1 :
風と木の名無しさん:
携帯から失礼
>1乙です!
このスレでも素敵なオタク男子が見られますように
>>1(・ω・`)乙 これは乙じゃなくてポニーテールなんだからね!
>>1乙
オタ男子が栄えますように
/ニYニヽ
(ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /) こ、これは
>>1乙じゃなくて
(((i ) /::::⌒`´⌒::::\ ( i))) でっていうの舌なんだから
/∠_| ,-) (-,|_ゝ \ 勘違いしないでっていうwwwww
( __ l ヽ__ノ ,__ )
\ |r-_,,..、; /
| | | .二二二二二二二二二 ̄ ̄>
| | |`| |  ̄>./
| `ー' | / /
/ <___/|
|______/
オ→タ→ク→男→子→で→8→0→1完成したらハイパーオタクタイム
オ
>>1乙です!!
新スレでいきなり変化球ってどうよとか思いつつ
アンドロイド×オタク男子を投下してみます
ねーよwwwって思ったらスルーしてください><
時は2X世紀。
急激な人口の減少による労働力の不足を補うため、人口減少に反比例してアンドロイドが
社会のあらゆる場面で使用されるようになった時代。
工場、工事現場、病院、福祉施設、商業施設、そして家庭、あるいは軍隊―
いまやアンドロイド無しで人間の生活は成り立たない。
ここで一つ問題を出してみよう。
あらゆる産業の中で一番最初にアンドロイドの実用化がされたのは何だろうか?
このこの問いに対する本当の答えは学校では教えてもらえない。
もし学校のテストでこの問題が出たら、我々は「軍隊で兵士アンドロイドが、それとほぼ同時期に
福祉施設で介護用アンドロイドが使われ始めた」と答案用紙に記入する。
さて、勘のいい読者はもう気づいたかもしれない。
―そう、答えは「性産業」だ。
人々の性に対する尽きることのない欲望―そして世にの中のオタクたちの
「○○ちゃんとちゅっちゅしたいよぉ〜」という欲望が、めざましい勢いで技術を発展させ
アンドロイドを実用化に至らしめたのだ。
後に人々はこの時代を振り返りこう呼ぶことになるだろう―「オタク」の世紀、と。
白くにごった半透明ガラスでつくられたケースを前に、俺は胸を高鳴らせていた。
そのケースの大きさはちょうど人ひとりが立って入ることが出来るくらい。
そう、今日ついに、多くない給料を一生懸命貯めて買ったアンドロイドが届いたのだ…!
業界ナンバー1の性能を誇る「KGMN」社製セクサロイドがついに俺のものになる日が来るとは…
KGMNは今でこそさまざまなタイプのアンドロイドを生産しているが、もともとアンドロイド創成期に
セクサロイドのセミオーダーメイドが出来ることで人気に火がつき、一気に業界トップまでのぼりあげた
会社である。
ちなみにこの社名、数世紀前に流行ったアニメのキャラクターから来ているという。
初代社長の「かが○んは俺の嫁」という情熱がすばらしい技術力につながったことをよく表している社名だな、うむ。
さてここで俺のかわいいアンドロイドちゃんのスペックを紹介しちゃうぜ!!
カラーは金髪&碧眼!
犬耳オプション付き!
そしてサイズは「おくちにピッタリv」サイズ!
…うん、そうなんだ、すまない。俺、かわいい男の子が好きなんだ…
だってショタっこのちっちゃくてかわいいωをちゅっちゅしたいんだもん!
だめだ、もう我慢できない!(今まで幸せをかみ締めるためにケースを開けるのを我慢していた)
ついにご対面だぜ!
俺は緊張しながらケースの開閉スイッチに手を伸ばす。
スイッチはアンドロイドの電源ボタンを兼ねている。
―音もなくケースが開き、中のアンドロイドがゆっくりと目を開いた。
「はじめまして、マサキカズヤ様。どうぞ名前を設定してください。
設定しない場合はデフォルト名になります」
あまりの驚きにフリーズした俺だったが、しばらくしてはっと我に返った。
「…えっと。なんか、注文してたのと違うんですけど…」
「失礼ですが、あなたのお名前を聞いてもよろしいですか?」
「いや、俺は真崎和哉ですけど…多分同姓同名と間違えたんじゃ…」
「そんなはずは無いのですが…」
戸惑ったように言う「彼」。
「でも、その、俺は、……ち、小さい子を注文したんですが…」
「そうですか。返品をご希望されますか?」
「…あ、はい。すみませんけど」
返品に対する対処法もはじめから設定されているのだろうか?淡々と話す「彼」。
「返品の際にはカスタマーセンターに電話していただくことになっています。
そうしますと回収の業者がお宅まで引き取りに来ます。カスタマーセンターは9時から18時まで営業しています」
「もう終わってるじゃん…」
そうつぶやく俺に「彼」はすまなそうに言う。
「申し訳ありませんが明日までここにおいていただいてもよろしいでしょうか。目障りでしたらケースに入りますし
何か仕事が有りましたら引き受けます」
「…いや、まぁ好きにしといてください」
はぁ、なんでったってこんなことになっちゃたんだよ…
正直に告白しよう。
俺、ここ数日この日のためにオナ禁してたんだ…なんだったんだよ今日までの努力は…
「好きに、ですか…」
ふと顔を上げると「彼」が困った表情をしている。
そりゃそうだ、望んできたつもりのところで「いらない」って言われてるんだし。
あ、しかもアンドロイドに「好きに」はまずいよな。人間の命令を聞くように造られてるんだから…
「アンドロイド、ことにセックスに特化した我々セクサロイドは、人間を喜ばせることに喜びを感じます。
あなたが好きに、と仰るのであれば、どうぞ私を使用してください。試用期間がありますので、
使用後の返品も可能です」
使用する…って、つまりはセックスするってことだよな?待て待て、それは無理だぞおい。
俺はかわいい男の子が好きなだけでホモではないんだってば!
「いや、それはちょっと…。あなたを抱けって言われても無理ですし…あぁ俺が抱かれるってこと?!
そ、それも無理ですよ…」
「抱く、抱かれるはひとまず置いておいて、どうぞ何か私にご命令ください。何でもいいですから…」
捨て犬みたいな目をしてお願いしてくる「彼」に、俺はなんとなく申し訳ない気分になった。
…まあなんか適当に言ってみる、か?
こんな明らかに俺より外見的に優れた「人」に何かを命令する機会なんて無いしな…
さっきから相手はアンドロイドだっていうのになんかプレッシャーを感じちゃって敬語になってるし。
ちょっとしたストレス解消ぐらいにはなるかも。
「えーと、じゃあ『跪いて足をお舐め』とか?あはは」
「かしこまりました」
「彼」にっこりと笑って言った。
う〜ん笑顔だとアンドロイド独特の無表情が見せるちょっとした不気味さが消えてますます人間としか
見えなくなるな。
いやーほんとかっこいいな、やっぱりKGMNは造詣デザインも一流だよね〜と思っていると
「彼」が俺の足元に土下座の体制で座り込んで足を舐めようとしている。
「ちょ、ごめん冗談っ」
慌てて足を引くが足首をつかまれていて動けない。バランスを崩した俺は後ろにあったソファに倒れこんだ。
「……ほんと、冗談だってっ…んっ、くすぐったい、から、やめろって…」
「彼」は俺に目線を寄越して目だけで笑うと作業を続けた。
くちゅ、くちゅ…とわざと音を立てるみたいに俺の左脚のつま先を舐めている。
いや、しゃぶっている、といった方が正しい。
足の指の間を舐められると、正直、ぞくっと妙な感覚がつま先から伝わってくる。
こ、これがセクサロイドの実力、か?
ってだから俺は男の子が好きなんだよ!ホモじゃないんだよ!
「や、やめろって言ってんだろう!?ロボット三原則第二条はっ?!」
「『ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない』ですね。ですが…私はセクサロイドです。
『やめろ』と言う命令に関しては多少融通が利くようにプログラミングされています」
にっこり。
…設計者出て来いオラ!!
だれか、助けてください。
アンドロイドに犯されそうです…
ショタ好きオタク男子受けってなんかよくね?自分がショタっ子にがしてみたいことをされちゃったらよくね?
と妄想したらこんなんなりました
正直スマンかった
おい、スマンかったじゃ済まされないぞ!
駅のホームで毛根が消滅したじゃねーか!
わっふるって何回言えば続きを書いてくれるんだ!
萌えすぎて鼻水出てきたわ!w
返品せずに「俺は、俺は小さい子がアッー」でもよし
小さい子も加えて3人でくんずほぐれつラブコメ風味でもよし
いかんよだれが…
あわわ一文抜かしてた!
アンドロイド×オタク男子2と3の間に
―そこに立っていたのは金髪・碧眼、ケモミミつきの…身長180センチ以上はある美青年だった。
をいれて入れて読んでください!
こんなんがOKだったらそのうちもうちょっと続きを書いてみまっす
オッケーだぜえええええええええ
わっふるわっふるわっふる
>>16プラス一文でオッパゲました。
つわっふるわっふる
20 :
792:2008/11/04(火) 00:31:07 ID:9zML0Wcc0
>>9 わっふるわっふるわふっる
続き楽しみにしてます
>>19 同じく!!!
名前欄もうしわけない
わっふるわっふる
>>9 わっふるわっふる!わっふげぇほっ!ぶほっ!
興奮しすぎてよだれが気管に入っちゃったじゃないかわっふるわっふる!
そいえばオタク男子漫画と言えば、鹿乃しうこ先生も描いてたね。
珍獣オタ(ガチムチ系)×フィギュアオタ(ガリ色白系)
で、中身も自分はかなり好きなカンジだった。
思えばコレ読んだ時から、心のどこかでオタク男子にハマってたのかもしれない。
何っ!ちょっと本屋までひとっ走りしてくる
>>24 ごめんもう遅いかもしれんけど、
『後ろの正面Darling』ていう単行本に収録されてるよ。
ちなみに題名は『隣のオタク』。
ちょい古いから、古本屋のが見つかるかも。
26 :
風と木の名無しさん:2008/11/05(水) 12:23:41 ID:ZlWUEYepO
保守
すごい!まだ「オ」しか出てないのにスーパーヲタ男タイムきてるッー!
全部繋がったら私は全身永久脱毛の刑でしょうね
萌えられて、その上タダで全身脱毛もできるなんて、経済的だな!
この中に
隠れオタ且つ隠れ腐男子とかっている?
ノシ
31 :
1/3:2008/11/05(水) 23:20:36 ID:lAJ3pvkO0
>>30www
さて、にぎやかしに音楽オタクとまでいかないんだけど、幼馴染もので。
--------------------------------------------------------------------
「大久保、あのさ、自分は別としてさ、…ゲ、ゲイってありと思うか」
「目がものすごく泳いでるぜ、明美」
それははるか昔、まだ俺が弦を巻きすぎて切ってしまうぐらいウブな年頃のことだった。
俺は音楽が好きで、幼馴染の千紘と一緒にバンドやろうぜにはまっていた。
バンドスコアをひとりで熟読しては「暗い」などとほかの友達に言われることもあったが、それとは別に
俺はその頃微妙に悩んでいることがあった。その幼馴染、アホの千紘についてだ。
「高田は『ないな!』ってそりゃもう即答だったぜ、さっき」
俺はなぜか必死だった。
そんな俺の姿を見て、大久保はやや哀れむような目で
「そりゃあ高田はラブラブの彼女がいるからなあ」
と付け加えた。
そうだ、問題はそこなのだ。
彼女でもいれば話はもっと簡単に済んだのだ。
「明美、千紘はどうしたんだよ。最近見ないけどケンカでもしたのか?」
かなり音痴のくせにこんなときは勘のいい大久保に
、内心で舌打ちしながら俺は口の中でむにゃむにゃと呟いた。
さすがに大久保にも言いにくい。
だってその理由は…
「おーい明美、添い寝問題は解決できたのか!?」
向こうから大声で俺を呼ばわりながら、満面の笑顔で高田がやってきた。
俺は言葉を失い、大久保にぽんと肩を叩かれるのをどこか人ごとのように感じていた。
32 :
2/3:2008/11/05(水) 23:21:19 ID:lAJ3pvkO0
*
ことの発端はベッドだ。
きっかけは何でもない、「寒いから」という理由、
それだけで奴は常に俺のベッドの中にもぐりこもうとしていた。
そして俺も毎度全く意識せずにいたのが間違いだった。
「普通はいい年した男2人ではないだろうな」
話のついでに『千紘の寝相が悪くて寝苦しい・暑苦しい・まるでヒトデのようだ』
とふともらした時のことだった。
高田にそう指摘されて、俺は愕然とした。
当たり前すぎて今まで気づかなかったなんて、どうかしている。
いくら腐れ縁の幼なじみだからって、さすがに無理がある。
「まああれだ、それぐらいお前を愛してくれる奴が今後出るかどうかわからんし、
いいんじゃないのかこの際。な、明美?」
「な、っておい高田、人の貞操を一体何だと思って…というか俺は別にそんなんじゃ」
「だから、おまえは流され易いところがあるから気をつけろって言ったんだよ」
こともなさげに言う高田に初めはどうしようかと思ったが、
実際はお見通し、というわけだった。
そりゃそうだ、千紘が嫌いなわけじゃない、むしろ大好きだ、
けど、普通は友達とは一緒に寝ない。
そういうことだ。
33 :
3/3:2008/11/05(水) 23:23:10 ID:lAJ3pvkO0
*
「ち〜ひ〜ろ〜…だから、おまえは自分ちに帰れよ!」
「寒いしやだ、おまえんちでいい」
「人んちを何だと思ってんだ!俺のベッドからのけ!」
「いやだ〜明美〜さみしいだろぉお」
この押し問答が続き、俺は千紘に俺の家への出入り禁止を言い渡していた。
しかしなぜか同時に奴は普段も俺から距離を置くようになった。
そうして数週間が過ぎた頃、さすがに大久保にも気づかれたというわけだった。
「やっぱりおまえらは一緒にいた方がいいよ、音楽の話もできないだろ」
いかにも付け足しのように大久保には言われたが、図星だった。
自分から入室禁止を宣言しておきながら、やっぱり千紘と話がしたくて
俺はうずうずしていた。
しかし、いざ奴を捕まえようとするとこれが至難の技で、俺は走り回ることになる。
俺がやっと千紘の背中に追いついたとき、奴はなぜか双眼鏡を持っていた。
「千紘…なんで…逃げるんだよ」
「そういやそうだったな」
完全に息が上がっている俺に対して、千紘は飄々と双眼鏡を持ち上げてみせた。
「何見てたんだ」
「何って、おまえ」
「…だったらさっさと話しに来いよ!!」
「そうなんだけど、そばにいるとさわりたくなるから我慢してた」
悪びれる様子もなく、だけど真顔で俺を見つめる千紘に、
俺はあきれて何も言えなくなった。
何より効果的なことが言い返せない俺が一番情けなかった。
俺は困りきった末、こちらからほんの少しだけ手を差し出すことにした。
やっぱり俺はおまえの笑った顔が見ていたいんだ。
「大久保がさ…ひらひらのフレディみたいな服着てるから、一緒に構いに行こうぜ」
------------------------------------------------------------------
ライトオタクって差別化しづらかった、すまない。
>>31 わ、わっふるわっふる
いいよいいよー!
なんて良スレ!!
>>31 最後の一文かわいいw
アンドロイド×オタク男子続きです
書いているうちにアホエロに、というかアホに。
もしよかったら苗スレでお会いしましょー!
どうしてこんなことになったんだろう?
本当なら今頃子犬みたいにかわいいケモミミ付きのアンドロイドといちゃいちゃしている予定だったのに…
どうして子犬どころか狼かって雰囲気のアンドロイドが俺の上に乗っかって俺の乳首を熱心に舐めているんだろう?
そしてどうして俺の脳裏には「くやしい…でも感じちゃうっ!」という超古典エロ漫画の台詞がよぎったりするんだろう…
さて、時間を少し巻き戻してみよう。
足の指を舐められながら俺は冷静に考えてみた。
「彼」を俺の持てる力を出し切って(ただでさえ過去のデータと比べて筋肉の衰えが著しい現代人である、
出し切ったとしてアンドロイドに少しでも対抗できるかさえ疑わしい)押しのけたりしてもし「彼」が故障したり、
どこか破損したりしたらどうする?
明日返品するつもりなのに傷をつけたりなんかしたら、修理代払わされるんじゃね?!
いや、そんなことになっても俺は絶対に払わないけど!
でももしそうなったらKGMN社のアンドロイドを正規ルートで買えなくなるんじゃあ…それは嫌だ!
思考は嫌なほう嫌なほうへと向かう。
よし、こうなったらしばらく我慢だ。
犬に舐められていると思えば大した事無い…
そう思っているうちに舌はつま先から足首へ、足首からひざ小僧へと向かい、俺の着古したスウェットに
はばまれてそれ以上いけなくなった。
なんだかモゾモゾした気分を「犬、犬、」と頭の中で念じてやり過ごそうとしていると、スウェットの下と
パンツを一気に脱がされた。
フェラされちゃう!と思ってよっぽど殴りそうになったが、何故か「彼」は太ももの内側に音を立てて
キスしたあと、スウェットの上をガッとめくりあげて俺の乳首をこんにちはさせた。
そして優しく乳首を舐められている今現在にいたるわけで…
「…んっ…は…」
強めに右の乳首を吸われ思わず声が出そうになる。
できることなら今すぐ顔のすぐ下でぴくぴく動いている二つの耳をつかんででもいいからどかしてやりたい。
でももし千切れたら大変だし(修理代的な意味で)、その前に、動物好きの俺がそんなこと出来るはずもない。
「…くっ…!」
「彼」が身に着けている白いざらざらしたズボン(これだけを身に着けてケースに入っていた)が足の間をこすりあげ、
オナ禁中の俺の息子に刺激が加わってやばい感じである。どうしたものか。
どうしたものかなんて冷静じゃんって思うだろ?なわけないって!
焦りすぎて180度回って逆に冷静な境地だよ!
ふふっと笑って「彼」が顔をあげた。
「いつも…自分でなさるときに、ここをさわるんですか?」
そう言って完璧な微笑で俺の左乳首をつまむ。どうでもいいがこの左というのは俺から見て
左の意味だ。
「はぁっ?!」
「いえ…ずいぶん反応が敏感ですから。ほら、こんなに鳥肌を立てて…」
「…っ!」
手のひらでわき腹をなでられ、またしても妙な声を上げそうになるのを我慢する。
だめだ…犬、犬、犬…こいつは犬。おしゃべりな犬。
…修理代払うのは絶対嫌だ…
穏便にどいてもらうにはどうすればいいんだ!?
「…どうしたらどくんだよっ!?」
「十分にご満足いただけたら、私はケースに入ります。
ぜひともKGMN社のセクサロイドの機能を知っていただかなければ」
「いや、いい!!またちゃんと注文どおりのが来たら堪能する!!」
「…そうですか?私のモデル独自の機能などもあるのですが。そう仰るのでしたら仕方ありませんね。
…でしたら期間限定サービスでお付けしている媚薬だけでもお試しください」
「わ、わかった!」
よかった、これで解放される…!!
そういえば注文するときに期間限定キャンペーン中で媚薬をサービスしていますがお付けして
よろしいですか?って聞かれて「はい」って答えたっけ?
ケースと一緒に受け取ってないよな。
ケースの中に一緒に入ってたのか?
さっき見たときは見当たらなかったように思うが…
「どうぞ」
はいはい、どうもです…って何ーっ!?
なぜ立派な一物を俺の顔の目の前に?!
なに?セクサロイドってナチュラルに変態さんに設計されてるの?何なの?
しかも、カウパー液出てるし。
ってなに?もしかしてカウパーが媚薬とかそういう!?
ビンに入れてあったりするんじゃないの!?
企画者アタマいい具合になってるなオイ!!
「舐めるのはお好きじゃないのですか?」
「……お好きじゃないです…」
お好きな成年男子はそんなにいないと思います。
俺も可愛らしい少年のを舐める想像をしたことはありましたが、ここまで立派なものは想定外です、ハイ。
「彼」はそれは残念ですね、とかなんとか言いながら、自分の指ににじみ出たそれをなすりつけ、
あっけに取られて半開きの俺の口に差し入れた。
「ちょっ!…ん…あれ、甘い」
「甘く味付けしてあります」
本来なら苦味が有るはずなのに、アンドロイドのそれはガムシロップをうすめたような甘みがする。
それにしてもデカイ…目の前にあるそれを見て俺は「彼」に聞いてみる。
「ていうか、ソレ、サイズ何?」
「私のは『おくちにピッタリv』サイズです」
「は!?ちょ、どう考えてもそれピッタリどころかおくちにみっちりだろ!」
「わが社の規定ですとこれがピッタリサイズなのですが」
嘘だろ?
どういうことだよ!?
そしてまたも俺の開いた口を媚薬をなすりつけた指で塞ぐ「彼」なのであった…。
「どうです?そろそろ効いてきませんか?」
「は?……んあっ!さ、わんなっ…!……っ!」
何だこれ?
肌に触れられた部分からどんどん熱くなる…ばか!さするな!
首も、肩も、背中も…触られたところからどんどん熱をもっていく。
まだ直接触られていない俺の息子もなんだか元気いっぱいだよ!あはは…。
「彼」は俺の肌をゆっくりとさすりながら俺を抱え上げ、ソファに座ったひざの上に乗せ、
俺の耳元で囁いた。
「今、あなたのことを見て、声を聞いているのは私しかいません。そして私はセクサロイドです…
…私の前で快楽を我慢したり、恥ずかしがる必要は無いのです。ほら…もっと思うままに声を出して…
…欲しいものを、言ってみてください」
甘い低音ボイスで耳元に囁かれると、腰のあたりがくすぐったくなる。
もしかして変な周波数とか発する機能が有るんじゃないか?
いや、俺がただ、感じやすくなってるだけってことなのか?
からだが熱い…この熱をどうにかして発散させたい。
それじゃあ「気持ちよくしてくれ」って頼む?この俺が?
かわいらしさの欠けらも持っていない俺が?
誕生から数世紀、絶滅することなく生息し、今ではだいぶ市民権を得たとはいえ今だメインストリームには
上がれていないオタクと言う人種。
それが俺なのに。
気持ち悪すぎるだろ!?
でも…
そう、今俺を見ている「人間」はいないんだ…
気持ち悪がったり、嘲笑ったりする「人間」は、ここにいない…
「さわっ、て…」
「どこをですか?」
「お…俺の息子をだよ…っ」
「お子さんがいらっしゃるのですか?違う?すみません、比ゆ的表現を理解するのは難しいので」
嘘吐け!絶対理解してるくせに…っ!
「…っ!だから!俺のペニスっ!おちんちんっ!肉棒っ!陰茎っ!をっ!
触ってくれって言ってるんだよーっ!!」
「分かりました」
長い指が俺の竿に絡みつく。
待ち焦がれた刺激なのに、刺激が強すぎて、思わず腰が逃げそうになる。
そんな俺の体を「彼」は両足で挟み込み、快感の逃げ道をなくす。
「あっ…、…んっ、んぁっ」
「気持ちいいですか?」
「…は、…くっ!」
「もっと、圧力を強めたほうが良いですか?」
「…っ!ダメっ!…イイっ!イイから!」
「もっとたくさん声を上げていただかないと…反応が得られないと困ってしまいます」
「…分かった。分かったからっ…!きもちいいっ!んんっ!あっ、ああっ!」
「それは良かった」
「もっ…やだっ!い、イクっ!いくっ…いくっ!」
「いいえ、まだ十分に感じさせてあげられていません」
「きもちいいっ!イイってばっ…すごっ、イイって…!あんっ、あっ!やあぁっ…」
声を上げれば上げるほど、自分自身のあえぎと台詞にあおられて快感が増していくみたいだ。
強烈な快感にもう何も考えられない。
何か考えようとしても言葉は形にならず、ただまたあえぎと断片的な言葉にかわるだけだ。
いきたくても竿の根元に絡みついた指がそれを阻んで許さない。
「あ、ああ、んぁっ!……出るっ!もう出る!」
「何が?」
「…せーしっ!せーし出るっ!出ちゃうからっ…!指、やだっ…」
「どんな精子が出ちゃうんです?」
「こいやつっ!濃いの、でるっ…!いっぱい出るから…っ!ゆびっ…やだっ…!んっ!あっ、あっ!んああっ…!!」
―そして、射精後の虚脱感と「せーし出ちゃうって何?え?誰が言ったのソレ?え?俺?キンモー☆」という自己嫌悪に襲われ、
力なく寝そべる俺の背後には再度、疲れを知らない、自分の使命に忠実なアンドロイドの影が忍び寄っているのだった…
「そっちはダメ!ケツはダメだってば!ひゃっ、あっ!おま、ちょっ、アッ―――!!」
―翌日―
「はい、こちらKGMNカスタマーセンターでございます」
「すみませんっ!昨日商品が届いたんだけど、注文したのと違うんですけど!?」
「すぐにお調べしますので、失礼ですが、お名前とお客様番号をお知らせ願えますか?」
「マサキカズヤ、mk184575です!」
「少々お待ちください………はい、マサキカズヤ様ですね。注文された商品は『セクサロイド あなたの欲望に
最大限答えます!おまかせ安心パック』、カラーが金髪・碧眼、サイズが「おくちにピッタリv」サイズ、オプションに
ケモミミ:タイプ「わんこ」、でよろしかったですか?」
「そ、そうですよ!」
「確認になりますが、2度の心理テストとネットを介しての面談はしていただいているでしょうか?」
「受けましたよ!そ、その時に俺はちゃんと、しょ、少年型のアンドロイドをって要望を伝えたんですよ!?なのに…っ」
「そうですか。しかし、こちらの安心パックでは、テストと面談を通して、アンドロイド所有のライセンスを得ていただくと同時に、
お客様に最も適したタイプのアンドロイドをこちらで選定し、お送りするというシステムをとっております。
こちらのデータですと、お客様のテスト結果によって、青年型・Sタイプ・丁寧語攻めをお送りさせていただきました。
お客様の当初の要望に沿ってはいませんが、お試しいただければ必ずご満足していただけるはずです。
もうお試しになられましたか?」
「…………」
「お試しいただいたようですね。当社のセクサロイド部門ではあなたにもっとも適する快楽を、をモットーによりよい製品を
お客様に提供できるよう努力しています。2体目からの割引サービスも行っております。
どうぞこれからもKGMN社をよろしくお願いいたします。
ところで、限定サービスの媚薬について宜しければアンケート調査のメール送付をお願…」
がちゃん。ツー、ツー、ツー、…………
オチがむりやりという突っ込みは受け付けます…orz
長々と失礼しました!
わ、わっふるわっふるわっfwくぁふじこ!!
地味にオペレーターさんの、マニュアル通りで間違っちゃいないけどSな対応に吹いたw
みんなまとめてわっふるわっふる!
このあえぎ声何気にいい…!と思ったのは内緒だ!
驚きの効果を発揮!
産毛すら吹っ飛ぶヤヴァイスレ、ヤヴァイスレでございます。
禿萌えたwww
当分の間は白飯だけでやってけそうだ
わっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふry
脱毛に成功しました!!ありがとう!!!
つわっふるわっふるわっふる☆
##~
##~
∧_∧ ##~
(´・ω・)##~
`/丶O=O##~
/ ‖_‖##~
し ̄◎ ̄◎ ̄◎
あの…ワッフルここに置いておきますね
>>49 ちょwww大量www
そんな自分もわっふるわっふる!!つっるぱげだ!!
アーッの後をkwsk
けどアンドロイドネタってどうしても切なくなるのよね…
もっとやれワッフォウ
アンドロイドねえさん
肝心な所を省略しないでください
眠れません
54 :
風と木の名無しさん:2008/11/10(月) 21:52:26 ID:38GCl98o0
保守
55 :
風と木の名無しさん:2008/11/12(水) 12:40:32 ID:XkEaRu6BO
保守あげ(´∀`)
姐さん、あんた最高だ
しかし肝心なところを(ry
つわっふるわっふる
「職場で癪にさわるアイツが同じオタグッズを持っていて超ショック。
気になるけどたんびでむかつくから話しかけたくない、でも…!」
みたいな80年代っぽいやつ落ちてこないかな〜
相手が先輩か後輩かでもルートが異なるやつ。
>>57 それは一体どこら辺が80年代なのか
もっと詳しくわかりやすい物語にして説明してもらおうか
>58
Romanticが止まらない感じで、毎度おさわがせします的な擬音が入るんだよ
で、ふとした瞬間に鏡の国にいるもう一人の自分が体を乗っ取って夜の街で暴れてるんだな
文系オタクはいいねー
いいねー
前のアパートの隣人(女)はテレビもなくインターネットも繋いでおらずエロゲばっかしててほとんど物音がしなっかったんだが、
もしそれがオタク男だったら不審に思った隣人リア充が 「生きてますかー?」ピンポーン・・・
ってところまで妄想した
>>65 もともと幼馴染で、エロゲーの買出しにもつき合わされたから
彼女はイヤホン派だったからモニョモニョは聞こえなかったw
67 :
風と木の名無しさん:2008/11/21(金) 12:33:34 ID:eYuRZIbKO
保守
お貴族様×オタク気味家庭教師とかないのでせうか
ありでおじゃる
71 :
68:2008/11/24(月) 00:29:56 ID:6ZhmsKAR0
亮は、家庭教師であり3歳年上の幸人に恋をしていた
いかにも勉学にしか取り柄がなさそうな幸人は、伯爵家の跡取りとして常にちやほやされ集団の中心にいた亮にとって
はじめて見るタイプであり彼の興味を引く存在だった
その興味のままに話しかけ、その人となりを知る内に亮は幸人を好きになってしまったのだ
「亮君、何を考えているんですか?」
息がかかるほど近くで幸人が囁く
「幸人さんのことですよ、俺、幸人さんのこと大好きですから」
「また、嘘ばっかり」
おっとりと微笑む幸人に、亮は泣きたくなる
幸人は亮が何を言っても本気にとらない
それどころか、どんな美女にもまったく興味を示さない
その原因を知ってしまったのはいつのことだったか・・・亮の恨みがましい視線が幸人の携帯についているストラップに向けられる
そのストラップには、幸人を虜にしてやまない愛らしい少女の人形がくくりつけられていた
お言葉に甘えてここまで捻り出しましたが設定がまるでいかせていない上に中途半端なことを深くお詫びいたします
>>71 ほほう…さぁ、本格的に書き進む作業に戻るでおじゃる!
ワッフルワッフル
wKtk
差し上げますので続きを
(・ω・)つ#####
なんて良スレ
わっふるわっふる
失礼します。スレ汚しだとは思いますが
内心毒舌で口下手なネラーとお馬鹿高校生の兄弟+弟の友
というネタを思い付いたので投下しても宜しいでしょうか。
大歓迎でありますぞ〜!!
ありがとうございます。
801といえるかどうか分かりませんが失礼します。
家に帰ると見知らぬ男がトイレから出てきた。
茶色い髪をおったてて耳にはピアス。トランクスが見えそうな腰履き。おまえは誰だ?何でうちにいる?そんな疑問符が頭を過ぎるも、こういうタイプとは対極の人間。悲しいかな、言葉が出やしない。そんなことを思っていたら、相手がアクションを仕掛けてきた。
「あ、もしかして平塚勇樹さん?」
ええ、はい。ワタクシは確かに平塚勇樹でございます。で、お前はどちら様だ。
「おじゃましてまーす」
「ああ、いらっしゃい」
見た目はアレだが、最低限の礼儀はあるな。じゃなくて、本当に誰だ。
「今日はお世話になりまーす」
「ああ、はい。…はい?」
俺の要領を得ない返事に相手は、あれー?と首を傾げる。
「晃平から話聞いてないスか」
見知らぬ男から身内の名前が出てきた。が、話は見えない。出す言葉が見つからなくて口籠っていると、いきなり腕を掴まれた。
「え?ちょ…」
よく分からないうちに連れて来られたのは、弟の部屋。兄ちゃんお帰り、と聞き慣れた声がして、ホッとしたのも束の間。
「じゃあ兄ちゃん、よろしくお願いします!さあ座って座って」
弟が発した言葉もイマイチよく分からなかった。俺はお前に何かよろしくお願いされた覚えはない。したがって、この部屋に留まる暇もない。と、思いつつ流されるように座ってしまった。
「…俺、何か約束してた?」
しかも、声に出すと超弱気。我ながらダセェ。
「やだなぁ兄ちゃん。メールしたじゃん」
「メール?」
「勇樹さん、メール見てないんすか」
「あ、ごめ…見てない」
うるせえ。俺みたいな喪男はメールチェックなんて習慣ねーよ。というか、結局お前は誰なんだよ。などと内心毒づきつつも、携帯を開く。すると確かに一通のメールが届いていた。
『兄ちゃん英語教えて!友達もいるんでヨロシク☆』
よし、この茶髪が晃平の友達だってことは分かった。勉強を見てほしいってことも分かった。が、俺は今から2chしたり2chしたり2chしなきゃならんのだ。そんな事に構ってあげられるほど暇じゃない。
「今日突然は…俺にもやることが」
「すぐ終わるって!高校英語だから簡単だろうし」
「いや、大学入ってから英語は」
「大丈夫スよー」
結局マイペースな2人に押し切られてしまった。しかも気付けば結構な時間が過ぎている。俺の時間返せ。
「いやー、思ったより時間かかったスね」
「良太の理解力がないからだよ」
「晃平もかわんないだろ」
どんぐりが背を比べ合ってどうする。SVOCの時点で躓いてるじゃねーか。フツーに授業聞いてりゃ分かるだろうが。
「ふ、二人とも授業ちゃんと聞いてね」
「「はーい」」
馬鹿コンビの声からは、やる気のかけらも感じられない。が、自分には関係ないことなのでどうでも良い。これで晴れて俺は自由の身。待ってろ2ch、ネットの世界。
「じゃあ俺はこれで」
席を離れようとすると、茶髪(良太というらしい)がズボンの裾を引っ張ってきた。
「な、何かな」
「勇樹さんメアド教えてくださーい」
え、何で?どうして?そこでメールアドレスの話になるの?
「兄ちゃんのアドレス知ってるし、俺が送ろうか」
流れについていない間に、目の前で俺の情報が垂れ流された。おい、こら、後でメールします、じゃないだろ。
「え、あ、はい。では失礼します」
「「ありがとーございましたー」」
はい、結局流されましたー。アホか俺は。そもそもメールなんてしないし、あんなノリの人間とのやりとりなんざ心得てねーっての。
深夜、オカ板でガクブルしていると突然携帯が震えだした。
「ったく誰だよ、マジびびったっての」
送信相手のアドレスに見覚えはない。恐る恐る開けると、気が抜けたというか、気が重くなるというか。とりあえずウンザリした。
『今日はありがとうございました。勇気さんの説明超分かりやすかったです!また勉強教えてくださいね☆あと、お礼したいんで、今度ふたりで会いましょうよ』
届いていたのは絵文字満載でムダに派手なメール。送信者が誰かは何となく分かった。
内容は、理解したくない。
以上です。
拙く、萌えもない文章を失礼しましたorz
すみません
>>82の勇気さんは勇樹さんの間違えです
‘とりあえずウンザリ’w
オタらしいくてかわいいでs
>>83 問題無い。
「ゆうきのきは古泉一樹のきで勇樹だばかものめ…」とかPCの前でぼやいてる兄貴で補完した。乙
これ思い出した
574 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2008/11/14(金) 11:57:20 ID:4CyugXlq
鎌ヶ谷あたりで変なヤン車に煽られて泣きそうになってた。つーか泣いてた。
なんだよなんだよ。法定速度40キロって書いてあんじゃんよー。オレは間違ってない。
アイツらがおかしい。だいたいなんだ!あのすげー低い車高は!ピカピカしやがって!
めっちゃだせーよ!死ね!事故で死ね!ヤンキーとかヤクザとかそーゆー怖い人全員死ね!
この美しい世界を汚すゴミ虫共が!天に還れ!召されよ!アイツらなんかこの世界に必要ない。
消そう。このノートで。ククククク。
そして僕は新世界の神となるんだ。生まれ変わるんだ。ちょうちょに。
>>83 内心の毒舌さと実際の言葉のアンマッチにワロタww
ていうか続きを書いてくれ…!
弟がさりげなく協力してるところとか見てみたいです!
>>86 ちょうちょでコーンスープふいたww
>>83 毒舌兄もワンコSも可愛いなぁ〜ww
兄は弟達に色々と振り回されて、もっと毒吐けはイイヨ(*´Д`)
>>83 これまたイイトコロで…w
その後が気になりますね… 果たしてデートをするのか否か(笑)
つWaffleWaffleWaffle
外人×ゲーオタ高校生コピペ発見しました
106 名前: おさかなくわえた名無しさん [sage] 投稿日: 2006/06/29(木) 12:38:03 ID:kcE41PWd
ものすごく長くなってしまいましたが、とてもアホカワイイ外国人を見掛けたので投下します。
連投になると思います、ごめんなさい。
JRのボックス席に座っていた時の事。
向かいに座っていた高校生の横に、外国人が乗って来た。
高校生はずっとPSP(DS?)をやっていたが、
外国人が乗り込んでくるとそちらの方をチラッと見てからあからさまに嫌な顔をして、
至極面倒くさそうに端に詰めた。
「なにこの高校生、感じ悪ー」とか思いながらしばらく電車に揺られていると、
ふと、先程の外国人の様子がどこかおかしい事に気が付いた。
よく見ると、チラチラと高校生のゲーム機の画面を覗き見している。
本人は気付かれないようにやっているようだが、端から見たらものすごくバレバレである。
高校生もそのうちそれに気付き、あからさまに眉を潜めたり不快そうに体をくねらせたりしていたが、
やがて静かにブチ切れて
「何なんスか」 とドスの効いた声で外国人に呟いた。
その瞬間、外国人はビク-ッΣ(゚Д゚;;)!!!!と飛び上がり、
「sorrybutくぁwせふじこ」とゴニョゴニョ言い訳のようなものを早口で喋ると、
慌てて鞄から本を取り出しものすごい速さでページをパラパラめくり、
即興で『自分は読書をしています』なポーズを作って無理矢理誤魔化した。
高校生はそれを冷めた目で一瞥すると、またゲームに戻った。
108 名前: おさかなくわえた名無しさん [sage] 投稿日: 2006/06/29(木) 12:46:03 ID:kcE41PWd
またしばらく経って外国人の方を見た。
すると、先程はあんな速さで捲られていたページが、
何故か今度は同じ見開きのまま、1ページも進んでいない。
もしやと思って視線を上げると、外国人の目は何とも分かりやすい動きで斜め横につーっと滑っていた。
懲 り ろ よ お 前 。
幸い高校生の方は、気付いていないのかそれとも完全無視を決めこんだのか、何も反応が無い。
淡々と、慣れた手付きでボタンを叩いている。
高校生のやっているゲームはアクション系らしく、
外国人の表情はゲームの展開に合わせてくるくると変わった。
「(゚∀゚)」と「('Д`)」を交互に繰り返す外国人はちょっと可愛かった。
(ここで自分は密かに551のCMを思い出した)
しかし白熱しすぎたのがいけなかったようだ。
高校生のゲームが終わりに近付いてきたのだろう、
「(゚∀゚)」のままでしばらく観戦をしていた外国人は、突如「(゚∀゚)yes!!」と声を発してしまったのである。
瞬間、固まる高校生。
外国人はしばし何が起こったのか分からないという顔をしていたが、
すぐに我に返り、((((゚Д゚;;;≡;;゚ж゚))))それはもう大慌て。
自分もこれはさすがにマズいと思って、息を飲んで動向を見守っていたが、
高校生は別段ブチ切れる様子もない。
……どころか、なんと口を抑えてプルプルやっているではないか。
それまでの外国人の行動の何かが、高校生のツボを突いたらしかった。
先程までものすごくガラの悪かった顔が、こみあげる笑いを堪えんがためにすさまじい形相になっている。
怒られると思ってすっかり怯えていた外国人は、
自分に背を向けて震える高校生にはじめ「(゚д゚)?」となっていたが、
やがて状況を把握すると、照れと安堵の入り混じった微妙な表情でニコニコー(*´∀`;)と微笑んだ。
高校生も、少しぎこちなく、ニコニコー(*´∀`;)。
自分はその後まもなく電車を降りたが、
その間に高校生はちょっとだけ外国人にゲーム機を持たせて、操作を教えたりしていた。
ゲームは国境を越えるんだなぁと思った。これからゲームする。
それはいい外国人×ゲーオタ
萌えすぎてしぬそう
もう!もうもうもうっ!
なぜ世界はこうも私を萌えさせ心をツンツンするのか!!!
生きてると辛い事も悲しい事もあるけれど、そんなものも吹っ飛ぶ萌が!有る!
\(^O^)/腐って生まれてよかったー!!!!\(^O^)/
あらら誤爆失礼しました。
>>94 自分の気持ちを代弁してくれたのかと思った
女装コスプレオタとアニゲオタって需要あるかな?
結構長くなっちゃったんだけど投下してもへいき?
>>97 読む準備はできている
早く投下する作業に戻るんだ!
ありがとう…!!
では、女装コスプレオタクとアニゲオタクです
「じゃーん! どう?」
ピンクのゆるくウェーブした髪とフリルのミニスカートをなびかせて、少女がくるりと回った。
「似合う?」
パソコンデスクの前に座る俺の顔を上目遣いで覗き込むと、グロスで潤った唇から小さな八重歯が覗く。
瞳はぱっちりと大きく、長いまつげは瞬きするたびに音がしそうである。
「あー似合う似合う」
「もー! ちゃんと見ろって! ほら、好きっしょ?ニーソ」
そう言って薔薇色の頬の美少女は、ミニスカートとニーソの間の絶対領域をみせつけるように俺のふとももに密着させる。
ああ、好きだとも。
正直、こんな間近でリアルな絶対領域を見られることなんて、他にない。
普段は「三次元には興味ありません。このなかにアニメ、ゲーム、ラノベの美少女キャラクターがいたら、俺のもとに来なさい」
と思っている俺だが、まだリア工な俺には、正直、たまらない。
「いい加減にしろよ! ケンシロウ!」
そう、こいつが、『男』でさえなければ、だ。
俺がとうとう耐えかねて怒鳴っても、ケンシロウは「えー、絶対領域好きじゃなかった?」と見当違いのとぼけたことを言っている。「いい加減、そのふざけた格好をやめろ」
「なんで? シュータが好きだから『聖☆守護天使みらくるみるく』のみるくにしたのに」
やめろおおお俺のみるくたんはりっつん(声優)ボイスの近年稀に見る萌えキャラなんだぁぁぁ決して身長174センチもある低い声の高校生男子なんかじゃねええええええ!!
「オレ的には、今までで一番似合ってると思うんだけどなー」
ケンシロウは鏡の前でポーズをとってウィンクしている。
やめてくれ野郎がやってもキモイだけだ。
みるくたんは身長155センチ体重35キロの14歳で胸が小さいのをちょっと気にしているところが最萌えの俺の嫁! であって決してリアルには存在し得ない至高の存在なんだよおおお!
「それとさ、ケンシロウって呼ぶなって言ってんじゃん!」
俺の注意なんか気にも介さず、ケンシロウは言った。
ケンシロウとは言わずもがな、北斗の拳の主人公にちなんで名付けられている。父親が大好きだからという理由からだが、ケンシロウ自身はそれをDQNネームだと感じているようで、普段はケンと呼んでいる。
「あ、それよりさ、オレのサイト、昨日10万ヒットした」
素早く俺からマウスを奪って、お気に入りからサイトを選ぶと、ピンクに白いドットの目に悪そうなサイトが表示される。
ああっ巡り合えた神絵師のみるくたんが!まだ保存してないんだぞ!
「ほら、カウンターみて、ここ」
見ると、確かに可愛い猫のかたちのカウンターが100146を示していた。
ち、ちくしょおおおおなんでなんだぁあああああ!
なんで、3年やってる俺のイラストサイトは1万ちょいで、始めて半年のこいつのコスプレサイトが10万ヒットなんだよおおおおお!!
しかも、野郎の!! 女装サイトだ!!
世の中は理不尽だ…このサイトだって、俺が作ってやったのに…。
「そんでさ、そのキリリクが『桃セン』のりりあなんだ。りりあも好きだったよね?」
ケンはBBSをクリックして
「サクヤたん、こんにちは^^
10万ヒットおめでとうございます!
幸運にもキリバンを踏んだので、リクエストさせていただきます。
ぜひサクヤたんの『桃花センチメンタル!』のりりあが見たいです!
きっと萌え〜だと思いますのでよろしくお願いします><」
という書き込みを見せる。
他にも「サクヤたんのみるくキター(*゜∀゜*)ー!!!」「サクヤたんハァハァ(*´Д`)」といった書き込みが並び、顔を見なくてもキモオタたちが熱心に書き込みしているんだろうことがわかる。
かく言う俺もキモオタなわけだが、こいつらに言ってやりたい!!
お前らがネ申と崇めるサクヤたんは お と こ だってな!!
「でさ、衣装つくるから『桃セン』の漫画貸して」
や、やめろおおお俺の本棚を勝手に漁るな! カバーをとるなぁああ!
もう何を言っても聞きそうにない、ケンの暴挙に脱力した俺はがっくりと肩を落とした。
ああ、なんでこんなことになったんだっけ…いったい誰のせいで…と考えて俺は再びもっと深く肩を落としたのだった。
それは、誰のせいでもない、俺のせいだったからだ。
本当に長いので自重して
とりあえずここまでにしておきますね
104 :
風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 12:19:09 ID:KGLQuvgZO
わっふるわっふる!!
105 :
風と木の名無しさん:2008/11/27(木) 13:01:06 ID:3sjnLwebO
髪を抜きたいので早く続きをはるんだ
お昼を食べてるうちにわっふるが!
わっふる頂きます!
では続き(・∀・)つドゾ
ケンとは所謂幼馴染で、家も近所で、幼稚園も、小学校も、通学班も、子供会も、中学校も、塾も一緒という腐れ縁で親友だ。
唯一違ったのは中学の部活動。
うちの中学は全員何らかの部活に所属しなければならない決まりで、運動の得意なケンはバスケ部、運動音痴な俺はコンピューター部へ所属した。
が、これが間違いだった。
コンピューター部とは、部活動を積極的にやりたくない生徒が名目上のみ所属する部活の代名詞で、部員はDQNかオタクの二択。
DQNが部活なんかに出るわけもなく、自然部室にはオタクが集う。
女子のオタクは美術部に集うために、男オタだらけのコンピューター室はギャルゲーしたり動画を見たりアニメ見たり、やりたい放題である。
顧問はほとんど部室に来ないし、来ても、片手間に作った「○○中学校コンピューター部のホームページへようこそ★部活動を紹介します!」というページさえ開いてタグいじってるふりしておけば大丈夫だった。
そんな環境に、最初はドンびきだった俺も、もともとネクラなところもあって、あっという間に馴染み、放課後毎に集っては「みるくたん萌え!」「みるくたんは俺の嫁!」と語り合うようになった。
そうして今春、晴れて高校生になり、おじいちゃんに念願の自分のパソコンを買ってもらい、ついに同人イベントデビュー! オフ本デビュー!! と、若干用法は違うかもしれないが、俺も高校デビューを果たしたのであった。
しかし、そのひきこもりのくせにアクティブな行動が災いし、ケンに勘付かれてしまった。
「最近、シュータ変じゃね?」
ケンは高校生になってから、ますますおしゃれになり、垢ぬけていった。
まだ4月だというのに制服を格好良く着崩して、髪も茶色になり、ワックス?をつけているらしくマットにツヤめく髪は無造作にハネて、いつもどことなく良いニオイがする。
俺はといえば、比例するかのように服装に無頓着になり、浮いた金でアニメDVDを買っている。
正直、幼馴染でなければこんなに眩しいリア充とお近づきになることはほぼ不可能だろう。というか、できればお近づきになりたくない。
「アニメとか見てんのは前からだけどさ、休みにどこ行ってんの? 日曜に来たらさ、おばちゃんに東京行ってるって言われたんだけど。東京に何しに行ってんの?」
ロリぷにキャラオンリーに行ってましたサーセンwww
とは口が裂けても言えない。
「いや、あの、友達に、会ったり、とか」
「友達!? なんで東京に友達がいるの?」
サイトで知り合った楽丸氏(HN)とイベント後オフ会しましたサーセンwwww
とは、勿論言えっこない。
「え、いや、ほら、ネットで…」
「ネット!? なにそれ、なんかあやしくない? 騙されてないよね?」
「いや、出会い系とかじゃないから!大丈夫だから!!」
「シュータはボンヤリしてるとこあるからなぁ…」
田舎のリア充にとって、ネットで知り合う=出会い系だと思ってる節があるから困る…。
うちの母さんもそう思っているらしいから言わなかったのに…。
ケンは少し考えた風にして顔をあげると
「よし、次東京行くときはオレもついていくよ!」
とにっこり笑って言ったのだった。
勘弁してくれ……。
ケンには黙って出て行けばいいのだが、俺はひとりっこなため、
遠出するときは必ず両親にどこへいくから何時に帰るとか伝えておかねばならない。
いくらでも嘘はつけるが、両親に嘘はつきたくない。
ただでさえ、イベントに行くということは黙っているので、なるべく両親に心配はかけたくないために、きちんと報告する。
すると自然それをケンも知るところになり、仕方ないが連れていかねばならないだろう。
それに、どうやらケンは東京のオシャレな店に行きたいようだったので、俺がビッグサイトやアキバに行ってる間に、勝手に渋谷だか原宿だかに行くだろうと考えていた。
すぐに考えが甘いと悟ることになった。
「東京着いたら俺はビッグサイト行くから、ケンは洋服とか見てろよ」
「え、やだよ、オレも一緒に行くよ。オレが何のために来たと思ってるんだよ」
「俺の監視にかこつけて東京来たかっただけじゃないのか?」
「違うよ、最初から心配だからって言ってるじゃん。ビッグサイトで友達に会うの?」
ケンはビッグサイトまで付いてくるつもりらしい。
今日はビッグサイトはコスプレ在りのオールジャンル即売会だ…。
俺\(^o^)/オワタ
「いやいやいや、ほら、ケンは来てもつまんないよ! 知り合いとかいないだろ!?」
「別にシュータがいればいいよ。俺黙ってるし」
もうやめて!俺のライフは0よ!!
ああああ、俺が歳甲斐もなく、
深夜アニメ見てるのも深夜たまたまやってるから見てるとか、
日曜朝から変身少女アニメ見てるのも他に見るのがないからだとか言っても何の嫌悪感も示さなかったケンだけど、
さすがに何の知識もない一般人がいきなり同人イベントいったらひく!!ドンびきする!!
それだけならまだしも、親友であるケンにキモイとか思われて絶交されたら、俺は本気で傷つく。
うわあああああもうどうしたらあwせdrftgyふじこlp;@
「大丈夫? 電車に酔った?」
目を白黒させて真っ青になった俺を心配そうに覗き込む。
「あ、だ、だいじょうぶ…」
もう、こうなったら今、カミングアウトするしかない。
これで少しでもキモがられたら冗談だったことにして、イベントには行かない。
正直レトロムーン(サークル)の新刊はすっっっっっごく欲しいが、背に腹は代えられないし、親友を失うよりはずっといい。
それにすこし我慢すれば、通販するだろうし。
「あ、あのさ、ケン」
「ん? 顔青いよ、お茶飲む?」
「あ、ありがと…」
ケンからペットボトルのお茶を受取り、流し込む。
よし、言うんだ俺!
「俺、オタクなんだ…よね」
言った! ナイスガッツ俺!
「うん、知ってるけど」
ええええええええええええええええええ!?
え、ちょ、俺が、すごい決意で言ったセリフをいとも容易く…!
あまりにポカーン(゜Д゜)とした顔をしていたらしい、俺を見てケンは笑った。
「だって、高校生にもなって必死になんかいいわけしてアニメ見てるし。シュータんち行くと、シュータパソコンしてるか、ゲームしてるか、漫画読んでるかじゃん。本棚もさ、カバーかけてるけど、ジャンプとかじゃないマンガばっかじゃん」
バレてないと思ってたの? とおかしそうにケンは笑っている。
もう、消えたい。
つーかこいつなんで勝手に俺の本棚を漁ってるんだ? まさか二重本棚の後ろの本の後ろに隠してあるギャルゲーはばれてないよな…?
「本棚の奥に、女の子ばっかのゲーム隠してあるしさー、あれってエッチなゲーム?」
あwせd4rftgyふじこlp;@:!!!!!
もう、本当に消えたい……。
「シュータ? ごめん、隠してたんだよね?」
「ああ、うん、イイヨ…今までありがとな…」
隠れオタが、バレバレであったときほどイタいもんはないよな…。
いや、ちょっと待てよ。
俺がオタなのを知りつつケンは態度を変えなかったってことだよな…。
だったら…。
「あのさ、ケン。今日の行き先なんだけど」
「うん」
「友達に会うんじゃなくて、イベントなんだ」
「まぁ、そうだよね、ビッグサイトだし」
「そのイベントっていうのは…」
「あーなんかオタクなやつ? お盆とかにテレビでやってるよな、リュックとかカートとか持ってるオタクが何万人って来るやつ。あれ?」
「…………さようでございます」
なんでそんなに察しが良いんだよおおお!
まぁ、誤解されるより、マシか?
「あ、それより規模はずっと小さいやつ! 今日は何万人も来たりしないから大丈夫だ、ウン」
「フーン。あれって具体的になにしてんの?」
「えっと、つまり、同人誌っていう、趣味で描いた本を売ったり、買ったりして交流するイベント、かな」
「へー、楽しそうじゃん。シュータもなんか売るの?」
「や、今日は買うだけ…」
そういや今日はコスプレもあるんだっけ…。
「あ、あとさ、今日、コスプレしてるひともいるけど…気にしないでいいから」
「オレ、コスプレ見たい!」
「えっ!?」
「てゆうかオレコスプレしたいんだよねー格好良くね?」
「でも、コスプレって言っても、皆アニメキャラとかだぞ…」
「いーんじゃない?俺もファイナルファイターズのリュウキの格好してみたい。な、あーいう衣装って売ってんの?」
よ、予想外の展開になってきた……。
「や、売ってなくもないけど、普通は手作り。売ってるのは高いし…」
「手作りすんの!? すげー。オレも服飾に興味あるから手作りとかしてみたいかも」
そういえば、ケンは古着とかを買ってきてよくリメイクとかしてるらしい。
俺はよくわからんが、母さんが「ケンくんは器用だし、オシャレよねー」と褒めていたのを思い出す。
しかし、この方向は…いいのか?
「でも、コスプレは化粧とかもしなきゃだぞ」
「そーなん? まぁ女子に教えてもらえばいいっしょ。とりあえず、今日はコスプレ見よ!な!」
なんでそんなにやる気まんまんなんですか……。
ま、まぁ絶対に避けたい「キモがられて絶交」だけは免れたようなので、俺はほっと胸をなで下ろした。
結局、ケンの希望でコスプレ広場に1日はりついて、ケンの疑問(鎧はどうやって作ってるのか、なんでステッキ持ってないのか等)逐一答えて、帰宅した。
(レトロムーンの新刊は無事入手出来た。来た甲斐があった!)
帰りの電車で、未知との遭遇についてケンは未だ興奮気味に「コスプレってすっげ楽しそう!」と話している。
とにかく、良かった。
大事な親友を失わずに済んで。ニコニコと上機嫌に話すケンを見ていると俺も自然頬が緩む。
一番近しい友達であるケンに隠し事があるという罪悪感がなくなったこと、本当の俺自身が受け入れられたことが素直に嬉しかった。
それに、ケンがコスプレを始めたらこれからは一緒にイベントに参加できるというのも嬉しい。
そう、このときの俺はケンのコスプレについて、深く考えていなかったのである。
わ、わっふるわっふる
gj!! わっふる!わっふる!
続き楽しみにしてる!!
勃起した
ワッフルワッフル(冷凍)
姐さん堪らんよ!
焦らさんといてーw
つ ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
わっふるか!?わっふるが欲しいのか!?
どうか続きをお願いします
萌えと続きが気になって毛根が死滅しそうです
(゚∀゚)ノシ# <はい!ワッフルあげるから!
ちょっ、わっふるわふっるわふーるわふーる!!!!!
編み物オタクの先輩×ノンケ後輩
224 名前:おさかなくわえた名無しさん[] 投稿日:2008/11/26(水) 23:36:42 ID:LTztdVAo
友達というか会社ですごく仲の良い1つ年上の先輩。
寒いなぁマフラー欲しいなぁと言ったら、3連休全て使ってピンク色のマフラーを編んできてくれた。
ただの後輩にここまでするのかと驚き、ピンク色というセンスに絶句した。
昨日マフラーをもらったのだが、正直気持ちが悪くて仕方がない。
先輩の巻いて欲しい攻撃もすごくて、仲良くするのをやめようかと本気で考えている。
ちなみに、俺も先輩も男。
読んでてニヤニヤしてしまった
という訳でわっふるわっふる
>>122 昔、まだビッパーもいなかった時代、
喪男がクリスマスまでに手編みの帽子を自分で編む
というスレを立て、そして実際に道具を買い、編み、晒すということをやってのけたのだけど、
それが思いのほかうまくて、俺にも編んでくれ俺にも俺にもと、希望する人続出
しまいには、オフ会までして手渡しするということをやっていたのだけど、
それを思い出した
わふる!わっふる!
何これ。すんごい萌えキタ。
元レイヤーだから、なんかワクワクしながら読んだ。
文も読みやすくて、いい感じ!
>>97です
たくさんのワッフルありがとう!
すごく長くなってしまって申し訳ないのですが
まだスレ汚し失礼します
>>122 そういうオトメンなオタ可愛い!
少女漫画オタとかお菓子作りオタとかも見たいです><
なんと驚くべきことに、次の月のイベントに合わせて、ケンは衣装を自作し、完璧なコスプレを用意してきた。
(ちなみに俺は新刊落とした。まぁ待っている読者なんていないからいいんだけどさ……)
「すげ…よく作ったな」
「頑張った!」
えっへんと胸をはるケンは以前やりたいと言っていた、ファイナルファイターズのリュウキのコスだ。
身内のコスプレなんて痛々しいかと思っていたが、予想に反して、正直、似合っている。
リュウキにしてはちょっと背が低いが。
ま、こいつイケメンだもんなぁとちょっと悔しい。
「ねぇねぇ!どう?」
期待に満ちた目で見てくるので、ケンが今もっとも欲しいだろう言葉を言ってあげた。
「うん、すげー似合うよ。格好良い」
ケンは少しはにかんだようなくすぐったげな顔で笑った。
会場につくと俺はサークル入場列へ、ケンはコスプレ更衣室へと別れた。
自分の買い物も終え、そろそろお昼でも食べようかな、とぼんやりしてると、ケンが俺のサークルに、コスプレのまま、明らかにしょんぼりした風にとぼとぼ歩いてきた。
「お、ちょうどよかった。そろそろ昼メシにしよ」
「うん…食べる」
器用に島のなかの椅子をかき分けて、俺の隣の椅子に力なく腰かけた。
「ど、どした?」
やはり一般人のコスプレデビューをひとりでさせたのは間違いだったかとはらはらして尋ねる。
「ん、コスプレって仲間に入るの難しいね…」
「他のレイヤーに意地悪された?」
ケンはふるふると首を振る。
「違うけど。皆身内で写真撮って喜んでるし、話しかけても、オレ、オタクじゃないから話続かないし、写真撮らせてって頼んできたやつはこれが何のコスプレかもわかってないし…」
まぁファイナルファイターズじゃあな。
なんたって10年近く前のSFCのタイトルだし、リメイクもされてないし知名度は低いだろう。
「ファイナルファイターズは古い作品だからしょうがないだろ」
「コスプレにも流行りとかあるんだね…。おんなじような格好した女の子がいっぱいいて、皆カメラに囲まれてチヤホヤされてた」
「そりゃいくら流行に疎いオタクにだって、オタクの流行くらいあるよ。ケンが見たのは多分ピンクのセーラー服のツインテールのやつだろ?」
「シュータすごい、なんでわかったん?」
「今男女問わず流行ってるからなぁ」
「そっかぁ……オレ、気付いたんだけど、別にオタクの友達とかは欲しくない」
え…、遠回しな絶交宣言…?
