. ___ ___ ___
(_ _)(___)(___) / ̄ ̄ヽ
(_ _)(__ l (__ | ( ̄ ̄ ̄) | lフ ハ }
|__) ノ_,ノ__ ノ_,ノ  ̄ ̄ ̄ ヽ_ノ,⊥∠、_
l⌒LOO ( ★★) _l⌒L ┌'^┐l ロ | ロ |
∧_∧| __)( ̄ ̄ ̄ )(_, _)フ 「 | ロ | ロ |
( ・∀・)、__)  ̄フ 厂 (_,ィ |
 ̄  ̄
◎ Morara's Movie Shelf. ◎
モララーの秘蔵している映像を鑑賞する場です。
なにしろモララーのコレクションなので何でもありに決まっています。
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || |[]_|| | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ]_||
|__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ̄ ̄ ̄| すごいのが入ったんだけど‥‥みる?
|[][][]._\______ ____________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || |[]_|| / |/ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.|| |[]_||
|[][][][][][][]//|| | ̄∧_∧ |[][][][][][][][].|| |  ̄
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ( ・∀・ ) _ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.|| |
|[][][][][][][][]_|| / ( つ|8l|.|[][][][]_[][][]_.|| /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | |  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(__)_)
前スレ
モララーのビデオ棚in801板27
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1178896899/ ローカルルールの説明、およびテンプレは
>>2-9のあたり
保管サイト(携帯可/お絵描き掲示板・うpろだ有)
http://wald.xrea.jp/moravideo/
★モララーのビデオ棚in801板ローカルルール★
ノンジャンルの自作ネタ発表の場です。
書き込むネタはノンジャンル。SS・小ネタ・AAネタ等801ネタであれば何でもあり。
(1)長時間に及ぶスレ占拠防止のためリアルタイムでの書き込みは控え、
あらかじめメモ帳等に書いた物をコピペで投下してください。
(2)第三者から見ての投下終了判断のため作品の前後に開始AAと終了AA(>>3-
>>7辺り)を入れて下さい。
(3)作品のナンバリングは「タイトル1/9」〜「タイトル9/9」のように投下数の分数明記を推奨。
また、複数の書き手による同ジャンルの作品判別のためサブタイトルを付けて頂くと助かります。
※シリーズ物・長編物の規制はありませんが、スレを占拠しないためにも投下ペースや分量を配慮して下さい。
※感想レスに対するレス等の馴れ合いレス応酬はほどほどに。
※「公共の場」である事を念頭にお互い譲り合いの精神を忘れずに。
相談・議論等は避難所の掲示板で
http://s.z-z.jp/?morara
2.ネタ以外の書き込みは厳禁!
つまりこのスレの書き込みは全てがネタ。
ストーリー物であろうが一発ネタであろうが
一見退屈な感想レスに見えようが
コピペの練習・煽り・議論レスに見えようが、
それらは全てネタ。
ネタにマジレスはカコワルイぞ。
そしてネタ提供者にはできるだけ感謝しよう。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ネタの体裁をとっていないラッシュフィルムは
| いずれ僕が編集して1本のネタにするかもね!
\ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . |
| | [][] PAUSE | . |
∧_∧ | | | . |
┌┬―( ・∀・ )┐ ピッ | | | . |
| |,, ( つ◇ | | | . |
| ||―(_ ┐┐―|| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
| || (__)_), || | °° ∞ ≡ ≡ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
3.ネタはネタ用テンプレで囲うのがベター。
別に義務ではないけどね。
テンプレ1
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| モララーのビデオを見るモナ‥‥。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| きっと楽しんでもらえるよ。
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
テンプレ2
_________
|┌───────┐|
|│l> play. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
∧∧
( ,,゚) ピッ ∧_∧ ∧_∧
/ つ◇ ( ・∀・)ミ (` )
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| ┌‐^──────────────
└──────│たまにはみんなと一緒に見るよ
└───────────────
_________
|┌───────┐|
|│ロ stop. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ ) ヤッパリ ヒトリデコソーリミルヨ
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| |
└────────────────┘
テンプレ3
,-、
//||
// .|| ∧∧
. // 生 || ∧(゚Д゚,,) < みんなで
//_.再 ||__ (´∀`⊂| < ワイワイ
i | |/ ||/ | (⊃ ⊂ |ノ〜
| | / , | (・∀・; )、 < 見るからな
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )!
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
. / /_,,| |,/]:./ / し'´し'-'´
/ ゙ / / / ||
| ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./ / /,!\
| | / `ー-‐'´
| | ./
|_____レ"
,-、
//||
// .|| ∧∧
. // 止 || ∧(゚Д゚,,) < やっぱり
//, 停 ||__ (´∀`⊂| < この体勢は
i | |,! ||/ | (⊃ ⊂ |ノ〜
| | / , | (・∀・; )、 < 無理があるからな
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )!
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
. / /_,,| |,/]:./ / し'´し'-'´
/ ゙ / / / ||
| ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./ / /,!\
| | / `ー-‐'´
| | ./
|_____レ"
テンプレ4
携帯用区切りAA
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
中略
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
中略
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 僕のコレクションに含まれてるのは、ざっと挙げただけでも
|
| ・映画、Vシネマ、OVA、エロビデオとかの一般向けビデオ
| ・僕が録画した(またはリアルタイムな)TV放送
| ・裏モノ、盗撮などのおおっぴらに公開できない映像
| ・個人が撮影した退屈な記録映像、単なるメモ
| ・紙メディアからスキャニングによって電子化された画像
| ・煽りや荒らしコピペのサンプル映像
| ・意味不明、出所不明な映像の切れ端
\___ _____________________
|/
∧_∧
_ ( ・∀・ )
|l8|と つ◎
 ̄ | | |
(__)_)
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 媒体も
| 8mmフィルム、VCR、LD、ビデオCD、DVD、‥‥などなど
| 古今東西のあらゆるメディアを網羅してるよ。
\_________________________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 僕のコレクションに含まれてるのは、ざっと挙げただけでも
|
| ・映画、Vシネマ、OVA、エロビデオとかの一般向けビデオ
| ・僕が録画した(またはリアルタイムな)TV放送
| ・裏モノ、盗撮などのおおっぴらに公開できない映像
| ・個人が撮影した退屈な記録映像、単なるメモ
| ・紙メディアからスキャニングによって電子化された画像
| ・煽りや荒らしコピペのサンプル映像
| ・意味不明、出所不明な映像の切れ端
\___ _____________________
|/
∧_∧
_ ( ・∀・ )
|l8|と つ◎
 ̄ | | |
(__)_)
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 媒体も
| 8mmフィルム、VCR、LD、ビデオCD、DVD、‥‥などなど
| 古今東西のあらゆるメディアを網羅してるよ。
\_________________________
|__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ̄ ̄ ̄| じゃ、そろそろ楽しもうか。
|[][][]__\______ _________
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | |/
|[][][][][][][]//|| | ∧_∧
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ( ・∀・ )
|[][][][][][][][]_||/ ( )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | |
(__)_)
>>9重複させちゃった。スマソ
あと、個人的な意見なんだけど、投下する人は一度、事前に
スレの残り容量をチェックした方がいいと思う。
折角投下したのに容量オーバーで途中まで、次が立ったら
最初から貼りなおして〜、てんじゃ投下するほうも面倒臭いだろうし、
容量オーバーで書き込めなくなってることに気付かないで
レスが止まってるのと勘違いしちゃう人も居るだろうから。
前スレ625です。容量チェックせず、すみませんでした…orz
反省してまた今度改めて投下しにきます。
>1さん、乙です
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
前スレの北の大地の社長×キラ星の続きです。
部屋のドアを開けると、鈴/井/さんは顔を窓に向けたまま、早かったねと言った。
「市内そんなに混んでなかったから」
窓際まで行って肩を並べると、鈴/井/さんはようやく俺の方を向いた。顔が少し赤い。ビールの匂いを少し漂わせながらゆっくり俺を抱き締める。
「飲んでたの社長……」
不意に首筋を舐められて、独りで寂しいっすね、という悪態が息を飲む間に消えてしまう。
髪の毛を優しく捕まれて、舌を差し込まれる。久々のキスはビールと煙草の味がして、苦い。
カーテン閉めなきゃ、と思うのに手が動かない。ぞくぞく粟立つ背中に、鈴/井/さんの指が背筋を這うように撫でてきて、思わず眩暈がしそうになる。
「カー、テン、閉め、ないと」
首に巻き付いていたもう片方の手をどけようとするけど、鈴/井/さんは離してくれない。
「どう、久々に帰ってきた札幌は」
出し抜けに聞かれて、俺は思わず鈴/井/さんの顔をまじまじと見つめる。からかっているのかと思いきや、その目は意外に真剣で、俺は言葉に詰まった。
大きな黒い瞳から目をそらすように窓を見る。札幌の夜空はどこまでも濃紺で澄んでいて、テレビ塔の明かりがチカチカ眩しい。明るいけど、すべてのものを混ぜあわせてどこか濁ったような東京の夜空を思い浮かべて、やっぱり俺は北海道の人間なんだと感じた。
「夜空が、綺麗だから」
そこでもう一度鈴/井/さんの目を見る。漆黒の瞳に俺の顔が写る。現実だけを写すその目は、後ろに広がる札幌の夜空にそっくりで、俺はまた泣きたくなる。
不意にさっき思い浮かんだ安い台詞を言ってみようかと思ったけれど、この目に見つめられながら、どんな残酷な返事を聞く事になるんだろうと考えると、それこそ、背筋が粟立つなんて比にならないからやめておいた。
それきり黙った俺に、鈴/井/さんは質問の続きを聞こうとはしなかった。気が付いたらベッドに身体が沈んでいて、はだけた胸元にいくつもの痕が残されていく。愛撫を受けながら回らない頭で鈴/井/さんの目と、札幌の空を重ねて、まるで同じだと俺は笑った。
所詮はそこに縛り付けられて動かれないままの生涯なんだと。
不意に熱くなったものが外に晒されて、喉が鳴った。先走りを塗り付けるように握られて、鼻にかかったような声が抑えられない。
声を聞かれたくなくて噛んだ左手をやんわりと押さえ付けられる。声我慢しなくていいからと鈴/井/さんが囁く。そのまま耳を甘噛みされながらゆるゆると手を動かされる度に、ずくずくどろどろした快感がせり上がってくる。
「……っ……あ……!」
いつの間にか後ろにも指が差し込まれていた。ぐちぐちと音をたてて、中の指と前の動きがシンクロする錯覚に陥る。いや、錯覚じゃないのかもしれない。
何度となく鈴/井/さんを受け入れたそこは柔らかく鈴/井/さんの指を飲み込んで、もう俺はこの快感が前からか後ろからなのかも分からくなっていた。
挿れるよ、という声が遠くで聞こえたような気がした瞬間、今までとは比べ物にならないくらいの圧迫感が下腹部を襲う。
この瞬間、身体的な快楽よりもずっと大きい何かが胸につかえて、俺はいつもその感覚に押し潰されそうになる。
それはいつも俺の中を全部飲み込んでしまいそうになるから、それを誤魔化したくて、俺はひたすら身体の快感に集中する。鈴/井/さんのピストンに合わせて腰を振る。
行き場を失った両手が、とっさに鈴/井/さんの背中に爪を立てそうになって、慌てて俺はそれを制止する。鈴/井/さんを抱き締めたい俺の手は、そのままシーツを掴んで堪える。
「……ごめんな」
その言葉を反芻する暇もないまま、ずん、と奥まで貫かれて俺は果てた。
鈴/井/さんの白濁が俺の中を満たす。その吐き出された感触とさっきの言葉を重ねながら、はぁ、と息をついた。ぼんやりしたままの視界が少し暗くなって、二回目のキスは、さっきよりも少し甘い気がした。
そのまましばらく寝てしまっていたらしく、目が覚めると鈴/井/さんは俺の足元に座って煙草をふかしていた。今は眼鏡をかけているその目に、今だけでも俺だけを写してほしくて、俺は鈴/井/さんに尋ねる。
「……さっきの『ごめんね』って、どういう意味なんですか」
寝そべったままの俺に振り返ると、鈴/井/さんは眼鏡を取って微笑む。
「君が一番良く分かってるはずでしょ」
その黒い大きな瞳には、もう俺は写っていなかった。
「……もうそろそろ帰ります。明日は早いから。」
気だるい身体を起こして、床に散らばった服を集める。鈴/井/さんはふかしていた煙草を灰皿に押し付けて、静かに頷いた。
やっぱり、どうしようもなく残酷なこの人に、俺は一体何を求めているんだろう。
タクシーを捕まえようとして上げかけた手に、シーツを握り締めた痕が残っている。俺は手を下ろして自分で歩き出す。
濃紺の空を見上げても、星が滲んで、東京の濁った空と同じに見えた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
なぜ淡白なエロしか書けないんだろう……エロ描写がうまい姐さんウラヤマシス
>>1さん乙です
>>15さん、待ってたよ!この2人にはその淡白さがいいんだよ〜セツナス
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|
>>1さん乙モナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 下町 松と浜だカラナ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 嘘もの関西弁デスイマセンダゴルァ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
なんやねんここ
さっき俺倒れてん。ダーン!なって…
めっちゃ怖い事になったとこまでは覚えてんねん。
ほんだらこの奇麗な景色。
この川どう考えても三途の川ゆうやつちゃうんか。ベタやな〜
そんなん言うてる場合ちゃうわめっちゃ怖いめっちゃ怖い何?やめてぇや
ちょ、濱田、濱田て。
「なに?」
なんでおんねん。
お前あん時おったっけ?
「おらんよ。楽屋や。」
じゃなんでおんねん。しかも川の向こう側やないけ
そんな遠くからなんでこんな声聞こえるの?
「そら三途の川やし。」
いやそんなんとちゃうやん。めっちゃ怖いやん。ちょ、とりあえずこっち来て?
「自分が来いや」
いややん絶対死ぬやん今ここ三途の川ゆうたやん
「せやからこいー言うてんねん。死ね!」
なんで?三途の川やで?自分俺に死んでほしないやろ?
「まあ大事な金づるやからまだ死んでもらったら困るけど死ね。」
そしたら自分来いや。そこおったらめっちゃ死んでんで俺からしたら。
「俺は倒れてないやろ。」
自分平気なん?
「平気や。」
じゃあなんでそっちにおんの?
「あんな」
おん
「なんか聞いた事あんねんけどな。」
なにぃな
「なんかな、三途の川ってな、渡らそう渡らそうとすんねんて。神さんが。神さんか?ようわからんけど」
それ絶対神さんちゃうやん。悪魔さんやん。
「誰でもええけどな。死なそう死なそうとするからな、その人が絶対渡りたくなるような人をな、こっちに置くねんて。」
…え〜
「自分、俺やねん。」
いやいやいやだとしたらこれは失敗ですよ?全っ然渡る気せぇへんし!
「一緒行こうや」
アホかいやや。お前がこっち来いや。
「俺そっち行かれへんねん自分来いや」
アホか絶対行くか泳いで来いや泳がれへんのか。
「泳げるわ。自分やろ。」
泳げるわアホか。めっちゃ泳げるー言うねんバサロで泳ぎ切るわ
「ほんだらバサロでもなんでもいいから来いや」
いやじゃボケ
「いいからはよ死ね!」
…ちょおじゃあ自分、ここまで来て?で、引っ張っていって?
「なんでやねん」
ええやんけ。引っ張ってくれたらついていくから。それ以外無いで?いつまでも帰られへんで!!
「引っ張るとか…」
ゴチャゴチャ言わんとはよせぇや!おっさん帰るで!
「どこに?」
おっさん帰ったら自分一人やでーー!っ一人ぼっちやでーーーー!!
「うるっさいねん!!…わぁかったもー…行けばええねやろ行けばぁ!」
おう来いや。おっさん捕まえに来いや。
「おっさん捕まえた無いわ。聞いた事無いで三途の川引っ張って渡るって。なんやねん」
そんなブツブツ言うても聞こえへんー!なんや水そこまでかいな。膝下やん。浅瀬やな〜潮干狩りでけそうや
「自分もその辺まで来いや」
あかん。濡れたない。
「殺すぞ」
殺されへーん!
「ほら!ついたで。」
ついたか。
「ほら来いや」
もう少しゆっくりしようや。
「するか帰るんじゃボケ」
ええやん久々やん
「何言うてんねん」
濱ちゃん
「アホやこいつ」
は〜まちゃ〜ん
「あっやめや、んはっ!アホや」
二人で生き返るで
「俺死んでない言うたやろ」
離さへんで。濱田ー!!
「うるさい!耳元で叫ぶな」
自分に言うてんちゃうわ生きとる濱田を呼んどんじゃ
一緒に引っ張って貰わんと
「聞こえるか!」
聞こえるわ。
「聞こえるか?」
聞こえる。
「…だら叫べや」
濱田ーーー!!アホーーーー!!
「アホちゃうわ」
濱田ーーーーー!!濱田ーーーーーーーーーーーーーー!!!はm……
「うるさいねん!!!」
目が覚めるとそこは病室やった。
ベッドの周りにはスタッフが数人おって、けどなんかそっちの方から濱田の声が聞こえた。
「何?俺何した?」
近くにおって視界に入ってる高巣に話しかける。
「倒れてな。ちょっと脳震盪起こしただけやって」
「骨折った?」
「折ってへんわちょっと脳震盪起こしただけやいうとるやろ」
「でも三途の川渡ろうとしてんで?」
「渡っといたら良かったのに。さっき「濱田」て叫んでたで自分。恥ずかしいわーこの子」
「まじで?」
「まじや。」
また視界に入らない所から濱田の声がした。
「濱田?」
「…なんや」
「自分平気なん?」
「お前がや!」
周囲が一斉に笑う。そうか、俺やな
「ちょっと倒れて脳震盪起こしただけや」
「あーそうですかー」
「それさっき俺が言うたやん」
高巣、濱田の顔みたいねんどいてくれへん?
て思ってつい笑った。
高巣は気づいてへんけど濱田は気づいてんちゃうかな〜
気づいてるからこっち来んねん。照れてんねん。
お前知らんやろ。俺さっき死んでてんで。
「濱田?」
「なんや!」
「お前俺に感謝せぇよ」
「またそれか」
「そらそうやがな三途の川やで〜」
「「死ななかった俺に感謝しろ」言うねやろ。」
「そしてお前を死なさなかった俺にも感謝しろ。あんな、さっきな………」
結局なんやったんやろ。夢か。
疲れてんねんな。
まだまだ死ねんわ。まじで。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ずっとずっと書きたくてしょうがなかった下町です。
| | | | ピッ (・∀・ ) 書いててすごく楽しかったです。
| | | | ◇⊂ ) __ 読んでくださってありがとうございました。
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
30 :
脈々 1/10:2007/06/23(土) 00:07:49 ID:pK1cCd590
オカ板師匠シリーズから僕×師匠 エロ有
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
久々に師匠の部屋に行った。以前の態度が怖かったのだが、結局俺はあの人を見捨てることはできないらしい。
鍵がかかっていないのは当然なので、ノックもなしに入る。部屋はいつにも増してゴミ溜めのようだ。師匠は布団の真ん中でうずくまっていて、生命力を感じない胎児のようにも見えた。
俺を見ると声もなくへらぁと笑った。でも手は俺の持ってきた袋に伸びたから、単純に空腹だったんだと思う。
うどんを見つけるといそいそと開けた。その時まで俺は何も声をかけなかったし、師匠にかける言葉もなかった。
部屋中がおかしな空気になっているのだ。俺の隙間から入り込もうとしているのが分かる。師匠が次に言わんとしていることも、なぜか読めるような感じがした。
「お前もう僕に会わない方がいいよ」
うどんをすすりながら師匠が言う。
「僕ね、そろそろヤバい。お前もヤバいよ」
俺は何も言わない。言いたくない。
「聞いてる? 帰った方がいい。僕だって何するか、」
「何するんです」
「言えないよ」
訊いてみたが、俺には師匠が俺をどうしようとしているかは分かっていた。勘というか、予感だ。
「俺は師匠を心配してます」
「うん、そうだと思う。僕も心配してる。だから帰って」
師匠は俺の方を見ないでぼんやり答える。ふと見ると付属のゆで卵は食べていなかった。動物のものが食べられないのかもしれない。
「俺の座標を決めて下さい」
「僕にはもう無理」
食べ終わった器をそのまま床に置いた。この癖は止めた方がいいと思う。
31 :
脈々 2/10:2007/06/23(土) 00:09:22 ID:pK1cCd590
「師匠がしたんです」
「死ぬよ?」
「構いません」
途端、ぐっと喉の奥がつかえるような感覚に襲われた。部屋に充満していたものが一気に俺の周囲に集まり、密度が高くなるのが分かる。
「死ぬよ、マジで」
息ができない。じっとしてるとかなり苦しい。多分動いても苦しいだろうが。
師匠がこちらを向いた。なんとも感情のない顔だ。それでもどこか見慣れた気がするからおかしく感じられた。
「死ぬよ」
「…脅しですか」
「死んでほしいんだ」
息苦しさに涙が出てくる。苦しい。苦しい。苦しい。
死んでほしいなんて、言われると思ってた。俺は俯く。涙がこぼれる。
「僕、ずっとお前のことを見てた。見る度に恐ろしいと思ってた。いつか僕になってくれるって思ってた」
「……なんで、死ぬ、ん、ですか」
「なんだろ。分からないや」
苦しい。これ以上は無理だ、を何度も越えている。峠の向こう側を見ている。段々と部屋が白く見えてくるのは、何のせいなんだろう。
「楽しくなってきた?」
あの日、夏の夜空の真下での遊びとは真逆の行為だ。それを俺が楽しんでいる。死ぬかもしれないという恐怖と安堵が押し寄せる。
「助けて、って、言いなよ」
俺は言わない。これは賭けだ。例え俺になりたかったとしても、師匠は俺を殺さない。これは分かってはいなかったが、俺の願望が強く含まれていた。
「マジで死ぬんだよ」
首を横に振る。絞りカスみたいな声が漏れる。
「 こ ろ し て 」
32 :
脈々 3/10:2007/06/23(土) 00:11:04 ID:pK1cCd590
口から言葉が漏れた瞬間、師匠が抱きしめてきた。泣いている子供にするように。
師匠は「馬鹿だな、僕は馬鹿だな」と何度か繰り返していた。俺は喉に息が通るのを感じた。
「死にたいのは、…師匠じゃないですか」
「どうして分かるんだ」
「怖いです、俺、師匠になることが」
きっとさっきの俺は師匠みたいな表情だったんだろう。一瞬だけ、白くぼやけた視界で、師匠が俺みたいに泣きそうになっているのが見えたから。
師匠のジーンズにうどんの汁がかかっていた。それは染みることなく弾いている。俺がなんとなくそこに指を乗せると、ささくれに染みて痛かった。
「嫌か」
「嫌です」
距離を利用して肩に顔を埋めた。初秋の少し冷えた空気が師匠の首を冷やしている。鼻が頸動脈に触れたが、動いている感覚がなかった。
そのまま師匠の頭をかき抱き、逆に俺が師匠を抱きしめた。口唇で動脈を辿り、耳に触れると、無意識に「好きです」と呟いていた。
「好きです、どうしようもなく、あなたが」
腕の中の師匠が少しだけ身じろいで、それから心臓にキスするように顔を近づけた。
「お前、きっと僕に感染したんだよ」
声が師匠のものに聞こえない。多分、俺に似ているようになっているんだろう。俺は眼鏡を取ったが、師匠のことはハッキリ見えた。
感染。感染したなら、それでもいい。
長い沈黙の後、観念したような言葉が出てきた。
「…馬鹿だな、お前は馬鹿だな」
顔を上げると、師匠は俺にキスをした。だけど、もしかしたら俺が師匠にしたのかもしれない。シャツの裾から師匠の素肌に触れると、ようやく二人であると認識できた。
「俺は死なない、殺させない。俺もアンタも生きるんだ」
真面目な顔で言ってみた。師匠は少し待ってから、俺の頬をペチンと叩く。
「お前、色気ねぇよ」
それは紛れもなく師匠の、俺が初めて出会った頃の師匠の声だった。俺がまたキスをすると、師匠は熱い息を漏らしながら「ヤバい」と小さく言った。
「何がですか」
「妙に、興奮する」
33 :
脈々 4/10:2007/06/23(土) 00:12:58 ID:pK1cCd590
その伏せた目がなぜか愛しく見えて、俺はシャツの下の手を荒々しく動かして脱がせる。細い体にはなぜか小さな傷跡がいくつかあった。
俺も脱ごうとしたが、焦って髪の毛がボタンにひっかかってしまう。師匠が苦笑いをした。
「がっつくなって」
俺がようやく服を脱ぎ、それを部屋の端へ放り投げると、三度目のキスをした。誘うようにゆっくり開いた口へ舌を入れると、師匠の舌が重く絡む。
喰われると思ったが、何事もなく離れた。涎が垂れ、間抜けにも俺は舌を出したままだったということに気付き、慌てて戻した。
師匠は舌なめずりをすると、ニヤリと笑う。不敵な笑みだったが、内心は怯えているのが俺には分かる。
「喰えよ」
言われるがまま、俺は師匠を引き倒し、動く気配のない動脈に吸い付いた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
エロというか微エロでした、期待した人すいません
本番はまたいつか…書けたらいいかな、と
レス番10になってたのは単純に名前ミスです
10と4間違えるなんて思ってもみなかった。ミス多くてすいません…
>>23 久しぶりの下町、めっちゃ萌えましたー!
読んだとたん萌えのあまり変な声でたよ!ウッホホーイ
>>23 GJ。この人達は何故にこういう…命に関わる系の設定が似合うんでしょうね。
37 :
哀しみ合成獣:2007/06/23(土) 12:03:37 ID:NIR0XtAo0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ライトニング文庫(要和訳)の哀しみ合成獣(後半要英訳)ですよ?
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| エロなんてありません。ほのぼの路線ですよ?
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ チョウ ジコマンゾク
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
カプ要素は実に薄いですがやや純×10文字? ただじゃれあってるだけです。
純がアパートに帰ると、リビングのソファに十文字が横になって眠っていた。
テレビがつけっぱなしだから、きっと観ている途中で居眠りしてしまったのだろう。
彼がソファを占拠しているため、純は座るに座れない。寝ているところを悪いと思ったが、肩を揺すって声をかけた。
「十文字」
「……ん」
「俺も座りたいんだけど」
「……ああ」
ようやく自分の状況に気づいた十文字が足を床に下ろした。純は彼の隣に少し間を空けて座る。
横目で様子を窺うと、十文字は元々細い目を更に細めて小さくあくびをしていた。こちらには視線をちらりともよこさない。
そのまま無言の時間が過ぎた。彼らの代わりのように、テレビだけがずっと音声を垂れ流している。
純は居心地の悪さをごまかすように膝を揺すった。
その場を離れるという選択肢を採らないのは観たい番組があるからだ。
が、十文字もテレビに視線を向けたまま離れようとしないので、しばらくはこの空気を我慢しなければならないようだった。
目当ての番組が始まる直前、ふと思い立ってキッチンに入る。
「コーヒー淹れるけど、お前は?」
「いらない」
そっけない答えが返ってきた。もっと愛想よくできないのかと思うが、初めて会ったときからこうだったので今更指摘することでもないだろう。
そんなことを考えながらコーヒーカップを手にソファへ戻ろうとする。雑念に気を取られていたためか、足下への注意が疎かになっていた。
気づいたときにはすでに遅く、自分が帰ってきてそのまま床に放置していた鞄に蹴躓いた。
「……お前、馬鹿か」
「うるせえ、忘れてただけだ」
さすがに無様に転ぶようなことはなかったけれど、手に持っていたコーヒーは盛大にこぼれ、座っていた十文字に浴びせかける結果になってしまった。
〈モノ〉と融合し、半分化け物となった彼らの皮膚は、熱湯を浴びた程度では火傷など負いはしない。しかし着ている服となると話は別だ。
心底うんざりした様子で、十文字が自分の身体を見下ろした。上着が多大な被害を受け、広範囲に渡ってすっかり茶色いシミが出来てしまっている。
舌打ちしておもむろにそれを脱ぐと、慌ててキッチンから布巾を持ってきた純に向かって放り投げる。
「お前が汚したんだからな。洗っといてくれよ」
服を受け止めた純は渋々ながら頷いた。自分に非があるのは確かだ。
本当はコーヒーをこぼした時点で謝るつもりだったが、先ほどは初っ端から罵りの言葉を浴びたせいでついつい反論してしまったのである。
これが綾佳相手だったなら、馬鹿にされても軽口を叩いた後で素直に詫びることができるのに。
どうにも十文字とはそりが合わず、気づけば意地のぶつかり合いになってしまう。
結局謝罪のタイミングを逸してしまい、無言でこぼしたコーヒーを拭った。
十文字の受けた被害は上着だけでなく、中に着ていたランニングシャツまで褐色に染まっていた。溜め息をついてそれも脱ぎ捨て、上半身裸になる。
動くのも面倒くさいのか、着替えを取りに行くでもなくそのままテレビに視線を戻した。
純は気まずい思いで淹れ直したコーヒーを啜る。観たかった番組のはずなのに、内容がほとんど頭に入ってこなかった。
二人して無言のまま、どれほど過ぎただろうか。
どちらが先に、ということもなかったのだけれど、足を組み替えたりしているうちに互いの足がぶつかってしまった。
十文字が純の足を退かすように軽く蹴る。純はむっとして蹴り返した。すると再び蹴ってきたのでまた蹴り返す。
互いの視線が交差した。
「なんだよ」
「お前こそ、なんだよ」
「足が邪魔だ」
「俺は足が長いんだよ」
と言うと、十文字が小馬鹿にするように「はっ」と鼻で笑った。
洒落も通じないのかこの男は。純は彼の態度が癇に障って、立ち上がって十文字の上着を顔面に叩きつける。
「なにしやがる」
十文字も仕返しとばかりに投げつけてくる。何度か服のキャッチボールをしたあと、加熱した二人はとうとう取っ組み合いの喧嘩へと発展した。
互いに人外の身同士、腕力の差はそれほどない。ただ現在の状況では、座ったままの十文字よりも立っている純の方が圧倒的に有利だった。
力比べに負けた十文字がソファに押し倒される。
だからといって彼も諦めたりはしない。両腕を押さえ込まれながらも鋭い蹴りを純に向かって繰り出す。
「がっ! ……てっめえ、最っ低だぞ!」
股間をしこたま練り上げられた純は目に涙を溜めて内股になった。してやったりとでも言いたげな面をする十文字がなにより憎らしい。
辛うじて押さえ込んだ両腕は離さずにいられたのが幸運か。彼は十文字の腹に跨ると、思い切り頭突きを食らわせる。
頭蓋骨への強烈な一撃で、十文字の目に火花が散った。視界がちかちかと明滅を繰り返して輪郭をはっきり捉えられなくなる。
この隙を好機とみた純が拳を振り上げる。しかし。
パンッ、と甲高い破裂音が、二人の動きを止めた。
音の出所へ目を向けると、そこには掌を合わせた水藤が立っていて、呆れたような顔をして二人を眺めていた。
「君達にそんな趣味があるとは知らなかったな」
「どんな趣味だどんな」
二人の台詞がぴたりと一致した。思わず顔を見合わせ、すぐに気まずくなって逸らす。
反論はしたものの、確かに冷静になって考えてみれば、純が裸の十文字を押さえつけているというこの状況は誤解を招いても仕方がないのかもしれない。
とんでもなく鳥肌の立つ想像ではあったが。
「気持ちの悪いこと言うなよ」
「冗談だよ」
「お前が言うと冗談に聞こえないんだよ」
水藤は肩を竦めて口元だけで笑った。やっぱり半分は本気で言ってやがったな。純は内心舌打ちをする。
「いいから、早いところそのみっともない状況をどうにかした方がいい。もうすぐ綾佳さんが帰ってくる」
水藤が指摘すると、十文字が明らかに狼狽えた。
珍しいものを見た気がして、純は組み伏せたままの十文字をまじまじと見下ろす。
すでにいつもの無愛想に戻っていたが、確かにさっきは細い目を最大限に見開いて焦った表情を浮かべていたのだ。
急に悪戯心が湧いて、余計なことを口走る。
「いっそこれを見た綾佳がどういう反応するのか見てみたい気がす」
る、とまでは言い切れなかった。十文字が腹筋を駆使して頭突きを仕返してきたからだ。両手で額を押さえて呻き声を上げた。
「調子に乗るな」
実に不機嫌そうな声を出しながら、腕が解放された十文字は純を払いのけて起きあがった。
「よし、それじゃあ純はずれたソファの位置を戻す。十文字はさっさと着替えてくる。いいね」
水藤がてきぱきと指示を出す。もはや逆らう理由もなく、二人とも大人しく従う。
十文字が純の横を通り過ぎるとき、じろりと怒りの籠もった目をぶつけてきた。ただ、普段と比べると幾分か覇気に欠けている。
目元がほんのり紅くなっているのは、情けない顔を見られた恥ずかしさからくるものだろうか。
「……なに人の顔見て笑ってるんだよ」
「別に笑ってねえよ」
いけない、頬が弛んでいたか。慌てて気を引き締める。
喧嘩自体は途中で水を差されたけれど、十文字の普段は見せない表情を見られたことで、純は何故だか妙に勝ち誇った気分になっていた。
42 :
哀しみ合成獣:2007/06/23(土) 12:13:13 ID:NIR0XtAo0
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男の子たちはただじゃれあってるだけでも眩しいものです。
お邪魔しました。
>>23 めっさ読みたかった下町ありがとうございます!
またお願いします…!
>>21 彼らで801読んだの初めてなんだがおもしろかった。d。
ただパークホテルからテレビ塔は見えない気がする…見えるかな?
45 :
洞/窟/物/語:2007/06/23(土) 14:02:42 ID:jJExXJhq0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 洞/窟/物/語 カズマ×主人公×カズマ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| バッドエンドルートでネタバレ気味
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46 :
洞/窟/物/語:2007/06/23(土) 14:04:45 ID:jJExXJhq0
「一緒に逃げるか?」
その時、『任務』という単語がぼくの脳裏に浮かんだ。
任務?
ミミガーを殺す任務?
ミミガーの子供を背後にかばい、ぼくにマシンガンを向けるカーリーを思い出す。
もう彼女に会うことはないだろう。
ぼくを助けて水底に沈んだカーリー。
どんなに弾丸を撃ち込んでも開かないシャッターの向こうに消えた彼女。
――ぼくは無力だ。
ミミガーを救うため、ドクターの陰謀を阻止するため、ぼくは戦った。
自分が何者かもわからないまま、銃を手に敵を蹴散らし、島中を駆け回った。
だけど、ぼくは誰も救えなかった。
迷宮を抜けてミミガーの村に戻った時、何もかもが手遅れだった。
無人になったアーサーの家で絶望からしゃがみこみそうになったぼくを支えたのは、モニタに浮かぶカズマのメッセージだった。
ただひとこと。
そのひとことで、彼がまだ生きていると知り、ぼくはもう一度立つことができた。
もう誰にも死んでほしくない。
みんなドクターの手中に落ちた。
カズマが最後の一人だ。
死なせたくない。
失いたくない。
そしてもう、これ以上自分の無力さを嘆きたくない。
だから、ぼくはうなずいた。
47 :
洞/窟/物/語:2007/06/23(土) 14:06:04 ID:jJExXJhq0
満月が夜空に輝いている。
飛竜はその翼を広げ、ぼくたちを乗せて空へ飛び上がった。
飛竜の背で、ぼくは何度か後ろを振り返り、小さくなる島を確認した。
だが、カズマは一度も振り返らなかった。
あそこにはまだ、彼の妹が、母がいるはずなのに。
「仕方ないよな。できるだけのことはやったんだ」
それはただの言い訳だったのかもしれないが、ぼくにとっては何よりの救いになった。
島が遠ざかり、やがて点になり、それも消えた。
月が沈み、空が白み、朝日が雲海を金色に輝かせた。
カズマは最後まで泣かなかった。
クサムラ地区に似た山の中に、ぼくらは傾いた家を建て、静かに日々を過ごした。
ここに隠れる前に、ありとあらゆる手を尽くして集めた物資はかなりの量となり、もう人里に下りる必要もなかった。
カズマはよく端末で各国の情報を集めたが、そんな時の彼は暗く小さく、ぼくは話しかけることもできずにこっそりと家を離れる。
戦争は、あの島を逃げ出して間もなく開始された。
いまごろ、凶暴化したミミガーがあちらこちらで暴れ、そして死んでいるのだろう。
その中には、もしかしたらスーもいるのかもしれない。
カズマのおどけたような、どこか子供じみた言動は相変わらずだったが、夜になると彼はうなされるようになった。
ある日、妹の名前を叫んで飛び起きた彼を、ぼくは思わず抱きしめた。
冷たい汗をかいた体は柔らかく、彼が戦えない「ただの人間」であることを実感させられた。
荒れ狂う敵を前に、逃げ出すしかなかった、弱い体。
48 :
洞/窟/物/語:2007/06/23(土) 14:08:26 ID:jJExXJhq0
抱きしめたはいいが、その後どうしたらいいのかわからなず、ぼくは混乱した。
カーリーならわかるのかもしれない。ミミガーの母親になった彼女になら。彼にかけるべき言葉も、この感情の正体も。
だが無知なぼくは自分のしたことにうろたえて、自分よりずっと背の高い彼にしがみついた格好で固まるしかない。
「君には人の心があるんだな」
彼はそう呟いて、ぼくの体を抱きしめ返した。
つかまえられたのに痛みのない、はじめての経験。
「本当に、よくできてる」
人間になりたいと、その時思った。
山の向こうに、狼煙のように煙が上がった。
戦火は広がっているが、ここまでは来ないだろう。
ぼくらはいつまでもここで暮らし、やがて人間であるカズマは老いて死ぬ。
その後、ぼくはどうしたらいいのだろう。
ここで動作停止する日まで永遠にカズマの墓を守るのか。
それとも再び銃を手にするのか。
ぼくはもう記憶を失いたくない。
今のこの、閉ざされた幸せの記憶があれば、ぼくは何でもできるはずだ。
どんな末路になろうとも。
49 :
洞/窟/物/語:2007/06/23(土) 14:09:30 ID:jJExXJhq0
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ DS移植マダカナー
| | | | ピッ (・∀・ )
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>>44 道外者なんで、高校の修学旅行で泊まったホテルの名前適当に使っちゃったから、地理的におかしかったかも。スミマセソ……
この二人に燃え萌えな私にとっては、道内の人が羨ましいです(´д`)
>42
キメラが完結してちょっと魂が抜けてたところなんで
純や十文字が読めてうれしかった
また余裕があったらおながいします
>>50 いやいや萌えたのでおk
蛇足だけどサポーロで街を見渡すオサレな有名ホテル
としたらホテル日航あたりがいいかも。
53 :
悔短最終話:2007/06/24(日) 14:02:18 ID:3DuyErUm0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 悔短最終話のお布団シーン
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 鷹野×良介です。
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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54 :
悔短最終話1:2007/06/24(日) 14:04:16 ID:3DuyErUm0
「しょっぱいは、涙の味」
近代知がナポリタン食いながら言った言葉を思い出した。
頬を伝って口に入ってきた涙は、確かにしょっぱかった。
一度涙が出てしまうと我慢できなくなって、俺はソファーの上で
膝を抱えて泣き続けた。声を出さないように泣くのって結構キツイ。
たまにしゃくりあげてしまったけど、襖の向こうはずっと静かだった。
ガキみたいにだーだー泣いてしまうと、少しだけ気持ちが落ち着いてきた。
あんまり泣いてると明日恥ずかしい顔になっちまうし、最後ぐらい
ちゃんと笑って見送りたいじゃん。
俺はシャツの袖で涙を拭うと、部屋に戻った。
鷹野さんはこちらに背中を向けて微動だにしない。
色々あって疲れたから寝ちゃったんだろう。この人っていつでも冷静
だよなー。俺はこんなにセンチメンタルになっちゃってるのにさ。
とりあえず横になろうと布団にもぐると低い声が「良介くん」と
俺の名前を呼んだ。
あれ、起きてたの?
「なに?」
返事をしても鷹野さんは背中を向けたままだ。
「……いや、なんでもないです」
明朗な鷹野さんらしくない曖昧な言い方。そういう態度されると
余計に気になってしまう。
「途中で止められると気になるんだけど。……何か言いたい事
あるなら、言いなよ」
55 :
悔短最終話2:2007/06/24(日) 14:07:49 ID:3DuyErUm0
最後なんだし。と付け加えると、鷹野さんの肩甲骨がぴくっと動いた。
ゆっくりと高野さんの身体が反転して俺の方を向いた。切れ長の眼が
真っ直ぐに俺を見つめてきて、その真剣な表情に心臓がばくばく鳴りはじめた。
暗闇の中、周りは静かで自分の呼吸音しか聞こえない。
「良介くん」
「は、はい」
「お腹が空きました」
――おいおいおい!
それが、神妙な顔して言うことかよっ?!
なにを言い出すかとドキドキしてたのに、肩透かしを食らって全身から
力が抜けてしまった。
そうだ、この人は死にかけても「お腹が空いた」って言っちゃう人
なんだよ。真面目に相手をしようとした俺が馬鹿だった!
「冷蔵庫に何かあるだろ。勝手に食えよ」
「うーん、冷たいものは食べたくないですね」
「チンして食えっ」
「どうしても、横浜を離れる前に食べたいものがあるんです」
横浜で食べたいものって、もう横浜中の料理なんか食べつくしちゃって
るんじゃないの?まだ食べてないものなんかあるんだ。
56 :
悔短最終話3:2007/06/24(日) 14:09:05 ID:3DuyErUm0
「早く言ってくれればいいのに。間に合いそうなら明日買ってくるよ。
何が食べたいの?」
「良介くんです」
はぁ、りょうすけくんですって聞いたことねぇ名前だ。
…………え、えぇぇ?!
ちょっと待て。その食べたいってどういう意味ですか。
そういう意味ですか?
予想もしていなかった事態に頭の中がパニックを起こして真っ白になっていた。
「え……あ、ぅ」
「って、言ったら驚きますか」
「ちょっと、鷹野さん?!」
鷹野さんは冗談ですよと声を上げて笑った。
最後の夜なのに趣味悪ぃよ。笑えないっての。
……あんなに真剣な表情で言ったことを、冗談にしちゃうなんて。
ずるいよ、鷹野さん。
57 :
悔短最終話4:2007/06/24(日) 14:10:38 ID:3DuyErUm0
「食べてもいいよ」
小声だったけどしっかり聞こえたみたいで、鷹野さんの眼が丸くなった。
この人でもこんな風に驚いた顔するんだ。
「いいんですか。私は食べ始めたら途中で止められませんよ」
「わかってる」
強がりで言っちゃったけど、本当は何一つわかってなんかいなかった。
俺の気持ちも鷹野さんの気持ちも。
「それでは、いただきます」
ただ、この人の近くにいたいと強く思った。明日には、遠くに行って
しまうなら、今夜だけでも傍にいたい。こんな気持ちは初めてだった。
嬉しいのとか哀しいのとか苦しいのとか、五味五色じゃ足りないぐらい
たくさんの感情が渦巻いてる。
58 :
悔短最終話5:2007/06/24(日) 14:12:13 ID:3DuyErUm0
鷹野さん、最初は優しかったのに行為が進むにつれ俺が泣いて
嫌がっても許してくれなかった。食欲だけかと思ってたけど、性欲も
ちゃんとあるんだ。
てか、性欲も強い……。ムッツリだよこの人!
全身舐められてぐちょぐちょにされて、本当に頭からかじられるん
じゃないかと思って、ちょっと怖かった。
「鷹野さん……あ、あぁっ」
押し入ってくる熱。痛みに耐えられず鷹野さんにしがみつくと、あやす
ように頭を撫でられた。
「良介くん、美味しいです。今まで食べた中でも一番美味しい」
「んっ……あぁ!」
見慣れない情熱的な一面に翻弄された俺は、トロトロに溶かされ余す所
なく食い尽くされてしまった。
59 :
悔短最終話6:2007/06/24(日) 14:13:29 ID:3DuyErUm0
人の動く気配に、意識が眠りから覚めた。眼を瞑っていてもカーテン越し
に陽がさしてるのがわかる。
もう朝なんだ。
早起きな鷹野さんは、きっともう旅立つ準備をすませているんだろう。
バシッとスーツを着こなして涼しい顔で「おはようございます」って言うんだ。
起きてさよならを言わなくちゃと思うのに、身体が動かなかった。
ちゃんと笑顔で見送ろうって決めてたのに、もうすでに泣きそうだよ。
顔なんかみたら絶対号泣しちまう。
「良介くん」
起きているのを知ってか知らずか、鷹野さんはいつもと変わらぬ口調
で俺を呼んだ。
60 :
悔短最終話7:2007/06/24(日) 14:14:55 ID:3DuyErUm0
「ごちそうさまでした」
さようなら、じゃくてそれかよ。どこまでも喰いしん坊だね。
音を立てずに襖が閉まる。
離れていても、心の中にはずっといるんです。
鷹野さんは俺たちにそう言った。
俺の中に鷹野さんがいるように、鷹野さんの中にも俺はいる。
だから悲しむことなんてないんだ。
そう自分に言い聞かせて口に広がるしょっぱい味を飲み込んだ。
「こちらこそ、ごちそうさまでした」
呟いた俺の声は、きっと鷹野さんに聞こえているような気がした。
61 :
悔短最終話:2007/06/24(日) 14:17:04 ID:3DuyErUm0
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ぬるい話で失礼いたしました。
| | | | ピッ (・∀・ ) 毎週の楽しみが終わって寂しい…。
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマース! 土曜日九時からやっていた(ТдТ)オワッテ シマッタ 大食い探偵の助手×探偵(?)です。
>>61さんとネタかぶってしかもさらにぬるい…。
1 鷹野聖夜が、またどこかに行ってしまう。オーナーから話を聞いて、探偵事務所には重い空気が流れていた。
帰って来た鷹野を問い詰めて、今日子と涼介は彼の旅立ちを確かめた。…その日のナポリタンは、涙の味がした。
…まだ話足りない。そんな良介の気持ちを知ってか知らずか、鷹野は今日事務所に泊まらないか?と良介を誘ってきた。
2 「え?」
「良介くん、男同士つもる話もあるじゃないですか。そういえば共にお酒を飲み交わしたことも無かったですしね。」
くいっ、とおちょこを傾ける真似をすると、鷹野は早速高級そうな日本酒を持って来て酒盛りの準備をした。
「さぁ、頂きましょう。」
浅漬け、渇きもの、塩辛…。うなだれてちびちびやる良介を鷹野がたしなめた。
「どうしたんですか?何か話しがあるんでしょう?」
「別に話なんてないよ。」
「…そうでしょうか。」
「鷹野さん、つうかその俺のこと何でもお見通しって感じ、止めてくれる?」 酔いのためか、良介の顔が赤くなる。
「…一番知ってほしいこと、知らないくせに…。」
「はい?」
「知らないくせに…。」
「…良介くん?」
3 「俺が鷹野さんのことどんなに好きか、知らない癖に!」
声を荒げると良介は、明らかに自分より体格の大きな鷹野に覆いかぶさり、畳に押しつけるや否や転がった箸を拾い言った。
「いただきます!」
手首はくるくると、いつも鷹野がやっているポーズで。
「り、良介くん、食べものじゃないです美味しくないですよそれは。」
「嘘だ、こんなに美味しそうなのに。」
良介は鷹野のシャツのボタンを器用に箸で外した。
4 「うーん、どこから食べようかな。」
「あっ迷い箸。」
「ここかな。」そういうと乳首を指し、良介は箸を舐めた。
「今度はなぶり箸。駄目ですよ涼介くんお箸の使い方が全然治ってません。」
「…鷹野さん、襲われてるって自覚ある?」
「ありません。」
「…俺完全頭きた。」
「良介くん、酔ってるんですよね?そう言って下さい。」
「酔ってなんか無い。」
「…わかりました、私も良介くんのこと好きですよ?」
「…鷹野さん、多分そういう意味じゃない。」
5 ふぅ、と深呼吸をして良介は鷹野に口付けをし、こう言った。
「うーん、おいしーい!美味しいよ鷹野さん、もっと食べていい?」
良介はそのまま小鳥の囀りのように鷹野の端正な顔にキスの雨を降らせた。優しく、そっと、そして拙く。
「鷹野さん、あーん。」
そう言って鷹野に口を開けさせると中まで味わう。「鷹野さん…鷹野さんも美味しい?」「…」「でもキスってレモンの味しないよね。何か、しょっぱいや。」
鷹野はされるがままで一言も発しない。ショックだったのだ、男に襲われたこと、何よりそれが良介なのが。
6 しかし、それでいて嫌悪とか、そういった気持ちは無かった。だから、か細い指先で肌を撫でられても、鷹野の瞳はどこか寂しげで、罵声を上げたり抵抗する素振りは無かった。
性的なことをしている、という感覚は余り無かった。
例えば…それは泣きじゃくる子供をあやす親のような、そんな感覚だった。
「鷹野、さんっん!」
涼介の息が荒さを増す。
「鷹野さん…お願い…気持ち悪いとか…なんかいって…。」
「…涼介くん。」
「っ…」
「大好きですよ。」
8 その言葉と共に泣きじゃくり鷹野の胸に顔を埋めた涼介の頭を鷹野は優しく撫で、言った。
「…もういいんですか?」
「うん、ごちそうさま…。」
「あっ、良介くん、ごちそうさまにはまだ早いですよ。」
「へ?」「まだ残ってます。」
そういうと鷹野は良介に口付けをした。深く甘く苦い大人の味のキス。
「確かにちょっとしょっぱいけれど、この位がいいですよ。」「美味しい?」「えぇ、ごちそうさま。」
8 それからの二人は思い出のなかにいた。始めて会った日のこと、危ない目にあったこと…事務所の皆が家族みたいに暮らしていたこと。
「ねぇ…鷹野さん。」
「何ですか良介くん。」
「また会えるよね。」
「…えぇ。」
「そしたら続きしよっ、ね?」
「あの良介くん私おじさんになってるかもしれませんよ。」
「いいよいいよ俺はぜんっぜん構わない。つうか鷹野さん今幾つなの?」
「私?私は、永遠の少年です。」
「またぁ。」
やがて朝が開け、鷹野は旅立って行った。
しかし目の前にある美味しそうなものをおあずけされて黙っている彼ではないだろう。…きっとまた。涼介はそう確信していた。
□STOP ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマシタ! すいません寸止めです。エロは二重の意味でムズイ…。そしてなんだかテラ サミシス(´;ω;`)
>>72 リアルタイムktkr
箸を上手に使う良介www
GJ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 現在放送中の忍者亀です
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 赤←橙かもしれません
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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75 :
3/1:2007/06/24(日) 18:00:25 ID:pLy8uToU0
いつもと変わらない日。いつも通りにトレーニングを終えたレ/オ/ナ/ル/ドが3人に頼んだ。
「皆、ちょっと用事に付き合って欲しいんだけどだれか来てくれないか?」
「んー、僕はいま暇だしいいよ」
「じゃぁレ/オ/ナ/ル/ドとド/ナ/テ/ロで行っておいでよ!オイラとラ/フ/ァ/エ/ロが留守番してるからさ」
「なんで俺とお前が留守番しなきゃなんねぇんだよ」
「別にいいじゃんか〜、どうしたのラ/フ/ァ/エ/ロ?オイラと一緒じゃなにか悪い?」
「・・・別にそんなんじゃねぇけどよ」
「じゃあ決定!レ/オ/ナ/ル/ドとド/ナ/テ/ロいってらっしゃい!」
「悪いなミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロ、ラ/フ/ァ/エ/ロ」
「じゃぁいってくるね〜留守番よろしく」
2人が出かけていってもラファエロがサンドバックでトレーニングをしていた。ミケランジェロはソファーに座りながらラファエロを観察している。
「なんだよ」
「別にぃ〜」
ラ/フ/ァ/エ/ロはミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロの視線が少し気になるみたいだが、トレーニングを続けた。
−数10分後−
「ラ/フ/ァ/エ/ロ〜お茶のむ?」
「お茶?」
「うん、お茶。のど渇いたでしょ〜?」
ミ/ケ/ラ/ンジ/ェ/ロがお茶を出すなんて珍しいな、と思いながら注がれたお茶を飲んだ。
「ド/ナ/テ/ロ達おそいねー」
「なにしてんだろうな、あいつら」
「買い物とかじゃないの?」
「そうかもな」
再びトレーニングを始めるラ/フ/ァ/エ/ロ。
「おい、ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ・・・・ん?」
話しかけようと周りを見てみるとミ/ケ/ラ/ン/ジェ/ロが見当たらない。
「ラ/フ/ァ/エ/ロ〜、ちょっときて〜」
ミケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロの声がする方にいくと薄暗い部屋に着いた。明かりが1箇所だけの部屋、住み慣れている我が家なのに見覚えがない。
76 :
3/1:2007/06/24(日) 18:05:06 ID:pLy8uToU0
「・・・ここはどこだ?」
・・・バタン・・・・・カチャ。
「ラ/フ/ァ/エ/ロ来てくれたんだねー」
「なんだ?ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェロ、こんなところに呼んで・・・・・っ!?」
不意に押し倒されたラ/フ/ァ/エ/ロ。状況が良くつかめないのかあまり抵抗がなかった。その間にミケランジェロはラファエロの手足を押さえた。いつの間にか逃げれない状況に追い詰められしまった。
「ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロ・・・なにしやがる」
「見て分からない?」
「お前なぁ、ふざけてると・・・・・ん゛っ!?」
いきなり口をミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロの口で塞がれた。ラ/フ/ァ/エ/ロはいきなりの事で何も考えられなかった。
「ん・・・むぐっ・・・・・・!」
「・・・・・ラ/フ/ァ/エ/ロ・・・・・・・っ・・・・」
深くなるキス、時間を忘れるほどミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェロは夢中になっていた。ラ/フ/ァ/エ/ロ/も抵抗しようとしたが、ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロに捕まっているので抵抗の仕様がなかった。次第にラ/フ/ァ/エ/ロの目元に涙が溜まっていく。
「・・・・ゴホッゴホッ・・・・!」
ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロはそろそろだと思い、キスを止めた。
「・・・ラ/フ/ァ/エ/ロ・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロ・・・・・なんで・・・こんな・・・・・」
ラ/フ/ァ/エ/ロは目元に涙を溜めながら言った。薄暗い部屋の中ではラ/フ/ァ/エ/ロの涙はミ/ケ/ラ/ン/ジェ/ロを刺激した。
「・・・何でって、そのまんまの意味だけどさ・・・・・」
「・・・・!?どういう・・・・」
「おーい、ラ/フ/ァ/エ/ロ、ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロどこ行ったんだー?」
遠くから聞こえてきたのはレ/オ/ナ/ル/ドの声。どうやら用事が済んで帰ってきたらしい。
「レ/オ/ナ/ル/ド達がきたみたいだね。じゃあオイラ戻るから〜」
「・・・・・・・ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロ・・・」
「なに?ラ/フ/ァ/エ/ロ」
「・・・・・なんでもねぇ」
「じゃあオイラ先に行ってるからね〜」
ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロは戻っていった。部屋を出て行ったときに「「ラ/フ/ァ/エ/ロ・・・大好きだよ。」」と小さく呟いて出て行った。
「・・・・なんであいつ・・・・・・・・いきなり・・・・・・」
ラ/フ/ァ/エ/ロがぶつぶつ呟やきながら広間に戻った。
77 :
3/3:2007/06/24(日) 18:07:48 ID:pLy8uToU0
「ラ/フ/ァ/エ/ロどうしたんだ?顔赤いぞ?」
レ/オ/ナ/ル/ドにいきなり声を掛けられびくっとなったらラ/フ/ァ/エ/ロ。
「な・・・・なんでもねぇよ!」
「そうか・・・?」
「そ・・・それよりド/ナ/テ/ロの奴はどうした!?」
「あぁ、ド/ナ/テ/ロなら『機械の素材を拾ってくから先に帰ってくれ』っていってたから先に帰ってきたんだけど・・・」
「そうか」
「レ/オ/ナ/ル/ドー、オイラ疲れたから先に寝るねー」
「ん?あぁ、おやすみ」
「おやすみ〜」
ミ/ケ/ラ/ン/ジ/ェ/ロは自分の部屋に行く時ラ/フ/ァ/エ/ロに「「ごめんね」」と言って部屋に戻っていった。
78 :
3/3:2007/06/24(日) 18:13:31 ID:pLy8uToU0
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 終わりです
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
マイナーな感じになってしまったかも・・・。全シリーズ放送して欲しい。楽しんでくれたらうれしいです。
亀だが
>>61GJ!!!!土曜の楽しみがなくなってホント淋しいよ…(´・ω・`)
81 :
風と木の名無しさん:2007/06/24(日) 23:50:26 ID:tdE6v/aDO
>>78 亀萌え…(*´Д`)切なくていい感じでした
>>61 最高です。ごちそうさまです(´;ω;`)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
・映画バックtoザ未来 科学者→少年
・二次サイト探しまくったけど見つからなかったので自己補完。
友情以上801未満ですが、この映画が聖域だという方は潜在的に多そうなので、
ダメそうな方はスルーお願いします。
あの一九五五年、少年は、まったく唐突に私のところへ現れた。ひどく青ざめた
顔をして、自分は未来からやってきたと空言を口走り、そしてどういうわけか私に
──他ならぬこの私に、必死で助けを請うた。
少年の支離滅裂な説明をどうにかこうにか筋立て、科学的推論をもって呑み込ん
だあと、私はふと第三の事実に思い当たり、そしてひどく驚いた。それは、未来の
一九八五年の私が、どうやらこの謎の少年から全幅の信頼を勝ち得ているらしいと
いうことだった。少年はまぶしい色の青の眼をきらめかせて、私について語り、
私の才能を褒め、私の偏狭な仕事ぶりを優しく茶化し、そして私のことを大好きな
友人と呼んだ。どうしてそんなことが有り得るのだろう。町の変人科学者と呼ばれて、
今でさえすでに長い月日が経過している。部屋に転がった無数の実験器具と、愚にも
つかない発明のがらくたと、愛犬コペルニクス。これが、私にとっての全宇宙だ。
不満はない。私を指差して、マッドサイエンティストと罵り、嘲笑するだけの人間
などとは、関わりたいとさえ思えない。科学は人類を救う。だが、数十億の人類の
夢を叶えることと、隣にいるたったひとりの他人を愛することとはまた別物だ。
世間から何と思われようが、構いやしない。自分は一生涯そういう孤独な生活を
送るものと思い込んでいたし、疑う余地などこれぽっちもありはしなかった。
だが、三十年後の私は──どうやら、もう孤独ではないらしかった。
少年は私を強く抱擁し、そして、三十年後の世界へと帰っていった。
そのあと、ものの数分も経たないうちに彼が戻ってきてしまったのは、
今から考えればほんのご愛嬌のようなものだ。少年は気絶した私を助け
起こし、そして、一八八五年に飛んでしまった私を何としても助けてやる
と明言し、自ら身を賭して時空の中を旅立っていった。行かなくていい。
十九世紀なんぞに消えた馬鹿な老人など、もう放っておけばいいのだ。
それより──それより、もしどうしても君が一九八五年に戻りたいという
ことでなければ──できることなら、この一九五五年にとどまって、私の
そばにいてくれないか。今の私は一九八五年の私よりも、ずっと若いし、
君とだって歳も近い。どうか一緒に、同じ時代を生きて、そして同じ夢を
叶えてくれないか。不覚にも、何度そう口走りかけたことだろう。だが、
少年を決意させたのが私からの手紙であったように、私を踏みとどめさ
せたのは、服の奥底に仕舞い込んだ少年からの手紙だった。何が書いて
あるかは知らない。だが、きっと最後には、「親愛なるドク」と、少しの
迷いもない字で書いてあることだろう。そうだ。私はまたあの少年に会える
のだ。三十年後、私は、あの少年の老いたる友人となり、完成したタイム
マシンを誇らしげに見せるのだ。そして、これはきみにもういちど出会う
ために作ったのだ、きみと時空を超えて再会するという夢を叶えるために
作ったのだ、と、心の中で小さくつぶやいてみせるのだ。私はそのために
タイムマシンの発明に情熱を費やし、そしていずれ生まれるあの少年を
三十年間待ち続けるのだ。この手紙を心の中にあたためたまま。
だから、今の私も──どうやら、もう孤独ではないのだ。
マクフライ家に二番目の男の子が生まれたという噂を聞いてから、もう
長いこと経とうとしていた。しかし、いったい、少年と私はいつ、どこで
出会うのだろう。一九五五年のときにきちんと訊いておかなかったのが悔
やまれた。傍目から見れば、私は相変わらずの孤独な変人科学者だし、
普段は子供と接する機会などまるでありはしない。ただいちど、偶然
マクフライの家の前を通りかかったときに、つたないギターの音が
きこえてきたときには胸が震えた。あの少年が、習いたてのギターを
爪弾いているのだ。高校生のときもひどく小柄だった彼のことだから、
きっと、巨大な荷物を抱え込むように、ギターをぶらさげ、一生懸命に
小さな手を動かしているに違いない。続いて、友達とおぼしき子供たちの
笑い声が響いてくる。「これはヘビーだ」と快活に冗談を言いながら、
ギターを手に笑っている少年の様子が目に浮かぶ。そうだ。本当に彼は、
何の屈託もなく笑い、ときに傷つき、それでも他人を信じ、多くの友人を
持ち、趣味に夢中になり、ありふれた恋をする、ごく普通の少年なのだ。
そんな少年と私が、いったいどうやって、この町でまた出会えるというの
だろう。おそらく、少年が町角でギターなりスケボーなりを壊すかして
困っているところを、たまたま通りがかった私が直してやることにでも
なるに違いない。そんな小さな事件でも起きない限り、平和な家庭で
すくすくと成長するひとりの健康な少年と、老いていくばかりの変人
科学者が出会うことなんて、あろうはずがなかった。
タイムマシンの実製作も本格的になろうとした頃、愛犬のコペルニクス
が死んだ。もう老犬だった。昔住んでいた家ならともかく、今の私の家には
立派な墓をつくってやるほどの大きな庭はなかった。亡骸を庭に運んで、
汗だくになってひとり土に穴を掘った。近所の人々が何事かと覗きに来たが、
土まみれの私と死んだ犬を見て、失望したように去っていった。またあの
科学者が変な実験を始めたと、面白おかしく噂にでもしたかったのだろう。
笑わせてくれる。埋めるのは機械ではない。寝食を共にし、タイムマシンの
発明をつぶさに見、そして何より、一九五五年のあの日、私と少年との
奇怪な活劇を目撃した犬が、今はもう冷たくなって、時空の世界に生きるのを
やめ、静かに眠っているのだ。それなのに、ただひとり私しか、この死を
悼む者はいない。穴の中に亡骸を抱え入れながら、わけもなく涙がこぼれた。
今まさに、ひとつの時代が終わったのだ。そんな気がした。もし
タイムマシンの発明に成功したとしても、自分がそのタイムマシンに乗って
どんな過去に行くことがあろうとも、科学に情熱をかけたこの一時代の輝きは
もう永遠に戻ってこない。そう思うと気持ちが止まらなくなって、私はわれを
忘れて激しく泣いた。
「……ドク」
声が響いたのはそのときだった。振り向くと、そこにいたのは──あの、
紛れもなくあの、──あの、私が待ち焦がれた、たったひとりの少年だった。
思い出の中よりはほんの少し幼い、大きな青の目を開いて、彼はまっすぐに
私を見つめていた。
「死んでしまったの?」
スケボーから降り、背に抱えていたギターケースを地面に下ろすと、少年は
私の隣に座った。そして穴の中に手を伸ばして犬の頭を優しく撫ぜた。私が
土をかけはじめると、少年もまるで当然のごとく、手を土だらけにしてそれを
手伝った。目まいがした。まさかこんな風に、少年が私のところに現れるとは
思いもよらなかった。
「なぜ……」私は問うた。「君、なぜ、私をドクと?」
「科学者だから」少年は短く答えた。「科学者だから、──doctor」
「親御さんや先生は、私のことを──博士どころか、マッドサイエンティストと
呼んでいるだろう?」
「呼んでるよ」
「この家には近づくなとか、言われるだろう」
「言われるよ」
「だったら何故、こんなところに来たんだ」
「何故って」少年は手で土を均しながら答えた。「ぼくはずっとドクに
会いたかったんだよ」
「え?」
「ぼくはずっと、あなたに会いたかった」少年は繰り返した。「マッドサイエン
ティストだという噂、変人だという噂、孤独な老人だという噂、あやしい発明
ばかりしているという噂、いろんな噂は聞くけど、ぼくはあなたに会いたくて
仕方なかったんだ」
それから少年はしばらく黙った。小さなコペルニクスの墓の前に、私たちは
ふたり立ち上がり、汚れた手のまま、長いこと佇んでいた。長い時間がすぎて、
少年は私を見上げた。
「ぼくがギタリストになりたいと言うと、家族はみんな笑うんだ。そんな夢
みたいなこと口にするな、ちゃんと未来のことを考えて現実的に生きろって」
少年は言った。「でも、でも──ドク、未来というのは、夢というのは、自分
の力で作り出すものでしょう? ドクなら、きっと、そう思うでしょう?」
まるで奇跡のようだった。腕を震わせ、私は思わず少年を抱きしめた。一九
五五年のあの日、未来に帰る前の彼が、私にそうしてくれたように。きっと、
私たちはまた出会う。彼もまた、それを信じていてくれたのだろう。だから
こそ、私たちは別れて、別々の時代を歩み、そしてまたこうして出会うことが
できたのだ。
「その通りだ」私は震える声で言った。「その通りだ。本当に、その通り
なんだよ。マーティ」
その言葉は、思えば、私のおかしたいちばん最初の失態に他ならなかった。
私の腕の中で、少年が、小さく息を呑むのが分かった。
「ドク。どうして、──ぼくの名前を知ってるの?」
90 :
バックtoザ未来 科学者→少年:2007/06/25(月) 07:56:52 ID:w7oHDTZy0
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
タイムパラドックスとかよく分かりません。何か変なとこあったらゴメソ
>>30 超亀でスマソ。
師匠に禿げ萌えた。
是非また書いてくれると嬉しい。
>90
すごく感動した、GJ!
