兄とは、血の繋がった兄ではありません。
今の私が、心の拠り所にしている、そういう存在なんです。
2 :
夢見る名無しさん:03/07/03 20:52
それだけではない、存在でもあって。
私がここで書くのは、気付いて欲しいような、そうでないような。
想いです。
2は、私です。
兄さま。
気付きますか?
貴方は、ここに気づくんでしょうか。
気付いても、言わないでくださいね。
言われたら、何も吐き出せなくなってしまうだろうから。
5 :
夢見る名無しさん:03/07/03 20:56
妹萌えのエロゲオタ童貞野郎の
オナニースレか? あ?
じゃあ書くな寝ろ!!
気付いても、言わないでねって、言ったのに。
>>5 そう見える?
私は、女だけど。
>>6 眠れるならいいのにね。
兄が、私のためにトリップを見つけてくれました。
でも、ここでは使いません。
嬉し過ぎるから。
10 :
夢見る名無しさん:03/07/03 21:11
架空の妹キャラ作ったわけでもないなら…
近親相姦のろけスレ?
それなら珍しいし、まあがんがれ。
11 :
夢見る名無しさん:03/07/03 21:12
いいンじゃない? 別に。
それで互いに地獄の苦しみに落ちても、
最後まで離れずにいられたらいいね。
>>10 兄とは赤の他人ですよ。
慕っているから、そう読んでいるだけです。
読んで→呼んで、ですね。
どうしても、ひきずっていることがあって。
それは、徐々に私自身の劣等感に繋がっていって。
断ち切れないでいる。
高校生の時、私は女の子を好きになりました。
欲望を持ったことはないけれど、彼女の魂が好きでした。
誰からも愛される自覚を持てなかった彼女にとって
私は、想いを伝え続けました。
彼女に、「愛される暖かみを教えてくれた人だ」と
そう言われたことも、ありましたっけ。
でも、彼女はもういません。
彼女が去ったのは、私が利己的になりすぎたから。
その心をすべて、独り占めしてしまいたいと願った。
叶わなかった。
だから、私は希むことを諦めました。
希み過ぎてはいけないと、そう思いました。
雨がしとしと降ってきたよ。。。。
明日も雨かなぁあ。。
雨だったら早く家をでないと遅刻してしまうよ。
雨・・・・やまないかなあ。
(´‐`)
刹那の中で生きている自分。
全てはいずれ無となるんだなあ。
でも生き抜くことで自分の存在は少し光るとおもうなぁ。(´‐`)
>>17-18 こちらも雨ですよ。
生き抜くことは、時に残酷ですね。
それを耐えられたら、光れるのかな。
二年後に出会った一人の男性は
とにかく、人の信念を裏返す事ばかり言う人でした。
私はムキになって反論して
そして、そのうち彼が否定するのは、それを越えた肯定が欲しいからだと知りました。
必死になって人を信じようとする彼を見ていて
きっと、この人は私になんか量れないほどの闇を見ているのではないかと
漠然と感じました。
当時、私と彼は、ある少女の心の傷に面していました。
何と言ったらいいのか、今でもその少女に関しては、一切が謎のままです。
私が知っている限りのその少女は
二回ほどレイプの被害に遭っていて、そのショックで幾つもの人格を持っていました。
私と彼は、別々に少女からその話をされて、
それぞれが彼女の傷を癒そうと腐心していました。
よく考えるとおかしな話なのですが、
少女が”多重人格”ということを私たちは知っていたのに
一度も彼女以外の人格を見たことはないのです。
その少女が私たちに話したことも、別に助けを求めるつもりでのことではなかったようで。
常に、私たちの声と、そして存在とを求めてきました。
私と彼は、そんな少女の心の在りようをとても、痛ましく感じていました。
私と彼は、始めはそうやって同じものを見守る、仲間のようなものだったのです。
そして、様々な事を話し合いました。
少女をどうすることが一番いいのか。
私たちに今以上にできることは、在るのか、無いのか。
そしてお互いの、過去のこと。
そういう話の中で、
彼は、初恋の人を目の前で亡くしたことを私に告白し、
女性を好きになる前に、ブレーキのかかる心のうちをこぼしました。
彼の話を聞いていて、私は知らずに泣きました。
そして、彼に強く惹かれている自分を自覚しました。
私は、人を強く求めまいと、あの経験から誓っていたはずだったのに
どうしても止めることは出来ませんでした。
幸いというべきか、不幸にしてというべきか
彼は私に心を開いてくれるようになってしまったから。
拒絶される事を恐れていたはずなのに、
彼を信じない事は、何にも勝る大罪のような気がして
私は彼の「隣にいる人」になりました。
たくさんの幸せを貰いました。
たくさんの失望を味わいました。
たくさん彼を愛しました。
たくさん彼に愛されました。
たくさん彼を憎みました。
たくさん彼に悲しみを与えました。
たくさん自分の価値を教えてもらいました。
たくさん自分の無力さを噛み締めました。
そして、彼の裏切りを知りました。
出会って三年目を迎える前に、私たちは終わりました。
しばらくの間は、内側からやってくる激しい衝動が
自分を壊してしまいそうでした。
何もかもを忘れようとしても、何もかもが私を捕らえて離しませんでした。
過去に戻りたい、戻りたいと何度強く願ったか知れません。
私が欲しがっているものは、どうしても手に入らない。
どうして、願ってしまったんだろうと後悔ばかりする日々が続きました。
痛くて淋しくて遣り切れなくて、これから何をどうして生きていけばわからないような
大げさな、って思いますが、まさにそういう状態でした。
私は、抜け殻になってしまいそうでした。
兄に出会ったのは、そんな時でした。
27 :
夢見る名無しさん:03/07/04 01:24
どうやら、結局孤独が耐えられない類のお人のようだね。
28 :
夢見る名無しさん:03/07/04 02:08
兄か・・・
長男だって辛いんだぞ。
昔から思い出したくない事を何度も体験して、
もうそんな経験したくなくて、もう誰にも心を見せないと、
心の扉をガッチリと閉じて、冷め切った人間になった。
ところがある時、一人の子にそのカギを開けられてしまった。
ヒネくれまくった僕と、そんな僕でもひたむきに話を聞いてくれたその子。
気がつけば、僕はその子に惚れていた。
人間らしくなれたと思う反面、昔の冷めた自分が手招きしている。
…昔の冷め切った自分には戻りたくない。
だから僕は何度も。今日も彼女に愛を語る。
でも、彼女は僕のことは兄のようだと言う…。
>>1 彼と兄 は別人かな?
彼があなたを裏切って傷心の所に兄と会ったと?
これからここで書きつづけるであろう兄のことについて
必要なことに触れておきます。
「兄」というのは、言わば便宜的な呼び方であって
実の兄弟でも、腹違いの兄弟でも何でもない、
本当の赤の他人です。
最初の出会いで、
頼れるお兄さんだなぁと思ったときから思慕は始まりました。
近親相姦な出来事だと思った方へ。
まぎらわしい書き方をした私が悪いと思います。
けれど、私には、他に表しようがなかったので。
ただの、片想いの相手を綴るには、「あの人」では軽すぎて。
>>27 孤独は、慣れてしまえます。
孤独が楽だ、と思い始めた時に
私を呼んでくれる人が現われるから、辛くなるのだと思います。
それも、ただの言い訳に過ぎないかも知れません…
>>28 >>30に書いたとおりです。ちなみに「兄」は、長男ではありません。
>>29 私の兄と、同じような方ですね。
尤も、私は兄の過去を知らないので
兄もあなたのような境遇だったかどうかは、わからないのですけれど。
>>29追加レス
彼と兄は、別の人です。
出会いの経緯は、お察しのとおりです。
男は縦の考え方をして、女は横の考え方をするんだって。
だから男は、昔の彼女や、思い出を引きずってしまう人が多いのだって。
そして、女は過去と現在を、きっぱり切り離して生きる人が多いのだって。
私には、「そうなんだ」としか、言えなかった。
もしも、もしもその人の言うとおりなら、
私のもつ感傷は、男性的なのかも知れない。
どうしてか、かわいいって言ってくれて
どうしてか、抱きしめたいって言ってくれるから
冗談だと解っているのに、落ち着かない。
兄さまのあっけらかんとした口調が、なんかくすぐったいんだよ、いつも。
きみはそろそろ僕に護られるべきだねって
そう貴方が言ったから
思わず”そんなことない”って言っちゃったの
怒らないでね
嬉しかったの
36 :
夢見る名無しさん:03/07/04 04:12
>>35 女をなめてるな、そいつ。
男なら、言うより先に護れ。
なぜこんなに意地を張っているかわかってないの
それともわからない振りをしているの
>>36 すぐに護れる位置じゃないから
仕方がないのです。
それに、兄はいつも本気と冗談のはざまにいるって、そういうから。
私は、笑っているしかできなかった
「声が聴きたかった」
ただそれだけなのに、とても重かった。
涙が出たよ。
今夜は、ここまで。
続きは、太陽が顔を出してからにします。
小説見たいだ( ゚д゚)
おはよう。
今日は一日のんびり過します。
心の中までもがのんびりかどうかはわからないけど。
>>41 現実って、その気になれば何もかもが小説であって、
そうでなければ、何もかもがただの日常の一片に過ぎないように感じます。
一晩、経って。
昨夜のことなんてみんな、全部全部夢の中の出来事だったらって
そればかりが不安になりました。
兄の第一印象は「落ち着いた人」。
初めから、とても柔らかい物腰で接してくれる優しい人でした。
優しいだけではなくて、人の痛みがわかる人。
可愛らしいものと、泣けるものに素直に反応できる人。
聖人のような人だ、と感じたこともありました。
いろいろ、話をしました。
向かっているだけで、懺悔でもするかのように
いつのまにか言葉が漏れてくるような。
なんだか不思議な魔力を持ってるなって
漠然とそう思います。
兄は、あまり自分の事を話したがりません。
私もあまり、訊けません。
訊いたら悪いような気がして。
私たちはまだ、お互いがお互いを癒せるくらいの
暗黙のつながりしか持っていなかったから。
私は、前の彼のことも、例外なく話しました。
前の彼の事は、実はまだ整理がついていないのです。
彼は、私に「しばらく一人になりたい。でも、いつか結論は出す」
そう言ったまま、音信を絶ちました。
裏切ったのは彼。
でも、その裏切りを知ったのは、私が先に彼の信頼を裏切った結果でした。
私はまだ彼に愛されたかったし、
憎悪と未練でぐちゃぐちゃでした。
結論など、ただの方便かも知れない。
それを何時までも待ちつづける事は、なんと気の遠くなることなのだろう。
彼にとって、私が必要だという結論が出る確率など
どんな計算式にも載ってはいない。
それでも、完全に彼を失う覚悟など、できるわけはありませんでした。
二週間経って、まだ「会いたい」と告げた私に
彼は「会うとしたら、セフレとしてだね」と言い放ちました。
兄は、私がこの話をしている間、ただ静かに聞いていてくれました。
話すのは、辛くて痛くて仕方がなかったけれど
そのまま溜めていたら、兄の優しさを酷い仕打ちで返してしまいそうでした。
私は、バランスが不安定で、いつまでも子供だとわかっています。
いつ壊れても構わないって、そう思ったりもしたんです。
でも、私の話を聞いてくれる兄の気配が
そんな私の暴走を、止めてくれました。
こころなしか、その後から兄は私を気にかけてくれるようになりました。
いえ、そう思いたいだけなのかもしれません。
それでも、構わなかった。
あんな話を聞かせてしまったことなど、まるで無かったかのように
いつも通りの言葉で、いつも通りの話をしてくれる兄に
私は心から感謝していました。
少しだけ、変化が現われた。
その変化は、ある意味では必然的に
ある意味では少々不自然にやってきました。
かわいいって言われ始めたの、いつからだろう。
なんでかわいいって言うんだろう?
