自分でバトルストーリーを書いてみよう!!

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232焦燥の中で
>>212の続き。うーん賑やかになってきましたなぁ。
誇りと刃と復讐と(17)

 アリアがその力量で敵を圧倒している間、アドッサは何もしていない訳ではなかった。
 コマンドウルフ『ポーン』の操縦桿の脇にある操作パネルを引っ張り出して、搭載されているコマンドシステムと格闘していた。凄まじい手付きでボードを叩いていく。
 操作系のコマンドすべてには反応なし。『ポーン』は動く事を拒否していた。ダメージが深手だったらしくか、自閉(フリーズ)している。ゾイドにはよく起こる現象だ。暴走を起こさせないように別系統から、強制的にロックをかけておく。その辺は、動物と同じ事、機械の様に完全に操れるわけではないが、完全に動けなくするぐらいはできると言う訳だ。
あまり多用すると、おかしくなるのだが。
 次はFCS(火器管制システム)をチェックする。こちらのソフトが制御するハード――つまり武装も損傷が酷い。
 まず、供給されるエネルギーの原であるコアの出力が平時の30%にも満たない。コア自体に損傷が無い事は、コンディションセンサーで確認済みだが、受けた深手のショックで一時的に出力が低下している。しかも再生、防御機構が働いているので、これ以上出力を引き出す訳にもいかないだろう。人間で言えば、今は出血多量の状態に似ている。
 チェックプログラムを走らせて武装の動作を確認する。
 エレクトリカルバイトファング・動作不能
 スモークディスチャーザー・動作不能
 ニ連ビーム砲右砲・動作不能 左砲・使用可 基部動作・一部可能。
 しめた、まだ完全に死んだわけではない。
 ただし、エネルギー不足でチャージに時間がかかるし、恐らく撃てるのは一回だけ。
 アドッサは、それを確認すると操作パネルを端にどけて操縦桿を握り、狙いを定める為に集中を開始した。

 すべては、彼女を守る為、自分が足かせではない事を証明をするために・・・。

 しかし、残念な事に間違いとは後になってから気付く物だった。