲み屋が多く、夜が更けると男娼の客引きが
路地の先からひょいと顔を出して
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;; |二二二二|;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (, 'A)≡3 ..二二|;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ( ); |.[OPEN] |;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ /;;; |三三三三|;;;;;;
くさい息を吐き、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;;;|二二二二|;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;; |≡(, 'A) ..|;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;; 二( )ヽ]|;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;; ≡/ ゝ 三|;;;;;
またわざとらしく引っ込んだりしていた。
二‖二二二二ヽ_| ̄ヽ 二二|二二|二二\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖ ̄ヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|二二二二二二二二二 | 二
[只野運送] ;; ‖───┘;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | __ |独化野判子||
;; ;;;;;; ;;;;;;; ; | _ _ _ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|‖始冷ヽ . ̄ ̄ ̄ ̄;;||
 ̄‖ ̄ ̄ ̄|; |;)某i麺];;|; | ̄ ̄‖ ̄ ̄| |‖めし / t─┐ | ̄ | ̄|| ̄|
‖ ̄ ̄ ̄|; ;; | ; ;;;;;;;;;;;;; |; |__‖__| |‖た中|..‖ | | | ||ヽ |
二‖┼──|;;;;;;| ; ;;;;;;;;;;;;; |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |‖い華ヽ ─.┘ | |○||ヽ |
‖ | . | ; ;;;;;;;;;;;;; | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|‖ ̄ ̄ . | | ||ヽ |
∧_∧
そういう酒場の中になにか決定的に場違いなかんじで (- ・ ,,)
運送屋とハンコ屋とラーメン屋が並んでいた。 (∽ )
./ / |
.ヽ,__,iヽ,_,!
運送店は小口貨物専門店のようで入り口にダンボールの束や
ナイロンテープの切れ端などが何時も散乱していた。
二‖二二二二ヽ .  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖ 二二二二二二二二|
[只野運送] ;; ‖ |独化野判子|
;; ;;;;;; ;;;;;;; ; | . ̄ ̄ ̄ ̄;;|
 ̄‖ ̄ ̄ ̄|; | ┌─t─┐ | ̄ | ̄| |
‖ ̄ ̄ ̄|; ;; | | ‖ . | | | | |
二‖┼──|;;;;;;| └─t─┘ | |○| |
‖ | . | . | | | |
/ヽヽ ヾ ∧_∧ ∧_∧
ヽ//コ ζ ←ナイロンテープの (゚∀゚ ,) (´∀` (ヽ
. 切れ端 と つ ( /
↑ .i i i i
ダンボールの束 |,_,ノ|,_,ノ .|,_,ノ|,_,ノ
ハンコ屋は簡易印刷もやっていて、
店の奥からは必ずゴーッゴーッという
いかにも生産的で正しそうな音が聞こえてきた。
問題はこの運送屋とハンコ屋の間にはさまれた
ラーメン屋であった。
_| ̄ヽ 二二|二二|二二\
 ̄ヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
───┘;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| __
_ _ _ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|‖始冷ヽ
|;)某i麺];;|; | ̄ ̄‖ ̄ ̄| |‖めし /
| ; ;;;;;;;;;;;;; |; |__‖__| |‖た中|
| ; ;;;;;;;;;;;;; |;;;;;v;r;;y;;;;;;;;;;;;;;;;; |‖い華ヽ
| ; ;;;;;;;;;;;;; | ;;LiLiLi;;;;;;;;;;;;;;;;;;|‖ ̄ ̄
↑鉢植えのおとも
.∧∧
( ^o^) わ た し で す
と つ
/ i
(,_/ヽ_,)
もう何十年も取り替えていないような赤い暖簾の下に
鉢植えのおともがいくつも並んでおり、
その回りには白い玉子の殻が古めかしく丸く並べられていた。
ある冬の夜にこの店に入ったことがある。
店の中はカウンターとテーブル席があって、客は十人も入れば満員になってしまいそうだった。
─ 、 /
;;;;;[| ─
─ '┐ヽ─────────────
;;;;;;;;;;| ∧∧
;;;;;;;;;;| (Д゚ (')
;;;;;;;;;;|「三ヽ//三二-ヽヾ≡二/「三ヽ//三
──────────────── 座るところはテーブルだけで、折角カウンターがあるのだが、
[二二] [二二] [二二] [二 そこは古い大人ものの漫画雑誌が山になって積まれていて、
‖ ∧_∧‖ ‖ | まったく使用していないのだった。
(д・ ,)
二二二]し ) [二二二二
| | / _ ノ] [二二] | |
| | ヽ_リ‖ ‖ | |
│ …。│
─ 、 / ─y─ '
;;;;;[| ─
─ '┐ヽ──────∧∧─────
;;;;;;;;;;| (Д゚ ,) ・・・ガサッ
;;;;;;;;;;| U ヽヾ
;;;;;;;;;;|「三ヽ//三二-ヽヾ≡二/「三ヽ//三
────────────────
[二二] [二二] [二二] [二
‖ ∧_∧‖ ‖ |
(, ・)
二二二]し ) [二二二二
| | / _ ノ] [二二] | |
| | ヽ_リ‖ ‖ | |
───ヽ─── 、
│ラーメンください│
─ 、 /
;;;;;[| ─
─ '┐ヽ────────────
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|「三ヽ//三二-ヽヾ≡二/「三ヽ//三
────────────────
[二二] [二二] [二二] [二
‖ ∧_∧‖ ∧∧ |
(, ・) (-’ ,)
二二二]し ) Liと ) 二二二
| | / _ ノ] [二| ( | |
| | ヽ_リ‖ (,/ヽ_,) ..| |
店の親父はテレビの唱番組から目を離さずに厨房に入っていった。
入れかわりにその古女房らしい婆さんが茶を持って店に出てきた。
─ 、 /
;;;;;[| ─
─ '┐ヽ──ヽ……!!/────── 婆さんが空の盆を下げて厨房の中に入ってすぐ後、
;;;;;;;;;;| ヽ…?/ さっきの老人コックと何か声高に喋っているのが聞こえた。
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|「三ヽ//三二-ヽヾ≡二/「三ヽ//三 .間もなくそれはいまテレビで歌っている歌手についての話である、
──────────────── ということがわかった。
[二二] [二二] [二二] [二
‖ ∧_∧‖ ‖ |
(д・ ;)
二二ニLiと ) [二二二二
| | / _ ノ] [二二] | |
| | ヽ_リ‖ ‖ | |
.
