806 :
739:2006/02/07(火) 00:39:55 ID:???
優雅な立ち居振る舞いからどこぞのお嬢様かとも考えられるけど、
そんなのがゾイド乗りをやっているというのも信じがたい。
ヴィルヘルミナ(ヴィーラかミーナと呼んで、との事)と言う名前は分かっているが、
それ以上の素性は聞いてもはぐらかされるため分からないままだ。
「珍しいも何も、絶滅してるはずのものなんだけど」
「あそう…」
別に不可解な事に付き纏われるのは何とも思わない。飽きないし。
でも、今回ばかりは少し毛色が違う気がしてならない。
短い期間に固まり過ぎている点でも、明らかだろう。
「はあ……」
やっぱり俺、とんでもない事に関わっちゃったかな…。
今となっては時既に遅しだけど。
「どこ行くの?」
「ちょっと寝てくる。走り通しで疲れた」
「…じゃあ、私も寝ようかな」
……はい!?
「うち、ベッド一つしかないの知ってるよね?」
「ええもちろん。だから二人で寝ましょう」
…こ、こいつは一体何を考えてるんだ!大人の男に対して何のためらいもなく「一緒に寝ましょう」って!
「……」
ああ、ゴッド。
俺は、この状況をどうとらえれば良いんでしょうか。
航空ゾイドによる地上襲撃というのは、相当に有効な攻撃手段である。
バイオゾイドに効く射撃はできないが、補給用ゾイドや物資、橋梁に施設等、破壊できる重要な目標はわんさかある。
当然、この世界に来たての頃はディガルドの連中が有効な迎撃手段を持ってなかったもんで、実質損害無しで大戦果を挙げられた。
しかし、あるディガルド側ゾイドの実戦投入でこの状況は一変する。
そう、皆さんお分かりの通りバイオラプターグイの出現のことである。
バイオラプター以上にゾイドとしての性能とパイロットの腕が共和国軍のそれとの差が大きいが、なにしろあの装甲がある。
サラマンダーやストームソーダー以外のこっちの空戦ゾイドとしては、バランスを崩させるしか手が無いわけだが、
実はこれが大きな問題を孕んでいるのである。バランスを崩させ、しかも自分がそれによってバランスを崩さないとなれば、
相手に合わせて相当細かく動かなければならない。この動きに要求される高い旋回性を確保するためには、
翼面荷重が低くなくてはならない。そしてそのためには…せっかく抱えてきた爆弾が邪魔になる。
このことへの対応として、爆装していない、護衛に回る機体を同行させるようになった。早い話がまともな運用に戻ったわけだが、
このやり方だと、飛行ゾイドの限られている現在の状況では爆撃を行う機体の数が少なくなりすぎるとかなんとかいうことを
上層部(歳食い過ぎて前線勤務はできなくなったがしつこく退役しない人達)が言い出した。
過去(つってもえらい最近なんだが)の全機爆撃というおいし過ぎる状況を忘れられないだけなんじゃねーのか言うだけ言わしとけ
と思ったが、さすがは偉大なる開発部様様である。さっそくのっかりやがりになられた。
つまりこうである。最近変化が見られるとはいえ、未だにディガルド側は索敵・通信・管制等が我々よりも大きく劣っている。
この点を衝いて、グイのいない空域を探し出してそこに素早く進出・攻撃し、奴さん達が迎撃に来る前にとっととズラかる。
こんなんどうでしょうダンナ、おおええんじゃないかのう、
んじゃこのためには管制用ゾイドの増加と情報リンクシステムが要るんで先立つもんをよろしく、ってなことだ。
そんでもうお分かりだと思うが俺等に命令だ。
「のりごこちがよさそうだねのりごこちがよさそうだねのりごこちがよさそうだねのりごこちがよさそうだねのりごこちがよさ
俺とキースは、メガネが飛んじまうもんで自分は後方警戒機銃付ダブルソーダに乗れないマイクの“電波”攻撃を受けていた。
こんなもん気休めにもならんのだが、ザ・アレにはそんなこと関係無いのである。しかも自分は尾に火器に換えて
レーダーを装備したガイサックに乗せられているという“おぞましい”事実が、“電波”を増幅している。
何故にこの機種の組み合わせか、というと、偏に見付かりにくいの一点に尽きる。
地形に隠れられる航空ゾイドだからダブルソーダー、レーダーつけた尾だけ出して他の部分は隠せるからガイサック、
こういうわけだ。辞書の「安直」の項に例として載せたいくらいだ。
ふいに“電波”攻撃がやんだ。呪術攻撃に切り替える気かと思ったらぐびぐびいう音が聞こえてきた。