ドクの手記を読んでるような気がしたよ
前スレにて投下失敗したネタです…
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )公開中の映画プレステ/ージのボー伝×案ジャーです。何度もスマソ
※ネタばれを含みますので、未見の方は読まないことをお薦めします。
この作品は特にネタばれしてはならない映画なので、ご注意を・・・
「今日、奴に会ったらよく見ておけよ」
「なぜだ?」
質問に答えず、”相棒”は口の端だけを上げて笑った。手早く動き続ける指先は、顔に詰め物をし付け髭をつけ、見る間に自身を変容させていく。
「奴に何かしたのか」
「まあ、腹いせというやつだ。それは俺たちの共通の目標だろう、ミスター・ボーデン」
「どんな腹いせを?」
視線を送った先で、ファロウが”完成した”。それを見ながら、やや焦って言葉を継ぐ。腹いせは俺たち共通の、いや、ボーデンという一人の男の
目的には違いない。しかしだからこそ、どちらが実行する場合だろうと、二人で計画し、結果を二人で共有してきた。
「ファロウ、奴にどんなことを」
ファロウは表情の読めない眼鏡面をゆっくりこちらに向けると、黙って立ち上がった。こうなると無駄であることは分かっていた。ファロウは、
ボーデンとは違う、寡黙な男だからだ。
その日のショーに、アンジャーは現れた。前から3列目、右から6人目。変装をしていてもすぐにわかる。
「さて、ではどなたかこちらへ来て協力して頂こうーー」
そのとき、アンジャーと目が合った。しかしいつもの彼ではなかった。アンジャーは狼狽したように二度ほど瞬きをし、すぐに目を伏せた。
およそ自信家の彼らしくもない。その晩のパフォーマンスはそこそこの喝采と共につつがなく幕を閉じた。
その後何週間か、幾度か彼を見かけることがあったが、様子は同じだった。彼のショーに出向けばそこにはいつも通りの華やかで堂々としたアンジャーがいるのにーー
「何をしたんだ?」
問い質すと、おどけた仕草で相棒は首をすくめた。ごみごみした楽屋を片付けるのは後回しだ。今日は最後に瞬間移動をやったから、目の前にはもう一人
自分がいる。そいつはにやにやしながら、別の問いを発した。
「奴はどんなふうだった?」
「俺と目が合うと始終おどおどしてる」
「そうか、俺の時と同じだ。全く、いい気晴らしになる」
「何をしたんだ」
少し声を大きくして、繰り返した。もう一人のボーデンは、軽口をやめてすっと真顔になった。
「言ってもいいが」
「…何だ」
※ネタばれを含みますので、未見の方は読まないことをお薦めします。
この作品は特にネタばれしてはならない映画なので、ご注意を・・・
「なぜそうも気にする?」
なぜだと。もう一人の自分の動向が隠されているのだから、気にしない方がおかしい。
ただそれだけのことだったはずだが、なぜか一瞬、口を噤んだ。ボーデンはまっすぐにこちらを見つめている。
「…奴に固執するのは、お互い様だ」
視線に耐えかねて零した言い訳めいた言葉に、「おどおどしたアンジャーには不満か」と重ねるようにボーデンは言った。今度はこちらが黙り込む番だった。
短い沈黙の後、呆れたように眉を上げて、「まあいい」と相棒が吐き出す。「何、下らない腹いせをしてるだけさ」
「…お前が”プレステージ”を終える日は、ショーの後しばらくどこかに消えてる」
「何だ、知ってるじゃないか」
「何をしてるんだ」
ひと呼吸おいて、もう一人の自分が語り出したことは、およそ”自分”がやったことだとは思えなかった。信じがたい。
「お前がステージから消える、俺が現れる、拍手喝采がわき起こるーーその時のアンジャーの顔と言ったら!奴はまだトリックがわかっちゃいない、
俺たちの秘密を知らない限り永遠にわかりはしないんだ」
彼の表情には酔ったような恍惚があった。本能と理性の狭間にあるあの狂気に似たそれが。
「どうしようもない優越感が俺を支配する、アンジャーのあの敗北者の目!あのアンジャーが打つ手もなく途方に暮れているんだ、俺はもっと滅茶苦茶に
してやりたくなる、そう、滅茶苦茶にーー」
「あいつの帰りを追って、後ろから手首を捕まえるだけだ。あいつの心の奥底にある敗北感、秘密を知りたい好奇心、それがあいつから抵抗を奪うんだ」
「お前も味わいたきゃ試してくればいい」
やめろ、と耐えかねて遮った。
アンジャーへの腹いせはマジックのステージでなされなければ意味がない。奴の一番大事なマジックのステージで。それなのに、こいつのやってることといったらーー。
「お前はーー俺じゃない、ボーデン」
「いいや、俺はお前だよ、ボーデン」
「俺は趣味じゃない」
「俺だって男をいたぶる趣味はない、だがアンジャーは別だ」
見たことのない光がもう一人のボーデンの中に煌めいていた。
アンジャーは別。それは、アンジャーという存在を絶えず意識し続けていたボーデンの半身である自分にも、痛いほど分かる。だがーー
「告白はこれでおしまいだ、気が済んだなら早くファロウを”呼んで”くれないか。俺は今晩オリビエと約束があるんだ」
「…あまり遅くなるなよ、サラが苦しむ」
「わかってる。それとーー明日の”プレステージ”は、お前だったな」
せいぜい楽しんでくるがいいよ。ーーその言葉に耳を塞ぐように、急いでファロウの鬘を頭に被った。
あいつがステージから消える、俺が現れる、拍手喝采がわき起こる。
何度味わってもなお筆舌尽くしがたい高揚感の中、幕が下りていく。
緞帳と床が接する直前に、彼の顔が見える。
ーーアンジャー。
ステージの上から見下ろす彼の顔は、相棒が言っていたまさにその通りの表情だった。打ちひしがれた、途方に暮れた哀れなグレート・ダントン、ロンドン一番のステージスター。
背を丸め見破れぬトリックに頭を抱えながら帰路につく彼を、いつも”ボーデン”は追いかけてーーそして。
消えた方は気にされることはない。ステージの下で埃を払って、拍手を浴びた相棒の帰りが遅いのを何も考えずにいぶかしんでいた。
今日の俺は消えない。
そして今日の俺の目の前にも、語られた通りのアンジャーがいる。
俺も、追うのか。いや。追って何をする気だ。お前は俺じゃない、ボーデン。
しかし、ただここで立ち尽くしていれば、一歩また一歩とアンジャーはロンドンの雑踏を遠ざかっていく。そしてまた後日ーー同じように”ボーデン”に。
ーー追うだけだ、何もしない。
言い聞かせるように、足を踏み出した。
「…何だ」
いざ弱々しい返事を受けると、何と言い出していいのか分からなかった。街角はまだ人が溢れ、ざわざわと家路やら、パブやら、それぞれの目的地へと夜を急いでいる。
本心は謝り、もう一人の自分への許しを請いたかったが、そんな奇妙な真似はできない。逡巡していると、驚いたことにアンジャーの方から
「今日は何を迷っているんだ、そこらの廃墟でも路傍でも、連れ込み宿でも引っ張って行かないのか」
と捨て鉢な言葉を吐いた。その衝撃的な台詞は余計に自分を揺らしたが、同時に、相棒の言っていた現実が、急に自分の現実の方にも流れ込んできた。
そしてボーデンの現実は二つに割れていたが、アンジャーにとってのそれは一つだった。”プレステージ”の後で追ってくるボーデンが、彼にすることは一つなのだ。
ーーあいつの帰りを追って、後ろから手首を捕まえるだけだ。
「君の家に行こう」
「何だって!?貴様何を考えてる、」
「別にトリックを盗みたいわけじゃない、ただ俺と君とはこんなにも近いのに、こんなにも離れてしまっている」
曖昧な台詞はアンジャーを混乱させたようだったが、結局彼は頷いた。
もう一人のボーデンと今の俺は違う。自分に言い聞かせるように心で呟いたのは、自分の方には決して存在しないと思っていた欲情が、
頷いた彼の白い顎に僅かに沸き立ったのをどこかで感じたのかも知れない。
黙って歩いていった先には、久しぶりに来た彼の作業場があった。ドアを閉めて、振り向く彼の不安そうな顔が、これから何が起こるのか
案じている。茶でも飲もうかなどと切り出せる雰囲気ではなかった。けれども他にどうしたらいい。緊張に高鳴る心臓と、厄介なことに上がり始めた呼吸。アンジャーもそれを察し、狼狽と諦めと覚悟とをいっぺんに映し出した目でこちらを見る。
ーーいいや、俺はお前だよ、ボーデン。
そう、ボーデンは、やはり一人だ。
ーー一つ目は確認。
アンジャーの白い顎を指先に取る。その顔は狼狽え、何か訴えかけるようにして、しかし口を閉ざす。ゆっくり近づいてくる顔を拒むように、
しかし最後には受け入れるようにーー触れる直前で瞳を閉じた。固く強張る唇が、何度も啄むように柔らかく舐るうちに綻び、こちらの動きに
合わせて、動き始める。唇が開けば、次は舌ーー
そう、彼は俺に慣れている。
しかし俺は彼を初めて味わう。
「どうして…」
口づけの間に、吐息混じりのアンジャーの声が漏れる。
「何だ」
「…いや」
アンジャーは横を向いて顔を伏せた。白い項が薄闇に浮き上がる。最早躊躇うことなく、
そこに顔を埋めた。ああ、と上ずった声がする。
「やめろ」
形骸化した制止の声。
しかし彼は俺に、ボーデンに慣れているのだ。この声も、こうして女のようになぶられることも、きっといつもーー
「どうして、今日はこんなふうにするんだ」
不意のアンジャーの小さな悲鳴のような言葉に、動きを止めた。
どうして?いつもこうされているのではないのか。
「そんなふうにされると…どうしていいかわからない」
顔を上げると、処女のように体を震わせるアンジャーがいた。こんな彼を見たことがない。ーーもう一人の自分は?
腰に回した腕が重い。離せば崩れ落ちてしまいそうだった。それをぐっと抱き寄せると、互いの腰の熱さを感じた
アンジャーが羞恥に目を伏せる。自分自身の制御しがたい高まりも感じながら、部屋の隅にあった薄汚れたベッドまで行って彼をそっと横たえた。
「どうして今日は、」
同じ問いを繰り返す口をそっと塞ぐ。
それを離すことなくシャツのタイを解き始めると、アンジャーの指先が腕を掴み、けれど制止も誘導もせぬまま、戸惑いがちに離れていった。
ーー二つ目は展開。
服を脱がせながら、素肌を洗うように手を差し入れていくと、その度に彼は体をすくめ、時に甘い声を出す。
そして、自分の声に驚いたかのように狼狽を見せる。その様子に知らずこちらも高ぶっていくのが分かる。
「あっ…」
その狭い奥へと指を進ませると、初めて焦ったようにアンジャーが身を捩った。けれど抵抗はせず、弾む息の狭間で言葉を紡ぐこともままならない。
そこへそっと指を差し入れ、それから大きく脚を開かせて、舌を出す。
「だめだ、ボーデン…」
その制止を聞かずに、舌でそこに触れ、吸い付くようにキスを繰り返した。アンジャーは泣き声のような声で、ただNoを繰り返している。
「だめだ、もう、」
振り絞るように身を起こしたアンジャーは、震える指を伸ばして、敵とも言える男の熱に触れた。その指は、あろう事か愛撫のような仕草さえした。
「もう…来てくれ、ボーデン」
ーーけれど、その二つだけではいけない。
自らありえない言葉を呟いたことから目を背けるように、アンジャーは決して目を合わせなかった。けれどその羞恥に反するように、白い脚は目の前で開かれていく。
そこから先は、冷静な判断能力の司る範囲ではない。
ーー三つ目が、偉業。
ただそれを実際にその場で味わった者のみが知ることのできる、歓声を上げたくなるような、奇跡。
「なぜ、今日はあんなふうにした?」
「…そんな気分だったのさ」
「いつもはもっと…乱暴で、俺を嘲るようにする。それも、もっとごみごみした場所で」
「すまない」
ごく自然に、そして本心から謝罪の言葉が出た。しばらく、煤けたシーツに肩頬を預けていたアンジャーが、まるで別人だなと呟く。
「俺の半分は、君をそうやって滅茶苦茶にしたがってるんだ」
「今日は違うのか?」
「ああ…俺は気分屋なんでね。誰も両方の俺には触れられない。家族も、オリビエも。そしてーー」
ジュリアも、と言おうとしたが、その名は飲み込んだ。
何度議論を戦わせたか。一重結びか、二重結びか。そもそもあの日のステージで縄を結んだのは、このボーデンか、それともあちらのボーデンかーー
最早結論はなかった。どちらもボーデンで、ボーデンは一人だ。だから、何結びをしたのかは「忘れた」。それ以外に答えようがない。
ああ、しかし例外はある。
半分の人生という大きなリスクを背負わせるに至ったもの。
それだけが、ボーデン”たち”それぞれの最愛の女ですら、切望して得られなかったものを、知らず虜にしている。
「どちらの僕の心も奪っているのは、ただ奇術と君だけだ、アンジャー」
たとえどのような形で現れることになろうとも。
ーーその愛はトリックか、真実か。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)1の最後に消し忘れがあるよ!ごめんね!
投下下手すぎてご迷惑おかけしました…映画で書くのは難しいな。お目汚しでした
>84 GJ! うっかり読んで1/5から泣いた 周りに誰もいなくて良かった…
>90
萌えた。ちょっとビデオ漁ってくる
>>94 再投下待ってました!
ボー伝と案ジャーにとってお互いが特別だってよくわかるお話でした。
>>94 待ってました!こういうの読みたかったんですよー!
>90
ほろっと泣けた。読ませてくれてありがとう。
>94
GJです。続き待ってました!
>>94 GJGJGJGJ!!!!!!1
こういうの読みたかったんだ!!
映画見たとき感じてたものを昇華してくれてありがとうございます
超GJ!
映画の補完になったよ。
>>90 涙が止まらない。素敵な話をありがとう。
大好きな映画を更に好きになりました。
>>45 遅レスだが萌えた、つか泣けた。
洞/窟/物/語、最後で詰まってるんだよな…博士が倒せん
>>45 好きなゲームだけど難しくて投げ出してた
またプレイしたくなったよGJ
114 :
序所 再生:2007/06/28(木) 03:15:57 ID:NpmuktSD0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 荒木スレの雑談より、切なさに身悶えたので書かせて頂きました
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 先に逝ったブチャを再生するアバの話です
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 初アバブチャですドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
一日を終える為にすべきことがある。
夜、一人掛けのソファに身を委ねて、一息吐いたところでスタンドを出す。
カシャカシャと音を立てて過去へと遡る分身は、次第に人のそれへと姿を変えていく。
切り揃えた黒髪を、優しげな瞳を、しなやかな体躯を。
寸分違わず再現して、再生は開始される。
「おはよう、アバッキオ」
穏やかな声。
言葉からして時間は朝なのだろう、まだ少し眠たげな顔をしている。
ふわりと笑みを浮かべてテーブルに着く彼。
これから朝食をとるのだろう。
「アバッキオ、今日の予定だが……」
朝食をとりながら、彼はその日の仕事について話している。
無論、それは動作だけだ。
テーブルの上には何も載っていないし、すぐ傍らのソファに座る自分には目もくれない。
頬杖をつきながら、空いた空間に向かって話し続ける彼を見つめる。
こうして夜を過ごすようになって、どれくらいが経つだろう。
彼を失ってから、どれだけの歳月が過ぎたのか。
もう、覚えていない。
流れる時に逆らって、過去に縋る自分を女々しいと思う。
孤独に耐え切れず、二人で過ごした夜を再生して自分を慰めたこともあった。
けれど、その後に残るものは何もない。
残るのは熱を吐き出した後の倦怠感と、酷く惨めな自己嫌悪。
そして、どうしようもないほどの喪失感だった。
「アバッキオ」
彼の声が自分の名を呼ぶ。
当たり前だと思っていたその風景が、今はただ懐かしい。
込み上げる感情を抑える術すら知らず、そっと手のひらで顔を覆った。
一日を終える為にすべきことがある。
明日へと向かう為にすべきことがある。
「ブチャラティ……」
震える声で名を呼んでも、一人の部屋には瞬く間に静寂が戻る。
答えてくれる相手は、もうどこにもいないのだ。
それを受け入れる為に、失った存在を忘れない為に。
毎夜、彼を再生し続けるのだ。
自分の安らぎは全て彼と共にあったのだから。
117 :
序所 再生:2007/06/28(木) 03:20:48 ID:NpmuktSD0
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | | ご覧下さりありがとうございました
| | | | ∧_∧ 拙いながらアバブチャにはまりそうです
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>>117 やばいアバ×ブチャの深みにはまりました
アバッキオせつない…(´;ω;`)
ブラボー!おおブラボー!
喪失感が拭えなくても再生せずにいられないあたりがアバらしすぎる。
ディ・モールト(・∀・)いい!!!
アバッキオ、切な過ぎるぞォォーーーーー!!!・゚・(ノД`)・゚・
でも萌えた(・ω・)
原作もう一度読みたくなった…
>>90 GJ!!
聖域だから読んじゃダメだ!と思ってたのに読んで
萌えに萌えて盗んだデロリアンで走り出せそうです
>>90 遅レスだがGJ!!
途中で目から変な汁が出てきた…
スタンドにそんな使い道があったなんて…( ゚д゚)!!!
>>90 思わずDVDをポチってしまいそうになったよ
dクス!
1週間以上前に書いたからタイミング逃したよ…
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・;)ナマ、プロ89、ヒトデ、デカイセンパツサワン←チッコイナカツギサワン
歓喜に溢れていた雰囲気が、少しだけ遠のいて、さっきまで人と人で隠れていた白い壁も浮かび上がる。
中心にいたはずのその人は、大きな体を折りたたみ、隅で、電話を手にしていた。
人より大きめの耳に、携帯電話はぺたりと張り付く。
最初に「ありがとう」、しばらく「うん、うん、」と相槌。
斜め後ろから見える顔が、今まで見たことのないような真剣なものになる。
最後に「頑張れ」と言って、立ち上がった。
「ん、なんや」
いたのか、と、振り返りざまに言われた。ただそれだけなのに、どこかもやもやする。
「おめでとうございます、って、言おうと」
「自分、さっきも言うたやん」
そうだけど、と、小さく顔をしかめると、大きな左手が頭の上に降ってきた。まだ温かい。
「でも、まだまだ足りてへんしな、あと18や、18、な」
さっきの真剣な顔は一瞬にして掻き消え、それはいつもの柔らかな表情になる。
何度も見たことのある、いつもこちらに向ける表情。
それは本当なら一番心地の良い雰囲気のはずなのに、どこか寂しく、どこか苛々して、内臓がそっくりなくなってしまったような違和感があった。
誰と電話をしていたのか、予想がつくから、尚更に。
「……また、家に行ってもいいですか」
少し困ったような表情が、20センチ近く上から落ちてくるから、このぽっかりとした言い表しづらい感情は、とめどないんだ。
この感情を「嫉妬」だと認めてしまったら、この関係が崩れてしまう気がした。
だから、いつものように笑って、ヒマなときでいいんですよと告げてドアを開けるしかなかった。
逃げるような気持ちでも、明日も会いに来る。会わなくちゃいけない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)ミズサシ様ハモウダメダ…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ウカウカしてたら終わってしまった。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 一応探イ貞×助手で。
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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8話あたりに勢いで書いてしまっていたものです。
「あー。そういえば鷹野さんさぁ」
港から届く汽笛の音と、男が菓子を齧る音だけが響く事務所内。定位置である赤い
ソファに寝転がっていた良介が何かを思い出したように飛び起きた。
「うーん! やっぱり夜のお菓子は、このシ兵松名物ウナギパイの右に出るもの
は居ませんねえ…。良介君! あたたか〜い煎茶をお願いします。」
いつものように良介の呼びかけを無視して白いスーツの男が嘆声を上げる。
「さっきあれだけ晩メシ食っといてまだ食うの!」
「はい。なんたって僕は食いたんですから。」
「いま探イ貞関係ねぇじゃねーか」
この男は食べ物に目がないくせに、自分からはあまり動こうとしない。そのくせ催促
だけは人一倍しつこいので、さっさと彼の言う事を聞いて大人しくさせるのが賢明だ。
ぶつぶつ言いながらも、良介は屁理屈をこねる鷹野の為に台所へ向かった。
「あ、良介君。今日は渋い方がいいので、少しお湯の温度を高めにして下さいね。」
「はいはい、分かりました」
「あと、濁りや苦味の元になりますから、急須は振ったり揺すっちゃだめですよ。」
「うるっさいなあ! じゃあキョウ子ちゃんに淹れてもらいなよ!」
「キョウ子ちゃんはもう帰っちゃいました。」
「…そうでした」
連続正油魔事件も無事解決し、それまでの何週間かはホ/ー/ム/ズへ通い詰めだった
キョウ子やハヅメも今日は早々に帰宅してしまった。
今夜もまたキョウ子にお見送りを断られた良介は、ナ才子への失恋のショックも手伝って
ソファで不貞寝を決め込んでいたのだがこんな事なら自分もさっさと帰ればよかった。
溜め息混じりにテーブルにつくと、ついでに自分の湯飲みにもお茶を注ぐ。
「良介君。お茶に含まれる成分のひとつ、カフェインには疲労や食欲不振を改善する
素晴らしい効果もあるんですよ。カフェインで失恋の痛手をふっ飛ばしましょう!」
「鷹野さん、もうお茶の薀蓄はいいから。はい、どうぞ」
「そうですか。うーん、やっぱり淹れ立ては香りが違いますねぇ。では、いただきます!」
差し出された湯飲み茶碗に鷹野が馬鹿丁寧に両手を合わせる。
「…いただきます!」
良介も慌ててそれに倣う。
「うーん、おいしーい! 良介君、なかなか結構なお手前ですよ。」
「お、ありがとうございます」
先程の溜め息はどこへやら。鷹野の言葉に、褒められ慣れない良介の機嫌は一気
に回復したようだ。
「…で? そういえばなんですか?」
お茶を数口啜ったところで不意に鷹野が口を開いた。
「へ? なにが?」
茶碗を口元にあてたまま、良介がキョトンとして顔を上げる。
「ほら、さっき言ってたじゃないですか。そういえば鷹野さんさぁって。」
「ああ! そうそう忘れてた!」
良介のこんなお惚けは毎度のことなので、鷹野も今更いちいち突っ込みはしない。
涼しい顔でもうひと口お茶を啜り、先を促した。
「鷹野さん晩飯の時に言ってたでしょ。僕もコイしますかって」
「ええ、言いました。」
「あれってどういうこと? 魚の鯉、なんてのは照れ隠しで本当は鷹野さんも好き
な人いるんじゃないの?」
鷹野の顔色の変化を見逃さないように良介が身を乗り出してくる。
そんな良介の嬉しそうな表情を黙って見つめ、鷹野は静かに空の茶碗を置いた。
「そうですねえ。もしこの気持ちを恋、と言うのならそれは恋…なんでしょうねえ。」
「…ん、ん? 良く意味分かんないんだけど」
しみじみと呟く鷹野の態度に焦れたように良介が首をひねる。
「いいですか良助君? 例えばこの煎茶。」
そう言うと鷹野は一度テーブルに置いた湯飲みを再び手に取り、それを指差し
ながら得意の説明口調に入る。
「おいしい! って思う人も居れば、まずいと感じる人も居ます。」
「うん」
「そういうことです。」
「いやだからどういうこと?」
鷹野の説明に良介がずっこける。しかしすぐさま体勢を立て直し質問を変えた。
「じゃあさ、鷹野さんがその、煎茶をおいしいと感じるような気持ちを感じる相手は
一体誰なの?」
「ええー。なんでそんなこと良介君に言わなきゃならないんですかー?」
「いーじゃん教えてくれたって。いっつも俺らの恋愛に茶々入れてるんだからさあ」
心底嫌そうな表情で身を引く鷹野に、良介が唇を尖らせる。
「茶々なんて心外ですねえ。まあ良介君のは、あれは恋愛とは言いませんけどね。」
「え、じゃあ何て言うのさ」
「ひとり相撲です。」
「いや放っとけよ」
そんな、のらりくらりと質問をはぐらかす鷹野にこのままでは夜が明けても埒が明かな
いと判断したのか、良介は妥協策に出た。
「じゃあ、その人はどんな感じの人? それ位はいいでしょ?」
「うーん。分かりました。まあいいでしょう。」
「マジで? ど、どんな人!?」
鷹野からのお許しに、良介が椅子の上で小さく飛び跳ねる。
「その人を例えて言うなら…」
「うんうん!」
良介の頭の中で、色々な女優やアイドルの顔が浮かぶ。俺だって腐っても探イ貞だ。
限られたヒントを頼りに1人の女性を捜し出すなんて朝飯前…のはずだ。
「ナポリ夕ンですね。」
自信満々な表情でそう告げた鷹野に、一瞬時間が止まる。遠くで汽笛が鳴った。
「…なにが? なにがナポリ夕ン? 今日の夜食? まだ食うの?」
いつの間にか腰を上げ、鷹野の方へ身を乗り出していた良介がそのままの姿勢で
尋ねる。
「いや、その人の感じがです。」
「感じが?」
「はい。ひとことで言えば、ナポリ夕ンなんです。」
「…じゃ、ふたことで言うと?」
「ナポリ風トマトソーススパゲッティーです。」
「何それ! もーいいよ!」
笑顔も無くどこまでも真面目に答える鷹野に、遂に良介もさじを投げた。このまま
では冗談ぬきで朝になってしまう。ガチャガチャと派手な音を立てながらテーブルの
急須や湯飲みを撤収すると流し台へ向かった。
誰に似ているとか何歳くらいかだとか髪が長いとか短いとか。そんなヒントじゃなく
ても、せめて優しいとか男勝りだとかの雰囲気的な答えなら何とか想像が出来たかも
しれないが、まさか好きな相手まで食べ物で例えるとは思わなかった。
「でも良介君。本当にそれが一番、適切な例えなんですよ。」
「はいはい、分かりました」
振り返りもせずに言葉を返す。このまま帰ろうかと思ったけれど、キョウ子に怒られる
のも嫌なので、良介は適当にスポンジを泡立てて食器を洗い始めた。
「…ん?」
すすぎ終えた湯飲みを食器カゴに移す良介の手が、何かを発見して止まる。
「? どうしました良介君?」
いつの間にか背後に立っていた鷹野が良介の視線を追う。そこには珍しくキョウ子が
しまい忘れたトマトケチャップのボトルが置かれていた。
「鷹野さぁ〜ん」
良介がニヤついた顔で振り返る。
「俺、なんか分かっちったかも。鷹野さんの好きな人」
「え! そうなんですか!? それは困りましたー。」
困ったと言いながらもいつものように手を後ろに組んだまま、鷹野が眉を寄せる。
「なんて言うかさ、こう…禁断の恋!みたいな相手じゃない?」
「…はい。まあそう言われればそうかも知れませんねえ。」
シャボンが飛び散るのにも構わずスポンジを持ったままはしゃぐ良介から少し身を引くと
鷹野は素直に肯定した。
「でしょ! 鷹野さんの好きなコのイメージはナポリ夕ン。ナポリ夕ンと言えば、ケチャップ!
そしてケチャップといえば子供! つまり鷹野さんの好きな相手は子供っぽいコなんでしょ!」
「ケチャップは子供からおじいちゃんおばあちゃんまで大好きだと思いますが…。」
鷹野が言葉を挟むが良介の耳には入っていないようだった。
「俺たちの近くに居る子供っぽいコ…そして禁断の恋…それってもしかして…レイちゃん!?」
キャーと顔を覆いながら良介はひとりで勝手に興奮している。
そんな探イ貞見習いに、鷹野は思わず大きな溜め息をついた。
「…あのねえ良介君。レイちゃんは仮にもハヅメ君のガールフレンドですよ。そして
子供っぽいんじゃありません。彼女は小学生。歴とした子供です。」
「あ、そっか」
「良介君は僕にそんな趣味があると思っていたんですか? 悲しいですねえ。」
「う…ごめんなさい」
相変わらず突拍子も無い推理を、思いついたまま得意気に披露する良介に、鷹野は
逆に感心してしまう。
「でもまあ…確かに子供っぽいとは的を射ているのかも知れませんね。」
「で、でしょお!? ほらやっぱり俺ってスゲーじゃん」
反省しているのかいないのか。しゅんとしていた良介の表情が一瞬で明るくなる。
「おまけに喜怒哀楽が激しいし、もてないくせに面食いだし、ルーズだし頭の回転
も鈍いし単純だし能天気だし、人が良いのかおマヌケなのかすぐに悪い奴らに騙され
ちゃうし…。」
どう考えても短所としか思えない箇所をつらつらと挙げる鷹野に、良介が思わず引
きつる。難しい表情で嘆いていた鷹野が駄目押しのひと言を告げた。
「その上デリカシーのかけらも無いんですよ。」
「…鷹野さんに言われるなんてよっぽどの人だね」
もはや良介の狭い脳内ではイメージの再現は不可能だった。しかも話の内容から
想像するに、可愛らしい女の子や美人な女性ではなさそうだ。
そうなると良介からは一気に興味が失せてしまった。残りの洗い物をさっさと済ま
せて今度こそ帰ろう。
「鷹野さんって、案外もの好きなんだね」
「そうかなあ。でもそんなお子様で純粋で素直な所も全部ひっくるめて、とっても
可愛らしいんですよ。」
「絶対可愛くない」
プルプルと首を振りつつ呟くと、良介は再び流し台に体を戻した。
「今まで多くの苦い恋、甘い恋をして来たからこそ、僕はこの相手に巡り逢えたの
かも知れません。」
「はいはい、分かりました」
勢いづいてしまった鷹野に本日何度目かの台詞を棒読みで返すと、良介はそのまま
上着を掴んで出入り口へ向かう。
「じゃあ鷹野さん、お疲れ様でしたー」
「あ、良介君。」
「はい?」
呼び止められて振り返る。すると鷹野が静かにこちらに向かって来た。
背の高い鷹野が近付くに連れ徐々に良介の顔や視線が上向く。天井の照明が鷹野の
広い背中に遮られ、目の前が暗くなった。
「…良介君。」
「うわ、は、はい!」
鷹野に両肩を掴まれ、良介が思わず後退る。目の前に来た真剣な表情に思わず
ドキリとしてしまう。
「…鷹野、さん?」
自分の名を呼んだまま、押し黙ってしまった鷹野を窺うように恐る恐る名を呼ぶ。
「…明日のお昼は、デパートです…。」
「へっ?」
呟くと同時に鷹野は突然笑顔になり、大きく両手を広げた。
「ナポリ夕ン、ケチャップ、お子様と言えばお子様ランチ! 最近のお子様ランチは
大人も食べたくなるような食材やメニューがたっくさん揃っていると言います!」
「はぁ…」
「明日は2人でお子様ランチを食べに行きましょう! ね、良介君!」
「えー! いーよ鷹野さん1人で行きなよー」
「大丈夫です! 良介君ならきっと満足しますよ!」
「ちょ、それって俺がお子様ってことじゃん!」
「んー、もう我慢できません! じゃあ良介君、おやすみなさい!」
「ちょっと鷹野さぁ〜ん!」
ピシャリと障子の閉じる音が響き、空っぽの事務所内に良介の情けない声が
力なく響いた。
翌日。
「うーん! おいしいですねえ良介君!」
「ちょっと鷹野さん声大きいよ!」
「お、良介くんの国旗はフランスですね。今度は大人っぽくフランス料理もいいですねえ。」
「聞いてんの鷹野さん!」
昼食時のデパートの大衆食堂で、傍から見れば違和感丸出しな2人組が中睦まじく
お子様ランチに舌鼓を打っていたのは言うまでも無い。
____________
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ オワリカタガワカリマセン
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
意味不明で申し訳ないorz
長くて申し訳ない&お目汚し失礼しますた。
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| 300でおながいしまつ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 短いよ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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141 :
140:2007/07/01(日) 02:15:31 ID:v5qFvKMA0
しまった、リロれ自分 orz
また改めます
>>130GJ!
報われたいのか、どーでもいいのか
よくわからない鷹野さんの得体の知れなさがよく出てて
ワロタよww
>>141 wktkしていたんだが。
改めて投下されるを待ってます。
亀で申し訳ないが >90 GJ!
こんな萌えが潜んでたなんて思いも寄らなかった。全俺がドクに萌えた…!
144 :
風と木の名無しさん:2007/07/01(日) 15:44:05 ID:CHX5BsAdO
>>141 GJ!杭単×助手の可愛いさに禿た!(^ω^)
145 :
風と木の名無しさん:2007/07/01(日) 15:48:44 ID:CHX5BsAdO
>>130 レス間違えましたスマソ orz
GJです!
141もお待ちしてます!
146 :
ビデオ:2007/07/01(日) 16:05:46 ID:wlWqnQCp0
一瞬馬鹿には見えない投稿でもあるのかと・・・
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| デジモンのエロだそうだ。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| これみても7日後に死んでたりしないよね?
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ リング!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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亀レスだが
>>90 映画見た当時、
「つまりドクは、いつか自分と出会うマーティの成長を
黙って見守っていたってことよね?」
と禿げ萌えしたことを思い出した。
GJGJGJ!
山頂で洋館を見つけたその日の夜、僕は皆が寝ている寝室から離れて月の蒼い光が差す個室で自問自答を繰り返していた。
このままでいいのか?どうやってこんな状況の中で皆と良好な関係を築きあげればいいのか?この答えばかりはパソコンのディスプレイにも表示されない。
こんなの太一さんなら簡単に答えがわかっちゃうんだろうな。
いつも皆を引っ張るリーダー的存在。僕の憧れの人。けれど、ただ尊敬しているだけなら
風呂場での太一さんの裸体に釘付けになることなんて先ずなかった。もしかしたら僕は変だから皆とは上手くやっていけないのかもしれない。目玉焼きにポン酢をかけるし。
頬を涙がつたっている事に気が付いた。いっそヒステリックに叫べば落ち着くかもしれないけど、僕はその術も知らない。僕にはベットに顔を埋め、声を押し殺して泣くことしかできなかった。
「光子郎、何やってんだ?」
顔をあげると声の主であるのは太一さんで、いぶかしげな顔をして中に入ってくるのがわかった。
「太一さん・・・いえ、なんでもないです。」
泣いていたなんてバレたら笑われるし、泣き虫だなんて思われたくなかったから笑って答えた。
「うっそだー。お前が泣いてるとこがドアの隙間から見えたぜ。」
「えっ、そんな、ドア開いてましたか!?」
「嘘だよ、嘘。閉まってたよ。あーやっぱ泣いてたんだな。悩みでもあんのか?」
やられた。自分の間抜けさに顔が赤くなるのがわかった。だけど不思議とさっきまでのような嫌な気はしない。妙な気分だ。
「それは・・・」
「どうなんだ?」
太一さんが顔をグイッと近付けて僕を真っ直ぐ見つめてきた。
太一さんの瞳には困惑した僕の顔が映っている。駄目だ、とても誤魔化せそうにない。
「その・・僕は皆さんと仲良くなれますか?」
「悩みってそんな事なのか?」太一さんは呆れている。
「あの、はい。僕は変わり者じゃないか、足手まといになっていないか心配です・・・。」
口に出した途端、不安が波のように押し寄せてきて僕はうなだれてしまった。太一さんは
フウッと大きなため息をついた後、僕の肩に手を置いてこう言ってくれた。
「俺達、もう仲良くなってんじゃねえか。たまに揉めたりもするけど、喧嘩する程仲が良いってな。」
顔をあげると太一さんが笑っていた。
「それにお前は役立たずなんかじゃない。寧ろ頼りにしてるんだぜ。お前は自分が思ってるほど変な奴じゃないよ。」
「太一さん・・・」
悲しくないのに涙が溢れた。嬉しかった。ここに存在する意味が見つかったから。何より太一さんの言葉が。
「おいおい、泣くなよ。勘違いされたらどうすんだ?」
「そうですね、すいません。」気持ちの整理がついたら急に眠くなってきた。
「明日も速いんだ。。もう寝ようぜ。休める時に休んでおかないと。ちょうどベットもあるんだし。」
途端に睡魔が去っていった。
「えっ、ここでですか?だってこのベット一人用ですよ!?」
「俺のベット、アグモンに取られたんだよ。窮屈かもしれないけどまあ、大丈夫だろ。」
太一さんと二人で同じ寝床に・・・。考えただけで軽いパニック状態になってしまう。
「どうしたんだよ、光子郎。速く来いよ。」
「あの、では、失礼します・・・。」僕はドキドキしながら太一さんの隣に寄り添った。心臓の高鳴りを抑えられない。
太一さんに背中を向ける形で横になった。自分を保つのに精一杯で太一さんが喋りかけてくれても、まともに返事をすることが出来ない。
突然太一さんが大きな声を出した。
「おい光子郎、つまんねえじゃねえか!」
「はっ、はい!なんでしょう!?」
「話し相手がボッーとしてて、顔も向けずにしゃべってるなんて。せっかくの修学旅行みたいな雰囲気が、これじゃあ意味無いじゃないか!!」
そういわれるや否や、僕の視野に広がる壁が消え、かわりにふくれっ面をした太一さんの顔が現れた。
顔が赤くなり僕の下半身が少し反応した。このまま勃起してしまったらどうしよう。
もちろん太一さんはそれに気付かず話を続ける。
「人と話す時は目と目を合わせる!わかったか?今度同じ様なことがあったら許さないからな。」
「…すいませんでした。」
「ならいいんだよ。」快く許してくれた。
ホッとしたけど今の状況は何も変わらない。
いくらなんでも近すぎる。身を乗り出せばキスだって出来る距離だ。
太一さんの瞳に、はにかむ僕が映っている。それだけじゃない。太一さんの息が顔を撫で、太一さんの匂いが鼻を擽る。
息が止まりそうなシチュエーションに下半身が爆発しそうだ。
「こんなに夜更かししてたらテンションあがってきたな!」
太一さんの目はランランと輝いている。
「そ、そうで」
突然、唇になにか柔らかいものを感じた。同時に暖かいものが僕を包みこんでいるのがわかった。
太一さんに抱かれている。それだけじゃない、キスまでされている。
「むぅ…ぅうん。」
太一さんの匂いが強くなる。僕は太一さんの首に腕をまわしていた。
間も無くして、口内に太一さんの舌が入ってきて僕はそれを受け入れた。
「はぁ…ふぅ…。」
太一さんの舌はとても暖かい。僕の舌が溶けてしまいそうだ。
下半身はもうすっかり形を変えていた。
気持ちが良い。ずっとこうしていたい。僕はさらに深く太一さんに抱きついた。太一さんも僕を自分の方へと強く引き寄せてくれる。
「んっ…光子郎…。」
太一さんが僕を貪り続ける。荒い息が僕を興奮させる。
「っは……太一さん。」
自制心を失った僕は勃起したちんちんを太一さんの体に擦りつけた。甘い刺激が股間に集中する。
「はぁ……んっ。」
太一さんの舌が施してくれる熱は僕の舌が受取り全身へと配給される。 口の中に流れてくる太一さんの唾液をゴクリと飲んだ。 これが太一さんの味なんだ。
「んぅ…うんっ、ふぅっ。」
舌と舌が触れ合う度に僕のアレが痙攣する。 僕は積極的に太一さんを求めるようになった。
しばらくすると太一さんは舌を引っ込めた。 太一さんと僕を僅かな間だけだったが、透明な糸が結んだ。
「プハァー。舌って味がするかと思ったけど、しないんだな。」 太一さんは汗をかいているものの呼吸はほとんど整えられている。
「えっ、あっ、そうですね……。」 僕は肩で息をしながら返事をする。 もしかして気持ち良かったのは僕だけだったのかな。
「ところで光子郎。お前膝曲げてたのか?なんか堅いもんがあたってたんだけど。」
僕の顔が青ざめる。
マズイ、隠さなきゃ。
しかし、僕が膝を曲げるより太一さんが布団を捲る方が早かった。
「うわ、お前のチンコどうしたんだ?大きくなってるじゃん。」
太一さんは驚き、僕の張ったテントを凝視している。 「そんなに見ないでください…。恥ずかしいです。」
「ああ、ごめん。初めて見たもんだから、つい。」
「えっ、勃起って言葉を御存じ無いんですか?」
「何それ?お前物知りだなー。知らないことなんてないんじゃないのか?」
太一さんは感心している。
「じゃあ、オナニーも知らないんですね。」
唇をほとんど動かさなかったのに返事が返ってきた。
「なんだよオナニーって。そうだ光子郎、今それを持ってるなら見せてくれよ。」
「えっ、いえ、それは。」
聞こえていたとは思わなかった。
まずは説明しなくちゃ。頭の中は真っ白だ。
「え〜と……オナニーはですね、物じゃなくて行為なんです。」
「じゃあ、お前今それできる?」
「いえ、それは…。」
やり方は知ってるが試したことはまだない。
夢精なら経験はありますが…。
「どうなんだよ?出来ないなら見せてくれとは言わないからさ。」
「出来ないわけでは無いですがあれはちんちんを見せなきゃいけないんですよ。」 最後の方はゴニョゴニョと言葉を濁した。
「俺は平気だけど、やっぱ恥ずかしいよな。ごめんな。」
もうこうなったら覚悟を決めるしかない。
「僕は大丈夫です。太一さんがそうおっしゃるのなら…。」 僕は足を置いていた場所に移動し、ゆっくりとバスローブと下着を脱いだ。
僕の裸体が太一さんの前に晒される。月の光が熱った体を冷やしてくれるような気がした。
「服脱ぐのか?だったら俺も脱ぐよ。一人だけ裸は恥ずかしいだろ。」 太一さんの日に焼けた肌が露出された。ガッシリしていて男らしい。
視線を下に移して太一さんのを目に止める。僕のより一回り程大きい。
「あの、じゃあ…見ててください。」 太一さんによく見えるように股を大きく開いた。
勃起したソコを見られる羞恥心で心臓が破裂しそうだ。僕は自分のアレに手を添えて上下に扱き始めた。
「くっ……うんっっ。」 思わず声が漏れてしまう。こんなに気持ち良くなるものがあったなんて。
太一さんとのキスよりかは劣るが、それでも気持ちが良い。
「ふぅ……ぅん。」
「へぇー、こうするんだ。」
太一さんが僕のいやらしい姿をまじまじと見ている。それも裸で。
僕は目の前の太一さんを糧にちんちんに刺激を与える。
この勢いだと、もしかしたら太一さんに僕の出す精液がかかっちゃうかもしれない。それだけは避けたい。
「っく、太一さぁ…ん。」
「うん、何?」
「僕のぉ、ちんちんからあっ!液がぁあ……でるので、合図をしたらぁ、離れて、くださいっ。」
そう伝えた僕は再び、アレの相手をするのに戻った。
「ぅんっ、はぁぁ……ふぅ。」
「なあ、光子郎。それってそんなに気持ちいいのか?」
見てるのはもう飽々といった感じの太一さんが声をかけた。
「はあっ、はいっ。」
「俺暇だから手伝ってやるよ。」
僕の手の運動が止まった。
「そんな、いいんですか!?だって。」
言葉とは裏腹に下半身は歓喜している。ああもう…。
「ああ、嫌ならいいんだよ。ごめんな。俺がやってくれって頼んだのに。」
ごめんなさい、さっきから謝らせてばかりで。本当は嬉しくて仕方がないのに。
「そんな、嫌では無いです。あの……よろしくお願いします。」
僕はペコリと頭を下げた。
そのかわりに、と言葉を付け足す。
「太一さんが僕にしてくれることを後で僕からも太一さんにさせてください。」
少し迷っているようだったが
「なんだよそれ。まあいいや。楽しみにしてるよ。」頭をポリポリ掻きながら承諾してくれた。
やった。心の中でガッツポーズをとった。 太一さんが後ろに回りこんだ。
「奥に詰めてくれ、立ったままは疲れるからな。」
太一さんもベットに座れるくらいのスペースを空けると、太一さんが足を広げて後ろに座り、自分の胸と僕の背中をピッタリくっつけた。
これから太一さんが僕を慰めてくれるんだ…。僕のちんちんがピクッと跳ねた。唾を飲み込む音が大きい。
「じゃあやるぞ。ああそれと、俺にもたれかかっても大丈夫だからな。あんまり力むなよ。」 太一さんが耳元で囁いた。
「あぁっ、ん!くっ。」 太一さんの掌が僕のちんちんを包んで抜き始めた。空いてる手は
僕の胸の飾りをいじっている。
「ああ、あっ、あっっ…!」
「…光子郎の声エロイな。こっちまで興奮してきたじゃねえか。」 僕のお尻に押し付けられている太一さんのちんちんが勃起してビクビクしている。
「うっ…んっっ、太一ふぁんっ!?」 太一さんが耳タブを甘噛みしたのだ。脳に稲妻が走る。僕のちんちんの先っぽから雫が垂れて太一さんの指を伝った。
「たいっ…さん、ぼく、ぼくもぉ…。」 もう出そうです。
太一さんは耳タブを解放すると、速くないか?と僕を茶化し、手の動きを速めた。
何かがこみあげてくる。
「はあん、うっ……んあっっっ!?」 僕は腰を突きだし絶頂に達した。ドクドクと精液が放出されている。 太一さんがそれを見ている。
……そんな目で見つめないでください。また興奮しちゃうじゃないですか。
「じゃあ、次はぁ、太一さんのぉ番ですよ。」
呼吸が乱れているが速く太一さんを気持ち良くさせたかった。
太一さんが何か言おうとするのを制して、僕は太一さんの勃起しているちんちんを口にくわえた。
「光子郎!?」 僕の突然の行動に驚きを隠せないでいる。 僕は太一さんのちんちんを丁寧にしゃぶる。
チュッパ、チュッパとエッチな音が僕をムラムラさせる。
「光子郎、皮を捲って出てきたものも舐めてくれ…。」
上目使いに太一さんを見ると快感に耐えているような顔をしていた。
太一さんが僕の奉仕で気持ち良くなってるんだ。 萎えたはずの下半身が力を取り戻していく。
「光子郎の、もう勃ってんじゃねえか。」
「太一ふぁんは、らぁまっててくらはい。」太一さんのアレの皮を捲ると、頭が顔を覗かせた。
僕は太一さんの頭の縁に舌を這わせた。
「くっ!」太一さんの頭を吸いあげたり、口でしごく動作を加えて甘い世界へと誘う。
「こうしぃろ…離れろ、もうイクッ…!」
途端に喉の奥に勢いよく太一さんの練乳が放たれた。太一さんが僕にくれたもの。一滴も溢したくない。
飲み干そうと試みたが失敗に終わった。それでも少しは喉を潤したのでまあよしとしよう。
尚も放出される練乳が僕の顔にかかった。
「光子郎!ごめん、苦しくなかったか!?大丈夫か?」 太一さんが僕の肩を揺らし意識を確認する。僕の中で何かが切れた。
「もう謝らないでください!」 太一さんの手を払い落とした。 どうして、どうして 「どうして、そんなに気を使うんですか!?」
「いや、それは」
「僕の事を心配してるんじゃない。太一さんは僕を信用してないんだ!」 今まで溜め込んでたものが爆発する。 「これは僕が望んだ事です。何の後悔もありません。太一さんの喜ぶ顔が見れれば僕はそれで幸せなんです。」
「なのに太一さんは困った顔や心配した顔ばかりする。そんなに迷惑かけてますか、僕は悩みの種なんですか!?」
「太一さんは僕が今まで知らなかった気持ちをたくさん教えてくれたのに、優しくばかりされると何も御返し出来ないじゃないか!この歯がゆさがわかりますか!?」
一番深い所に、いや一番近い場所にあった想いを口にする。 「僕は太一さんが好きです。大好きです!いろんなものを共有したいんです!」
だから 「だから、もっと僕を信じてくださいよ……おいてけぼりにしないでください…。」
思いのたけをぶつけたら、なんだか泣けてきた。僕は口を結んだ。口を開けばきっと泣いてしまうから。 しばらくの沈黙。それを破ったのは太一さんだった。
「ごめんな、今まで狭い思いをさせてて。」太一さんはそっと僕を抱き寄せた。 「俺もお前が好きだ。だから、こんなことしているとお前を苦しめてるんじゃないかってどこかで思ってた。」
「ありがとな。」 抑えてた涙が太一さんの精液と一緒に静かに流れる。いつしかそれはすすり泣きに変わっていく。
「もう落ち着いてきたか?」太一さんが僕から腕を離した。 頷くと太一さんがバスローブに手を伸ばす。 「うんじゃあ、皆の所に戻るとするか。」
「えっ、そんな。僕にはしてくれないんですか?」どこかで期待していただけに僕は肩を落とした。
太一さんはニヤニヤしながら「光子郎は俺に何をしてほしいのかな〜?」と尋ねてくる。
なんだか楽しそうですね。僕は必死なのに。「えっと、そのですね」
「フェラチオ?」「それです…ってオナニーを知らないくせに何でそんなの知ってるんですか!」
「俺が何も知らずにお前とエッチすると思うか、光子郎?」太一さんは今にも吹き出しそうだが僕は頬を膨らませる。
「騙しましたね。」
「悪かったって。けどああでもしなきゃ俺の前でオナニーしてくれないだろ?」
「そうそう、お前がシコシコやってる最中の顔、無茶苦茶やらしかったぞ。目が半開きでしかも俺をおかずにしごいてんだぜ?『あっ…太一さん』って。抑えるのには苦労したぞ。」もう一回やってくれないか?と求められた。
「絶対に嫌です!!」キッパリと断った。「卑怯です!それでよく罪悪感に苛まれませんね!」
「俺にそこまで言うのなら」太一さんの目が不気味に光る。「光子郎はちゃーんと頼めるよなー?『太一さん、僕にフェラチオしてください。』って。」
あれだけ言った手前言わないわけにはいかない。「太一さん僕に…フェラチオ…してください。」顔から火が出そうだ。
「それだけでいいのか。イカせる必要はないんだな?」太一さんは絶対ウィルス種だ。
「…イカせてください。」太一さんが僕の股間に顔を埋めてちんちんをしゃぶってくれる。
「なんだか、ゾワゾワします。」
大分前に元のサイズに戻ったそれが堅くなっていく。皮を捲られ頭が露になった。
「ふあっ…んあっ、くぅん!」頭が飴玉を転がすように舐められる。腰を引く変わりにシーツを掴んだ。視線を落とすと太一さんと目が合った。
「あっ、あっ…のお!あっ、すっごくぅ…、気持ち、あっ!いっ……いですぅっ!!」
すぐにでも達しそうだ。部屋の中は淫らな水音と僕のあえぎ声で満たされる。
「あうっ、んんぅ、はっっ、やぁ!」太一さんの空いてる手が僕の袋を優しく揉む。僕は眉間に皺を寄せた。
「あのぉ、もっ……もっ、イキそうでっ?!」
頭の割れ目を太一さんの舌がこじあけた瞬間に僕は太一さんの口の中でイッた。
太一さんは僕が出すエッチな液をゴクゴクと飲んでくれる。僕のちんちんが元に戻っても、太一さんは口に含んだままだ。
「くすぐったいですよ。」
「ごめん、ごめん。」 太一さんはやっと僕のちんちんから口を離した。 太一さんの唾液でテラテラしている。もうちょっとあのままでも良かったかな。
「なあ、光子郎。」なんですかと尋ねた。 「ベットから降りて、床によっつんばいになってくれないか?」と頼まれた。
僕は床によっつんばいになってお尻を突き出した。 ちょっと意地悪しちゃおう。 「太一さん、一体僕に何するんですか?」 太一さんの赤くなる顔が見たかったが通用しなかった。
「光子郎を犯す。俺初めてだから下手かもしれないけど。嫌なら言ってくれよ。」
即答ですか。 太一さんは真っ直ぐ僕を見つめて答えるから逆にこっちがドキッとしてしまった。
「そんなこと無いです、太一さんは下手くそなんかじゃありません!僕は太一さんを信じています。」 「信じてるって……恥ずかしいよ。プレッシャーかかるなー。」 太一さんは照れている。 「じゃあ、痛かったら無理せず言えよ。」
太一さんが指に唾液を絡めた。それが僕の未開拓地に侵入する。
「く…うっ…。」 太一さんに心配はかけたくない。歯をくいしばり痛みに耐えた。徐徐に痛みが快楽へと変わっていく。
「あっ、はぁ…。」 太一さんの指が引き抜かれた。 「光子郎、そろそろ入れていい?」 「はっ…はい。」 「さっきも言ったけど無茶すんなよ。」 太一さんのちんちんの先端が僕のトンネルに足を踏み入れた。
「あっ、あっ…。」 まだ先っぽだよと太一さんがニヤつく。
「だっ…てえ…気持ちいい、んっ!だからあっ、しょうがないです。」
太一さんのちんちんが本格的に僕の深いトンネルを突き進んでゆく。
「あんっ、はんっ!うんんっっ…。」 「光子郎のなか…あちいな…。」
「んっ!…そっそうで、あっ!?」
「んっ?!っく!こ…しろ……ここ、すぅっげぇ気持ち、いい…!」 「たいち、さぁん…うあっ、んああっ!!」
太一さんが僕の最下層部へと辿り付いた。 「いったん抜いていい?俺もう…ヤバイ…。」 太一さんが腰をゆっくりと引いていく。
「んあっ!?こ…しろ、締め付けん、ああっ!でちま、ん!!…だろ!」
「あっ…!あ、あんっっ!」 僕の中で太一さんのちんちんが暴走している。僕の内壁がそれを厳しく取り締まる。
「んっっ……もっ、もすこしなのに、くぅっ!」 「た……ちさん、ぼくわあ、い…から、はやく、ぬいてく、らあ!さい!!」
エッチな顔をした僕が振り替えると太一さんもエッチな顔をしていた。
「こしろ…ごめん、んっ!」
太一さんが一気に腰を引いた。
「んあっっっっ!」
「んっ!こしろ、もっ…でるっ!」
太一さんのちんちんが戻って来た途端に太一さんは達した。
凄い勢いで僕の方に向かって乱射される。僕の熱い体に太一さんが放ったばかりの精液がふりかかった。太一さんの…太一さんのが…。駄目だ、もう出ちゃう。
「あっ、も……ぼくもっ…イキます!」
僕の感度が限界を越えていたので、何もせずに達する事が出来た。
僕の精液が床に向かってドピュドピュ吐き出され小さな水溜まりが出来た。
甘い感覚に恍惚していたので涎をずっと垂らしていたのに暫く気付かなかった。
まだ射精後の余韻に浸る太一さんに声をかけた。
「はっ、はあ…出しすぎですよ、太一さんは…。」
「…光子郎は何回もイキすぎなんだよ。俺全然イッてないんだぜ。」
「じゃあ続きをやるか。」
太一さんが僕の体を撫でエッチな液を掬い、自分の勃起したものに塗りたくる。
「…入れていい?」
「ちょっと待ってください。」
僕は体制を仰向きへと変えた。
「太一さんの顔を見ながらイキたいですから…。」
僕の体を太一さんに差し出した。
太一さんが再び僕の中に潜っていく。早急より滑らかに進んでいる。
「はぁっ、やん…あっっ!」
太一さんはすぐに深い所へと辿りついた。
「ふう、んっ…きもち、いいか?」
「はあっ、はい。」
太一さんが入口へと引き返す。
「あ!うんっ、はあん…。」
太一さんの動きが止まったかと思ったら再び前へ前へと突き進んでいく。
太一さんのピストン運動が激しくなるに連れ、クチュクチュとやらしい音が聞こえ始める。
「うあ、あっ!たい……さん」
僕は赤ん坊のように腕を伸ばして太一さんにキスをねだる。
「こ、しろ……」
太一さんが僕の頭を掴む。
「むっ…ふう…。」
「っは……んっ。」
僕らは濃厚な口付けを堪能した。
「…んっ、動くよ。」
「っは…えっ、もうちょっと、うあっっ!ん!」
太一さんがどんどん僕を追い込んでいく。
「あっ、あ、あっっ…ああん!」
僕の内壁がキュッと引き締まる。
「うあっ…!くぅ、んぅっ!!」
太一さんが負けじと腰を突き出す。腰と腰がぶつかり太一さんが僕を貫いた。
「ああっっ!あぁん、っぁ…うあんっ!」
「くぅっ、きもち、いっ!?いか?」
「あん!そんなの…わかってるくせにぃっ!」
「ひあっ、うっ!たいち…さ、ん!」
「こ…しろ、こうしろ!」
太一さんが艶かしい表情で僕の名前を呼ぶ。
太一さん、太一さん、太一さん。
僕の頭の中が太一さんで一杯になる。頭はパンク寸前だ。
「あっ…あ、たいちさ、ん!たいち…さん!ぼく、ぼくっぅ。」
「おれ……こっ…しお、があっ!すき…だっ、んん!だいす、きだあっっ!!」
太一さんが全力で腰を揺らす。
「あっ、んあっ…あ、あっっ!…うんっ!ああんっ!」
ぼくもたいちさんが だいすきです
そう言いたいのに僕の口からは喘ぎ声しか出ない。
「くあっ、はあん!あん、うんっ…ああっっ!!」
僕にも言わせて下さい、太一さん。
「ぼっ、ぼくもぉ…あっ!あんっ!」
「はあんっっ…たい、たいちさんがあっ!たいちさんが…んあっっ!!」
「こう…ろ、こしろお!おれ…おれ、そろそろ…んぅっ!!」
「だい、だい…すきですっっっ!!」
僕の太一さんへの想いが上からも下からも伝わった。
「こうし…ろ…んあっっ!!」
太一さんが僕の中で絶頂を迎えた。
太一さん…太一さん……。
僕は暗闇の中に溺れていった。
「絶対駄目です!それはいけません!」
「どうしてだよ!?風呂なんか行かなくてもいいって。」
「…精液だらけの体で戻ったらバレますよ。」 僕はあの後、気絶してしまい太一さんが僕を起こしてくれた。 今は太一さんとの遊戯が終わって風呂に入るかどうかで揉めている最中だ。
「そんなの舐めて綺麗にすりゃいいじゃねえか!」
「僕に朝までエッチさせる気ですか!?太一さんは、まるで性欲の操り人形ですね!」
「じゃあ何か?俺は、俺は四六時中そんなことばかり考えてるってのか!?」
「少なくとも、今はその通りでしょうね。だいたい太一さんは」 太一さんの唇が僕の次の言葉を飲み込んだ。
「俺がなに?」 「太一さんは…その…」なんだっけ?