゚
─────○─── 、
…ほとんどぬるま湯だ |
─ 、 /
;;;;;[| ─
─ '┐ヽ─────────────
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|「三ヽ//三二-ヽヾ≡二/「三ヽ//三
────────────────
[二二] [二二] [二二] [二
‖ ∧_∧‖ ‖ ∧∧
ヽ二/ (д・ ,) (, ’-)
二二二]し ,) [二二二二
| | / _ ノ] [二二] | |. (
| | ヽ_リ‖ ‖ | |ヽ_)
婆さんが持ってきたラーメンにはもやしと海苔と支那竹が
円いドンブリの上に三角形を描くようにして乗せられていた。
ドンブリを鼻先に持っていくとつんとなにかの刺激臭があった。
汁を飲むとやはり酢酸とかすかなアンモニアぼ臭気がした。
─ 、 /
;;;;;[| ─
─ '┐ヽ─────────────
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;|「三ヽ//三二-ヽヾ≡二/「三ヽ//三
────────────────
[二二] [二二] [二二] [二
/ 、 _∧ .‖ ‖ |
.\д- ;)
二二二(ヽ ,) [二二二二
| | / _ ノ] [二二] | |
| | ヽ_リ‖ ‖ | |
アンモニアは中華麺を製造するときの「かんすい」が
よく落ちていないからだろうということが分かったが、
どうして酢酸の臭いがするかは見当がつかなかった。
半分まで食べてぬるい薄色茶を飲み、
黙って金を払った。
. , ───────── 、
| はいどうも五百五十円の |
. 、 おかえしですねえ |
───y───────'
∧∧
∧_∧ワ-,,)
(, ・) と,)
── ( .つ───┐
l ヽ |
i,__ヽ,__/ .|
と婆さんがその時だけ信じられないくらい若やいだ声を出した。
二‖二二二二ヽ_| ̄ヽ 二二|二二|二二\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄‖ ̄ヽ \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|二二二二二二二二二 | 二
[只野運送] ;; ‖───┘;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | |独化野判子||
;; ;;;;;; ;;;;;;; ; | _ _ _ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|  ̄ ̄ ̄ ̄ .||
 ̄‖ ̄ ̄ ̄|; |;)某i麺];;|; | ̄ ̄‖ ̄ ̄| | ┌─t─┐ | ̄ | ̄| ..|| ̄|
‖ ̄ ̄ ̄|; ;; | ; ;;;;;;;;;∧_∧__. ‖__| | ..| ‖ . | | | | ..||ヽ |
二‖┼──|;;;;;;| ; ;;;;;;;(,, -∀-);;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| └─t─┘ | |○| ,,||ヽ |
‖ | . | ; ;;;;;;;( ∽ );;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ..| | | ..||ヽ |
人 Y
(_(__)
その店も新宿シルクロードの中の遺跡のようなものだろう、
とわたくしは考えるようになった。
l > 続く
215 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/05/10(月) 11:28:59 ID:BFIRGx6Z0
というわけで予定より大分早く書きあがりました。
ここからいよいよ舞台がビルから新宿市街へ移っていきます。
乙です。
>>206 >鉢植えのおとも
おもとでは?