やっぱり実際にオタクを目の当たりにしたらひいた、とか?
「オレ、オタクだけど…やっぱ…」
キモい…か?
「シュータだけいれば良いよ」
ケンはすこし照れくさそうにニコっと笑った。
「ケン〜!!」
「わっなに、あんまり近づくとファンデがつくよ」
おっと、うっかり感動して抱きついてしまった。
俺、本当お前が親友で良かったよ!ウン!
「でもさ、どうしても許せないことがあるんだよね」
ケンはさっきまで(´・ω・`)な顔してたくせに、(`д´)な顔になっている。
「どう考えたって俺の方が可愛いだろって女子が流行りの格好してるだけでチヤホヤされてるなんて許せない…!」
な、なにを急に言い出したんだこいつは…!
「オレだってさ、折角来たんだからチヤホヤされたい!」
……………。
ハッ、15にもなって幼児みたいなワガママをこね出した親友に対して、危うく意識が遠くなりそうだった…。
「お前、あんまりそういうこと大声で言うなよ…」
要するに、元々が目立ちたがり屋のリア充だから、今日若干ハブられたのがショックだったんだな。
「なんで? あ、シュータはどんなコスプレがいい?」
「や、俺はしないから」
「そーじゃなくて! 見るならってこと」
「えー、今まであんまり興味なかったからなぁ。普通、自分の好きなジャンルのコスプレとかなら『オッ』て思うんじゃないか?」
「そーいうもん? 格好良さとかより?」
「完成度高ければ構わないひともいると思うけど、やっぱ何のコスかわかってたほうが見るほうも楽しいじゃん」
「なるほどねー。シュータの好きなのってどんなの? やっぱこんなの?」
そういって机に並べられたうっすーい本を手に取った。
うわああ、いくらオタクに理解があるとはいえ、知り合いに中身見られたくない!!
お世辞にもうまくないし、中身はさすがにエロじゃないとはいえ、高校生男子が恥ずかしい少女漫画みたいなの書いてると知られたら!
「やめろ、返せって!」
「売ってるんだからいいじゃん。オレ買うよ、いくら?」
「そーいう問題じゃない!」
「へー、なにこれ、小学生? シュータってロリコンなの? こーいう子がタイプ?」
俺の話を聞けええ!ってゆうかお願いですから島内でそういうことを大声で言わないでくださいマジで!!
うう、お隣さんたちの視線が痛い…スイマセンこの子悪気はないんです!
「ちょ、ケン! あんま大声でしゃべるな!」
「シュータはこういうの見て抜いてるの?」
「〜〜〜〜ッ!! だから! そういうことを、大声で、言うなって!!」
「シュータも声大きいよ」
くすくす笑って、ケンは全く気にした素振りもない。
あああ、お隣さんスイマセンスイマセン!!
「図星だった?」
今更かまととぶったり取り繕ったりする必要もないのだが、このままではオタクの沽券に関わるから誤解を招かぬためにも言っておく!
「いいか、俺はこの作品をそういう目線で見ているんじゃなくて、まず前提にその作品へのリスペクトがあって、その作品そのものを敬愛しているからこその二次創作であって、決してただキャラの萌えだとか、エロ目当てとか、そういうのでは」
「わかったわかった」
ストップと手で俺の口を制す。
「これも結構流行ってるアニメ?」
「ん、まぁな」
「シュータ、絵うまいね。知らなかった」
「え」
いや、なに言ってんだ。俺の絵なんて今日目の前においたオフ本の売り上げを見れば明らかなほど、下手だ。
「今まで絵描いたりしてるとこみたことなかったし。漫画描けるなんてすごいね」
それを言うなら衣装作れるケンのほうが俺からしたらよっぽど凄いんだが。
褒められれば悪い気はしない。
感想なんて滅多に貰えないし。
「そ、そうかな」
「うん、すごい。シュータの絵、可愛い」
やばい、嬉しい。
社交辞令なのはわかってても、頬が緩むのを止められない。
「決めた!」
「へ、何を?」
「オレ、次はこの子のコスプレする!」
そういって俺のオフ本の表紙の少女キャラ(ちなみに『キラキラ魔女☆トウィンクル』のきららたん)を指差した。
「はぁ!? いやだってそれ、女の子…。女装するってことか?」
「コスプレだからいーじゃん。ね、楽しみにしててね!」
「はぁ…?」
ケンはいつも突拍子もないことをしたり、言ったりするが、さすがにこれは俺も冗談だろう、と思っていた。
ちょーっ!つっ、続きが!
わふっ!わっ、わっふるわっふるわっふる!!!
二人ともめんこい…(*´∀`)
姐さんこの物語のサイト餅なんじゃという位読みやすいし面白くて、
久々にドキドキワクワクしてるよー!GJ!!
姐さん、あんた私に何回ワッフルと言わせる気だ…!
続きはあるんですよね!?wktkしながら待ってていいんですよね!?
ワッフルワッフル!ワッフルワッフルワッフル!
ワッフルワッフルワッフルワッフル!ワッフォウ!
ワッフルたくさんありがとう!
何度もぶつ切りしてごめんなさい
今回で終わりです
続き
のだが。
二週間後、委員会で少し遅く帰宅した俺は、早く溜まってるDVDのHDD消化しないとなーなんて考えながら、自室のドアを開けた。
が、そのまま固まった。
俺のベッドに、知らない女の子が座っていたのだ。
「あ、お帰りー☆」
女の子は振り向くとニコっと笑って立ち上がった。
き、きららたん?
ふわふわした金髪に、ちりばめられた星型のヘアピアスがきらきら光って反射する。
肩には魔女の黒いマント、胸元には星型のコンパクトブローチが輝いて、光沢で水色や薄ピンクにきらめくワンピースからすらりと脚がのび、絶対領域を作っている。
そう、見知らぬ女の子は『キラキラ☆魔女トウィンクル』のきららの格好をしていたのだ。
「冴えない主人公(俺)のところに、なぜかいきなり見知らぬ美少女(きららたん)がやってきてハーレム展開ムッハー(*゜Д゜)=3」とは、いくら俺でも考えない。
冷静にドアを閉めて、階段を降り、リビングに向かった。
「母さん!あ、ありのまま今起こったことを話すぜ…俺が自分の部屋に行ったら知らない女の子がきららの格好して出迎えた…。
な、何を言ってるのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…ハーレム展開ktkrとかそれなんてギャルゲ?とかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ。 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」
「アンタ何言ってんの?」
一刀両断。
「ケンくん来てるよって言ったでしょ」
「や、ケンじゃなくて! なんか知らないひとが」
「はぁ? 見間違えたんじゃないの?
いいから、これ持っていって、ケンくんと一緒に食べなさい」
と、お茶とお菓子を押し付けられた。
母さん、ほんとなんだよ!
と食い下がりたかったが、ここまで来て他人に話したことで冷静になり、「帰宅したら自室に知らない美少女がいた」なんていう超展開はねーよwwwwBOYS BEかよwwww俺どんだけ厨二wwwwwww
と思い返し、自室のドアを開けた。そーっと。
「どしたん、シュータ? あ、お菓子とってきてたの? ドア開けるよー」
やっぱいるうううううううううううう!!!!!!!!!
「あ、あなた、だれ、ですか?」
うはww俺ちょうビビリw
この超展開についていける漫画の主人公キャラって実はすごいんだな…と彼らを尊敬しそうになる。
「え、何言ってんの、シュータ! わかんないの?」
ころころと笑うきららの格好の美少女は、ぐっと顔を近づけてきた。
うわ、まつげ長っ…てか肌白い…目でか…唇、ツヤツヤ……。
「誰だと思う?」
「…き、きらら」
ねーーーよ!!!俺、ねーーーよ!!!と冷静になれば思えるのだが、このときの俺は何しろもう気が動転して頭がまともに動いてなかった。
「良かったぁ、ちゃんときららの格好だって気づいてくれた? ね、似合うでしょ」
こうも間近でこんな美少女に微笑まれたら、誰しもがそうだと思うが、俺も例に洩れず自然と頷いていた。
「へへ…嬉しい!」
少し離れて美少女はにっこり笑って言った。
「オレ言ったっしょ、今度はきららのコスプレするって」
「オレ」? 「コスプレするって言った」?
も、もしかして……。
「…………け、ケン?」
「そーだよ! シュータ気付かないんだもん、びっくりしたぁ!」
びっくりしたのはこっちだあああ!!!
「お、おまえ、なんつーカッコ…!」
「うん、自分でもびっくりするくらい似合ってたからさ、早くケンに見せたくて来ちゃった」
「そ、その格好で?」
「まさかー、ここで着替えたに決まってるじゃん」
「あ、そ…」
なんだか一気に力が抜けた。
「そんなにオレ、可愛い?」
「あー、うん。化粧ってすげーのな」
ケンだとわかれば、長いまつげはつけまつげだとわかったし、パッチリと大きい目にはアイラインをひいているんだとわかった。
「練習したんだよー雑誌とか見てさ。あとクラスの女子に教えてもらったり。マジ女子の顔なんて信じられなくなった!」
でもおかげで使わない化粧品もらったりして助かったけど、と上機嫌で話している。
いったいなんて話して教えてもらったのやら…。 まさか、正直に「女装コスプレするからメイク教えて☆」とか言ってないよな…?
ケンならありえそうで怖い。
深くは考えないようにして、持ってきたお菓子の封を開ける。
「ほら、母さんが食えってさ」
小さなテーブルにお菓子とお茶を並べればそれだけでいっぱいになってしまう。
「わー、ありがと!」
座ってすぐにもぐもぐと頬張りはじめたケンを、落ち着いて見てみる。
よく見れば確かにケンだった。
お菓子を口に運ぶときにかすかに見える小さな八重歯や、女の子にしては高い身長、痩せて少し骨ばった手。
「どしたの?」
「あっいや、なんでもない」
ばかか、俺は!
相手はケンだぞ!何を慌てて眼を逸らす必要がある!
なんで赤くなるんだ俺の顔!! ケンは少し不思議そうに首をかしげたあと
「もしかして、ムラムラしちゃった?」
といたずらっぽく言った。
「なななな、なんで!!?」
自分こそなんで声が裏返ってんだよおおおおおお!!
いや、俺はほんとにそういう気はないからマジで。
「オレ、ケンが帰ってくるまでに見ちゃったんだ。ホラ、あの本棚の後ろに隠してある薄い本。きららとこういうことしたいんでしょ?」
ケンはぐっと身を乗り出して、俺のほうに来るとカーペットの上に直に腰をおろしていた俺の膝の上に膝立ちでまたがり、腕を俺の首に巻きつけてきた。
「ちょ、おま、なにを…」
言い終わる前に、俺の口は塞がれた。ケンの唇によって。
頭が全く動かない。
頭が真っ白っていうのはこういうことを言うんだと、やけに冷静に考えた。
普通だったらここで「アッ――」とか、お前なにひとの本棚勝手に漁ってんだとか、考えたかもしれないが、そういった余裕は全くなかった。
一瞬だったのかもしれないし、10分くらいそうしていたのかもしれない。
ちゅっと音を立てて、唇が離された。
俺はもう、全くわけがわからず、目の前のケンを呆然と見詰めた。
「あ、レモン味じゃなかった…」
そして、口をついたのは何故かこんな間の抜けたセリフだったので、俺は本当にどうしようもない。
「なんか、べとべとする」
「ごめんね、今度はグロス、レモン味のにしておくね」
ああ、グロスか…と女子とキスもしたこともなかった俺はそこで、キスするとグロスってうつるんだ…と当たり前なことを考えた。
ケンはといえば、なんだか嬉しそうににこにこ笑っている。
ええと、なんだっけ、なんでこんなことになってんだっけ?
順番に考えていこうとして、俺はようやく事の次第を理解し、ぼんと音がしそうなほど恥ずかしくなり、更に混乱した。
な、なんだ、これ、ケンのイタズラ、だよな?
なんでキスなんか…うわああああ、俺キスしちゃったんだ…しかもケンと…!
ケンはいつも突拍子もないから、なんかまたそんなんだろう、と思って、ケンを問いただそうとすると、ケンはさっきと変わらない姿勢のままで、俺の顔をじいっと見ていた。
「わっ、なに!?」
「ハハッ、シュータの顔面白い! 百面相してたよ」
ケラケラと笑うケンに、誰のせいだよ…!と憎らしく思いながら
「も、いいからちょっとどけって」
と手でどかそうとするも、ケンは腕をまわしたまま動かない。
「やだ」
「やだって…なんなんだよおまえ…。いきなりこんなことして。冗談きついよ」
「冗談じゃないよ」
「はぁ?」
「シュータにキスしたいって思ったからしたんだ」
は…、なんだそれ、つまり…。
「シュータのこと好き」
アッ――!!!
今度こそ俺の頭の中はその文字で埋め尽くされた。
いやいやいやいや、何考えてんだ俺!!
落ち着け、落ち着け俺!
「え、それって…やっぱ、その」
「うん、恋愛として、だよ、勿論」
ケンは頬を赤らめながら、恥ずかしそうに言った。
う、姿がなまじきららたんなせいか、はにかんだ顔が可愛い。
いやいや、そうじゃない!!
ちょ、おま、待て待て待て!!!
「え、あの、ちょっとついていけないんだけど。えっと…」
なるべく親友を傷つけない言葉を探した。
「その、異性じゃなく、同性が好き、なのか?」
「んー、よくわかんね。気づいたらシュータのこと好きだった」
「ゲイとかでは」
「よくわかんないけど、違うと思う。シュータ以外には興味ない」
ああああ、よくvipで「男友達に告られたんだがどうすればいい」スレがたっても、どうせ釣りだろwwwとか思ってたけど、あれらはガチだったんだな! ごめんなvipper!
「い、いつから?」
「いつだっけ? わかんない、ほんと気付いたら」
じゃあ、じゃあ、俺は勝手に親友だと思っていたが、ケンは俺を恋愛対象としてみていたから大切にしてくれたってわけか?
そう考えたら、なんだかすごく傷付いた。
「あ、っそ…。わかったから、ちょっと、マジでどいて」
「やだ」
「どけって!」
「やだ!!」
もーーーなんなんだよ!!
所詮この友情は俺の滑稽なひとり相撲だったんだよ!!ほっとけよ!!
「…シュータ、オレがキモい?」
完全に頭に血がのぼっていた俺は、ケンが今どんな気持ちでいるかなんて全く思考の範疇外だったが、ケンが今にも泣きそうな、か細い声で言ったことで少し冷静になった。
そんな顔をするのは卑怯だ。
俺だって、泣きたい。
「別に、キモくはない」
そうだ、キモいわけじゃない。
俺はオタクなだけあって、同性愛とかそういうのには寛容なのだ。
百合だってアリだと思うし、まぁ見たくはないがBLだってアリだと思う。
俺が嫌なのは、15年間信じてきた友情(口に出すのは恥ずかしいが)ってやつが裏切られたことなんだ。
ケンは俺がオタクなのを、一般人から見ればそれこそ「きんもー☆」だろうに、嫌悪もせず受け入れてくれて、すっげー嬉しかった。
でも、それでさえも、友情ではなく、ケンの下心からだったら?
なにもかもが信じられなくなる気がした。
「じゃ、なんで怒ってんの…?」
「あのさ、俺は、ずっと、お前を親友だと思ってきたわけ。それがさ、実は好きだったからって、ひどいよ。友情に対する裏切りじゃん…」
「う…ごめん、オレ、ほんと、今まで、そーいうつもりじゃ…」
途切れ途切れに言ったかと思うと、みるみるうちに大きな瞳が涙で溢れた。
うわぁあ、な、泣くなんてずるいぞ!
「な、泣くなよ」
「うっ、だって、オレ、ごめん、シュータ、ごめん」
あああ、泣かれるとどうすればいいのかわからなくなる。
とりあえず、そっとその金の髪を撫でてやる。
そういえばケンの泣き顔見るのも久しぶりだな…。
「オレっ…そーいうつもりじゃなくて、別に、シュータと仲良くなろうと思って、わざと優しくしたり、良いかおしたり、そ、そーいうことは、してないから」
嗚咽でうまく喋れないらしく、途切れながらも必死にケンは言った。
「で、でも、シュータと、親友でいたいとは思ってたけど、でも、やっぱり、それ以上にもなりたいって、おも、思ってたから、う、裏切ってたかもしれない…」
懸命に一語、一語話すケンの言葉を聞いて、そういえば、と俺も考えた。
ケンは、いつも突拍子もない言動や行動で何考えてるのかよくわかんないけど、多分あんまり深く物事を考えられるタイプではない。失礼な話だが。
裏切りもなにも、幼稚園にあがる、公園デビュー以前からの幼馴染なのに、計算なんかできるはずがないだろう。
それに、俺のオタク趣味を何の抵抗もなく受け入れてくれたケンを、俺は拒否するのか?
それこそ、受け入れてくれたケンの友情に対する裏切りじゃないか?
俺は、俺の矮小さを恥じた。
「ケン、ケン、泣くなよ。俺こそ、ごめんな」
「なんで、シュータは、悪くない」
「いや、俺最悪だよ…ケンの友情疑うなんてさ」
ケンの気持ちも考えないで、俺ってほんと、だめなやつだ…。
「謝るなよ…シュータに謝られたら、オレ…」
ケンは泣いたせいで、アイラインが滲んでいる。
「化粧、滲んでる」
ティッシュで涙と一緒に滲んだアイラインをごしごし拭ってやると、「いた、いたいって」とケンが少し笑った。
やっと泣きやんでくれたかと、ほっとした。
「シュータ、オレ、シュータのこと……」
「好きなんだろ、わかったよ」
「わかった、って…。オレ、男だよ。キモくないの?」
「ん、キモくはないな。あーー、でも、なんてゆうか、その、キス以上は無理、っていうか…」
言葉を濁してなんとかうまく伝えようとすると、ケンは途端に顔を真赤にした。
「な、なに言ってんだよ! あ、当たり前だろ! 男同士で、出来っこない…!」
「え、もしかして…」
やり方、知らない、とか?
俺が驚いていると、ケンは不思議そうに首を傾げた。
「え、なに?」
「いやいや!! 何でもない!!」
まぁ、そうだよな。
オタクの世界にはそういうのが溢れてるから自然耳年増になるけど、一般人なリア充は知らない、よな。
「で、でも、オレも男だから、その…キスとか、触ったり、とか、は、してほしいかも…」
と恥ずかしいのか顔を真っ赤に染めながら、ぼそぼそとケンは言った。
うーーーーーーん。
正直、赤くなって恥ずかしがるケンは可愛いのだが、それはきららたんのコスプレしてるからなのでは?という疑念が無くも無いんだよな。
確かに先ほどのキスに対する嫌悪感は、ない。
まぁ、いきなりすぎて、実感がないんだけど。
けど、いくらつっこまれたり、つっこんだり、しないとは言え、その先が、俺にできるのか?
正直なところ、俺には「やらないか」的な趣味は全くないのだ。
「それは…、ま、まぁ、おいおい、考えていこう」
ここでばっさり「無理!!」と切り捨てたら、またケンが泣くかもしれないと思い、言葉を濁したが、それだけでもケンは嬉しそうだった。
「あの、さ、シュータ」
「なに」
「その、もう1回、していい? レモン味じゃ、ないけど」
「ええええええ」
あ、え、えと、改めて言われると、ど、どうすればいいのわからない。
「やだったら、しない」
シュンとしたケンを見ると、なんだか胸が痛んで申し訳ない気持ちになる。
「あ、えっと、どうしよう」
そうだ、とりあえず、これで改めて一回試してみて、ダメだったらダメで、ケンにははっきり言っておくってのは、どうだ?
「う、うん、じゃあ」
「いいの?」
頷くと、ケンの顔にパァと喜色が広がる。わかりやすいな…。
ケンの顔がゆっくり近づいてくる。
あ、あれ、こういうときどうすればいいんだっけ。
そうだ、目だ。目を閉じるんだ!
柔らかい感触が口にあたった。ケンの唇だ。
うわああああああああああああああ実感すると急激に恥ずかしくなった。
俺は耐え切れずに、すぐに唇を離してしまった。
「ご、ごめ、なんか恥ずかしくて」
「ん、だいじょぶ。へへ…嬉しい」
二度目のキスは、もうべたべたしなかった。
というわけで、女装コスプレでイベントデビューしたケン(コスプレネームはサクヤ)はキモいほどモテた。キモオタに。
希望通りチヤホヤされて味をしめたケンは、女装コスプレにすっかりハマってしまった。
というのも、ハマった理由はそれだけじゃなかった。
俺はやっぱり、そういう趣味がないからなのか、素面のケンとは、どうしても、その、キスとか、出来なかった。
ケンが嫌いとか男がキモいとか、そういうわけではない、と自分では思ってるのだが、なんでか自分でもわからないけど、いろいろ試した結果、やっぱりどうしても、無理だった。
素面だとお互い、照れてしまって、恥ずかしいというのもあったかもしれない。
コスプレさえしていれば出来るので、ケンはそういうときは必ずコスプレしてきたし、コスプレするとそういう雰囲気になってしまうところもあり、俺は、「キス以上」へのカウントダウンが怖くて、最近ではなるべく、避けるようにしていた。
にも関わらず、だ。
ケンは、いつもと変わらずに接してくるし、勿論学校ではイケてる格好だが、俺ん家かケン家では、余裕があればコスプレして、ケンのこの趣味に関しては、最早両家の家族に公認になっている。
家族としては、ケンのコスプレ趣味はヴィジュアル系バンドのファンが同じような格好するのと一緒で、ケンの服飾への興味のひとつととらえているらしかった。
俺はディスプレイに視線を戻した。
ブラウザで戻って、さっきの神絵師のみるくたんを100万回保存しなければ。
未だサイトのBBSを表示しているディスプレイを見ると、オタの書き込みが嫌でも目に入ってしまう。
あのなぁ、お前らなぁ、サクヤは男で、しかも、俺のことが好きなんだよっ!!
と勢いにまかせて書き込んでしまいたいが、さっさとブラウザを戻して、神絵師のみるくたんを保存する。
キリバンのりりあだって、お前のためじゃない!
ケンは俺のために、コスプレするんだからな!
とまで考えて、自分の無意識の思考に戦慄した。
あほか、俺……。ファンの書き込みに嫉妬してどうする…。
俺には、そういう趣味は、ないんだ。
「ねー、シュータ、『桃セン』どこ? ないよ。ってゆうか、全部カバーかかってるから、どれかわかんないんだけど」
呼ばれて振り向くと、俺が一冊一冊丁寧にカバーをかけた蔵書の数々がカバーをはがされて積まれている。
「ちょ、おま、何してんだよ!」
「だってみつかんねーんだもん」
もんって口を尖らすな!
「ここにあるだろ、ほら」
二重棚の奥から取り出して渡すと「わ、ほんとだ。すげー、なんで一発でわかんの?」とケンは目をきらきらさせてこちらを見る。
「自分の本棚に何があるかくらいわかるだろ。それよりちゃんと元に戻してけよな」
「はーい」
渋々といったように、カバーを元に戻すケンをぼうっと見ていると、ケンが顔をあげ、どした?と首を傾げた。
「しょうがないから俺も手伝う」
「ありがとー」
ふたりで黙々とカバーを戻していると、なんだか妙にケンを意識してしまって、カバーを戻す手が早まる。
「シュータ」
「なに」
手を止めずに返事をする。
「キスしてもいい?」
き た 。
たまには断ることもあったが、大抵の場合、俺はこの申し出を受け入れてきた。
3度目のときから、なぜかケンは律儀にも、いつもレモン味の(レモン風味の?)リップやグロスをつけていて、おかしかった。
まぁなんでレモン味かというと、あまり言いたくないが、つまり、その、あれがファーストキスだったからなのだが、ケンは気づいているんだかいないんだか、俺の発言を真に受けているらしい。
しかし、こうも何度も頻繁に唇を重ねたら、カウントダウンが早まりそうで、怖い。
俺がすぐに返事をしないので、ケンは「ごめん、やだったらしない」と言って、またすぐにカバー掛けを始めた。
ケンが男じゃなかったら、と、考えたことがないわけじゃない。
というか、ケンとのこの先の関係を考えれば考えるほど、強く、何度も浮かんだ。
でも、それはケンをひどく傷つけることだし、そんなことを考えた俺自身も許せなかった。
先ほども、やはりそんな考えがよぎったこともあり、モヤモヤしているのが嫌で、頭を振って嫌な考えを振りはらう。
「ごめん、ケン。いいよ」
「ほんとに? やだったら、いいよ」
「嫌じゃないから、へいき」
ケンはまだ、ほんとに?と顔で聞いてきたが、俺は頷いた。
滅多に俺が拒否しないので(拒否したときの理由が口内炎が痛いからとか、そんなだった気がする)ケンはあまり乗り気じゃないみたいだ。
「ほんとにやじゃない?」
と何度も聞くので、俺も、いい加減さっさとしろ!という気持ちになり
「ケンからしないなら俺からする」
と言って、ケンの頭をつかんでそのまま口づけた。
「んっ」
ケンは突然のことにびっくりしたらしく、唇が閉じきっていなかった。
半開きになった唇と合わせているとなんだか具合が悪いので、ぴったり合わせようと試行錯誤しているうちに、ケンの舌が俺の唇に触れた。
うわあああ、ちょ、ま、舌入れようとすんな!
と言おうとして唇を離して口を開けた瞬間に、ケンに強く引き寄せられて、また唇がくっつく。
「んん…っ」
開いた唇はいとも容易く舌の侵入を許し、どうしていいかわからない俺の舌を絡め取った。
「ふぁ…ん」
よくわからないけど、ケンの舌が口内で動き回ることは、嫌ではなかった。
というか、むしろ、その、気持ちよかった。
最初はよくわからなかったが、俺自身もいつのまにか、舌を絡めようと必死になっていたから。
そうして、舌を絡めあって、頭が惚ける一方で、やけに冷静な俺は気付いたことがあった。
「ん…」
どちらともなく唇を離すと、ケンの唇から唾液が垂れそうになっていて、それが妙にエロかった。 慌てて唾液をぬぐうケンが「あ、ご、ごめん、いきなり」と顔を赤くして言った。
俺はなんのことだと訝しく思い、すぐに、ああディープキスのことか、と合点がいった。
「いい。それよりさ、ケン。俺、気付いたことがあるんだ」
「へ、なに」
「俺、ずっと、考えてたんだけど。前に、キス以上は無理って言ったじゃん」
「う、うん」
ケンは恥ずかしげに頬を赤らめた。
「なんか、出来そうな気がしてきた」
「えっ!!!」
大きな目を更に大きくして、ケンは俺を凝視した。
「な、なんで」
「さっきも、なんか嫌じゃなかった…てゆうか、その、もっとしたいって思った、から」
「ほ、ほんと?」
俺はゆっくり頷く。
「で、でも、やってみなきゃわかんないけど。やってみてダメだったら、ごめん」
「ううん、ぜんぜん!」
ケンはすっごく嬉しそうで喜色満面って感じだ。
ケンは男同士では出来ないと思ってるから、一足飛びに突っ込んだり、突っ込まれたりするような関係にはならないだろうし、触りあいっこ程度なら、出来る気がする。
それに、やっぱりケンにはコスプレしてもらわないとできないから、いざそういう関係になったとき、服はどうすればいいんだとか、物理的に無理だろとか、まだ思ってるけど。
これだって、最初からしたら、すごい進歩だ。
まだこれから、どうなるかなんて、全然わかんないけど、少しづつ歩み寄れたらいいと思えた。
ケンとなら、ゆっくりやっていくのも悪くない。
以上です
長々とスレ汚し失礼しました…
ふああああGJ!
この萌えを言葉にできねえええ
また続編があったらぜひ投下してほしい!
本当に萌えをありがとう!!
GJ!!ありがとう!!
全身脱毛に成功した!!
すごく…ツルツルです…gj!
神 降 臨
凄いよ!!凄すぎるよ!!!
続きをwktkしながら待ってます(*´Д`)つワッフル
キタ−−−!!乙です〜!!w
萌えつきますた…(//Д//)つわっふるわっふる
テラ乙!これはりぼんなかよしに載せてもいいレベルwww
つワッフル一年分(歳暮)
ひょええぇぇェェ!!!!GJGJ!!!ツルッツルに禿げますた(*´Д`)ツボすぎるよ!!!ありがとう!!!!!
禿萌えますたわっふるわっふるううぅぅぅぅぅぁぅぅ!!!!!
素敵な作品をありがとう!!
ごめん、まだ見ていたら聞いてみたいんだけど、
シュータのスペックが知りたい。
身長・体重(痩せ気味とかそういう感じでもオケなので)とか、髪型とか…
ケンが結構背高い方だから、どんな感じになるのかなーと気になりますた
素敵でしたーーー!!!!
>>100です
短くスッキリまとめられなくて
ダラダラ長くなってしまってどうかと思ったけど
好評を頂けて嬉しいです
読んでくださった皆さんありがとう!
>>158 シュータのスペックは
身長は170あるかないかくらいをイメージしてました
今はキモオタだけど、幼稚園〜小学校低学年くらいまではケンと「双子みたいね〜」って言われてました
髪型は多分お母さんに床屋行きなさいってお金渡されるまで行かないのでモッサリしてるんじゃないかな…
運動音痴なのできっと痩せて貧弱な感じだと思います
乙でした!
も、ももも萌えたー!!!
そしてプチ情報
CJさんの新しく出た単行本にイケメン×オタの漫画が載ってたよ
シュータスペックー!(≧Д≦)丿
幼少期とはいえ「美少女」に見られるケンと
双子並みに見られてた容姿。
そしてちっちゃめな170cmにガリで運動音痴
…要するに、シュータ自体は
自分をイケてないキモオタ認定してるけど
髪型や服装で隠れてるだけで
ベースはカナリ良しって事ですよね!?
シュータ可愛いよシュータwww
(*´Д`)ケンも実は密かにシュータの
ドジーン仲間とかにヤキモチ嫉いてくれてたらウマーだわww
わぁ!シュータスペックありがとうございます!
ちょ、シュータ磨いたら光る原石じゃないか(*´Д`)ハァハァ
もしも先へと進んじゃったらどっちが上で下になっちゃうのかな〜。
何か二人とも可愛いから、もちゃもちゃ触りあいことかが一番想像しやすいな。
はー萌える…萌えるよ姐さん!シュータからのちゅうにはマジで禿ますた
自分、絵ばっかで小説書けないからいつも楽しませてもらってる。
いつも投下してくれる姐さん方ありがとう〜!
このスレ最高だ!!
165 :
風と木の名無しさん:2008/12/01(月) 09:25:20 ID:E8V2efyNO
良スレ保守あげ
クリスマスにはサンタガールかサンタバージョンきららタソのコスしてくれそうだ
ワワ、ワッフルワッフル
ワワワワッフル
女装コスヲタとアニヲタ(゚д゚)ウマー
女装攻め好きとしてはケン×シュータを勝手に妄想してニヤニヤ
勿論逆でもイケる
とにかくGJ!
こんなスレあるならもっと早く教えてよ(ノ∀`*)やばいどの話も萌えすぎる!
コスオタ×アニオタGJすぎて禿げました。オタ男子に目覚めたかもしれない…
170 :
風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 17:03:24 ID:OYYKkCJAO
このスレ大好きだw(´∀`)
( ^ω^ )
/ , ヽ <NTR豚、涙拭けお
 ̄_|,..i’”‘:, ̄ ̄ ̄ ̄
|\`、: i’、
\ \`_’,..-i
\.!_,..-┘
172 :
風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 08:55:15 ID:ctP9xFqh0
オタク男子のオタク内容って何でもいのか?
機械オタク(なぜか便器オタクといわれることもあるが・・・)でv系が好きな、
アニメはせいぜい黒執事楽しみにしてる程度。
いんでないの?
>>173 ただ、バイだからやおいものにはかなーり興味あるんだな・・・。
何から手をつけていいかわからんけど。
>>172はキャラ設定かと思ってたけど本人のスペックだたのか…
とりあえず、便器への拘りから聞こうか
???
「何でもいい?」という質問は、
「アニメとかマンガとかにはあまり興味ない機械オタでも、スレの対象になる?」
という意味ではなかったのか?
ここは、オタ男子でやおるスレであって、オタ男子がおしゃべりする場ではないのだけど、
(いや別に居たけれりゃ好きにすればいいが)
自分を801小説の対象にしてっていうリクエストだったの???
おっと、失礼しますた・・・。
読んでると設定が飛んでて面白いなと思ったからつい聞いちゃったんだけど(苦笑)
では潜らせて頂きます・・・。
こそっと質問
ネトゲオタ*2でもやもやっとしたものがあるんですが
ゲーム中のキャラが♂♀入り乱れているためNLカプっぽく見えそうで。
そういうのはアリでしょうか? ゲーム中もカンペキ♂キャラのほうがイイのかな。
>>178 いいんじゃない?
ネトゲではごく一般的なことだし
気になるなら、名前欄に小説のタイトルと、注釈入れとけば?
ごめんこ。自分で書こうかなって思ってたんだ。
書き始めたら思ったよりゲーム内のやり取りが多くなっちゃった上に
すんげー長そうなので(ゲームのシステム説明とかあるし)
もう少し何とかなったら投下してみる(`・ω・´)
ちょっと不謹慎だけど
良からぬ事を企てようとするヲタを
必死で説得して止めようとするパンピ青年が
もっと必死になって裸になって、またはヲタの身包み剥いで
Hで陥落基、説得して阻止しようとするシチュってどうかな?
>>181 いいと思う!待機!
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
>>182 実は某スレでもヤンデレゲーを作りたいと
ほざいてた者だか、それと上手い事絡めて良い?
某スレがどこかわからないけども、
オタク男子があんあん言ったり言わせたり萌えさせてくれれば何の問題もない。と思う
( ゚∀゚)o彡゜さあ早く!
もっさりオタクが、何の因果か変身イケメンコンテストに出ることに。
後ろ向きなオタクを、
1.強気オサレ系 2.ガチホモ爽やか系 3.癒しあわよくば腹黒系
4.照れ屋ぶっきらぼう系 5.勘違いメガネムスカ系 6.天然変態系
のみんながサポートしてくれることになっちゃった、さあどうなる!?
というところまで思いついて、5で笑いたいだけだと気がついた。
ムスカ!ムスカ!
>>185 ムスカは本気萌え要員だろJK
主人公変身後に「まるで他の人間がゴミのようだ!」とか言っちゃうんでしょ?
>187
その前に「はやりの服は嫌いかね」とか言って提案した服を却下されるw
>>185オタとムスカ眼鏡とたわし
「フン…まるでたわしのような奴だな」
開口一番がそれだった。それってこの寝ぐせのおかげさまのヘアスタイルのこと?
つーかおまえだって73じゃん、という言葉はなんとかして呟く程度にとどめておいた。
オタクは早口がとくい。
「この僕が監修につくからには、優勝以外認めんからな!」
そう言い放ったこの寺田実先輩(通称ムスカ:グラサンのかわりにメガネを
ご愛用)との出会いは数週間前にさかのぼる。
〜〜〜
(やべえ、遅刻つこく!)
俺はリアルにパンを咀嚼しながら下宿を飛び出した。今朝の一限は落とせない。
寝坊による遅刻が重なり、たいがいギリギリだった。
俺が減速なしで曲がり角にさしかかったとき、気づいたら人影は避けきれない近さにあった。
「あ!!す、すいません、だ、大丈夫ですか!?」
俺は結構な勢いで相手をふっとばしてしまったのを目視した。
相手は腹を押えてうずくまっている。やべえ、結構いい位置で
入った気がする…だって俺痛くないし。
「君・・・責任をとってもらおうか」
その男は地を這うような声でそう言った(ように聞こえた)。
「はい?」
「先ほどの衝撃から鑑みるに、僕の脇腹の内出血は想像に難くない。
ひいては大学主催の『いけめん変身コンテスト』に出てくれたまえ」
「???」
「要するに、君がコンテストにしゅちゅじょうして、勝った副賞の
学校生協優待券で手を打とうと言っているのだ」
「しゅちゅじょうって・・・噛んでますよ」
「君、理解したのかね!!!?1!」
〜〜〜
どうやら、何を血迷ったか寺田先輩は自身で出場しようと思っていたらしい。しかし俺といういいカモが現れたというわけで…父さん、俺人前に出たことなんて保育園以来ないわけで…
そして、今日は戦略会議第1回目と相成ったわけなのだ。
そして冒頭から案の定怒られる羽目になった。
----------------------------------------
やっつけで書いた。反省している。
(*´Д')つ わ、ワッフルワップルワッフルー!!!!
やっべテラモエス
わっふるわっふる!!
ちょっとイースト菌買ってくる
では私はワッフルメーカーを
ベルギーの人探して来る!
以前にあった外国人×ゲームオタク(高校生)で
--------------------------------------------
変だと思ったんだ。
その時俺は電車で、いつものようにゲームをしながら乗っていた。
田舎の電車はそうそう座席も埋まらない。しかもそれが平日の午後なら余計だ。
俺はその日テストも終わり、解放された気分でいつにも増して集中してゲームにいそしんでいた。
しかし。
(なんで座席ガラガラなのに隣に座ってくるかな・・・)
外人だった。とりあえず金髪。とりあえずデカい。そしてなぜか半パン・・・
(お外はだいぶ寒いですけども)。君らショートパンツ好きだよね。
季節感覚とかないのかな?と冬にして思う。
俺は7人がけなら隅っこに寄っていたと思う。しかしここは田舎、
勿論ボックス席で身動きがとれるはずもなかった。
(ていうか、近いんだよ)
「何なんスか」と言ってやると、こちらの画面をガン見していたのが
明らかに気配でわかった。ゲーム機がそんなに珍しいのか?
俺は窓に可能な限り寄って、せめてものプライベートスペースを保つ努力を
計った。しかしそれもつかの間。
「Yes!!」
ビクッとした、ええそれはもう、猫のように一瞬ケツが浮きましたよ!
つーか声でけぇよ!何なんだ隣!
俺は、一瞬大いに動揺したが、それは瞬く間に笑いにとってかわられた。
だってイエス!て。まじで言うのかと。
"Oh...sorry"
外人は殊勝にも謝ってきた。さすがに俺もそれぐらいはわかったので、
目で気にすんなと言ってやった。つーか
ものすごい笑顔。気が抜けるぐらい。俺はあまりにも奴が笑顔だったので、
思わずゲーム機を差し出して「トライ?」とか言っちゃったんだ。
-----------------------------------------------------------
で、外人がALT,または留学生として高校生の学校にやってくるというオチ
個人的には留学生希望w
日本のゲーム教えてクダサーイとか言って
高校生が家に招いてあげちゃったり
部屋で二人で盛り上がりすぎて過剰なスキンシップしちゃったり
でも高校生は「外人だからこれって普通?」とか思っちゃってたり
妄想スマソ
いいぞもっとやれ(*´Д`)ハァハァ
>>196 好きなだけワッフル焼いてやるから、続き…!
>191-195,>198-200
ワッフルありがたまきん!
さらにご希望だったらwww.wafflefurikome.comまで(やるやる詐欺)
もうちょっと妄想族してから書いてくらぁ〜
>196の続き
「トライ?」と言ったら最後、その外人はものすごい勢いで食らいついてきた。
"Is it ok with you? really? wow, this is awesome!!"
おそらく「いいの?マジで?やったあー^^」みたいなことを言っていたのだと思う。
つーか俺もうすぐ降りるんだけど、どうすれば…外人は小学生のように
夢中になって画面しか見えていない。つーか手がデカイのでやたら不器用そう、
かつゲーム機が小さく見える。俺は自分でも気がつかないうちにちょっと笑っていた。
外人があわてて「何か問題でも?」と言いたげな顔をする。マジで表情豊か。
「俺、もう降りる」と俺が身ぶり手ぶりで伝えると、外人は音が出そうなくらいに
ガッカリした顔をする。「そんなに好きなら、それ買えば?」と言ったけど、
相手はなぜか必死そうだった。「もっと教えてくれ」的なことをどうやら
言っているのか?そう言われてもなあ。
「とにかく、ばいばい」
と俺が言うと、いかにも名残惜しそうにゲーム機を差し出してきた。
俺が受け取ると、相手は手を差し出してきた。一瞬戸惑う俺。
握手すんのか!俺があわてて手を差し出すと、奴は結構力強く握り返してきた。
そうだ、ビジネスの世界では力強い握手が信頼感を生むとか習った気がする…
と一瞬考えていると、次の瞬間、俺は奴の腕の中にいた。
何これ??
リアルにハグとかってすんのか!俺が外国のにおいに軽く固まっていると、
奴はすぐ解放して、「ダイジョーブですか?」的に覗き込んできた。
間近で見ると、目がほんとビー玉みたい。肌が透明だわ、思わずガン見
してしまう。ぼーっとしてしまったことが猛烈にはずかしくなって、
俺は「じゃあ」と下を向いたまま、慌ててドアに向かった。あー恥ずかしい。
顔がなぜか赤くなっているのを見られたくなかった。耳まで熱い。
ホームに降りてから、振り返ってみると、案の定外人はやっぱりこっちを
笑顔で見ていた。ほんと、もうこっちみんなよ、と思ったが、俺は
発車するまで結局何も言えず、最後にちょっとだけ手を振った。
-----------------------------------------------------------
ダラダラ書いてすいませんでした
彼らが!ハッピーエンドをむかえるまで!ワッフルを焼くのを!やめない!
ワッフルメーカーは『2台』あったッ!
204と共にワッフルを焼いて待とう
まったく、もう眠れそうにないぜ…
*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart14
ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1225979596/l50 @801板
589 名前: 風と木の名無しさん [sage] 投稿日: 2008/12/15(月) 00:21:10 ID:hTzza7p40
お前なんか大嫌いだ
590 名前: 風と木の名無しさん [sage] 投稿日: 2008/12/15(月) 01:56:38 ID:rKOpNHm00
ボクは一人でいい。
別に友達とか、ほしいと思ったこともない。
クラスの皆が騒いでいても、それに混ざらなくても、寂しいとか、別に感じない。
「なぁなぁ、お前もそう思うだろ?」
だからそんな風に話しかけてこないでくれ!
周りの微妙そうな表情に気づかないのか?
お前が俺に無理やり話題をふるたび、お前と楽しそうに話してたヤツらが
ボクをどんな目で見てくるかわかってるのか?
お前はクラスのムードメーカーなんだから、
ボクみたいなのに話しかけちゃいけないんだ。
「なぁ、ちょっと、聞いてる?」
きいてねぇよ。きくもんか。
「そんな陰気なヤツに話しかけたってムダだって。いい加減構うのはやめたら?」
「え、でも……」
ガタンとわざと大きな音を立てて立ち上がる。
ボクはアイツらの方なんて見向きもしないで教室を飛び出した。
後ろからボクを呼び止める声がきこえた気がしたけれど、そんなのはきこえないふりをして。
そうして、いつものように鍵の壊れた屋上に逃げ込む。
屋上に隅っこで、膝を抱えてうずくまる。
ボクは一人でいい。友達とか、ほしいと思ったことない。
だから、ボクを探しになんて、こなくていい。
お前がボクなんかに話しかけるから、お前まで変な目で見られるようになるだろ!
でも、やっぱりばたばたと階段を駆け上ってくる音がきこえて。
扉をあけて、ボクの名前を呼ぶ声がきこえて。
うつむいていた顔をあげると、お前がほっとしたように笑う。
ちくしょう!
お前のせいで、ボクは一人じゃなくなっちまった。
一人でいいと……思えなくなった。
お前のせいだ。お前が悪いんだ。お前がボクなんかに構うから。
お前なんか、大嫌いだ。
陰気なやつ=オタクにはならないんじゃないかな
絡みスレッテ知ってるカナかな
なんで絡み行けみたいな話に?
わざわざ絡みにいかなくても、普通の注意じゃね?と自分はオモタ
オタク×オタクで、どちらも趣向が違うってのに萌える
工場オタクと声優オタクとか、アニオタとアイドルオタクとか
まだくっついてない時に、互いの趣味が違うから
一緒に出掛けたくてもどこに行けばいいんだろう、とか悩んでみたり
とにかく行きたいから、知識も全然ないのに相手の好みに合わせてみたり
相手のために必死なのが萌える!
映画オタクな大学生とリア充高校生のカプ勝手に作って萌えてる
最初は映画に興味なかったけど一緒に見に行くうちに仲良くなって
ラブストーリーを見てるとなぜかドキドキする高校生
良い映画友達ができてよかったと思ってる大学生
お互いの気持ちが微妙にすれ違ってケンカになったり…みたいな
>>211 夜の工場を見にドライブ
ベストスポットで声優のラジオを聞けば
どちらもハッピー!
214 :
たわし2:2008/12/20(土) 23:45:16 ID:dYA6PWc10
>>189つづき。2レスほどいただきます><
--------------------------
(俺、何でこの場にいるんだろ…本当だったらおうちで
ディスカバリーチャンネルでもまったり鑑賞しているはずが…)
「君、聞いているのかね?」
何の因果か、曲がり角でぶつかっただけのこの先輩は、
疑いもせずに俺を「戦略会議」へと巻き込んでくれたのである。
俺は、インドアオタクらしく、テンション下がりっぱなしであった。
「寺田先輩は、何でそもそも出場しようと思われたんすかぁ〜?」
リア充の満ち溢れる大学生協食堂で、俺は不毛な気持ちで問うた。
目線を合わせると、寺田先輩はあらぬところを見つめていた。
メガネの奥の目が何やら必死である。ファッションセンスともども胡散臭い。
「先輩…食器返却場の何がそんなに気になるんですか」
「!…い、いや、食べ物を粗末にするのはよくないと」
先輩は慌てて愛用のスカーフ(いつも黄色)に手をやった。
「そりゃそうですけど、普通に食いきれなかったりしたりとか…」
「君、君は日本の食糧自給率を知っているのかね、諸外国と比べて(ry」
「そう言えば先輩、コンテストでイケメンになるにはどうすんですか」
「そうだな、まずはそのたわしのような頭を染色してやろう!この私が!」
俺は話が長くなりそうだったので、あえて話題をそらしてみただけだったのに、
やぶへびだった。
215 :
たわし2:2008/12/20(土) 23:47:24 ID:dYA6PWc10
「いって〜なんか、すげぇ…違和感が・・・、ちょ、先輩もうかんべんして」
「もう少しの辛抱だ、たわし、我慢しろ」
「いや…なんか沁みる気がする?」
「だからあれほどパッチテストをしろと言ったのに、お前が面倒くさがるから!!」
俺は下宿で寺田先輩と問答していた。テーマは「オサレ毛染め」。
いきなり染色を強行した俺だが、何しろ人生初なので先輩を呼んだのが運のつきだった。
俺、そんなに肌強くなかったみたい。インドアだし、日焼けしないし、
今や薬剤が頭皮に染みて、将来の俺の頭髪がかわいそうだった。
しかし乗り掛かった船として、先輩はもはや鬼だった。
職人の手つき?で俺の頭は薬剤でぴちょんくんのようになっていた。
苦悶の中で待つことしばし。
「よし、流してこい!!」
俺は大急ぎで風呂に走った。
カラスにも負けない行水では定評があるこの俺である。
「先輩、どうですか!!髪、イケメンですか!?」
「なぜ裸で出てくるのだ、君は!?」
「いや、一刻も早く見たくて」
「髪もふきたまえ!!」
「なんか先輩って俺に怒ってるときってわくわくしてないですか」
「たわしの分際で生意気な…」
俺はその時もやっぱり、寺田先輩のことなど何も分かっていなかったのだ。
--------------------------
最後はちょっとNANAっぽくしてみたかっただけですので他意はありません
NANAふいたww
つワッフル
オカルトオタクの兄(ムーとか定期購読)の兄と、常識人の弟ってどうだろう?
実は意外に弟のほうが実は霊感が強く、兄貴は超鈍感。
いざという時に兄貴は「お前(弟)を守る!」とか行って側溝にはまるタイプ
>>214 ワッフルワッフル!
>>218 大好物です
弟の方はそんなドジッ子?な兄を見て「俺がしっかりしなきゃ」くらいの事を思っていると萌える
>>218 ここは私に任せて早く執筆作業に移るんだ!
>>218 廃墟の一室で、俺は何度目かの懇願を繰り返した。
「おい、離せ、離してくれ」
「兄貴、どうして、僕の眼をちゃんと見ろよ、兄貴」
「お前、離せ、正気かよ…!」
「こっちを見て兄貴、ねえ、僕を見て」
自分に覆い被さっている弟の縋るような声に根負けし、
俺は殆ど目を閉じるようにして背けていた視線を合わせた。
真っ直ぐな目が、どうしようもない優しさと悲しさを乗せてそこにあった。
俺は、自分が本当の意味で弟を拒絶できないことを、何より弟を大切に思っていることを知っていた。
「兄貴」
ぎ、と二人の体重に安いスプリングが軋む。
俺の両腕は頭上で一纏めにして押さえつけられ、両足もまた
弟が膝を乗り上げる形で抵抗を封じていた。、
上から押さえつけられてしまえば体重で劣る俺に勝機は薄かった。
俺は自分を落ち着かせるように大きな呼吸を数度繰り返し、弟を睨み上げた。
「…いいか、何度も言わせるな。そこからどけ」
兄、ということを殊更強調した物言いで、弟の眉間に皺が寄せられる。
視線は合わせたまま、余っていた左手で俺の無防備に晒されている脇腹を
シャツの上からゆっくり撫で上げる。
=====================================================================
兄「…っつー夢を見てな、俺は恐ろしくてちびるかと思った」
弟「へえ…」
兄「夢でよかったよなあ、お前とりつかれてたみたいだったぞ!目もいっちゃってて」
弟「ムーの読みすぎ」
夢オチが限界だった><
>>221-222 姐さんGJw
夢オチ話を聞かせられた弟の心境にwktkが止まらないんだぜ!
(*´Д`)つ#ワッフルワッフルーw
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル…!!
弟×兄が好物な上にそんなオカルト要素まで入ったら萌えざるをえない…!
つワッフル
夢見たとか言いながら内心ドキドキな兄貴だといいなー
>>221-222後編
兄、ということを殊更強調した物言いで、弟の眉間に皺が寄せられる。
視線は合わせたまま、余っていた左手で兄の無防備に晒されている脇腹を
弟はシャツの上からゆっくり撫で上げる。
「…っ!」
たったそれだけのことに思わず身体が跳ね、兄は反応してしまった自分に唇を噛む。
頬から耳へとうっすらと赤く染まっていくさまが、ひどく弟を煽ったことも知らずに。
「兄貴…」
「ッ!」
弟の唇が襟から除く浮いた鎖骨へ落とされる。ゆるく歯を立てられ、
兄は小さなうめき声を上げた。腰の方から湧き上がってくるどうしようもない愉悦から、
必死に首を振って逃れようとする。
「やめろ、よせ…!!」
殆ど悲鳴に近かった兄の声に、ようやく弟の動きが止まる。
兄はほっとして薄く涙の膜の張った目をゆるゆると開ける。
「お前…誰なんだ」
「なあ、兄貴、本当のことを言えよ」
「俺から離れろ…」
「兄貴、僕には本当のことだけ、言って」
弟のひどくやさしい声に、俺はびくりと肩を震わせる。
兄が必死で耐えていた涙が眦から滑り落ち、弟は目を細めた。
「兄貴……」
恋人にするような仕草で、弟の指が涙の跡を優しく拭う。
兄は逃れるように顔を背けた。
「もうごまかせないんだ、兄貴」
兄は耳を塞げない代わりにきつく目を閉じる。
============================
「にょわ〜〜〜〜!!!」
「寝言うるさいんだけど、兄ちゃん今度はなんなの」
「ぞ、続編がきた!?」
「何の話?」
「おまえ、本当は吸血鬼とかなんじゃねーだろな?」
「…兄ちゃんの血ってまずそうだよね」
「!!?」
以上、オタクあんま関係なくて申し訳なかった。
わっふるわっふるわ・・・ッゴホゴホわっふるー!
続編キター(゚∀゚)ーー!!!!
兄ちゃんの悲鳴が可愛すぐるwそして冷静な弟が堪んないなwww
まだまだ足りないと思うんで、沢山のワッフルドゾー!
(*っ´∀`)っ#########
わあああああああっっっふるどぞーーー!!!(=゜ω゜)ノ#########
(・∀・)
たまたま買った本がこのスレタイっぽかった…
ノンケ×映画オタでしかも受けは眼鏡だから(*´Д`)ハァハァした…
エロゲなどで1人でも非処女いるのが許せない処女厨エロゲヲタが
非処女ヒロインを見つけて怒り狂っているのをパンピが見つけ
「そんなに処女が良いなら俺のを奪え!」とアナル処女を差し出す
シチュキボン
>>233 逆シュチュが浮かんだ
処女以外中古ビッチと言って憚らないエロゲオタをウザがったリア充が
「お前も中古にしてやるよ」
とか言ってゴカーン
>>232 もしかしてもう既出かな?
山田ユギの俺は悪くないっていう本だよ
受けは映画オタ眼鏡で人見知りが激しいタイプ
攻めはノンケで誰とでも仲良くできる優しいタイプ
自分的に受けの性格がかなりツボだったwww
自分にレスしてどうする…orz
>>236>>は235へのレスです
前にネットゲーおたくでもおkかお伺いした者ですが
なんとなくほのぼのでよければ置いてきますね。
ゲームのモデルは有名どころごちゃ混ぜな感じで適当です。
ちょ、馬鹿かお前は。
本日何度目かの悪態を心の中でついてマウスを放った。
初めてだからでは済まされない、どでかいミス1つでボクらのPTは全滅だ。
ブサマにひっくり返る3人のキャラクター。ボクの分身はシルバーの髪に
赤いリボンをまとわり付かせて、それが流れた血のようで気分が悪い。
あとほんの少しでLVアップだったのに。
ぬるくなったコーラを一気に飲もうとしてむせ返る。
放り投げた空き缶もゴミ箱から外れて床に転がった。くそ。
イライラはお肌によくない。自分に言い聞かせ、画面に映る可憐な少女を
イメージした言葉で2人を慰めた。
「ドンマイ。また明日がんばろうね」
ボクらのPTは安定してハント出来ない理由がある。
たった3人。
これはいい、PTの人数が少ない事はこのゲームではデメリットじゃない。
ボクともう一人魔法使える奴…☆らくーな☆って名前の相棒は、何年も
前から(ボクはそのとき海外からの接続だったけど)このゲームに参加
していて、危険回避・緊急離脱・反撃のタイミング、どれもコツを掴んでる。
見知らぬ人が同じフィールドで遊ぶオンラインゲームは敵を知るだけじゃ
生き残れない。他のPTや仲間がどう動くか見極めて、瞬時に自分の行動
を決めなくちゃ。
ボクのキャラsandalwoodっていう女僧侶(長いからサンって呼ばれてる)は
長いこと男魔法僧☆らくーな☆(こっちもめんどいな、いつもはラク呼び)と
一緒の同盟に所属してることもあって、とっさの動きが予測できる。
だけどアイツがいると全然ダメだ。ダメじゃないな、ダメにならないように
動こうとすると、今までの2人の動きが全部が崩れるんだ。
プレイスタイルって人それぞれだけど、ボクとアイツは完璧に真逆。
アイツは男騎士だからぐわっと群がる敵を一気に片付けるのが好き。
慎重に1vs1で確実に倒す作戦がボクの性格にはあっている。
ラクは「どっちの戦いも味があっていい」と相手に合わせるプレイ。
つまり3人の危険認識度のLVがばらばらなわけで、これじゃ一緒に行動
するの難しいんだけど……残念ながらボクらの同盟の中でキャラクターの
LVが同じくらいでPTが組めるのがこの3人だけっていう。
しかも、経緯はどうあれナッツ・Aっていう初心者騎士を同盟に誘ったのは
ボクなんだった。同盟主のラクからも面倒見てくれって頼まれてるんだし、
もう少しうまくPTが回るようにしなくっちゃ。ああぁタバコが切れた。
ネトゲったって所詮はゲームなんだから好きな様に遊ぼうと思ったのに。
またなんか間違ったっぽい。俺は間違ってないと思うんだけどさ。
サンからの説教タイムを覚悟してたのに今日は呼ばれなかった。
いつもならラクが拾った金貨やアイテムの山分けをしてる間『1to1』って
方法で俺だけに駄目出しをしてくるのに。このゲーム何種類もチャットの
方法があって、PTだけで話せたり世界全体(!)にアピールしたりできる。
最初は文字の色が変わるってだけで面白くて、やたら叫んだりしてた。
びっくりしたサンが俺に注意してきた方法もこれだ。
「ナッツさんて初心者? 遊び方がわからないならボクが教えてあげる」
なーんて誘われたんだっけか。金魚のシンボルが付いた小規模同盟。
あの頃はまだ知らないことばっかで、DS版とどこが違うのか町の周りの
MAPを一人で探検したり、木人相手にキャラのモーションをスクショに落
としてドット絵の研究してたんだ。
それじゃMMOやってることにならないよ〜なんて言って、PTプレイの
基礎を教えてくれたり、最初にそろえる武器防具の選定とかやってくれた
のがサンだったんだ。ああ、認めますよ。最初のうちはかまってもらって
嬉しかったさ。やかましく言われたのは出会った時に俺が「意味も無く
何度も叫ぶ」っていうルール違反をしてたからで。そん時だけだろうって
思った。ずっとあんな調子だなんて想像つかなかったんだもん。
一緒に遊ぶならかわいいキャラがいいしさ、俺ってばラッキー!とまで
思ったのに。何万人も同時にプレイしてる中で、俺の出会いだけなんで
こんな変な方向にいっちゃうかな。
他の人といる時は「がんばろう」で俺にだけ「もっと考えて動いて」。
ほんとは俺なんてどうでもいいくせに。同盟の初期メンバーってだけで
俺に干渉しまくるのはなんで? 最初は言うこと素直に聞いてたから?
説教だって日頃のウップンのハケクチにしてるだけだろって一回言って
みたことがある。したら黙ってログアウトしやんの。こっちが傷つくって。
一緒にいたラクにも聞こえるように言ったのがまずかったかな。
ラクにまで「そのうちサンの言ってる意味、わかるよ」なんて言われてさ。
なんだっつうの。俺がいじめたことになってるし。
今日は俺からサンに話しかける。
「サンがいう、なかよく遊ぶネットゲームってこんな窮屈なもんなの?」
もしそうだというなら俺DSだけやってたい。
このネットゲームは人気があるからか、アナザーサイドストーリーとして
家庭用ゲーム機で同じ名前のソフトも出てる。MAP構成やストーリーの
有無・NPCが違うくらいでキャラクターや基本画面は変わらない。
俺がDS版始めたきっかけってのがドットで構成されたMAPやキャラが
綺麗だったから。親もゲームが好きなせいで家にはレトロゲームが山の
ようにある。その中からいくつか遊んでるうちすっかりドット絵にハマった
俺は、今でも3DバリバリのアクションRPGより2Dのゲームが好きだ。
いつか製作側にまわった時ネトゲのプレイ経験もあったほうがいいかも
なんてチラッと考えた1ヵ月前の俺のばか。
プレイチケットの有効期限を確かめてる間に返事が来るかと思ったら
なんかログアウトされてた。また逃げられた。チケット期限はあと2ヶ月。
窮屈とかマジでいってんの? どこのゆとりだよ。
ルールがなくちゃ自由にできないんだよ。矛盾してないって。
ぬるい微笑みでスルーすること3日、付かず離れずの距離にボクたちは
いる。その間にもリベンジもしたし新しいダンジョン探検も3人でいった。
表面だけ仲良くっするってのもネトゲでは大事なスキルだ。あれから
ナッツはラクと話すことが多くなったけどキニシナイ。
ボクのキャラはいつでもにっこり愛と平等の象徴・女僧侶なんだから。
迷走PTでだって崩すことのない完璧なキャラ設定。忠実に守ってる限り
2人を「仲間」として優しく見守っていけるはずなんだ。こそこそ隠れて
何言われても気にしちゃ駄目だボク。ああタバコがまずい。
いつもの集合場所でハント前の準備とくだらないおしゃべりをする。
3月は暇ってとこから仲間のリアル予定の話になり、ナッツも春休みだと
何もすることがないと言い始めた。4月で高2ね。受験準備ないのかよ。
若いねぇってみんなに弄られてるのが嬉しいのかいつも以上にベラベラ
喋りまくる。っへー、眼鏡のちびっ子ナッツたんは短時間で稼げるバイト
探してるんだ? ボクのバイト先、条件ぴったりだけど教えないで置こう。
お小遣い稼ぎなら基本の基本、お皿洗いか、ファストフードの深夜清掃
でもすればいいよ。
つーか、ゲーム中に個人情報ばらしてどうすんの。どうも日本人はそこ
らへん甘いよね。メアドはもとよりブログもケイ番も全体会話で言うな。
たとえ聞かれたとしても少しは頭使ってフェイク入れるとかあるだろ、jk。
そんなだから見てらんないんだって、ナッツたんしっかりしてくれぇ。
気が付くとせっせと彼に警告してるボク。肝心のお返事は至極簡潔に
「おまえうっさい」
中の人が男か女か(たぶん前者だ)知らないけど、悪用されて泣くのは
君だよ。女の子だったら余計危ないし。ボクの言ってること変かな?
