1 :
夢見る名無しさん:
今日あった出来事を。
2 :
夢見る名無しさん:2007/04/09(月) 17:30:20 0
来るかな?やってくるかな...怖い
俺は今ある工場に勤めている。
人材派遣会社から派遣されてその工場で働いている。
ちょうど、半年経ったくらいである。
俺は入った当初から、まだ稼動したばかりの、持ち場で教えこまれた。
仕事は比較的簡単で、俺が以前から慣れていた、スポット溶接だ。
(ボタンかレバーを指もしくは足で押して、あとは機械が勝手に動いて溶接してくれるようなやつ)
2、3日して慣れて結構、生産数を上げれるようになった。
「物凄く慣れるのが早いね」などと感心された。
一週間もしたら、「稼働率では○○さんが今トップになりました」と班長に言われた。
そこはある車の部品の「L側」のラインなのだが「R側」もある。
昼勤と夜勤とを交互に稼動させるため全部で4人いる。
そのうちのトップになったということだ。
実は俺はそれ以外の仕事はやたらと人よりも下手だったりするのだが、
この仕事が人よりも向いているようで、大抵は一番速く出来た方だった。
その仕事というのは、プラスチックのような材質で出来た箱に入っている
鉄で出来た部品が7種類あり、縦横高さがだいたい1メートル×2メートル×1メートルくらいの
鉄の箱に入った、これも鉄で出来た部品が1種類あり、計8種類の部品を
機械にセットしてあとはレバーを弾くだけで、機械が勝手に動いてくれる。
それらのものが一つになって完成品になり、払い出し口に出て来る。
そこに空のパレット(まあ、分りづらければ、「台車」という言葉を使ってもいい)
に20個乗せて日付と時間と完成品の種類を表す番号と自分のサインをマジックで書いて
看板(その完成品を表わす札)を所定のビニールのポケット状のところへ
差し込んで後はそれを運んでゆく「エレカ」(「エレキカー」の略だと思われる)と呼ばれる
小型の電動の乗り物に乗った作業員が牽引してゆくという流れだ。
その7種類の部品を運ぶエレカの人と1種類の部品と空の台車と完成品が入った
台車を運ぶエレカの人と空箱を運ぶエレカの人とでエレカ班は3人いる。
その上に指示する班長が一人いる。班長は社員だが、あとは全員派遣社員である。
俺が入った頃のメンバーはみんな辞めてしまっている。
俺のラインは比較的人は辞めない。俺は「L」でやっているわけだが、俺のちょうど
反対番の人が正月に辞めた程度だ。
それに比べてエレカ班は出入りが激しい(そこまで激しいという程でもないかもしれない。
一時期非常に人が多く入れ替わったと言っておくが正確かもしれない)
俺から見て、そのエレカの仕事というのは、大変そうである。
一つ一つの部品の入った箱を、大体腰くらいの高さにあるレーンに入れ込むのだから、結構
腰などに負担が来るようだ。
それに比べて、俺の仕事はその箱の中の部品をただ取るだけなので軽いものである。
箱を持ち上げるときは空の状態なのだから、それも軽い
完成品は、重いものの、すぐに床にコトンと置いて、指定されている数箇所のチェックポイントを
目で確認し、あとは、ちょっと持ち上げて台車にすべらすようにポイッと入れ込むだけなので、
それほど重くはないのだ。
そのエレカの仕事は「L」と「R」だけではなくて、他のラインにも材料を
供給しなければならない。道幅は1台しか通れないようになっており、以前は
仕方がない場合逆行することも許されていたようであるが、今はきっちり一方通行にする
というようにルール化されたようである。当然構内はゆっくり走らねばならない。
たぶん10キロか20キロか知らないがそれくらいの制限速度のはずだ。
1台しか通れずに一方通行ということは、一台のエレカの作業員がその場での仕事を
終えなければ、他のエレカの作業員は前に行きたくても行けず、そこで待っていなければ
ならないことを意味する。
だから、テキパキ動けるような人でも前に人がいて、進めなければ、
部品を供給することが遅れることも有り得る。人によっては「あいつは仕事が遅い」と
思うかもしれない。それを考えるとその仕事は損な仕事だと思えるし、気の毒に思える。
さて、話はちょっと唐突かもしれないが、今年の1月の末だったか2月の中頃だったか
忘れたが、40代から50代の男の人がそのエレカ班に新しく入った。
最初は誰でも遅かったり、部品を間違えたりするものだが、その人の場合、
今でもまだ遅い。大抵は1ヶ月もすれば、そこそこに出来るようになってくるものなのだが。
あるとき、完成品が20個入っていて札が入っている状態でなければ、次の「検査」の
工程にエレカで運んではならないのに、12か13しか完成品が入っていない台車(勿論、札も付いていない)