しゃべり続けで喉が渇いたから水を飲んでいるだけらしい。
ガイサックは待ち伏せをよく、しかも砂漠でやるもんだから水入れ容器とエアコンがついてる。
よく知らんヤツはこのエアコンのことをうらやましいとかぬかすが、こいつはコクピットを快適にする装備などではない。
生物学的な限界を超えた温度を人間の限界を超えた温度のレベルにまで持っていくための装備なのである。
俺等の試験しているガイサックは、長時間の哨戒任務に対応するのとダブルソーダー側の分の水も供給するため、
デカい水タンクを外付けに追加している。
「あがっ」
どうも“電波”攻撃ではないようだ。
「どうした?」
「レーダーがおかしい」
俺とキースはマイクの傍に降りていった。
「なんかもう当然過ぎるよな…」
索敵範囲の広いレーダーをスペースのないガイサックに無理に詰め込むようにしたもんだから、不具合が出ないほうが超常現象だ。
見るには見たが、こんな野っぱらで修理できるもんじゃないってのがわかっただけだ。
「どうするよ帰る?」
「そうするしか…いやちょっと待て」
携帯コンロを引っ張り出してティーバッグと菓子を探す。
「野外のお茶会としゃれ込もう」
少しくらいの時間なら誤魔化せる。俺が茶とケーキバー(携帯食のメニューの一品で細長くてちょっと硬いケーキ。
開発部の唯一にして空前絶後の成功作。人類の三大発明のひとつ)の種類の組み合わせについてHAL並みの演算をしている間に、
マイクは湯を沸かし、キースは周辺警戒をしている。キースも手伝ったほうが早いんじゃないかと思われるかもしれないが、
俺とマイクには食物に対する正常な嗜好がある。ゆえに、キースに料理させるという非常事態は阻止せねばならない。
そのキースが出し抜けに叫んだ。
「敵機!」
地面に黒い影を投げかけたそいつは、冷凍ガスを吹きつけながら突風とともに駆け抜けた。そして急上昇する。
恐らく、あのグイもこっちに気付いたのはすぐ近くまで来てからで、正確な攻撃コースに乗るのが間に合わなかったのだろう。
そこで急上昇したということは… コースを修正した攻撃が来る!
「ちいッ!」
俺はダブルソーダーの操縦席に飛び込むと、ガイサックの水タンクを引き剥がした。
「キース!乗れ!」
俺は後方警戒機銃手席に滑り込む。操縦席に飛び込むキースに怒鳴る。
「あの水タンクを抱えて上昇!」
キースの動きが一瞬止まった様に感じたが、理由を聞いている暇は無いと悟ったのか、そのままダブルソーダーを始動させる。
グイがぐんぐん距離を詰めてくる。当然だ。ダブルソーダーは空飛んでるくせに地べたを走ってるマーダに抜かれるほどの
低速だ(どちらかというとマーダのほうが間違ってる気がしなくもないんだが)。だがこの速度差が―
今は武器になるかもしれない。
グイの下顎が下がる。俺たちを射程に捉え、冷凍ガスを吐こうというのだ。
「上昇!ループ!」
グイも上昇に入る。その顎が、大きく開かれていく。
「タンク!放せ!」
ダブルソーダーの陰から、タンクが現れる。俺はそれに向かって機銃を放った。
「アイスショットガン… 待てシルバークリスタルシャワー… いや白銀の散弾か…?」
マイクはさっきの攻撃の名前を考えている。
あの時、引き裂かれた水タンクから飛び出した水は、グイの吐いた冷凍ガスで無数の氷になった。
そしてそこに高速で突っ込んだグイは、あたかも散弾に頭から突っ込むような形になり外部視察用光学機器が破損、
そこをついたダブルソーダーに突き落とされ地面に叩きつけられた。
キースはへたり込んでいる。当然といえば当然だが。何やるかわかっていた俺だって相当怖かっ…
ふと、俺はあの時目の前に並べていたケーキバーが無いことに気付く。辺りを見回すと―
悲惨と絶望の見本市が広がっていた。あのときの突風に飛ばされて…、
愛しのストロベリーショートと麗しのショコラは岩に叩き付けられて潰れている。
艶やかなモンブランと清楚なシナモンは陰も形も無い。
そして…
あの、可憐な、愛くるしい、儚げな、この下界の美をその一身に集めたフルーツミックスは…
転んだマイクの下敷きになって…
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
腹の底から何かが湧き上がる。頬を熱いものが伝い落ちていく。パイン増量だったのに!パイン増量だったのにィィィィ!
