('A`)たちは水の上に生きるようです

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1 ◆ct9JfRCXVU
2 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:02:17.07 ID:VfoRvIDn0
第3話 「快適空間」

夏休み4日目、ドクオたちは秘密基地の中を掃除していた。

たまり場にしていたといっても掃除をしたことなど無く、いつもみんなで駄弁っている

4階のラウンジになったであろう場所も砂埃がうっすら床に積もっているし

部屋の隅にはどこからか飛んできた木の葉やなんかが吹き溜まりになって堆積している、

从 ゚∀从「とりあえずは掃き掃除だな」

と、いうわけで廃ホテルから一番近いクーとヒートの家から箒を持ってきて、ドクオたちはせっせと床を掃除している。

('A`)「すげぇ、結構ホコリたまってたんだな」

( ^ω^)「おっおっ きったねぇお」

( ^ω^)「・・・ホコリってどこからやってくるんだお?」

ブーンが集めたホコリを見ながらポツリともらす
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:02:19.86 ID:v/HDWyCT0
待ってました
4 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:03:31.44 ID:VfoRvIDn0
(;'A`)「え?服とかの繊維じゃない?」

( ^ω^)「でも、あんまり使わないような部屋にもホコリってたまってるお?」

从 ゚∀从「たしかにそうだな」

( ^ω^)「あと、なんか綿埃ってこう・・・モコモコしてるお?」

从 ゚∀从「うんうん」

( ^ω^)「アレって、何でかたまってるんだお?」

从;゚∀从「え?」

( ^ω^)「綿埃って体育館の天井の鉄骨とかにもありえないくらいくっついてたりするお?」

('A`)「あー・・・確かに」

( ^ω^)「もしかしたらあの綿埃たちは意識を持ってて、ブーンたちが夜寝静まってる間に」

( ^ω^)「こう、わさわさ〜っと集まって合体したりしてるんじゃないかお?」

ブーンがジェスチャーを交えながら真剣な表情で語っている。
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:04:35.18 ID:fGVu7lk7O
こっちか、支援
6 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:04:47.24 ID:VfoRvIDn0
(;'A`)「は?」

从;゚∀从「なにいってんだオメー?」

('A`)「普通に風とかでぶつかってでっかくなってんだろ」

(;^ω^)「でも風だけじゃ説明できないくらいでっかい塊もあったりするお・・・絶対こいつら生きてるお」

从 ゚∀从「・・・・ドクオ、とっとと終わらすぞ」

('A`)「あいよ」

(;^ω^)「お?ちょっと引かないでほしいお?そこまで本気で思ってないお?」

どうなんだか、と思いながらドクオとハインは掃除を続ける。大体このフロアは終わったようだ。

从 ゚∀从「けっこうな量があつまったな」

('A`)「一斗缶1個ぶんくらいはありそうだな、ほとんど砂だけど」

(;^ω^)「今気づいたんだけど箒は3本おもあるのにチリトリがないお」

('A`)「ヒート達に持ってきてもらおうぜ、まだ4人ともヒートん家だろ?」
7 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:06:12.77 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「オレたち携帯持ってる奴いねーだろ?、それにもうこっちに向かってるんじゃないか?」

( ^ω^)「ホントだお、っていうかもうツンたちそこまで来てるお!」

ブーンが道路側の窓から見下ろすと、遠くに4人がリヤカーを引きながらアスファルトの上をこっちに向かって下ってくるところが見えた。

('A`)「どうする?このゴミ」

从 ゚∀从「砂と葉っぱばっかりだし、テラスから捨てちゃおうぜ」

箒で砂と葉っぱとホコリが混じった山をぐいぐいと外に向けて押していくハイン、VIPホテルは4階から下の階より面積が半分ほどになっており、3階の屋根部分は食堂のオープンテラスになっている。

从;゚∀从「あーだめだ、段差超えれねぇ、ダンボールかなんかない?」

( ^ω^)「コレでどうだお?」

ブーンはゴミ置き場から色々な家具と一緒に拾っていた1メートル四方ほどのベニヤ板をハインに渡す、

从 ゚∀从「おー、いけるいける」

ハインはゴミをテラスの手すりのしたの段差に追い込むと、ベニヤ板でそれを掬うようにしてゴミを載せた

从#゚∀从「死ねぇ!ゴミども!」

ベニヤ板を振り回し、ダイナミックにゴミを階下に投げ捨てる

(;'A`)「あ」
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:07:58.77 ID:vKuRszbG0
http://booooonovel.web.fc2.com/onwater/onwater.html
調べたらBoon Novelも纏めてた
でしゃばりになったスマン
9 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:08:27.59 ID:VfoRvIDn0
空中に放たれた砂埃たちは、何かが爆発したように広がり、砂嵐のように下に降っていく。