ちょっとだけ、それまでとは違う空気になっているのを感じました。
兄さんは、私が身動きをとれないのを知っているはず。
だから、本気で言っている訳は無いのです。
でも、ずるい。
兄さんは、私が困るのを承知で言う。
私は、それが嫌じゃないから……
だから、困る。
とんでもないことになってしまった。
私たちが育ててきた”居場所”を、撹乱する人が現われた。
逆恨みにも等しい行為。
自由が許されるからって、あくどいことをして楽しむのはいいこと?
逃げ場を求めて、やっと辿り着いた場所だったのに。
私はひたすら、うろたえるばかりでした。
兄さんは、一体どう思っているんだろう。
一晩経って、見に行ったら、そこに兄さんがいました。
兄さんは大人でした。
私は、改めてそこで兄さんに対して、尊敬の念を抱いたのです。
ひたすら不安がる私を、兄さんは「大丈夫だから」ととりなしました。
私は、兄さんがこんなに落ち着いていられるのは、
私なんかよりずっと年上で、色々な苦労を知っているからなんだと思っていました。
断片的に書かれすぎてて、状況は僕と似てるのかもしれないけど
どうも
>>1に共感できたりする事ができない。
話が繋がってなかったり、何があったか書かずにどんな状況か
書かれても読んでるこっちとしては混乱する…。
>>56 とか。
誰が、君達とはどういう関係の人間なのか、
またソイツが一体なにをしてきたのかその辺詳しくお願い。
しかしねえ。
独白スレは、整合性があってこそROMも楽しめるものだが。
それは個人の文章力もあるから仕方ない。
わかる人が見たら、わかるものなのかもしれないし、その辺は別に問おうとは思わないな。
>>59は、
>>1がどうしてこんな書き方してるか少しも察せないか?
共感を得ようとして書くなら、もう少し考えるだろうよ。
>>60 察してはいるが、気になる…というのが本音かな。
ちょっと自分も立場こそ違うが同じような境遇にいてね。
だから気になって、もうちょっと詳しく知りたくなっただけ。
すまん。
一日お休みしてしまいました。
>>59=61
再度ご来訪ありがとう。
貴方の仰るとおりですね。
自分でも、読み返していて何がなんだかわからなくなりました。
きっと、何も考えないで思うままに垂れ流していたからですね。
少し冷静になって、もういちどまとめてみようと思います。
個人的に、気になったので問います。
貴方は今、幸せ?
>>60 確かに、共感を得ようとして書いていたのではありません。
でも、つくづく文章下手な自分を恨めしく思います。。。
纏めなおす前に、今日のことを書いておきます。
今日は一日、メッセをつなげないことにしました。
日に日に兄を求める気持ちが強くなっている自分が怖いんです。
……それから、少し兄に意地悪したい気持ちも、あるから。
勝手に決めちゃってごめんね、兄さま。
ちょっとだけ、ゆっくりと休みたい。
++5月下旬
もう二ヶ月くらい前から、彼氏とはなんとなくきまずくなっていました。
この時期には私の誕生日があるんだけれど
付き合い始めてから毎年誕生日の前後には喧嘩をしていて
気持ちよく年をとることが出来ないでいました。
だから、一時的に私が甘え攻撃をしかけて、お泊りで彼氏に祝ってもらったのです。
でも、それもほんのひとときのこと。
離れ離れになればまた不安が押し寄せてきて、
そのたびに彼氏にぶつけてしまう、その繰り返しでした。
++6月1日
彼氏がよく行くチャットを覗いてみました。
私には話さない事を、そこではたくさん喋っている…。
また悲しくなって、メッセでは険悪な雰囲気にしてしまいました。
それと同時くらいに。
私は、とある板で伝説の祭りを模した二次祭りを見つけました。
有名な伝説だったから、また同じような事があったら、
ぜひとも加わりたいと思っていたの。
そのスレは、仮に”SOS事件”とでも呼んでおきましょうか。
”この騒ぎなら、今の私を忘れてめちゃくちゃに楽しめるかも知れない”
現実逃避もあって、私はその中に加わりました。
++6月2日
SOS事件は順調に進行してました。
夜中にパソコンを使えないから、私は事後報告を読むだけ。
別の場所に本部を立てて移動していたようだったので、そちらも覗きました。
活気があって、本当に別世界。
そして、なるべくこの事件を成功させる為に、整理作業が始まりました。
リアルタイムでそういう場面に出くわしたのは初めてだったから、
嬉しくなって、私も積極的に参加しました。
名無しだけの世界。面白い。
++6月3日
ほのぼのと進行。
ログを後から読んでいるだけでも、
参加者の期待とはしゃぎっぷりが窺えました。
いつのまにか名簿もできていました。
私は、まともなコテハンで参加することなど考えていなかったから、
深く考えずに、適当に名前をつけて書き込みました。
書かなくても良かったけれど、少しは役に立ちたかったので
存在を表明するだけでも違うかなって思ったんです。
++6月4日
メッセンジャーをつかったほうが密な作業が出来るかも、っていう案が出ました。
メッセは普段使いなので、さっそく一人を登録。
いろいろ情報がもらえました。
もう一つのメッセのほうで、2日振りに彼氏と話をしました。
罪悪感があったから、必死で話をふりました。
私が今やっていることも話しました。
一緒にたのしめたらいいかなって思ったんです。
++
>>69つづき
彼はあまり反応を示してくれませんでした。
心の中の曇りが激しくなってしまって、逃げるように私はSOS事件に没頭しました。
こちらも、酷い状況になっていました…
平和に進行していた準備が、たった半日で覆されてしまいました。
もう移動するしかない状態です。
メッセに登録した主催者さんと連絡をとって、移動先を教えてもらいました。
お一人では大変そうだったから、誘導の協力を申し出て
できるかぎり参加者に呼びかけました。
ドタバタが起こったのは、私の定時に限りなく近い時間でした。
とにかく時間がない…。
もう落ち込んでる暇はありませんでした。
++6月5日(参照:
>>56-57)
一晩経ったら、さらに酷い状態になっていました。
誘導にあぶれた人たちと、誘導に成功した人たちの間で揉め事が起こったのです。
移動先も晒され、既に何もかもが廃墟と化していました。
誰もいません。
メッセをつけると、新たに私を登録してくれた方がいました。
私が一番最初に誘導メールを送った方でした。
今までの活動の中でも、積極的に案を出しておられた方です。
それが、兄でした。
++
>>71つづき
その日、私は授業がある日でした。
すごく日の照った暑い日で、私は汗だくで帰ってきて真っ先にパソコンをつけました。
学校に行く前に確認した限りでは、移動先が荒れた、ということだけしか把握できず、
とにかく汗で気持ち悪いのを何とかしようと、洗濯を始めました。
そんな時に、兄からメッセが来ました。
”洗濯してます”というと、なぜか”かわいい”と喜ばれました。
現状について一通り話を聞いて、しばらく話し合いました。
私は気の利いた提案ができませんでしたが、
兄は熱心に対策を立てようとしていました。
ときどき、雑談に流れました。
男性という事は知っていましたが、やわらかな感じで不思議な印象を与える人でした。
SOS事件にあたる時の、冷静で視野の広い態勢と、
一個人に戻って雑談をする時の優しくて温かい人柄に
漠然とでしたが、包容力を感じました。
++
>>72つづき
夜になって、彼氏がメッセにやってきました。
少し、ためらいました。
でも結局話し掛けました。
話し始めたら、何ごとも無かったように普通に雑談になり、
何でもないことなのに私はとても安心しました。
ゲームの話題に方向がいくと、彼は堰を切ったように語り出しました。
私はゲームをまったくやらないので、彼の語るゲーム史(?)は興味深くもありました。
というか、もう彼が話し続けてくれるだけでよかったのです。
それから、私は昼間にあったことを彼に話しました。
兄のことには触れませんでしたが、
兄が雑談中に教えてくれた心の温まるスレを、彼にも教えてみました。
反応、してくれませんでした。
私はそのスレを読み返しながら、鬱々とした心をどうする事も出来ませんでした。
++6月6日
地獄に落ちたようでした。
信じられない物を、私は見てしまったのです。
それは彼氏宛てのものでした。
女性の裸が何枚も写っていました。
私の知っている女性でした。
日時は昨日の夜でした。
私と話をしながら。
彼は。
震えが止まりませんでした。
私は半分白い靄のかかったような視界の中で、携帯を探しました。
彼に掛けました。
彼は沈黙していました。
……重く口を開いて彼が答えたのは、次のようなことでした。
言い訳はしない。
けれど、今はきっと誰の事も好きではない。
今は疲れることだらけだ。
お前のことも、今は大切だとは思えない。
自分の中で整理がつくまで、いちど一人になりたい。
++
>>74つづき
それから1時間ほど、電話は続きました。
彼を追い詰めたのは、私のせいでもありました。
彼を失いたくないあまり、私は前から約束していた夏のデートについて触れました。
