のんびり日記16

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28夢見る名無しさん
悪臭紛々のその穴や溝の横に好んで集まるのが、
土ぼこりにまみれた半裸の子供たち、疥癬もちでかすみ目の
大きな犬で、犬は汚物の中で転げまわったり、
ひなたでまばたきしたりしている。

どの家も犬を飼っており、四角い穴から犬は家に出入りする。
よそ者が来れば激しく吠え、傘をふると逃げていく。
犬はソウル唯一の街路清掃夫であるが、働きはきわめて悪い。
また人間の友だちでもなければ、仲間でもない。
朝鮮語をはじめ人間の話すあらゆる言語に取り合わない。
夜間吠えるのはどろぼうがいるからである。
飼い犬といえどほとんど野犬にひとしい。
若い犬は春に屠殺され、食べられてしまう。