モララーとウララー

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
お母さん、僕は今になってあなたの言葉に素直に肯けるのです。
あなたは毎日のように僕に言っていましたね。
「お前は生まれてきてはいけない子供だった」と。
ああどうして僕は生まれてきたのでしょうか。
僕は、ああ僕は。
血まみれの僕を見ながら、僕は僕の最後に初めて笑うことができたのだった。

モララーとウララー

2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/16(月) 13:59:38.15 ID:s0WDqDRH0
                      _         ,! ̄/ | ̄l´      く`ヽ ___| ̄|__   r‐――┘└‐――┐
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3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/16(月) 13:59:48.53 ID:hDZRvj5kO
ヵッォ「ヮヵx ヵゎぃぃ ヮヵx」 
ヮヵx「ィャゃゎぁ」
ヵッォ「…ιょぅゃ ヮヵx」
ヮヵx「ぇ? …ぃゃゃ…」
ヵッォ「ヮヵx… ぇぇヶッゃ…」
ヮヵx「ぃゃ…」
ヵッォ「ぉぉ・・・ぉぃιぃ ヮιx ゃ」
ヮヵx「ぃゃぁぁぁ!!」
ヵッォ「ιょぅゃ ヮヵx… ιょぅゃ…」
ヮヵx「ぃゃゃ!!!]
ぉゃι゙「ヵッォ!!!!!!!!!!」
ヵッォ「ゎぁぁ!!!!ぉゃι゙ !!! ヵぃιゃ ゎ?!!」
ぉゃι゙「……ヶヶヶヶ ヵッォ…」
ヵッォ「ぇ?」
ぉゃι゙「ぇぇヶッゃ… ヵゎぃぃ ヵッォ…」
ヵッォ「ぃ…ぃゃゃゎ ぉゃι゙…」
ぉゃι゙「ιょぅゃ ヵッォ」
ヵッォ「ぃゃぁぁぁ!!」
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/16(月) 14:00:18.78 ID:QYTo2sbmO
( ・∀・)「……学校、行かないの?」

ウララーはぼろぼろになった体を冷たい床に投げ出したまま恨めしそうに僕を見た。
チクリと蚊に刺された感覚に似た痛みが僕を刺激したけど、それを罪悪感と認めるには僕は何もできなくて。
もちろんこれからも彼を助けることはできないだろう。
僕はあまりにも無力だ。
だから僕は敢えてこの痛みに名前をつけるような真似はしない。

( ・∀・)「……ねえ、先行っちゃうよ?」
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/16(月) 14:04:16.76 ID:QYTo2sbmO

(  ∀ )「うるさいな……勝手に行けよ」

昨日叫びすぎたせいからか、声帯もぼろぼろになってしまったのだろう。
僕に似ていた声は潰れて酷く耳障りだ。
それでも顔だけは無傷なのは、周りにバレないために母さんがわざとそこだけズラして折檻したためだった。
服さえ着込めばバレないのよ。
母さんは兄さんの折檻後、いつも楽しげに僕にそう言う。
僕はそんな母さんに反吐が出そうなのを抑えながら、笑顔で応えるしかないのだ。
そうすれば母さんは機嫌が良くなって、それでやっと自室に戻ってくれる。
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/16(月) 14:05:56.64 ID:QYTo2sbmO
あなたも私と同じでお兄さんが嫌いなのよね。
しようがないのよ、あの子は生まれてきてはいけない子だったんだもの。
私もあなたもあの子を嫌っても罪はないわ。

母さん、僕はあなたの方がよっぽど嫌いですよ。
そう言って兄さんのぼろぼろの手を引っ張って、兄さんを救う事ができたらどんなに良いだろう。

( ^ω^)「モララーおいすー!」

( ・∀・)「やぁブーン」

('A`)「おす。……ウララーは今日も来ねえのか?」

( ・∀・)「……わかんない。後から来るかもしれないし来ないかもしれない」

ドクオは苦手だ。
兄さんの体中の痣や傷は誰にもバレていないのに、ドクオだけには何故か見透かされている気がした。
ドクオは兄さんと唯一仲の良い友だちだと言える人だろう。
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/16(月) 14:06:36.58 ID:QYTo2sbmO
兄さんは僕に見せないような笑顔をドクオには見せる。
それがどうしてなのか、僕には酷く腹立たしく感じた。

('A`)「ふーん、まぁ、いいや」

( ・∀・)「ごめんね。もし今日来なかったら、ドクオが会いたがってたって伝えるから」

('A`)「いやいいからw」

僕はこんな会話でさえイライラしている自分に気付き、落ち着かなければと手のひらに爪が食い込んでるのを緩めた。
口も少し歪んできている。
駄目だ駄目だ。
笑顔笑顔。

('A`)「……ああ、そうだ。一つお願いがあるんだけど」

( ・∀・)「ん?何?」

('A`)「明日の休み、ウララーに俺の家来るように言っといてくれないか?」
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
(・∀・)