亜弥 日記

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669名無し募集中。。。
川o・-・)ノ<はい〜、時間を少し巻き戻しますよ〜。

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670名無し募集中。。。:02/08/23 22:21 ID:???
「おまたせ〜」と言いながら後藤は楽屋に入ってきたが、そこには誰もいなかった。
お?よっすぃ〜まだ?と思ったものの、まいっか、先に着替えとこう、と
ゴマキペンギンの着ぐるみに着替え始めた。

ソロになりたいってつんく♂さんに言ってから、もうすぐ一年になろうとしている。
つんく♂さんからはまだ何にも聞いてない。ちゃんと考えてくれてるのかなー。
当然メンバーの誰もこのことは知らないし、だから誰にも相談できない。
ただ私はつんく♂さんからいつゴーサインが出るかを待っているだけだ。
ソロになったら・・・
春は娘。系(モーニング、カントリー、ココナッツ)と非娘。系(松浦、メロン、平家)
で別れてツアー回る予定だけど、私はどーゆー風になってくんだろう?
松浦と一緒にツアー回ることになるのか?まさか?
それとも第3部隊として新たに編成されるのかな?
となると、藤本(ふじもっ)ちゃん?んー、藤本ちゃん松浦と仲いいけど私とはどーなんだろ?
やっぱり、松浦、メロン、藤本ちゃんってアイさが系っていうか、妹オーディション系で
仲いいんだろうな。あ、藤本ちゃんは違うか。むしろ4期メンバーに近いのか。
っということは、よっすぃ〜や梨華ちゃんみたいな感じでいいのかな。
感情とか考えてることが表に出にくいタイプだったから、一人でモー娘。入ったときから
人付き合いというか人間関係には苦労したなー。いろいろ考えてるうちに考え過ぎちゃって
体が動かなくて、それがクールとか冷たいって思われちゃって、それが辛かった。
気の利いたことをポンポン言えればいいんだろーけど、アドリブなんて上手くできないし。
でも完全にソロになるんだから、今までみたくチームワークとかバランスとか気にしないで
自分を出していかないといけないんだよね、んー・・・

そんなことを考えつつ後藤は、ゴマキペンギンの窮屈な着ぐるみを着替え終わった。
よっすぃ〜遅いなー。
671名無し募集中。。。:02/08/23 22:23 ID:???
「失礼しまーす」と楽屋にはいると、そこには後藤さんと紺野ちゃんが
何だかモメていた。
「私、アイスクリーム買ってって言ったじゃん」
「だからコレ買ってきたんですけど」
「ここちょっと見てみ?ラクトアイスって書いてあるじゃん、ラ・ク・ト・ア・イ・ス」
「で、でも、ラクトアイスの方が脂肪分が少ないので年頃の女の子にも安心、ですよ」
「そんなことはどーでも良いの。だったら最初からアイス食べないって」
「・・・」
「・・・」
気まずい雰囲気。こうちゃく状態だ。
「あの、二人ともどうしたの?」
「あ、松浦。ここからどー落とせばいい?」
「は?」
「そうですよ、オチはどうすればいいですか?」
「オチ?何かの練習?」
「そ、ミュージカルの」
「ミュージカル?・・・じゃあですねぇ〜
 わたしだったら、氷菓でひょうか。 
 ・・・・・・・・・・だめ?」 
凍てつくような寒い空気が楽屋内に発生した。
「ダジャレかよー、ボツだね」
「ボツですね、最悪です」
「じゃ、紺野、よっすぃ〜ドコいるか探しといて」
「はい、じゃあ、失礼します」と紺野ちゃんはわたしを一にらみしてから出ていった。
そんな目でわたしを見ないで〜。
672名無し募集中。。。:02/08/23 22:24 ID:???
ブリザードが吹きすさぶ楽屋の中、わたしと後藤さんは二人してただ立っていた。
「後藤さん、なんでわたしを呼んだんですか?」頭を雪で白くさせながらわたしは言った。
「あ、そーそー、今度松浦ん家行っても良い?」と答えた後藤の膝下は雪に埋もれていた。
「も、もちろん、ぜひ、来てください」頭にどんどん雪が積もっていった。
「私、料理してあげるよ。ハンバーグで良い?」下半身まで埋もれていった。
「良いです良いですわたしに料理教えて下さいよ〜」雪であ、頭が重くなってきた。
「うん良いよ。いつが良い?」ついに胸元まで埋もれてしまった。
「えと、こんど○日に美貴スケ来るんですけど、この日じゃだめですか?」重て〜。
「藤本?んー、ちょっと、その日より前の、×日に、この日にしようよ」く、苦し〜。
「はい、わかりました。×日ですね」もはや肩にまでも雪が降り積もって肩も重い。
「材料とかはさ、私買っていくから、楽しみにしててねー」完全に埋もれて雪山の中。
「は〜い、よろしくおねがいしま〜す」肩も重いってのは片想いと掛かってるの?
「後藤さーーん、吉澤さん、いましたよーー」
紺野ちゃんが雪をかき分け楽屋に戻ってきた。
「ごっつぁ〜ん、何やってんの〜、もうペンギン録り始まるよ〜」
猛吹雪の向こう側から、吉澤さんの声だけが聞こえた。
「はいはい行く行く今行くよーー。じゃね、松浦」
雪山から飛び出し、後藤さんは楽屋を出ていった。
わたしはたくさんの雪を頭やら肩やらに乗せたまま、楽屋に一人残された。
今行くよーってゆわれたら、くるよーってゆわなアカンやろ、と思いながら。