亀井vs道重 10th ROUND Fight!!
1 :
ねぇ、名乗って:
暫くの間仕事もなく、小春と二人で頭上に花を咲かせていた絵里。その前に梨華が神妙な面持ちで現れたとき絵里は即座に悟った。それはこれまでの仕事のときと同じ、つまりまた、自分に誰かの暗殺の依頼が来たのだ。
小春が聞いている前でも梨華は表情を緩めず話し始めた。
「N宮で活動していた仲間が殺されたわ… 」
小春が少し緊張したのに対して絵里は普段どおり小さく笑っている。
「あそこは通り魔なんていう種類の人間が腐るほどいる場所だけど…。今回やった相手ははっきりしてる。右翼の連中よ」
「へぇ…」
絵里は一応返事はしてみたものの、それが何なのかよくわからなかった。小春はその存在は知っていたが、自分たちとの関わりの中で始めて登場した名前ということもあって、それが何を意味するのかわからなかった。
「同じN宮をシマにしていた連中…。でも不可解なのは、なんで今更あんな連中が私たちに攻撃したのかってこと。力も無いし、報復されるのは目に見えているはずなのに…」
「報復するんですか?」
小春が恐る恐る尋ねる。
「ええ。ただし組織を挙げてはしないわ。王宮の妙な静けさと、今回のことと…無関係とは思うけど不気味だから…」
絵里はそこまで聞いて理解した。もしかしたら王宮とそれが繋がっていて、網を張って待っているかもしれない。それなら危険を冒してまで敵地に乗り込む必要はない。
網にかからずに敵を殲滅すればいい。
「私が?」
「ええ」
「敵はN宮を根城にしている右翼組織。末端ではあるけれど、奴らに二度とこんな気を起こさせない為にも頭を暗殺しなさい。今はあの無法地帯でウチが力を失ったのをいいことに、奴らが我が物顔で仕切ってるらしいけど…」
梨華の顔が憎悪に歪む。小春はその顔を見て微かな戦慄を覚えた。絵里はそういえば、その顔を見るのは久しぶりだなとずれたことを考えていた。
梨華が机を中指の背で小さく叩く。
「潰しなさい」
「…わかりました」
梨華はその返事を確認すると、鞄の中から紙の束を取り出した。
「敵の情報はもう殆ど洗ってあるわ。N宮の西側のビルが敵の本拠。人数は17人、特に名のあるような使い手はいないわ。絵里、あんたなら楽勝ね?N宮はあんたの庭みたいなもんだしね」
「……」
「だから…」
梨華が視線を絵里から外す。その目は隣にいた小春に当てられた。
「今回は小春も一緒に行きなさい」
絵里の目が少しだけ歪んだ。それを見た人はいなかったが。小春は驚きと、妙な期待と不安との混在した顔で「はい」と頷いた。
「いつですか?」
「いつでもいいわ。ただ時間を置くと状況が変わってくるかもしれないから、早めにしなさい。報復に備えて上部組織から応援を呼んでいるかもしれない。そのときは無理をすることはないわ。頭だけ確実に殺りなさい」
「はい…。じゃ、小春」
絵里が小春の方を見る。絵里の表情は普段となんら変わりない。それが小春には奇妙なことに思えた。
「今晩、いくよ?」
「は、はい」
小春に準備をするように促し、部屋を出した後で梨華は絵里に話しかけた。
「絵里…、正直あんた一人の方が仕事がしやすいのは分かっているわ…。でも小春を早く慣れさせたいの。どう、あの子はもう充分使えるでしょう?」
「まぁ、腕は問題ないかなーって思いますけど…なんか」
「経験が無いものね。危なっかしいとは思うわ。だから決して無理をさせないでちょうだい。あんたには負荷になるかもしれないけど…」
「はい…でも、多分小春は大丈夫です」
「根拠は?」
「なんか運が良さそうなんで」
そういって絵里が笑った。梨華は呆れてさっさと帰ってしまった。くれぐれも小春を頼むと念をおして。
一人になった絵里は暫しの間物思いに耽った。
二人で仕事をするというのは、れいなとのタッグを解散していらい数ヶ月ぶりのことだった。その時はれいなの方が先輩であることと、絵里の性格の問題からいつもやりたい放題する絵里をれいなが必死でフォローしていた。
れいなには絵里をフォローしても尚仕事をこなす腕があった。今の小春はれいなと比べると残念ながら遥かに劣るといわざるをえない。
しかしどこか頼もしさも感じられた。れいなは絶対的な実力がありながらいつもどこか儚かった。感傷的になりやすい性格でもあったし、なにより運が悪かった。溝に落ちたことも一度や二度ではない。
そして、自分の手にかかった。
小春はれいなに似ていると思う。だけれど、腕はまだれいなには劣るけれども、何かしられいなに無い強さを感じていた。それが梨華の過剰な期待の元なのかもしれない。はっきりと形の見えるものではない。
いつか心配したように、小春がれいなと同じように自分の手にかかることは、あるいは無いかもしれないと思い始めていた。
小春は強くなる。そのとき自分が小春の手によって殺されることはあるかもしれないが。
複雑な気持ちだった。仲間であったれいなを殺したことが、絵里の中の何かを変えた。れいなは仲間では無くなった。友ではあり続けていても。小春もあるいはそうなるかもしれないと思うと、酷く寂しくなる。
しかし着実に成長を続ける小春を、絵里は見守るしかない。
そこでふと思い出した。さゆみとは初めから「仲間」ではない。さゆみとの繋がりは目に見える形でどこにもありはしない。しかしさゆみとだけは「成り行き」によって命のやり取りが行われるとは到底思えない。それは何故だろう…
少し難しいことを考えた絵里は案の定頭が痛くなって、ふらふらと小春の部屋に入った。
この家には今、絵里と小春しかいない。小春はいつかのように机に座り、絵里が貸したれいなの刀の刀身を一心に見ていた。
「小春。大丈夫?今日」
小春はぱっと顔を挙げ振り返った。
「はい…大丈夫です。ただやっぱり…緊張します。でも大丈夫、亀井さんの足手まといにはなりません…」
以前ここで見た、彼女が始めて人を殺した夜とは随分違っていた。格段に強くなっていた。それでも、手が微かに震えていたのを絵里は見ないふりをした。やはりまだ迷いは棄てきれていないのだろう。それでいいと思った。
「うん。だいじょぶだよ。小春はなんだかんだで強くなったし、それに…私が守るし、さ」
小春は口の中だけで「それじゃあ意味が…」と呟いた。そして絵里の顔を見直す。
絵里のあっけらかんとした笑顔につられ、小春もコリと笑った。それはいつもの、弾けるような笑顔だった。
「ありがとうございます、亀井さん…」
外は曇っている。雨にならないうちにと、二人はN宮へ向かった。
あっちが落ちたらここで
8 :
名無し募集中。。。:2005/11/18(金) 01:28:01 ID:0lABgfEt0
両方落ちた_| ̄| ○
またやりました_| ̄|○
10 :
:2005/11/18(金) 09:24:39 ID:???0
ほ
はいこっちね
12 :
名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 04:25:16 ID:5QLo8sCJ0
みんななぜか保全できない時期が重なるのな_| ̄|○
13 :
名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 22:01:54 ID:l/AYT9kcO
作者このスレの事は知ってるよね?
マジ呆れた・・・
1 :名無し募集中。。。:2005/11/20(日) 19:37:42 0
73 :名無し募集中。。。:2005/11/22(火) 21:07:37 0
二日でdatかよ
作者さん。こっちに書いてくださいね。
読めればどっちでもいいけど問題は作者がここの存在を知っているかだろう
落ちちゃったね
ノノ*^ー^)
亀造とさゆみんのラブロマンスは?
コーナー自体来週で最終回なんだよなあ・・・
21 :
名無し募集中。。。:2005/11/25(金) 20:59:36 ID:LHLEPJCs0
あげようぜ
亀造のコーナー終っちゃった
れいな小春には萌えたが
23 :
名無しちゃんいい子なのにね:2005/11/28(月) 17:31:45 ID:NLVgtyI60
作者ここ知らないだろ
湿り気と、どこか陰惨な空気の漂うそれでいて華やかな街。小春はこの街に一歩足を踏み入れた時からただならない感じを覚えた。辺りはもう夜の蚊帳がおりているが、ネオンサインが煌々としている。
「凄い街ですね…」
小春が思わず呟いたのに絵里は平然と応えた。
「そっかぁ、小春はここ初めてなんだね。王都以外でこんな都会に来たこともないよね」
「はい。夜でも凄く明るくて、なんか…毒々しい」
「んー?まぁ、そうかもねぇ」
この街は血の降る街。数時間後には実際、大量の血が振ることになる。
二人は辺りに注意しながら、目立たないように目的のビルへ向かった。湿気から靄のようなものが現れ、ネオンの光をぼやかす。奇妙な落ち着きがあった。
歩いているうちに、絵里も何かしらの違和感を感じ出した。いつものこの街じゃない…。
この街に渦巻いている憎悪や敵意、そんなものはいつも好き勝手な方向を向いている。連帯と言う言葉がこの街では最も相応しくない。
今絵里は、感覚の中で、妙に街の空気が行儀よく動いているという感じを受けた。それが意味するところはよく分からない。しかし確かな違和感として絵里の中に蟠る。
目的のビルが見える位置まで二人が来た。ビルの周りには特に変わったことはない。路地に入ったところで、人通りは少なく、明るい看板がやけに浮いている。
絵里と小春は暫くそのビルの様子を伺った。時々出入りする人間は普通の人間ではなく、どちらかといえば闇世界の戦闘員といった感じの、人を殺し慣れた目をした連中だった。尤もこの街ではそんな人間は珍しくない。
小春は実質初の仕事が目の前に迫っていることに酷く落ち着かない様子で、肩を揺すったり、足を踏み変えたりしてじっとビルを見ていた。
絵里が落ち着くよう言い聞かせるみたいに小春の肩に手を置く。先輩面でいる自分が妙に照れくさくて絵里が笑う。その笑顔が小春を幾分落ち着かせたが、それでも小春の肩は揺れていた。
小春の肩に手を乗せたまま絵里はじっとビルを見た。どうする、と相談するわけでもなくじっと。よくよく神経を集中させると、五感を通してビルの中の様子が絵里の脳に伝わってくる。
「あぁー…」
思わず出た絵里の言葉に小春が驚いて顔を上げた。
「どうしたんですか?」
「うーん…待ち伏せされてるみたい…」
「え?」
「中に凄く沢山いるや」
絵里が梨華に貰った建物の見取り図を広げる。ターゲットがいるはずの場所は4階だが、そこにいるかどうかということはまだ確認できていない。ただ受け取った情報の中で十中八九いるというのを信じるしかない。
そして恐らくいるだろう。これは絵里の勘だが、1、2、3階にやたらに殺気のある連中が大量にいる。そして4階にはあまりいないが、何名か落ち着き払った、多分ターゲットと側近がいるのだ。
「どうしようかな…」
正面から乗り込むのは少々分が悪い。時間を食ってしまうこともある。なにより先程の違和感の正体が、待ち伏せされていることが分かった時についでに分かった。つまり街中に敵がいる。
小春にも、ぼんやりと事の大きさが分かった。この任務の遂行は意外や難しい。絵里が唇を突き出して無い頭で考えて、中々行動に移せないのも珍しい光景だった。
暫くすると絵里は結論を出した。
空から堪えきれなくなったように、1滴、2滴と雨が落ちてきた。
「とりあえずターゲットの暗殺は小春に任せた」
突然の物言いに驚いて言葉を失う小春。絵里は尚もきにせず言葉を続ける。
「ターゲットは4階にいると思って大丈夫そうだし、見取り図みれば大体わかるよね?隣のビルから乗り移ってけば簡単にいけるよ」
「でも、亀井さんは…?」
「私が先にいくから。入り口から。多分皆私の方に来ると思うから、頃合を見計らって、ね」
ね、と言われてもである。小春は瞬時に絵里の言葉を理解した。つまり絵里が囮になろうということだ。絵里の言葉から、建物の中にはかなりの数の敵がいることは分かっているのだ。
「そんな…亀井さんが殺されちゃいますよ!」
絵里はいつも通りに笑って見せた。
「私は死なないよ」
小春は絵里の評判を聞いたことはあったし、また訓練で手合わせをした時の絵里の常人離れした強さも知っていた。それでも不安だった。絵里は誰よりも強いと信じていても、ときどき突然絵里が消えてしまうような錯覚に陥る。急に絵里が小さく感じるときがあった。
小春はまだ実戦での絵里を見ていない。絵里の本当の冷酷な剣を見ていない。
「いい?小春、私が出来るだけ派手にやるから小春は静かにやるんだよ?石川さんからいろいろ習ってるでしょ?それで、成功したら同じルートを通って直ぐに逃げること。すぐこの街を離れること」
「……」
「あたしも後からいくからさ」
小春の目が不安に揺れる。納得しきれないといった顔をしている。
しかし絵里にとってはそれが一番現実的で、まだ実力が充分でない小春の力を最大限に活かしてこの仕事を成功させる為の最上の策だと思っているから、小春が何を納得出来ないのかイマイチわかってはいない。
自分の身が心配されたことなど、梨華やれいなからも一度もなかった絵里には、小春がそんなことを考えていることなど露ほども分からない。
「大丈夫だって小春。一人でもやれるよ。小春強いもん」
絵里が小春の不安そうな表情を緩めようと小春の頭を撫でる。小春にとっては絵里の言葉は勘違いだが、その手の温みは小春の心配を少し除けてくれる。自分自身のことに不安が無いわけでは決してないのだし。
そして、その言葉を聞いたとき小春は、自分なんかが絵里の身を心配するのは酷くおこがましいことだと感じた。少なくとも自分よりは絵里は遥かに強いのだし。
そう思うと、もう次の言葉は出なかった。
「わかりました。やってみます」
うぉーーきてたーー
作者さん更新おつですぅ
これからはここですね
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
えりりん大丈夫かいな(´・ω・`)
これで落ちる心配なく安心して読めますね。
めでたしめでたし
キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
作者さん乙です!もう読めないかと思ってたから嬉しいよ
えりりん死なないでくれぇ
うををw 待ってたぜ同胞!