台車をエレカで運んで行こうとした。台車は20個入れた後、それが牽引中に落ちない
ように、最後に台車に付いている棒を横に嵌めて入り口を塞ぐ。(完成品は牽引中その棒に当たっているので
外に落ちることがない)当然その棒を横に嵌めているはずもないので、牽引中に完成品が2、3台床に落ちて転がった。
その完成品はちょっとひん曲がったが、ちゃんと曲がったところを直せば(たぶんペンチとかで)使える。
だがそれを、見ていた隣の頑固爺さんがちょっと厳しい顔をして、その人に
「なんで、中途半端な数なのに持っていくのよ?」と問い詰めた。その場にはたまたま、
班長クラスの人(エレカの班ではなく、俺のラインを含む全体のラインの生産に関する)班長クラスの人が
二人目撃していた。その新人はおどおどしていた。俺はまだ、新人なんだからという寛容な気持ちが
あるため、その厳しい空気になっちゃ可愛そうだと思い、にこやかに笑ったりした。
そしたら、その班長クラスの人らも「しょうがないwしょうがない」と冗談めいた笑いで、その場を
何とか凌いだ。
その新人は、ちょっと峰岸とおるに似ているが、何か頼りない、顔の肉がくたびれたような
感じに見える。休憩時間は一人隅っこに座っている。が椅子などはほとんどなく場所は限られて
おり、俺はその人の斜めに背中を向けて通常は休憩している。(背中を向けているというのは
別に嫌っているというわけではなくてそこに座ると必然的その向きになるのである。
つまり、そこに座る以上は向き合うことは不可能なのである。)
俺の隣にはいつもエレカでその人よりも2ヶ月か3ヶ月早く入った人が座る。
その人とその新人はちょうど背中合わせに休憩している。
俺が最初に入った頃のエレカの人は辞めて、その後に入った人は辞めてはいないが、
フォークリフトの免許を持っているため、今は主にフォークリフトで仕事をしている。
そのあとに俺の隣で休憩する人が入った。必然的にその人がエレカの班では(班長を除いて)
一番の古株ということになる。
その新人は休憩時間中ほとんどしゃべらない。
エレカの古株の人がたまに話しを振るとき、笑って無難な相槌をすることは出来る
ようだが、それくらいしか出来ないようだ。
そうではあっても俺達は馬鹿にしたような態度は決して取らない。
今日の出来事につなげるために色々と唐突で読みづらいと思うが、まあ、勘弁してくれ。
その新人は先に述べた鉄の箱に入った部品を運ぶのと、空の台車(台車は全部で3台置けるスペースがある)
と完成品の入った台車とを運ぶのが役目だ。
鉄の箱に入った部品は約百個入っており、約一時間半で無くなる。
だいたい残り十個くらいになれば、「もうすぐ無くなりますよ」ということを示すための
「音」と「掲示板のランプ」を光らすボタンがあるのでそれを押す。
俺の場合、他の人はやっていないと思うが、エレカに見え易い位置にその空にした
鉄の箱を移動させておきもする。
この音はランプは途中で切れてしまうので、続けてもう一度押す。
そうすると、そのエレカの作業員がちょっと作業中などで、その掲示板を見る暇が
なかなか無いような場合でも、その分長く音が鳴り続け、ランプが光り続けている
ことで何とか見ることが出来るだろうということを思ってのことだ。
大抵のエレカの作業員はこれを見てそこそこの速さで部品を持ってきてくれる。
その新人はやはり、遅い。
それは仕方がない。入って、まだ間もないと思っていたから。
言い忘れたがその新人は昼勤専門である。
あるとき、俺が夜勤のとき、出勤して、タイムカードを押し、まずは、
いつものようにそのラインに軍手などを置きに行ったとき、反対番の人
が最後の後始末をしていた。
その反対番の人はこう言った。「いくら、呼んでも来てくれないんだよ!」
鉄の箱に入った部品のことである。
元エレカの人で今フォークリフトの仕事をしている人も、ちょうどそこに来ていて、
「あいつはダメだ。完成品を呼ぶときの音は聴いて掲示板を見るけど、
供給の音の場合は聴き流している」と言った。
俺はまあ、困ったものだなとは思った。が別に責める気はなかった。
その次の週俺は昼勤になった。
その人は案の定、その鉄の箱の部品をすぐには持ってきてくれはしなかった。
そこで、俺はその鉄の箱がそろそろ変え時になって来る頃にその人がエレカに乗って
このラインの横を別の要件で通っているときや、このラインの完成品を運び出すそのときに、
「あの箱のも、もうすぐなんで頼みますね」と一言、言ってみた。
その人は「はい、わかりました」と言ってエレカを運転して必要な方向へ進んで行った。
俺はこれで絶対大丈夫だと思って音が鳴るボタンを押さないでいた。
ところが、待っても待っても来ない。ラインはその部品が無いため、加工できず
