(,,゚Д゚)All for one one for〜…のようです。

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1 ◆jOnMQUNVXQ
テラサムス…

まとめサイト様 7xまとめ − 川 ゚ -゚) ブーン系小説
ttp://nanabatu.web.fc2.com/boon/Afoof.html

6,7話合併号いきますお
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:09:49.79 ID:CHeKX84YO
ふーん。なら支援するよ
3 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:10:38.11 ID:u3QPjmYn0
6話  「長期休暇」


(*゚ー゚)「ねぇお兄ちゃん」

夏休みに入りまったりとした時間を過ごすことを許された俺。
いやぁ、クーラーの効いた部屋で好きなマンガを読みながら寝っ転がるってのはなんとも幸せな事だ。

そんな感じで悦に浸ってたのになんで我が妹は掃除機片手にリビングを忙しく駆け回ってるのやら
部活が無いたまの休日くらいゴロゴロしてればいいのに。

(,,゚Д゚)「ん〜?」

とりあえず返事をする。漫画を読みながらだから自然と答えも適当になる

(*゚ー゚)「夏休みに入ってからまだ一度も外に出てないんじゃない?」

…そうだっけ?
って言ってもまだ夏休み入って3日だぞ

大体こんなクソ暑い日に目的も持たずに外に出てなんになる。
そんな無駄なことをして日射病や熱中症にでもなったらどうするんだ。
炎天下に出るって無意味なことをするより、涼しい部屋で転がってる方が遥かに健康的だね。

(#゚ー゚)「またそんな事言って! 屁理屈こねないでお掃除の邪魔なるんだから、日の光でも浴びて来なさい!」

お前はお母さんか。
しかし逆らうわけにもいかずズリズリと部屋の外まで背中を押されてしまう。

(*゚ー゚)「夕方頃には帰ってきていいからね。いってらっしゃい」
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:11:16.33 ID:xJsGrKutO
それなりに期待させるからには結果をだしてもらおう(´゚ω゚`)
5 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:12:53.99 ID:u3QPjmYn0
ドアを閉められ、ガチャリと金属の音が鳴るのを耳にする。
俺は天国への道を失ってしまったのだ。

(;-Д-)「…どうすっかな〜…」

とりあえず素直を訪ねてみた。
…が、留守のようだ。
あ、そっか。だからしぃが休みなんだよな。
今日は素直たちバレー部が部活なんだもんな。

じゃあ他の人に…

でも津井出を訪ねるのはなんだか気が引ける。
ジョルジュも今日は部活だし。
ブーンは昨日からしばらくは海外旅行で居ないし…ちくしょう金持ちめ。

うんうん唸っていると、二つ隣りのドアが開いた
出てきた小柄な少女は鍵をかけたかどうかを何度も確認し、小声で「よし」と言ってからやっと俺に気づいた。

从'ー'从「あれ? 赤木さん、どうしたんですか?」

知らなかったら中学生と間違えそうなくらいかわいい笑顔で首を傾げる渡辺ちゃん。

(,,゚Д-)=3「しぃに追い出されちゃった」

困ったように笑い、肩をすくめる俺。

(,,゚Д゚)「渡辺ちゃんはどこに行くの?」
6 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:14:56.97 ID:u3QPjmYn0
右肩に下がっている鞄を見れば大体はわかるが…。

从'ー'从「あ、お買い物です。」

(,,゚Д゚)「やっぱり。…じゃあさ俺もついて行っていい?
     荷物持ちくらいならしてあげるよ。」

こんな所でつっ立ってるくらいなら、まだ目的付きでエアコンの入ったスーパーに行く方がマシだよな。

从;'ー'从「え? ほ、本当ですか?」

(,,゚Д゚)「うん。どうせ暇だし」

从*'ー'从「あ、じゃあ…その…お願いします。」

両手を揃えてお辞儀をする渡辺ちゃん。
本当に礼儀正しいこと。

(,,゚Д゚)「けど偉いよね。それ、レジ袋使わないタメに持ってってるんでしょ?」

スーパーに向かう途中、渡辺ちゃんに尋ねる。

从'ー'从「はい。母が使ってたものなんです。」

そのベージュ色の口が開いたバッグはかなりの年代物のようで、所々継接ぎがしてある。
しかし、一応人目を気にするかのようになるべく目立たないような施しであった。

从'ー'从「高岡荘に入居する時にプレゼントしてもらったんですよ」

(,,゚Д゚)「へぇ…。」
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:15:17.75 ID:SNa8ztw+O
支援ですよい!
8 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:17:43.25 ID:u3QPjmYn0
……そういえば…