ごめんね、私はそれでも会いたい、と。
彼は迷った様子でしたが、こう言いました。
”いいよ。別れようと別れまいと、一度そっちには生きたいと思ってたから”
”でも、もし別れたあとだったら、セフレってことになるかもね”
必ずお前に対する結論は出すから、と、それで対話は終わりました。
その日は一日、何も手につきませんでした。
SOS事件のことなど、考えている余裕もありませんでした。
彼に言われた事が頭をリフレインして、気が狂いそうでした。
ただひたすら泣く事しか出来ませんでした。
++6月7日
ショック状態のまま、アルバイトに行きました。
家に帰って、今までの彼との思い出をずっと眺めていました。
私が、かつての日々のように安定していれば、きっと彼は帰ってくると思い込みました。
メッセで話した内容を、全部全部読み返して、或る一つの約束を思い出しました。
一年くらい前、彼に”絵を描いてあげる”と約束していたのです。
彼は普段私が描く絵を気に入ってくれていました。
是非自分にも描いて欲しい、お前がイメージしている俺を、描いて欲しい。
そう言われていたのです。
私は、いつか必ずと約束したものの、どう描いていいのかわからず、
日が経つに任せてそのまま放置してしまったのでした。
++7月6日(現在)
あ…今、兄からメールが来ました。
私がオンラインになっていないのを、卒業制作のためだと思っているようです。
オフライン接続にしているから、私から兄は見えます。
卒業制作にはまだ手をつけていません。
応援してくれてるのに。
このスレが伸びている事を確認したら、きっと不思議に思っちゃうよね。
1000いくまで、内容は絶対に見ないって約束してくれてるから
調子に乗っちゃうけど。
本当にごめんなさい、兄さま。
++6月8日
2日間もSOS事件を放置していたことを、私は思い出しました。
とはいえ、先日の騒ぎがあってからは、誰がどうしているのかもわかりません。
メッセをつけると、主催者さんがかつての名簿を探していらっしゃるのが見えました。
オンラインにすると、すぐに兄からメッセージが来ました。
新しい移動先ができたようです。
主催者さんからもメッセージがきて、誘導してくださると言われましたが
私にはためらいがありました。
ここ2日間で、私の心は激しく安定を欠いてしまいました。
二人と話をしている間も、気持ちの片隅で不安に苛まれている状態でした。
そんな私が、移動先を教えてもらっても、ちゃんと参加出来ないかも知れない。
裏切りが横行する匿名の世界で、私が危険分子と疑われる可能性があるのなら
つつがない計画を願う私としては、最初から加わらない方がいいかも知れない…。
>>78つづき
二人から返って来たのは
”あなたなら問題ないと思ってる”
という、ありがたい言葉でした。
ごくわずかしか参加できていないのに、
私を信じてくれた人がいるのが嬉しくてたまりませんでした。
誘導してもらったあと、兄としばらく話を続けました。
兄は、二日姿を見せなかった私を気にかけていてくれたようで、
メールをくれていました。
私事で参っている自分が情けなくもありましたが、
”個人的に色々あったため…”と言うにとどめました。
兄は”自分でよければいつでも話を聞く”と言ってくれました。
そんなふうに気を遣わせてしまったのを反省すると同時に、
優しさが身に沁みました。
う……卒制も本当に間に合わなくなりそう。
自分で決めたことですが、兄に会いたくなってしまいました。。
どうして、少しも耐えられないのだろう…
。。。オンラインにしてしまいました。
兄は席を外していたようですが、しばらくしてオフラインになりました。
私に、気付いた?気づかなかった…?
何も連絡を入れなかったから、怒らせてしまったのかな……
慢心の出てしまった自分がイヤです。
大人しく、卒業制作の続きに取り掛かろうと思います。
(;゚Д゚)(…sos事件って何だろう?)
85 :
夢見る名無しさん:03/07/07 23:35
(´-`).。oO(続きまだかな)
あげちゃった・・・・
87 :
夢見る名無しさん:03/07/08 01:33
おなじく
>>85-87 見ていてくださっているのですね。
ありがとう。
今日も少し休んでいます。
七夕だったのに、今年も天気が悪くて残念でした。
駅前に飾られていた笹のと、飾られた短冊が
雨に打たれて物悲しい風情でした。
二人がつつがない逢瀬を迎えられるのは、一体いつになるのでしょうか…
++
>>79つづき
しばらく兄と雑談をして、少しだけ元気の出た私は、
夕方になってオンラインになった前彼に話し掛けました。
”前に約束してた絵なんだけど、私が描くと言ったら、まだ欲しい?”
”くれるんだったら、欲しい”
まだ私が必要とされている気がして、それからすぐに取り掛かりました。
++6月9日
何も考えず、絵の制作に没頭しました。
一年前はイメージにすることができなかった、彼の姿。
彼の内面。
私の想い。
そうしたものを、持てる限り全て注ぎました。
ペンの感触。インクの匂い。
久しく絵を描く事を忘れていた私の心に、血が通ったようでした。
夜を迎えて、それは出来上がりました。
++6月10日
彼に手紙を書きました。
ありったけの気持ちを込めて描いたこと。
それだけが伝われば充分だと思いましたが、
どうしてもセンチメンタルな文面になってしまいます。
何度か読み直して、書き直して、それでも直らない所は諦めて
絵と同封して、送りました。
「くれるんだったら、欲しい」って字面だけ見ると、
必要とされているって感じしないんだけど。
細かいニュアンスわからんから何とも言えないけどね。
横レスごめん。
>>92 ええ、その通りです。
だけど、必要とされていると思い込みたかったのです。。。
少なくとも、”欲しい”と思ってくれているなら、
全くいらないわけじゃないんだろう、と…。
わかりにくくてすみません。
>>93 もちろん、彼が言ったのは絵のことですが…
それを通した私のことも、自分で勝手に投影していた、という感じです
++
>>91つづき
夕方、ようやくパソコンを開きました。
またもや、大変な事になっていました。
善良だと思っていた人が、思わぬ面を見せたようでした。
とにかくログだけ読み漁って現在の状況を確認しようとしましたが
微妙に流れを飲み込みきれません。
メッセを立ち上げると、兄が話し掛けてくれました。
相談も込みで、他の仲間と合流し、雑多な事を話しました。
……やはり、兄が話していて一番安らげます。
++6月11日
メッセをつけて、しばらくログを読む作業をしました。
だいたいいつもと同じ流れです。
兄のHNの表示欄に”傷心”の文字が見えるのは、初めから気が付いていました。
一体兄に何があったのか、かなり気にはなりましたが、
もしも個人的な悩みだったら、興味本位で聞いてはいけないかも知れない…
そう思って、話しかけそびれていました。
そのうち、登録している仲間の一人から、メッセージが届きました。
その人も、兄のHN欄を見ていぶかしく思ったとのことでした。
既にズバリ核心に触れているらしく、一緒に話を聞かないか、という誘いを受けました。
話しかけるのをためらっていた私に取っては、非常に都合のいい機会です。
++
>>96つづき
兄が悲しんでいた事情というのは……
いつも通っている板で、ある事件が報告され、
初めは驚いてた住人たちが、ネタだと決めつけるようになり
最終的には罵詈雑言の嵐となってしまったこと。
兄が真実の可能性を示してレスをつけると、
今度は自分が叩かれてしまったこと。
兄は、兄なりに真剣にそれをとらえていて、
通っている板のモラルの低下をひどく悲しんでいました。
そんな兄に、私は気の利いた言葉を一つも思いつかず、
ただひたすら聞き役でいることしかできませんでした。
板というのが2ちゃんのどこかだとすれば、
2ちゃんにモラルを求めるとはピュアな御仁だな。
違ったらスマソ。
>>98 2chという場所の意味する所は、兄もよくわかっていると思います。
しかし、通い始めた頃は本当に穏やかだった板の雰囲気が
”らしからぬ”陰惨な方に向くのは、見ていられなかったようなのです。
マジレスがカコワルイといわれるような世界でも、
2chだから起こった素敵な出来事も現にたくさん存在します。
恐らく兄は、そのような2chの良心をその出来事にも望んだのではないかと思います。
++6月12日
昨夜の事が気にかかっていたので、
兄にメールを出しました。
しばらくすると、”大丈夫”という返事がきました。
夕方、前の彼氏から電話がかかってきました。
送った絵が届いたとのこと。
目の前に置いて話をしてるらしく、とても喜んでくれていました。
しばらく色々話してから電話を切りました。
この人は、友達として付き合うには、恐らく最高に楽しい人なのではないかと
ふとそんな事を思いました。
このスレも100を越えました。
漸く100、というか、
まだ100、というか。
++7月10日(現在)
ついさっき、前の彼とけりをつけてきました。
”私がまだ会いたいと言ったら、どうする?”