なんだか人生に光が差してきたw
ちょwwwきてるw
乙です作者さん感動しますた
遅ればせながら・・・
作者さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
36 :
:2005/11/30(水) 13:49:08 ID:???0
えりりんは次回氏にまつ
ゾンビになったれいなタンが主役になりまつ
作者の友達だが
ヒント:内紛
ビルの中。男達は妙な緊張感と共に居た。亀井絵里が今夜くるとはわからない。亀井絵里がくるとも限らない。しかし来たならば、自分たちが仕留める。それは地下に生きる人間にとって最大の名誉。
それは言うなれば嵐の前の静けさだった。だれもがギラギラしている。それでいて妙に落ち着いている振りをしていた。
一階はひとつの部屋で、極めて広いロビー様になっていた。そこに、男達がわんさかといて、三々五々何かをしている。
二十扉の向こうから雨が降り出した音が聴こえたことは男達を幾分落ち着かせた。それぞれ何かして暇を潰していたが、空調と蛍光灯の唸りがやけに響く室内には雨の音だけでも随分と異質な音だった。
その静寂が一瞬、破られる。
自動ドアになっている内扉が突然開いた。それぞれたむろしていた男達が一斉に視線をよせる。来た、誰もがそう思った。部屋全体に糸を張ったような緊張感が漲る。
しかし視線の先、開いたドアのところには誰もいなかった。
狐につままれたような感覚。しかし本能的に、何か嫌な予感を誰もが覚えた。
座っていた人間はすべて立ち上がった。
入り口付近にいた数人の男が確かめる為、ドアに近づいた。
「どうだ?」
奥の男が声を掛けたその瞬間だった。
入り口のドアに近づいた3人の男の首が同時に飛んだ。
「来たぞーーー!!!!」
怒号と共に部屋の空気は一転した。入り口に向かって雪崩れかかる男達、その視線の先には3人の血を浴びながら不敵に微笑んでいる絵里がいた。
「きやがった!」
「ホンモノだ、間違いねぇ!!」
近くにいた男達から順に、刀やドスを手に絵里に襲い掛かる。しかしまた一瞬で絵里を見失うことになる。
絵里は瞬時に後ろに回りこみ、次の二人の首を順に跳ねた。
そのまま部屋の中に駆け込む。
騒ぎを聞きつけ、奥の階段からは次々と応援が駆けつける。
絵里は男達の突き出す刃を巧みに交わしながら、一人、また一人と人垣をなぎ倒していった。
この広いホールは絵里にとって頗るやりにくい場所だった。
八方を埋め尽くすように敵がいる。それが同時に攻撃をしてくるのだから、いくら絵里にとってその動きが緩慢でもかわすだけで神経を使う。実際になかなか攻撃に転じることが出来ない。
それでも確実に敵を斬ってはいくのだが、絵里が倒すよりも2階から応援に駆けつける速さが勝って敵はどんどん増えていった。
(これは…やりにくいなぁ…)
最初の奇襲で大分斬ったが、それでもその数は十数人に留まっていた。敵はまだまだいる。
自然絵里は数に押され、壁を背にすることになった。
椅子やテーブルは絵里にとって、頭上から相手を圧倒する道具になる。しかし段々足元に死体が増えていくに従って足場は悪くなった。高速で動くだけに足元に注意を払わなければたちまち転んでしまう。
壁の一方に絵里が立ち止まると一瞬部屋の空気も止まった。絵里が侵入して数十秒、やっと男達に状況を理解する猶予が与えられた。
つまり亀井絵里は想像を遥かに超えた力を持っていたことと、とはいっても今現在、自分たちが圧倒的に優位であることを。
絵里の動きが止まったことによって男達は少し距離を置き、周りを十重二十重に囲った。圧倒的優位。しかしまだ絵里に傷の一つも負わしてはいない。
やはりまともにやりあって勝ち目がないことはわかるだけに、その陣形をなかなか崩せずにいた。
「亀井絵里だな…本当に一人で、しかも入り口から入ってくるたぁおめでたい奴だな!」
「お前はここで死ぬんだ、悪く思うなよ!」
絵里は黙って、不気味に笑っていた。その笑みが逆に男達に近づきにくい感じを与えていた。
絵里は自分の不利はもちろん分かっていたが冷静だった。というより絵里は取り乱したことなど経験に無かった。
(うーん…見取り図見て知ってはいたけどなぁ…。こう広いとやりにくいなぁ。一度に沢山相手しなきゃなんないし…)
といって、限られた空間でもあるがゆえ、逃げながら戦うといった戦法も使えない。絵里にとって正に最悪の条件。実際すでに壁際に追い詰められている。
(小春がやるまで時間かせぎたいけど、そんなのんびりやってることも出来ないなぁ…。よし…)
追い込まれたはずの絵里が笑っている、その不気味さにまだ先頭が切り込めずにいた。絵里はその動きを見ながらゆっくりと腕を伸ばすと、自分の後ろにある壁を思い切り拳で殴りつけた。
鈍い音がして壁のコンクリートが砕け壁に穴があく。
その様子は、圧倒的に有利な立場にいる男達にも一様の戦慄を齎した。やはり常人ではない。とてつもないパワー。
その行動が何か危険な香りを放ち、男達を再び掻き立てる合図となった。
一気に絵里に向かってくる。絵里は三方からくる刀を同時に交わしながら足元に散らばったコンクリート片を左手いっぱいに掴み、そのまま男達の中に突っ込んだ。
逆に猛然と向かってこられ狼狽した男の心臓を刀で一突きにすると、そのまま男の体の刺さった刀を振り回し、一瞬の虚を作った。
男達が一瞬絵里を見失ったのと同時に後ろ跳びに壁際の机に飛び乗るとそこから先ほどの破片を一気に上に投げた。
男達が直ぐに絵里の場所に気付き再び向かってきたとき、背後でボンッという音を聞いた。
蛍光灯が、絵里の投げた破片に当たり、破裂したのだ。フィラメントの切れた蛍光灯はビリビリと震えてやがて光を消した。
この部屋には9つの蛍光灯が並んでいたが、そのうち、5つまで、絵里の投げた破片が命中し光を失っていた。とたんに部屋は薄暗くなった。
「てめぇ何しやがった!」
男達がさらに向かってくるのを、自分の足元のテーブルを飛び降りざまに思い切り蹴って叩きつけると、また壁を背にし、そのまま壁を叩き壊して破片を手にした。
猛然と飛んできた机に押し込まれ、また数人の男達が倒れたところで、再び動きが止まった。誰も絵里の行動が理解できなかった。絵里は相変わらず薄っすらと笑っている。
ここまで動き回り、20人以上を倒しておきながら疲れたそぶりすら見えなかった。男達はまた少しの戦慄を覚えた。
部屋は薄暗い。絵里は再びその場から破片を投げた。蛍光灯が音を立てて光を失う。愚鈍な男達にも漸く絵里の意図が分かった。光を放っている蛍光灯は既に3つしかない。
「こいつ、暗くして戦う気だぁ!」
「ふざけんなぁ!!!」
男達が向かってくる。しかし絵里は既に余裕の体だった。死体や、机や壁の破片が飛び散った薄暗い部屋ではすでに男達は自由には動けなかった。絵里は相変わらずの薄笑いで破片を拾い、投げつけた。
すべての蛍光灯が光を失う。明るいのは奥の階段のところだけだ。
「ちくしょう!見えねぇ、誰か!明かりを…ぐぁっ!!!!」
そこはもう戦いの場では無かった。喩えるならば狩場。
暗闇でも目の利く絵里にとって男達は目隠しをされたヒヨコも同然だった。みんな光を求めて階段の方にかけていくが、絵里はそんな男達を一人一人丁寧に斬っていった。
男達の悲鳴ばかりが木霊する、暗い建物の中。階段の付近で次々と男は倒れる。それは見えないことが救いの、地獄絵だった。
暫くすると、音は無くなった。
既に殆どが生き絶え、暗闇の中で戦意を失って震えていた最後の男の首を絵里が叩き斬ると、あたりには空調の呻りと雨音だけが響いた。
「ふぅ…これで半分くらいかなぁ。小春はもうやったかな…」
絵里は特に見返りもせず、階段を駆け上がっていった。
毎度どうも
亀井さん余裕だな
作者さん連日の更新おつなの
えりりんがんばって
亀井つおいな
一方そのころ小春は・・・
つつつよっ!!
絵里つえー
ま、いざとなればオレもこれくらいはやれるけどねw
絵里カッケー!
いつも俄然強めって言ってるだけのことはあるなw
从*・ 。.・)<絵里・・・
紺さゆは
52 :
:2005/12/05(月) 17:41:44 ID:???0
えりりん つおいお えりりん
さゆえりの絡みに期待
そういやあっちのスレってどうなったの?
作者さん頑張れー
>>54 エリックスレのことじゃないかな?
>>53 今やってないよね
復活して欲しいなー
从*・ 。.・)
>>60 でもコーナーとは別な世界ができてたからさ
コーナーなしでもいけると思うんだ
作者タソは今頃どうしてるのかなぁ
ベリコーナーできればいいのにね
从*・ 。.・)
从*・ 。.・)
ここの小説もイイが最近キュンキュンしたくてたまらない
そうねまたキュンキュンしたいな
ここのさゆえりでまたキュンキュンしたい
俺はもう多くを望まない ここさえ続いてくれればそれでいい
作者頑張れ 俺もしがない現世を頑張るから
今日のえりりんは災難続きだったの
ここのえりりんなら瞬札なのに
作者さんそろそろ続き見せてなの
リd*^ー^)
从*・ 。.・)<マッサージ
作者さんは飼育で「ハイカラはくち」書いた人とは違う?
それひそかに俺も思ってたwけど違うかなあ
ハイカラはくちは今まで一番感動した娘。小説かもしれない
そんなのあるのか
どことなくそんな感じがしたんだけど
もしこれ以外にも作者さんが書いてるのがあったら教えて欲しい
飼育ってベリ小説以外にもあるのか
ベリ小説は飼育の中では1割くらいしかないんじゃない?
あとはほとんど娘だと思う
すまぬほいくと勘違いしてた
作者さんまってますよ
待ち
期待
早く書けよ!
