男性歌手と娘。が絡むパロディ小説書きます。

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17ピストル
「夢よ。私達夢を見てるんだわ!」安倍は自分を落ち着かせようと言った。
「なんだよ。二人同時に夢なんて見れんのか?第一どっから夢だ」
吉澤の問いに安倍は意を決して吉澤を見直した。
「どうした?・・・どうしたんだよ。お前」吉澤は更に問い直したが安倍は言わない。
「やっぱり男らしくなってるの」吉澤はうれしそうに言った。
「・・・・・男らしくはなってません。それは間違いです」
「じゃあなんだよ。人の事をジロジロと」
「あの、何されても正気を保つのよ。・・・いいわね」
そして安倍は吉澤の胸を触った。
そこには確かに女性の柔らかさがあった。
「うそ。・・・・ひとみくんが」安倍は目に涙を浮かべた。
「なんだ。なんだ。どうした」吉澤は心配そうに聞いた。
「うわーん。ひとみくんが女の子になっちゃった。胸もあるー。」(しかも私より立派だ)
「えっ。」吉澤の顔が青くなった。
「うわっ」服をっひっぱり胸を見て驚きの声を上げた。そしてズボンも中をのぞいた。
「ひゃー」そして吉澤は先ほどのおもちゃの剣を股に挟んだ。
「ふん」
「馬鹿な事やってる場合じゃないでしょー」安倍は吉澤をどついた。
「チキショー。危ない奴だと思ってたんだ。いきなり魔法とか言いやがってあのジジイ。
 笑い方もフォフォフォってバルタン星人みたいに」
「今の今まで疑ってなかったでしょうが。」
「あーん、あーんひどいよ。馬鹿なのはしょうがないけど・・・あんなのに引っかかって・・・
 可哀想。かわいそすぎるー」安倍は涙を流していた。
「泣く事ないじゃねえか。いいじゃねえか。女でも。コギャルにでもなってやるよ。ハハハ。
 俺の事だ。きっと大美人になるぜ」吉澤は必死に冷静さを保とうとしていた。
18ピストル:02/05/02 16:37 ID:???
「気にいって頂いたようですね。私もうれしいです。」ピエロはクールに二人にしゃべった。
「テメー。まだいたのか。すっかり消えたと思ってたぜ。こんな事していい度胸じゃねーか。
 誰が気に入るか!。元に戻せー!!」吉澤はピエロに凄い勢いで怒鳴った。
「おや。女の中の女になりたいじゃなかったんですか。よろしい、次の願いはそれですね。
 では見返りとして寿命を10年ほど頂きます」
「まー、悪徳商法みたい」安倍が言った横で吉澤の怒りでぶち切れる音がした。
吉澤は本を閉じる。
「おっ」ピエロは声はそれから聞こえなくなった。
「ふざけんな。てめー!!」
「ちょ」安倍が止める間もなく吉澤は本を川に放り投げた。
「なんてことするのー。なんだってひとみ君そんなに気が短いの。
 ひとみ君今自分が何したか分かってるのー」安倍は吉澤は大声で言う。
「何があ。・・・知ってるか。一度でも人を騙すやつは必ず繰り返すんだ」(ひえー。あんな凄い魔法使うやつだから飛ぶと思った)
「あんな世のためにならない本捨てちまって当然だぁー。・・あははは」吉澤の顔が真っ青になっていた。
安倍の顔も青くなっていた。
19ピストル:02/05/02 16:46 ID:???
吉澤は安倍をつれて自宅に帰った。
「ダメよ。ひとみちゃん。またピアノのお稽古サボって。なつみちゃんまでつき合わせて。
 本当にダメじゃない。悪い子ねー」吉澤の母親はやんわりした口調でしゃべった。
「・・・・・」吉澤は何も言わない。
「どうしたの」母は不思議そうに聞く。
「母さん俺!!ヒョンな事から女になっちまった」吉澤は母に話した。
(よく考えると危ないセリフね)安倍は心で思った。
「胸のなつみよりあるらしいんだ」
「よけいな事は言わなくていいの」
母はそれを聞いて少し不思議そうな表情で、
「アハハハハハ。神妙な顔して何を言い出すかと思ったら、新手の悪戯なの?」
「へっ?」
「ひとみちゃんは最初から女の子じゃない」
そこに吉澤の父が現れた。
「どうしたんだい。楽しそうだね」
「あらあなた。ちょっと聞いてよ。この子あかしな事言うの。まるで自分が男の子だったみたい・・・」
母は笑いながらしゃべっていた。すでに吉澤の耳には入っていなかった。
20ピストル:02/05/02 16:53 ID:???
ー回想シーン終了ー

