【模型誌】今月号の@ゾイド記事2【コロコロ】

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460名無し獣@リアルに歩行
今回、空山氏がモデルにしたのは、「世界で最も有名な恐竜」と言われるティラノサウルス・SUE
(=スー。来年3月から上の。国立科学博物館で開催の「恐竜博2005」にて前身複製骨格が国内初展示予定)。
「人気があるのが好きなのよ」と語る空山氏だが、かねてより恐竜好きとしても知られるだけに、
イメージスケッチも従来のゾイドとは大きく異なるリアルタイプとして描かれていた。
今回トミーから話があるまで、ゾイドの存在を全く知らなかったという氏。
では、その第一印象はどうだったのだろう?

「最初アニメを見せてもらったんだけど、作り手側は生き物としてじゃなく完全に武器として見てるんだよね。
俺、昔の共産圏の武器って好きなんだよ。ソ連の戦闘機とか爆撃機とか非常に単純明快じゃない?
ゾイドのは詰め込みすぎなんだよ。それに恐竜の形はしてるけど、エロスっていうか生命感が無いのよ。
機能はよくわかるんだけど、フェラーリみたいにセクシーだとかエロティックだとかいう意識が全く無いわけ。
そういう部分がアニメの中に出てなくて物足りなかったね。ただ、それをちゃんとやろうとすると金が物凄くかかる。
私は現場じゃないから無責任に批判できるけど、もし現場にいたらこんな発言できなくなるよね(笑)」
461名無し獣@リアルに歩行:04/10/26 18:57:08 ID:???
「速さも情熱なんだよ。こっちがある程度のクオリティのものを2日で描いてトミーに送りつけたら、絶対向こうにはプレッシャーなのよ(笑)。
俺の情熱だとか、このくらい思いいれたっぷりにやってるってことが言葉じゃなくカタチでわかるわけ。
プロならそれに応えられなきゃいけないでしょ?今までのゾイドは武器なんですよ。
でも、私がこれ描きながら考えたのは化石なの。化石=骨っていうのは構造的に理解しやすいわけ。
それはたぶん来年スーの骨格標本観に来た子供達にもわかるはず。だから、彼らの琴線にも触れる物にしないと。
明らかに従来のゾイドとは発想が違うから、どこまで歩み寄れるかが課題だね。」

ゾイドでありながら、かつ恐竜のイメージも保ったまま商品化する―まさしくアーティストならではの発想だが、
そこには当然問題点もいくつか出てきてしまう。

「Tレックスのバランスって非常に悪いんだよ。実物は手も短いし、皆の抱いてるイメージと全然違うんだよな。
そういう部分にどこまでこだわるかっていうのもあるんだけど、ウケなきゃ嫌なのね、私は。ウケなきゃ意味が無い!
だからTレックスをどこまで学術的にフォローするかっていうのは、買う側の美意識・価値観を読まなきゃいけない。
前脚は小さくすべきだとか、指は本当は2本しかないんだけど、おもちゃにする場合は3本にしないとモノが掴めないとかね。
それで3本にした時Tレックスの大ファンは嫌悪感があるはずなんですよ。
その辺がモノを作って送り出す時何処まで嘘をついていいかってことなんだけど、そういう嘘っていうのは私はウケるためなら何でもないわけ。
単なるデザインじゃなくって、どうやったら説得力あるモデルになるかっていうのを考えながら描いてるんだよ!」
462>>461は間違い:04/10/26 18:58:01 ID:???
かつて他社のプロジェクトで二足歩行するティラノサウルス(以下Tレックス)型ロボットの開発に関わっていたことがある空山氏。
それが様々な要因から最終的に実を結ばなかったこともあり、今回のゾイド・プロジェクトには
「リベンジの意味も含まれているんだよ」と並々ならぬ情熱が注がれている。
その証拠に、第一稿のデアインには最初の打ち合わせからわずか2日で描きあげられたものだ。

「速さも情熱なんだよ。こっちがある程度のクオリティのものを2日で描いてトミーに送りつけたら、絶対向こうにはプレッシャーなのよ(笑)。
俺の情熱だとか、このくらい思いいれたっぷりにやってるってことが言葉じゃなくカタチでわかるわけ。
プロならそれに応えられなきゃいけないでしょ?今までのゾイドは武器なんですよ。
でも、私がこれ描きながら考えたのは化石なの。化石=骨っていうのは構造的に理解しやすいわけ。
それはたぶん来年スーの骨格標本観に来た子供達にもわかるはず。だから、彼らの琴線にも触れる物にしないと。
明らかに従来のゾイドとは発想が違うから、どこまで歩み寄れるかが課題だね。」