一応聞いてくれたのか全体会話やめて仲のいい人にだけこっそり教えて
いる様子。『1to1』の使い方教えておいて正解だった。
ボクがいつもするのを真似てるのか、わざわざ話し相手の隣に座って
動かなくなる。キャラ同士がよりそって陽だまりの中で内緒話。
…なんかもやもやする。ボクにはあれから何もこない。くそ。
灰皿にたまった吸殻をグニグニいじってる間に会話は全体に戻ってて
またバイトの話になっていた。ラクが珍しく話し込んでると思ったら……
ちょっとまて。それ紹介してるのボクの行ってるレセプト梱包バイトじゃん。
なに勝手に教えてるの。確かに今人数足りないけど。前も愚痴ったけど。
ボクにそのバイト紹介してくれたのもラクだけど、さっきの話聞いたよね?
あんな機密事項てんこ盛りの仕事、口の軽くって得体の知れない奴に
任せられねぇってーの。
ラク、自分がそこで働いてるようにいうのやめようよー。ナッツが信じて
いきたがるからマジやめて。あーもーすっかりその気になっちゃってるよ。
ボク女キャラ使いだし言動気をつけてるから、もし会っても気づかれない
だろうけど。ホントニキタラドウシヨウ。
ちょっと悩んで、「めがね注意」ってタバコの空き箱に書いといた。
wktk
パソコンの電源を落として、向かった机にはバイト先との契約書。
本当に採用になるって思わなかったからちょっとあせった。考えたらバイト
なんて初めてだし。でもラクがいるなら平気だよね。
一応サンにも受かった事と、今週末から行くって話した。
「よかったね、がんばってね!」
…なーんか嘘くさいんだよな。返事するまで間があったし。いつも言いたい
放題で止めたってガンガン口出してくるくせに、こういう時だけいい子ぶる。
一気に脱力したんで
「ゲームする時間が減ってサンと会わなくてよくなるから気が楽」
って言ってやったら、また勝手にいなくなった。
最近喧嘩してるのー? なんて、メンバーの何人かが心配してくれるけど
俺らのはそんなんじゃないよ。最初から仲良くないから喧嘩じゃない。
本気で俺とサンは相性最悪。そんなのいまさら皆にアピールしたって
仲良し3人PTのイメージは変わんないだろな。
無駄な抵抗はやめてさっさと明日のために寝ようっと。
初日だって言うのに目が覚めたら、今にも雨が降りそうな曇りだった。
昨日からついてないな。
案内にあった通り、現場直行のしょぼいモノレールに乗ると、なんか変な
気持ちになる。周りは競馬新聞片手に昼間から出来上がってるおっさん
達と、空港に急ぐサラリーマンばっかり。俺、絶対場違い。もう帰りたい。
緊張しまくった挨拶と作業に関する注意、通行証の配布が終わると
あっけなく1回目の休憩時間だ。
ロッカールームの隣にある休憩室で25分の待機。自販機の周りじゃあ
新人同士が固まってなんか話してる。ぬるくなったコーヒー缶を両手で
もてあそびながら、壁にもたれて遠くの笑い声をなんとなく聞いてた。
最近何ヶ月か、ああやって大勢で話す事なかった気がする。でも別に
うらやましくないや。俺にはゲームで話せる仲間がいるもんね。
それに、女子がいるとこなんて恥ずかしくて近寄れる訳がないよ。
もしもサンが男キャラだったら、今よりもっとうまく話せたのかな。
あのゲームは姿かたち以外にキャラクターに男女差は無い。
文字だけのやり取りだから感情も顔文字使ったり、動作を交えないと
伝わりにくい。しゃべり方に特徴があれば把握しやすいんだけど
ほとんどの人は本音がわからないし言いたがらない。前にサンが
言ってた「個人が特定できそうな話にはフェイク入れる」とかそういう
のやってるのかもだけど。
でもサンの事ならわかるんだよな。
俺がひどいこと言うと、サンは一瞬固まるもん。あれ絶対むかついて
何もできなくなってるね。それかこっそり泣いてるか。
普通に話したり言うこと聞いてるときはお姉さんぶっておすまし顔。
俺がアップデート情報引っ張ってきたり、誰かにまともなアドバイス
すれば「ナッツの癖に」って一瞬不満に自慢の混じった話し方になる。
女キャラじゃなくして、話し方も説教臭いのと作ったようないいヒト風味
なのをやめてくれたら俺もっと素直に話せる自信があるんだけどな。
今までの事も全部謝れるのに。キャラもリアルも女子苦手すぎる。
いきなりサンのことなんて思い出したせいで変な汗がでてきた。
袖口で顔をぬぐうと何も抵抗が無いのにドキッとする。
あー…眼鏡やめたんだった。
バイトするって決めたのは、春休み前に手術したレーシックのお金を
ちょっとでも親に返せたらなぁって思ったから。
ゲーム中に寝落ちすると眼鏡痛いし、やっとけば後がラクチンかなと。
親から即Ok出たのには正直びびった。
高校は入ってからあんまり外出しなくなったからかな。俺も親もなんか
変わるキッカケが欲しかったのかもしれない。
そんなこと考えながらぼんやりしてると
「君、新人? 席空いてるうちに座っとかないとこの先疲れるよ」
いきなり後ろから声かけられて、ビックリしちゃったよもう。
てか誰よあんた? ってか顔が近すぎてとっさに焦点あわないし。
思いっきり睨み返すような顔になるけど知るもんか。
「い、いえ大丈夫…」
適当返事で突っ立ったままでいると
「その通行証、梱包班でしょ? 僕は別のセクションだけど作業一緒に
なること多いんだよ。今日も一緒だからヨロシクね」
何で握手? 何この外人? 良く見りゃおもいっきり日本人じゃん。
普通に黒いだろう髪を軽く色抜いて、ニッコニコの笑顔が人懐こそうで、
めちゃくちゃ態度が変、だけど。初めてここで話しかけてくれた人。
もしかして。この人がラクなんじゃ???
通行証に名前が書いてあった。トキグチ・ハルキだって。覚えとこ。
やばい、もうちょいまともに話すればよかったなんて思ったのも後の祭、
休憩終了のブザーが鳴り響く。いいや、ゲームで謝まろっと。
トキグチさんはぎりぎりまで他の新人にも声かけてた。ずっと煩く構うんじゃ
なくて、さり気なく緊張をほぐすように。馴染みやすくするように、かな?
どっかのウッゼー女僧侶とは大違いだ。ああいう大人の態度を見習って
欲しいね!
休憩で言ってた通り、ラク(仮)と俺は同じ作業所で一日過ごした。
ちょっとのミスが個人情報漏えいに繋がるから緊張しっぱなしだったけど
ラクがいると思ったら大丈夫な気がした。作業中にチラ見したら何回か目
が合ったし。俺のこと気にかけてくれてるのかな。
書類の束を足元に落としたりロッカー間違えたり失敗ばっかだったのに、
「ゆっくり慣れればいいよ、気にすんな〜」
ってフォローしてくれた。うーん、やっぱいい人だ!
現場主任の声がでかくてめちゃくちゃ怖かったけど、それくらいの事ラクが
ついててくれるから全然平気。帰りのモノレールも一緒に乗って、他は違う
路線だから途中でさよなら言って。どっかの先輩後輩みたいだ…俺こんな
普通にしてていいのかな。今夜ログインしたらゼッタイ御礼、言おう。
ナッツがバイトのことをあれこれ言い始めてから、約2時間経過。
しかもラクがいい人ってなんだよ、一応聞いてやってるけど君の言い方は
何か妄信的で一目ぼれに近い感想なんだけど。ラクにお礼を言いたいから
協力しろとか、何考えてるんだか…そんな事よりバイトの中身説明してくれ、
そこで判断したいことが色々あるんだから。ラクのことはもういいからさ。
ナッツはボクと違う場所にバイト決めたのか。
来た新人の中で明らかに浮いてるのがいたから、あれがナッツだろうって
踏んでたんだけど。ゲームの中と違ってものっすごくおとなしいって言うか
あきれるほど会話のキャッチボールはできねぇ、物は落とす、休憩は一人
ときたもんだ。別にほうっておいてもいいんだけど…何か見てられなくて。
休憩くらいは一緒にいてやろう、なーんて軽く話しかけたのが間違ってたか。
どうもゲームの中の俺様ちびっ子ナッツのイメージとかみ合わない。
じっと見てくるのは目が悪いのか? ボク自身が目を見て話すタイプだから
良く視線がぶつかる。すぐそらされるけど。ナッツは眼鏡って言ってたのに
この子は裸眼だ。間近で見てもコンタクトのうっすらした境目がわからない。
ほんとにナッツかわからないまま一日終わり。同盟メンバーだけで出来る
会話でナッツ初日の報告を聞く。…マジでボク=ラクって事になってない?
親切な先輩ってどこにでもいるから断定はできないけど。
チャットの合間に弄んでたタバコの箱に「タクミ≠ナッツ?」と殴り書き。
通行証、ちょうど名前んとこしか見えなかったんだよなぁ。
もやもやしたまま毎日バイトではタクミの、ゲームではナッツの面倒見て
あっという間の3日間。その間タクミはボク以外の誰ともしゃべらなかった。
ナッツは明らかにボクを避けてラクとだけ一緒にいるようになった。
ボクら3人のいつもの一日は、いつの間にかどこかへ消えちまったよ。
たまに来る「バイト先でのラクがどんなだったか」の垂れ流し以外は
ナッツからボクに、ボクからもナッツに話しかけることが無くなった。
ナッツが傍に居ないせいで暇になったボクは、今日もラク相手にタクミが
あーしたこーしたってくだらない話を勝手に聞かせる。
構いすぎって自覚はあるんだ、誰かに話しておかないと加速しそうだから
黙って聞いてくれるラクにだけ打ち明けた。ガス抜きってヤツ。
このゲームで知り合ってもう何年になるか忘れたけど、ラクほど長く友人で
いられたプレイヤーはいない。交わす言葉は少ないけど、じっくり人の話を
聞く度量があって、最小限のアドバイスが経験つんだ人の言葉で返ってくる。
偶に頑固。一回命令口調に変わった時があって、あれはホントビックリした。
絶対年上。ボクの考えも大事にしてくれて、なんつーかめちゃくちゃ大人。
ラクの方からリアル話はあんまりしてこない。ボクは彼を信用してるから
割と何でも話すほう。どんな話したって、ゲームの中ではいつも通りボクは
女僧侶・サンでいて良いんだってさ。
そう言ってくれるから今日も「サン」のフリをして「トキグチ」がラクに絡む。
シアワセそうな2人を邪魔してやるんだー。ついでにナッツが何を話してるか
聞き出してやりたい。
もしも。ナッツが言うバイト先のラクが、もし、ボクだったらの話だよ?
それはどうなの? ラクは誤解されたままでいいのか? 迷惑だからやめて
と言わないものなのか。それともラクは女で年下ダンシコウコウセイ狙いで
タクミだかナッツのこと本気で好きなの? だからボクに何も言わないとか?
だめ、もう全然わかんねぇ。
件のタクミは仕事は真面目、おとなしすぎるのもそのままだ。
でも最近、ちょっとだけ笑うようになった。
こっちじっと見て顔真っ赤にしてわらうの。なんだそれ、どこの子供だよ。
誰にでもそれやってんの? ラクと話すときもそんな顔すんの?
タクミはナッツだってはっきり言えよ 。ロッカー間違えたとき、荷物落とした
じゃん。オレンジ色のちっちゃい金魚がバッグに付いてるのチラッと見えたん
だよ。すぐ隠されたけど。
金魚すきだって言ってたよね、和金が好きで何種類も飼ってるって。
だからウチの同盟に誘ったとき即OKしたよね。シンボルが金魚だから。
大体ナッツだろ、タクミの名字確認したよ、安藤だったよ、もう!
どこの親父ギャグだよアンドーナッツってさぁ、わかりやすくて何のいじめかと
思ったよ! そういや名前、ナッツの後ろに.Aって付いてたわ。
いろんなことが高速でゴッチャに再生されて、軽くめまいがする。断じてタバコ
のせいじゃない。咳き込んでるのは気のせいだ、しっかりしろボク。
ゲーム中にナッツが寝落ちするらしい。睡眠時間削ってラクと話してるんだと。
作業中に落ちられるよりいいけどさ。バイト先で寝ないでね、そういうのリアル
に持ち込んじゃ駄目だよって言ったらキレられた。
「うっさい」「ほっとけ」だって。ボクは間違ってないんだけど。
バイト中は超なついてんのに。
何だよこれ。この態度。ナッツが好きなのはボクだよね?
八つ当たりにマップ中の敵すべてに強化魔法かけて回ったら、ゲーム管理者
に見つかった。悪質なプレイヤーキラー補助行為とみなされて、2週間のアカ
ウント停止処分になった。
オレンジのゲートが出現して強制的にsandalwoodが牢獄に収納される。
終わった。リアルトゲーム、どっちにも持ち込んでるのはボクの方だった。
ちょ、気になるよ!
わっふるわっふるって言っちゃうぞ!(*´Д`)
MMOやったことないけどこれは面白い
わっふるわっふる
気になるー!!
ワッフルワッフルワッフルワッフルww
ラクは今後出てくんのかな?サン視点に軽く切なくなるよ…(´A`)
どうなるんだろうwktk
わっふる!
毎日忙しくて疲れるけど、楽しすぎてあっという間に4月に入った。
バイトは春休み過ぎても週3日くらいのペースで続けたいと思う。
手術代もまだ返せそうにないし。もし、返しきっても専門学校に行く事に
決めた場合の入学金を少しでも出せるように貯めときたい。
後何日で2年の始業式始まるのにまだ進路迷ってる。大学行くなら2年
のうちから準備しなきゃいけないのにな。
学校まじめにいくとか。バイトやめて塾いくとか。ゲームやめるとか。
そんなの考えてばっかじゃ眠れなくなりそうだから、時間遅くなったけど
ログインしていつも通り同盟の集合場所に顔をだした。
さすがに金曜の夜はみんな遅くまでハントにいってるのか、ラク以外の
メンバーが居ない。そのかわり同盟チャットでみんなから挨拶が来る。
今日遅かったねー! バイトお疲れ様。 こんばんは〜(*`v` *) …
みんな優しい。このカンジってリアルには無い一体感だとおもう。
「相手の顔が見えないゲームだから優しくできるんだよ。
本当にその人がリアルで本当にイイヒトかどうかは別なんだからね」
サンが言ってたこと一瞬思い出した。否定したくて思いっきり丁寧に
俺からもみんなに挨拶返す。木陰にキャラを座らせると、ラクからの
『1to1』チャットウインドウが開いた。
「急な話でごめん。ナッツが春休みの間にサシOFFしない?」
2人でオフ会? リアルで会うとか無理でしょ普通。
バイト先で親切なトキグチさんがラクだろうって思ってたけど、実は俺、
はっきり誰かわかってない。誰かわからない人と2人で会うのはいやだ。
俺とラクの知り合いで他に良くしゃべる人って誰かいたっけ…。
男2人と女1人ならおかしくない。3人なら話題途切れないよね。
「サンも一緒ならいいよ」って言ったらそれじゃだめってラクは言う。
2人でないと話せない大事な話があるんだって。何それ。困るんだけど。
バイト行くようになってましになってきたけど、知らない人としゃべんの
苦手なんだもん俺。2人きりって。ゲームでチャットなら平気だけどさ。
俺どうすりゃいい? こういうとき頼りになるのはサンだけなのに。
『1to1』を何度試しても全然つながらない。メンバー表にもいない。
メンバーの誰かサンIN時間の知らないかなと思って、闇雲に『1to1』で
聞きまわる。返事は全部「わからない」「最近見ないね」。
どうしていないんだ。何でログインしないの?
俺が言いたい放題やったから嫌になったのかな…。
でもそんなの前からだし。でもサンのこと放置してたのは最近だ。
いつもみたくアドバイスして。強引に命令してくれていいから助けてよ。
ラクにはフェイク無しで全部ぶっちゃけて相談してたんだ。
サンとうまく話せないこと、ゲームでの立ち回り、同盟居心地が良いとか
トキグチさんちょっと好きな事も。
もし全然知らない人だったら?
ラクがバイトやめたから俺に紹介したって事かもしれないし。
最初の三つはいいよラクうちの同盟主だもん、ゲームの話とかなら聞か
れても恥ずかしくない。でも最後のはだめだ。
サンはゲームで優しい人がリアルでイイヒトかどうかは別って言った。
ラクがリアルでスッゲー悪いやつだったらどうよ。今まで想像した事
無かったけど……可能性は、ある。
サンの説教大嫌いだった。正義ぶったことばっかで俺の事嫌いなんだ
って勝手に思いこんで。ほんとは俺のこと心配して言ってくれてたんだ。
…なのにあんなヒドイことばっか言ってさ。嫌いになるだろ、普通。
もう少し考える時間欲しい。でもサンはもう俺に会ってくれないと思った
から、迷ったけど思い切って行くことにした。なるようになれ。
返事の後は全部ラクが仕切ってくれる。
春休みは後残り4日、明日はバイト先の休業日。ちょうど良いかな。
場所は知ってるところにしよう。モノレール乗り換え駅の近くにある
カフェで。時間は……。後半良く見てなかったけどチャットをセーブした
から多分セーフ。アウトでも良かったのに何とかセーフだった。
念のため同盟チャットでメンバー全員に日にちと時間と場所を伝える。
こうするのがマナーなんだって。ラクは満足そうにログアウトしていった。
誰か戦ってる。援護魔法の音がする。
夢までゲームかと思ったら耳元で鳴ってるメッセンジャーの発言音だった。
ボクがログインできずに不貞寝してる間になんかあったのか、複数の
同盟メンバーからメッセージがきてる。流し読むと一気に目が覚めた。
ラクの奴…サシオフとかなんで急に言い出したんだろ?
あ、場所と時間みんなに言ったんだな。そういう所はハッキリしとかないと
何か問題があったとき困るからか。でも何もないと思うんだよなぁ。
ラクはラクで暢気だしナッツはラクのこと大好きだからいいんじゃねーの?
ちょっと前だって2人べったりだったし。3人でハント行くことも全然無くなっ
たもんね。良く考えたらボクの気持ち以外は困る事は何もなさそう。
一応ボクの返事まちっぽかったから、好きにさせとけばいいんじゃない?
って返しといた。
パコペコ鳴ってるメッセージはみんなボクがナッツを見捨てたと思ってる。
無責任? かわいそう? 冗談じゃない、ボクは保護者かっつーの。
違うんだよーナッツがラクを選んだんだよー。ってばらしてやりたい。
ずっとボクに相談したがってたのか。メッセアド知らないからゲーム内で
待ってたって。ボクだけアド交換無視したのナッツだろ。自業自得!
どうも周りとボクら2人の認識がずれすぎてる。そんな仲良かったら一番
うれしいのボクなんだよ。当然みたいに言うのは勘弁して。
大体そんなデートみたいなオフ、今からでも様子見に行けってどういう
意味なのよ。皆2chとか見すぎだろ。
発言の中にどこかのアドレスが張ってある。
昔ゲーム板にあった「OFFしたらおっさんにセクハラされた男の子の話」
が載っていた。冗談だろ! そういう事はあっちゃいけないしありえない。
合意の上でやるべきだ!
それにラクは変態じゃない。…じゃないと良いな。…じゃないことを祈る。
人見知りするからラク(トキグチ)の名前を騙った他人がきたららビビる
だろうな。あの性格じゃぁセクハラされても泣き寝入りしそう。最悪自殺。
ボクがずっとログインできなかった理由とか知られてないはずだから、
嫌われたと思って自棄になって、とんでもない事しでかさなきゃいいけど。
…まぁ、最後のは無いな。
ナッツはボクのことなんて嫌いなはず。別に行かなくてもいいかと思った
けど、メッセうるさいし仕方がないから行ってやる。あーめんどくさい。
おかげで昨日開けたばっかりのタバコが切れた。ナッツのせいだ、後で
絶対シメてやる。
2箱目のタバコをつかむとセロハンをはがし待ち合わせの場所をメモる。
ライターと財布の中身を確認して、ボクは部屋を後にした。
大分長くなってごめんなさい。後2回くらいで終わる予定です。
他に書きこむ方、豚切りお気になさいませんように。
>>262 お疲れさま&GJです
ついに対面か…ラクはどんな人なんだろう?
続き楽しみに待ってます!
サンとナッツに禿げ萌えです
わっふるしながら待ってます
続き気になる…
正座しながら待ってます!
お待ちしてましたw
正座しながらワッフル一杯用意して待ってます!
表通りから少し奥まった路地に着信イルミネーションが光る。
『にーちゃ〜ん……言われたとおりにやったけどさぁ』
情けない声出してるんじゃない。お前先月いくつになったのよ。
「んで? どうなったの結局」
『ちょっとまえにメッセ落ちたって。そっち行ったみたいだよ〜?』
「確実だろうな」
『たぶんねぇアレ読ませたから。ってかさぁ〜』
まだ文句あるのか。
『ほんとに会わせちゃっていいの〜? オレ反対〜』
良いも悪いもないだろ。会わせなきゃ収拾付かないんだから。
あのままパンクされたらこっちだって辛い。お前だって下手したら
遊び場1つ無くすんだぞ。
「なんでお前が口出しすんのよ」
『権利あると思いま〜す! こんなにヘンテコなにーちゃんのケイカクに
付き合ってるすばらしい弟なn』
ポチ。
ありゃ絶対勘違いしてるな。
全部終わったら、もう一回飯おごってちゃんと説明しよう。
弟よ。お前が想像するようなネトゲ恋愛は兄ちゃんには訪れなかったよ。
カケラはあったんだがな。形になる前になくなったな…うん。
ついでにお前の憧れる女僧侶は男だ。兄ちゃんは最初から知ってたよ。
……言ったらお前、兄ちゃんの秘密をみんなにバラすだろうから黙って
たけど。
To:ナッツ.A
件名:no title
------------------------
寝すごした。30分位遅れる
見慣れた背中が急ぎ足でナナメ向かいのビルに消える。
メールを送信して携帯を内ポケットに仕舞った。
待ち合わせの店は駅から見えるビルの中二階ですぐ分かった。
雑居ビル特有の暗い入り口から一歩入ると店内の明るさにびっくりする。
広く間隔を開けたテーブルの向こうは、テラスと室内を仕切ってる天井
まで届く大きなガラス窓。一番奥に観音開きのガラスのドアが見える。
外の席には誰もいない。カーテンが無いから学校の温室みたいだ。
俺が先に着いたのか見回しても待ち合わせっぽい人は居ない。入り口
から見つけやすそうな窓際の席に座ると、日差しが気持ちよくて目的を
忘れそうだ。
バッグの中で携帯が震える。今メールって誰からだろ。メンバーからの
心配メールだったりして。
開くと予想と全然違ってた。ラク遅くなるのか。
あれ、今俺ほっとしてた?
それは駄目だろ。ちゃんと覚悟したじゃないか。誰でも驚かない、何言わ
れても謝って忘れてくださいっていうって決めたんだから。
変に喉が渇いてきて飲み物が欲しくなる。先に飲んでるの悪いかな。
注文つっかえたけど、どうにかアイスコーヒー頼めた。恥ずかしすぎる。
俺、何でこんなの噛むんだろ。キーなら間違えずさらっと打てるのに。
運ばれたコーヒーにガムシロとミルクをガンガン足してると、来客を知ら
せるかわいいドアチャイムが鳴った。
いらっしゃいませ〜って声を背負って誰かがまっすぐこっちに来る。
窓際の日向まで歩く前にハッキリ顔が見えた。
……うそだ。
俺は笑って良いのか泣いて良いのか分からない。
データ間違って上書きしてしまった_| ̄| ○
だらだらになってスミマセン。書き直ししてきます。
Σ(´Д`)!?
生殺し気分www
ゆっくり待ってますので無理はなさらずに〜ノシ
私待〜つわ♪いつまでも待〜つわ♪
ゆっくりでいいのでお茶飲みながら待ってます!
(´∀`)且
わっふるお供えして気長に待ってます
わっふるわっふる
ワッフルワッフルww
つ♯♯♯
遅くなりましたorz 展開のろのろ運転ですが続きです。
多分次あたりで終わります。
目を細めて見上げた先は誰も居ないテラス。外からじゃ何もわからんな。
時計に目を落とすと約束の時間から20分ちょっと。
いっそ中で様子を見るか。
結局ここまで来ちゃったよ。そっと入るつもりだったのに自分でも思った
以上にあせってたのか、乱暴にドアが開いて来客を知らせるチャイムが
響き渡る。 くっそ隠密行動初手からコケた。こっちがビビってどうすんだ。
もう堂々と入って偶然会ったフリをすれば良い気がする。ちょっと話して
邪魔しないように帰ればいいじゃん。天才すぎだろ。
遠くて逆光でもタクミが立ち上がってジッとボクを見てるのが判る。
行け。このまま真っ直ぐ歩いてしまえ。
でも待てよ、なんでタクミ一人しかいないんだ?
しかもとんでもない変な顔。ボクが来ちゃまずかったか。それともラクと
何かあったとか……どうするよ? なんて声かけたらいい?
答えなんて出ないまま、もう目の前にタクミがいる。
「ち〜っす」
「う、そ……」
考えた結果の第一声がこれか。
ボクも大概だな。しかも被った。「嘘」ってなんだよ。本物ですがなにか?
ここは1つ気を取り直して。
「ラクはどこいったん?」
「ラクっ…てトキグチさん?」
ちょ、だから何でまたで被る! 言ってる意味がわからない。何故ボクが
ラクなんだ。ボクは誰だ、サンで登木口だ。そこからか。そこから説明か。
切り出しにくいのを察したのか、タクミも視線を逸らして黙ってる。
これじゃゲームの中のナッツとサンだろ。
いつものバイトで仲良しの2人じゃないじゃん。
くっそー…こんな雰囲気じゃゲームでボクが誰かなんて絶対言えねぇ。
「遅れて悪いね!」
でっかい声がした方を見ると、休日なのにスーツ姿の主任がニコニコ
しながら立っていた。
「2人とも突っ立って何してんの?」
「ほら、座って。私は荷物があるからこっち1人でいいかな」
ボクら聞きながら、もう主任はブリーフケースで椅子を1つ占領してる。
4人掛けの席に男3人は結構苦しいのな。メタボ体型って訳じゃないのに
左側にいるタクミの腕がボクの肘に軽く触れる。
偶然にしたってこの3人だとOFF会ヲチじゃなくてバイトに来たみたいだ。
妙な沈黙が支配する中、主任は会社で見るのと全然違って始終笑顔で
上機嫌。甘いものなんて飲んでるイメージ無いのに、さっきからずっと
デザート類のメニューばっかり見てる。悩んだ末、生クリームの乗った
何とかオーレに決めた。ボクは水でいい。においでおなか一杯だって。
「さてと。何か予定外のことも有ったけど、自己紹介からはじめようか」
え? 自己紹介って?
「私が☆らくーな☆。バイトに応募してくれてありがとう。おかげでシフトが
組みやすくなったよ、これからもよろしくね安藤君」
タバコ。タバコどこ。
手探りでポケットを弄ると、はみ出たライターが板張りの床に落ちた。
通りかかったウエイターとがっちり目が合って微笑まれる。
「誠に申し訳ございませんが、灰皿のご用意はありませんので」
店舗内全面禁煙とか…何の罠だ。
いつもの硬い表情は無くて、声も小さめに抑えてる感じ。けどやっぱり
目の前のスーツ姿を見ると別の意味で緊張する。
日当たりのいい窓際は本当ならカップルが楽しい時間を過ごすんだろな。
今は主任とトキグチさんと俺。全然くつろげない。無理すぎる。
30分くらい遅れてトキグチさん来たのに違った。
現場主任がラクーナって。作業中に檄を飛ばす姿と、ゲームでのんびり
話してる姿がちっとも重ならなくて話が頭に入らない。
まず謝らなきゃ。ゲームでいろいろ浮かれたこと言ったし。
でもキッカケがつかめない。隣のトキグチさんもなんか流れがわかって
ないみたいだ。バイト先の偉い人が、いきなり「私が☆らくーな☆です!」
って言い出したら普通困…って、あれ?
トキグチさん、さっきラクの名前言ってたよな。
内心あせりまくりな俺をほっといて、主任さんが続ける。
「登木口君と安藤君は自己紹介いいの? もしかしてもう話しちゃった?」
「……何のことっすか」
「ん、イイなら良いよ。じゃあ本題に移るね。安藤君に時間作ってもらった
のは契約更改の意思確認がしたかったからなんだよね」
俺が黙ってる間に全然違う流れになった。この先の契約の話が始まる。
「4月の確認からいくよ。始業式まで毎日、それ以降が土日週2日。
昼シフト8時間拘束。あってる? 更新後の5月から週3・時間帯が
夕〜夜4時間・曜日が水・金・土と。部活とか塾平気?」
書類に次々とチェックが付いてく。俺は黙って何度もうなづいた。
全部俺が相談してた「こうなったら良いな」って計画の通りだ。
「ちょっとまって、サシOFFってそんな事のため? 会社ですむ事なんで
わざわざ呼出してんですか?」
「なんでか心当たりない?」
「僕にはない」
「俺にも、無いです……」......
「じゃあ、なんで登木口君ここに来たわけ?」
「ぐ、偶然。安藤がその辺でひょろひょろ歩いてるから、何かあったの
かと思って」
「心配になったって事?」
「べつに」
「なんでOFF会って知ってるの?」
「……」
それだ。なんでトキグチさん俺たちがここにいるの知ってんの。
ラクの名前も普通に呼んだ。主任が来たときも、自己紹介にびっくりして
たんじゃ無かった。じゃあ何に驚いた?
ふんわり苺が香る飲み物が主任の前に運ばれてくる。伏せた伝票が
置かれて周りに人影がなくなるまで、俺たちは誰もなにも言わなかった。
湯気の立つマグを両手で包むようにして主任がゆっくりと話し始める。
今日安藤君を呼んだのは誤解を解くためでもあってね、と。
うっかり口を滑らせた。話が出たときボクはもう隔離されてたんだから
OFFやんの知ってるわけがない。いっそ他のメンバーってことで納得して
くれないかな2人とも。主任とタクミなら問題ない。心配して損した。
独りでぐるぐるしてたのが馬鹿みてぇ。
「安藤君と会うこと、同盟チャットでわざわざ全員に知らせたんだ」
アレわざとなのか? 規律が厳しいので有名なうちの同盟の事だから、
予防線だと思ってた。いるんだよ、変なのが。たまに同盟に入ってくんの。
ちょっとした規約違反とか同盟内での矛盾点とか見つけては、掲示板で
ネチネチ叩くっていう奇特なやつ。
「そうしたらね」
ハッキリとボクの目を見て主任が続けた。こっちみんな。
「メンバーの一部から、ある人に教えたほうが良いんじゃないかって
意見が挙がったんだよね」
「え、と、どういう事ですか」
「…ちょっと話がそれるけど関係ある事だから聞いてくれる?」
そう前置きして主任が話したのは、ボクのサンと主任のラクが出会った
ばかりの頃の、懐かしいっていうより恥ずかしい思い出だった。
『RPGって何の略だと思う?』
まだ同盟システムもなくて、ボク自身日本のMMO事情に疎かった昔。
その日はラクと珍しく夜通し話してそんな話題にたどり着いた気がする。
他のPTを助ける・助けないで喧嘩したときの事。
「RPGゲームって言うと元となる考え方は『仮想の人格を含めた役割を
演じる』って事になるんだけど」
そうだよ、ボクはずっとそう遊んできたんだ。実際のボクは真面目でも
心広くもない、冴えない男な訳。でもゲームの中なら誰にでもなれる。
今遊んでるキャラクターがたまたま僧侶で女キャラでそれがまた可愛い
もんだから、「そういう風」に動きたくなるのもわかるだろ?
「それがゲームのシステムにもよるけどね、現在遊べるMMOとなると
性格や属性、職業を含めた一個人を演じるっていうより、PT単位での
役割…つまり敵を押さえ込む役・味方の補助や回復役・ターゲットコン
トロールや偵察などの遊撃なんて分類で動くほうがポピュラーなんだ」
それでもボクは「女僧侶sandalwoodとして」どうしても彼らを助けたかった。
ラクは「別PTの魔法職という立場で」彼らのPTプレイを尊重し邪魔しない
ように関わりを避けた。
お互いがどうしてそう思うのか、意見しあった。
ラクはボクのプレイスタイルを認めてくれて、きちんと向き合ってくれる。
こんな人がボクの友人だと思ったら嬉しかった。そのことが後々ラクと
一緒に同盟を作るきっかけになる。
「みんなが教えたがった人はね、その時私と喧嘩をした僧侶だよ。
口うるさくて、正義漢で、みんなに優しく在ろうとして失敗してへこむ。
傍から見たら誰にでもいいコぶる嫌なヤツにだって見える。ゲームの
中といっても「無償で誰かに何かをする」ってのはしんどいだろうにね。
すごく損してると思うんだけど、信念を変えないっていうか」
損得じゃないでしょうよ、遊びなんだから。ふんっと鼻息荒く水を飲み干す。
「本当に新入り君のこと心配してるのに言い方きついし、最近はもう1人の
僧侶とべったりだから、誤解されて避けられてるんじゃないかって噂でね」
誰だよ、そんな噂話してんの。ヒマ人め。
「みんな心配してたぞ。その人の性格なら話し合いの場を持っても、最初
から3人で会うって約束では来ないだろうと思ってね。
なんで、悪いけどちょっとだけ煽らせてもらった」
メッセのあれか。思惑通りまんまと引っかかったさ。
「ここまで話したら心当たりあるよね、2人とも」
乙!GJです
ラク…じゃない、主任テラ策士w
続きが楽しみだけど終わってしまうのは惜しいなぁ
ネトゲ知らないけどすごく引き込まれてます!わっふるわっふる
自分もネトゲ全然分かんないけど面白い
続き待ってます!
面白すぎる
すっごい続きが気になりますw
なんかネトゲやってみたくなった!
ネトゲラスト投下です。
ほぼ一週間という長い時間お付き合いくださいましてありがとうございました。
最初の宣言通りめっちゃへたれてます。ほのぼのデス。
……心当たりって。
まるでトキグチさんがサンみたいな言い方じゃないか。
主任の言葉は理解できるのに、内容を頭が完全に拒否してる。
「もう全部言ったも同じだな。要するに、だ」
なんで好きな人と苦手なキャラがイコールになるんだ。
ゲームでは性格作ってるって。そんなメンドクサイ事して遊ぶもんなのか。
「君らから同じ内容聞かされるの飽きたんだよ。なんでお互いスキだの
キライだの言い放題なのをいつまでも間に挟まって聞いてる身にも
なってよねぇ。しかも1人は同盟追放モンの馬鹿やってくれちゃうし…」
ため息混じりに肩をすくめて笑うと
「そういうのは、きちんと相手に届くように言わないと意味ないぞ?」
と、止めを刺した。
人違いしてた上に、そんな迷惑かけてたなんて。
「主任、色々……えっと、相談とか暴言とか、すみませんでした!」
恥ずかしいのと困ったので泣きたくなるのをぐっとこらえて謝ったら
アレはゲームの中の話。今謝る事じゃない。
バイトの件は、今月来月とやめる人いるし。頼りにしてるよ。
って、さらりと流された。
ほんとに、ほんっとうにごめんなさい。
やっとの思いで顔を上げると、主任は笑顔のまま。
トキグチさんはずっと外を見てる。
と、誰かの携帯が鳴る。
主任がひょいと伝票を掴んだ。手早く荷物をまとめると、
「今日は深夜勤の配送監視だから現場直行なんだよ、ごめんね」
着メロ鳴りっぱなしの携帯をそのままに、あわてた様子で席を立つ。
突然の事に何も言えない。残された俺たちは黙って後姿を見送った。
「主任だったのな」
長い沈黙の後、トキグチさんがつぶやく。
こんなに近くにいたのに気が付かなかった、何してたんだろねと。
「うん、俺もビックリした」
「あーあ、やられた。僕ももっと早くぶっちゃければよかった」
は、っと肩から力を抜いたようなため息が聞こえる。
「騙したみたいになってごめん」
「そんなことっ、ない。トキグチさんは俺がナッツって知ってた?」
「バイト初日にわかったよ」
「なんで?」
「…なんでかな。確信したのはちょっと経ってからだけどね」
悔しいけど俺は全然わかんなかった。
わかんなくて、間違えて、迷惑かけて、2人を困らせた。
「前からサンの事嫌いだっただろ。避けてたし」
「と、トキグチさんって知ってたら、してない。遊んでるの女子だと思ってて」
「女の子苦手?」
「……うん。ちょっと、前のクラスで。イインチョみたいなのと、取り巻きに
嫌われてた。中学んときはふつう、今は監視されてるみたいでヤダ。
恥ずかしいし、ムカツクし」
「そっか」
小さい声でも案外聞こえるんだ。なんか俺たち内緒話してるみたい。
変に見えるかな。席移ればよかったかな。タイミング逃した。
でも、顔が見えないせいか、話し易いかも。
「サンの性格がダメ? 女キャラがイヤ?」
「…キャラかわいいよ。一緒いるの、うれしかったし」
調子に乗って変な事までいってないか? 最初は確かにそうだったけど。
最近ウザくて苦手で、ちょっとでも似てる他人キャラだって避けてたのに。
「性格も…怒ってる意味一応わかるし。だから悪いとかじゃ」
「嘘つかなくていいよ。安藤さぁ、バイトじゃ普通に話してくれんのに
ゲームだと全然だからさ、なんでかなーって気になってたんだけど」
くっついた腕が熱い。隣にいるのに、なんでちゃんと伝わらないんだ。
「そんなんじゃ」
「ま、どっちでも大丈夫」
立ち上がってトキグチさんは続けた。
「さっきの話、追放される事した馬鹿ってのは僕だから、サンと会うことは
もう無いと思う」
……え?
「あと、バイトも6月には辞めてる予定」
なんで? って聞きたいのに口の中がカラカラで声が出ない。
「短い間だったけど」
椅子にかけてたジャケットを羽織ると、俺に向かって小さく手を振る。
「僕は、楽しかったよ。バイバイ」
振り返るな。
来たときと同じようにまっすぐ歩け。
後ろから小走りについてくる足音を無視して、駅に向かう大通りを越えた
先にある海浜公園を目指す。家とは反対方向だけど中は入り組んでるし
巻くのには丁度いい。
歩きタバコ禁止条令が出てて良かった。
何箱でも一度に吸って、吐き出した煙の中に逃げ込みたい気分。
1人になれたら一本だけ吸おう。意識して足を早める。
充分距離をとったと思ったのに最後の信号で詰められた。
「ま、まって!」
ほとんどつまづくような格好で走ってきたタクミが僕の腕を掴む。
「なんで、急にやめるとかっ」
内緒にしてたわけじゃない。何となく言いそびれただけ。
つかまったけど、面倒くさいから腕にタクミをくっつけたままで園内に入る。
急ぎ足で一直線に灰皿のある一角へ向かう。ついてくんな、諦めろよ。
手離してくれないかな。ボクから振りほどくことはできないから。
「止まっ、て、話しきけって」
「どうめい戻ってよ」
根負けして立ち止まったとたんに、これだ。
何こんなパニクってるんだ? 経緯は把握、誰が誰かも理解してるはず。
傍から見たら普通の脱退話。要らない人間がいなくなるだけの話だ。
追放「される」のと脱退「する」んじゃ大分違うけどさ。
何がそんなに気に入らない?
「なんで、急にいなくなるんだよ、俺嫌われてて当たり前だけど」
キライだからサヨナラなんて誰が言ったよ。落ち着け、お前が話聞けって。
「絶対やだ、そんなの」
「関係なくなるの」
だから、話。
「ぜってー認めない」
聞けって…。
「いなくなったら 好きも嫌いもなくなっちゃうだろ!」
タクミが崩れるようにしゃがみ込んだ。
「ヤなんだ、おれ、俺は…」
ボクだって。ずっと一緒にいてゲームでもリアルでも独り占めしたいよ。
でもそれは言って良い言葉なのかわからない。
俯いた肩がふるえてる。
ごめん。ごめんな。さっき一方的に話したのはボクだった。
ちょっとでも未練残したくなかったんだ。自分勝手すぎるな。
もうやけくそだ。こんなに泣かせて、引っ込みが付かなくなった。
たとえびっくりしても怒り出しても、それくらいでおとなしく話聞いてくれる
モードに切り替わるんなら。
丸まったせいで本当にちっちゃくなった背中。肩にそっと手を置いて、
後ろから包み込むように抱きしめ……
「だから…!」
ようとした時、しゃがみこんてたタクミが勢いよく立ち上がった。
イヤな音がして目の前に星が飛ぶ。
これは罰、だな。泣かせた罰。下心の罰。
痛みに顔を抑えると掌になまぬるい感触がひろがる。
冗談じゃない。僕、血がだいっ嫌いなんだってば。
……暗転。
「ちょ、冷たっ! これ何のまじないだよ」
売店で買い足したパピコを頬に当てると、ベンチに寝そべってたトキグチ
さんが飛び起きる。
これはおまじないじゃなくてトキグチさんの顔冷やす用。
「冷やしても止まらないだろ。原因のぼせじゃ無いんだし」
「…そっか」
「ありがと、もう平気だから」
ハナヂはうつむき姿勢が基本とか。俺、そのまま横に寝かせちゃった。
喉に血がまわると吐き気や窒息の原因になるんだって。
軽く説明しながらトキグチさんは鼻のティッシュを新しく詰めなおす。
「ティッシュは、いいとしてさ。なんでマスクなの」
「え、だって。鼻ティッシュのまんまじゃ喧嘩したみたいだし」
うまく隠せるかと思って買ったんだけど要らなかったか。
「ジャケットに血が付いてんだろ? その時点で不審者っぽくない?
ま、ちょっと寒いけど手に持てばいいかなぁ」
マスクかけてこっち座りなよ、って空いた隣をぽんぽん叩く。
「あのさ、同盟追放の事」
…? 急に何を言い出すかと思ったら。
「あれ僕が勝手に暴れただけだから、それで皆に迷惑かかるなら
もう追放されて縁切れてもしょうがないって」
俺やだってさっき100回言ったじゃん。100回は嘘だけど。
「さっきまでそれで良かったけど、やめた。一応ラクに相談してみるわ」
マジですか!
嬉しがってるのが顔に出たのか、トキグチさんはあわてて付け足す。
「だってさぁ。さっきバイバイっつったのに、どっかの誰かさんが3歳児
並にごねるから聞いてみるだけだよ、ダメもとで」
違うだろそこ。ごねたんじゃなくて理由無しに去る不当性を訴えただけ。
「バイトは大学の編入準備あるから6月でやめるって届け出してある。
そっちは動かせないけど」
全然平気だよ、主任いるし。会おうと思ったらまたOFFすればいいじゃん。
メアドも携帯も住所だって教える。完全にフェイドアウトされなけりゃ俺は
なんだっていい。今度はうちに来てもらったって。
「あんまり必死すぎなのはどうよ〜」
気が付くと俺ら、今日はじめて笑ってた。
そうだ。さっきのとけちゃう前に食べようよ。
甘いものスキじゃないのか、トキグチさんはパピコ片手に俺ばっか見てる。
早く食べないとおいしくないだろ。変なの! いらないなら俺にちょーだい
って言ったらあわてて食べるとかさ。
マスクの下からパピコ生やしてもごもご何か言ってるけど全然聞こえない。
暗くなるまでそうやって話した後駅まで一緒に歩いた。
腕につかまらなくても今度はちゃんと、ゆっくり俺の速度だった。
295 :
幕間14.5:2009/01/18(日) 04:24:21 ID:m5vWNNle0
水面に反射する夕日がモノレールの窓にまぶしい。
携帯を開くと着歴には弟の名前。内容は…大体予想がつく。
めんどくさいからメールで返しておこう。今は誰とも話したくない気分。
件名:ALL OK_
そこまで書いて、消した。
弟よごめんな、そんでもってありがとう。
明日の昼はお前の好きなの何でもおごってやる。
それまでには兄ちゃん、復活するつもりだから心配スンナ。
緩やかにブレーキがかかり、車体がホームに滑り込む。
やることはまだたくさん残ってる。
とりあえずサンの処分が解ける前に仮追放だな。同盟単位での晒しが
終わるまで弟にはBBS戦士になってもらう。メンバーにも説明しないと。
ナッツが寂しがるか。でもそんなの知らん、かまってなんかやらないぞ。
臨時PTに混じったりソロプレイして、もっと世間を知って来い。
ずっと固定だったPTも解散だ。黙って見守るのも大事な仕事だからな。
もし、サンが戻らないって言ってもがっかりすることは無い。
形で縛られるつながりよりも、もうすこし先で私はいつでも待ってるから。
明日INしたら最初にすることが決まってほっとする。
人気の無い改札を抜けると、丁度なにかの区切りのように日が落ちた。
OFF会から何日か過ぎて、やっと規制が解けるとメールで通知が来た。
ログインすると、サンの前に光り輝くGMが姿を見せる。
「アカウントNo.YOkrHdmdxx******:sandalwood 出なさい」
想定していた叱責や尋問はなく、反省室での謝罪と一部の装備や資産
没収で放免となった。思ったよりも軽い懲罰。間もなく祭壇めいた一角に
ゲートが現れ、入るように促される。
目の前に広がるのは見覚えのある静かな墓地だ。
ボクの分身・サンがこのゲームで生まれた場所。アップデートを重ねても
変わる事のない特別な場所。サンの名前の横には同盟マークがない。
身に着けてるのは、最初に支給される物と同じ綿のワンピースと木の杖。
崩れかけの墓標と優しい陽だまり。
少し離れて一際大きな木陰にはナッツがいる。
2週間前と何も変わらない…固定グラフィックだから顔とか変わるはず
ないのに、ぐっと落ち着いて堂々とした雰囲気。騎士が板についてきた?
でもさ、そこで泣きだす動作(エモーション)やめろって。せっかくカッコイイ
のに台無しだろ。しかもナッツの野郎は泣きながら腕を広げて、
あんだけ制限あるって叱った『叫びチャット』使いやがった。
「おかえり! まってたよ!!」
くそ。うれしさで画面がゆがむ。文字がちゃんと見えない。
なんて言おうか。どう応えるべきか。
サンとしての言葉なのかボクとしての行動か。
どうする事もできずにいるとナッツが「?」マークを連発する。
迷う…けど、もうどっちでもいいや。
サンがナッツがすきでなくても、ボクはタクミが好きだから。
大体こんな場面で叫ぶとか照れるっつーの。っていうかマジ使うな。
世間にアピールすんなって。ほんと、馬鹿かお前は。
そこ動くなよ、不意打ちでハグエモーションをお見舞いするから覚悟しろ!
画面の中ではもうサンが駆け出していた。
ワッフルごちそうさまでした (#)(゚∀゚、)
待ってました!ありがとう!
んも〜ナッツが可愛いすぎるよ〜(*´д`*)
>手離してくれないかな。ボクから振りほどくことはできないから。
この一文で全私が泣いた
乙です!
ほのぼので可愛かった!
ネトゲはよく分からないけど、面白そうだ
お疲れ様でしたw(*´∀`)毎回楽しみにしてたので完結が少し寂しいなww
個人的に主任がドッチに矢印向いてたのかが気になるw多分ラク→ナッツ←サンかな?
お疲れ様でしたー!
萌えすぎてニヤケが…
IDわかったけどネトゲのものです。
朝読み返して投下とかするもんじゃないですね(ノ∀`)
今ざっともただけでも
Lの3 僕→ボク
Nの2 サンがナッツが→サンがナッツを
です。脳内変換おねがいします。_| ̄|○
>>301 主任の矢印含め
ゲーム内は ラク→←←ナッツ←サン に見えるけど
リアルだと 安藤→→←登木口←主任 でした。
弟のばらしそうな秘密は同盟立ち上げ時に思い切って
サンにプロポーズしようとした主任を見てた事。
ベースにしたMMOでは結婚・養子システムがあったので
そこまで書けたらなぁと考えてたんですが難しかった;
わかったって何だー!変わった、ですよ(ノ∀`)・。
何度もごめんなさい。
>>303 > IDわかったけどネトゲのものです。
> 朝読み返して投下とかするもんじゃないですね(ノ∀`)
> 今ざっともただけでも
> Lの3 僕→ボク
> Nの2 サンがナッツが→サンがナッツを
> です。脳内変換おねがいします。_| ̄|○
>
>
>>301 > 主任の矢印含め
> ゲーム内は ラク→←←ナッツ←サン に見えるけど
> リアルだと 安藤→→←登木口←主任 でした。
>
> 弟のばらしそうな秘密は同盟立ち上げ時に思い切って
> サンにプロポーズしようとした主任を見てた事。
> ベースにしたMMOでは結婚・養子システムがあったので
> そこまで書けたらなぁと考えてたんですが難しかった;
アワワワごめんなさい!。・゚・(ノД`)・゚・。コピペしようとて間違っちゃった…orz
主任の矢印について>リアルだと安藤→→←登木口←主任。
>同盟立ち上げ時に思い切ってサンにプロポーズしようとした主任。
…って設定に禿げ上がる程萌えてしまいました(*´Д`)テラミタスwww密かにラクサン萌してましたw
乙アリガトでした。説明文ばっかりで本当にごめんなさいね。
これをキッカケにMMOのぞいてみようって思っていただけたら幸いです。
ほのぼのと言い切って投下したものの、最初はラクとサンが出会った当時の
ちょいエロ物でした(諦めた理由はゲーム中とは言え2人がそんな
関係だったらナッツがかわいそうだなぁと言う点と、エロチャ:含む見抜き
をどう説明して良いか悩んだためです。エロチャはまんまだけど
見抜きは画面上の可愛いキャラクターを見ながら勝手に知らない誰かが
抜いてる…話しかけられる場合もあり、という恐ろしいシステム?です)。
それがキッカケでラクはサンに「結婚しよう」といえずズルズル3年経ち
ナッツが登場します。文中サンがナッツに説教してた半分くらいは
ラクからの受け売りです。実際のMMO中にもこんな感じで長期プレイヤー
から初心者へとアイテムや情報が流れることが多いです。
この辺でまたROMに戻ります。これからも素敵なオタク男子に
いっぱい出会えますように(*‘ω‘ *) ノシ
見抜き…初めて知りましたw
エロチャも読みたかったです!
>>307 そんな裏萌設定聞かされたら夜も眠れな(ry
前はオタク受けがすきだったのに
なぜか最近はオタク攻めも萌えることに気づいた・・・
>310
すごいわかりづらい好意の示し方をしそうで萌えるw
でも耳が赤い、みたいな
オタク×オタクが好きだ
マニアックなゲームや漫画の中のちょっとした台詞を
それとなく会話で使ってみると、
同じくそんな台詞で返してくるような、不器用だけど互いに
ニヤリとしているような会話をしてるオタクとオタクのCPが好きだ
あとオタク(攻)は一方的な片思いで、
がんばって好きアピールしても受けには冗談だとしか思われてなくて
「アッーww」とか返されたりして凹んでるといい
>>312 (*´Д`)ハァハァw今すぐ作業に取り掛かるんだ!
不良×オタクに萌える。
放課後誰もいない教室に呼び出されてオタ趣味を馬鹿にされながら色々イタズラされちゃうオタク萌え
フィギュアとか突っ込まれて欲しい
いいねー
不良が「なんでこんな奴好きなんだ」とか思いつついじめるといい
不良「桜?ほお……てめー、女がいたのか?」
オタ「っぼぼぼぼ、ボクの天使だよ!桜たんは!!オンナだなんて!!滅相もない!!」
不良「なんで神格化されてんだ?そんなに美人なのか?」
オタ「美人っていうかぁ〜あのかわゆさはもう犯罪?カワイイはセイギイイイ!」
不良「うっせえ!!だまれメガネ。よし、明日そいつ連れて来い」
オタ「ええっ!桜たんに興味あるの!?でも渡さないよ?桜たんはボクの嫁!ひでぶ」←殴られた
不良「いいからつれて来い。おめーの相手は俺だけでじゅうぶんだろ?そいつ寝取ってやんよ」
オタ「桜たんはカード集めに忙しいから無理だよ!」
不良「なんじゃそりゃ?」
オタ「写真ならあるよ!ほらぁ可愛いでしょ!」
不良「写真じゃなくて絵じゃねえか。へえ〜。短い茶髪の貧乳が好みか?」
オタ「貧乳はステータスウー!!」
不良「…………(短い茶髪、クリア。貧乳、クリア。)」
オタ「??」
不良「(大きめの瞳、クリア。)…………いける!!」
オタク「ちょっとぉ、もういいでしょ?桜たんの写真、返してよ」
不良「おいメガネ、俺と付き合え」
オタク「だが断る」
その後で不良くんが振られたことにショックを受けて
オタク君に迫りまくるようなそんな不良×オタクが好きです
(上のオタク君はなんかただのキモオタになったけど)
>>316 間違ってオタク×不良を受信して毛根しんだ
不良(リア充?)×オタクっぽかったので支援代わりにコピペ
-------
A:眉も目尻も切れ上がっていて、ちょっとキツイ顔立ち。黒髪短髪
B:メガネ。ちょっと挙動不審入っててオタクっぽい。20代前半くらい
ド├〜ルでパソコンとにらめっこしていた時のこと
私から見て、斜め反対側の席にAとBが座った
以下二人の会話
B「なあなあ、この前教えた○○○○(ゲーム?)の続編プレイし―――」
A「してねーよ」
B「ちょwwソッコーで否定すんなよ!」
A「俺はいらねーつっただろ」
B「なんでだよー!○○○○の△△△とか×××とかめっちゃ良いんだってば!あと***とか(ry」
A「つまんねーんだよ」
B「ンだとコラ!」
A「なんでかっつーとだな、」
以下Aが滔々と○○○○の問題点を情け容赦なく列挙していき、徐々に涙目になるB
それを横目で見ている私も違う意味で胃が痛くて目を逸らし気味
(※春コミ合わせの合同誌原稿のプロットを立てていた)
で、とうとうBがキレた
B「てめーいつも俺が何勧めてもつまんねーで済ませやがって!つまんねーなら来んな東京モンが!」
それを聞いたAが、ここでこれ見よがしにムカつく感じに(wタバコに着火
ふーっと煙を吐きながら、
A「俺がわざわざこっち来てんのはお前に会うためだ。○○○○をやるためじゃねー」
B「(゜д゜)」
鼻からコーヒーを噴出しますた(私が)
今もちょっぴり鼻の奥がキナ臭いです…
そ、それは東京以外の出来事なんだな
東京コンプレックスもありそうなBに萌えwww
Aが典型的ツンデレでまた萌えwww
AはBが自分にじゃなくゲームで盛り上がってるのが面白くないんですね わかりますw
そのあとBがなんて返したのか知りたいw
>>316 >>318と同じくオタク×不良を受信したw
不良が自分のひんぬーを押しつけて
「ほら貧乳だろ、お前の好きな」とか言いながらオタクに襲い受けすればいいよハァハァ
>>322 何故か、その不良が胸筋豊かでAカップくらいありオタクが
「もっと平たい胸でなきゃ嫌だい!」
とか言ってる電波を受信した
いろいろ台なしだ…すまん…orz
普通、オタクと不良だとオタクがびくびくしてそうだけど
幼馴染みとかだったらハッキリ物言えそうでいい…
小さい頃は不良が泣き虫でオタクが世話焼いてたとか萌える
隠れオタクも捨てがたいと思う
普段は普通なのに、兄メイトで色々堪能してる時に
偶然妹に連れてこられた不良と遭遇、とか
オタクは攻め受けどっちでも美味しくていいな
326 :
風と木の名無しさん:2009/02/05(木) 14:05:45 ID:r97+3nxHO
保守あげ
327 :
風と木の名無しさん:2009/02/07(土) 00:39:15 ID:EVQTGIMpO
ほす
オタク×オタクで受け女装
攻『うはwwwwwハルヒktkrwwwww』
受『普通の人間には(rywwwww』
攻『パンツうpうpwwwww』
受『ちょwめくんなwおまwwwww!?』
どさっ
攻『あ…』
みたいな感じでうっかり押し倒しちゃうみたいなお約束展開を
笑顔動画で女装してる人とか見てると妄想してしまうんだ
最近、お菓子作りが好きな人と知り合う切っ掛けがあった為か
お菓子好き×菓子作りオタとかにハマってるw
お菓子作りが好きだけど男でお菓子が作れる事に
偏見とか持たれたくなくてヒッソリと作ってる菓子作りオタと
元々お菓子好きで新作なんかのチェックは欠かさなかった奴が
オタのお菓子(とオタの事)が大好きになった結果
積極的にお菓子の話とか振って盛り上がろうとして
色々と隠しておきたい菓子作りに逆ギレされて毎回(´・ω・`)ショボーンしちゃう
ワンコなヘタレ攻めの菓子好きとかを受信してしますw
330 :
風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 19:43:05 ID:6k8eSQ4wO
オタクあげ
>>328見てこのコピペ思い出した
A「受けBエロスwwwwwwwwww」
B「うはwww誰かwwww助けてwwwwwwくれwww」
B「月がギガワロスwwwwwwwww 」
A「うはー ちんこしごきんぐ」
B「うぇwwwwっうぇwwwwそこww汚いってwwwwwww」
ペロペロクチャクチャ( ^ω^)(^ω^;)ネチョネチョドロドロ
B「攻めAのtelinkoDEKEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE」
A「イヤッッホォォォオオォオウ!挿入wwおkwwww」
スコスコスコスコwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
A「イヤッッホォォォオオォオウ!」
B「中だしwwwだめぽwwwwwwwwwwwwwww」
A「イヤッッホォォォオオォオウ!」
B「うはwwwwマジやばいてwwwwwww
うぇwwっうぇwww妊娠出産wwイントゥww俺wwwケツwwwwww」
A「テラ締まるwwwwwwwwうはwwwおkww」
AB [[イヤッッホォォォオオォオウ!]]
テンションたけえwwww
バレンタインデーなんて自分には関係無いと思っていたオタクにいいことありますように!
