削除海王〜逍遥編〜

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929大将[KFC会長] ◆TaiSyoda7k
>>906の続き。

「その痛みはなー!人の心の痛みなんだー!」
警官に両脇を抱えられ引きずらていきながら俺はいつまでも叫ぶのさ。
で、時計坂ちゃんの差し出した真っ白なハンカチで切れた唇を押さえる海王。
「いてて、痛いなぁ。これだから野蛮人は嫌いだよ」
とかまだ言いやがるんだよ。
そこで時計坂ちゃんがカッと目を見開いて海王に平手打ち。
パチーンと軽い音が教室に響くんだ。
「海王の馬鹿馬鹿!どうして大将の気持ちが分からないの?もう知らない!」
泣きながら可憐に走り去る時計坂ちゃん。おいしいトコロ取りです。
そこではじめてうろたえる海王。
「な、何だよ二人とも、、、俺が悪いのかよ。何でだよぅ、、、」
夕暮れの教室でがっくりと膝を落とす海王。
何か、少しだけちくりと心に棘のような痛みを感じる海王なのであった。

【完】