【44時限目】まいっちんぐ!! たもん先生 (゚Д゚)

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968夢見る名無しさん
 「結婚できないんじゃない。しないんだ」「独身なら稼いだ分が自分のものだが、
結婚したら妻子に食いつぶされる」「結婚したら親せき付き合いが倍に増える。
自分の分も面倒なのに」

 どこかで聞いたことのあるこんなセリフ。
ドラマ「結婚できない男」(フジテレビ系)の主人公、信介が口にしている。
俳優、阿部寛さんが演じる信介は40歳の建築家。仕事はできるが場がよめず、
言葉に詰まったり、逆にすぐに本音を口走り、穏やかな人間関係を築けない。
誰も招かないマンションの自室をこぎれいにし、クラシック音楽鑑賞など
趣味で固めた日常から踏み出すことができない。
意地悪なところもあり、コンビニ店員のマニュアル口調をばかにする。
好男子で周囲の女性はヤキモキするが、なかなか恋愛には発展しない−−。

 阿部さんほどハンサムでは無論ないが、周囲を見渡しただけでも未婚男は結構いる。
30代の会社員は、既婚者の給与に加算される配偶者手当に「同じ仕事なのに、
なぜ独身者と妻帯者の給与が違うんだ」と不満を口にする。
別の会社員(47)は「一人なら、今退職しても、貯蓄と年金で食べていける」と語る。

 今年6月には「30代未婚男」(NHK出版)が出版された。
主著者の大久保幸夫リクルートワークス研究所長(45)は「結婚できない男」が
話題になる理由を「数年前から未婚で子どものいない女性の問題ばかりが
メディアをにぎわしてきたが、なぜか男性はさほど問題にならなかった。
考えてみればおかしな話で、ようやく今、そこに気づいたのではないか」と語る。

 同書によると、男性未婚率は90年代から急速に伸びている。
30代前半で約半分、同後半でも4分の1だ。
00年の国勢調査の42・9%という数字をもとにしている。
ずいぶん多いが、都市部になるとさらに高い。
30代男性500人を対象にした調査で、「一生結婚するつもりはない」と回答したのは
5・8%という数字もあり、2050年には、50歳の男性未婚率は「3分の1に上りそう」という。
これほど多くの男性がやがて独居老人になるとしたら、やはり人ごとではない。
969夢見る名無しさん:2011/05/18(水) 19:50:46.71 0
 大久保さんは「今の未婚男の特徴は『なんとなく結婚しない』という漠然とした感じと、
自分の幸せしか考えない身勝手さがあること。人を幸福にするという考えがない。
他人をおもんぱかる感受性が鈍く、一人でいればいるほど枯れていく」と話す。

 結婚問題に詳しいエッセイストの岸本裕紀子さんは未婚男が多いわけを
こんなふうに分析する。「未婚男は大きく分けると二つのタイプがある。
ひとつはバブル期に青春時代を送った30、40代。
値の張る趣味や快適な暮らしのパターンが確立され、
そこに結婚という形で他人が入ることが煩わしい。
一方、フリーターなど低収入の人たちは結婚生活を営むのが物理的に難しい。
いずれにしても、結婚して家族に責任を持つことに魅力を感じなくなってきています」

 男たちは主導権を握りたがらない。
親や職場から「結婚しないのは半人前」と言われる圧力も薄まり、
決定を先延ばしする「生煮え男」が増えているようだ。

 とはいえ、大久保さんらがまとめた05年調査では60年代生まれで
子ども2人を持つ既婚男性の73%が「生活に満足している」と答えたのに対し、
同年代の未婚男性のそれは33%。
「40代から急に物足りなさを感じる未婚男は多い。
夢も趣味も大したものではないと気づくんですよ。

でもそのとき、男としての活力、市場価値は明らかに落ちている」と大久保さんは言う。

毎日新聞 2006年9月12日 東京夕刊
http://12355528.at.webry.info/200609/article_28.html