身内以外から初めて貰うチョコが同性からでもときめいてしまったらしょうがないよね
スレタイ:リア充「机にチョコ入れたの俺達だしwww」俺「」←カッコよく言い訳しろ
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2009/02/13(金) 20:34:00.51 ID:T+IDTRwiO
俺「うまかったよ」
―――――――――――
素直クールktkr
あほも、ってよりはこっちよりなカワイイもの見たw
きしだんさながらな茶髪リーゼントパーマ頭に白ジャージ上下の
いかにも田舎のヤンキーなコと、
真っ黒で長めの前髪が重たそうな、ちょっと昔のオタクなイメージの高校生が
ベンチに並んで座ってお互いの携帯をのぞきこんでたんだ。
どうも携帯でweb接続して何かやってたっぽいんだが。
ヤ「…んで、ここでブックマーク呼び出して、こうして…」
オ「えっ何!今なにやったの?」
オタくんが更に覗き込んで、お互いのおでこがこつん。
ヤっちゃんが1,2秒固まった後にぱっと上体を起こしたと思うと
ヤ「今言いながらやってだだろw」
オ「え〜、もう一回やって!ね、お願い!」
ヤ「はぁ?! ど〜っしよっかなぁ、ど〜しよっかなぁw」
オ「いじわるしないで教えてよぉ!」
とかもう、外見からの第一印象180度ひっくり返りそうな口調がかわいい奴ら同士で
びっくりしたわw
最初視界に入った時はそれこそヤっちゃんがオタくんカツアゲしてるかのような
組み合わせだったのに。
ヤンキーの方が立場上そうでいて、その実オタクの方が精神的優位とか
萌えるなってことに気付いた一場面でした。
腐男子×オタクがマイブーム
腐男子であることをカミングアウト。受け入れてもらえて嬉しい!!でもガチじゃないよwな腐男子と、そーゆーのに拒否反応ないのは嬉しいけどリアルは無いんだね…な片思いオタク
とか
腐男子に振り回されて腐に引きずり込まれるオタもいいな〜
周りにはもちろん内緒にしてるけど理解してくれる友達の前ではテンション上がって腐りまくってるといい。でもすぐ反省して謝ったりしてほしい。
ちょっと今芸能人のタマゴみたいなリア充イケメン×地下アイドルヲタの電波を受信した件
感度不足なのでほかに受信した奴いたら補完たのむ
>>338 アイドル好きな兄に英才教育を受けるオタ
アイドルに夢中なオタを振り向かせたくてアイドルになるためどんどんかっこよくなる幼なじみ
俺なんか‥なオタとのすれ違いはいかがでしょうか?
買い専のオタク×女装レイヤーの売り子さん
オタクの子が女装した売り子さんに、男だけどかわいいなぁとボーッと見とれている、みたいな。で、見つめられてちょっと嬉しい売り子さん。
某神社の例大祭で開眼した。
>>338 アイドルの気持ちに気づいたヲタが「商業的にまずい!11!!!」と狼狽する絵を受信した
地下アイドルオタはプロデューサー気どりで「俺が育てた感」があるからこそ、
地下ドルに萌えると聞いたが、なるほど
地下ドルがスカウトの目にとまり一躍、時の人に。
身を引こうとするオタク
オタ「俺なんかと一緒に居ると週刊誌とかやばいだろ。」
地下「ファンをやめちゃうんだ?なら、こういうことしても平気だね。」
オタ「うわ何をするやめろちくびry)。」
オタク作のエロ同人誌を発見される→その通りのプレイ+言葉責め
隠語言わされたり、乳首責めがあったりしたら萌え
自分が書いた女の子と同じ事されるオタクイイヨ…
そんな本無いかなー
>>345 さぁ姐さん今こそその萌を形にするんだ!(*´Д`)ハァハァ
無いなら自ら作ればいいのだ!
>>345 オタクが高い変態Lvを持っていたら、それが跳ね返ってきますね。
逆に、砂吐くくらい甘あああい同人作っていて妙に良いムードで
セックルになっても良い。
「まあ全部分かる拙者も拙者だが」←今流行のこれをうまく使いたい
人に迷惑かけないオタクで萌たいのでござるよ……>348
真正キチガイはちょっと……
>>347 甘いのイイ!自分で考えたセリフを言われて
(言われたいんじゃなくて女の子に言いたかったのに…)
と思いつつドキドキして恥ずかしがってほしい
>>348 魂を共有するオタ同士が二人きりなら冗談っぽく使えるかも。
多数のエロ同人を共に産み出してきた、攻めオタと受けオタ。
戯れに、今までのエロ同人を二人で再現してみる事にする。
時代劇プレイの最中に、
受「お主の萌えは本当にマニアックで変態でござるな。
まあ、全部分かる拙者も拙者だが。」
典型的だけど
外交的でちょっとヤンチャなムードメーカー攻めと、教室の隅にいるような内気オタ受けが好きだ。
何かの拍子で(例えば委員会が被る、席が隣になるなど)少し話す機会ができて
攻め:コイツ以外と楽しいじゃん!また話したいな。
受け:やっぱり攻め君とは住む世界が違うな。もう関わらないようにしよう
こんな風に初めから気持ちのすれ違いが起こったら良い。
そんでもって攻めは受けと仲良くなるために、一生懸命アニメやマンガの話題を振ると良い。
突然アニメ情報誌に手を出して友達から驚かれる攻めや
攻めから見当違いなアニメ話をされて、戸惑ったり馬鹿にされてるんじゃないかと不安になる受け。
最初は逃げる受けと追う攻めだった2人の距離が少しずつ縮まっていく様を見たい。
で、最後にはお泊まりしてアニメ鑑賞する仲になるんだ。
その過程で攻めに貸せるような一般受け作品を悩みながら探す受けや
何かのヒロインが受けに見えて来て、これが萌えってやつかっ!!と開眼する攻めが見られたら死んでも良い。
長文失礼しました。
豚切りごめん
電波を受信したので投下します
オレの好きなひとは男です。
しかもオタク。それも筋金入りのキモオタ。
一挙手一投足がウザイし、鬱陶しい。
やけに劇がかった言葉ばっか使いたがるし、擬音を口で言うし、人見知りしまくるくせにネットじゃやけに威勢が良い。
服はジーンズメイトかユニクロで買ってるし、いつもチェックのシャツ着てるし、引きこもってネットばっかしてるから視力悪くてダサイ眼鏡してるし、髪は寝癖ついたままだし、偏食だからモヤシみたいだ。
我ながらなんでこんな奴好きなんだろと不思議に思うが、惚れてしまったんだから仕方がない。
今日も今日とてパソコン画面に釘付けの想い人、達海は、部屋にオレがいるっつうのに普通にエロゲをやっている。
別に、友達同士だし? 小学生じゃあるまいし、一緒に遊んでくれないと嫌だなんて訳じゃないが、もう少し他になんかあるだろ…。
手持ち無沙汰で適当に近くにあった雑誌を広げたけれど、テカテカした、達海曰く「萌え〜」って感じ?のアニメの女の子がやたら載ってるもんしかなくて、思わず溜め息を吐いた。
ちらりと達海の方を見やると、画面の中で派手なピンクの髪の女の子があられもない姿を晒している。
やれやれ…。
「達海は彼女欲しくないの?」
「欲しくない」
即答かよ…。
でも、ってことは、好きな女はいないってことだな。よしよし。
「彼女じゃなくてもさ、アニメじゃなくて普通のAVとか見ないの」
「いやだキモい三次元なんて興味無いしグロい」
「あ、そー…」
三次元って…。
やばい、思った以上にこいつやばい。早く現実に戻さないと…。
「俺は魔法使いになるんだ」
「魔法使い?」
やっと画面から顔を離してこっちを見たと思ったらまた訳のわからないことを…。
「知らないのか、男は30まで清らかな体でいると魔法使いになれるんだ」
「なにそれ。誰が言い出したの」
そしてなんで少し誇らしげなんだよ。
「魔法使いになった偉大な先人じゃないか?」
ばっかばかしい…。本気で信じてんの?
呆れるよまったく…。
「それでたまんないの?」
「俺の嫁で抜けばいい」
「……嫁って?」
「かがみん、シャロン、愛理、伊織は俺の嫁」
「ふーーーーーん……あー、そう」
なんかムカつく。なんだよ嫁って。
「ねぇ、エロゲやっててムラムラしてきたでしょ?なんかオレもムラムラ(っていうかムカムカ)してきたから、俺が性欲処理手伝ってあげるね」
「はぁ!? 何言って、ちょ、待て、やめっやっ…」
「いいじゃん、どうせ一人でやるつもりだったんでしょ」
「はっ…や、触んな、ひゃっ…ふぁ…」
もうダメ。今までオレをほっぽっといたのが悪いんだよ。
「達海、大丈夫?」
「……………大丈夫にみえるか?」
「うん。だって、やだやだって言いながら達海すっごい感じてよがってたし、可愛い声で超喘いでたもんね」
「…死ね!っていうか心にもないこと最初から聞くな!」
「ごめんね。達海の処女はオレがもらっちゃったけど、童貞は守ってるから、達海はちゃんと魔法使いになれるよ。安心して」
「ふざけんな……魔法使いになったら絶対殺す……ザラキで殺す…」
「うん、オレがずっと達海の童貞守ってあげるね」
布団にくるまる達海が可愛くてつい頬が弛む。にこにこしてたら布団から顔を出した達海と目があった。眼鏡が無いから(キスするのに邪魔だったからオレが取った)か眉間にすごい皺を寄せてオレを睨んでる。
「魔法使いになったら、俺を殺してね」
「意味がわからん…」
またもぞもぞと潜ってしまった。簑虫みたいだ。なんか可愛い。
「……お前が……」
「え?」
声がくぐもってよく聞こえない。
「…浩輔が、ずっと彼女作らなくて、どうしてもオレといたいっていうなら、…情けをかけてやってもいい」
「た、達海、それはどういう…」
「あんなことまでしたくせに鈍い奴だな。お前が一生俺に尽くすなら、殺さないでやるって言ってるんだ」
か、神様、オレは夢でも見ているのでしょうか…。
あの達海が、あのひとの心の機微になんて全く頓着しないあのキモオタの達海が…!
「尽くす!尽くすよ!達海愛してる!」
「うむ。お前の生死は俺が預かっているのを忘れるなよ」
「あーでも達海に殺されるっていうのも悪くなかったなぁ」
「悪趣味」
「究極の愛のかたちって気がしない?」
「お前…逆ヤンデレ?」
「なにそれ?」
「なんでもない」
gj!
こんな時間なのにニヤニヤしてしまったw
お見事です。
攻めが一般人なのにキモオタよりキモくて
ステキだな。
良い電波だ。
おかわり!
これはいいものだ…
ちょっと精神的に吹っ飛んでて良いよ攻
GJです!
保守
ここは保守であろう
リア充イケメン幼馴染×元アニヲタ、現特撮ヲタを受信した。
元々オタクっ気が強くて、漫画やアニメにしか興味がなかったヲタと、なんだかんだで世話を焼くリア充。
けど高校に入った辺りからヲタに変化が。
本屋に行けばメンズモデル(?)が表紙の雑誌を買い、服を買ったかと思うと原色の服ばかり。
深夜アニメを見るために夜型だったのに、最近は早寝早起きに。もちろん日曜日には東京に嬉々として出かけていく。
自分の知らないところで変化していくヲタになんとなく苛立ちを覚えるリア充。
「お前、毎週朝早くから何やってんの?」
「環境戦隊アースレンジャーのアースピンク、桃江たんは俺の嫁」
「はあ?かんきょう?れんじゃー?」
「毎週日曜、東京○ームシティでショーやってんの。中の人が出る回は絶対行く。地方公演も行きたい」
「それって、また二次元なのか?」
「アースレッドは地球を守る最後の使者。中の人は相上おう」
「Aプロダクションの俳優か」
「結構格好いいよ。私服戦隊はコスするのに苦労する。レッドはモデル設定だから余計大変。
でも今年のレッドは動けるから良い。ガワ以外のアクションが見られるのは素晴らしい」
「…相上おう、好きなのか?」
「歴代レッドの中では一番かな。でも桃江たんが一番。特撮サイコー」
二次元相手なら取られる心配はなかったのに、相手が三次元になったら話は別。
リア充は頑張って芸能事務所に入って、戦隊ヒーローの座を射止めるか、
一生懸命ヲタに話を合わせるためにレンタルで特撮を勉強するかの二つに一つ。
そんな話が私は読みたい。
私も読みたい。
もう自家発電するしかないなw
オタ男子に対する需要はあると思うので供給
求む。
俺、ショタエロメインでBL方面は今ひとつ興味が湧かなかったんだが、このスレみてちょっと萌えられるようになったわ。ありがとう。
一般人×ヲタ萌え
371 :
風と木の名無しさん:2009/05/07(木) 00:10:00 ID:ggewAUkrO
保守age
372 :
保守:2009/05/08(金) 23:55:59 ID:ln9MRoBv0
「アゲポンシリーズキター!」
YA○OO!トップのニュースで確認した、新作ゲーム情報。
このシリーズも発売されてからかれこれ10年以上経つだろうか。
小学校の頃、こづかいを貯めて近所のおもちゃ屋にチャリを走らせたのは良い思い出だ。
今ではどこからどう見ても立派なゲームオタクです。本当に(ry
嬉しさのあまり、素でPCの前で踊りだしそうになる。
その気持ちを抑えて、同士の集まる掲示板へ。
案の定、掲示板は祭りの真っ最中だった。
俺も書き込みをせねばと、レスを読みながら文章を打つ。
やはり皆テンションが高い。それもそうだろう。待ちに待った新作だ。俺もいつも以上にテンションがハイだ。
口ずさむのはアゲポンシリーズのOP。発売が来年の冬だろうと俺は待つ。
夏が来て、秋が過ぎればすぐに冬だ。
「今の俺ならなんでも出来そうな気がする」
調子に乗ってそんなことまで口走る。
「マジで?」
窓の外から返事がした。いや、お前に言ってないし。
窓の向こうには窓。
近所のリア充の部屋と俺の部屋は何故か向かい合わせになっており、合わせ鏡のように窓が設置されている。
これが典型的な幼なじみの女の子とだったらwktkなのに、相手は同い年のリア充男子。
別に幼なじみなわけでもなく、小中高、そして大学とも違うというのにやけに絡んでくる。
これだからリア充は。リア充氏ね。
で、リア充は今日も窓を全開にし、おまけにうちの窓まで開ける。
……早く窓の鍵を直そう。
というか家と家の間がこんなにも狭くていいのか。建築基準法はどうなってる。
「でさ、なんでも出来るってマジ?」
へらへらと笑うリア充にムッとするも、所詮こっちは小心者のオタク。
強気に出られるわけもなく、あ、はい、とだけ返す。
てめぇには関係ねぇだろうが。
リア充は群れて皆で合コンでも行ってろ!
こちとら新作情報を探すため、ネットの世界で冒険する予定なんだよ。
今週末にはイベントもある。大手サークルの『あげぱん』さんも来る。
きっと今回もヒロイン・アゲハちゃんの萌え新刊があるはずだ。
新作ネタはもちろんだが、以前から言っていた第4シリーズの女ボスについても語る予定だ。
今からモチベーションをあげておかなきゃいけないというのに。
窓閉めてもいいですか、とも聞けず、無言で閉めることも出来ず、ただリア充の視線に堪える。
どうせ『きめぇwww』とか『オタクとかwwwwww』とか思ってんだろ。
ケッ、お前なんてちょっと顔がアイドルっぽくって、背が高くって、喋りが得意なだけのクセに。
僻んでなんかねぇからな!
「何でも出来るならさぁ」
「…はい」
心の中では叫べても、実際の声は蚊の鳴き声。
何故なら人と喋るなんてことをしないから、発声するとしゃがれ声になるんだよ。
「俺と付き合って?」
リア充きめぇ。
――――――――――――――――――
的な話が読みたい。
わっふるわっふる
心の中じゃめちゃくちゃ喋ってるのに
実際は小さな掠れ声しか出せないオタク萌え
わっふるううう!!!
続きが読みたすぎるっ!!!
ずっとリア充は片思いしてたんですか!?
どうなんですか!?
わわわわわわっほうぅぅ!!!ツンオタかわいすぎる!!!!
お好きなだけ焼きたてワッフルドゾーつ######
…『あげぱん』さんの正体がリア充という電波受信した
>>379 良い電波をお持ちですね。
告白を一旦断った後、イベントで再会してエエーとなるのですね。
部屋中ぬいぐるみだらけで着ぐるみ嫌いのぬいぐるみオタクな乙女系男子高校生と
その子に恋してる、遊園地で着ぐるみバイトしてる大学生のすったもんだが読みたい。
どなたか受信して下さいませんかー
突撃するマスコットとどん引きするオタクですね。
エロに突入するときは自室のぬいぐるみに目隠しするオタクとか…
私に受信できるのはここまでだわw
383 :
1/4:2009/05/10(日) 21:10:50 ID:9mXHrUMgO
なんか
>>381とは違うような…混線しているようだ
「珪、ケーイ!お菓子足りない!」
「はいはーい…」
倉橋珪、男、明後日で17歳になる高校二年生。
なぜ花も恥じらう17歳が誕生日前の休日にお家の手伝いをしているのかと!いいますと!
単に家の祖父ちゃんが商店街の組合?の偉い人?らしく、その商店街の改装記念で今日はお祭りなのだ。
それで家族思いな僕は、誕生日のプレゼントのグレードアップを図り子供会の法被を着せられ、下働きをしているのだ。あれ、今考えると花も恥じらうはおかしいな、あれは女の人限定か。しかもきれいな。
「けーちゃん、しゃしんとって!」
働きすぎて明後日の方向へ思考が飛んでいる僕を女の子の声が引き戻す。妹のリンだ。
「いいよ」
リンは僕にカメラを渡すと楽しそうに走って行く。妹はまだ小学生で、年の離れているのもあるんだろうけど僕は妹が可愛くてしょうがない。
だから恐怖の母さんの言いつけ<可愛い妹のお願いも致し方が無いのだ。よ、おかーさん。
「撮るよー」
でれでれ、と言う擬音が聞こえそうなぐらいの笑顔をリンの方に向けて僕は固まった。比喩でなく固まった。
ケイのてもとにはたたかえるポケ○ンがいない!ケイはめのまえがまっくらになった…。
「けーちゃん早く!」
「ああ、うん、1たす1はー?」
「にー!」
僕はファインダーの中の天使(妹)だけを見て、その天使が左手に連れている〈あれ〉を極力視界から外しながら写真に収めるという熟練の技でどうにか使命を終えた。
しかしなぜ〈あれ〉がこんなところにいるんだ。
「けーちゃんもとったげる!はやくクマさんの横行って!」
おお妹よ、僕はこの世で二番目に着ぐるみが怖いのだ。
「リリリリンちゃん、僕はいいよ!仕事しなきゃ」
「すぐおわるから!」
わあ今の言い方、母さんにそっくりナリィ…
僕はふらふらと〈あれ〉すなわちクマさんの着ぐるみの横に立つ。けーちゃんがしんじゃう前に早くしてね、リンちゃん…。
「あれぇボタンどれ…おかーさーん!」
Oh my God...思わず独白も英語になる。なんだか隣のクマさんはおろおろしてるし。
《あの、ダイジョウブですか》
「着ぐるみがしゃべっていいのかよ」
384 :
2/4:2009/05/10(日) 21:12:45 ID:9mXHrUMgO
クマさんが小声で聞いてくる。普通のクマさんにはこんな態度できないが、こいつはモンスターなのでかまわない。
《あ!えーっと…言葉ベンキョーしたので、少しなら》
「ふは、なんだそれ」
ぱしゃ
「はい、燐」
「おとーさんありがとー!」
「あ、母さんは?」
「うんあっちの方行っちゃった。珪はそろそろ休憩してもいいって」
「おとーさんリンはクマさんとあそびます!いこうクマさん!」
「え、はい!お父さんも行きます!じゃあね珪」
ようやくモンスターから解放され、休憩のお許しもいただいたので遠慮なく休憩スペースに入る。
白い幕の張られたテントの中は無人だった。確か昼からB地区の方でライブがあるのでそっちにかかり切りなのだろう。大人は大変だ。おいてあったジュースを飲みながら今日の労働に見合うプレゼントを考える。
普段買ってもらえないものでも誕生日は許されるのだ!やった!今年こそはでっかいぷーさんのぬいぐるみを買ってもらって、
お前それ抱いて寝てんの?抱かれて寝てんの?状態を楽しむのだ!むふふふ、とかなんとか怪しい笑みを浮かべているとテントの中にクマさんが入ってきた。
「!!!☆%#、!!?」
僕はもうそれはそれは驚いてその時のリアクションと言ったら
『赤ずきんちゃんだと思ったら狼さんだった時の赤ずきんちゃんのお婆ちゃん(無声Ver.)』ってな感じだった。
《あ、驚かせてすいません》
「いいいから頭とれ」
《はい、あの…ほんとすいませんでした」
385 :
3/4:2009/05/10(日) 21:13:43 ID:9mXHrUMgO
クマさんの頭の中からは普通の人間…というよりはイケメン寄りの頭がでてきて僕は一息つく。
着ぐるみモンスターは怖いけれど、あの頭さえなければまぬけな人間なのでわりと平気なのだ。
「別にあやまんなくていいよ…妹は?」
「あ、なんかピンクのウサギと遊びに行くって言ってました」
「あっそ。アンタは?休憩?」
「はい、そんな感じで」
喉が渇いたろうと思ってジュースを差し出してやると、着ぐるみのまま紙コップを掴もうとする。それはまずいんじゃ無いのかと言ってやると慌てて脱ごうとするがファスナーが下ろせないときた。
ファスナーを下ろしてやりながら、この人イケメンだけどもてなさそうとかいう感想が浮かぶ。
「あ、わかります?ほんともてないんですよねー」
「え、声にだしてた?ぶわ!つーか臭い!剣道着の臭いがする!」
「いやあほんとすいません」
ほんとこればっかりは、とか言いながらファブってるイケメンはなんだか妙に可愛い。
「アンタあれだろ、おばちゃん受けはいい感じの」
「あーほんとそうなんですよねえ」
「だってなんかイマドキ爽やか好青年って感じだもん」
「いやー」
「いやいやいや照れんなよ…変な人だなアンタ」
それから暇に任せて僕はイケメンとだらだら話を続けた。イケメンは近所の国立の大学生で、普段は遊園地で着ぐるみのバイトをしているそうだ。
その経験を買われて(?)文化祭の宣伝を着ぐるみでしていたところを母さんが通りがかって、しかも丁度着ぐるみ要員の話をしていて今日はボランティアで参加してくれているそうだ。
386 :
4/4:2009/05/10(日) 21:14:31 ID:9mXHrUMgO
「何その特撮のドラマパートみたいな話」
「ああそうですね、言われてみれば」
「あ!もしかして4時にスタバで風船の人!?」
「そうですそうです」
『4時にスタバで風船』とは4時にスタバでと書かれた風船を母さんが持って帰ってきた事件のことだ。
「着ぐるみ着てて喋れなかったもんですから」
「結城さんはほんとしょーがねー人だなあ」
その風船をめぐって家ではいろいろ少しばかり大変だったのだがそれはまあ黙っておこう。
「ところで珪君は着ぐるみが苦手なんですか」
「うん…中に人がいるのは分かってんだけどね、どうも」
「うーんじゃあぬいぐるみとかは?」
「ぬいは大好きなんだけど、抱いて寝るぐらいだし」
あ。
「わ、忘れろ!!今のなし!」
それだけどうにか言うと僕はテントを飛び出した。
だって!男でしかも高校生にもなってぬい抱いて寝てるとか!なんで口滑らしたんだ僕のばかばか!つーか結城さんがなんでも喋っても良さそうな雰囲気なのが悪い!うわああ他人のせいにするなんて僕ってば最低な奴だうわああ
「ケイちゃーんちょっと手伝ってー」
「ハイ!」
混乱した頭の中で体を動かしていれば考えずに済むと判断した僕は、明日の筋肉痛も考えずに商店街の法被の群れに突っ込んだ。
ああ神様さっきの発言取り消してください!
便所飯してる地味ヲタクの隣の個室で男同士のセックスに興じるイケメンリア充
耳をふさぎ便所飯するヲタク
ようやく終わったとヲタクが個室を出るとそこにはリア充がいて
ヲタクのアゴを指でなぞりながら「便所飯のデザートに俺を食べてみない?」的な電波を受信した
>>387 最後一行で脳内妄想の左右が違ってた事に気が付いたが萌えた
…イケメンリア充受けもいいな
>>387萌えた。
>388同様左右逆で想像してたがリア充受けの背徳感のなさに逆にゾクっときた
ついでに受信した電波垂れ流し
オカルト好きで厨二病のオタに興味を持ったリア充がオタにちょっかいをかける
そのことからオタの厨二病がフルスロットル、元々劣等感からきた妄想だったのがリア充の接触でコンプ刺激されまくり悪化
死神だ、悪魔だ、言い出すオタに最初はリア充は冗談だろと笑う
だが、狂的なまでに真剣なオタの様子に段々と悪魔の存在をいるのではと引きずり込まれてくリア充
二人だからこそ加速度的に過熱していく妄想の世界
オカルトにのめり込んだ二人はある日、禁忌の儀式『悪魔召喚』を行うことに
リア充に惹かれるからこそ自分への嫌悪で妄想がなければ立ってもいられないオタ
無意識のうちにオタの嘘を見抜いてるからこそ同調してしまうリア充
しかし、そんないびつな関係が続く訳もなく、『悪魔』がいる訳もない
暗闇の中密かに行われた二人の儀式は失敗に終わる
夢は醒めた、悲痛な泣き声をあげ絶望に崩れ落ちるオタ
それを見たリア充は、オタの悲しい嘘と脆い心に涙した
それは同情でもなんでもなく、ただオタを愛してるから出た涙だった
皆さん良い受信機をお持ちですね!
最近スレが賑わってて嬉しい。
>>389 ヲタ「悪魔召還の生贄に処女が必要になるんだが」のあと朝チュン
ヲタ「お前が悪魔だ!!!1!!11!!かんしゃくおこる!!1!!」
リア充「////」
という電波を受信してしまった。どうしてくれよう
>>372の続きを書いてみた。
――――――――――――
酷い目に遭った。
窓はガムテープを二重三重に巻いて開かないようにしたい。
したいけど、したら負けな気がする。
別に相手が怖いとか、そんなことして道ですれ違ったときになんか言われるのが嫌だとかそんな理由ではない。断じて。
わけのわからない戯言を隣のリア充から頂いた。
もちろん、普通に返事なんかしたら
「ばっかじゃねーの?こいつ、本気で返してやがるwwww」
なんて言われかねないから、冗談は顔だけにしろと窓を閉めてやった。
とりあえず、カーテンは閉めて、電気を消す。
部屋の明かりはPCのみ。今夜はオールでチャットの予定だ。
あげぱんさん主催のチャットにはいつものメンバーが集まる。
イベントが近づくと皆のテンションもハンパなく、キーボードを打つ指にも力が入る。
昼間のことなんぞ忘れて、思いっきり盛り上がろうではないか!
ワッフル:ワッフルさんが入室しました。
あげぱん:おっ、いらっしゃい!待ってましたよ〜
メシ3合:ワッフル氏も来たということで、いつものメンバー勢揃いか?
おいしいな牛乳:すいません、今回は自分の友人も参加したいって言ってて…
ワッフル:遅くなりました。いいんじゃないですか?>おいしいな牛乳さん
あげぱん:どうぞどうぞ。『アゲポン』ファンなら大歓迎です。
おいしいな牛乳:ありがとうございます!多分ここ見てると思うんで、すぐ来るかと。
入室してすぐの思いもよらない展開に戸惑った。
出来ればいつものメンバーが良かった。内輪話とか大好きだ。
しかし、ここで嫌だと言うほど俺もガキではない。
おいしいな牛乳さんの友達と話が合えば、また一人同士が増えるわけだ。
リアルでの友人が皆無なわけだし、ネット上でくらい交友関係を広げてみるか。
ちょっと大人になった自分に心の中で盛大な拍手をしながら、コーラを口に含む。
京一:京一さんが入室しました。
京一:お邪魔します!牛乳の友人の京一です。
コーラ吹いた。
え…、お隣のリア充野郎と同じ名前っすか?
偶然とは言え、正直タイミングが悪いぜ、こん畜生。
幸い少量だったため、吹いてしまった霧状コーラは拭うだけで済んだ。PCよ、死ぬなよ。
ってか本名っぽいな。ネット初心者か。
あまり濃い話は期待出来ないな。そのうち飽きて落ちるだろ。
俺はあげぱんさんたちの濃く、熱い語りが聞きたいんだ。まあ、とりあえず様子見としよう。
あげぱん:京一さん、こんばんは!ゆっくりしてって下さいね。
メシ3合:おいしいな牛乳氏の友人ってことは、かなりのヲタと見た。
京一:いや〜、アゲポンは小学校の頃からやってはいたんですけど、もっと詳しく勉強したくって。
京一:だから詳しい牛乳に聞いて、チャットに参加させてもらったんです。
京一:未熟者ですが、ご鞭撻のほどよろしくお願いします!<(_ _)>
メシ3合:すげー熱意というか、わけのわからん奴キターwww
あげぱん:何から学ぶ?とりあえずアゲハちゃんネタから?w
おいしいな牛乳:本人曰く、『ヲタとの会話を成り立たせたい』らしいです。動機不純。
不純な動機、ねぇ。そんな気持ちでアゲポンを語ろうなんぞ、100年早いわ。
あれか、あげぱんさんにお近づきになろうとかそういう魂胆か。
あげぱんさんの趣味や好みや萌えを聞き出して、イベントで仲良くなろうというのだな。
そしていずれは合同誌を出して、サークルを一緒にして、相方の座に……
許せん!俺のあげぱんさんに対してそのような思いを抱くなんて!!
……俺のあげぱんさんじゃないか。俺の神であるあげぱんさんだな。
あ、でもいつか一緒に本出せたらなぁ。あげぱんさんの漫画神がかってるし。
所詮ファンの一人だけど、夢だけは抱いておこう。
じゃなくて、今はこいつだ。こいつ。京一とか言う、名前からしてアウトな奴。
出る杭は早めに打っておかないとな。
ワッフル:ヲタって誰ですか?オフ友?オン友?>京一さん
おいしいな牛乳:なんかね、好きな子らしいんですよ。今回の新シリーズ発売をやたらと喜んでたみたいで。
メシ3合:女子でアゲポンヲタとなると、801系?
京一:オフの知り合いです>ワッフルさん 801ではないと思います。女の子大好きらしいので。>メシ3合さん
京一:話しかけるといつも会話にならなくて、俺が一方的に話しかけてる状態なんですけど
京一:オタク仲間と話してると活き活きしてるんです。だから俺も一緒に話したくって。
京一:告白も有耶無耶にされたし、せめて共通の話題が欲しいんです。
京一:どうすれば良いでしょうか?
ここはアゲポンファンによるアゲポンとアゲポンファンのためのチャットだ。
恋愛相談ならチラシの裏が知恵袋にでも書いてろ。
…なんて言えない。あげぱんさんたちの手前、絶対言えない。
しょうがないので無難な回答を出す。
ワッフル:きっと相手の子も戸惑ってるんですよ。告白も、改めてやってみたらどうですか?
メシ3合:アゲポンの話題は付き合いだしてからでも十分だ。まずは付き合え。
おいしいな牛乳:そもそも、告白の仕方が間違ってんだよ。
あげぱん:一体どんな告白したんですかwww>間違ってる告白
京一:普通ですよ。相手が「今なら何でも出来そう」って言うから「なら付き合って」って。
メシ3合:ちょwwwwwwwそれどんな告白wwwwwwww
あげぱん:これはヒドイwww
おいしいな牛乳:でしょ?聞いた瞬間、笑い転げましたもん。
京一:そんなにヒドイですかね?
あげぱん:それは仕切り直した方が良いですって。今すぐ。
メシ3合:メールでも電話でもしろ。今すぐ。
おいしいな牛乳:今すぐ。
……
ガムテはどこだ。
探してる間にも、向かいで何かが動いている気配がする。
あ、窓が開いた音がする。
ワッフル:皆してそんなにハッパかけないほうが良いですよ。
ワッフル:相手だんってこんないかんに電話されてもメイワクかもしれアン氏。
ワッフル:ほら、もう夜遅いじあんだから。
コンコンッ
ホラーな音がした。
「起きてる?」
「今日、なんか急にごめん」
「あのさ、俺もアゲポンとか好きなんだ。だから、いつも話したいって思ってた」
「とりあえず、友達から初めてくんない?」
「それから付き合うんで良いから」
「返事は、明日くれ」
ホラーな内容だった。
ワッフル:すいません、体調がすぐえないので今日は堕ちます。またさをって下さい。
ワッフル:ワッフルさんが退室しました。
一晩眠れなかったのはウエンツのせい、ではなくリア充のせい。
今までにないくらい長い夜だった。
目の下にクマを作っていても両親は気にもせず、挨拶をしてくる。
日常茶飯事だから今更気にもしないのだろうが、今日の俺はいつもと違うぜ!と言いたい。悪い意味で。
寝不足で痛む頭を抑えながら、飯を食う。
そこに登場するは思春期真っ只中、最近可愛げのなくなってきた高二の弟。
「おはよう」
挨拶だけして、卵焼きに箸を伸ばすと、珍しいことに弟から俺に近づいてきた。
隣に来たかと思うと、顔を近づけてきてこう言った。
「おはよう。ワッフル」
全身の血の気が引いた。
逃げなければ、この家から。飯を片付け、財布と携帯を手に脱出。
そこにあったものは…
「おはよう、椎名」
ムダに爽やかなリア充。
家にも外にもチャットにも、俺の逃げ場はない。
わ、、、、わっふる!!!!!わっふるわっふるゥゥゥ!!!!!!!!!!!
わっふるわっふる!!!
あといくつわっふる用意すればこのつづk(
ワッフルワッフル!
携帯から全力でワッフル!
わっふるわっふるわっふるわっふるわっふる!!!!!!
京一を心の底から応援します
京一かわいいな
弟はどれだ
牛乳か??w
今弟(牛乳)が実は京一に片思いしてたんじゃないか、とか考えて泣きそうになった
弟→京一→わっふるとか!!!
わっふるしすぎてはげるぜ!!
ワッフルの誤変換(タイプミス?)が可愛いw
牛乳だけでなくメシやあげぱんさんにも期待
わっふるわっふる!
ワッフルを捧げます。わっふるわっふる。
みんなのHNがおいしそう。
>>392の続き。あと一回くらいで終えられそう。
―――――――――――――――――――――
ここ最近、自分の城である部屋がとても居心地悪い。
「『あげぽん』以外は何が好きなわけ?」
「ゲームなら『キングダムロード』と『憂鬱〜学校に行きたくない〜』シリーズ。
アニメは最近のは見てなくて、昔のものばっか。好きだったのは『アサリ探偵局』
テレビで見るてるのは『日本戦隊ジャパンジャー』かな」
「アサリ探偵局は俺も見てた。アニメとか以外の趣味は?」
「さあ?毎週出かける先はイベントだし、学校でもあんまり友達いないから趣味が広がるってことはないし」
「カラオケとか買い物とか行かないのか?」
「イベント以外で出かける先は図書館くらい。そういうことなら趣味に読書入れても良いかもな」
「いいじゃん、知的な趣味で」
この会話は俺の部屋で広げられてて、会話に俺は一切入らない。なのに話題は俺の趣味について。
とてつもなく失礼な内容で盛り上がってるのは隣のリア充野郎とうちのリア充野郎。
なんで俺の部屋にこんな今時のチャラ男なリア充が二人もいるんだよ。
俺で遊ぶなんていい度胸だ。度胸だけ認めてやるからてめぇら自分たちの部屋に行け。
お前らが二人して俺をからかいたいという気持ちは十二分にわかった。
俺は大人だから我慢してやる。だけど精神的痛手はかなり大きいんだ。
オンだけの知り合いとはいえ、数少ない友人だった『おいしいな牛乳』からの裏切りは、俺の心に大きな傷を残していた。
まさかあんなに仲良く、楽しく、ディープな話に乗ってくれていたのが実の弟だったなんて。
しかもそれが普通のリア充高校生で、挨拶以外の会話なんてここ三年は交わしていない弟だったなんて。
ネット弁慶な俺のオンオフのテンションの違いは半端ない。
ネットでの俺こそが本来の俺!オフは仮の姿だぜ!と叫びたいくらい、落差は激しい。
故に家族にオンの俺を見られていたと思うと……
枕に顔をうずめてバタバタするなんて可愛いものだと思う。
今すぐ荷物をまとめて一人旅に出たい衝動に今でも駆られる。というか、既に何度も荷造りをした。普通に一人暮らしをするために。
その度にリア充二人組によって荷を解かれているのはここでしか言わない事実だ。
ってか、こいつらバカだろ?遊びすぎだろ?
リア充って暇人が多いって言うけど、マジだな。暇過ぎてやることないんだろ。
GW明けで五月病真っ盛りな俺とは偉い違いだな。
バカすぎて笑いも起きそうにないけど、人に迷惑はかけんなよ、頼むから。
大学が終わると真っ先にうちに来るリア充や、部活もせずに帰ってくるなり兄の部屋に入り浸るリア充。
その二人に部屋を占拠され、ゲームはおろかPCに向かうことされ出来ない可哀想な俺。
ついでに大学生リア充を気に入ったがため、毎日のようにメシを食わせる母親。
俺に友達が出来たと素直に喜び、毎晩ビールを開けては大学生リア充と晩酌をする父親。
なんで混じってんだよ。
隣のおじさんやおばさんも、今度はうちに遊びにいらっしゃい、って何勝手に友人認定してんですか。
俺はお宅の息子さんと自分の弟に弄られてるしがないただのオタクですから。
近々一人暮らし決行するただのオタクですから!
なんだか最近、ムダに突っ込んでる。心の声までが枯れてきそうなくらい叫んでる。
本来の声なんてかすれて全然原形を留めてない。
昔は俺もお喋りだったんだけどなぁ。今じゃ挨拶と独り言とネットでしか喋ってない。
そう言えば、なんで俺こんなに内向的な性格になったんだっけ?
中学の頃には既にぼっちだったから、多分原因は小学校の頃にある。
確か、あれは町内の子ども会のときだったような…
「…って、どう?兄貴」
一人、昔を思い出していると、高校生リア充、またの名を弟が話しかけてきた。
あの日から何を思ったか、何故かよく話しかけてくるようになった弟。
正直、前みたいに挨拶だけの生意気なリア充な弟のほうが付き合い易かった。
今の奴は一生懸命こっちに話を降ってくるので非常に困る。ほっといてくれ。
……とは流石に言えない。
「ごめん、聞いてない」
ああ、喉が痛い。一言喋るだけで喉がカサカサなのがわかる。
咳払いでもすればまともな声が出るだろうか。する気もないけど。
「カラオケと古着屋巡りと映画。どれが良い?」
「俺さ、椎名とデートしてみたいんだよね。仕方ないからコウスケも連れてってやるけど」
「仕方ないってなんだよ。俺がいなきゃ、お前なんて門前払いのクセに」
あーもうウゼェ。お前らがデートしてろよ。俺、弟がホモでも否定しないでやるからさ。
例え両親が反対しても、俺が説得してやるよ。その時はちゃんとした声が出るように頑張ってやる。
だから俺を巻き込むな。
しかもリア充。二回ふざけて、二回も真面目に返されたらそろそろネタとして美味しくないから勘弁してくれ。
芸人だって何回も同じネタしてたら流行語大賞取っても消える運命になるんだよ。
「一緒にデートして新しい趣味見つけようぜ」
「兄貴、服なりなんなり貢がせれば良いんだよ」
「今度の日曜日、な?」
あー、これは決定打。
はい深呼吸。吸ってー、吐いてー、落ち着け、俺。
頑張って言え。心の声ならいつでも言える。ちょっと声帯を震わせ、気持ちを外に出すだけだ。頑張れ、俺。
はい、どうぞ!
「日曜日は大切な人に逢いに行きます」
今週末はあげぱんさんに逢いに行くんだよ。
リア充おとうとキター!
あげぱんさんにも期待wwww
わっふりゃあああ
可愛いな椎名くん 弟は何が狙いなんだろう?
あげぱんさんに期待わっふる
アゲパンキター
新展開ktkr!!期待わっふる!!
弟くんは、兄と知らないままに実は「わっふる」に惚れてたんだったり
あげぱんさんに期待わっふる!
めっちゃ久しぶりに来たら…
乙!そしてワッフルにわっふる!
弟と京一との3Pに期待ww
あげぱん含めた4Pでも萌えれるw
わっふる!わっふる!
オタの過去話もワッフル
422 :
風と木の名無しさん:2009/05/21(木) 20:28:30 ID:IH02mmhzO
3Pも良いが、ワッフルは京一に譲って弟とあげぱんのスピンオフ展開をwktkしながら待ってみる。
ほふぅktkr!これからの展開を全力でwktkして待ってます!!
とりあえず、わっふるわっふるぅ〜!!
今日から3650日毎日わっふる作る
わっふるを全力で投げつけますよっと。
オタ男子はコンプ持ちな所が萌え。
コンプ無しで全力で前向きなオタもそれはそれで萌え。
426 :
風と木の名無しさん:2009/05/28(木) 18:15:54 ID:kOozZGS8O
保守
長々と妄想書かせて頂きましたが、終わります。
―――――――――――――――――――――
待ちに待った日がやってきた。
今日ばかりはいつものオタクルックというわけにはいかない。
タンスを占拠する黒いTシャツたちは今日は留守番。
あげぱんさんの隣にいても恥ずかしくないような格好を、とキモヲタpgrをされる覚悟で美容室に行き、
ユニクロは敷居が高かったため、ギリギリなんとか入れたしまむらで黒くない服を買った。
全てはあげぱんさんのため。
家族で朝食を済ませ、自室に戻って最終確認。
財布持った。スケブ持った。携帯持った。サークルチェック表(自作)持った。あげぱんさんへの献上品持った。
いざ、出陣。
家族がいるリビングをスルーし、外へと一歩踏み出した。
会場に着いたのは開場15分前。
すでに出来ている長蛇の列の最後尾に回る。すぐに入場可能だそうだ。
まずは何をおいてもあげぱんさんのスペースに挨拶に行かなければならない。
怪しい人間認定されないよう、精一杯明るく演じて引かれないようにせねば。
その後、一旦失礼してから挨拶回り。
メシ3合さんも来てることだし、あの人は面識があるから安心して喋れる。
あとは今回合同になってる春期イチゴパフェさんとぼた餅さんのスペースにも行こう。
栗おこわさんには前回、スケブを頼めなかったので今回こそはリベンジしたいものだ。
ああ、なんでいつもイベント会場だとこんなにも活動的かつ、饒舌になれるのか。
別に嘆いているわけではない。むしろ誇らしい。
イベント会場こそが俺の本来の住処であり、俺自身を沸き立たせてくれる最高の地なんだ。
「ここにずっと住んでいたい……」
ついでに死ぬときはコミケで買い物中に死にたい。これぞ理想の死。
いろいろと考えを巡らせているうちに列が動き始めた。
入場だ。
走り出したくなる衝動を抑え、高鳴る鼓動を落ち着かせる。
走るな、慌てるな、興奮するな。
急がなくてもあげぱんさんは逃げない。というか、こんなみっともない姿見せたらあげぱんさんは逃げる。
はい深呼吸。吐いてー、吐いてー、吸ってー…ん?違う。
落ち着け、俺!
あげぱんさんのスペースはわかりやすい誕生日席。
見覚えのあるイラストが目印。今日は本人だけとのことだったので間違いはない。
通行中の参加者さんごめんなさい。
俺、歩けません。
なんで、あげぱんさんのスペースの前にリア充二人がいるんだよ。
なんで、あげぱんさんのスペースに小学校の同級生がいるんだよ。
俺の視力も落ちるところまで落ちたか。0.3から0.01くらいになったのか。
疲れてるのかも知れん。
もしかしたらあげぱんさんはその奥のスペースにいる可愛らしい女子高生かも知れない。
実は隣のスペースにいるちょっと厳ついお兄さんがあげぱんさんかも。
俺はあげぱんさんが腐女子であろうとクマヒゲであろうと全然問題なかった。
知り合いっていうオチ以外は。
しかもあれか?
リア充二人がここにいるってことは、お前らグルだったってことか?
三人であのオタクからかってやろうぜwwwwなんて会話があっての今日か?
だとしたらあげぱんさん、いや、あげぱん役をやっていた同級生には拍手を送ってやろう。
確か名は佐藤だったな。三年間もよくこんなくだらないことのためにチャットに付き合ってくれたな。
まさかサークルまで作るとは思わなかった。手の込んだ嫌がらせもここまで来たらプロ級だ。
お前の気の長さには脱帽した。
リア充その1、またの名を弟。お前も後半からとは言え、チャットの相手ご苦労さん。
兄貴の二面性にいつから気づいたか知らんが、普段出来ない会話が出来てよかったよ。
心底記憶から消したい気分だが。
リア充その2、お前は知らん。不愉快だ。
この思考、多分現実世界の時間で言えば3分だろう。
ついでにこの3分はあいつら三人が俺に気づくまでの時間でもある。
「椎名!」
何笑顔で駆け寄ってきてんだ、リア充その2めが。本名で呼ぶな、きめぇんだよ。
後ろのリア充その1とあげぱん野郎はこちらを見てじっとしてる。
喧嘩か?今ならきっと負けないぞ。なんせここは俺のホームだからな。
「コウスケが、椎名が来るのはここだって言ってたから来た。
椎名が大切な人に会うって言うから、その用事が済んだらデートしたい。良いか?」
大切な人?誰それ。メシ3合さんのことか。
デート?馬鹿か、リア充同士で勝手にやってろ。
用事は一生終わらねぇよ。俺は一生イベントのために生きてくんだ。
お前らの暇つぶしのために嫌がらせなんぞに付き合う暇はない。
俺の聖地を汚すな。
俺の唯一の安息の地に踏み入れるな。
俺の大切なものを壊す輩に興味はねぇ。
気がついたら全部口に出してた。
久々にこんな長文喋った。
なんか周りがザワザワし始めてきた。
リア充たちは目ぇ見開いてこっち見てる。こっち見んな。
このまま騒いでたらスタッフ呼ばれるじゃないか。
そしたらここにいられないし、挨拶回りも出来ない。ってかこんな状況で挨拶周りしたら迷惑かけるだけだ。
リア充どもはその場に放置。確かこの少し先にメシ3合さんがいるはず。
記憶しておいたスペースの方を見ると、可愛らしいお嬢さんがこっちをガン見してる。
とりあえず、心の中で謝罪連発。軽く会釈をしてその場を立ち去ることにした。
メシ3合さんにはあとでメールしておこう。
入場から退場まで、約8分。
こんな新記録出したくなかった。
追いかけてくる三人になんと言えばいいやら、わからない。
開場を後にし、早歩きで駅に向かえば、後ろから聞こえてきた三つの声。
いくら嫌がらせのためとは言え、サークルスペースを書置きなしで去る奴は屑だ。
つり銭全部盗まれてしまえ。
残念ながら、イベント会場での魔法は既に解けている俺。もう一行以上喋れない。
「椎名、ごめん!そんなに椎名がこのイベントを楽しみにしてたなんて知らなかった!!」
「兄貴、とりあえず話だけでもしておこう。いや、話させてください、マジで!」
「あ、あのさ!俺、ワタルにどうしても言いたいことがあって……」
ウルサイウルサイウルサイ。
ついて来んな、ボケ。お前らが走ってきたら俺なんてあっという間に回り込まれるんだよ。
ホラ見ろ、お前ら三人が道を塞ぎやがった。
これで俺は四面楚歌じゃねぇか。下手に出るくせに強行突破とはいい度胸だ。
「三人がかりでの嫌がらせは楽しかったか?」
最後の力を振り絞った俺のイヤミ。
文だけ見てると強気だが、実際はかすれた声でつっかえながら、俯きつつ発言。
やべぇ、俺、超苛められっ子。
「嫌がらせなんてつもり、なかった。俺が勝手に突っ走って、椎名に迷惑かけたけど。
ってか、コウスケは場所教えてくれただけだし、佐藤はたまたま会場であったってことで関係ない。
悪いのは俺だけだ」
よう、リア充。カッコイイな、友人の分の罪も背負って。
反省してるなら少し許してやろう。騒いだのは俺だし、会場には戻れないし。
「俺も悪いよ。勝手に京一の肩持って騒ぎ立てて、兄貴の楽しみぶち壊しにした」
自覚あるんだな。素直に謝罪した点は認めてやる。
「話が見えないけど、俺もワタルに謝りたいことがある」
お前の謝罪はいらない。許す気ないから。話が見えないとはいい度胸だ。
「ずっと、小学校の時のことを謝りたかった。
自分可愛さでお前のこと友達じゃない、って……
後悔したけどその頃にはもう遅かった。ずっと機会を窺ってたんだ」
リア充二人が不思議そうな顔をしてる。これが演技なら勝手にアカデミー賞にノミネートしてやる。
が、どうやらそうでもないらしい。
つまりは二組が別々で俺に嫌がらせをしていたということでFA?
「趣味が高じてサークル活動を始めたとき、ワッフルからの感想が嬉しかった。
通販の住所から、ワッフルがワタルだって知ったときから、いつか謝りたいって思ってた。
けど勇気がなくて、ワタルが参加するイベントには出なかったり、売り子頼んだり……」
ここまで自分語りするのもミステリーの犯人っぽい流れ。
嫌がらせ目的ではなく、あくまでたまたまと証言する容疑者。
けど、肝心な理由がわからん。
「あんた、兄貴に謝らなきゃいけないようなことしたわけ?」
そうそう、それそれ。
佐藤とは小学校が一緒で、よく遊んでた記憶はある。それこそ、アゲポンだって初代は二人で通信したり……
「昔、言われたんだ。『ゲームなんてしてオタクだろ』って。
今ならそれが普通だけど、当時はゲーム機を持ってない奴も多かったからただの僻みに過ぎなかったのかもしれない。
けど、俺は『オタク』っていうレッテルが嫌だったんだ。
だから、そいつに言ったんだ。『俺はオタクじゃない。友達のいないワタルに付き合ってやってるだけだ』って」
……
あー、はいはい。思い出した。
確かそれで、友達じゃないならもう遊ばないってぼっち生活スタートしたんだった。
もともと少ない友達が全員佐藤と一緒に離れて行ったんだっけ。
その頃から既に自分がオタクであることを悟ってた俺には悪口にもならなかった覚えがある。
だが、リア充二人には『友達が裏切った』という酷く衝撃的な話に聞こえたらしい。
リア充その2なんかは冷ややかな目で佐藤を見てるし。
「でも俺は大学生にもなってゲームをやってるようなオタクだ。
もし、ワタルが許してくれるなら、昔みたいに一緒に遊びたい。チャットをしてる時、昔を思い出して嬉しかった」
俺はあげぱんさんがお前だと知ってかなりショックを受けたけどな。
しかし、どうしようもない。佐藤があげぱんさんであることは事実だから。
「別に、良い」
以前見たいに何でもかんでも話せるわけではないが、発声のリハビリ相手にでも使ってやる。
「ありがとう……まずはお友達からお願いします!」
「ざけんな!誰が友達からなんて始めさせるか!」
「友達以上になるのも論外だろ」
リア充二人は突っ込み志願者か。
佐藤はその後会場に戻った。
他のサークルさんの新刊を買ってくることが友情への第一歩であることは察しているらしい。
こういう思考を持つことは大変素晴らしいと思う。
俺らは結局リア充どもの意見によって、リア充のたまり場でもあるなんとか通りとやらで服を見て、飯を食い、また服を見るという謎の行動に出て帰宅。
母親は兄弟仲良く出かけた俺らをやたらと褒めてきた。もうしないから大丈夫。
その後、飯風呂寝るを綺麗にこなそうとした俺に待ったをかけたのは窓へのノックだった。
今日一日だけ付き合ってやる気持ちで窓を開ける。
あちらの窓は全開だった。
「俺も謝りたくて」
今日は自己満足懺悔大会か。
「佐藤にゲームしてるなんてオタクだ、って言ったの俺なんだよね」
ふーん。
「佐藤がいつも椎名とゲームしてるの知ってたんだ。
俺は隣に住んでるのに学校も違って登校時間もバラバラ。会えるのは子供会の集まりだけ。
楽しみにしてるのは俺だけで、椎名はいつも佐藤とゲームで遊んでた。
それが悔しくて、つい言ったらあいつ、次の時から他の奴とつるみだしてさ。
俺、チャンスだって思った」
ふーん。
437 :
規制くらった:2009/05/30(土) 00:31:14 ID:3eBygDqpO
「けど、椎名は俺が話しかけてもゲームしかしなかった。
無理矢理ゲームを奪って話しかけたら、椎名なんて言ったか覚えてる?」
悪いが、佐藤の行動すら今日思い出した人間なんで。
「『友達のいない奴といると、友達がいなくなるぞ』だって」
覚えてない。
「まずいことをしたって思ったけど、遅かった。椎名は誰とも話さなくなって、ずっと一人だった。
中学も高校も違うからわからないけど、あの調子じゃずっとひとりぼっちだったんだろうな」
悪いか。ぼっち最高。ゲーム機とiPodが俺の親友だ。
「悪い。酷いことしておいて、まだ椎名が好きだって騒いでて」
後半部分は許す許さないの問題じゃないけどな。
「俺、いつか椎名とちゃんと話がしたい。椎名が俺の目を見て思ったことをはっきり言ってくれるような人間になりたい」
……
「これからも、俺はずっと椎名と一緒にいたい。だから、いつか真っ直ぐに向き合って話をしよう。
椎名の好きなもの、椎名の口から聞きたい」
……
「じゃ、おやすみ」
窓が閉まる。
カーテンも引かれ、あちらからこちらを見ることは不可能だろう。
きっと音も聞こえない。
「一番好きなアゲポン初代がやりたくなった」
翌朝、何世代も前のゲーム機と発掘されたばかりのほこりの被ったソフトを持ってきたリア充を追い返した。
end
ちょ…リアルタイム…!!
わっふるわっふっるうううう!!!!!乙でした!!!
これからの二人と弟とあげぱんさんが気になりすぎる!!!
GJ!
GJ!
おつかれさまでした
GJでした!!
いいオタ男子をありがとう…GJ!!
GJ!お疲れ様でした!
終わったものの彼らの今後が気になって仕方がない・・!
萌えた…ありえんくらい萌えた…
ちょっとイベ会場の可愛らしいお嬢さんの新刊探してくる
乙!!
これからの二人は勿論、佐藤の動向も気になってもう……!
ところで
ヒキニート生活を送るヲタの前に、ある日突然イケメン(笑)幽霊が現れて……!?
みたいな幽霊×ヲタ電波を受信してしまったんだが…
撒き散らしてもいいんだろうか
全力で待ってる!
ワッフル乙ゥ〜!
眠れんくなったwふふふ
撒き散らしてくれ頼むわっふる
450 :
幽霊×ヲタ1:2009/06/02(火) 18:49:13 ID:WVJiN8SCO
幽霊×ヲタを撒き散らしに来ました。
生温い目で見てくれ!
―――――
まあ色々な理由で大学を退学して、二十歳からヒキニート生活を始め、4年の月日を経て、心身ともにズタボロになったオレ、比嘉 新斗(ひき にいと)!
毎日、寝て起きてパソコンに向かってはエロ動画を漁り、2ちゃんねるを徘徊し、一日一食の飯を喰らい、そして寝る。――それだけの日々を過ごしていた。
こんな腐った生活からいつかは脱出してやる、……なんて思ってるはずなのに、何故だかこの迷路から抜け出せない。なんかもうすべてが怠い。怖い。
(母さん、父さん、ごめん)
とにかく、今日もそんな変わらない一日を過ごそうとパソコンを開き、お気に入りに昨日登録したエロサイト検索サーチに飛ぶ。確か昨日は触手系を一通り見て回ったから、今日は違うところを……。
――狭く静かな部屋に、カチカチとマウスをクリックする音だけが響く。カーテンを閉めたままの陰気な部屋には、日光もそこそこに、居心地の良いじめじめした空気が満たしていた。
451 :
幽霊×ヲタ2:2009/06/02(火) 18:52:31 ID:WVJiN8SCO
毎日思う。オレは何をしてるんだ。
親の仕送りを頼りにいつまでもだらだらと、働きもしないで部屋に閉じこもって。上京した時の、あの夢と希望に満ち溢れてたオレはどこに行った?
思い描いていた理想と現実は正反対で、今オレは狭いアパートの暗い部屋で最高に最低な生活をしている。
出口が見えない。誰か助けてくれ。
それこそ漫画とかアニメとか小説みたいに、かわいいおにゃのこがある日オレの元に突然舞い降りて、「敵に終われてて、はぅぅ、今日からココに匿って欲しいんですぅ><」みたいな、そんなロマンスが欲しい。そんな体験をしたい。心からそう思う。
……そんな事ある訳ないって、分かってるけど。現実は逃げたくなるような事ばっかりだ。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃ(ry。
だけどほら、パソコンの液晶にはこんなにかわいいおにゃのこが、あられもない姿を晒していて、体験した事もない世界を見せてくれる。
「……やっぱ、二次元最高…」
呟いた声は虚しく響いて、オレはマウスを動かして次のサイトを見に行く。……エロアニメがあるらしい。見てみよう。
クリックして、ダウンロードされるのを大人しく待つ。なんの意味もなく椅子ごと身体を回して、後ろを向いた。
ん゙ん、と唸りながら背筋を伸ばすと、部屋の隅の"何か"と目が合った。
それからくるりと半回転。
……何か、と、目が、合っ、た………?
452 :
幽霊×ヲタ3:2009/06/02(火) 18:59:34 ID:WVJiN8SCO
嫌な汗がじわりと滲む。
何か、って、なんだ。オレは一人暮らしをしているはずであって、この部屋に他の誰かがいるはずない。
そしてオレは引きこもり生活を送っているはずであって、空き巣が入るような長い時間を外出した事はない。
それに昨日は勿論、この部屋にオレ以外の誰もいなかった。
じゃあ、何だよ。何なんだよ。今目が合ったのは。
恐怖にgkbrしながら、それでもオレはなけなしの勇気を振り絞って、ゆっくりとまた椅子を回転させた。
薄暗い部屋の隅に、黒い、……人間?、が、壁に張り付くようにして座っている。
見た感じまだ若い男で、その整った顔は今は強張っていて、辺りを窺うように目線だけを動かしていて、
……オレはもう驚愕やら恐怖やらなんやらで訳が分からなくなって、ただそいつを見つめていた。
すると不意に男がこちらを見て、目線がばっちりしっかり絡み合う。びくう、と震え上がったオレに、驚いたように一瞬目を見開くと、ゆっくりと立ち上がり、こちらに歩み寄って来た。
(……いや、いやいや、なんで、来、)
453 :
幽霊×ヲタ4:2009/06/02(火) 19:00:45 ID:WVJiN8SCO
テンパりすぎて身体が動かない。
あっという間にそいつはオレの目の前に立って、
「――おまえ、俺が見えるのか?」
なんて、まるで普段は誰にも見えない存在みたいな、そんな問いかけをしやがった。
……いや、いやいやいや、いや、見えますけど。そりゃ見えますよ。だってあんたそこにいるじゃん。
それともアレか。そういう基地外発言すりゃ空き巣の罪が軽くなるとでも思ってんの?なんなの?バカなの?
混乱しながらそいつを見上げたままでいると、険しい顔をしていたそいつはふっと口元を緩めて、
「頼む!しばらくここにいさせて!」
と、まるで親友に泊めてくれと頼むかのようなノリで、そう言った。
あまりに唐突すぎて訳がわからなくて、たっぷり間を開けた後にようやく、「………はあ?」という一言が喉から転がり落ちた。
――――――
中途半端ですまんが続きます…
漢字間違い!orz
×敵に終われてて
○敵に襲われてて
この幽霊は生前リア充だったぽいな
わっふるを全力で作るぜ
ワッフルワッフル
姐さん萌えたぜ!
ワッフルワッフル
萌えた!全力で続き待ってる!
わっふるわっふる
わっふるわっふるううう!!!!!!
保守
幼馴染リア充×オタで
いつもはエロゲとかしないんだけど、友人から試しにと押しつけられた
エロゲを攻めに見つかってしまい
画面見ながら
攻「これでいつも抜いてるのかよ?だったら俺の前でシて見せてよ」
的なものを受信した…orz
>>461 それは鉄板だよね!