と、ずるい言い方をして、相手の出方をうかがったのですが。
答えは、”ご自由にどうぞ”。
……ああ、やはりこの人は、いつも自分が綺麗な立場で居たいのです。
結論は最初から出ていたのでした。
私がそれを、正面から見つめようとしなかっただけだったのでした。
”じゃあ”
と、私は言いました。
”もう、会いたくないから。”
++
>>102つづき
兄が望んだので、手紙を出してきました。
精一杯の気持ちを込めて書きました。
過去にけりをつけたことも、ちゃんと。
これで、私のほうが兄を求めている方がはっきりしてしまうはずですが
もう、そんなことはどうだっていいです。
どうだって、いいんです。
++
>>103つづき
兄の、写真を貰ってしまいました。
どれも、ほんとうに優しい表情です。
というか、格好いい……。
兄は少し太ったと苦笑していましたが、
”どこが。。。”という程度のものでした。
どうしよう。ドキドキしてしまう。
どうしよう。どうしよう。
兄は、このスレの内容を知りませんが、
私がスレを持っている事は知っています。
そして、どこかで私と同じことをやっているようでした。
お互いに、お互いの内容はひみつにしていますが、
いつかリンクを貼りあおうか、と言っています。
106 :
ほたる。 ◆M24Loveing :03/07/12 00:31
++6月13日
前彼と少し話をしました。
適当な雑談をして、終わりでした。
その夜は、問題の事件の経過を大勢で見守りました。
兄も、当然のようにその中に加わっていました。
前日に、事件の対象が少し複雑な状況を引き起こしつつあったので、
突如現われた不審な人物が、誘導にあぶれて
袂を別った方の釣りではないかという疑惑が出たのです。
私も多少突っついて見ましたが、
どうやら釣りではなく、天然だった模様。
人騒がせでしたが、楽しめました。
++6月14日
夕方、仲間達が集合して、
昨日の余韻がどこかに残っていないかと見守りつつ雑談をしていました。
やはり、兄も参加していましたが、あまり発言が見られません。
忙しいのだろうか、と思いながら一旦その席を退きました。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
見てないけど保守
ごめんなさい……大変な勘違いをしていました。
>>106は、12日のできごとで、
>>100のつづきの話になります。
>>107は、間違いなく14日のできごとです。
++6月13日(
>>100、
>>106と
>>107の間のできごと)
事態が意外な方向に傾きました。
こちらの仲間うちのメッセ内容が、避難所に晒されていたのです…
外部から覗けるわけはない、という前提のもとで、
もしかしたら内部から寝返っている人が出ているのかも、という話が出ました。
しかし、呼ばれた人しか参加できない内容なので、
仮に内部からだとしたら、そんなわかりやすい行動を取るものでしょうか?
兄はその中でさまざまな仮説を立てながら
その都度、確認していくという作業をしていたようでした。
その中で確実になったのが、
・どうやらメッセの内容は編集されているらしい(公開用で)
・内容を編集した人は明らかになっている
・さらに、その編集した内容を送った相手も明らかになっている
・編集人のアドレスのpassが簡易だった(割られた可能性がある)
というものでした。
++112つづき
一時は、仲間の誰が怪しいか、という話まで見え、
暗澹とした気持ちになりました。
しかし、晒された内容がそれっきりであり、
本来要求されていた情報の公開にまで至らなかった半端な点を合わせると
どうも内部からの造反がでたわけではない、という結論に至ることが出来ました。
と、いうよりも、信じるしかなかったんです。。。
あ…アンカー付け忘れていましたね。。
しっかりしろ、私。
++>>112-
>>113つづき
そのように波紋を及ぼした事態でしたが、
やがてしばらくして雑談へと流れていき
兄は用事があるとのことで、落ちました。
兄がいないと…他の方とのお喋りもそれなりに楽しいのですが…
やはり、どこかに穴があいたような気持ちになります。。
でも、そのあと胸の大きさの話題になっちゃったり
少しいかがわしい話題にもなっていたから
兄がその場にいなくて良かった、とも思いました。
++6月15日
なんと……誘導にあぶれた難民達の避難所で、
一昨日からの騒動を受けた動きがでてきました。
どうやら、SOS事件の対象に、その避難所を知らせた人がいたらしいのです。
兄はその動きをリアルタイムで見ていたらしく、
難民の中に紛れて、別の避難所に誘導したとのことでした。
すると、その直後に、SOS事件の全てをネタだと言い出した人が現われたのです。
++
>>115つづき
言い出したのは、難民達の避難所を管理していた管理人でした。
どういう証拠があってそのようなことを言い出したのかは、不明です。
しかし、難民達は思いもかけない情報(何と言っても管理人ですから)に
踊らされ、大いに盛り上がりを見せました。
こちらの主催者もその様子を見て、あまりの馬鹿馬鹿しさに大喜び。
あまり羽目を外さないようにと進言したかったのですが…。
++
>>116つづき
兄とも同時並行で話をしました。
兄の方はずっと慎重な姿勢を見せており、
向こう側の管理人が何故こんなことを突然言い出したのか、
どうしてこのタイミングなのか、ソースはどこか、などを
冷静に分析しているようでした。
私もその点では主催者のように完全に遊ぶ気になれず、
兄の考えに意見を述べたり、同意したりしながら過しました。
基本的に、私はこのような討論や考察をするのが嫌いではありません。
兄は、私の気づかなかった細部までもを把握しており、
思考の幅の広さに私はただ感心するばかりでした。
しかし、前日からこの騒ぎであまり寝ていなかったとのこと…
とても心配になってしまいました。
++
>>117 けれど、そのようなシリアスめな話題もすぐに雑談に変わりました。
そして、このとき初めて、兄が24歳だという事を知ったのです。
それまで、大人っぽく落ち着いた雰囲気に、
ずっと20代後半〜30代くらいだろうと思っていた私には大変な驚きでした。
彼のほうは、私を”若奥さん”のように見ていたようでした。
実際は、独立もしていないただの学生なのですが。。。
それから、交際経験の話になったり、
今まで出会ったスレを語ったり、趣味の話になったりしました。
ことあるごとに”かわいい”と言ってくれるのが、とてもくすぐったいです。
兄が、私にとってはっきりと憧れの”兄さま”になったのは、このときからでしょうか…
++7月12日(現在)
SOS事件の方でOFFが開かれました。
スレは大いに盛り上がったようです。
兄は午後は用事があるとのこと。
私もちょうどアルバイトが入っており、参加はできませんでした。
今日は、もしかしたら、送った手紙が兄のもとに届くかもしれない日。
兄はどう思うだろう?
きちんと届いているだろうか…。
ドキドキしながら、兄がいるかどうか確認しました。
いた。
すぐにメッセージが来ました。
”読んだよ。ありがとう、すごく嬉しい”
よかった……。
++
>>119つづき
私は、手紙の中で
”この手紙があなたの手に渡ったら、前の彼と別れたログを渡したい”
と書きました。
そして、言葉通りに渡しました。
しばらくたって兄はこう言いました。
”今思い出したよ。
彼が、ほたるちゃんの人間的なところに惹かれてるって言ってたこと。”
そのあとに、こう続けました。
”それがよくわかったよ。
私もそうだもんw”
胸が熱くなったのは、私の方でした。
そういえば。。。
今日、
>>109で保守をしてくれたのは、実は兄でした。
絶対に見ない、と思っていたけれど、
age荒しでこのスレが落ちるのは許せなかったから、と…
1レスも見ていない、誓う…と言ってくれました。
私は、兄を信じます。。
だから言わせてください。
兄さん、本当に本当に、大好き。
なんだかいろいろ。
ぐちゃぐちゃ。
\ .∧_∧ /
\ ピュ.ー ( ^^ )<これからも僕を / ∧_∧
山崎渉は \ =〔~∪ ̄ ̄〕 /∧_∧ ( ^^ )
かっこいい。 \ .= ◎――◎ / . ( ^^ ) / ⌒i
从// . \ ∧∧∧∧ /. / \ | |
( ^^ ) n \ <. >.. /. / / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
 ̄ \ ( E) \< の 山. >/. __(__ニつ/ 山崎 / .| .|
フ /ヽ ヽ_// < 予. >. \/ / (u
―――――──―――――――< 感 崎. >―――――──―――――――
<. !!!. >
山崎渉age(^^) < 渉. > 1 名前:山崎渉 投稿日:02/
∧_∧. /<.. >\ (^^)
∧( ^^ ). / ∨∨∨∨. \
( ⊂ ⊃. / \ 3 名前:山崎渉 投稿
( つ ノ ノ /. ―━[JR山崎駅(^^)]━― \.
>>2 |(__)_) / \ (^^;
(__)_) /. ―━―━[JR新山崎駅(^^)]━―━― \
./ \
++7月13日
OFF二日目。
今日も作戦通りに行った様子。
特に用事が無ければ参加したかったのだけど、生憎……。
リアルタイムで中継を見ることは出来たので、良しとしました。
兄とも途中からいろいろ話をしていました。
そこまでは、いつも通りでした。
兄は、自分では本当は口下手だと言いながら
文字では楽しく喋る人です。
でも、時々羽目を外すこともあります。
その時はたまたま……私が、ちゃんと聞いて欲しい話をしてた時でした。
茶化されたかな、と感じてしまいました。
思わずムッとして、”真面目に聞いてよ”と責めてしまったのです。。。
兄はこちらの雰囲気をすぐに読み取ったらしく
”ごめん”と謝ってくれました。
それで許せば済む話だったのですが、冷静になれすず、
つい当たってしまいました。
”頭を冷やしてくる”
そう言って、兄は落ちました……
++
>>125つづき
言い過ぎたことは自覚していました。
私の言い方で、兄を傷つけてしまうであろうことも。
自己嫌悪に陥りつつ、ぼんやりとしていました。
……すると、珍しい人に話し掛けられました。
++
>>126つづき
話し掛けてきたのは、元彼の弟でした。
私は別れてすぐに、元彼のことは通知禁止にして、名前も削除してしまいました。
しかし、彼の弟については、直接的な関わりもなかった上に微妙に知り合いなので
どうしていいか判らないまま、放っておいたのです。
以下が、そのときの会話です。
弟:姉さん姉さん、聞きたいことがあるのですが…
私:ん?
私:ひさしぶりですw
弟:ひさしぶりっすw
私:どうしたの?
弟:すごく聞きづらいんだけど…
私:お兄さんのこと?w
弟:違うw
弟:姉さんのことw
私:はい?
弟:いくつだっけ?w
私:あははww
++
>>127つづき
私:でも、何故w
弟:なんとなくw全くの気まぐれですw
私:あらぁ…あまりにタイミングがいいので、あのことかと思ってしまったわ
弟:あのこと?
私:うん、
弟:どのこと?w
私:君のお兄さんと別れた事ですw
弟:ぇ
私:知らなかった…?