やむなく10分程ストップしていた。
「恐らく部品を運ぶトラックがまだ来ていないか、フォークリフトの人(元エレカの人ではなく、
たまーにポカミスするオッサン)が手こずってるかしているんだろう」などと思っていた。
そこへ、元エレカのフォークリフトの人が来て、何か苦笑いを浮かべて、
「ぜんぜん、別の仕事を今やっているよ・・・今別に急ぎでやらなくてもいい様な仕事を」と言った。
その新人についてそう言ったわけである。
俺は「さっき、「はい、分りました」って言ってたんで大丈夫だと思ったんだけどなあ」
と素直に思うことを言った。
そのフォークリフトの人がその代わりに持ってきてくれたのでその場は何とかなった。
俺はそれでも、その人には寛容な気持ちでいた。
持って来ないときは持ってこないがたまには持ってきてくれた。
>>11で述べたように「はい、わかりました」と言っていたにもかかわらず、
別のどうでも良い仕事をやっていたケースがその後も2回か3回はあった。
これを読んでいる人は、「その人、わざとやっているんじゃないの?」と思うかもしれない、
俺も、そのとき一瞬はそう思ったけども、そういうことをずっと考えると、その人に怒りを
ぶつけてしまい兼ねないと思い、そうは考えないことにした。
俺の隣で休憩する古株のエレカの人が「又、別の今急ぐ必要のない仕事をしているよ」
と言ったときに、俺はこう聞いてみた。
「スピードが付いて行けなくて持って来れないのか、それとも、すぐに忘れちゃうのか、どっちゃなのかなあ?」
その古株の人はちょっと大笑い気味に笑って、それから言った。
「たぶん、忘れているんじゃないかなあ」
しばらくして、俺は名案を思い付いた。
そして、たまたま、休憩時間のときに古株の人がいなかったので、
俺はその新人にそのアイディアを話し、あくまで、「それをやってください」と
やんわりとした口調による命令とも取れなくもない言い方ではなく、その方がDさん
(とりあえず、その人をDさんとしておく)にとって楽ですよという感じで勧める言い方をした。
そのアイディアというのは、いつもはその鉄の箱の部品が残り10個程度になったら、次の
鉄の箱に入った部品を持ってくるという風にしているのだけども、Dさんは、それを確認しに何度か
エレカで回って見に来ているのだという。それでは、その回る時間がもったいないので、この
鉄の箱の部品はトラブルがなければ約1時間半でなくなるから、1時間半ごとに持ってくるように
した方がDさんにとって楽じゃないですか?
これを聞いたDさんは「いや、時計とか見てないから」と言った。
そこで俺は
「じゃあ、だいたい自分でもうすぐ「1時間半経ったかなあ」と思ったときに持ってくればいいですよ」
と言った。
書き忘れたが、その鉄の箱に入っている部品の横にちょっとしたスペースがあり、
エレカが通る範囲を限定する白線の外側にあるスペースでその鉄の箱よりもちょっと広めの
スペースが存在している。その鉄の箱がぎりぎり置けるようなスペースであっては、そこに
てつの箱を置いてはまずい。何故ならば、そこはそのラインの機械が故障したり掃除したりする
時に通ってゆくための通り道をも含んでいるからである。(そのスペース全体がその通り道だというわけで
はないが。そのスペース全体のうちの人が一人通れるだけの隙間は必要であるということ)
そして、上手い具合にその隙間を確保できるだけのスペースなのだ。
ただし、そこは、朝のミーティングをするときのスペースの端でもあるということや、ホワイトボードを
掲げてある部分でもあり、又(これが一番、ダメと言われるとすればその可能性が高いのだが)従業員の
写真と名前の札があり、始めと終わりの時にその札を入れ替えるところでもあるのだ。
まあ、その時間帯にそこに置かなければ何とかなるとは思った。
Dさんはそのとき、確か「うーーん・・・」とか悩むような感じで黙って聞いていた。
俺は続けて言った。
「その方がDさんにとっても楽だと思うんですよ。見て回るなんてその一回が、時間がもったいない
じゃないですか。何もぎりぎりになってからじゃないと、(その部品を)持ってきてはいけない」
ということはないんですよ。極端な話。その2台とも(つまり、今使っている箱と、次に使うであろう箱)
満タンでも構わないんですよ。」
そして、休憩が終わり、その直後の一度目は、まあ、普通に持って来た。
だが、その日はそのアイディアを実践することもなく、又、何度か、遅れた。
次の週、俺は夜勤である。
その次の週、そうそれは今週、そして今日だ。
一番最初にそれを実践してくれた。
しかも二台とも満タンである。
俺は嬉しかった。
しかしだ。Dさんはその鉄の箱を運ぶのが遅いというだけではないのである。