「光子郎、体の一部が反応しまくってんぜ。」
「えっ!?」 勃起してるのがわからなかったなんて!僕は下半身に目をやる。 が…
「俺はチンコが勃っているとは言ってないぞ。光子郎、お前と俺、性欲の操り人形はどっちだよ?」
「…また騙しましたね!」
「冗談だって冗談!わかったよ。風呂に入ればいいんだろ。」
何だか納得いかない。
黙っている僕に太一さんが耳元で囁く。
「また今度もエッチしような。」
「太一さん!」
まったくこの人は…。
太一さんはケラケラ笑ってドアノブに手をかける。
「…約束ですよ。今度する時は僕が攻める番ですからね。」
太一さんの顔に火がついた。
「あ…ああ、約束な。…じゃあ風呂場まで競争な!俺が勝ったら、俺の前でオナニーしてくれよ。
俺が負けたら反対にオナニーしてやるよ。これも約束だからなー。」
太一さんがドアを開けて勢いよく飛び出していった。
「ちょっ…太一さん!?」
いつになるかわからない約束がいとおしい。
―約束―二人の関係を確かな形に具現化する言葉。
「約束か…良い響きだ。」
僕は太一さんの後を追った。
未来に創られた約束に近付くために。ここの一階に強引に置かれたゲームに勝つために。
負けませんよ、太一さん。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧途中のアクシデントお見逃しください。ご機嫌な蝶になれましたでしょうか・・・?
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )勢いだけで殴り書き、西の某千仏
試合は敗北で終わった。
打たれたのはロッカールームの隅でうつむいているあの人。
チームメート達の励ましの言葉にも何の反応も返さない。
よっぽど落ち込んでいるらしい。
…そりゃそうだよな。勝てる試合を自分のせいで落としてしまったんだから。
しかも今年似たような失敗を何度もしてしまっているんだし。
このままにしておくと、この人の気持ちはきっと地の底まで沈んでしまうだろう。
勝利投手になる予定だった人や、野手への申し訳なさで。
そしてまた失敗を繰り返してしまう。
―ふざけんな。
失敗して落ち込んでるあんたの姿なんて、見たくないんだよ。
あんたには笑顔が似合うんだ。
マウンドでバッターを切って取ったときに見せる、はじけるような笑顔が。
だから、今日は一人になんかさせないから―
俺は他の選手がみんな出ていくまで待って、あの人に近づいた。
わざとらしくならないように気をつけながら精一杯明るい声を出す。
「ああ、おなか空いたなー。おいしいご飯食べたいなー」
「…なんだ、また飯食わせろって?」
あの人はゆっくりと顔を上げ、俺を見た。
目が赤い。泣いていたのか。自分のふがいなさに憤りを感じて。
これは断られるかな、と思ったとき、あの人は穏やかな笑顔を浮かべた。
「しょうがないな…またマグカップ2個で米とみそ汁食われたらたまらんしな」
どこに食いに行きたい?と言いながらあの人は不思議そうな顔をした。
「…お前顔赤いぞ、熱でもあるんじゃないか?」
あんたの笑顔に見とれたんです、とは口が裂けても言えなかった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )
>>164 ご飯エピ最近知ったばっかりだったし、
殺伐とした気持ちがすごく和んだよ。GJ!!
そして亀だが
>>128もGJ!!
その二人すごく好きなんだ。
ミズサシ切ないよミズサシ…。
>>164 今日の試合でショボンもいいとこだったけど
ありがとう
元気でました
今もこうやってご飯食べに行ってるといいな
>>126-128 大好きだけどその二人読めると思ってなかった!ありがとう…!
電話の相手は新入り争いしたあの人ですよね?
しかし、せっかくの投下のその日に仕入れ落ちなんて(´;ω;`)ミズサシ…
169 :
数字国物語:2007/07/03(火) 23:15:08 ID:cj3sGo6WO
ある国の主従と、その二人に敵対する城兵の話。
山なし落ちなし意味なしの垂れ流し。スカ注意。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )オオクリシマス
菖蒲三年、年号は薔薇に改まった。
スウジータ王国に新たな王が誕生したのである。
ここには何もない。捕虜か何かを一時的に入れておくような、
周りは石の壁、目の前には鉄格子が嵌められ、
足下には小川のような排水路が流れている、それ以外に何もない牢だ。
こんな場所がこの城にあった事は――利用する物騒な機会は一度も無かったので――知らなかった。
蛍光灯の明滅する薄ぼんやりとした光が瞼を刺激する。
牢の中の男は顔を上げた。足には鉄の重り、
両腕は横に上げた状態で枷を嵌められており、
膝も付けない半端な長さの鎖のせいで下肢は痺れて感覚が鈍い。
どれだけ時が流れたかは時計も陽もないこの地下牢では分からないが、
湿っていた筈の服は乾いており、前に起きた時からだいぶ経ったのだと気付く。
この蛍光灯と似て 、ぼんやりとしていた五感は金属の軽快な音と、
ひたひたと湿った石畳を歩む二人分の音を聞き取った。
「てめーか、ルーク」
男が心当たりのある名を呼ぶと、城兵だけが輪に繋がれた鍵を指で弄びながら現れた。
「ルーク、か。その名はもう必要ないがなぁ。御機嫌よう、アルジ」
城兵――ルークは恭しく頭を下げる。嘲笑の意味を込めて。
いつもなら彼は髪を一つに纏めたオールバックだが、それを解いているという事は、
今は兵達が職務を終えた夜という事だろう。
「城下じゃ俺の民達が泣いてるぜ?今すぐ死んだのはドッキリでしたと言ってやれ」
溜め息混じりでアルジが顎をしゃくった。
アルジは、ほんの数日前まではこの国の王だった。だが、今は牢に囚われている。
「この期に及んでタミタミ煩ぇな民マニアが。
そんなに民が好きならさっさと玉座から退けば良かったんだ」
「るせぇ、デコ助が。俺の見えない所で飢えて死ぬ奴がいるんだぜ?金も食料も有り余ってるってのにさ」
彼が執った政治というものはこの国にとって斬新な物ばかりだった。
城の余りある食糧を民に分け与えよというものであり、
彼の政治について家臣は賛否両論であったが、
民からはかなりの支持があったのである。
ルークはシンカへ顎で牢の中へ入るよう示すと、
シンカは何か言いたげにルークを見てから、ゆっくりと牢の中へ歩む。
ルークに背を向けた瞬間、ルークがシンカの背を思いきり蹴り飛ばした。
床にしたたかに体を打ち、シンカは呻き声を上げてルークを睨み付ける。
やけに息が荒く、それは普通ではないと理解出来た。
「シンカ!シンカ!?お前…ルーク、てめぇシンカに何をした!」
「俺は何も。なぁ?シンカちゃん」
くっく、と喉を鳴らす笑い声を上げて、肩を竦めて牢の鍵を掛ける。
拘束が弱まって、牢の中に味方が一人増えただけだ。現状は変わっていない。
アルジは舌打ちし、倒れ込んだままのシンカを覗き込んだ。
「シンカ、大丈夫か」
覗き込んで、アルジは驚愕した。
アルジの知るシンカという男は、少なくともこんな表情をしない。
何かに怯えるような表情など見た事がないのだ。いつでも余裕に満ちた、
アルジを支えてくれている男は体を細かく震わせていた。
「シンカちゃん、アルジに跨がれよ」シンカは言われるがまま裾を腿まで絡げてアルジの足を跨ぎ、両膝をつく。
それだけで苦しげな顔をする。
申し訳ありません、とうわ言のように繰り返す言葉が杭のように胸に突き刺さる。
異様に膨れた腹と、そこから響く雷鳴のような音。流石のアルジもシンカに起きた事を想像出来た。
アルジを見、ルークは額に手を当てて笑う。
「この際教えるが。シンカちゃんは自分で浣腸してきたんだぜ!
裾をたくしあげてな、てめぇのケツに浣腸器をブッ刺して――」
「それ以上口を開くな」
「知ってるか?知ってる筈が無いよな。
シンカちゃんはな、お前を助ける為だけに俺達に体売ってんだ。
こいつのケツにはな、−−糞と野郎どもの精液が詰まってるんだよ」
「黙れ、黙れ黙れッ!ルーク!俺はお前を許さねぇ!
シンカも何やってんだよ!何で…何でそんな奴の言いなりになってんだ…」
「わたしの…大切なアルジ様の為に」
無理に笑ってみせるのが痛々しかった。
「馬鹿野郎…」
そうしている間にも、嬲られた粘膜の痛みと、
腸内に注いだ精液による腹痛とが綯い交ぜになり、シンカの額には玉の汗が浮かんでいた。
腹痛よりも溜まったものを外に出そうとする排泄欲を堪える事の方が苦しい。
後孔は嬲られて力を入れ辛く、生理的な排泄という力は内側で暴れ回り、吐き気さえ催すほどだ。
「アルジ…様…」
瞼は目の前に映る現実、何よりも貴い主に跨がるという事実を映してしまわぬよう固く閉ざし、
拳はやり所の無い自身への怒りを溜めて装束の裾を握り締め震えている。
「シンカ…俺を汚すのを気にしてるってんなら…」
「わたしは…!」
ここで自ら命を絶てば、守る者のいなくなった王を危険に晒す事になる。
しかし王の前での排泄など不浄に他ならない事であるし、
ましてやそのせいで王を汚してしまうなど以ての外だ。王を救う為に王を汚す。
シンカの胸には矛盾した螺旋が広がって苛む。
「もういい。いいんだ、シンカ」
それはアルジの優しさであって、シンカの矛盾を解く鍵では無い。
アルジの許しに、それでも彼は首を振る。
アルジは漸く感覚の戻ってきた手で――シンカの下腹部を押した。
「う…、あぁッ…!」
腹が獣の唸り声に似た音で鳴いた。
限界まで来ていた便意はいとも簡単に決壊する。
床に手をつき、裾を捲り尻を高く突き出す。
堪えられないのであれば、せめて王を汚さないようにと。
ルークに見られるくらいどうという事はない。
そのルークがヒュウと口笛を鳴らし、アルジはシンカの頭を撫でる。
細かな破裂音を立てて、茶色く濁った精液が腿を伝う。
「く…ぅ…!」
咄嗟に取ったこの体勢も相俟って、一度許した流れを止める術など無く、
シンカはかぶりを振り、微かな悲鳴を上げた。
ドロリとした精液と排泄物の混ざったものの本流が幾度も噴き出して、
生暖かなものが足を伝い、そうでないものは床を汚していく。
後孔が便を押し出そうと徐々に口を開き、
潤滑油代わりの精液によって塊が粘膜をゆるゆると擦って降りてくる。
「…嫌だ、嫌だ!」
湿った音を立てて、後孔を押し拡げていくそこは、
男のものを何度も咥え込んで敏感になっていた。
アルジは前で俯いたままのシンカを胸に押しつけて、床で握り締められていた拳に手を重ねる。
「全部、出しちまえ。俺が許す」
アルジに出来る事といえば、許しの言葉を掛けてやる事しか無いのだ。
「…絶景」
ルークが鉄格子に齧り付くようにしゃがみ込み一点を見つめている。
シンカの後孔から、便塊が姿を現わしつつあるのを。
それは巨大な塊となって表皮を擦る。
シンカに理性というものが残っていたならば、
まだ排泄を堪えようとしていただろう。
「ふッ…んん…ッ!」
排泄を制御され、朝から溜め込まれたままのものは内側からシンカを圧迫する。
臓腑が下るような感覚。この痛みと苦しみ、そして羞恥から逃れたかった。
「ふ、ぅ…!」
腰骨に力を込めると、漸く塊の先端が外気に触れる。
外からでは無く内から後孔が限界まで広がって、
太く固いものが少しずつではあるが降りてきて嬲られたそこを更に痛める。
膝がガクガクと震え、アルジの胸に額を押しつけたまま、シンカは排泄を続けた。
「ぁ…」
重く、そして固く長い便が尻の間から垂れ下がり、音も無く抜け落ちた。
吐息混じりのその声に悦が含まれたのを聞き逃さなかった、
傍観者の笑い声が地下牢に響き渡る。後孔を塞いでいた塊が排出された事、
それが後孔を緩ませた事で、収縮を繰り返すそこから柔らかな便が次々と吐き出されていく。
粘着質な熱い便が石の床を叩き、足の間に山のように積もる。
手は、アルジの手を握り締めていた。否、アルジがシンカの手を取ったのだ。
指を絡ませ、シンカの思うようにさせていたアルジの甲にはシンカの爪が食い込んで血を滲ませていたが、
声一つ上げなかった。ルークは手を叩き、大いに嘲笑するとその光景を吟味するように眺める。
「滑稽!滑稽だな!こりゃ皆に自慢しねぇとなぁ。
…シンカちゃんがケツからぶっとい糞垂れ流してアンアン鳴いてたってな」
「ルーク、きさ、ま…」
シンカがその声の方を向こうと顔を上げたが、言い終わる前に、
ふらりと力を無くしてアルジの胸に沈む。
「シンカ!?」
「シンカちゃんに免じて今日は勘弁してやるよ。
今日はな。じゃあな、今は亡きアルジ・スウジータ」
唇を歪めて、あっさりと踵を返し、来た時のように鍵の軽快な音に鼻歌交じりで
ルークは地下牢と繋がる戸から出て行き、戸はやけに重い音を響かせ閉ざされる。
胸の中で意識を失っているシンカはどうしてだろう、どこか安堵したような、
安らかな顔をしていた。アルジはシンカを抱き、静かに泣いた。
涙が溢れ、止まらなかったのだ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)
とにかく主従で監禁スカが書きたかった。
予想より長くなってしまって申し訳ないです。
チラシ186
認知度じゃなくて刺青は犯罪者の入れるものって認識だからだと思うが。
入ってたら入ってたでスーパー銭湯とか行けなくてつまんないぞ。
誤爆スマソ
>>175 せっかくだから荒れてる鬼畜スレに投下してあげればよかったのに、あそこは投稿しても鬼畜な感想しか書かれないか…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 初投稿、コーヒー片手にドゾー。
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 某缶珈琲CM、旧キャスト含む
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ ■ )( □ ) | ヽノ___
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最近、我が営業課の上司、ワタリ先輩の覇気がまったくない。
周りにその無気力が伝染しきってウチの課はみんなヨレヨレヘロヘロ。
困るんだよ、全く…
今までもよくサボる人だとは思ってたけど、最近なんだか輪をかけてヒドイ。
いつも缶コーヒーの缶を見つめては溜息をついている。
…そんなにあの缶コーヒーに何か意味があるのか?
私は作業中の書類からちょっと目を離し、ファイルの棚の隙間からワタリ先輩の様子を観察した。
かくいう私も、仕事なんかやる気が起こらない。
…やっぱり先輩はどこか上の空だ。
書類に押した印鑑、上下逆だし…っつーか、その前にその書類、期日一昨日なんですケド。
よく見ると立ち上がったときに見えた靴下は左右違うし、前は綺麗に整えられていた髪の毛はハネてるし。
表面上平静を保ってるけど、何かやっぱりおかしい。
コレはどうにかしてどうにかしないと、ウチの課の営業成績にかかわる。
原因は何だ。
…そういえば、缶コーヒーといえば新しく来た方のヒゲのキムラさんも結構好きだよな…。
二人して一々コーヒーメーカーからじゃなくて缶で飲んで…。
新しく入ってきた女の子もなんだか最近味を占めたみたいだし。
おかげで缶についてたポイントシールはやたらと溜まるけど。
やっぱりそんなに味が違うのか?
あ、そういやこの前異動になったほうのキムラ君も缶コーヒーよく持ち出してたなー。
「缶コーヒーは外で飲むのが一番なんだ」なんて言っちゃって。
カッコいいからいろんな人とウワサになってたけど、結局意中の人は一体誰だったんだ…
『結論:ウチの課は缶コーヒー好きがやたら多い』
私の頭の中に勝手に白い明朝体の字幕が浮かび上がってきた。
いやいや、ここで調査を終わっちゃダメ…本題はどうしてワタリ先輩が上の空なのか、だ。
私はマグカップの特濃ブルーマウンテンを一気飲みし、再び仕事をしているフリだけ装った。
ワタリ先輩は部下に書類を渡した後、暫くパソコンに向かって作業した後、
またじっと缶コーヒーを見つめていた。
「あ、キムラさん」
ヒゲのほうのキムラさんがにこっと笑って私に缶コーヒーを差し出してくれていた。
マグカップの中のブルーマウンテンが無くなった事に気が付いてくれたようだった。
「缶コーヒー…嫌いやったっけ?」
いいえ、嫌いじゃないですケド、というと彼は人の良さそうな笑みを浮かべた。
しかし、私が気になったのはそのヒゲのキムラさんの笑みではなく、
『キムラ』の名前が出たときのワタリ先輩のリアクションだった。
一瞬イスから数センチ飛び跳ねたように見えた。
ひょっとして、何かあるんじゃないか。
そう思った私は、イタズラ心に火がついてヒゲのキムラさんともう少し話してみることにした。
「キムラさん、なんでウチの部署、コーヒーメーカーがあるのに缶コーヒーを…?」
また先輩は『キムラ』の名前にびくっと反応した。
「おぅ、これな、ワタリさんが勧めてくれたヤツが妙に気に入って…
甘くてちょっといい感じにほろ苦くて…ワタリさんに言わすと『恋の味』やて」
私は勢いよくもらった缶コーヒーを吹いた。
そのあと、こぼしたコーヒーを吹きながら暫く考え込んだ。
ワタリ先輩って確か奥さん居たよな。
奥さんとの青春時代の味…にしちゃ…コレってたしか去年発売の銘柄だし。
不倫…はワタリ先輩のキャラからは想像できないしー…
そこでトン、トン、トン、トンとドアを叩く音がした。
ワタリ先輩がふっと立ち上がってドアへと駆け寄った。
ドアが開いた。残念ながら、ここからはドアを開けた相手は見えなかった。
ボケッとそれを見ている私にヒゲのキムラさんが呟いた。
「前にいた部下とよう二人だけでコレ飲んどったらしいなー。
あの人も顔に似合わず結構やるんやなあー、思たわ。
世間様で言うたら浮気やん?
茶髪の巻き毛の可愛い子ーやったらしいなー…」
ヒゲのキムラさんはどうやら「先輩の浮気相手の可愛い茶髪の子」に思いを馳せているようだが、
私は事の真相に気がついてきていた。
ワタリ先輩、上手に大事なところだけ言ってないでしょ。
ドアの向こうから帰ってきたワタリ先輩は、さっきと逆のベクトルでどこかヘンだった。
顔はニヤついてるし、やたら元気そうだし。
この世の春、って感じだった。
「さぁ、みんな、仕事だ仕事!」
そう言うと、ワタリ先輩はあの缶コーヒーをあけ、一気に飲んだ。
ドアの向こうは、例の浮気相手の茶髪の子だったのだろう。
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>>184 GJ!
あの缶コーヒーのコンビが好きだったので、読めて嬉しいです。
先輩元気になって良かった…!
>>184 GJGJ!!
あのCMキャスト変わっちゃったんだ…と、
この間、新CM見て落ち込んでたけど、
姐さんの話読めて元気デター!ありがd!!
>>184 調査と言う単語だけで違う缶コーヒーのメーカーの某調査員を思い浮かべて
余計にwktkしたw
勝手にクロスオーバーしてすまん。
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| 雨格子の館 着流し×眼鏡だよ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 突発的に書いた、反省はしない
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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耳に入る水音が、まるで遠くの世界のことのように感じる。
その感触は確かに下半身にもたらされているはずなのに。
和は股間に顔を埋める日織の頭に手を載せ、引き離そうと力をこめ、
だが、それに気付いた日織に一層強く吸い上げられて、仰け反った。
「ふあっ……ひ、おり――ッ」
もう止めてと言おうとして、しかし全く言葉にならない。
名前を喘ぐように言うのがやっとで、後は嬌声ばかりだ。
お、女の子ともこんな事したことないのに――!
情けない考えが頭に浮かんで、それすら熱で溶ける。
「く、んんっ……ぅあっ」
止めてくれないなら、早く楽にして欲しい。
日織の頭に載せたままの手は、いつの間にか催促するように押さえつけていた。
外部と全く連絡の取れない洋館で起こる殺人事件。
一日に一人ずつ殺されていくなんて、どんな三文推理小説家のシナリオだと思う。
ヒントは与えられるのに、ひとつも殺人を防ぐことが出来なくて、
和は怖くて怖くて仕方なかった。
眠って起きたら、また人が死んでいる。
それは隣にいる日織かも知れない。
そんなことを考えると寝付けなくて、日織にサラッと言った、それだけなのに。
「――っ、ああっ……ひお、りぃ」
なんだって、こんな状態になっているのか。
だって、和さんが言ったんじゃねぇですか」
「え?」
顔を上げた日織に目を向ける。
自分のモノ越しにみる日織の顔なんて構図には、現実感が一つもなかった。
「眠りたいって。疲れ切ったら、よく眠れるでしょう?」
「だ、だからって、こんなの――ッ!」
「和さん」
日織が和自身を握りしめる。
あまりの痛さに和の目に涙が滲む。
そのまま尖端を吸い上げられて、和は腰を突き出して仰け反った。
「うあああっ」
全身を駆け抜けるように快感が通っていく。
自分でする時とは比べものにならないほどのそれに、
そのまま和はベッドの上に倒れ込んでしまった。
「どうです? よく眠れそうですかい?」
ニッと笑顔を見せて日織が覗き込む。
和は答えようとして、口をパクパクさせていたが、
日織に制され口を閉じた。
程なく、ゆるゆると睡魔が訪れた。
何か言わなくちゃと思いながらも、弛緩しきった思考が邪魔をする。
「ひおり……ありが、と」
それだけやっと言って、ストンとまるで幼子のように眠りにつく和に、日織は苦笑を隠せない。
「礼を言われるようなこと、しちゃいねぇんですが」
むしろ――、
「役得ってやつですかねぇ。いや、生殺し、かな」
すでに寝入っている和に、日織の呟きは届かなかった。
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| | | | ∧_∧ ぬるいね
| | | | ピッ (・∀・ )
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・A・ )スポーツ選手×大学生
| | | | ◇⊂ ) __ 初投下
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | エロありしかも無駄に長くてすみません
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
195 :
1/11:2007/07/06(金) 21:44:11 ID:wDCeddc90
週に1度の部活休み、大学のラウンジのいつもの席でいつものメンバーと昼ご飯(…といっても、もう昼過ぎなんだけど)を食べていたら、携帯にメールが入った。
チーズとハムの挟まったホットサンドを口に押し込みながら、紙おしぼりで指先を拭いて、携帯を開く。
こうやって、いそいそとメールを見るときに限って、どうでもいいメールだったりするものだけど、今日は違った。
画面に浮かぶ、好きな人の名前。
僕はちょっとドキドキしながら、メールを開けた。
「今日あえる?5時過ぎに例の場所で」
簡潔、だけど嬉しい内容。
「OK。楽しみにしてる」
僕が返すメールも簡潔だ。
メールを打つのは面倒だし、指が疲れる。
僕は、携帯を閉じると、隣でにやにやしている五藤と目があった。
「優ちゃん、苺チョコおすそわけ。…なーんか嬉しそうだな。まさかメールの相手は彼女?」
「別に女じゃないよ」(女じゃないから嘘は吐いていない…彼氏だけど)
でもまさかそれを言えないし。相手は有名なスポーツ選手だし。いくら親友の五藤でも。
196 :
2/11:2007/07/06(金) 21:44:57 ID:wDCeddc90
「ふーん、もっとどうぞ」
「いいの?もうなくなっちゃうよ」
「サービス」
「ありがとう」
手のひら一杯に乗せられた苺チョコを指先で摘みながらお礼を言う。
ほのかに甘くて微かにすっぱい苺チョコを食べながら、僕はぼんやり周りの学生を眺めた。
ノートを広げて話し合う人達、化粧をしながら笑い合う女学生、仲睦まじそうなカップル。
みんな、ほんとに忙しそうだし、楽しそうだし、幸せそう。
僕は、ぼんやりとしつつも、せっせと手だけは動かして、苺チョコを食べていた。
「あー早く5時にならないかな」
「は?優ちゃんなんか言った?」
(思わず口に出しちゃった!)
「ううん、なんでもない」
恥ずかしそうに口を手で隠しながら、笑ってから、もう一度外を眺める。
曇り空の空からは、今にも雨が降り出しそうだった。
197 :
3/11:2007/07/06(金) 21:45:37 ID:wDCeddc90
駅に着くと、思った通り大雨だった。
傘で顔を隠しながら、目の前の横断歩道を渡る。 駅の時計は、5時15分を指していた。
「優ちゃん」
声に振り返ると、路肩に止めた車の窓から手を振る人がいる。
「まあクン」
僕は、手を振り返すと、急ぎ足で車へ向かった。
「雨降っちゃったな」
「うん」
車のドアを閉めて、まあクンに向き直る。
「元気だった?」
「元気だったよ」
まあクンに会うのは1ヶ月半ぶりくらい。
まあクンは聞くまでもなく、元気そう。TVでも新聞でもかかさず見てるしね。
「どこ行きたい?」
車にエンジンをかけながら、まあクンが聞いてきた。
「どこでもイイよ」
シートベルトを締めながら、答える。
「なにしたい?」
前を向いたまま言うまあクンの横顔を見ながら、僕は笑って言った。
「したいことは決まってる」
「それは最後のお楽しみ。ひっさしぶりのナマ優ちゃんが笑顔でそんなこと言わんとって。ヤバイ」
ハンドルに真っ赤な顔をうずめてまあクンも笑って答える。
「じゃあ、買い物。もうじきお兄ちゃんの誕生日なんだ」
「よっしゃ。」
まあクンの返事とともに、ぶいーんとエンジンが唸ってスピードが上がる。
198 :
4/11:2007/07/06(金) 21:46:29 ID:wDCeddc90
シートに身体が押しつけられる感触は、悪くない感じだ。
「僕も車欲しいなあ。免許取ってすぐ乗りたい。どう思う?」
次の長い休みを利用して、自動車学校の合宿に行こうと思う。まあクン程ではないけど、自分もそこそこ大学の部活で名の知れた選手だ。時々道で声をかけられたりする。
「ええと思うで。どうせならデカいのがええ。それか外車」
「一緒に選んでくれる?」
「勿論。優ちゃんが車買ったら、迎えに来て貰えて便利やんな」
この一言で、すっかり車を買う気になる。
どんな車が良いか、親にも聞いてみよう。
「ここで良い?ここならけっこう何でもあるし、店員さんとも顔見知りやからゆっくり探せる」
「うん」
ショッピングセンターの地下駐車場に車を止めて、お兄ちゃんの誕生日プレゼントを探すことにする。
「何をあげるん?」
199 :
5/11:2007/07/06(金) 21:47:16 ID:wDCeddc90
たくさんの雑貨が並ぶ中を、まあクンと二人で歩くのは楽しかった。
いろんな物を手にとってひやかして歩きながら、お兄ちゃんにはアンティークな感じの時計とよく分からないけれどかっこいい書類入れのようなものを買う。
外国製の雑貨が並ぶお店で、まあクンは僕にブレスレットを買ってくれた。
オフホワイトの革製で、銀色の留め金のシンプルなやつだ。
「焦げ茶のが汚れなくて良いかなあ。ん〜、でもやっぱり優ちゃんは白やな。白が似合う」
そう言って、買うなりレジでタグを切って貰って、僕の手首に付けてくれた。
「ありがとう」
すごく嬉しかったから、太い腕にぎゅっと抱きつき、身体を寄せる。誰もいなかったらキスしたいくらいだ。
でもこれだけでも、レジの女性が、ぽかんと僕らを見ていることに気がついたけれど、僕は気にしなかった。
「よしよし。気に入ったか?」
僕の髪をがしがしと撫でているまあクンも、まるで気にしていない。
何故だか静まりかえってしまった店を出て、僕らはごはんを食べることにした。
200 :
6/11:2007/07/06(金) 21:48:09 ID:wDCeddc90
食堂街にある和食な個室ある店で、腹一杯食べてから、すっかり満足して駐車場に戻る。
「さて、どこ行こか」
車のシートに収まって、まあクンは僕を見た。
唇をちょびっと曲げて、にやりと笑ってから、僕がじっと見つめるものだから、照れたのか顔をくしゃくしゃにして笑った。
まあクンのこういう顔がたまらない。野球をしている時の顔とのギャップがいい。
特にこんな薄暗い場所で、しかも車の中っていう密室で。
僕は腕を伸ばすと、まあクンの首にかじりついた。
「ここでする」
「しゃあないなあ。優ちゃんは」
まあクンは笑って僕の身体を抱き留め…そして僕の目をまっすぐに見て、言った。
「清潔で爽やかな優ちゃんがこんなインランなんてな」
どこか冷たい目。まるで吐き捨てるような言い方。もしかして呆れているのだろうか?
僕の身体はあっという間に熱くなる。止められない。この人が欲しくてたまらないんだ。いつもいつも。
「あ、や…だって…っ」
喘ぎながら、ごそごそとまあクンの股間を探る。
201 :
7/11:2007/07/06(金) 21:48:42 ID:wDCeddc90
服越しでも、そこが熱く膨らんでいるのがちゃんと分かる。
僕はもう、それが欲しくてたまらなくて、もどかしさに指先を縺れさせながら、なんとかそれを外に出した。
「食う?」
「ん、んっ」
からかうような問いかけに答える間もなく、顔を伏せる。
熱く滑らかな表面に唇が触れる感触に、思わずうっとりしながら、先端を舐め回す。
「奥まで咥えてや」
ため息のような声と共に、後頭部に置かれた手に力がこもった。
ぐいぐいと押されるがまま、喉奥まで飲み込んでいく。
舌を絡ませながら、ゆっくりと顔を上下させると、大きな手が優しく髪を撫でた。
「相変わらず上手やなぁ」
褒められると嬉しい。
僕はますます夢中になって、まあクンのモノをしゃぶった。
まあクンのはすごく立派だ。カリが大きく張り出して、自信たっぷりに反り返る。
ほんとに、コレってまあクンの気質が出てると思う。
溢れ出してきた先走りを啜っていると、僕はもう我慢できなくなってきた。
まあクンのモノを咥えたまま、自分の下半身に手を伸ばす。
「手伝うわ」
狭い中では動きづらくて、じたばたしていると、まあクンがみかねたのか、片手でずるりとズボンをずり下ろしてくれた。
「ん、んんっ」
ただしゃぶっていただけなのに、僕の中心はもう完全に勃起していて、先走りでドロドロだ。
「ちょ、一人でイくなよ?」
202 :
8/11:2007/07/06(金) 21:49:30 ID:wDCeddc90
ぬめる自身を掴んだ僕に、まあクンがびっくりしたように聞いてきた。
「まあクンはまだ?」
涎と先走りで濡れた顔をあげて聞くと、まあクンが小さく肩を竦める。
「イこうと思えばイけるで」
「僕、もうダメ」
喘ぐ僕に、まあクンは笑って僕の身体を自分の上へ引き上げた。
「今度はこっち弄ってて」
前を掴んでいた手を、後ろへと回される。
僕は夢中で、濡れた指を後ろへと埋めた。
「あんっ、あ、あぁっ」
穴の中に指を入れて、好き放題に動かしながら、さっきまで銜えていたまあクンのモノを扱く。
「僕の、も、触って、ね、お願いっ」
自分でもびっくりするくらいはしたない声。
まあクンは犬みたいにくしゃっと笑って、僕のモノをそっと握った。
「もっと強く…っ」
鼻に掛かった声で言いながら、指を増やして後ろを穿る。
「あ、も、イきたいっ!ねえ、後ろ、もう挿れてっ、犯して」
自分でももう、何を口走ってるんだか分からない。
203 :
9/11:2007/07/06(金) 21:50:10 ID:wDCeddc90
頭を振りながら叫びたいだけ叫ぶと、焦らすみたいにちゅるちゅると先端を指先で撫でてたまあクンが、
僕をぎゅっと抱きしめて、耳許で聞こえよがしにため息をついた。
「これ以上焦らしたら、優ちゃん狂ってまうやんな」
「うんっ、うん」
まあクンの首にしがみつき、夢中で頷く。
大きな手が、僕の尻を割り広げるようにして持ち上げる。
僕の後ろは、まるで待ちきれないみたいに、ひくひくと蠢いていた。
そこに、ぎっちりとまあクンのモノが押し込まれる。
「んあぁあっ」
僕は大声をあげて仰け反った。
目も眩むような快感と、激痛に。
挿れられた途端に射精しそうだったのに、まあクンの手がぎっちりと僕の根元を押さえつけたからだ。
「んっ、んあっ、あっ」
僕は、まあクンの肩に掴まり、自分から腰を揺すり続けた。
身体のあちこちがいろんな所にぶつかったけれど、気にしてられない。
204 :
10/11:2007/07/06(金) 21:51:18 ID:wDCeddc90
僕が狂ったようにまあクンの上で跳ねている間、まあクンはほとんど動かずに、優しく僕の髪を撫でたり、額や頬に口づけたり、いつのまにかはだけたシャツの間から覗く乳首を弄ったりしていた。
「ま、あクン、も、うごいてよぅ」
舌足らずのお願いに、ようやくその気になってくれたのか、まあクンが下から軽く突き上げてくる。
わざと僕の動きとはリズムをずらして、不規則に。
たまらない快感に、僕はあんあん喘ぎながら、身体をくねらせた。
「も、イかせてっ、イくっ」
「ん、ええよ」
言いながら、まあクンが勃ちきった僕のモノを扱く。
僕は、悲鳴のような声を上げながら、まあクンの手の中に思い切り放った。
「もうちょい付き合うてな」
ぐったりと力が抜けた僕を抱え直し、まあクンがゆさゆさ揺さぶる。
僕は、にぎゅっと抱きついて、きゅきゅっと後ろに力を込めた。
耳許で低くまあクンの呻く声が聞こえる。
体内でぐぐっと膨らむ感触に、また背筋がぞくぞくする。
息が詰まるほどに身体を埋めたモノがびくびくと脈打ち、迸りが叩きつけられる。
「はふ」
満足げにため息をつくと、まあクンは僕をぎゅっと抱きしめてくれた。
205 :
11/11:2007/07/06(金) 21:51:47 ID:wDCeddc90
「また、メールするな」
寮の前まで送って貰って、バイバイする。
久しぶりのデートはすごく楽しかった。
今度、お兄ちゃんに会ったらのろけよう。
誕生日プレゼントの入った袋をぶら下げて、僕はエレベーターのボタンを押した。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)イジョウ、オソマツデシタ!
実際に存在する人物・団体などは一切関係ありません。
>>193 ぬおぉおお!gj
棚にこれが来るとは思ってなかった!
眼鏡のへたれっぷりと、
日織のおっとり鬼畜っぷりがらしくて萌えたw
208 :
1/4:2007/07/06(金) 23:52:07 ID:1x0O8Z+H0
物×人の話
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
僕とご主人との出会いは、もうずっと昔のことになります。
ご主人のご両親がご主人の十回目の誕生日プレゼントとして僕を選んだことが始まりで、
ご両親が僕のいた店にやって来たその一週間後に僕とご主人とは出会いました。
運命の出会いだったと僕は今でも思っています。
ご主人の第一印象は一言でいえば「元気」そのもので、
実際その日から始まった僕とご主人との共有する毎日はとても賑やかで楽しいものでした。
出会った日から、ご主人はどこに行くにも必ず僕と一緒でした。
”秘密の場所”にも連れて行ってもらいました。あの場所は今も、僕とご主人の男同士の秘密です。
ご主人のお友達は皆、僕のことを「ピカピカだ」「かっこいい」「すげー!」と褒めてくれ、
そのたびご主人は嬉しそうに笑って僕を優しく撫でてくれたものです。
ご主人は僕のことを自慢していましたが、僕にとってもご主人は自慢でした。
時たま出会う仲間にも、僕は僕がご主人と一緒にいることを何よりも幸せに思うとよく自慢しました。
とはいえ、ご主人の元気さゆえに痛い思いをすることもありました。
ご主人は僕を気に入って何度も何度も僕に乗り僕はご主人に乗られていましたが、
僕の体の頑丈さを信じすぎるがゆえによく無茶をしたからです。
そんなのは絶対に無理!と本気で思うことも、何度も何度も繰り返されました。
ご主人がそんな無茶をした後は決まって体のあちこちがギシギシと痛んで音をたてたものです。
だけど僕はそれすらも、嫌だと思うどころか心の底から幸せだと感じていました。
どんな無茶をしようとも、ご主人が僕のことを本当に大事にもしてくれていることをわかっていたから。
だから、僕は確かに、幸せでした。
209 :
2/4:2007/07/06(金) 23:53:03 ID:1x0O8Z+H0
けれど蜜月はいつしか終わりを迎えるもので、
ご主人はいつしか僕と一緒に過ごすことをしなくなりました。
気付けばご主人の体は初めて出会った頃とは比べ物にならないほど大きく育ち、
次に誕生日迎える誕生日は僕達の出会いから更に数を重ねてもう十五回目。
大きくなったご主人のお供をするには僕はもうあまりに小さな存在でしかなくなっていたのです。
僕にはもう、今のご主人を受け止めることはできない。
目の前にあったのはそんな悲しい現実でした。
その頃の僕は以前までの日々が嘘のように暗闇の中にじっとしているばかりの毎日で、
体にかかる埃や蜘蛛の巣をはらわれることもなく一人きりの時間を過ごしていました。
そんな時が長く長く続き、最初に数え始めた夏がもう何度巡ってきたかということも、
僕はわからなくなっていきました。体はすっかり錆びついて、そして意識もどんどん薄れて。
時折ここに来ては何かを探しまたすぐに出て行くご主人のお母上の髪は以前より白くなったようで、
同様にやってくるお父上の体もなんとなく小さくなったように見えました。
ご主人は、今はもうここにはいません。ここより遠くのどこかで、一人で暮らしているそうです。
───もう一度……もう一度だけでも、ご主人と一緒に過ごしたい───
僕が願い続けたのはただそのひとつだけ。
それだけを願いながら、僕はとうとう、深い眠りにつきました。
210 :
3/4:2007/07/06(金) 23:54:02 ID:1x0O8Z+H0
どれだけの時間が経ったのでしょう。
ある日、暗闇の中に突然の眩しい光が差し込んできて、僕は目を覚ましました。
そして逆光の中に浮かび上がった人影を見て、思わずガシャリと倒れそうになりました。
そこにあったのは、例えどれだけ大きくなろうとも絶対に見間違えたりはしない、ご主人の姿。
僕は涙が零れそうになるのを必死に堪えながら、大好きなご主人をじっと見つめました。
ご主人は埃のにおいにむせながらもまっすぐに僕へと近付き、
そして僕の体にかかっている埃と蜘蛛の巣を手で優しくはらってくれました。
僕がお友達に褒められるたび、嬉しそうに僕の体を撫でてくれたご主人の手。
その手が、あの頃よりずっと大きくなっても尚変わらない優しさで、僕の体に触れている。
これが夢ではないことを、僕は強く祈りました。
「やっぱ手入れしなきゃな……ああ、チェーンも伸びちゃってるな」
まじまじと僕を見ながら、そんな独り言を呟くご主人。
その声は随分と低くなっていて──そう、ちょうどご主人のお父上の声とそっくりで、
更によくみれば声だけでなく顔も同様にそっくりになっていて、
僕はなんだか可笑しくなってまた少し泣きそうになりました。
「長いことほったらかしで、悪かったなあ」
言いながら、ご主人は僕をまた撫でてくれます。
その目は昔と同じでいて昔よりどこか優しくもあり、
僕は今更、ああご主人はもうすっかり大人になったんだなあと知りました。
とにかく嬉しさを感じるばかりが精一杯だったので、
謝るご主人に返事をすることも頷くこともできませんでしたが。
211 :
4/5:2007/07/06(金) 23:57:03 ID:1x0O8Z+H0
「これがパパの自転車なの?ボロボロだよ?」
「そりゃ、パパがお前ぐらいの頃に乗ってたやつだからな」
ひんやりと気持ちのいい水を体に浴びせてもらいながら、
僕はご主人の声をきいていました。
ご主人の声の合間にはずっと昔のご主人に似たかわいい声があって、
水飛沫の向こうをちらりと見れば大人になったご主人の隣に、子供の頃のご主人の姿──
いえ、大人になったご主人の、お子さんの姿がありました。
「この自転車はパパの宝物だったんだぞ」
「宝物?」
「ああ、親父……いや、じいちゃんとばあちゃんにプレゼントしてもらって、
それからどこへ行くにもとにかくこの自転車に乗れることが嬉しかった」
僕も、よく覚えてます。
ご主人は本当にいつも楽しそうで、僕はそんなご主人を見る事がすごく嬉しかった。
一番の仲良しだった山下君の家に行った時も、お母上に頼まれたおつかいに行った時も、
お父上を迎えに駅前のバス停に行った時も、町を一望できる丘の上の”秘密の場所”に行った時も。
そんないくつもの思い出は、ご主人自身と一緒に僕にとっての宝物でした。
「中学に入る頃にはさすがにもう小さくて乗れなくなったけど……
でも思い出が一番詰まってるのは、やっぱこいつだな」
そして、今のご主人の言葉も、宝物になりました。
212 :
ラスト/5:2007/07/06(金) 23:58:27 ID:1x0O8Z+H0
それから三日後。
ご主人の手で体のあちこち直してもらい色も塗り替えてもらった僕は今、
ご主人が見守る中でご主人のお子さんを乗せて走っています。
ご主人のお子さんはご主人よりも無茶をしないけどご主人と同じくらい元気で、
そして僕のことを気に入ってくれたみたいです。
僕は今また、昔みたいな幸せを噛み締めています。
「転ぶなよ!」
「大丈夫、見て見てパパ!手ばなし乗り!」
「ちょ、危ない!危ないから!」
……やっぱり、無茶するところも昔のご主人と同じかもしれません。
だけどそれも含めて、僕は幸せです。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オジャマシマシタ
レス分割数まちがい、失礼しました
>>212 凄くぐっときた
大事にしてくれるご主人様で本当によかったね…
>193
ちょうど購入直後で二次のなさにorzしてたところにktkr
うまく言えないがありがとう!萌えた
>>206 もしやかの有名な二人がモデルか?w
今更ながら最近攻が気になってきたとこだったんだ。
ありがとう。
>212
全俺で萌え泣いた。・゚・(ノД`)・゚・。
GJ
祭後が奈落に見えてびっくりした
いやしかし良い夢だった801的に
あ。ここチラ裏じゃない…
222 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 08:20:32 ID:1sT+8o00O
>>206 >>216 対象もお前らも未成年だろ
消えろ
死ね
巣穴でも憚られることをやったんだから張り付けまわるからな
何が実在する〜だカス
つぶ厨の薄っぺらい免罪符にも吐き気がするわ
>>222 あなたの意見ももっともだけど
張り付けまわるからな>っていうのは違うんじゃないの?
数字板で楽しむ物を外に出す理由にはならないよ
>>212 うまいなー!じいんとした。・゚・(ノД`)・゚・。
こういう話好きだー!!
224 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 11:05:04 ID:1sT+8o00O
>>223 そもそも
>数字板で楽しむもの
じゃないから
>>224 楽しむものじゃなくても、数字の人間でさえ嫌な思いしたものを
あちこちに貼って一般人を不快にすることもないでしょうよ
226 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 11:11:11 ID:1sT+8o00O
>>223が擁護する価値もないオナ文だしw
厨だらけの携帯サイトでもやれば?w
>>226 どうでもいいが、IDがものすごく惜しいな
もうちょっとで801なのに……
228 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 11:15:07 ID:RAxhDtsd0
野球板にすっげー張られてるよwwww
ホント死ねよ
>>212 感動したー・・・
ありがとう。
数字板に埋もれさせとくのもったいないなー
>>226 私怨?
私にそこまで絡んでくる理由はなに?
ここのものを外に出されると
ナマモノを棚で楽しむこともあるんだからやりにくいよ
232 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 11:34:57 ID:1sT+8o00O
私怨だろうとジャンルの害虫だろうと痛さ同等だろうと構わない。
ここまでやらないと解らないのが斎藤ヲタ田中ヲタなんだよ。
ナマモノジャンルがやりたい奴らがここに居たいならこのヲタだけは叩きだせよ?
こいつらよそからパクり貼付けなんか当たり前の乞食なんだから。
文句なら気違い
>>206や馬鹿
>>216にどーぞ
>232
甘いな。どこまでやっても分からない、痛い目見たら私怨するのが真性厨。
斎藤田中カプヲタが基地外なのは去年から
この板にも専用スレあったんだよ
あまりに迷惑だから追い出された
1年たって痛さが倍増してる・・・・・
>>232 単にこのネタに便乗して構ってもらいたいだけなんでしょう?遊んで欲しいんでしょ?
喜々として飛びついて来るなんて、ほんとに堪え性のない子だね。
息荒くしちゃってまあ…はしたないねえ
236 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 13:03:55 ID:1sT+8o00O
つ鏡
237 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 13:07:31 ID:1sT+8o00O
>>206自身が出て来て謝れ!卑怯者w
アテクシの書いた文の感想wktkで覗きに来てんだろ?
文才ないから早く厨ジャンル見つけて消え去れ!!
238 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 13:13:56 ID:pPBc8S2NO
そうやって構うから調子に乗るんじゃないの?
投下スレに投下するなとか言ってる基地はスルーすれば?
その構いっぷりが故・鬼畜スレみたい。
イタイよ。
239 :
206:2007/07/07(土) 13:21:39 ID:62UQblOq0
なんで謝んなきゃいけないの?pgr
すまん、何をどう争ってるのか分からんので誰か三行でまとめて
>>241 バカが3人紛れ込んでる。
1行で十分。
携帯厨
三文字。
えーとごめん、じゃあこれからも
>>206の、というかこのネタの801は
ここでは歓迎、ということでいいのかな?
なんか貼られてるようだけど・・・orz
246 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 15:02:05 ID:1sT+8o00O
>>241 未成年素人で801
実在とは関係ないもんミャハ
バカがマンセーして擁護
野球板で読んで吐いた
勘弁
ここは何でもあり
すべてはネタだ
以降議論がどうしてもしたい人は>2よく読んで該当場所でドゾ
素材云々より文章全体が気持ち悪い
250 :
風と木の名無しさん:2007/07/07(土) 16:05:53 ID:1sT+8o00O
>ここは何でもあり
>すべてはネタだ
はぁ?
自省出来ない欲求不満婆が未成年相手にシコってんのが
ネタの一言で片付くと思うなよ。
社会の屑が思い上がるな。
>>250 それを他所に広めた愉快犯が何をおっしゃいますやら
>>ID:1sT+8o00O
お前もいい加減にしろ。
書いた奴も糞だが
一般板に汚物を貼りまくった奴も糞
まとめて逝け
携帯厨NG登録しますた
弟の鬼畜攻め注意。暴力の嫌いな方はご遠慮ください。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ ナガレヲブッタギッテ オオクリシマース!
とある公園で起きた、不可解な事件。その犯人がついに逮捕されたらしい。
なんとも合理性に欠けた被害者の行動、矛盾をはらむ目撃者、そこにある必要も無い第二の凶器。
そんな状況下で逮捕される「犯人」とやらに、いったいどんな意味があるというのだろう。
顔にこそ出さないが、僕は警察の無能を憂いた。腐った司法に注目の集まる今、誤認逮捕は格好の餌だというのに。
カツンカツンと音を立てて取調室への廊下を歩く。無能のうちの一人が煩くまとい付いて来て、僕は歩調を速めた。
「検事。容疑者は犯行こそ肯定しておりますが、今現在とても冷静に話の出来る状況では」
「ふうん?」
「キタキは興奮しています。家族に会わせろと。否、父親からの面会は拒否しているのですが」
「なんだ、子供みたいな奴だね」
「19歳です。」
「ははっ、子供か!」
下らないな。だだをこねる子供に手を焼く大人たち。そこに絡む一つ命の終わり・・・歌に出来そうな混沌だ。そこに愛があれば。
なおも喋り続ける制服を片手で制して、取調室のドアを開く。
既に居た長髪の女性警察官が、「話にもならないわ!」といたく憤慨しながらすれ違っていった。挨拶も無しに。
「こんにちは、気分はどうかな?」
返事はなく、返ってきたのは鋭さに欠ける童顔からの視線だけだった。
「キタキ、タキタ‥‥アルバイトをいくつか経験して、現在は家事手伝い。高校は出ていない、ね。」
「‥‥あんだよ、文句あんのかよ」
「そこへ来て殺人事件か。ご両親は悲しんでいるだろうね。どうかな?」
「し、知らねえよッ!」
ごく簡単な揺さぶりで、眼前の少年の瞳は微かに潤む。怒りか後悔かはわからないけれど、大きな感情のふり幅。
成る程供述の通り、『カッとなって殺した』に有りがちな人物像だ。
しかし、そうだな。そんな風に人を傷つける子供は。往々にして素手や鈍器、刃物など、直接その手にかけたがるものだ。
だからこそ殺人未遂にとどまる案件も少なくないし‥‥彼も、また。
人一人を殺す度量が伺えない上、銃などといういわば『間接的な制裁』に甘んじるほど物分りが良さそうには見えなかった。
「正直に言うとね、タキタ君。僕は、君が犯人だとは思っていないんだ。」
「‥‥あ、あァッ?!」
「あまり大きな声じゃあ言えないんだけどね。これ以上警察との間に溝を作りたくは無い。
‥‥けど。君の身柄と引き換えに真実を諦めることに、僕は納得しない。」
「意味がわかんねえよ、フツーに喋れテメー」
「君が庇っているのはいったい誰なんだ?そう聞いているんだ。」
「こ、殺したのはオレだ!あんまりフザけてんじゃねぇぞ!!」
後ろ手に手錠をかけられたまま、思い切り机を蹴り上げる。その音に反応した警官二人が瞬く間に飛び掛り、
少年は悪態をつきながら床へと縫いつけられた。抵抗をやめない彼に据えかねた一人が、遠慮無しに彼の頬を打つ。
「がッ‥‥ざ、っけんな!手ェ外しやがれ!糞ッ。」
「彼を放してやってくれないか。乱暴はよくない。相手は子供なんだよ」
「子供扱いすんな!糞ヤローども‥‥は、放せよォ!!」
警官たちは僕の声にさっと身を引く。彼は床に転がったまま、酷く頬を腫らすさまが哀れでならない。
そう年も変わらないはずなのに、なんとなく弱いものを苛めている気持ちになってしまう。そういうのは好きじゃないんだけどな。
痛々しい頬に慈しむ気持ちで手を伸ばす。
「怖がらなくていいよ、正直に話して欲しいだけさ。悪いようには・・・」
「ッ!」
噛まれた。
少年の、なんとなく小動物然とした見てくれに騙された。というか、少年の行動は間違いなく、人を怖がる野生動物のそれだ。
「痛いな‥‥」
幸か不幸か傷はつかなかった。僕の自尊心以外には、だけど。
「ごめん。彼と、一対一で話をさせてくれないかな。人払いをして欲しいんだ」
人の良さそうな(勿論、兄貴譲りの紛い物の)笑顔を警官に向けると、訳知り顔で下卑た笑いを浮かべて、敬礼を返して身を引いた。
少年は状況の移り変わりに目を見開き、カチリと鍵のかかる音に小さく肩を震わせる。
「大丈夫、鍵は僕が持ってる。出ようと思えば出られるさ」
「な、なんなんだよ‥‥」
「君には、謝らないといけないな。」
左の頬を床について縮こまる少年の肩を掴み、乱暴に仰向けへと転がす。
ばっちり僕と視線が合って、見下された状況に、彼は不服そうに唸った。
「この姿勢だと手が痛いだろうこと。‥‥と。僕が、君を少し見くびっていたこと。」
「っは、オレをナメんじゃねえ!」
先ほどまで展開についていけず不安の表情を隠さなかった少年は、僕の謝罪を受けて鬼の首を取ったように声を上げる。
「そうだね、この状況で変わらず啖呵を切れるのは生半可な強がりじゃできないな。」
それがあまりにも幼くて、僕は少し笑ってしまった。けれど、彼はそれには気づかずに、皮肉を賛辞と受け取ったようだ。
「それだけじゃない。これは経験則なんだけれど。人間って言うのは、そう長い間嘘はつけない。」
「あァ?」
「少し難癖を付けられれば、逃げにまわるものなんだよ。それを君は、真っ向から嘘を突き通す。」
「嘘じゃねえ!殺ったのはオレだっつってんだろーがッ」
「その嘘にどんな意味があるのか、その忍耐は誰のためなのか。僕には判らないけれど‥‥」
声を荒立てる彼のTシャツの腹を、一息に捲りあげた。
突然の冷気に、組み敷かれた少年は声にならない悲鳴を上げる。
「僕は真実を見つけたい。そのためには、手段なんて選んではいられないさ。」
鮮やかな上着とシャツを後ろでの手錠周りに丸め込み、外気に触れて鳥肌を立てる少年の肌に下を這わす。
拘束された手を後ろに、反らせた胸のラインが年相応の若く健康的な性を感じさせる。
臍から真っ直ぐに舐め上げ、鎖骨に歯を立て、右胸の飾りへと降り。
「な、ん‥‥!テメ、やめろッ」
「キミぐらいの年なら、コッチの方面には誰だって、堪え性がないものさ。」
少年は何やら悪態を返そうとしたらしい。けれど、舌先で突起を押しつぶせば、びくりと一つ身体を揺らして息を呑んだ。
「ハジメテかい?」
「へ、変態ヤロウ‥‥!!」
身を捩り、空いた脚で僕を蹴り上げようとする下半身を左手で押さえつけ、右手でベルトを引き抜いた。
一挙一動に大騒ぎしていた少年も、両の乳首を苛めてやるうち切なげ声が混ざり、
その声色に自分でも驚いたのか、ありありと羞恥に顔を歪ませて押し黙った。
「今さら我慢しなくたっていいさ。声なんか最初っから筒抜けだ。」
「‥‥‥ッ!」
ベルトを抜いてしまえば初めからゆるりとしたジーンズは簡単に脱げ、
今に僕に一撃を食らわせてやろうとひくひく動く右足に辛うじて引っ掛る。
下着の上から股間に手をやれば、上半身の悦からか、それとも一重に激昂から来る興奮なのか
彼の自身は微かに熱く芯を作っている。
「期待しちゃったかな。」
「な、‥‥ひ!んッ」
やんわりと揉んでやれば。懸命に両足を閉じてそれを阻むも、自身の反応に比例して力の抜ける下肢。
「や‥‥てめ、ひっ、やめろって‥‥!」
「鏡が無いのが残念だよ。そのとろんとして厭らしい顔を見せてあげたんだけれど。
どうだい、随分気持ちが良さそうだけど、本当は君は嫌なんだろう?」
「い、嫌だ‥‥!」
「はしたない身体だなあ。いいよ、やめてあげても。そのかわり、真実が知りたい。」
「‥‥は、あ。」
「庇っているのは誰だい?」
眉尻を下げ涙をこぼしていた少年は、僕の言葉に平常を取り戻し、挑むように睨み上げる。
「殺ったのはオレだ、オッサン。」
「‥‥おもしろいね。」
「嫌じゃなかったのかな?」
「へ、風俗にでも行ったと思えば得じゃねーか!