この独特の流れすきだw
アイキャッチ的なものです。
せっかくなんで投下。
─────────────────────────────────────────┐
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;┌──┐ ──┐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヘ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヘ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
────────□;;;;; ; ;| ; ;;; ;; | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / ヽ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヽ;;;;;;;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
────┐ .| ┌┐─┐;; ;; ..| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;; / |;;;;;; | 長 く |
;;エ;;;;エ;;エ!|旦 ; ;;; ; └┘;; | ;;; ;;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | >-─-< | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|
!エ;;エ;;;;エ;;| ̄`- ┐ ;-;;|;; │ ..──┘;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | ..┌─┐な く . |. 素 晴 ら し く . |
エ;;iT;;;TTT;;;TT;;!ヨ;| ;;Eヨ|────┐| ───┐;;;;;;;;!Y □─┐糸| ──一 | .|
─ |;;;;「 ̄i ̄ | | ヨ| ;; ̄ヽ‖「;; . ; .|;」 .|─┐ | | ̄|. ̄| |..長..|─┘ ___ |. 憂 鬱 な |
;エ;|;; ;|- ┘; ;;|;; | ヨ|- 、ヨ | ̄ ']────┐ | | □ | |;;;;‖ └─┘..|__|__|_」. |
エ;;| ;;;l__;;;__」 ;;|ヨ |lll;;|;;!ヨ|ヨヨヨ| ;; ;;; ;; | ..|─┘ ';. │鬱_| □ ら . | ┌─┐ |
-;;┘ ;; ;; ; ;; ;; └──┐TTTTヽl;; ;;;;; ; |..─┘;;;;;;;;;;; ヽ │_し_| ──一 ├─┤ |
;;「 ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| ̄| |-||─;;;─ -|;; ;;; ; | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; > '  ̄ヽ < ;;;;;;;;;;; | . └─┘ |
; |;; ; |;;; ; ; ;| ;;; ;;; |; ; | |; |;; ̄| ̄|; |;;;;;; ;;;; ;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ ヽ ;;;;;;; |__________|
;|; ;; |──| ; ;─|; ; | |- |─┼.. | ;| ;;;; ;;;; ;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | \ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;''';;;;|;; ; | ;;; ;;; | ; ;| ヽ |□─ ┐─── ┘;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | ヽ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
──────────|___ | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; \ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
───────────────────────' ' ────────┘
良スレ発見
どうも。再び規制食らいました。
このスレ持ち始めてから三度目です。ホント酷いです。
7月中にはアップできると思いますので…。
がんがれ
┌─┐
長く素晴らしく憂鬱な ──一 ├─┤
└─┘
第八話 新宿シルクロードぬめぬめルート その二
_|__|__| | | 二二二] |──── 、/「=
_|__|__| |_|─────── 、, ──-
_|__|__| |二 二 [&%$#"" ] 二二 |二二,二
|─┐ /二二ヽ ‖二|二| ┬─
 ̄| ̄ ̄| ̄ ̄| | |[コi ;;;;;;;;;;;;;; |;[ ;;;;;;| ; ;];!|。;;;;
| |── |二ll| , | ;;;;;;;;;;;;;;!|; | ;;;;;;| |; | | ;;;;;;
新宿二丁目の交差点の近くに派手な骨董屋があって
一度だけここに入ったことがある。
店の中は
「 ヽ/ヾ
/_ が っ 」
二二二二二二二二二二二二 二 |
ヾ ヽ ̄ ヽ_,!‖┐ヽ =、─ o;; | もしくは
&'、/ヽ / ;;&%;,.|,‖ -| ゞ :;:;# 9&;|;! |
;;。i '%;:,\ :;$:;;/ ‖0ノ〆;; #;:>'':;.ソ;; |
- ─ ───────,,──,!─ | 「 ヽ
[二] [二] [二] [二] [二] [二],!| '  ̄ヽ
──────── ───── | ノ げ っ 」
| | ,!|
|」 ,|」 !|
| | ,!| という 暗 黒 殺 気 状 態 で
おびただしい大中小赤黒青茶金配色の
諸般千般各様各種の物体が並んでおり、
咄嗟にこの店に入った人間は
, ─ ─ 、
| …。 |
─y─ '
∧_∧
(д・ ll;)
( つ
/ ヽ
,, ヽ__/ヽ_)
ザザッ
咄嗟には何を見れば良いのか判らず
さりとて店内中央付近で茫然状態となって
眼をつぶってしまう
|ヽ.
| \ というわけにも
| \
| `───- ' ̄ ̄ ̄/
|. /
Y ,;' | ヽ ─|─ 、ヽ ─|─
.|r ─┐ / | | |. | | . ( | ヾ
. | ]i i し , | - . | ヽ _|
、 _ '
-` 、 <
,/ ヽ
──── ' ヽ ──── 、 咄嗟型展開の自己対応能力の欠如を
・ ・ ・ ・ ・ ・ 。 |
は じ め て 知 っ て み た り
∧_∧
(д ll)
し し )
/ ヽ
ヽ__/ヽ_)
す る の で あ っ た
| ̄ ̄ ̄ ̄| |  ̄ ̄ ̄ | |= 「
──┐ _ ─ | | ─ . |二]
| | │ | | | | ;; ;;
|_| └─ | .──┘ |ヽ ; ;;
∧_∧ . | ;;;| ;;
(д- ;) . | ;;;i ;;;
( つ | ;;;| ;;
そこでその日、
おれは約2分でその店を出た。
店に入る前に比べると
おそろしいことにかすかな
∧_∧
( д/')''
((と / 疲 労 感
. ヾヽ_ i
ヽ,_/ ))
があった。
労 だ
疲 、
∧_∧ ヽヽ /
(( ('ヽд ) 、┴ ヽ 二 ' ,
ヽ つ '' , / 皮 / / - ヾ
( _ ,l / こ 。
.ヽ,_/ )) ・
゚
そ
う だ
労
だ
疲 、
∧_∧ ヽヽ /
('ヽд ) ,
ヽ つ '' , / 皮 - ヾ
( |
ヽ,_/ )) ・
゚
そ
う
だ
∠ 労 ヽ
つ
う だ
д
ヽ,_
そ
だ /
・
疲 ('ヽ
∧
わたくしの新宿二丁目のどがっもしくはうげっ的