落ち着け
気長に待ちます
一階での壮絶な戦いの報はすぐ4階の男の下に届いた。予想通り絵里が現れたことと、予想に反してあっという間に一階が突破されたこと。
男は焦っていた。状況は刻一刻と変わる。報告に来る部下が正確に状況を把握しているわけではない。何故なら絵里の姿を見たものは例外なく殺されているからだ。
「なんだ…亀井って奴は…。本当に人間か…?」
「化け物だと言われてたが、まさにその通りですね…」
「藤本だ。あいつは?来てないのか?早く呼べ!あいつらさえ居れば…」
「わかりました」
「それから街のチンピラどもも集めろ!亀井が、来たんだ」
「御意」
男は側近に命じると、苛々しながら自室の席に座った。雨の音が聞こえる。
自ら仕掛けたことだった。組織を挑発し、絵里を呼び寄せた。これは大きな賭けだ。ここで亀井を討ち取ればすべてを手に入れることが出来る。さもなければ自分は死ぬのだ。
しかしこの賭けは勝てる賭けのはずだった。十重二十重に罠を貼っているし、亀井は本当に一人で現れたのだ。何百人という包囲の只中に。袋の鼠である。
それなのに妙な不安が男の頭に付きまとい、離れない。男は一度頭を掻き毟り、深く椅子に腰掛けて煙草に火をつけた。
「美貴様、来たらしいですよ。亀井が」
連絡を受けた美貴の部下は、椅子の上に深く腰を落としている美貴に告げた。
「ほんとに来たんだ。あんな連中の予想が当たるなんて意外だね」
「どうなさいますか?」
美貴は少し視線を上げた。最強のアサシン。興味はある。手合わせをしてみたいと思うし、その人物の血を見てみたいと思う。
しかし一方でどうも気が進まない。組織の罠によって今亀井は袋の鼠だろう。そんな追い詰められた鼠を出向いていって殺すというのも、なんだか面白くない。
何より、亀井が最強といわれている反政府組織のアサシンであり、自分が藤本美貴である以上、いつでも対峙できるという気がしていた。
「あたしはいいや。雨が降ってるでしょ?」
地下にある美貴のアジトから外の様子はわからない。しかし美貴にはわかった。
「右腕が疼くんだよね」
「そうですか」
男達は美貴の憂いた顔に少しの違和感を感じながら応えた。
「私たちはいきますよ。怨まないでくださいよね、美貴さま。我々で『最強のアサシン』を殺ってしまっても…」
男達は薄ら笑いを浮かべながらぞろぞろとアジトを出ていった。
美貴は男達を横目で見送ったあと小さな溜息を吐いた。
それから暫く何を考えるでもなく、ぼんやりと考えていた。右腕の古傷は空気の湿り気をうけてざわざわと疼いた。
「ここも…N宮もつまんなくなったな…」
そう呟くと、美貴は一人武器も持たずアジトを出て行った。
すっかり夜の蚊帳がおり、雨までがぱらつき出したN宮の町外れにさゆみとあさ美はいた。雨に濡れぬよう、ネオンの煌く店の脇の、軒の下に雨宿りをしていた。
「すみません陛下…もっと早くに宿を探しておくべきでした…。しかし、ここは相変わらず普通の宿がぜんぜんありませんね…」
あさ美が困ったような顔でさゆみに告げた。さゆみは相変わらず泰然とした様子で、しかし何かの予感を感じながら立っていた。
「いいの。だから私はラブホテルでも別にいいって…」
「それはダメです!」
あさ美の様子に小さく笑みを漏らしさゆみは再び黙った。空は暗鬱な靄がかかり雨粒をぽつりぽつりと落としてくる。
「なんだかおかしな感じね…。この街が、この街じゃないみたい。落ち着かないわ」
「陛下も感じましたか…。ええ、確かに不自然な感じがします。何より表通りにも、雨とはいえ人影があまりに少ない…」
二人は再び空を見上げた。
「やはり私が宿を探して参ります。それに傘も無いと陛下がこの場所を動くこともできませんね。買ってきます」
「いいわよ。私はちょっとくらい濡れたって」
「だからダメですってば。陛下はあまり体調も優れないのですから…。すぐに戻ります。ここに居てください」
「紺野…」
さゆみは過保護なあさ美にすこし呆れた息を吐いてから、少し笑った。
「私の刀をお持ち下さい。ここに居れば安全とは思いますが、もしものことがあればお使い下さい」
「わかりました。しかし貴方も気をつけてください。この街では何があっても不思議ではない」
「ありがとうございます。では行って参ります」
あさ美は雨の降る中を駆け出した。さゆみはその背をじっと見つめた後、三度空を見上げた。
ベリヲタだけど好きです
ミキサマミキサマオシオキキボンヌ
待ってましたよ作者さん
ここで ID:???0 にするには E-mail (省略可)をsageにすればいいんです
作者さん更新おつです
他にも作品あるなら見てみたいな
続きがくるのが嬉しすぎて涙が出るわ
やっぱりハイカラはくちの人だったのか あれ大好きだ
小春がんばれ、さゆが心配、美貴様どこへ?
こういうの書いちゃだめなんかな?
更新キテター
とりあえずえりりん誕生日おめ
バースデー更新はないかな?
どっちも読んでた俺w
絵里誕生日おめ!
作者タソ更新乙です
>>99 ありがたく読ませていただきやす
ハイカラはくちが大好き
あとニセモノは泣いてしまった
ごっちんとさゆってちょっとめずらしかったけど、とってもいいですね
ここに感想書いてごめんなさい
シゲタン星人とキャメイ星人の対決を見て思ったんだけど。
死者の数はどれぐらい出たんだろうか、、、。
過去作読む時間がねぇ〜
年明けまで無理だなこりゃ
年越える前にもう少し続きが読みたいです
作者タソお願いです
期待sage
今年の更新はもう無いか
さて最初から読み直すかな
小春は目的のビルの隣、廃屋になっているビルに登っていた。上りながら、小春の脳裏には様々な想念が渦巻いていた。
実質今回の仕事は小春にとっての初仕事だった。しかも絵里とともにする仕事。絶対に、失敗するわけにはいかない。
しかし、まだ一度きりしか人を殺したことのない小春にとって、この任務は重かった。
雨音が響く中、一人淡々と階段を駆け上がる。
小春には今ここで、仕事をすることの意味が見えなかった。自分たちの、王政を打破するという目的にとって、この街で一人の男の命を奪うことにいったいどんな意味があるのか…。
しかしもう後戻りは出来ない。絵里は既に建物に侵入し、敵の渦中に身を投じた。自分がここで躊躇するということは絵里の行動をすべて無駄にするということなのだ。
4階に辿りついた。小春の手は震えていた。自分の命を賭した戦い。後戻りの出来ない、暗殺。今すべき事はそれだけで、他の事を考えてはいけないのだ。
ひどく不条理で、しかし単純だ。小春の中に引き合う葛藤、それは絵里の存在と、自分の信念と、そして恐怖の三つ巴だった。
小春は以前に絵里から貰ったキーホルダーをポケットから取り出し、見つめた。雨音が小春の神経を乱す。ただそれは恐怖を打ち負かすお守りのように小春の心に作用した。
俄かな騒乱の音が聞こえた。絵里の侵入が、全てを推し進め、街全体が動き出していた。
窓から身を乗り出し、目的のビルを窺った。何度も見取り図と照合する。その上でターゲットのいる部屋も絶対の自信を持って確認された。
手は震えていたが頭の中は冷静だった。怖い。しかしせねばならない。絵里の為に―――
小春は刀を一度抜き、絵里に借りたその刀身をじっくりと確かめると、一つ大きく深呼吸をした。
窓から縁を伝い、ターゲットのいる部屋の外まで慎重に、静かに歩を進めた。雨が小春の身をゆっくりと濡らしてゆく。
窓の外からターゲットの姿が確認できる。一人で、苛立たしげに深く椅子に腰掛けていた。小春の心音は次第に高まっていった。
前に人を殺した時の感覚が沸々と蘇ってくる。小春はその感覚を処理するのに必死だった。何か重大なものを欠損したような感覚。それは弱さの証だと思った。
絵里や梨華。小春の知る強い人は、その感覚を乗り越えているのだ。自分にも、一刻も早くその必要がある。以前人を殺した時と、今の自分は違う。梨華、それに絵里からの直々の訓練を受け、強くなっているはずなのだ。
雨音が増し、男が苛立たしげに窓の外を見た。
慎重に――絵里にはそう言われた。しかし、躊躇を乗り越える切欠が必要だった小春にとって、その瞬間しかなかった。
小春は一気に身体で、窓ガラスを破り部屋の中に進入した。
「何だ!!」
男が、瞬間的に身体を起こし、傍らの刀を取った。ガラス片が辺りに散らばる。しかし小春の頭の中は湖面のように冷静だった。
「亀井…ではないな…そうか、もう一人いやがったか…」
さすがに一瞬の動顚をみせた男もすぐに状況を察知した。今小春と男は数メートルの距離を置いて狭い部屋に対峙していた。
派手にガラスの割れる音がしたが、誰も駆けつけてはこない。小春も、男もそのことに気づかなかったが、この建物にいるほかの人間は全て絵里への対処に霧中だった。
「なんだ小娘じゃないか…俺の命をとりにきたのか?冗談が過ぎるな」
男は薄ら笑いを浮かべながら徐々に小春ににじり寄った。絵里でない、しかも見たことも、聞いたこともない幼い暗殺者が現れたことに気を大きくしていた。
こんな相手なら自分一人でも造作もなく蹴散らせると疑わなかった。
小春は相変わらず静かに男を見据えていた。冷静でありながら、神経は張り詰め、集中していた。既に迷いは無かった。目の前の男の命をどう奪うか、そればかりが小春の思考を閉めた。
その圧倒的な殺気を、男は感じ取れなかった。
男が、徐々に間合いをつめ、そこから一足飛びに小春に斬りかかった。小春はそれに応じ、引かず突進した。
小春の頬を男の刃が掠めた。しかし小春の刃は、的確に男の心臓を貫いていた。
あっけないものだった。あれほど躊躇した、人を殺すという行為が、こうも容易く成し遂げられたことが小春を驚かせた。
男の胸から噴出した血が小春の手を染めた。以前はあれほど嫌悪した血飛沫が今は何のことは無い生暖かい液体だった。
氷に晒されたように小春は落ち着いていた。男の生死を確認する余裕すらあった。男は完全に事切れていた。
ふと我に帰る。建物の中ではまだ絵里が暴れているらしいことに気づいた。
『任務は成功した。あとは…無事ここから生きて帰らなきゃ…』
小春は自らが破った窓からまた外に出た。
雨に晒され、身体が冷える。まるで夢を見ているような浮ついた感覚だった。自分の手が血に染まっているということに、リアリティが無かった。
小春はビルを抜け出した。
ふと小春の目に、このビルの入り口が見えた。そこには、街中から集まったならず者が、波のように押し寄せていた。絵里の命を狙って…。
おっときてたぁ
あけおめ
あけおめ更新おつ
えりりん早く逃げて
更新お疲れ様です
今年も楽しませてください
おめ 今年も楽しみに待ってる
っつーか絵里こは頑張れ
あけおめ
更新乙です
今年も楽しませてください
乙
作者様、おいそがしい中更新乙です。
楽しみにしています。
あけましておめでとうございます
今年も作者さん、スレ住人、絵里こはにとって
良い年になりますように
うむ、さゆえりならまだ分かるが
>>119-120 絵里こはの戦闘シーン読んだ後だったからうっかり
実は書き込んだ後、しまったって思ったんだ
スマンかった
さゆえりはもちろん、登場人物全員が幸せな結末になるのを祈ってるよ
作者さんガンバ
,....、⊥,....、
/´/⌒l⌒ヽ`ヽ☆ハヽ
/ / ̄ ̄ ̄ヽ ノノ*^ー^)
│ | ハヽo | | ̄lつつ /l//l/l
[l. |*・ 。.・) |∠ノーn\\__〆〆 ´`\
ヽ._ ̄: ̄ ̄ ̄: ̄ノ匚|JJヽ>ー|--|---‐メ、゚_゚)
/、| ,ゝ__,、__,、:_./、|,ゝ匚ニニニニニコ .〈コ
|‐*‐)─*-)|‐*‐)*-)〉// /`ー、ヽ
ヽ、|_ン ヽ、|_ン ヽ、|_ン 、.|_ン〈/〈/ヽ〉 ヽ〉ヽ〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
俺は思いついたらぴゃっと書いちゃうタイプだから上手いこと言えないけど
とにかく待ってる
久々に読んだ
作者さんガンバ!
