http://www.asahi.com/paper/editorial20050420.html新空港に近い海には、北半球で最大級というアオサンゴ群落など豊かなサンゴ礁の生態系が広がる。
土木工事で地表の赤土が海に流れ出し、サンゴ礁を傷つけるのではないかと心配されていた。
沖縄県は「赤土を含んだ雨水は地中に浸透させるので、海や河川に流れ出さない」と主張した。
しかし、この手法が機能するかどうかを判断するためにはデータが不足している、と環境相は指摘した。
サンゴ礁を傷つけないというなら、それに足る材料を示さねばならない。
環境相の意見は県に多くの注文をつけつつ、「できる限り」という表現も目立った。
生態系が大きく壊されると考えるなら、新空港の建設地を変えることを求めるぐらいの意気込みがほしかった。
とはいえ、調査が不十分として、追加の調査を求めるのは異例のことだ。
「落第点」をつけられた沖縄県は、今度こそ手を抜かないで、環境を守る姿勢を見せてもらいたい。