アフォスタジオを辞めた日のできごと
撮影は1ヶ月弱にわたるお風呂の撮影だった。
俯瞰撮影と正面撮影2つのセットがあって、
1つのカットが終わると、もう1つのセットに移動という仕組みで、
ライティングもほとんど同じなので、単純な作業のくり返しだった。
2、3回もくり返せば、普通の人なら人にいわれなくても何をすべきかわかるはずの仕事だった。
それなのに、相方の後輩(入社10ヶ月)は1週間たっても2週間たってもできない。
セットチェンジすれば、ストロボのジャックを繋いでない、出力をなおしていない。
注意すれば「今しようと思ったんっすよ〜」とふざけた態度の返事。
やるべきことは山程あるのに、暇そうにぷらぷらしているので
(その態度も毎度注意しているがなおらない)
指示をするとふてくされて返事はしないし、おまけにいいかげんなので、
結局は全部チェックするはめになる。
カメラマン、助手からの指示すら返事をしないので、
「返事〜!!」と怒鳴らなってばかり。
それでもなおらなくて、しまいには助手がそいつを殴った。雰囲気最悪。
空いた時間に「新人でもあるまいし、つまらないことで注意させないでくれ」
と説教たれてやると「俺のどこが悪いんっすか?」との返事。
どうやら自分は仕事ができると思っているらしく、反省のいろが全くない。
あきれてものも言えないので、とりあえず「頼むから返事だけはしてくれ」と言う。
続き
話がそれるが、その撮影中にストロボが2台壊れた。
1つはグリップを助手が力づくで折った。
もう1つはカメラマンさんの持ち込みストロボで発光管が割れた。
後者の方はセットチェンジ中の事故と思われるが、倒してもいないし、
持ち込みのものは自社のもの以上に厳重にあつかっているので、
これといった原因がわからなかった。
それなのに、2台ともありもしないはったりかまされて奴が壊したと受付に報告されていた。(もちろん弁償)
続き
カメラマンからもなめられているし、それ以前に手におえないので、
理由を話してメンバーチェンジをマネージャーに要求した。
そこではじめて知ったのだが、仕事が始まった当時から
すでにカメラマンからも担当者からも奴のクレームが来ていたそうだ。
現場に入らず待機しているスタジオマンが他にもいるのに、
そこで対処しないマネージャーにも腹がたった。
続き
マネージャーは毎日お昼に来るので、メンバーチェンジの指示がないまま
翌日同じメンバーで撮影に入った。
しかし、いつもどおり動かずで、自分に負担がくるため、
待機している先輩にいきさつを話して現場に入ってもらうように頭を下げて頼んだ。
手伝ってくれると返事はしたものの、先輩が来る気配がないので、
今度は後輩の女の子に頼んでみた。
しかし、そいつも「準備してきます」といったきり手伝いに来ない。
空いた時間に一服しに待機室に行くと後輩の女はソファーで寝ていた。
腹がたって蹴ってやろうかと思ったが、そこでスタジオを辞めてやろうと決心したのでやめた。
続き
その日の撮影も無事(?)終わり、スタジオの掃除をしていると、
突然マネージャーが「さっさと帰れ!!」キレだした。
訳がわからないのでとりあえず「まだ掃除終わってないんですけど」というと、
「そんなバカな客のために掃除する必要ない!!」
「自分達の待機室の掃除もまともに出来ないやつが何が掃除だ!!」と。
「それとこれとは話は別です」と言っても「いいから帰れ!!」との一点張り。
そもそも、使っているスタジオはともかく、他の場所まで掃除してるのは、
手のあいているメンバーが掃除して帰らないからであって、
私だってそこまでしたくない。何で怒られなければならないのだ。
訳がわからなくなって呆然としていたら
「お前がそうしてる間の電気代がもったいないからさっさと帰れ」
とまた訳のわからないことを言われた。
荷物をまとめてスタジオをあとにして以来出勤していないのはいうまでもない。
ここに書いたのはすべて実話で過剰にかいたわけでもありません。
そしてこれは中央区のとあるアフォなスタジオのほんの一部の出来事であり、
そこでは日々馬鹿らしいことがくりひろげられています。
ま、一番のアフォは後輩になめられ、おまけに常識はずれした辞め方をした
この私ですがね。