待つよ〜
(- 。.-*从
保全
今策を練っているのだろうか…
がんがれ作者タソ
早く書けよ待たせすぎ
絵里が二階に駆け上がると、そこは一階とはまた様の違う造りをしていた。長い廊下と幾つもに仕切られた部屋。3階への階段はこの廊下をぐるりと迂回したところにしかなかった。その道々に男が待ち構えている。
絵里は一足飛びに廊下を駆け抜けた。角のところで二人の男が構えているのが見える。その手には、拳銃があった。
殺し屋の中で拳銃を扱う人間はあまりいない。梨華もそうだが、それは珍しいタイプのアサシン。だからその性能に対処できる人間も少ないのだが絵里は違う。
拳銃を突きつけられると普通なら怯むところ、絵里はその銃口に向かって突進していく。本能的に、尤も効果的と思われる動きをとっていた。突進してこられれば逆に相手が怯み、その精度を下げる。さらにはその弾丸をかわすことも絵里には可能なのだ。
2階の廊下を次々と曲がっていく。敵を薙ぎ倒しながら。思ったより敵はいない。先ほどの1階での戦いに、2階で待機していた連中がどんどん降りていたからだ。絵里は幾分余裕を持って3階への階段まで辿り着いた。
そこでふと、背後からの気配を感じた。下から、入り口の外から新手がどんどんなだれ込んでいる。そして一階を抜け、2階に上がろうとしている。その数は10や20では収まりがきかない。
これが、さっき感じた町中にいた敵に他ならないことは分かった。そして、酷く厄介でもあった。絵里は少し歩を早め、2階にいたすべての敵の息の根が止まっていることを確認すると3階へと駆け上がった。
夜のN宮はいまや異様な熱気に包まれていた。亀井絵里という、いわば幻の存在への欲望が煮えたぎり、誰もが普段以上に冷静さを欠いていた。N宮独特の祭りとでもいえる雰囲気。
小春は慎重に暗殺を行ったビルから離れていった。人々の目が一様にギラギラしていて、見つかれば有無を言わさず攻撃を仕掛けられるような気がした。そしてその考えは間違ってはいなかった。
街のいたるところで小さな集団がたむろし、亀井を殺すための算段を練っていた。
小春がある路地裏でふと一人の男に姿を見られるた。
男は、小春を絵里と勘違いし、たちまち襲ってきた。小春はなんとか返り討ちにし、その場を逃れたが、殆ど身動きが出来なくなってしまった。
街の男の殆どは絵里の姿など見たことはない。彼らにとって「亀井絵里」とは若い女であるということしかない。小春を見れば誰もが絵里と思って疑わないのだ。何故なら亀井絵里以外に、この街でこんな時間、一人でいる少女などいるはずがないのだから。
小春は路地裏の電線の切れた電柱の下に身を潜めるしかなかった。一歩でも動いたなら、街の狂気に取り殺されてしまうというような気さえした。チンピラの一人二人なら小春でも何とか相手はできる。
しかし街中には何百か、何千かの狂った連中が犇いているのだ。
想像以上に生きて戻ることは難しく思えた。しかし自分以上に難しいのは絵里だ。絵里はまだ恐らく建物の中にいる。そして男達もそれを知っているから、まだ街中を洗ったり、燻りだしたりといった積極的な攻勢には出ていない。
絵里はいまや街全体に張り巡らされた蜘蛛の巣に絡め取られているのも同じだった。
小春の胸はキリキリと痛んだ。
建物を出てから必死に駆けてきて気付かなかったが、雨脚は随分強くなっていた。どんどん小春の肌をぬらしていく。その冷たさが自らの無力を誇張しているように思えた。
小春は様々な感情の引き合う頭を必死に落ち着かせ、今どうすべきか考えた。
自分がどうすればこの街から生きて出られるのか、それは一か八か、街の包囲を突破する以外に無いことは明白だった。
その為に、暫し休もうと思った。
ふと、声がした。
「あそこにいるのは亀井絵里かな?」
「さあ?俺も見たことないからしらないよ」
「でもこんなところに一人でいるならそうなんじゃないか?」
小春は、その声がするまで彼らの接近に全く気付かなかった。神経を張っていたはずなのに…。男達はもう数メートルの近くまで来ていた。小春の鼓動が早くなる。
「まあ、どっちでもいいや。若い娘みたいだし」
「ああ、雨なのが残念だな。血飛沫が綺麗に見れないな」
「美貴さまには悪いけど、俺らでいただいちゃいますか」
気がつくと小春は3人の男に囲まれていた。表通りのネオンの照り返りがかすかに男達の顔を照らした。その目は血に飢えた吸血鬼のそれだった。
もうちょっと早く書けるように頑張ります。。。
>>130 しかしこんな時間に凄いタイミングねw
更新キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
作者さん乙〜
>>130にはあと一歩の忍耐力が必要だなw
作者さん更新おつです
>>130 作者の行動を読んだな
乙 これですっきりしてセンターに臨める
ちゃちゃっと頑張ってくるから亀ちゃんも頑張ってくれ
絵里小春大ピンチ
小春ここで覚醒か?
キテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
作者さん待ってたよ
キタ━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━!!!!
がんばってちょ
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
作者さん乙です
おつれす
143 :
ナナシ:2006/01/21(土) 17:08:18 ID:lkfzShkC0
エリックの方は完全に終わっちゃったかな?
ちょwオレすげぇw
絵里は勢い3階に上がっていた。しかしもうこの階には殆ど敵はいなかった。すでに待機していた連中は階下に降り、絵里の刃に掛かっていた。絵里もそれを気配で感じていたが、それでも上に上がっていった。
小春の仕事の成否を確かめるため。それに加え、自分が長くビルの中にいることで、街中にいた敵を自分に引き付けておく意図があった。それはある程度は成功していた。
実際に建物にはどんどんと敵がなだれ込んでいたし、絵里がまだビルの中にいるという情報は街の中にも広まっていた。(もっとも情報の信憑性から、信じていない連中も多かったが)
下からどんどんと上がってくる敵に追いつかれないように、3階にいた幹部クラスの少数の敵を問答無用に切り倒した絵里はそのまま四階に上がった。
4階にはもう敵はいなかった。戦意を失って、身を潜めているらしい気配はあったが、もはや絵里の気にするところではない。絵里はターゲットの部屋に駆け込んだ。
部屋にはこの組織のボスである男が、胸から大量の血を流し、既に冷たくなって倒れていた。窓ガラスは破られ、破片が飛び散りそこから雨が吹き込んでいる。
男の死体を確認すると、絵里は部屋のドアを閉め、殆ど息つく間もないほどに動き続けていたからだを鎮め、大きく息を吐いた。
「小春…意外と派手にやったなぁ…」
絵里は少しだけ笑って、それからまた複雑な気持ちがして口を噤んだ。男の傷口を見れば、一撃で終わったことはわかった。それに殆ど小春のいた形跡も残っていない。時間にすれば一瞬で終わったのだろう。
少し前まではガタガタと震えて、躊躇していた小春が、もう殆ど一人前の仕事をこなしたのだ。やはりその成長は著しいものがある。
少しその場で留まっていた絵里の耳に、階段を駆け上がり、この部屋の直ぐ外まできた連中の足音が聞こえた。何十、何百というその足音は地鳴りのようになって建物を覆っている。
扉が蹴破られるのはあと一瞬の後だろう。その一瞬で絵里は考えた。どうしようか、このまま迫ってくる連中を蹴散らしながら一階から出て行こうか、それとも、小春が抜け出たこの窓から出ようか。
時間稼ぎという意味では押し寄せる敵を蹴散らす方がいい。もう仕事は完了しており、後は小春を逃がせばいいのだからいくらでも時間を稼げばいいのだ。
ところが、自分の体のことを考えたとき、そうも言っていられなかった。既に100人以上は斬っている。自身の体には傷の一つも無いが、さすがに少し疲れてきた。
さらに底も知れない大量の相手と地の利の無い建物の中で戦うというのはあまり得策とはいえない。或いは限界に達することが無いとは言い切れないのだ。
死んではどうしようもない。
絵里は一瞬の黙考の末、窓から逃げることを選んだ。
その瞬間、部屋のドアは蹴破られ、男達がそのまま絵里に突進してきた。絵里は後ろに飛び際に男の首を裂いて、そのまま窓のところに立った。次々に部屋の中に男がなだれ込んでくる。
この連中は今回のターゲットの組織の人間ではない。普段はこの街で管を巻いているただのならず者であり、絵里にとって彼らと戦う理由などどこにもなかった。
男達にしても、既に何故自身達がこれほど血眼になって一人の人間を追い回しているのかは分からなくなっていた。名誉とか武勇とか、そんなものよりも上の、何か本能的な闘争心とでもいえそうなものが男達を駆り立てていた。
そしてそれは人から人へ伝播し、集団心理という異様な容のバケモノになって絵里に襲い掛かっていた。
絵里にとってそれは酷く不思議なものだった。群れる人間の心は絵里には分からなかった。しかし群れる人間達が発揮する恐ろしい力は充分に知っていた。
絵里はそのまま後ろに移動し、窓から身を投げ出した。淵に足をかけ、思い切り踏みきって飛ぶと、道を隔て数米離れた建物の電飾につかまり、そのまま飛び降りた。
一瞬の出来事に唖然とした男達はすぐに我を取り戻した。
「窓から外に逃げやがったぞ!追え!」
「逃がすな!殺せ!」
冷たい雨が一気に絵里の身を冷ましていく。そしてまた直ぐに、雨の中襲い掛かる男達との戦いが始まった。敵意の塊となった男達の巨大な包囲網が絵里に向け、襲い掛かってきた。
更新キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!と思って読んでたら更に更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ちょwセンター終えた俺へのプレゼントだな、さては!アジナマネヲ
明日の学校での自己採点も元気に行ってくるよ
>>149 いや、お前の近況なんて誰も気にしてないから。
ぶっちゃけ、うざいよ。
151 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/01/23(月) 15:07:59 ID:+0/51HN10
キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
早めの更新ありがとうございます作者さん
小春も絵里もドキドキの展開
興奮しすぎてあげてしまった・・・
ごめんなさい
冗談じゃんか
小春ピンチだけど1人のさゆが心配でしょうがないです
作者さん頑張って
hozen
紺野が駈けていってからさゆみは暫く待っていたが、急に辺りの雰囲気がはっきりと変わったことに気がついた。
雨が降り始め、本降りになってきた頃から、それまで妙な沈黙の中にあった街が急に騒ぎ出したのだ。それも物凄い殺気と、何かしら分からない夕轟きを伴って。
さゆみのいる路地には人影は無いが、大通りの方ではなにやらワラワラと、チンピラ風の連中が歩いていた。或いは建物の中から這い出し、何か探すように辺りを見渡しながら歩く姿が見えた。
この街で何かが起きているのだ。それはさゆみにも分かった。明らかに普段とは様相を異にしている。平素から尋常ではないこの街が、さらに尋常でない事態をむかえている。
さゆみはその場でじっと待っていた。この街で起こっていることを見届けたい思いがあったが、紺野が戻るまでは動くわけにはいかない。軒の淵からはぽつぽつとリズミカルに雨粒が落ちる。
さゆみは頭の中だけをフルに動かして、現在の状況の推理を試みた。しかし未だ何も聴かず、何も見てない状態ではどんなに頭を捻ろうとも何も分からなかった。ただ不気味な感覚があるばかりだ。