オタ作同人誌を朗読されたり、言葉責めされたらいい
>>462 エロ同人に書かれてるセリフ(淫語)とか言わせられたら禿げる
>>462、
>>463 とりあえず、「(中出し)らめえぇぇっ」は必須だと思うんだ。
あと個人的には「おっぱい」や「ぃや、赤ちゃんできちゃうぅ…」とか言わせられればいいww
465 :
幽霊×ヲタ5:2009/06/06(土) 23:11:48 ID:iwBmcxbOO
続き投下!
――――――
……いや、いやいやいや。
まじでなんなの?本当に馬鹿なの?
急に現れて「頼む!しばらくここにいさせて!」だと?
ふざけやがって。一体全体どんな嫌がらせだ?オレに何を望んでる?
そんな疑心が顔にモロ出しになってたらしく、怪しいそいつはオレの顔色を見て焦りを浮かべた。
「あ、や、…その、なんつーか、いきなりごめん!……実は俺今、追われててさ」
「………………誰に」
「……天使に」
……おいおい、厨二病にかかるには少し遅すぎるんじゃねえの?
「……あ、呆れてる?一応言っとくけどコレ、マジだから!」
「…………帰れ」
こいつはきっと、いや、絶対にリア充だ。長年の経験で培われたオレのリア充&DQNセンサーは伊達じゃねえ。
毛先を遊ばせちゃったりなんかして、少し茶色に染めちゃったりなんかして、無駄に重ね着しちゃったりして。
つまりオレが1番苦手とするタイプ。しかも厨二病のおまけ付き。
……絶対に、絶対に、関わりたくない。リア充とDQNに関しては嫌な思い出しかない。
466 :
幽霊×ヲタ6:2009/06/06(土) 23:13:00 ID:iwBmcxbOO
「つれない事言わないでさあ!なるべく迷惑かけないようにするし!」
「…………」
馬鹿言うな。何が迷惑かけないだ。匿うって事はつまり一緒に暮らすって事だ。無理に決まってる。オレにとって他人がいる空間は地獄でしかない。
しかも、追われてる、って事は、おまえ、何かしらをしたから追われてるんだろ。冗談じゃない。
……なんて事を言ってやりたい気持ちは山々なんだが、生憎オレはひきこもりだ。他人とすらすら話せる訳がない。
故に、オレの口から出たのは「帰れ」のただ一言。
「……なあ、お願い!俺、このままじゃ天使に成仏させられちゃう!」
……まだ厨二病を貫き通すか。いい加減にしろ。比嘉新斗は穏やかに暮らしたいの。ぼっちが好きなの。人が怖いの。そんなフレンドリーに接されたって、固く閉ざされたオレの扉は開かないの。
「…天使だのなんだの言ってる厨二病リア充は嫌いだ、帰れ」
冷たくそう吐き捨てる。
ああもう、こんなに長い台詞を他人に吐いたのはいつぶりだ?オレはちゃんと言葉を紡げてるのか?
他人と会話するなんて久しぶりすぎて、遠い昔はどうしていたかなんて忘れちまった。
しかし、こんだけ断固拒否すれば流石に諦めて帰るだろう。そう思った。オレだったら間違いなく最初に拒否された時点でハートが砕ける。
リア充の考え方はゆく分からんし、ハートの強さも分からない。(悔しいが、まあオレよりは強いんだろう)
ともかくどこから入って来たかなんて謎にしといてやるから帰れ。一刻も早く。
467 :
幽霊×ヲタ7:2009/06/06(土) 23:24:40 ID:iwBmcxbOO
「あ!チュウニビョウ?って聞いた事ある!……なんだっけ?なんかイタイ奴の事だっけ?」
……あ゙ー!!!
何故だ…何故そんな言葉を知ってるんだ!これだからリア充は!
そんな人懐っこい笑顔で笑いかけられたって、オレは騙されんぞ!リア充なんて薄情な奴ばっかりだ!早く帰れ!
「……オレが馬鹿だった。分かりやすく言う。天使とかイタイ事言ってるような人には関わりたくありません。お引き取り下さい」
これだけ言えば流石の厨も分かるだろう。
半ば投げやりにそう言い捨てて相手の反応を見ると、何故かリア充は落胆する訳でもなく、「あ」と気付いたような声をあげて。
「――ごっめん、大事な事言い忘れてた!俺、幽霊なんだ!」
…………なんてこったい。
絶句したオレを尻目に、リア充、いや、厨二病患者は「そっかそっか、コレ言わなきゃ俺ただのアブナイ奴だよなあ!あははは」なんて一人で陽気に笑ってやがる。
これは夢か?
もしくは幻覚か?
ついにオレの頭は末期を迎えたのか?
「…夢なら早く覚めてくれ……」
468 :
幽霊×ヲタ8:2009/06/06(土) 23:31:11 ID:iwBmcxbOO
懇願するようにそう呟く。
もうこんなの悪夢でしかない。
今までの、腐った、だけど平穏だったあの時間はいずこ?
どんどん暗くなるオレとは正反対に、明るい笑顔のそいつは言う。
「ははっ、いやーごめんな!俺、幽霊でさ、天使に追われてるんだ。早く成仏しろってさあ」
ははー、何気にピンチなんだよね、なんて言って、またそいつは笑う。
ああくそ、笑顔が眩しい。なんなんだ畜生。
「………本当、に、幽霊、なのか?」
自分で言ってて、その言葉の馬鹿らしさに笑いさえ洩れそうだった。
なんだよ幽霊って。オカ板の見すぎだ。オレに「幽霊が現れた訳だが」なんてスレを立てろとでも?糞スレ乙。
「うん、リアルに幽霊」
そして返ってきた言葉の軽さにも、現実味のカケラすらありゃしねえ。はは、このニラニラ感はなんだ。
「……触ってみたら分かるぜ、ほら」
469 :
幽霊×ヲタ9:2009/06/06(土) 23:42:38 ID:iwBmcxbOO
そう言って手を差し出すリア充幽霊。オレはその手を少し見つめた後、躊躇いながら右手をその手に重ね合わせた。
――いや、重ね合わせようとした。
普通なら触れ合うはずの距離まで行ったはずなのに、オレの手はただ空気を僅かに揺らしただけだった。
……ただ、少しだけ、ひんやりとしたものを感じて。
「……な?」
ああもう、うつだしのう。
確かにこいつが本物の幽霊だとしたら、急に現れたのだってまあ信じられる。物理的には不可能すぎる状況だったし。
――そういやついさっきかららパソコンからあんあんらめえと喘ぎ声が流れ出してる。ダウンロード終了後、勝手にファイルが開くようにしてたオレが馬鹿だった。
だけどもうそんなのを見てるのがバレる焦りとかそういうものは今のオレには欠如していて、ただ信じられない現実に茫然としているだけだった。
もうなんか、幽霊っておまえ。二次元とか三次元とかそういうのを越えてる。
「…この声ナニ?……わ!えっちぃアニメだ!……へえー、こーゆーの好きなんだ?」
うるさい。黙れ。ネコ耳メガネメイドは正義だ。
――――――
またまた続く!
わっふるわっふる!!
わ、わっふるわっふる!!
全力で続き待ってる!!
また誤字がorz
ニヨニヨしながら見逃してくれ……
473 :
風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 02:26:01 ID:NUz+DW99O
わっふるわっふる!
えっちいアニメだかわいすぎるww
ごめん、ageてしまった…
わっふる
幽霊がいるとエロゲできないなw
中の人(幼馴染みとか)×特撮オタが浮いた
「俺と○○(役名)どっちがいいんだよ?」
っていう…
「もちろん〇〇!」
と答えて嫉妬の余りひどくされるんですね、分かります
ブルーやブラックの中の人が出てきて四角関係になったりしませんか
ガワの人にからかわれる幼なじみを見てちょっと寂しくなるオタクが見たいです
中の人は力が強いからどんなに抵抗してもオタクはかなわなくて
ひどくされるんですね、わかりますとも。
>>476からの派生で、声優×声優オタを受信した。
A「B、おまえ俺とモモンジャーとどっちが好きなんだよ!?」
B「モモンジャー」
A「……」
B「モモンジャー」
A「……B君!実はさっき怪人にボクの大事なところに毒をかけられて……!
そこで君にお願いだ!毒を吸いだしてくれないか!?」
B「えっは、はい!モモンジャーの力になれるなんて俺、うれしいです!」
こうですかわかりません
賢者タイムで罪悪感に苛まれるAを受信しますた。
>>481 わっふる!わっふるわっふる!
Aにはタメ口なのに、モモンジャーには敬語だったらいいな
>484
二次元と三次元をきちんと対象区別できてる賢いBだなw
攻めの声優はいつでも自分の役のキャラが描かれたスケッチブックを持ってて
受けの為にそれを見せながら
「受けー好きだー」とか言ってればいい
受けはそのスケッチブックみながら、感動の涙を流せば良い
攻めはその後自己嫌悪いっぱいでorz
禿げたじゃないか!
テラセツナス。
現実を無視するオタク男子は時に残酷かもね。
傷ついた攻めは好きという想いが暴走してレイープしてしまえば良い。
そんな攻を見て、段々
なんで攻はいつもスケッチブックなんか抱えてるのかな…?
とか
「攻」と話しをしたいのに…
みたいなことを少し意識しはじめたらいいな
一連の流れに禿げた
そして490に救われた。これはいいハッピーエンドフラグ
A「ただいま。……B、ビデオ見てたのか?」
B「ああ、今終わった。モモンジャーってどうしてあんなにかっこいいんだろーな」
A「……ハハハ!それは正義と愛を背負っているからさ!」
B「モモンジャーこんにちは」
A「こんにちは!愛しい人の為ならね、人は強くなれるものなのさ! B君も、A君を愛しているだろう!?」
B「はい。モモンジャーと同じくらい愛してます」
A「そうだろうそうだろう!………………え?」
実は確信犯的な受けという流れですね、わかります
確信犯的な受けもそうだけど
オタクだけど気の強い受けっていいよねwww
今ヤンデレ×特撮オタクに嵌ってる
特撮オタクは攻めにお宝ビデオをいくつか壊されたことから攻めをずっと嫌悪してて
ヤンデレは受けと仲直りしたい・受けに好かれたいがために
中の人になろうとひたすら努力してるといい
たった今、
郵便配達員×ヒキオタを受信した
配達員はヒキオタが唯一話せる相手なんですね、わかります。
>>479ではないんだが、あまりにも萌えたので書いてみた。
携帯からなので、改行など見づらかったらごめんなさい。
あと声優×オタクに到達できてない上、オタクがショタ属性ありなので、そういったの苦手な方注意。
部屋のカギはかけた、ヘッドフォンはズレないように装着済み、すぐに手が届く位置に置かれたティッシュ箱……は中身は余るほど入っている。よし、準備万端だ。待ちに待った『お願いっ、お兄ちゃん☆』をプレイする時がきたのだ。
主人公が攻略できる子は全部で5人。主人公の母親が再婚してできた義理の弟・隣に住む主人公を兄のように慕う少年・義弟の友達・主人公のバイトである家庭教師先の教え子・痴漢に遭っていたところを主人公が偶然助けた少年。
攻略できる子は少ないが、やんちゃ・甘えた・真面目・ツンデレ・男の娘と、確実にテンプレを押さえている。フルボイス、しかも全員男性声優を起用だ。
確かに賛否別れるところだろう、だがその心意気やよし!俺はむしろそこを買う。
元々シナリオに定評のあるメーカーだ。おまけに今回シナリオ担当は、エロゲで物語の面白さと実用性を兼ね備えて良作と評される『刻を統べるもの』を作った“草枕”さん。初めての本格ショタゲーでもきっと素晴らしい展開を見せてくれるに違いない。
更に楽しみなのは、義弟役の森 悠人、通称“もりゆー”だ。『獣騎士ライオネル』のやんちゃショタっ子トーヤきゅんのかわいさにやられ、“もりゆー”の声までも好きになってしまった。
うっかり“もりゆー”出演のBLCDまでチェックしてしまう始末だ。……あれって、結構エロいんですね。
よくそのままの名前で出演できるよな。
今回はエロゲなので“もりゆー”も慣例に則って別名義での出演だ。その名も“猫野トラタロー”うん、“もりゆー”猫大好きだもんね。でも飼い猫の名前をそのまま使ったら別名にする意味ないんじゃね?と思うんだが。
最初サンプルボイスを聴いて“猫野トラタロー”が“もりゆー”だと気づいたときには狂喜した。
元気でやんちゃなショタっ子に“もりゆー”だなんて!キャスティングしてくれたえろい人ありがとう!引き受けてくれた“もりゆー”ありがとう!!
いやー、ホントいい時代になったなぁ。攻略対象が全員ショタのエロゲが発売されるような日がこようとは。
開始数時間、きた、きた、きたよー、“もりゆー”演じる弟・南斗(ミナト)きゅんのエロが!!うはー、ヤベー南斗きゅん可愛すぐる!!!
「“兄ちゃん”て、呼んでも、……いいか?」から始まって「兄ちゃん、えっちぃのはイケナイんだぜ☆」や「らめえぇぇっ、兄ちゃ、やぁっ、すきぃぃ…!!」とか、とかね!!
“もりゆー”素晴らしいテクを、……ありがとうっ。
俺は感動に包まれつつフィニッシュを迎えた。
賢者タイムに突入し、とりあえずそのままゲームは続けてみる。
進行自体はごく簡単で、サクサク進む。
南斗たんを攻略したから、隣に住む少年・皓(アキラ)を攻略できるようになったようだ。
ほほぅ、今まで主人公のことをお兄ちゃんと慕っていたのに、南斗きゅんが登場したせいで弟ポジションを奪われてヤキモチですか。
こういうしっかり者だけど甘えたな子も悪くないな。いや、むしろ全力でアリだ!なんだよ、皓たんも可愛いじゃないか。
「もうぼく、“お兄ちゃん”て呼べないの?」や「ぼくの方がお兄ちゃんのこと、好きだよっ」やら「お兄ちゃん、いっぱいやらしいことしてえぇ」とか、こちらも破壊力抜群ですよ。
また、この皓役の声優さんも好みの声してるなぁ。早々に賢者タイムから復活しそうな感じがする。
だが誰だったろう。聴き覚えのある声なのに、こんな時にかぎって名前が思い出せない。
この『おねにぃ☆』は完全に“猫野トラタロー”しかチェックしていなかったせいだ。
あれこれ考えている間も、少し鼻にかかったような甘く可愛らしい声が引き続き耳に響く。
特徴ある。誰に似てるだろう……。そういえば友衛(ともえ)くんが『ひまわりステップ』で演じてたポチに似てる。
ちなみにポチは主人公の女の子が大切にしているクマのぬいぐるみだ。
主人公が知らないところで時々しゃべる。
愛らしい外見に反して、落ち着いた大人の声音で容赦のない一言を。
そんなポチだが、主人公に話しかけるときだけは異様にカワイコぶるのだ。
皓たんはそのカワイコぶったポチの声に似ている。
一度そう思い始めると、もうポチにしか聞こえない。ポチ、というか友衛くん。何やってんの友衛くん……。
親戚の中で歳が近くて小さい頃はよく遊んだ、いや今も結構遊ぶ、こないだも「今月末に飲み行こうよー」てメールがきた友衛くん。
声優を目指したきっかけが、アニメ好きの俺につられて見てた作品からだという友衛くん。
むしろそのアニメより、親戚の仲良い子の影響ですって何かのインタビューで答えてた友衛くん。それ見たとき俺かなり嬉しかったの知ってるか?友衛くん。
いったい何があってこんなことに……!!
混乱しつつも、俺は画面の中の皓たんのあられもない姿と耳に流れてくる嬌声に夢中になっていた。
……皓たん皓たんアキラたーん!!
こうして俺は皓たん、もといポチ、もとい親戚の友衛くんで二度目のフィニッシュを迎えたのであった……。
わっふるわっふる!
萌えた!
わっふるわっふるわっふる!!
ところで質問なんだが
ここってどんくらいえっちぃのまでセーフ?
>>479だけど、ネタ振ったまま何も出来ずにいたら
>>496の姐さんすごくありがとうwww
ワッフルの詰め合わせどうぞ
つ#####
少女漫画(純愛)オタなオタ乙男が受信された
でも誰と絡ませればいいか解らない
学校のプリンス(笑)的な存在な攻とかかな
そこはやっぱりプリンス(笑)的な生徒会長かなwww
大分遅れたけど続き!
――――――
「うわー、すげー、なんか…汁とか出過ぎじゃねコレ?」
なんて、関心してんだか馬鹿にしてんだか、微妙な感想を述べながら幽霊はパソコンの画面を見ている。ああくそ、だめだなんかもうしんでしまいたい。いっそ殺してくれ。
とにかく、幽霊とはいえこんなリア充とこれから同居なんて、最悪の事態だけは避けたい。嫌だ。絶対嫌だ。
「……他を当たってくれ」
「…へ?」
「……幽霊なんて、尚更、嫌だ」
「……ええっ、そんな!」
ちょっと待ってよマジ頼むって、お願いこの通り!!
……なんて、ひたすらに頼み込まれたって、断固としてオレの心は動かされなかった。だってオレ、リア充嫌い。天使だか何だか知らんが、そういう奴らにさっさと祓われてしまえばいいんだ。
「なんで…なんで駄目なの?」
「…………」
物分かりの悪い奴め。
いち。
オレはリア充が嫌い。
に。
オレはひきこもり。人とコミュニケーションが取れない。
さん。
オレはヲタ。毎日のネトサは欠かせない。(こいつがいたら見たいものも見れやしない)
よん。
幽霊なんかに関わりたくない。
「……まあ諸々の理由で、とにかく嫌だ」
「…いや、マジでさあ、俺大人しくしてるし、ほとぼり冷めるまでだからさ、」
……まったくもってしつこい。聞き分けのない奴め。同じ事を繰り返しやがって。何故断られても食い下がる?
「お願いします!いやほんと、手伝える事とかなんでもやるし、」
「……嫌だ、何言われたってオレは断るぞ、…早くいなくなってくれ」
……我ながらひどく冷たい言葉だったに違いない。そもそも普通に喋ってても無愛想極まりないこのオレが、更に冷たさを意識しながら発した言葉なんて、どれほどの刺を含んでいるんだろう。
幽霊は何とも言えない顔をして、それでもまだしつこくオレに懇願する、
「……頼むよ、………なあ、」
「…………」
いい加減オレも面倒臭くなってきて、苛立ちが募って来て。
……オレは一人の空間を壊されるのが嫌いなんだ。独りは嫌いなくせにな。だから友達がいないのかもしれない。
――そんな事を考えると、一瞬のうちに過去のトラウマが、脳裏にこびりついて剥がれない傷が、オレの心臓を締め付けた。
頭に響く、罵倒、陰口、嘲笑、冷えた眼、
ぎゅううと息が詰まるような痛みを必死に振り払いながら、オレは今度こそ帰ってくれと想いを乗せて言葉を吐いた。
「……あんたがいたら落ち着いてネトサもエロゲも、ましてやオナヌーだって出来ないんだよ、だから出てけよ、オレはひきこもりでニートで、お前らが普段馬鹿にしてるキモヲタなんだよ、」
勢いだけで一気にまくし立てると、幽霊は驚きに目を見開く、
「……引くだろ?気持ち悪いだろ?こんなモサヲタなオレが。二次元にハアハアしてるオレが。……だから早く、出てってくれ。オレに構わないでくれ」
――情けなくも声が震えるオレ。格好悪いったらありゃしねえ。
自分で吐いた言葉に傷付くなんて、馬鹿らしすぎて笑えねえ。
「……何してんだよ、早く消えろって。…なんで死んだかなんて知らないけど、どうせリア充なお前の事だ、くだらねえ理由だったんだろ?
もしくは、天使に追われるぐらいだから相当悪い事したとか――」
と、そこまでで言葉が切れ、オレは息の詰まる奇妙な感覚に襲われた。訳も分からないうちに鈍い音と同時に体中に痛みが走る。
「――い゙ッ…」
「てめえ、今、なんて、」
ぐるぐる目眩を覚えながらも目を開けると、目前に怒りに燃える幽霊の顔があった。
じわじわと今の状況を理解する。
どうやら俺はこいつの逆鱗に触れるような事を言ってしまったらしい。
そして激情したこいつは、俺を怒りのまま殴り飛ばして馬乗りになった。床に打ちつけた頭も背中も足も痛いが、何より殴られた頬が痛い。
しかし頬をさする事も許されなくて、押さえ付けられた左手がぎりぎりと嫌な痛みを訴えている。
……こいつ、触れないはずじゃなかったのかよ?
「……な、っ、」
ひどい威圧感と恐怖感に、オレは言葉もうまく紡げずにただ閉口した。掴まれた所がひやりと冷たい。
倒されたオレの頭上にちょうど位置するパソコンから聞こえる、場違いなかわいらしい喘ぎ声だけが部屋に響いていた。
長々と続けてサーセン…
次ぐらいには終わらせようと思う!
ワ、ワッフル!!!
わっふるわっふる!!支援!
わっふる、わっふる。幽霊の死因が気になりますな。
>>504 801板だし、どんなにエロくても良いんじゃね?
余りにも特殊なエロの場合は注意書きすればOKだと思うよ。
二日も誰も書きこまないなんて悲しいじゃないか!
て言うか、オタクって健康オタクとかも入るの?
なんか「(健康グッズ)販売員×健康オタク」を受信してしまったんだ。
健康グッズでイケナイことされちゃう受けとか…
>>516 全力でありだと思います!!
健康器具はエロいことにいっぱい使えそうだWW
>>516 「健康のためなら死んでもいい」型の猪突猛進健康オタクが
怪しい口の上手い販売員に「これは健康のためになるんですよ」と騙され
あんなことやこんなことをされる電波が瞬間風速的に受信されました
マムシドリンクやスッポンとか精力がつくものを沢山食わせて、
ムラムラさせるんですね、わかります。
>>518 ちょwwwきんにくんしか思い浮かばなくなったじゃないか
「こんなことに使うものじゃないのに…っ!!アッー!!!!」
>>516です
なんか、健康オタクが案外好評で嬉しいwwww
523 :
風と木の名無しさん:2009/06/21(日) 09:51:09 ID:/SUjBVqEO
お姉さま方、
わんこリア充×本オタクはありでしょうか?
男子校設定で電波を受信しまして。
ありありです
わんこ!わんこ!(*゚∀゚)
ワッフル作ってくるよ!
ワッフル、ワッフル!
良かった。反応貰えて。
ちょっと頑張って形にしてくる!
モノマネ上手なリア充とアニオタとかどうだろう
532 :
530:2009/06/25(木) 21:19:44 ID:ZsMz3kTjO
ID変わってるかもしれませんが、530です。
>>531 お調子者っぽいリア充。
芸人やタレントのモノマネが上手くて、人懐っこい人柄も手伝っていつも話題の真ん中、のリア充。
対して人付き合いは苦手、しゃべり下手のアニオタはなんとなくリア充を敬遠していた。
しかしひょんなことから見せてもらったなつかしのアニメモノマネでリア充の実力に驚くと同時に少しだけ心を開く。
それが嬉しいリア充はアニオタをよろこばせようと、最近のアニメ(萌え系)をレパートリーに入れようとがんばる。
高校生設定でもいいが、サラリーマン設定でも萌える。
>>532 禿げた にやにやが止まらない
ワッフル100万個くらい用意しとくから早くそれを書きあげてくれっ…!!
ゲームばっかりしてるゲーオタのセーブデータを消去して
オタに泣かれるヘタレなんだか鬼畜なんだかよくわからない、幼馴染攻を受信しました…
セーブデータを消されたオタが怒り狂ってケンカになっても良い。
オタはゲームばっかりで構ってくれない。
いい加減苛ついた幼馴染みが電源コード抜いちゃう。
「あー!なにすんだよ!」
「うるさい!ばかっ」
「馬鹿はお前だよ!何時間かかったと思ってんだ!」
「お、お前が構ってくれないからだろ!」
とか言い争っているうちにガチュンにもつれ込むと良い
ゲームの電源コード抜いたときの反応はもっとひどいよ
怒るというよりもまず先に絶望する感じ
ましてやオタなら通常のプレイよりも色々面倒なことをしながら進めてるだろうし
電源コード抜くってのは
オタクからガン無視されたあげくに当て馬に相談に行ったら殴られるレベルの悪行
539 :
風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 10:12:54 ID:mn5taPb8O
精神面が弱ってるオタだと布団に引き込もって泣き出すレベルだな
ショックがでかすぎて飯も喉を通らない
なんとか復活しても電源入れたと同時に思い出してふと死にたくなる
要するに病む
攻め頑張れ
塞ぎこんだオタを見て、えらい事しちゃったなぁって落ち込む幼馴染。
多分、ゲームをやりこんで必死にデータ戻そうとすると思う。
喜んでくれるかなと思ったら、アイテム取り忘れてるだのレベル足りないだの言われちゃいそう。
でも、最後にぼそっと「……ありがと」っていうから勢いあまってガチュンって展開が希望です。
セーブデータを復元できるスーパーハカー(笑)な当て馬が現れても良い。
むしろゲーマーでもないのに得意でゲーオタに懐かれるのとか
幼なじみとか家庭教師のお兄さんとか
>>543 最初はちょっとウザったく思ったりもしたけど、段々ゲーオタの笑顔に絆されていけばいいなーっ!
age
801でデリケートゾーンをほじくっている
BL豚腐れマンコの特徴
・パソコン常に開いてる
・電磁波で頭やられて
る ・同性愛サロンでも我が物顔
・男性の振りが得意
・小さな女脳のせいで屁理屈、レッテル貼りしかできない
・人を傷付けるのが大好き
反論出来ないだろ?
「どうせコピペでしょ!私は違うもん!ブゥブゥ ブヒッ!スルースルー!!」って心境だろ?
・自分の非は 絶 対 に 認めない
追加だな。
わざわざ801板に出張してまで書いてく馬鹿に言われたくはないな…
あげ
前書いてくれた幽霊×オタの人いなくなっちゃったかな?
すごい好き
ワッフルを作る準備は出来ているのに
>>516じゃないが萌えたので書いてみた
でもなんの知識もないうえ文才がなく途中で諦めたんだが…誰か続き書いてくれないかなぁと期待してしてうp
「はぁ はぁ…、よし、あと20回…」
都内のアパートの一室。床にひいたマットの上に寝転び、健(たけし)は今日もストレッチに励んでいた。
僕は自他共に認める健康器具オタクで、棚にはサプリメントや何に効くのかよくわからないドリンク剤が大量に並び、指圧マッサージ用のゴム製リングから、ランニングマシーンまで大小の健康器具が転がっている。
気になったモノはすぐ試してみるが飽きるのもはやく、長く続けることはめったにないので効果は期待できない。
実際僕の体は、室内での運動ばかりの為真っ白で、筋肉も通常の生活を送っている人とあまり大差はない。仕事は市の公務員をしているが、それも大抵デスクワークだ。
しかし気休めでも、なにかしら健康に気を使っているという気持ちだけで充分。
なにもしないより全然いいし、なにより健康器具というのは使ってみるまでどう機能するのかわからない未知の感覚がいい。
男は機械をいじるのが好きだが、健康器具にはそれに匹敵するものがあると僕は思っている。
「よしっ…今日のノルマは終わり、と。
佐藤さんが来るまであと30分か、汗臭いと悪いしシャワー浴びとくかな」
佐藤さんとは、よく僕が健康器具を買っている"黒字フィットネス"の営業さんだ。
一度購入した器具に不備があり電話したところ、ちょうど近くに来る予定があった佐藤さんが謝罪も兼ねて商品交換に来てくれた。
僕の部屋に入った佐藤さんは最初多少驚いたようだが、「そんなに好きなら、うちの新商品のテストモニターをやってみないか」と誘われ、僕としても願ってもない申し出だったので受けることにした。
もう何度もモニターをして、報酬は異例だが商品そのものを頂いている。
話をするうちに佐藤さん自身とも少しずつ仲良くなってきて、最近ではプライベートの話をすることもあった。
歳は佐藤さんのほうが二歳下だが、しっかりしていて信頼できる人だ。
今日もなにか新しい商品を持ってきてくれるそうで、僕はわくわくしながらシャワーをあびた。
---------------
ここまでです…!ほんと消化不良で申し訳ない/(^0^)\やっぱチラシの裏にでも書くべきだったか
続き頑張ってみますが姉さんがたの力をお借りしたい…
ちょ、なんというすんどめww
続き気になるうううう
>>549 幽霊×ヲタの人です/(^O^)\
最近リアが忙しくて書けなくて……!
……言い訳ですごめんなさい。
今週乗り切れば暇が出来そうだからよかったらもう少しだけじらさせてくれ!
好きだなんて嬉しすぎるんだぜ…
百合萌えオタの話とか書いてみたい
「男同士?薔薇?キモイ、汚い、むさい男同士とか絵面的にも有り得ない、大体どこに突っ込むんだよ。
その点百合は「可愛い女の子×可愛い女の子」。至高。至高すぎる。エロでもピュアでも美しい。BLとかホントありえねぇ。」
みたいなオタがガチホモとか腐男子に優しく抱かれてしまう話が書いてみたい
>>555 わっふる大量に用意して待ってます!!
ぜひ腐男子×オタクでおながいします!!
みんなまとめてわっふる!!!
>>552 焦らしプレイとは鬼畜な姐さんだなw
ここは、ベタにシャワーから出てタオル一丁の健康オタと攻が
鉢合わせといく映像を受信しました。わっふる
>>555 百合オタが騎乗位でしぼりとられても良いのよ。わっふる
>>558 >>一丁の健康オタと攻が鉢合わせといく映像を受信しました
お前はおれかw
>>534じゃないけど、
>>551のように俺も受信してしまった……!
ちょっとだけ晒させてください。
「あぁああああっ!」
ブラックアウトした画面に噛りつかんばかりの勢いで駆け寄る。今まで色鮮やか……というよりも、毒々しいカラー
リングのモンスターを映し出していた画面が一瞬で真っ黒になってしまったのだ。そりゃあ絶叫もしようというもの。
俺の折角今日でLv150に達したというのに……しかも、レアドロップもあったのに……。
「ああ……俺のデモリションコメットがぁああ……!」
「うるさいなぁ、んなもん何とかなるだろっ! 子供じゃあるまいし、ちったぁ遊びに来た俺を構ってくれたってい
いじゃねぇかよっ!」
諸悪の根源は、俺の今までの努力なぞ全く知らずにそう言い捨てたやがった。こいつは何にも分かっちゃいな
い。俺の連日の洞窟周回も、リューカー法でGCに掛けた負担も、何より俺の怒りも。
いくら温厚誠実……もとい、気弱で意気地なしの俺だって、こんなことされれば堪忍袋の尾が切れる。俺は思
わず激昂して、長い髪を振り乱して無二の親友に怒鳴り散らした。顔全体……特に目頭が熱く、ふとした弾みに
泣いてしまいそうだ。
「お前……もう帰れよ……! 帰れ! 馬鹿野朗!」
「お、おい……そんなに怒ることないだろ……たかがゲームのデータで……」
ヤツはようやく事態を察したらしく戸惑いだしたが、また言わなくても良い一言を付け加えやがったので、俺の
怒りをますます増長させる結果となる。ついに俺の涙腺が堰を切った。
「ば……馬鹿ぁあああっ! 帰れ! 帰れよ!」
「いって! いてぇって! 分かったよ! ごめんって!」
手当たり次第に散乱するゲームカセットを投げつけ、叫び、怒りの程を教えてやる。俺はもう、こいつを殺して
やりたいとすら思う。感情が促すままに、どんどん部屋からヤツを押し出した。そしてドアを乱暴に閉めて、素早く
鍵を掛ける。
「お、おいっ! 健太! ごめんって! 悪かったよ!」
「バカ慎二! 帰れ! もうお前と話したりなんかするもんか! 帰れぇえっ!」
ドアをノックして呼びかける信二の声も無視して、俺はベットに飛び込んだ。布団を頭まで被って、猫のように丸
くなる。何故だか、頭が痛かった。
「バカ……ちくしょぉ……!」
「おい! 健太ぁ! おぉい!」
暫くは空しく響いていた声も俺が答えないことを理解したのか、やがて収まった。階段を降りていく音が聞こえ、
信二が帰ったことを俺に知らせた。
「うぅ……えぐ……ふっ……!」
情けないことに、俺は泣いていた。ゲームのデータは我々「オタク」と言われる人種にとって、何物にも変えがた
い価値がある。アイツにはそれを理解出来ないのだ。幼馴染だというのに、百八十度違う人生を辿って来たのだ
から。
それは小学生時代から顕著に表れる。
小学生時代、俺はドッチボールをやっても隅っこで避けるのに必死。
アイツはボールを取るのも当てるのも上手で、その地位のままクラスの纏め役になっていった。
中学生時代、内向的な面が現れだした俺は、裏でこっそり虐めにもあった。一時は登校拒否染みた行動も取っ
たっけ。
一方でアイツはバスケのキャプテン。女子にもキャーキャー言われて、クラスじゃ学級委員。勉強も出来なかっ
たくせに。
でも、何の因果か違う高校に進んだ今でもこうやってアイツは絡んでくる。おかしなヤツだし、話も合わない。正
直ウザいとも思ってた。でも、根性なしな俺はそれを伝えることも出来なかった。
それでも黙ってれば……根本的な違いが、今日みたいに亀裂を生じさせるのも当たり前だ。
嗚呼馬鹿馬鹿しい。放っておいてほしい。現実の友達なんて、俺には似合わない。ネットで話す名無しだけで、
俺は生きていけるんだ。
ぶつぶつと呟くように反芻していると、俺はいつの間にか眠っていた。
今はこれだけなんです。ごめんなさい。
もし、もしもだけど……需要があったら、今少し書いてみようかと思ってる……。
ワフーワフー
ワッフル製造機を10ダースくらい注文してきた
需要ならここにあるぞー!わっふる
わっふる!わっふる!
帰ってきたら反応あって嬉しかったので、ついつい加速度的に書いてしまった……。
ではちょっと晒してみる!
今しがた思いっきり蹴り上げた空き缶が、綺麗な放物線を描いて青空に舞った。缶は道路に落ちて醜くひしゃ
げる。今の俺の機嫌を体現したかのように。
「ちっ……ゲームごときで……ガキじゃあるまいし……!」
腹の底で鉛が沸騰しているかのようだった。粘り気のある赤黒い情動が、絶えず混ぜっ返されているのだ。獣
のごとく低く唸りながら、俺は先ほどの光景を幾度も思い返していく。涙目の健太。馬鹿という言葉。あいつらしく
ない、感情剥き出しの行動。
勿論、俺に非があることは頭の隅っこで理解している。ただ、あいつが見ているのが画面ばかりだったのが気
に食わなかったというだけで。久しぶりに見た微笑も、必死な顔も、全部画面に向けられているのが腹立たしかっ
ただけで。
……なんでだろう、こんなに一々敏感に反応してしまうのは。
そんな疑問がふと脳裏を過ぎる。ふと我に帰ったとき、俺は青空を見上げて馬鹿みたいに突っ立っていた。
頭を振って、疑問を打ち消す。決まっている。アイツが心配だからだ。一体どれだけの間外に出てきてないと思っ
ているんだ。高校に入学した時から逆算して、もう一年と半年はゆうに過ぎ去った。
家が近いからというだけで、週に三日も通えるものか。それなのに、それなのにアイツは。
こんなに毎日のように通っているのに、何故あいつは俺を見ようとしない?
俺以外に誰か来るわけでもない、一人っきりで家に引きこもってなお、どうして救いを求めてくれない?
怒りが沸騰を通り越して蒸発しているみたいだ。何とも形容しがたい、あえて言うなら諦観という言葉に近い虚
しさが混じった。色で例えるなら、もう変化のしようがない黒。
しかし、このままでおれない。何とか信頼を回復させなくては、本当にアイツは腐ってしまうかもしれない。外界
との唯一の繋がりが、途絶えてしまうことになるのだから。
家族も、他の友人も、とうに健太と関わるのを諦めた。ただただ静観することを選んだ。でも……だからこそ、俺
一人だろうと、そんな風にアイツを切り捨てて進みたくないのだ。
──かつての、そして今の親友として。
「健太……」
ぽつり、名前を呼んでみる。
そして冬場の澄み切った空気を大きく吸い込むと、俺はぐっと腹の底に力を込めた。再度頭を振って、決心を
新たにする。
俺は──アイツを、助けたいのだ。
「となれば、だ」
携帯電話を取り出しながら、一人ごちる。まずは仲直りをすべきだろう。そのために必要な人材を手繰り寄せる
ため、俺は電話帳を順繰り見ていった。百件以上にも及ぶ人を、一人一人思い浮かべながらキーを操作する。
『か』行の人物が終わった時、手が止まった。
『ダイちゃん』という登録名の人物の欄だ。センターキーを押せば、携帯電話の番号やアドレス、生年月日等が
表示される。そして、その人を更に深く思い浮かべた。
高校のクラスメート、入間大輝。通称ダイちゃん。並々ならぬ運動神経を持ち、ルックスも十人並み、加えてコミュ
ニケーション能力はそれ以上という超完璧人間。クラス委員と生徒会副会長を兼任し、誰から話を聞いても好人
物。そうでありながら、一番の趣味はゲームやパソコンだと言う。つまり、ちょっとおかしなヤツだった。
だが、今この時において、これ以上の人材はない。メール画面を開くと、手早く用件を書き込んだ。
『明日の放課後、話があるんだけど時間取れねぇ?』
逆に収集つかなくなった……投稿しても許されそうなら、ちみりちみり書いてみる……。
コソーリ534だけど
>>565の姐さんにワッフルを捧げる
つ#######
前に書いた声優×オタクの続きです。
今回はちゃんと中の人登場してますが、結局エロには持ち込めんかった……。
携帯からなので改行変で見づらかったらごめんなさい。
====================
もうすぐ友衛くんと待ち合わせの時間だ……。
久しぶり会えるのは嬉しい反面、かなり気まずい。
あの“事件”の翌日、冷静になった俺は早速グーグル先生にお伺いを立ててみた。何件か皓役のヨーグル・ブルーは宮野友衛じゃないかという感想は見かけたが、やはりみんな憶測の域を出ないものばかり。
俺も結局確証を得られず、皓の中の人が友衛くんかどうかは判らずじまいだ。
思いきって本人に直接尋いてみようか、でももし俺が友衛くんの立場なら絶対にイヤだ。だが気になる、気になるよ、あの可愛い声で喘いでたのが友衛くんなのかどうか!
悶々と思い悩んでいた俺の前に、問題の当人は笑顔を浮かべて現れた。
「久しぶり。最近メールなかったけど、崇史(たかし)忙しかったの?」
「あ、うん、まぁ。それより、友衛くんメガネかけてるけど目悪かったっけ?」
もちろん俺なんかが忙しかった訳もなく、単にヨーグル・ブルーの正体が友衛くんなんじゃないかと思ったら動揺して連絡できなかっただけだ。
「いや、これ度は入ってないよー。どう、似合う?このピンクっぽい色のフレーム可愛くない?」
「う、うん。いいと思う。友衛くんに似合ってるよ」 「でしょー?今日久しぶりに崇史に会うから新調してみたんだ」
友衛くんが下から俺を覗き込んで笑いかける。
ふいに近くから微かに柔らかな甘い香りがした。
俺より背が低いせいでどうしても上目づかいになってしまうからだが、なんで俺より年上なのに可愛げのある仕草に違和感ないんだろう。
優しい笑顔にオシャレなメガネ、さらに可愛い仕草と、女の子にモテ要素ありまくりじゃねーか。
なんか一つくらい俺にもその要素分けろ。
連れて行かれた店は席がカーテンで区切られ、外からは見えないような半個室状態になっている。席ごとの感覚は広く、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
週末だからか席はほぼ埋まっていたが、友衛くんが予約を入れてくれていたので俺たちはあっさりと案内された。
店内の照明はほの暗く、会話の邪魔にならない程度に音楽が流れている。
どう考えても女の子が喜びそうな店じゃないか。
俺が女の子だったら喜んでるねチクショウ。俺には当分、ひょっとしたらずっと縁のない店だ。
それぞれ飲み物を頼み、以前にも来店したことのある友衛くんがお勧めの料理をいくつか注文した。
「なぁ、友衛くんアルコール頼まなかったけど明日仕事あんのか?今日大丈夫だった?」
「明日はオフだし心配ないよ。ただ昨日も飲んだから、今日はちょっとお酒は控えておこうかなーと思っただけ。崇史はおれに遠慮しないでどんどん飲んでよ」
「それならいいんだけどさ。それにしても……、ここって雰囲気いいけどカップル向きのとこじゃ?」
「そうかなー。こういうとこの方が落ち着いて話せるでしょ?崇史と会うの久しぶりだしさー、ゆっくりしたかったんだよね」
こういう感じのとこ苦手?と、また可愛らしく小首を傾げられる。
だから男の俺相手にそんなことされても……。女の子相手にやった方がいいと思うんだが。
「いや、落ち着いてていい店だと思う。俺がこういう雰囲気の場所に縁がないだけで……。女の子が好きそうだよな。デートとかに良さそう」
――まぁ俺なんかにそんな相手いな、と続けようとしたら、何故か友衛くんが少しむくれた顔を見せていた。
「ふぅん。知らない間に崇史、彼女できてたんだ?」
「いるわけないだろ、俺なんかに。友衛くんならともかく……」
「なんだ、いないの?そうだよね、崇史だもんね。でもおれも一緒、いないよー」
途端に友衛くんは笑顔全開になる。
何がそうだよね崇史だもんね、だ。そうだよ、どうせ俺なんか女子と縁がないよ。最近リアル女子と会話したのはコンビニ店員さんだけだよ。
あれを会話と言うならば、だけどな!
俺は勢いにまかせてグラスの中身を一息に呷った。
「もったいねーな、友衛くんはモテない訳じゃないんだろ?俺が友衛くんなら即、彼女作るけどなぁ」
「まぁ、そりゃあ適度にはねー。でも自分が好きな人からモテないと意味ないんだよ?」
全くリア充はこれだから……。俺は新しく頼んだお酒をまた勢いよく口にした。
あれやこれやとくだらない話をしながら俺はよく食べ、よく飲んだ。料理もおいしいし、友衛くんとしゃべるのはやっぱり楽しい。
俺も払うと言ったけど、結局は友衛くんにご馳走になってしまった。
店を出ると夏場特有の生ぬるい夜気がまとわりつく。それと共に、また微かに柔らかな甘い香りが届いた。
「今日さ、崇史のとこに泊まっててもいい?明日休みだしさー、もっとゆっくりしたい。でも突然お邪魔したらおばさんとおじさんに悪いかな」
「友衛くんなら大丈夫だよ、母さんも喜ぶ」
友衛くんが泊まりにくるなんて久しぶりだよなぁ、小さい頃を思い出す。
段々とお酒が回ってきたらしい、俺はずっとふわふわとした心地でいっぱいだった。少しずつ眠気が襲ってくる。
母と挨拶を交わす友衛くんを置いて、俺はおぼつかない足取りで二階の自室へと向かう。
風呂に入んなきゃ……と思いつつも、そのまま力がぬけて俺は床に丸まってしまった。
――カシ、タカシ。
なんか俺を呼ぶ声がする。頭を軽く撫でてくる手つきが優しく、無意識に擦りよると、また独特の甘い香りが鼻孔を掠めた。
――あ、友衛くん、いい匂いする。
思ったことが声に出ていたらしい、もうシャワー浴びたからフレグランスは落ちてるよ。寝ぼけてないで崇史もお風呂入っといでと返された。
「でもやっぱり友衛くん、いーにおいする……」
「あんまり煽るようなこと言わないでくれるー?お風呂入らないと体ベタベタして気持ち悪いでしょ、ほら」
そう言って抱き起こそうとしてくるが、起き上がるのが面倒になった俺は力を抜いて友衛くん胸に上体を預けた。
意図せずまるで抱きつくような体勢となる。
友衛くんが息を詰める気配がして「もう我慢するのムリ……。ごめん、崇史」言葉の直後に俺の顔は上を向けさせられ、友衛くんの唇が俺の唇に重ねられた。
唇が離れ、再び別の角度から唇が寄せられ――って、何してんの友衛くん!?何されてんの、俺!?
いまや眠気は完全に覚めている。シャワー浴びるというのを口実に、俺は慌てて部屋を飛び出したのだった。
わっふるわっふる!
ワッフルワッフル
おぉぉ…これはどちらが攻めでも受けでも萌える…
わっふるわっふる!!
>>566 事態更に悪化フラグキターw
助けを求めるなら、リア充じゃなくてガチオタが正解だよな
わっふる
>>571 部屋を飛び出す→シャワー浴びる→乱入される
というコンボ画像を受信しました。
わっふる
ゲーヲタも声ヲタもわっふるわっふる!
いやむしろ助けを求めたリア充と受けが仲良くなるフラグじゃ……
わっふる!わっふる!
幼馴染リア充×ゲーオタの人です。
やたら文字量多くて、読み辛かったらすいません。
そしてますます暴走する話の拡大度ったら…。
目が覚めたら、外は真っ暗だった。
昼間は閑静な団地が見える窓に、腫れぼったい目をした俺が映る。やっぱり、頭が痛かった。
窓に映し出されたのが、まさに今の俺だ。唯一の外界と接続する窓たる友人を自ら遠ざけて、薄暗い部屋に一
人。そして、ますます孤独を実感する辛さを増幅する。空想に耐え切れず、俺は跳ね上がった。
ゲームケースを蹴り飛ばして立ち上がると、鈍った体の感覚が戻ってくる。耳にはリビングの賑やかさが、鼻に
はいつ干したかも分からぬ自分の布団の臭いが、目には起動したパソコンの画面が。これだけが、俺の世界。
──アイツなんか、要らない。
覚醒とともに思い出した苦い記憶を、俺は真っ向から否定する。後悔なんかしない。一人でこうやって、出来る
限りを生き抜くんだ。現実なんか、見たくない。友人や家族なんて、そんな現実的なものは見たくない。
もとは勉強机だったデスクの中央に鎮座するキーボードを見つめる。椅子に腰掛けて、無意味な文字列をひ
たすら打ち込むのだ。そうすれば、忌まわしい家族の声も紛れるから。
暖房器具のない、冷えきった部屋。かじかんだ指を擦りながら、黙々と文字を辿り、それに関する文字を打ち出
す。機械的に、作業的に、感情は時に押し殺して、時に爆発させて。その方が、俺は楽。
コンセントの抜けたゲームハードに目もくれず、俺はただ祈るように画面と対峙した。
カタカタというキーを叩く音と、リビングのテレビから漏れる耳障りな笑い声と、暗闇と。いつ押しつぶされるか分
からない、俺だけの戦場。こんなところにアイツは来ないほうがいいんだ。知られたくないし、教えたくもない。
それなのに……どうしてか分からないが、頭痛が収まらない。
「めっずらしいじゃん。お前が部活おサボりなんて」
ヘッドフォンを外した途端に飛び込んでくる、ややキーの高い声。さっきまで聴いていた、流行のポップ歌手に
ちょっぴり似ている。こんな喧騒の中でもよく通る、少年らしい声だ。平均より頭一つ分背が高い俺のこと。声のし
た方向を見やれば、ひらひらと手を振る人影が見えた。
「……ちょっとな、いいだろ別に」
大型ファストフード店の片隅、ポテトを貪りながら小憎たらしい笑顔で笑っているのがダイちゃんだ。理知的な
眼鏡と、短い黒髪が妙に似合っている。阿呆っぽくて気さくなのだが、こいつに勝てるのは身長くらいのものだ。
一通りやりあったので、片手に持ったワンコインのジュースとハンバーガーを置いて正面に腰を降ろした。その
途端、ダイちゃんが興味津々という様子で乗り出してくる。
「相談って何? 恋? 恋か?」
「親父入ってるぞダイちゃん。見た目は中学正の癖に」
「う、うっせぇよ……俺だってお前くらい身長欲しいよ……」
唯一俺が勝っているものにして、この完璧超人をやり込める方法。それが身長。百六十センチ弱という、下手を
すれば小学生にも見られかねない身長こそが、ダイちゃんのコンプレックスなのだ。色素の薄い肌が作り出す童
顔を加えると、なお効果的。そして指摘されると、こういう風にたじろぐ。実に面白い。
「あと……頭一つ分くらい……あっても……」
「はいはい、牛乳飲もうね」
「飲んでるよ! 毎日ワンパックは飲んでるってぇの!」
「……一リットル……? そりゃ飲みすぎ」
子供染みたやり取りではあるが、こういう雰囲気って良いものだと思う。清々しいというか、心地よいというか。
……アイツも、この良さを知ってるはずなのに。
そう思って、本題を思い出した。ついつい本題が歓談に埋もれそうになってしまうのは、俺の記憶力の問題だ。
それならば、思い出したときにさっさと切り出すに限る。
「ねぇ……背の伸びる牛乳の銘柄って無いの? シンジの好きな銘柄なら伸びそう」
「それはそうとして、だ。本題に移ってもいいか?」
「……いいよ。何?」
ダイちゃんは俺の真面目な声色を敏感に感じ取れる。素早くモードを切り替え、俺に合わせたやや低い声で
応じた。眼鏡を外し、ツルを軽く咥える。彼独特の癖で、こうすると頭が速く回るらしい。レンズを通さなくなると、
幾分眼光が鋭くなった気がする。
「あのさ、ダイちゃんはゲームには詳しいよな」
「そりゃね……ゲーム?」
ダイちゃんが眉を寄せた。それもそうかもしれない。ゲームの話でこんなにもったいぶったりする者はそうそう居
ないだろう。それでも、今の俺には切実な問題なのだ。
「それで──って知ってる?」
「ああ、知ってるけど……大手メーカーのオンラインゲームだな。色んな機種に移植されて、結構な人気だそう
だ。まぁ、ジャンルがジャンルだけに、そういうの興味無さそうなお前の口から出るとは思わなかったけど……」
言いながら、今度は口が曲がった。合点がいかないという表情そのものだ。それもそうだろう。俺がダイちゃんと
ゲームの話をしたことなんて、未だかつて数える程しかない。
「ちょっと、さ。そういうの好きな友達のデータを無くしちゃってよ……どうにかなんないのかなって思って」
理由を簡潔に、かつ重要な点を回避しながら説明する。勘の鋭いダイちゃんは訝しげな顔を保っていたが、と
りあえず納得しておくことにしたらしく、少し目を閉じて考えると話を進めてくれた。眼鏡のツルを噛む音が妙に大
きく聞こえたのは、俺も少し緊張していたからかもしれない。
……あいつのことは、出来れば他人に教えたくないから。
「ふぅん……で、俺に相談に来たということですか」
「そういうこと。データの復旧とかさ、出来ないのかな?」
「無理」
俺の解説した動機同様、簡潔な返答だった。思わずあっけに取られる。だって、ダイちゃんは……。
「ダイちゃん、前にそういうの出来るって言ってなかったか!?」
「出来るよ。でもね、あのゲームじゃそうはいかないんだよ」
勢いのままに立ち上がった俺を見て、ダイちゃんは手で制した。座れとでもいうように、掌を下にして上下運動
させる。溢れ出す焦燥の出鼻を挫かれた俺は、座るしかなかった。
ダイちゃんは俺が座ったのを確認して、話を継いだ。
「あれね、オンラインゲームなんだよ。しかも最新の。たくさんの人が繋がるってことは、違法に手に入れたアイ
テムがゲーム世界に氾濫しやすいってことだからね。だから、セキュリティが厳重なんだ」
「で、でも……それじゃあ……マジかよぉ……」
「まぁ待てって。話は終わってないぜ? 方法はあるよ」
がくんと首をうな垂れた俺に対して、ダイちゃんは話を続ける。ツルを噛んだ童顔が、一瞬仏様に見えた気が
する。もしかして、セキュリティを突破する方法でもあるのか?
「オンラインゲームなら、逆にそれを利用することもできる。つまり、物々交換」
「……えっと……ごめん。よく分からない」
「だから! ネットには君の友達と同じアイテムを持ってる人が沢山居るでしょ! 何らかの方法で、それを貰え
ばいいんじゃない?」
なるほど……確かに、それならあるいは何とかなるかもしれない……。そうと決まれば……。
「ただ、この方法は……」
「ダイちゃんありがと! これ奢りね!」
「ちょ、おいっ!」
俺は乱暴に千円札を叩きつけて、一目散に駆け出した。……まずはゲームを買わないとだな。
駅前のゲームショップに向けて全力疾走している俺には、ダイちゃんの言いかけた言葉は届かなかった。
ただ、最後のダイちゃんのため息は聞こえたような気がする。
わっふるわっふる!!
幼馴染リア充はちょっと病み気味だなw
わっふる
>>578 も萌える・・・(*´Д`) ダイちゃんもいいキャラしてる
わっふるわっふる!!!!
586 :
585:2009/07/21(火) 22:11:59 ID:xSIuPzr9O
>>586 ウホッ、良いBL!
不思議系腐男子×隠れヘタレオタ萌え
>>586 ガチすぎワロタw
水沢受けかと思いきやこれはこれでいい萌え
>>586 ガチすぎだろwwwww
大好きだwwww
あ、これ4まであったんだ
普通にいい話過ぎて、最後ちょっと泣きそうになった
水沢かっこよすぎる
この更に続きがきになってしょうがない。1年前か・・・
592 :
風と木の名無しさん:2009/07/27(月) 21:44:47 ID:msBGK6Vo0
ぐだぐだと長いんですが、投下します。
暇つぶしにでもなれば幸いです。
593 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:46:57 ID:msBGK6Vo0
なんか落ちてる。
桜井の頭に浮かんだ言葉はそれだった。
落ちている”それ”の傍へ屈み込み、まじまじと見つめる。
「人間……。てか、男。あ、これは……」
桜井の目の前にいる男はまだ若く、桜井と同じ大学生くらいだろう。汚いアパートの外階段の前に寝転んでいる男の髪は茶髪で、
着ている服は金をかけてお洒落をしていると一目で分かるもの。
桜井は小さく唸った。
俺はこの男を知っている。
「え、と。み、御手洗くん?」
声をかけても反応はない。
顔を近づけるとぷん、と酒臭い匂いが鼻をつく。
整った顔とこの酒の匂いの取り合わせは最悪かもしれないな、と思いながら、仕方なく桜井は御手洗の肩を揺する。
多分呑みすぎているのかもしれない。
急性アルコール中毒ではないといいな、と思いながら肩を揺すり続けるものの、御手洗は反応が無い。思わず焦ると、
「あとごふーん」と間抜けな声が聞こえ、肩から力が抜けた。
「御手洗君」
あとごふん、あとごふん、いやごじかん。呂律が回らないままそんなことを言い続ける御手洗に、桜井はますます呆れた。
いくら冬で無いとはいえ、こんなところで寝ていたらどんな目にあうか。
桜井は、御手洗を見つめた。
御手洗とは同じ大学で、同じ学科で同学年だが、会話をしたことがない。年中バイトに明け暮れ、たまの休みは漫画を読み
漁ったり小説を書いたりしている典型的なオタクである自分が、常に女をはべらせている御手洗とは接点を持ちようが無い。
「御手洗君、ここは君の家ではありませんよ。僕が住んでいる、アパートの階段の前です。職務質問にあうよ。御手洗君?」
声をかけても、その口から出るのは「あとごじかん」
こいついつまで外で寝るつもりだ。本当に外で五時間寝せてやろうかと思うが、このままではなんだか可哀想で、放っておけ
ない。
桜井は仕方なく、自分とそう体格が変わらない御手洗を担ぎ上げた。足元が危なく、これで死んだら本当に笑えない、と思い
ながらなんとか自分の部屋までたどり着いた。
594 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:48:03 ID:msBGK6Vo0
いつもの習慣で朝の四時に起きてしまう。
桜井は眠るときに傍にいつも置くようにしている手帳を確認し、ずるずると突っ伏した。
「今日、休みじゃん……、バイト。しかも、どっちも」
桜井は二つアルバイトを掛け持ちしている。一つは早朝、数時間のコンビニのアルバイト。もう一つは夕方からの居酒屋の
アルバイト。
早朝のコンビニのアルバイトは最近、授業数が少なくなってきてから始めたものだが、課題と居酒屋のバイトに追われてい
た以前と殆ど忙しさは変わらない。だから、体はまだもっている。
その代わり、「休みがある」という感覚を失っている。
今日は授業もない日だ。なんという偶然だ、と寝返りを打ち、そこでぎょっとした。
知らない男が寝ている。
しかし、数秒後には「あ、御手洗君を泊めたんだっけ」と呟いていた。
御手洗は桜井に引き摺られて布団の上に投げ出されると、「寝たい寝たい」と主張し、そのまま寝てしまった。おかげで桜井
は畳で雑魚寝することになったが、兄弟が多いなかで育ったのでなれている。
さて、この男をどうしよう。
桜井は黒縁の冴えない眼鏡をかけ、立ち上がった。
二度寝はしたいが、とりあえず味噌汁を作って、それを冷蔵庫にしまってからにしよう。そんなことを思いつつ、台所へ向かった。
595 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:49:20 ID:msBGK6Vo0
味噌汁を作り終え、冷ましている間にシンクに溜まった食器類を洗っていると、ぎしりと床がきしんだ。
振り返ると、寝癖をつけたままの御手洗がこちらを見ていた。
「あのー、すみません。ここ、どこっすか」
「俺の部屋です」
桜井は食器に顔を戻し、泡を水で流す。整った顔立ちの御手洗を直視しているのは嫌だった。
「御手洗さん、ここのアパートの外階段の前で寝てたんで、運んだんです。余計なことして申し訳ないです」
別に謝る必要はないんだよな、俺。そう思いながらも、一応下手に出る。
「あ、いや、そんなことないっす! いやもう、マジで!すんませんした!」
慌てた声に思わずにやけそうになった。多分、この男と会話をするのもこれっきりだろう。そんな思いがあり、「いや別に構わないですよ」
と答えながら、桜井は食器を全て水切り籠に入れた。
タオルで手を拭き、振り向くと御手洗が申し訳なさそうに立っている。
「あのー、俺の名前、知っているっつーことはぁ、あれですか。俺と同じ大学、とか?」
「同じ学科の桜井です」
「え、あ、さくらいさん…」
頭をがりがりと掻く御手洗は全く桜井のことを知らないようだった。それもそうだろう。桜井は大学では友人がおらず、唯一の話し合い手は、
離れ離れに暮らす兄弟たちなのだから。
596 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:49:57 ID:msBGK6Vo0
「御手洗さん、味噌汁、食いますか」
きょとんとする御手洗の前で「あ、飲みますか」と訂正すると、御手洗はぎこちなく「お、お願いします」と頷く。
「じゃあ、あの、適当に布団畳んで、テーブルのとこにいてください」
「え、いや、俺、手伝いますよ」
「いいですよ、たいしたことじゃないんで」
半ば拒絶するように味噌汁に火をかけ始め、冷蔵庫の前へ行くと「すんません」と小さな御手洗の声が聞こえ、御手洗は布団を畳みに行ったようだった。
うちの兄弟は全員、コミュニケーションが下手だな。
そんなことを思う。
兄も、自分も、友人と呼べる存在がいないに等しい。
兄弟で一緒に居すぎたからかもしれないし、忙しすぎたからかもしれない。
一番上の兄は優しいがゆえにいつも貧乏くじをひいているような男で、工場で黙々と働き、金の殆どを家族に与えている。二番目の兄は現実主義
の塊に見えて、時々夢想家。二番目の兄も自分と同じように学費のためにアルバイトをして大学へ通っている苦学生のため、それが支えになって
もいる。
母の度重なる再婚のため、二人とは血が繋がっていないが、一緒にいた時間が長すぎたせいか、根っこにある部分は同じになってしまった気がする。
冷蔵庫から適当におかずになりそうなものを取り出し、味噌汁のもとへ戻った。
味噌汁は適度に温まっており、いい匂いがした。
597 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:51:23 ID:msBGK6Vo0
御手洗は味噌汁しか飲まなかったが「うめえっす、マジ最高っす」と繰り返し、そしてそのあと、一時間寝てしまった。桜井も一緒に二度寝をして
しまったので、今度は御手洗に起こされ、「マジすんませんした!」と謝られた。
「あの、俺、酒癖悪くて。もうマジ、ありえねーっすよね。ほんとう、あの、桜さんに拾われて良かったです」
「……桜井です」
「えええあああ、マジすんません!」
土下座をしそうな勢いで謝る御手洗に「いやいやいいです、いいです、そこまで必死にならないでも」となだめ、桜井は御手洗が顔を上げたときには
疲れ果てていた。
正直、見捨てればよかったのかもしれない。そう思った。
「あの、本当、ゴチでした!あと、泊めてくれてありがとうございました!ええっと、このお礼は必ずしますんで!」
「いやあの、電車、動いているよ。帰ったら?」
「え、あ、そうっすね!」
最後は追い出すように御手洗を外に送り出したが、御手洗は「マジ、感謝してます!」と言いながら爽やかに帰っていった。
桜井には、その爽やかさが理解できず、とりあえず寝たいと思った。
桜井が三度目に起きたのは二番目の兄の足音だった。
二人の兄には合鍵を渡しているので、二番目の兄がいるのは別段珍しくない。
目を覚ました弟を見るなり、兄は「お前、みらくる学園シリーズと、魔法少女りりーな、どっちが萌える?」と聞いてきた。
どちらも今、オタクに大人気の美少女アニメで、桜井は寝ぼけながら「りりーなのゆりりん萌え」と答えた。
「ゆりりんかー。兄貴はあやの萌えだって」
「兄ちゃんは?」
桜井はずるずると這いながら、テーブルに頬杖をつく。一番上の兄は「兄貴」、二番目の兄は「兄ちゃん」と呼んでいる。
「俺はりりーなだったら、やっぱり主人公のりりーなだな。おてんば少女萌え。な、兄貴もお前も、みらくる学園シリーズは好きじゃねえの?」
598 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:53:08 ID:msBGK6Vo0
みら学はなー、巨乳ばっかでちょっとー」
「兄貴と一緒のこと言ってるよ。さすが兄弟」
舌打ちする兄に「兄ちゃんも兄貴も流石兄弟と思うよ、俺」と笑った。
幼い頃、夕日を見て、一番目の兄が「空が泣いているみたいだ」といい、その事実を知らない二番目の兄が「夕日は空が流す赤い涙みたいだ」
と言ったことがあった。桜井はそのことを兄たちには言わずに、自分の心にそっとしまっておいた。幼いながら、二人の絆のようなものを、
自分のうちに大切にとっておきたいと思ったのかもしれない。
二番目の兄は、長い前髪をうっとおしそうに摘みながら「兄貴と同人誌出すけど、お前、参加する?」と聞いてきた。
「え、ジャンル、何?」
「りりーな。百合カプオンリーのつもりだけど」
「うわー、超参加したい。でもはずかしー。兄弟で合同誌!」
「しょうがないだろー、三人ともオタクなんだからよ」
「時間あんの、兄貴たち」
「萌えのためならなんでもやるさ」
桜井は苦笑した。全く、かっこいいんだか、悪いんだか。
「バイトがんばろー」
そう言うと、兄が首を横に振った。
「ゲスト扱いにしてやるよ。末っ子よ、金の心配ならするな」
兄が安っぽさが目立つ腕時計を見、立ち上がった。
「兄貴面くらいさせろよ、こんなときでもさ」
にやりと笑った兄に申し訳なくなりながらも、ありがたくその提案を受け入れた。きっと断っても、兄たちは「いいよいいよ、金なんて」と断る
のが容易く予想できたからだった。兄たちは、自分に甘い。弟に甘くしているほど余裕はないはずなのに。
「邪魔したな。俺、帰るわ」
「うん」
忙しい合間を縫って会いに来た兄の愛情が嬉しく、恥ずかしい。こんなこと、メールで済むことなのに、兄たちは存在を確かめるように時々会い
に来てくれる。兄が帰ったあとの部屋で、桜井は壁にもたれてため息をついた。
「あー、なんか」
さみしい。そう続けそうになり、慌てて打ち消した。
「眠い」
桜井は目を閉じた。大丈夫。夢に沈んでしまえば寂しくはない。いつも、夢は幸福だから。
599 :
拾い物:2009/07/27(月) 21:54:28 ID:msBGK6Vo0
とりあえずここまで。中途半端ですみません。
ワッフルワッフル!
