亀井vs道重 11th ROUND Fight!!

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1名無し募集中。。。
コソーリ
2名無し募集中。。。:2007/09/26(水) 00:21:02 ID:???0
3名無し募集中。。。:2007/09/26(水) 00:23:33 ID:???0
美貴の視線がゆっくりとあさ美と、小春のほうへ向けられた。
小春は未だ状況を掴めずにいる。
あさ美は、そこに美貴がいるという信じがたい事実になんとか目をむけ、現在の状況を決して冷静とは言いがたい思考でシミュレーションしていた。早くさゆみの元に戻らなければならないという考えは、すでに絶望的と思われた。

「紺野…?」
美貴が呟いた。男たちは美貴とあさ美との間に流れたただならぬ空気に何かを察したらしかった。
「知り合い…ですか?美貴さま」
男の一人が言った。美貴が些か驚いたような顔をしながら答える。
「ああ…でも、なんでこんなところに紺野が…?王宮にいるって聞いたんだけど…」
独り言とも、あさ美に尋ねているようにも聞こえる言葉。しかしあさ美は黙っていた。

「まぁ、いいや。で、隣の子は?」
みなが黙った。小春以外で、小春が何者なのか知っているものはこの場にはいない。当の小春は未だ目を白黒させていた。一度自分は死の危機に瀕し、後から来た人に助けられた。
しかし次に来た人が、いったいこの場においてどういう影響をもたらす人物なのかわかりかねていた。男たちの会話から、なんとなくその仲間であるようには伺えるのだが…
4名無し募集中。。。:2007/09/26(水) 00:24:30 ID:???0
誰も答えないことに美貴は、その少女はどうやら部下達の戯れに巻き込まれただけの存在であると判断した。こんな夜更けにこの街で、しかも刀を持って一人でいるのだからただの一般人というわけでは無いだろうが、それにしても例の亀井絵里では無いだろうと思った。
肩や胸から血を流し、状況がわからず硬直している姿は「最強のアサシン」という肩書きにどうにもそぐわない。
美貴の興味は小春から、またあさ美に戻った。

「それにしても久しぶりだね、紺野。何年ぶり?4年くらい?見ない間に随分逞しくなったじゃん」
美貴は口元に笑みを貼り付け、初めてはっきりとあさ美に向けて言葉を発した。

「どうして貴方が…死んだはずじゃ…」
あさ美は身を硬くしながら、やっとそれだけを言った。

「久しぶりに会う奴はみんなそう言ってくるんだよね。うぜぇ。死んでねーよ、ったく」

「まさか後藤さんがしくじったなんて…」
「ふん。そのまさかだよ」
「……」

5名無し募集中。。。:2007/09/26(水) 00:25:14 ID:???0
あさ美は考えた。この場をやり過ごせるだろうか。いや、それはない。この藤本美貴という人間が自分の知っている通りならば、まず間違いなく自分を見逃すことは無い。
では戦うか。自分に勝てる見込みはあのか。今は自分の刀を持っていない。あるのはナイフとも呼べるような短刀が一振りと傘二本。
昔の自分と美貴の実力には天と地の開きがあった。いや、実際にはそれほどの差は無かったかもしれない。しかし、その纏う禍々しいオーラの前に昔の自分は足が竦んで、何もできなかった。話にならなかったということだ。

「せっかくこんな所で会ったんだし。なぁ、紺野…」
思考の間に美貴は、部下の一人から刀を受け取っていた。やはり、やる気だ。

「命のやり取りして遊ぼうぜ」

6名無し募集中。。。:2007/09/26(水) 00:26:03 ID:???0
その言葉とともに男たちがぱっと三方に散った。あさ美を逃がさないための壁となるためだ。男たちの口元には再びいやな笑みが貼り付けられていた。藤本美貴の殺戮ショーとでも思っているらしい。

あさ美にとって最悪のゲームが始まった。しかし、自分は今ここで死ぬわけにはいかない。さゆみの元に戻らなければならない。こんなところで、藤本美貴なんかに殺されるわけにはいかない。
あさ美は持っていた傘の一本を捨て、残りの一本を両手で握った。といっても刀のようにしっかりとした握りもなく細いため、思うように力は入らない。

二人が距離をとる。美貴の顔には相変わらず不気味な笑みが浮かんでいる。あさ美は内心を悟られないよう普段どおりの無表情。雨がその場にいる6人の体を等しく濡らして流れていく。
7名無しちゃんいい子なのにね:2007/09/26(水) 01:25:14 ID:???0
こっちが終わってないんだけど

亀井vs道重 10th ROUND Fight!!
http://tv11.2ch.net/test/read.cgi/zurui/1132147820/
8名無しちゃんいい子なのにね
え?本物の作者さんですか??スッゴいドキドキしてるんですけど・・・