夕日も沈み、星空の下、
俺が救出を待つモンブランとシナモンを探して駆け回る足音と、
マイクが攻撃の名前を考えている呟きと、
キースのもう帰ろうよぉーという懇願が、
いつまでも聞こえていた。
「打つ手無しか・・・」
作戦室は重苦しい雰囲気に包まれていた
念の入ったことにハンガーに仕掛けられていた爆弾はあからさまなダミーで本命はクロべえに仕掛けられていた
そして苦心惨憺解体してみると中に入っていたのは爆薬ではなく「おとといおいで」と書かれた紙切れ一枚
解体に当たったシーゲル技術軍曹(通称シゲさん、又はメガネ)は逆上のあまり屋根の上でバイオリンを弾いている
なぜバイオリンなのか、なぜ曲が「笑点」のOPなのかはおいといて
「かくなるうえはこちらも強硬手段をとらねばならんな」
ヒップ中佐がアタシを見据えた
猛烈にイヤな予感がする
「アズサ君、フェルミ少将とお友達だったよね?」
「ちょっと待ってください!禁ゴジュを出すのは反対です!」
「なんでだ?」
「確かに禁ゴジュを出せばギルドラゴンなど簡単に倒せてしまうでしょう… ですが…」
「もしそのあとむこうがZナイトやアニデスをつれてきたらどうするんです?」
「あーっ、そうか!強さのインフレで収集つかなくなるもんな!」
「でしょう!?旧末期は地雷ですよ地雷!!」
何の会話だw
「格の違い、か。よく言ったもんだね」
そう言うフィアスの口調は、何故かため息混じりだ。
「八割がたハッタリなのに。ねぇ」
「はぁ、ふう―ブラフをそうだと悟られないのも、技術のうちだよフィアス君」
アルヴィンが撤退して気が緩んだのか、ネーゲルは息も絶え絶えだった。
「いやいや…本当に助かったよ。心から礼を言おう。冗談抜きに死ぬかと思った」
「貸しにしておくからね」
したり顔のフィアス。余程こう言いたかったと見える。
「返せない事を保証させていただくが?」
「オレの気持ちの問題だから」
「そうか。まあ、止めはせんよ」
また大きく息を吐き、シートに体を任せながら言った。
「あー…しかもこれで終わりってわけにはいかなかったんだな…」
「何が?」
「シールドライガー、回収しないといけなかったんだった…」
「珍しいわねアズサちゃんから呼び出しがあるなんて」
私も暇じゃないんだけどーと恩着せがましくいいながら万年低血圧女がやって来た
「まあ」
そこに立ちふさがり
「まあ、まあ、まあ」
両手を胸の前に組み瞳に獅子座流星群を飛ばしながら
「素敵〜」
フェルミを華麗にスルーしてバイオプテラに駆け寄るお嬢
「ちょっとあなた・・・」
思わず声をかけたフェルミに超信地旋回で向き直る
「これ、いただくわ」
「はい?」
「おいくら?」
「な、なんなのこの娘・・・」
おお、あのフェルミが押されている
状況が許せばもっと見物していたいところだが
「お嬢」
アタシの一言でメアリーは現実に帰還した
「ご免なさい、つい・・・」
「で、何の用なワケ?」
当然フェルミの矛先はアタシに向く
「ご免、何も聞かずに力を貸してくれ」
「うそだろ…まだ立ち上がるのかよ…」
バイオラプターのパイロットが、思わず声をもらす。
既に、普通なら立ち上がることも不可能なまでにダメージを受けているはずなのに、
目の前のセイバータイガーはまるで傷を受けていないかのように何度も何度も立ち上がってくる。
「まだ、動けるな」
うわごとのように言うレオン。今までの彼なら、こうなる前に逃げ出していただろう。
その彼がここまで頑張れているのは、強くなりたいと言う強い意志と、フェンから教わった事に支えられているからだった。
「強さの基本は身技体だなんて言うけど、実際その通りなんだよね」
「そうなんですか」
「…話しがいのない奴だな君は。まあいいがね。どうせ独断と偏見が混じってるしな。
で、まず身。これは言葉通り、呼んで字の如くの強さだ。レオン君の場合はこれは既に備わっている」
「え?これで、ですか?」
「それだけあれば充分だよ。次に技。これは言い換えれば経験、慣れに因る強さだな。
これは場数踏まないとダメだし、踏みさえすれば自然と得られるから、あんまり心配しなくていい。
…くせ者は最後の心でね。他の二つと比べてかなり厄介なんだよ」
「朝日を背にして低空で侵入する!目標から1キロの地点で音楽を流すぞ!!」
「1キロって何だよ、音楽って何だよ!?!」
「言ってみただけよお」
アタシのクロべえは再びバイオプテラに抱えられて空を飛んでいた
「見えたわよ」
目的地の上空に達したバイオプテラはロールを打つと急角度の螺旋降下に移る
「タイミングはまかせるぞ」
「なんだかんだいっても体の相性はバッチリなのよね私達」
「誤解を招く表現はやめろー!!」
怒鳴った途端バイオプテラがクロべえを放す
「いってらっしゃ〜い♪」
アタシは怒りの咆哮とともにチャンプ兄弟のキャンプのど真ん中に着地した
「こんな形でお会いするなんて残念ですわお兄様」
舞台は再度アラヨット山
ラスベガスのホテルの様に微妙に間違ったオリエンタル趣味のトレーラーからお嬢の兄貴の片割れを拉致したアタシの目の前で
お嬢はスカートの下から馬鹿でかいリボルバーを引っ張り出した
「撃つなら向こうでやってねお湯に血が飛ぶから」
お前はなんでさも当然といった風情で風呂に入ってる、てかその風呂桶はどこから出した?
