自虐の詩

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724名無シネマ@上映中
見てきました。観客は30人くらいいましたが、ほとんど誰も笑ってませんでした。誰も泣いていませんでした。もちろん私もです。
試写を観て批判してた人たちの言ってたとおりの映画だと思いました。こんなに失望したのは「だいじょうぶマイフレンド」以来です。

まず、登場人物をきちんと描ききれていません。上っ面をなぞっただけです。もっと掘り下げないと、キャラが生きてこないと思います。
阿部寛のイサオはただ強面なだけでした。あのちょっとトボけただらしなさが足りません。もっとボケかましてほしかったです。
熊本さんの子役は存在感ありましたが、幸江の裏切りシーンがあっさりしてるせいか、「孤高」を感じさてくれません。
そして幸江のお父さん。あのだらしなさは伝わりません。貧乏生活ぶりを描く意味でも、やっぱり借金取りとのやりとりを撮ってほしかった。

設定やストーリーの書き換え部分は、その狙いや意図がわかればまだ許せますが、まるで意味不明でした。
なんで大阪、気仙沼? なんでイサオの長髪姿が? なんで熊本さんが海外から? 組関係のシーンも必要ないように感じました。
そして、すでに指摘されてますが、小ネタがことごとく空回りしてました。(自分はIWGPファンで、堤監督が小ネタをハズすとは思ってもみませんでした)

自分はこのスレで言う原作厨に属するタイプだと思ってます。原作のエッセンスを大切にしてほしいと思ってました。
ただし、映画化するのはすごく難しいとわかってましたから、原作が凌ぐようなシーンが一箇所でもあれば、納得するつもりでした。
残念ながら、そんなシーンはありませんでした。正直、ガッカリしました。さようなら。