Tea【喫茶】九州・福岡のカフェ【珈琲】Cafe***3
喫茶店「ばんぢろ」19年ぶり復活 博多の老舗 昭和天皇にもコーヒーを提供 祖父の技術受け継ぐ
西日本新聞 2017年08月28日 12時28分
戦後、まだ珍しかったコーヒーを福博に根付かせ、1998年に閉店した喫茶店「ばんぢろ」が
28日、福岡市博多区の上川端商店街に復活する。
店長は初代オーナーの井野耕八郎さん(故人)の孫、徳安善孝さん(38)。
「祖父の技術を受け継ぎつつ、多種多様の豆や飲み方に合う入れ方を追究したい」と意気込む。
ばんぢろは東区箱崎で49年に創業。61年には佐賀県唐津市を訪れた昭和天皇にもコーヒーを提供し、
西鉄ライオンズの選手や高倉健さんが訪れたこともある。
複数店を展開した時期もあったがチェーン店の影響を受け、2代目の井野和人さん(61)が
中央区天神4丁目の店をたたみ、約半世紀の歴史に幕を下ろした。
生まれも育ちも博多っ子の徳安さんは祖父の店に出入りし、よくレモンスカッシュを飲んだ。
小4の文集で「20年後はうなぎやか、コーヒーきっさ店をやっていると思う」と記した。
ホテルオークラ福岡で働いた14年間も思いは続いた。
決断させたのは、時代の変化だった。90年代以降に定着したチェーン店には太刀打ちできなかったが、
近年はスペシャルティーコーヒー(SC)と称される「質の高いコーヒーを楽しむ」スタイルが登場。
「ばんぢろの技術を生かし、新たな挑戦をしよう」(徳安さん)と腹を決めた。