川o・-・)ノ<はい〜、すべてを知る娘。紺野あさ美です。
物語も終わりへと近づき、広げた風呂敷も収束されつつあります。
未だ解決していない問題もありますし、また新たに挿入されるネタもあったりして。
ですから、まだまだ予断を許すところではないのですが、今しばらくおつき合い
願いたいところであります。
あと、自分で読み返してみたんですけど、やっぱり時系列的におかしいところが
あって、かなり無理がある部分があるのですが、あんまり気にしないで、
なんとな〜く読んでいただきたいと思います。
ん?
あれ?後藤さん、どうしたんですか?なんでここにいるんですか?
「紺野、お前、全部知ってるってホント?」
「あ、はい、全部知ってます」
「じゃ、私のことも?」
「はい………知ってます」
「じゃ、ここで私に殺されるのもわかってるんだね」
後藤はおもむろに日本刀を振りかざした。
「え?」
後藤が刀を振り下ろすと、紺野の体は斜めに真っ二つに分かれた。
真っ二つになったのは紺野の体の残像で、それはすぐに消えた。
「?」後藤は周囲を見渡した。
「こっちですよ、後藤さん」背後から紺野の声がした。
振り返りざま後藤は紺野を斬った、はずだったが、またしても手応えなし。
「無駄ですよ。絶対私は斬れません」
紺野は胸の前に印を結びながら、後藤の眼前の空中に浮かんでいた。
「紺野、お前」
「ふふふ、驚きましたか?」不敵に紺野は笑った。
「じゃ、私もちょこっと本気にならないとね」後藤は上段の構えを取った。
紺野が空中から降りてきて床に足をつけた瞬間、後藤は先を取ろうとしたが、
その前に紺野は数えきれぬほどに増殖した。
「?残像拳?分身?」
「だから無駄ですってば。私、にんじゆつ村で忍道の奥義を伝授されたんですから」
5.1chどころではないくらいのサラウンドで紺野は言った。
「どうして私を狙うんですか?」
「お前、私が藤本殺したのも知ってんだろ?」
「はい、知っています。理由も知っています。貴さ…」
「言うな!言わなくて良い。私がミジメになる」
「不安だったのはわかりますが、後藤さん、悪く考えすぎだったと思います」
「そーだよ。悪ぃかよ。テンパってたんだよ。ネガティブにもなるって」
「でも人を殺すのに正当な理由なんてありませんよ」
「わかってるよ。でもあの時のお前の一言でこれ思いついたんだよ」
「あぁ、あれ(>636)ですか。あれは私もちょっと軽率でした」
「あれで爆弾を使って松浦か藤本か、あわよくば二人とも消してしまおうって
ひらめいたんだよね。火薬が足りなくて、結局藤本だけだったんだけど」
「ひどいですよね。でも二人より後藤さんの方が貴さんに気に入られてると…」
「だから言うなって。うるさい。やっぱお前殺す。お前はしゃべりすぎる」