そしてそこには帰ってきた4人が


ξ#゚听)ξ「まったく、何考えてるのよ!」

階段を猛烈なスピードで駆け上がってきたツンがほえる。

从;゚∀从「いやぁごめん、アタシがわるかった」

川#゚ -゚)「おかげでホコリまみれだ、何が起こったのかと思ったぞ」

(´・ω・`)「次からは下を確認するくらいはしてよね・・・」

ノパ听)「気をつけろよおおお!!!」

ホコリまみれの4人が抗議する、四人とも頭から砂嵐をかぶって砂だらけだ

( ^ω^)「おっおっwそれでツンたちは何を持ってきたんだお?」
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:09:33.26 ID:K3wjgGLlO
まとめやっと見つけた
11 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:10:04.64 ID:VfoRvIDn0
ξ゚听)ξ「じゃーん!これよ!」

ツンが持ってきたのは小型の冷蔵庫だった、みかん箱ほどの大きさでペットボトルが5〜6本入るくらいだろう。

ノパ听)「アタシはこれだぞおおおぉおおおお!!!!」

ヒートが持ってきたのは壊れた洗濯機だった、

川 ゚ -゚)「私はこれだ。」

クーは扇風機を持ってきていた、これはクーたちの家で使っていなかったもので、まだまだ使えるものだそうだ、

(´・ω・`)「僕はこれさ、重かったよ」

ショボンが持ってきたのは車用のバッテリーが2個とゴミ置き場の電化製品から剥ぎ取ってきた電源コードだった。

(;^ω^)「そんなガラクタばっかりどうするんだお?電気がないと使えないお?そもそも洗濯機はいるのかお?」
12 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:12:07.37 ID:VfoRvIDn0
ξ゚听)ξ「そんなことわかってるわよ」

(;^ω^)「わかってるって、だから電気はどうするんだお?」

ドクオは4人が持ってきた品を見て思いついた、壊れた洗濯機、バッテリー、コード・・・

('A`)「あー、そういう事」

从 ゚∀从「なるほどな、こりゃー大仕事になりそうだw」

(;^ω^)「お?二人とも何に使うのかわかったのかお?」

ブーンは不思議そうにガラクタと二人を交互に見る

(´・ω・`)「発電機をつくるんだよ」

('A`)「やっぱりか・・・風力発電だろ?」

从 ゚∀从「洗濯機のモーターかを発電機にするわけだ」

(´・ω・`)「うんその通りだよ、もっともできるかはわからないけどね」
13 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:13:29.77 ID:VfoRvIDn0
扇風機が使いたいと駄々をこねたヒートと冷たい飲み物が飲みたいというツンの無茶な希望を何とか実現するために

ショボンとクーが知恵を絞って考えたらしい。

('A`)「でもできるのかねぇ、できたらすごいけど」

川 ゚ ー゚)「まぁやるだけやってみようということだ」

クーが苦笑して自信なさげに答える。

ノハ*゚听)「扇風機が使えるようにがんばるぞおおおおおおお!!!」

ξ゚听)ξ「なーんか秘密基地って言うより生活観が出てきたわね。」

ツンが持ってきた荷物を見ながら言う。

夏休み前までは椅子が置いてあるだけだったがらんとした空間に

今はソファーを初めとしてテーブル、鏡台、畳、本棚(週刊少年ジャンポゥ6年分入り)、

板で仕切られた隅の一角には畳がしかれてちゃぶ台が置いてある

隣の茶箪笥の上にはこけしまで置いてある。

そして今回追加された洗濯機、冷蔵庫、扇風機。
14 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:15:05.37 ID:VfoRvIDn0
ノパ听)「なんか・・・昭和の香りがするぞおおおお!!!」

('A`)「これは基地じゃないな」

从 ゚∀从「まー、快適空間は出来上がりつつあるがな!」

('A`)「なんかもっとこう・・・漢のロマンを感じるものが欲しいな」

ノパ听)「そうだな!秘密基地だからなあああ!!」

ξ゚ー゚)ξ「男のロマンを感じる家具ってなによ?」

( ^ω^)「通信機とかかおw?」

川 ゚ -゚)「通信機は家具じゃないだろjk・・・それに用意できるとも思えない」

(*'∀`) (通信機・・・イイ!)