骨董屋前における文学的思考はこの疲労という言葉を起点にして
すでに激しく
━- ──│ - ━ ∠ 労 ヽ
つ
う だ ━- ──│ - ━
д
──-━│ - ヽ,_
そ
だ / │ - ━─-━
・
- ━━- ─ 疲 ('ヽ
∧ ━- ──│ - ━│───-─━
回 し は じ て い
転 め た。
━- ──│ - ━ ∠ 労 ヽ
つ
う だ ━- ──│ - ━
;; ;_∧ д
──-━│ - ヽ,_ (,, ・д・ ;;
と つ そ
;;;ヽ_ ヽ ;;
だ ;;ヽ,_ ,;; / │ - ━─-━
・
- ━━- ─ 疲 ('ヽ
∧ ━- ──│ - ━│───-─━
' ;;;; , ;; ,,
━- ──│ - ━労 ヽ つ ;;'─│ - ━
─━┼ ヽ,_ д /・ ;;:,,━- ──│┼─
━- ─ ─('ヽ だ そ ;,━- ─
──┃┼─━ う 疲 ;,, ──┃┼─. ミ ∧_∧
';: ,, :;; , ':'';''─┼━ (,, -д・)
ミと つ
ヽ_ ヽ
ヽ,_/
YY ストッ
,;;' :;':.,
━-'':;33.,:.,.,- ノスタルジックな回転は
─-:;1/3':,─━
';: ;. , ' 33 1/3ぐらいのやさしいスタンダードなスピードだった。
∧_∧
(,, ・д・)
( )
人 Y
そ ヽ ─ だ
'  ̄ ヽ な / / ヽ ヽ
i ヽ/ _/
ノ
∧_∧
(,, -д-)
( ∽ )
人 Y
| すこし疲れているぐらいの |
l 男の人って… |
` ─────y─ ── ── '
∧∧
── 、, ──(A゚ *,)─ 、, ─
| . (V ヽ i
l …わたし好きです。 |
` ────y─── ' と、新宿二丁目の
∧∧ 羅紗門の
── 、, ──(A- *)─ 、, ─ , ,
| . (V ヽ i ─ ─ ヾ
女は言っ / こ の / こ 。
l > 続く
241 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/07/10(土) 20:37:37 ID:i0c+0X710
お久しぶりです。
「疲労」のノスタルジーな回転とは一体どういう表現なんでしょうか。
AAによる表現が中々難しい第八話でした。
↓作ったはいいものの、何処で使ったらいいのか分からなかったボツカット
| ̄ ̄`- ' ̄ ̄/
Y /
─ 、── ';, /─ 、─ 、── 、,─
| > '-ヽ< | |
| / ' |;;-;|ヽ ヽ ' /' ̄フ |
' ヽ_;_ _; )| ' \ ,/ / |
〉 l\ , ;' |
 ̄/  ̄ / ̄ヽ ヽヽ,_, / ヽ ̄ ̄  ̄
───/ , \─── 、──
| / i ヽ ヾ |
';, i l \ \ |
── '| ,l ── - ,ヽ ヾ ─ ' - -
ヽ__,/ ,\ ヽ
ヽ、 ___ノ
242 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 02:06:26 ID:PxelnXHB0
ゃ こ
じ の
ん ス
な ぁ っ レ
ぁ !
は
ぁ ! !
あ
ぁ
あ
ぁ あ
ぁ
続き来てたー
おっつー
のすたるじぃな回転 うまいすー
あいかわらず、いい味だしてるなぁ
おっつー規制に負けないでがんばってー
┌─┐
長く素晴らしく憂鬱な ──一 ├─┤
└─┘
第九話 新宿シルクロードぬめぬめルート その三
;;;;;; |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
─┴────┴────┴──── |
;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;; ;; ;;;;;;; ;;;;;;;;; ;;;;; ;;; ;;;;;;;; ;;;;;; ;;; ;;; ;|
二 ;;;; 二二二二 ;;; ;;;二二二二 ;;;; ;二二二]
ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ
───────────────── - `
二三二二三二二 ]; ;;;;;;; ;; ;;; ;; ; ;;;;;; ;; ;; ;; ; | |
=──── , │|| 二 二 二二二| ;;; ;; ;;;;;;| |
永 珈 琲 - | || ,| BAR ; ;;;; ;; ;;;;; |二二二| | 羅紗門は
──= ──' | | .| ;;;; ;; ;;羅紗門 ;|───| |
; ;;;;;;; ;;;;; ; ;; ;; ;; | |,二二二 二 二 |二二二| | 森永コーヒー店の二階にあった。
二二二二 ヽ ;;;;;| || ;;;;;; ;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;; ;;;; ;;; | |
女が三人と、
おにいちゃんと呼ばれる気障なマスターが一人、
〃ノノ^ヾ ∧∧ ∧∧ . ∧∧ ∧∧
リ´−´ル (゚A゚*) (∀゚*) (゚Д゚,,) (Д^ )
女@ 女A 女B 田マ 白.|フ
.土了 K |.〉
下働き兼用の若いバーテンが一人いた。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 女のうちの一人は四十年配で
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
すこし喉にゴミの引っかかっているような声を出した。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 緑がかったダウンライトの
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〃ノノ^ヾ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;リ ;;;;- ル 垂直投射型光線の下で、
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〈;;;;;V ヽ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;; / その女は時としてものすごい美人に見えたり
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;';;;;;; i
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| すさまじい シ コ メ に見えたりした。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;光線とその女の心の内側が
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;そうさせていたのかもしれない。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
お に い
\
─────────────────────────────>
/
.∧∧
(д-,,) この女がマスターをおにいちゃんと呼んでいた。
〈Li;;;; ヽ
l;;;,、;;ソ 「おにい」までは普通だが
(,_/ヽ,_)
/|\
. |
ち ゃ ん |
. |
────────────────────────────┘
∧∧
(д゚;/') 「ちゃん」とすこし尻あがりに
とLi,;;;;〈
ヽ;;;;;;;; _つ カン高く縮めて言うところに
ヽ_ノ
かすかな軽侮の気配があった。
ズコー
もう一人の女は直美ちゃんと言った。
直美ちゃんは
────────── 、
| アルバイトでやってんの |
`─────y───── '
∧∧
(*-∀) とちょっと舌たらずの声で言い、
と Vヽ
二二二二二二二二二二二二 '
| |
∧∧
(*-∀)
.〈 V、ヾ コトッ 水割りのグラスを
二二二二二二二 Li 二二二 '
| | カウンター越しに
手渡したあと
∧∧ アヒャ!!