「参ったよな。なつみ以外誰も信じてくれなくて、写真とかも女にすりかわってたし」
「あの後、川に何かを必死にさがしてるひとみちゃんを見たわ。」
「はは、あの時すぐ飛び込んで探しておけば・・・」
「あの本。・・・とあのジジイ。絶対見つけ出して男に戻ってやるのだ!」吉澤は校舎前で大声で言った。
周りは不思議そうに話している。
「声が大きい〜」
「テヘへ」

教室
吉澤は自分の席に座っている。
「すんごいわねあんな綺麗な子見たことないわ」
「どこの中学だったのかな」
「俺の好みだ」
みんな吉澤を見てザワザワしている。
21ピストル:02/05/02 17:03 ID:???
美しい、美しいって言葉は君のためにあるんだ。そんな君に今僕は話し掛けるネタを持ってはいるが・・・
いや行くんだ。同学年の兄貴にいつも比較されては負けて、普通で平凡だった自分から脱却すると誓っただろ。
斜め後ろ、このポジションが良いんだ。今ならねえ君と言いながら軽く手を触れられる。
その髪の感触も少々感じられ・・・はっ!?
そこで男は自分の後ろの男達の気配、いや殺気に気づいた。

殺す、絶対に殺す、俺の天使に何をする。ハブだ、絶対ハブだ。ハブ決定。

超能力は無いはず、でも聞こえる。仕方あるまい。だが一番最初に声を掛けるのは俺だ。

「ねっ、ねえ君、君の隣にくる長瀬ってやつさあ、気をつけたほうがいいよ。県外まで名が通ってる悪なんだ
 あっ。俺は剛。堂本剛。」
「あっ俺・・・・私吉澤ひとみ」
22ピストル:02/05/02 17:15 ID:???
「ふう、剛のやつ兄貴の俺を置いて先に行きやがって、・・・ここか俺のクラスは」
1人の髪を金髪に染めた男が教室に入った。
ん?何だ。やけに騒がしい。あそこか。
男はすぐに騒ぎに原因を見つけた。そこには吉澤と弟の剛が居た。
・・・綺麗だ。俺が今まで付き合った中で一番美しい。・・・ふっ。中学時代ナンバーワンの
プレイボーイと呼ばれた俺の相手に不足は無い。しかし何で剛が・・・まあ良い、関係無い事だ。
すぐに金髪の男は吉澤の元に歩み寄った。
「へい。どうしたんだ、剛。こんな可愛い彼女としゃべったりして」
「兄貴」
「お兄さん?」吉澤は兄弟の顔に違いに驚いた。
「やあ、おじょうさん。どうやら君と僕は運命の出会いのようだ。ほら君の心はトキメイテイル」
男はいきなりわけの分からない言葉をしゃべった。
「オマエさあ。馬鹿じゃねえの」吉澤ははっきりと言った。
(あらま。はっきり言っちゃった)安倍は吉澤の後ろの席に座りながらそう思った。
「ふっ。どうやら照れてるみたいだね。僕の名前は堂本光一。光一で良いよ。
 きみはひとみちゃんでいいね。」
「ちょっとお前・・・」吉澤は言いかけると教室が再びざわめき出した。

おらー、てめーら何群れてんだ。長瀬さんの邪魔だー」
「ナガセだー。」
「きゃー」
「今日はすこぶる機嫌が悪いらしいぞ」

長瀬は一直線に吉澤の元に歩く。
「ははーん。ついてるぞ。どうする、お姫様」長瀬の目は吉澤を睨んでいる。