つ、続きがきになる〜
ワッフル!!!
御手洗×桜井も気になるけど兄貴達とのほのぼのも萌える
わっふるをお供えしていきますね。
つ###############
・・・#####⊂三(°Л、 °)モグモグ
>>585 はげ萌えたwww
水沢が受けだと思ってたら…超いい
>>599 萌えたああああ!
敬語な末っ子かわゆす
リア充がちょっとバカっぽくて萌え。
兄とお手洗いが弟をとりあう予感がビンビンするぜ。
609 :
拾い物:2009/07/29(水) 19:02:26 ID:xwEuDdRP0
わっふるたくさんありがとうございます。また途中まで投下で申し訳ない。
610 :
拾い物:2009/07/29(水) 19:04:09 ID:xwEuDdRP0
翌日、大学へ行くと、御手洗と偶然会った。
「あ、桜さん!」
「桜井です」
「桜井さん!昨日はありがとうございました!」
高校球児のように爽やかに、なおかつ礼儀正しく頭を下げる御手洗に困惑しながらも、桜井は両手で相手を押し戻すような仕草をしながら「べ、
別にいいから」と言った。
御手洗は明るく「今日、昼飯、一緒に食いませんか?」と言ってきた。
内心、桜井は蒼ざめた。御手洗がいつも一緒にいる男女のグループを思い出す。
派手で、他人を小ばかにすることが楽しげな、そんな軽薄な、それでいて明るい人々。
勘弁してくれ!そう叫びたかった。あのなかにいったら、自分は完全に笑いものじゃないか。
「お、俺、課題あるから、図書館行ってやらなきゃ。そ、それに、バイトもあるし」
「え、じゃあ、夕飯は?俺、昨日の礼におごりますよ」
願っても無い申し出だが、桜井は首を横に振った。
「ごめん、その時間もバイト」
「あ、そうっすか」
いかにも残念です、というように肩を落とした男が信じられない。ここまで律儀な男も珍しいものだ。
「あ、じゃあ、俺、用事あるから」
桜井はそそくさとその場を後にした。
目立つ男とこれ以上、地味な自分が一緒に居ることが耐えられなかった。
611 :
拾い物:2009/07/29(水) 19:05:00 ID:xwEuDdRP0
大学の人気のない場所にある、ベンチに座り、桜井は課題をしながら固形栄養食を齧っていた。兄貴たちに見つかったら殺される、と思った瞬間、
携帯電話がズボンのポケットのなかで震え、びくりと体を震わせた。
「はい」
慌てて固形食を飲み込むと、「やっちゃん?お兄ちゃんだけど」と一番目の兄の声が聞こえてきた。
「あ、兄貴。ひさしぶり」
「ひさしぶりじゃないよ。花ちゃんにも電話してないんだって?きょうくんが会いに行ってなかったら、そのうち干からびて死んでるんじゃないか、お前」
きょうくん。その言葉に少し笑う。二番目の兄のあだ名だ。ちなみに、花ちゃんは自分たちの母のことだった。クラブのママとして働く彼女には「おかあさん」
という呼び方が似合わなくて、「花ちゃん」と兄弟して呼んでいた。
「兄貴、そういや、兄ちゃんから聞いたよ。俺も、合同誌、ゲストで参加していいんだって?」
「うん、二人で出すのは寂しいからさ」
それは嘘だ。そう思いながら、桜井は笑った。
「すげー楽しみ。まあ、絵を描けるのは兄貴だけだから、表紙で一番苦労するのは兄貴だけどね」
「ははは、きょうくんにアシをやらせるから心配するでない」
笑った後、兄は「ごめん、休憩時間終わるから。話せてよかった。あと、二人とも夏休みには実家に戻っておいでね」と言って電話を切った。
暫く、桜井はベンチに座ってぼんやりとしていた。
寂しいなんて嘘だ。俺が寂しいから、俺がいつまでも二人から離れられないから、
二人は俺を確認してくれるんだ。俺に声をかけてくれるんだ。
幼い頃の記憶が蘇る。三人とも血が繋がらないということで迫害を受けていたとき、
一番上の兄はしっかりと手を繋いでくれた。二番目の兄はその隣でポケットに手を突っ込みながらも、足の遅い弟を気遣ってよく振り返っては確認してくれた。
あのときと、何一つ、変わらない。
桜井は俯いた。
612 :
拾い物:2009/07/29(水) 19:06:03 ID:xwEuDdRP0
このままでいいのか。二人に甘えて、殻に閉じこもって、兄しか信用しないようで、いいのだろうか。いいはずはないと分かっているのに、一歩、踏み出せない。
怖い。そう、怖いのだ。嘲笑とか、柔らかな拒絶が。
御手洗の姿を思い出した。
彼と関わること。それが出来たら、自分はもう少し、勇気がもてるのではないか。そんなことを思った。
翌日、また大学へ行くと御手洗が待ち構えていたかのように走り寄ってきた。
「おはよーございまっす!桜さん!」
「桜井です」
「いやでも、俺考えたんすよ。桜さんってのがマジ、可愛くねっすか?」
「いや……そう、ですか?」
女の子の桜ちゃんは可愛いだろう。ちなみに、近所のチワワの名前は桜ちゃんだ。可愛い存在に「桜」という名前は似合うが、自分の
ようなださい男に桜はどうか。
御手洗は何故か拳を突き出し「桜さんで行きましょう!」と宣言した。その行動についていけなくて、なし崩しに「桜さん」に決まってしまった。
御手洗は桜さん桜さんと連呼し、礼をさせてくれとまた言ってきた。御手洗は「礼をしなけりゃ男がすたるっす!」と言ったが、外で酔っ払って
転がった男が言う台詞なのだろうかと思った。しっかりした男ならまず、そんなことはしない。
桜井は片手で顔を覆い、「あーじゃあ」と妥協案を出した。
「映画にでも…」
誰かと関わる一歩のつもりだったが、言った後で後悔した。いきなり映画はないか。
いきなり図々しいか?そう思ったが、御手洗は両手を上げてぐるぐる回転していた。
「了解っす!」
「え、と。なんで回っているの?」
「回転寿司の踊りです!映画の後は回転寿司です!勿論、俺がおごります!」
後ろからは、きゃあ御手洗可愛いー、と声がかかるが、桜井は脱力した。
可愛いの?これ?最近の”可愛い”の定義を誰か教えてくれと言いたくなった。
わっふるわっふる!!
わっるるわっふる。
桜ちゃんかわいいよハアハア
わっふるわっふる!!わっふるわっふる!!
御手洗イイヨー御手洗
御手洗のお尻もかわいいわっふー
WCの暴走が楽しみで夜も寝られます!
わっふるわっふる
WCも良いが兄ちゃんズもたまらん!
わっふるわっふる!!
すいません、ちょっと妄想置かせてください。
高校生お笑いオタク男子&運動部男子
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(はぁ、最悪…)
俺は、下校途中のグラウンドを見ながら、思い返しては頭をかきむしりたくなる思いでいっぱいだった。
その原因は。
(あ、今のパスうまい)
サッカー部に視線をやると、そいつ、木本が絶妙なアシストをしてゴールが決まったのが見えた。
人の輪の中で駆け出していく木本を見て、俺は見つめていた自分に気づき、慌てて奴から眼を引きはがした。
そこに、異様に視力がいいらしい木本の絶叫が聞こえた。
「西原ーー、忘れたらしぼくぞーー!!」
俺は聞こえなかったふりをして、慌てて逃げ出した。
ことの発端は、俺のろくでもないノートだった。
放課後、俺は一人教室でノートに趣味の分析を書き綴っていた。と言っても、俺の好きなのはお笑いだ。
昔から見るのが好きで、関西に引っ越した時からさらに多く見るようになり、自分でもネタを考えだしたくらいだった。
しかし、致命的なことに俺には友達が皆無で、なりはデカイが色白で、さらに悪いことに性格も消極的、むしろ暗かった。
俺は普通の高校生なら友だちと馬鹿騒ぎするところを、お笑いに対する暗い情熱をノートにその日もぶつけていたのだ。
そうして下校時刻も過ぎたところ、誰もいない教室に人が入ってきたのも気づかないくらい夢中でノートを書いていた。
「おい」
「…俺?」
俺は慌てて顔を上げて横を向いた。西日に照らされた日焼けした顔は、同じクラスのサッカー部の木本だ。
ユニフォームを着て、面白そうな顔でこちらを見ている。嫌な予感がした。
「お前以外誰がおんねん。ひとりで何書いてんの」
「いや、別に…」
俺は焦った。木本は学校ではサッカー部でインハイ出場も期待されている有名人で、異常にモテるわりには
それに輪をかけた異常な短気で、ナチュラルボーン・ヤンキーと異名をとるほどだった。
「君子危うきに近寄らず」、と俺は一瞬で思った。
そんな俺の動揺を見抜いたか、木本は俺との距離を一瞬で詰めてくる。
さすがの運動能力、と感心したのもつかの間、奴は無断で俺のノートを拾い上げた。
「ちょ、返せよ!!」
「ええやんけ、そんなエロいことでも書いとったんかい」
「そりゃ多少は…なわけあるか!}
「ははは、おまえ実はおもろいやん、西原」
名前を覚えられていた、ということにも驚いたが、それより笑顔で「おもろい」と言われたことで俺は舞い上がるのを感じた。
「木本、くんは…」
「なんで敬語やねん。普通に話せや」
恐ろしくてできません、という本音も言えないくらいの威圧感が木本にはある。見た目、木本は俺より背は低く、顔は小さく、
笑うと小動物のようであるのだがそのギャップは大きかった。俺が怯えているのを察してか、木本は気まずそうに口を開いた。
「俺もお笑い好きやし」
「…こっちの方の人ってみんなそうなんじゃないの」
しまった、と俺は内心焦ったが、木本は気にするそぶりは見せず、「そらそうかもしれんけど、人前でやるレベルで好きってそうそう
おらんし」とでこを掻きながら言った。そこらへんで、すっかり俺は油断していたのだ。
「なあ、おまえ漫才とコントどっちが好き?ちゅうかどっち得意?」
「見る分にはどっちでも…」
と続けようとすると、食い気味に「ちゃうくて」と言われた。え、どういうこと?
「コンビ名はつけさしたるわ」
まさかとは思うが、この人ひょっとして…
「俺とコンビ組んでさ、みんなわらかしてやろうや」
あんまりいい笑顔で木本が言うものだから、思わずうなづいてしまった俺は愕然とした。
あ、今のナシで、と言う前に木本が「じゃあネタよろしくな」と言い捨ててさっさと部活に行ってしまった。
そして、冒頭に戻る。
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接点ない同士の無自覚ホモが好きで、すみません。
続きワッフルワッフル!
ワッフルを捧げます…
わっふるわっふる
無自覚ホモは正義
桜たんも御手洗もお笑いコンビ(未遂)もまとめてわっふるわっふるわっふる!!!!!
仕事中にゲーセン通いのチャラ男×ゲーオタな店員を受信した。
毎日メダルや音ゲーで仲間とワイワイやってるチャラ男を
羨ましく思いながら不愛想に接客するゲーオタ。
チャラ男が自分の好きなゲームをプレイしてるのを見て
つい口を挟んでしまったところ、懐かれてしまって困ったり、
DQNにgkblしながら対応してるところをチャラ男が庇ったり、
店員と客が馴れ合いすぎだと注意されて凹んだり、
ゲーオタのアドバイスでうまく取れて、喜んで抱きつく
チャラ男にドギマギすればいい。
ゲーオタの方がひと回りくらい年上だとなお良い。
>>625 ああああああ禿げ散らかした
新刊待ってる!
>>625 これは言うしかないだろ・・・
わっふるわっふる!
チャラ男がゲーオタ目当てで一人でもゲーセン来ちゃうくらいになってくれたら萌える
わっふるされてしまったので、チャラ男×ゲーオタ店員投下。
書いてたらチャラ男というより軽い高校生になってしまった。年下攻めおいしいです(^q^)
ゲーオタ目線が長いめです。
山田雄一:バイト暦1年。29歳。ひょろ長。黒髪。無愛想。メガネ。心は饒舌。RPGとアクション好き。
大谷寛太:メダルゲーム大好き高校生。18歳。がっしりめ。茶髪短髪くせ毛。喋りたがり。背は低い。
18から働いてた工場が不況のあおりで潰れて、もう1年になる。
親も歳だし自分もいい歳だし、とにかく職に就かないとやっていけなくて、近いからという理由だけで選ん
だのがこのゲーセンのバイト。
元からゲームや機械は好きだし、スタッフはゲームがタダでできると聞いて、何をするのかも分からないま
まとりあえず面接を受けた。
ゲーセンなんてギリギリの所で稼ぐアコギな商売だ。常に人手は足りないし、猫の手でも借りたかったのだ
ろう、即採用で次の日からフロアに放り込まれた。
希望していたビデオゲームではなく、メダルゲームとプライズのコーナーに。
大型ショッピングモール内にあるこのゲーセンは、1フロアにビデオゲー、音ゲー、メダルゲー、プライズ
(UFOキャッチャーなんかがそうだ)、それにアミューズメント仕様のパチンコやスロットなどがスペース
いっぱいにこれでもかと敷き詰めてある。
毎日同じ時間に来て山ほどメダルを出して行く主婦。黙々とパチンコだけをしていくおっさん。機械を揺すっ
て景品を落とそうとするDQN。当たらないからといって機械を殴る小学生。4、5人で一台のメダルゲーを
囲んで騒がしい学生……上げればキリがないくらい、ろくな人間がやってこない。
そんな中で右も左も分からずに働き始めた。初日なのに誰も何も教えてくれないもんだから、延々と掃除ば
かりしていたのを今でも覚えている。
おなじバイトの連中も、アイツの選んだ景品が悪いやら、もっと金を使えと客の聞こえない所でグチグチ言
うだけならまだしも、毎月客やら社員やらとトラブルを起こしては辞めて行く。
自分も早く辞めて別の仕事を探そうと思っていたのに、そんなに都合良く仕事が見つかる訳もなく、とにか
くがむしゃらに働いた。
最初はメダルゲーのメンテナンスから。機械の中を掃除したり、メダル詰まりを取り除いたり、ボタンが効
かなくなるエラーを直したり、メダルを洗浄機にかけて他店メダルを選り分けたり。機械が好きで工業高校ま
で行った自分としてはたいした事のない作業だった。
だけど同じバイトの連中は、隙あらば人に仕事を押し付けてきては、自分たちだけサボって金を稼ぎたがる。
働き始めて少し慣れてきたと思ったら、やれプライズ用の景品を選べだの、UFOキャッチャーの配置を考え
ろだの、やれ今週のノルマにむけてもっと接客しろだの、じゃあ一体お前らは何の仕事をしてるんだ。
しかしそんな事を面と向かって言えるような性格じゃないのは自分が一番よく分かってる。元から人見知り
な方だし、背ばっかり高くなって肉の付かない自分の体が、自分の性格を良く表していると思う。
だけど流れを覚えてしまえば前の工場より楽で、口うるさい同僚が帰ってしまえば特に何を言われる訳でも
なく、だらだら働き続けたら、あっという間に1年が経っていた。
あー、また来てるよあの高校生達…毎日メダルゲーばかりして飽きないのかね。
「兄ちゃーん!メダル詰まったしー!」
カウンターで客数を記録していたら、そんな声が聞こえた。お前らの手汗でメダルが機械内に引っ付くんだ
よ。手ぐらい洗ってこいよ。てかそこにサービスのおしぼりあるだろ。
「はーい、今行きまーす」
いつも通りの返事をして、けたたましくエラー音が鳴るメダル機に向かう。メンテ用の工具とミニカバンは
自腹で買った。機械を触るなら手に馴染む方が良い。
「ちょっと離れててくださいねー」
機械の扉を開けるので、高校生達に下がるように言う。メダルが出ないからって叩くな。機械が壊れるだろ。
「はい、直りましたよ」
「サンキューっす兄ちゃん!」
自分がエラーを解除したと同時にメダルを突っ込みだす高校生。どうやら画面内のスロットにリーチが来て
るみたいだ。あー、こりゃ200枚は出るな。
「あの高校生、ちょっとメダル出しすぎだと思わない?」
カウンタに戻った自分に、同じ時間帯にシフトに入ってるおばちゃんが声をかけてくる。結構でかい声で客
の悪口を言うおばちゃんは、近所の小学生から「タヌキ」とあだ名をつけられている事を知らない。
「はぁ、そうですね」
「メダルの売り上げに貢献しない客なんて、来なければいいのにねぇ」
最初聞いたとき誰だか分からなかったけど、そういえば似てる。さすが小学生はあだ名さえ容赦がない。自
分は多分「メガネ」だな。もしくは「もやし」。
「山田くん、私休憩行ってくるから」
「はい、いってらっしゃい」
いつも開店時間ギリギリに来て、休憩も10分ほどオーバーして、終了時間間際にバタバタと仕事して残業し
てるこのおばちゃん。こういうのが人件費に響いて来るんだな…といらぬ心配をしても仕方がない。
「ちょっとそこの店員ー」
「はーい」
プライズコーナーから男の声。どうやら彼女にぬいぐるみをあげたいらしい。だけど100円も突っ込まない
うちから「位置変えて」と言われても、こっちとしても商売が成り立たないっての。
「すいませーん、動かせないんですー」
「何だよケチくせーな」
何で見知らぬ他人をすぐに罵倒できる人間がこんなにも多いんだ。愛想笑いだけして、別の場所で呼ばれた
ふりをしてその場を去る。
未だに接客は慣れない。愛想笑いは最近ようやく板についてきた。それまでは「山田くん、顔が硬いよ」な
んて店長にずいぶん注意されたもんだけど。
今日の出庫表を見ながら、メダルの売り上げをチェックしたり、減ってきた景品を足したりする。だいたい
ここの景品設定が辛すぎるんだよ。少しでも甘くしたら店長より上の社員が飛んできて怒るし、安物しか入れ
ないし、こんなんだから売り上げが伸びないんだ。
あー、早く帰ってこないだ買ったばかりの無双やりてー。本当はここにもある某ガンダムシリーズも実機で
プレイしたいし、あの音ゲーの新作も気になる。あと新しく入ったキャッチャーのアーム調整もしたいなー…
とにかくゲーム機に触っていたい。
結果、ゲーセンで稼いだ給料を新作ゲームに注ぎ込むという、なんとも偏った循環を毎月繰り返してる。
だけどここで遊ぶと常連の客や同じバイトの連中から絶対なんか言われるから、いつもは隣の市の無人ゲー
センまで行く。その為にバイクの免許も取った。
ゲームはもっと面白くあるべきだし、それを提供するゲーセンも面白くあるべきだと思っている。だけどそ
こまで色々できないのがバイトの悲しい所。てかそこまでしないといけないんだったらもっと時給上げてくれ。
「いやっほーー!!」
おーおー、さっきの高校生が大当たりしてるぞ。メダルをジャラジャラ、すくっては落としすくっては落と
し、もううるさいなぁ。
まぁあの音は自分も好きだけどね。金属の匂いと手触りは癖になる。他店メダルを選り分けてる(違う店の
メダルは詰まりの原因なのだ)とだんだんハイになってくるのは自分だけみたいだけど。
「すっげー増えたっすよ兄ちゃん!」
「よかったですねー」
さっきの集団の真ん中で、メインでプレイしていた茶髪の高校生がメダルバンクにメダルを預けにきた。最
近来るようになった客だな。こりゃしばらくタダで遊ばれるぞ。
「はい、おしぼりどうぞ」
指紋認証付きの最新型メダルバンクは、指のちょっとした汚れで読めなくなるおバカな機械だ。仕方なしに
預ける前の客にはおしぼりを手渡しして、少しでもエラーが少なくなるように勤めている。まぁ、これをやっ
てるのは自分だけなんだけど。
「えっ、あ、サンキューっす!」
よしよし、きっちり手を拭いてから、ちゃんと預けろよ。
「ねぇ兄ちゃん、これどーやるんっすか?」
こないだ教えたばかりだろ…とはさすがに口に出せないから、一から説明をする。番号を入れて、名前を打
ち込んで…毎回同じ事を聞いてくる客ばかりなんだもんな。さすがに覚えてくれよ。
「よっしゃ!1000枚越えたぜ!」
カウンター部分に表示された数字に一喜一憂する高校生。このゲーセンでしか使えないメダルなのに、なん
でそこまで熱くなれるんだろう…自分も全キャラLv100に情熱を注いだりするから一緒か。
「ありがとうございましたー」
友達と談笑するあの高校生を見送って、カウンターに戻る。まだおばちゃんは戻ってきていない。
最近、仕事以外で他人と口をきいてないなぁ。ていうか笑ってないなぁ。
高校の友達も働き始めたら縁遠くなった。前の職場の同僚も連絡なんて取り合ってない。何でもかんでも一
人が気楽だ。ネット上で匿名でやりとりもなんだか疲れるから、もっぱら読むだけだし。
悲しい事に来年で自分は魔法が使えるようになるらしい…月日というのは恐ろしいものだ。いや、考えない
ようにしておこう。
さっきの高校生達の様に、昔の自分もあんな風に笑っていたんだろうか。
最悪だ。
メダルバンクが壊れた。
修理にひと月もかかるらしい。
「兄ちゃーん!俺のメダル出してちょー!」
あぁ、また来たよあの高校生。てか今の時期はテストだろ。勉強どうしたんだよお前。
「…はい、名前と番号」
その間メダルの預け入れはバイトが行えと社員様のご指示だ。
「えー。もう覚えたっしょ?」
「だめです決まりなんで」
「ちぇー。30番!大谷寛太!200枚でお願いしまっす!」
「はいはい」
幸いメダルバンクの情報は個人情報なんとやらで、端末に保存してある。小学生がちまちま10枚20枚引き出
すのも鬱陶しいけど、そんなに大声でいちいち名乗るな。聞こえてるっつーの。
「はい、200枚ね」
「おまけしてくれたり?」
「そんな事は行ってません」
「ちぇー。まぁいいや」
「カンちゃーん!この台良さげだぞー!」
「今行くってのー!」
メダルがたっぷり入ったカップを意気揚々と持って行く高校生。あー、そこの台は当りが増えたけど落ちに
くくなってるぞー。まぁ今のメダル量とトントンだろう。
こんなときに限って他のバイトの連中は別のフロアに居るし…いや、たぶんこれは押し付けられてるな。端
末のデータ消されるよりましだと思っておこう。
「山田くん、ちょっと」
うわ、店長だ。
「くん、お客さんにメダルのおまけとかしてない?」
「は?」
「なんかねー、そんな話を聞いたもんだからさ」
誰だそんなこと言う奴は。
てか時間外にメダル持ち出して遊んでるバイトが居るのは知ってるぞ。
「そんなこと、するわけないじゃないですか」
「まぁ、私も山田くんの事は信用してるからね。なんたって数少ない長期バイトだし」
そういえばバイト同士で派閥みたいなもんができてるらしくて、なかなか新規のバイトが長続きしないって
前言ってたな…自分は終わったらすぐに帰るから知らないけど。
「あと、お客さんとあんまり親しくなりすぎないようにね」
…さっきの高校生の事だな。あれはあっちが勝手に話しかけて来るんだ。
「気をつけます」
店長は自分の返事に満足したのか、バックヤードに戻って行った。発注の最終確認や集金なんかをとり行っ
てる店長だから、売り上げに響きそうな事は気になるんだろう。
あー、しかし嫌だな。そんな噂流されてるなんて。だから他人と慣れ合うのは嫌いだ。裏で何言ってるかわ
からない。
…でもちょっと、あの高校生がうらやましい。あんなに楽しそうにゲームしてる。細かい探り合いとか押し
付け合いとかせずに、友達と遊べるなんて。
学生の頃から生粋のゲーマーだったから、週末はよく友達と集まってゲームしていた。あの時のメンバーは、
今はどうしてるんだろう?
「おいそこの!」
「はっはい!?」
突然の大声。思わず変な声が出る。声の先にはだぼだぼのパーカーに身を包んだいかにもな男がメダル機を
叩いている。
「お客様、機械は叩かないでいた…」
「うるせぇ!500円も注ぎ込んだのに全然出ねぇんだよ!!」
おいおい500円じゃパチンコだって当らないっての。
「俺の金返せってんだよ!!」
「いえあくまでゲームですので…」
「いいから返せってんだよ!!それかメダル1000枚よこせ!!」
うわー…なんという自分勝手な理論。これがいわゆるDQNってやつだな。って、冷静に分析している場合
じゃない。
「いえそのような事は行ってませんので」
「あんだとゴルァ!?お前俺がどこの人間か分かって言ってののかゴルァ!?」
知りません。帰ってください。…って、言えたらいいなぁ。うおう、こっちに近づいてくるな!こういう場
合はできるだけ卑屈にならずに、だけど穏便にすませないと…そうだ店長呼ぼう!こういうときの店長だ!
「何キョロキョロしてんだよお前!?」
「いえ、ですから!」
おいおい他のバイトの奴居ないのかよ!逃げただろ絶対!連絡入れてくれよー!
「うわー!カンちゃんすげーなー!」
必死に踏ん張る自分の耳に、場違いなほど明るい声。
「俺はメダルの天才だっつーの!こんなもん楽勝よ!!」
振り向くと、さっきまでDQNが座っていたメダル機で、あの高校生がメダルを出しまくっていた。さすが
に慣れているだけあって上手い。
「こんなにおいしい状況なのに、マジもったいねー!」
おいおい挑発してどうすんだ!?DQNそっち向いたぞ!?とか思っていたら、ちらっと高校生が自分を見
た。え、何?!もしかして、助け舟出してくれてんの?!
「このガキィ!俺の台だぞそこは!!」
「え?おっさん席空けたっしょ?」
高校生はまだまだメダルを出し続けている。さすがにDQNも気分が悪くなったらしく、自分から視線が外
れた。今だ!!
すかさずカウンターに戻って内線電話を入れる。
そしてすぐさまやって来る店長。
「……お客様、他のお客様に迷惑になります。止めていただけますか」
おお流石店長!DQNがビビってるぜ!そりゃ180もある大女(失礼)に威圧されちゃたまんねぇよな!!
「けっ!覚えてろよ!!」
うわー、本当にあんな台詞を吐く人間なんて居るんだ…。
「山田くん、大丈夫?」
「はい…すいません、ありがとうございます」
「いやよく頑張ったね山田くん。最初の頃の君だったら今のきっとまずかったかも」
そ、そうなのかな…。
「うんうん、それでもうちょっと笑顔があったら完璧なんだけどな」
「がんばります…」
店長はひとしきり人の頭を撫でてから、バックヤードに戻って行った。今度から姐さんと呼ぼう。心の中で。
ていうか、さっきのは完全にあの高校生に助けられてしまったな。あんな気の引き方したら、自分にも降り
掛かってくるかもしれないのに。
「兄ちゃん、マジ大丈夫?」
おわ!そう思ってたら本人が!!いつの間に横に。メダル機は?って、友達がプレイしてるのか。
「嫌だねーあんな客。俺の方がもっといいお客だっつーの。なー兄ちゃん!」
うぉっ、まぶしっ!ってな具合の笑顔。これが若さか…。
「…危ないから、あんな真似はしちゃだめだぞ」
「えー?何で?」
「お客さんを危険な目に遭わせないために、僕たちスタッフがいるんだから」
客同士のトラブルなんて、一番起きて欲しくない。噂がすぐに広まるし、客足にも影響する。そんなことに
なったらギリギリで運営してるうちなんてすぐに潰れてしまう。
「ふーん。なんかよくわかんないけど、わかった」
そうしてまたメダルゲームに没頭し始める高校生…本当に分かったのかアイツ。ていうか、あんな良さげな
顔してる癖に意外と気が強いんだな、あの大谷って子は。
--------------------
勢いに任せるまま書いた。正直心の中で喋りすぎだよ山田。
ここからお家で一緒にゲームか、>628が言ってくれた1人でもゲーセン通いしはじめるかで悩んでる。
>>636 ぎこちない関係がもどかしい、だがそこが良い!!
お家でプレイでも職場でプレイでも美味しいです…
わっふるはいかがですかっ!!
(*´∀`)⊃#####)Д`)
わっふるわっふる!!
わ…わっふるわっふる!!
圧迫感があふれる最低職場の描写が秀逸だな。
こういう最低な状況だからこそ、人の優しさが一際目立つ。
店長が女っていうのに驚いたがwわっふる
わっふるわっふる!!
>>629のチャラ男改めチャラ系高校生×ゲーオタ店員を投下した奴です。
まさかこんなにわっふるしてもらえるなんて思ってもみなかったんだぜ…
いただいたわっふるを山ほど食べたら続きを受信したんで、投下しておく。
(高校生がゲーオタより頭半分ぐらい背が低い事を念頭に置いてほしい)
出勤前に店長から電話があった。
「え?僕がですか?」
……誰だー!!我が愛する某9ボタン音ゲーのボタンを叩き割った奴は?!
今日はいつも勤務している社員が全員休みで直せる人間がいないらしく、暇さえあれば機械ばっかり触って
る自分にお鉢が回ってきた。壊されたのは自分が無双で「俺TUEEEEEEEEEEE!!」とトリップしていた昨日ら
しく、部品はすでにメーカーから届いているらしい。
店長の「せっかくだから、今日は機械メンテにかかりっきりになってくれない?」という言葉に、ちょっと
ウキウキしながら出勤した。
今日は平日水曜日。大体この曜日は客が少ないから、好きなだけ機械を触れるし、接客もしなくていい。
店について制服に着替えて、すぐに音ゲーコーナーに移動する。もちろん部品と工具を持って。
「これはひどい……」
思わず声に出してしまうくらい、ボタン全部が割られていた。すでに警察には届けてあるらしい。
なるほど、ちょうど監視カメラから死角気味なこの機械が狙われたんだな。
思い通りに演奏できないからって、どっかのバカが腹いせに壊したんだろうな。ああ、機械を大事にしない
奴なんて大嫌いだ。
この機械自体も何度か開けた事があるから、どの辺りを外せば交換できるか大体見当がつくし、なにより交
換についての詳しい手順はちゃんと説明書に載ってある。
ページを開いた説明書を近くの床に置いて、扉を開けて電源を落とし、ボタンのパネルを外した。
客の少ないフロアには、気分を盛り上げるために作られたメロディが響いている。ゲーム用に吹き込まれた
名も知らぬ声優の声、何かの銃声らしき音、メダルがどこかで落ちる音。そのどれもが「遊んでくれ」と言わ
んばかりだ。
誰かに遊んでもらわないとゲームはゲームとして成り立たない。どのゲーム機もそう願って誰かに造られた。
こんな事をずっと思っているから、どんなゲームでもとことんやり込みたくなるし、その仕組みを知りたく
なる。たぶんそんな事を考えながらゲームをする人なんてほとんどいないだろう。
だから自分だけでも、ここにあるゲーム機を大事にしていたい。くたくたになるまで遊ばれて、それで役目
を終えさせてあげたい。こんな傷ぐらいでへこたれるなよ。
ぶっ壊れたボタンを一つ一つ外して袋に包み(証拠として置いとくらしい)、届いたばかりのピカピカのボ
タンに付け替える。
とりあえず1つだけ線を繋いで、動作確認。うん大丈夫。配線交換の必要はなさそうだ。
「すっげー!!」
なんか背後で聞いた事ある声が……。
「こんな機械直せんの!?兄ちゃんってすっげーな!」
大谷くん?!何でこんな平日の午前に高校生が1人で!?
「……学校は?」
「自主休講の日だし」
それはサボりというのだよ。サボりと。
「へ〜、中ってこんなになってんだ」
「コラ!危ないから覗き込まない!」
「兄ちゃんだって覗いてるじゃん」
「僕は仕事中」
「ここの機械直すのが、兄ちゃんの仕事?」
いつもは社員がやってるんだけど、今回は特別…なんて説明しても仕方ないか。
「そうだよなー。エラーもメダル詰まりも兄ちゃんが直すの一番早いもんなー」
あんなの奥の方じゃなければすぐ直るし……って、何でそんなに見てるんだ。
「他のボタンも全部付け替えんの?」
「ああ、そうだよ」
「ふ〜ん」
とか言って、機械から離れたものの、ずっとこっちを見ている。
まさか全部付け替えるのを見ているつもりか?!うおお!やめてくれ!恥ずかしすぎて手元が狂う!
「…見てても面白くないよ」
「面白いって!だって俺こんなの何がどーなってるのかわかんねーもん!」
どうやら大谷くんは全然ここから離れる気がないらしい。せっかく1人で黙々と機械を触れるかと思ったの
に…だけど邪見に扱うわけにもいかないし…。
ええいとりあえず9ボタンに罪はない!さっさと直してしまおう。
大谷くんの声は無視。残りのボタンを付け替えて、配線チェック。よし、おk。
「ひゃー!はえー!」
電源を入れ直して、テストモードに切り替えて、ボタンの押し具合を確認。これもおk。
たしかこれで一曲だけテストプレイができるはず。どうせなら難しい曲でも入れてみるか。
おー、アーケード版は久々だな。これは一世代前だから、この曲にしよう。
耳慣れた音楽と音玉が落ちてくるのを見ながら、できるだけ静かに叩く。みんな強く叩きすぎなんだよね。
「……うわ」
…スコアはBADが2か。久々だったからイマイチだな。
「何今の!?何であんなに叩けんの!?なぁもう1回やってよ!」
「やりません」
言いながら機械のドアを閉め、工具を片付けて、部品の入っていた段ボールに壊れたボタンを入れて、さて、
他の機械もメンテしよう……って、うわっ!
「俺全然なんだよこれ!何かコツあんの!?」
こらこらこらこら!なぜそこで横から抱きつくんだ高校生!?離してくれっ!!
「教えてくれるまでぜってー離さねーから!」
「ちょっ!わかっ、分かったから、離れなさい!」
引きはがすようにして大谷くんから離れる。
あーもー、心臓バクバクしてる…人に触られるのは慣れてない。
「で、どうやんの?どうやんの??」
そんなおあずけ食らってる犬みたいな目を向けないでくれ…。
「…音玉は目で追わない。何度も聞いて、そのタイミングを覚える」
「んな無理だよー」
「無理じゃない。練習すればいいんだから」
「練習とかー、無理だって」
「慣れだよ。君だってメダルゲーム上手いじゃないか。あれもタイミングを覚えたんだろ?」
「あー、そういえばそっか…」
大谷くんは何か分かったような顔をして、ふんふんと一人で相づちを打った。
「もうこれプレイできる?」
「大丈夫だよ。いつでもどうぞ」
いつもの癖で機械に手を向ける。大谷くんはワイシャツの袖をめくり上げてコインを投入した。
これでしばらくは見られないですむな。よし、他の機械のメンテもしてしまおう。
途中ちょっと休憩を入れたけど、これで全部の台の掃除とメンテが終わった。もうすぐ交代時間だ。今日は
これで帰れるぞ。あぁ、いつもこんなんだったらいいのに。
つーか本気で誰も中を掃除してないとは…手が真っ黒だし機械油臭い。多分顔も汚れてる。とりあえずごし
ごしと肩口で顔をこすってごまかした。これで大丈夫だろ。
「兄ちゃん!兄ちゃんってば!!」
おいおい大谷くん、まだ帰ってなかったのか君は。てか何で汗かいてんだ?
「見てよ俺のスーパーなプレイを!」
自分で言うなよ…。どうやら、小遣いを注ぎ込んでずっとプレイしていたらしい。うんうん、その気持ちは
よくわかる。自分も家庭用コントローラーを買ったけど、アーケードでプレイしたくなるもの。
「どれどれ?」
もうすぐ帰るし、少しぐらい見ていっても別に大丈夫だろ、客も少ないし。今日は売り上げ少ないな…。
「行くぜぇ!!」
大げさに腕を振り上げて、大谷くんはノリノリである。あ、さっき自分がプレイしたのと同じ曲だ。
「ちゃっちゃらっちゃーん♪」
歌いながらするのは正しいプレイだ(と思う。自分も歌うから)。タイミングばっちりだし、リズムもよく
取れてる。何よりもボタンを柔らかく叩く所が素晴らしい。
「……どうよ!?」
フィニッシュポーズを決めてボタンを叩き終わる大谷くん。スコアはBADなしの高レベル。これはこの曲だ
けかなりやり込んだな。
「やった!最高得点ゲット!」
「おおー…」
思わず歓声が出てしまう。大谷くん画面の中にいるキャラクターと同じように踊りだした。
しかしメンテ中に一瞬チラ見した時より上手くなってる。
さすが音ゲー好きだけあるな。リズム感が良い。
「兄ちゃん!マジでありがとな!!」
「ちょっ…!?」
こっ、こら!また抱きつくんじゃないっての!
慣れない他人の体温に全身がむず痒くなった。周りに誰もいないけど恥ずかしい!やめてくれ!
「俺このゲーム大好きなんだけど、学校の奴ら全然キョーミねーの!だからすっげー嬉しかった!」
あー、そうなのか。だから1人でプレイしにきたんだな。いつもはこの時間帯に来るもんな。
てかそんなにホールドされると痛い!苦しい!
「わかった!わかったから、離れなさいっ!」
今度は手が真っ黒なので相手を押しのける訳には行かずおたおたしていたら、突然腕の力が緩んで胸元に大
谷くんの顔が押し付けられた。
「兄ちゃんって…」
うおお!いき、息が、胸にっ!って、相手は男子高校生だ。何をドキドキする必要があるんだ!落ち着け、
落ち着け自分!
「メダルの匂いがするんだなー」
は?メダル?そりゃまぁ今機械山ほど触ってきたところだし……てか今そんなに金属臭い?
「今日はすっげー楽しかった!ぜってーまた来る!」
やっと離れたかと思ったら、びしっとひとさし指を指されてされてそう宣言される。お前はハ○ヒか!
そのテンションは確かに似ていない事もないが…。
「だから、またコツとか教えてくれよ!」
返事をする間もなく、あっという間に走り去っていく高校生。残されたのは、未だに心臓がバクバクいって
る自分と騒がしいゲーム機達。
今時の高校生はあんなにスキンシップが好きなのか…?
うーん分からん!分からんぞ自分には!
ここまで一旦終了。
ゲーセン大好きなんで描写が細かくなってしまい、読みづらくてすまん。
その3は多分高校生くんのゲーオタお宅訪問になるかも。まだわからんけど。
ゲーオタは金属や機械、設計全般が好きで、RPGツクールとかやり込むタイプだと思う。
んで誰にも見せれず悶々とするという。
メダルの匂いの兄ちゃんに禿げた!!
わっふるわっふる!!
ものすげえ萌えた
ありがとわっふる
…禿げちらかした
わっふるわっふる!!お宅訪問楽しみに待ってる!!
>>628ですが萌えすぎて禿げました!
わっふるわっふる!!!!
>>648 ゲーセンに対するオタの愛情がひしひしと感じるぜ。
初々しい関係に萌え。
わっふる、わふるぅうううう!
お茶とわっふるのサービスですよ!!
(*´∀`)⊃旦♯旦♯旦♯旦♯)Д`)
ひー!
禿げた禿げたww
わっふるわっふる
656 :
幽霊×ヲタ:2009/08/12(水) 00:49:11 ID:iRsh3+Jf0
遅れすぎたんで一応大まかな今までのあらすじ!
大学中退、晴れて二十歳からヒキニート生活に踏み出したオレ、比喜新斗!
毎日gdgdで腐った生活を送るオレ。過去も未来も現在も見えない知らない見たくもない。
そんなオレがいつものようにニヨニヨとネトサをしていたその時!
急に「天使に追われてるんだ!」なんて、厨なリア充が現れた!
しかもそいつはどうやら幽霊らしくて…?
そして冷たく追い返そうとしたら逆鱗に触れてしまったオレ!
これからどうなっちゃうの!?
かなり遅れたけど最後のお目汚し!
ぎりぎり、掴まれた手首が嫌に軋む。
嘘だろ。幽霊って言ってたじゃん。なんで触れるんだよ。さっき触れなかったのに。
ああくそ、ほっぺた痛え。強いんだよ馬鹿。非力なヒキニートを殴るな馬鹿。
抵抗したってこの筋肉も何もない身体じゃ何も出来やしないだろう。
分かってるけど無駄な抵抗を試みてしまうのは、リアルに殺られそうな雰囲気をこいつが纏っているからなのか、
「……俺は、俺はッ、」
「……ッ、ぐ、……、…」
やべえ、息が詰まる。なんだこれ。なんだこれ。なんなんだよこれ。
魔法?幽霊が魔法を使ったって?はは、ファンタジーじゃねえんだぞ畜生。
痛い痛い痛い。苦しい。痛い。嫌だ。嫌だ――
――死にたく、ない、
「…ッ、ぅ、え、ッ……、」
視界が滲む。
オレは、泣いて、る?
…嫌だ。嫌なんだよ。
いくら今まで腐りきった生活をしてたからって、日々に絶望してたからって、こんな死に方したくない。
未来が見えなくても過去に縛られてても、絶望したふりしてても、オレはまだ、それでも生きてたいんだよ。
抜け出すまでは、それまでは、まだ―――、
「…やだ、……いやだ…ッ!」
首を振って全身全霊の力を込めて幽霊を振り払おうと抵抗する。
涙が頬を伝って、敷きっぱなしの湿っぽい布団を更に湿っぽくした。
ひんやりと体温の低い幽霊の手を震えた手で掴む。
動かない。
――ああ、やっぱりオレには、オレは、いつまでも非力なまま、
「―――ッ、!」
諦めに飲まれかけたその時、不意に、ばっ!と、幽霊がオレの身体から飛びのいた。
「ッ、げほっ、…、……は、ぁ、…、」
「ご…ごめ、ごめん!!大丈夫!?」
さっきまでのあの形相はどこへやら、眉をハの字に下げて幽霊は俺を抱き起こす。
そして背中をさする優しい手。
「…ッ、ぅ、……っく、ひっ、……ぅぇッ、」
「ごめん…ごめん…!!俺、なんてこと…」
混乱した頭で、涙を止める方法も分からないまま、ただ俯いて泣きじゃくっていると、ぎゅうと暖かく抱き締められた。
頭をゆるく撫でられて、もうどうしようもなく、訳の分からない嗚咽が込み上げる。
「ごめ…ごめんな、……泣かないで、新斗、」
「っ、……ぅう、ッ、……、」
怒りやら恐怖やら悲しさやら安心やら、もう色んなものがごっちゃごちゃで、
「……ほんと、ごめん」
ちゅ。
額に、キスがひとつ。
「…………は、…!?」
おまえおまえ、おまえ、いま、なにを、
「泣きやんで、」
勢いよく顔を上げたオレに、その言葉と共にもうひとつ、キスが降る。
今度は唇に。
「ばッ――!!!」
今度こそ、思い切り幽霊を突き飛ばして、口をすごい勢いで拭う。
なにすんだこいつふざけやがって!市ね!いやもう死んでるけど!市んでしまえ!
畜生オレのはじめてが!かわいいおにゃのことを毎晩毎夜夢見てたのに!
何故!何故男と!しかも幽霊と!死んだ方がマシだ!…いや死にたくはないけど!
あまりにもあんまりな事態に、一瞬止まった涙がまた溢れてくる。
「な、なんで余計に泣くんだよ!?」
「うっせーばか!しね!まだ見ぬはじめてのときめきを返せ!うわあああん」
「え…ごめ……泣き顔見てたらついちゅーしちゃったっていうか」
「ばか!うんこ!」
「…え、てか、……はじめて、だったの?」
ぴたっ。
オレの動きが止まる。
ち、畜生墓穴を掘った。あまりのショックとはいえ、こんな奴にキスすらはじめてだなんて事を知られてしまうとは!
一生の不覚どころじゃねえ。穴があったら入りたい!
…へへ、知ってるさ。お前みたいな(生前)リア充なんてどうせ童貞卒業は10代のうちにだろ。
そんなのファンタジーの世界だとしか思えないオレとは全然違う、目くるめく素敵世界を生きてきたんだろ。
ばーかばーか!羨ましいに決まってんだろそりゃあ!
「……黙ればか!帰れ!オレはもう寝る!」
「や、ちょ、待っ…」
ぐだぐだと何かを言おうとする幽霊を尻目に、オレは布団に潜り込んだ。
ああくそ、涙のにおいがする。泣いたのなんていつぶりだよ。
とにかくこんなのは悪い夢だ。悪夢悪夢。素晴らしい悪夢。
だからきっと、明日目が覚めたらきっと、いつもみたいに透き通るような腐った日々が―――
―――来るはずだった。いや、来て欲しかった。心からそれを望んでた。
神様や正義のヒーローがいるなら、どうしてオレを助けてくれないんだ。
助けを待っても、オレに手を差し伸べてくれるような人はいつだっていなかった。
…今日だってそう。
悪夢だったのに。幽霊だとかファーストキスだとか、そーゆーのはただの悪い夢だったのに。
オレのマイスウィートパソ子の前でうんうん唸りながら恐々とキーボートやマウスをいじっているのは誰だ。
「……うーん、わっかんねえなあ…ダウンロードボタンとか分かりやすいのあればいいのに…」
「…おい」
寝起きのもっさりした声でその背中に声をかけると、そいつはびくんとオーバーなくらいに肩を震わせた。
そして、ゆっくり、ゆっくりとオレを伺い見る。
ぐだぐだと何かを言おうとする幽霊を尻目に、オレは布団に潜り込んだ。
ああくそ、涙のにおいがする。泣いたのなんていつぶりだよ。
とにかくこんなのは悪い夢だ。悪夢悪夢。素晴らしい悪夢。
だからきっと、明日目が覚めたらきっと、いつもみたいに透き通るような腐った日々が―――
―――来るはずだった。いや、来て欲しかった。心からそれを望んでた。
神様や正義のヒーローがいるなら、どうしてオレを助けてくれないんだ。
助けを待っても、オレに手を差し伸べてくれるような人はいつだっていなかった。
…今日だってそう。
悪夢だったのに。幽霊だとかファーストキスだとか、そーゆーのはただの悪い夢だったのに。
オレのマイスウィートパソ子の前でうんうん唸りながら恐々とキーボートやマウスをいじっているのは誰だ。
「……うーん、わっかんねえなあ…ダウンロードボタンとか分かりやすいのあればいいのに…」
「…おい」
寝起きのもっさりした声でその背中に声をかけると、そいつはびくんとオーバーなくらいに肩を震わせた。
そして、ゆっくり、ゆっくりとオレを伺い見る。
「…何をしてる」
「…い、いや、その、」
「オレは帰れと言ったはずだ」
「…か、帰れないって、言ったよ」
「言ってない。言ったとしても聞いてない」
「ひどい!」
「どっちがだ」
昨日のすったもんだを思い出して眉間に濃いシワが寄る。
畜生。モヤモヤする。胸焼けがしそうだ。
のっそり布団から這い出て、パソコンで何をしてたのか確認しに行く。
データ消したり壊したりワンクリ引っかかったり、とにかく変なことしてたらただじゃおかねえ。
(…もっとも、何か出来る力はオレには無いがな)
「あ、ダメ、ダメだって!見ないで!」
「ふざけるな。オレのパソコンだ」
「ああああ」
画面を見る。
……なんだこのワンクリ詐欺臭ぷんぷんのエロサイト。何見てんだこいつ。幽霊の分際で!
マウスを操作してひとつ前のページに戻る。
…ぐーぐる先生だ。検索ワード「ネコ耳 メガネ メイド エロサイト」。
…………頭痛がする。
「……お前、人のパソコンで何エロサイト巡りしようt」
「――違う!!」
予想外に大きな声で否定されて、情けなくもびくっとしてしまう。
「あ、ごめ……ちが、違うんだよ、俺はただ、」
「……ただ?」
もじもじと言葉を迷っている幽霊。早く続きを言え続きを。
「…その、昨日の、お詫びに、……えっちい動画とか、すきだと、おも、って、」
「…………」
オレ、まさに絶句。
昨日のお詫び、…だと?
……昨日のアレをすまなかったと思ったこいつは、オレにお詫びの品を捧げようと思ったと?
そして考え抜いたお詫びの品がエロ動画だと?
「……笑わせるなぁあああああ!!!!」
「うわあっ」
「おま…おまおまえ!オレがそんなにエロ動画好きだと!?ふざけるのも大概にしろ!」
「い、いや、だって、ごめ、」
「帰れよばかー!もうオレ嫌!いつものヒキニート生活に戻りたいの!」
「も、もう本当に何もしないから!真面目になるから!お願いここにいさせて!」
「こんだけ断ってるんだから他の所へ行けよ!お前を受け入れてくれるようなビッチの所にでも!」
「びっち?てナニ?」
「うっせばーか!うんこ!」
――くそ、何言ったってこいつはもう帰らないような気がしてきた。
なんだってオレはこういう面倒くさい奴に絡まれる体質なんだ畜生!
「あ、そういえば言ってなかったけど、俺、高橋怜って言うんだ、よろしく」
「誰がよろしくするか!幽霊で名前もレイってか!笑わせるな!」
「あ、言われてみればそうだ」
あはは俺ダジャレ幽霊だね、なんて呑気に幽霊、もとい怜は笑う。
このリア充幽霊、今日こそは追い出してやる!
――――――――――
長々と完結せずに失礼しました・・・
これで一応完結!
天使(敬語ドS)が降臨してすったもんだするのも書きたかったけど長いので抹消!
むしろわっふる!!!!
二人とも可愛いすぎる
>>665 続き投下ktkr!!!!
嬉しさのあまり他スレにゴバークしてしまうほどの萌破壊力…
これは天使さんにwktkぜずにはいられませんよ
>>665 完結乙です!
結構想像を掻き立てられるラストだったよ。
ちょっとおバカなリア充幽霊に萌へ
>>665 幽霊×オタ待ってたyo!
完結乙です!絡まれる体質のオタかわゆすw
しかしなんというわっふる責め…。
おかげさまでチャラ系高校生×ゲーオタ店員が一応完結。
わっふるいただいた皆の期待に答えられるかどうかはわからないが、投下させてもらうぜ!
相変わらず長文ですまん…今回一番長い。
夏、まっただ中。
今日は待ちに待ったモン○ン3の発売日!!!!!!この日が来るのをどんなに待ちわびた事か!!!
楽しみすぎて過去作品4週もしてしまったぜ!!
…おかげで寝不足気味なんだけど。
この日のためにシフトは朝にしてもらったし(休みは流石に気が引けた)、早くプレイしたくて家の近所の
ゲームショップで1ヶ月前に予約までした。
本体はもう準備してあるし、部屋も片付けた。お菓子もお茶もしっかり用意してある。
ああもう自分はゲームでも現実でも魔法使いになっていい…って、このシリーズは魔法使い出てこないか。
夏休みの真っ只中でうるさい客が多いけど、そんなことも気にならないぜ!早くバイト終わらないかなー…。
「今行くってー!」
ん?今の声は…。
あ、やっぱり大谷くんだ。夏休みに入ってからよく来るようになったなぁ。
今日は友達と一緒にメダルコーナーに居るな。相変わらず楽しそうだ。
でも音ゲーは本当に一人で来た時しかプレイしないんだなぁ。あれくらいの歳ならみんな音楽好きだろうに。
まぁあんまりお金のかからないメダゲーが友達と一緒に遊ぶのにはちょうど良いんだろう。
いやいや、何勝手に他人の考察してるんだ自分は。
おっと、目が合ってしまった…いかんいかん、とりあえず手だけ振り返しておこう。
いつも以上に時間が経つのが遅かったけど、やっとバイトが終わった。
一目散に向かうはもちろん予約を入れたゲームショップ。もちろんバイクは安全運転で。
いそいそとレジに並び、予約券と代金を店員に手渡して、立派な箱に入ったソフト(と限定フィギュア)を
受け取る。
今日から狩りの日々が始まるんだなぁ。あぁ、楽しみだなぁ。
他のゲーム棚もちょっとだけ冷やかしてから、入り口に留めてある自分のバイクへ向かう。
んん?
なんで、自分のバイクに誰かが座ってるんだ?
留めてる場所間違えたかな?
「やっぱり、ゲーセンの兄ちゃん!!」
…って!!
「大谷くん?!」
「あ、やっぱり俺の事覚えてくれてたんだ。マジ嬉しー!」
いやいやそこ喜ぶところなのか?!
「何で大谷くんがこんな所に?!」
「俺の家この辺なんだよねー」
なっ!?
ということは、同じ市内に住んでんの??
「バイク、チャリで追っかけるの大変だったんだよー。でもいつも学校行くのに使ってるルートだったから、
そんなに迷わなかったけど」
あぁ、そういえばあの辺に大きな高校があるな。そこの生徒だったのかこの子…。
「今日の兄ちゃん、何かずっとウキウキしてたみたいだったから、気になって追っかけてきたんだー」
なぜ今日に限ってそんなに感情だだ漏れなんだよ自分……orz
「あっ!それって!今日発売のヤツじゃん!兄ちゃんそのゲーム買ったんだ!」
しまった、むき出しのまま手提げカバンに突っ込むんじゃなかった。
「なーなー!俺にもちょっとだけ遊ばせて!!俺このシリーズ全然やったことないの!!」
ええい!店前で大声を出すな!うわ周りの人がこっち向いた。
「ちょっ、ちょっと声が大きいよっ…」
「お願いっ!」
うう…これはOKしないとバイクからどいてくれそうにもないぞ。
でもこないだ助けられた時のお礼とか、まだしてないしなぁ…。
「じゃあ、これを貸そう…返すのはいつでもいいから」
まだ封も開けてないソフトを誰かに貸すだなんて…悲しすぎる。
「えー、俺本体持ってないから借りてもプレイできないよ」
マ、マジですか????
ということは、プレイしようと思ったら───
なんという事でしょう。
「えいっ!たぁっ!!」
他人なんてここ数年来た事のない我が部屋に、
「うわーっ!こいつ硬てっ!!」
うちのゲーセンの常連客である高校生が居るだなんて!!
って、番組風に語っても仕方ない…来てしまったのだから。
同じ市内に住んでいるだけだと思っていたら、なんと隣町のご近所さんだった。
そういえば通勤で使う道沿いで「大谷」って表札の家があったような…よくある名前だからまったく気にし
た事なかったよ。
幸い部屋は片付けていたもんだから、見られて困るような物は特にない。
まぁ壁には有名どころの大作RPGポスターを貼りまくっているし、本棚には攻略本やらムックがたくさんあ
るけどね…あ、あと関連フィギュアも(クリーチャーを作れる人は尊敬に値する)。
テレビに繋ぎまくった大量のハードに「兄ちゃんって、家もゲーセンなの!?」と驚かれてしまったけど。
でももっと引かれるかなと思ったんだけど、意外とそうでもなくてよかった……。
起動してからずっと大谷くんがプレイしているので、仕方なしに説明書を読みながらゲーム画面を見ている。
「あー!もう無理!兄ちゃんパス!」
こら!キャラが死にかけてるのに操作を投げるな!受け取るけどさ。
一旦戦線離脱しよう。キャラの体力とスタミナを回復させて、攻撃補助アイテムを選んで、武器の使い方を
確認する。動かし方は過去作品とほぼ一緒か。うん、これならいけるな。
「へー!そんな事できんだー」
さっきのモンスターにコンボ技を決めたり、回避を繰り返していると、大谷くんが相づちを打ってくれる。
「がむしゃらに突っ込むとボコボコにされるからね」
うわー、この感覚懐かしいなぁ。誰かとゲームしながら会話するなんて。
「兄ちゃんマジすげー!!」
たかってくる小型モンスターを撃破。次は大型だな。
「何でそんなにスゲーの!?」
それはね…魔法使い(予定)だからさ。なんて事はもちろん言わないが。
「コントローラーの操作に慣れれば、できるようになるよ。はい説明書」
「俺説明書読まないタイプだしー」
読めよ!そこには作り手さんの思いがたっぷり詰まってるんだぞ!!
