>>844 続編の「歪んでいるぞ、私は」に寄せられた読者のお便り。
これがもう今は、MSNジャーナルで読めなくなっているのが残念。
http://natto.2ch.net/books/kako/991/991430610.html 103 名前: 転載 投稿日: 2001/06/03(日) 04:46
読者の批判に慣れてはいけない
私は某新聞社で記者をしています。
田口さんのコラムはmsnで配信されるものの中でも、好きな部類に入ります。文章も
読みやすいし、視点も好きです。今回のコラムは最初に「歪んでいるぞ、私は」の感想
メール特集を読み、次に歪んでいるぞを読み、最後に「ハチロクのヒロシマ」を読みました。
両コラムとも単独で読めば、スムーズに読めましたし、共感する部分も多かったです。
8月ジャーナリズムの指摘も言い古されたものではありますが、その通りだと思います。
ただし、両コラムを連続したものとして読むと、違和感があります。一般論でごまかさ
れたような感じ、とでもいいましょうか。
問題は「歪んでいるぞ」で田口さんが引用されている感想メールは、本当に「直接の体
験者以外は口をはさむな」ということを言っているのか、という一点に尽きます。
「ハチロク」では田口さんは「私自身には何もない、空っぽ」などと、前触れで何度も
ヒロシマと自分との関係の無さを強調されています。そこを狙うテレビの企画の意図も理
解できました。そして、実際に体験したことから感じられたことを、テンポのいい文章で
まとめられたのもいいと思います。
戦後55年を経て、先輩たちの悲惨な体験をどうやって語り継いでいくかは、私たち戦
後世代の大きな課題です。そうしたなかで、戦前戦中世代から聞いたことを自分たちなり
に理解し、さらに、子、孫の世代につないでいくという作業をしている人たちがたくさん
います。もちろん理解していくなかで、体験者でないと分からないこともたくさんあります。
以前、戦争体験者から「ずびずびと赤いトウガラシが目の前を何個も通って・・・」と
機銃掃射を受けたときの話を聞いて、すごみを感じたことがあります。弾丸が赤いトウガ
ラシに見えるなんて、体験者でないと分からないことです。その話を聞いて、いろいろな
ことを自分なりに想像して、やっぱり戦争は恐いなと感じるわけです。