(;^ω^)(ヤバイお・・・ドクオがまたニヤニヤしてるお・・・)

(´・ω・`)「まぁ通信機は無理としても電気を使えるようになればもうちょっといろいろできるからね」

(´・ω・`)「とりあえず発電機作りをがんばろうよ」

从 ゚∀从「そーだな、漢のロマンはそれまでおあずけにすっか」
15 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:17:00.88 ID:VfoRvIDn0
ξ゚听)ξ「あ、そうだ、アレも欲しくない?」

川 ゚ -゚)「アレとはなんだ?」

ξ゚听)ξ「えーっと・・・囲炉裏?」

m9('∀`)「囲炉裏てwwwお前のくつろぎ空間は何時代だよwww」

ドクオはツンを指差して笑う

ξ#゚听)ξ「違うわよ!別に囲炉裏じゃなくてもいいから料理できる設備がほしいのよ!」

ノパ听)「料理かあああああ!!!それもいいなあああああ!」

从*゚∀从「おいおいもう泊まれる設備が完璧整っちまうんじゃねーかぁ?w」

( ^ω^)「一回ここに泊まってみるかおw?」

ノハ*゚听)「ぉぉおおおお!!お泊り会かぁああああ!!」


16 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:18:43.69 ID:VfoRvIDn0
(*'A`) (お泊り会て・・・)

ξ///)ξ (ブーンとお泊り会っ!)

川 ゚ ー゚)「生活する設備ならあとは上下水道があれば完璧だなw」

(*´・ω・`)「なんかいきなり夢がひろがったね!」

从*゚∀从「おいおいどーする!?全部作るか!?」

(*'A`)「作っちまうか!?」

ξ*゚听)ξ「つくるわよ!」


こうして秘密基地建造計画は大転換点を迎え、発電機、調理設備、上下水道が作られる事で決定した。
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:20:03.89 ID:fGVu7lk7O
しえん
18 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:20:16.95 ID:VfoRvIDn0
('A`)「さて・・・作るとはいったもののどうする?」

从 ゚∀从「まぁ簡単そうなのは調理設備だよな」

(´・ω・`)「とりあえず、班分けしてみる?」

川 ゚ -゚)「うむ、そのほうが効率的だな。」

ノパ听)「他のみんなのを見るときにときワクワクするしなぁあああ!!!」

( ^ω^)「じゃあ班分けするお!」

ξ゚听)ξ「はーいじゃあ発電機班がいいひとー!」

('A`)ノ ハイ 从 ゚∀从ノ ハーイ (´・ω・`)ノ ハイ

ノパ听) そ 

ノパ听)ノシ ハイハーイ!

ξ゚听)ξ「じゃあ調理設備がいい人ー」

( ^ω^)ノ ハイダオ! 川 ゚ -゚)ノ ハーイ

ξ゚听)ξノ ハイ!

ξ゚听)ξ「水道がいないわね・・・」

从 ゚∀从「まぁ後でって事でいいんじゃねーの?」
19 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:22:30.13 ID:VfoRvIDn0
(´・ω・`)「じゃあ僕が水道やるよ、でも1人じゃきついかも。」

( ^ω^)「お?じゃあブーンも囲炉裏が終わったら手伝うお!」

ξ゚听)ξ「アタシも手伝うわよ?」

ξ゚听)ξ「っていうか囲炉裏じゃなくていいから」

('A`)「じゃあ水道も調理に使うって事で調理班が水道も兼ねていいんじゃね?」

川 ゚ -゚)「私もそれでかまわないぞ?」

ξ゚听)ξ「はいじゃあけってーい!各班で作業にうつりましょ」
20 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:24:22.04 ID:VfoRvIDn0
発電機班はドクオ、ハイン、ヒートの3人ということに決まった