と、さゆみのいる路地に数人の男が入ってきた。さゆみの姿を見つけ、雨に体を濡らしながら殺気だって近付いてくる。
(調度いいわ。彼らにいったい何が起こっているのか訪ねよう…)
さゆみにも男たちの放つ殺気は分かっていた。それが自分に向けられていることも。しかし、それは自分の正体がバレてのことでは無いらしかった。
小春と刀を交えた男たちの内の一人は、この少女が亀井絵里ではないことを確信していた。その剣はそこそこに鍛えられてはいるが自分よりも大分劣っていたからだ。そしてそれは3人の男が3人とも感じていた。
もはや亀井絵里が相手の命懸けのゲームではなく、普段どおりの嬲り殺しのゲームだ。二人が小春を逃げないように左右を囲い、一人が小春と戦う。3人の顔には余裕の笑みがあった。
小春が渾身を込めて放った一閃が簡単に男に払われると、間髪を入れずに男の刀が飛び込んでくる。男の突きはせいいっぱいに交わそうとした小春のわき腹を掠めた。さらにそこから、斜め上に薙ぐように刀が出される。
これも小春は避けきれなかった。肩口から胸にかけてに激痛が走る。
雨と暗闇に紛れて、じわりと小春の服に血が滲んでいった。男は、その気になればもっと早くに小春を殺せるところを、いたぶって楽しんでいた。
小春は痛みに集中力の途切れそうになるのを必死で堪え、荒い息を吐きながら男の攻撃を避け続けた。
小春にも自分と相手の実力差ははっきりと分かった。しかも相手は3人。何時殺されてもおかしくない状況だ。しかし今まだ生きている以上、諦める気持ちにはなれなかった。
ここで死んでしまっては全てが終わってしまう。それこそ絵里が自分のために囮になってくれたことまでが全て無駄になってしまうのだ。
小春は考えた。どうしたら生きて帰れるのか。その間にも男は次々に、笑いながら刃を繰り出してくる。それを刀で受けるたびに考えを中断しながら、とにかく考えた。
何とか隙を見て逃げ出さなければならない。しかし通路の左右を男に塞がれていてはそれはかなり難しい。油断しているらしいことは見て取れるけれども、それでも小春が妙な動きをすれば直ぐに対応するだろう。彼らは実戦の場数が小春とはまるで違う。
「おおい、いつまで嬲ってるんだ?そろそろ終わらせて『本物』の亀井絵里を探しにいこうぜ」
脇で男が笑いながら言う。それを受けて戦っていた男が少し距離をとった。
「そうだな、そろそろ終わらせようか。子供の割には惜しい腕を持ってたなお嬢ちゃん。ちょっと楽しかったよ」
男の口の端に残酷な笑みが浮かんだ。遠くのネオンの光が、雨と刀にこびり付いた血とに照り返って妖しい光彩を放っていた。
既に小春は、出血と疲労とで身体が思うように動かなくなっていた。さらには雨で視界も覚束ない上に体温をどんどん奪われる。しかし意識だけははっきりとしていた。
相手が次の一撃で思い切り踏み込んでくることは分かっていた。南無三、その一瞬のカウンターに賭けるしかないと考えた。
まだ敵は二人いて、この相手をもし倒せたとしても今度は二人を同時に相手することになる。それは分かっていた。それでもまずは目の前の相手をなんとしてでも倒さなければいけない。
自分が生き残る確立は針の穴ほどに小さい。それでもどうしたわけか、悲観的な感情は沸いてこなかった。それが小春には不思議でもあり、頼もしく思えた。
(亀井さん…絶対生きて帰りますから…)
小春は頭の中でそう念じ続けた。死の淵に立たされているという感覚は不思議なほど無かった。ただ次の反撃の成功を信じて、身体を緊張させ、相手の出足を待っていた。
時間がスローモーションのようにゆっくりと感じられた。その間、小春は自分の心音や雨音を一つ一つ数えていた。何度も何度も、次の瞬間をシュミレーションしながら。
雨音が100数十、心音が8回ほど聞こえたとき、思いもしなかった事態が起こった。男が自分に襲い掛からなかったばかりか、他所を向いたのだ。しかし予想とあまりに違う事態に小春は対応できず、逆に身体が弛緩してしまった。
それからやっと頭が事態を捉え出した。とはいえ、何が起こっているのかが小春の頭に理解されるには到底及ばなかったが。
小春から見て左側の道を塞いでいた男が凄い勢いで壁に叩きつけられた。
男は声も出せず気を失ったらしかった。
「何だ貴様…」
残る二人の男達が、もはや小春の存在を忘れてしまったようにそちらに目をやり呟いた。つられて小春もそちらを見た。暗がりでよくは分からなかったが、人が立っていた。その人が、男をやったのだ。
小春はただ目を白黒させて、そちらを見守っていた。
「三人で囲って嬲るというのが、非常に不愉快です」
男達そして小春の視線の先には、傘を二本手に提げた紺野が立っていた。
ここ連投規制あったんだね
飼育とは違うからね
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
朝の貴重な時間を使って読んじまったぜ
更新おつです
コンコンかっこいー
でもさゆピーンチ!!早く逃げなきゃ
毎回毎回次がどうなるのか考えさせられて楽しいよ
退屈させてくれない作品だな
さゆレイプ(屮゚Д゚)屮カモォォォン
実はさゆが最強だったりして
从*・ 。.・)<蝶のように舞い、蜂のようにさすの
おー知らぬ間にいっぱい更新きてる
从*・ 。.・)<絵里、今日私の顔に俵をぶつけた奴を始末して欲しいの
リd*^ー^)<さゆ……わかったからそんなに怒らないで
_, ._
从*・ 。.・)<私の可愛い顔を狙うなんて絶対、絶対許せないの
ノノ*^ー^)<わかったから落ち着いて、いつもの可愛いさゆに戻ってよ
从*・ 。.・)<…エヘヘ…
ノノ*^ー^)<よかった、うへへへへ〜
小ネタ乙
ハロモニ見て思いついた
やっぱ邪魔だったかな?
いいと思います
小ネタ思いついたらまた書こうかな
もち作者さんの邪魔にならない程度にね
確かに小説以外のネタは邪魔だ罠。
鳩に来たらなんかみんな辛口だな
前は保全命だったからネタでも許容してたんじゃない???
,....、⊥,....、
/´/⌒l⌒ヽ`ヽ☆ハヽ
/ / ̄ ̄ ̄ヽ ノノ*^ー^)
│ | ハヽo | | ̄lつつ /l//l/l
[l. |*・ 。.・) |∠ノーn\\__〆〆 ´`\
ヽ._ ̄: ̄ ̄ ̄: ̄ノ匚|JJヽ>ー|--|---‐メ、゚_゚)
/、| ,ゝ__,、__,、:_./、|,ゝ匚ニニニニニコ .〈コ
|‐*‐)─*-)|‐*‐)*-)〉// /`ー、ヽ
ヽ、|_ン ヽ、|_ン ヽ、|_ン 、.|_ン〈/〈/ヽ〉 ヽ〉ヽ〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノノ*^ー^)
あさ美はこの場に足を止めたことを早くも後悔していた。街を駆けているうちにこの街を今現在覆っている不穏なモノの全容をおぼろげながら掴んだあさ美には、一刻も早くさゆみの元に戻らねばならないという意思があった。
既にあさ美自身にも何人かの暴徒が襲い掛かってきたということがある。万が一に備え自分の刀を持たせてあるさゆみの身に何かあるということは無いだろうが、それでも急ぐ理由があった。
どうやらこの街に亀井絵里がいるらしいことが、その最大の理由だった。さゆみと亀井がもし間違えて鉢合わせでもすれば…。その先のことはあさ美の想像の範囲ではなかった。
それでも、なんとしてもその事態を阻止しなければならない。そして一刻も早く、さゆみを連れてこの街を離れなければならないと感じていた。
そもそもあさ美の眼前に広がっている光景はこの街ではそう珍しくもない、ありがちなものだった。純粋に暴力が支配するこの街では、ただ一人そこにいるというだけでそれが小春の罪。
それに小春も一応の武装をしているらしかったし、その世界に少なからず関わった人間であることは簡単に分かった。
それでも歩を止めてしまったのは、先に述べた不愉快な感情と共に、あまりにも年端のいかない小春の姿にあった。一見してまだ子供としか言いようのない小春が、こうしてここで生死の狭間に立っていることはあまりにも不相応の光景だった。
そしてその姿が、年齢以上の巨大な重責を抱え苦悶しているさゆみの姿にだぶってしまったのだ。
(陛下、あと3分のうちに戻ります。どうかじっとしていて下さい…)
「おおい、見たところお前も若い娘さんらしいが、お前が『亀井絵里』かい?」
男がのらりくらりとした口調であさ美に話しかけた。仲間が一人倒されたことに殆ど動揺を見せないその口ぶりは小春には不気味に思えた。
しかしそれ以上に男の言葉に驚いた。
(亀井さん…?まさか…)
「ぜんぜん違います。それと急いでるんで、取り急ぎその子を解放して大人しく帰りませんか?」
紺野の次の言葉は小春の考えを直ぐに打ち払った。しかしまだ状況をいまいち把握しきれずにいた。その人が何者で、いったいなぜ自分の命は永らえたのか…。
「変なことを言う奴だな。とりあえず、お前も一緒に殺されたいってことでいいのか?」
あさ美の言葉は、別に言葉で示談をつけようと目論むものではなかった。この街に「話せば分かる」人間などいないことは知っている。
だから相手を炊きつけ、さっさと始末するために挑発したに過ぎない。そしてその目論見の通り、二人の男は矛先をはっきりとあさ美の方に向けてきた。
小春は、その隙に逃げ出すことができたはずだが、それが出来なかった。状況に理解が追いつかず、ただ見守るしか出来なかった。
近くにいる、今まで小春と交戦していた男があさ美ににじり寄った。その間奥の男が小春の動向を注意深く見守っている。
あさ美は武器らしいものを持っていない。ただ腕にぶらぶらと傘を揺らしているばかりだ。最初の男がどうやって倒されたのか誰も見ていなかったのが、男達には多少不気味ではあった。
しかし不意に急所を殴打したのだろうと推察した。
「どうも丸腰らしいな。しかし悪いがこちらも随分気分を害したんでね。殺すよ」
そういうと男は刀を構え、あさ美に向けて更に一歩踏み出した。そのとき最初に倒された男も漸く目を覚ました。
雨脚はより強まっている。男達もあさ美も小春もしとど雨に濡れて雫を滴らせていた。
男があさ美に飛び掛った。それがあさ美にはよく見えていた。あさ美の心臓を目掛けて水平に突き出した刀で貫こうとしている。一切の手加減なく殺そうとしているらしかったが、あさ美にとっては緩慢な動きだった。
一瞬で終わらせるつもりだった。刀を左手で捌き、持っている傘の金属の先を相手の頚動脈に突き刺す。それで終わるはずだった。雨で視界の悪い中でもあさ美には造作もないことに思われた。
しかし、思った通りには運ばなかった。男の刀があさ美に届く刹那、何か別の、言い知れない不気味な気配を感じ、思わず飛び退いてしまったのだ。
後で分かったことだが、それはこの男達の物では無かった。
飛び退いたあさ美を更に追い詰めようと踏み込んだ男の足を、これまでこの場には無かった意想外の声が止めた。
「あれ、あんたたち」
その姿が路地に入ってきたとき、男達は一度飛び退き、それから一斉にそちらを向いた。雨と闇と、その人物がさしている傘の為にあさ美にはそれが誰か分からなかった。しかしその声にはどこか聞き覚えがある。
その人物が傘の淵を上げ、そこに繰り広げられている光景を一通り見渡してから呟いた。
「何やってんの、こんなとこで」
そのときあさ美にも、はっきりとそれが誰なのか分かった。それと共に、その現実が俄かには信じられなくて、我が目を疑った。
「まさか…藤本美貴…?」
ウホッ更新北ーーーーーーーーーー
うわー彼女はこっちに来ちゃう訳ね どうなるか今から楽しみだw
狂犬キタコレ
乙です
それぞれ目的の違う三人が鉢合わせですか
どうなるんだろワクテカ
更新乙です
紺ちゃんどうすんの?
さゆも心配
そろそろ陵辱タイム希望
主人公を徹底的に追い込む。小説の定石ですね。いい感じです。
さて、陵辱を期待しちゃってよいのかな?