弟:うん。
私:そっか、てっきり知ってるものかと思ってたんだw
弟:多分、うちの家族で兄貴以外に知ったのは僕がはじめてかと…w
私:つまり誰も知らなかったわけねw
弟:そそw
++
>>128つづき
私:うん、もう会うこともないでしょう
弟:ふむ…残念だな…
私:君たちのお母様にも親切にしていただいたし、いい思い出できたよ〜
弟:ふむ…。
(ここでしばらく雑談)
弟:なんか…
私:うん?
弟:君、いい人だね。なんとなくそう思った。
私:?w ありがとうね
弟:いえいえ、事実ですからw
私:嬉しいよw
弟:ww
弟:ぶっちゃけトークいきますw(…マジで?)
私:はい、どうぞw
++
>>129つづき
弟:正直、君みたいな姉さんが欲しかったから、
別れたっての聞いてショック受けてたり…w
私:あら…
私:んー、そっか。
私:私も、君のお姉さんになれたら、リアルでもっと接点できただろうにって思ってたよー。
弟:ほう…
私:君は私に取ってはわりと謎な人だからねぇw
弟:多分、兄貴から聞いた内容とほぼ同じかと…w
私:あははw
私:それはそれで面白いからいいw
弟:ww
私:なんというかな
弟:ん?
私:私は結局、振られたからw
弟:兄貴の甲斐性くらい知ってるつもり。
私:甲斐性w
弟:ww
私:あれでも、多分、彼なりに私を受け入れようとしてくれてたんだろうけどね、
私:最後は重荷になっちゃったんだろうから。
弟:ふむ。
++
>>130つづき
私:こういうことを君に話すのも、どうかなw
弟:ww
私:ごめんね〜w
弟:愚痴やらなにやら聞くのは慣れてますんでw気にせずにw
私:別に愚痴とかじゃないんだけどねw
私:もう終わった事だし。
弟:うんw
弟:悲観的に考えてもしょうがないっしょw
私:というかねぇ……
私:今日、まさか君に話し掛けられるとは思わなかったから、あれなんだけど
弟:すんませんw
私:いやいやw
私:君にはいったい、どういう接し方をしていけばいいのだ、と思ってたのですよw
弟:あぁ、難しいかもしれないけど、ラフにw
私:了解w
弟:ムダな気なんか使わなくてよさげですw(微妙に使い方間違ってるw
私:w
++
>>131つづき
弟:てか、今、兄貴に彼女いるんじゃないの?
私:ああ、やっぱり?
弟:なんかそんな感じが…性格的にね。
私:居ない方が不自然だな、と思ってたの
私:それが原因だったようなものだし
弟:僕にとっては居る方が不自然なのだが…w
弟:ふむ。
私:最後までシラ切ってたけどね・・
弟:まぁ…兄貴は元々飽きっぽいし…w
私:それは…一度付き合った身としては、痛いかなw
弟:ごめんなさい。
私:いいのよ、どうせ事実だったし。
弟:ふむ
++
>>132つづき
弟:ん〜…何気にムカムカしてるかも…w
私:どうなすったw
弟:や、なんか、兄貴がムカツクw
私:うん、私も実はムカツクww
弟:ww
私:憎まないようにって思ってても、やっぱ少しそういう気持ちある〜w
弟:遠慮せずに憎みなさいってw
私:なんてことを・・・w
弟:ああいう奴は天罰を受けないといけないからw(ぉ
私:w
弟:あ、やばい、下手したら、僕が君に惚れるかもしれない…w(まて
私:なんでやねんw
弟:なんか、「君の笑顔がみたいから…」みたいな感じw
私:ゴフッ
私:なんちゅうクサいセリフを…ww
弟:言っとくけど、僕、軽々とこういうセリフを吐けますよ?w
私:まぢ?!
私:信じられんww
弟::ww
弟:普段喋らないくせにねw
私:ですよ!w
私:それは反則だろうww
弟:反則じゃないやいw
私:反則でっすーw
弟:反則じゃないっていったら反則じゃないんだいw(子供の屁理屈w
私:マッタクモウw
ログ晒すのはやめなよ
>>134 私の事情だけに関わるところだけを抜粋していますが、
確かに配慮は足りなかったかもしれません。
第三者から見た、私と元彼の関係が少しうかがえるのではないかと思いまして。
気をつけます。
++
>>133つづき
しばらく経って、兄が戻ってきました。
私のことは”悪くない”
”悪いのは俺だ”
兄はいつでもそう言います。
悪い悪くないの押し問答になるのが嫌でした。
私にも悪い所はあるのだし、兄がどう思おうとも、事実なのですから。
話題を転換しようとして、元彼の弟のことを言いました。
私はやはり”飽きられた女”で、
あの人がさんざん言っていたように”ただ一人の女”ではなかった。
約束は何一つ守られなかった。
あの人にとっての私はなんだったのだろう?
”それに関しては、俺からは何も言えないよ。”
兄はそう言いました。
その通りです……
++
>>136つづき
何かにつけて兄を傷つけているような気がしてなりません。
それは、私が自分のことしか考えていない証拠であるような気がします。
なのにどうして、兄も元彼の弟も、好意で接してくれるのでしょうか。
他スレで、兄のコテハンを見つけました。
その内容に、私は思わず涙ぐみました。。。
++7月14日
これは……何?
パスを割った人がいる?
検索しても出てこないこの場所を、どうやって知ったの?
妙です。
なのに、誰も疑問に思っていない。
せいぜいが”間違っても晒したりしないでな”という諫言だけ。
晒す人は晒すのです、こっちの都合などおかまいなしに。
どうして、こんなに危機感がないの?
主催者にも、このごろは少し勇み足な行動が目立ってきています。
ここ最近で、主同権は実働部隊が完全に握っている状況だというのに
それがどうやら飲み込めていないような……
++
>>138つづき
兄に話し、確認を取ってもらうと、
主催者は、以前に兄が作った第二の避難所を消す方向に考えているらしい。
”先手を打ったり、後のために手を取っておく事ができない人だ”
そんなふうに、兄は少し苦々しく思ったようでした。
しかしながら、そろそろこの件も潮時を迎えています。
兄は、しばらくは口を出さずに静観する構えでいくつもりだと言いました。
もともと主催者の意向に沿っていたものだし、潰す気ならば、それでもいい。
何か問題が起きた時には、また動くけれど、と。
私もそうしようかと思いました。
しかし、私は次に用意してある作戦の中の実働部隊に絡んでいるのです。
まだきちんと必要になるのかどうか判るまでは、
まだ離れることは出来ません。
また気まずくなってしまった。
++
私がしたいと思うことを、言葉で表現するように望む兄。
でも、それは私にとっては意味の無いことに思えます。
言葉にすることの無責任さ、それとは裏腹に束縛される思い。
何もかもが”言葉”によって決められてしまう?
そんな風に感じられて仕方がないのです。
私はかつて、言葉を信じたから。
信じた言葉を、何一つ実現されなかった痛みがあるから。
傷つくのは、嫌だから。
++
>>141つづき
兄は黙ってしまいました。
私が嫌がったから、言葉にすることを抑えていました。
”私のこと、冷めてるって思うかもしれないけど
言葉じゃないものが好きなだけなの。”
私は兄を過去と比べているのかもしれない。
兄は兄以外の何者でもない、それはわかっています。
兄は言いました。
”絶対なんか、ない。でも、絶対に近づける事は、できるよ”
と。
++
>>142つづき
とげとげしい言葉ばかりを吐いてしまいます。
傷つけているの、わかります。
でもやめられない。
止められない。
兄が好きなだけなのに、どうして連日一進一退してしまうのだろう。
私は彼にただ傍に居てほしい。
彼は、私との距離を内面を見ることで埋めようとしている。
私たちはお互いに自分の気持ちを言い合うだけで
何も”対話”をしていない……
++
>>143つづき
私は兄に願いました。
貴方は、自分のことばっかり言って、
悪かったって言ってくれたけど
それは私も同じなの。
だから、むかついたら、怒ってよ。
”ほたるちゃんは、たぶん、悪くない”
私が悪くないことなんて、ないんだよ?
貴方が自分を責めてしまうのが、すごく辛い。
私のことを責められないってことが、辛い…
”自分が傷つくのは、平気だから”
私に無理をさせていると思わないで。。。
話を聞いて? そして、話をしてくれないかな?