3人は洗濯機やコードのガラクタが積み上げられた一角で頭を悩ませている

いったいこのガラクタからどうやって発電機を作ったらいいのか。

('A`)「発電機ってこたぁ、要は電気モーターを回す逆でいい」

从 ゚∀从「ってことだから先ずはモーターだな!」

ノパ听)「モーターはこの壊れた洗濯機の中にあるぞおおお!!」

ヒートが薄緑色の壊れた洗濯機をバンバン叩きながら得意げに言う。

('A`)「洗濯機のモーターだったら大きいのが入ってそうだな」

从 ゚∀从「とりあえず分解しないといけねーな!ドクオ!ドライバー!」

('A`)「あるにはあるけど・・・」

ドクオが取り出したのは十得ナイフだった、確かにドライバーがついてはいるものの、長さが足りず、穴の奥にあるネジがはずせない、

ノパ听)「ちゃんとしたドライバーがないと無理だな!」

从 ゚∀从「それにドライバー以外にもいろいろ工具が要りそうだぜ?」

('A`)「電気扱うからハンダとかもいるかも・・・」
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:24:43.93 ID:ADeVLVY7O
楽しみにしてるぜ!
22 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:26:07.06 ID:VfoRvIDn0
从*゚∀从「ドクオ、お前んちがここから一番近いよな?」

ハインは笑みを浮かべながらドクオのほうを見る

('A`)「まぁそうだろうね」

ノパ听)「じゃあドクオんちに工具を取りにいくぞおおおお!!!」

从 ゚∀从「ドクオんちかー、最近行ってなかったな」

('A`)「え、なに?・・・俺んちから持ってくるので決定なの?」

从 ゚∀从「オレ様んちは海沿いで一本坂の下までいかなきゃいけねーし、ヒートんちは坂の上だぞ」

ノパ听)「ドクオの家はそこの道を行けばすぐだからな!」
23 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:27:23.48 ID:VfoRvIDn0
ドクオの家は「VIPオーシャンホテル」と同じくらいの高さの地点に建っていて

ホテルの前の一本坂と交差する道を5分ほど行ったところにある。

从*゚∀从「じゃあ早速行くか!」

ノハ*゚听)「行くかあああ!!」

(;'A`)「言っとくけど工具取に行くためにいくんだからな!」

('A`) (ヤバイもん出しっぱなしになってないよね・・・別の自家発電用具とか)

('A`)「ヒートとハインがウチに来るとかほんと久しぶりだな」

こうして発電班はドクオの家に向かうことになった。

今日もVIP島の周りには青い海と青い空がどこまでも広がっている。


第3話「快適空間」 終わり
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:30:37.42 ID:fGVu7lk7O
支援
25 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:32:57.18 ID:VfoRvIDn0
第4話 「自家発電」

从*゚∀从「ハインと!」

ノハ*゚听)「ヒートのおおおお!!!」

从 ゚∀从ノパ听)「お宅はいけぇえぇえええん!」

('A`)「ナンテコッタ」

ドクオ、ハイン、ヒートの発電班はガラクタの分解に必要な工具を取りにドクオの家の前まで来ていた

ドクオの家は斜面に張り出すようにして立っていて二階建て、屋根は平らで壁の色は白で統一されている。

从 ゚∀从「いやー、ほんと久しぶりだ!」

ノパ听)「中学校以来だぞおお!」

ドクオは家の斜面に張り出した部分を支えている支柱と一階の床の間のスペースで、ゴソゴソと何かを探している。

やがて緑色のプラスチックのコンテナの中から工具箱を見つけると、二人のもとへと持っていく。

('A`)「工具箱あったぞ」
  _,
从 ゚∀从「えー」
  _,
ノパ听)「えー」

二人は不満げな顔でドクオを見つめる。
26 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:34:18.19 ID:VfoRvIDn0
从*゚∀从「ハインと!」

ノハ*゚听)「ヒートのおおおお!!!」

从 ゚∀从ノパ听)「お宅はいけぇえぇえええん!」

(;'A`)「ちょっと待てお前ら」

結局ドクオは押しに負けてしまい、抵抗空しくハインとヒートを自分の部屋に引き入れるハメになってしまった。

(;'A`)「1分間だけ時間くれよ」

ドクオは部屋のドアの前で最後の抵抗を試みる、夜の自家発電用具は出しっぱなしにはなっていないはずだが

万が一のときのため、どうしても確認しておきたい。

隠蔽工作は完璧だったか、恥ずかしいティッシュは落ちていないか。

  _,
从 ゚∀从「えー、そりゃーないっすよドクオせんぱぁ〜い」

(;'A`)「30秒、30秒でいいから!」

ノハ*゚听)「しょうがないなあああ!30秒だぞおおお!!」

ハインとヒートがちらりと目配せをしてニヤリと笑う。
27 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:36:19.27 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「オマエがドア閉めてからきっかり30秒だかんな!」

('A`) (30秒っ・・・! 30秒が運命を決めっ・・・! 30秒の猶予をもらえたのはまさに僥倖っ・・・!)