(,,゚Д゚)「ところでさ、渡辺ちゃん」

从'ー'从「はい?」

(,,゚Д゚)「いきなり聞くのもなんだけど…なんで一人暮らしなの?」

从'ー'从「へ?」

年頃の娘さんが一人暮らしなんてよく親が許したなぁって思ってさ…ハハ。

从 ― 从「いえ…親は…その…」

…?
表情が曇る渡辺ちゃん

从'ー'从「うちの両親は共働きなのでいっつも家に居なかったんです。」

从'ー'从「でもお母さんは忙しい中、毎日私の為にご飯を作ってくれて
      お父さんも朝早くから夜遅くまで、ず〜っと働いていました。」

从'ー'从「そんな二人を見てるうちに、何か自分でもやらなくちゃ!って思って
      ……少しずつ、少しずつ色んなことを覚えていって…。」

从'ー'从「中学を卒業する頃にはほぼお母さんと同じ事が出来るようになったので、その時に決めたんです。
      一人暮らししよう、って」

从 ー 从「それを話したらすぐに許してくれました。
      でもお盆には必ず一度は戻る、って約束もしたので全然…悲しくないですよ」
9 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:20:14.21 ID:u3QPjmYn0
強がりを言っていても、表情には出ている。
悲しそうな顔をしながら渡辺ちゃんは、一人暮らしの理由を語ってくれた。
本当は一緒に暮らして幸せな家族生活を過ごしたかったんだろうな…。

(,,゚Д゚)「そっか…ごめんね。野暮な事聞いちゃって」

从'ー'从「いえ、いいんです。
      人間、遅かれ早かれいつか自立しなければならないんですから、偶々私はその時期が早かったってだけですので」

思わず抱きしめたくなる衝動にかられるが、ぐっと堪える。
なんていい子なんだ渡辺ちゃん。感動した!

(,,゚Д゚)「大変なんだね」

从'ー'从「そうですか?」

(;-Д-)「うん。大変だよ…。
     俺、君の爪の垢を煎じて飲まなきゃならない気がしてきた」

从'ー'从「?」

ちょうどスーパーに着いたので、中に入り買い物を済ませる。

なんか異常に重たい気がするが、きっと俺が持つって言ったからかな。
5日分はあるぞコレ。お菓子も含めて。

从;'ー'从「あの…やっぱり私が持ちましょうか?」
10 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:23:38.69 ID:u3QPjmYn0
膨れた鞄と、俺を交互に見ながら渡辺ちゃんが心配そうに言う。
流石にやりすぎたかと思ったのだろう。

(;゚Д゚)「大丈夫、大丈夫。こんなの余裕だって」

実際、文芸部の荷物運びに比べたらかなり楽なので、そこまで苦にはならなかった。
漬物石より全然軽いもんね 。

(,,゚Д゚)「ふ〜、疲れた」

渡辺ちゃんの部屋の前に鞄を置く。
筋肉に乳酸が溜まってるのを感じながら肩をぐるぐる回す。

从'ー'从「ありがとうございました」

(,,゚Д゚)「いえいえ」

携帯を取り出し、時間を確認。
まだ4時過ぎか…。

从'ー'从「あの…」

上目使いで遠慮気味に聞いてきた。

从'ー'从「もしお時間があったら、お茶でも飲んでいきませんか?
       今日のお礼がしたいので…」

ん〜…まぁどうせ夕方まで家には入れないし。お言葉に甘えますか。
鞄を持って、俺は渡辺ちゃんの部屋に入る。
11 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:27:30.46 ID:u3QPjmYn0
从'ー'从「あ、荷物はそこに置いておいてください。」

言われた通りキッチンの所に鞄を置いて、適当に椅子に座る。

渡辺ちゃんの部屋は一言で言えば『可愛い』だ。。
ピンク色が偏ったこの部屋の真ん中に居る俺がなんか浮いた存在な気がする。

ふと小さな本棚に目がいく。これも乙女チックな細工がしてある。
白いレースを優しく避け、本を取り出す。

(,,゚Д゚)「渡ちゃん。コレ読んで良い?」

从;'ー'从「へ?…あ、ど、どうぞ!」

慌ててお茶を煎れる作業に戻る。
…俺、何か変な事言ったか?

