1 :
◆6b8nS6JC6k :
お久しぶり
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:29:10.16 ID:PEaJwL0hO
よう、久しぶり
よ!
4 :
◆9SFtFBIThE :2009/03/05(木) 19:29:46.68 ID:zgBk82ihO
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:30:39.29 ID:zgBk82ihO
第11R前 - 『小さな隙』
伝説のメイクデビュー
と後に言われるレースが終了し、興奮冷めやらぬ京都競馬場。
その興奮はまだまだ続きそうだった。
―――京都5Rメイクデビュー 芝・1800m
単勝1番人気1.1倍
日本の競馬ファンの底知れぬ期待を背に、未来の優駿が駆ける。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:33:05.63 ID:zgBk82ihO
(実 ・з・) 『単勝人気は圧倒的な1.1倍、あのナウインストールの全弟が登場』
(実 ・з・) 『馬産地では今年1番の評価を受けています、来年のダービーで兄の無念を晴らしたいっ!』
(実 ・з・) 『期待のネオサイバーシティ
まもなくスタートですっ!!』
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:33:42.77 ID:6styuJ/fO
おや、久しいね
支援
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:34:31.67 ID:2FfHF+N8O
いやっほうっ!
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:36:05.50 ID:zgBk82ihO
ゲートの中で先程目に焼き付けた、ネオサイバーシティを思い出す。
兄のような威圧感もなければ、まだ2歳のネオサイバーシティには目を惹く筋肉もない。
ただ、歩行からも柔らかさがひしひしと伝わる好馬体だった。
( ^ω^)oO(でも……ぶっちゃけ大物感なさすぎwww)
それがブーンの正直な感想だった。
期待の良血馬でも、調教では走るがレースはサッパリ。
という事はよくあることだ、美しく整った顔立ち、気品ある馬体。
それは確かに良血馬のそれだが、動きを見る限りはただの坊っちゃんとも見える。
実際それは、レースを見なくては解らないことである。
ハナっから油断は出来ない。
10 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:39:06.98 ID:zgBk82ihO
様々な考えを張り巡らせ、スタートの時を待った。
スターターの一声と共に、勢いよくゲートが開かれる。
小さく動かした手とは違く、一気に飛び出た。
( ^ω^)oO(良いスタートだお)
抜群のロケットスタートで押し出されるように前へ行く。
新馬戦は人に例えるなら幼稚園児の徒競走。
前からゆっくり後続の出方を伺うのが一番安全なのだ。
ネオサイバーシティはスタートが悪かったのか、最後方にいるようだった。
良血馬の底力、興味がある。
( ^ω^)oO(さてと、高みの見物に興じるかお)
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:42:06.14 ID:zgBk82ihO
ブーンは見向きもしなかったが、一応このレースにはモナーも騎乗している。
そのモナーは困った顔で、忙しなく腕先を動かし馬を走らせていた。
(;´∀`)「あぁ〜もう、集中するモナッ」
何故なら馬群のちょうど中団で、この後長い付き合いとなるフリンハブンカに振り回されているからだ。
初めての競馬場にキョロキョロと物見をし、まったくレースに集中出来ていない。
(;´∀`)「モナ…集中して欲しいモナ……」
思わず愚痴を溢すと、ようやく馬はレースに集中しはじめる。
ふぅ、とモナーが一息つくと、今度は勢い良くラチ側に刺さった。
ハァ、と深く溜め息を吐いた。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:45:06.60 ID:zgBk82ihO
場面変わってツンは、何時ものように集中してレースを展開させていた。
多少出遅れ、最後方からのレースとなっていたが、焦りはしない。
ξ゚听)ξoO(まっ大丈夫でしょ、この子の実力なら余裕で届く)
ナウインストールの日本ダービー以来、馬を信じて騎乗することを曲げない彼女は、着実に成長していた。
内藤やジョルジュのように、馬の能力を完全に引き出すのではなく。
今、馬が出せる能力を確実に出し切るのだ。
焦りはない、何故なら、今回の相棒は兄ナウインストール以上の才能を持っているから。
ξ゚ー゚)ξ「そろそろ、行くわよ!」
進出を促したのは、残り600mでだった。
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:49:03.10 ID:zgBk82ihO
単勝人気?