('A`) (真っ先にベッドの脇を確認し、ゴミバコに要らないプリントを詰め込んで封鎖するっ・・・!)

('A`) (イケル!俺はできる!)

('A`)「・・・じゃあ今から俺が中に入るからな」

ドクオがドアノブに手を変えながら二人に言う

从 ゚∀从「おー、30秒だから」

ノパ听)「30秒だあああ!」

ドクオがは素早い動作でドアノブをひねり部屋の中に滑り込む、入ると同時にベッド脇を確認

置きっぱなしにはなっていないっ!次はゴミバコっ・・・ゴミバコに視線を移す、

('A`) (ゴミ箱は空だっ・・・!)

ドクオの部屋のドアの向こうからハインが数を数える声が聞こえる。
28 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:38:57.19 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「1〜5〜9〜13〜17〜♪」

(;'A`) (3つ飛ばしだとっ!? だが後は隠し場所からはみ出ていないか見るだけだっ・・・!)

从 ゚∀从「30!」

(;'A`)「いきなり30かよ!」

30の声と同時にヒートがドアを勢い良く開け放ち、中に入る

ノハ*゚听)「おじゃましまあああああす!」

(;'A`)「おまえら30秒って言ったじゃねーか!」

('A`) (・・・しかし隠し場所も問題なし・・・オールグリーン、ミッションコンプリート)

从*゚∀从「おじゃまー、おードクオにしてはキレイにしてるじゃねーか」

('A`) 「まーな、その辺勝手にいじるなよ」

(;'A`) (おかしい・・・ここ1月ほど掃除なんかしてない・・・そしてカラのゴミ箱・・・まさか)

ある結論に至ったドクオが視線を机に向けると

そこには机の上にきちんと揃えて置かれた雑誌たちを見つけて硬直しているヒートの姿があった。

( A ) (・・・カーチャン・・・)
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:43:23.96 ID:No0PIV6DO
支援
30 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:46:55.40 ID:VfoRvIDn0
ノハ///)「・・・・・!!!!!!」

ヒートの異変に気づいたハインが駆け寄り原因のブツを物色する

从*゚∀从「オイオイオイオイ!ドクオちゃんよう!なんだいこの『素人巨乳女子高生ギリギリ激写』ってwwwww!」

(*'∀`) (ラン ランララ ランランラー ラン ランラララー )

从*゚∀从「ドックンは巨乳派だったのかwwwハインちゃんのEカップにいつも釘付けだったのかぃ?wwww」

ハインが自分の胸を両腕で覆うようにしてからかう

(*'∀`)  (ランラン ランララ ランランラン ララララランランラー )

ノハ*゚听) (E・・・一つ負けた!)

ノパ听)「これは・・・没収だな!」

(;A;) 「連れてかないでぇぇぇえええ!!!!」

涙目で懇願するドクオ、ハインが本ほ片手で高くつまみ上げ、ホレホレとドクオをからかう」

从*゚∀从「お?こっちのは『巨乳女子高生秘密の放課後』かぁ、ドックンはほんとに巨乳好きだなぁww」

(;A;)「いやぁあああああぁああああ!!!!」
31 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:48:15.03 ID:VfoRvIDn0
この後もハインによるドクオのフェチ暴露が続き、工具を持って廃ホテルに戻ったのは1時間後だった。

( A )「ウツダシノウ」

(;^ω^)「ドクオどうしたんだお?真っ白な灰になってるお?」

ホテルで作業を続けていたブーンがうな垂れたドクオに気づき話しかける

(  A )「カクカクシカジカ」

(;^ω^)「おぅふ・・・そいつはヘビーだお・・・」

(  A )「アトハインハEカップ」

(;^ω^)「そいつはすげぇお・・・ツンに分けてあげて欲しいくらいだお・・・」

ξ゚听)ξ「何を分けてほしいって?」

( ゚ω゚) ビクッ!