「憶えてます?昔お兄様がお父様のコレクションから持ち出して『こいつは44マグナムっていって人間の頭なんてスイカ同然なんだぞ』って言ってたやつですよ」
「憶えてるとも、お前の頭に載せたリンゴを撃とうとしたところを親父に見つかって僕だけ裏庭のモミの木に回転式逆さ磔にされたろう。
僕が試し撃ちに使おうとしたリンゴをお前がふざけて自分の頭に載せたのに」
ひょっとしてコイツの性格が歪んだのってお嬢のせいか?
821 :
717:2006/02/08(水) 23:41:39 ID:???
皆さんご教授有り難うございました。・・・色々と難しいですね。
自分の理由付けとしては、鉄龍騎兵団中央大陸侵攻軍本隊が、
トライアングルダラスから発生した強力な磁気嵐に巻き込まれて、ヴォルフ達を含む
本隊の一部が、ジェネシス世界へ召還されてしまい。
どうにか上陸したものの、状況が把握できず混乱していた時に、反ディガルド勢力
討伐に燃えるディガルドの大部隊と衝突。
ディガルド武国のバイオゾイドに対して鉄竜騎兵団ゾイドは相性が悪く、その
物量の前に半数を失い窮地に陥っていた所を、ルージ達、反ディガルド勢力に
助けられ。
後に、ディガルド武国の支配から人々を解放すると言った考えに自分達の信念で
ある、共和国の圧政からゼネバス領の人々解放すると言う目的と重ね合わせて共感し、
レイフォースとの軋轢が生じつつも、彼等と共にディガルド勢力との戦いに協力し
ながら中央大陸帰還の方法を模索していく。といったものでした。
自分としては、ディガルド武国との共闘は考えにくいし、共和国と戦うのなら
兎も角、反ディガルド勢力と戦う理由が見つからない。
とにかく、ディガルド武国と戦っている間、共闘はできると思ったんですけどね・・・。
ヴォルフマンセーSSにならない自信があるならひとまずは大丈夫じゃない?
ついでに
いくら話の分かるヴォルフでもきっと共和国軍とは共闘しないとおも
それこそ戦いにむなしさを覚えたジェットファルコンのバトスト後でないと無理だろうな
824 :
739:2006/02/09(木) 18:07:50 ID:???
―目覚めたら、裸だった。
奴さん、寝ている間に何か俺にしたらしい。
下着は手付かずだったので、ひとまずそっち方面の事は大丈夫のようだ。
「……」
時計を見る。三時間くらい寝ていた事が分かる。
予定を一時間ばかりオーバーしているが、まああの人なら許してくれるだろう。
「……」
鏡を見る。特に何も変化はない。
寝ている人の体(顔ではない)に落書きするいたずら、やめたのかな…?
「……」
隣を見る。ヴィーラさん、二度寝だろうか。
…きりがないので、さっさと用事を済ませてくる事にした。
「やあやあルディ君。今日も息災のようで嬉しいよ。
見た所寝起きのようだから、予定時刻を過ぎている点は不問にして、さっさと本題に入ろう」
「今日は早く切り上げたな。いつもこのくらいだと嬉しいんだけど」
「その時間を潰したのは君だぞ。全く無責任な事を言ってくれる…」
「じゃあ、これからは常に遅刻すればいいんだな。そうすれば今日を何度でも再現可能だ」
「勘弁してくれ」
ドリー・チャンプJrの話
ある日ディガルド討伐軍のキャンプにボロボロの一団が現れた
彼らはディガルドの大群と戦いゾイドを失って逃げてきた共和国軍だという
彼らの服装は確かに何度か一緒に戦った共和国軍兵士と同じものだった
討伐軍のキャンプで一泊した彼らは寝込みを襲いゾイドを奪ったうえ
討伐軍のメンバーを縛り上げてテントに放り込み火を放って逃走した
予定時間になっても合流地点に現れないため様子を見に来たレインボージャークのパイロットが
焼死寸前のところを救出したもののリーダーのボントレガーは部下の目の前であんなことやこんなことを
されまくったショックで寝込んでしまった
「という訳で調査をはじめた共和国軍に第74護衛戦隊が捕まって連中の雇い主が私だと知れるのは
商売上非常にマズイのだよ」
酷いことするな〜、おい。
スンマセン
