そら

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17夢見る名無しさん
次の日の朝、母親に「遊びに行ってくる。昼ごはんはいらない」
そういって自転車に乗り駅へ急いだ。
一人で行く駅はやたら広く感じ、切符を買うときは心臓がすでに高鳴っていた。
手元には約3000円のお金。
しっかりと財布にしまい、さらにかばんに収めた。
往復切符を買った。これで手持ちのお金の大半を失い、少し危機感を覚えた。
しかしそれより改札口の向こう側にいくことにすごく不安を感じる。
なんともいえない。試合する前より緊張した。
(このへんでうろうろしてると怪しい人みたいだ・・・やばい)
そう思うと冷や汗をかきながら切符を機械に通した。
改札口の向こう側はとてもすがすがしい空気だった。
電車を駅員にきいてさがしだすとちょうど電車はきていた。
電車が発車するともう後戻りできないことに不安をかんじつつ、あの娘にあえるのだと期待した。
片道1時間だが、はやくついた気がした。
到着すると、すごい数の人たちがいてきょどっていた。
とりあえず外に出ようと、思うままに足を運ばせた。
駅前のとおりはとても広い。市民病院の受付の女の人がくれた地図をみた。
"駅から病院前までのバスがでている”と書いてあったので、僕はバスを探す。
一台のバスが停車していた。中にはまだお客さんが少ない。運転手はらしいひとがバスの外でタバコをすっていた。
僕は緊張しながら「このバスは〇〇〇市民病院前にいきますか?」と聞いた。
「いくよ」無愛想にそういわれ、僕はこのバスに乗り込む。
10分ほどして、客が何人か乗った。そして出発すると、もういよいよだ・・そんな気がして、期待だけがふくらんでいた。
バスは何度か停車して、バスの中には僕を含む6名の客がいた。
乗り始めて15分ほどたつと
「〇〇〇市民病院前〜」
僕は立ち上がった。