手に取った本をパラパラと捲る。
世界最強の魔術師が、平和になった世界で過ごすほのぼのストーリーという内容の小説だった。
まるで某明治浪漫譚みたいだなぁと思い、別の本へ。
今度はSF小説みたいだ。人間に誰しも備わっている不思議な力を使って稼動するロボットの…

从'ー'从「あの…お茶入りましたけど…。」

読み耽っている俺の前に渡ちゃんが遠慮がちにお茶を置く。
うん。別に構わないしむしろ嬉しいんだが、お茶と一緒にお菓子を大量に置くのはどうかと思うぜ。
二人で食べきれるかな、この量。
12 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:31:48.19 ID:u3QPjmYn0
(,,゚Д゚)「ありがと」

と言ってお茶を一口。そして傍のポッキーも一口。

(,,゚Д゚)「渡ちゃん、お菓子好きだよね。」

ポリポリ食べながら言う
二本目はチョコの部分だけをなめとって似非プリッツにしてみたりした。
これをやる人間は、絶対指にとんがりコーンをはめた事があると思う。そうだろ?

从*'ー'从「そう…ですね。気が付けばたくさん買っちゃってるんですよ」

舌をペロッと出す渡ちゃん。

(,,゚Д゚)「本も好きなの?」

从'ー'从「はい。 面白いじゃないですか!
      考えもしなかった世界とか、偉い人の壮絶な人生とか!」

(;゚Д゚)「俺はどうも活字って苦手だけどなぁ…」

从;'ー'从「そ、そんなこと言っちゃダメですよ。現代のよくない風習の一つです!」

それからしばらくの間、渡ちゃんに本の良さを語られた。
文字の一つ一つに意味があるだとか、ストーリーの繋がりの大切さとか。

渡ちゃんが落ち着いた頃には既に日が暮れていて、結局そのまま夕飯もご馳走になった。
ちょっと抜けてる所がある子だけど、家事全般は得意なんだよな。
普通においしかったよ。
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:33:01.54 ID:jQ+ro7ekO
支援
14 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:35:45.30 ID:u3QPjmYn0
(,,゚Д゚)「じゃ、ご馳走さまでした」

靴をトントンやりながら、お礼をいう。

从'ー'从「いえ。その…こちらこそありがとうございました。」

(,,゚Д゚)「暇な時は買い物くらいは手伝うからさ、よかったら声かけてね。」

从; ー 从「あ、はい。ありがとうございます。
       それじゃあ…ぎ…」

(,,゚Д゚)「?」

从* ー 从「ギコ……さん。さようなら。」

そう言うや否やすぐに顔を覆って後ろを向いてしまった。

(,,゚Д゚)「ハハ。どうしたの? なんか俺 変かな?」

ちょっと奇怪な行動に少し笑いながら聞く。

从//ー//从「い…いえ…そうじゃないんです…」

(,,゚Д゚)「?」

从*'ー'从「その…ギコさん…も、渡ちゃんってあだ名呼んでくれてるので…
      こちらもあだ名で呼ばないと失礼かと思ったんですが…。」

なんだ、そんなことか。
別にあだ名なんだからそんなのどーでもいいと思うけどね。
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:36:16.66 ID:9/4+fmKp0
しえん
16 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:38:15.81 ID:u3QPjmYn0
しかし義理堅い子だなぁ
そんなに意識してなかったんだけど…。

(,,゚Д゚)「いいんだよ。そんなかしこまらなくても。
    ふつーに接してくれればそれでいいさ。」

クスリと笑ってから続ける。

(,,^Д^)「あんまり行儀良くされてもこっちも疲れちゃうよ。」

从;'ー'从「そ、そうなんですか?」

(,,゚Д゚)「うん。俺はそんな気にする人じゃないし。」

从;'ー'从「そうですか…すみません。」

(,,゚Д゚)「いやいや。謝るような事じゃないよ。…んじゃ、またね渡ちゃん。」

手を振り、ドアを開ける。隙間から渡ちゃんが頭を下げたのを確認してから自分の部屋に戻った。
…うん。流石にこの時間帯だと鍵も開いてるぜ。

(;゚Д゚)「たっだい…ま…」

入ってすぐに鬼神に遭遇。
妹よ。何故貴女はエプロン姿で殺人的な睨みを僕に効かせてるんですか?