(,*゚∀) ∧_∧
.〈 V、ヾ (- ・ ,,)
二二二二二二二 Li 二二二 ' し ヽ
| | 〈 l
l …。 l
──y─ '
∧∧ …。
(,*゚∀) ∧_∧ ふいに両眼を大きく見開き、
.〈 V、ヾ (- ・ ,,)
二二二二二二二 Li 二二二 ' し ヽ 一瞬何かびっくりしたような顔をしてみせるのが
| | 〈 l
得意だった。
γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ヽ
l ・ ・ ・ ・ ・ 。 |
|ヽ ヽ __ _______ ノ
| \ l/
| ヽ
| ` -───- ───── ,
| /
| ,;'
Y ,/ どうも
.i. r──┐ r──┐ l
.| | |;;;;;;;!| ..|!;;;;;;;| | | そうすることが
';, ,,'
ヽ ; ' エキセントリックな
>  ̄ <
/ ヾ 鬼未 力 に
,;' \
l ヽ なっている、
| ,; 、 〉
| | , ,/ と
| | 〈 /
'; ';, 自分で
i l i
ヽ_ ノ | 思いこんでいるようだった。
もう一人の女は
| ナイトクラブでもないのに l ナルカさんと言った。
l ナルカなんて変な名前でしょう |
` ─────y─ ── ────'
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)─ 、,(- ・ 〈`) ──
| . ( Vつ l ( ,/
おにいちゃんの趣味なのよね
──━━━ ─ ─-━━━──-
本当はカズコなんだ
─-━━━─ -─━
平凡な名前 ∧∧ょう ∧_∧
─━ -━─(* A)━-─ (- 〈`)ルカもカズコも
| と V 〉 .l . ( ,/ ─━── ─━-
わたし好きではないわ
━━ ─ ─-━━─-━
とナルカさんは
あまり表情を変えずに言った。
ナルカさんのナルカは文字にするとどう書くのか、
どうしても思い出せないということは
聞かなかったのかもしれない。
'  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
/ 奈 歌 成 歌
∧∧ / 香 香 / ヽ
.(゚A゚*,) ' 華 華 /_/
〈 V ,つ / 嘉 嘉 N e x t
━ ─,;' l lソ ━─-━── '
ヽ,ヾ ,) ,/ ___ _____________ _
もうずっと昔の話なのだ。
そのナルカさんがある日
| すこし疲れているぐらいの男の人って |
l わたし好きです .|
` ───── y─ ── ──── ── ' とぼくの顔を見ながら
∧∧ ∧_∧ そ 言ったのだ。
── 、, ──(,*-A)─ 、,(д・ ,)───
| . ( V 〉. |_Tと )
グイッ
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)─ /ヾ- )───
| . ( V 〉. (( と ,)
IWハーバーというバーボンがあるということを知り、
そればかり飲んでいた頃だ。
l ふーんそういうの面白いね l
`─────y──── ── '
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)──,,(∀- ,,)───
| . ( V 〉 |_Tと )
ゴトッ
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)── (∀- ,,)───
| . ( V 〉 |_Tと )
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)── (д- ,,)───
| . ( V 〉 |_Tと )
| 男の人って疲れていると声が |
l 声が少しカスレテルのよね .!l
`─────y ─────── '
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)──,,(д・ ,,)───
| と V 〉 |_Tと )
| 男の人って疲れていると声が |
l. 少しカスレテルのよね .|
`─────y ─────── '
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,* ゚A)──,,(д・ ,,)───
| と V 〉 |_Tと )
ぼくはすぐに肩のあたりの力を抜き、
低くてすこしカスレた声で
| そうかな l
`──y── '
;;;;;;;; ;;;;;;; ;; ;‖── ──│ ;;; ;;;ll ── ─;;;;;│ ;;;; ;; ;;;;; ;;; ;;||
──────── ∧_∧ ─ ∧∧ ────── 、
─- 、, -─── -───- 、, -────── 、 /
;; ;;; ;;l ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;i ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;l, 、二二'll ll
;; ;;; ;;| ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;i ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;l;;;l .─||/
;; ;;; ;;l ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;| ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;|;/
─- ' ── ────-─ ' ── - ────'
と言った。
| そうよ…… l
`──y── '
;;;;;;;; ;;;;;;; ;; ;‖── ──│ ;;; ;;;ll ── ─;;;;;│ ;;;; ;; ;;;;; ;;; ;;||
──────── ∧_∧ ─ ∧∧ ────── 、
─- 、, -─── -───- 、, -────── 、 /
;; ;;; ;;l ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;i ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;l, 、二二'll ll
;; ;;; ;;| ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;i ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;l;;;l .─||/
;; ;;; ;;l ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;| ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;|;/
─- ' ── ────-─ ' ── - ────'
∧∧ ∧_∧
── 、, ──( *-A)──,,(- ・ ,)───
| .( V 〉 |_Tと )
;;;;;;;; ;;;;;;; ;; ;‖── ──│ ;;; ;;;ll ── ─;;;;;│ ;;;; ;; ;;;;; ;;; ;;||
─────────── ── ∧∧ ────── 、
─- 、, -─── -───- 、, -────── 、 /
;; ;;; ;;l ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;i ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;l, 、二二'll ll