(;^ω^)「えーっと・・・」
32 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:49:57.06 ID:VfoRvIDn0
( A )「ツンハツルペタダカラハインカラオッパイワケテモラエッテ」

(;^ω^)「なっ・・・!」

ツンの表情が一気に険しくなる、

(;^ω^)「蝉の泣き声が止まったお・・・」

( A )「オオ、タイキガイカリニミチテイル」

ξ#゚听)ξ「ブーン、屋上に・・・行こうぜ・・・久しぶりにキレちまったよ」

( ;ω;)「ドクオ!裏切ったお!助けてお!」

( A )「サラダバー、ブーン」



从 ゚∀从「さて、洗濯機を分解し終わったわけだが」

ノパ听)「バッラバラだぞオオオオオオオオ!!!」

ハインとヒートとドクオは分解された洗濯機の周りに椅子を置いて座っている。洗濯機はもはや原型をとどめておらず

唯一判別できる手がかりの外装部は抜け殻のように床に転がっている
33 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:51:37.21 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「とりあえずはモーターだけ取り出せばよかっただけどな!」

ノパ听)「ここからどうやってつくるんだあ!!」

('A`)「もう・・・適当にやればいいんじゃないの」

从;゚∀从「元気だせよドクオ、ほら、アメやるから」

そういいながらドクオに小袋に入ったコーラ味のキャンディを渡す。

('μ`)「とりあえず、風力発電なんあから風車作らなきゃいけないんひゃね?」

ノパ听)「風車かあああ!あの教科書に載ってる奴みたいな3枚羽のやつかああ!!」

('A`)「うーん・・・3枚羽根は難しそうだから、オランダの風車みたいな奴がいいんじゃね?」

从 ゚∀从「そーだな!じゃあオレ様が風車を作るぜ!つーか飴なめるの早いな!」
34 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:52:56.55 ID:VfoRvIDn0
('A`)「あとはそれを載せる土台」

ノパ听)「じゃあそれはアタシがつくるぞおおおお!!」

('A`)「じゃあ俺は電装部分を作るよ」

('A`)「っていってもどうすりゃいいのかわからねぇな」

('A`)「モーターで発電された電気って交流だろ?」

ドクオの言うとおり、モーターを回転させて得られる電流は交流だ

一般家庭の電源も50または60Hzの交流100Vだがモーター直結で得られる訳ではない。

安定した電力を得るには一旦交流電流波形を平滑化し直流化して利用するか、モーターを毎秒同じ回転数で回す必要がある。

从 ゚∀从「ショボンが拾ってきたバッテリーもあるし、直流でやったほうがいいだろうな」

('A`)「吹いてくる風にあわせて回転数を調節する仕組みなんてまったく思いつかねえからな」

ノパ听)「交流とか直流とか、訳がわからないぞおおお!!!」

('A`)「その辺は俺がなんとかするから」
35 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:54:15.12 ID:VfoRvIDn0
ドクオは親の影響もあり昔から理科好きな子どもだった

小学生のころには電子工作のキットを買ってもらい簡単なロボットを作ったりもしていた

('A`)「とりあえずそのへんのガラクタからコンデンサーと整流ダイオードひろってくるよ」

('A`)「コイルなんかもあれば昇圧回路も作れるし」

ノハ*゚听)「・・・おぉお、何いってるのかまったくわからないけどかっこいいぞドクオおおおおお!!」

从 ゚∀从「ドクオはむかしっから変なところの知識だけは凄いからな」

(*'A`)「まぁその辺のは俺に任せとけって!」

从 ゚∀从「巨乳好きだけどな」

('A`)「モウカンニンシテ・・・」

('A`)「じゃー俺ハンダ使うから部品持って家に帰るわ、明日までに作って持ってくる」

从 ゚∀从「おーおつかれー」

ノパ听)「おつかれさまだぞおおおお!!!」
36 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:55:41.85 ID:VfoRvIDn0
時間は戻り班分けが終わった後の調理設備班