そんなの関係ない。
ファンの期待をぶち壊してでも勝つ。
それがブーンの信念だ。
( ^ω^)「押しきるおっ!」
残り600mを過ぎた辺り、そろそろツンが仕掛けてくるだろう。
という辺りでブーンは気合いを入れた、馬が持てば押しきれるだろうとの考えからだ。
それは長年の勘。
コーナーから直線への出口、最短距離を走らせるため内ラチ一杯を走らせていたブーンは、馬を内ラチから一頭分空けたスペースへと導いた。
抜け出そうとする馬がいるならば、進路を潰してしまおうという魂胆だ。
左後ろを確認する、後ろとの差は1馬身程、ネオサイバーシティは大外を進み6、7番手。
逃げ切れる、そう思い前を向いた瞬間────
内から風が吹いた。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:53:27.37 ID:zgBk82ihO
内ラチ一杯に一頭分。
これがブーンが開けたスペース。
内に刺さり最内を通っていたモナーにはまさに僥倖。
だが、ブーンの隙を見なければ最内強襲など出来ない。
何故なら、伸びかけたところを気付かれ、塞がれて終了だ。
だがモナーには確信めいたものがあった、必ず隙は出来ると。
必ずネオサイバーシティの位置を確認すると、自信があった。
必ず左に首を反らすと自信があった、それは何故か。
これは只の推測に過ぎない。
が、それでも十分だ。
モナーの仮説、それは………
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:58:01.67 ID:zgBk82ihO
( ゚ω゚)「いっ、いつの間にッッ!!」
内から吹いた風は、モナーとフリンハブンカのコンビ。
伸びてくる馬がいるならば、進路を塞ごうと考えていた内から伸びてきた。
完全に不意を突かれた。
( ´∀`)「モナモナ、君が後ろを確認する時、必ず左後ろを見てから右後ろを確認すると僕は思っていたモナ」
何故なら、とモナーは続ける
( ´∀`)「恐らく……その左眼の視野が、回復しきってないからモナ」
(;゚ω゚)「グッ……」
図星だった、左眼の視力はかなり回復したが、視野までは回復しきっていない。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 19:59:46.93 ID:zgBk82ihO
右後ろはしっかり見えるが、左後ろはまるで見えないのだ。
そのためブーンは、後ろを確認するとき、先に左後ろに首を反らす癖がついていた。
左眼の狭い視野では、右後ろまで見ることは叶わないが、右後ろはその後確認すれば良い。
そうブーンは考えていたのだ。
(;゚ω゚)「おぉおぉぉぉ…」
己の未熟さが、波となってブーンを襲う。
しかし、ブーンを襲ったのは悔しさだけでなかった、外から―――
一陣の風。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:02:50.90 ID:UqEWRWsEO
支援
18 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:03:09.79 ID:zgBk82ihO
その風は、
ネオサイバーシティとツン。
さっきまで中団外めを回っていたはずだが、持ったまま軽やかに抜け出した。
みるみる広がる差、しかしモナーとの差は広がってはいない。
後ろが詰め寄っている訳でもない。
つまり、馬は確実に伸びている。
それでもネオサイバーシティが突き放すということは……………
( -ω-)「次元が…違い過ぎるお」
実力差は、一目瞭然であった。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:10:08.57 ID:zgBk82ihO
レースが終わり、顔を洗うとすぐにブーンは声をかけられた。
「内藤さん……」
その声にブーンは一瞬顔をしかめたが、すぐに笑顔を作って振り向いてみせる。
( ^ω^)「なんですかお?」
川 ゚ -゚)「先程のレース、コメントを」
そうクーは言うと、早速メモを準備している。
( ^ω^)「えー、完璧な競馬は出来たと思います、ただ前の馬の次元が違いましたね。
ただ良い内容でした、直ぐに勝ち上がれますよ」
クーは素早くメモをとると、ではと次の言葉に繋ぐ。
川 ゚ -゚)「本日の菊花賞ですが、現在3番人気のホライゾン、手応えは如何でしょうか?」
20 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:11:13.91 ID:zgBk82ihO
( ^ω^)「調教にも跨がりましたが、調子は良いですね。
距離も前走からメドもたっていますし、ライバル二頭には不安要素もありますから。
僕達の競馬をすれば、勝てると思います、力差はないですよ」
と言ってブーンはニヤリと笑う。
川 ゚ ー゚)「はい、ありがとうございました。
では………そうだな、そのライバル二頭の不安とやらを聞かせて貰おうか」
そう言う彼女もまた、ニヤリと笑った。
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:12:16.98 ID:zgBk82ihO
( ^ω^)「シルバーコレクターは言わずもがな距離不安、どう見てもクラシックディスタンスが限界だお。
ダービーとは違って、菊花賞は気力だけじゃ走れない。
フルシーズンは乗り替わりだお、ドクオじゃなければ怖くもない。
確かにスタミナだけを見たら要注意だけど、それを活かせないならチャンスはないお」
しっかりとメモをとる彼女を見て、一息呼吸を入れる。
( ^ω^)「よって、今回は自分自身との勝負だお」
22 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:13:29.55 ID:zgBk82ihO
川 ゚ -゚)「そうか、ならば自信満々の◎を打たせてもらうぞ」
( ^ω^)「どうぞお構い無くwwww」
川 ゚ ー゚)「まぁ……既に◎は打ってあるんだがな」
( ^ω^)「おっおっww
安心して見てるといいおwwww」
川////)「まったく、あそこだけじゃなく…口も立派なんだな……」
( ^ω^)「あ?」
GTの舞台が近づいていても、何の緊張もなかった。
クーの言葉も、身体の硬さを柔らげていた。
.............end
23 :
◆9SFtFBIThE :2009/03/05(木) 20:16:43.15 ID:zgBk82ihO
もうね、鬱だよ鬱。
内容メチャクチャ、樹海行こうか…orz
こんな内容でごめんなさい。
24 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:19:38.62 ID:zgBk82ihO
んじゃ、何かある人はどうぞー
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:19:45.50 ID:2FfHF+N8O
この作品が大好きな俺涙目
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:23:23.86 ID:zgBk82ihO
>>25 今日から俺の嫁な
最近は色々と忙しく、寝る時間さえあまり無くて筆が進まなくて申し訳ないです。
ゆっくり進めますので、長らくお待ち下さい。
27 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/03/05(木) 20:24:40.33 ID:ONMw4HRM0
ブーン文丸新聞で纏めが復活してましたよ
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
いつまでも待ってる