ついムラムラと共和国陣営に問答無用で悪い奴を出したくなったもんで
できればヒゲダンスとかクックロビン音頭をやらされたということで納得していただければ
キニスルナ
リアリティが増して面白いから
マニアックなネタが多くて濃いめな味なのも好きだし
さらにドリー・チャンプJrの話
リンチ少佐とその部下の行方はいまだ掴めていない
現在テリー・チャンプが各支店を回って情報収集にあたっており
チャンプ商会の情報網を使えば共和国軍に先んじて所在を掴むことは難しくないだろう
ただ問題なのはどうやってリンチとその部下の身柄を押さえるかだった
人間性に問題はあるがそれなりに実力のあるゾイド乗りである彼らにはチャンプ兄弟の子飼いのゾイド乗りでは太刀打ちできない
「心…ですか?」
「ん。で、その厄介な点ってのがだな」
「が?」
「ヒントを何一つ与えてやれないって事だ」
「……」
「そんな眼で睨んでくれるな。事実だぞ」
「……僕は、」
弾かれ、地に転がされるセイバータイガー。それでも、彼が眼を閉じることはもうない。
「戦争は嫌いだ。闘うのも、殺し合うのも、逃げるのも、大嫌いだ」
まだ立ち上がる。その事実に、ディガルド兵は恐怖さえ感じ始めていた。
「貴女には、話したかしら?ここが未来の惑星Ziである事は」
「隊長から聞きました。未だ信じられませんが」
「…そうですか。それは良かった」
「既に聞いていた事がですか?それとも信じていない事?」
「両方です。話す手間が省けますし、まだ貴女達に希望が残っていると言う事ですから」
「希望、ですか。なまじあると知ってるだけに、つかめなくて落胆する物の典型ですね」
「そこまでひねくれる必要もなくてよ。世界に転がる事象なんて、大抵そんなものですから」
「だから賢人は死にたがる…友人の受け売りですが」
「良い友をお持ちのようね」
「色々事情は複雑ですけど、いい人ですよ」
「……分かっていますよね?この未来も、可能性の一つでしかない事は」
「もちろん。最初はあまりのショックに信じそうになりましたが」
「面白い人。ふふ、もっと言葉が要るかと思ったけど、それなら一言で大丈夫そうね」
「―貴女を、貴女達を、信じますよ。未来を担う、過去の人」
まとめとかつくらねーか?
と、言ってみるテスト
>>832 つ
>>774 彼(いや彼女かもしれんが)なら今後もフォローしてくれることだろう。
しかしこのまとめ見てて思ったんだが、帝国の人間多いな
(いやあくまでスレタイに比べるとそういう印象受けるってだけだが)。
で、ディガルドの人間かいてる人は三人だけ… むう… やはり皆本家バトストが好きってコトなのか?
あと、キャラに女っ気が少ないなあ。もしキャラの人気投票とかやったらえらい偏った結果が出そうな…
個人的な希望(妄想?)だが、キャラデできるイラストのうまい人にキャラ描いて見せてほしい
(上であんなこと書きながら俺がイラスト見てみたいキャラはゴーバック大尉と地質調査の人と
デッドライダーの人だったりする… 渋い男キャラ好っきゃねん)。
834 :
833:2006/02/10(金) 18:29:56 ID:???
すまん × ゴーバック大尉
○ レイバック大尉
素で間違えてもうた。
>>833 帰れ大尉ってw
キャラデザかぁ、良いかも知れんな
設定なら緻密なの書けるんだが、絵は無理ぽ
描いてくれる方が見つかったらいっその事このネタで合同誌とか…うわやめろきさまらなにをs(ry
836 :
833:2006/02/10(金) 19:39:43 ID:1hZTkeM9
>>835 ふふ… ファーストネームとファミリーネームがごっちゃになってしまったのさ…(ゴーディ・レイバック大尉)
まあ、彼らには無事もとの時代に帰ってほしいんだけどね(上手くもねえしフォローにもなってねえから、俺)。
合同誌か… なんかいっぱいかかれそうだなヘレナさんの十八き…うわやめろきさまらなにをs(ry
837 :
833:2006/02/10(金) 19:41:15 ID:???
すまんageちまった。
イヤ、ゴーバック大尉 イイ!!