ゾイドでありながら、かつ恐竜のイメージも保ったまま商品化する―まさしくアーティストならではの発想だが、
そこには当然問題点もいくつか出てきてしまう。

「Tレックスのバランスって非常に悪いんだよ。実物は手も短いし、皆の抱いてるイメージと全然違うんだよな。
そういう部分にどこまでこだわるかっていうのもあるんだけど、ウケなきゃ嫌なのね、私は。ウケなきゃ意味が無い!
だからTレックスをどこまで学術的にフォローするかっていうのは、買う側の美意識・価値観を読まなきゃいけない。
前脚は小さくすべきだとか、指は本当は2本しかないんだけど、おもちゃにする場合は3本にしないとモノが掴めないとかね。
それで3本にした時Tレックスの大ファンは嫌悪感があるはずなんですよ。
その辺がモノを作って送り出す時何処まで嘘をついていいかってことなんだけど、そういう嘘っていうのは私はウケるためなら何でもないわけ。
単なるデザインじゃなくって、どうやったら説得力あるモデルになるかっていうのを考えながら描いてるんだよ!」
463名無し獣@リアルに歩行:04/10/26 18:58:41 ID:???
もちろん昔からのゾイドファンの間で、これをゾイドと呼んでいいのかという議論は出てくるのかもしれない。
ただ、トミー側としてはこの空山ゾイドを機に、ゾイドの可能性が広がっていくのではないかと考えている。
ちなみに、この背中にキャノン砲を乗せたいという意見がトミー側から出てきた場合はどうだろう?

「いいよ。ただ、条件があります。戦車の大砲は、下がボコボコでも常に水平に保ってんのよ。
そういうのをやってくれるんだったら、全然やっていいの。
だから、アニメ見て一番嫌だったのは、歩くたびに大砲までグラグラ揺れてんのよ。そんなのアニメだったら簡単にできるのにさ。
俺は大砲付けることには何の依存も無いわけ。ただ、付けるんだったら最低限度のコミュニケーションは欲しい。
ただかっこいいからって発想だけじゃなく、説得力を持たせてくれさえすればね。
歩く時に身体とバランスをとるような構造にしてくれれば、大人もオーって感動すると思うのよ。
それもAIBOみたいなコンピューター制御とかじゃなく、単純なアナログ処理だけで。
そうやることで今までのゾイドじゃないものができるはずだし、どこの国に行っても金字塔になるはずなんだよね。」

時折厳しい言葉も飛び出すが、氏の発言は全て理にかなっていることばかり。
まさしく「愛ある故のダメだし」とでも言うべきだろう。
464これが最後:04/10/26 18:59:46 ID:???
「本格的にやるんだったらゾイドのロゴも描き変えたいね(笑)。
もともと『HEAVY METAL』って雑誌の表紙を描いた時に、ロゴを平面でキラキラって描いたの。
そしたら後でジョージ・ルーカスがスター・ウォーズでそっくり使っちゃったんだけど(笑)、全然光ってないんだよ。
ゾイドのもそう。もっと透明感を出さなきゃ!」

最終的に空山氏は自身のコンセプトによるTレックスを本来のゾイド同様に二足歩行させたいと考えている。
もちろん、その場合も背中からしっぽへ流れるラインは、しなやかに保ったまま歩かせて欲しいというリクエスト付きで。

「フィギュアにするには簡単にできるわけじゃない?それが動いた時、冷たい金属が有機体っぽく見え
”もしかしてこれは中に意志があって動いてるんじゃないか”っていうさ。
そういう見る側のファンタジーをクリエーターは向けてやるのよ。あとは勝手に遊んでくれる、それがおもちゃだから!」

遂に動き出した空山ゾイドプロジェクト。発売はまず無可動タイプのフィギュアを来年の夏、その後、可動タイプを予定している。

「目指すならスミノソアン・ミュージアムに飾ってもらうこと。
奴らはすぐにインクレディブルとか言うけど、本当に感動した時は黙ってコレクションに入れるんだよ。」