お願い、置いてきぼりに、しないで。
++
>>144つづき
兄は、ただ ”ごめん” と言いました。
ごめんじゃ、わからない。
彼の中にただ私の言葉だけが溜まっていってしまって
それが彼を苦しめてしまって。
そしたら、私に彼を助けることが出来なくなってしまう。
貴方が今何を考え、何を望んでいるのか、
私に教えてよ。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
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\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
++145つづき
”今の関係から、言葉をなくすと…”
兄は言いよどみました。
きっとこれが、彼にとって今一番の不安なのでしょう。
私は、つながりを過信していたのかもしれません。。。
出来るなら、すぐにでも会いに行きたいです。
でも、それがすぐには叶わないから、言葉でつながっていたい
兄が望んでいるのは、そういうことなのだと感じました。
彼が喜ぶなら、私はそうします。
++7月15日
今朝、夢を見ました。
何か大きな街にいました。
広くて白っぽい世界に、私は誰か男性と一緒に歩いていました。
それは多分、兄です。
近すぎないけど、離れないで、私は兄について歩いていました。
途中でお店に寄りました。
兄は何か冊子を買いたかったようです。
文庫本くらいの大きさのそれは、どんなものなのか知ることは出来ませんでした。
まだ見たことのない、兄の背中が印象に残っています。
手を触れたくても触れられない、少し悲しい、憧れの背中です。
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
++7月16日
兄と少しエッチな話になりました……
元彼との経験が非常に味気ないものだった私にとって
どんな事をしてきたか……と話すのは、少し苦痛でもありました。
思えば、元彼が私を訪ねてきてくれた事など一度もありませんでした。
いつでも、私が”会いたいから、どうしても行く”と言い出すまで
私と会おうともしなかった彼。
しっかり別れを切り出さないで、夏休みに会う事が確実になっていれば
その時が、初めて彼がこちらに来てくれることになっていたはずでした。
今度は、新しい彼女のために彼が尽くすのでしょう。
そう考えると、悔しくてたまらない気持ちになるのです。
++6月16日
今日は学校に行く日です。
今年が最後の学年なので、私は毎週2日しか学校に行きません。
自分の部屋から見える紫陽花が、美しい青紫色になっていました。
この紫陽花を、兄にも見せてあげたいな……。
そんな風に思いました。
その途端、どうしても兄にメールを打ちたくなって、携帯から送りました。
私は兄の携帯の有無を知りません。
だから、とりあえずパソコンに。
++
>>153つづき
夕方、学校から帰ってくると、
パソコンのほうのアドレスに返信が来ていました。
どうせメッセンジャーで会うのに、
なぜ携帯にくれなかったのかな?とも思いましたが、
私としては、兄からレスポンスがあるだけでも嬉しいことでした。
SOS事件(仮)の最近の流れについて、
兄と雑談を繰り広げました。
対象の周囲をとりまく人間関係は、
だんだんと痛々しいものになっています。
155 :
夢見る名無しさん:03/07/17 21:30
事件のこと何にも知らんけど、
過激派なんたら組織の内部対立じゃあるまいし…
(((゜Д゜)))ガクガクブルブル
>>155 私たち自身が対立していたのではないのです。
SOS事件(仮)で標的にしていた対象が勝手に暴れだしてしまい、
それをこちらで苦笑いしながら眺めている…といった感じです。
とはいっても、最近はこちらの内部でも
仲間うちで少し反感を感じる状況になっていることは確かですが。
別に人殺しや犯罪などを企んでいるわけじゃないですよ〜。
兄が、某板で私宛のメッセージを書いてくれました。。。
++++++++++++++++++++
あなたが好きで
好きでたまらなくて
声をかけ合うこともできないのに
二人して好きで好きで
キスをねだってくれるのに
画面越しじゃできなくて
早く会いたいよ
会ったらすぐに
抱きしめてあげるから
++++++++++++++++++++
私も返事を書きました。
。。。恥ずかしいので、ここでは貼りません。
とりあえず保守。
今夜からしばらく兄がいません。
さびしいです。
++
>>152つづき
一昨日のきまずさがだんだんほぐれて、
私も兄に少しずつ自分をさらけ出せてきました。
くだんの作戦にちょっとだけ動きが見えました。
私は、さっそく関連チャットに潜り込んでみました。
そして、ほんの思いつきで兄もそこに誘いました。
お互いに初対面を装って、共通の趣味の話題をします。
”時々HP見てるよ”
”詩も好きなのか? 道理で言葉が綺麗だと思った”
”あんたの詩を、もっと見たいんだが?”
兄の演じるキャラクターと、普段とのギャップが
何だかくすぐったくて、少しときめいてしまいます。
++
>>160つづき
メッセンジャーでこっそり、兄が話し掛けてきます。
”えっと? ほたるを、落としにかかっていいの?”
初めは、そんなつもりで誘ったわけではなかったのですが……
私のキャラクターすらも誰かに渡したくない、と思われているようで
嬉しさでいっぱいになってしまいました。
いつの間にか増えているギャラリーの数には、この際気づかなかったふりをして。
兄から2ショットチャットのアドレスをメールで受け取った、という設定にして
私たちはそのチャットを落ちました。
”あんたと話せるならいくらでも待つぜ?”
キャラクター上の科白とはいえ、
今の私には、充分効果のある言葉です。。。
++
>>161つづき
私と兄のアドリブチャットは、仲間うちに少々の波紋を呼んだようでした。
片方が私であるということは明かしていましたが、
相手が兄だということを誰も知らなかったのだから、当然です。
どこからか紛れ込んできた素人ネゲッター、などと言われていましたが、
これには私からこじつけに近い弁解をしました。
それを受けて、他の仲間からも個人的なメッセージが飛んできました。
”びっくりしたよ〜”
というその話題についてひとしきり話したあと、
”今、あの人と話してるの?”と聞かれました。
あの人、とは兄のことです。
そうだよと答えると、苦笑されました。
++
>>162つづき
その人は、私と兄の関係を知りません。
しかし、兄が私にアプローチしていたという事実は知っています。
以前、元彼との踏ん切りのつかない状態を知っていながら
好意を寄せてくれた兄に対して、どう接していいか判らず、
その人に相談したことがありました。
その人は、
”お互いに顔も判らないネット上で、
たかだか一ヶ月やそこら。
好きとか嫌いとか、相手の何がわかるの?”
という考えを持っています。
私が相談した事によって、その人の中では
兄という人の印象は180度変わってしまったらしく、
それ以来、兄を避けていると言っていました。
私が、兄とその人との間にあったつながりを、切ってしまったのです。
++
>>163つづき
その人にとって、
兄はネット上でナンパする人間というレベルにまで悪化してしまったようで、
その思い込みは未だに解けていないようでした。
今となっては誰よりも大切な兄に、汚名を着せたままにするわけにはいきません。
”もう一度、彼と話してみればわかるよ”
私はそう言って誘導しようとしましたが、その人は渋ります。
挙句の果てには、私が責任を負わない限りは無理、とまで言い出しました。
価値観は、人それぞれです……。
その人が、ネットで知り合った人を好きになる感情が解らないのなら
それもまた一つの真実です。
兄に対する見方を変えてしまったのは私ですが、
自ら見直そうとする気がないのに、無理強いはできませんでした。
私は、事の次第を兄に話しました。
自分で招いた事態なのに、自分で片付けられなかった。
情けなくてたまりません。
兄は、逆に私を慰めてくれました。
私は悪くないと。
あまりの優しさに、やはり私は自己嫌悪に陥りました。。。
++7月18日
このごろではすっかり、ボイス機能を使って
時々聞こえてくるお互いの気配を楽しみつつ
兄とチャットするスタイルが板についてきました。
私は、同じ部屋の妹が家に居つかないので
声を出せることが多いのですが、
兄にはいつも誰かが傍にいるので、そうはいきません。
それでも、飼い猫に話し掛けることで私に声を聞かせてくれるので、
それだけでも私は幸せになります。
今日も、とりとめのない会話をしていましたが
その時に、声の話題になったんです。
++
>>165つづき
兄は、私の声を聞くたびに”かわいい”と言ってくれます。
優しくて、なめらかな声だと。
あまりにもその回数が多いので、
半分は、本心からではなくてそれが儀礼なのではないかと
根のまがったようなことを考えてしまうほど。
本音は、嬉しくて嬉しくてたまらないくせに。
兄は自分の声を気に入らないと言います。
高い声だから、渋い声が欲しいとか……
ボイスチャットを始めた時も、そのような事を言っていました。
私にしてみれば、兄の声ほど素敵なものはありません。
++
>>166つづき
だから、ここぞとばかりに、私は兄の声の良さを力説しました。
兄の声が、どれだけ私を萌えさせるか
贔屓目……はあるかもしれないけれど、
私が出会った中で理想的と言ってもいい、などなど。
兄の人柄は、その声にも現れています。
聴いているだけで、癒されます。
++
>>167つづき
兄は、”明日の夜から、しばらく来られなくなる”と言いました。
お姉さんと4日ほど旅行をするらしいのです。
”帰ってくるのは23日の予定だけれど、
早まるかもしれないし、伸びるかもしれない”
ごめんと言われました。
”どうして?”
”だって、いくら家族だからって、姉と二人きりで旅行なんて・・・
ほたるちゃんと行きたいのに。”
私も、兄と二人で旅行してみたいです。
++7月19日
出発前の数時間、兄と話をしました。
帰ってきたら、土産話と写真をあげるから。
もしかすると、姉さんにほたるちゃんの話しするかも。
・・・しないかもw
穏やかに、思いつくままに話していると
なんだか、このまま”おやすみなさい”って挨拶をして
朝起きて、パソコンをつけても
いつも通り、兄と話ができるんじゃないかって思ってしまいます。
++
>>169つづき
兄が言いました。
”スレ、可能だったら保守してくれないかな”
>>105でも書きましたが、
兄はこのスレを対になるような形で、別の板にスレを持っています。
私はつい最近までその場所を知りませんでしたが、
二日前にひょんなことで該当のスレタイを見つけてしまいました。
兄に聞いたら当たりでした。
場所を知ったからと言っても、約束は約束だから、私は見ていません。
でも、4日も書き込みをしなければ、
あるいは落ちてしまうかもしれない。
スレはそういう場所にありました。
++
>>170つづき
兄には常連もついているようだったので、
敢えて私じゃなくてもいいような気もしましたが…
でも、確実に1000まで伸ばす約束を果たしたかったから
私は承諾しました。
”ほたるちゃん。”
そろそろ行くね?”