目え瞑って美人の姉ちゃんでも思い浮かべてやんよ、ざまーみろ」
「見るべきは君の様だと思うけどね。」
前戯はおしまいだ。下着をひき下ろし、張りのある内太股を痛いほどに握り締めると無理矢理に担ぎ上げる。
「うあ‥‥ッ?!」
前触れ無しに指を二本、無理矢理にねじ入れて中で開いてやった。
「ぎゃ、あ、あァッ 嫌、ったぁ‥‥‥‥!!」
「今から男に犯されるわけだけど、目を瞑ったままでもいいかな?」
「嫌、や、抜け、テメッ‥‥痛い、いたいぃっ」
無論少年の事情などお構い無しに、ギリギリまで引き抜き挿しいれる。少なくとも、もう少しの余裕が欲しい。
「男の子が簡単に泣くものじゃないよ。君ほど忍耐強ければ、きっと耐えられる」
「いやだっ‥‥!」
「それに君は、いくぶん厭らしいから。意外と楽しめるかもしれないよ。」
粘った水音が取調室に響く。抵抗も微か、嗚咽を漏らして頭を振る少年の姿は、僕一人には勿体無いほどの壮観だ。
もう、同情は無い。彼は犯罪者だ。追い詰められた野性が、身を挺して何かを守ろうと。
そこにあるのは、さぞ美しい愛だろう。けれどそれが、僕の。真実の。邪魔をするならば。
「そんなものは、必要ないのさ!」
ズボンの前を空け、硬くそそり立った僕自身で少年を穿つ。
「ッあ゛あ゛あああああぁぁぁっ‥‥‥!!」
ぎちり、括約筋を押し広げる嫌な音がして、相当の痛みを感じた少年の膝ががくがくと痙攣をする。
そんなものは気にもとめずに腰を突き動かす。何、構わないさ。痛みなんて快楽で誤魔化してやればいい。
すっかり縮こまってしまった彼の前を擦り上げ、対応してひくりひくりと締め上げる後ろの感触を楽しむ。
「っあ、ひい、やだ。いやだ、あぁうっ やだッ」
若い彼はすぐさま力を取り戻し、蜜をこぼしながら震えた。
「君もそれなりに楽しんでいるみたいじゃないか。」
腰を一点に打ち据えれば、体中を戦慄かせて僕の自身を食む。コッチの才能のある方だったのかもしれない。
「厭らしいね‥‥もう一度言おうか。『ご両親は悲しんでいるだろうね』」
「うあ゛っ、や、」
「申し訳ないと思わないのかい?馬鹿馬鹿しい理由で、こんなところへ来て。僕にこんなことをされて。」
「ひ、やめて、‥‥ごめんなさ、いっ、やめ‥‥ッ」
少年の自身が大きく脈打ち、後ろが痛いほどに窄まる。信じられないことに、彼は絶頂を迎えようとしているらしい。
「それで悦んでいるんだ。少なくとも、君の身体は!」
「‥‥‥‥‥ごめん、ごめ、 ミナミ、ちゃ‥あ‥‥っ!」
どくん。
僕の手の中に白濁を吐き出し、反対に彼の中は僕のそれを飢えたように吸い上げる。
信じられないな。こんな風に抱かれて、よくもまあ。
名残のようにいまだ震える彼の身体を無理矢理にゆすり起こし、問う。
「今の名前は?」
「嫌だ、違う!違ぇよ、オレが‥‥!!」
「ああ、いいさ。これだけ頑張ったんだ。君を信じる。殺したのは君なんだろ?」
「そう、オレだ。オレ‥‥」
「ね、今の名前は?」
「ごめんなさい、ごめんなさい。嫌だ、違うんだ‥‥っひ、いぅぅ‥‥」
それきり、話にならなかった。発作的に泣きじゃくり、うわ言のように謝罪を重ねる。
困ったな、やっと掴んだ手がかりなんだけど。
一人頭をかかえていると、背後でドアがノックされた。
「はーい?」
「あの‥‥検事。弁護士がキタキとの面会を申請いたしまして」
「そう、追い返して。まだとり調べの途中だよ」
「はっ!」
「‥‥弁護士、ご両親が?」
「いえ、キタキの恋人と思われる女性が依頼したそうです。」
「ふうん、恋人‥‥‥」
僕の中で真実への道が一本につながる。見える向こう側。
今回もやはり上手く行きそうで、僕は小さく笑んでから、震える少年の身体に上着をかけてやった。
今、そしてこれから。重なる悲劇が痛いほど似合う魅力的な泣き顔だ。
(君には悪いけれど、僕は真実を見つける。君がどれだけ必死に邪魔しようと)
『ミナミ』と言うのか、わざわざ関係者としてしゃしゃり出てきたのなら都合がいい。
手段は選んでいられない。彼の意に沿って彼を告訴する。その折、証人としてでも引きずり出してやればいい。
全て筋書き通りに事が運ぶだろう。その先に‥‥‥
彼は泣くだろうか、笑うだろうか?
そう言えば一度も笑顔を見ていないことに思い当たり。僕は彼への興味を深めた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オメヨゴシシツレイシマシタ
弟が本当にこんな奴だとは思っておりません。弟の方向に向かって謝罪。
>>261 鬼畜弟、考えたことなかったけど、
愚痴ってるばっかじゃない弟も萌。
新境地ありがとう
>>206 凄く萌えました…エロサイコー!ゆう可愛いぬ
また書きに来てくださいね
安置は今日の彼の活躍に嫉妬して暴れてるだけですよ藁
蒸し返して喧嘩売るとまた馬鹿が他所に持ち込んで暴れるだけじゃないのか…
>>264 わざとじゃないか?
そしてそう書くおまいさんがさらに煽ってることに気付け。
それとも自演なのかな。
萌えは萌えでそのままでいいし、ここはそういう板でスレじゃないか?
>>261 GJ!幾ら探してもなかったタキタ受けがまさかここで読めるとは思わなんだ
追い詰められてすすり泣くタキタがいい。4での最愛キャラだったからテラモエス
最近の流れに荒み気味だった心が潤いました。ありがとう。
>>261 キタキタかわいいよキタキタ
鬼畜弟にも開眼したありがとう
>>266 最後の一言は余計だと思う
>>261 4であまり萌えを見いだせなかったんだけど凄い萌えた!GJ!
もう1回4プレイし直そうかな。
>>267 キタキタだと腰みののオヤジが脳内で踊りだすので、勘弁してくださいw
>>261 タキタ愛!禿げしく愛!
ありがとう。新しい世界が広がった
>>269 うは、スマソw
二人の絡みを踊りながら見守るオヤジもありかなと思ってしまったのは秘密だ
>>212 前に投下された宇宙物を思い出した。
いい
>>212 GJ!こんなにも健気でいじらしい自転車はじめて見た(*´д`)
>>ID:1sT+8o00Oの狂いっぷりは、最近公スレで無関係な人に散々因縁つけて水差ししてた厨だな?
文体が同じだ
そう思うならスルーしなさいよ。
>>2嫁
推測もそこでご勝手に。いい加減ジャンルの恥。
278 :
1/2:2007/07/09(月) 23:23:26 ID:l+BzJFPP0
ギャグ日スレ
>>458 つまんない話なのに長くなっちゃったけど
「太子のノーパンはただの趣味なのかそれとも何かエピソードがあるのか」は
きっと太子は毎日寝物語にこんな話を聞かされてたんだよ(20代後半頃)
昔昔隋と言う国に、一人の青年がいました。
彼は何の前触れもなく突然人体が発火してしまうと言う奇病を持っていました。
不思議な事に、全身がどんな業火に包まれても、彼自身の体には火傷跡ひとつ残らないのです。
しかし、衣服に燃え移った炎からは火傷を負ってしまうのでした。
しょうがないので、彼は幼い頃から常に全裸で暮らしていました。
山奥の小さな村で皆顔見知りでしたので、彼を憐れむものこそあれど笑うものは一人もいません。
さて、この田舎の辺鄙な村に、十数年ぶりのお客さんがやってきました。
宮廷に勤める偉いお方が、旅の途中に馬がケガをしたのでしばらく泊めてほしいというのです。
村人は快く迎え入れました。
ところが、偉いお方は誰にでもお優しく接するのに、なぜか青年を見るときだけは死んだ魚のように濁った目でちょっと微笑みます。
その目を見ていると、心の底から何か不思議な感情が沸々とわきあがってきて、ついモジモジしてしまうのでした。
そんなある日、青年は偉い方と村人の会話を通りすがりに聞いてしまいました。
偉い人「あの青年なに?変態?」
村人「はっはっは…まあ可哀想な子なんですけどね、客観的に見れば変態ですよね。あの全裸モジ。」
青年「…・・・・・・・!!!」
そうだ、なぜ僕は今までどうして平気で全裸だったんだろう。普通、服って着るもんだろ。
思い返せば騎馬戦で僕の下にいたみんなはどう思ったんだろう…
集合写真を撮るとき僕だけいつも別段背も高くないのに最後部列だったのも…体育委員なのに朝礼台の上でラジオ体操しなくてよかったのも…
全裸でいる事が急に恥ずかしくなったので、青年はとっさにそこに干してあったパンツを履きました。
279 :
1/2:2007/07/09(月) 23:29:24 ID:l+BzJFPP0
「キャーッ下着どろぼーッ」瞬間、窓から顔をニュッと出し老婆が叫びました。
「え?いや…ちが…まったく…」
青年はパンツを履いた事がなかったので、白ブリーフと白綿パンの区別ができなかったのです。
「いやー痴漢よ強姦魔よおおお!私と間接的にでも一つになりたかったんでしょ!このイヤらしいドすけべがっ!わさびっ」「ちょっそんなつもりは微塵も…」
騒ぎを聞きつけて、村人が集まってきました。
「ええっあの婆さんに?!」「ホントだ!婆さんのパンツ履いてるっ」「うわっマジかよ」「ついに…」「やっぱり…」「ワーワー」「へ・ん・たい!へ・ん・たい!」
青年をもう変態と決め付けたような怒号が飛び交いました。その圧倒的な勢いに、青年にはもう言い訳も何もどうすることもできません。
「そんな…違うよ…皆信じてたのに…そんな目で僕を見てたとは!ぅぅぅーあーもう恥ずかしすぎてこのまま死んでしまいたい燃えろ俺の体よー!」
ボッ!
あっという間に青年の全身を炎が包みました。
青年「あちっうわなに?はっそうかパンツ履きっぱなしだった!婆さんの綿パンが燃えてる!
そんで綿パンが僕の大事な部分を炎♪体♪焼き尽くしてえなりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい…」
憧れのSM@Pの歌と自分の状態をかけた歌をちょっと歌えた満足感に浸りながら、
薄れ行く意識の中、偉い人のどんよりとした目がかすかに笑みでゆがんでいるのを見ました…
見るも無残な最期でした。
大暴れするものだから、パンツから髪の毛に火が移り、やがて全身黒焦げになってしまったのでした。
仲間だと思っていた人たちの優しさに包まれた毒、裏切り、婆さん痴漢容疑の屈辱、偉い人の軽蔑と愉悦の瞳…
壮絶な最後だった事でしょう。
パンツさえ履いていなければ…全裸であっても心は錦であれば…
ああパンツ、パンツ…パンツの悲しいお話でした
太子「パンツこえええええええええ!」
日和読んでないけど3回は麦茶吹いたwwww
返してwwwwww
>>278 ちょうどさっきまで日和スレ覗いてたw
バロスwwwそりゃはかなくなるわw
今、はじめてこの言葉が言える。
>279の才能に嫉妬。
こんな話、考えてみたい。
285 :
風と木の名無しさん:2007/07/10(火) 00:39:43 ID:LA4r+la9O
>>278 せっかくの投下なんだからテンプレ使おうぜ
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ アッ消シワスレテタ ソファーデ寝テル太子ガ泣イテル …クククッ
| | | | ピッ (・∀・ ) オッサンノクセニマッタク…
| | | | ◇⊂ 芋 ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
週刊飛翔のgo田goのカリスマ風紀委員とツッコミ主人公の小話。
今週号があまりにも前ネオなので、うっかりやった後悔はしていない。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
授業中、ピノちゃんを見ていて気づいたことがある。
真っ直ぐに伸びた姿勢、可愛らしい紅色の頬。
何をとっても、好みだと思う。
―でも、唐突に気がついてしまう。
その視線の先の人物がスギゴエだということを。
そういえば、スギゴエが何かネコに対してリアクションを起こすたびに、ピノちゃんは怒る。
…それって、つまり。
誰だって、そりゃそうだろう。
顔も良くて、成績も良くて、ストーカーだけど、女子には優しいスギゴエの方が、平凡でつまらない平均点以下の自分より絶対にいいに違いない。
馬鹿だなぁ。
そんなことにも気がつかないで、今までピノちゃんに恋してて。
本当に馬鹿だ。
凹む。
誰にも気づかれないように、教室をするり抜け出して。
幸いゴウはネコと楽しくおしゃべりをしていた。
使われていない旧校舎の一番古い階段の、屋上へ続く踊り場。
そこが、俺の居場所だった。
アサイチで買ってきたジャンプを読みながら、イチゴ牛乳を飲む。
至福の時間ってこういうこと?
失恋したばかりなのに、ジャンプを読むだけで少し気が楽になる。
しかも、ここには誰も来ない。
こんな場所に来る物好きがいるはずも無い。
望んだ筈の、非日常は突然にリアルになって、淡い恋心を打ち砕く。
俺が何をしたっていうんだ。
確かに、何も無い人間だけど、せめて恋ぐらい好きにさせてくれたっていいじゃないかと、思う。
思って、神様なんて、本当に何処にもいないのだと再確認する。
不公平で自分勝手で、我が侭な神様は俺には素知らぬ顔をして、通り過ぎていく。
ネコはモデルになれるほどかわいくて、俺は平凡のまま。
何も、何も、無い。
不意に泣きそうになって、堪える。
ああ、このまま一生誰にも思いを伝えないまま、俺の普通の人生は終わっていくのかな。
妙にネガティブになる。
英語の授業はサボった。
ここまで探しにくる人間などいない。
授業開始を告げるチャイムが鳴る。
それを虚ろな耳で聞いた。
探してるかな。
そんなわけないか。
ピノちゃん、ピノちゃん、ピノちゃん。
こんなにも思ってるのに、届くことは無い。
空しさに、潰されそう。
イチゴ牛乳をひとくち。
音一つしない世界。
そう、そのときまでは。
「サボりとはいい身分だな。スドウ」
聞いたことが、あるようなないような、声。
凛とした、はりのある声。
ギシギシと、音のする階段を緩やかに優雅な動作で上ってくる。
眼鏡のフレームがきらり、輝く。
「マエゾノジャクショウ」
カリスマ風紀委員、マエゾノジャクショウ。
豪とネコの馬鹿っプルが風紀を乱すとして、やってきて何故か、エロ好きを明かされ、挙句にエロ方面に全力疾走中の、前園。
ちなみに、初対面で蹴られた。
少し身構えていると、ジャンプを取られた。
「な、何、なんですか」
「ジャンプを読もうと思って」
「前園もサボり?」
「ああ。古文がだるいから抜けてきた」
「風紀委員がサボるなよ!」
思わずツッコむ。
前園は軽やかに無視をし、ジャンプのページを進めていく。
「それは無理だな。古文がどれだけ眠いか、知らないから、スドウはそんなことがいえるんだ」
「…そうかも、しれないけど」
ひとりにしておいて欲しいんだけどな。
マエゾノは、それも無視して隣に座り込む。
「妙にブルーな顔をしてるな、生理か?」
「それ、セクハラ!」
「恋の悩みか」
「…」
「悩んでるのか、恋で」
さっき聞いたよ、それ。
あたりだけどさ。
でも、スギゴエと並んでも遜色のない程の美形のマエゾノに恋の相談だなんて、金持ちに金の工面を頼みにいくようなものだ。
要するに、惨めってこと。
「別にマエゾノには関係ないだろ」
「冷たいな、スドウ」
ゴウの一味(?)に入ったマエゾノは、特に機嫌を悪くするわけでもなく、ギャグマンガで笑っている。
その顔もまた美形で腹が立った。
やっぱり不公平だ。
ジャンプなんて、どうでもいいから、マエゾノの前から姿を消したかった。
忍び足で、逃げようとすれば、足をかけられ、簡単に転んだ。
「っ!?い、た…何するんだよ」
「恋の相談に乗ってやろうと思ってな」
「別にいいよ!惨めになる」
「惨め?」
「お前とか、スギゴエとかはいいよ。何でも持ってるし、何でもできる。俺はなんの才能もなくて、何にも持ってない。顔だって並以下だし」
「おいおい、自分をそこまで卑下するなよ、スドウ」
「前園にはわかんないよ、俺の気持ちなんか。いっつもネコの付属品扱いでさ!いつもたいしたこないじゃんっていわれて、いじめの標的になって!バレーにも才能なくて…」
吐き出してるうちに涙が出てきた。
!!!」
マエゾノが呆気に取られたように、俺のネガティブ演説を聞いている。
「今も、いじめられてるのか?」
「ゴウが来た日に、解決したけど…痣とか、まだ残ってる。ゴウ…ゴウがいなければ、ホント、生きてる価値とかあんのかな」
ゴウのツッコミ役として、少しは役に立ってるかもしれないけど。
でも、そんなの誰にだって出来る。
「痣、見せてみろ。酷いんだろ…シャツ、捲ってみろ」
「いいよ、放っておいてくれよ!俺のことなんて!!お前はエロ本でも読んでろ!!!」
腕力で勝てるはずもないのに、ネガティブと涙と惨めといろんなものがミクスチャーされて、訳がわからなくなっていた。
マエゾノに八つ当たりしてるのも、大体分かってる。
でも、ひとりになりたかったのに、その不可領域を侵してきたのはマエゾノだ。
涙とかで、ぐちゃぐちゃの顔のままの俺なんて、放っておいてくれればいいのに。
マエゾノはジャンプを読み捨すてた。
「スドウ。俺は案外、お前のことを気に入っている」
「は?」
「だから、何にも無いとか、生きてる価値がないとか、言うな。…そういう弱い須藤につけ込みたくなる」
「は、え?」
今の、蝿になったな、と思っているうちに、マエゾノに捕らえられていた。
正確に言えば、抱きしめられていた。
「エロ仲間とかとでも、思ってんのかよ!」
腕の中で、そう反論しても無駄なのかもしれない。
いい、香水か何かの馨が、鼻腔を擽る。
「そうだな。そうとも思ってはいるが。別の下心もある」
「何だよ、ネコとお近づきになりたいとか?お生憎様、ネコはゴウに夢中だよ」
昔からそうだ。
回りの男子が妙に優しくなるときは、ネコ目当ての時だ。
だから、マエゾノも―…。
「言ったろう。弱いスドウ―ネオにつけ込みたくなるって。聞こえなかったか」
繰り返す。
壊れたテープレコーダーのように。
「俺は、ネオに―」
「あーあー!何も聞こえない!!!」
ネオって甘い声で呼ぶな。
予測不能の事態に、慌てて火事場の馬鹿力ってやつでマエゾノの腕を引き離して。
「マエゾノは、女の子が好きなんだよな。エロ大好きなんだし」
「ああ。でも、ネオのことも気になる」
「…ネコじゃなくて?」
「ああ。スドウネオが気になる」
「どうして、俺?」
「好きになるには、理由が必要か、ネオ」
「必要だよ。それ大事な要素じゃん」
「ゴウやネコ、ピノたちと話しているお前をみて、無性に苛々した。これって一体なんだと思う?」
「ゴウかネコが好きなんじゃないの」
その展開だけは避けたい。
「俺は…ピノちゃんが好きなんだ」
「そうか。じゃあ、暇つぶしに、付き合え、ネオ」
「何の?」
そっと、触れるような、壊れ物に触れるようなキス。
「は、はじめてのキスはピノちゃんにしようとしてたのに!!」
「そうか。人生、中々思い通りにはならないな、ネオ。ピノとやらに思いが届くまでの暇つぶしを、してみないか」
「はぁ?」
意味が全く分からない。
言っておくけれど、俺は全くノーマルだ。
マエゾノのようにオープンではないが、エロ本だって全部女の子のだ。
「弱くなったところを、狙う悪い風紀委員と気持ちいいことをしてみないか」
「気持ち、いいこと?」
また、距離が縮められて、またキスされる。
今度は、タイを引っ張られて、強引に。
それが、深く甘い、甘い口付けで、蕩けてしまいそうだった。
誰ともしたことのない、キスから始まってしまったこの関係を、どうすべきか、悩む。
―流されてるな、俺。
確実にそう思いながら、マエゾノのキスを甘受した。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
伏せ忘れとか、番号の振り間違いとか、あるよ…orz
初投下なんで、おかしなところがあるかもしれない。
前ネオ、一押しなんだけどな…同士がいますように。
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| 野球。ぬこと熊の若手エース
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| はじまってもない全☆妄想だ
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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ヌードをどう思うかって、わざわざ聞かれても困るんだけど。
現物を見せてくれって、頼んだ覚えもないんだけど。
「……別に、いいんじゃないっすか?」
押し付けられた雑誌を見ながら、適当に無難な返事を返す。女性キャスターに限らず、取材陣なんて結局はネタが欲しいだけで、野球に本気で興味があるやつなんていないんだろうか。
「じゃあもし、やってくれって依頼がきたら」
「断りますよ、恥ずかしいじゃないっすか」
コイツと比較されて見劣りしない男なんて、モデルや俳優にだってそうそういない。
「わーるかったなぁ、恥ずかしくて」
「ぐっ」
後ろから伸びてきた腕に、首をぐいっと締め上げられる。驚いた顔の記者に「借りますね、用あるんで」って、おまえ、どこへ人を引きずってく気だ。
このまま人気のない所に連れ込まれるかと覚悟したが、オールスターの会場、東北のスタジアム内はどこもかしこも人がいた。それでも人気の薄い外野まで来て、奴はようやく腕をほどいた。
「……っあああ、喉痛いじゃんか。何すんだよいきなり」
「うるせえ。人のことベラベラ喋りやがって」
「聞かれたからだろ」
「ムカつく」
それって俺にはどうしようもない事じゃないか? 言い返したら泥沼になる気がするから言わないけど。
「それで、なんだよ用って」
「別に」
「はあ?」
「別にねえよ。おまえが人のことベラベラ喋ってたから、ムカついただけ」
「おまえな……」
こいつの先輩投手じゃないが、腹に一発入れてやろうかと、拳をふるう誘惑に駆られる。
傲岸不遜なふてぶてしさがむやみやたらとよく似合う、この良すぎるツラ以外なら、ファンの女から呪い殺されることもきっとないだろう。
いや待て、肩や腕だったらこいつのチームの監督と選手に撲殺される。それでいうなら背中とか腰とか膝とかも……
「内転筋はまあ、こいつの場合はいいとして。やっぱり腹か、でもオリジナリティがなぁ」
「なにブツブツ言ってんだよ」
「いやちょっと」
ちょいちょいと指で招く。ホームベースやベンチの周囲に集っているカメラなんかに背を向けて、ぼぐっと一発腹に入れる。
「……っぐ。てめ、なにしやがる」
「なにっておまえ、こないだの試合で俺から勝ち運奪ってったくせにそういうこと言うか?」
しかも直接対決の最中に。まあ勝ったからいいけど。
「てわけで、返してもらうぞ俺の勝ち運」
じゃ、と右手をあげて、ホームに向かって走り出す。
「待ちやがれっ」
「だーれが待つか」
呟いて、速度をあげる。ベンチ近くでカメラがこちらを追っているのに、後ろのアホははたして気づいているんだろうか。ちらっと後ろを見ると、まったく気づいていないというか、イケメンが凄むってあれだな、怖いな。
「あー。俺が騎士だったら泣いてるな」
まあ俺も、お立ち台パフォ得意じゃないけど。っていうかとっとと終わらせて、帰って寝たいとか思うけど。
「待てっ」
「うゎっ」
後ろから振ってきた腕を慌ててかわして身構える。おかしいな、走りこみの量なら、俺の出たトコより激しい高校なんてそうないんだけど。
「ふっふっふ、って、おまえ……なんだよその悪役笑い」
「うるせえ」
美形ってトクだな。罵声口走ってもサマになる。というかそうか、こいつ195cmもあるから、俺より足が長いのか。
同じ185cmだったとしても、負けてただろうなんて言わないぞ。
向かい合って睨みあう。目線が俺より上なのが、ほんの少しだけ気に食わない。
「あのさ、一つ言っていいか」
「言えよ。聞いてやるかは別だけどな」
「はいはい。今、おまえの後ろにな……」
「ぅわっ」
覆面した悪役マスコットが膝かっくんしようと近づいてるって、言うのちょっと、遅かったか。
「GJ」
奴にプロレス技をかけようとしているお祭りモードの着ぐるみに親指を立てて、俺はそこから歩き去った。
「まったく。欲しいサイン集めきってないのに」
交遊交流できなきゃ、わざわざ出場した意味ないだろう。
あいつとなら、いつでもメールもジャレもできる。つーか夜、飲みに行く約束してるの忘れてるのか? それとも友達いないのか?
「このクソ鳥、放せっ」
しかしあいつ無駄に熱いな。お立ち台で歌う日も近いんじゃないか。
メジャー帰りの去年までいた人のせいか、チームカラーに染まりすぎだと、俺はひょこひょこ歩きながら、締められた首をぐるりと回した。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 無意識ツンデレ萌え 吐き出してスキーリ
| | | | ピッ (・∀・ )
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こんなにも熊18の関西弁が聞こえない小説は初めてです。
新鮮ですね^^
305 :
1/3:2007/07/11(水) 18:40:49 ID:FbL8ADqW0
『師匠シリーズ』より ウニ×師匠 エロあり
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
大学時代、サークルの先輩にオカルトの神のような人がいた。
その人に会ってやたら霊体験にあってきた俺は、オカルトにどっぷり浸かった学生時代を送っていた。
半ば畏敬、半ば馬鹿にして師匠と仰ぐその人は、今日も心霊スポットに連れまわしては、怖がる俺を見て笑っていた。
そろそろ寒さの強くなる、晩秋の頃だったと思う。
師匠のボロい軽四に揺られながらアパートに戻ると、運転席の師匠に『今日は泊まっていけ』と言われた。
相変わらず鍵をかけないドアに無用心だ、などと思いながら部屋に入ると、ズボンの上からそっと股間を撫でられる。
ギョッとして師匠の顔を見ると、
「ビビって興奮したろ」
と妖しく目を光らせて笑っていた。
「最初から、ヤる気でしたね?」
観念してため息をついた。
「怖がらせてからの方がノリがいい」
自分の性欲の為に俺を引きずりまわしていたのか。
腕が首に回され唇を噛まれた。
その一方で、ちゃっかり俺のズボンを下ろしそこを扱く師匠の器用さには舌を巻いてしまう。
306 :
2/3:2007/07/11(水) 18:42:59 ID:FbL8ADqW0
パサついた短い髪を掴んで跪かせると、股間に顔を押し付ける。
俺が何も言わなくても、師匠はそれを咥えた。
暗闇でギラつく目は、いつもと違う光で輝いていた。
普段捻くれたこの人もこんな時は素直に従う。妙な優越感。それ以外は考えないようにする。
「後ろ向いて。ジーンズ下ろしてください」
「ん」
素直過ぎて怖いくらいだった。
畳に額を擦りつけながら、師匠の尻がこちらに向けられる。
「あ、ゴム……」
「なんか言いました?」
口に含んだ指をそこに入れると、言葉はすぐにため息になった。
中をかき回すように指を捻ると、普段は聞けないような声が聞こえる。
抜いた指の代わりに自分のものを宛がい、根本まで埋める。
息を吐いてゆっくり腰を動かせば、アパートの壁を突き抜けるような声が挙がった。
「そんな声だして……聞かせたいんですか」
「んんん……っ」
師匠が自分の指を噛もうとするので、手首を掴んでそれを制する。
もしかしたら、聞かせたいのは俺なのかも知れないと思った。
師匠の指を舐めると、香ばしいタバコの匂いがした。
307 :
3/3:2007/07/11(水) 18:45:20 ID:FbL8ADqW0
共同の水場にあったたらいに水を汲み、師匠の部屋へ向かった。
「そんな格好してたら、風邪引きますよ」
部屋の真ん中で寝転ぶ師匠は、タバコをふかしている。
しぼったタオルで師匠の尻や背中を拭いていると、冷たいと頭を叩かれた。
「わがまま言わないで下さい。あそこ、お湯出ないんですから」
タオルをすすぎ、今度は自分の身体を拭く。風呂もないボロアパートでは、不便だがこうするより仕方がない。
メガネを外し顔を拭っていると、視界の隅に青白い人影が見えた。意思の感じられない表情で、ぼんやりと部屋の隅に立っている。
俺が固まっていると、ジーンズをはいた師匠が押し殺した笑い声を立てた。
「すごいな、性少年」
「……もしかして、さっきのとこからついてきてました……?」
耳鳴りも圧迫感もないから、害のない浮遊霊の類だろう。
まるで気付かなかった。
「せっかくだ。もっかいこいつに見せてやろう」
俺に持たれかかるように肩を組むと、師匠が耳元で囁く。
「……勘弁してください」
俺はひどく情けない気分になりながらも、その言葉に逆らい難い魅力を感じていた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
めちゃくちゃ好きな二人が書けて幸せでした。
お邪魔しました。
>>297 信じられない程萌えた…。ありがとうございます。
何回も読み返しましたww
>>305-307 萌えました(*´Д`)ハァハァ
オカ板怖くて入れないんだが、棚にうpされる「師匠シリーズ」が萌えすぎて
恐怖すら凌駕してオカ板にダイビングしそうだw
>>297のおかげで前ネオに目覚めた。
萌えをありがとう。
311 :
デコ×警部補:2007/07/12(木) 01:58:41 ID:USLpBJYD0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 某黒ずくめの警部補受け
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| デコの巡査×警部補
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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「なってないよ、君」
いきなりそう言われて、I泉はぎくりとした。
隣には、気怠げに長髪の男が横たわっている。I泉の上司である。
「……な、なってないって……なにがですが?」
おそるおそる尋ねる。
「ベッドマナー。最悪だよ」
上司はじろりとI泉をにらみつけた。
「前技は中途半端だし、入れてからはあっという間だし、終わってからもなんかもぞもぞして落ち着かない。誉めるところがどこもないよ」
情事が終わったあと相手を罵倒するのも、ベッドマナーとしては最悪ではないのか。そう思ったが、口に出すのはやめた。この上司に口で勝てるはずはないのだ。
上司は、寝返りを打ってためいきをついた。
「腰が痛い。君が無茶をするからだ」
「……すいません」
理不尽だ、と思いつつ謝る。
たしかに自分はセックスが上手いとは言えない。二回に一回は上司より先にイッてしまうし、額をはたかれて「へたくそ」と言われることもしばしばだ。
でも、今日はそれでも上手くやったと思っていたのだ。
上司は今までにないほど乱れたし、色っぽい声もたくさん聞けた。ちゃんと、彼がイクまで我慢できた。それなのに。
一応、抗議してみる。
「でも、F畑さん、声出してたじゃないですか……」
「声? 声くらい出すよ。声出しちゃいけないって言うの?」
「いや、そういうことじゃなく……」
やはり口答えするんじゃなかった。I泉は泣きたい気持ちで毛布を被った。
だいたい、この上司は仕事中も横暴で理不尽なのだ。たしかに有能なのは認めるけど、自分を苛めて楽しんでいるとしか思えないことも多い。
なぜ、こんな男とベッドを共にしているのか、自分でもよくわからない。
だが、彼に逆らいがたい色気があるのも事実だ。今日も、約束もなくI泉のアパートにやってきたかと思うと、玄関を入ったところでいきなりネクタイを引き寄せられて、キスされた。それだけで下半身に血が上って、わけがわからなくなってしまったのだ。
こういうのは、セクハラとは言わないのだろうか。I泉は悶々としながらそう思った。上司による性的嫌がらせだ。訴えてやる。
半泣きになりながらI泉は言った。
「そ、それだったら、だれか別の人とすればいいじゃないですか? もっと上手い人と!」
F畑は呆れたように言った。
「バカだね、君は。セックスする相手を上手か下手かで選ぶなんて、風俗じゃあるまいし」
「じゃあ、どんな理由で……」
ぼくを選んだんですか、と尋ねかけて、I泉はことばを呑み込んだ。
──つまり、へたくそでも僕としたい……ってこと?
がばっと起きあがって、I泉は叫んだ。
「も、もう一回! リベンジさせてくださいっ」
F畑はちらりと、こちらを見た。
「できるの?」
「できます……たぶん」
「たぶん?」
「……その、キスしてくれたら……」
上司はやけに色っぽく笑うと、I泉の額を強くはたいた。
314 :
デコ×警部補:2007/07/12(木) 02:01:20 ID:USLpBJYD0
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| | | | ピッ (・∀・ ) ヘタレ攻め
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>>314 リアルタイムキタコレ!超GJ
このコンビ大好きだ。すごく萌えました…ありがとう
>>314 懐かしき萌え(*´Д`)
きっとどこかで長万部が見てる
>>314 イヤッッッッッッホーーーーーーーーイッッッッッッッ
超超超激しく萌えましたYO!!!!!!!!
最初の文句言いのトコから最後の
「新しいコンビニフードに、平静を装いつつ激しく惹かれている」
ようなツンデレっぷりまでお見事!
鮮やかに脳内TVでリフレインさせて頂き、ありがとうです!
GJ乙!!
>>314 今までこのコンビで801萌えなんてなかったのに!
新境地開拓してくれたことに、GJ!
>>314 何かいろいろと開眼した。静かで色っぽい雰囲気がたまらん…。
久々に本気で萌えたよ(*´Д`)
>>314 何かもう、たまらん。
脳内で声が再生されてる・・・。
そうか、そうだったのか・・・。色々目覚めた気がしたです。
GJ!
誉めるところがないとか言いそう言いそう。
すげー面白かた!またうぷしる!
323 :
相対性理論:2007/07/14(土) 15:55:20 ID:eQaMKZMS0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 擬人化
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 時間×空間←重力
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 嘘科学マンセー
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最近時間はいらだっている。
悩んでいるのかもしれない。
なんだかその姿は、ひどく馬鹿みたいで呆れるしかない。
何自分のペース崩してるんだよ、本当にらしくない。
そもそも時間ってやつは異常なまでに几帳面で細かい。
杓子定規っていうのかな? 根本的に融通は利かない奴で、
「俺が法則だ、俺は普遍だ、すべての基準たり得るんだ」とか自慢げに言ってたんだよ。
まあ、自負するだけあって本当に正確な奴だよ。
律儀っていうの?
ずっとずぅーーと、ペースを乱さないで時を刻んでる。
本当にずっとだよ。
たぶん発生した瞬間からずっと、ひたすら変わらずにね。
まあ、最初っていつなんだよって言われるとよくわかんないんだけど、
とりあえずやつが存在し始めたと自覚してから思い出せる限りずっと、
時間は自分のペースを崩さないでいた。
悠久に時を刻み続けて、永遠にそのままでいるだろう。
だから時間は全ての基準になった。
ほら、何か考える時でも基準がいるじゃん。それ。
時間は何もかもに対して等しく、損ねることなく平等に影響を与えていた。
本人もその辺りの自負は当然持っていて、なんていうのかな、
長い間にその信頼をさ当然という気持ちと、信頼に答えつづけるぞっていう二つに
凝り固まってかたくなになっちゃったんだと思う。
まあ、結果としてますます融通が利かない自分本位な奴になってっちゃったんだけど。
それでもさ、まあ、責任感が行き過ぎた意固地さってのは、悪くないよね。
信念て言い換えてもいいと思うけど。
いや、本当そういう価値観くらい俺だって持っているんだけども、
だからといって俺が時間みたいに几帳面に自己管理するってのは無理。
その辺りは性質の違いってのを理解してほしいなーっなんて言ってみたりしてね。
時折は衝突っていうか、距離を持ちたくなるようなこともあったんだけど、
でも唯一の相手だってのは変わらないから、なんとなく二人でバランスとってやってきていた。
あ、俺? うん、俺は空間。
そこに有る事をどんな時にも求められているわけだけど、時間に比べりゃ
ちゃらんぽらんなんだよね。
いや、俺もね、一応なんていうの、そこに在るって
意味合いにおいては基準になりえるんだけど、そもそも空間、カラの間なわけで、
なんていうか、微妙に信憑性に欠ける所はある。
束縛されるとかごめんだし、
把握されるのなんてまっぴらごめん、自由にだらだらあり続けたい。
だってさ、俺ってば無限ってのが身上なワケ。
まあ、時間だって最初と終わりがいつって言われたら困ると思うんだけど
俺の場合は存在その物がとりとめない。
空間ってどこからどこまでありますかって言われても答えられやしない。
時間の場合はさ、今ってのが大切で、でもそれって移ろいゆく瞬間でしかなくて
時という流れを刻み続ける事が存在意義なんだけど、
俺ってばどこからそこまで有りますって言えても、じゃあそこってどこなのよとか言われたって
自分でもうまく説明出来ない。
そういう所適当だって言われても、どうしようもないじゃん? 物の性質はさ。
まあそれでも俺達は結構仲良くやっていたんだよね。
俺が全てを含んでいて、時間が全てを超過していて、
それで世界はバランスを取っているだって思っていたの。
でも違ったんだよね。
新しく現れたのは重力っていうの。
こいつがさ、実はすごく俺に近い存在で。
近いっていうとちょっと違うかな。とりとめなさは俺以上。
寧ろ俺に影響を与えることで存在を主張するっていうのか、本人だけだと超無力。
でもさ、こいつと居るとなんと俺が、いろいろな形を持っていってしまうんだ。
もう、俺こいつに全部委ねていいんだーって、安心出来るっていうの?
そういう感じの包容力持ってるんだよね。
確かにちょっと強引だけどそこに居ろよって固定されるのとか新鮮な体験。
自分で言うのもなんだけど、つい甘えちゃうっていうか。甘やかされているっていうか?
俺、さっき、空間ってカラの間だって言ったじゃない?
からっぽの場所、なんにもなくて何でも受け入れられるみたいなそういう認識されてると思う。
それって違って、実はからっぽに見えるくらいなーんにもなく見えるんだけど、
実は俺の中には色々あるんだよね。
自分ですらよくわかってなかったんだけど。
そういうのを重力ってやつは色々まとめ上げてくれる、それが本当すごい、魔法みたいだよ。
何もない俺に重力が影響を与えると星が生まれたりするんだ。
星って分かる? すげぇ綺麗なの。光ってたりしてね。
ううん、光ってないももあるんだけど、色とりどり、性質だっていろいろなそれらが、さ。
そういうのがね、重力の手にかかるとくるくる回って色々な模様を作ってく。
俺の中に色々あったんだって発見は誇らしい気持ちになるじゃない?
だから俺すげぇ嬉しくて重力とばっかりいたわけ。
あ、勿論時間はそれをずっと見てた。
見てたというか、今まで通り俺の中を流れ続けてた。
だって時間がなければ物事変化もしないのは自明の理。
うん、だから俺が影響を受けていたのは重力ばっかりじゃなかったんだけど、
目に見える物って強烈に印象つける物だしさ。
次は何が出来るだろう、そうしてどこまでやれちゃうだろうって、
すり寄るように重力とばっかり話してたんだよね。
でさ、そんな俺に時間は言うんだよ。「だらしないヤツだ!」って。
自分の事も自分で出来ないのかとか。
だからさ、俺、つい言っちゃったの。
「お前がいるように重力だって有るんだからいいじゃん力借りても。
第一お前だって無視できない癖に」ってさ。
で、極めつけ「お前だって重力に影響される事あるのに、なんで俺ばっかり責めるんだよ!」ってね。
時間はその時「俺は誰にも影響されたりはしない」って断言していたんだけどもね。
確かに、普通はそう。
だって時間は普遍ってのが身上なんだから当然そう言い張るよね。
でも例外ってのがあって。
これは重力が教えてくれたんだけど、特別重力が強い場所、
なんていうんだろう、重力だけが支配している様な状況があって
(これは俺も関与できない場所になるんだけど、
どう区別していいのかよくわからないけど、そういうのがあるらしい)
俺がその空間を支配出来ないように、時間もその場所ではうまく働かなくて歪められて狂っちゃうんだって。
見たことないから嘘か本当かわからないだけども、
俺は時間にその存在を言っちゃったんだよね。
どうやら実は時間はその事を知っていたみたいで。
で、なんだか最近、ひどく時間がいらついている。
あんなの売り言葉に買い言葉だし、まさかそんなに眼に見えて落ち込むとは思ってなかったから、
俺は驚いたのだけど。
やっぱり時間にとって、時の流れが狂うっていうのがすごく嫌なんだね。
正直俺も自分じゃない空間が存在するっていうのを聞いた時には、
ちょっと重力の事を嫌だなとかって思ったこともあって、
いやでも重力もその事については特別な場所だけだっていうから、
まあいいかなって思ったりして俺は割り切ったんだけど、
時間はそうできないんだな。
自分を曲げるのが出来ないヤツだし。
ああでもそろそろ俺の方が折れてやって、時間を慰めてやろうかなぁ。
絶対苛立ちをぶつけても自分から甘えられないヤツだし、
なんかこのままだと本当につぶんとだめになっちゃうんじゃないかって、張りつめ方してるし。
いくら重力が俺の事理解してくれたって、お前がいなけりゃ、
何もかも存在できないんだって、変化に気がつけるのも全部世界が流れていくお前の存在ゆえなんだって
ちょっとそう認めるのは悔しいけど言ってやろうと思う。
それで少しは気持ちが楽になってくれるといいんだけどもな。
330 :
相対性理論:2007/07/14(土) 16:24:17 ID:eQaMKZMS0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 長すぎるって怒られたモナ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 途中で分母を変更したカラナ!
| | | | \
| | □ STOP. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ソレヨリアインシュタインニ謝レ
| | | | ピッ (´∀` ;)(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
色々スマンです。
壮大かつ萌えだ…マジGJ!!
時間タンに萌えた
>>330 姐さんGJ!!
物理学者がや数学者が、研究対象に浪漫と愛を感じている
気持ちの一端を理解した気がするよ
時間も空間も重力も萌える!!
いや、普通に感心した
うん、ひたすら感心した。
素敵な話をありがとう。
空間タンの包容力に萌えた
「3OO」スレ443で自分が書いたネタを広げてみた
滅多に文章なんて書かないから壊滅的だが許して
あ、このスレ141とは別の人です
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「いてっ」
小さく聞こえたステ/リ/オスの声に、アス/ティ/ノスは慌てて振り返った。
つい先刻まで実戦さながらの手合わせをしていたのだ、痛みに強い彼が声を漏らす程の傷でも出来ていたのだろうかと。
「どうしたっ……あれ?」
ステ/リ/オスが首を傾けた変なポーズで固まっている。
眉間に皺をよせてしかめっ面ではあるが、血が出ている様子は無い。
どうやら深刻な怪我などでは無さそうだ。アス/ティ/ノスはほっと息を吐く。
「何やってんだよ」
「い…ってぇー」
見れば、細い紐をぐいぐいと引っ張っている。ステ/リ/オスが剣を振るう時、髪を束ねている物だ。
どうやら汗をかいたことで髪が濡れ、解き難くなったらしい。そうでなくても、彼の金の髪は細かく波打っていて絡みやすいのだ。
「いでっでででっ」
「あーあー力任せに引っ張るなよ」
ほら、と促して手を放させる。
髪の一房に絡み付いたまま、申し訳無さそうに紐がぶら下がった。
それにしても。
くすくすとアス/ティ/ノスが笑い出す。
「……何だよ?」
不審に思ったステ/リ/オスが聞けば、アス/ティ/ノスは楽しそうに笑って言う。
「一体、どうしたらこうもグシャグシャに結えるんだ?」
不器用だとは思ってたけど、と言えばうるせえ、と不機嫌に返される。
手合わせの高揚した気分が台無しになって少々ムカついているらしい。
しかし、実はアス/ティ/ノスが笑ったのはそれだけでは無い。
激しい組み手で打ち身を作ろうが、剣が皮膚を裂こうが声一つ上げずに耐え切れるステ/リ/オスが、この程度の事で大騒ぎしている。
それが何だか酷くおかしくて。
可愛いなぁ、なんて思ったのだ。
(……絶対怒るから、言わないけど。)
複雑に絡まった髪を器用に解いていく。
無理矢理引っ張っていたせいで千切れた金糸が数本、はらりと落ちた。
「勿体無いなー。大事にしろよ、綺麗な髪なんだから」
「うるせえ。女じゃねぇんだ、一々髪なんか構ってられっか」
別に性別は関係無いんだけど、とアス/ティ/ノスは思う。
ステ/リ/オスの髪は夕焼けに照らされた、収穫前の小麦の色。綺麗な金の髪だ。
質素を旨としたスパルタで本物の黄金を見る機会はそうそう無いけれど、そんな物よりこの黄金の方がずっと綺麗だと思う。
アス/ティ/ノスが世界で一番好きな色。
「今度から、毎回俺が結ってやろっか」
それなら髪が痛まないだろ、と言えば怪訝な顔をされた。
「はぁ?……まあ、別にいいけどな。お前がいない時はどうすんだよ」
「また絡んでたら、俺が解くよ」
何でそんなに自分の髪にこだわるのか。
ステ/リ/オスにはさっぱり解らなかったが、アス/ティ/ノスがいい?とあんまり嬉しそうに聞いてくるから、まあいいかと頷いておいた。
目の前の綺麗な顔が、花咲くように微笑んだ。
それからずっとアス/ティ/ノスの前には、自分の結った金の髪がスパルタの深紅と共に翻っていた。
ホット/ゲートに陣取るギリシャ連合軍の弱点、背面に回る『ヤギの道』がペルシア側に知れた――。
その知らせに、連合軍内は激しく動揺した。
実質、海岸線と崖の間隙という限られた空間で大軍の利点を削いでいたからこそ何とかなっていたのだ。
100万ともいう数の敵に回り込まれ、前後を挟まれてしまえば。
当然待っているのは、全滅。
そして、アルカディア軍を始めとした連合軍の殆どが撤退を決めた。
ここで死ぬよりも、故郷の防備を固める方が得策であると考えたからである。
だが、スパルタのレオ/ニ/ダス王と彼直属の300人はここに踏みとどまる。
ほんの僅かな時間でもペルシア軍をここへ押し留める為。
各都市(ポリス)の非戦闘員を一人でも多く避難させる為。
全ギリシャの兵士達を奮い立たせ、その武装を進めさせる為。
そして何よりも。
敵に背を見せず、降伏も撤退も許さないスパルタの矜持を守る為に。
夜が明ければ、ペルシア軍が押し寄せてくるだろう。
今はまだ光も見えない。
だが、刻一刻と最後の決戦が迫っている。
その時、ステ/リ/オスは隊長の作ったアス/ティ/ノスの墓の前に居た。
ステ/リ/オスを置いて、彼は先に逝ってしまった。
寂しいとは思わない。アス/ティ/ノスは栄光の戦死を遂げたのだから。
寂しくは無い。
…ただ、ほんの少し背中が寒いとは、思ったけれど。
「もうすぐ俺もそっちに向かう」
話し掛けても当然返事は無い。
けれどステ/リ/オスは常と変わらぬ口調で話し続けた。
「出来る限り敵を斬り倒してから行くさ。陛下と共に。俺達のスパルタの為に」
見上げればアス/ティ/ノスの髪に似た漆黒が空を覆っていた。
言わなかったけれど、ステ/リ/オスも彼の髪が好きだった。優しい顔に似合った、穏やかな夜闇の色。
そしてあの綺麗な顔にそぐわない硬く大きな戦士の手が、自分の髪を器用に結うのを見るのが好きだった。
「……あー。そろそろ行かねぇとな」
水平線が明るく染まり始めていた。
ディ/リ/オスがもうすぐ発つ頃だろう。
彼を送り出したら、すぐに決戦に備えた陣を張る事になっている。
顔に下りてくる邪魔な髪を簡単にまとめ、結った。
少々髪が引き攣れているように感じる。
「やっぱお前じゃねぇと上手く結べねえな」
ずっとアス/ティ/ノスにやらせていたから、前より酷くなってる気がする。
ステ/リ/オスは苦笑した。
「どうせまた絡んでっから、そっち行ったら解いてくれよ」
王の号令が聞こえる。
マントを翻し、ステ/リ/オスは振り返る事無く走り出した。
名誉の死が、彼を待っている。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
初投下で慣れてないので番号をふるの少し間違ったorz
原作の2人の可愛さには及ばないが書けて楽しかった
終わる前にまた映画観に行こう
泣けたよ姐さん・゚・(ノД`)・゚・。
ありがとう
私もこのコンビ大好きだ
>>342 すごく切ないけど心温まった…アスとともに成仏できますた
>>342 GJ!
思い出して泣けてきたよ。
自分もまた観たいと思った。
いい話しをありがとう。
よし、この二人禿萌えたので携帯から初投下。スマン。
僕.等.の の畑害×文字。
いろいろ至らない所があるかもしれないけどヨロシクドーゾ!
PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )オコラナイデミテクダサーイ
347 :
僕等の1:2007/07/15(日) 20:38:59 ID:3txr6d1xO
「先生、クラス全員のアンケート用紙持ってきました」
放課後。夕焼けでオレンジ色に染まった職員室にいたのは、さっき扉を開けて入って来た僕と…入り口から入ってすぐの席、机の上のパソコンと睨み合っていた畑飼先生だけだった。
「ああ、門司か。ご苦労さん」
先生は目線だけ動かして僕を見ると、すぐにパソコン画面に視線を戻した。そして僕に左手だけ差し出す。右手はキーボードに置いたままだ。
僕はただ黙って紙の束をその左手に渡そうとした。けど。
………その時、僕の指先が少しだけ、…先生の指に触れたんだ。
「あっ」
ばさっ
「あ!…っと、すまん」
「あ…いえ。僕の方こそ、すみません。」
先生はやっと体をこちらに向け前のめりになりプリントを一枚一枚拾い集める。僕も一緒に床に散らばったプリントをかき集める。
…今度は先生の手に触れない様に意識しながら。
「悪いな、パソコンいじりに夢中になってた」
「………いえ、いいんです」
馬鹿な事をした。…何意識しているんだ、僕は。さっさと渡して帰るつもりだったのに。拾ったプリントに手の汗がうっすらと滲んでいるのが見えた。ただアンケートを先生に手渡す。これだけ。たったそれだけの事なのに僕はこんなにも緊張している。
348 :
僕等の2:2007/07/15(日) 20:41:25 ID:3txr6d1xO
………それはきっと、相手がこの先生だから。畑飼先生だからだ。
入学してすぐ。僕らのクラスの担任になった畑飼先生。教師の中では一番若いのにとても落ち着いていて、余裕がある人。人望もあって、担当クラス以外の生徒の相談も受けている。
それに何より、男の僕がいうのもなんだけど……男独特の、色気みたいなものがあった。女子にモテるのも分かるし、男子生徒にも人気があるのも分かる。……でもそれだけで、僕が先生に対して強い憧れを抱くとか、…………恋愛感情を持つとか。そんなの、想像してなかった。
「なぁモジー、宿題みせてくんねぇ?一生のお願いっ!!」
「ちょっ、ワクだけずりーよ!俺にも見して!」
「こら、二人とも自分の力で問題解かないとダメだろう?なんならモジもカコも一緒に放課後勉強見てあげようか?」
「あー…わりーモジ。今日俺友達連中とサッカーするんだった」
「あ、えーと俺やっぱりキリエに見してもらうわ」
349 :
僕等の3:2007/07/15(日) 20:43:20 ID:3txr6d1xO
慌てて一目散に逃げ出す二人を見てつい吹き出しそうになる。そんなに勉強嫌いなら、畑飼先生にでも勉強の方法教えてもらえばいいのに───
「真面目だなぁ、お前」
すぐ後ろで声がした。
「あ、畑飼先生。…見てました?」
「んー?まぁな。勉強しろって二人共にゲンコツしてやろうと思ってたんだが」
「それなら先生が教えてあげればいいのに。一人一人に個人授業」
「冗談。そこまで暇じゃねーよ。…それに夕焼けに染まった教室に向かいあって二人きりなんか、ムードありすぎて何か間違い起こりそうで嫌だしな」
「あはは」
思わず苦笑してしまう。頭の中に教室で先生と抱き合うモジやカコが浮かんだから。
「なぁ門司。お前女子にモテるだろ」
「まさか。先生こそ、いつも周りに女の子いるでしょ」
「んー生意気なガキにモテても嬉しくねえよ。美人で、おとなしいのがいい」
350 :
僕等の4:2007/07/15(日) 20:45:44 ID:3txr6d1xO
あはは。じゃあチズあたりがいいんだろうな。そういえば前はよく帰ってたのに。最近一緒にいるのをみない。
「美人?例えばうちのクラスでいうと?」
「お前みたいな」
…………え?
咄嗟の事でついぽかんとしてしまった。今、なんて?
思わず先生の顔をみれば、さっきまで浮かべてた柔らかい笑顔が消えてる。代わりに何か…ある意味での、真剣さが感じとれた。
色気。僕達の年齢ではまだ無いだろう、大人の男の、色っぽさ。
さっきまでお喋りだった薄い唇は閉じられていて、代わりに僕に向けられている、静かに熱を含んだ視線。それと、僕のが絡んだ。
「…………あ…」
顔が熱くなるのが分かる。思わず目を逸らしたくなる。嫌だ。恥ずかしい。何か言わなきゃ。誤魔化さなければ─────
351 :
僕等の5:2007/07/15(日) 20:47:20 ID:3txr6d1xO
「…なんてな。冗談だよ。本気にとんなって」
ぽん、と頭に大きな手が乗せられる。わしゃわしゃと撫でられ、髪が少し乱れた。
「……………」
やっと目が逸らせた。…言葉が出ない。こんな感情になったのは、初めてだったから、どうすればいいのかわからない。それにやけに胸の音がうるさい。畑飼先生に聞こえたらどうするんだ。
「顔赤くしてどーするんだよ男相手に。恥ずかしい奴」
……うるさい、恥ずかしいのはこっちだ。なんだろうこれ。同性相手に抱く感情じゃない。ワクにもカコにも、それにナギにも抱けない感情だ。
「……なんなら…今日、するか?」
「え…?」
「個人授業」
ふ、と。その言葉を聞いて。
僕は、確かに期待したんだ。
その日から、僕はいつの間にか畑飼先生を目で追う様になっていた。クラスの役割にも今まで以上に積極的になったし、先生の側にいるのが当たり前になっていった。
先生に褒められるのが好きだ。役に立ててうれしい。
先生に近づいて来た女の子に、正直嫉妬みたいなものを抱く事もあった。
放課後とか、一目の付かないところで少しだけ手をつないだり、…キスもしたり、した。
放課後、先生の家に行って…個人授業も、した。
女の子みたいな声を出す自分なんて知らない。頭が真っ白になる感覚なんか知らなかった。
犬みたいに這いつくばって、先生の体中を舐めさせられた事もあった。でもそんな事も、僕は先生が悦ぶならいくらでもした。
全てがうれしいんだ。全てが。
学校で気取られないよう、付かず離れずの関係を強要されたけど、ずっと一緒に居たかった。
機嫌のいい僕を見て、ワクもカコも彼女か?と勘繰ったりして来たっけ。
ただ、……キリエだけは、浮かない顔をして。
……………全てを後悔するのは、もう少しだけ先だ。
353 :
僕等の6:2007/07/15(日) 20:51:45 ID:3txr6d1xO
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )投下シューリョーデス!
こ、これでいいのかな。これで大丈夫だよね、期待してもいいよね?
うわぁぁー!ワクのところがモジになってるー!!
訂正
×モジ →ワク〇
あげてみる
>354タソ
GJ!!萌えました!
モジかわいいよモジ
先生は本当にクソヤローだなw
需要がありそうだったので調子に乗って書いてみた。
実シ兄スレD/専イ主人×とら/専イ主/人
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
NG登録を解除した住人もいるらしい。
シーズン中盤 交流が随分深まった気がする。
彼らはどんなに勝っていても、良く言えば慎重だった。
そんな彼らを見てはイラ立ち、気が付けば勇気付けていた。
春先に、お互いひどく不振だったときがあった。
連敗慣れしてない彼らには、随分堪えたようだ。
今年は3位以内すら無理だとか
相変わらずのネガっぷりもよく見かけた。
朝が来るまで話し込んだことがあった。
チーム状況、選手比較、監督批判、本スレの荒れ具合。
もうあれから2ヶ月程経った。
あちらはもうすっかり立ち直って、兎の背中に追いついたところだ。
秋に名古屋で良い試合をしようと言ってくれたことが嬉しかった。
名古屋で良い試合が出来る自信なんてないけれど。
彼らにしたら、随分強気だと思った。
だからもちろん、応えたいわけで。
心からの応援なんてできない。
だけど良いライバルであってほしくて、
自分らがいつ、この場所から這い上がっても、
そこで当たり前のようにどっしり構えていてほしくて。
「そっちが負けても首位明け渡さなくていいようにしてやるよ」
有限実行できるかどうかなんてそんなもんお前、しらんがな。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
慌てて書いたのでいろいろ至らなくてすみません。
この人らのやりとりが萌えてしょうがない。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ドラマ花盛り 砂野×仲津だモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 公式のテンプレぶりに対抗するようにドテンプレだカラナ
| | | | \
| | □ STOP. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ヨウスルニヘボンダゴルァ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
くそ、またシャンプー買ってくんの忘れた。練習してっといっつも忘れちゃうんだよな〜
しょーがねー、砂野んとこ行くか。
もう脱いじゃったけどタオル巻けばいいや。
だってここは男子寮。半裸でいても誰も何も気にしない。
今シャワー浴びようと思ってたんだから普通だ。ほらみろ、通りすがりのニャロ目だって何も気にしてない。
「仲津ー足屋みなかった〜?」
「あっ足屋っ?!」
足屋水木。
そうだ、俺が最近唯一気になって気になってしょうがない存在…
「へ、へ、へ部屋にいなかったか?」
「うん居なかった。まだ学校かなぁ」
水木の部屋って…そうだ、砂野と水木って同じ部屋じゃん。あぶねぇ!!