(* ー )「お兄ちゃん。今何時?」

腕を組みながら問うしぃ
角でも生えてそうなくらい怖い。
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:38:33.94 ID:4gmbvfvV0
しえん
18 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:40:11.57 ID:u3QPjmYn0
さっき渡ちゃんの家でみた時は…8時くらいだったかな?

(* ー )「夕方には戻って来なさいってあたし言ったよね?」

え? 夕方には帰ってきていいから って言ったよな
だから別に帰りは何時になろうと構わ…

(#゚ー゚)「うるさい! 何処をほっつき歩いてたの!? 答えろ!」

胸ぐらを掴まれ、グラグラ揺らされる。
そんなに心配なら携帯にかけろよな。

ったく…コイツも渡ちゃんの爪の垢を飲まきゃならんようだな。
もうちょっとおしとやかになっておくれ…。









つづく
19 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:41:06.32 ID:u3QPjmYn0
つづいて7話いきやす
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:44:19.12 ID:xJsGrKutO
乙!頑張って
21 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:44:32.72 ID:u3QPjmYn0
7話 「補習」




(,,゚Д゚)「さて…行くか」

久しぶりに制服を身に纏い、鞄を肩にかける。

(*つー-)「あれ? お兄ちゃん何処行くの?」

寝惚け眼でしぃが部屋から出てきた
ちなみに今の時間は8時過ぎ
通常の休日なら寝てる時間だ。

(,,-Д-)「補習。」

中間、期末で成績の良くなかった古典が綺麗な赤でチェックされていたのを思い出しながら言う。

(*゚ー゚)「あぁ…そっか。いってらっしゃい」

(,,゚Д゚)「昼には帰ってくるから」

(*゚ー゚)ノシ「は〜い」

しぃに手を振り返し靴を履き、家を出る。

ん〜、夏の朝は涼しくて気持ちいいな〜 。

( A )「ギ〜コ〜」
22 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:46:48.40 ID:u3QPjmYn0
しばらく歩き、軽く伸びをしていると後ろから誰かに呼ばれた。

('A`)「よー!」

手を挙げながら走ってくる一人の男。

(,,゚Д゚)「おう、ドクオ」

その少し長めの若干癖毛男は 毒島 武男(ぶすじま たけお)
あだ名は省略して呼んでドクオだ。
だが名前とは裏腹に筋肉は全然ついてない。

生粋の変人で、写真部に所属している。
理由は合法的に女の子が撮れるから! と豪語しているくらいだ。

('A`)「お前も補習?」

(,,゚Д゚)「あぁ。お前も?」

('A`)b て「もろちん! 世界史と古典と数学が補習!」

ちなみにかなりの下ネタ…というかエロネタ好き。
コイツの撮ってる写真も結構変なアングルが多い。
写真部だから、正統な行為と言えないこともないがな…自重はしようぜ。
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:48:39.74 ID:4gmbvfvV0
しっえん
24 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:49:48.40 ID:u3QPjmYn0
('A`)「ところでお前は写真要らないの?」

ゴソゴソと鞄を漁りながらドクオは歩く。

(,,-Д-)「いらん」

コイツは人気のある女の子の写真を色んな角度から撮り、それを部室で秘密裏に販売している。
悪どい野郎だぜ。
被写体には許可取ったことないくせによ。どっかのカメラマンみたくいつか喉かきむしって死ぬぞお前。

写真については依頼も受けるらしいので、高校生ながら立派な商売をしてやがる奴なのだ。

('A`)「うちのクラスのアイドル、ヒートちゃんとツンさんがいまならお徳セットで3000円だけどどう?」

(,,-Д゚)「だから要らねぇって。」

バッと写真を取り出し、見せつけてきたのを制する。
んなもん無くてもこっちは嫌でも顔を合わせてんだから。

('A`)「ちぇっ…勿体ない…。」

ふてくされながら鞄に写真を戻す
大体3000円は高ぇよ。


―――。


('A`)「しかし二人とも人気あるよなぁ…。」
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:52:57.76 ID:RiJ77Y/qO
支援支援
26 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:54:29.69 ID:u3QPjmYn0
午前の補習が終わり、昼休みに入る。
本来なら俺は帰る時間なのだが、ドクオは「昼飯一人で食うのは寂しい」と無理矢理屋上まで俺を連れこんだのだ。