;; ;;; ;;| ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;i ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;l;;;l .─||/
;; ;;; ;;l ; ;;;; ;; ;;;; ;; ;; ;;;;;;;; ;;;; ;; ;;;| ;;;; ;; ;;;;;;;;;; ;; ;; ;;;;; ;;;;;|;/
─- ' ── ────-─ ' ── - ────'
ナルカさんはいつもカウンターの左端にいた。いつもそんなふうになっていた。
だからぼくはその店に行くとカウンターの一番左端に行くことにしていた。
l 私ね時々クスリのんでるのよ |
`────y──────── '
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(,*-A)─ 、,(д・ ,)──
| と Vつ l し )
その日ナルカさんは
すこし声をひそめるようにして言った。
ぼくは注意深くすこしカスレル声を出しながら
l クスリってどんなクスリですか? |
`─────y──────── '
∧∧ ∧_∧
── 、, ──(, *゚A)─ 、,(д- ,)──
| と V 〉 l し )
と妙に丁寧な言葉で聞いたのだ。
l くくっ l
`─y─ '
∧∧ ∧_∧
── 、, ──( *^A)─ 、,(д・ ,)──
| .( V 〉 l .し )
とナルカさんは笑った。
あのね…… l l …。
───y── ' ` ─y─
∧∧ .∧_∧
── 、, ──(,*-A)─ 、 (- ・ ;,)──
| し V 〉 l ( )
/ ガチャッ
ヾ ガラッ
∧∧そ ∧_∧そ
── 、, ──(,* ゚A)─ 、 (д・ ,)──
| し V 〉 l ( )
丁度そこへおにいちゃんと経営者女が
店に入ってきた。
l あら早いのね |
, ─` ─y ──── '
;;;;;;;;;;| | | l
;;;;;;;;;;| | | 〃ノノ^ヾ
;;;;;;;;;;| | | リ´−´ル ∧∧
;;;;;;;;;;| | | ( V 〉 (,,゚Д゚)
;;;;;;;;;;| | | ,〉 l /;;;; Li〉
;;;;;;;;;;| |, ── ,;' _ l `l;;; ;;;ヽ ─
;;;;;;;;;;| / (,_/ヽ_ノ
と経営者女はゴミが喉に引っかかった声で
言った。
それからすこし顔を斜めにかしげ、
密婦のように
唇と喉のところだけで
,, - ─ ──- 、
/ ヽ
/ ,'' ヾ ';,
' / '/ l ' / l 7
l ノ /// ヽ l l
| l | ' ヾlソ l | /
,ノ | l
/ / ,/ , / |
l/ ' ソ/ 、_ , , ';, ヽ
ヾ _ l ヽ ヽ/;ヾ丿
/ ヾ / /
笑 っ た 。
l > 続く
280 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/07/23(金) 12:22:40 ID:YPb/43jI0
第9話でした。
ようやく拡大表現が板についてきたような気がします。
ヘタクソな割には随分と色んな画風を試して試行錯誤してきたので…。
ちなみに、最後の経営者女の拡大、簡素な割には20分ほどかかっています。
今までモララーばかり書いてきたので…。どうも不慣れでした。
沢山のコメントありがとうございます。
新宿シルクロード〜編もあと1話で完結なので、どうか気長に待ってやってください。
─────y─────────────────────────────
|ヽ_|ヽ
| ・ー・)
と \ オソレオオクモ
|_|ヽ_ ヽ コテキャラツクリマシタ
281 :
( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2010/07/25(日) 10:12:59 ID:623B8Qvc0
おっつー
おっつー!
nice one
きてたー
毎回楽しみにしてるよー
今週末投下予定
────y────
|ヽ_|ヽ
|,,・ー・)')
と フ
|_| ̄
,-─ 、, -─- 、
ヽ ..|ヽγヽ l
l ...| / /
l ...| / ∠
'__ | 〈___ ヽ
、
,; ' ヾ
/ \
'─ 、 , ─`
|ヽ |
.|ヽ |
.|ヽ |
|ヽ |
|ヽ |
, '  ̄ ヽ ,/| , -─ ,,
l 〈 _ ヽ l ,;' ヽ ___________ , ─ 、ヽ
ヽ _ _, < ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヾヾヾヾ ll γ ll ] ナルカさんはいつも
, -、_l .|ヾ , - ───────────ゝ =_,丿 /
ヽ、__/ \| ─ ' 十一時四十五分に
店を出た。
∧∧
冬になると (,* ゚A)ミヾ
〈 ヽつミ、
トウガラシ色の l;;; ;;;ヾ ミ
ものすごく長い
マフラーを
∧∧ / ̄/ヾ ' ̄/ヾ グ
(* 。) / ' ル
lXl' と )) / |,
ヾl;; ;;;ヾ / |
_/ !|/
と三回ぐらい首に巻いて
外に出て行くのだ。
|
| -── ─── ──/ヽ────-
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
| |;;;;;;;;;;; ______/ . | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
| |;;;;;;;;; ' | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
| |;;;;;;;;;; \ Y ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
| |;;;;;;;;;;;;;;; ヾ *l ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;; l ,;' ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 長く素晴らしく憂鬱な一日
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ < ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
|、-─ ─ ' ヾ ─- (ヾ 三 ヽ≡三ヽ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
|ソ_ __ , __、 __ ヾミ、 ;;;;;;;;;;;;;;;; | 第十話 新宿シルクロードぬめぬめルート その四
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;ヽ l川ノヾ ;;;;;;;;;;; |
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; 〉 ヾ)) ,〉 ;;;;;;;;;;|
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ,;' l / ;;;;;;;;;;;; |
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / l'' ;;;;;;;;;;;;;;; |