お、俺こんな格好で…だからなんでドキドキしてんだよ。無い!無いって!
でも、水木居なくて良かった…
なんだか急に半裸で居るのが恥ずかしくなって、ちょっと腕で隠してみたりして。
だぁっなんでこう、あいつの事になると変なんなるんだ?
俺は女が好きだ。女が好きだ。女が好きなんだ!
これは恋なんかじゃない。気のせいだ勘違いだ。でもあいつなんか…か、かわいいっつうか…
ああもう。なんだかイライラして俺は無駄に早足になりながら砂野(と水木)の部屋へと向かった。
ノックもせずに勝手知ったる部屋に入る。
部屋には誰も居なくて、シャワールームから水の音がする。
「砂野ー?おい砂野ー。シャンプー借りるぞ」
返事が無い。なんだよ。まあいいや。
「おい借りてくかんな」
ドアを少し開けて腕だけ伸ばし手探りでシャンプーを探す。
どこにシャンプーが置いてあるかなんてよく知ってんだ。
あ、あった…って、はぁ?!
濡れた手に腕を掴まれたと思ったら、その瞬間思いっきり中に引っ張り込まれた。
んだよ!
おかげで、俺は一瞬にしてシャワーの下でずぶ濡れになった。巻いていたタオルも濡れちまった。
ふざけんな。見上げるとそこにはニヤニヤと笑う砂野が居た。
つーか、笑う砂野は最近じゃ珍しい。最近の砂野は、全然笑わないんだ。前はよく笑ってたのにな、俺達。
ってしみじみしてる場合じゃなくて。これは…
「お前また酒入ってるもんなんか食べたな?」
奈良漬で酔える変な体質の砂野は、酔うととんでもねぇ。
まぁ、すぐに寝ちまうんだけどそれまでの被害は結構ひどい。俺だって散々な目にあってる。
「帰れないだろタオル貸せよ」
「んふふ」
笑う砂野に何を言っても無駄。よくわかっていたのではいはいとなだめてタオルを探す。
付き合ってられっか。タオルとシャンプー借りて早く帰ろ
なのに両腕をガシッと掴まれたと思ったらグリッと砂野の方を向かされた。
そのまま顔が近づいてくる。
「わーーーっ!!っタンマ!!タ」
これで、何回目だろう。
酔った砂野にこうされるのは寮生全員が慣れている、とはいえなぁ
俺は、俺は、…お前が俺のファーストキスの相手になっちまったのを未だに怨んでんだからなっ!!
そんでそれからだって砂野以外とキスした事ないのになんでお前とばっかりしなきゃなんねんだよ!
「こんななぁ、シャワー浴びながら男二人で密室でっ!!俺はホ…あ」
いや、ホモじゃない。俺は女が大好きだ!断じて違う。違う!
「いでっ…あ?ぅお、砂野?」
なんだかいきなりギュウギュウ抱きしめてきやがった。痛ぇ。この馬鹿力。でけーし。
こんな時に水木が帰ってきたらどうすんだよ。誤解されんだろ。
「お前、裸なんだからそうくっつくなよ馬鹿」
グイグイ抱きしめてくる砂野のせいで俺の腰に捲かれたタオルが危うい。頼むやめて。
「お前ー……かわいいなぁ…」
「え…?ちょっ…」
なんかそういう事そういう顔でこんな近くで抱きしめながら言うんじゃねぇよ。違う全然違う俺は、俺は、あ、そっか最近疲れてるんだな。
「や、駄目。無い。駄目、絶対。」
「うん。うん。かわいいなぁー」
かわいくねーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!俺、かっこいい!!最高!!
せっかく押し返して後ずさりしたのに冷たいタイルが背中に当たってびびってまた砂野にくっついちまった。
笑ってんじゃねー!砂野、早く寝ちまえ!
また顔が近づいて来た。 もうやめてくれ。
…
…なが、くないですか?
つーかこういうキスした事無いんですけど。げっこれ舌?
うぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
驚いて逃げようとしたら、ふらついて後ろに座りこんじまった。
自動的に砂野が俺の上に覆いかぶさってくる。
「どけよ水木に誤解されんだろ!!」
「みずき?」
「足っ足屋水木だよ!」
「ふふふふ…」
笑ってんなあああああああああああああ!!!
ってそれどころじゃねえええタオルッタオルッ俺のかわいいタオルを
「踏んでんだよ砂野っ!」
これじゃ動けねぇ。
「おれだけはだかはずるいよね」
何が?!
「ま、待って待てっ待てって!」
リーチの差が違う。俺の抵抗は空しく、俺のかわいいタオルが砂野によって天高く放り投げられ、俺の視界から消えていった。
こいっつ…今日は最上級に性質悪いぞ!
「おまっお前こういう事慣れてるかもしれないけどなぁ!!俺は」
「はじめてなの?」
「…は、初めてじゃねーよ?!全然慣れてますけどぉ?!でも男とは有り得ませんわかったらどいてくれますかー!!」
「やぁだ」
俺のがやだっつんだよ!!
触んな、さわ…どこ触ってんだよまじで!!
ちょ、ちょま、ま、ま、やめてえええええええええええええええええええええええええ
「たすっ…助けてーーーーー!!」
「砂野ー何してんだよ?」
その声は
「水木かっ?!」
「…あれ?仲津?」
「みっ水木!!砂野がっ砂野がおかしいっ」
「開けるぞ?」
「え」
開け…る?!
「待っ」
ガチャ
「きゃーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「わあーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
次の日、俺がダッシュでシャンプーを買いに走ったのは言うまでもない
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ まさにやまなしおちなしいみなし
| | | | ピッ (・∀・ ) すいませんでした。ありがとうございました。
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 某電話会社CM
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| そのまんまです
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ご主人様は僕のことが大好きだ。
いつも僕にむかっては感情を隠さずストレートに接してくれる。
楽しいとき、悲しい気持ちになったとき、難しい顔をするときもあるが、
何より幸せそうな全開の笑顔を向けてくれる瞬間が一番嬉しい。
なのにご主人様ときたらいつまでたっても僕のお願いを聞いてくれない。
絶対その方がご主人様も今より楽しいくお互いハッピーになれるはずなのに、
こういう作業がことさら苦手なのだ。
しかし、今日こそはチャンス。大雨の中出かけるのをうんざりしてるご主人様に
思い切って強気に話かけてみた。
「これを僕に繋いでくださいよ」
もう作業が苦手なご主人様のために
差し込めばいいだけにしておいたコードを手渡した。
怪訝な顔をしながら僕の後ろにご主人様がそのコードを差し込んだ瞬間、
全身を光が駆けめぐる快感に思わず顔が輝いた。
それからのご主人様は前にもまして僕と一緒にいてくれて
僕は幸せいっぱいな毎日を過ごしてる。
今日もいつの間にかうたた寝をしてしまったご主人様に
そっと毛布をかけるのが僕の今の一番の楽しみだ。
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 正直スマンカッタ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>368
まるっと同じこと考えたwww
おまいは私かwwwwww
(・∀・)人(・∀・)
>>358 まさにNG解除をした住人です。
前回は竜視点で今回は寅視点とは激しく萌えさせて貰ったよGJGJGJ!!!(*´∀`)b
朝までの討論や「秋に名古屋で〜」のレスに心当たりがあるだけに
ぶっちゃけ泣いたよ…昨夜の試合で疲れていたようだありがとう!・゚・(つД`)・゚・
>>359 姐さんだいすきだ!
花盛りは皆かわいくてカプも盛り沢山だが自分はこの2人が一番なんだ・・
ありがとう・゚・(つД`)・゚・
自分も映画「300」ステ×アスで書きたくなったので投下します。
こちらはアスの髪の毛を少しネタにさせてもらいました。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「生きていたのか?」
「お前が心配でな!」
「おっと、冗談はあとだ!」
激しい戦闘中の、この会話が2人にとって最後のものとなってしまった。
先程まで隊長が弔っていたアスティノスの墓の目の前で
ステリオスはただひとり座り込んでいた。
墓といってもただ土を盛っただけのものだったが
その上にアスティノスの兜が置いてある。恐らく隊長が置いたのだろう。
青白い月の光がアスティノスの兜とステリオスの淡く透き通った瞳を柔らかく照らしている。
他のスパルタ兵達は既に眠りに落ちている時間だ。
静まり返った漆黒の闇の中、崖の下の波飛沫の音だけが繰り返しこだましていた。
先頭の戦士が吹くアウロスの音色を聴きながらホットゲートに向かって歩いていたのが
随分と遠い日のように思えてならない。
ファランクスを組んだ時、少しだけ不安そうに横を向いたアスティノスの顔を思い出した。
「助けてあげられなくてごめんな」
ステリオスはそうつぶやきながら右手を伸ばしアスティノスの兜にそっと触れてみた。
冷たい感触だけが指先に伝わってくる。
アスティノスの温もりはもうそこにはない。
2人はお互いリスペクトしながらも軽口をたたき合う仲だった。
アスティノスは顎下まで伸びた髪が目や顔にかかる度にいつも邪魔くさそうにしていた。
それなのに手で髪をかき上げようとはせず、いつも首を振って器用に払いのけるのだ。
それを見たステリオスは毎回すかさずアスティノスをからかう。
「そんなに邪魔なら切るか結ぶかしたらどうだ」
「このままでいいんだ」
「俺をマネして伸ばしたいのか?」
「うるせえ。関係ねえよ」
「でも、よく戦ってるな。“女”にしては」
「なんだと?お前こそ俺が負傷して五分五分だろ」
「俺の動きが速過ぎて付いてこれないんだよな?」
「そっちこそ、俺の後ろでケツ振ってるくせに」
「やっかみか?見苦しいぞ」
そうやって互いをからかい合って笑い飛ばす2人だった。
勇敢な顔つきの中にもまだ少年のような無邪気さが残っているアスティノスの笑顔。
隊長である父はなかなか自分を褒めてくれない、一人前として認めてくれないと言っていたが
心から信頼し尊敬する父親について語る時はいつも目をキラキラさせて嬉しそうに話していた。
白い歯を見せながら笑うアスティノスの無邪気な笑顔がステリオスの脳裏に過った。
あの日はいつものアスティノスとは何かが違っていた。
いつものように彼の髪が顔を覆いかぶさるようにかかっていた時だった。
「ほら、また。目に入っちまうと痛いぞ」
ステリオスはそう言いながら指先でアスティノスの頬に被った髪を優しくかき上げてあげた。
アスティノスの端整な顔が露になる。
ふと額にある小さな傷に気付き、親指でそっと触れながら「痛いか?」と聞いてみた。
しかしいつもみたいに気の利いた軽妙な言葉は返ってこない。
彼は黙ったまま瞬きもせずステリオスを真っ直ぐにみつめているのだ。
黒曜石のような美しい瞳に吸い込まれそうになった。
ステリオスの心臓がトクンと脈を打つ。
まるで魔法にかかったかのようにステリオスは動けなかった。
何か言葉を発しようとしたができないのだ。
アスティノスの瞳は微かに潤んでいるようにも見える。しばらくして
ステリオスはどうしていいか分からずアスティノスをそのまま引き寄せて抱きしめた。
アスティノスの熱を帯びた体温が皮膚を伝わってはっきりと感じる。
2人はどれくらいそうしていただろうか。
やがてステリオスの肩に顎を乗せる形で身を委ねていたアスティノスが
耳元で何か小さく囁いたが風の音がそれをかき消した。
こんな時にかけてあげられる言葉が思いつかない。
ステリオスは自分自身が悔しかった。
アスティノスの後ろ髪をクシャっと掴み、ただ黙ったまま抱きしめてあげることが精一杯だった。
生暖かい海風が2人の頬を優しく撫でながら通り過ぎていった。
ステリオスは墓の前に跪きながら祈った。
月の女神アルテミスは闇に姿を消してしまっただろうか。
女神に慈悲があるならば、どうかあの世で名誉の死を遂げたアスティノスを慈しんで欲しい。
ステリオスの頬に光るものがひとすじ流れた。
「ステリオス・・・」
背後からレオニダス王の呼ぶ声がした。
ステリオスは慌てて手で涙を拭い、振り返って出陣の時のように再び誓った。
「陛下・・・。陛下と共に戦います。
スパルタのために、自由のために、命果てるまで。そしてアスティノスの分まで。」
王は黙って頷いた。
『ここを過ぎ行くものよ、ラケダイモンに行きて伝えよ
われらはラケダイモンの掟に従いここに死すと』
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ありがとうございました。短くてスマン。orz
情景と心情が少しでも伝わってくれたら・・・
どうにもこの二人の関係が好きなので書いてしまいました
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
ただいまと、汚れた靴を三和土に放って家に上がったところで、いつもなら声だけでおかえりと答える母親が、台所から飛び出してきたから驚いた。
「タカ、ちょっと」
「なに」
母が強ばった顔で腕を取ろうとするのを、反射的に避けた。そんな俺に、母親はますます目元を引きつらせた。
「見せなさい」
「何を」
「いいから」
「ちょ、なんだよ」
つかみ掛かってこようとする手を振り払い、ギッと睨み付けた。訳の分からない母親の態度に、戸惑いよりも腹立ちを覚えた。
「なに、いきなり、見せろって」
「あんた」
俺を見つめる母親の目が、涙に曇った。ほとんど泣きそうな声で、母は言った。
「もしかして、イジメにあってるんじゃないの」
「は?」
ぽかんとした。イジメ?
「野球クラブで」
俺があんまり呆気にとられた様子だったせいか、予想を裏切られたらしい母は若干の落ち着きを取り戻し、今度は言葉もゆっくりと、俺に問うた。
「ねえ、タカヤ。どうなの?」
「どうもこうも」
俺はかすれた声で答えた。
「何を根拠に」
「……シュンちゃんが、昨日お風呂場で、あんたの体見て、びっくりしたって……。どう見ても、ふつうに野球してて、できるような痣の数じゃないって」
あれはぜったい、ふつうじゃないって、そう母は言いながら、また目に涙を浮かべた。ああ、なるほど、それでか。俺は思った。参ったなと頭を掻きながら、肩を竦めて母を見た。
「全然、それはない。本当にないから、心配いらない」
でも、といった顔をした母に、俺は、まあ確かにねとシャツの袖を捲ってみせた。醜く斑になった腕を掲げて、言った。
「痣が多いのは、俺、正捕手だからさ。しょうがないんだよ」
そう、しょうがない。
「しょうがないなんて、……その痣、本当に普通じゃないわよ」
そう、普通じゃない。ハルナの野郎は。
いや、俺達は、か。
「お母さん、今度、監督さんに話を……」
母の言葉にぎょっとして、ざけんな、と咄嗟に大きな声が出た。
「変な勘違いして騒ぐのやめろよ、みっともねえ」
「何なのその言い方は、親が心配してるのを」
「関係ねえだろ、とにかくイジメとか違うし、余計なことしたらマジで許さねえかんな」
「ちょっと」
「絶対だぞ。俺の野球のことに首突っ込むな、突っ込んだら」
殺す、とまで思わず言いかけて、さすがにそれは飲み込んだ。怒りで白っぽくくすんだ母の顔から、気まずい思いで視線を逸らして、俺は自分の部屋に逃げた。
「……」
荷物を床に投げ出し、シャツを脱いだ。ミシミシと痛む背中を丸めて脇腹を覗き込み、真新しい痣の位置を確かめる。
畜生め、と、マウンドで笑うハルナに悪態をつく。記憶の中の奴の笑顔は、やけに色鮮やかだ。
白い歯を見せて笑うハルナの顔。どうしてこんなに鮮明に『見える』のか。
ピッチャーマウンドまでの距離を考えたら、ありえない。つまりこの笑顔は、俺が脳内で捏造したものということなんだろう。
『よくまあ、逃げねーな、オメーは』……
その球を何度、胸に、腹に、腕にくらったろう。それでも俺はここに座る、ハルナの前に。
「ノーコン野郎」
奥歯をギリギリ噛み締めて、マスク越しに奴を睨み付ける。
嘲ったような表情。人をなめた態度。
いっぺん死ね、と念じる俺の視線に気づいたように、ハルナはついと、その顔を真っすぐこっちに向けた。
「あ」
帽子の鍔の陰で、ちかりとその目が光ったのが、『見えた』。
来る。
「うおっ、スゲー」
周囲がどよめき、やっぱハンパねえな、と感嘆の溜め息がそこかしこから漏れる。
「ナイスボー!」
誰かがはしゃいだ声を上げた。はっと我に返って、次の瞬間身震いが出た。あの空気を切り裂く音。俺の耳の奥には、その残響が消えずに未だ在る、鳴り止まない。
公式戦でも滅多に出さない、全力投球。スピードは桁違い。
構えたミットのど真ん中、ストレート、『完璧な』ストライク。
下腹から這い上がる甘い疼きに、全身がゾワゾワと粟立つ。首筋がひやりとする。
身じろぎもできない。もし無理に動こうとしたら、俺はバラバラになってしまう。きっと壊れてしまう。
壊れてしまう。
「……っ」
ハルナはそれを知っていて、だからこの時ばかりは、タカヤとっとと球返せ、などと催促してはこない。イラついた顔もせず、ニヤニヤとそっぽを向いて待っている。
奴の横顔が白く霞む。
「くそ……っ」
この快感に慣れるなんて無理だ。
逃げるのは、もっと無理だ。
だって、射精より全然すごい。
ハルナは、エースだ。ただのエースじゃない、特別の、決して代わりがきかない。勝つために、なくてはならないエース。
『タカヤみたく怖がんねえヤツじゃないと、投げづらくって俺、嫌っすね』
俺のレギュラー入りは、ハルナの一言で決まった。
誰からも、先輩たちからも、文句は出なかった。
勝てる威球を投げられるエースの、捕手を務められたのは、俺だけだったから。
『俺の球、そこそこまともに捕れんの、タカヤだけだし』
捕れるようになるまで、半年かかった。体に負った傷は、数知れない。みんな、それを見ていた。呆れた顔で、怯えた顔で、見ていた。
タカヤってマゾなんじゃねえ、なんて殊更冗談っぽく揶揄してくるやつもいたし、そうまでしてレギュラーとりたいか、と陰口を叩かれていたのも知っている。
俺は、レギュラーに、正捕手になりたかった。
ハルナの球を捕れるようになれば。
あ、終わった、とハルナが舌打ちしたのを背中で聞いた。
ガツンと音を立てたのは、ゴミ箱らしい。結構派手に響いたが、俺は振り返らなかった。
「おーい、タカヤ」
後ろからぐっと腕を掴まれ、思わず顔が顰んだ。馬鹿野郎、そこさっきてめえでタマぶつけといて、もう忘れやがったか。
そう思ったが、言わなかった。上目に奴を睨んで、何すか、と不機嫌に問う。
「やるよ。食え」
「え?」
「ガム」
俺の口に、おら、とハルナはその指先を突っ込んだ。舌の上を四角い小さな粒が滑った、ハルナがいつも噛んでる、キシリトールのやつ。喉の奥に入りそうになったのを、慌てて吐き出し前歯で噛む。
あっぶねえ、何考えてんだこいつ。どうすんだ、もし反射的に、俺がその指、思いっきり噛んじまったりとかしてたら。しかも今のは、利き手の左。
そう思ってゾッとして、同時に、大丈夫だったことにほっとした。ハルナはそんな俺をよそに、最後の一つらしいガムを自分の口に放り込み、帰り買ってかねえとな、なんて悠長に財布の中身を確かめている。
「なあ、お前も普段から噛んどけよ、タカヤ」
「……ガムをすか?」
「そ。ちゃんと歯にいいやつ」
口の端を引っ張り、その顔に似合ったきれいな歯を覗かせて、ハルナは言った。
「つうかお前さ、キャッチの間ずっと、思いっきり歯ァ食い縛ってんだろ? 大概にしとけよ、奥歯、マジでボロボロになんぜ」
「はあ?」
俺はまじまじと奴の顔を見た。
「大概にって……」
――あんた、俺が必死で歯、食い縛ってんの、いったい何でだと思ってるんだ?
「……あー、そっすね」
口元が歪む。クソが、と吐き捨ててやりたい。
「んだよ、変なツラして」
俯いた俺の顔をぶしつけに覗き込んで、ガム嫌いか? なんて、ハルナはひどく見当違いなことを言う。
「いえ」
奴の顔があんまり近くて、ガムのミントが怖いくらい匂った。
「好きっすよ。ガムは」
好きっす、と俺は首を横に振った。
俺は、レギュラーに、正捕手になりたかった。
痛みと恐怖から、逃げなかったのは、だから。それだけのこと、それだけの。
――けれど。
『まァ、エンリョナシに投げてっかんな』
あの、奇跡のようなストレート。
『お前、怖がんねーからよ』
もう無理だ。とても逃げられない。
茨の鞭には、甘い毒が塗ってあったのかもしれない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
SS投下久々なので大緊張…
失礼致しました!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| キム/タクと唐/沢がドラマで共演したらという妄想からだモナー
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 勝手に作ったオリジナル作品だカラナ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 棚15からダラダラと続いてるぞゴルァ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) キム×唐だゴルァ!!
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___※本人とはなんの関係もありません
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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ほのぼの
エロ無し
昼休み。
あの人の姿が無いなーなんて思いながら俺はコーヒーを淹れに行くため廊下に出た。
まぁ、会社ではそんなに会話もしないし、もちろん昼休みを一緒に過ごしたりなんかしない。
だけどやっぱり目は勝手にあの人を探してしまう。
そこに居るなーなんて確認できればそれだけで別になんとも思わないのに。
外にでも食いに行ったんだろうか。居ない。
何気なく窓の外を見降ろした所で足が止まった。
会社の前のちょっとした広場の日陰の所にあるベンチに座ってボーっとしているあの人を見つけた。
周りに鳩が近づいて来ている。どうやら餌を期待しているようだ。
空沢さんはその鳩をぼーっと見ていた。
目が大きいから凝視してるみたいに見えるな。
…平和な光景ですこと…。
写メでも撮ってやりたいがちょっと遠すぎるかな。
あんなとこで何やってんだろ。
あ。
俺今日カメラ持ってんじゃん。
帰りに現場の写真撮ろうと思って持ってきたんだった。
俺は給湯室への道を速攻でUターンした。
ロビーに降りるとあの人が見えてきた。よしよしそのままで居ろよ。
息をひそめてゆっくりと近づく。びびんなよ鳩。
そういえば昔同じような事があったな…
一枚くらい空沢さんの写真が欲しくて、まだ一緒の部署だった時、現場でわざと隅に空沢さんが写るように撮った。
これがいいカメラでさ、質感まで写るような優れものなんだよ。
本物みたいに写る。でも本物ってそんなじっくり見れないから、俺にとってはその小さく写った空沢さんが「本物」だった。
カシャ
空沢さんの周りに群がっていた鳩が俺を避けるように小走りに動く。
シャッター音に気づいた空沢さんがこちらを見てあからさまに嫌な顔をした。
「…堂々としたストーカーだな。」
「はい笑ってー」
「笑うか馬鹿」
カシャ
「空沢さん。」
「なんだこれ…パン?」
きっと欲しかっただろうと思ったから、売店で買ってきた。
空沢さんは特に驚きもせず、疑問も持たず、袋を開けると小さくちぎって鳩に向かって投げた。
鳩はとたんに何匹も寄ってきた。
空沢さんは口の端をわずかに上げて小さくちぎっては投げている。
な。やりたかったんだよな。餌。
カシャ
なかなかいい絵が撮れてる気がする。
「まだ撮ってんのか。お前相当気持ち悪いぞ。」
「いいじゃん。減るもんじゃなし。」
「本物の方がいいだろうが」
「…へ?」
「写真より実物の方がかっこいいんだ俺は」
「あ、そういう事ね…」
そうですね。今はもうこんな近くに…
手を伸ばせば、触れる所に。
…あんな小さかったのにな。
「写真写りだって別に悪くないですよ。俺腕いいし」
あ。ちぎったパンを一口、自分で食べた。そういうとこがなんかやたらかわいいと思っちゃうんですけど。
「あんぱんかよ。鳩はあんこ食うのかな?」
「それしか無かったんですよパンは」
「どっから見てたんだよ」
「上から。」
「ふーん」
風がやわらかい。
会社で働いている合間の昼休みだというのになんだかずいぶんゆっくりと時間が流れている気がする。
「木村、俺、今日ハンバーグ食べたい。」
「ん?」
「タレはケチャップじゃないやつ…。」
俺、なんでこんなにドキドキしてんだろう。
「、あ、はい。…んじゃデミグラで。」
やべ、返事がぎこちなくなったかも。
ここが会社じゃなかったらなぁ…
「ていうかさあ、ソースっていってくんねぇ?たれってどうなの?」
「いいんだよかけるもんは全部タレで。通じるだろうが」
「通じるけどなんっか洋食とかけ離れるんだよなぁ…」
結局あんこの部分は全部空沢さんの口に入った。
「さ、戻るかー」
抱きしめたいな。
ここが会社じゃなかったらなぁ
____________
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ やつらは相変わらずです。
| | | | ピッ (・∀・ ) 感想いつも本当に嬉しいです。
| | | | ◇⊂ ) __ 読んでくださってありがとうございました。
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
キム空!!! 毎度GJです
>>393 読んでて癒やされます。頬がゆるゆるだw
いつもいい気持ちにさせて貰ってます。ありがとう!
相変わらずなやつらGJです!!
ありがとう!!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| タクミくんシリーズ、角川『夏の百冊』記念
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 2年生5月編。Hなしです
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
>>393 キム空キター!!
ここ最近ずっと数ヶ月ペースだったから、こんなに早く続きが読めるとは思わなかった。
嬉しいよー。この二人大好きだ!
>>379 超亀ですが良かったです。
この二人の関係はなぜか、せつないですね。
……ガムと一緒でミント味。
>>393 とても楽しみにしてました。
相変わらずGJ!
>397さんの再降臨を待ちつつ……
ちょっとおじゃまして、久々に大三可ネタを投下します。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「カンシュケ、待っておれ……今、参るぞ」
月のない、深夜のことであった。
人目を憚るように、コウフの城下町を急ぐ人影があった。
カイの国守、タケダ ハノレノブであった。
情勢の落ち着かざるシナノより、ようやく軍師ヤマモト カンシュケを
手元に呼び戻せたのだ。
ツツジガサキの居館へカンシュケ帰還の報がもたらされたのは夕刻も遅い刻限だった。
よってカンシュケの館への帰参挨拶並びにシナノ情勢の詳細な報告は
明朝なされる手筈となっていた……が、ハノレノブは待っていられなかった。
一刻も早く、カンシュケの顔を見たかった。
一刻も早く、カンシュケの声を聞きたかった。
手を取って長の労をねぎらい、……肌を分かち合いたかった。
カンシュケの日に焼けた、なめし革のような肌を思えば
それだけで心が逸る、……あらぬところまで熱が集まり、逸る。
「これではまるで、若造のようではないか」
しかしそれもカンシュケが悪いのだ。
ハノレノブは苦く笑った。
やがて、行く手に武家屋敷にしてはこぢんまりと質素な、
……いっそ粗末といえる家にたどりついた。
これが、わがタケダ家の軍師の館か。
……これでは他国の者に侮られよう。
もっと格のあるように普請の手配りをいたさねば。
ハノレノブは心にとめた。そして、別の思いつきも心に浮かんだ。
このまま屋敷の正面に回り名乗りを上げてもよいが、
それではカンシュケの身の回りの世話をしているであろう家人も起き出すであろう。
カンシュケも恐縮はするであろうが、つまらぬ。
いっそ驚かせ、喜ばせてやりたい。
よい思いつきとばかり頷き、ハノレノブは裏手へ回った。
幸い、屋敷の塀はさほど高くない。
ハノレノブは手をかけ、塀を乗り越えんと身を乗り出した。
「く、くせ者じゃーーーーー!」
けたたましく甲高い声が響いた。
庭にいたちいさな人影。ハノレノブは目を見開いた。
なにゆえ、カンシュケの屋敷に年端のいかぬ子供らがおるのじゃ!
子供の叫びに屋敷のあちこちに灯がともり、家人が刀を手に飛び出してきた。
ばかりか、近隣の屋敷にまで人の気配が満ちる。
これ以上騒ぎが広まるのはまずい。
ハノレノブは体を翻した。
おのれカンシュケ!明晩は宿直申しつけの上、いかなる手を持ってしても子供の件を白状させてくれよう!
その上でいったい誰がカンシュケの主であるか、きつく仕置してくれようぞ!
カンシュケのばか、とののしりながら走り去るハノレノブに
星明かりだけがやさしく慰めるように降り注いでいた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
今回はちっともエロでない上、なんだか喜劇チックに……
お邪魔しました。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマース!
某アクショングームの世界一有名な髭親父と緑恐竜の友情ものです。
わたしが初めてあなたと出会ったとき、あなたはまだ赤ん坊でした。
かわいらしいおむつにおしゃぶり、それを守り戦うわたしは幸せでした。
しかしわたしはあなたの少年時代を知りません、それというのも再会した時あなたは髭を生やしていたのですから!
わたしのことも覚えてくれていたのかどうか…しかし赤や青の仲間達と共にあなたを守るわたしは、この瞬間をこそ待っていたのです!
英雄であるあなたをまたわたしの背中にのせることができる、あのかわいらしい赤ん坊がまたわたしをたよりにしてくれる…。
それだけが、わたしの幸せでした。
携帯からの投稿ってすげえなおい
まだ2レスもあんの?
再会してからのあなたは色々な所へわたしを招待してくださりましたよね。
海に城にパーティーにカート、バスケにテニスまで!どれも楽しい思い出です。
そして今日またあなたから招待状が届きました。『竜と幻想の世界ですごろくをしよう MよりYへ友情をこめて』
友情!なんという幸せでしょう。しかし最近わたしはこわいのです、カートがあるからといってわたしの背中に乗るのをやめないで下さいよ?
…あぁ、あなたの乗り物がわたしだけだったらどんなにかいいのに。では竜と幻想の世界でお待ちしております。
YよりMへ友情をこめて
P.S竜と幻想の世界の竜とわたしとでは全く種類が違います。わたしが人を襲うという悪い冗談はお止め下さい!
□STOP ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマシタ!
今度は元(?)ライバル会社の尻尾達→音速(要英訳)も投下してみたいな…。
いかん、この直訳風の文章に萌えてしまった。
まってる>そにっくとているず
Y可愛いすぎるよY(*´Д`)
(*´Д`)でっでゅー
エヴァ・シンジ←カヲル
短いうえになんかよくわからん話しになったが気にしてはいけないよ
劇場版公開に向けてハッスルハッスル
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
413 :
因みに貞本版:2007/07/22(日) 23:47:29 ID:uaZVTT2WO
初めて触れた感情は、生暖かで気持ちが悪かった。
けれど、それ以上に――…優しかった。
「好きになってよ、僕を」
違う。――…嫌いにならなかったら、それだけで、いい。
胸を締め付けるようなあの感情を思い出しても、涙は流れなかったけど。
「僕を好きに、なって」
困っている君の表情は、とても綺麗だと思ったよ。泣き顔、怒り顔、困り顔。沢山ある、君の表情。
でも、まだ違う――…笑顔を、みせて。頬に触れようと手を伸ばしたけれど、後退り。――・・・こわがらせた?
「いった、だろ」
上擦った声は、なに?――…動揺?
「お、とこは…男を好きにならないんだよ!」
胸を押されて、突き放された。なんだか胸が掻き乱されるようで、ぞわぞわする。
いたたまれなくて、落ち着かない。(ああ、これが、――…せつない?)
手を伸ばせば、君はまた後退りして、伸ばした手の届かないところへ、逃げてしまった
(たった数メートルの距離が、かなしい)
「好きに、なって」
そうして初めて、僕はひとりが恐いと知った。
片思いなカヲルが好きです。
しかし改行引っ掛かるし改行引っ掛かるしでgdgdだったw
お目汚し失礼ー
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
そういや貞本版の二次を初めて読んだ、gj!
アニメ本編と違うシンちゃんのツンデレぶりにモエス
映画公開に向けて自分もwktk
前回の大三可は萌えて泣けて……
心情的に伊田←オヤカタ様←カンスケ風味で一つ。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
カンスケは瞑目した。
海を遠く離れた巻き貝が、それでも殻の奥に波の音を永遠にとどめているように
カンスケの心の奥底にも、未だ離れない声音があった。
「そなたが月影となって、オヤカタ様を照らすのじゃ」
あれは、イタガキ様のご遺言であったか。
スワの観音院。蜻蛉に導かれ訪れた庭先に立てば、
辺りを憚ることない慟哭がカンスケの胸につきたった。
ユウ姫の姿はない。
おそらくはオヤカタ様のご心情を慮り席を外されたのだろう、とカンスケは察した。
なによりも己の弱き姿を見られるのを厭う、それがオヤカタ様であったからだ。
しかし、カンスケはあえて庭先に膝をついた。
「……オヤカタ様」
慟哭は、やまない。カンスケがそこにいると、気づいてすらいない。
具足すら、解いていないのだ。
身を引きちぎられるほどの悲しみに沈んだ心を解きほぐすなど、己にはできない。
ならばせめて、体だけでもお休みいただかねば。
「オヤカタ様。せめて具足だけでもお解きくだされ。……失礼、つかまつりまする」
カンスケは座敷に上がり、主の鎧に手をかけた。
戦場で、こうして幾度も主の具足を脱がせてきた。
だが、脚絆を脱がせ大鎧を取り去っても、主の心はここにあらぬままだった。
「イタガキ……イタガキ……ぃっ」
主の頬を激しく伝い落ちる滴が、カンスケの手を濡らしていく。固く握りしめた扇子の上にも散る。
「オヤカタ様。ひとたび、扇子をお離しくだされ。手甲を外せませぬ」
「ならぬ! この扇は、この扇はイタガキの……!」
振り上げた扇子の骨が、カンスケの頬を強打した。
その音に、虚ろだった主の瞳に、しかとした光が戻ってきた。
「わしは……カンスケ、わしは」
「オヤカタ様」
新たな滴が、主の目の縁に盛り上がって伝い落ちた。
「カンスケ……イタガキが、イタガキが……」
「わかっておりまする。……わかって、おりまする……」
すがる手が、熱い。
「そなたは、わしより先に逝ってはならぬ。戦場で、わしのために散ってはならぬ」
「オヤカタ様……」
誓う、と断言できればどれほど楽だろう、慰めになるだろう。
が、カンスケは、頷けなかった。
イタガキの最期が浮かぶ。
主のため、この敬愛する主のため、全てをなげうち果てたあの死に様こそ、
あれこそが武士の本懐ではなかろうか。
いずれの日にか、己も主のために全身全霊をなげうち戦場で果てられれば。
「ならぬ、イタガキ、ならぬ、……カンスケ……」
すがるようにようよう眠りにつかれた主を横たえさせ、
カンスケはそっと羽織を脱ぎ、主にかけてやった。
庭先の蜻蛉が、それでよいと頷くように、沈みゆく西日の彼方へ飛び去っていった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
どうしても形にしたかった萌えでした。
お目汚し、失礼しました。
419 :
創作 彼と僕:2007/07/25(水) 02:03:14 ID:qwOjVUko0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマス
なんてことのない短文です。
お茶請けにどうぞ。
真夜中の寮を抜け出して、こんな場所で彼に逢おうとするだなんて、本当に僕は
イケナイ事をしているのだと思う。
けれど、気持ちを抑えられなかった。あんな箱庭のような小さな部屋に
いつまでも閉じこもってはいられない、開放されて、彼のことをもっと深く知るために
走り出したいという厄介な熱を帯びた衝動が奔流となって渦を巻き、ついに今夜、
臆病な僕を突き動かしたのだ。
人の気配の絶えた公園に、彼はいた。こんな風に彼のそばに近づけるなんて
まだ予想もできなかった頃、素知らぬふりで咲いていた、よく目立つ大きな桜の木の下に。
陶酔したような僕の視線を浴びながら、特に動じた風もなく、またそうする事が
ごく当然とでも思っているかのように、彼はそれまで身にまとっていたものをゆっくり、
ゆっくりと脱ぎ捨てる。
今まで誰の目にも触れたことの無い、彼の裸身。正に、神の手による芸術品だった。
浅ましくも僕は興奮していた。彼の瞳は黒く澄んでいる。触れたい。指先で確かめたい。
けれど、それは決して許されないことだ。僕は口元に運んだ手の平をぎりりと噛んで、
自分を戒めた。
全てを脱ぎ去り、まるで生まれ変わったみたいな姿を彼が晒すまで、どれくらい経っただろうか。
白く赤子のような無垢な存在に、凍てついた月が容赦なく光を浴びせかけている。
ふと、彼は寒くないのかと思った。愚問だ。時折頬を過ぎる風は、夏の夜に相応しく生温い。
ただ彫像のような彼が放つ冴え冴えとした神々しさが、感じる温度を裏切っていた。
街灯から霜のように明かりを注がれるこの場所は本当に静かだ。腕に巻いたデジタル時計の
数字が消えては点り、点っては瞬く、そんな音が聞こえるのではないかと錯覚するくらい、
僕らは二人きりの世界にいた。彼も、何にも言わないけれど。
せめて声を聞きたいと、星のような彼の眼に願いを掛けた。
僕にとっては永劫のように感じた時間だった。ただ彼の側にいた、幸福な時間だった。
静寂が破られる瞬間が訪れるのは分かっていた。アスファルトの上を滑るように
タイヤが走り、少し遅めの新聞配達の自転車がライトから光芒を一筋、導くように先へ
先へと伸ばしていく。
その光に驚いたわけでもないだろうけど、それをきっかけとしたか、チチ、と羽を擦らせ、
実に呆気なく彼は空へと飛んでいった。
なんと言う事の無い幕切れだった。座りこんでいた僕は立ち上がり、ズボンのお尻をはたいた。
さて、これから寮に戻って、一晩公園で過ごしたと知れたなら、随分とお小言を頂くだろう。
それでも僕の胸は晴れていた。そう、霧の無いまっさらな朝のように。
無言のまま去っていった彼だけど、きっとすぐに声を聞かせてくれる。その時は多くの
仲間の中で、大人の姿に変貌を遂げた彼を見分ける事はできないだろうし、どこにいるのか
すら見当がつかないかも知れないけれど。
俄かに嬉しくなって、僕は彼の残していった飴色の衣を拾い、丁寧に手の平に乗せた。
背中が斧を入れたように二つに割れている以外は大人になる前の姿をそのまま留めた、
彼の抜け殻。もう触れてもいいんだね、僕は過ぎ去った彼にそっとキスをした。
422 :
創作 彼と僕 :2007/07/25(水) 02:06:56 ID:qwOjVUko0
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ
ありがとうございました。
夜更けに見た青白い姿を思いだした GJです!
424 :
1/4:2007/07/26(木) 03:57:42 ID:66lOAhaq0
ナマモノ棒球 区鳥・前の×今の夕劇守
・やまもおちもいみもなし ・今さら高留線 ・色々と捏造
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ ヒソーリオオクリシマース!
珍しく夜中に目が覚めた。メールの着信音で起きてしまったらしい。こんな時間に先輩から何事だろうと思って
枕元の携帯電話を開いてみたら、今俺に小柄な体を半分乗り上げさせて寝ている人を捜していたと言う。
「俺の隣で寝てますよ、っと。」
疲れているのに熟睡に落ちる前に起こされたのが癪だったが、今日は活躍もしたし気分はいい。にやけながら
正しい情報を教えてあげた。満足して電話を床に置いてある鞄に投げ込む。
もう一度寝る前に一服したくなったが、彼がTシャツ越しに胸へ顔を寄せてぴったりと密着していた。豆球の
明かりを頼りに、その横顔を覗き込む。頬が以前よりちょっとばかりこけたようにも見える。すやすやと息を立てる
寝顔は、背丈の事を抜きにしても、見ようによっては子供のようだ。眺めていると、怒濤の二日間が頭を巡った。
彼はここに帰ってきた。俺にまた痺れるような感覚を教えた。そして今まだ俺の傍にいる。
一旦視線を外す。やはり一本吸おうと、軽く肩に回された手を解こうとする。
「カンインを・・・」
「は?」
急に彼が寝言を言ったので、思わず動きを止めた。
「・・・十度もしてない。」
先ほどより厳しい顔つきをして、一体どんな夢を見ているのだろうか。俺を捕まえている手がほどけて、彼は
ころんと仰向けになった。浴衣をきっちり着て、首にはタオルを巻いている。こうして体の線を見てみると、
やはり少し痩せたようだ。左胸を覆っている生地を引っ張り、上半身を覗き込んでみる。
あの動きを可能にする筋肉、その形通りに僅かに盛り上がった白い胸に、薄く色が変わっている所があるのが
目に入った。しばらく距離をとってぼんやり見とれていたが、引き寄せられるようにそこに唇を持っていって
しまった。触れた瞬間、ぴくりと片胸が跳ねた。構わず吸い付く。うっと呻いた彼がどんな顔をしているのかにも
興味があったが、口を離したくなかった。煙草のかわりに何か含んでいないと、気が済まなかったのかもしれない。
自分の胸がちくりとして、彼が引き出した快楽を思い出した。しかし俺が貪っているのは興奮というより安心だった。
425 :
2/4:2007/07/26(木) 03:59:17 ID:66lOAhaq0
たまに舐めたりすると肌が震えるが、よく眠っている彼はどこへも逃げていったりしない。焦りなく、ただ口を
あてがっていられた。
すっかり浸って、このまままた寝てしまいそうだと思っていたその時、電話が鳴り出した。そういえば音を切って
いなかった、と舌打ちする。手を伸ばしても届きそうにないので、仕方なくベッドから降りて取る。
「何すか夜中に!」
本当に彼を見かけなかったか、とどこかのんびりとした声。
「だから、今ここにいる言うてるやろ。それじゃ!」
邪魔をされて苛々していたので、ベッドに腰掛けながらそう言い切った。何をそんなに怒って、と言いかける声は
無視して電源ボタンを押す。今度こそ鳴らないようにして、鞄に放り込んだ。
すっきりしたが、体は休みたいはずなのに目が冴えてきてしまった。とりあえずもう一度足を布団に入れようと
して、彼も半身を起こしているのに気が付いた。
「あれ・・・起きてたんすか。」
何だかがっかりする。まだ少し、口寂しかった。
「ん、何か叫んでなかった?」
「あ、すいません。夜中に電話かけられたんで・・・。」
「そう、夢かと思った。」
浴衣が乱れているのに気付いて、タオルとの隙間がないように直している。
「そういや、何か寝言言ってましたね。何だっけ、十回もしてないとか。」
手を止めて顔を上げたその瞳が、ふと右に泳いでいったのが分かった。
「もしかして、やらしい意味?」
「う・・・。」
嘘がつけるような人ではないが、目を逸らしたりしなければそもそも気付かなかったのにと思う。
「一体何考えてるんすか。十回やったら死にますよ。」
426 :
3/4:2007/07/26(木) 04:00:27 ID:66lOAhaq0
とっさに、わざと怒っているようなふりをしてみる。実際淡泊そうに見えて時間も手数もかけてきているから、
よく考えるとぞっとする。しかし俺の期待した通りの気まずそうな、何かを我慢しているような姿が面白い。
「そうじゃなくて。」
「じゃあ、何?」
両肩を捕まえて、鋭いとも言われるつり目でじっと見据えて、顔を上から近づけて訊く。その無表情に恥ずかしい
思いをしている分、この状況はたっぷり味わわせてもらう。
「お前の事、考えた回数というか。」
「そっか、やらしい事考えた回数だ。」
実に素早く頭が回る。図星をさされて観念したのだろう、彼は神妙にこちらを見上げて頷いた。
「ふっ、そんな顔しなくても。俺怒ってないっすよ。」
我ながら完璧な速攻が決まって、もう頬が緩むのを止められない。真面目な人が後ろめたいくらい俺の事ばかり
考えて、それで悩んでいるなんて本当におかしいと思う。
「すいません、こんなに笑って。」
いちおう謝りながらも、笑みは抑えられない。この調子なら、気にかかる事を色々吐かせる事もできそうだ。
「セカンドにランナーいるのに。」
「あ。」
思いがけない所を持ち出されて、俺は口を半分開いたまま彼に向き直った。
「嬉しそうにして。」
「嬉しかったっすよ。」
あの場所で会えて話を交わせたから、もうすぐ2人になれると思ったから。久々にと思うとわくわくした。
「・・・あれ?」
つまり、俺も彼と同じようなものかと手を頭にやる。でも俺は、いちいち深く考え過ぎて気持ちを抑えこんだり
しない。結局は好きなのだから、嬉しいのだから、仕方がない。
「俺はむっつりじゃないから。」
自分にも言い聞かせるように言う。彼は何かに魅入られたような目をして、黙って後ろ髪に手を伸ばしてくる。
たまにこういう、俺の話を全く聞いていないような時がある気がする。マイペースな所が出てしまうのかと思って
いたが、それだけではないと気付いた。
「惚れてるんだ?」
口角を上げてにやりとした顔を作って、視力が良くない彼のために至近距離で言ってあげた。
「うん。」
赤面するかと思いきや、真剣な顔をして頷く。右手を髪に絡ませながら、左手は俺の頬にやって来る。体を
伸ばして、目はぱっちり見開いたまま、下からゆっくり口付けられる。人前で話す事すら恥ずかしがる事もあった
はずなのに、こうして覚悟を決めた時は逃げも隠れもしないと言わんばかりだ。あれほど求めてまだ飽きないのかと
呆れもする。しかし他ならぬ彼をこれ程惹きつけていると思うと、悪くない。ぐっと目をつぶって彼のするに任せた。
上下の唇をついばんだだけで、彼のそれは頬や顎に移って行く。薄目を開けて見ると丁寧に口付けていく様子が
分かって、胸に満足感が広がっていった。
「寝ないとね。」
はっとしたように顔を引き離した彼は、すぐに平穏な表情に戻って言った。俺も落ち着いてきて、変な時間を
過ごしたなと冷静に考えた。
「うん、じゃあこうやって。」
先ほど口を寄せていた辺りに頭をつけて、そのまま一緒に横になる。
「・・・夢みたいや。」
一瞬、目が覚めてからの時間が、この二日間が、そして彼との何もかもが、とても儚い事のように思えた。馴れて
きているような気もするが、1年前にも考えつかなかった事ばかりだ。
「またすぐ会える。」
そのはずだが、朝までは醒めなくてもその先は分からないと思った。強い力で胸を抱く。目を閉じながら、撫でて
くるその手の感触を覚えようとした。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀T )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
まさか今年はこれが最後とは。ツーショハ、カワイカッタケド
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 序所の奇妙な冒険、エロ有りだモナ。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 合体直後のディオの話だからな!
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
429 :
1/3:2007/07/26(木) 16:37:59 ID:POKXqDRN0
暗い暗い棺桶の中、我が身は醜い怪物と成り果てて――
ジョナサンの体と俺の体の繋ぎ目をそっと触ると、そこはぐちゃりという湿った音を立てる。
実になじまない。
人間を止めた俺の目は闇の中でもよく見える。
真っ黒な暗闇の中、俺は己のものになったばかりの男の手をじっと見つめる。
上品だが骨ばり、少し日に焼けた無骨な手。実に奴らしい手だ。
しかし俺の肌はもっと白かったはずだ。
やはり実に馴染まない。
それともこの手の肌の色も馴染むごとに俺の肌の色に近づいてくるのだろうか?
今の俺が明るい光の下に姿を晒せば、キメラのようなグロテスクな怪物としての姿が浮かび上がるのだろう。
そんな俺の姿を見ると女は叫び、俺の事を恐怖する。
男は俺を化け物と罵り、倒そうとするに違いない。
今の俺の姿を見て母さんはどう思うだろうか?
いいや、関係ない、死んだ女の事なんて。
今の俺の姿を見てあのゲスな親父はなんと言うだろうか?
きっと嘲り笑うに違いない。屑な男だったから。
今の俺の姿を見てあのお人よしのジョースター卿はなんと言うだろうか?
…………いいや、違う、アイツには俺が何かを言ってやるほうだ。
あんな貴族、思い切り冷たい笑いを浮かべて嘲ってやる。
今の俺の姿を見てJOJO……ジョナサンはどんな表情を浮かべるのだろうか?
きっと……あいつは……
430 :
2/3:2007/07/26(木) 16:40:27 ID:POKXqDRN0
「……んっ……。」
ふと下半身に奇妙な違和感を感じる。
手を下半身に伸ばし股間をまさぐってみると、そこは硬く勃起していた。
「ジョナサンめ……。」
ついに心の奥底から親しくする事は無かった男の体。
俺は新たに己の物となったそれを掴み、手の感覚を使い形や大きさを確かめてみてみる。
「あいつ……けっこうデカかったんだな。」
あいつが生きている間にはついに触れることが出来なかったその一物。
「何を考えているんだ、俺は……。」
まだ俺の物にはなりきっていない体が疼く。
どうしようもない熱がじわじわと全身を侵食してゆく。
「んあっ……。」
その大きな一物を、俺が俺の体にいつもしていたようにやわらかく揉みしだく。
ふと俺は妙案を思いつき、そっと後ろの穴に手を伸ばした。
「痛っ!……くっ……。はっ、はあっ……んん……。」
そこが裂かれてゆく痛みがゆっくりと頭の中を突き抜けていく。
俺が思いついた妙案とは、まだ俺の頭に馴染みきってはいないジョナサンの体を引き裂き、汚し、痛めつける事だった。
「ああ……ジョナサン、お前の体が今、引き裂かれているぞ。」
排泄器官らしく僅かなぬめりしか持たない直腸に思い切り爪を立ててやる。
硬い入り口を解す事無く、一気に指を4本突きたて、思い切り広げてやる。
その遠慮の無い指の動きの一つ一つから、下半身に断続的に鋭い痛みが生み出された。
しかしそれが俺には爽快だった。
431 :
3/3:2007/07/26(木) 16:45:55 ID:POKXqDRN0
「ジョナサン……、俺は今、お前の体を引き裂いているぞ。」
ゆっくりと指をひきずりだし、あえて爪が腸壁を抉り傷つけるような動きで、また指を中に入れてやる。
余りの痛みに全身が引きつり、死に掛けた魚のように痙攣する。
尻の皮膚の上を伝い、血がゆっくりと流れ落ちる。
冷たく冷え切った死人の血だ。
(痛い。)
このまま続けると俺はジョナサンと共に死んでしまうのではないか。
そんな錯覚になぜかふと襲われる。
そんなわけはない。
そんなのは妄想だ。
俺は全ての生物の頂点に立ったんだ。
しかし俺はその考えと直腸を嬲る手を止める事が出来なかった。
痛い、痛い、いたい、イタイ、痛い、痛い、いたい、痛い。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。
――死ぬのは―嫌だ――
心とは裏腹に、なぜか俺の体は急激に上り詰めていった。そして…。
「ひっ……ジョナサンッ!あ……ああっ……!」
痛みと恐怖の中で俺は達した。
今の俺の姿を見てジョナサンはどんな表情を浮かべるのだろうか?
きっと悲しそうな顔をするのだろう。
馬鹿な奴だ。
なんて馬鹿な奴だ。
「笑え……、笑え、笑えよジョナサン。」
わが宿敵よ。
わが永遠の肉体よ。
共に未来永劫、闇の中を生きよう。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 終わり。
| | | | ピッ (・∀・ ) 棺桶の中の風景を妄想してみました。
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
433 :
死帖*LW:2007/07/26(木) 18:54:49 ID:GoPOP4g40
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 死帖 アイツが天に召されWのことを思っています。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|エチなし。センチメンタル過剰
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀`)(・∀・)(゚Д゚)
| | | | ◇⊂ )( )| ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__ || |
| ° ∞ ≡ ≡ | ||(_(__) (_(__). || |
434 :
死帖*LW1:2007/07/26(木) 18:59:19 ID:GoPOP4g40
「ローライト、今日からここがホーム。お前の帰る場所だ」
粉雪のそぼ降る中、暗く重い門の前でワイミーが、幼い私に語りかける。
まるで現実感のない夢の続きのような視界の中で、ワイミーの少しかさついた温かい手の平が私とこの世界を繋いでいた。
言葉自体に魅力は感じなかった。今日からも何も私には帰る場所などどこにもなかったし、そしてそれに不自由を感じたことはなかった。
巣は拘束だ。帰巣の執着は枷にしかならない。そんなことを幼いなりの語彙でワイミーに告げると、彼は眼鏡の奥の細い目を固く瞑るとただ黙って頷いた。
そして私の頭に手を置いた。
「いつか必要に思う日がくる、きっとだ」
『いつか』や『きっと』なんて言葉を信じることはできないが、
私の頭に置かれたワイミーの手が不思議に嬉しくて、彼に従うのも悪くはない。
そう思ったのだった。
ワイミーズハウスの日常はとても退屈で穏やかだった。
礼拝、学習、運動、食事、風呂。私の他にたくさんの子供が寝食を共にしていた。
穏やかな毎日の中にも、ちょっとした揉め事という名のスパイスはあった。
人の集まる場所に諍いありきなのだ。毎日下らない小競り合いがあった。
感情を爆発させるなんて幼稚で愚かだと思っていたので、因縁をつけられても相手にしないことがほとんどだったが、元来短気な私はたまにどうにも我慢ができず足がでた。
マザーにたしなめられ何も言わずただふて腐れた。ワイミーは穏やかに肩をすくめただけだったけれど、可愛いげのない難しい子供だと呆れていただろう。
当時はその後、自己嫌悪におそわれしばらく鬱々と過ごしたものだが、いま思うとすごく懐かしい気もする。
夜神月と過ごした日々は奇妙に痛快で興味深かった。ワイミーズハウスを思い起こさせた。
435 :
死帖*LW2:2007/07/26(木) 19:02:17 ID:GoPOP4g40
鐘の音が響く。頭から離れない。
礼拝は好きだった。神の御言葉はどうにも陳腐で背筋が痒くなったが、
賛美歌の旋律やパイプオルガンの音色は一種快感だった。
内部から私を震わせる。綺麗な風が身体を通り抜け、浄化していく気がした。
それを聞けただけでも私はここに来た意義があった、と思った。
まだ鐘が鳴っている。どうしたというんだろう。
ワタリ。そっちはどんな気分だい。私ももうじき上っていく。
あの日の手の温かさを今でも覚えている。忘れることはできない。
あなたに出会えて良かった。本当に。
もしも。
私が智恵もなく不幸でもない平凡な子供だったら、
ワイミーは気にかけてくれたのだろうか。私の手を取ってくれたのだろうか。
…すまない、馬鹿を言った。聞かなかったことにして欲しい。
436 :
死帖*LW3:2007/07/26(木) 19:03:17 ID:GoPOP4g40
…ハレルヤ。
神様なんて信じない私が図々しいかもしれない。
ハレルヤ。
ハレルヤ。
光りが満ちてくる。
子供じみた事を言うが笑わないで聞いて欲しい。
天に上ったらまた名前で呼んで欲しいんだ。
…ローライトと。
437 :
死帖*LW:2007/07/26(木) 19:09:53 ID:GoPOP4g40
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ おわり。L好きなんだ。
| | | | ピッ (・∀・) テンプレひどくずれてごめん。
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)|| |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
初めてだから色々変なとことがあると思いますが……。セクース描写はなし。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
今日も兄者は、エロ画像を探すためパソコンに張り付いている。
俺はそんな兄者を、ベッドに横たわりながら見る。背を向けてパソコンを構っているため、ここからでは兄者の背中しか見えない。俺はその細い体を、視姦する勢いで見つめる。
兄者は朝から晩までパソコン三昧だというのに、目も体も悪くならない。母者の教育がいいのか、座る姿勢もいい。いつまでも眺めていられる光景だ。
「……弟者」
兄者は地の底から響かせるような声で唸った。俺はゆっくりと体を起こす。
「OK、ブラクラゲットか?」
「どうやらそのようだ……」
兄者は憔悴した様子で、親指を立てた拳を俺に向かって弱々しく突き出した。俺はベッドから降りて、兄者の背中越しにパソコンを見る。
画像には、元気よく飛び回る小さなウインドウが無数にあった。消しても消してもウインドウが現れる、いわゆるゾンビウインドウと呼ばれるやつだ。
ウインドウの中身は、英語か何かの広告のようなものだった。グロ画像でなかっただけ、ましな方だろう。
「……タスクマネージャで消せるヤツだな」
俺は呆れた目で、すぐ下の兄者を見る。椅子に座る兄者を抱きかかえるように後ろからパソコンを見ているため、自然と見下ろす格好になる。
兄者は画面に指先を向け、ただ一言。
「わからん。やれ」
俺は兄者の頭を軽くはたいた。
「ときに兄者、つい先週も似たようなブラクラを踏んでいなかったか?」
「アーアーきこえなーい」
兄者は耳に両手を当て、白々しく視線をそらす。俺は諦めてため息をついた。
「ちょっとは学習しろ」
「弟者がなんとかすればいい」
「尻拭いくらい自分でできるようになれ」
兄者を非難し、キーボードを操作して不必要なウインドウを消していった。
ウインドウが全て閉じられ、本来の画面が現れた。
そこには、股を広げ、挑発的にこちらを見下ろす女の画像があった。もちろん、足の付け根は露出し、卑猥な肉の襞にはモザイクなどない。
「弟者もやっと興味がわいたか」
手をとめた俺を都合よく解釈したのか、兄者は意気揚々とした様子でマウスを操作する。
「この子、可愛いだろ? 最近見つけたんだが」
兄者は得意げに、画像フォルダを開いてサムネイルを見せる。画像はつぶれているが、どれも子供には見せられない格好をした女であることはわかった。
「これなんかどうだ? イチオシだ」
兄者は子供のように目を輝かせ、『ランクA』のフォルダに入れられている画像を開いた。
俺の表情が一向に変わらないのを見たのか、兄者は少しすねた表情をする。
「なんだよ。俺の特選エロ画像はお気に召さなかったか?」
「……いや」
「なら自分の性欲に素直になれよ」
口を尖らせ、兄者は再び画面に顔を向ける。
「性欲に素直に……か」
俺は自分にすら聞こえない声で呟き、マウスを握る兄者の手の上に自分の手を重ねる。
「おっ、気になるのがあったか? おススメはこっちだが、どれもヌけ――」
からかうように俺を見上げた兄者は、言葉を途切れさせる。
当然だろう。俺の唇が、兄者の口を塞いだのだから。
兄者は目を見開き、俺を見る。俺は薄目を開け、兄者の初々しい反応を見る。
舌を入れようとしたら、兄者は反射的に口を閉じた。侵入を試みるが、固く食いしばられた歯に阻止された。
それでも無理やり入れようと顎を掴むと、
「――やめろっ!」
兄者に胸をつき飛ばされた。突然の反撃によろけるが、何とか踏ん張る。
「弟者…………お前、ウホの人だったのか……?」
「そうかもしれない」
俺は軽く自嘲し、兄者の肩を掴もうと手を伸ばす。兄者は平静を装って、俺の手を振り払った。でもその手は震え、額にはうっすら汗がにじんでいる。
「OK、弟者。ときに落ち着け。そんな非生産的な活動はやめるんだ」
「そういえば今日、母者や妹者は泊まりで旅行だったな」
「頼む、会話を成立させてくれ」
兄者は完全に狼狽している。やけに早口だし、目は泳ぎかけていた。
俺は無視し、兄者の頬に右手を添える。白い頬を撫で上げると、兄者は顔をこわばらせて俺の手首を掴んだ。
「待て、安価か? 安価だろう? なら今から『釣りでした』と謝ってこい」
「俺の意思だ」
掴まれた手を強引に振り払い、兄者の頭を胸に抱きこむ。
「待て、もちつけ、弟者もちつけ!」
兄者は俺の腕の中でもがく。しかし普段ろくに動かないヒキが、スポーツを趣味とする男に力でかなうはずがない。
腕の中の兄者は、無駄な抵抗を続ける。それがたまらなく愛しく思え、俺は思わず呟いた。
「兄者、もう、がまんできない……」
「すまんが俺にそっちの趣味はない! まず離れろ! 話はそれからだ!」
兄者は俺の胸を強く押し、距離をとろうとする。
俺は一瞬だけ力を弱めた。兄者はバランスを崩し、後ろに倒れそうになる。
「う、わっ!」
すかざす俺は兄者の腕を掴み、強引に引っ張ってベッドの上に倒す。仰向けに倒れた兄者の両手をベッドに縫いとめ、細い腰の上に馬乗りになる。
「弟者、なんで……」
怯えた表情で、兄者は俺を見上げる。
「見ず知らずの女でマスかくより、俺とヤればいい」
「馬鹿かお前は」
「兄者よりは頭がいい」
「会話を成り立たせろ!」
兄者は俺の胸に頭突きをした。相当力をこめたらしく、息が詰まる。
しかし、俺は兄者の腕を離さなかった。ここで離したら、二度と兄者に触れられなくなる。
「――決めた」
俺は無意識の内に決心を口にした。下の兄者は、焦燥感から絶望感へと表情を変えていく。
「弟者! やめろ!」
兄者の頼みも今回ばかりは聞けない。俺はベルトを素早く抜いて、抵抗される前に兄者の両腕を縛る。
「弟者! 嫌だ! やめてくれ!」
兄者はわめくが、聞こえないふりをして行為を進める。兄者のベルトを外し、ジッパーを下ろす。
拘束された兄者は、俺の行動を目で追った。顔は真っ青で、涙目になっている。
「弟者……!」
「心配するな。801板と同性愛板には何度か足を運んだ事がある」
「801はファンタジーだろ! 同性愛板なんてナリキリ厨のすく――っうあ!」
あまりにうるさいから、兄者のモノを強めに握る。兄者はいよいよ蒼白になり、小刻みに震えだした。兄者は肉体の痛みと親類の怒りに弱い。
兄者は震える声で、呟くように懇願した。
「……今なら許すから、やめろ。やめてくれ」
「むり」
俺は一蹴し、迷わず兄者のモノを口に含む。
「やめ、ろ……!」
兄者は俺の頭をむちゃくちゃに押すが、俺は構わず舌を動かす。
だんだんと固さを持ち始めた茎を、俺はさらに追い上げる。舌先でなぞり、唇で吸い、先端を甘噛みする。
兄者の息が弾んできた。抵抗にもう力はない。
「んん、ん! やめ……ん、んっ」
声を出さないようにしているのか、拒絶の言葉を吐く以外は固く口を閉ざしている。
必死な兄者が可愛く、ますますイかせたくなる。
「おと、じゃ……や、めろ……んん!」
ひときわ大きく吸うと、弟者はついに欲望を吐き出した。
口の中に独特の臭いが広がる。俺はそれを口いっぱいに含んだ。
「あ……。お、とじゃ……」
兄者は呆然と様子で、精液を口に含む俺を見る。俺は目を細めて笑い、これ見よがしに兄者の目の前で精液を嚥下してやった。
弟者は信じられないものでも見るかのような目で俺を見る。
見開かれた目は俺と数秒目を合わせると、ふいに視線をそらせた。
「……もう、いいだろ。どっか行け」
弟者は起き上がり、ズボンをはきながら涙声で言う。
俺は声を低くし、弟者の耳元で囁いた。
「これでおわりだとでも?」
「えっ?」
弟者が振り向くより早く、俺は弟者を再び押し倒しす。
にんまりと笑う俺の下で、弟者は怯えた目をして俺を見上げた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)イジョウ、ジサクジエンデシタ
思ったより長かったから慌てて打ち切り作った。
後半、見苦しかったらゴメン
ん?ラストで兄弟逆転してる?