太陽の光が降る注ぐテラスでブーン、ショボン、ツン、クーが話し合っていた。

( ^ω^)「囲炉裏ってどうやって作るんだお?」

(´・ω・`)「床に穴を掘って木枠をつけて、灰を入れて、天井から鍋とかを吊れる紐を下げればいいよ」

(;^ω^)「お?でもコンクリの床に穴開けるのは無理だお・・・」

川 ゚ -゚)「そのあたりは気合でなんとかだな」

ξ;゚听)ξ「だから囲炉裏じゃなくていいから」

(´・ω・`)「かまどを作るのだったら簡単なんだけどね、コンクリートブロックでも積み上げておけばいいさ。」

川 ゚ -゚)「空気穴を作るのを忘れずな」
37 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:56:54.52 ID:VfoRvIDn0
( ^ω^)「おっおっ、簡単そうだお」

ξ゚听)ξ「それだったら4人も要らないわね」

ショボンは確かに、とうなずいたあとクーの方をちらりと見る、クーと視線が合った

クーは小さくうなずく。

川 ゚ -゚)「じゃあ私とショボンは水道のほうをやるからかまどはツンとブーンにまかせてもいいか?」

( ^ω^)「おっけーだお!ツンがいれば十分だお!」

ξ゚听)ξ (ツンがいれば十分・・・)

ξ///)ξ

(´・ω・`)「じゃあお願いするよ、僕とクーはパイプかなんかが落ちてないか探してくるから」

川 ゚ -゚)「ああ、そうするとしよう」

そう言い残すとショボンとクーは階段を下りていった。

ξ゚听)ξ「さあブーン、始めるわよ!」

( ^ω^)「了解だお!」
38 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:58:35.59 ID:VfoRvIDn0
薄暗い階段を2階ほどまで降りると、クーがショボンに話しかける

川 ゚ -゚)「相変わらず気が利く奴だな君は」

(´・ω・`)「相変わらずはあの二人のほうさ、小さなころからつかず離れず・・・」

川 ゚ -゚)「そろそろ見ていてじれったくもあるな」

(´・ω・`)「せめてもうちょっとでもブーンに察しのよさがあればね」

川 ゚ -゚)「まぁこの夏休みで進展があるかもしれんしな」

川 ゚ -゚)「ショボン、君は意中の人はいないのか?」

(:´・ω・`)「え?な、なんだい急に」

突然の質問に普段は冷静沈着なショボンも動揺の色を隠しきれない
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 00:59:15.06 ID:vKuRszbG0
/ * ゚、。 /
40 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 00:59:51.51 ID:VfoRvIDn0
川 ゚ ー゚)「ふふっなんでもないさ」

クーがクスクスと笑う、普段はクールな彼女がこんなに笑うのは珍しい

ショボンは少しの間その笑顔に見とれてしまった

川 ゚ -゚)「ん?どうしたショボン」

(;´・ω・`)「なんでもないよ、それより気になることがあるんだ」

川 ゚ -゚)「何だ?」

(;´・ω・`)「このビル、廃墟っていってもこんなに勝手に改造しちゃってまずくないかな・・・」

川 ゚ -゚)「まぁそういわれればそうだが・・・」

クーは一瞬空中を見つめ思案する

川 ゚ -゚)「大丈夫だろ」

(´・ω・`)「いいのかなぁ・・・」

ショボンは不意にいつまで自分たちの関係はこのまま続くのだろうと考えた、幼稚園からの親友たち、変わらない関係、変わらない距離。

クーとショボンは1メートル30センチの間を空けて、赤土の道を歩いていった。

蝉の声が日増しに大きくなるもうすぐ8月だ。

第4話 終わり
41 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 01:01:47.67 ID:VfoRvIDn0

書き溜めた分は以上です、

支援等ありがとうございました。
42 ◆ct9JfRCXVU :2009/03/19(木) 01:04:08.97 ID:VfoRvIDn0
あ、あとBoon Novelさんにもまとめていただいてるようです、ありがとうございます


http://booooonovel.web.fc2.com/onwater/onwater.html
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 01:04:33.97 ID:No0PIV6DO
お疲れ様!


すっげぇ楽しみにしてるから!
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 01:07:22.56 ID:fGVu7lk7O
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 01:15:27.16 ID:vKuRszbG0
秘密基地作ったり探検したくなった
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 01:27:07.74 ID:K3wjgGLlO
まとめで読むわ
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 01:27:11.48 ID:+w0RhYmxO


川 ゚ ー゚)→川 ゚ー゚)でいいんじゃね?
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 02:04:53.93 ID:yl8rCud30


これは久々に楽しみになった
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/19(木) 02:28:11.08 ID:6SDbygo7O
保守
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
面白いね(´・ω・`)