出しちゃえ、出しちゃえ w
誤爆大尉。
いや、すまん、なんとなく言ってみたくなったんだ。
あれかい、「あれ、あの大尉の話まだ続きが書き込まれてないなあ」と思ったら
他のスレに書き込まれてたりするのかい。
それは輝いた。
それは弾けた。
それは消し去った。
それは吹き飛ばした。
そして静寂がその場を支配した。
「成功だな…」
アルフレート・ストーンは呟いた。感情の読み取れない声だった。
「そこで相談なのだがキミ達でリンチとその部下を始末してはくれないだろうか
もちろん引き受けてくれるならもうメアリーは狙わないし相応の報酬も約束しよう
特にキミとは是非個人的にお付き合いしたい、どうだろう話の続きはキミの寝室でうわらば!!」
いい加減我慢の限界に来たアタシはどさくさまぎれに手を握ってきた優男のレバーに手加減抜きの四本貫手をブチ込んだ
「どうでした、実験は」
アルフレートに共和国軍士官が話しかけてきた。
「計算通りだったよ、エバンス少尉」
もし担当外のパートの報告書に間違いが無ければね― そう付け加えるのはやめておいた。
自分の護衛を担当しているこの少年の面影を残した少尉は、当然、
この計画が機密を守るため上層部の一部しか全体を具体的には知らされていないのは承知しているからだ。
「そうですか計算通り、ですか…」
アルフレートが他の技術者や高官達と視察用の掩蔽壕から実験を観測している間、
ニック・エバンス少尉は他の護衛担当の軍人達と別の壕で待機していた。
だから、直接その瞬間を見てはいないが、アルフレートを迎えに来るとき実験場の様子は見たはずだ。
それゆえのこの口調なのだろう。
「それで…本当にあれをビッグ・ママに?」
エバンスはどの意味でウルトラザウルスのことをビッグ・ママと言ったのだろう…、アルフレートは一瞬考え込んだ。
ビッグ・ママという呼び名にはいくつかの意味が込められている。
ひとつは、船舶というのは女性形を使われるものなので、空母として使われているウルトラをその巨大さから。
ひとつは、この唯一実戦配備されているウルトラが、皆の敬愛するルイーズ・テレサ大統領の専用機だから。
そしていまひとつは―
「万が一…そう、これは万が一になんですが、もしウルトラが破壊されでもしたら、皆の精神的な支えが―」
やっぱりそうか。その意味か。
ビッグ・ママ― 祖国、故郷から、いや、いるべき時間からすら遠く離れ、
そこに戻れるかどうかさえわからない今ここにいる共和国の人間にとって、たった一つの帰るべき場所―
母なる大地。
「ああ、サイズからいってあれはサラマンダーに積むかウルトラにランチャーをつけてロケットで発射するかしか
ないわけだけど、最近の戦況じゃサラマンダーだと墜とされる危険があるから―」
嘘ではない。これも理由の一部には違いない。本質的な理由に比べればあってないようなものだが…
だが、そっちは言わなくてもいい。言う必要は無い。知ってほしくない―
「ええい、何度言ったらわかるんだあの石頭の老いぼれどもは!」
目付きの鋭い大男がデスクに拳を叩きつける。
「また却下されたのですか、少佐」
「そうだ。また同じ理由でな」
デイビット・マクドゥーガル少佐はケイン・スミス中尉のほうへ向き直った。
「現実というものを直視できとらんのだ、連中は」
デイビットはディガルドと結ぶべきだと主張している人間であった。
とはいえ、この世界での地位を得ることを期待してのことではない。
ディガルドと反ディガルド組織、このどちらと結んだほうがこの戦乱を早く終わらせられるか?
無論ディガルドのほうだろう。
ディガルドの支配が確立すれば、圧政が終わることなく続いてしまうのではないかという問題はある。
だが、それは共和国軍がその軍事力を後ろ盾にして牽制していけばいい。
「我々が元の時代に帰った後はどうするのか、だと?」
いつもこの理由で却下される。
「この期に及んで、まだそんなことを言ってるんだ!」
元の時代に帰る― ここにいる全ての共和国人の願いである。そんなことくらいデイビットにわからないはずはない。
しかし―
「だったら、その元の時代に帰れるあてはあるのかというんだ!」
手掛かりすらない。悲痛なことだが、これが現実なのである。
ならば、戻れないものと覚悟を決めてこの時代での最善を尽くすべきだ。
それがデイビットの考えであった。
「そのことでですが、少佐」
ケインが低い声で話し始めた。
「例のものが実用段階に入ったようです。実験も成功したと」
ディガルドを牽制していくためには、共和国軍が絶大な破壊をもたらせることを示すのが最も有効だ。
少なくとも、デイビットはそう考えていた。
そして、今の共和国軍が持っている兵器ではそれは不十分だとも。
「そうか、使えるようになったのか」
デイビットの眼が、どこかを睨む。
「“シヴァ”が―」
「嵐吹くとも吹雪くとも我等は進む鋼鉄の歩み♪」
骨太なオヤジの合唱をBGMに茶褐色のゾイドの群れが荒涼とした大地を行く
最後尾のコネクテスの頭部には狩りの獲物のようにボンネットにロープで括り付けられた黒髪の美女が一糸纏わぬ姿を晒している
運よく使い慣れたコマンドウルフを入手出来たリンチ少佐はご機嫌だった
発掘品のせいかFCSを中心にいくつかの機能が死んでおり満足な作戦行動が出来るのは昼間の有視界戦闘だけという体たらくだが
それでもゾイドに乗っていれば気分は無敵である
「ん?」
ふと前方に不自然な物体を見つけたリンチはモニターを望遠に切り替える
それがスクリーンに映し出された途端リンチの顎がガクンと落ちた
846 :
739:2006/02/10(金) 23:48:07 ID:???