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ -─'` -─ -, ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /;;;;; ;;;;; ;;;;;; ;;; ;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /;; ;;;;; ;;;;;;;; ;;;;; ;;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
早く帰って旦那に .|
あっためて貰いな l
─────y─── '
─- 、, .∧_∧ ──- ─ 、, -─
l ( `∀ /') l
| と <,V / ∧∧
─ '` l_ ヽ ─ (*゚A゚) '` ─-
l l,__lヽ,_,| 〈Xlと ) |
と、その店の常連の不動産屋を経営している男が
全く面白くもない無駄口をたたいた。
─- 、, .∧_∧ ──- ─ 、, -─
l ( `∀ ,) l
| ( <,V ) =∧∧ とナルカさんは不動産屋に
─ '` l_ ヽ ─ (* ゚A) '` ─-
l l,__lヽ,_,| ≡とXlヽ〉 | ケダルイ声で言った。
, ──────ヽ─────── .、
l 生憎そんなものはいないのよねー l
;;;;;;;; ;;;;;;; ;; ;‖;;;;;;l-;;;;;; lILii ∧∧-[;;;;;; |
──────- 、── .(,,゚Д゚)-|;;;;;; |
いないのよねー | 〈Li;;; ヽ -];;;l
─y───── ' 二二二二二二二ヽ
l - l-l;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ll-‖;;;;;;;|
∧∧ |-|;;;;;;;;;;;;;;;; l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;;;l
(* ゚)
Xl ヽ,〉
と言うときにカウンターの中の
おにいちゃんの方を向いて言うので
/
…!? l …。 l
ヾ ` ─y─ '
/ ─z_!
─- 、,── ─- - 、, -─.∧_∧ ─-
l l (- ・ ,,) 僕はそれが
| | l;;;lと )
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / 〈 大変気になった。
l | ヽ,_ヽ,_ ノ ジイーッ
この店は経営者女とおにいちゃんができている、
ということはあるだろうが
クルッ
ミヾ、 | ヽヾ
─- 、,── ─- - 、, -─ l;;;l)_ ∧ -/-ヾ l \
l l (ヽД ,))/ 、l
| | ヾ' ),, ガ
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / 〈 ─ バ
l | ヽ,_ヽ,_ ノ ガバ
ナルカさんとおにいちゃんが
古月 舌L くさい間柄だとしたら
/ ヽ
,;' l
,/ .|
ヽ  ̄ ̄  ̄ ` -─-── ' .|
.\ ..|
ヽ .|
.Y |. .┌─ ─━━─━.┐
| ___ . |. .| それは大変に |
──━ | ──-─ l ;;;;;;;;;l l l───━───━━━─┘
l ,
';, '''''''' '''''''' /
-───-- 、 r - 、 ,;'
l> <
| ヽ
─-─, ─ -lヾ ';,
;;;;; ;;; ;;; ;; ;;;;;; |_ l
; ;;; ;;;;; ;; ;;; ;;;;;| ヽ |
;;;;; ;;; ;;; ;; ;;;;;; | l |
; ;;; ;;;;; ;; ;;; ;;;;;| l ─━━━────━━━━──┐
; ;;; ;;;;; ;; ;;; ;;;;;| | , -── ─ ' l | 悲しいことだ。.|
;;;;; ;;; ;;; ;; ;;;;;; | - ' / .|, └─━━───┘
; ;;; ;;;;; ;; ;;; ;;;;;|,;' l ,/
; ;;; ;;;;; ;; ;;; ;;;;;| ヽ _ ____ _ _, ;''
ナルカさんが帰って三十分すると
直美ちゃんが
, -──────── 、
| それじゃ l
l しつれいしまあすー |
, ─` ─y──── ─── '
;;;;;;;;;;| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
;;;;;;;;;;| | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;| | |;;;;;;;;;;;;;;;;∧∧ と鼻の先から抜けて行くような
;;;;;;;;;;| | |;;;;;;;;;;;;;;;(*゚∀)',)、))
;;;;;;;;;;| |, ── .(;;;;;;:'/;;ソ 舌足らずの声を出して店から出て行った。
;;;;;;;;;;| / 〉;;;;l;;l
''/ノノ^ヾ ∧∧
リル;;;;;;;;;) ( )
〈;;;;;;';Vヽ 〈VLi ヽ
|;;;;;;;;;;;;/ .〉;;;;; l;;;〉
/;;;;;;;;;;;;ヽ ./;;;;;;;; l/
_____,;';;;;;;;;;;;;;;;;;;;\_________ 〈 ;;;;;;;;;;|___________________________
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;; ;; ; ;;; ;;;; ; ; |
l 二人の女とバーテン見習いが去ると、 |
| 羅紗門はおにいちゃんと経営者女だけで |
| 午前二時までやっていた。 .|
|,__________________.|
| シーナさん、あんたねえナルカちゃんを
| 一度ぐらい誘惑してみなさいよ
` ── ── v────────────
─- 、,── ─- - 、, -─.∧_∧ ─-/ノノ^ヾ、, -─
l l (,, ・ -) (ワ´ルリ
| | Liと ヽ 'V つ と経営者女が左端へ来て低い声で言った。
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / l ' ─- 〉 ヽ ─
l | (,_ ノ l_) 〈_____ ヾ
その日ナルカさんは病気で休みで、
クリスマスが二、三日後に近づいている頃だった。
, - ──── ── 、
| ユーワクですかあ |
` ─ ──y ─── '
─- 、,── ─- - 、, -─.∧_∧ ─-'/ノノ^ヾ、, -─
l l (・д・ ;)) (ー´ ルリ
| | Liと / . 'V ,〉
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / l ' ─- 〉 ヽ ─
l | (,_ ノ l_) 〈_____ ヾ
────ヽ──────
そうよ、好きなんでしょう
, -─  ̄ ̄ ─- 、,, .|
/ ';, |
/ ,;' ヽ 7 ┃
; ', / /ヽ ,// | l l. |
─━──━- l 〈;;;;;;; l l ソ ヾl | ──━──━━┿─━━──━━─━━
| l l;;;;;;;ヾ ';; ; .| ノ |
ソ ,ソr;;;;;;;;;; ; 、 - 、 ヽ || |. ┃
l' l l;;;; ;;;;;;;;; ; ; ヽ/l . ┃
l/l '; ;;;;;; ;;;;; l | |
ヽ;ヽ ̄ ア / フ──────────────────┐
フ;;;; , - l ソ/,、 あのね、ナルカちゃんはヒトヅマなのよ、 |
/ヽ /ヽ,, イ .本当はね。 .|
┌────────┘ ┌────────────┘
. .|. だけどこれ .| .|
. .| ほかのお客さんに言っちゃ駄目よ | . ┃
└───────────────.┘
…!?