「…これが回避で、これがガード」
「ふんふん」
他のモンスターを倒しながら、操作の説明をする。大谷くんは操作と画面を交互に見て確認。
「貸して貸して!」
大谷くんが再挑戦することに。今度はさっきより動きが良い。
「てやっ!たぁっ!!」
アクションゲームは声が出るよねー、やっぱり。って、しみじみしてどうする。
「できたっ!」
お、コンボが決まった。それだと大型も行けそうだな。
「うん、そんな感じ。それを今度は…」
「兄ちゃん、教え方上手いよねー」
「え?」
「エラーもすぐに直しちゃうし、ゲームもめっちゃ上手いし…」
キャラクターの操作を一旦止めて、大谷くんがこっちを見た。
「もしかしてこの手に何か入ってんの?」
こらこらこら!勝手に人の手を掴むな!
画面内では武器を出したキャラクターが突っ立ったままだ。
「別に普通だよ…」
肌荒れし放題の指先に節ばった間接、そんなの見ても仕方ないだろうに。
でも大谷くんの手は柔らかいなぁ。何を触ってたらこんなに変わるんだろう。
そこで、場違いすぎる流行りの曲であろう着メロが部屋に響いた。どうやら大谷くんの携帯電話らしい。
「おっと、メールだ」
はー…やっと離してくれた。なんか手がぞわぞわして、思わず擦り合わせる。
「うわもうこんな時間じゃん!」
大谷くんは携帯電話の画面を見て、大声を上げた。
「俺のセーブデータ置いといてね!また来る!!」
おいおい勝手にセーブしちゃったよ……そしてまた来る気なのか。
「あ、そうだ!兄ちゃんのケータイってどれ?」
何年も着信のない携帯電話なら、PCの横に放置してあるけど…。
「あった!ちょっと貸してね!」
おいおいこらこら何をする!?電話同士をくっ付けたって、何かできる訳じゃ、
「これでおっけー」
…赤外線通信なんて初めて見た。あーやって使うのかあの黒い部分は。
「へぇ、兄ちゃんてユーイチって名前なんだ」
あぁ、そういえばそうだった。
自分の名前なんて家族も最近呼んでくれないから、忘れてた。
「じゃあゆー兄、またメールするからね!」
バタバタと大きな足音を立てて、大谷くんはあっという間に我が家から出て行ってしまった。
うーわー、これはもしかしたら、毎日来るフラグ?
それから予想通り、大谷くんから「今日行っていい?」というメールが毎日届くようになり、返事をしない
と電話までかけてくるようになった。バイトのある日ない日に関わらず。
自分は大谷くんとは別のキャラクターデータで新しくゲームを始めたので、スタート画面には2人のキャラ
が表示される。進めるスピードはもちろん自分の方が早い。
躍起になってモンスターを倒そうとする大谷くんに、後ろから操作方法や先にクリアしてるモンスターの弱
点なんかを教える。
今回は攻略本買ってないから、お互い手探りで進む場所も結構あった。
休みの日には一日中一緒に居るようになるだなんて、誰が想像しただろうか……。
でも、いつの間にか大谷くんと一緒に居ることに疲れなくなってきた。
最初の頃はそりゃあもう嵐が去った後のような気分になったもんだけど、慣れというのは恐ろしいものだ。
大谷くんからはいろんな話を聞いた。
学校でどんな授業があるのかだとか、変な先生の話とか、友達との過ごし方だとか。
自分からはあんまり話をしなかったけど、聞いて来る時は話した。小学校が一緒で、まだあの先生が働いて
る事にびっくりしたりもした。
それでゲーセンにも普通に来るもんだから、大谷くんと顔を合わさない日はなかった。今が夏休みだからか
もしれないけど。
最近は夏休みの宿題を持ち込んで、僕がゲームしてる後ろで宿題をしている。
計算問題が苦手らしく、関数や方程式について聞いてこられたときはどうしようかと思ったもんだ(CGIを
かじった事があるから、何とか教えられたけど)。
そういえば、うちの店長である姐さんが「対応うまくなったね」と褒めてくれたなぁ。
なんだか前より接客に抵抗がなくなったなぁ。なんでだろう?
そして、今日も今日とて、大谷くんは我が家に居る。
「ゆー兄、晩飯何食うの?」
その呼び名、定着したのか…別にいいけどさ。
大谷くんは宿題もほぼ終わったらしく、今は僕の操作するキャラクターの動きをずっと目で追っている。
「サンマとみそ汁とご飯」
「俺も食べたーい」
「自分家で食べなよ」
「俺ん家今日誰もいないんだもん。コンビニ弁当飽きたし」
コンビニ弁当は確かに飽きるなー。
前の職場の昼飯がコンビニばっかりで、嫌になって自分で弁当作り始めたくらいだから。
「ていうか、今日泊めてよ」
「…君ん家はすぐそこだろ?」
「だから、誰もいないっての。そんならゆー兄と一緒に居た方が楽しい」
おいおい自由奔放だな高校生。
そんな会話をしているうちに、クエストクリア。今回は時間かかったな。
「へー、そうやって倒すんだ。俺もできるかなー」
「弱ったタイミングを覚えないとね」
んで、本当に泊まる気ですか大谷くん?
「んじゃ、着替えとってくるー」
本当に泊まる気だ……仕方ないなぁ、2人分の材料あったかな。
2階の自分の部屋から1階に降りて、台所の冷蔵庫を覗く。
あ、サンマが1匹しかない。
仕方ない、上半身と下半身に分けよう。ご飯とみそ汁を多めにすれば足りるだろ。
そんなこんなしているうちに大谷くんが戻ってきて、食事作りを手伝ってくれて、2人で晩飯タイム。
BGM代わりに居間のTVは付けっぱなし。バラエティもドラマも気にしない。
若いだけあってよく食べるなぁ。3合炊いたご飯がからっぽだ。みそ汁も残ると思ったのに一滴もない。
しかもそんなに食べているのに、会話が止まらないとは…恐れ入る。
その食べっぷりは見ているだけで気持ちがいい。
ありあわせなのにそんなにおいしそうに食べてもらえると、作った甲斐もあるというものだ。
食事もあっという間に終わって、洗い物も終わらせる。
大谷くんが風呂に入っている間に、寝床の準備をしてしまおう。
うわ、客用布団がしけてる。
…というか、ハード置きすぎて布団を敷く隙間がない。置きすぎだろうjk…。
うーん仕方ない、自分は1階のソファで寝るか。
両親は同じ家に暮らしてるけど、寝室は1階と2階に別れてるし、両方ともまだ仕事は現役だから、このバ
イトを始めてから本当に顔を合わさなくなった。
だから今日、1階で寝ていたら驚くだろうな。まぁ飲み会で帰ってこない確率の方が高いけど。
「ゆー兄、風呂ありがとー」
お、上がったな。入れ替わりに自分も入って、寝る時用の楽なシャツに着替えた。
部屋に戻ると、ベッドの上でケータイを触る大谷くんの姿があった。着替えって、そのランニングと半パン
だけかい。あ、ゲームがデモ画面になってる。
「あ、おかえりー」
「…ただいま」
何か変な会話だけど、気にしないでおこう。
「髪、乾かした方がいいよ」
「いいよほっといたら乾くから」
まぁいいけどさ。とりあえずデモ画面から、スタート画面に切り替えた。
「続きする?」
「んー、ちょっと疲れちゃった。ゆー兄は?」
「僕もちょっと疲れたから、今日は終わりにする」
なら仕方ない。今日も長い間電源が入っていたハードのスイッチを切る。はいお疲れさま。
もう時計は深夜にさしかかっている。ハードの起動音も消えて、PCも付けてないから、部屋は一気に静か
になった。
「大谷くんはベッド使っていいから」
「え?ゆー兄は?」
「1階で寝るよ」
「ここで寝たらいーじゃん」
…男2人にこのシングルベッドは狭いだろう。
「つめたら大丈夫だって」
うーん仕方ない。大谷くんが眠ったら移動しよう。
「家族に連絡しないで、大丈夫かい?」
ケータイでメールを打ち続ける大谷くんの横に座った。大谷くんはメールを打つ手を止めない。
「…別にいいよ」
大谷くんの声が冷たく聞こえた。
「俺が多少家に居なくても、誰も気にしないし。兄貴の方が期待されてるし」
う、これは聞いちゃ行けない話だったかな…とりあえず、話を変えないと…。
「でも、ゆー兄があのゲーセンに居なかったら、俺こんなにゲーム楽しめなかったなー」
え?どういう事?
「最初は友達に誘われて遊びにいったんだけど、ゆー兄がなんか、大事そうに機械の掃除?しててさ」
まぁ暇さえあればずーっと機械触ってたからなぁ。特に何もなくても。
「その台でメダルやったら、何かめっちゃ当ったってさ。何かカンドーしたっていうか」
あー、そういえば、一時期客寄せようとこそっと甘めに設定したんだっけ。社員にバレてすぐ戻したけど。
「エラーになっても他の店員みたいに邪険にしないしさ、だから、ゆー兄が居る時間帯狙ってた」
そうだったのか…道理でよく見るようになったと感じたわけだ。
「前さ、変な男に絡まれててたじゃん?」
「あの時は助けてくれて、ありがとう」
そういえば、あの時のお礼言えてなかった。やっと言えてよかった。
「そんなんいいよ!あれ、完っ全にオッサンの言いがかりだったし」
大谷くんはケータイから目を外して、こっちを向いて笑った。
でも、いつも楽しそうなあの笑顔じゃなかった。
「そっからさ、ゆー兄から音ゲーのコツ教えてもらって、このゲームも教えてもらって、ゲームってすっげー
面白いんだなーって、思った」
ベッドの上に三角座りをした大谷くんは、膝にあごを乗せてこっちを見ていた。
「俺、頭悪いからさー、オヤジもオフクロも大学行った兄貴ばっかりかまっちゃって」
口元は笑ってるけど、目は、悲しい色をしている大谷くん。
「なーんにも期待されてないんだ。だから、ゆー兄と一緒に居られるだけで、今すっげー楽しい」
そこでいつもの、大谷くんの笑顔になった。
──期待、されてない。
「……ゆー兄?」
なんか、鼻の奥がつーんとする。
心臓はバクバク言い出すし、変な汗も出てる。
「どしたの?俺、何か悪い事言った?」
違う、違うよ。気にしないでいいよ。
大谷くんは、悪くない。
「だったら」
大谷くんは膝を崩して僕の方に向き直った。
僕の前にはボタボタと、シーツに水滴が落ちていく。
「何で、泣いてんのさ?」
…ただ、思い出しただけなんだ。
自分が誰にも期待されてないって事に。
「ゆー兄、泣かないでよ…」
心配そうにこっちを見る大谷くんの顔が、ぼやけて見えない。
工場で働いていた時も、今のゲーセン仕事も、誰にだってできる仕事だ。
店長だって、同僚だって、あそこに居るのは別に僕じゃなくてもいいと思ってる。
僕は、親からも、世間からも、誰にも期待なんてされてない。
「ごめん、ちょっと、思い出しただけだから…」
だから、ゲームが好きだ。
何も喋らなくても、僕と向き合ってくれるから。
「そんなに悲しい顔、しないで。俺、ゆー兄がそんな顔すんの、見たくないよ」
「ごめん……」
声も出にくくて、ちょっと裏返ってしまう。
でも、ちょっと、止まらない。いつも思い出さないようにしていた事だから。
でも、きっと、君は違うよ。
だって僕じゃないから。
「大谷くんは、さ」
「…うん」
「ゲームって、どこかの誰かが、作ってるって、考えた事ある?」
「……そんなの、気にした事ない」
そうだろうなぁ。普通はそうだ。
「ゲームは、みんな、誰かが、誰かを、楽しませる為に、作られてるんだ」
「うん」
「それって、遊んでもらえる事を、期待されて、作られてるんだよ」
「…うん」
「だから、僕も、大谷くんも、誰からも期待されていない、わけじゃないよ」
いつの間にか自分に言い聞かせるみたいに、そう呟いていた。
姿の見えないどこかの誰かが、きっと楽しんでくれることを、僕たちに期待している。
だから、僕はそこに惹かれるんだと思う。
そういえば、昔は自分でもゲームが作りたくて、いろんな事をやっていた。
それはきっと、今ゲームを作ってる人たちと同じ気持ちで、作っていたんだと思う。
自分の考えた事で、誰かが喜んでくれるのを、期待していたんだ。
でも、結局自分は何もできなかった。何かをするには、いろんな事が足りなかった。
「大谷くん、は、まだ、もっと、もっといろんな事、見て、楽しめるはずだから」
だから、今から僕みたいに、何もかも諦めたり、しないで。
「ゆー兄……」
大谷くんの声が、耳元で聞こえた。いつの間にか、頭を抱えられていたみたいだ。
「俺、ゆー兄の手が、何でもできるの、知ってるよ」
そう言って、手をぎゅっと強く握られた。
「人を楽しませてくれる手だって、知ってるよ」
誰かの体って、こんなに、あったかいんだな。
「俺が、ずっとゆー兄の事、見てたから。だから、知ってる」
涙も鼻水も止まらなくて、大谷くんの肌に落ちていく。
「ゲームの事教えてもらって、嬉しかった。仲良くなれて、嬉しかった」
…うん、僕も、嬉しかったよ。
「俺、ゆー兄が好きだよ。もっともっと、ゆー兄の事知りたいんだ」
今まで誰にも言われた事のない、大谷くんのその言葉が胸を締め付けた。
でも、僕は、年上だし、弱いし、人に好かれる要素なんて、何にもないよ。
「だから、そんなに泣かないでよ」
それでも、僕みたいな奴を、君は好きになってくれるの?
「……ありが、とう」
喉が詰まって、声にならない。
悲しいのと、嬉しいのが、一緒に来たみたいで。だからますます泣けてくる。
僕はずっと、そのままで泣いていた。
しばらく大谷くんも僕の事を抱きしめていてくれた。
「……ゆー兄、泣きすぎ」
「ごめ……止まら、なくて」
そう言うと、突然、大谷くんの親指で少し乱暴に涙が拭われた。
「あんまり泣くなら…俺が止めちゃうよ」
え…?どうやって?と聞く前に、両頬を押さえられて、口元に何かが当った。
「んんっ?!」
って…!?
うわ、もしかして、キスされてるの、これ??
好きって、そういう意味も含まれてるの!?ていうか、男同士なんですけど!
「……しょっぱいね」
大谷くんはすぐに離れて、自分の唇を舐め上げた。
「ああああああのおおおおおたにくん?????」
「あ、止まった?」
いやあのまぁ止まったんですけどというよりびっくりしたというか自分にまさかこんなことがふりかかると
は思ってもみなかったというかあんまりにもやわらかい感触だったんでちょっときもちよかったとかこれって
犯罪になるんでねとか考えたりとか深夜にこんなことしちゃうだなんてなんてだいたんなんだとか………
「…ゆー兄、目がマジでぐるぐるしてる」
大谷くんが吹き出したもんだから、はっと我に返った。
「大人をっ、からかうんじゃないっ!!」
ものすごくこの場から離れたかったけど、ぜんっぜん離してくれない…。
「えー、俺、本気だよー」
そんないつもと同じテンションで言わないでくれ!
とりあえず、ものすごく、恥ずかしいんですけど!!
「もしかして…ゆー兄は、俺のこと嫌いなの?」
「いやそれはちがうけど…」
「よかった!じゃあ俺ら両思いじゃん!」
いやいやいやそれは早合点だろう!?
でも、拒む気が全く起きないのは、やっぱり自分もそういう事なんだろうか…。
「じゃあ、記念にもっかいね!」
何の記念なんだ!?
と叫ぶ暇もなく、人生2度目のキスは、あまりにもあっさりと訪れた。
「おーい、山田くーん」
「はいはーい」
最近、よく常連さんから名指しされるなぁ。
「このパチンコ、どの辺り狙うといいかな?」
この台は、こないだ入れ替えられたばかりの新台だな。
「あー、そうですねー…この辺の釘の流れに沿わせてみるのはどうですか?」
「なるほどね、やってみるよ」
「はいどうぞお楽しみください!」
ついでにおしぼりを渡して、一礼してからその場を去る。
「兄ちゃーん!」
げ、大谷くん今日も来てるのか。
「メダル出す!」
「メダルバンク直ったから、そっちでどうぞ」
「えー」
「はい、ここに指乗せて」
あからさまに不機嫌な顔をする大谷くんの手を取って、認証機の上に乗せる。
「ちぇー。じゃあ、とりあえず300枚出して」
「自分で操作しなさい」
手を離して、機械に触らない事をアピールする。
「ケチー」
ふふん、何とでも言うがいい。メダルはそれ以外で出せないんだから。
「…ゆー兄、今日何時にバイト終わるの?」
メダルがカップに注がれている間、大谷くんは小声でそう聞いてきた。
「今日は遅番だから、閉店まで居るよ」
「なーんだ。じゃあ、俺が晩飯作っておくよ」
「いいよ遅くなるから。学校始まってるんだろ?」
「兄ちゃんのおかげで成績上がったから、多少寝てもだいじょぶ!」
「授業中寝るな」
大谷くんの頭をはたいて、カウンターに戻る。
「いてっ」
後ろで何か聞こえるけど気にしない気にしない……晩飯は作ってもらおうかな。
ちらりと大谷くんを見ると、小さく親指を立ててOKの返事。
大谷くんは大学には行かずに、専門学校行く事にしたそうだ。自分も僕みたいに機械を触れるようになりた
いらしい。それで、ゲーム機を作る会社に就職すると意気込んでいる。
ゲーム業界は大変だぞー。大谷くんは本気なんだろうか…?
まぁ今は気にしても仕方ない。
その時になったら、一緒に悩めばいい。
無事に就職できたら、僕と色々約束してるし、頑張るだろう。
……約束の内容は、今は考えないようにしておこう。
「いらっしゃいませー!」
自分でもびっくりするような元気な声がフロアに響いた。
今日は新しい景品も来たし、本体も入れ替えがあった。POPを作ったりもしないと、やることはたくさんだ。
もっといろんな人に楽しんでもらえるようにすれば、自分も楽しい事に今更ながら気づいた。
だから、もう少し店長にも社員にも色々言ってみよう。
もっとゲームを楽しんでもらえるような、そんな雰囲気作りを目指そう。
誰が得をするって?
そりゃあお店と、誰かの笑顔が見られる自分自身。
今日もゲーム達は遊んで遊んでと騒がしく、その中に居るあの高校生は、いつものキラキラした笑顔を浮か
べていた。
終
以上で完結にさせてもらいます。
ゲーム描写がわけわからん人、すまん。あんな雰囲気のゲームなんだ。
投下したのが思ってた以上に好評でものすごく嬉しかった。ありがとう!
これからも皆がオタク男子に萌えられますように!
乙です!!!!
こんな二人が見れるならそのゲーセン毎日通うw
大作乙です! すごいよかった〜!
最後のメダルバンクでのやりとりがラブラブすぎて2828してしまったよw
ゲームって凄いのね…超乙面白かったー!
萌えたよー! 乙!!
おお完結GJです。
オタの心情変化が爽やかな読後感をもたらしてるな。
萌えすぎて禿げあがりました。
うおお乙でした!
ゲーマーな自分には色々にやにやできた部分がw
かなり萌えたよー!うまいね!また書いてください!
あかん…
途中で本気で泣いてしもたwwwww
乙です!
丁寧な描写に思わず感情移入しまくってしまいました
2人の幸せな姿が目に浮かぶようだよー。
萌えた良かった! ありがとう!
幽霊とゲーセンと一気に読んで画面が滲んで見えないよ…!
とりあえずわっふる積みますね
(*´∀`)⊃#
###
#####
素晴らしい…。・゚・(ノД`)・゚・。
心の底から乙と言わせてもらう!
あーなんか最近悲しくなってたから本当に癒されたよ…
ありがとう
695 :
風と木の名無しさん:2009/08/16(日) 21:11:47 ID:bW5fpoGC0
お疲れ様でした!
すごく面白かったです。二人とも前向きになる最後が…!!
ありがとうございました!
2人とも可愛いなぁww
幽霊の人もゲーセンの人も乙です!どちらもじーんとさせていただきました。
(*´∇`)
幽霊さんもゲーセンさんも素敵なお話乙でしたー
みんな可愛すぎる
夏はイベントが盛り沢山でいつもは引きこもりがちなオタクがいそいそと出かけるのを見て、
アウトドア好きの幼なじみは、オタクがデートでもしてるのか彼女でも出来たのかと不安に
海に誘ってみたはいいものの即答で断られ、嫉妬のあまりに押し倒すも
寸止め→色々あって余計にこじれる→仲直り
そんな話が読みたいです
連レスゴメン
読みづらい文になってて申し訳ない
携帯から長文は無理があるか…
>>698 ここは私に任せて早く執筆作業に戻るんだ!
早くしないとわっふるの大群が襲ってくるぞ!
オタクといえばコピペで有名なゆうすけ、
リア充から一字取ってみつるでいいかなと腕まくりして名前を考える。
>>698つ#後はまかせます。
698だけど書くのは無理w
誰か書いて下さい
海に誘うって書いたけど、幼なじみはプールの監視員のバイトしててそこに誘うのもいいなあ
オタクはチビで不健康に色が白いのがいい
巨漢のコフーでも萌えるw
夏コミに行くオタとそれを家で見送る攻め
今頃オタは夏コミで美少女のくんずほぐれつのあれこれを漁っているんだろうなぁ、
三次元の見知らぬ女とデートするよりかは全然ましだけど、とオタの性的欲求に自分が関していないことを口惜しく思う攻
いや夏コミといっても三次元と関わらないわけじゃない 特にアイツなんか女の子にアタックされたら免疫ないんだからすぐ惚れちゃうだろし
何万人もくる場なんだからそんな物好きもいるかもしれない 俺もついていけばよかったぁぁぁと不安で胸が張り裂けそうな攻
帰ってきたオタ(汗まみれで臭い)を見ていややっぱ大丈夫だ、夏場異臭がするこいつに寄ってくる女なんかいねぇ
だからお前ずっとそのままでいろよ と思う攻
安心した後、言葉巧みに風呂に連れ込むんですね、分かります
きちんと剥いて洗ってあげるんですね、分かります。
オタ「腐女子の超理解ですね、わかります」
攻め「だな。よし風呂入ろうZE☆」
それは萌えるだろうjk...
さぁワッフル焼き上がりましたよー
つ ####################
710 :
709:2009/08/21(金) 02:12:18 ID:O3Bal+QF0
うわ名前欄間違えた!!!!ものすごく恥ずかしい!!!!
改めて名無しに戻りますorz
なんか最近このスレ盛り上がってて嬉しいw
714 :
風と木の名無しさん:2009/09/03(木) 20:05:44 ID:w2idMc2IO
ほし
ちょっと前に話題にあがった少女漫画オタクが可愛くて自家発電してみた
ついてない。
昨夜はギリギリまで粘ったオクで競り負けたし
そのお陰で寝不足で気持ち悪いし
極めつけは朝起きたとき寝不足の立ち眩みでフラついた拍子に眼鏡を落として踏み潰した。
ついてない。
さらに言うなら、世間の暦では学生は夏休み1日目だっていうのに
補習のせいで学校来なきゃいけないし
眼鏡が無いからものを見るのに目をこらさなきゃで頭痛くなるわ肩は凝るわでついてないにも程がある。
夏休みになったらクーラーの効いた部屋でゴロゴロしながらBANANA FISH再読する予定だったのに…。
俺はがっくりと肩を落とした。
真夏の日差しが朝っぱらからガンガン照りつけて、いつもより無防備な目を妁く。
ああ、トーマの心臓初版全巻セット欲しかった……!!!
まぁこの前萩尾望都パーフェクトセレクション買ったばっかりだから節約になったと思おう…
そうでもしないとやってられない。
ハァと溜め息をつくために吸った空気はそのまま胸で爆ぜた。
「よっす! 高瀬も補習組?」
弱い力だったにも関わらず叩かれた背中がジンジンと熱を持ち
心臓が早鐘のように鳴っているのは驚いたからだけではない。
「市川…おはよ」
「高瀬は今日もテンション低いなー」
「そういう市川は今日も無駄に元気だな…」
なんだよ無駄ってー!と意に介した様子もなく快活に笑う市川に気付かれないよう、そっと深呼吸して騒ぐ鼓動を落ち着かせた。
俺は、市川に、なんというか、好意を抱いている。
というか、つまり、月並みな言い方をすれば、ホの字というやつだ。
市川は、そりゃもう絵にかいたような好青年で、おばちゃんがいたら十人が十人に口を揃えて「うちの息子に欲しいわ」と言われそうなやつだ。
実際、1回学食のおばちゃんに言われてるのを見たことがある。
そんな爽やか好青年のクラスメイトに密かに想いを寄せる地味な自分。実に月並みな事例だ。
唯一月並みでないのは、俺も男で、市川も男ってことだ。
「俺もってことは、市川も?」
「そー補習。こんな朝っぱらからダルいよな」
そう言う市川からは一ミリだってダルさを感じない。
むしろ、こんな良い天気の日に外出する用事が出来て嬉しいとでも言い出しそうだ。
グロッキーな俺には爽やかな笑顔が眩しすぎて直視出来ない。
っていうか眼鏡がないから見てもぼやけているんだが。
折角市川と話しているのに顔を合わせられないのは損した気分だ。
「あれ、今日コレは?」
市川は手で作った眼鏡を自分の顔に当てて不思議そうに俺を除きこんだ。
うわ…そんなに顔近づけないで欲しい…ただでさえ眼鏡のない顔を他人に見られるのが嫌なのに…。
「あー…朝割った」
注がれる視線に耐えきれず顔を背けた。
「マジ?そりゃゴシューショー様」
市川は大袈裟に肩を竦めてみせる。
「高瀬ってどんくらい目悪いの?」
「あー、近視に乱視が入ってて…、アレが読めない」
と言って3mくらい先の看板を指した。
「嘘っそれやばくね?マジで目悪いんだな。すげー」
何が凄いのか、市川はしきりに感心している。
俺の怪訝そうな顔に気付いたのか「俺、視力2.0以上あるからさ」と笑った。
「じゃ、今日黒板見えないんじゃね?」
「破滅的に読めないね」
俺が諦め気味に断言すると、意外な言葉が市川から飛び出した。
「じゃあさ、俺隣座るよ。俺が板書したノート見て、高瀬は板書すれば良くね?」
ナイスアイディア!とばかりに顔を輝かせて、市川は俺に微笑みかけた。
うおっ眩しっ!!
「…いいの?」
「ヘーキっしょ、補習だから席も自由だし。あ、それとも誰かと約束してた?」
あ、それはない。俺、そんなに友達いないから。
「それは大丈夫…そっちこそ平気?」
言わずもがなだけど、俺と市川は、ツルむグループが違う。
俺は大抵はクラス内でただ一人の友達、読書オタクの夏目とツルんでるが、市川はクラスでも華やかで目立つ快活なグループのひとりだ。
なんで俺が、いわゆるアニゲオタクのグループに入っていないかと言うと、話は簡単だ。話が合わないのだ。
「風と木の詩」を薦めたら「アッー!」って言われるし、「綿の国星」を薦めたら「猫耳に萌えた」って返ってくるし、もうやだあんな連中…!
少女漫画の良さなんて何もわかっちゃいないんだ!
そんな訳で、クラスでどっちのグループにも属せない地味な俺は、頭が良くていつも本読んでて近寄りがたい雰囲気の、孤立していた夏目となんとなく話すようになった。
話してみるまでは、学年一頭が良いという噂や、誰にも関心を示さず読書する姿に、周囲を頭悪い奴らだと見下してんのかと思ってたが、なんのことはない、ただ読書が好きで一度本を読み始めると回りが見えなくなるってだけだった。
その夏目は補習には来ない。
補習受けなきゃいけないような点数を取るわけがないんだ。
「オレ?全然ヘーキ」
市川が平気でも、俺みたいに地味でちょっと浮いてる奴を市川のグループの奴らが良く思わないだろ…。
この年になってイジメとかがあるとは思わないけど、お互いが気まずい思いをするに決まっている。
そう理性では考えている筈なのに、俺の口は正反対の言葉を紡いだ。
「じゃあ…お願いしようかな…」
わっふるわっふる!
わっふるをどうぞお受け取りください
わ、わっふるわっふる!!
ワッフルいただきます!
あー!!何言ってんだよ俺!!
あとで気まずい思いをするのは自分なんだぞ!!
本当にこの口は欲望に正直過ぎて困る。
そりゃあ、市川と隣の席なんて願ったり叶ったりだけど、俺は自分の身の丈ってものをよく理解しているつもりだ。
市川みたいなキラキラした奴は、こんな地味キャラで少女漫画オタクな男でなく、それこそ少女漫画みたいに、胸はないけど目がでっかくてやせっぽちのちょっとドジだけど底抜けに明るく前向きな可愛い女の子がお似合いなんだよ!
「ごめん、字ヘタで…読みづらい?」
ひとり悶々としていると、市川がこそっと囁いた。
俯いたまま、俺のシャーペンが止まっていたからだろう。
「や、全然へいき!ありがと」
なんだかんだで結局俺は市川に甘えてしまった。
だってそんな甘い誘惑に抗える筈ないだろう?
市川の友人たちも気がいいやつばかりのようであからさまな嫌な顔なんて全然されず、
むしろ「大丈夫かよー市川字ィ超きたねーじゃん」「高瀬くん、こいつの字マジでヒエログリフみたいだから頑張れ」なんて和気藹藹とした雰囲気だった。
たぶん、市川が彼らにとても信頼されているのだろう。
市川がグループの中心人物であることは傍目にも伝わってくる。
こそこそ囁き合っていると「そこのふたりー喋るなー」と注意されてしまった。
市川が「サーセン」と返事をすると、くすくすとクラスがさざめく。
市川は俺を見て少し肩をすくめてみせた。俺も笑い返す。
ああ、なんかいいなぁこういうの!青春ってかんじ!!
中学でちょっと勉強ができたばかりに、うっかり塾の先生のすすめでちょっとした進学校に来てしまって、話の合うやつ見つけられなくて、やっと夏目と友達になってっていう1学期だったから、こういう普通のやりとりがすごく久々だし新鮮に感じる。
なにより相手が市川だ!
幸せすぎる…。
市川の字って、下手っていうより、独特の癖がある。
確かに書くのがすごく速くて乱暴みたいだけど、ちゃんと一字一字しっかり書いてる。
角なんかしっかり全部曲がってて、意外と几帳面な感じ。こういう字を書くんだなんて知らなかったな。
わっふるわっふる…うっ!
わっふる!わっふる!
わっふるわっふる!!!!
わっふるわっふる!!わっふるわっふる!!
青春を感じている少女漫画オタが凄くかわいい…。
わっふるわっふる!!わっふる!!
地味素直なヲタ萌え!!
少女漫画ヲタがまんま少女漫画主人公展開してて萌える!
わっふるわっふる!!!
ワッフル美味しいです(^O^)
俺は市川のこと、はっきり言ってよくは知らない。詳しくもない。そんなにじっくり話したこともない。
けど、好きだ。それだけははっきりわかる。
小さい頃から少女漫画が好きだった。
10歳年上の従兄弟のねーちゃんが要らなくなった漫画をよくウチに持ってきて、それをなんとなく読んでるうちに、どんどんのめりこんでいった。
近所に同い年くらいの子がいなかったのもあったし、まぁ、昔から、その……、根暗だったんだろう…。
親が漫画とかゲームを買ってくれるタイプじゃなかったので、小さい頃は本当に従兄弟のねーちゃんがくれた少女漫画ばっかり読んでた。
物心ついた頃からそんな感じだったので、それがおかしいことだなんて全く気付かなかった。
小学生のある日、クラスの騒がしい奴に指摘されるまでは。
俺はてっきり皆が普通にスーパーヒーロータイムを見るように8時枠の少女漫画のアニメ化作品も見てるものと思ってた。
今考えると、皆少女アニメも見てたと思う。ただ、男の子だったら、そんなことは恥ずかしいことで隠すべきことだったんだ。
そんなタブーにも気付かなかった俺はしばらくオカマだのなんだのと馬鹿にされた。
その後は、俺もそれは恥ずかしいことなんだと自覚して、人前で少女漫画のことを話さなくなったから、すぐに彼らの興味の対象は移っていったけど、それは幼い俺には結構大きな出来事だった。
それから今までひたすら隠してきた。
中学になって自分で少女漫画買うようになっても、絶対近所では買わないようにしたし、
最近じゃアマゾンとかオクとかが楽でそういうのでばっかり買ってる。
そんなに気を遣ってたのに、高校生になって、学校に知り合いがいなくなって、気が緩んでたんだと思う。
その日は放課後、眼科検診に行かなきゃいけなくて(4月の身体測定で視力がまた下がっていたことが判明し、学校から眼鏡を作り直せとのお達しを受けた為だ)、
いきつけの眼科がこれまたいっつも混んでいて、なんで予約してんのにこんなに待たされるんだとキレそうになるくらい待たされるんで、
待ち時間に読もうと買ったばかりの少女漫画を鞄に入れておいたんだ。
もちろんカバーをつけたし、学校で鞄から出すつもりなんて絶対なかった。
ところが、だ。
>>729 この後にシャンプー店員がいさおのことが気になって、妹にいさおにカットモデルして欲しいとかお願いしたらいいと思う
でいさおはホイホイ行くといい
もちろん使うシャンプーはラックスでw
>>733 大いにありそう!素材は悪くなさそうだしw
ラックス持ち込みでもいいじゃない ピュアだもの いさを
カットモデルをして以来、なんとなくその美容院に通うようになるいさお。
最初の時のことをネタとしてばらされてから妹に
「美容院行くなら服装くらいちゃんとして!」
と言われ、こわごわ服を買いに行く(妹チョイス)→その服で美容院に行く→店員(あれっ、なんか最近オシャレに…もしや彼女でもry)焦る店員
まで妄想した。
朝っぱらから上のスレ見てはらいたいw
スーパーリッチwwwwww
でもその展開かなり萌える
シャンプーされて不覚にもおっき→ガチュンでお願いします
店員はドライヤーないのがショックだったみたいだから、
いさおは「どれ買ったらいいんですか」って質問してお買いものに連れ出して
もらうべき。
自宅ではいさおと同じスーパーリッチを使用しはじめる店員。
>732
ワッフル!ワッフル!ワッフル!
そんなところで切らないで!
シャンプー×いさおの接点が難しい…
酔いつぶれたシャンプーが電車で、いさおに「俺の駅になったら起こして」とか
頼んでお持ち帰りパターンとか?
少女漫画にwktkして、いさをに噴いた。
なんだもうこの素敵なスレは!!!!1!!!!
とりあえずワッフル置いていきます。
##########
少女マンガといさおの間に箸やすめ
>>619-621の続きで
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西原のことは前から知っていた。
あいつは気づいてないだろうけど、気にしている奴は多かった。
背が高くて、色白だけど顔は整っていてガタイがよく、標準語を話す転校生。
普通だったらちやほやされそうなものだけど、西原は異常な寡黙さでもって
興味本位の女子を蹴散らしたらしい。(本人にその意識がなかったのがまた笑える)
それで、こないだ初めて話したそいつ、西原と調子に乗って「コンビ組もう」とまで言った俺は、
なぜか今西原に馬乗りになっている。
屋上にて。
「ネタに喧嘩入れようや〜」
「ちょ…ちょっと待って!!痛い痛い」
俺が全体重を乗せていくと、西原はデカイ体を縮こまらせて必死になっていた。オカマか。
デカいコイツが本気出せば俺なんて軽く吹っ飛ばせるのに。
まあ、腹立つからそんなん言ってやらんけど。
「お前時々東京弁オカマみたいやし、絶対笑えるわ」
「はぁ!?失礼ね!!」
俺がよいしょ、とのきながらそう言うと、西原はすかさずオネエ語を使ってくる。
でかい図体でオカマ語でしゃべるコント、絶対受けると思うねんけどなあ、
と俺が言うと西原はマジでネタを考え始める。ちょろいわ。
「じゃあ、木本はヤンキーで俺に喧嘩を教えようとして…」
「俺が喧嘩のやり方教えても、おまえがどんどんオカマになっていくねん」
「ネタとしては面白そうだけど…俺の方が身長も高いじゃん!キモいよ!!」
「喧嘩は俺の方が強いし、ええねんそれで!!」
わーわー言いながらネタを考えていく。
当初は俺に対して遠慮を見せたものだが(奴の根がビビりであることは間違いない)、
こと笑いのこととなると西原は饒舌になる。
「じゃあオチには…キスでもして終わる?」
「…っ、なんでやねん!!」
ツッコミとして一瞬逡巡してしまった。悔しい。西原のくせに、生意気だ。
西原はじゃあオチはもうちょっと考えて、とか言いながら本気でノートに書き込んでいる。
俺は横に座ってその横顔を何とはなしに見つめていた。
絶対、こいつ女装いけるな…
さっき一瞬ほんまにキスしたらどうなんやろ、とか思ったことは忘れることにした。
俺どうした。あかん、だいぶキモい。
「俺の方が痛みに強いし、絶対お前のが女役やぞ!」
俺が唐突にそう言いきると、西原は真顔で「それだと逆になるんじゃないの」と言ったので、無言でどつく。
しかし西原は笑いながら、「だって木本の方が顔小動物っぽいし…」などと言ってきたので
俺はとっておきのメンチを切ってやった。
「おい、調子コキ。俺は1ミリたりともその点では譲らへんからな!!」
「うわ、ヤクザ!かなりヤクザっぽいよそれ。もっと言ってみて」
「やかましい!!自分はネタ書いとれ!!」
俺はなぜか嬉しそうな西原をどつくと、屋上の出口へ向かう。
西原がこっちの背中を追っているとは思ったが、振り返ることはあえてしなかった。
---------------------------------------------------------
視点が変わってました、すみません。ボケとツッコミって攻受に通ずるものが
わっふるわっふる!!
はじめは木西かとおもってたら西木!!
木本には懐いてる西原カワイイ!
(・∀・)つ わっふる ドゾー
何を勘違いしたのか、俺が掃除でいない間に、隣の席の女子が間違って俺の鞄をあけてしまったらしい。
鞄は学校指定で男女同じものだし、買ったばかりのそれはどれも真新しくパッと見では見分けがつかないので、それは不可抗力だったのかもしれない。
だけど、だけど、なんで中身まで出すんだよ!!
俺が掃除から戻ると無惨にも鞄から出された少女漫画…。しかもよりによってしゅごキャラ…。
俺は一瞬で状況を理解…出来ず、呆然とその場をみつめた。
隣の席の女子とその仲間たちは俺のしゅごキャラ!を無造作にめくっていく。
「なにこれーチカこんなん読んでんの?ww」
「読んでないし!てゆーかその鞄ちがうひとのだしww勝手に出すなよ」
「えー誰の?」
「隣のひとじゃん?」
「チカ隣だれだっけ」
「高瀬くん」
「高瀬ってあの眼鏡?ちょっまじキモいんですけどwww」
「これ知ってるーw朝アニメやってるの見たことあるw」
「うわ…ロリコンってやつ?キモーイ」
わかってるよ!!俺がキモいことなんか誰より俺が一番わかってる!!
だから静かに迷惑かけずにひっそり過ごしてたじゃないか!!!
ああああああ、どうすればいいんだ、このまま席に戻っても女子の嘲笑は免れないし、知らんぷりしてたら事態は更に悪化するかもしれない。
あっ妹のってことにすれば?
って妹なんかいないっつーの!
あとで嘘バレたとき死にたくなること必至だし、あああどうすれば…!
とか思っていたら、隣の席の女子とその仲間がこっちに気付いた。
ちょ、こっち見んな!マジでお願いだから!
しかし目が合ってしまった以上、何食わぬ顔で自然に席に戻らなきゃならない。
あああ視線が痛い…!
親しい友達も出来ないまま、俺の高校のキャラはキモいロリコンアニオタに決まりました。人生\(^o^)/オワタ。
てゆうかいいじゃないかしゅごキャラ読んだって!可愛いじゃないか!
ちょ、わっふるわっふる!!
ごめんなさい
>>750は732の続きですorz
「あ、…高瀬くん、ごめんね、鞄間違えちゃって」
隣の席の女子が言う。
「ああ、いいよ」
よくねぇよ!!!ちっともよくねぇよ!!!!!
「間違って漫画勝手に出しちゃったーw返すねーw」
クスクス笑いながら言うな…謝罪するならもっと誠意をもってしてくれ…。
女子たちが小言で「マジキモイww」って言ってるのが聞こえる。
もうキモくてもなんでもいいからほっといてくれ…。
そう俯いたときだった。
「たーかせ!」
ポンっと肩を叩かれて、完全に鬱モードだった俺は大袈裟なくらい肩を揺らしてしまった。驚いて振り向くよりも早く、明るい声の主は俺の顔を覗きこんだ。
「漫画代わりに買ってきてくれてありがとなー。妹がすっごい欲しがっててさー、これで兄貴のメンツも保てるよ!」
えっ、誰だこのひと。
同じクラスの…えーと…。
「これ、市川のなん?」
そうだ、市川だ!!
「そーそー。うち田舎だから本屋にこれ売ってなくってさ。高瀬に頼んだんだ。妹に、マジ使えねぇとか言われるし散々だったけど、助かった!!ありがとな!!」
うおっ眩しっ!!
なんだなんだ、なんなんだこの爽やかイケメンは…!!
そんなこと勿論頼まれてない。
でも、なんがなんだか分からないが、この爽やかイケメンの市川くんが、なにか重大な勘違いか人違いをしているんでなければ、俺を、庇ってくれている、のかもしれない。
待ってたよ漫才!!痛みに強いワロタw
市川は眩しすぎるだろ…わっふるわっふる!
青春だなあ…
眩しいよ!イケメン眩しい!
ちょ、市川眩しすぎわっふるわっふる!!
市川本当に少女漫画の男の子みたいだ
わっふるわっふる
わっふるわっふる
わっふる!わっふる!
わっふるー!わーっふるーーーっ!
リア充×ヲタってなんでこんなにもときめくんだろうか
少女マンガヲタおいしいです つワッフル
わっふぉーわっふぉー!
わっふる!わっふる!
>>752の続きです
「あ…うん」
俺は精一杯の愛想笑いをして、市川に話を合わせた。
と言ってもこれ以上話を広げようがない。ヘタなこと言って市川の好意(なのか?)を台無しにしては元も子もない。
努めて平静を装いながらも内心困惑していると、そんな俺の様子を読んでくれたのか「っと、そろそろチャイム鳴るし、席戻るわ。ありがとなー!」とこれまた爽やかな笑顔を残して市川は席に戻っていった。
ほっと息をつくと、周囲の女子たちも興味を失くしたように「うちらも戻るね」と言って散っていった。
オイお前ら俺を散々キモイとか言って謝りもしないのかよ!
まぁ事実俺が少女漫画マニアなのは変わらないんだけどさ…。
それにしても、市川って、今まで全く話したことないけど、何考えてんだろう…?
すっごいイケメンだし、笑顔は爽やかだし、絵に描いたようなリア充に見えるけど、なんで俺なんか庇ったんだ?
よくわからない。
首をひねりながら次の授業の教科書とノートを用意しながらぼんやりと考えていると、俺は重大なことを忘れていたことに気付いた。
おっ、俺のしゅごキャラーーーーーーー!!!!!!
市川に持ってかれたままだよ!あいつ、あれ持ってってどうするつもりなんだ!?
授業開始のチャイムが俺の頭にガンガン鳴り響いた。
その後、俺はもう一度市川に話しかけ、先ほどの真意を問いただし、めでたくしゅごキャラを返してもらった!
なんてことは勿論出来っこなく、とぼとぼと帰路についているところである。
いや、話しかけようとはしたんだ!
だけどあいつ、いつも友達の輪のなかにいるんだ…それも俺が容易に近づけそうにない、いかにもリア充です!!って感じのお友達だ。
結局放課後までなんのチャンスもなく、仕方無く眼科へ向かったのだった。もちろん用意してたしゅごキャラを市川に持って行かれたので、ながーーーーーい待ち時間をぼーっと過ごす羽目になった。チクショウ…。
でもその分、冷静に市川と今日のことを考えることができた。
まず、安易に学校に少女漫画を持ってくることは危険だということ。
カバーをしてるとかしてないとか、問題じゃない!奴らは他人の荷物すら平気であけてくるぞ!
二度と学校には持ってこない!と心に誓う。
それから、市川のこと。
あいつが何を考えてるのかはさっぱりわからない。
もしかして、市川も持ち去ったしゅごキャラを見て、俺をpgrしてるのか?
でもただそれだけのためにあんなことする意味がわからないし…。
なにより、あのきらきらした笑顔に、そんな裏があるとは到底思えないのだ。
くそっ、イケメンは得だなぁ。
悪態をついてみても、思い浮かぶのは、俺に微笑みかける市川、友達の輪の中心で声をあげて笑う市川………ああああ、あれ!?なんかおかしいぞ!!?
なんで心臓ドキドキしてんだよ!!なんか顔が熱くなってきたし…!?なんだよこれ!!
頭を振ってみても、市川の笑顔が脳裏に焼き付いて離れない。
なんなんだよこれぇ……。
少女漫画ヲタきたあああ!!!
わっふる置いていきますね。続き楽しみにしてるよー!!
(*´∀`)⊃###########
恋愛感情の芽生えキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
ぐるぐるしてるたかせかわいいよたかせ
うわああたかせかわいいよたかせえええ
わっふる!!わっふる!!!
769 :
風と木の名無しさん:2009/10/19(月) 18:09:36 ID:QvZmZ9/HO
下げすぎてたからあげとく
いちかわ萌えハァハァ
770 :
風と木の名無しさん:2009/10/19(月) 18:56:24 ID:QvZmZ9/HO
下がりすぎてたからあげとく
少女漫画萌えw
まちがえて連投スマン
わ…わっふるわっふる!!!
>>765の続きです
訳のわからない脳内イメージに支配され悶々としていたら、長い待ち時間もあっさり終わり、コンタクトのパンフレットなんかを持たされて、眼科をでた。外は今にも太陽が地平線に隠れそうで、刻一刻と薄暗闇が広がっていく。
頭から離れない市川のこと、返ってこないしゅごキャラのこと、市川の真意のことをトボトボと家路につきながら考えていると、うちの前に人影が見えた。
父さんだろうか。今日は早いな…。
そう思って「ただいま」と声をかけようと手をあげると、影も動いてこちらに手を振った。
あ、あれ、父さんにしては背が高いような………。
心臓が、どくどくと脈打った。
薄闇にぼんやりと浮かび上がる人影は、間違いなく先ほどまで俺の脳内を占領していた顔の主。
市川だった。
「おかえりー」
市川は俺の脳内ヴィジョンと寸分変わらぬ、あの笑顔を浮かべて、ヒラヒラと手を振った。
「た、ただいま……」
俺もつられて手を振り返すが、全く頭が動いていない。
なんで市川が俺んちにいるんだ!?ってゆうかなんで俺んち知ってんの!?
今日のことといい、市川の考えてることが全くわからない。必死に頭を回転させようとするも、心臓が早鐘のように打っていて集中できない。でもなんか言わなきゃ。今日のこと聞いて、しゅごキャラを返してもらって…。
「高瀬、遅かったな。塾?」
「いや、今日は眼医者…」
「あー、この前の身体測定の再検査のやつ?そういやプリント配ってたよな」
うんうんと市川は頷いた。
遅かったって…ちょっと待て、市川はいつからここに?
市川の脇には、市川が乗ってきたのであろう見慣れない自転車が停めてある。ちらと視線をやると自転車の前かごには学校指定の真新しい鞄が入っていた。
市川は制服のままだし、もしかして家に帰ってないのか?
まさか、放課後からずっとここにいるんじゃないだろうな?
4月ももうすぐ終わりとは言え、日が暮れれば肌寒い。そんななか何時間待ってたんだ!?
「なんで…」
「そうそう、これ返そうと思ってさ。借りパクするわけにいかねーじゃん?」
そういって手渡されたのは、まぎれもなく、俺のしゅごキャラだった。
うわあああああああ、なんかすごく恥ずかしい。
あんなに返して欲しかったしゅごキャラだけど、市川に俺が少女漫画を読んでることを知られているということが、無性に恥ずかしくて、いっそもう知らん振りされたままの方が良かったんじゃないかという気さえしてくる。いや、まぁしゅごキャラは名作だと思うけども!
「あんときはさ、なんかオレ勝手なこと言っちゃってごめんな」
えっ…?
俺がなにも言えずにテンパっていると、市川は申し訳なさそうに俯いた。
え、えっ、何で?何でそうなるんだ?
「なんか気がついたらしてたって言うか、余計だったかな」
いつもの、キラキラトーンとレーストーンと花びらが背景に散ってるような、あの笑顔は姿を隠し、市川はその整った顔を曇らせている。
そんな顔するなよ…!余計なわけないだろ!すっごい助かったし嬉しかったって!
そのまま伝えたいのに、口が動かない。
「や、すごく、助かった……えっと、その………ありがと。嬉しかった」
あーもっと上手いこと言えないのかよ俺!これじゃ言いたいことの十分の一も言えてない。
なのに市川は俺のその不器用なことばに安心したのか「そっか。良かった」と顔を綻ばせた。
うわ…反則だろ、その顔は…!
辺りが暗いことに感謝しなくてはならない。また頬が熱くなっていることに気付いたからだ。同級生男子の笑顔に顔を赤くしてる男なんて不気味すぎる!
「そんじゃ、俺帰るわ」
自転車に颯爽とまたがった市川は「じゃ、また明日」と漕ぎだそうとした。が、すぐにやめた。
俺が市川の制服の裾を引っ張っていたからだ。
市川も驚いたように目を丸くしているが、何より俺が驚いた。
な、なにやってんだ俺!?
すぐに手を離したものの、ごまかす言葉が出てこない。
当然だ。なんでこうしたのか自分でもわからないのだから。
俺が言葉を発せないでいると、市川が不思議そうに首を傾げて俺の顔を覗き込んできた。
「なッ、なんでウチ知ってんの?」
「昔この辺に住んでたんだ。表札に高瀬って書いてあったし」
確かにここらへんで高瀬はウチだけだ。
「待たせちゃって、ごめん」
「いいよ、俺が勝手にしたんだから」
なんでこんなに良い奴なんだろう。天は市川に二物以上を与えすぎだろ。
「そいえばさ、それ」
市川は俺が手にしたままのしゅごキャラを指した。うわっ…忘れてくれていいのに。
「今度読ませてよ」
「えええッッ」
「あ、やっぱだめ?」
「あーだめじゃないけど…その、少女漫画だよ?」
わかってないのかな…?
「わかってるよ。それじゃなくてもいいけどさ、なんか面白いやつ、高瀬のおすすめ貸してくれない?」
「……市川って、漫画好きなの?」
「結構好きだよ。ジャンプは毎週読んでるし、少女漫画も妹のやつ、ちょっと読んでるし」
バレると怒られるけど、といって市川は肩をすくめて笑った。
一瞬市川が実はオタクなんじゃないかという疑念が頭を過ったが、それが杞憂だとすぐに気付いた。これはリア充が言う「オレ、超オタクだよ。ワンピース超好きだしww」っていうレベルだ…。
「わかった。あとで持ってく」
あ、でも、不用意に学校に持っていくのは危険だと今日身にしみて経験したばかりだ。どうしよう…。
「マジで?ありがと!楽しみにしてるわ!あっ、そんときは予め言って。そしたら朝ここ通るから、そのとき渡してくれたら良いから。そうじゃないと、また今日みたいなことあったら困るし。ま、そうそうないと思うけどさ」
なんという至れり尽くせり…ってゆうかリア充でイケメンで性格良くて気が利くとかもうほんとどこの完璧超人なんだよ…!もはや羨む気持ちすら失せるレベルだ。
「高瀬、ケータイ持ってる?」
「ああ、一応…」
中学卒業時に買ってもらったばかりで、まだメモリーには中学で仲良かったやつ数人のアドレスしか登録されてない、あまり機能してない、悲しい携帯だけど。着信履歴は見事に母さんばっかりだ。
「よし、じゃ番号交換しようぜ。最初こっちから赤外線送るな」
「え、ちょっと待って」
どうしよう、一か月くらい新規登録なんてしてなかったから、もう赤外線通信の仕方なんて覚えてないんだけど…!
俺がメニューを開いてカチカチと赤外線通信の文字を必死に探していると「貸してみ」と俺の携帯をとって、手際良く通信を済ませると「はい、出来た」と返された。
さすが、リア充。番号交換なんて慣れてます!朝飯前です!って感じなのか。
俺が変に感心してると「メール待ってるから」と冗談とも本気ともつかない笑顔で言った。
え、なんだ、メールっていきなりハードル高いだろ…なに送ればいいんだよ…。
いやいや、深く考えるな。漫画貸すときにメールしろってことだよな、うん。
俺が頷くと、今度こそ市川は「じゃ、また明日な」と言って漕ぎだした。
「あっ、今日はありがとうな!」
市川の遠くなる後ろ姿に声をかけると、市川は振り向かずに手だけを振った。
俺は市川の姿が見えなくなるまで、ぼうっと立ち尽くし、どきどきと鳴りっぱなしの心臓の音を聞いていた。
わ、わっふるわっふる!!
更新乙です。てか何だこの生き物は。高瀬可愛いすぎるよ…(´Д`)
あーだめもーだめかわいすぎ反則。高瀬反則。
更新乙!
ああもう可愛いなぁ
わっふるわっふる
続き来たああああ
しゅごきゃらも返ってきたし、メアドもげっとだ!たかせ良かったな!
今回も萌えすぎて変な声出たわw
わっふるドゾー つ♯
わっふるわっふる!!
高瀬かわいいよ高瀬
卑屈ぎみのオタが好きでこのスレ覗きはじめたけど高瀬のおかげで
一生懸命な素直オタに開眼したありがとう!!
高瀬かわいい
わっふるわっふる
最近、スレが活性化してるからワッフルメーカーを買いました。
ワッフル焼いてる間に叫ばせて。
幼なじみ×大手サークル読みたい。
大手は隠れで、こっそりひっそり誰にもバレないように活動中。
夏冬に向けて、新刊の準備をするのが楽しくて仕方ない。
だから自然と引きこもりになる。
幼なじみはそんな大手を知らないから、良かれと思い、週末や放課後に遊びに連れ出す。
純粋に皆で仲良く出来ればと思う幼なじみと、引きこもって原稿やりたい大手。
ならば責めて家で一緒に遊ぼうぜと誘うも、来てくれないし、入れてもくれない。
原稿が進まない大手、大手と遊びたい幼なじみ。
どちらもイライラする中、幼なじみは大手の部屋に突入してしまえば良い。
大手は隠れだから、バレて青くなって幼なじみと口聞かなくなれば良い。
離れてわかる互いの存在。
そんな話を私は読みたい。
>>784 ワッフルを焼く作業は引き継いでおくから、早くその話の執筆作業に戻るんだ!!
オタクってこんなにも萌るものなんだね。
スレ開いてよかった新しい世界見つけた。
保守
皆さん焼きドーナツいかが
つ◎◎◎◎◎◎
>>789 ダイエット中だけどいただこうかな…
(´・ω・`)つ◎
>>789 低カロリーと信じて1ついただきます(´・ω・)つ◎
歴史ヲタって需要あるだろうか
面白そうだな歴史オタ。変にマスコミに取り上げられてる現状に青筋たてて
いれば良い。
初めて(のちゅー)は歴史上の偉人に捧げるんだ!とか痛い妄想をしている歴ヲタを受信しました。
歴史オタクの話で、理系×文系な電波を受信。
武将大好き!坊主も天皇も文化人も歴史上の人物みんな好き!
縄文、平安、江戸、どの時代もみんな良い!日本史最高!
な歴史オタクな文系と
日本史、わからん。習わないし。中学の頃なんて忘れました。過去なんぞ振り返る必要なし!
なバリバリ理系。
仲は良いけど、文系の趣味は理解できない理系と、わかって欲しい文系。
たまに遊びに行っても、ここは○○ゆかりの地、○○時代ここは〜で、な会話。
そんなに歴史が好きならディア○スティーニの週刊日本史でも買ってろ!と切れる理系。
紆余曲折あって、卑弥呼よりも、義経よりも、篤姫よりも、博文よりも理系が好き!
と、ハッピーエンド。
電波では紆余曲折の部分が曖昧だった。
その部分が明瞭な話が読みたいです。
ちょい前に貼ってあった美容師(シャンプー)×いさおに激しく萌えた。
美容室も近いようだし、近くを歩いている時に1Fのファミマで昼飯買って
出てきたシャンプーに声かけられたりすればいいと思うんだ。
そしてラックスの事掘り返されたりしていたたまれない感じになったいさおを見て
ちょっと申し訳なくなっちゃったシャンプーが謝ったりとかさ。
「家近いんすか?」とか何気に世間話しちゃったりさ。
セットしてないいさお見て、セットの仕方その場で教えてあげたり
ワックス持ってないしどれ選んだらいいかわかんないいさおに、
「いさお(仮)さんの髪質だったら…」とファミマに連れ込んでワックス
見てあげたりとか、そんな始まりでもいいと思うんだ。
そして萌えに任せて絵とか(小説が書けないので)描いてたのだけど、
画像見たらいさおが案外腕とかたくましくてガタイよくて
そのうち何故だかいさお×シャンプーになってしまった…。
誰かこのお話書いてくれないものかね。
私も受信した!
お菓子作りヲタ×スイーツ好き。
スイーツ好きは柔道とか剣道とか武道系の部活で、黒髪短髪がっしり系。
部活仲間とは部活帰りにラーメン屋寄ってラーメンチャーハンギョーザ食っちゃうようなノリ。
しかも辛いものも好きなので、仲間内ではそういうキャラに思われてるため
スイーツ好きとは言い出しにくい。甘いものも普通に食べるけど、ラーメン屋やカレー屋では
「あー食った食った」って感じなのに、可愛くて美味しいスイーツ食べると
「ふーおいしー☆」って感じでやや乙女入ってしまう(家族に言われて自覚してる)ので、
部活仲間の前ではスイーツ食べないようにしてる。
お菓子作りヲタは、ほっそりして外見優しめ。姉ちゃん2人と昔から菓子作りしてたけど、
姉ちゃんが大人になって菓子作りへの情熱が薄れたが、本人だけはハマったまんま未だに続けてる。
しかも最近姉ちゃんズはダイエットとか称してあまり沢山は食べてくれない。
2人は同じ大学の同じゼミ。
ふとしたことからお互いの趣味を知って、作りオタが作ってスイーツ好きが食べるという関係が
出来上がる。作りオタは家族以外から反響貰うの初めてで、新鮮で嬉しい。スイーツ好きは、
いままで男の世界にいたのでなるべく押し隠してきたのに、人前でも素直に
美味しいものに美味しいと言えて、しかも相手が作り手本人。「どうやって作ってんの?」
「材料何?」とか、そういうおしゃべりもまた新境地。そんな感じで需要と供給が成り立ってた。
けど、しばらくして作りオタのほうが、効き手に怪我とか火傷して、あーしばらく作れないなって感じになる。
それでも今までどおりのペースで会いに来るスイーツ好き。部活とかもそれなりに忙しいはず
なんだけど、なんか顔を見ないと落ち着かなくなってる。作りオタのほうは、「菓子作れないんだし
来る必要ないだろ?」というけど、「別に菓子に釣られて来てるだけじゃなくて、お前といるのフツーに
楽しいし・・・」というスイーツ好きの返事に作りヲタどきんっ☆
自分の作品を食べて喜んでもらうという嬉しさと、スイーツ好きへの感情がごちゃまぜになっちゃって
自分でもどっちなのかよくわからなくなっちゃって、勘違いもひっくるめて恋に発展するといいと思います!
>>797 禿げたw
受け攻め逆でも萌える
つワッフル
可愛い!
>>797 萌える
設定も受け攻めも見事に私のツボだ
書いてくれ…!