从*・ 。.・)<蝶のように舞い、蜂のようにさすの
193 :
名無し募集中。。。:2006/02/13(月) 18:18:59 ID:c1lM95Cs0
ほ
い
195 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/02/15(水) 16:34:34 ID:FBlqp8Ox0
く
え
197 :
:2006/02/16(木) 08:44:54 ID:???0
が
き
そろそろ頼む ・人・
またーり待ちましょう
201 :
:2006/02/20(月) 21:43:34 ID:???0
未完の名作になりませんように・・・
まだかい?
まだ?
もう待てないの
またーり
ノノ*^ー^)
まだですかね?
ほ
ノノ*^ー^)
210 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/03/04(土) 03:02:50 ID:bxbAuXqY0
ノノ*^ー^)
そろそろプリーズ
从*・ 。.・)
213 :
名無し募集中。。。:2006/03/06(月) 00:29:52 ID:KXehFOno0
雨の中を傘もささずにさゆみに近付いてきた男は三人。
太った男と、異様に身体の大きな男、それに顔中を髭で覆った男。その三人が、身体を覆う皮の服を雨でぬらぬらと光らせて、殺気と妙な軽さを伴ってにじりよってくる。
さゆみは直ぐに男達に対して、昼間絡んできた男達と違わない印象を覚えた。それだけにその異様な殺気が奇妙だった。
男達が顔に薄ら笑いを浮かべ、さゆみの方にぶらぶらと向かってくる間、さゆみは出来るだけ自分を落ち着ける努力をした。こんな場合にとるべき行動を様々にシュミレートしながら待った。
「いよぉ、こりゃあ上玉じゃねぇか」
「不運な子だなぁ、こんな日にこんなとこに一人でいるなんてよぉ」
男達はネオンの光に微かに照りかえった美しいさゆみの顔と、雨に濡れないように庇の下でじっとしている様子、それにそのいでたちを見てすぐに彼女が「亀井絵里」でないと判断したらしかった。
それで男達の顔はいっそう厭らしい粘ついた笑みに埋もれた。
男達は囲うようにしてさゆみの周りに立った。さゆみは暫くの間表情を変えず男達を見ていた。一人が声をかけようと口元を震わした瞬間にさゆみが先に口を開いた。
「少し尋ねたいことがあるんですが、いったい今日何があったんですか?」
そこまで休まずさゆみが言うと、男達は意想外の言葉に少し抜けたような表情になった。しかしまた直ぐに元の粘ついた笑顔に戻る。
「さぁなぁ。そんなことより、今から俺らと遊ばないか…?お前みたいな可愛い子ちゃんなら悪いようにはしないぜ?」
214 :
名無し募集中。。。:2006/03/06(月) 00:34:00 ID:KXehFOno0
さゆみはその返答に密かに溜息を吐いた。
「少しぐらいなら遊んでもいいの。その代わりに教えて下さい。いったい皆何をそう殺気だって、探し歩いてるのか」
さゆみの返答に幾分気をよくしたらしい男達は嬌声を上げて一歩さゆみに近付いた。真ん中の大男が口を開く。
「ああ、なんだか今日この街で亀井っていう殺し屋が暴れてるらしくってな、みんなそいつを殺ってやろうってうろうろしてんだよ。でもまぁ、そんなことはどうでもいいや。さ、遊ぼうぜ子猫ちゃん」
その言葉を聞いたさゆみの頭の中は一瞬、真白になった。
続いて洪水のように、意識が奔流しだすのを感じた。
(亀井…絵里?絵里がこの街にきてる?この街で暴れている…?仕事をしている。今、この街で。どうして…?違和感の正体はコレなの?絵里が戦っている?みんな?街中の人間と、絵里が戦っているの?
渦巻いている殺気が全て絵里に向いている…。絵里…?絵里、絵里…会いたい。会いたい。私は何故ここに…?そう、紺野は…どう…)
215 :
名無し募集中。。。:2006/03/06(月) 00:35:35 ID:KXehFOno0
ぐるぐると廻り出す思考の中に、何一つまともといえる考えは無かった。ただ絵里の名前を聞いた瞬間、何かの箍が外れたかのようにさゆみは冷静さを失った。何もわからない。
ただその無茶苦茶な思考が、一つの方向に纏まりを見せるのにさしたる時間はかからなかった。
さゆみはただ思った。(ここにいてはいけない…)(絵里が危ない)(絵里に、会いたい)
男達は様子の変わったさゆみをさして気にも留めずさらに一歩にじり寄った。
「さあ、教えたぜ。約束どおり遊んでくれるんだろうな」
そう言って伸ばされた大男の手をさゆみが掴んだ。
「ええ…でも大事な用を思い出したから、ちょっとだけね…」
言うが早いか引き込まれた大男は弧を描いてそのままさゆみの後方の建物の壁に叩きつけられ気を失ってしまった。
一瞬の出来事に何がおこったかも理解出来ずに目を白黒させている太った男、それに髭の男に、さゆみは虚ろな目で言葉をかけた。
「喧嘩ごっこが好きでしょう?3秒だけ遊んであげる」
216 :
名無し募集中。。。:2006/03/06(月) 00:37:09 ID:KXehFOno0
まだ事態を飲み込めない太った男の足もとにさゆみが沈みこんだかと思うと、流れるような動作で足を回し男の足を刈り取った。
やっと状況の飲み込めたらしい髭の男がさゆみに掴みかかろうと向かってくるところが、既にさゆみの姿は視界にはなかった。沈みこんだ姿勢から男の頭の位置まで一気に伸び上がったさゆみの足が、その首を刈らんばかりに蹴りこまれ、男は物言う暇もなく倒れた。
唯一意識のある太った男が自らの折れた足を庇いながら悲鳴とともに見上げたときには、既にさゆみは雨の中を駆け出し、その背中は小さくなっていた。
(絵里…私はどうしようとしてるんだろう。絵里に会えるかどうかも分からない。それに、会ってどうするの…?)
走りながら、少し冷静になった頭でさゆみは考えた。それでも、闇雲に、雨に濡れるのも気にせずに走っている自分の足を止める術が分からなかった。
このまま路地を出れば、殺気立った連中の目に自分を晒すことになる。もっとややこしい事態が待っているであろうことは当然察せられる。それでも…。
(紺野…ごめんなさい。待っていられなくて…。今だけ…。今は自分を止める術が無いの…。刀はやっぱり私には必要ないし、きっと返すから…)
217 :
名無し募集中。。。:2006/03/06(月) 11:52:21 ID:h/6l00Zv0
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
むっちゃ乙 さゆえりにはどんな未来が待っているんだろう…
作者さんおつおつ
作者乙
さ、さゆが怖い
キテタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
从*・ 。.・)<か、かっこいいの
更新遅すぎ
前の内容忘れたぞ
携帯(笑)
さゆよかったぁ
作者さん次回もよろしく
さゆつえええぇぇぇぇぇぇぇぇのかよ!
紺野と会う前は一人で旅してた
さゆまで強いと一気にうそ臭くなるな。
从*・ 。.・)<蝶のように舞い、蜂のようにさすの
作者さん最高です
これからも頑張ってください
更新おつれす
なんかつまんなくなったな
更新遅いしそろそろ見限りますわ
知性溢れるレスだな
,....、⊥,....、
/´/⌒l⌒ヽ`ヽ☆ハヽ
/ / ̄ ̄ ̄ヽ ノノ*^ー^)
│ | ハヽo | | ̄lつつ /l//l/l
[l. |*・ 。.・) |∠ノーn\\__〆〆 ´`\
ヽ._ ̄: ̄ ̄ ̄: ̄ノ匚|JJヽ>ー|--|---‐メ、゚_゚)
/、| ,ゝ__,、__,、:_./、|,ゝ匚ニニニニニコ .〈コ
|‐*‐)─*-)|‐*‐)*-)〉// /`ー、ヽ
ヽ、|_ン ヽ、|_ン ヽ、|_ン 、.|_ン〈/〈/ヽ〉 ヽ〉ヽ〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
キテター
さゆつえぇぇぇぇええ
作者さん乙です
作者さん更新がんばです
保
237 :
:2006/03/19(日) 14:44:25 ID:???0
れいなは双子ですた
从*・ 。.・)<保全なの
作者さん更新待ってます
これから何日か保全できなくなる保
从*・ 。.・)<ほ
そろそろ続きが読みたいな
作者さんマターリ待ってますよ
鳩じゃだめですか?
作者さん頑張ってください
ジャッジマスター保全!
ほ・ぜ・ん
246 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/03/30(木) 10:03:54 ID:mFhrwEEDO
とっとととかけばーか
いつまで待たせんだよ!
,....、⊥,....、
/´/⌒l⌒ヽ`ヽ☆ハヽ
/ / ̄ ̄ ̄ヽ ノノ*^ー^)
│ | ハヽo | | ̄lつつ /l//l/l
[l. |*・ 。.・) |∠ノーn\\__〆〆 ´`\
ヽ._ ̄: ̄ ̄ ̄: ̄ノ匚|JJヽ>ー|--|---‐メ、゚_゚)
/、| ,ゝ__,、__,、:_./、|,ゝ匚ニニニニニコ .〈コ
|‐*‐)─*-)|‐*‐)*-)〉// /`ー、ヽ
ヽ、|_ン ヽ、|_ン ヽ、|_ン 、.|_ン〈/〈/ヽ〉 ヽ〉ヽ〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
携帯(笑)
3月中に続きを書けとひろゆきが言っております
从*・ 。.・)<ほ
251 :
:2006/04/04(火) 11:24:23 ID:???0
待っちゃう
ノノ*^ー^) <ずっと待っちゃいますよ?
254 :
:2006/04/08(土) 10:19:02 ID:???0
从*・ 。.・)<未完の名作になるのは嫌なの・・・
ほ
私待つわ
4月も後半やよー
続きマダーチンチン
大好きだから待つ。保!!
从*・ 。.・)<頑張って
262 :
名無し募集中。。。:2006/04/21(金) 07:40:59 ID:lXQMKxLGO
いい加減書けばか
自信なくしちゃったかな
ノノ*;_;) 作者さんもうこのスレ見てないのかな・・。
風呂敷を広げすぎちゃったか・身に何か不幸があったか どちらかかな
1ヶ月入院してるのか
早く回復することを祈る
ほ
まだ松!
269 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/04/27(木) 21:20:00 ID:upbjAzMN0
はやくよろ〜。
エリックみたいに未完結は・・・。
待ってるよ
5月も待つ
272 :
:2006/05/01(月) 20:15:20 ID:???O
有志よ、続きを。
作者さんもう5月やでー
書かないまでも生きてるかどうか教えてくれー
从*・ 。.・)<ほ
,....、⊥,....、
/´/⌒l⌒ヽ`ヽ☆ハヽ
/ / ̄ ̄ ̄ヽ ノノ*^ー^)
│ | ハヽo | | ̄lつつ /l//l/l
[l. |*・ 。.・) |∠ノーn\\__〆〆 ´`\
ヽ._ ̄: ̄ ̄ ̄: ̄ノ匚|JJヽ>ー|--|---‐メ、゚_゚)
/、| ,ゝ__,、__,、:_./、|,ゝ匚ニニニニニコ .〈コ
|‐*‐)─*-)|‐*‐)*-)〉// /`ー、ヽ
ヽ、|_ン ヽ、|_ン ヽ、|_ン 、.|_ン〈/〈/ヽ〉 ヽ〉ヽ〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
久しぶりに読んで追いつけたと思ったら作者さん来ない(´・ω・`)
待ちますよ
まってる
マターリ
作者の消息キボン
待つよ
282 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/05/20(土) 17:52:23 ID:cwZRQ6WR0
わたしま〜つ〜わ
待ってる
284 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/05/24(水) 19:15:58 ID:prWN7K50O
書かないんなら書かないって一言言えよクソ作者
頑張って〜
まだれすか?
まだれすね
待ってる
がんがれ
今日で前回更新から3ヶ月(´・ω・`)
待ちたい
292 :
:2006/06/10(土) 15:34:35 ID:???0
もうだめれすか?
まだがんばるのれす
信じてる
生存報告だけでもお願いします
もうだめれすね
だめじゃない
そう信じたい
「さゆ・・・」
「なんて顔してるの。絵里らしくないわよ・・・」
「私はいつもこんなだよ」
「そうだね、そうだよね・・・」
「私はずっと、ずっと、あの時から愛してたよ!」
「誰を・・・」
「ばか!」
「ふ・・ぅ・・ぅん・・・」
「しゃきっとしろ!王女だろ!」
「泣・・・泣いてるの・・・」
「ばか!」
「ま・・・また、ばかっていった・・・」
「ばかっ!」
298 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/06/14(水) 12:23:29 ID:eJy+OOLwO
オレらで続き書いちゃうか!