「大丈夫ですか?やつれてますけど」
リリ、感情の感じられない声。
「しっかりしぼられたよ…やっぱ任務放棄の罪は重いね」
俺、疲れ切った声。…非常に対象的だ。
「当然です」
「―ま、否定はしねーよ」
答えながら、胸ポケットからタバコの箱を取り出す。吸わなきゃやってられない。
「話聞いてたのが、軍閥のカタブツ連中じゃなかったってのが責めてもの救いだな」
ディガルドは、現在二つに割れている。
ジーン武帝以下頭の固いお偉いさん方で構成された軍閥派と、元民間人中心の反軍閥派である。
表立った対立こそないものの、事ある毎に衝突を繰り返しており、両者の関係は険悪そのものだ。
青いライガーの存在がなかったら、とっくに内部分裂を起こしていることだろう。
ちなみに俺ことフィルは、話から分かる通り後者に属する。
「ふぅ……俺の話は置いといて。ジェットファルコンの解析、進んだ?」
「もう詰めの段階です。楽しみにしてて下さい」
お!と言う事は。
「ええ、ビンゴでしたよ」
よっしゃああぁ!
847 :
739:2006/02/11(土) 00:09:30 ID:???
「な、何やってるの?」
帰って来たら、ヴィーラさんがキラースパイナーのコクピットで何かやっていた。
悪戯かと思ったけど、どうやらそうでもないらしい。
「整備ですよ。やっぱりほったらかしはまずいですから」
「…へぇ、エネルギー配分もいじれるんだ」
「覚えておくといいですよ。損はありません」
見ると、エネルギー兵器が全て使用可能になっていた。実弾兵器は弾がないためもとより使えないが。
掘り出した段階では、どこかまずい所があったらしく武器が全く使えなかった。
武器を使う機会はないとは思う(そう信じたい)けど、やはりいざと言う時がないとは言い切れない。
それを考えると、とても有り難かった。
それにしても、彼女の職業は一体何なんだ…?
「ヴィーラさんって、普段は何やって―」
どどどどどどどど…
「地響き?」
何かが近くを走り抜ける音。音の大きさから考えて、多分大型ゾイドだろう。
と、そんな事を考えていたら、ヴィーラさんはキラースパイナーのコクピットから飛び降りて、
「え?…え?」
ジェノブレイカーに乗って、
「ちょっとちょっとちょっと!」
その音を追い掛けて行ってしまった。
キラースパイナーに乗り、俺もその後を追う。
「フーンフーンフッフーン フンフンフンフンフンフンフーン」
女が鼻歌を歌いながらシャワーを浴びていた
曲がワーグナーのマイスタージンガー第一幕なのも謎だが
場所が荒野のド真ん中というのがもっと謎だ
一応四方を天幕で囲ってはいるが縦の幅が辛うじて胸元から股下を隠すまでのサイズしかない
水滴を散らし妖しく輝く白い肌に見惚れ思考停止に陥っていたリンチ少佐は
モニターの中の女が自分に向かってウィンクしたのを見て「ジェダイの復讐」のアクバー提督の様に叫んだ
「イッツ トラップ!!」
あたりまえです、少佐。
「しつこいなぁ、もう…」
共和国軍の人達が全機突破完了したのを見計らって撤退しようとしたのだが、
さっきまで戦っていたバイオゾイドの部隊がそのまま追いすがってきた。
このままでは早晩追い付かれてしまうだろう。
武装が完全に破損している今、それは死をも意味する。
他の反乱軍の人とははぐれてしまったし、この速度で通信をしても舌を噛んでしまうので、
とにかく今は逃げるしかなかった。
しかし、傷だらけのセイバータイガーでは出せる速度もたかが知れている。
「くそ…これまでなのか…」
レオンは今、何故か海の方へと機体を走らせている。
海ではバイオゾイドは戦えないから、と言うわけではない。
何かに引き寄せられるように、自然とそちらへ逃げていたのだ。
「なんとか、もってくれよ…」
その頃、フィアスとネーゲル。
「こんなところに転送されたわけ?」
驚きの混じった口調。
「実際には、もうちょっと先だが」
シールドライガーの回収のために、ネーゲルが転送された海岸地帯の一地点へと向かっていた。
「いいなぁ君は。オレたちなんて戦域のすぐ手前だぜ?」
「いい気味だ」
「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
クロべえの鍵爪が目にも留まらぬ速さで振るわれコマンドウルフだったモノは17個の金属塊に分割されて地面に転がった
セバスチャンとベンジャミンのディバイソンに加えサイコロが調達したモルガキャノリーとビームトータス(「レンタル品だから傷付けるなよ」byサイコロ)も猛烈な攻撃を加える
特にモルガとトータスに乗った整備班の気合いの入りようは異常とさえいえた
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!」
「俺だってヤリたくてもできないヘレナさんにー!!」
「何でバルタンまで萌えキャラにしやがったああああ!!!」
何か変な電波拾ってるのもいるが・・・
連中が人質にするつもりだったヘレナさんはフェルミを囮にしている間にライバック料理長が確保している
かくして短いが激しい戦いの後第74護衛戦隊は再びアタシ達の前に敗北した
それにしてもゾイドはバラバラなのに何でコイツら全員ピンピンしてんだ?