つワッフルワッフルワッフル
>>797 萌え死んだ
同じく受け攻め設定もシチュも激しく好みだよ…
わふる
>>796 自分も相当はまったw
速報が最高にワロタ
恥ずかしながら脳内の腐ったものを晒します。
幼馴染み(いさむ)×鉄道オタク(さだお)
設定
高校生のいさむは、皆に人気者のイケメンなのに、いつも鉄オタのさだおと仲良しだった。
2人は幼馴染みで、さだおの話題はいつも鉄道のことばかり。
さだおが大好きないさむは、最近、鉄道ばかり愛するさだおに苛々を募らせていた。
嫉妬混じりの冗談で、いさむはさだおに言う。
「おまえ電車と結婚すんのかよ!」
さだおは無邪気に笑いながら言う。
「ははっ!もう結婚してるよ!」
さだおが、まるで彼女の話でろけたように言うので、いさむはついかっとなって、さだおを殴ってしまう。
「…どうしたのいさむ、ぼく、なんか変なこと言った?…それとも、キモかった?」
「…ち、ちが」
「ごめんね…いさむ」
さだおは勘違いして、家に走って帰ってしまった。
次の日から、顔を合わせなくなってしまった二人。
鉄道オタ同士、楽しそうに語っているさだおを見るたび
いさむは胸が苦しくなる。
(…俺も鉄道のこと詳しかったら)(さだおは、鉄道詳しくない俺なんかと話してて、つまんなかったのかな…)
そんなことを考えながら、いさむは下校する。
いつもさだおと帰る道で、半べそかきはじめたいさむは、人目を気にしながらシャツで涙を拭っていると…
「いさむ、…どうしたの?」
いさむはさだおを見つけると、顔を真っ赤にして逃げてしまう。
「来んな鉄オタ!」
「待って!ぼく、いさむに謝りたくて…いさむとまた仲良く遊びたい!」
ここでフリーズ起こしました。どなたか続きをお願いします。
>>804 ふぉおおおおおお
わっふるううううううぅぅ
>>804 朝チュン後に
「通勤急行だね」
「ん?」
「えきをたくさん飛ばすけどあんまり早くない」
と会話する電波が飛び込んできた。
808 :
796:2009/11/23(月) 03:07:11 ID:c3vpfmfgO
レスあって驚いた
>>807 ぴたとかでいいのかな?
単なる絵や漫画もどきとかだから、うpしてもいいものか迷ってたんだ。
シャンプー想像図とか、さわりの部分の漫画しか描いてないけど、
それでよければうpしてみます
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
【審議中】
>>806は有りなのか
∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧_∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・ ) 801大喜利的には
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノ u-u
`u-u'. `u-u' しかし苗植と取られかねない
【採用】
゚・ *: : *・
*・ ゜゚・ * : .。. .。.: *゜
* ・゜ ゚・ *: . .。.: *・ ゜゚ ・ * :..
。. ・ ・*:.。 ∧,,∧ .∧,,∧ .:* ・゜
∧∧(´・ω・`)(´・ω・`)∧∧
(´・ω・`).∧∧) (∧∧(´・ω・`) おあとがよろしいようで
| U (´・ω・`)(´・ω・`) と ノ
u-u (l ) ( ノ u-u
`u-u' `u-u'
811 :
796:2009/11/23(月) 17:05:52 ID:c3vpfmfgO
>>796の絵etcです。
なぜか画像表示×になる時があったので、
見れない時は何度かアクセスしなおしてみてください。
いさお×シャンプー
http://p.pita.st/?7sxcdmx3 線画のみで申し訳ないです。
そして、萌えるような場面でもないので、
とりあえず雰囲気だけという感じで見ていただけるとありがたいです。
>>811 いさおもテライケメンにwww
「ラックスの人」とか呼び掛けられて涙目のいさおがありありと想像できます
続きわっふるわっふる
ネットのニュース見て思い付いたネタ
巡回中の女装警官×職務質問されたオタク
電波受信中…電波受信中…
電波受信中…電波受信中…
ダウンロード完了
攻
敬太郎(けいたろう)…警察官(32)
169cm
女装して巡回することを命じられた警察官。
女装時にナンパされるほど、細身で童顔の美人。ドS。
BL漫画を持っていた秋一をゲイだと勘違いして好きになる。
受
秋一(しゅういち)…大学生の腐男子だがゲイではない(20)
174cm
根暗なルックスでフードを被っていたため、敬太郎に職質される。
大好きなBL漫画は、受けに感情移入して読んでいた。
敬太郎にBL趣味がバレ、ゲイだと勘違いされて掘られる運命。
電波受信中…電波受信中…
ダウンロード完了
「おまえゲイなのか?」
僕は夜中に大好きなBL漫画雑誌を買うため、コンビニに行きました。
すると、場違いな美人のお姉さんに、突然声をかけられたのです。
「ちっ違いますっ!漫画を返して下さい〜!」
美人のお姉さんは、実は女装した警察官で、
この近辺で女の子を狙う痴漢を逮捕するために巡回していたのです。
「さようなら〜!」
「おい待て!」
僕はパーカーのフードを深々と被り、髪はしばらく切ってないのでロン毛、
たかがコンビニに行くだけだと思ってサンダルを履いていました。
見た目はちょっと、不審者に見えないこともないけど、
まさか職質されるとは思わなかったから、とても怖かったです。
おまけに…あまり見られたくない趣味までバレて…おまけにゲイだと勘違いされました。
ああ死にたい…、誰にも知られたくない趣味だから、深夜のコンビニでこっそり買ってるだけなのに。
死んでしまいたいよ〜!
とは言っても、僕は次の日にはケロっとした顔で、BL漫画を貪りつくように読んでいました。
「ああやっぱ、警察官のイケメンが攻めだと萌え!!」
僕は自室でついつい新刊を読みながら叫んでしまいました。
昨日の夜、職質であんな酷い目に合ったけど、三次元と二次元は別物だもんね…、気にするもんか!って感じです。
「…あ、そろそろ予約していた美容室に行かなきゃ!」
僕はボサボサの髪を切るべく、新刊に栞をして出かけるのでした。
「あざーした!」
美容院を出て、すっきりした頭で町をぶらつき、アパートに帰る途中、
僕は突然、後ろから肩を叩かれました。
「君、昨日の子だよね?」
「…え?」
昨日に引き続いて、僕は厄日なのだろうか…。
僕は再び警察官に呼び止められた。
「な…なんですか?」
顔をよくよく見てみると、ものすごい美形の警察官だった。
まるでBL漫画からそのまま出てきたような…。
僕はうっかり萌えてしまった。
「え…昨日?…昨日…、え???」
「俺は、昨日君に職務質問した警察官だよ…」
警察官は、小さな声で耳打ちすると、僕の手を引いて、喫茶店に入る。
「え?え?」
昨日、女装していた警察官!?…やっぱり元がいいからあんな…って、何考えてるんだ僕は。
僕はこの人に何をされるんだろう?…リアルの警察官は怖いよ〜…たとえ美形で萌えでも…。
「昨日はごめんね。緊張しないで、何でも頼んでよ」
警察官は僕の肩を叩いて、席に座らせた。
あ、昨日のこと…謝ってくれるだけか。
なんか…いい人っぽいな。
「いえいえ…、僕もあんな格好でコンビニをうろついてたし…」
僕は、恐縮しながらメニュー表を開いた。
「いや…勘違いしてごめんね。なんでも好きなの頼んでよ、遠慮しないでね」
警察官はにっこり笑った。なんて綺麗な人なんだろう…、年は、俺より少し上かな。
うわ…やめるんだ僕。
ただの萌えなのに、あんまりまじまじと見たら、ゲイだって勘違いされ…あっ……
「あの昨日……」
忘れていた。僕は昨日、この人に、BL趣味がバレて、ゲイ疑惑をかけられてるんだ…。
僕は急に恥ずかしくなって、何も話せなくなってしまった。
秋一かわいいよ秋一
わっふる!わっふる!
ワロタw
和みつつ萌えたよ!
引きこもりなオタが久々に街に出たらリア充っぽい奴に声掛けられて、断りきれずアド交換して、急いで家帰って、ヴィップにスレ立てする。まで受信した。
>>824 それいいなw
安価でメールして自爆→デートで
アッーになった後にもスレを建てて報告してVIPPERに祝われる
まで受信した
告られて付き合ってアッーまでの過程を住人に逐一報告する受を受信したw
安価の度に自爆するw
輝いていたスレから転載の転載
948:風と木の名無しさん 2009/12/10(木) 21:01:34 ID:X9BB2F4qO[sage]
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/12/10(木) 19:36:04.39 ID:shABRIoCO
イケメンマジウザイwwww俺が1人で弁当食べてたらイケメンが声かけてくれたwwwww
俺がオタクだと察してゲームやアニメの話を積極的にしてくれてwwww俺も自分の話せるジャンルだから普通に離せたwwww
そしたらいつもイケメンと一緒に食べてるイケメングループの1人がイケメンを呼びにきたら、イケメンは俺と食べるからって断ったwwww
イケメンマジ優しいwwww
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/12/10(木) 19:41:21.43 ID:6MUJ6v+fO
>>35 お前なめられてるよ、それ
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/12/10(木) 19:47:40.81 ID:shABRIoCO
>>36 そうだとしても久しぶりに誰かと一緒に食べる弁当は美味しかったwwww
なんだただの天ぷらかおかわり
>>827 どうしてくれるこの萌えを
ちょっと冬込み合わせでコピ本作ってくる
>>827 飛び交ってるwwwwがハートマークに見えてやんごとなく漲ったww
>>827 続きが気になって仕方ないではないかww
いさおのその後も気になるなぁ…
>>827 これはいい萌えるもっとおかわり!ハァハァ
>>827の設定みんなで考えようぜ
とりあえずイケメンの名前は池照から池田とか?
「お前ゲームとかスゲー持ってんじゃんwあのオタクの相手してやれよwww」
と、イケメングループから御達しを受け、仕方なしに織田に話し掛けることになった池。
面倒臭いことになった…。 そう思う一方、今のグループでは語れないオタ話ができるかも
と胸がはずむ。
「一緒に食べていい?」
「えっ? あっ…う、うん…」
織田との会話は、案の定盛り上がった。
やはり趣味の合うやつと過ごす時間は楽しい。
今まで話せる相手がいなかったから、池は尚更そう感じた。
始めこそ、俺のグループでの立場が危うくなるかもなぁ、なんて
詮無いことを考えていた池だったが、連中が呼びにきた頃には
すっかり織田と打ち解けていた。
「それでさ、最後!最後のあのシーンの演出がもうスッゴくて…って、話聞いてる?」
「うんwうんwww」
織田が、余りにも懸命に、嬉しそうに自分に話しかけるものだから
その熱に当てられてこっちの頬まで、赤くなってしまう。
そんな自分に、池は笑ってしまいそうになる。
こんな気分になるのは、いつ以来だろうか。
誰とヤっただの、何人とヤっただの、卑俗な話題でもちきりのグループに属していた
自分が、こんな素直に人と話すことができたのは、随分と久しぶりのような気がした。
ぽかぽかと、胸の中が、暖かい。
そんで、ある日、イケメングループの一人が織田にネタバラシ。偶然物陰にいた池のトキが止まる。
嘲笑を浮かべるイケンメングループに、しかし織田は真っ向から「それでも久しぶりに誰かと(ry」
と、キラッキラの純然たる笑顔で、言う。それを聞いた池はテラ涙目、テラ謝罪、そのままハッピーエンド直行コースで
836 :
風と木の名無しさん:2009/12/13(日) 14:42:12 ID:EZyaQXaMO
837 :
風と木の名無しさん:2009/12/13(日) 18:03:27 ID:LSOWPvQa0
>>835 棚できっちり書いてくれ、いや、書いて下さい
わっふるわっふる!
>>835先生は早く執筆の続きを!!
池目線新しくていいですなつ#
そこで怒ったり落ち込まない織田がいい
ささ、早く続きを
これは良いオタク。
わっふる献上していきます
つ######
オタとリア充のカップリングは何故こんなに萌えるんだろう
このスレ読んでて、
オカルトオタな弟×バリネコでちとエキセントリックな兄(男の恋人有)
を受信した。
「その年で童○?僕が卒業させてあげるよ。じゃなきゃ一生そのままだろうからね」とかいいつつ舐めたり乗ったり。
…ここまで受信して、別にオカルトでなくていいじゃんとかいいつつ思った(笑)
>>844 俺はオカルトヲタだが頭の中がオカルトなのはむしろ兄貴だろ…でおk
>>845 たしかに。
昔の貴族が、18になる息子がいまだ童貞だからって、娼婦を呼んだってのを読んで、なら襲い受けで経験豊富な兄でもいいじゃん、とか思ったのも入ってる。
けど弟のがヒッキーがいいな。兄弟でなく幼なじみでも可。
いきなりですが、職人×マネキン(某映画より)
オタクって言い方変えれば職人だと思うんだ
-------------------------------------------
やることなすこと何もうまくいかない青年ジョナサンはある時街を歩いていると
ショーウィンドウに飾られた一体のマネキン人形を目にする。
彼にはそのマネキンに見覚えがあった。
それは彼が以前にマネキン工場で働いていた時に自分が作った物だった。
美しいブロンドの髪をした男性のイコン。それは彼にとって思い出の作品でもあった。
同じ型を均一に大量に生産されることだけが目的とされる工場の片隅で、
彼が精魂込めて作り上げた美の結晶。
それは一目見ただけで他のマネキンとは違うひと際の光を放っていたが、
工場長には理解されなかった。
この男は一体何をしているんだ。他の者が10体も20体も生産している間に
一体のマネキンにこんなに時間をかけて。
ジョナサンはほどなくその工場をクビになった。
ジョナサンには同じ型が均一に輩出されるだけの無個性なルーティンに我慢がならなかった。
だってマネキンにだって個性があっていいはずだ。
性別や身長や肌の色だけでなくその存在が持つ輝き、
例えば僕が恋に落ちる人ならばそれは誰が見たって特別であるはずだもの。
そして今目の前の殺風景なディスプレイの中にその男性はたたずんでいる。
彼の美しさには到底似合わない無個性な空間。
それはジョナサンと彼の再会の瞬間だった。
>>848 わっふるありがとうございます。忘れる前に投下させてください。
-------------------------------------------------------------
ひょんなきっかけでそのマネキンが飾ってあるショーウィンドウがあるデパートに
就職できたジョナサンは、ある夜そのマネキンが本物の人間になったことを目撃する。
彼はジョナサンに自分は古代エジプトの王子でエミーという名前だと言った。
彼は気が狂ってしまったのだろうか?だが確かにそのマネキンはひとりでに動き出し、
彼と一緒に深夜のデパートの中を徘徊するのだった。
それは恋人とするようなデートと同じだった。
朝が来るとエミーは元のマネキンに戻ってしまった。
そしてジョナサン以外の人間が見ているところでは彼はマネキン人形のままだった。
哀れなジョナサン。君は人形に恋をしているのかい?
けれども彼は幸せだった。毎晩の秘密のデート。
エミーは自分が飾られているショウウィンドウを自分の好きなように改造した。
彼の感性の赴くままに施されたショウウィンドウは翌朝になると人々の間で評判になった。
彼が勤めるデパートは次第に人気を博し、ライバルのデパートを
追い越そうかというくらいに繁盛していくのであった。
急激な成長はライバルの反感を買うことになる。
ジョナサンが勤めるデパートが順調に業績を伸ばす一方で
そのライバルのデパートの売上は落ちる一方だった。
彼らは今や副社長の地位にまで上りつめたジョナサンに何かの秘密があるのだと考えた。
そして彼の大事なマネキン人形を盗んでしまう。
翌朝になって事態に気付いたジョナサンは大慌て。
すぐさまライバル会社に乗り込むと、そこにはベルトコンベアーに乗って
今にもゴミ処理機の中に落とされそうなエミーの姿を発見した。
彼は立ちはだかる警備員の静止を振りほどきながらなんとか彼のことを救おうとする。
ふざけるな!お前らにはただのマネキン人形にしか見えないかもしれないけど
僕にとっては大切な人なんだ!
そこをどけよ!お前らこそただの人形だろ!
与えられた仕事をこなすだけのただのデクの棒じゃないか!
僕のエミーを返してくれ!
警備員を掻き分け沢山のマネキンの中からエミーのことを探すジョナサン。
繊細な手つきでエミーのことだけをサルベージしようとする彼は遂に彼の救出に成功する。
すると信じられないことに、彼以外の人の目に触れると
マネキンのままであるはずの彼が人間の姿に戻ったのだ。
ジョナサンは目の前の光景に目を疑った。
君は僕の想像だけの存在じゃなかったのかい?
ああ勿論!私は君のためにいつもいたんだよ!
---------------------------------------------------------
場所ありがとうございました。
乙!
なんかいい…なんか
ぜひ棚にでもここにでも投下していただきたい
そんな自分はネトゲオタ同士のカポーを受信
しかしまだまだ妄想しかけなので言葉にできない
有料課金の携帯漫画なんだけど
チャラい美容師志願のイケメン×引きこもりオタの漫画が凄い萌えまくった
どんどん開発されて可愛くなっていくオタ受けが可愛すぎる
>>853 自分もあまりにも萌えて、そこから開眼した。
続き読みたいなぁ。
このスレ読んだあとにあの漫画の広告みたらry…
自分は今、酒オタ(リア充)×幼馴染み(ひきこもり)を受信した
受は下戸だといいな…
攻に半ば強制的に晩酌の供にされて、カクテル一杯位でダウンしたところを攻に介抱とかされて欲しい…
デートは居酒屋で…潰れた受をお持ち帰りで…
ひきこもり設定はあってもなくてもって感じになってしまった…
856 :
兄と弟1:2009/12/21(月) 00:03:51 ID:/CMnzvo+O
内気で健気なオタクを眺める弟を受信したので、空気読まずに投下してしまいます。
携帯からなので改行変だったらごめんなさい。
兄ちゃんが最近変だ。
うちの兄ちゃんはマンガやアニメが大好きで、ネット世界にも入り浸り。おまけに口下手で大学生にもなって人見知り。色々考えているんだろうけど、弟の俺にさえ言いたいこと伝えられてないんじゃないかな。
そんな兄ちゃんが最近変なの。何かソワソワしちゃってんだよね。
今までも新しいゲームの発売日近くになると落ち着きがない時はあったけど、それとは違う感じ。期待より不安が大きいっていうの?
晩飯んときも何か言いたそうに俺をチラチラ見てきたし。眉がずっとハの字だったし。
何事も遠慮して溜めてないで、スッキリ出しちゃうべきだと思うんだよね。むしろ俺的にはどんどん頼っちゃってほしいんだけど。
と、言うわけで突撃となりのお兄ちゃん決行。
「にーちゃん、何してーんの?」
入った途端、兄ちゃんの丸い背中がすごい勢いで上下した。
「えっ、いや、あの、別に。その、何か用?」
キョドりっぷり半端ないねえ。絞り出した言葉がそれって、我が兄ながら威厳もないねえ。
「特に用はないんだけどねー。何か暇でさ」
「
857 :
兄と弟2:2009/12/21(月) 00:10:19 ID:np6jLRS0O
「ファッションサイト見てたけど、買い物中だった?窓閉じちゃう必要なかったのに」
「あ、ビックリしたから」
まあ、そういうことにしたげよう。でも、ゲロるまで放してあげない。
「兄ちゃんが服とか珍しいね。デート?」
「ち、違う。けど」
「けど何よ?」
兄ちゃんがたどたどしく話した内容によると、きっかけは良く分かんないけど、ゼミのイケメンと最近話す機会が増えたのだそうだ。
「で、彼ともっとお話したいけど、イケてない兄ちゃんは気が引けて近づけないと」
「うん」
「それで少しでも彼に近づけるように、身なりをってことか」
小さく頷く兄ちゃんは首筋まで真っ赤。
「でも俺そういうの分からないから、和哉に聞こうとも思ったんだけど」
「恥ずかしくて聞けなかったと」
「ご、ごめん」
「いやいやいや、謝ることじゃないっしょ。確かに俺には遠慮とかしてほしくないけどさ」
しっかしビックリ。兄ちゃんがそこまで人に執着してるの初めてな気がする。その人のために変わろうとするとか凄いっていうかなんて言うか
「恋する乙女みたい」
「なっ、バカ」
「ほっぺた林檎みたいだよ」
急いで手を顔に当てる仕草とか、小動物みたい。
なんだろうね。弟として嬉しいような、寂しいような。ヘンな感じ。
「兄ちゃん今度一緒に服買いに行こっか」
「ん」
兄ちゃんをこんな風にさせた奴はどんな奴だろう?そのイケメン君と良い友達になれるといいね。
「兄ちゃん、彼氏できたら紹介してね」
「なっ、違っ、変なこと言うなってば!」
兄ちゃんは弟の冗談で、イケメン君を意識し始めたら良いと思うんです。
以上、スレ汚し失礼しました。
弟×兄もいいがイケメン×兄も気になる!
つまりわっふるわっふる
187 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/12/20(日) 08:28:49.71 ID:JGDQpEb6O
うちの会社にもイケメンオタいるよ
しかもおれよりもかなりコアだた
イケメンで運動もできて仕事もできるというモテル要素の固まりみたいな人なんだけどな
俺いつも会社で孤立しがちだったんだけどオタだと知られて以来色々話し掛けてくれる
例の携帯の有料漫画で洗脳されて来ました。
ヲタ受け最高に萌える。
兄かわいいよ兄
187かわいいよ187
>>862 むしろ桜坂×俺で。
桜坂「今日はなんかごめんな」
俺「別に、いいよ」
桜坂「お詫びに今度2人でカラオケ行こうぜ」
俺「気遣うなって」
桜坂「つかってないって。暇だしさ」
1かわいかった
まさかのオチにw
桜坂×俺に萌えた
866 :
風と木の名無しさん:2009/12/30(水) 17:57:09 ID:pr3H0hON0
大きいお友達用のお祭りがやってまいりました
あ
age
オタクと不良の絡みに萌える。
攻め受けは両方イケるんだが、今受信した筋だけ投下
毎日いちゃもんをつけてくる不良と、それをガン無視するオタク(ガタイよし)
それがおもしろくない不良はある日の放課後、二人だけの教室で
「どうせ童貞だろ?てかヤり方とかわかんの?教えてやろーか?www」
と挑発
途端ピクリと反応したオタクにwktrする不良だが
「そうだな。せっかくの申し出だし、ありがたく受け取らせて貰う」
予想外の応答にはてな連発の不良。一気に押し倒されそのままガチュン
やり込んだエロゲテクを最大限使い、童貞の癖に何コイツ?!状態の不良を喘がせ
まくる
しかも探究心旺盛?なオタクは
「ここを弄るとこう感じるのか」
とマジマジ観察の上、無自覚言葉責めの羞恥プレイ
そっから始まる青春いいじゃないか!
読みづらいだろう長文スマソm(__)m
誰か頼んだ
うふ〜ん
>>869 なにそれ禿げる
ややあって不良がオタクの大事なものに八つ当たり→お仕置きの流れもいいなあー
>>869 禿 げ た
その設定で書いてみた
文書くの初めてだから面白くなかったらごめんぬ
---------------------
「ねーねー現国のノート見せてよー」
.....またこいつか。
机から立とうとした三宅に馴れ馴れしく話しかけてきたのは同じクラスの倉田だった。
明るい金髪にだらしない制服。見た目通りお世辞にも素行の良い生徒とは言えない問題児。
いつからだろう。
困ったことに、気がつくと三宅は倉田にちょっかいをかけられるようになっていた。
今まで無難な学園生活を送ってきた三宅からすれば、不良と絡んで得なことなんて一切ない。
―――何で俺なんだよ。だいたいお前ノートなんか元々とってないだろ
言い返そうとして思い直す。
こういうのは相手にしたらダメなんだ。無視し続けていればそのうち飽きて絡んでこなくなるはずだから。
返事をせずに出口へ向かう。
早く帰って今日届くゲームをしないと。そうだ。俺にはこんな奴の相手なんかしてる暇はない。
俺が立ち上がって歩き出すと、倉田はそれ以上追ってこなかった
――なんだ。もう少してこずると思ってたのに。やっぱりノートなんかいらないんじゃないか
結局は暇つぶしにすぎないんだろうな。早く飽きればいいのに。
暗くなった階段を降り、汚れた靴を履くころには俺の頭は新作エロゲのことでいっぱいになっていた。
家に帰ると某密林の段ボール箱を弟が開けているところだった。
「ば、馬鹿!!勝手に人の荷物見るなよ!」
慌てて取り上げる。
「またエッチなゲームでしょ?」
呆れ顔の俊介。
以前ヘッドホンを付けながらプレイしていたら、こっそり部屋に入ってきた俊介に気付かず俺の趣味全般がバレてしまったのだった。
「なんで同じようなゲームばっかするの?エロいの一本あれば足りるじゃん」
「エロけりゃいいって問題じゃないの」
「『生徒会は俺のハーレム』はエロいだけでしょ?」
俺の記憶が正しければ、それは俺が抱えているソフトのサブタイトルだった。畜生...反論できない...
「兄ちゃん体格もいいんだしもっと身の回りに気使ったらモテると思うのになぁ。エロゲなんかしなくてもエッチな事し放題だよ」
「うるさいな。俺は二次元がいいんだよ馬鹿」
軽く小突くと弟はぶつぶつと小言を言いながら自分の部屋に帰っていった。
母さんが帰ってくる前に通販の証拠隠滅をしないと。
俺は箱を大事に抱えながら自分の部屋に駆け込んだ。
874 :
つづき1/2:2010/01/08(金) 16:32:12 ID:hccxLFYk0
もはや別物な気がしてきた
---------------------
中三の俊介は兄の自分が言うのもなんだが凄くモテる。服や髪型にもこだわってるし、今も彼女がいるみたいだ。
以前は全くと言って良い程俺たち兄弟の間に会話はなかった。
が、件の趣味露見事件の後、俊介はやたらと俺に話し掛けてくるようになった。
てっきり軽蔑されると思い込んでいた俺は初めの方こそ戸惑ったが、今ではさっきみたいな冗談のかけ合いも普通になっていた。
『ピロン』
インストールを終えたことを知らせる音で回想から覚める。
俺はパソコンの前に座ると主人公の名前を祐樹(名前)に変更し、早速攻略にとりかかった。
875 :
つづき2/2:2010/01/08(金) 16:36:04 ID:hccxLFYk0
やっと一人終わり。
時計を見ると夜の8時。そろそろ明日の予習をしておいた方が後で楽だろう。
カバンからノートを取り出そうとして、ふと放課後の倉田とのやりとり(一方的だが)を思い出した。
決して友達が多いわけではない祐樹にとって、新しい話し友達が増えるのは悪いことではない。どちらかと言うと嬉しい。
倉田に初めて話しかけられたときは嫌で嫌で仕方なかった。彼と関わることで自分の印象が悪くなるかもしれない、と考えていた。
でも最近はいつ話しかけられるのか気になってしょうがないし、今日みたいに返事をしそうになってしまう。
このままでは会話成立の日も近いだろう。
自分でも信じられないが、かといって特に抵抗を感じる訳でもない。
よく分からなくなってッドに寝転ぶ。
――――たぶん疲れているんだろう。不良の倉田と関わってもろくなこと無いのは自分がよく分かってる。実は俺のことを罠にでも嵌めるつもりなのかもしれない。
毎日話しかけてくるあいつは、とてもそんな風には見えないけど。.....いやいや、普通悪いこと考えてても見せないか。
そんな思考のいたちごっこを繰り返すうちに、俺は眠りに落ちていた。
‐‐‐‐‐-‐‐‐‐‐-‐‐‐‐‐-‐‐‐‐‐
単調ですみません・・・
やっぱ自分には無理かも
設定ばっか浮かんで全くエロくならんわ
そんな中途半端な…!!
ワッフル差し上げるから続きをどうぞ
( ・ω・)つ#
餅がたくさんあるからモッフルにでもするかな
>>869 禿げ散らかった
散らかし片付けついでに私も書いていいだろうか・・・
同じシチュに2つも小説は駄目かな
>>878 ダメな理由がないと思う
むしろ散らかしてってください
二個あるのもアナザーみたいで面白いかと。
ただ区別はつくようにした方がいいかも
>>879 そうか ありがとう!
目線も違うし内容も違う感じになると思うので、区別はつくように頑張る
ただ
>>869の流れはまんま使う気だから、その辺はあしからず…
>>872が終わった頃にでも投下できればと思う
頑張れ!わっふる大量生産して待ってるんだからな!
881 :
880:2010/01/09(土) 05:42:03 ID:kujmQeL30
ごめん…めっちゃノリノリで書いてて、完成までしたんだけど
凄い長くなっちゃったのもあって、凄いやりきった感だったんだけど
全部…間違って消しちゃった…
期待とかはなかっただろうけど、ごめんもう、もう一回は書けそうにない。
ROM専に戻る。連レスごめん ノシ
>>880 ドンマイ。
これに懲りずに、またなんか書けたら投下して。
楽しみにしてるよ。
あのコピペから妄想。
-----------------------------------
突然だが、俺には同居人がいる。
それも、生きてる人間じゃない。透き通ってて夜にしか出てこない。
俗に言う、ユーレイ、ってやつだ。
更に外人。それもイケメン。しかも迷惑。
いちいち毎晩ご丁寧に枕元に立っては、夜中起きたとき目が合い
俺の心臓を凍らせやがる。死んでくれ。もう一度死んでくれ。
また今夜も……出てくるのだろうか。
布団を頭まですっぽりかぶって、俺の嫁が印刷されている抱き枕を抱きしめて眠る。
明日も朝早い。夜更かしはお肌の敵なんだって、嫁が言ってた。
おやすみマイスイート・サクラたん。
夢の中でサクラたんとイチャイチャしていた。とても幸せな空間だったけど、
突然なにかの力に操られるみたいに瞼が開いて、飛び起きた。
……案の定、視界いっぱい奴の顔が飛び込んできた。
ユーレイの野郎め。俺とサクラたんの至福のひとときを邪魔しやがって。
今日こそは許さん。ふっふっふ、実は寝る前に検索しておいたのだ。
ユーレイの撃退方法を!!
くらえ! 文明の利器インターネッツで入手した俺の情報最終兵器……!
「ちゃららちゃっちゃちゃ〜ん! リセッシュ!」
わっふるわっふる
わっふる
外見DQN風純情少年×ミステリオタでうっかり電波を受信したので投下します。
返却された本を台車に乗せ、天井まで届きそうなほど高い書架の前へと運んだ。
一冊一冊、分類番号の書かれたシールを見ながら正しい棚に差し戻していく。
俺が働いているこの図書館は、市の外れにあるせいか利用者はあまり多くない。
特に今日など、広い館内には数人がぽつぽつと本を選んでいるだけだ。
まあ、平日のお昼時ということもあるのだろうが……。
人気の殆どない館内をぐるりと見渡すと、俺は手にした本を棚へ返す作業へと戻った。
「お、『歯と爪』に……こっちは『七人のおば』じゃん♪」
なかなかいい趣味してるじゃないか、と俺は思わず口元を緩めてしまう。
台車に乗せられた本は基本的に返却された順に並べられているから、
この二冊が隣同士に置かれているということは、
恐らくこれらを一緒に返した(つまり一緒に借りた)人物がいるはずなのだ。
「……こういうの読む相手と友達になりたい…………」
手の中の『七人のおば』をまじまじと見つめながら、少しばかり肩を落としてそう吐息する。
そう、俺はまごう事なきミステリオタ、略してミスオタと呼ばれる人種なのだ。
小学生のとき偶然手に取った推理小説をきっかけにずぶずぶとそちらの世界に沈みこみ、
中学高校大学とろくに友達もつくらないまま国内外の名作から奇書までを読みまくった。
そのおかげで、今では立派なミスオタ……というかキモオタまっしぐらだ。
いや、別に本は一人でも読める。むしろ一人で読む以外どうしようもない。
感想が言いたければブログ(一日10ヒットレベルの閑古鳥だが)があるし、
2chのミス板にだって毎日のように入り浸っては、論争したり馬鹿を煽ったりしている。
それはそれで十分に楽しい。……しかし、しかし俺だって仮にも人間だ。
リア友とオススメ本の交換とかしてみたい! わいわいバカミスの批判とかしてみたいっ!!
そして何より、好きなだけミステリについて語り明かしたい!!!!!
……まあ、そんなのは夢のまた夢ですけどね。
ぶっちゃけ髪とか大分ボサボサで、完全に「キモオタですけど?」って感じの外見だし。
そもそも仕事以外で殆ど他人と関わってないから、まともに会話とかできないし……。
というかむしろ、仕事中ですら話しかけられると軽くきょどりかけるほどだ。
「……あの」
「は、はいっ! はいっ!!?」
突然横から声をかけられて、思わず変な声がのどから飛び出てしまう。
呼吸を整えながら声のしたほうへ振り向いた瞬間、俺は思わず固まった。
そこに居たのはいわゆるギャル男?チャラ男? まあとにかく、一言で言えばそんな感じの相手だった。
茶色というより金に近いくらい明るく染めた髪、両耳合わせて十近く開けられたピアスホール。
なんだかよく分からないロゴの入った、目に痛い色のTシャツに、腰までずり落ちたジーンズ。
年齢的には高校生くらいなのだろうが、俺より少し背が高いせいか威圧感すら感じられる。
……ギャル男だのチャラ男だの言うより、
もう『どうみてもDQNです本当にありがとうございました』だ。
とにもかくにも、静かな図書館にいるようなタイプの人間じゃない。
時間を潰したいなら、とっとと近場のファミレスでドリンクバーでも頼んでろ、と言いたくなる。
「ちょっと聞きたいんすけど、その本、なんすけど」
「ええと……、この本がどうかしましたか」
こんな短い一言で、「〜すけど」が二回も使われているのが無駄に気になる。
どれだけボキャブラリーが貧困なんだと心配になったが、恐らく普段は本など読まないのだろう。
「それ、今持ってる本って、借りれるんですか」
「これですか? ええ、大丈夫ですよ。じゃあ、こちらお持ちになってカウンターへどうぞ」
そう言いながら、自分の持っていた『七人のおば』を目の前の相手に手渡す。
冷静を装うが、実のところ内心はかなり驚いていた。もうドキドキだ。
人は見た目で判断すべきじゃないと理解してるつもりだったが、まさかこいつはミステリ好きなのだろうか?
いや、おそらくそう……なのだろう。こんな本、知らない人間ががそうそう手を出すとも思えないし。
ついつい、今が仕事中であるというのをきれいさっぱり忘れて、
「マガーがお好きですか!? 俺は『被害者を探せ』が一番好きなんですけど!!」
などと声をかけてしまいそうになるのを、必死に堪える。
そんな俺に、相手は少し困ったような顔で視線を左右に動かして「それと」と再び尋ねた。
「あの、こういう本で、オススメ、みたいなのあったら聞きたくて」
「こういう……っていうと、ミステリーでってことですか」
「えっ、あっ……、……っと、そう、です。そう! ミステリーで!! 何かいいヤツ!」
尋ね返した俺に、相手は一瞬だけ戸惑ったような顔を見せたものの、すぐに勢い込んで応えた。
その必死な様子に、なんだか少し微笑ましくなってくる。
きっとこの子も、推理小説が好きなんだろうなぁ。この感じだと、まだハマりたてなのかもしれない。
最初、雰囲気だけでテラDQNwwwwなどと思っていた自分が恥ずかしく思えるくらいだ。
「まあ、好きな系統にもよりますけど。お気に入りの作家とかいます?」
「……っ、えと…、タカシ……ユウ、スケ?」
聞きなれない名前に、瞬間、脳が停止してから、彼の致命的なミスに気付く。
彼が挙げたのは俺も大好き(なにせ先月分の『図書館便り』で特集を組んだほどだ)な作家だった。
「………………貴志(キシ)祐介?」
「……え、あ、えと……」
「あの、失礼ですけど、ミステリをよく読まれるっていうわけではないんですか?」
冷たく聞こえたかもしれないけれど、これは単に確認だ。
ミステリ初心者なら初心者で、こちらとしては全然構わない。
興味をもってくれているならそれだけでも十二分に嬉しいし、
むしろ推理小説初心者さんにこそ、オススメしたい超名作は山のようにある。
国内だったらまずはあれにこれ、海外だったら最初はあのへんのシリーズがいいだろう。
あ、でもあれは絶版でウチの蔵書にはないんだよなぁ。もういっそ個人的に貸してあげても…。
そんな風に思っての質問だったのだが。
「あ、その、…………クソ…、」
なぜか相手はしどろもどろになって、助けを求めるように両目をせわしなく動かした。
なんだか、顔まで赤くなっているようだ。どうしたんだろう……?
……あ、もしかして、俺みたいなひょろいのに間違いを指摘されて苛立ったんだろうか。
マズい。だとしたら非っっ常にマズイ…。もし手を出されたら、どう考えても俺は勝てる気がしない。
横目でちらちらと奥のカウンターに助けを求めるも、館長はまったく気付いていない。
恐怖で相手の顔を正面から見ることが出来ない。胃まで痛くなってくるし、ああ、もう本当に……。
「オレ、終った……。……もう、まじ馬鹿すぎ…………」
………………あれ? 俺、今声に出してた?
いや、違う。そんなことはないはずだ。
けど、だったら、今の蚊の鳴くような情けない声の持ち主は一体…?
まさかと思って、隣にいた相手の様子を確認してみようと僅かに顔を上げる。
だが、そのとき既に彼は走り出しており、俺の横にはもう誰もいなかった。
流石に俺もその背中に対し「館内は走るの禁止ですよ」などと声をかける度胸はない。
ただ、走り去る相手がガラスドアの向こうに消えていくのを無言で見守るのみだ。
「……何だったんだろ。まあ、助かったからいいけど」
呟いて溜息をつく。再び棚差しの仕事に戻りかけた俺は、そこで何かが落ちているのに気付いた。
先ほど手渡した『七人のおば』と、まだ作り立てらしい新品の貸し出しカード。
それから、丁寧に四つ折りにたたまれた先月分の図書館便り。
広げてみれば、貴志祐介の名前にマーカーで赤く線が引かれている。
「あ、これ読んでくれてたんだ。……って、ん……?」
その図書館便りには何故か、記事末尾に記された俺の名前にまで赤線が塗られていた。
「なんだ、これ……? 意味分からん。と言うかむしろ恐い」
俺は理由の分からない謎の赤線に頭を悩ませつつ、
(日常の謎、というヤツだな。北村薫や加納朋子なら、どんな答えを出すだろう?)
その貸し出しカードと図書館便りを、カウンター脇の落し物ボックスに仕舞い入れた。
これを取りに来た彼にもう一度逢える様な予感を、なんとなく感じながら――――。
とりあえずここまでは受信したよ…
わっふるわっふる
さあ早く続きを受信して打ち出す作業に戻るんだ!
わっふるわっふる
DQNがんばれ、旗を振って応援する!!
おおお!続きが超読みたい!
楽しみにしてます!
つワッフル
895 :
風と木の名無しさん:2010/01/24(日) 21:59:20 ID:jhNJIn0B0
わっふるわっふる
続きください!!
男だけど続きが気になります!
わっふるわっふる!
良いねちくしょうこういうの美味しいね
ちょっと違う話かもしれんが、頭が爆発してる超DQN系の兄ちゃんなのに
実際は福祉に全力の愛と情熱を傾けてる人と会って、くそたまげたことがある
がんばれ!DQN!! D!Q!N!!
478 :ときめくお名前です:2008/04/17(木) 12:34:29
ホンダのバイクを
ヤマハに持ち込む:まぁ、ホンダも直せなくはないけどね
スズキに持ち込む:ツマラン、どこかに細工してやろうか・・
カワサキに持ち込む:出てけゴルァァァァァァァァァァァ!!
ヤマハのバイクを
ホンダに持ち込む:おぅ、ヤマハさんのバイクか
スズキに持ち込む:打倒ホンダの僚友だ、バッチリ直してやるぜ
カワサキに持ち込む:けっ、優等生バイクか
スズキのバイクを
ホンダに持ち込む:けっこう癖のある作りしてんだよね
ヤマハに持ち込む:スズキさんか・・部品取り寄せとか大丈夫かな
カワサキに持ち込む:スズキか、最近小奇麗にまとまっちまいやがって・・
カワサキのバイクを
ホンダに持ち込む:カワサキか・・
ヤマハに持ち込む:カワサキか・・
スズキに持ち込む:カワサキか・・
カワサキに持ち込む:カワサキか・・
27 名前:名無しさん:2009/10/15(木) 19:21:08 ID:dvTEGTAe 携帯からの投稿
カワサキは通称「男のカワサキ」と言われています。つまりそういうポジションです。
髪型に例えると、ホンダがふんわりした茶髪。
ヤマハがふんわりした黒髪。
スズキがビシッとした黒髪短髪。
カワサキがパンチパーマ。あくまで僕のイメージです・・・
バイクオタクの話とか楽しそうだが、まったく基礎知識がない><
わっふるわっふる
DQNとミスオタ、とっても美味しいです
>>899 そこ見てたら"気がついたらヤクザと友人とアニメイト行ってた"も面白かった。
ヤクザ×オタク=萌え
>>902 これは・・・これはっ・・・!
もえすハァハァ
やきうさカワユス
やきうさ×ヲタ探しに仙台行ってくる。
個人的にヲタ×やきうさがいいな
やきうさ「そういや俺ケツは使ったことねぇんだ」
ヲタ(俺は前も使ったことないから!!!)
やきうさ「おいヲタ、やらないか」
ヲタ「や、やります!」
みたいな
やきうさ×ヲタ萌え!!!
リア充(隠れヲタ)×雰囲気がヲタに見えるけど実は非ヲタ
が読んでみたい…。
攻はこう…エロゲとか同人誌とかなんでも来いなんだけど見た目で得してるタイプ
受はヲタでも何でもないのに見た目(メガネでもさっとしてる感じ)で損するタイプ
まあメガネ外すと美形っていうテンプレがあるとご飯三杯イケる。
あとエロ免疫が全然なくて攻のエロゲとか同人とか見せられて顔真っ赤にすればいいな…
>>908 ひねりがきいてて面白そう
ささ、パソコンの電源は入れましたから、形にする作業に…
910 :
908:2010/01/31(日) 22:11:50 ID:L5tPIsiA0
「なあなあ、お前さ、○○ってゲーム知ってるか?」
クラスメイト(といっても一切関わったことがない)の飯里優輝が俺に話掛けてきた。
「知らない」
俺がそう言うと飯里は「うっそだー」みたいな顔でこちらを見ている。
「斎藤ってオタクっぽいから知ってるかなって思ったのにー」
と言いながら俺の目の前の席に体をこちらに向けて座った。
「悪かったな。知らなくて」
俺はオタクじゃねえよ。そりゃ少しはネットとか2ちゃんとか見てたりするけど
見るのは大体ニュース板とかだし。
「じゃあさ、じゃあ斎藤ってどんなジャンルに興味あんの?」
飯里は俺を確実にオタク認識してるようだ。
「別に、漫画とかあんま読まないし」
「じゃあゲームは?」
「ゲームもしない」
「嘘だ!」
「嘘じゃない」
飯里はうぅんと困ったように唸った。
「実はさ、俺オタクなんだよねー。でもさ、このクラスあんま語れそうな奴いないじゃん」
だから斎藤と話合いそうな気がしたんだけどなー。と言った。
だから、俺はオタクじゃない。そりゃ眼鏡掛けてて鬱陶しいくらい前髪伸びてて手入れもしてないよ。
してないけど、見た目だけで判断するんじゃねーよ。
…と、言いたいことは山ほどあるが。飯里、お前がオタクだって言うのに俺は驚いたぞ。
つか、お前の言うオタクってあれじゃねえの?
芸能人とかが「実は僕オタクなんですよwワ○ピース好きで全巻集めてるんです。」
みたいなにわかとかじゃねえのか
なんて心の中で思ってた。思ってたんだけど…数日後俺はそれを訂正する羽目になった。
まで妄想した。文章初めてでgkgkしてる。
ワッフルワッフル!!
>>910 gj
誰とでもそつなく付き合ってそだけど隠れヲタな優輝にヒエラルキーの上位を感じとった
913 :
908:2010/02/01(月) 20:16:55 ID:s7qlb81F0
>>911 >>912 おおお コメント付いてた!感謝です
プロットも何も立てずに勢いだけで書いてしまったのですが
どうでもいい設定で受は攻の好きなエロゲの攻略キャラと同じ名前
みたいなのが浮いてましたw
由紀と書いてユキとヨシノリとかw
914 :
風と木の名無しさん:2010/02/02(火) 15:28:58 ID:aovrgcZfO
わっふるは私が焼いてあとで夜食にもってくから908は執筆を続けて!
みんな続きを書いてくれ…!!
わっふるわっふる
わっふるがとまらない
918 :
908:2010/02/04(木) 18:13:23 ID:Gmw/5UrB0
>>910続きって言うかなんか会話だけになった
「お前さ、カッコイイんだからこういう漫画とか、ゲームとかじゃなくて普通に恋愛すればいいのに」
「ん?俺カッコイイ?あはwありがとう斎藤」
「エロゲとか楽しいの?」
「うぅん、楽しいとか楽しくないとかじゃないんだよなあ」
「じゃあ何?」
「よくわからん」
「なんだそれ」
「ほら、なんだろ、夢中になれるモノっていうのが誰にでもあるじゃん。」
「そうだな。」
「俺の場合それが偶々2次元だったわけ。だからリアルの恋愛とはまた別」
「よくわかんない」
「簡単にいえば現実世界にも好きな奴はいるよって話」
「???益々わかんないんだけど」
「うん。わかんなくていいと思うよ。斎藤だし」
「なんだそれ」
いつどこでとかは姐さん方にお任せしますorz
文章能力乏しくて悲しくなった…
(好きな人は)斎藤だしって事ですよねわかります
わっふる作りすぎて腕が痛い
携帯からスマソ。
ヲタ攻めを受信してしまったので脳内さらしてみる。
幼なじみのヲタと金髪君。金髪君はヲタになってしまった幼なじみが嫌でやめさせようと画策する。ヲタは友達の多い金髪君に遠慮して遠ざかろうとする。
ある日、金髪君は自分がコスをして、他人から見てコスとかがどんな風に見えるか悟そうとおもいつく。
までダウンロード
921 :
920:2010/02/06(土) 00:15:02 ID:JQruCzvUO
再び携帯からスマソ。
続き書いてもいいかな
金髪君はメイド服とか着ちゃって、ヲタ君もこれにはちょいと引いたり。とりあえず着替えさせようとするんだけど、その最中、大きめシャツ×ボクサー×ニーハイの意外な破壊力にやられちゃうオタ君。
更に金髪君が絶賛プレイ中の某RPGの金髪少女キャラに似ていることに気付き、セクハラ。
オタ君は自己嫌悪に陥って金髪君を一層避け、金髪君は「なんだよっ……やっと俺の事見てくれたと思ったのに……セラたんセラたん言いやがって!!」と、イライラ。
そして避けつつ金髪君の事が気になって仕方がないオタ君と、何故自分がオタ君を必死になって足を洗わせようとしているのか気付いてしまった金髪君。
…………結構恥ずかしいっ(〃Д〃)
かまわん続けろ
金髪君かわいいよ金髪君
いや、921が可愛い。
あげにゃん
普通すぎるくらいテンプレの不良×オタクが見たいなー。
オタク君は理詰めでグチグチ文句言うけど不良の平手一発で黙ってしまうってゆう…。
不良がオタク君を黙らせて何をするかと言えば……この先は鬼畜スレでも行ったほうがいいのかな?
ここで構わんよ!お待ちしております。
電車の中で非オタが初めてDSでドラクエやって、ロープレやったことなくて
全滅しまくっていたら、傍に立っていたオタク男子から的確なアドバイス。
非オタが感謝しようと思ったら、秋葉原で彼は何も言わずに去って行った…という
エピソードを聞いたことがあるのでそれで文才ある方お願いします。
>>929 なんかそれ、非ヲタが外人だったとか読んだことある気がする。
同じやつかな?
>>930 私929だけど、とある芸人(非オタ)が話してたので違うかも。でもどっちでも
おいしいです^q^
過疎age
オタク男子×二次元
「だっダメだよオタク君・・・っ!!そんな妄想しちゃ・・あっやめ
いくら二次創作でも大根なんて無理だよあっ・・・あああっ!」
これなら心おきなくオタクでも攻めに入れるな。
不良とかにビクビク怖がっちゃうオタク受けもいいけど
やけに堂々としてるっていうか、周りには一切無関心なオタク受けが好きだ。
好きなものに対しては物凄い知識量なのにその他はあまり知らない感じ。
親友とかにありとあらゆること教えられて恥かしさで頭ショートするくらいなら尚よい。
電車男みたいなコテコテな展開どっかに落ちてないものか
自家発電!自家発電!
エルメスが儚げな少年で女の子が絡まれてると思って勇気出して助けたら
え?男?リアル男の娘ktkr!と興奮する電車がエルメスと仲良くなるため頑張ればいい
そしてエルメスには「逆だよ!」とあせる電車を押し倒してもらいたいです(^q^)
>>938 こんなもん貼りまくってるバカは新参なの?
鬱陶しい、ネサフしてたら自然に出てくるようなもん貼るなって
輝きスレの299がすさまじいぞ。
それと似たような最近受信したシチュ
舞台は学校。オタは自分の机にて一人で弁当を食べている。
オタ席の周りにはリア充グループの奴らの席が多め。リア充達は集まって机くっつけて弁当食べたいとこだけども、オタがいるもんで丸くなれない。
そこであるリア充はこう言う。「オタも一緒に丸くなって食べればよくねw」
つまりだ。リア充×オタ萌え
>>940 ああ、そうだな。
>リア充×オタ萌え
いいよな。本当に。
オタにかまいたくてしようがないリア充とリア充とは係わり合いを持ちたくないオタ
943 :
風と木の名無しさん:2010/03/21(日) 01:11:15 ID:+gIp4F5UO
まじで↑みたいな事あったよw
大学で便所弁してたオタクに私の友達が声かけて仲良くなってた
それからは飲み会とかで、「あいつにゃ〇〇(ゲーム)で絶対勝てねぇ!!」とか、「話してみるとすげぇいい奴だよ〜」とか嬉々として話すんだよw可愛くてしょうがないよ
あれ、ちょっと違う?
輝きの299が943みたいな感じw
リア充から見たらまず「そのバンダナって何事?」みたいにオタクに興味津津だと思う。
しかも純粋な好奇心だったりして悪気がない場合、オタクは絶対無下にできない、
なぜなら対人スキルが残念だから。そしてリア充を断われ切れない関係が始まっていくのだった…
的なイントロまで考えた。きっとリア充がオタクにオサレさせようとして、
「そんな変なことしなくていいから」と言うオタクに「変なことってどういうこと?」などと
詰め寄っていただきたい。または「変なことしたくなる」でも可。
携帯から投下スマソ
リア充×ヲタ 幼なじみ
一人部屋でエロ同人を見ながらシコシコ。
そこへと遠慮なくドアを開けてリア充登場。
「…ちょ!おま!くんな…っ」
慌ててうつ伏せになって隠すが既に遅し。
『いっつもこんな本でシてんの?w』
「…いつもじゃない!」
『でもシてんだ?w』
「あ……ぃゃ…その」
顔を真っ赤にしてもじもじするヲタ
そんなヲタがかわいくてイタズラ心爆発リア充
『想像より本物のが気持ちーよ』と、上に多いかぶさってティンコにぎる
「あ…っ」
敏感になってるヲタ反応
ここまで考えたけど、ありがちだよね
別にリア×ヲタじゃなくてもいい気がしてきた…
妹ものエロゲ脳のオタは後輩(♂)にふざけて「お兄ちゃん」と呼ばれてうっかり萌えてしまうかもしれない。
普段は無表情の先輩がなんだか目を輝かせて喜んでいる(?)のに気付いた後輩はお兄ちゃん呼びを定着。
呼ばれるたびにドキドキしたりときめいたりするけど、素知らぬ振りをしようと頑張る仏頂面の隠れオタ先輩が後輩にだけは少し優しくなって、
優しくされた後輩がますます懐いて、どちらかがうっかり恋に落ちてくれ。
パターン1 後輩落下
「お兄ちゃん、大好きだよ」
「……!?」
萌えとのダブルパンチで勝利確実。
パターン2 先輩落下
「(エロゲ脳)」
「お兄ちゃん何ニヤニヤしてんのきもいw」
前途多難\(^o^)/
……誰か書いてくれないかな。
自分940だけどみんなリア充×オタ好きだねありがとうもっとくださいもっと!!
いざそういう雰囲気になったらオタにはだらだら喋りで拒絶しまくってほしいな。
「オレのことかわいいとか言ってホントに頭おかしいんじゃねーの?・・・かわいそうの間違いだろ?言えよ。
あー好きとか・・・狂ってる。それマジでキチガイじみてるからやめろっ・・・はあ」
でもリア充、全然そんなこと気にしないの
文学ヲタのために本読みまくって、告白の言葉は
「月が綺麗ですね」って言うリア充どこかにいませんか。
文学ヲタがリア充に「月が綺麗ですね」
数年後なにかで意味を知ってドキドキするリア充もどこかにいませんか
950 :
風と木の名無しさん:2010/03/28(日) 01:23:00 ID:pbWwwtKrO
>>948 文学オタはにっこり笑って「……おまえのためなら死んでも良いよ」と返してくれたら禿げる
951 :
950:2010/03/28(日) 01:24:03 ID:pbWwwtKrO
さげわすれ、スマソ
何かの拍子でオタクにキュン☆なリア充。
↓
オタクに好みのタイプを聞いてみるリア充。
↓
オタク「○○タンのような美幼女。オプションでスク水ぬこ耳があると尚良し」
↓
服装だけでも!とスク水を購入し自分の部屋でとりあえずスク水を着てみた後、死にたくなる程後悔するリア充。
↓
なんやかんやでやっそん。
そんなオタク×リア充が見たいです。
954 :
950:2010/03/29(月) 22:08:02 ID:A7GXAQxgO
948、949、の内容を踏まえてみた
文学オタ×わんこ系リア充とかどうだろ、逆でもよし
わんこリア充と文学オタは幼なじみ。
いつも図書館通いの文学オタ
物腰穏やかで、優しい文学オタに変な虫がつかないか、毎日リア充は気が気じゃない
それで何とか告白しようと思い立つ
文学オタが好きそうな言い回しは……といつになく本を読みまくる探しまくるリア充
……このくらいまでしか思いつかないな
>>954 あああ禿げた。つるっつるだぜ。
それで、市営図書館とかの閉館時間まで読み耽ってて、追い出されるように外に出たら
ちょうど文オタもいて。奇遇だなって言いながら一緒に歩いてて、
ふと空を見上げたら月が綺麗で、どちらともなく「月が綺麗ですね」って言えばいいのに!
んで顔を見合せて二人して真っ赤になればいいのに!
>>949 確か夏目漱石だっけ
アイラブユーを訳しなさいってやつの
ケイタイからスマソ
>>956 あなたのためなら死んでも良いわ→二葉亭しめい
月がきれいですね→夏目そうせきだったとオモ
両方「アイラブユー」の訳
間違ってたらスマソ
流れ切ってスマン
宣伝乙と言われそうだか、レビュー見て、たまには恋でも読んでみた
これは素晴らしいイケメンオタ×クール眼鏡(*´Д`)
イケメンのオタっぷりが半端ないw
959 :
風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 23:08:58 ID:5aLrLfDL0
何でここで訊くんだよ
然るべき場所でどうぞ
すっかり過疎に…次スレは微妙かね
>961
私的には次スレも欲しいけどこの過疎っぷりだとね…
たまに盛り返すこともあるし、オタク男子で801っていう発想自体は好きなんだけどなぁ。
好きなCP設定なんかはあっても形に出来ないから書き込みも控えてしまう。
そんなロム専は自分だけなのかな。
完全にできあがっている小説は棚に行けばいいと思うけど、
小ネタをみんなでキャッキャいじるのに最適なスレがないんだよね
誰かが自分の萌えをポロっと吐露して
それに誰かがくいついて内容が膨らみ
さらに誰かが小説にする
という、萌え連鎖サイクルってのはやっぱ専用スレだから生まれるんであって
とは言え過疎スレなのにまた立てるってのもスレの無駄遣いだよなぁと
2スレ目に入ってそろそろ語り尽くした感があるのかなぁ…。
せっかくなので最近ふと思い浮かんだネタを投下します。
孤高の二次オタ(攻?外見はご想像にお任せで)に密かに憧れている普通男子(受?)。
「三次にそういう興味を持ったことはないなぁ」という二次オタの言葉を受けて、普通男子はオタの嫁のような二次元ガールになることを決意……
したところでなれる筈もなく、自分の姿と嫁のイラストとのギャップに打ちひしがれる日々を過ごす。
その内何やかんやで普通男子の気持ちが二次オタにバレることに。
「ごめん…俺、普通の男で…○○(キャラ)みたいな女の子だったらお前に迷惑かけることもなかったのに…」
ごめんと謝りながら涙を流す普通男子に衝撃を受ける二次オタ。
とりあえず二次オタはここで普通男子に萌え(貧乳・ぽっちゃり・高身長によくあるコンプレックス萌えと好きな人の理想に近づこうとする健気萌えのコンボ)を感じるんだけど、
変態紳士ルートと真面目溺愛ルートどっちでもいいなと思ってる。
超然としたオタ萌えるw
普通男子に触れてみて
オタ「三次はあったかいんだな…」
普通男子「三次?だ、誰それ??」
みたいなやりとり電波を受信した
過疎ってても、たまに萌えネタがあるからスレ継続して欲しいけど
継続無しが住民の総意なら仕方ない
継続希望
むしろ過去のSSのまとめなんかも欲しいくらいにオタク男子萌える
自分も継続希望〜。このスレ燃えるしほのぼのしてるし好き〜
とりあえず、980か990くらい行ったら次スレ立ててみるとか?
ふいに、高校生オタク×オタクな電波を受信した。
攻めはオタクなんだけどリア充で美形、オタクキャラを隠さずに友達がいっぱいいる。
対人スキルが低くてオタクだってばれたら人に嫌われるんではと怯える受けは、
攻めが、羨ましいやら憎いやらで避けてたが、ある日突然お互いの趣味が合うことがばれてしまう。
怒涛のように構ってくる攻めに苛々する受けの、ある日の一場面電波を受信。↓
「趣味が合うとか、そんな理由ならSNSでも行って見付けてこい、俺に構うな」 苛々する。どうせこいつは、誰とだって仲良くなれるくせに。
俺におこぼれのような関心で構ってくるのだ。わかってる、これは嫉妬だ。
奴は、ふいに表情を変えた。見たことのない真面目な顔だ。
「たまたまクラスが一緒で趣味が合うからじゃなくてお前がいい、って言って欲しいの?」
「…はぁ!?な、なに言ってんのお前!?」
顔が赤い。息が苦しい。
「俺はお前がいいよ、お前と仲良くなりたい」
よく見たら改行失敗してる…orz
携帯厨で申し訳ない
>>970 これは良い告白。一目見ただけで、頭の毛が禿げ落ちたわ。
コミュ力の格差は萌えを産むな。
なんか受信した。
ギター青年×中年紳士楽器オタ
ミドルに枯れた紳士な楽器オタ(ジャズとかしてる感じ)が経営する楽器店に通いつめるギター青年。
ギター初心者の青年を、紳士的にエスコートしていく楽器オタ
紳士的な態度でマニアックな知識を教える楽器オタに興味を持つギター青年
なんかモヤモヤしつつも通いつめる
ある日、他の客にも紳士的な態度で接する楽器オタを目にし、ショックを受けるギター青年
ギター青年は、ショックを受けたことで自分の気持ちに気付く。
しかし、年齢や同姓であることからためらう
そんなギター青年の気持ちに気付かずいつものように接してくる楽器オタ
そんな中、楽器オタがジャズライブに出演することに。
楽器オタの演奏を見たギター青年は、トキメキMAX
気持ちを抑えられず、ライブ後に告白
優しい楽器オタは、びっくりするも断れずギター青年に振り回される。
ここまで受信
携帯からすまん
前にアンカで過去のSSとかまとめめてくれたひといたよね
あれすごくありがたかった
過去SSまとめ確かに欲しいな…
976 :
風と木の名無しさん:
>>974 言い出しっぺの法則という言葉があってだな