作者さん返事だけでも聞かせて
300 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/06/17(土) 03:26:14 ID:GTo1HVE10
放棄age
待ち続けてもう3ヶ月もたつんだな・・
一応保全
がんばれー
待ってる
まとめサイト消えちゃった?
だね、でも気長に待ってみる
まとめが消えたか・・
でも待つぞ
まとめ作ったもんだけどまだ消えてないぞ
メンテか何かあったんじゃないかな
作者さん続き頼む!
ノノ*´ー`)
保全します
从*・ 。.・)
ノノ*^ー^)
まだ待つ
オレは気が長い
待ち
317 :
名無し募集中。。。:2006/07/17(月) 06:59:53 ID:v3MLnvlQO
辻豆さんがやめるならもうここが最後の砦
318 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/07/18(火) 03:50:36 ID:MUzHHnRC0
亀ちゃんと重さんは立派に俺のオナリストに入っています。
まだまだ
保
続き読みたいよう
保
頑張って!
ノノ*´ー`)
325 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/08/11(金) 04:31:51 ID:L67l+hbVO
辞めるなら辞めるで一言読者達に今までのお礼くらい言ったらどうなの?作者
スレ立てやらサイトまで作ってもらってこんなに応援してくれた読者達にこんな終わり方はないだろ
きっとまだ終わってないのさ
待つことがもう半分ネタになってる俺がいる
328 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/08/18(金) 11:07:08 ID:xNb6wm/xO
ほんと書いてよ!!!氏ね!!!
保全してみたり
まだまだ
一応ね
あややとかミキティとか出てきた頃から 登場人物多すぎて完結が危ないとは
感じていたけれど… この話好きなんで少しずつでも読ませてください
作者死んだか?
まだお別れしたくないんだ
まだ松
まだまだ
337 :
イケメン ◆IKEMENyusE :2006/09/12(火) 06:03:38 ID:S7LRe9rPO
もう無理だと思ってるけど週に1回は見に来てしまう
338 :
名無し募集中。。。:2006/09/12(火) 06:31:32 ID:Q+D6Q8BfO
↓イタチ
339 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/09/13(水) 22:38:11 ID:SLRjJA430
ノノ*^ー^)
ノノ*´ー`)
从*・ 。.・)
待ってる
望み薄
そろそろほ
ノノ*´ー`)
346 :
:2006/10/05(木) 15:19:33 ID:???0
ロードローラーだっ!!
ここで続きかかれても覚えてねーな1回読み返すか
ho
ノノ*´ー`)
まだまだ
頑張って!
じっとただ待つ
ノノ*´ー`)
松
まだまだ
从*・ 。.・)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)?
誰か保全してくれ
ノノ*´ー`)
ノノ*^-^)
ノノ*´ー`)
年内再開を目指します
!!!本物なら俄然楽しみですよ?
( ・e・)
まじでつか!!!
ノノ*´ー`)
368 :
名無しちゃんいい子なのにね:2006/12/06(水) 07:55:36 ID:8ObqTHDY0
ま、まじなのか・・!?
9ヶ月程待ってます いっそのこと俺が続きを書こうかと思ったほどこの世界観が好きなので未完はやめてください( ;Д;) 最近新作とかも書かれてないんですか?御返事待ってます
ノノ*゚∀゚)
ノノ*´ー`)
ノノ*^ー^)
もう駄目だな
保全しても意味ないよ
一応するけど
我ながら長くて話進んでないな…
読み返すだけでもしんど…
ノノ*´ー`)
ノノ*゚∀゚)
頑張ってくれ
ノノ*´D`)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
ノノ*´ー`)
頑張れ
从*^ー^)
从*・ 。.・)<・・・
ノノ*´ー`)
ノノ*^ー^)
从*・ 。.・)
最近狼落ちてばっかり
こんなとこで愚痴ってみる
久々に俺が保全
ノノ*´ー`)
ノノ*゚∀゚)
1年って早いね
うむ
こんだけ期間空くと作者もストーリー忘れてない?
でも保全
そうか一年経つのか
2chアンケートだと道重ヲタは亀井に好意もってるけど
亀井ヲタは道重の事を嫌っているんだな
重ヲタとしては流れてきたドザヲタに迷惑してる
保全する
ノノ*^ー^)
从*・ 。.・)
404 :
名無しちゃんいい子なのにね:2007/03/28(水) 16:44:14 ID:5R39p9sS0
作者ってもしかしてもう死んでんじゃないのか?
ageといて言うことそれかい
待つしかない
ノノ*´ー`)
, 、
从*・ 。.・)
hozen
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
松
可愛さ余って憎さ100倍・・・
頼むから続きをorz
ノノ*´ー`)
待ってみる
俺、これ再開したら働くんだ・・・
死亡フラグ立ったな
待て
ho
働け
保全するのが俺だけになると不安になる
誰か保全してよ、と
3〜4日空いたらカキコすりゃいいのか?
しかし1年半以上お気に入りに入ってるよこのスレ
425 :
イケメン ◆IKEMENyusE :2007/06/14(木) 10:05:02 ID:piKRC5hRO
なんたる根強い人気
ただいま
>>424鳩でどのくらい間が開いたら落ちるのか知らないから
俺はそのペースで保全してるけどさすがに一人じゃきついわ
427 :
名無し募集中。。。:2007/06/20(水) 08:16:10 ID:th1mDpST0
保全するお⊂(´・ω・`)⊃
ノノ*^ー^)
429 :
名無し募集中。。。:2007/06/27(水) 15:57:26 ID:n12Qm6RJ0
ノノ*^ー^)
ノノ*´ー`)
从*・ 。.・)
ノノ*゚∀゚)
433 :
名無し募集中。。。:2007/07/08(日) 03:34:25 ID:rrPOVOIj0
ノノ*^ー^)
从#;`)。.(;;)
ノノ*´ー`)
保全する
ノノ*^ー^)
438 :
名無しちゃんいい子なのにね:2007/07/21(土) 08:30:45 ID:QG5zggiy0
ノノ*^ー^)
439 :
名無し募集中。。。:2007/07/26(木) 14:46:51 ID:K4pulEQd0
ノノ*^ー^)
从#;`)。.(;;)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
‖・ 。.・)チラ
‖彡スッ
从#;`)。.(;;)<見つかって殴られたの
445 :
名無しちゃんいい子なのにね:2007/08/11(土) 17:40:40 ID:rL1/JKL70
ノノ*^ー^)
446 :
名無しちゃんいい子なのにね:2007/08/11(土) 21:00:14 ID:LNFpqvnrO
エリちゃんの巨乳が最高
ツヴァイよ…我と共に修羅となろうぞ…!
コード麒麟!保全!
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^) ho
ノノ*^ー^)
もう俺しかいないのかな?
つ・・・つづきがよみたいです・・・・
マジ 続き読みたいよね
こんな面白いの途中でヤメられると悲しいよ
作者さんでなくても 誰か続き書いてくれないかな
ノノ*´ー`)
455 :
名無し募集中。。。:2007/09/09(日) 16:10:57 ID:FjDfuG+X0
ノノ*´ー`)
さゆの口元がオトナっぽくもあり子供っぽくでもあり
とてもチャーミングで好感がもてると思われます
続きみんなで書く?
ほ
続きっていってもどの辺が複線なのかわかりにくい作品だし
オチの見通しがつかないからなあ
中途半端にスレ汚されるくらいなら来ないの承知でも待ちたい
从*・ 。.・)
もう18ヶ月になる・・・
読み返してもう10度目くらいになるがいろんな固定の奴も読んでたんだな
過去のレス見て楽しむという喜びを見つけるに至った今日この頃みなさんいかがお過ごしでしょうか
461 :
名無しちゃんいい子なのにね:2007/09/18(火) 11:11:16 ID:68A4rtwS0
(´ω`)・・トホー
>>459 ノハヽo∈
ギャアアアア! (`ロ ´*从
∴、 从 (⊃ ⌒つ
∵,;゙(;゚)0.(´;;;☆と三______ )
;´ ドカッ ( (
从*・ 。.・)
ノハヽヽ
⊂(・-・o川
( ) つ
| l| || |l /
,;∵o.l人l| || | ドガッ!
※;;:';':'从;;`)0.゙;)∵グゥゥエエエェェェ!!
::・;:∴::・;:;;;;;:';':''・∴::',:
マジ作者??マジならキタ━━━\(T▽T)/━━━!!
美貴の視線がゆっくりとあさ美と、小春のほうへ向けられた。
小春は未だ状況を掴めずにいる。
あさ美は、そこに美貴がいるという信じがたい事実になんとか目をむけ、現在の状況を決して冷静とは言いがたい思考でシミュレーションしていた。早くさゆみの元に戻らなければならないという考えは、すでに絶望的と思われた。
「紺野…?」
美貴が呟いた。男たちは美貴とあさ美との間に流れたただならぬ空気に何かを察したらしかった。
「知り合い…ですか?美貴さま」
男の一人が言った。美貴が些か驚いたような顔をしながら答える。
「ああ…でも、なんでこんなところに紺野が…?王宮にいるって聞いたんだけど…」
独り言とも、あさ美に尋ねているようにも聞こえる言葉。しかしあさ美は黙っていた。
「まぁ、いいや。で、隣の子は?」
みなが黙った。小春以外で、小春が何者なのか知っているものはこの場にはいない。当の小春は未だ目を白黒させていた。一度自分は死の危機に瀕し、後から来た人に助けられた。
しかし次に来た人が、いったいこの場においてどういう影響をもたらす人物なのかわかりかねていた。男たちの会話から、なんとなくその仲間であるようには伺えるのだが…
誰も答えないことに美貴は、その少女はどうやら部下達の戯れに巻き込まれただけの存在であると判断した。こんな夜更けにこの街で、しかも刀を持って一人でいるのだからただの一般人というわけでは無いだろうが、それにしても例の亀井絵里では無いだろうと思った。
肩や胸から血を流し、状況がわからず硬直している姿は「最強のアサシン」という肩書きにどうにもそぐわない。
美貴の興味は小春から、またあさ美に戻った。
「それにしても久しぶりだね、紺野。何年ぶり?4年くらい?見ない間に随分逞しくなったじゃん」
美貴は口元に笑みを貼り付け、初めてはっきりとあさ美に向けて言葉を発した。
「どうして貴方が…死んだはずじゃ…」
あさ美は身を硬くしながら、やっとそれだけを言った。
「久しぶりに会う奴はみんなそう言ってくるんだよね。うぜぇ。死んでねーよ、ったく」
「まさか後藤さんがしくじったなんて…」
「ふん。そのまさかだよ」
「……」
あさ美は考えた。この場をやり過ごせるだろうか。いや、それはない。この藤本美貴という人間が自分の知っている通りならば、まず間違いなく自分を見逃すことは無い。
では戦うか。自分に勝てる見込みはあのか。今は自分の刀を持っていない。あるのはナイフとも呼べるような短刀が一振りと傘二本。
昔の自分と美貴の実力には天と地の開きがあった。いや、実際にはそれほどの差は無かったかもしれない。しかし、その纏う禍々しいオーラの前に昔の自分は足が竦んで、何もできなかった。話にならなかったということだ。
「せっかくこんな所で会ったんだし。なぁ、紺野…」
思考の間に美貴は、部下の一人から刀を受け取っていた。やはり、やる気だ。
「命のやり取りして遊ぼうぜ」
その言葉とともに男たちがぱっと三方に散った。あさ美を逃がさないための壁となるためだ。男たちの口元には再びいやな笑みが貼り付けられていた。藤本美貴の殺戮ショーとでも思っているらしい。
あさ美にとって最悪のゲームが始まった。しかし、自分は今ここで死ぬわけにはいかない。さゆみの元に戻らなければならない。こんなところで、藤本美貴なんかに殺されるわけにはいかない。
あさ美は持っていた傘の一本を捨て、残りの一本を両手で握った。といっても刀のようにしっかりとした握りもなく細いため、思うように力は入らない。
二人が距離をとる。美貴の顔には相変わらず不気味な笑みが浮かんでいる。あさ美は内心を悟られないよう普段どおりの無表情。雨がその場にいる6人の体を等しく濡らして流れていく。
まずあさ美が動いた。傘で出来ることなど一つしかない。真っ直ぐに、美貴ののど笛をめがけて一気に踏み込む。しかし美貴は余裕をもってその軌道をずらし、そのまま右手の刀をあさ美に振り下ろした。
あさ美はその刃をさらに踏み込むことによってぎりぎりで交わした。そのとき二人の間合いはゼロになっていた。美貴は驚いて身を引こうとした。
あさ美は勝利を確信した。
すでにその手には傘は無く、懐に仕舞ってあった短刀が握られていた。
美貴はあさ美が傘しか持っていないと油断していた。だから不用意に間合いを詰めさせたわけだが、それこそあさ美の狙いだった。
ゼロ距離からの短刀での一突き。正確に急所を狙うことは出来ないが、それでも致命傷を負わせることが出来る間合い、のはずだった。
しかし、あさ美の目論見は外れた。
たしかに突き刺した感触はあった。しかしそれは肉を裂いたというものではなく、いうなれば硬い木に刀を突き刺したような重い手ごたえ。
あさ美はいやな予感に慌てて後ろに飛び退き、距離をとった。
美貴の腹を目掛けて突き出した短刀はすんでのところで美貴の左腕に止められていた。
今尚、短刀は美貴の左腕に刺さったままだが、そこから血が出る様子も無い。
「それでこそ紺野だ…楽しいよ」
相変わらず不気味に笑いながら、美貴は左腕に刺さった短刀をゆっくり抜いて捨てた。
「その腕は…」
「ああ、義手…。残念だったね」
美貴がニヤリと笑う。
あさ美の手元にはもう何一つ武器と呼べるものは無かった。
キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
北北北北
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
まずは今までのを読み直そう
1年半経っててさすがに覚えてねーやw
復活していきなり続きが気になるー
でスレどうするよ?あっちに書いたのをこっちに転載したのは作者本人?