(,,゚Д゚)「まぁな。聞いた話じゃ副級長なんかはファンクラブもあるんだってな。
     引っ込み思案な奴らばかりだから表立っては行動しないらしいけどね。」

('A`)「スゲーよなぁ…。まぁあの美貌とスタイルじゃあね」

('A`)「それなりに大きいし綺麗な胸の形してるよな、ツンさんって。
    見た感じC〜Dカップだなあれは。
    細枝に実るリンゴはかなり大振りだぜ。」

(;-Д-)=3「…。」

('A`)「なんだその呆れた面は。」

(,,゚Д゚)「いや…」

パンを食べながら続けるドクオ。
何がおかしいんだ、とでも言わんばかりの視線を送ってくる。

('A`)「ヒートちゃんもスタイル良いよね。
    背高いしモデル体型だもんな。ありゃ水着映えするぞ。D〜Eはあるもの。」

(;゚Д゚)「お前…そこまでチェックしてんのかよ…」

('∀`)「まぁな。それくらい知っとかなきゃ!」
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 20:57:42.58 ID:xJsGrKutO
支援
28 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 20:58:06.97 ID:u3QPjmYn0
ふふん。と得意気に鼻で笑い、話を続けるドクオ。
こいつの眼力にはたまにビックリさせられる。
不純な目的以外に活用したら、結構役に立つんじゃないかなと思うくらいだ。

('A`)「あ、そうそう。お前の妹も凄いんだぜ」

(,,゚Д゚)「何?」

('A`)「とりあえず調査してみたらよ。
    体育館の部活の奴は、みんなしぃちゃんをチェック済みらしいぜ。」

ほぉ〜…。そりゃ凄いな。
あの可愛さは兄妹補正じゃなかったのか。うんうん。

('A`)「後、俺が目をつけてるのはな…」

といって懐から写真を取り出す。
常備してんのかよ。

('A`)「しぃちゃんと同じクラスの渡辺 雛ちゃん。
   それと…これはちょっとマニアックだが…隣りのクラスの素直 空さん。この二人だね!」

言葉が出なかった。
いきなり知り合いの名前と写真を出されると流石に動揺してしまう 。
29 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 21:00:39.17 ID:u3QPjmYn0
('A`)「渡辺ちゃんの方はこれかなり小柄だけど胸はDだと。
    着痩せするタイプだからあんまり知られてないらしいぜ。」

写真の裏に何かメモがしてあるようで、ドクオは読みあげるように話した。
毎度毎度思うが、どこから情報を手に入れてきてるんだよお前。

('A`)「素直 空さんは…なんかクールなこの姿と美しさで影で人気があるんだと。胸は小さいけどね。」

…何故お前は胸を基準にして女の子の価値を決めるんだ。失礼だとは思わないのか?

('A`)「…だって好きだもの。仕方ないじゃない。アイラブ乳。ビバおっぱい!」

恥ずかしいセリフをよく惜し気もなく言えるなお前は。

('A`)b て「気にするなって。女の子の前じゃこんな話しねぇからさ」

写真を戻し、パンを食べ終えたドクオ。

('A`)「ん。じゃ、そろそろ時間だから行くわ」

時計を見てから屋上の隅に設置してあるゴミ箱にパンの袋を捨て、歩き出す

('A`)「あ、誰かの写真撮って欲しかったら言ってくれよな。
    お前なら特別に格安で売ってやるよ。」

キシシと笑い、指で輪っかを作るドクオ。

(,,-Д゚)「だから誰も要らんっての。」

手をシッシッと振る。
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:02:02.66 ID:4gmbvfvV0
しえん。
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:03:33.74 ID:RiJ77Y/qO
支援
32 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 21:03:38.43 ID:u3QPjmYn0
('A`)「そっか…。残念だな」

ちょうど予鈴が鳴ったので、ドクと一緒に階段を降りた。

('A`)「アサピーとかジョルジュとかは定価の1.5倍くらいでも買ってくれるのになぁ…。」

アイツらは特別だろうが
…つーか定価とかあんの?

