溺酒愛飲

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22AIR-MAT
昨日は結局軽く済ませられなかった。
無念

今日はイノセンスを見に行ってきた。
薀蓄格言だらけのセリフに心をときめかせ華麗な映像美に酔う。

見た後に感じたのは、極端な好みの別れと、メインターゲットの年齢層が
恐ろしく狭いであろうということ。
格言等を引用した台詞回し、コンピューターへの理解、
世界観の理解等、多くのハードルがあるため、理解できない人間は全く嫌い、
その反面、ある程度自分の中で消化でき、自分の考えまで発展できる人間には
とても好かれるであろうということ。
自分は後者だった。
これは面白い。
人間の記憶までも電気信号、データとして管理できるようになってしまった世界は
現実が実は現実でないかもしれないという恐怖を内包せざるを得ない世界。
見終わった後にふと荘子の故事を思い出した。

昔者、荘周夢為胡蝶
栩栩然胡蝶也
自喩適志与
不知周也
俄然覚、則遽遽然周也
不知周之夢為胡蝶与、胡蝶之夢為周与
周与胡蝶、則必有分矣
此之謂物化。

荘子のように区別する事は無意味とするべきか
それとも日々自問するべきか、恐怖と向き合うのか。
人間の未来は興味深い。