行ってらっしゃい。
”行ってきます。”
本当は、やっぱり少しだけ止めたかったです。
++7月20日
兄のいない日が始まりました。
こういう書き方って、別に今生の別れでもないのに
一人でバカみたいだと思います。
今までの22年間、私は兄を知らずに生きてきたし
兄と出会ってまだ一ヶ月と半分ほどしか経っていません。
それなのに、その中のたかが4日間話せないからといって
無性に淋しくなるこの気持ちは、一体なんなのでしょう。
誰かを好きになるたびに、こんな既視感を味わうのは
私がちっとも成長していない証しでしょうか。
173 :
夢見る名無しさん:03/07/21 17:07
謎
174 :
ほたる。 ◆M24Loveing :03/07/21 17:29
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|(*´ー`*)シ >blueたん
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……。
自分で誤爆しました。
泣けてきます
あとで兄が見たら笑われるだろうなぁ…
兄も知ってるところだし。ううっ
気を取り直して、続きを書こうか…
まんまんまんこー
>>178 えっと…私の別コテを皮肉ってるんですよね…そうですよね…
++
>>172つづき
兄の板が、どういう基準でdat落ちしてしまうものか、
私にはわかりません。
最低、1日か2日に1レスつけば、落ちはしないだろう……
そう思いました。
確か、お昼頃だったと思います。
兄のスレは、板の中でもかなり下の方にありました。
私はかちゅ〜しゃを使っているので
レスの見える部分を下までスライドして隠し、思い切ってスレを開きました。
あっという間に100…150…とレスを取得していきます。
もしも、レス表示画面をほんのちょっとでも動かせば、
そこに兄が今まで私の事をどう書いてきたのか、全て知ることが出来ます。
その衝動は、あらがいがたい。
でも、私だけが裏切るわけに行かない。
やっとのことで、”保守します”とだけ書き込みして、
ログを削除してすぐにタブを閉じました。
もしかしたら誰かが既に書き込みをして、
私が”保守”などと書く必要はなかったかもしれません。
山崎渉が出たわけでもありませんでしたし、
まったく空気の読めていない書き込みだったかも。
でも、不思議なことに、私は満足感を覚えました。
いつか兄が感じたように、どんな形であれ、
約束を破ってスレを開いたという後ろめたさを
同じように味わえたからかもしれません。
++7月21日
二日目。
兄と話せるまであと二日の辛抱。
でも、今回帰ってきても、また三日とあけずに兄は不在になります。
高校の合宿にOB参加するためだそうです。
今年でOB参加は終わりにして、後輩に継がせるとか。
さっき、昔付き合っていた人と話をしました。
今日はテンションが低いんだそうで…
どうかしたの?と声をかけたら、”眠いだけ”と返ってきました。
確かに機嫌悪そう。
最近連絡をとっていない友達のグループ内で
カップルがわりといたのですが
その人たちもとうに別れてしまったとか。
”まぁ、なんだ”
彼がぼやきました。
”結局、人は一人ってことですな。”
そうでもないよ、とは言えませんでした。
お前の脳みそが幸せなだけさ。
ま、悪いことじゃないんだろうけど。
好きな奴がいようと、そいつが自分を気に入ってようと、
そういう問題ではなく、人は一人だと思う者もいる。
お前の昔の彼氏がそうなのかは知らんがね。
>>185 まさしくそう思ったから言えなかったのです。
ご指摘のとおり、付き合っていた時分から
そういうふしはありましたから。
確かに、私はお幸せな脳なのでしょう。
++6月17日
>>112-114で、passを割ったと思われる人間が動いたようです。
あぶれ組には一切公開していないはずの情報が晒され、
くだんの事件の対象にチクリを入れたようなのです。
晒されたのは、
>>115で兄が誘導し、管理していた別の避難所でした。
兄はすぐにその情報を削除したと言います。
私は、その夜落ちる時間ぎりぎりになって
兄に話し掛けられ、その話を知りました。
私も兄も早い時間からメッセを上げてはいました。
けれど兄は、
”いつも話し込んでばかりだったから、悪いと思って…”
と、少し声をかけるのをためらっていたというのです。
そういえば、今まで私から兄に声をかけるというパターンは稀でした。
それで気遣わせていたようでした。
兄と話がしたいという気持ちがあるのだから、
私からももっと声をかけていればよかったです。
++6月18日
私と兄には、趣味にいくつかの共通点があります。
なかでも大きかったのは、鉱石が好きなことと、詩が好きなこと。
数日前、私が教えたとある鉱物を兄はとても気に入り、
詩をつくってくれたことがありました。
私は絵を描く趣味もあるので、それを兄に話したところ、
いくつか見てみたいと言われました。
このところ、目新しい絵という絵を描いておらず、
手元に残っているのは、元彼にあげた絵のコピーだけ…
見返すのは、辛くありましたが、
兄に私という人間をもっと知って欲しいと思い、ファイルを送りました。
++
>>188つづき
この絵は、元彼以外には意味のない絵です。
それを他の人に見せるからには、
それなりの事情も知っておいてもらった方が、私にとっては楽でした。
完全なエゴだとは解っていましたが……。
”少し、自分語りになりますが…よろしいでしょうか”
”いいですとも!”
兄が歓迎してくれたので、私は少しほっとして、話しました。
++
>>189つづき
元彼とうまくいってなかったこと。
それは私が彼の秘密を知ってしまったからだということ。
体だけの関係になりうると言われたこと。
彼の気持ちを引き止めたくて、夢中で絵を描いたこと。
話をしているうちに、兄の中の”癒し系の私”という像を
打ち壊しているように思えてきました。
自分の勝手で始めた話ですが、私は謝らずにはいられませんでした。
”ごめんなさい。すごく醜い話をしてますよね”
”いえ、続けてください”
全てを話し終わったあと、私はもう一度謝りました。
兄は、私のまっすぐな気持ちがわかった、
話してくれて嬉しかった、と言ってくれました。
これだけエゴやずるさの塊みたいな自分が、
果たして”まっすぐ”と呼べるのかどうか、私にはわかりません。
++
>>190つづき
これが、兄にプライベートなことを打ち明けた、一番最初の出来事でした。
そして、私がこのことを聞いてもらった最初の人でもありました。
ずっと誰かに打ち明けていいのかどうか迷っていましたし、
自分の不甲斐なさを思い知るだけのような気がしていたから。
でも、聞いてもらったお陰で、少し気が楽になれました。
そんな状況下で描いたものだと言うと、兄はこう評しました。
”絵にもそれが表れていますね。色鮮やかなすれ違い…”
意図したものではなかったけれど、そうだったかもしれない。
もう、私を必要としてくれる人はこの世にいないかもしれない
そんなレベルにまで私の思考は達していました。
”今は、私が必要としていますよ”
今、この場ではきっとそうかも知れません。
刹那的な言葉でも、少しだけ救われました。
嫌がらずに話を聞いてくれた兄に、深く感謝しました。
++6月19日
二日前、
>>187でチクリが入ったのを受け、兄の避難所に動きがありました。
事件の対象が、掲示板に降臨したのです。
しかし、思ったより反響は少なく(緊急の場として用意されたためかも)、
チクリ主が狙ったと思われる閉鎖の危機にも至りませんでした。
兄は、降臨した形跡のホストを調べ、対象本人と断定しました。
先日のpassを割った人間とチクリ主が同じかどうかは判断できませんが、
チクリを行った人間は、おそらくあぶれ組の掲示板の管理人だろうと考えられました。
その管理人は、くだんの事件の対象をネタ扱いした人ですが
管理人=チクリと仮定した場合、一つの動機が推察できると兄は言います。
++
>>192つづき
それは、難民掲示板の保守だろうということ。
兄の推察を簡略化すると、こうなります
本拠地と難民の二手に分かれてSOS事件に関わる
↓
難民側は”管理人”によって制御されていたが、事件の対象に存在を知られる
↓
本拠地の危機にもつながる為、難民を装って兄が避難所を作成
↓
しかし、避難所に移られると、”管理人”が主導権を握れなくなる
↓
注目集めのために、事件自体をネタ扱い
↓
しかし、逆に難民達の関心を失う結果になる
↓
対象本人を避難所に降臨させ、避難所を消させようと目論む
現状はここまでですが、対象本人が降臨したのは一度きりで
その後は何もなかったように静まり返っているので、
これも失敗しているということになるようです。
++
>>193つづき
実際に、ネタ騒動が起こって以降の難民は、
自作自演や煽り合いが続いて、目に見えて人が減っていきました。
”何故ネタだと思うならここを消さないのか”
といった指摘も出ていたにもかかわらず、”管理人”ははぐらかして煽るばかりでした。
しかも、この”管理人”は、某所では有名な粘着自演厨だということもわかってきたのです。
難民がうまい具合に消滅してくれれば、本拠地にとってはしめたもの。
今、こちらが有力な情報を全て握っていることが大きな強みです。
最初は、難民と合流しようかという迷いがこちらにもありました。
しかし、後々このような厨の乱入が起こりえたと考えれば、
偶然の選別は、幸運にも成功したとも言えました。
++7月22日
三日目。
予定通りにいくならば、兄は明日帰ってきます。
いつごろになるのかは判りませんが……
”帰ってきたら、まっさきに連絡入れるからね”
と言ってくれたのを信じようと思います。
++
>>195つづき
兄のスレ保守を頼まれた事ですが、
私は今日一日書き込みに行くことが出来ませんでした。
行こうと思えば行けました。
でも、もういちどあのスレを開いたら、
今度はログを全部読んでしまいそうだったので…
見ていい、と言われていることが、かえって私を抑えています。
++
>>196つづき
それでもdat落ちにさせるわけにはいかないので
何度かスレのある板を覗きました。
やはり、下層のほうにひっそりと息づいていました。
私が書き込んだ後にも、
ちゃんと他の人の書き込みがあったようでした。
正直、安心しました。
これで、今日私が書き込みに行く必要はなくなった…
なんか・・・・すっごく悲しい人なんですね。
ほたる。サンって。。
なんか自己中????
>>198 自分のことしか考えられなくなる癖は、
どのように直したらいいのか……と、自分でも困っています。
私の行動の全てが自分勝手から来るような気がして、
そして相手に失礼な事をしてしまうのではないかと
私の自身のなさは、そこからも来ています。
よろしければ、どのようなところに私の自己中さを感じたのか、
教えていただけないでしょうか。
失礼しました。
>私の自身のなさ→私の自信のなさ
でした。
ちょっと読みきれてないけどごめんね。
ここって回想と今現在が平行して書かれてるんだよね。
今お兄さん(彼?)とは幸せだけど、過去のことも書いてるから元彼という人がいつまでも出てくるの?