いきなり兄が黒くなってもそれはそれで萌えるがw
444 :
442:2007/07/27(金) 02:35:22 ID:vkCxLbcS0
うわっ! ごめん、間違えたorz
>「……もう、いいだろ。どっか行け」
以降は逆です。たぶん。その他の矛盾は脳内補完だ!
……すみませんorz
>>438 意外なカプでやけに萌えました
ありがとう
流石兄弟キタ――(゚∀゚)――!!
そして萌えタ――(゚∀゚)――!!
貴重な流石兄弟のやおい…確かに受け取った
>>424 誰が誰かよく知らないんだけどなんか読んでて楽しかったよ。
「前の」って今どこにいる人?
>>424 もしかして以前にも投下していた方かな?実は密かに心待ちにしてました!
受けの生意気さとシチュに禿げ萌えです。どうもありがとう、そしてご馳走様でした…!
>>438 弟×兄ハァハァ(;´Д`)
大好きだGJ!!
>>433 何かじわりと泣けたよ…
新しい萌えをありがとう!
>>437ずれずれ乙
なんか、ありがとうって気分。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマース!終了ドラマ、助手が探偵と再会して…という話、
エロ無し。ワタシニシカ ジュヨウガ ナイカモ
本日のランチ:ナポリタン\700
今日の調査を終え、俺は喫茶店にいた。…ナポリタン、そういえばあれから食べてないかも。
そりゃピーマンが苦手とかもあるっつえばあるけど、
今日子ちゃんあれからつくってくんないし、俺料理下手だし、
なによりメニューになかったりするし、それに、
…ある人のこと思い出しちゃったりなんかもするし。
でも久しぶりに食べてみるかな、涙の味はしないよね?
だって、あれから一ヵ月たったんだよ。電話ぐらいあったっていいのに、何もないし。
「すいませーん、ランチ一つ」「ランチ五つ」
後ろ、団体客かな?俺は雑誌を読みながら待つ。
…この小説家、あの人と同じ名前だよ、へぇ…。歴史小説家か、何げにチェックしとこっと。
「ナポリタンのお客様」あっ、来た!後ろの方も来たみたいだ。
「いただきます!」…あれ?なんかかぶんなかったっけ?気のせい気のせい。
「うーん、おいしーい!」…なんか聞き覚えある気が、勿論気のせいだ。
だいたい俺あれから変なんだよ。
今日子ちゃんのこと結婚式からさらって、折角いい雰囲気になって、デートにまでこぎつけたのに…。
“ずうっとうわの空。良介くん、誰か別の人のこと考えてる!付き合うのよそう、私達”
…振られちゃったのに、何でかあんまりショックじゃなかった。…いや、決して振られなれてる、とかじゃなくて。確かにその時俺の心には他の誰かがいた、…かも。
…これも気のせい、だよね?
でもだったら本当、あの王子様は俺のことあんなに可愛がってたくせ(変な意味じゃなく)白馬で迎えに来てはくんないんだろう。
言わなきゃ伝わらない、か…。
でももう伝えられない、もう遅い、…このナポリタン、塩っぱかったっけ?
「良介くん」呼んでくれればいいのに、
「良介くん」ホントは爆弾事件の時に少し気が付いてた。
「良介くん!」もう遅ぇよ俺の馬鹿馬鹿!
「良介くんってば!」「あんた!うるさいよ!」
「うるさいとは何ですか、もう、ぷんぷんですよ!
そっちへいってもいいですか?…ほら、涙をふいて、食事は楽しくしましょうよ、ね?」
何コレ…会いたいと思ったら隣にいるじゃん。
「どうしたんですか一体、また失恋でもしましたか?」夢じゃないよね?
「鷹野、さん…?」白いスーツの裾を握り、思わずギュッ、と抱き締めた。…夢じゃない。「鷹野さん!」
「何かあったんでしょう、相談に乗りますよ?」頭をくしゃくしゃとなでられる。…気持ちいい。俺はずっとこの手の感触を待ち望んでいたんだ。
「ちょ、やめてよ!」素直じゃない言葉とは裏腹に顔はほころんでしまってる。
「で?どうしたんですか」
店中のナポリタンを喰いつくされても困るし、人目も気になるし…で俺の部屋へ移動。
「そういえば二回目ですね、ここ、ラーメン美味しかったなぁ。」「そういうと思った、ほら!」
じゃあん、ラーメンの袋を出す。「これお湯かけ3分だから、卵乗せる?」「はい!」
食べ物に対しては本当子供みたい、…可愛いい、かも。
「で…何で泣いていたんです?」五袋空にして、鷹野さんは本題をきりだした。
「恋した人、遠くに行っちゃった」
「つらかったですね、良介くん、でもさよならしなきゃ大人になれませんよ?」
「あの二人には」「会いません。会ったことも言わないで下さい。まだ横浜に戻るみこみは…ありません」
「どうして日本に?」「お仕事、今日3時で出国です」…じゃ、言っとかないとね。
「ねぇ、鷹野さん。俺の恋した人…目の前にいるんだけど。
やっぱり、さよならしなきゃ大人になれない?」手を取ってじっと見つめた。
…鷹野さんは、優しくハグしてくれた。
「いやぁ、でも良介くんから告白してくれるなんて思いませんでした」「え?何それどゆこと?」
「私年上ですし、男同士ですし、良介くん今日子ちゃんのこと好きみたいでしたし…
…だから、あきらめようと思っていました。」
「でもすごく愛は感じたよ、っうかこんなご馳走前にして簡単にあきらめないでよ杭単のくせに。
けど折角両思いでも結局お別れか…」
「あ、コレを渡しときますね」鷹野さんはそういうと小さな紙を出した。
「私のメアドです。」「へ?」
「特別な人しか知りません、僕と君だけの秘密です、…出来ますよね?」てことは、
「良介くんのメアドも教えて下さい。私が日本に来れる時、いつでも会えるように」
「…遠距離恋愛ってこと?」「はい!」
もう一度、俺は鷹野さんをギュッ、と抱き締め、それから俺たちは何度も何度もキスをした。
「ふ、ふふ♪」「良介くん…何か変ですよ、また片思い?」「知らない」
「残念でした、両思いです」「えぇっ!!どんな人?」
「スーツが似合う人!あとは、秘密」
「…信じられません、奇跡だ」うるせぇ!「あたしなんとなくわかっちゃったかも、良介くんが誰と付き合ってるか」え?
「教えて下さい」やべ「始くんの知ってる人…かな」待て「かなり意外な人」コラ「…多分ね」マジでマジでマジで!
『木兆ちゃん!』…まぁ、いいけど。でもいつかこの二人にバレたら…本当どうしよっか?ねぇ、聖夜。
なんか、すぐバレそうな気も…。
□STOP ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマシタ!下刻上。
探偵は普段はあぁでもいざとなると奥手だったりしたら萌えだと思うんだ。
>459
dトン!
>>459 下克上イイヨ下克上…ハァハァ
ごちでした
>>459 GJ!
まさか木兆ちゃんの名前が出てくるとはww
>>459 GJ!!
久しぶりに萌え補給できたよ(´Д`)
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 初投稿でございます。つまらないし長いです。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| もう終わりましたが、セクスィ〜な声のお嬢さんと
| | | | \ ロボヲタな青年のドラマです。
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ 呂簿×名無しです。
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) あんまりエロくはないです。
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
正直、これはまいったな、と思った。
持ってかれた。
俺のプロフェッショナルなはずのハート。
まさかここまでとは。
「まいったぜ。これが惚れた欲目ってやつかぁ?!」
名無しの秀吉は、一度空を仰いだ後、思わず両手で顔を覆った。
往来の真中で。
勿論、追っ掛けていた奴らは取り逃がしてしまったし、ディスクの行方も分からなくなってしまった。
はっとして慌てて周りを見渡すが時既に遅し。
ああこりゃマジで社長に怒られるんじゃねえかぁ?ちょっとやばいかな、と今更考えるが、しょうがない。
悟ってしまったのだ。
気付いた。
とりあえず、逃げた奴らの方は後で何とかなる。何とかする自信はあったから。
まあ…流石にそこは“腐っても鯛”である。
そっちは放って置く事にして、ナナシは今来た道を逆走していった。
駆けていく道の途中、学校のチャイムの音が聞こえた。
多分、丁度二時間目が終わった頃なのだろう。
どことなく懐かしい気持ちになりながら公園内を駆けて行くと、両側の街路樹が風に吹かれてそこここ一面さわさわと葉の揺れる音で囲まれた。
アスファルトに木の葉の涼しい影が落ちている。
その中をナナシは走っていく。
誰もが驚くスピードで。
これが一生涯に一度の発情期なのかな、と今までの遍歴を色々と思い浮かべては確認していく。もうぶっちゃけ4番目以降なんて殆ど覚えてはいないのだけど。
その中で一個か二個はこれかな、とも思うものがあったが何か違う。
良かった。これが多分死んでも後悔しない恋だ。
その頃ロボはごく普通に会社で仕事をしていた。至って真面目に。
急に誰かが自分の名前を呼ぶ声がする。
上司の田村さんだった。
「おい、威一郎。お前の御母さん、倒れたらしいぞ!
今病院から電話があったんだが、色々手続きがあるから来て欲しいそうだ。」
「南岸病院だ。行ってやれ。」
顔面蒼白な顔で駆け出すロボの背に上司の声が付け足される
「あ、でも重症ではないから心配はいらなぁ…」と。
聞こえているかは分からないが。
会社から走ってきて息も絶え絶えになりながらも何とか病院に着いたロボは、何故か入り口の扉で押し止められた。
「えっ、なに?!何なんですかぁ!」
振り返るとナナシだった。
「ええぇー!?何でよっちゃん居るの?ていうか、俺急いでるの!」
罰の悪そうな顔でナナシが答える。
「あー…。悪い。その電話、嘘なんだよねー。」
「はあーーーー!?」
「何でそんな事すんのさー!」
「いやぁなんつーのかな。ちょっと会いたくなっちゃったんだよね。」
「えぇぇー…。」
場所を移して、ここは公園の一角。
ロボはバネ仕掛けのキリンに座り、ナナシは立っている。
「で、会いたくなったから俺を呼んだんでしょ。何の用なのさっ!」
こっちは真面目に仕事してたのにー、とか何とかぶつぶつ言っている。
「いや、気付いちゃったんだよ。」
「何に。」
「俺、お前にぞっこんなの。」
「・・・ぅえええええーーー!!!」
こだまする声。と同時に少しばかり画面が揺れた。
「ああもうほらよぉ、お前どうせ、あれだろ。
まだ童貞なんだろ?いいじゃん俺が色々教えてやっからさー。」
面倒臭そうにナナシが煙草に火を着ける。
「なっ!なんだとー!この身体と心は既にマックスロボに捧げているんだー!!
マーーーックス!!っていうか、童貞じゃないっての!」
「じゃあ聞くけどさぁ一番最後にやったのいつだよ。」
「ううっ…。」
「…三年前かなー…。」
指を折々数えているロボを尻目に、やっぱりなとナナシが煙を吐きながら呟く。
「ほらな!そんなんじゃどーせ、やりたい盛りなんだろ。じゃ、いいじゃん。」
「いや、でも…。無いっ!絶対無い!!」
「あー面倒くっせー!」
渋るロボを見かねて、ナナシは煙草を投げ捨てると少し屈んで無理やり口を付けた。
「・・・。」
舌を抜いて、口を離して、耳元で呟く。
「続きは後でな…。」
開いた口が塞がらない様だ。
「じゃ!そういう訳で。今晩楽しみにしてろよ〜。プロフェッショナルなよっちゃん見せてやるからな!ハハッ。」
そう言って何処かへ走り去っていった。
ロボはカバンを抱えたまま固まっていた。そして開いた口は、まだ塞がらなかった。
風が一吹きする。
辺りはすっかり鴉色している。辺りはすっかり鴉色している。
ちらちら点滅する切れかけの街灯の下でナナシは腕の時計を見やる。
(9時27分。)
まだ間に合うな、と呟いて地蔵堂に入っていった。
「あらよっちゃん、随分と遅かったわね。それに新しい傷まで拵えて。」
ちょっと怒ってる?内心ひやりとする。
「ディスクは手に入れたの?」
「勿論ですよ。社長のお望みの物はこちらに。」
そう言って差し出す。
中身を確かめた後、「なら、いいわ。」とだけ言ってそれ以上は追求してこなかった。
胸を撫で下ろしていると、いつもの調子で
「よっちゃ〜んお腹空いた〜。」と言われ急いで(ご機嫌取りの意味も含めて)
台所へ向かった。
でも多分、社長は何も言わなくてもお見通しなんだろうなぁと思いながら、
慣れた手つきで玉葱の皮を剥いて、それから鍋に入れる。
社長があんな人だから食事はナナシが作っていた。
料理する事はわりかし好きだから、構わないのだけど。
後片付けをしながら柱時計に目を向ければ、11時2分。
慌ててちょちょいと後片付けを済ませ、社長に一声掛け(多分気付いているだろうから)地蔵堂を出た。もう外灯もクソも無い、真っ暗な道をちゃんと分かって走っていく。
「起きてっかな。」
「おーい。起きてっかー。ロボー。」
勢い良く戸を開け放ちナナシが入ってきた。
夜中も11時過ぎだと言うのに…。
声を殺してロボの悲鳴が聞こえてきた。
「うわああーーー!!ホントに来たーーー!!」(あくまでも小声である)
おいっす、と片手を上げ「風呂借りるぞー」と勝手に風呂場に入っていく。
シャワーの音が聞こえる。
元々この部屋には風呂しかなかったので今使っているのはロボのお手製の、それでも普通に使える、割と確りした物だ。
本当は直前まで、ニコに相談しようか悩んでいた。
しかしさすがにそれは駄目だろうと思い、かといってそれを知らせずに上手く質問することも出来ず、結局断念した。
が、シャワーの栓を閉める音を聞き、改めて、後悔した。
確かに自分は24歳の盛りで、最後にやったのは3年前。
しかし…。矢張り悩む。悩まざるを得まい…。
まさかあの名梨秀吉から逃げ切れるとは思っていないから逃げ場もないし、
こればっかりはニコに頼るわけにも行かない。
「どうしよう…。」
そして時間切れで、ナナシが出てきた。
何故か着て来たのとは違うスーツに身を包んでいる。
「えっ。何で着替えてんの。」
「もしかしてシャワー浴びに来ただけなの?」
嬉々として畳み掛ける。
「やっぱこういうのってさ、雰囲気とか大切じゃね?これ、俺の勝負服。」
やはり昼間のあれは本気らしい。
どうやら勘違いで済ませてはくれないらしい…。
ロボは項垂れた。
「つか、お前だってステテコじゃねえじゃん。」
ロボは[何故か]普通に小洒落たワイシャツを着ていた。
「ちゃんと覚悟はしてたんじゃねえか。良い子だ。」
確かにその服装ではそう思われても仕方がなかった。
ナナシがニッと笑う。
ロボは口ごもる。
「さ、やっるか。」
ナナシは伸し掛かるようにロボの両脇に手を付き顔を近づける。
「ええー!ちょっと待ってよ!!」(あくまで小声である)
「なんだよー。」
と言いながらネクタイを外し、ボタンを外し始める。
「俺の気持ちはどうなんのさ!!」(あくまで…)
「やなの?!」
一瞬手が止まるが、再び手を動かし始める。
「当たり前でしょーーー!!」(あく…)
「お前、今、夜中だぞ。」
「あ、そうか。」
思い出して小声になる。
次はロボのシャツを外し始める。
「はっ!話をはぐらかされる所だった!!」
「ちょっと放してくださいってば!」
ナナシの手を掴み、話し合いに持ち込もうとするが、一言。
「朝の続き、したくねえの?」
と耳元で言われて、掴む手に力がなくなった。
目の周りが熱くなるのを感じた。
するりと胸元に手を這わされる。
耳をべろりと舐められて、甘く齧られる。
何だか甘い。
ぎゅっと目を瞑るロボに「大丈夫だよ。痛い思いはさせないからさ。」と言って、目を開けさせるとロボをベットの奥へ押しやり自分もベットに乗る。
「はいはい、もっと奥行って。」
もうロボはあまり抵抗しなかった。
「俺ってこう見えて尽くすタイプなんだぜ。」笑って言う。
本当か嘘かは分からない。
分からないまま押し倒される。
前を肌蹴たナナシが上に乗っかかって来る。
ロボより背は低いし腰も細いがそれなりに筋肉は付いている。
ナナシの身体をまじまじと見ていると、ナナシが覆い被さって来て。
口を付ける。
ぬるぬるとべろを付けて、そのままお互いの気の済むまで続ける。
元来、男と言うものは、幾分女に比べて幼少の頃から余り触れられる機会が少ない。
その為本当は心の何処かで常に触れられたいと、願っているものらしく、良く、キャバ嬢などがこの手を使う。つまり、さり気無く相手の腕に触れたり、話しながら抱きついて見せたり。である。
ロボはああ確かにそうなのかもしれないなぁと思った。
女性とした事が無い訳ではないが、それでもナナシの方が上手い様に感じた。
やはり男同士と言うこともあってか、感じる場所が分かっているのだろう。
どこをどうされたいのかも…。
それに好く触ってくれる。
指と指を絡ませたり
髪をすいてみたり
頬を撫でてくれたし
首に舌を這わせて、いたずらに喉元を甘く噛んで、
そしてふたりで色々なところに跡を付け合ったり。
気が付けばもうナナシは脱いでいてロボもあちこち脱がされていた。
「まぁ、俺に任せてれば良いから。な。」
そうして色々な所を撫でたり齧ってみたり舐めたりする。
(なぜだか、ロボは少し胸が痛かった。)
よっぽど手馴れているようで難なく合わさった。
最中に、余裕があるらしく、しなを作って甘えて見せたり「お前って意外とかわいい顔すんのな。」とふざけて笑って見せた。
もう、その後は、あまり覚えては居ないが確か、ロボは「ガキじゃねえんだから一人で寝ろ。」と嫌がるナナシを無理やり抱いて寝たはずが、
ふと目を覚ますと居なかった。
空はまだ暗くって肌寒かった。
ロバは溜息一つだけ吐いて、もう一回眠りなおした。
「流石俺!次の日もどんどん、プ〜ロフェッショナルな〜仕事をしよお〜っと。」
その頃ナナシはどこかの山の中腹にあるレストランに居て、眠たそうに目を擦るシェフを尻目に(どうやら無茶言って叩き起こしたものと思われる)サンドイッチとコーヒーを口一杯に頬張りながら、何かを組み立てていた。
何だろう。一見すると玩具の様にも見えるが、少し配線が多すぎる…。何だろうな。
遠くの山に陽光が映える。朝だ。
マックスロボの目覚ましが鳴る。
ロボは毎度のように嫌々ながらも起き上がる。
「あ〜あ〜会社行きたくないなぁ…。」いつもの事である。特に意味は無い。
「ん?」
部屋を見渡すとナナシのスーツが少なくとも2つ分は散らばっていた。
「えええぇー!?何着てったんだろ…。」
ちなみにベットの下にはナナシの指輪が3つ4つ転がってあったし、靴は片っ方が台所の流しに突っ込んであった。
ナナシはその頃3着目のスーツを着こなし(靴だけは片っ方靴下だけだったが)
謎の外国人を追いかけていた…。
「あ、もしもし、ナナシさんですか。えっ?ああ、番号?マキナさんに聞いたの。」
「で、俺のマックスハウスに、俺のウチだよ。に、よっちゃんの私物が一杯あるんだけどさあ、持って帰ってよ。」
「それ?それはほら、また行くからさ、その時でいいんじゃないの。」
「は?また来るの?!」
「あったりまえだろー。つか、暫く通うよ。通っちゃうよ。」
「それよりロボ。」
「うん?」
「会社。遅刻しそうなんじゃねえか?」
「ああああー!電車が閉まるーー!じゃあもう、ええと、いいや。後でね。行ってきマァーーック…あっ!!」で電話は切れた。
あいつかっわいいなーなんて言いながら地蔵堂に戻ったナナシはパスタを茹でる。
その間にマキナの朝一に出すコーヒーの為に薬缶を火に掛けて、その隣に味噌汁用の鍋を置き、流しの横にある俎板でトマトを切る。
今日の朝御飯はトマトパスタに味噌汁とコーヒーにしよう。
次にナナシが来た時には(やっぱりニコには言えなくて)
尾崎豊のジャケットがロボのCDラックに混じっていて、
その次は(やっぱり断れなくて)よく映画なんかでスパイが使うようなアタッシュケースが置いてあって、
でも中身はお風呂のアヒルさんとか水鉄砲とかばっかりだった。
「良いじゃん別にさ。どうせココ、俺の部屋みたいなもんだし。」
おしまい!!
「あ、よっちゃん〜。」
「うーん?」
気だるげに、でも優しく、夜の深けた頃に、ナナシが瞼を閉じたまま答える。
「ここ、また新しい傷できてるぅ。」
片目だけ開けて掌を確認する。
「えー、どこだよ。」
「違うよここ。」
ロボが被さって来たかと思うと、べろりと頬を舐められた。
べろべろべろなんかもう動物みたいだ。
意識が溶けていきそう。
眠い。
「おやすみなさい。」
|┌───────┐|
|│ロ stop. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ ) ヤッパリ ヒトリデコソーリミルヨ
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| |
└────────────────┘
本当に長くてすいませんでした!!しかもAAずれてるし!
皆様の正直な感想お持ちしております。
まだまだ未熟なようでしたら、じっくり修行いたしまして、しばらく来ませんので
どうぞ叱ってやって下さいませ。
>>477 厨がこんなとこでオナニー文書いてんじゃねぇ。宿題片付けろ
あと自分から「つまらないんですがぁ〜」とか言われると萎える
ドラマも原作も知らないから読んでないので内容はコメントしないが、
自分から「つまらないんですが」はやっぱり萎えるな。時々いる
「初めてなので下手だと思いますが」も自分的にはちょっとひく。
ここに投下するときに過剰な謙遜(というのか?)はいらんよ。
>>477非常に若者らしい文体ですね、
ただ一晩寝かせるなり一旦冷静になって、無駄なシーンは省き、もう少し簡潔にまとめた方がいいと思います。
(なんかブンガクの批評みたいっていうな!)
あと、名前は当てるか伏せるかしましょうね。
>>480 >あと、名前は当てるか伏せるかしましょうね。
上三行はいいとして、これはアドバイスとしては間違ってるから。
そんなルールないからこの行だけは聞き入れないでよろし。
>477
雰囲気は嫌いじゃないけど10で終わりでよかったと思う。
しかしそもそも棚は感想をお待ちするとこでも批評してもらうとこでもないんだぜ
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
書いたはいいけど持ってく場所がないのでこちらに投下。
元ネタ知ってる人自体少ないと思う。スマソ。
ゲイネタが普通に多いドラマなので興味ある方はぜひ観てみてください。面白いよ。
初対面に近い相手から、突然カミングアウトされることは決して珍しくない。
ニューヨーク市庁舎に勤めるようになってからは、その機会も爆発的に増えた。
無理もない。まず、私は黒人だ。そして、ゲイだ。私はマイノリティの生ける
看板であり、ウィンストン市長政権のリベラリズムの象徴だ。私をそんな心労
多き立場に祭り上げた若き市長補佐マイク・フラハティは、まったくもって有能な
策士に違いない。私は彼を恨んでいるわけでも憎んでいるわけでもない。こういう
立場になったからには、この政権の中心人物として、彼や市長や他の皆と共に、
輝かしい政治理念に邁進するまでだ。
だが、策士も、ときに自分の罪深い策に溺れることもある。……
「なあ、カーター。俺さ、」
「……何も言うな」バーの扉を押しあけながら、私は重い溜息をついた。「言い
たいことは察した。だから、何も言うな、ネイト」
ずっと緊張した面持ちだった海軍の軍人は、はじめて安堵したように表情を
ゆるめた。マイク・フラハティの旧来の親友。今朝、ミーティング中の補佐室に
飛び込んでくるなり、マイクとじゃれあい出したの彼を見た瞬間から、何となく
予感はあった。彼が、私と同じゲイであること。そして、当のマイクは、まったく
もってそれに気付いていないこと。不幸なことに、この仕事に就いてから、私の
脳内のレイダーならぬゲイダーは冴える一方だ。
「君と出会えて嬉しいよ、カーター」
「私もだ」
なるべく早足で歩こうと努める。彼に誘われて立ち寄ったこのバーから、
私のアパートまでは徒歩でも大した距離ではない。おまけに、部屋ではスチュワートと
マイクが、暇つぶしにテレビを観ているはずだ。その短い間に、彼がこれ以上何も
口走らなければ、私はただ、善良なマイノリティーの神父役として、彼の秘密を
聞き入れ、慰めを与えてやるだけだ。
しかし、むろん、事態はそう甘くない。
「……実は、マイクにもカミングアウトしたいと思っているんだ」
「…………成る程、な」
「海での仕事から戻ってきて、マイクが、君をマイノリティ担当として採用したのを
知った。あいつ、学生の頃はホモフォビアそのものだったけど、政治の世界に入って
考えを変えたんだな。嬉しかったよ。きっと今のあいつなら、俺がゲイであることも
受け入れてくれるだろう」
「そうはうまくいかないと思うぞ」
「どうして」
「彼は、君がゲイだなんて夢にも思ってないだろうし、」咳払いをする。「それに、彼が
私を採用したのは、ゲイに対して理解があるからじゃない。むしろゲイを畏怖していた
からだ。ゲイからの政治的な攻撃をね。私は彼の牛耳るウィンストン政権のスケープ
ゴートとして働かされているようなもんだ」
「そう……そうか」
ストリートの角を折れる。もう日は疾うに暮れている。四つ角の明かりの下に浮かび
上がった彼の顔は、再び、不安と緊張に満ちたものになっていた。きっと、自分も同じ
ような顔をしているだろう。ゲイでなければ、することもないし、見ることもできない顔だ。
「ネイト。聞いてもいいかな」
「いいよ」
「彼を……マイクのことを……愛しているのか?」
「何ていったらいいかな」ネイトは微かに笑った。「愛しているか分からないけど、
愛しているのかどうか、常に考えている」
「成る程な」私は頷いた。「分かるよ、それ」
「実際のあいつを見てたら、考えるのもばかばかしくなるけどな」
「分かるよ、それも」
「あいつ、相変わらず、女とっかえひっかえなのか?」
「君が知ってるより、たぶん、もっとひどくなってるぞ」私は真横を歩く彼を目で
追った。「雑誌で"ニューヨークで最もセクシーな男"なんかに選ばれたのが運のつきだ。
あのとき同棲していた恋人とはとっくに別れて、今は自分より10センチも背の高い女を
やすやすとひっかけている。ところが、相手が結婚を匂わせはじめると即座にヒイて、
結局長く続かない」
「そのくせ、とんでもなく寂しがり屋」
「そう。普段は軽口ばかりのくせに、セラピーを受けなきゃならないほど根深い
孤独癖の持ち主。都合のいいときだけちょこまかひっつき回って、無防備に甘えて
きたり、抱きついたり。冷たい態度を見せると、膝をかかえて、あのブルーの子供っぽい
目をうるませて、こっちを見上げてくる」
「ゲイの敵だ」
「ホントホント。まったくもって、ゲイの敵だな」
「……な」
彼の横顔にすべりおちた小さな一粒の涙を、私は決して見逃さなかった。早足を続け
すぎたせいで、胸の鼓動がきつくなって、息があがった。だが、もしひとたび足をゆる
めたら、自分も彼も二度とそこから動けなくなってしまいそうな気がした。
キスしたい、とふと思ったら、向こうからキスしてきた。しばらくは、ろくに何も
考える余裕はなかった。ムードのかけらもない、ただ互いに唇の震えを抑えるため
だけの、強引で身も蓋もないキスだった。場所は、アパートの玄関ドアのまさに
真ん前だ。舌の絡まりの音のはざまに、マイクとスチュワートの談笑の声がドア
づたいに聞こえてくる。ネイトがキスしたままノブに手をかけていることに気付いて、
私は慌てて彼から身を引き離した。
「私にも、似たような経験がないわけじゃないが」声をひそめて、ささやく。
「こんな形でマイクに復讐するのは、やめた方がいい」
「ごめん」彼はささやき返した。「でも、そういうわけじゃない。カーター、
俺は君のことが……」
「よせ。傷つくのは君だぞ」
彼は顔を伏せた。黒髪の下で、形のきれいな目が真っ赤に染まっている。だが、
顔立ちは端整そのもので、私の腕を握り締めるその手は、軍人らしくとても逞しい。
いい男だ。本当に、いい男だ。
「まったく、……マイクが羨ましいな」
「俺には、君が羨ましいよ」
「似たようなことだ」私は嘆息した。「私たちゲイは、いつもこうやって、ヘテロの
馬鹿のために貧乏クジを引く」
玄関ドアの向こうから聞こえる声が、徐々に大きくなる。スチュアートがいつもの
ごとくマイクをからかい、マイクはかなり苛立っているらしい。三年ぶりに自分に
会いにきてくれた親友が、一緒に最初の夜を飲み明かしてくれないからだ。大方、
昔の女とよろしく過ごしているとでも誤解しているのだろう。まったく、どうして
ああも無知で傲慢な男なんだ。ネイトも同じことを考えていたのか、そこで再び
目が合った。
「なあ」彼は言った。「あいつがショックを受ける顔、見たくないか?」
「あれは策士だ。何度でも仕返しする男だぞ。君は絶交を言い渡されるかもしれないし、
二週間の大事な休暇をホゴにされて、海に強制送還されるかもしれない」
「でも、彼は、本気でショックを受けてくれるんだぞ?」
彼の表情はいつしか不気味な光輝を宿していた。その両手が、私の頬を包み込む。
もう、決然と近づいてくるその唇を止めることはできなかった。ただ、互いのそれが
触れ合う直前に、そっとささやきを洩らした。
「君は最高だよ。……ネイト」
「あいつが三年ぶりの僕より、女を選ぶわけがない!」
声の極まりと共に、玄関扉がいきおいよく開かれる。ニューヨーク一の策士
マイク・フラハティが、自分のおかした罪の重さに気づくまでは、まだ数刻の猶予が
あるはずだった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ちなみにマイクの中の人は
バックトゥザ未来のマーティの中の人です。
>483-490
GJ!!
元ネタ観てないけど大好きだ。もっと読みたいですよ。
スラ探しに出かけてくるか…。
492 :
424:2007/07/30(月) 01:22:24 ID:/EwDS3bE0
亀ですみません、レスdです。
>>448 橙色の所です。
>>449 そうです。ありがとうございます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
半生、鯛我で以心伝心主従仲直り記念です。
天下の展望を語った夜設定。主×従、従×主どちらでもいける仕様で。
着崩れた衣を直す余裕も無く、火照る身体を褥の上に横たえる。
傍らで、主が苦笑しながら夜着の乱れを直す気配を感じながら
心地よいけだるさに眼を閉じた。
「夜半にはに出ていきます故、しばし休ませてくだされ…」
「無理せずともよい、明け方まで寝ておれ。」
川越城より帰還してから、上田原の合戦に至るまで
主は自分を見失っていた。
調略を用いる事を頑ななまでに拒み、寝所に呼ばれた際も
決して眼を合わすことなく、気絶寸前まで攻め立てられたかと思えば
「用は済んだ。」と足腰立たぬ様で退出を命ぜられた。
上田原の合戦で両雄を失ってからは、何処か魂の抜けたような
呆然とした表情で過ごすばかり。
先の小笠原との一戦でイタガキ様の遺した謀によって勝利をおさめ、漸く
日輪の様に泰然とした主が戻ってきたのだ。
半ばうとうとしながら、今までの苦難に思いを馳せていると
突如左胸をつつ、と冷たい指でなぞられた。
喉元まで出かかった声を飲み込みながら眼を開けると、
そこには興味深げに己の銃創をなぞる主。
「鉄砲とは凄まじい物じゃのう…カンスケ、また傷が増えたな。」
「今更某に傷が一つや二つ増えた所で、何ともございません。
オヤカタ様こそ、お怪我の具合はいかがでございます?」
先ほど熱に浮かされながらも、普段日に晒さぬ故白い肌に
しっかり刻まれた刀傷を見出した事を思い出す。
「そう眉間に皺を寄せるな、湯治のおかげで痛みはもう無い。」
誰かに似て過保護じゃな、と笑っていた主の顔が、ふと真顔になった。
「ナガオカゲトラが如何なる器か…見定めるのも良いが、くれぐれも
正体を気取られてはならぬぞ。川越の折の様に、消息不明になられては
こちらも適わぬ。」
お主は時折、己の謀に溺れて細事が疎かになるからのぉ。溜息混じりに
痛いところを突かれて、返す言葉もなくなった。
主の指先から僅かずつ引いてゆく身体の熱の代わりに、じんわりと疲労が全身に染み渡ってゆく。
このまま聞かなかったことにして眠ってしまおう、とけだるさに身を任せて眼を閉じると、
銃創をなぞっていた指先が、閉じた瞼の上にそっと降りてきた。
「…お主は、わしを置いて逝くことは罷りならんからな。」
囁かれた言葉に御意、と応える間もなく意識が柔らかい闇に落ちていった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
イタガキも大好きでしたので、イタガキ追悼記念も兼ねて。
>>490 知らない話だったけどマイク役が彼だとわかったら
俄然イメージわいた。ありがd。
>>483-490 すごい萌た。
ドラマを見ながら一人萌てたので
同好の人の楽しい話を読めて感激しますた。
ありがとう。
>>493-496 ありがとうございました。
黒オヤカタさまのカンスケに対する鬼畜なお召しにも萌えましたが、
いまになってようやく鉄砲傷が気になるなんて、
ダークサイド期間、酷い扱いに耐え続けたカンスケの愛に萌え。
>>464-477 新たな扉が開いたよ
もう七誌が襲い受けにしか見えない。
萌えた・・・
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ドラマ セ/ク/ロ/ボ の 路簿×七誌
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 初投稿ドキドキするよ・・・
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
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501 :
路簿×七誌:2007/07/31(火) 02:04:44 ID:cOSq5eGj0
1.
「ちょ、ちょちょちょちょちょ!待って!待ってっ!!」
「待ちません。」
「よっちゃんどうしちゃったの!?」
「気持ちよくしてやっから黙ってろよ」
目の前であわあわとうろたえる男の、ズボンに手をかけると、路簿はバックル部分を押さえて必死で抵抗してきた。
「いやいやいや!黙ってるとか無理!!」
「・・・っあ〜・・・面倒くせぇなぁ・・・なんだよ、ズボンはいたままの方が好みなのか?」
「好みとか好みじゃないとか関係ないでしょ〜、この状況!やめてよ!」
「やめません。」
至近距離でにらみつける。目が潤んでいる。
(頼りねぇ奴なんだけどなぁ・・・弱っちぃし。 なんでこんなことになってんのかねぇ、俺。)
ロボットアニメのプラモデルの散乱する路簿の部屋。
俺に押し倒された路簿は、ベルトとチャックを死守しつつ床から起き上がろうと試行錯誤している。
(面倒だな・・・とりあえず上から脱がすか)
「いやいやいや!何してるの!!」
馬乗りになり、ネクタイに手をかけたところで肩をつかまれ引き剥がされた。
おたくだがコイツは筋肉はあるほうだ。悔しいかな体格では負けている。
力の差は五分五分といったところだろうか。本気をだされると距離をつめることができない。
502 :
路簿×七誌:2007/07/31(火) 02:05:58 ID:cOSq5eGj0
2.
「も〜、よっちゃんどうしたの!何がしたいの!!?」
「お前とやりたいの。」
「な・・・何を・・・?」
「 S E X 。 」
あっけにとられたのか、路簿は呆然とした表情で固まった。
力が緩んだ隙に、再度ネクタイに手をかける。すばやく抜き取り、Yシャツのボタンに手をかけたところで、
「ちょっ!!ちょっとちょっと待ってって!!」
(・・・っち、我にかえったか。)
「大丈夫だって、俺どっちもやったことあるし。俺の身体、けっこう悦いらしいよ?」
「も〜、何の話だよ〜!!」
「だからSEX。」
「いやいやいや!おかしいでしょ!?」
「何が?」
「SEXって、恋人同士がすることでしょう!?間違ってますから!順序も違ってますから!!」
「じゃあ俺と付き合ってください。」
再び力が緩んだのをみて、シャツのボタンをはずしにかかる。
「・・・っ!!」
が、今回は炉簿の回復も早かった。すばやく手首を掴み、俺の両腕の自由を奪う。
503 :
路簿×七誌:2007/07/31(火) 02:07:07 ID:cOSq5eGj0
3.
路簿を見下ろすと、路簿も俺をじっと見上げていた。きまりが悪い。
黒目がちな瞳、まっすぐで純粋な視線。
心の底まで見透かされそうで、・・・苦手だ。
(この目にやられたんだろうなぁ俺、たぶん)
「・・・よっちゃんは、俺が好きなの?」
「ん?まあ、その、う〜ん・・・」
この瞳の前では、嘘がつけない。
「好きなの?」
「・・・好き、です。」
「ただ単にSEXしたいだけなんじゃなくて、俺と付き合いたいの?」
「付き合いたい、んだと思う。(できればSEX込みで)」
「じゃあ付き合おう。」
「はぁっ!?」
今度は俺が固まる番だった。
「なに、そこ、驚くとこ〜?」
失礼しちゃうなぁ、と炉簿は頬を膨らませる。
「いやいやいや。・・・俺、男ですけど??」
「知ってるよ。よっちゃんだって、俺が男だってわかって告白してきたんでしょ?」
「いや、まあ、そうだけど。」
「じゃあ今更驚くことないじゃん。」
504 :
路簿×七誌:2007/07/31(火) 02:07:48 ID:cOSq5eGj0
4.
いつもの顔で言うと、炉簿はぺこりと頭を下げた。
「男の人と付き合うのは初めてだけど・・・よろしくお願いします。」
「マジで?」
「うん。よろしくね、よっちゃん。」
「・・・炉簿、おまえ、俺が好きなのか?」
「ん〜、わからない。でも、よっちゃんが俺を好きって言ってくれたの、嬉しかった。きちんと『付き合って欲しい』って人から言われたのも初めてだったし。嬉しかったんだよ。で、よっちゃんとお付き合いして関係を深めてみたいなぁって思った。・・・それだけじゃダメかな?」
「ダメじゃねぇけど・・・おまえ正気か?」
「正気だし本気だよ?・・・ほら、握手握手!」
路簿は手を差し伸べて握手を求めてくる。
状況が掴みきれないまま、俺はその手を握り返した。
「これで恋人同士だね!」
にへらっ、と路簿が笑う。
505 :
路簿×七誌:2007/07/31(火) 02:08:36 ID:cOSq5eGj0
5.
「あ、でも。いきなり肉体関係とかはダメだよ。きちんと順序を踏まえてからね!」
「順序?」
「待ち合わせて、デートして、手を繋いだりして・・・」
「・・・学生かよ・・・」
「あ、よっちゃんって映画とか見る?あと、どこか行きたいところある?今週末はね〜マックスロボのイベントあるんだよ!一緒に行かない?あとね、あとね」
「あー、もう、任せる。全部お前に任せるから」
次の休日用のデートプランをうきうきと練り始めた炉簿の背中を見ながら、俺は大きくため息をついた。
まだしばらくはお預けってことらしい。
(とりあえず一歩前進したことだし、今度はどうやって襲ってやろうか・・・)
fin
____________
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
| | | | ピッ (・∀・ ) エロクナラナ-イヨ・・・
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厚顔無恥
うう〜ん…それはさすがにちょっと気の毒…
>505
襲い受けよっちゃん良い!
ドラマの最後が寂しい感じだったのでほのぼのな2人が見られてヨカッタ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 庭球氷の学園のD2信号機トリオ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 書いたものの置き場所がないので投下
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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ブレザーのボタン下さい。
たったそれだけの事なのに、朝から何度も顔を見て挨拶したのに、
とうとう言い出せないまま卒業式が終わろうとしていた。
基準服のブレザーには2個しかボタンがついてないので、
人気のある三年生のものは毎年の名物の様にそれは激しい争奪戦が繰り広げられる。
だが、それだけに特に付き合っている彼女がいないと異性にあげてしまわずに
仲の良い友人と交換したり後輩に記念にプレゼントしたりする者も多く、
男が男にボタンを下さいということはそれほど不自然ではない。
まして、引退前の最後の公式試合でダブルスを組んだ間柄だ。
個別ミーティングだと丸め込んで遊園地に誘ったことだってあった。
今更じゃないか。
変に緊張したりせずに、いつもの調子で気楽に下さいと言えばいいだけなのに。
そう自分に言い聞かせて、今度こそと思い校門で待ち伏せていると、
漸く待ち人がクラスの友人と連れ立ってやって来た。
「向日さ……」
声をかけようとして、そのまま言葉を飲み込んでしまう。
ない。ボタンが、ふたつとも。
そりゃそうだよな、と頭ではわかっていた。こんな時間までモタモタしていた自分が悪いのだが、
落胆は隠せない。
小さく溜息をついて、相手に見つからないうちにその場を立ち去ろうとした時。
「あれ、日吉やん。待っててくれたん?」
胡散臭い関西弁が背中から降って来た。
「待ってないですよ、なんで俺が忍足さんを待たなきゃいけないんですか」
鬱陶しい人に見つかってしまったと思いながら憎まれ口を叩く。
「相変わらず可愛ないなあ」
「可愛くなくて結構です」
いつも通りの切り返しに苦笑いを浮かべながら、忍足は日吉の視線の先を
振り返って背後からやって来る親友の姿を見つけた。
「ははあ、待ってたんはあっちか」
「ちょ……っと、余計なこと言わないで下さい!」
慌てて先輩相手に無遠慮に制服の裾を鷲掴み、ずるずると正門脇の木陰まで引き摺る。
ボタンも貰いそこねた、もとより告白なんて柄じゃない。
きっと一時の気の迷いであろうこんな気持ちを中途半端に引き摺るよりは、
笑顔で卒業おめでとうございますと伝えてサヨナラしよう。
そう決意した矢先に妙な邪魔が入ってしまって、心の準備どころではない。
大体この先輩はいつもこうだ、肝心なところで日吉の邪魔ばかりする。
理由は大体わかっているけれど……日吉のような横恋慕の後輩に嫉妬するくらいなら、
横恋慕する余地もないほどしっかり捕まえておけばいいのに。
自分勝手な先輩に、心底腹が立った。
「大体アンタねえ」
「アンタ呼ばわりかいな。それより、俺も日吉に用があってん」
「……?」
忍足はごそごそとポケットを探って何かを取り出すと、
ぼうっとしていた日吉の手を取って無理矢理握り込ませた。
「日吉にこれやろと思て」
半ば強引に手渡されたのは金色のボタン。シャツではなくブレザーのものだ。
「……なんで俺に。いりませんよ」
「それ岳人のやで?」
相手の唇に登った名前は、日吉が欲しかったボタンの持ち主だった。
どうしてそれを自分にくれようと思ったのか、さっぱり理由がわからない。
だって、忍足さんだってあの人のこと。
敵に塩を贈る?取り残されてしまう後輩への情け?
どっちにしろ、そんなものいらない。
「いりませんよ、第一あんたが貰ったんでしょう。受け取れません」
押し返そうとする手を握りこんで、忍足が微笑んだ。
「ちゃんと日吉にあげる言うて貰ろてきたよ。岳人には俺のボタンあげたし」
言っている意味がさっぱりわからなくて混乱している日吉のブレザーのボタンに、
忍足が空いているほうの手を掛けた。
「あっ……」
プチ、と糸の千切れる音がして、簡単に取れてしまったそれが忍足の手に収まる。
「俺はこれ貰うから。ほなら一周まわっておあいこやろ?」
日吉のボタンは忍足の元に、忍足のボタンは向日の元に、そして向日のボタンは
日吉の手の中に。おあいこ、と言われても、そんな単純な話ではない。
「だってこれ欲しかったんちゃうん?」
欲しかったのは確かだけれど、こんな形で手に入れても嬉しくなどなかった。
「わけわかりません。なんでそんな余計な事するんですか!」
「なんでて言われてもなあ」
相変わらずの飄々とした口調で神経を逆撫でされ、心底不愉快になる。
「忍足さんだって、向日さんのこと好きなんでしょ!?」
忍足は驚いた表情で日吉を見つめていた。
苛々するあまり思わず感情をぶつけてしまって、自分らしくないと罰が悪そうに唇を噛んで俯く。
「……すみません」
「えっと、あのな日吉」
急に両肩を掴まれて顔を上げると、予想外に近い所に忍足の顔があった。
日吉より少し高い背を屈めて、視線を合わせて、忍足は子供に言い聞かせる様な口調でゆっくりと言った。
「ジブン、ほんまにずっとそう思てたん?」
「……え」
唐突な問いに何を聞かれているのかも一瞬わからず、今しがたの会話を頭の中で
必死に反芻していた。だからその後起こった事も、日吉には瞬時に理解出来なかった。
試合の時くらいしか見たことのない真剣な顔が視界いっぱいに広がったと思ったら、
唇に柔らかいものが押し付けられて……
コツンと軽く眼鏡が当たって、初めて我にかえった時にはもう唇は離れていた。
「俺はずっと、日吉が好きやってんけどな」
それだけ言い残して、ひらひらと証書の入った筒を振りながらその場を立ち去る忍足を、
日吉はただ呆然と見送っていた。
混乱している。唇に触れた熱さと、手の中のボタンと一緒に置き去られた言葉。
それだけがただぐるぐると回り続けている。
心臓がばくばくと音を立てて、息が苦しい。酸欠でこめかみが痛い。
タイブレークに突入したみたいな気分。
「サイアク……」
絞り出す様に呟いて、その場にしゃがみ込んだ。
勝負所に気付けなかった時点で負け。
じわじわと体力を削られる長期戦には弱いのは、日吉の弱点だった。
____________
| __________ |
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ アリガトウゴザイマシタ
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>>428 亀だけどGJ!
ディオたんが思いのほか可愛くて萌えた。原作読み返したくなった
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
彼のブログは、いつでも花の写真ばかりだ。
思えば学生時代から、彼には…ヒーロー願望や妖怪好きに混じって…こんな「乙女」な趣味があったかもしれない。
「花好きだしね。詳しくはないけどさ」
そんなことを言う割に、彼の口からは普通は知らないような花の名前がすらすら出てくるのだからやっぱり凄い。
今日もこうして、道端でみつけた何気なく咲く花に携帯を近づけている。
ブログ用?と聞くと、うん、とだけ短く答えてくれた。
「ふふ、撮れた撮れた」
いつもはリング上で激しく戦っている、明らかに普通の人とは違うガタイの男。
それが素朴な花の写真を見せながら嬉しそうに笑うものだから、僕はそれが面白くて噴出してしまった。
「ちょっと、何で笑ってんの」
彼はその端正な顔を、今度は少しムッとさせる。
“何で”と聞かれたので、僕は意地悪く、彼の決め台詞の真似をしてやった。
すると次の瞬間、今度は無表情になった彼は黙りこんでじっと僕を睨んできた。
あれ、調子に乗り過ぎた、かな…。
「いや…違うなー、まだ鍛え方が足りないなー」
ごめん、のご、まで口に出したところで、彼の表情が不敵な笑みに変わる。
今度は僕がむくれる番だ。不安になって損した!
僕が不機嫌な声を作って、じゃあやってみせてよ、と言うと「それはちょっと」と口を曲げて途端に渋り出すし。
自分からノってきた癖に…何でだよ。
『何で』だよ。
あっ。
思わず言ってしまってから、その言葉の意味に気付く。
彼の瞳が、とてもとても嬉しそうに輝いた。
口端をにやりと持ち上げ、拳を握って腕を前に。
「何でかって?それは、
鍛えているからだーーーーー!」
…誇らしげな笑顔がとても眩しい。
「まだまだだね裏乃くん、フフフ」
特に何に負けた訳でもないんだけど、どうしようもないこの敗北感。
…悔しいけれど、今日はその笑顔に免じて許す事にしよう。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
受二人を絡ませたくて書いた。オチとか別にないです。
>>517 >鍛えているからだーーーーー!」
プロレス知らないけどなんかクソワロタw GJ
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
夏大を終えて、夏休み中ではあるけれど秋の新人戦へ向けての朝練が再開された。
数時間後には灼熱を送ってくるであろう太陽もまだ今は穏やかで。
でたらめに作った歌をフムフム歌いながらペダルをこぐ。
前方に見慣れた髪型の人がいる。
(前にいるのはタヅマ君、かな? アイサツ、しなきゃ!)
「た、じま、くん! おはよ!」
「ちーす、ミハツぃ!」
二人で並び自転車を進める。
視界の端に赤いものがよぎる。視点を合わせるとタヅマの手には真っ赤なトマト。
一口囓ったあとがある。もう一口。しゃぶっ。
口の端から果汁が飛ぶのも厭わず。
その様から、なぜだか目が離せずにいた。
「なんか知んねーけど『トマトが赤くなると医者が青くなる』っつって、
いっつもじっちゃんに持たされてんだ。夕飯にも必ず出てくるぜー」
ずっと見ていたのに気づいたか、言葉を続ける。
「食いかけだけど、ミハツも喰う?」
「た、べるっ!」
タヅマから受け取りかぶりつく。
しゃぐっ。
青臭さが鼻に抜ける。果汁をたっぷり含んだゼリーが口いっぱいに広がる。夏の味だ。
「うまいかー?」
「う、まいっ、よ!」
「だろー? じっちゃんが丹精したんだもん!」
ニコッと満面の笑みを浮かべる。
「へへっ、間接キスだな!」
トマトは青臭くて瑞々しかった。
まるで、タヅマ君みたいだ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
萌えすぎて心筋梗塞になりそうだったので書きました。お邪魔しました。
>>520 GJ!
タヅミハ可愛いよタヅミハ(*´Д`)
523 :
YP5! 1/4:2007/08/02(木) 17:26:51 ID:8wjvKnMA0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )
今日も今日とて校門でうららを待ち構えているミッシェル・・・。
しかし!うららは絶妙なタイミングのすれ違いで
裏門から仕事場へ直行してしまった!
いつまで経っても出てこないうららにしびれを切らしたミッシェルは
ナッツハウスに向かってみる。
ナッツハウスでは客がいないのをいいことにコージとナッツがいちゃこいていた。
「客が来たらどうする…。」
「平気だって。下脱いでてもカウンターで隠せるさ。」
「下脱いだまま接客なんて……俺は、したことない……。」
そうとも知らずハウスに向かったミッシェルの前にナイトメアが。
なんだかんだで仮面装着。
「なんか出た!」
「もう……終わりなのか……?」
「そうじゃないって!」
そこへバンと開かれるドア。
「「はっ……いらっしゃいませっっ!」」
二人の下半身は裸だ。
「コ、コワイナア。」
「ミッシェルさん!?いや、ナイトメアか!」
内心ほっとする二人であった。
「ナッツ、変身するぞ!」
「ああ!」
だが仮面ミッシェルはすばやい動きで二人の背後に回り
それぞれの後ろに指を突っこんでしまった!
なんと3本ずつだ!
524 :
YP5! 2/4:2007/08/02(木) 17:28:06 ID:8wjvKnMA0
「しまった!この状態で元の姿になったら…。」
「うう……裂けてしまう……!」
「プリキュア……早く来てくれ……!」
「いや……むしろ今来られたらまずい……!」
そうこう言っている間にも、巧みな仮面ミッシェルの指さばきが二人を責め苛むのだった。
「うあっ……仕方ない……ドリームコレットを渡してお帰り頂こう……。」
「ナッツ!何を言い出すんだ!
よりにもよってドリームコレットの守護者たるお前が……は、あっ……。」
「どのみちピンキーを集めなければコレットの力は使えないはず……。
その前に取り返せば済む話だ……それより」
「それより?」
「こんなところをプリキュアたちに見られたら……俺、立ち直れない!……あっあっあっ!」
「その時は……ああんん……俺も一緒だから、大丈夫さ……。」
「ぜんぜん、大丈夫じゃないだろこの馬鹿!……あああ!」
「待てよ……!この手があった!」
コージは背後の仮面ミッシェルの股間に手を伸ばしてジッパーを下ろし、
高級シルクビキニの中から仮面ミッシェルのイチモツを引っ張り出した!
「ナッツも手を貸してくれ!精根尽き果てるまで抜いてやればとりあえず大人しくなるはずだ!」
「わかった……うう、でも、くっ、感じすぎるっ!!」
「こらえろ!手を動かせ!」
二人の手で揉み扱かれる仮面ミッシェルの男根はどんどんと膨らみを増していき
気がつけば二人の常識ではありえないサイズになっていた。
「これもナイトメアの力なのか!?」
「本で読んだことがある……外人は大きいと!……あ、あひ!」
「頑張れナッツ!くうううん!」
悶える二人。
525 :
YP5! 3/4:2007/08/02(木) 17:28:47 ID:8wjvKnMA0
だが、突如仮面ミッシェルの指さばきがぎこちなくなったかと思うと
次の瞬間には大量の白濁液がびゅっくんびゅっくんと放出されていた。
「大きいのに……早漏!?」
「でも量はものすごい!!」
びゅっくんびゅっくんびゅっくん!
びゅっくんびゅっくんびゅっくん!
あっという間に二人はいやらしくデコレートされてしまった。
髪から顔にトロリと熱い滴り。
「これで……なんとかなったのか?」
「コ、コ、コワイナアア!!」
男ミッシェル、まだまだ終っていなかった!
油断したナッツへの指を4本に増やし、攻撃を再開する。
「あああ!?ひ、ひっぎいい!!」
「ナァアァァツっ!くうう、あああ、あああん!」
コージの背後も4本に増え、しかもその4本がグニグニと内部をかき混ぜるのだ。
もう限界だった。
「ナッツ……こっちへ……。」
「ん……?」
「どうせなら……チュウしながらイキたい……。」
「バカ……。」
言葉とは裏腹に、積極的に顔を寄せ、舌を絡めるナッツ。
「「んっんっ………ああっ!!」」
二人の枝が互いの体に白い花を咲かせて行く。
それは紅く火照った顔と好対照の美しい絵画だった。
526 :
YP5! 4/4:2007/08/02(木) 17:29:30 ID:8wjvKnMA0
だが
「コワイナアアア!」
わずかな恍惚は、再び責めと叫喚の時間に堕とされた。
「ああああ、もう、もう!」
「くそ、がんばれ!またイカせてやるんだ!」
「わかった……う、ああ!!」
やがて仮面が割れ、ポロリと落ちた。
呼吸を妨げられながら何度も放出させられたミッシェルは、
真っ赤な顔ではぁはぁと荒い息遣いをしながら気絶してしまった。
苦しげではあるが、どこか満足気なのが可愛らしい。
「終った……か……。」
「そうみたいだな……。」
片やコージとナッツは、あらゆる意味で真っ白だった。
とろんとした目で互いを見つめると、ぬるぬるとする全身を絡めて、
ヤケクソ気味に激しくキスをした。
「しまった、うっかり見とれて私も出しちゃた……二回も。
今日のところは帰るとするか。
そうだ、あとでビデオ見てもう一回しちゃおーっと。」
あまりの淫事に職務などすっかり忘れ
ビデオカメラ片手にうきうきと撤収するブンビーさんだった。
しかし彼は、職務を忘れるとどうなるかを忘れていた。
こんなことでは後でカワリーノさんに、もっとすごいおしおきを受けてしまうことを……。
<了>
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )
うあ、しまった上げてしまいました。
申し訳ありません……。
>>483-490 うあああ〜スピン市すごい好きなんだよ、ありがとう!
マイクの天然魔性っぷりが良いね。
531 :
1/4:2007/08/03(金) 15:48:33 ID:4qgrReozO
|>PLAY ◇⊂(・∀・ )ナツガクールトオモイダスー♪
四年前に放送してたお医者さんドラマの幹事長とお医者さんだよ!