('A`)「うん。制服写真、冬服が一枚150円で夏服が250円。
    あと体操服の冬と夏でも値段の違いがあって、夏だと1薄着ってことで50円値上がりの…」

(;゚Д゚)「あ〜、もういいもういい。」

手を突きだして話を止める。
値段なんか聞いても意味ねぇ。
だがその値段を基に考えると津井出と素直の値段がどれだけ高いかがわかる。

('A`)「あらそう。…で、やっぱり要らないの?」

とまた写真をチラつかせる。

(,,゚Д゚)「いらないと言ってる。」

('3`)「ちぇ〜…」

と口をアヒルみたいに尖らせるドクオ。とってもキモい。
そして思いついたように聞いてきた。
33 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 21:07:07.17 ID:u3QPjmYn0
('A`)「お前そういうの興味ないの?」

…そりゃ無いわけじゃあないよ。
一応俺も男だし、薄着の今の時期だと女の子の色んな所に目がいったりするよ。
階段とかで無意味にパンチラ狙ったりする事もないことはない。

('A`)「え? つまりパンチラ写真が欲しいってことか?」

(;゚Д゚)「ちげぇっ!!」

まぁとにかく
素直や副級長の写真なんか無くても、俺達は毎日嫌でも見てるだろ?

('A`)「…まぁ同じクラスだしね」

だから俺には必要ないの。
ドゥーユーアンダスタン?

('A`)=3「…そうか。わかったよ」

これ以上交渉しても無理だと悟ったドクオはそう言って教室の方へ体の向きを変えた。

…本当は教室で見てるんじゃなくてアパートで見てるんだけどね
部屋がすぐそこなのになんでわざわざ写真なんか要るんだっつーの。
たまに登校開始と同時に見ることだってあるんだぜ。

('A`)「なぁ、ギコ。」

教室に入るかと思ったドクオは踵を返し、俺を真剣な目で見た。
34 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 21:10:18.31 ID:u3QPjmYn0
(,,゚Д゚)「ん?」

('A`)「お前、好きな人とか居ないのか?」

随分唐突だな。

('A`)「…居ないよなぁ…反応から見てお前は100%居ない」

勝手に決めつけるなよ。と言いたいが、的を射ているので文句は言わなかった。
そのままドクオは渋々教室に戻り、俺も帰宅することにした。


――――好きな人……ねぇ……。


(,,-Д-)「ただいま〜」

制服を脱ぎながら涼しい部屋に戻る。
歩いてるだけで掻いた汗のおかげで、気持ちよさは倍増だ。

(*゚ー゚)「あ、おかえり〜。お昼ごはんできてるよー。今から食べる?」

雑誌を読みながらしぃが聞いた。

(,,゚Д゚)「うん。頼む。」

俺の返事を聞くと、しぃはすぐに行動を開始する。

我が妹ながら実にしっかりしてるよなぁ
キッチンに立つ姿なんか母さんそっくりだし…
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:10:30.88 ID:4gmbvfvV0
4$
36 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 21:13:29.79 ID:u3QPjmYn0
(*゚ー゚)「? なぁに?」

視線に気づいたしぃが首をかしげる

そういや顔も似てきたよな。出る所も出てきたし。
ちょっと小さい気もするけど…
…って何で俺は妹相手にドクオみたいなことを考えてんだ?

(*゚ー゚)「あ、そうそう」

またこちらを向きながらしぃが言った。

(*^ー^)「あたし明日から合宿だからね。
     帰ってくるまでは家事全般、一人でお願いねー。」






………WHAT?





つづく
37 ◆jOnMQUNVXQ :2009/03/28(土) 21:14:21.53 ID:u3QPjmYn0
次回からしばらく合併号が続くんです。

次回投下は…えっと、火曜日かな?
支援ありがとうございました。
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:14:58.72 ID:4gmbvfvV0
乙っしたー
楽しみに待ってます
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:15:04.53 ID:IdBQYEkiO
乙ー!!
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:24:12.78 ID:RiJ77Y/qO
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/28(土) 21:35:27.12 ID:a0R4ZDjN0
追いついたら終わってたー!乙!!
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
乙!