作者はあっちで書きたいのか このスレに気づかなかったのかどっちだ?
小春は奪われた体温と流れ出た血のために朦朧とした頭で、やっと状況が整理できつつあった。
紺野は強かった。そして、彼女の登場で自分は一旦は命を助けられた。しかし次に現れた美貴はさらに一枚上をいっている。再び、自分に生きて帰れるという芽はおぼつかないものとなった。
このままでは、巻き添えに二人とも殺されてしまう。自分と、紺野とどちらが巻き添えなのかはよくわからないが。
先ほどのやり取りを見ていて、二人のレベルが自分の遥か上をいくものだということは分かった。自分は、男たちが張った結界のなかに取り残された邪魔者という風。
万策尽きたあさ美が、すっと小春の側に来た。
「馬鹿ですね。なんでさっさと逃げないんですか…」
確かにあさ美の言うとおりだった。
逃げようと思えばチャンスは何度かあった。しかし、頭が混乱して、気がついたら今の状況になっているまで、同じ場所でじっとしていた。
雨のせいでなかなか止まらなかった出血も、ようやく止まりかけている。
あさ美が、周りに声が届かないよう、すっとトーンを落として続けた。
「次に、私が仕掛けたら、あなたは後ろを向いて走りなさい。男一人なんとかやり過ごせば、執拗に追ってくることは無いはずです」
「……それじゃあ、あなたは…」
「私は、死ぬでしょうが、この街で死ぬのは自業自得です。二人とも死ぬか、一人だけ死ぬかという違いです。それよりあなたも、油断しているとはいえ、後ろの男をやり過ごせなければ死にますよ」
自分は、生きて帰れるか。帰らなければ。もう一度絵里に会わなければ。
そんな強い感情が小春の胸をのたうっている。しかし、それとは別の熱に浮かされたような、ひどく落ち着いた自分が他の場面を思い浮かべていた。
あさ美が二つの傘を持って現れた。誰か、この人にも誰か会うべき人がいるのではないか。
自分を助けるために道草をくった、この人がここで死んで、自分が助かって…
「だめです」
「え?」
小春の、静かな、それでいて決然とした声にあさ美は少し驚いた。
「それじゃダメです。あなたが死んじゃ、だめです…」
小春は美貴に聞こえないように、声を押しとどめ、それでもはっきりと告げた。
自分でも、理屈がおかしいことはぼんやりと感じていた。今美貴の興味が完全にあさ美に向いている以上、自分は逃がしてもあさ美を逃がすようなことはしない。
それでも、そんなことは関係なかった。
小春はただ、朦朧とした意識の中でだめだと繰り返した。だめだと思った。
「そんなことを言っている段階じゃない…。死にたければ、勝手にしになさい」
あさ美は半ば呆れたように美貴に向き直った。
美貴は、大方二人が逃げる算段を立てているのだろうと考えた。或いはそれは無駄と踏んで小春だけでも逃がすか。別にどちらでもよかった。小春にはさしたる興味は無いし、もしあさ美が背中を向けたなら、その瞬間切るつもりだった。
だから、次の瞬間起こったことは、男たちは勿論美貴にも全く予想外のことだった。
あさ美よりも先に、小春のほうが美貴に突進してきたのだ。
刀は持っているが、手負い。まさか美貴と刺し違えられるとでも思っているのだろうか。
いや、すぐ後ろをあさ美も追ってきている。二人で戦えば勝てるとでも思ったのか。しゃらくさい。
美貴は落ち着いて、まず小春が間合いに入ったときに切ろうと構えた。そのあと続けざまに丸腰の紺野を。しかし、またも予想外の動きが起きた。
小春が美貴の間合いに入る直前、体をスライドさせ、軌道を逸らした。いわゆる前方回転受身のかたちで、美貴の右側に転がり込んだ。
さらに後ろから紺野が切りかかってくる。
(切りかかってくる!?)
紺野は刀を持っている。そして小春の手には刀は無かった。いつの間にか、小春は紺野に刀を投げ渡している。
刀を持った紺野相手に、余裕をかましている暇はない。
美貴は、慌てて刀の腹で紺野の懇親の刀を受けた。重い。
男たちが何か不穏なものを感じて迫ってくる。
一度紺野の刀をはじき返したが、再度間髪を入れず紺野が突進してきた。
今度こそ返り討ちに、そう思ったとき、また思いもよらない方向から攻撃がきた。
(ナイフ!!?)
もはや眼中に無かった小春が、いつのまにか、さっき美貴が捨てたナイフを拾い、そして投げつけていたのだ。
美貴は慌てて左腕をだした。正面からはあさ美の斬撃。
左腕でナイフを受け、右腕一本で剣を支え、あさ美の一撃を受け止めた。
しかしその圧力に耐え切れず、体のバランスを失う。
次の瞬間、美貴の体はあさ美の蹴りによって宙に浮いていた。強烈な胸部への蹴り。
バランスを崩していた美貴は、そのまま後方へ転倒した。
「走って!!!」
あさ美が叫ぶ。
そのままあさ美は立ち上がった小春の手を取り、美貴の後ろから迫っていた男の首に刀を突き刺すと、無造作にそれを振り払い、駆け出した。
雨と血渋きが辺りを覆い隠し、数瞬の後にはもう二人の姿は美貴の視界から消えていた。
「つぅ…」
美貴が声を出す。二人の男が苦々しい表情で歩み寄ってきた。
「み、美貴さま…大丈夫ですか」
「ふぅ、別に大したことじゃないよ。それにしても…やられたなぁ、あいつら…」
そう呟いた美貴の顔には、なんともいえない苦笑いが浮かんでいた。
478 :
名無しちゃんいい子なのにね:2007/09/27(木) 17:42:56 ID:9katHwOqO
おおぅ!!!!!!
从*・ 。.・)<はひふへほ
ノハヽ☆
⊂(^ー^*从
ガッ!从l! |li| 、 と)
ξ (_), ヽ
从lil`)0.(;;) (__)
ho
作者さん 乙です
変わらずのドキドキ感 最高ですね!
更新楽しみに待ってますよ
从*;・ 。.・)<本物の作者じゃない気がしてきたの・・・
いつも保守してた人もう居ないの?
いるわけねだろ
ノハヽ☆
⊂(^ー^*从
ガッ!从l! |li| 、 と)
ξ (_), ヽ
从lil`)0.(;;) (__)
/グアアアア\
いやいるんだけどさ作者からちゃんとした復帰宣言ないし
また更新とまったしいまいちテンションあげられないんだよね
マターリ待ってみようかなと
ho
結局俺しかいないのか
>>487 ゴメン…
作者さんも新スレたてるくらいだから一気に行くのかなと思ったけど
まぁ、待つしかないね
俺とお前の会話スレみたいになってきてるw
とにかく保全しとくわ
はぁ?鳩なんか2週間ほっといても落ちねえよ
トップに上がってて驚いたW
待ってる住人がいることを作者さんに知らせるためにも保守は必要と思うよ
だから保全しなくても落ちないんだよ
日本語わかる?
从*・ 。.・)<万が一にも精神なの
作者さんきてくれ
落ちる落ちないじゃなくて誰もいなくなったら作者さんも書く気にならんだろ
書く気ないから一年も放置してんだろ
>>495 お前がいたら書く気しないから来ないでくれる?
コラコラ喧嘩すんな
>>497 495だけど・・・ 俺? 俺が悪いの?
ノノ*^ー^)人(^A^*川
とりあえず待つ
ノノ*^ー^)
ノノ*´ー`)
ノノ*^ー^)
ノノ*´ー`)
ノノ*^ー^)<あけおめことよろ
ノノ*^ー^)
あけおめことしこそよろ
ノノ*^ー^)
ノノ*´ー`)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
AAAフリーレンタルサーバーサービス終了のお知らせ。
ご愛顧頂きました、AAAフリーレンタルサーバーは誠に勝手ながら、
2008年4月末日を持ちまして終了させて頂くことになりました。
長い間御利用頂きまして有難うございました。
というメールがきたのでまとめサイトは4月で消滅です
>>515 まとめの人ですか?
楽しませていただきました。 ありがとう!
4月末まではもつんですよね?
今のところ
>>515以降メール着てないからそうだと思う
ノノ*^ー^)
ノノ*^ー^)
陽春の候、皆々様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、道重さゆみ及び亀井絵里がこのほど、5月18日に行われる「モーニング娘。コンサートツアー2008春 〜シングル大全集!!〜」千秋楽公演をもってモーニング娘。及びハロープロジェクトより卒業し、
新たな人生の門出に立つはこびとなりました。
2人は「モーニング娘。LOVEオーディション2002」でモーニング娘。に合格し、2003年5月5日に正式加入して早5年、モーニング娘。の主軸となるまでに成長していく姿は2人の絶え間ぬ努力、そしてファンの皆様方の
惜しみない応援の賜物だと感じております。
道重さゆみは卒業後、休養期間を経た後、タレントとして活動を再開する予定であり、私も影ながら力添えできればと思っております。
亀井絵里は食品関係の専門学校への入学を希望しており、それぞれの新たな道での躍進は期待せずにはいられません。
卒業まで残りわずかの期間ですが、2人はモーニング娘。としての最高のパフォーマンスを魅せるべく日々精進しておりますので、ご声援の程よろしくお願い致します。
2008年4月 吉日
从*・ 。.・)<未だ作者来ず・・・
ヴチュン _, ,_
,:/'0.゚;) (’д’ )
从;;゚,/:' ミゞ \+
 ̄
:・;:∴::・;:;,;:''0.;゚;)<うざいから顔を切られたの
※;从,,;;`)':、;;:';':
;;;;:';':''・∴::',:
果報は寝て待て
.zZ
526 :
名無しちゃんいい子なのにね:2008/08/01(金) 03:33:19 ID:GrPOSqp10
= n n
=( ☆ノハヽ ズサー
= ヽっ*^ー^)っ
ズサー
oノハヾo
从*・ 。.・) <待ってるの
(彡 ,ノミ)
ミ____,ノ
530 :
名無しちゃんいい子なのにね:2009/01/08(木) 00:35:50 ID:b7ZkiAx10
まーつーわ
531 :
名無し募集中。。。:
移転