アリクイの餌やりに大賞 動物園の取り組み表彰
動物園や水族館のユニークな取り組みを表彰する今年の「エンリッチメント大賞」は、倒木を利用してアリクイの餌捕り行動を引き出した「埼玉県こども動物自然公園」(埼玉県東松山市)などに贈られることが、26日決まった。
主催する市民ZOOネットワーク(東京)によると同園は、野生のコアリクイが腐った倒木の中のアリを食べる習性に着目。園内の林からアリが巣くった倒木を採取して飼育場に置いたところ、コアリクイが夢中になって、つめでアリを掘り、食べたという。
木の幹にあめ玉を固定してアリを誘うことも試みたが、倒木ほど関心は呼ばなかったという。
同園では、樹木の間の木を斜めに渡してコアラの筋力不足を解消するなどの取り組みも実施。動物の福祉に配慮した上に、費用がかからず他施設でも容易に取り入れられることが評価された。
このほか、29種類の方法でアフリカゾウを退屈させなかった鈴木哲哉さん(名古屋市東山動物園)、遊具を工夫するなどしてエリマキキツネザルの行動を活発化させた延吉紀奉さん(到津の森公園=北九州市)が敢闘賞に決まった。
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008102601000536.html