朝になったので亜弥は家に帰ろうとしたが、途中で急に雨が降ってきたので
急いで近くに見えたまだ開店前の本屋の軒先に雨宿りした
もー最悪、ビショビショ、濡れ濡れだよぅ、家飛び出してきたからめっちゃ薄着だし
てゆぅかわたし裸足やん、今気づいた、マジ最悪
お金も持ってきてないし、ケータイも忘れた、ケータイ無いと生きていけない
寒ぅ、寒くなってきた、どーしよ、どないしょ、誰か、助けて、愛ちゃん
何で高橋愛のことを思いついたのかはわからなかった
ただ、道路の向こう側を歩いている女の子が愛に似ていたからかもしれなかった
彼女は何か歌っていた
この何かこう、透明な透き通ったわたしには出せない美しい歌声は、愛ちゃんじゃないの?
お〜い愛ちゃ〜ん
道路をダッシュで横切り、彼女の前に立ちふさがった
彼女は鳩が豆鉄砲を食らったような顔で
「あ〜びっくりした〜」
やっぱり愛ちゃんだ、良かった〜
「亜弥ちゃん、こんな朝っぱらからこんなトコでどないしたん?」
いやちょっと…、ねぇ愛ちゃん、今から愛ちゃんち行っても良い?
「そらエエけど」
ホントに?あとシャワーも貸して欲しいんだけどぉ
「うん、使こてもエエよ」
うわ〜、愛ちゃんありがとー
思わず亜弥は愛に抱きついた
愛の家に向かっていく間
「亜弥ちゃん、マジで何があったん?」ビショビショやん、何でか裸足やし
「ん〜、昨夜誰からか狙撃されそうになって」
「狙撃て、マジ?大丈夫?」ん?この赤いのんはもしかして血?
「うん、こっちは大丈夫ダイジョーブ、でも矢口さんはヤラれたみたい、かすり傷だけど」
「ホンマに?」はぁ〜良かった、亜弥ちゃん無事で
「愛ちゃんの方は何も起きなかった?」
「ウチは何も起きんかったなぁ」よく見ると亜弥ちゃん服濡れて透けて見えとるよ、お、おっぱいも
「そう…、愛ちゃんも気を付けてね」
「一体誰がこんなんやっとるんやろ…」あぁ亜弥ちゃん、今わたし亜弥ちゃんの体の線がよくわかるよ
「全然さっぱりわかんない」
「ほら、ジャニーズとかアラシとかのファンとかが…」亜弥ちゃんの体を生で見たいよ、体に触りたいよ
「えぇ〜?そこまでやるかなぁ〜」
「それかストーカーが…」もうガマンできひん、今までガマンしてきとったけど、今日こそヤッてまえ
「ひぇ〜怖ぁ〜」
愛の家に着いた