─y─
─- 、,── ─- - 、, -─.∧_∧ ─-'/ノノ^ヾ、, -─
l l =三; ・ -)) (ワ´ ルリ
| | Liと / . 'V つ
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / l ' ─- 〉 ヽ ─
l | ヽ,_ヽ,_ ノ 〈_____ ヾ
─- 、,── ─- - 、, -─.∧_∧ ─-'/ノノ^ヾ、, -─
l l (;, ・ -) (ー ルリ
| | Liと つ 'V 〉
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / l ' ─- 〉 ヽ ─
l | (,_ ノ l_) 〈_____ ヾ
…。
─y─
─- 、,── ─- - 、, -─.∧_∧ ─-/ノノ^ヾ、, -─
l l ((.(Li //) ( ルリ
| | ヾ' ) 'V ,〉
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ / 〈─- 〉 ヽ ─
l | ヽ,_ヽ,_ ノ .〈_____ ヾ
グイ゙ッ
ナルカさんはそれから1ヶ月ぐらい
店にやってこなかった。
, ──── 、
;;;;;;;;;;| | | |
;;;;;;;;;;| | | l
;;;;;;;;;;| | | ∧_∧
;;;;;;;;;;| | | (・д・ ,,)
;;;;;;;;;;| | | ( )
;;;;;;;;;;| |, ── l ,,l
;;;;;;;;;;| / l,_,/|,_,ノ
''/ノノ^ヾ
ルリ ´−)
〈 V
クリスマスか暮れにかけての
一番の稼ぎ時に休まれてしまったので、
ぼくがその店に行くと経営者女は
, -───── ─── ─- 、
| こまるのよねえ、 |
| 仕方がないけどさあ…… |
` ───y ─────── '
/ノノ^ヾ
(´−´ルリ
と'V つ
〉 l
,/___ヽ と言った。
∧_∧
( ・)
ナルカさんがいないのでぼくは少し疲れた格好と
カスレ声で店に行く必要がなくなってしまい
∧_∧ /ノノ
(,, -д-) ルリ
' J J. l
l 〈 〉
,,, (,_,/ヽ,_,) )) /__
テケテケテケ
ひどく物足りない気分だった。
*画像はイメージ図です
─- 、,── ─- - 、, -── ─ - 、
::;・ l :;;:.:;;, l :;:,.∵,,..,・:;:;:;;:・:; l
・:;: | ・:;, ;| ・:;,.: :;・:;:; ' ' |
─ '` ─ ─ ─ - ' ` ─ - ── - ヽ そしてクリスマスの日に
:;;:。:;:・ l ;::;;, | :;;:':・ l
(:;:ζ:;・; <@:;:.・: 不動産屋が酔って
§ :;;:,・:;;, :;:;
(;;ζ:;:;・:;; ∽ 、∵:;:',/;,, ,.,,:_∧ .∧_∧
と@:;・:,. )・ γ::;:;)つ(;;;;;;;;;;;;;('(;;;;;;;;;;;;;;;) / | ヽ
(:;:ζ ':;;'・':;;・ヽ;;;;;;;;;;;;;;;つ
:;:; ・;:; ''(:;;,.ξ ゝ::;:(:'7 ∵:;,' 〉;;;;;;;;;;;ヽ _ ノ l
と':;,'':;:,,@,(,_,/ ヽ,_/. .し 暴れた。
/ ::;;:;:;:〈・:;
(,_,, 'ヽ,_ノ :;,,
[ > 続 く
308 :
ROOTS ◆sp65PUMEsk :2010/08/20(金) 11:50:07 ID:nSuLoTq/0
自分で作っておいてなんですが、
このコテキャラ凄く動かし辛いです…。
予定より早くの投下になりました。
前回「あと1話で完結」と書きましたが、
案外長いものになりそうなので、2分割することにしました。
次回は規制の影響が無ければ9月上旬に…。
────y────────────────────
|ヽ_|ヽ
l; ・ー)
つ とヽ
|_l_,/
310 :
baidu:2010/08/21(土) 20:40:39 ID:5d8KUdTO0
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`~`
不w動w産w屋ww
ばらばらになってんじゃねえかww