ヤオイ未満!
532 :
2/4:2007/08/03(金) 15:49:34 ID:4qgrReozO
そんなことはありません、と喉元まで出かかった声は、情けないことにあの時ぼくの中で固まってしまった。
「熊谷さん、四時になりました。もう、ぼく」
「………あぁ、そのようだな。まったく」
「なに、か?」
「この部屋の時計は壊れているんじゃないのか?君が来ると、いつもあっという間にさよならだ」
オペの前、ひさしぶりにそんな会話をしたことを思い出した。時計の規則的な音を聞きながら。
533 :
3/4:2007/08/03(金) 15:50:42 ID:4qgrReozO
目の前にある、そして何度も見た彼の寝顔は、きっともう見ることはない。覚悟、と呼ぶにはふさわしくないのかもしれないその決意は、彼との関係が始まると同時に生まれていた。
ただ、不意に紡がれたさよならの言葉に心臓が止まるかと思った。不覚にも。
島へ帰る。そう、帰る決心をしたから。
だから、ぼくもさよならを言わなくてはならない。
このひとの口から初めて聞いた、さよならの言葉に応えられるように、深く深く礼をした。
534 :
4/4:2007/08/03(金) 15:52:49 ID:4qgrReozO
□ STOP ◇⊂(・∀・ )テンテーノエガオモッカイミタイナー!
ドマイナーな二人だけど大好きなんだ…!
おそまつさまでした!
535 :
531:2007/08/03(金) 15:57:15 ID:4qgrReozO
携帯からだからしくった…
読みにくくてごめんなさい(´;ω;`)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )短くてすいません。元ネタが分かる方が居ると嬉しいです。
「もしもし」
「もしもし」
「あぁ、懐かしいな、この声、いばたさんですね」
「あらきか」
「そうです。今日、試合に出ました。二軍戦の」
「ふうん」
「いばたさんに貰ったバッティンググローブ、使いました」
「そうか」
「打つ方は内野安打一本でしたけど、守備はいいのがありました」
「おう」
「もう大丈夫みたいです。それと…昨日、夢、見たんですよ。いばたさんの」
「どんな」
「自分が、一軍に上がっていばたさんのマンションに遊びに行くんです。
マックスが飛び跳ねながら出てきて、いばたさんはチャーハンを持って出迎えてくれるんです。」
「…」
「でも、朝起きたらいばたさんは当然だけど居なかった。寂しかったです」
「あらき」
「はい」
「チャーハンぐらい、いつでも作ってやるから。寂しいならいつでも、逢ってやるから。そんな声だすな」
「あ、ありがとうございます…じゃ、そろそろ携帯の充電切れちゃうんで。また電話します!」
□ STOP ◇⊂(・∀・ )…失礼しました。
夏休みだなあ。
夏休みだねぇ…。
だねー…
だなぁ…
流行り? 露出度?
そんなの完全無視です。
「泥/沼/劇/場」聞いて「西/日」観たらもう止まらなくなっただけです。
エロ無し、マイナー逆王道、片方は既婚者(しかも新婚)。携帯から投稿。勢いだけ。
でもそんなの関係ねぇ!
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
舞台の上の貴方は、俺だけのもの。
そういう意識の上に、今の関係は成り立っている。
そう言っても過言じゃない。
何度だって貴方を許してきた。
遅刻しても先に心に訪れるのは、「無事で良かった」という安堵。
ネタが飛ぼうが伸びようが、俺が調整する。時々、楽し過ぎて忘れるけれど。
お店やったり、ゲーム関連の仕事したり、貴方がそれで楽しそうに毎日を過ごしていれば、全然構わなかった。
ルーズだけど冷静な貴方が旦那。
几帳面でちょくちょく口挟む俺が嫁。
そんな関係、コンビって夫婦みたいなモンだから、当たり前のようにずっと続けてきた。
“アイツ”が“お前”になり、“カンタ”が“平/井”になった時から。
車の免許も初キスもHも、何もかも先越されて、“貴方”と心の中で思うようになってから。
でもちょっと、今は貴方を許せない。
舞台の上の貴方は、俺だけのもの。
そういう意識の上に、今の関係は成り立っている。
そう言っても過言じゃない。
何度だって貴方を許してきた。
遅刻しても先に心に訪れるのは、「無事で良かった」という安堵。
ネタが飛ぼうが伸びようが、俺が調整する。時々、楽し過ぎて忘れるけれど。
お店やったり、ゲーム関連の仕事したり、貴方がそれで楽しそうに毎日を過ごしていれば、全然構わなかった。
ルーズだけど冷静な貴方が旦那。
几帳面でちょくちょく口挟む俺が嫁。
そんな関係、コンビって夫婦みたいなモンだから、当たり前のようにずっと続けてきた。
“アイツ”が“お前”になり、“カンタ”が“平/井”になった時から。
車の免許も初キスもHも、何もかも先越されて、“貴方”と心の中で思うようになってから。
でもちょっと、今は貴方を許せない。
いっつも、へらへらしてる。中学生の時から笑顔が変わらない。八重歯と少し長いまつ毛。
そんな貴方が、また俺を越して。
本当の、ある人の“旦那”になってしまった。
別に、当初は普通に嬉しくて、何だか自分まで幸せだった。
貴方が楽しそうに毎日を過ごしていれば、それで良かった。
でも、何だか心の奥で。
貴方の結婚式、仕事のせいで行けなかった事、ちょっとだけホッとした。
幸せ太りか、よりメタボリックになっていく貴方を左目に見つつ、仕事をこなしていく。
月日は経つ。どうやら結婚も楽じゃないらしい。愚痴もちょくちょく聞く。
少しずつ、少しずつ、心の底に苛立ちが積もってく。
いけない事はわかってる。おかしいって知ってる。
でも、どうしても考えてしまう。
──俺のほうが、平/井を幸せにできるのに…──
ハッキリ言って嫉妬だ。
こんな正反対な二人が上手くやっていけてるだけで奇跡なのに、それ以上、贅沢を望むなんて。
でも、だって。
貴方には俺しかいないのに。
俺には貴方しかいないのに。
…でも、あの人には貴方しかいないのか。
いつまでも眠れない。
ただでさえあまり寝ないのに。もう夜明けも近い。ホテルの外を走ってこようか。ぐっすり眠れるかもしれない。
久しぶりに、貴方とロケ先でツインルーム。目の前のもう一つのベッドに貴方。
最初、俺は表面では嫌がってた。でも。
「エェやん、たまには二人も」
そう言って笑う貴方、大好きだった。
ベッドとベッドの間の微妙な距離。眼鏡の無い俺には、枕に沈む貴方の顔が、少しぼやけて見える。昔と、何ら変わらないように見えるのは、心が歪んでいるのだろうか。
俺に無いもの、たくさん持っている、大切な人。
抱き締めたい。キスしたい。この腕の中で堕としたい。ごめん、本当に。こんな事思って、すまない。
でも、だって、ズルい。
知ってるくせに。貴方へ愛がある事を。
ごめん。
貴方を逃がしたい。
俺のものにならないなら、誰のものでもない、貴方が欲しい。
それは、無理なのかな。
生ぬるい掛け布団を除けて貴方のベッドの側に寄り、柔らかすぎる唇に自らの唇を沈めた。
そして密やかに誓った。
離さない。
舞台の上の貴方だけでも。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
2/4 2重投稿になっちゃいました… 後のほうが正しい文です。
関西弁は関東の住人なんで最低限しか…すいません。
お目汚しすいませんでした。
一応…続きはあります。
>>541 まさかこの二人の話が読めるとは。
ありがとう。超GJ。
続きも楽しみにしてます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
・ネタをご存知の姐さんがふたりもいた嬉しさで調子に乗りますた
・掛け合いを書いたら無駄に長くなったorz 2回に分けます
「ゲイが必要だ。誰か、ゲイの人いない?」──第1話
ジェームスがわめいている。なんだか知らないけど、とりあえず黙れ。純朴な
ウィスコンシンの若造め。いつまでスチュワートのブラックジョークを真に受け
れば気が済むんだ。僕は今日も忙しい。スチュワートのおいたを叱る役目はカー
ターに任せよう。このごろスチュワートは妙にカーターに従順になった。彼らが
一緒に暮らしはじめたからだということは分かっている。ともあれ深く考えるの
はうんざりだ。僕はウィンストン政権が順風満帆であればそれでいい。僕はスタ
ッフのみんなのことが大好きだ。ケイトリンのことだけは憎たらしいけど、でも、
彼女は今度の選挙の勝利に欠かせない参謀だし、おまけに僕は彼女と猛烈に寝たい。
悪くない。それでいいじゃないか。僕が市長補佐としてこの職場でやっていくため
に、他にどんな理屈や言い訳が必要だというんだ。
とにかく僕は忙しい。忙しい。
忙しいんだよ。頼む。……ウソじゃない。
しばらく静かになったなと思ったら、ジェームスがうなだれた様子で補佐室に
入ってきた。純朴なウィスコンシンの若造め。森の熊さんに彼女でも寝取られたか?
よく見ると顔が真冬のハドソン川みたいな灰色だ。まずいぞ。選挙にそなえて、
書いてもらわなきゃならないスピーチ原稿が山のようにあるのに。
「ジェームス……」僕は頭の中に当面二十四時間のスケジュールを書き出した。
「いいか。回れ右して、家に帰って、二段ベッドの枕にアタマを突っ込んで、きっかり
五時間冬眠してろ。原稿はそのあとでいい。スチュワートとは絶対に口を利くな。いいね?」
「マイク!」ジェームスは突然飛び上がると、僕の机の前まで一気に突っ走ってきた。
「聞いてくれよ!僕は自分の真実に気がついたんだ!聞いてくれ!」
僕は椅子ごとうしろに下がった。「手短に頼むよ。韻は踏まなくてもいいから」
「僕さ……ゲイなんだ!!!!」
「おい、スチュワート!」僕は椅子を蹴り倒して扉へ向かった。「おまえ本気で
クビにされたいか!? 他人をからかいにもほどがある!ジェームスに何を吹き込んだんだ!」
「違うよマイク。スチュワートは関係ないよ。僕、ほんとにゲイなんだ」
「黙れーッ!!」引き止めようとするジェームスに僕は怒鳴った。「君には失望した!
スチュワートにも、他のみんなにもだ!いいか、君がゲイなんてありえない、
絶対にない、ゼロ、0、ベーグルの穴と一緒!どうしてみんな、こんな錯乱した仲間を
ほったらかしておくんだ! ジェームス、今日は本当に帰っていい。二段ベッドの枕に
アタマを突っ込んで、きっかり24時間冬眠してろ。そのあと君が書くのは、原稿じゃ
なくて反省文だ」
「マイク……」彼はさっきとはうってかわっていやに穏やかな顔でこちらを見た。
「マイク、どうしてそんなことを。混乱してるんだね。落ち着きなよ」
落ち着くべきはおまえだ、ジェームス。僕は彼をソファに座らせた。
「なあ、どうして自分をゲイだと思ったんだ」
「実は、夢を見てさ」
「どんな夢だ?」
「ロケットに乗って宇宙に飛ばされる夢だ。いかにもゲイが見そうな夢だろう?」
さっぱり分からないぞ、ジェームス。
「それだけじゃない。そのあと、カーターとスチュワートとポールにキスされる夢も見たんだ」
「どうせ、ブタにキスされる夢だって見るんだろ? 似たようなもんだ」
「ひどいよマイク。カーターのことはゲイだって認めてるのに、どうして僕の
ことは認めてくれないんだ」
僕は彼の鼻先に指を突きつけた。
「だって、おまえはゲイじゃない!」
「僕はゲイだ!」
「違う!おまえはただのモテない田舎者だ!」
「違わない!」
「そこまでいうなら」僕はごくりと生唾を飲んだ。「じゃあ……試しに、僕にキスしてみろ」
ジェームスはソファから転げ落ちそうになった。「な、なんだって?」
「ゲイならできるだろ? ウィスコンシンのタフガイ君。僕はニューヨーク一セクシーな
男だぞ。僕にキスできるだなんて無上の喜びのはずだ。口ではどう言おうとも、スーパー
モデルと寝たくない男がこの世のどこにいる? ほら、キスしてみろよ」
ジェームスは僕の言葉をしばらく牛みたいに反芻していたが、やがて、ふらふらと
立ち上がった。僕の両腕を、ぎこちなくつかむ。僕はもういちど生唾を呑んだ。ジェームス、
思ったより背が高いな。面長の顔がこっちに近づいてきて、反射的にぎゅっと目を閉じる。
腕をつかむ力が強くなった。まさか、ばかめ。頭の中に動揺が走る。本当にやる気じゃない
だろうな。できるのか? 違うよな? よせ、う、嘘だろ?
……温かい息がちょっとだけ鼻先に触れて、思わず身をこわばらせた瞬間、腕から
ふっと力が抜けた。目を開けると、ウィスコンシンの純朴な若造は、床の上に膝を崩し、
ぜえぜえ苦しげに息をついていた。ほら、見たことか。子豚にちなんだジョークでも
言ってやろうと思ったが、何だかかわいそうなので、その天然パーマの頭だけ
もしゃもしゃと撫でてやった。
552 :
ス/ピ/ン/シ/テ/ィ 第89話ネタ周辺(1) マイク×ジェームス:2007/08/04(土) 16:59:02 ID:ypq7Ydh00
2/4
×他人をからかいにも → ○他人をからかうにも
落ち着くべきは私だ。のちほど続き投下させてください。
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
捏造だけで書いた。
後悔はしていない。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
暴力描写含みます。
[落日、または絞首台に上がる王への一考察]
人生というものは、幸せと不幸せなことは大体トータルしていくと半分になるらしい。
それがどのつまらない人間が紡いだ言葉なのか、知る由も無い。
硬いベッドの上、拘束されて、何も無い天井だけを見やる。
ここに閉じ込められて一体、何日たったのか、五日数えて辞めてしまった自分には知る由もないが。
尋問もいくつかされ、否定の言葉を吐き出し、その度に否定され、繰り返す中国製のスロウ・ボートのように。
殴られもしたし、屈辱的な言葉も投げかけられた。
暴力―。
「綺麗な顔には傷などつけたくないでしょう?」
そういって、硬い軍支給の靴で何度か―十八回目で数えて辞めた―腹を蹴られた。
あれほど気を使っていた髪型でさえも、今では乱れ、見る影も無いに違いない。
ここから出ることは出来るだろうか。
ふとした絶望が浮かんでは、深海魚のように消え行く。
オ/レ/ン/ジ?
一体その単語が何だというのだ。
何かの取引だと?
忌々しい。
だが、すでにその「オ/レ/ン/ジ」は蔑称として一般兵士にまで行き渡ってしまっていた。
忌々しい。
何度も吐き出した言葉を、反復する。
降格で済むだろうか。
辱めを受けるくらいなら、本国に戻ろう等と弱気な自分が顔を出す。
辺境卿であったころの自分が酷く懐かしく思えた。
たった数日間で人間というものは、こうも容易く弱くなる。
そういえば、キ/ュ/ー/エ/ルに殺されかけたこともあったな。
あの時、殺されていれば、このような事態に陥ることも無かったのだろう。
キ/ュ/ー/エ/ルがあのような行動に走ったのは、純血派の覇権を握ろうとしたからなのだろう。
容易に想像ができた。
あの時死んでいれば、偽者の「オ/レ/ン/ジ疑惑」と共に心中していたかもしれない。
そしてそのほうが、幾分か自分の名誉を守れたのかもしれない。
死ぬ―?
死ぬ、か。
ゼ/ロへの復讐も果たしていない。
疑惑を掛け、自分を転落させた張本人を。
だが、ここに来て以来、どうでもよくなってしまった。
ゼ/ロがなにものであるかとか。
エ/リ/ア11が何処へ向かうかとか。
自分の地位だとか。
王様はその鳥の囀りだけが生きていく「かて」でした。
自分が絞首刑台にのぼる日がこようとも、いちるの希望に縋りました。
死んでもなお、ほこりだけは失わずにいようと。
せめて―。
「随分やつれたなぁ、オ/レ/ン/ジ」
愉快そうな声の主は、キ/ュ/ー/エ/ル・ソ/レ/ィ/シ/ィだった。
愉快そうな声とは言ったが、顔は険しい。
嫌悪、そういったほうが正しいだろう。
まるで鼠取りに引っかかった溝鼠でも見るかのように。
嫌であれば、こなければいい。
学生のような身勝手な意見のようだと思う。
それに返事をすべきかあぐねていると、更に追撃をする。
「お前のせいで、純血派は求心力を無くした」
お前がまとめればいい。
でなければヴ/ィ/レ/ッ/タがまとめるだろう。
反撃の声は、昨夜の腹への打撃のせいで呻きにしかなからなかった。
「純血派全体が疑われ、失墜している。お前のせいで」
返事をすべきか否か悩んで、無駄なことだと悟る。
ここ数日で随分と自分も学習したものだ。
いつもの尋問の時間―体内時計でそう感じたのだが―なのに、キ/ュ/ー/エ/ルしかこないということは、本日の尋問は彼であるらしい。
酷く殴られることにも、血反吐を吐くほど蹴られるのも、慣れた。
「殴る、か?」
やっと出た単語はそんなもの。
檻の外からキ/ュ/ー/エ/ルは、首を振る。
「そんなことをしたところで疑惑が晴れるのか?」
「…」
押し黙る。
「随分と弄られたものだな」
無機質な音がして、檻が開く。
無機質な音がして、檻が開く。
「哀れなものだ。一時は純血派を率いていたというのに。いまや牢獄でなぶり者。数ヶ月前には想像だにしていない、落ち方だ。きっと没落した―」
「もう、いい。お前が純血派を率いていけばいい」
捨て鉢な気持ちだった。
虚ろな目で、天井を見ていた。
何も、何も、何もない。
いっそ、いっそ。
「死んだ方がましという顔をしている。勝ち逃げは許さないからな」
「勝ち逃げ?」
そんなことをしただろうか。
拘束をしている帯を、指で弄ぶ。
「学生時代に、お前に『何か』で一度も勝てた覚えがない。今だってそうだ。いつも見下されているような気がしていた。事実、そうだっただろう」
否定をすべきか悩んで、キ/ュ/ー/エ/ルの瞳とかち合う。
返事はするな。
その瞳が伝えたので、言葉を呑む。
「見下して、尊大な態度で、自分以外どうでもいいくせに、人を惹きつける」
それは的確な指摘だった。
人を惹きつける?
そんな素質があったのかどうか、今となっては判断出来がたいが、キ/ュ/ー/エ/ルの目には
そう映ったのだろう。
拘束帯が、一つずつ外される。
一時の自由な感覚に戸惑いながら、キ/ュ/ー/エ/ルを見た。
かっちりと着込んだ軍服に、いかにもゲルマン人らしい顔立ち。
神経質そうな指先が切れた口角のあたりをなぞる。
「死にたければ、勝手に死ね。惨めったらしく本国に戻るでもいい。だが、答えろ。駒のひとつだったか、私は?お前にとって、純血派のナンバー2などではなく、ただの都合の良い手駒だったか?友人でもなく、ただ利用しがいのある男だったか?答えろ、オレンジ」
自分を殺しかけたくせに。
そういえば、昔から、こういうやや不安定なところがあった。
怒ったかと思えば、急にめそめそとしだしたり。
反動、だろうか。
分からない。
理由付けなどどうだって良かった。
オ/レ/ン/ジという蔑称でさえも。
もう今は、ジ/ェ/レ/ミ/アとさえ、呼んでくれなくても、頼もしい部下であったから。
伝えたいけれど、言葉にするにはもどかしく、あまりにももどかしい。
上手い単語が見当たらず、只管に蛍光灯を見やる。
「私は、純血派を率いていくのは、キ/ュ/ー/エ/ルで構わないと思っている。頼もしい部下だった。それだけだ。満足か」
「過去形なのだな」
「殺されかけたからな」
「本当に―」
「面会時間終了です」
老兵が、告げた。
キ/ュ/ー/エ/ルは不機嫌そうな顔をして―もともとそういう顔なのかもしれないが―引き下がる。
最後に何を伝えたかったのか、真意さえ知らず。
「勝ち逃げは許さない」
生きろと暗に言われたような気がして。
拘束帯を戻すときですら、希望が溢れているように思えた。
せめて、自分だけは失わぬように、王様は首を吊りました。
民衆が喝采を送ります。
ただひとり、王の部下の騎士団の団長を除いては。
騎士団長は静かに、誰にも気づかれぬように、そっと死にに行く王のために涙を一粒流しました。
鳥がただ静かにレクイエムを歌います。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
しまった、一部抜けてる…。
スレを長々と占拠してスマソ。
>553
おおお超GJ!
めちゃくちゃ好きなカプなのですごくドキドキしながら読んだよ。
2人の雰囲気が凄くイイなあ。たまらん。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
元ネタはあるようなないような。
「…逃げないんですね。」
つきあうと言ったろう。冗談だとでも思ったか。
「いや…でも、珍しい、と言うより初めてじゃないですか?こんな…」
そうだったかなと気を巡らせかけるがすぐにどうでもよくなって止めた。
それにしてもくどい。気が乗らないならやめればいい。
「それこそ御冗談を。こんな事、滅多に無いでしょうから。…では、じっくりとお付き合い願いましょうか。」
回された腕に力がこもり更にキツく抱き締められ、寄せた耳に軽く歯が立てられる。
持ちかけてきたのは退屈していた向こうだった。
いつもなら“ふざけるな”と突き放す所を何故だか今日は“いいだろう、付き合おう”と返してしまった。
あの時の顔。
間抜け面。
応じられてあんなに驚く位なら返事など待たずいつも通り強引に持ち込めばいいだろうに。
なぜあんな事を言ったのか、自分にだってよくわからない。
強いて挙げるなら退屈していたのはこちらも同じだったから、か。
退屈しのぎに読んでいた本を取り上げられ、する事がなくなってしまったから。
そう、これは暇潰し。
だから、触れられた所から広がる熱の回りががいつもより早かろうが、自分のものと思えないような声が口をつこうが、それは退屈しきっていたからこそのこと。
近くにある顔がいつもより愉しそうに見えるのも、その目に映る自分の姿が認めたくないほど乱れていたのも、全て。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
あんまり暑いと考え事までが面倒になりますね。
>>561 GJ!!
なんだかマイカプに妙に当てはまる・・・
ありがとう!
世の中に王子様が流行っていますが、怪獣の王子様のDVDを見てショタ攻めに目覚めた自分。
マイナーな牛寺才最でオラーな恐竜使い×片目の空挺出身です。
暑さと萌えが優先されて結論見えてません。
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
僕だけが知ってるんだ、あの隠れてる右目が凄く綺麗な金色だって。
羽柴のおじさんに言わせれば、西墨さんは生白いらしい。
弟のミツルにも真っ黒って言われるぐらい日焼けしている僕に比べたら、西墨さんは色白だけど、日焼けし難いと言っていたから白いのは仕方ないと思う。
それに、色の白い理由は、隠れてる右目を見れば判る。色素が薄くて、目を守るために眼帯で覆い隠しているから。
出会ってからもう十年も過ぎた。火山島守備隊の隊長は、西墨さんと羽柴のおじさんが交代で行っている。
実際は、西墨さんが三ヶ月滞在して、交代で羽柴のおじさんが一ヶ月滞在する不規則な交代制。
相変わらず、羽柴のおじさんと西墨さんは仲が良いらしい。
二人とも階級が上がったとか、父さんが言ってたけど詳しい事は聞いてない。
僕は、あいかわらずこの島に住むけど、お父さんとの約束で警備隊の人に勉強を教えてもらっている。
中でも、西墨さんは昔から教えてくれている所為か、偉くなっても教えてくれる。
「おじさんってずっと言ってごめんなさい!」
頭を下げるのは、ありがとうっていう時もごめんなさいという時もするんだと、羽柴のおじさんが教えてくれた。
だから、僕はごめんなさいの気持ちを込めて頭を下げる。
「タケル君…。」
呆れたような僕の名前が聞える。
恐る恐る頭を上げると、少し困った顔をして、僕の大好きな人は僕を見ていた。
「今更、何を言っているんだ?」
慣れてしまったよ。と微笑んで、アルミのマグカップにお湯を注いでいる。
休憩。と、インスタントのコーヒーをくれた。
ミルクと砂糖の甘いコーヒーは、僕の為のブレンド。
「しかし、どうして、言い方を変えると?」
自分用に作ったコーヒーを飲みながら尋ねてくる西墨さんは、僕を甘やかす事はしない。
あれから十年経って子ども扱いをしなくなった。
「だって、好きな人をおじさん呼ばわりするのは失礼だって…。」
妹が言って事を思い出しながら答えると、首を傾げながらくすくすと笑う。
「なら、羽柴一尉も『おじさん』呼ばわりしてはいけないな。」
「そういう意味じゃなくて!」
ドンと置いてしまったマグカップを見て、中身が零れていない事を確認してから、僕は西墨さんを見る。
「キスしたい。」
「え?」
驚く西墨さんの右目に手を伸ばす。
右側を死角にしている眼帯を外すと、その下には金色の瞳。十年前に、一度だけ見せてもらった、宝石みたいに周囲の色を取り込んで色が変る目。
やっぱり綺麗だと思いながら、顔を寄せてキスしようと思ったら、我に返った西墨さんの手が、僕の肩を押し留めた。
「タケル君!」
色白の顔は真っ赤になって、怒ってるような怯えてるような複雑な顔をしていた。
「…そういう意味で『好き』というなら…。」
言葉を選ぶように、視線が僕を掠めて上を向く。
「…きちんと、俺を口説いてもらおうか。」
真っ直ぐに僕を見て、西墨さんは言った。
「え…良いの?」
絶対に拒絶されるだろうと思ってたのに、真逆の答えを出した人は、気まずくなったのか、僕の手から眼帯を取り返した。
「ただし、今日明日で口説けると思ったら大間違いだからな。」
そんな答えをくれた僕の好きな人は、眼帯を着け直すために立ち上がる。
「それと、羽柴一尉に言ったら卒倒するか、ぶん殴られるかどっちかだ。覚悟しておいた方がいい。」
博士にもな。と、付け加えて西墨さんは部屋の隅の鏡に向かった。
「うん。」
かなり温くなったコーヒーを飲みながら、僕は頷いた。
きっと、僕の中のドロドロした表現できない気持ちが表現できるようになれば、好きになってくれると思うから。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
一応、十年後にしたけど、下手しても16歳×33歳www
ついでに眼帯と片目捏造してまいますた。
王子が可愛くてショタで攻だろ思って、受を探したら消去法で彼になったので、中の人FANの方は申し訳ございません。
まさかこんな所でマイ王子が読めるとは!
萌えました…!
王子と言えば怪獣です
ありがとうDVD!
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
アニメ幸運☆星(英訳)の最後にある幸運☆番組(英訳)のアイドル×アシスタント
アイドルが女装男子だったらという妄想です。
6レスお借りします。
「あ/き/ら様みたいな素敵なお方のアシスタントになれるなんてあの、とっても、そのー、幸せです?」
「なんで疑問系な訳? おまけにどもってるし。あんた、そんなんじゃこの世界で生きてけないわよ」
小/神/あ/き/らのアシスタントとして白/石/み/の/るが抜擢されてから数日、
アシスタントというよりは半ば奴隷と化していた白/石はあ/き/らの楽屋に呼び出されていた。
そこにはスタッフの対応が悪いと不機嫌なあ/き/らがいて、
白/石はなんでもいいから気分が良くなる話題を提供するように命令された。
結果は見ての通り。
自分ではベストを尽くしたのだがあ/き/らの機嫌は一向に上昇せず、話は途中で遮られた。
あんた、私を崇め奉りなさい、との新たな命令によって。
そこで冒頭の台詞である。
「ほら、もう一回よ。やり直し」
「は、はいっ」
ドが付く程きつい目付きで睨まれ、白/石は少し崩れかけていた正座を慌てて組み直した。
ちなみにあ/き/らは部屋の畳の部分に足を伸ばして寛いでいて、ちゃぶ台を挟んで白/石が縮こまっている。
「ええと、あ/き/ら様みたいな素敵なお方……」
「さっきと同じじゃないのよ。貧相なボキャブラリーね」
あ/き/らの毒舌がぐっさぐっさと白/石に突き刺さる。
「あ、えー、その」
鋭い目線を注がれて、元々そこまで速くない頭の回転が余計に遅くなる。
崇め奉れと言われても具体的にどうすればいいのか良く解らないのだが、
とりあえずべた褒めすればいいのだろうか。
女の子、それもこういった見栄えが良くなければやっていけない世界に住んでいる彼女を
褒める言葉なんて、たった数個、それも在り来たりなものしか思い付かない。
確かに彼女の言う通り、ボキャブラリーが貧困過ぎる。
「かわ、かわいいです」
白/石が必死になって絞り出した言葉に、あ/き/らはちょっとだけ目を開いた。
「かわいい? 私が?」
「はい」
「ほんと?」
「はいっ」
「ほんとにほんと?」
「はい! えっと、とっても気立てのいい素敵なお嬢さんで」
と、ここまで言ってから、男子高生が女子中学生を褒めるにしては些か古臭い選択だと気付いたが、
重苦しい雰囲気を一刻も早く取り除きたくて快調に滑り出した口を止めなかった。
後で思い出したのだが、確か自分の父が似たような台詞を
近所に住む未婚の若い娘を持った父親に言っていたのを聞いて、
無意識にそれを引用していたのだった。
「将来ますます美人に成長なさるあ/き/ら様を娶れる人は幸せ者ですね」
おっけーい!噛まずに言えた!と内心ガッツポーズを取っていると、あ/き/らが、
「え?」
とちゃぶ台についていた肘を少し浮かせ、はっきりと目を見開いた。
やれば出来るじゃない、と言われるのを少なからず期待していた白/石は、
あ/き/らの反応に何かまずかっただろうか、と冷や汗をかく。
「なに、あんた私のマネから聞いてないの?」
「き、聞く、とは何をですか?」
「あー、聞いてないのね」
あ/き/らが何を指して聞いていないのねと言っているのかさっぱり解らず、白/石は首を傾げた。
それには全く構わず、あ/き/らは座布団の上から立ち上がると
ちゃぶ台をの縁にそって歩き、白/石の目の前に立った。
一気に縮められた距離に思わず正座したまま後退りしそうになる白/石の右手の手首を鷲掴みにした。
あ/き/らはその手をひっくり返して白/石の手相を見る、ではなく、すいっと短いスカートへと導いた。
「えっ、えっ、ええっ」
突然のアクションに肩も心臓も大きくびくつく。
「な、なにす、るんですか、うわ、あ/き/らさま、ちょっと」
掴んだ手を引っ張りながら、あ/き/らが空いている片方の手でスカートを捲り上げたので、
白/石は思わず凝視してしまっていたそこから視線を首ごと無理矢理剥がす。
ぎりぎりでスカートの中は見ていない。
もとより糸目な目をぎゅうっと閉じる。
なんだこれは、カメラの前での格下弄りとはまた違った新手のいじめか。
それとも質の悪い笑えないドッキリか――ぐるぐるとそんな考えが頭を掻き回す。
「いっ!?」
すると、ふに、と手の平に何かが押し当てられた。
「うわっ!あ、あああ/き/らさま、やめてください、だめです!だ…………え?」
何か、どころか、それは自分も普段良く慣れ親しんでいる感触だった。
そろそろと首を前に向ける。
見上げたあ/き/らは白/石の手を離さず、
「びっくりした?」
と小悪魔のように歯を見せてにやりと笑った。
ゆっくりゆっくりと目線をあ/き/らの顔から下へと降ろす。
大体のセーラー服にある筈の、首元から胸にかけてを隠す三角形があ/き/らの衣装にはない。
見せつけるように晒された肌は健康そうなクリーム色混じりの白色だが、そこに膨らみはない。
いやいやいや、彼女はまだ中学生だ。胸がなくったっておかしくない。
これから成長するんだ、きっとそうだ。
まだ手の平が捕えたままの感触を打ち消そうとそんな風に考えるが、更に下、
自分の手が添えられたあ/き/らのそこを恐る恐る見ると、それも粉々に砕け散る。
「………あき、あ/き/らさま、あ/き/らさまって……」
「そ」
ぱっ、と手首を離される。
ぐったりとして正座を完全に崩して、太股の内側をべったりと床に付ける。
脱力どころか、口から魂が抜けそうだ。
「ほら、私ってそこらの女の子よりよっぽど可愛いでしょ?
同じ子役なら男の子より女の子の方が仕事が入って来易いって
デビューさせてくれた社長が言ったのが始まりでね」
白いしになっている白/石に、捲ったせいでくしゃりとなったスカートの襞を直しながらあ/き/らはそう説明した。
ママやパパがあんなんだから私が稼ぐしかない、とか、
その為なら女装くらいなんてことない、とか。
麻痺してしまった頭の隅で、ああ、この子も大変なんだな、頑張ってるんだな、と改めて痛感した。
テレビの中だなんて、これ以上ないくらいに大勢の人間が見ている前で
自分の性別を偽ってまで両親のために健気に仕事をしている割にはどことなく楽しそうに見えるけれど。
「特別に教えてあげちゃった。基本秘密なんだけどね。
まあ、あんたばらせるような玉じゃないし」
あ/き/らは悪戯っ子の表情で舌をぺろっと出す。
「それに」
なんだろう。これ以上、一体何を隠しているのだろうか。
「私、あんたのこと気に入ってるし」
「え」
黒とも白とも取れる
あ/き/らの笑顔に見下ろされ、白/石はかちこちに固まった。
「そこそこにね」
その瞬間、完璧に黒に染まったあ/き/らの笑みに、
さあーっと血の気が音を立てて引いたのを感じた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
もし彼女が男の子だったら彼に手取り足取り枕営業のいろはを(ry
読んで下さった姐さん方、ありがとうございます。
>>567 まさか801板でこの組み合わせが読めるとは思わなかった!ハァハァ
たしかにあ/き/ら/様の胸元は気になりすぎる
手取り足取りいろはを知っておいてソンはない!白いしバロスでした
>>574 まさかこんな組み合わせが読めるとは(;´Д`)
あ/き/ら/様黒いよイイヨイイヨー
あと白いし再来ww
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
七つの大罪を司る悪魔さんたちのお話。
傲慢の人×淫乱の人。
なんてことない短編です。
フォトグラフ
ルシフェルが黒く美しい羽根をはためかせながら地上を見ていたとき、地獄の花は地獄特有の白さで統一された光沢をはなっていた。
ルシフェルがすらりとした指でシャッターをきると、全裸の美しい女性の姿をしていたアスモデウスが振り返った。
「貴公は何を持っているのかな」
女性に似つかわしくない声で淫乱の悪魔が尋ねると、ルシフェルは彼らしい傲慢な笑みを見せた。
「フォトグラフ。写真だよ」
ルシフェルはめずらしくにこやかにアスモデウスに近寄ると、彼は美青年(もちろん全裸)になって草むらに寝転がった。
「写真を見るかね」
彼の機嫌のよさはそれにあるらしい。ルシフェルは写真を一束アスモデウスに渡す。
そこには美しい花々に囲まれてポーズをとるルシフェルがいた。彼は宝石がちりばめられた豪華な王冠をかぶり、鷲やライオンなどのあらゆる偉大なものを表す紋章の入ったマントをまとっていた。ルビーがはめこまれた黒い翼は彼の体を守るように折り畳まれている。
「貴公は写真写りがいいね」
陽気な性格であるアスモデウスは素直にほめて(これがレヴィタンなら嫉妬に狂っていただろう)、ルシフェルににじり寄った。
「写真写りではない。被写体がいいのだ。私はもともと見目麗しい」
いかにも傲慢な動きで黒金の髪をかきあげる。もともとは輝くような黄金の髪だったのが、地獄に落とされたときこのような色になったのだ。
そのまま二人の悪魔は風に揺れる花を見ていた。地獄というところは散漫な美で埋め尽くされていて、凍るような寒さにさえ慣れたら居心地のよいところであった。特に天の国からきた彼らにとっては、謙虚さの欠片もない絢爛さは昔を忘れさせるようでよかった。
ふと、何かを思いついたようにルシフェルが立ち上がった。
「貴公を撮ってさしあげよう」
押しつけがましい口調でルシフェルはアスモデウスを立たせた。まんざらでもないアスモデウスは楽しそうに全裸の美少女になると足を広げた格好をする。
ルシフェルは不満そうに首をふった。
これではいけなかったと思ったアスモデウスは、色白で華奢な体をしたチャタレイ夫人の恋人に変身する。ルシフェルの表情が変わらないので、今度は情熱的な視線のドン・ファンになると誘うようにタンゴを踊った。
「貴公を撮りたいのだ。変身するでない」
ついにルシフェルが低い声を出すと、アスモデウスは不思議そうに首をかしげた。
「なぜかな?」
「貴公は変身してばかりいて、地獄広といえども正体を知っているものはいない。男か女か、美しいのか醜いのかも誰も知らない」
ははあ、とアスモデウスは笑った。
「それが貴公の傲慢な癇に触るのかね」
「その通りだ。私だけに姿を見せたまえ」
「貴公だけにね」
アスモデウスはしばらく頭をかいていたが、やがてあっさりと本来の姿になった。
彼は意外にも若く、さほど美しくはないが素直そうな青年の顔をしていた。中世の平民のような服装で、髪は肩ほどある栗色で肌の色が白かった。金色で三日月が縦の瞳と黒く長い爪さえなければ人間の青年のようだった。
「なるほど。それが貴公なのか」
ルシフェルは一人満足そうにうなずくと、彼の写真を数枚撮った。
アスモデウスが小首をかしげながら尋ねる。
「これでよかったかね」
「まあね」
ルシフェルは興味なさそうに言ってカメラを置くと、未だ立ちつくしているアスモデウスの栗色の髪をなでた。
「なぜこのままでいないのかね? こちらのほうがいい」
「いや、どうも、変身して自分を別の誰かにしていないと具合が悪いのだ」
「なぜかね?」
「仮面が剥がれるようでね」
「どういう仮面かね」
アスモデウスは困ったように笑っていたが、ややあってそっとルシフェルの手首を掴むと、その手の甲をひどく長い舌でなめ、言った。
「あんたを押し倒したい」
「そうか」
ルシフェルはアスモデウスの口調がかわったことに動揺もせずに笑い、アスモデウスはどこかまぶしそうに目を細めた。
「あんたのその傲慢さ、俺を惹きつけてはなさない。あんたは俺以上に淫乱な悪魔なんじゃないか?」
ルシフェルは面白そうに笑うと腕組みをした。
「貴公も知っておろうが、傲慢という罪がその他の罪を統べるものなのだよ。すべての罪は傲慢に通じるのだ。だから私が、貴公以上の罪を持っていたとしても不思議はあるまい?」
「ああ、そうだ」
素直なアスモデウスはうなずく。だが彼にはそれ以上の行動ができなかった。ルシフェルの手首を掴みながら、アスモデウスはどうしたものかとひどく客観的に考えていた。
「この手をどうするね」
ルシフェルは底意地が悪そうに顎をあげて言う。アスモデウスは困ったように笑いながら「ああ」と言った。
ルシフェルの黒い大きな羽根がふよふよと動く。その羽根は天使のころのまま暖かそうで美しく、アスモデウスは悪魔らしくその羽根をむしってやりたいと思うと同時に、それに顔を埋めて思い切り抱きしめたいと思った。
「私は誰かね」
ルシフェルは相変わらず顎をあげた威圧的な態度で言う。アスモデウスはその顔をぼんやりと見た。
「私は誰かね?」
ルシフェルは再度尋ねる。
「貴公は……傲慢の悪魔」
よくわからずにアスモデウスが答えると、ルシフェルはにやっと笑った。
「そう、私は腐った百合が乱れ咲く地獄の中でもっとも偉大な傲慢の悪魔、ルシフェル。私が押し倒されるのは納得いかないね」
そう言って彼は、アスモデウスの肩を掴むと上から押さえつけるように引き倒した。が、その際に彼の黒い羽根でアスモデウスの体をかばった。
「あ、あなたは……」
アスモデウスは目を見開いてつぶやいた。
「なんだ、自分が押し倒されるのは嫌か」
「違う」
アスモデウスは即答した後にゆったりと微笑むと、ルシフェルのすらりとした背中に腕をまわした。
「どのような種類の美女がいいか。なんでも要求するがいい」
ルシフェルは大儀そうに首を振った。
「このままでいい」
アスモデウスは驚いて口を開きかけたが、ルシフェルの人差し指がそれをとめた。
「美しい私には、今の君が一番お似合いだからね」
ルシフェルは目を細めた柔らかい微笑みを浮かべた。
その様子がまったく彼らしくなく、しかし心が締め付けられるような気分になって、アスモデウスはルシフェルの唇に口づけした。それがだんだん深くなり、ついにルシフェルの体が溶けてアスモデウスの内蔵にまで潜り込んだ。
心臓の裏から突き上げるルシフェルの腕が人間では耐えられないほどの快感を引き出した。アスモデウスでなければ、彼らの行為はあっという間に終わりをむかえていたであろう。
アスモデウスは背中にあるルシフェルの羽根の暖かさを感じながら、必死に地獄の寒さを思い出そうとしていた。
ふと音がして意識を内面に集中させると、カメラを手にしたルシフェルがアスモデウスの内側のすべてを撮していた。
アスモデウスはふと目を閉じると意識の中だけで彼にひざまずいた。
「私を愛してください。あなたに服従します」
深く深く頭を垂れると、ルシフェルの傲慢な笑い声が聞こえた。
582 :
フォトグラフ:2007/08/08(水) 08:38:23 ID:om99B9da0
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
こんなマイナーなものを最後まで読んでくれた方がいたらうれしいです。
お世話になります。映画スレ441です。
映画 ギャング○ターNo.1
フレディ×主人公
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
時計台の時報が十一時を打った。
勘定を済ませて店を出た。彼が待っている。目の覚めるようなブルーのスーツにすらり
とした長身を包み、都会の闇に立つ様はさながら絵のようだ。
彼に出会うまで、男を美しいと思ったことなど一度もなかった。最高級スーツを身に纏
い、アストンマーチンを乗り回し、瀟洒なペントハウスに住んでいようが、俺の美意識は
随分と貧困だったということだ。今まで周囲に群がってきたどんな器量自慢の女よりも、
彼は美しい。
勿論、見てくれだけではない。その頭の回転の速さ、抜け目なさ、ビジネスの手腕、肝
の据わり具合。どれを取っても、暗黒街の若き王者たる俺の右腕に相応しい。
何よりも、その美貌からは想像もできない、血に飢えた残虐性と、敵は容赦なく叩き潰
す冷酷非情さに、俺は惚れ抜いた。
「・・・・フレディ」
駐車場に向かおうと建物の陰に回りこんだ時、彼が掠れ声で俺の名を呼んだ。俺の頭よ
り少し高い位置で光っている空色の瞳が、獣じみた輝きを帯びている。
「してえよ」
俺は苦笑した。
「ムードのない奴だ。もっとロマンティックな誘い方はできないのか」
彼も片頬で薄く笑った。
「俺にムードとか、ロマンティックとかいう言葉が似合うと思うか?」
それもそうだ。俺は彼に倣うことにした。
いきなり、ものも言わずに彼の腰を抱き、壁に押しつけるような姿勢で唇を吸う。彼は
予期していたかのように、余裕に満ちた態度で力強く応え、舌を深く差し入れてきた。彼
の舌が俺の口腔を所狭しと暴れ回る。
「フレディ」
幾度となく唇を重ね、舌を絡めあった後、彼が上気したような顔で言う。
「ここよりベッドの方がいいぞ」
初めて彼に誘われた―あろうことか、彼の方からボスである俺に秋波を送ったのだ。
大した度胸だ―夜、俺は大いに当惑した。
彼のことは愛していた。恐らく、たった今玉突き場から出て来たばかりの、革ジャンに
長髪という垢抜けない出で立ちの彼が、初めて俺のペントハウスに姿を現した時から。
いざ彼のほっそりした体をベッドに組み敷いて、当惑の理由を言った。
「男とは経験ねえんだよ」
女ならそれこそ星の数ほど知ってるが。
彼は声を上げて笑い、答えた。
「俺だってねえよ」
そして、冗談みたいに長い腕を俺の首に巻きつけてきた。
「でも、あんたが好きだ、フレディ・メイズ」
その一言で、俺の心も決まった。そうだ。男だろうが女だろうが関係ない。今まで惚れ
た女にしてやったのと同じように、彼にもしてやればいい。思ったように抱けばいい。
俺は彼のネクタイの結び目を解いた。
あの日からどれくらい経っただろう。
最初の内はぎこちなかった俺も彼も、回数を重ねる度に少しずつ大胆になった。慣れて
しまえば男女の交わりと変わらない。
ただ、男女のことは一方通行だが、こちらは違う。殆どの場合、俺が彼を抱いたが、ご
くたまに、俺が疲れている時などは彼が俺を抱くこともあった。
彼の頬を撫でる。彼は俺の手を取り、二本の指を咥えてしゃぶる。甘噛みされた指先か
ら、強い快感が電流のように走り抜け、危うく声が出そうになる。三十何年もつきあって
きた自分の体だというのに、彼と夜を共にするようになって初めて知ったこともあった。
彼の真っ白な脇腹に、引き攣れたような傷跡がある。以前、一緒に借金の取り立てに行
った時、俺を庇って負わされた刺し傷だ。幸い、皮一枚を断つほどのごく浅いものに過ぎ
ず、もう殆ど焦げ茶色の染みになって治りかけているが。
脇腹を刺されても、彼は声一つ上げず、顔色一つ変えなかった。「大丈夫か」と尋ねる
と、ただ、「ああ」と答えた。これがビリー辺りなら、娘っ子みたいに大袈裟にぎゃんぎ
ゃん喚き立てていたろう。人形みたいなきれいな顔をして、いい根性してやがる。やっぱ
り俺の見こみは外れちゃいなかったと悦に入ったものだ。
その時の光景が思い出され、愛しさが込み上げた。そっと傷跡を舐めてやる。彼は俺の
髪に手を差し入れ、腰から下へと導こうとする。いいだろう。いつも彼がしてくれること
だ。彼の足の間に顔を埋め、そこに屹立するものを口に含んだ。
「はあっ・・・・いいぜ、フレディ」
彼が息を弾ませ、愉楽の笑みを洩らす。更に、陰嚢や最も秘めやかな部分にまで舌を這
わせる。あり得ない。メイフェアの惨殺者、警官殺しのフレディ・メイズが部下にフェラ
して、しかもケツの穴まで舐めるなんて。だが、不思議と屈辱感や嫌悪感は微塵もない。
唾液で充分に湿した後、体勢を立て直した。彼の足を開かせ、その狭い洞窟に分け入っ
た。
「う・・・・ふうっ・・・・は、ああっ、フレディ・・・・!」
彼が俺の体に四肢を絡め、腰を振り立てて、俺の下腹に自分のを擦りつける。俺も彼の
名前を呼びながら、無我夢中で何度となく彼を突き上げ、また引き落とす。
俺と彼とは、完璧な一対だ。東洋人は縁とか前世とかいうものを信じるそうだが、もし
それが本当なら、俺たちには生まれる前から深い繋がりがあったのだ。でなければ、初対
面であんなに惹かれあう筈がない。
俺たち二人が一緒なら、何だってできる。恐れるものは何もなく、不可能もない。神だ
って超えられる。そんな者がこの世にいれば、の話だが。
俺と彼とは、ほぼ同時に達した。
朝の光の中、彼は乱れたスーツ姿で、ひょろ長い体をしどけなくベッドに横たえている。
彼のカッターシャツの釦を外し、童女のような淡いピンク色の乳首を吸った。舌先で舐
める。軽く歯を立てる。
「ん・・・・は、んっ・・・・フレディ、左も・・・・」
彼が身を捩って歓びを示す。二人とももうシャワーを浴びて、身支度を整えていたのに、
彼にせがまれてこの通りだ。呆れた性欲だ。前の晩、殆ど眠らずに愛しあったのに。
とりあえず要望に応えてやってから、彼の頭を抱き、いい香りのするさらさらした金髪
を撫でた。
「いい子だから聞き分けてくれ。別れは辛いが、もう行かないと会合に遅れちまう」
今日彼は非番なのだ。上院議員との会合には、トミーを連れて行くことになっている。
「つまんねえ。どうしてくれるんだよ、こいつを」
彼は口を尖らせて、スラックスの膨らみを指さす。こんな時まで尊大な奴だ。
「悪いが自分で何とかしてくれ」
「はあ!?」
「いや、冗談だ。また今夜な」
彼の頬に軽くキスすると、起き上がった。ベッドの脇の鏡の前に立ち、少し身なりを正
す。
「フレディ」
いつの間にか身を起こしていた彼が呼び止めた。そちらを向くと、ベッドに座ったまま、
くいっと俺のネクタイを引っ張り、唇を吸った。
上目遣いに俺を見つめて、彼は、悪戯っぽくニッと笑ってみせた。
きれいな青い目を煌めかせて俺を誘惑した小悪魔が、後に俺の心変わりを恨み、嫉妬に
狂って本物の悪魔になるとは―、三十年の長きに亘って辛酸を舐めさせられることにな
ろうとは―、若く心驕っていたその時の俺は、まだ知る由もなかった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
姉妹編の主人公一人Hはこの後午後七時台から投下させて下さい。
(注:「悪いが自分で何とかしてくれ」の続きではありません)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
DTBの11黒です
色々設定が変なところがあるかもしれませんが、そこは
脳内補正してください
590 :
11黒1:2007/08/08(水) 13:00:50 ID:lU8bR+470
――迂闊だった。
こつ、こつと革靴が冷えたコンクリートの地面をたたく音が聞こえる。今回のターゲットだ。
黒にはそれが分かっていた。今回のターゲットは、黒が自らここに呼び出したのだから。
いつもの黒装束は纏ったままで、顔を隠すための仮面を外す。まだターゲットに素性を
知られるわけにはいかなかった。白塗りの仮面をコートの内に隠すと、いつもの李舜生のような穏やかな表情を作る。
決して、殺気をみせてはいけない。
「李くん」
ターゲットの足音が止んで、黒の普段名乗っている名を呼んだ。発音こそは同じだが、
声が少し違うような気がした。少し枯れた男の声。黒は背中を向けたまま声に応えた。
「お久しぶりです。……風邪でもひかれたんですか?」
「ああ、少し病にかかってしまってね……」
振り向こうとしたとき、黒の背中に悪寒が走った。
そう思ったときにはもう遅い。
「……っ」
後ろ手に手首をひね上げられた。強い男の力に、黒は身動きが取れない。この男は、ターゲットではない。
下手に手を出すわけにはいかなかった。BK201――自身が能力者だと知られるわけにはいかなかった。
辺りは薄暗くとも、宵闇に慣れた瞳では顔の輪郭、相貌は分かってしまう。
黒は振り向かずに身体を固まらせた。
「いい子だね……」
低い男の声が、鼓膜を劈くようだった。
「さあ、大人しくしているんだ」
掠れた男の声がいやに耳を刺激した。黒は捻り上げられた腕をそのままに、後ろに向かって足を蹴り上げる。
「おっと」
男はそれを後ろに下がって避け、こつり、革靴を慣らした。
その瞬間、倉庫のあちこちから風を切る音がし、瞬時に黒の身体を捉えた。特別な素材で作られた
針金のように鋭利な糸は黒を絡めとり、ぎりぎりと締め付ける音を立てて縛り上げていく。
これでは仮面をつけて能力を使うことも出来ない。
気づくと男は糸が伸びてきた瞬間に後ろに跳び退っていたようで、少し遠くの方から視線を感じた。
591 :
11黒2:2007/08/08(水) 13:01:49 ID:lU8bR+470
「……」
首だけなんとか動かして、男の正体を探ろうと試みるが、それは上手くいかなかった。
男は黒の正面に回って俯く黒の表情を窺った。
「黒の契約者……BK201……君のことだったね。李舜生」
――男は黒の正体を知っていた。なんとか能力を使って抵抗しようとした黒だったが、
それをもって相手を始末するのをやめた。
「どうして知っている」
「簡単なことさ」
男はスーツと思われる衣服から数枚の札束を取り出し、後方の床に撒いた。
すると、どこからともなくもう一つの気配が湧いて出て床に落ちた札束を掠め取ると、気配は消えた。
「ノーベンバー11、と名乗れば君は分かるだろう?」
「能力者……」
「そう。能力者だ。君には劣るだろうけどね……捕まえるのは苦労しそうだったから、
少々卑怯な真似を使わせてもらったよ」
「金で能力者を雇ってまで、か」
「そうさ」
男――ノーベンバーは口角を吊り上げて笑った。決して卑下た笑みではなかったが、
黒は別の不快感を覚える。饐えた匂いの充満するこの倉庫には、今、黒とノーベンバーの二人しかいない。
もう一つの気配は、仕事が終わったからと、もうここにはいないだろう。
黒は絡まる糸から逃れようと身体を揺らした。だがそれは、動けば動くほど黒の身体に食い込み、衣服を、肉を絶っていく。
黒装束に、血が滲んだ。
「無駄なことはよした方がいい。それは動けば動くだけ肉に食い込むぞ。まだ、腕は切り落としたくないだろう」
「なにが目的だ」
いつも猫が黒のまわりにいるはずなのだが、猫も黄も来る気配を見せない。ここに来る前に撒かれたのか、
もしくは別々に誤報を浴びせかけられたのかもしれない。
糸が食い込む痛みに、額に汗が滲む。
「目的、か……。今回は任務じゃない、確かにミス美咲と行動を共にしているがね。……私用だよ」
「私用、だと……?」
「ああ。君を手に入れたいんだ。201BK……いや、黒」
592 :
11黒3:2007/08/08(水) 13:03:48 ID:lU8bR+470
黒は自身のコードネームをノーベンバーが知っていることに目を瞠った。しかし、ノーベンバーは
気にせず言葉を続ける。
「君は契約者として非常に高い能力を持っている。そうだね? 私は君のような強い存在が好きなのさ。
……その冷酷非情の仮面をとって、苦痛に歪めたい。殺気しか纏わぬその双眸を快楽に塗れさせたいと思うのは、
悪いことではないだろう」
「……この、変態が」
「変態? 随分と幼稚な言葉を使うんだね。――せめて、嗜好とでも言ってもらいたいもんだ」
ノーベンバーは黒の顎に手をかけた。俯く頭を上げさせると、生気の感じられない瞳がかち合った。
今すぐにでもその目の色を変えてやるさ。と、ノーベンバーは唇に弧を描いた。何よりノーベンバーは
こういった強い男を組み敷くのが好きだった。そのノーベンバーの目に、黒がかかったというわけだ。
糸が食い込み、筋肉が悲鳴を上げても、黒は屈することはなかった。それどころか、
先程生気が感じられなかった瞳に憎悪の冷たい炎が宿っているほどだ。
ノーベンバーは瞳を伏せた。随分煽ってくれるものだと喉奥でくつくつと笑う。
「何が可笑しい……」
「可笑しいわけじゃないさ。君は知らないうちに男を煽ることを覚えている。全く、食えない男だ」
「なんだと」
黒は唸るような声をあげた。その瞬間、布を切り裂く音がした。漆黒のコートが音を立てて剥がされる。
下に纏っていた黒いアンダーシャツをやぶられると、引き締まった腹筋が露出した。観賞用ではない、
戦闘するために鍛え上げられた肉体。無駄な筋肉一つなく、どれもしなやかな運動ができるように精錬されている。
直接筋肉を緊縛する糸は更に食い込み、黒の身体を圧迫し裂傷を作る。
銃弾をも跳ね返すコートを剥ぎ取られ、生身の身体に直接食い込む糸は、自動的に黒の身体を切り裂いていく。
「……っ」
黒の額に脂汗が滲む。腕やわき腹から、生暖かい血液が伝うのを感じた。この男は、
黒を殺すためにここに呼び出したのではない。
「殺せ」
黒は自ら殺して欲しいと呟いた。痛みに耐えるように唸るように。このままノーベンバーの悪趣味に
付き合うくらいなら、死んでしまいたかった。
593 :
11黒4:2007/08/08(水) 13:04:40 ID:lU8bR+470
「殺さないよ。折角の獲物を、そう簡単に殺してはもったいないだろう。君にはもう少し愉しませてもらうよ」
黒の頬を撫で、ノーベンバーは囁いた。黒にとってその囁きは、地獄へのゲートに立たされたばかり
――つまりは始まりだったのだ。
淫蕩にその身を溺れさせるための――。
身体を切り裂き伝う血が地面に滴り落ちて血溜まりをつくる。
ノーベンバーはその血を足で踏み、引きずる。人間と同じ血。契約を交わし、感情を失っても流れるものは
変わることなく躍動させる。
契約者に唯一許された生だった。能力のために対価を支払い、そのために感情を失うことになっても、
彼らが生き続けられる拠り所。
流れる暖かい血はまさにそれだった。
「どうする? このまま肉を引き裂かれながら犯されるか、私の氷で地面に磔にされて犯されるか」
選ばせてあげよう。ノーベンバーは緩慢な動作で黒の頬を撫で、唇を寄せる。黒に噛み付かれることを予想していたが、
黒は何も抵抗することなく、その唇を受け入れた。
だが、心のうちに滾る憎悪と嫌悪は静かに高まっていた。
「抵抗しないとは……予想外だったよ。もしかして、こうやって縛られて犯されるのが好きなのかい? それとも、
契約者であることを利用して、何も考えないようにしているのかな」
心を無にすれば、肌に触れる汚らわしい手を感じずに済む。この男は、黒に契約者としての価値を
見出していないのだから、ここで抵抗しても黒のダメージが蓄積するだけだ。
「ああ、男には興味ないんだったね。だから何も感じない。これがフェブラリー……君の組織の
コードネームでいうとアンバー、かな。アンバーだったらどうする」
黒の肩がびくり、と震えたのを、ノーベンバーは見逃さなかった。
「アンバーが東京にいるらしい。君は知っているはずだ。……アンバーは今、どこにいる」
「……契約者を犯すというのは、俺からアンバーの居場所を聞き出すための脅しだったのか」
黒は眉を顰めて問うた。ノーベンバーは黒の目から視線を外さない。
「犯すというのは嘘ではないさ。君がアンバーの居場所や情報を吐き出さなければ、少々痛い思いを
してもらうことになる。……私自身、君のような男は嫌いじゃない、私的感情も含めて犯させてもらおう」
594 :
11黒5:2007/08/08(水) 13:05:15 ID:lU8bR+470
「そんなものは要らない、」
「アンバーはどこだ」
ノーベンバーは間髪いれずに黒に詰問した。黒はノーベンバーの気迫に、一瞬怯んだ。それから視線を逸らし、
知らないとはき捨てる。
その時、強くあごが?まれた。締め上げるような握力に、黒は息を吐く。
「は、か……っ」
開いた口内に、ノーベンバーの無骨な指が突っ込まれた。
「ふ、んんう……っ」
突っ込まれた指が黒の口内を蹂躪していく。これ以上自身の領域に踏み込まれるわけにはいかない。
黒はその指に思い切り歯を立てた。
「……っ」
ノーベンバーが反射的に指を引く。口内に鉄の味が広がった。ノーベンバーの血だ。その証拠に
彼の指からは鮮血が伝っていた。
口内に蟠る血が酷く不快だった。黒は見せ付けるように血痰を吐き、ノーベンバーを煽る。
これくらいでは屈しない、その瞳がそう物語っていた。
それから痛みも気にせず、黒はぎしぎしと身体を揺すり始めた。なんとかしてこのワイヤーから
解放されなければ今度は命が危ない。黒はこの場で死ぬわけにはいかなかった。
自身を裏切ったアンバーと、消え去った妹と再会するために。
「暴れるな」
止血を終えたノーベンバーが変わらぬ口調で答えた。
「うるさい」
「腕を切り落とされたいのか」
暴れれば暴れるほど食い込むワイヤーに、黒は苦痛の色を滲ませながらノーベンバーを睨んだ。微かに、
不安に翳る黒の瞳に気づき、ノーベンバーは喉奥でくつくつと笑う。これほど扇情的な目つきで睨まれたのは久しぶりだった。
「ますます気に入ったよ。君を手に入れたい。アンバーの場所を素直に教えてくれれば優しくするよ」
「そんなものは要らない。アンバーはどこにいる?」
「質問をしているのはこっちなんだけどな」
「アンバーはどこだ!? 答えなければ、お前を殺す」
ぎしり、ワイヤーが軋んだ。黒の額に汗が滲む。必死の形相で問う黒を、ノーベンバーは睥睨しただけだった。
595 :
11黒6:2007/08/08(水) 13:06:09 ID:lU8bR+470
「殺す? その格好でか。アンバーを処分するのは私たちのほうだ。彼女はMI6を裏切った。
……ああ、君も裏切られたクチかな。かわいそうに」
わざと煽るような口調で言う。ノーベンバーはもう見抜いていた。黒がアンバーの話題になると激昂し、
周りが見えなくなることを。彼は、察していたのだ。
黒に、先程まで見せなかった隙が生じているのがその証拠だ。
「お前に何が解る……!」
「解らないさ。何も。……だからその身体に聞くのさ」
「なっ……! やめろ!」
ノーベンバーが黒のズボンに手をかけた。さすがに黒も本格的に危険を察知し、その手から逃れようと身体を揺さぶる。
