【宮崎あおい】初恋1【小出恵介】

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362名無シネマ@上映中
公開初日、見てきた。よくも当時の自動車をあれだけ集めて撮影したなと
言うのが正直な感想。パンフにもあったが、スポーツカーなどマニアックな
車種を除けば、何十年も前の大衆車はあまり現存してないらしい。この映画は
車やバイクが小道具として非常にうまく出来ている。ノスタルジックヒーロー
の読者だったら喜びそうな映画だったな。車中での場面が多く、すれ違う
車も当時の車が走りまくってるし、旧車マニアからすればいろんな車種を
運転するみすずは羨ましいかも。車やバイクが映画の小道具として生き生き
してる。

実は母が事件当時中学生で東京都日野市に住んでいたが、豊田駅近くのペンキ屋で
犯人がバイクを白バイで仕立てるために白の塗料を買ったらしく、警視庁の
警官や刑事が近隣の母の家にも捜査に訪れたのこと。新宿中央線沿いを
起点とした西東京地区周辺は大規模な警察の捜査が行われたらしい。

原作読んでないのでなんとも言えないが、議員のどら息子とはいえ、学生ふぜいの
小出役のキャラが次々と何台も車を用意したり(黒塗りの高級車からコロナ、
カローラ、ブルーバードのような大衆車まで)、白バイ隊員の制服や装備品
をどっから調達したとか、ろくに勉強もしてないみすずが東大に合格したりと
と妙なとこでリアルティが欠如してるのが印象に残った。

学生運動吹き荒れる昭和時代の描写は臨場感あったと思う。三丁目の夕日
みたいに(この時代よりさらに10年近くも前だけど)ノスタルジックな昭和
ではなく薄汚いションベン臭い腐臭漂う不衛生で退廃的な昭和の繁華街の
雰囲気が出てた。あんな生活空間だったら回顧的な憧れを抱くどころか
あんな時代は二度とゴメンだと思わせたよ。当時の若者の身勝手で独善的
で退廃的な描写も面白かった。今では考えられないサイケなファッションも
時代を反映してる。腕時計を車のルームミラーにひっかける場面があって
帰りに俺もマネして見たけど。すぐにズレ落ちそうになったw。