阪急阪神、イズミヤを子会社に 関西の地盤固める
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/ma.aspx?g=DGXNASGF3106M_31012014EA2000阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は31日、関西地盤の中堅スーパー、イズミヤを6月1日付で子会社にすると発表した。ファッション衣料などの高級品から値ごろな日用品まで網羅し、関西の消費者を囲い込む。人口減少で国内小売市場が縮む中、4月には消費増税も控える。イオンなど大手グループはシェア拡大に動いており、各地域で合従連衡が加速しそうだ。
H2Oとイズミヤの2013年度の売上高見通しは単純合計で9200億円となり、小売業界の8位に浮上。関西地盤では圧倒的な地位を築く。H2Oの椙岡俊一会長兼最高経営責任者は同日の記者会見で「(関西の人口密集地である)京阪神の世帯の50%を網羅できる」と述べた。
H2Oは今後、株式交換でイズミヤの全株式を取得し、イズミヤは5月28日に上場廃止となる。イズミヤの普通株1株に対し、H2Oの普通株0.63株を割り当てる。
両社は統合後、合計で約700万人のカード会員の有効活用を目指す。大阪府の人口(約886万人)に迫る会員データを分析し、百貨店からスーパーまでグループ全体で1人の顧客の様々なニーズを取り込む考えだ。
イズミヤの総菜・食品加工工場とH2Oの製パン工場の相互活用でコスト削減を進めるほか、両社で販売する商品の共同開発にも取り組む方針。イズミヤが苦戦している衣料品をH2Oが支援することも検討する。