ここで良いか

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360まきひと ◆zeDiWCcgGk
「あたし・・・higherに抱っこしてもらわなきゃ眠れないクセがついちゃったのかしら?」

切なっちは胸に回されたhigherの毛深い腕をはずしながら身を起こした・・
361まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:13:06 0
「こんなことじゃダメッ!どうしても保険金がいるのよ!!」

切なっちは、名無しに渡されたオキシドールを握りしめた。
362まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:14:51 0
「愛しのアナタ・・・あなたのために、あたしは名無しに・・そして今、higherまでも・・・」

higherの寝息だけが響く暗闇の中で、
切なっちは窓ガラスのむこうの星空を見上げた・・・
363まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:17:03 0
「あなただけ! あなただけが、あたしの北極星なの! そうよ! ね?」

切なっちの手が、
higherが毎日「雪うさぎみたいだze^^」
と口づけをする切なっちの真っ白な手が、
オキシドールの蓋に伸ばされる・・
364まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:17:37 0
そのときだ 。。。
365夢見る名無しさん:2006/10/09(月) 00:18:06 O
やめろ
366まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:18:39 0
「ひとおもいに殺ってくれ^^ 長く苦しむのはゴメンだzeと^^;」

いつの間に寝返りをうったのか、背を向けたまま、
つぶやくような低いhigherの声が流れてきたのだ!
367まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:19:54 0
「は、ハイヤーっ?!あんた知ってたのっ!」

切なっちは思わずhigherの背中にしがみついた。
368まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:21:31 0
「ああ。・・でも、お前が正式に籍を入れてほしいって言ってくれた時は、
 俺はほんとうに嬉しかったzeと・・・^^」

切なっちがhigherの家に居候するようになってから、
higherが『お前・・・』と呼んだことなど一度もなかった。
いつも、『切なっち・・・』だった。
369まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:22:50 0
[いいか。思い切って雰囲気を変えて結婚をせがむんだよ。
 結婚入籍が一番怪しまれずに高額の保険金をかけられるw]

名無しの妙に爽やかな声が、切なっちの頭の中にリプレイされた・・・
370まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:24:07 0
あの日、あたしは朝からわざとため息ばかりついてた。

higherがお昼に作ってくれた、大好きなクロワッサンのオープンサンドも手をつけなかった・・・
371まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:25:21 0
そして、夜になって言ったのよ。

泣きながら・・・いつものように、higherに、なでなでされながら・・・
372まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:26:49 0
あたしは言った・・・

「higher・・・いままで、ごめんなさい。ほんとうにごめんなさい。
 あたし、わかってたわ。あなたが優秀なエンジニアだって!それだけじゃないわ!
 不二子姉さんは、あなたのことをルパンの足元にも及ばない、のび太以下だって。
 でも違う、そんなことない。あなたほんとうは、
 麦わらのルフィーより、一期より、空条承太郎よりイケてる!」

・・・と。
373まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:28:26 0
あの日から、あたしhigherのこと、『あなた』って呼ぶようにしてた。

でも、higherがあたしを『お前』って呼ぶのは今が初めてだわ。

なにもかも知っていたのね?! いつからわかっていたの?!

あたし、どうすればいぃの??!!
374まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:30:03 0
「あぁ、でもっ・・・!」


[金が入らなきゃお前の愛しのこの人は黒こげトーストじゃあ済まされないぜ。]

名無しの妙にハイテンションな声、
ニンニク臭い息が切なっちの脳裏を横切った・・・
375まきひと ◆zeDiWCcgGk :2006/10/09(月) 00:31:38 0
「わからない!どぉしたらいぃの? あたし?!」

切なっちは、higherにしがみついたまま泣きながらガタガタと震えるしかなかった。



・・・終わり・・・。