完成品を置くスペースは3台分であると前に述べた。
完成品を2台Dさんに持っていってもらい、次の1台が20個溜まるまでに、
空の台車を持ってきてもらえれば、完成品を地べたに置かなくて済む。
ところが、やはり、持って来るのが遅いので、大抵の場合12個か13個かくらい
完成品を地べたに並べて置くわけだ。それでもまだマシになった方だ。
前は30個くらいを置いていたものだった。
30個ということは1台半である。12、13個くらいなら、何とかラインを止めずに
一度につき、完成品を3個余分に台車に入れるとかすれば、20個一杯になるいまでに
何とか地べたに置いた完成品をゼロにすることが出来るが、
30個というとそうはいかない。このラインでの完成品はこの工場の色々な完成品の中でも
一番大きい方でしかも重い。それを30個台車に続けて入れるというのはちょっとキツイ。
一回一回深呼吸をしながら入れないと腰を痛めそうなくらいである。
そんなわけで、その分時間も掛り、ラインをストップさせざるを得なくなるのだ。
この完成品を入れる空の台車をDさんが持ってくるのが遅いのは、
先に述べた鉄の箱に入った部品を持ってくるのが遅いのと同様、LもRも
4人とも口を揃えている。(まあ、反対番のRの人とはあまり面識はないが)
この4人よりも隣の頑固爺さんが厳しい口調で困ったもんだというようなことを
俺に言ったりする。
俺にはDさんについて今日こう思えてきた。
「ひょっとして、Dさんは俺が別に困った顔もせず、地べたに完成品を積んでいる
のを見て、空の台車を持って来れるのにもかかかわらず、まだ、もう少し間に合うと
思っていて、そのようにしているのではないだろうか?」
そこで、休憩時間にちょうど入る頃、Dさんがエレカでやってきたので、
俺はDさんに言ってみたのだ。
「あのう、なるべく完成品を地べたに置きたくないので、出来る限り空台車
早めにお願いします。」
それを聞いたDさんは「はい、わかりました」と言った。
そして、休憩に入り、休憩が終わった直後、俺がラインに入り、軍手を
はめてさあ、仕事を始めようかというその時に、Dさんが俺の真正面に来て、
「さっき、地べたに置きたくないから早く持ってきてくれと言ったけど、
地べたに置いているのは何もあんただけじゃないんだ。フォークの人の関係もあるし、
俺も忙しいし、あんたも忙しいし、他の人も急がしいそういう余計なことは一切言うな!!!!」
と、えらい剣幕で怒鳴り散らした。
19 :
1 ◆2jnSPFXd3w :2007/04/09(月) 21:36:41 0
「何もそう怒らすように言ってなかったでしょう?俺は出来れば早く持ってきてくださいと言った
だけでしょう?何でそんなに怒るんですか?」と俺。
「余計なことを言うんじゃねええ。俺は頭にきてるんだ。いいか、余計なこと言うんじゃねーぞ」とDさん。
「あ、そうですか、分りました、はい」と俺は優しく笑うようにして答えた。
そして、Dさんは立ち去ったが、隣の頑固爺さんが横でその光景を見ていたようで、
「今、何って言われた?」と聞いてきたので、そのことをそのまま言った。
爺さんは班長にそのことを言ったらしく、班長が来て
「何か言われたようですね?」と聞いてきたので、そのことを言うと、
「いや、フォークリフトとかの問題ではなくて、あの人が遅いんです。Rの人も遅いって言ってましたよ」
と班長。
「あの人は前に、「持ってきてください」って俺が言って「はい、わかりました」と言っといて
ずっと持ってこなかったりしてたですよ。
俺は別に怒って言ったわけではないのに、怒鳴ってくるのは問題あるなと思いますよ」と俺。
「あの人に言っておきますよ」と班長は言って立ち去った。
保守
うーーん。なんかめんどくさくなったなあ。書くのが。
俺はあの日色々多角的に吟味したかったんだが、ぼんやりとした輪郭しか
思い浮かばなかったから書かなかった。
んで、あのあとどうなったのかというと、
隣で仕事をしている頑固爺さんが「もう、あのアホがなんか言ってきても何も言わない方がいいぞ」
と言ってきた。俺も既にその方がいいと思っていたので了解した。
結局その日はなにも無し。
次の日仕事を始めてから1時間程してDさんが初っ端から、まだカンバンを指し込んでいない完成品
の入った台車を持って行こうとして爺さんに制止された。(爺さんはそれ程怒鳴っている感じではなかった)
しばらくして、Dさんの仕事をなぜかエレカ班の班長がやっている。
あれ?っと思い10時の休憩のときに古株の人に聞いてみた。
「クビにされたよ。1時間程前に」
とのこと。
まあ、しょうがないわな。
もう、Dさんのことで特に語ることもなくなってしまったって感じだ。
保守