> ――今回の『宇宙ショーへようこそ』という作品で、監督が一番伝えたいメッセージはどのあたりになりますか?
>「伝えたい部分というと、実はこれがすごく難しいんですよ。映画を作るうえでのテーマは『友情』で、
>子どもたちの『友情』『仲間』というものをひとつの主軸にしているのですが、実は、大人の友情、
>壊れた友情みたいなものも別ラインで動いている。テーマという意味では、『友情』や『仲間』の使用前、使用後みたいな感じになっています。
>ただ、見てほしい部分となると、別にそこでなくてもいいのではないかと思っているんですよ」
> ――作品のテーマとは別のところにメッセージがあるということですか?
>「今回、観てくださった方の反応をいくつか聞いてみたところ、ビックリするぐらい、同じ感想がなかったんですよ。
>『ここが面白い』とか、『あそこがいい』とか、『自分が一番泣いたのはココ』とか……、まあ見事にバラバラなんですよね。
>でも、そのバラバラなのが、僕はうれしかったんですよ。『宇宙ショーへようこそ』にはメインとなる子どもが5人いて、
>名目上は夏紀が主人公になっていますが、実は誰が主人公というような作り方はしていない。子どもたちはみんな、ポチですら、
>それぞれにちゃんと完結するドラマがあり、しかも、映画の中で完結するのではなく、さらに先へと続いていくような作り方をしているので、
>観る人の感受性によって、感情移入するキャラクターや、心に響くポイントが違ってくると思うんですよ。
>そしておそらく、自分の持っている引き出しにはまったところで感動している。それは決して間違いではなく、確実にすべて正解なんです。
>ここで泣いた、正解です。あそこで感動した、正解です。全部が正解なんですよ。
>観た人は、自分の感覚を間違いだと思わないで、すべてを受け入れてくれればいい。
>『宇宙ショーへようこそ』には、そういったポイントがたくさん転がっていますので、皆さんなりの感じるポイントを探してみてください」
マイコミジャーナル、舛成監督インタビュー記事より一部抜粋
ttp://journal.mycom.co.jp/articles/2010/06/18/uchushow/index.html