平成14年度茨城県県立高校一般入試

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1夜鬼
 2002年(平成14年)3月5日(火)、茨城県県立高校の一般入試が
実施されました。私は地元で塾の講師をしている者ですが、簡単な分析を行
いたいと思います。

 全体的な傾向としては、英・数が毎年やさしくなってきているということ
があげられます。数年前、選択問題があったときに比べると、明らかにやさ
しくなり、問題数も減少しています。来年から数学の一部の単元(不等式、
相似と比など)がなくなるため、さらにやさしくなると思われます。

 そして、英・数がやさしくなった結果、国・社・理の方が「難しい」と感
じられるようになりました。ただし、理科は来年から難しい単元(地球と太
陽系、水圧、電流と発熱量など)がなくなるため、来年からはやさしくなる
と思われます。

 国語は、年々難しくなっています。今年は重箱読み・湯桶読みの問題が初
めて出題されるなど、一部で新傾向がみられました。文法でも難しい問題が
出題されてます。また、説明的文章でも難しい設問が目立ちました。国語は、
選択問題がなくなってから、全体の問題数が増加し、時間内に全部解き終わ
らない生徒が目立つようになってきました。数学がやさしくなってきている
のと対照的です。

 社会、理科はともに、かなりやさしい問題とかなり難しい問題を混ぜると
いう傾向が続いています。また、記述問題の量が増えているのも特徴です。

 社会科の難しい問題では、教科書には載ってるけど誰も注目してない、と
いうような用語を狙って出題しています。数年前は悪名高い「タンチョウヅ
ル」の問題が出題されました。公民にひねった問題が出るのも特徴です。今
年出たのは「次の参院選はいつか」というものでした。国際機構の名称を問
うものも難度が増しています。

 理科は中和滴定で少しひねったものが出題されたほか、(今年で最後の)
天球上の太陽の動きを問うもので、やや変わった感じの問題が出題されまし
た。それ以外は、例年通りでした。ただし、難易度が下がったわけではあり
ません。

 両教科とも、作成者は「みたこともない」ような新奇な問題をさりげなく
混ぜたがっているような印象を受けました。
2まちこさん:2002/03/07(木) 03:20 ID:TyxuzdVg [ h138.p456.iij4u.or.jp ]
鉾田高校って偏差値どれくらいなの?
3まちこさん:2002/03/07(木) 04:26 ID:B/w/h3s2 [ eco.speedway.ne.jp ]
私は天体を説明するのが生きがいだったのですが、
来年からなくなってしまい、ひどく残念に思っています。
天体・水圧は暗記ものでしたが、たしかに
わからないまま卒業する生徒が過半数なのは否めません。

社会・理科が記述式になるのは良い傾向とは思います。
普通科に入れる程度の生徒には理解しやすく、
勉強に深みが出るので、いいことずくめ。しかし、
底辺校を目指す生徒には、短期間の暗記では歯が立たなくなり、かわいそうです。
短期的には塾に行かない普通の子は暗記量と練習量に勝る私立中学、
塾出身者に負けてしまう。自分で本読んで勉強してるやつは影響しませんけど、
勉強できない側の一発逆転が今よりさらに厳しくなるのではないでしょうか。

文省の削減措置は、時間短縮と生徒の劣化に併せてのことかもしれませんが、
結果として、出来る生徒と出来ない生徒の差が簡単につきやすくなると思います。
特に記述が増えれば、思考力、国語力に勝る中堅校以上を目指す生徒は勉強しやすくなり、
上位校と下層が乖離するでしょう。

今年の私立高校の合格者の層を見ると、
私立高校同士が中位層を奪い合っているようです。しかしこれでは、
偏差値50以下の県立高校は、学力が空洞化。
本来その高校に入るはずの生徒を私立が単願でくわえ込んだように感じます。

県立高校側としては、国語力(理解力)のある生徒がほしくなったのはわかりますが、
転換期の混乱で、ここ2年くらいは生徒の質があれるかもしれませんね。