だが、ワイヤーは動けば動くほど複雑に絡んで、黒一人の力ではほどけないほどになっていた。
「能力を使っても無駄だよ。君の能力は電気を操ることだったね……雇った契約者に頼んで、
そのワイヤーを耐電性にしてもらったんだ。君を歓迎するためにね」
ノーベンバーが黒の股間に手を宛がった。
「……っ」
そのまま握りこむようにして上下に揺すると、黒は小さな息を漏らし、じわじわと与えられる快感に耐えた。
さすがに性を煽られると、感情を失くした契約者とて簡単に堕ちる。
ノーベンバーもその事実を知っていた。身体に聞けば全てがわかるとはよく言ったものだ。
「大人しくアンバーの居場所を吐きたまえ。そうすれば酷くしたりしない」
「……、誰が……!」
ついにズボンのジッパーを下ろされ、寛がされた隙間から黒のそそり立ったものが露出した。こればかりは、
素直な反応を返さずには入られない。黒は悔やみながらも、何もすることができなかった。
「俺は知らない……! アンバーはどこにいるんだ」
ノーベンバーは答えなかった。そう、彼の言うとおり、ノーベンバーは黒がアンバーについての情報を
持っていないことくらい初めから解っていたのだ。それを前提として黒に問いかけていた。
黒はもちろんアンバーについての情報を持ちえていないため、いくら聞いたところで吐き出させはできない。
組織にアンバーの居場所を吐かせろという命令は下っていたが、初めのうちにとっくに任務は終了している。
――黒はアンバーの居場所を知らないのだから。
596 :
11黒7:2007/08/08(水) 13:06:49 ID:lU8bR+470
ここから先は、ノーベンバーの私的行動となる。ノーベンバーは初めに言ったとおり、私的理由で黒を犯すのだ。
露になったそれをノーベンバーは無骨な手で掴んだ。上下に扱くと、黒は小さな呻き声を漏らす。
「……っう」
それまで地面を踏みしめていた足に力はない。ぐらぐらと揺れてその足元は覚束無い。唯一ワイヤーが
支えとなって立っているだけで必死だった。
握りこみ、上下に扱くと、黒の嗜好とは相反して萎えたそれはゆるゆると立ち上がる。ノーベンバーが
親指で鈴口を刺激すると、半透明の液体が滲み出す。
「……っん、ふ……」
黒はなんとか声を上げないように唇を噛むが、時折与えられる強い快感に徐々に耐えられなくなってきた。
ノーベンバーは黒の亀頭部分を爪で引っ掻き、そのまま裏筋まで爪を滑らせる。強いくらいの痛みが、
甘い快感となって黒に押し寄せた。
「は……っ」
「我慢はよくないよ。もっと声を出してくれないか」
黒は更に強く唇を噛んだ。黒にしては、どこかの組織の人間に任務でもないというのに身体を
預けたくはないのだ。これが任務であれば、黒は感情を殺して従うかもしれない。――感情を失くした契約者に、
本当の感情があるわけがないのだが。黒は薄々そう思っていた。
生活するために必要な感情は薄い紙一枚程度ではあるが持っている。ただ、心の底から深く感じられる感情は、
契約するときに失ってしまったのだ。
人であり、人でない契約者に、感情など必要なかった。神は、ゲートの住人はそう思ったのかもしれない。
「う、ふぅ……っん!」
先走りが滲み出て、黒の先端を濡らした。ノーベンバーはそれを手に絡めとるようにして指を滑らせると、
黒はさらに声を抑えられなくなったのか、口端からかみ締めるような声を漏らす。双玉を空いた手でやさしく
揉みし抱かれ、射精を促される。
快楽の海に溺れそうになるのを、欠片しか残りそうもない理性で必死に耐える。けれど、身体は正直なもので、
押し寄せる快感の波にあっという間に呑まれてしまう。
時折ぎしり、と音を立てるワイヤーで黒は耐えてきたのだ。
しかし、黒が射精し、堕ちた瞬間ワイヤーはノーベンバーの手によって切られ、黒は地面に膝をついた。
「……っ」
597 :
11黒8:2007/08/08(水) 13:08:34 ID:lU8bR+470
地面に崩れ落ちた黒はその額を地面に押し付けられ、四つんばいの体勢にされる。蒸し暑いはずの倉庫は、
熱が篭り、地面は生暖かく湿っていた。
頭を強く地面に押し付けられ、腰を高く持ち上げられる。
そしてどこから脇に挿してあったコンバットナイフを抜かれ、ズボンが切り裂かれた。
「何をする……っやめ――!」
「アンバーの情報を持ってないなら、そろそろ黙ってくれないか? 折角なのに盛り上がらないだろう?」
ぐい、と晒された尻たぶを広げられ、黒自身も自分で暴くことのない秘所を、ノーベンバーに易々と暴かれてしまった。
そこにひやり、とした液体が落とされた。滴るその液体が何なのか、今の黒にはすぐに察することができた。潤滑剤だ。
本気で身の危険を感じた黒は、何とかそこから逃れようと腰を動かし、前進しようとした。しかし、
ノーベンバーに強い力で腰を?まれ、逃れることはできない。
背中に突き刺さる視線がおぞましかった。悪寒が全身に過ぎり、黒は瞳に絶望さえも滲ませる。
こんなところで簡単に堕ちきるわけにはいかなかった。
任務が完全に遂行できないとなれば、それなりの罰を受けなければならない。そうなれば、
黒が受けることの出来る任務に制限ができ、黒個人の目的も達成できなくなる可能性があった。
後孔に潤滑剤が塗りつけられる。その塗り方も実に粗末だ。ノーベンバーに残された時間も少ない。
ジュライに糸を付けられているのは分かっている。あまり帰りが遅くなれば、ここに来てしまう危険があった。
いくら感情のないドールだとしても、ノーベンバー自身、こうして男を組み敷いているところをジュライに
見られたくはなかったのだ。
「私も時間がないんでね。……そろそろいかせてもらうよ」
「なっ――っ! は、ぐっあ、あ、あ……っ」
黒の慣れていない後孔に、ノーベンバーの昂ぶりが穿たれた。
「ああっは……っか、は……」
潤滑剤を持ってしても、そう慣れるものではない行為に、黒はか細い声を上げて耐えるしかなかった。
ここで能力を使うことも考えたが、そうすればもっと自分自身が不利な状況に追い込まれてしまうに違いない。
この状態では、明らかに黒が不利なのだ。
598 :
11黒9:2007/08/08(水) 13:09:52 ID:lU8bR+470
「あんまり暴れるとその両手足を凍らせてしまってもいいんだよ。ああ、凍傷になって動けなくなっても、
私がきちんと世話をしてあげよう」
能力の使用の有無について読まれたのか、ノーベンバーが追い討ちをかけるようにして呟いた。その間にもぐいぐいと
腰を突き進められ、黒の秘所は抉じ開けられていく。
潤滑剤のおかげか、あまり激しい痛みは伴わなかったが、それでも内部を押し広げられる苦痛は堪ったものじゃない。
黒は額に脂汗を滲ませながら必死に耐えた。
ノーベンバーも、黒の内部の窮屈さに焦れたのか、更に潤滑剤を黒との結合部に垂れ流した。ついでに自身の
性器にもそれを塗りつける。
すっかり萎えてしまった黒の性器を手で扱きながらノーベンバーはゆるゆると腰を動かして内部への挿入を進める。
痛みの中、性器だけに快感が与えられる。黒はせめてその快感に縋りつこうとして、快楽にその身を預けた。
「あっ! はぁ……ん、ふぁ……」
初めは必死に声を抑えていた黒だが、優しく与えられる性器への手淫に、思わず甘い嬌声を漏らす。理性が、崩落する――。
「ん、うう……っくっ」
すぐに自身の堕落に気付き、黒は理性を取り戻した。しかし縋りついた理性も、目の前で与えられる快楽の所為で
擦り切れてしまいそうだ。
快楽を享受したため、後ろから与えられていた痛みが僅かに和らぐ。ノーベンバーはそれを狙っていたのだ。
締め付けていた後孔の力が和らいだ。そこに一気に最奥まで性器を突き刺したのだ。
「……っあ! はあっあ……っ」
ぎち、と軋む音が今にも聞こえてきそうだった。潤滑剤のおかげで、切れて血が出ることはなかったが、
一気に穿ちいれられた痛さと辛さは、黒の意識を飛ばそうとしているようだった。
「もう少し力を抜いてくれないか……?」
ノーベンバーは少しだけ顔を顰めて黒に問うた。だが、今の黒にまともな言葉を発する術を持たない。
黒は苦しさと、痛みが悦楽に変わっていく狭間に取り込まれていた。このまま理性を手放してしまえれば
どれだけいいだろう。苦しさからも、痛みからも、辛さからも逃れられる。
けれど、それの対価として失うものが重すぎた。
まだ、ここで堕ちるわけにはいかない。
599 :
11黒10:2007/08/08(水) 13:10:47 ID:lU8bR+470
「……う、」
ノーベンバーが性器への愛撫を再開した。黒の意識が揺らぎ、コンクリートの床が歪んだ。
黒の理性が擦り切れる。それでも、自分自身から離れようとする理性に、黒は必死にしがみついた。
黒の自尊心がそうさせることに、黒自身気付いてはいない。
ただ目の前に与えられるだけの快楽に身を寄せてしまっては終わりだという本能だけが働いていた。
だが、そんな黒に追い討ちをかけるかのように、ノーベンバーは前への刺激を再開した。
無骨な白い手で黒の性器を包み込み、上下に扱いていく。
「……っん、んんっふ、う……」
なんとか声を抑えようと、黒は唇を噛むが、与えられる快楽はそう生半可なものではなく、声を抑えていると
呼吸すら困難になってくる。酸素不足で、後頭部に薄く靄がかかり、甘い痺れをもたらしてきた。
「いい加減素直になったらどうだい? 強情な君も嫌いではないけどね」
「っあ……」
誰が、と黒は言おうとした。しかし、それは掠れた喘ぎとなって、言葉にはならなかった。
言葉を発しようにも、次々と与えられる快感を受け止めきれずに、ただ嬌声だけを吐き出し続ける。黒には、
初めての体験だった。
「もう少し、力を緩めてくれないか……? きつくて熱くて堪らないが、私のが千切れてしまいそうだよ」
ノーベンバーは黒の亀頭部分に爪を立てて言った。性器に与えられた衝撃で、一瞬黒の身体が震え、快感に弛緩した。
「うあ……っ」
その隙にノーベンバーは最奥まで穿ちいれ、亀頭で前立腺を抉るように擦り始めた。
その愛撫に睾丸が刺激され、黒の鈴口からは、とろとろと白濁が滴り落ち、コンクリートに深い染みを作った。
与えられる淫楽が、生理的現象を引き起こし、黒はもう戻れないところまでやってきていた。このまま
ノーベンバーの手に落ちることだけは避けたかったが、それももう不可能に近い。
否が応にも、落とされてしまいそうだった。
そして、そんなノーベンバーの与える快楽を為すがままに受け止めてしまっている自分にも辟易していた。
ノーベンバーの手淫が激しさを増す。黒を本格的にオルガスムスに達そうとさせているのだ。それに
黒が抗うことが出来ない。
「あ――……っ!」
600 :
11黒11:2007/08/08(水) 13:11:19 ID:lU8bR+470
ノーベンバーは一際最奥を突くと、黒は先端から白濁を迸らせ、己の腹や床を汚した。
「はあっあ……っは、あ……はあ……――っ」
黒が肩で荒い呼吸をついているところに、ノーベンバーが半歩遅れて射精した。黒の中に熱い飛翔が注ぎ込まれる。
「う……」
あまりの気持ち悪さに、黒がえずいて横たわった。ノーベンバーは萎えたそれを引き抜き、乱れた黒を
そのままにして衣服を整えた。
「どうだい? 悪くはなかっただろう。君は最後まで私に堕ちなかったね。……だが、君はきっと、自分から私を
訪ねてくるようになるさ」
それを楽しみにしているよ、とノーベンバーは意味深な言葉を残してその場を去った。
残された黒は、横たわったまま虚ろな瞳を彷徨わせて舌打ちをした。
憎しみの篭った瞳に、少しだけ甘さが篭った。
END
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
長々とすみませんでした。
文中に半角の?が入っているのは文字化けです
8の10行目の?まれ、は掴まれです
映画スレ441です。
映画 ギャング○ターNo.1
主人公一人H
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「う・・・・はあっ・・・・ああ、うう、おうっ」
白いシーツの上に仰向けに横たわり、彼は激しく喘いでいた。その右手は、ブルーのス
ラックスから引き出された赤黒い男根をしっかと握りしめている。誰も見る者はないとは
いえ、その美しい金髪が汗ばんだこめかみに貼りつく様は、形容する言葉もないほどに妖
しく、艶めかしい。
彼のネクタイには、FMの頭文字を象ったダイヤモンド細工のタイピンが煌めいている。
右手で男根を擦り上げながら、左手でもどかしげにネクタイを緩め、カッターシャツの釦
を外した。白く滑らかな肌が露になる。淡いピンク色の乳首を指先で摘まみ、転がすよう
に弄ぶ。
「あっ・・・・んっ・・・・ふ、フレディ・・・・」
彼の濡れた唇が、掠れた声で恋しい男の名を呼ぶ。だが、彼に頭文字入りのタイピンを
くれた男はここにはいない。曾て彼をその腕に抱き、やさしく愛を誓ってくれた暗黒街の
王者は、最早彼の側にはいない。
もう何週間も、いや一月以上も抱いてくれない。彼と口を利くのは仕事のことに関して
だけだ。たまりかねて、彼の方からそれとなく誘おうにも、「忙しいんだ」という冷たい
一言で退けられてしまう。
そんなフレディの指の形を、動きを、感触を、彼の肌は未だ鮮やかに覚えている。思い
出すだに、あの指が辿った跡は今にも火が点いて燃え出しそうだ。
あの繊細な愛撫を、キスを、細々とした語らいを、一つ一つ具に思い起こしながら、彼
は男根と乳首への刺激を続けた。毎晩のようにベッドを共にしていた頃は、それら全てを
至極当然のものとして受け取っていた。まさか、フレディがこんなに早く心変わりすると
は、自分がこんな惨めな立場に捨て置かれることになるとは、思ってもみなかった。
何もかも変わってしまった。あの忌ま忌ましいクラブ歌手の女が彼らの前に現れてから
は。
今日もフレディは早めに仕事を切り上げて、いそいそとどこかへ出かけて行った。忙し
いが聞いて呆れる。あの薄汚い売女に会いに行ったに決まっているではないか。
「ああっ!あっあ、あううっ!」
彼の中の小宇宙が沸騰する。彼は大きく身震いして、右掌に生温かい液体を放出させた。
一瞬だけ、頭の芯が痺れるような、強烈な快感を味わった後、すぐに、全身がベッドに沈
みこむような激しい虚脱感を覚える。フレディに抱かれて達した時には、そのまま幸福な
気持ちで眠りに就いた。こんなやりきれない思いになったことなど一度もなかった。
目を閉じ、暫く息をついてから、彼はのろのろと起き上がり、バスルームへと向かった。
熱すぎる湯が彼の雪のような裸身に降り注ぐ。半眼にした空色の目は、過ぎ去った日の
自分とフレディを見ている。今、彼は再び、フレディとの秘めごとを心に浮かべ、臍の辺
りまで反り返って猛り立つ男根を慰めていた。
さっき射精したばかりなのに、もうこんなにも血が通ってしまった。自分の若く、健康
な体が恨めしい。
勿論、喜んでただでやらせる女など、それこそ耳まで詰まっている。以前―フレディ
と愛しあうようになる前、という意味だが―は、催したらそういう肉便器を呼びつけて、
簡単に済ませていた。
が、今はそんな気にもなれない。それどころか、考えただけでも嫌悪感が湧き起こる。
性欲だけの結びつきなど煩わしいばかりだ。
今頃フレディは、カレンと睦みあっているのだろうか。彼にしてくれたことを全部、あ
の女にもしてやるのだ。彼にしてくれなかったことも、あの女にはしてやるのかも知れな
い。
曾て自分とフレディがそうしたように、ベッドの中で絡みあう二人の姿が目に浮かぶ。
怒りに目が眩み、嫉妬で胸の内が燃え盛る。自分からフレディを奪った、あの憎い女を殺
したい。昔我が国で行われていたという酷刑のように、生きたまま腹を裂き、内臓を引き
ずり出して、屠殺された豚みたいなみっともない格好で死なせてやりたい。頭の先から爪
先まであの女の血に塗れて、その時旨い煙草でもあれば最高だ。
そして、フレディを誘惑し、呆けさせたあの顔も、体も、乳房も、女陰も―皆、おぞ
ましい地虫どもを丸々と肥え太らす餌となればよい。
それなのに、ああ何ということか。
生まれたままの姿で、天使のように囁きあい、口づけを交わすフレディとカレン。
その幻想に不思議な甘美さを覚えて、手放すことのできない自分がいる。はち切れんば
かりに怒張した男根を狂ったように扱き続けながら、彼はいつしか、その心象の虜となり、
自ら作り上げたその世界にのめりこんでゆく。
「くっ・・・・はぁうっ・・・・あっ、ああーっ!」
ありとあらゆる昏い感情を凝縮した白い濁り液が迸り、彼の顔にまで飛び散った。
それは、彼が人から魔へとなりゆく、最初の一瞬であったのかも知れない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
中島みゆきを聴きながらの投下でごさいました。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 唐突に初心を思い出してみた
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| ホモエロガチュンなんて勢いがなきゃ描けん
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ …っていう話
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この前801描いたんですよ、初めてね。
で、生まれて初めて萌えキャラをホモにしたわけですわ。正直最初は二次創作って簡単だと
思ってたのよ。みんな普通に活動してるからさ。
あのね、漏れが間違ってた。あれは人が描くもんじゃない。ネ申だね。ネ申が描くものだよ。
出だし描き始める時さ、めちゃめちゃびびってキスシーンそろ〜ってラフ描きして手こきもそろ〜っと付け足したのよ
小一時間かけてさ。でなんか恥ずかしくなって両方没にしちゃったのさ。
そしたら妹がさ「もっとエロいの書いて!」とか言うの。
同じ過ちは2度繰り返さないのが漏れよ。
だからガッチュン描いたのさ。えぇ、そりゃもう描きましたとも。全てを忘れて描いたよ。後方確認とか切れ痔とか潤滑剤とか色々忘れてね。
だって妹がやれって言ったからね。
そしてらエライ事になった。
もうすごい801穴。すごいファンタG。HGくらい。801穴なら何だって入る。
それで後ろ向いたら親がすごい勢いで漏れの原稿見てんの。ホントごめんなさい。
正直「腐女子なら18禁だぜ!」なんて見栄張らないで素直にオールキャラギャクにすりゃよかったと思ったよ。
心の底から801にした事を後悔したね。
でもイベント出て友達と「あそこの新刊ぬるかったね!これだからノマカプは。」とか言っちゃってんの。
ホント漏れってダメ腐女子。
誰か助けて下さい
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ いまだに上達してません
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 自分以外に萌えてる人がいない自信があるぜ!でもやったze☆
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| Iの激場「イツツGO」 次男×長男
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ヤマナシオチナシイミナシヤホーイ!!
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
寝苦しくて、夜中にふっと目が覚めた。
感覚的に、丑三つ前。25時くらいだと感じる。目の前の天井にスタンドライトの光があって、ツンゴは半身を起こす。
机の前、ライトの横、いつもの定位置に兄はいた。
いつもと変わらない、ページをめくる音。ペンのすべる気配。後ろ姿。
もう何年、この姿を見てきたことだろう。
「まだ、やってんの?」
「あ、ゴメン。起こした?」
不意に掛けた声に、兄はびくりと反応した。
「いや、それはいいけど。もう寝ないとヤバイんじゃないの?」
兄はこの夏休みから、朝型の生活にすると5時起きだったはずだ。
「ちょっと解らないトコがあって…眠れそうになかったからさ」
「ふーん…」
ツンゴは肘をついて、机に向き直った兄の背中を眺めた。
小さい頃は、自分がサッカーボールを蹴っている横で、兄はバットを振っていた。
角度は違えど良く似た夢を見て、兄と自分は並んでいたように思う。
いつの頃からか、兄はバットを降ろしグローブを置き、違う夢を見始めた。
自分だけが取り残され、兄の横顔だけを見ている気がして、
なのにそれを詰ることもできないまま、もう数年。
横顔だった兄はもう背中しか見せずに、自分の何歩も前を歩いている。
たゆまぬ努力。持つことのない傲慢。それが、同い年であるはずの兄を自分より大人にしていた。
「たくや」
「ん、何」
振り向きもせずに、兄は返事を返す。
「たくやは何か、楽しいことってある?」
「何だよ急に」
兄弟が多いせいか、世間話をしながら勉強に励むのだって手馴れたもので、この程度の会話なら兄は顔も上げない。
こちらを見て欲しくて騒ぐと本気で怒るので、それすらもできない日が多い。
「たくやさ、勉強ばっかりしてるから。今まで何かあったのかなって」
カラオケとか行かないし、バイトもしないし、と言い募っていく。三男がぐっすり眠っていることが、ツンゴには嬉しかった。
「うーん・・・今かな」
「今って、ベンキョ?」
「うん。あと半年ぐらいで、とりあえずの結果は出るし。したいことを叶えられそうなことが見えてくる、って嬉しいじゃん」
早くに定めた夢のために、兄が色んなものを切り捨てていくのを、ツンゴはそばで見ていた。
そのくせ、兄弟、家族、友達、大事なものは何も切ることが出来ないで、立ち止まっては振り返る。
結局兄が切ってきたのは、「自分が楽しむ時間」だと、ツンゴは思っていたのに。
「ベンキョが楽しいって、たくやらしい」
「楽しいって思い始めたのは、最近だよ」
兄が笑う気配。ツンゴは起き上がって膝を抱えた。
「あとな、楽しいのは”今”だよ。ツンゴと普通に話してるの」
「・・・へ?」
「何かさ、最近言い争ったりしてばっかりだっただろ?色々あってさ」
ぺらり。ページを繰る音。ペンのすべる気配。
「ツンゴと何でもない話するの、楽しい」
そう言って、顔だけこちらに向けて笑った。
いつか兄が知るときが来るのだろうか。
いつも反対側に眠る、兄の額に口唇を押し当てたことがあることを。
兄の口唇をなぞり、髪を撫でて、身を捩る兄に焦がれる自分の思いを。
言うことを無くして、ツンゴはケットを引っ被って寝転んだ。
兄の後ろ姿を見ることに、あまり耐えられそうになかった。
「たくや、頑張れよ」
「がんばるよ」
ゴメンな起こして、とひとこと言うと、兄はもう何も言わない。
ツンゴは目を閉じる。無理矢理眠ろうとしたところで無駄なことは、もう解っていた。
睡眠も、夜明けも遠い。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 改行が多いって言われて増えてしまいました。本当にすm(ry
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
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>>608 (;´Д`)ひぃぃぃその通りだよ。GJ!
グッバイ絶望teacherで次男と三男
勢いで書いた。エロも色気もナシです。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「う」
鍵のかかっていない引き戸を開けるとそこはまるで別世界だった。
カラカラと軽快に響く戸の音と対照的に、重く湿り気が肌にまとわりつく。兄であるケイの自宅兼アトリエの玄
関で、ミコトは一瞬立ちすくんだ。もともと暑さに強いほうではないので、眉間に自然と皺が寄った。
耳に入ってくる蝉の鳴き声がさらに暑さに拍車をかけている。医院や自宅の冷房が恋しい。
「兄さん、ミコトです」
いくら兄弟の間柄でも無断で家に上がるわけにはいかない。ミコトは奥の方に声をかけてみた。
しかし返事はない。
ならば留守か。いや、留守で鍵をかけないのはあまりにも不用心ではないか。
兄は使わない履物は靴箱にしまう、という事をしないらしく、玄関には数足の下駄が無造作に脱ぎ散らかさ
れた状態になっており、それによる在宅かどうかの判断はできなかった。
もし留守ならば、帰ってくるまで自分が代わりに家にいなくてはならない。
とりあえず、ミコトはビニール袋を片手にアトリエとして使われている部屋に足を運んだ。
築年数が相当経っているので廊下がところどころ嫌な具合に軋む。以前修理をしてはどうかと言ってみた
ら、床に穴が空いた時にでもするさと返された。
兄弟なのにどうしてこうも性格が違ってしまったんだろう、と命は小さくため息をついた。
「…いたんじゃないか」
家の主は、アトリエの隅で折り畳んだ座布団を枕にして眠っていた。
やはり蒸し暑いらしく上半身裸で、長い黒髪は適当に後ろで束ねられている。扇風機がすぐ側にあったが何
故かスイッチは入っていなかった。
命が手にしていたビニール袋を床に置くと、気配を察したのかケイは目をうっすらと開けた。この男、勘はや
たらと鋭い。
「ん…ミコト、来てたのか…唯一神白ナマズ様のヒゲはやらんぞ。あれは世界を破滅から守る鍵でな…」
「何寝ぼけてるんですか、西瓜をおすそ分けしに来ただけですよ」
のろのろと体を起こして、置いてあった眼鏡をかける兄にミコトは呆れたような視線を送る。
袋の中には西瓜が一個入っていた。最初は弟であるノゾムが「隣の女子大生から貰った」と西瓜を二個医
院に持ってきたのだが、流石に一人では食べきれない。
なので看護師に一個渡そうとしたら、「昨日西瓜を買ったばかりなので」と遠慮された。
結局、こうして兄にも分けようと持ってきたのだ。
「それにしても兄さん、昼寝するのは構わないからせめて鍵はかけたらどうです。泥棒に入られたらどうする
んですか」
ミコトの当たり前の心配に、ケイは笑いながら手を振った。
「盗まれるような物なんてないさ。ああ、絵なら価値の分かる奴が持っていくかもしれないなあ」
ミコトが壁に立てかけられている数点の絵に目をやると、相変わらず何を描いているのかすら理解しがたい
ものだった。毒々しい色をキャンバス一杯にぶちまけたような物や、控えめな配色だと思ったらやたらと細
かい変な模様をびっちりと描き込んでいる物が並んでいた。
抽象的な絵など珍しくはないが、ケイの描く物はあまりにも前衛的すぎる。彼の作品が何故美術館に展示さ
れているのか、ミコトは未だに不思議に思っている。
長い間見ていると眩暈がしそうで、ミコトはそこから視線を外した。
「とにかく、戸締まりはしっかりやってください。本当兄さんは危なっかしくてこっちがハラハラします」
ややぶっきらぼうな言い方になってしまったが、ミコトは本気でケイの事を心配している。自己完結が高じて
世間の常識から大きくずれており、絵を描くことにのめり込みすぎて食事が一日一食という事もしばしば
ある。
完全に交流を絶ってしまえば、この人は筆を握ったまま死んでいるんじゃないかとも思えるほどだ。
「はいはい分かりましたー。ちょうど小腹が空いてたし西瓜食うか…ついでにお前もどうだ。じゃあミコト、切
って」
「食べて行け」と言っておきながら客人に西瓜を切らせるとは、あくまでもマイペースな人間である…実際マ
イペースどころでは済まない性格だが。
ミコトもこれ以上の説教はあきらめたらしく台所に向かった。
「あ、兄さん扇風機つけてください。こういう暑い時につけないと意味ないじゃないですか」
ようやく思い出したようにミコトが扇風機を指さす。扇風機は古い型式のもので、当初は白かったようだが今
では薄く黄ばんでいる。
「それがな、1週間前に壊れちゃったんだ。いくらいじっても動かなくてな…直そうと思いっきり殴ってみても
駄目だったよ」
いや、殴った事でとどめ刺しちゃったんじゃないのか、という言葉が喉元まで出掛かったがどうにか呑み込
んだ。
「最近特に暑かったのにそれでよく耐えられましたね。扇風機は安い物なら3000円前後で買えますよ」
「ここから電器屋まで遠くて面倒くさいんだよなー。だったらお前の所に涼みに行った方が手っ取り早いよ」
「人の家を避暑地代わりにしないで下さいよ!」
西瓜を真っ二つにした所でミコトが軽く包丁を上げる。「おー怖」とケイがわざとらしく肩をすくめた。
鮮やかな赤が並んだ大きめの皿が机の上に置かれた。麦茶があるとケイが言ったので、ミコトはそれも一
緒に出した。
「西瓜の残りは冷蔵庫に入れておきました」
濡れタオルで手を拭き、ミコトはケイの隣に腰を下ろした。待ってましたと言わんばかりにケイが西瓜にかぶ
り付く。
「本当西瓜が好きですね。小さい頃、兄弟皆で西瓜を食べた時の事を覚えてますか?兄さんがこっそりノゾ
ムの分まで手をつけてしまって、結局ばれてノゾム泣かせましたよね」
「そんな事あったか?」
小皿に種を出し、口元をぬぐいつつケイは適当に返事をした。
「ありましたよ。あの後ノゾム、しばらく兄さんと口を利こうとしなかったんですけど…兄さんの事だから気づ
いてなかったんでしょう」
「ははは、さっぱり覚えてないなあ。というかミコトは何でそんなに細かく覚えてるんだ?その記憶力、尊敬す
るよ」
「兄さんがいい加減すぎるんです」
ある程度想定のついていたやり取りである。ミコトは皿の上の西瓜に手を伸ばした。太陽の光を受けて、皿
に少したまった汁がキラキラと光っている。
「私から言わせればミコト、お前も結構神経質な所があるぞ」
西瓜をかじりながらケイが返す。次男は自分の世界に浸かりきって周りなど見ていないかと思いきや、たま
に鋭い事を言い出すところがあった。しかし次の瞬間にはいつも通りの言動に戻ってしまうので掴みどころ
がなかった。
ミコトは彼を最も理解しているのは誰だろうか、と真剣に考えた事があったが、答えは依然として闇の中であ
る。
「…兄さんと私はあまりにも距離がありすぎて、同じ兄弟かどうかすら疑わしいと感じる時があります。本心
を言えば兄さん、私はあなたがよく分からない」
風が吹き抜け、所々染みのある薄い灰色のカーテンを揺らした。下方で淀んでいた空気が去り、汗をかい
ていた身にはひやりとした。
「分からない、ねえ。私は自分の生きたいままに生きてるだけだ。私からすればお前もよく分からないよ」
「……」
やはりそんなものだろう。
薄々気づいてはいたが、兄と自分の間には見えないけれど強固な壁がある。兄弟の中では次男の彼が異
質であるが、幼い頃から「兄弟なのにこうも性格が違うものなのね」と人に言われる度に心の中にもやがか
かったような感覚に襲われた。
表面上交流は出来ても心の底から分かり合うことは出来ないのだ、きっと。ミコトはつい出てしまった己の言
葉を恨んだ。
「分からない、だから面白いんだがね。ミコトは私とは対極的だ。私にはない物を沢山持っている。ミコトと話
していると楽しくてたまらないよ」
「え…」
意外な返答だった。ケイの目に映る世界において自分は中心にはなりえない、隅の方でおぼろげにしか存
在しないとミコトはずっと思い込んでいた。
「お前は私が嫌いか?」
「そ、そんなことは」
「ならいいじゃないか。何でも考えすぎるんだお前は。少しは私のようにフリーダムに生きてみろ、楽しいぞ
ー」
ケイは笑いながら新しい西瓜に手をつけた。知らないうちに西瓜は半分にまで減っており、それに反して小
皿に種が増えていた。
普段のミコトなら軽く聞き流していたに違いない。しかし先ほどのケイは滅多に拝めないような真剣な、深い
色の目をしていた。
「そうだな、今度絵の描き方でも教えよう。呑み込みの早いお前の事だからすぐに上達するさ」
食べかけの西瓜を皿に戻し、ケイは子供にするようにミコトの頭をポンと軽く叩いた。手についた汁は拭か
ずに。
「ちょ、兄さん手を拭いてくださいよ!」
ミコトは慌ててタオルに水を含ませ頭についた汁を拭った。だが、頭を叩かれた事自体は不思議と嫌ではな
く、何だか子供時代に戻ったような気さえした。
兄さんから絵を習うのは流石に勘弁して欲しい、という言葉は、そっと胸にしまっておいた。
「…私には兄さんのような生き方はできません。ですが、もっと兄さんの所に顔出しに行く事にします。兄さん
は危なっかしいところがあるし、たまに様子を見に行かないと心配ですから」
「またまたー、照れちゃって素直じゃないな。まあ兄弟間での交流が増えるのはいいことだ。そうだ、私も三
日に一回くらいはそっちに行く事にした。お前の所にいつでも涼みに行けるんだ、当分扇風機は買わない
よ」
「冗談じゃありませんよ。一週間に一回で十分です」
「えー…じゃあ土産に秘伝の丸薬持って行くから。トカゲの黒焼き入ってるから夏バテに効くぞ」
「医者の私にそんな物持ってくるなんて、喧嘩売ってんですか!」
夏の日差しが、一層眩しく強くなった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
次男の電波が薄くなったのは目をつぶってくださると幸いです。
>>563 まさかこの王子の虹が読めるとは!!
タケル君の可愛さは異常だたーよ
色々崩壊しているところが多いと思いますが・・・
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「お前は俺がいないと何にも出来ないからな」
いつもはこんなこと考えないけど 妙に大ケケの言葉が引っ掛って
もしかして 俺っていつもこいつに見下されてるのかなって
そう考えたら少し悔しくなって、ちょっと騙してやろうと思った
現場へ移動中のいつもの車内
大ケケは俺より後から乗車してきた
何気ない風を装って話し掛ける
「ケケ、お茶あげるよ」
「おう」
俺はあらかじめ用意しておいた
(醤油を水でうっすめたヤツをペットボトルに入れたもの)を大ケケに渡した。
俺はバックミラーで大ケケの動きを確認していた
外の気温は34度
この暑さなら喉が乾いているはず、と俺はよんでいた。
大ケケはペットボトルの蓋に手をかけようとした、が、隣の座席に置いてしまった
「あぁっ」
期待はずれな大ケケの行動に俺は思わず声が漏れた
「・・・」「・・・」
バックミラー越しに目が合った
大ケケは不審そうな目で俺を見ている
目を逸らそうとしたが、タイミングを失ってしまい見つめあいになってしまった
それを破るかのように大ケケが声を挟んだ
「そこにあるお前のお茶と変えてよ」
「え?」
大ケケの視線の先には
助手席のボトルホルダーに入ってる俺の飲みかけのペットボトルがあった
「飲みかけなんだけど」
「いいから」
予想できなかった大ケケの行動に動揺が隠せなかった
咄嗟に俺は残りのペットボトルに入っていたお茶を一気飲みした
「・・・」
大ケケはまた俺を見ている
大ケケはその日 醤油を水でうっすめたヤツをペットボトルに入れたもの を飲むことは無かった
仕事が終わって帰りの車内、大ケケを騙す作戦?のこともすっかり忘れていた
俺は仕事の疲れから、うとうとしていた
車が大ケケの家の前に着いた
突然大ケケは俺の肩をグッ、と掴んで
運転手のタカハツに聞こえないような声で
俺の耳元でこう言った
「お前、分かり易いよな」
俺の眠気は一気に吹っ飛んだ 大ケケのその声は微かに笑っていた
「まぁそこがアレなんだけどね」
大ケケはボソッと言うと
車のドアを閉めて 醤油を水でうっすめたヤツをペットボトルに入れたもの を持って自宅に入っていった
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 失礼致しました。
>>610 長男受に萌えてるのがここに一人ノシ
gjすぐる
萌え死んだ
ありがとう
映画版
赤いトレーラー×黄色いスポーツカー
映画・小説共にネタバレあり
擬人化無し
黄色い子が可愛すぎて禿げた勢いでやった
マジスマン
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「どうした、浮かない様子だが」
背後から聞こえた声にバン/ブルが振り向く。
「ああ、コン/ボイ司令官、別になんでもないです」
サイバ/トロンたちは、かつてメガト/ロンが低温で保存されていたダムの奥を基地として提供されていた。
普段彼らは、各々選んだ人間達の側で目立たぬように潜伏していたが、時折こうやって基地を訪れては、
彼らなりの時間を過ごしていた。
時折旧式の機械が立てる音以外に静まり返った基地の中で、コン/ボイはしばらく思案気に彼を見下ろしていた。
かつての戦争で、彼はメガト/ロンの捕虜となり激しい尋問の末に声を失った。
そして先の地球での戦いでは人間にとらわれ、抵抗も出来ぬままに激しく痛めつけられた。
いくら彼が勇敢な諜報員とは言え、今でも時折その記憶に悩まされていることにみな気づいていた。
コン/ボイは小柄なバン/ブルの肩に手を置くと言った。
「セラピープログラムがライブラリに入っている。お前がふさぎ込んでたら使えとラチ/ェットが言っていたものだ。」
そういってメインコンピューターのコンソールを身振りで指し示した。
「ホントに、オイラは大丈夫だから!」
彼は弱みを見せまいと更に反論しかけたが、仲間達の気持ちを思うとそう意固地になる訳にはいかない。
バン/ブルはしぶしぶラチ/ェットのプログラムを自分の内部ライブラリに移すと起動させた。
プログラムが動き始めたのを確認したバン/ブルが不思議そうに自分の体を見下ろす。
「なんだろ、普通のセラピープログラムとはちが・・・うわっ?!」
と、突然彼の体から力が抜けたようによろめき、コン/ボイが慌てて抱きとめる。
「大丈夫か?!」
「なんか・・・変だ・・・体の中が・・・」バン/ブルが戸惑った声を出した。
彼が急いで自らの内部の状態をデータベースと照合した結果、驚くことにそれはまるでこの星の生物
・・・とりわけ人間達が生殖行動を行う際に見せる生体反応ととても似通っているという結論にたどり着いた。
確かに人間達と過ごす間に行為が生殖以外の場合にも使われることは知っていたが、彼にはラチ/ェットの
意図がわからなかった。
戦争で負った心の傷や肉体的感覚を抑制して治癒させるプログラムは珍しいものではない。
おそらくこれもそれの一種なのは間違いないが、このような反応を起こさせるものは彼らには珍しい。
しかし説明を求めようにもラチ/ェットのチャンネルは遮断されて反応がなかった。
「ラチ/ェットの奴には後でしっかり説明をしてもらおう」
コン/ボイがうめく様に言ったが、バン/ブルはすっかりうろたえていた。
「どうしよう・・・これ、止められないよっ」
足の力が抜けて倒れそうになるのをコン/ボイの腕にしがみついて防ぐ。そんな彼を支えようとまわされた
コン/ボイの手に彼の体が跳ねた。
「あ・・・・!」
思わず声が漏れた。そんな反応をした自分が恥かしくて思わずコン/ボイから顔を背ける。
「これを鎮めるのは少々時間が掛かりそうだな、バン/ブル。苦しいかもしれないが少し我慢しろ」
コン/ボイの手がバン/ブルの体をそっと撫でる。知識の豊富な彼とてこのような経験は初めてだろう。
だが、彼の気質を反映した手は優しい。その手にゆっくりと背を撫でられると、データでしか存在を知らなかった
皮膚感覚というものまで感じられる気がした。
「ぅん・・・ッ」
背を中心にじわ、と広がる未知の感覚に怯えながらも、コン/ボイの気遣わしげな様子に安心を覚えていた。
ここはコン/ボイに任せてしまえばいいのだろう、と心にきめる。
コン/ボイは小柄な彼を抱きとめたまま近くの椅子に腰を下ろすとそのまま愛撫を再開した。
「んんっ・・」
反応の強い場所を繰り返し撫でられてバン/ブルがもがく。
感覚に翻弄されて無防備になった彼は、いつもよりもずっと小さく見える、そんなことを思いながら
彼の体を探っては攻め立てる。
「あぁ・・・そこ・・・やッ・・・!」
「ここは嫌か?」
なすすべも無く震えるバン/ブルにコン/ボイが問う。
「ちが・・・駄目じゃな・・・・ぃ」
コン/ボイが尚もその場所を愛撫すると、彼にとってはどう表現したらよいのかすらわからない強烈な感覚が
湧き上がり、そして突如爆発した。
「ひぁ・・・あぁあーー!」
コン/ボイの腕の中で、彼は耐え切れずに絶叫した・・・。
数日後、ようやく連絡が取れるようになったラチ/ェットにコン/ボイが何を言ったのか誰も教えてくれなかったが
基地のコンピューターの記録にを元に改良されたそのプログラムが、再びコン/ボイの手に渡ったことも彼には知る由もなかった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
キイロカワイスギ・・・
>>628 GJ!!!!
黄色可愛すぎるよハァハァ(*´Д`)
>>632 GJ!!
明日観に行くんだが、
もうそういう目でしか、見られないかもしれんw
>>610 そのカプに萌えてる人間がここにいますが。
次男セツナス。長男かわいすぐる。
まさかこのカプを見れるとは思ってなかったよ。
GJ!!
|>PLAY ◇⊂(・∀・ )携帯から失礼します。
おもいかえしてみると、にしざきさんのおうちにいくとき
はいつもどしゃぶりのひだった。はじめてあったときから
ずっと。
もしかしててんのかみさまがぼくたちにやきもちをやいて
いたのかな。でもどんなにぼくのゆくてをじゃましたって、
かみさまはにしざきさんとはあそべない。そうおもってい
た。だから、きっとそのばつがあたったんだ。
にしざきさんとおんなじいいにおいのする202ごうしつは、
たばこのいやなにおいでつつまれて。
にしざきさんのきらいなビールが、いっしょにのんだミル
クにならんで。
にしざきさんにあげたこうえんでみつけたガラスのゆびわ
も、キラキラひかるおひさまいろのわっかとなってくすり
ゆびだ。
ねぇ、にしざきさん。
いつもふっていたあめはきょうはふらずにいるね。
ぼくはいつもあめにぬれていたから、にしざきさんはから
だをやさしくふいて、まねきいれてくれた。なんだかくす
ぐったくってにげちゃうけど、ほんとはすごくうれしかっ
たんだよ。
おなかがすいたらおいで、とわらっていってくれたにしざ
きさん。ふんわりだきしめてくれたにしざきさん。あめの
おとをききながら、しあわせだとかんじたんだ。
でももうそこにはいけないね。
にしざきさんのしあわせをつくるゆいいつのそんざいがい
るから。かみさまにも、もちろんぼくにもたちうちできな
いたいせつなひとが。
だからきょう、さよならをいうよ。はじめてであったひの
ように、にしざきさんがつらそうなかおをしなくていいよ
うに。かなしいうたをうたわなくてもいいように。
そう、ねがいながら。
でも、おかしいな。
あめなんかふってもいなかったのに、ぼくのめからひとつ、
みずのつぶがこぼれた。
□ STOP ◇⊂(・∀・ )お粗末様でした。
ぬこ……
ツンデレな攻が最近お前がしょぼくれた顔してるのって
こいつのせいだろってぬこを回収してくれないものか。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 少年周波数 家鋪×入江
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 捏造しまくり注意
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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その日の仕事は一風変わった趣向だった。
新人アナウンサーの私は夕方のニュースで話題の人物にインタビューする
コーナーを預かっている。普段はホテルの一室で行っているその撮影を
今日は有名な庭園で散歩しながら行おうというのだ。
相手は将棋のプロ棋士。多くのタイトルを獲得してきた人物らしく、
今回はその一つである覇王位の防衛に関する取材を兼ねている。
高校生棋士からスタートした実力派だという彼はインタビューや密着取材に留まらず
CMなどにも進んで出演しているため将棋に明るくない私でも簡単に顔と名前を
一致させることができる。あと何年かすれば中年と言われるような年齢の割に若い女性からも
人気が高いようだ。私自身はそんなに注目したことはなかったけれど。
積極的にメディア露出をする棋士、と言ってしまうとただの出たがりのように思えるが
テレビなどで見る印象はむしろ控えめだ。一体どんな人なのだろうか。
そんなことを考えているとスタッフが一斉に挨拶する声が聞こえてきた。
そちらの方に視線を投げると羽織袴姿の男性がこちらに向かってくるのが目に入る。
「おはようございます、入江です。今日はよろしくお願いします」
入江裕貴。なるほど、世間の女性がうっとりしてしまうのも頷ける。顔立ちが綺麗な
だけでなく、どこか浮世離れした雰囲気を持つ人だった。
撮影の準備を完了し、インタビューは円滑に進む。
「入江先生は覇王戦に強いと伺ったのですが、理由がおありなんですか?」
「そうですね…初めていただいたタイトルが覇王位でしたから、やはり特別な思いはあります」
「ああ、確か若くして覇王位になられて将棋ブームの火つけ役と言われていましたよね」
「あの時は随分たくさん若い人が来てくれました。今ではその人たちに追われる立場で…恐いですよ」
淡々と答えていた入江先生に一瞬笑顔が浮かんだ。それだけで場が華やぐのを感じる。
本当に…不思議な人だ。
「そう言いつつ、楽しそうでいらっしゃいますよ」
「棋界が活気づくのは喜ばしいことです。そのために尽力しているわけですから」
「テレビなどに多く出演されるのも、もしかしてその為に?」
「少しでもPRになれば、と…棋士としての範囲を逸脱しないように気をつけてはいますけどね」
「こんな言い方は失礼かもしれませんが、本当に将棋がお好きなんですね」
「…僕には将棋しかありませんから」
真面目くさった調子で彼はそう答えた。ああこの人は、将棋以外を知らないのだ、と思う。
棋界の、そして棋士のために動き将棋のことだけを考えて生きている。
それはきっと充実した人生といえるだろうし、大半の人が素晴らしいことだと讃えるに違いない。
だとしたら彼に感じるこの寂漠たる気配はなんだろう。
「ありがとうございました。では最後に覇王位防衛戦への意気込みを…」
僅かな違和感を残したまま、インタビューは終了した。
「今日はありがとうございました」
「いえ、こちらこそ」
カットがかかった後で再度礼を述べると入江先生は深々と頭を下げる。
私はそんな彼の柔らかそうな髪を見つめながら続けた。
「あの…最後に一つだけ、お聞きしてもよろしいでしょうか」
「何です?」
「先生は今の生き方を選んで、幸せですか?」
彼は一瞬虚を突かれたというような顔をし、気まずそうに微笑む。
「昔…20年近く前、同じことをある棋士の方に言われたことがあります。
幸せなように見えない、とも言われました」
私が感じた印象を入江先生自身が口に出したのでぎくりとすした。
「あの時、僕はその問いを無視しました。答えてはいけないと思ったから…」
彼は懐かしそうに目を細める。
「確かに将棋は僕にとって呪縛だったのかもしれません」
妙にはっきりと耳に届いた呪縛という言葉は、すとんと胸に落ちて私を納得させた。
「そんな生き方で、幸せなんですか?入江くん」
色素の薄い瞳に憂いの色を浮かべて家鋪は言う。
遠征先のホテルで、家鋪の部屋に二人集まって飲んでいたときのことだった。
「今の君は、北村さんの望みを忠実に叶えているだけに見えます」
北村の名が挙がり、入江の肩が僅かに揺れる。今でも鮮烈に残るあの存在感。
「そんなことないですよ。別に自分を殺して仕事をしているわけじゃないし、
僕は僕の好きなようにやっているだけで」
なるべく落ち着いた素振りでソファに深く座りなおしながら言う入江に、家鋪は言い募る。
「だったら幸せですか?私にはそうは見えません。君の将棋はまだ何かを
問いただしているように感じる」
責めるような口調が琴線に触れた。先の見えない話しをする家鋪にイラついたのかもしれない。
入江は怒りを逃がすようにグラスを強く握りしめた。
「ならどうしろって言うんですか?あの人の将棋を知らなかった頃には戻れない!
あの一手を聞く前には戻れないのに…」
「そういう葛藤を、誰かにぶつけろと言ってるんです!」
突然立ち上がった家鋪は入江の手からグラスを奪い取り、肩を押さえつける。
「や、しき…先生?」
「できるなら、私に…っ」
圧し掛かってきた家鋪から逃れるため体を引こうにも背もたれが邪魔をする。
手足を封じられて大した抵抗もできないまま口づけられた。家鋪の唇の柔らかさに眩暈が
しそうになる。思えば、キスは酔った北村にされて以来だった。また北村。
こんなときでも北村の存在は入江の中から消えてはくれない。
「好きです。君が好きだ…」
優しい告白と共に家鋪が入江を抱きすくめる。温かくて、泣きそうになった。
沸き上がる感情を抑え付けて入江は家鋪の身体を押し戻す。
「だめです」
言い切ったつもりが声は震えていた。家鋪の綺麗な目に映った自分を見る。
こんな、すがるような顔をしているのか。
ぼんやり眺めているともう一度唇が重ねられた。
「ぅ…ん…」
家鋪の舌が上顎を撫でて奥へ進む。舌を絡めとられて思わず鼻にかかった声が漏れた。
その声の高さに愕然として入江は家鋪を突き飛ばし彼の腕から抜け出す。
「部屋に戻ります」
「入江君」
「忘れましょう」
「入江君!」
「身勝手ですみません。ごめんなさい、本当に…」
言い捨てて入江は部屋を後にする。自室に走り込み、勢いよく閉じたドアに背を預けて
座り込むと、せり上がってくる感情に押されて涙が落ちた。既視感を覚えて原因を探り
北村との覇王戦だと思い至ってまた涙腺が緩む。
部屋に残された家鋪はただ立ち尽くし、どこまでも付き纏う北村の影を呪っていた。
翌朝、ラウンジで朝食をとっていた入江の元に連盟の職員と共に家鋪がやって来る。
「入江先生!ここいいですか?」
無邪気に相席を求める相手をつっぱねることができずに頷くと職員は入江の隣に、
少し躊躇っていた家鋪も向かい側に腰を下ろした。
「おはようございます」
昨夜を引きずって何も言えずにいた入江に家鋪は笑顔で声をかける。
いつもどおり振舞う彼の優しさに安心したと同時に胸がつまる思いがして、入江は昨夜
家鋪の背に回してしまいそうだった手をぎゅっと握り締め、弱々しい笑みを返した。
「図星を指されて、腹が立ってその人を突き放しました」
人に冷たくする所など想像もつかない穏やかな横顔を見つめながら、私は入江先生の
言葉を聞いていた。
「本当のことを言われて手をさしのべてもらって、楽になるのが怖かった」
風が吹いて彼の髪がさらりと踊る。額に古い傷跡が垣間見えた。
「怖くて…とても嬉しかったんです」
話題を逸らされたような要領を得ない彼の話しぶりから、それでも問いの答えは
もらったような気がする。
「すみません、つまらない話しをしてしまって」
「いえ、こちらこそ立ち入った質問をして申し訳ありません」
謝る入江先生を制してこちらから頭を下げた。
「応援しています。覇王戦」
「ありがとう…なんだか嬉しいです。あなたは少し、昔の母に似ていて」
若い頃の母は僕の将棋を全て認めてはいなかったから、と彼は続ける。
入江先生の母親がアナウンサーだったと知ったのは彼が覇王位防衛を成し遂げた後のことだった。
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| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 1〜3の名前欄変換ミスった…すいませんorz
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
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647 :
風と木の名無しさん:2007/08/15(水) 01:31:06 ID:hS4y8sX30
648 :
647:2007/08/15(水) 01:31:48 ID:hS4y8sX30
あげちゃってすいませんorz
そろそろ次スレ?
気付かなかった、もう500KB近いのか
同じく気付かないで長文投下が来ちゃうとも限らないし
早めに立てておいた方がいいかもなー
立てられる人、誰かお願いします
立ててくる
さてそれじゃ埋めましょうかね。
萌えを提供してくれた職人さん達ありがとうございました。
みんなが次スレでまた新たな萌えに出会える事を願ってます。
梅
埋め
埋め
産め
梅
1、2文字じゃぜんぜん重くないから梅にならないんじゃ…w
せめてAAだろう
あと10キロて、5000文字くらいか?
たしかにこのペースじゃ埋まんないなw
こっちの埋めとあっちの保守とどっち優先するべきなんだろ
〜 γ´`三´ ̄ヽ 〜
〜 | O 三 O | 〜
ゝ__,, 三、__ノ ソヨソヨ ソヨソヨ _,,..,,,,_
| ,| / ,' 3/⌒ヽ-、_
,,-/ ̄|、 /l. /____/
ー---‐'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜 γ´`三´ ̄ヽ 〜
〜 | O 三 O | 〜
ゝ__,, 三、__ノ ソヨソヨ ソヨソヨ _,,..,,,,_
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,,-/ ̄|、 /l. /____/
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何か不満がある様子である
〜 γ ̄ヽ
〜 | O | ソヨソヨ
ゝ__,, ノ ソヨソヨ _,,..,,,,_
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ー---‐'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.γ ̄ヽ ひっ
| O |;;; 、ゞヾ'""''ソ;μ,
ゝ__,, ノ ヾ ;' 3 彡
| ,| ミ ミ ブワッ
,,-/ ̄|、 彡 ミ
ー---‐' /ソ,, , ,; ,;;:、ヾ`
ふとんはどこ行った
ふっとんだ
やべえ、ワロタwww
なにこれシュールwwwww
全然スレが伸びないけど
今どんな気持ち?
∩___∩ ∩___∩
♪ | ノ ⌒ ⌒ヽハッ __ _,, -ー ,, ハッ / ⌒ ⌒ 丶|
/ (●) (●) ハッ (/ "つ`..,: ハッ (●) (●) 丶 今、どんな気持ち?
| ( _●_) ミ :/ JJ :::::i:. ミ (_●_ ) | ねぇ、どんな気持ち?
___ 彡 |∪| ミ :i ─::!,, ミ、 |∪| 、彡____
ヽ___ ヽノ、`\ ヽ.....::::::::: ::::ij(_::● / ヽノ ___/
/ /ヽ < r " .r ミノ~. 〉 /\ 丶
/ /  ̄ :|::| ::::| :::i ゚。  ̄♪ \ 丶
/ / ♪ :|::| ::::| :::|: \ 丶
(_ ⌒丶... :` | ::::| :::|_: /⌒_)
| /ヽ }. :.,' ::( :::} } ヘ /
し )). ::i `.-‐" J´((
ソ トントン ソ トントン
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rー 、_ ,,.ノ';=-';';';';';';'ーヾ;/ ⌒ヾ;';';';';';';';-) /
ヾ、 ゙ブ';';';';';';'; ヽ';';';'/ ≠ `ー-、ン _. /
ト';';';';';';';';'; : : : : ヾ/ ヽ ⌒L ,ィ^Y;;1/
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/ ミ';';';';':.厂∵ノ,::ノ""" `ー--―'
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 ̄ Z _
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ビクッ. ∧ ∧ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) < うお!なんかすごいところに迷い込んじまったぞゴルァ!
./ つ つ \______________________
〜(_⌒ヽ ドキドキ
)ノ `Jззз
梅がてらに黒髪投手陣
会話だけですみません
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「あれ、ハルナ?」
「あー…えっと、トーセーのピッチャー……だよな?」
「タカセ。ライバルの名前くらい覚えろよな」
「ライバル?」
「オレは、そうは思ってないけど。雑誌によると、オレたち、ライバルみたいだぜ?」
「へぇ? じゃ、その辺、もっとよく教えてくんねえ?」
「…ッテメ、どこ触ってンだよ!」
「へー、いいケツしてんじゃん。やっぱ、投手はここに肉ついてねーとなー」
「白々しいンだよ、テメー…」
「うッわッ!」
「へー、なるほどね。こういうケツがいいわけだ」
「ちきしょ、ちょっと来い」
「は? どこ行くンだよ。オレは用事が」
「ンなもん、後だ、後。ちょっと付き合え」
「……なんでヤローの裸見なきゃならねえんだよ」
「タカセ、おまえ、この辺、もちっとウェイトやった方がいいぜ?」
「あー、そーかよ……」
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ぬるい上、意味不明ですみません
どっちがどっちかわからなくなってすみません
>>673 ごめん 萌えた
新たなカプに目覚めてしまいそうじゃないか…どうしてくれるry
ごちそうさまでした。
ハ_ハ
⊂(゚∀゚⊂⌒`⊃
('(゚∀゚∩ なげるよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
バサッ
ハ_ハ ノ"フ
⊂(゚∀゚⊂⌒~⊃ ミ
ハ_ハ
('(゚Д゚∩ とりゃー!
ヽ 〈
ヽヽ_)
こんなぼくでも とべるんだ!!
ハ_ハ ノ"フ ゴ━━━━━━━・・・!!!
⊂(゚∀゚⊂⌒~⊃ 三 三 三 ≡ ≡ = = ----
゚ ゜。゚ ゜ 。。゜。゜ ゚ ゜。゚ ゜。゚ ゜。
へ 。゜。゜ ゚ ゜。゚ ゜。 ゚ ゜
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\ /ヽ
,,.,.,,,,,.,.,,,,,.,,,,,.,.,,,,,.,.,,,,,.,.,傘, .傘,,,,傘,,,,傘傘
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|も.|
|う |
│来│
│ね│
│え .|
│よ .|
バカ ゴルァ │ !!.│
└─┤ プンプン
ヽ(`Д´)ノ ヽ(`Д´)ノ (`Д´)ノ ( `Д)
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―=三 \も \
―=三 \う \
―=三 \来 \
―=三 \ね.\
―=三 \え \
―=三 \よ.\
. .―=三 \ !!.\ ナニシテンダヨ
. ゚ 。 ゚ 。  ̄ ̄\ ウワアァァァン!!
―=三 ヽ(`Д´)ノ ヽ(`Д´)ノ (`Д´)ノ
―=三 | ̄ ̄ ̄|─| ̄ ̄ ̄|─| ̄ ̄ ̄|─- カレイナ コーナーリング!!
―=三  ̄◎ ̄ . ̄◎ ̄  ̄◎ ̄ (`Д´)-,
( ,/。ヽ ))
'"ヽ゚ ,、
 ̄ヾ_、