さてどう始末するかと考えていると
「待て待て待て〜!!」
暑苦しい声を響かせて漆黒の鉄ゴリラがやって来た
「そこを動くなディガルド野郎!雷鳴のガラガ様が相手になってやる!!」
「そいつらには指一本触れさせねえ!」
そいつらってクロべえの足元でホールドアップしてる極悪人どものことか?
事情を説明してもいいけどなんか人の話を聞きそうに無いな
黒コングの後にはセイバータイガーの一団が続いている
「どうやらディガルド討伐軍がさっきの戦闘に気付いて駆けつけたみたいね〜、どうする?」
バイオプテラに乗ったフェルミが上空からお気楽に声を掛けてくる
ヘレナさんを救出した以上長居は無用だ
「みんな後退してくれ、アタシはあいつらを足止めする」
「喰らえ!」
ゴリラの放つ右フックをスウェーしてかわす
がら空きのボディーに前蹴りを叩き込もうとすると
「気をつけて!!」
ゴリラの背負った箱から飛び出したアームが死角から迫ってきた
「ぬおお!」
アームの先に並んだ鍵爪を踏み込んでかわすと首を捻ってアームに噛み付く
そのままアームを巻き込みつつゴリラに密着し
「だっしゃ!!」
払い腰で投げ捨てる
「次は鳩でも出るのかな?」
余裕綽綽を装いつつも実は冷や汗ビッショリだったりする
フェルミの警告がなかったら危なかった
「やってくれるじゃねえか」
ゆっくりとゴリラが立ち上がる
動きは緩慢だがどこにも隙がない
「後悔するぜ、俺を本気にさせたことをよ」
セリフは格闘漫画の三下だが肌に感じるプレッシャーはさっきまでとは桁違いだ
「盛り上がってるところ悪いんだけど後ろ見たほうがいいよ」
「後ろがどうしたって何い!?!」
案の定見た目共和国軍のゴロツキ共を助けようとした討伐軍のパイロットがセイバータイガーから放り出されている
「どうなってんだこりゃあー!!」
うがーっとオーバーアクションで咆えるゴリラ
何か親近感憶えるなあ
854 :
739:2006/02/12(日) 00:18:12 ID:???
「大変だ、バイオメガラプトルが奪われた!」
「誰に?」
無線機から聞こえてきた大声に顔をしかめながら応答する。
うるさいのもあるが、今の場合はゲームの邪魔をされたと言うのもプラスされている。
「それは分からない。多分討伐軍だとは思うけど…」
俺達が夜営地を構えた所から最も近い場所にある基地からメガラプトルが奪われたらしい。
いつもと違ってそれ以上の事が"何も分からない"と言うのが不可解だが、
多分緊急事態で情報が錯綜してしまっているのだろう。
「とにかく、拿捕するか破壊するかしてくれ」
「りょーかい…」
どのみち拒否権はない。
全く、グラディウスIIの一周くらいクリアさせてくれよ…
俺、まだクリスタルコアも墜としてねーぞ?
「ジェットファルコンの準備は?」
「万端です。それは良いんですが…」
「何か問題ある?」
「乗れるんですか?」
普段余り感情を表に出さないだけに、リリのこう言う心配そうな表情は新鮮な感じがする。
「…大丈夫だと思うぜ」
初めてのはずなのだが、不思議と不安はない。
初めてバイオラプターに乗った時も、こんな感じだったのを思い出した。
855 :
739:
「速い速い速い!きゃーっ!」
リリのラプターグイが飛び立った後を追ってジェットファルコンを発進させたら、
そのままリリを追い抜いてしまった。
しかもまだ加速する。
「これ、どんだけ出るの?」
「マッハ3との事ですが」
「うひゃあ」
そんなに!?F−15でも2.5止まりなのに?
レバーで制御するのも初めてだってのに、そんなスピードで動く機体を操りきれるかって話で。
「しょうがない、ちょっと落とすか…」
それにリリを置き去りにするのも悪いので、マッハ2くらいまでスピードを落とす事にした。
メガラプトルは既に捕捉が済んでいるし、速度の関係で見失う事はない。
「しかし、変ですね」
「状況が不透明過ぎる所がか?」
「ええ…」
確かにそうだ。しかも、普段なら追って連絡が来るはずなのにそれもないし、
何よりメガラプトルが奪われたと言うのに俺達以外の追撃部隊が見当たらない。
「…ま、メガラプトル潰してからゆっくり上を質せばいい話だけどな」
「潰すって…」
「ゲームの恨みは恐ろしいって事だ」