そうじゃないなら引きずってるのはお兄さんに失礼だと思うけど。
>>201 元彼のことも他の男性のことも、
今はまったく引きずっていません。
ただ、その出来事が影響して持っている思い込みとか
そういうのはまだあります。
一ヶ月前のことを書くにあたって、
入り組んだ書き方になっている上に、
当時の自分の心境を忠実に書いているので
私にまだ未練があるように読めてしまったら、申し訳ないです。
ただ、最後は兄に読んでもらうことになっているので、
この書き方を続けることは、ご容赦ください。
クッキーが切れてた…
さっき書き込んだばかりなのに。
>>202は私です。
++6月20日
難民側は沈静化していきました。
その間に本拠地では、今ある材料に不安要素が見え始めたので
次の段階を考え出していました。
そのフォローのために、すこし小道具を作るメンバーが必要だったので
私もそれに参加することにしました。
兄は今まで、主に予測を立てて対策を練ったりする方でしたが
今回はそれほど技術を要しないので、こちらにも回るようでした。
趣味を兼ねた作業だったので、兄と雑談しつつ構想を話し合いました。
++
>>204つづき
そのうち、一昨日の話にもなりました。
”色々な面を知りたい”
と言ってくれたことに甘えていたんだと思います。
このところ、私はふとした時に放心状態になることが多く、
その直接的な原因は、元彼がどうこうではなくて、
自分をどのように認めていいか判らなくなったからだと話しました。
”その状態から抜け出すのに、自分が少しでも手伝うことが出来るなら…”
と、兄は言ってくれました。
私は、話を聞いてもらえるだけで助かっているし、
兄が優しい人だという事をわかっているから、
これ以上希めるはずもないと考えていました。
++
>>205つづき
それについても、兄は
”そんなことはない。もっと色々要求してもいい”
と言ってくれましたが、やはりこれは自分の問題だと私は思ったのです。
”またこんな話につきあわせてしまいましたね…”
と言うと、兄はこう答えました。
”いいえ、私の生きる道ですから。”
”しんどくなりませんか?”
”望んだことを悔やんだりはしないですよ。
このために生きてると思ってますから”
私は、兄の人生を通り過ぎる私のような人間が、
兄の幸福を踏みにじってしまわないかと少し不安になりました。
”それはないので、安心してください。
あなたの幸せは私の幸せですよ。”
まるで聖人のようだ、と思いました。
聖人たるゆえんは、
聖人であって俗人ではないこと。
俗人が聖人に救われるのは
俗人は聖人ではないから。
誰のものでもあって誰のものでもない。
それほどの隔たりを感じていたのが事実です
兄の優しさが自分だけのものであったらいいけれど
それはいけない
私がそれを望むのは許されない。
私はそんな立場ではないのだから。
++7月23日
兄が帰ってきました。
”まっさきにメッセを立ち上げたから、帰ってきてまだ5分も経ってない”
そんなふうに言っています。
スピーカーを通して、待ちわびた兄の声が聞こえてきました。
それだけで、もう4日も会わなかった淋しさなどは
すっかり帳消しになってしまった感じです。
キモイ。。。。。。。。。。。。。。。。。
>>209 そう思うなら、思っててくださって構いません。
仕方のないことですから。
++7月24日
こんな夢を見ました。
小さな女の子を連れて、高いビルの廊下を歩いていました。
女の子は全く知らない子でしたが、
なぜか夢の中では”妹”だという認識がありました。
ガラス張りの窓越しに、曇りで遠景のかすんだ街が一望できます。
夕方でした。
曇り空だったので本当は昼間だったのかもしれません。
建物の中は薄暗く、古典と近代が混在している不思議な内装です。
中心は吹き抜けになっていて階段は無く、
それぞれのフロアに移動するには
大きな臙脂色のエレベータを使わなければなりません。
エレベータで上に行くボタンを押したところで、”妹”が私に言いました。
”お姉ちゃん。私、消しゴム落としちゃった。一緒に探して。”
++
>>211つづき
上りのエレベータはもう来てしまいましたが、
消しゴムがないと困る、と言う”妹”のために私は引き返しました。
吹き抜けをふと手すりから覗くと、
下に書庫があって、私の祖父がそこに居ました。
なにやらそこで書き物をしているのですが、祖父の手もとには消しゴムが。
”おじいちゃんに消しゴム貸さなかった?”
と聞くと、”妹”は首を振ります。
私たちは建物を出て、両脇が芝生になった道を歩きました。
芝生の上には色々なゴミが散乱していて
そして、不思議なことに消しゴムもあちこちに投げられていました。
これは?ううん違う。じゃあこれは?これも違う。
そんなことを繰り返してるうちに、傍らに”妹”の姿はなくなっていました。
++
>>212つづき
向かい側から誰かが歩いてくるのが見えました。
男性のようで、私はそれを”兄だ”と思いました。
向こうも私に気付いたようで、軽く手を振っています。
”久しぶりです”
無意識にこんな挨拶をしていました。
久しぶりも何も、私は実際に兄と会った事など一度もないのに。
おかしな話です。
兄も、久しぶり、と言って私の横に並びました。
++
>>213つづき
そのうち”妹”が帰ってきました。
”妹”がなくした消しゴムを探していると話すと、兄は手伝うと言いました。
私がそうしたように、兄も芝生に点々と転がっている消しゴムを
ひとつひとつ気にして、しまいには拾い出しました。
それらは全てMONO消しゴムでしたが、
”妹”はコクヨの消しゴムを落としたのだと言います。
コクヨの消しゴム??
どうせ消しゴムに変わりはないのだから、何でもいいだろうに。
私はそんなふうに考えましたが、兄は
”じゃあ、コクヨの消しゴムが見つかるまで付き合うから”
と言って笑いました。
++
夢の内容はこれで終わりでした。
何故消しゴムなのか、
何故見たこともない小さな”妹”(6歳くらい?)がいたのかも、わかりません。
216 :
夢見る名無しさん:03/07/24 15:25
創作ならアリだけど、実写ならキモいなあ…
217 :
夢見る名無しさん:03/07/24 15:27
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>>216 ”実写なら”というのが、どの部分を指しているのか判りませんが…
私たちは本当の兄妹ではなく、
>>30にもある通り
兄のように慕っているからそう呼んでいます。
夢の内容も、今までのいきさつも創作できるほどの妄想力はないですw
でも、全てがキモいと言われてしまえば、それで終わりですね。
なんか勘違いしてなぃ?
全然かっこよくないょ?そぅゆぅのキモイってゆぅんだょ。
>>219 かっこいいと思って書いていると思われているのですか…
私は彼と約束しているからスレを伸ばしているだけなので、
何も勘違いしていないと思います。
誰にどう思われようと構いませんが、
それをここで書いてもまるで意味はないと思いますよw
221 :
夢見る名無しさん:03/07/24 21:50
確かに
>>220は正しいのだろう。
だが独り言スレの多くは、どこかで
不特定の誰かが読んでくれることを期待して書くものだ。
でもこいつの場合は最終的に「兄」さえ読んでくれれば、
後は誰が読もうと読むまいと何を思おうとどうでもいい。
この薄ら寒さはそこから来るものだったのだ。
ケッと思うが仕方ないね。
というわけで
>>219よ、無駄だよ。
>>221 他の方を気にしていないと言えば、嘘になりますよ。
ただ、基本が”兄”にあるこのスレを読んで、
私をキモイと思う方は実際にいらっしゃることですし、
このような主旨でやっている以上は、それも仕方ないです。
私の考え方などへのお叱りは慎んで受け取りたいのですが
煽りなのかな?とちょっと思ったりもしたので。
あ…煽りだと思ったら、マジレスする私もいけませんね。
反省しきりです。
++6月21日
SOS事件(仮)で、軽く実行班が腕をふるう祭りが行われることになりました。
詳しい時間はぎりぎりまで決まらなかったようですが、
掲示板で実行班の人が報せに来てくれました。
それまでの間は、いつも通りに兄と雑談を興じました。
祭りが始まると多くの仲間も集まり始め、
散々盛り上がって面白おかしい時間を過しました。
兄は、基本的に柔らかい物腰で丁寧に話しますが、
この頃はまた少し違い、ユーモア豊富な面も垣間見えるようになってきました。
他の仲間にも、彼の人柄と時々見えるギャップを好意的に見る人は多く、
それがまた兄の良さだと、つくづく感じさせられたのです。
”あなたとなら安心してお話ができます”
その日の会話で、私は兄にこう言うと、
いつもとは少し違う応えが返ってきました。
”そう思ってくださるなんて、会いたくなるじゃないですか”
この時はまだ、兄の好意的な冗談だろうと、私は思っていました。
++7月25日
兄が、仲のいい知り合いの様子が少しおかしいと話してきました。
名前を聞いたことはありましたが、私は良く知らない人です。
HPを紹介してもらったので、しばらく読みました。
相手の方は女性で、今年大学に上がったばかりの方。
どうやら付き合っていた人と別れて以来、荒んだ状態が続いているよう。
兄は”彼と別れたから、やっぱり辛いのかな”と言います。
私は、別れたから辛いというより、一人という心情が辛いのでは、と思いました。
”ほたるちゃんは、少し理解できるところがあるのでは”と聞かれました。
そうだろうなと思います。
けれど、あまりに生々しい感情を憶えているので、
かえって彼女の話を聞いてあげる役目に、私は適さないと思いました。
++
>>225 必要以上に感情移入をせず冷静に、
けれど柔和に受け止められる人間のほうが、話を聞く相手としては向いています。
私にとって、兄がそうだったように。
兄は今、再び大学に入る事を検討しています。
理由は、カウンセラーを目指すため。
人が幸せになるための手伝いをしたいと、
私と出会う前に”癒し”を主題としたスレをいくつか立てたこともあったそうです。
相手の女性は、その頃から兄と知り合いだったようです。
彼女の話を聞けるのは、恐らく兄であろうと私は思いました。
++
>>226つづき
兄もその事は考えていたらしく、”自分が聞こうかな”と言いました。
”それがいいと思う”と、私も同意しました。
けれど…
心の中では、やはり私は不安でいっぱいでした。
同じくカウンセラーを目指し、大学に通っている元彼との末路が頭をよぎったからです。
兄と彼は別の人間ですし、私が兄を信頼しているかどうかという問題でもあります。
私は、そういう意味では、まだ兄を信じきれているとは言えないかも知れません。
そう思ってしまうことを、兄に対して本当に申し訳なく思ってもいます…
単純に言ってしまえば、それは嫉妬です。
でも、兄の邪魔をしたくない。
真剣に彼女の精神状態の安定を考えているのだろう、と思えば思うほど
私のくだらないやきもちを知られたくないという気持ちになります。
++6月22日
SOS事件に関わっているうちに、
対象をとりまく人間関係にも目が行くようになりました。
それらは殆どが”どっちもどっち”的な諍いを常に起こしていて
見ている方としても少しばかり呆れを感じてしまうものでした。
まあ、私たちが焦点を合わせているのは対象本人なので
それらはどうでもいいといえばどうでもいい事です。
++
>>231つづき
兄とはいつものように雑談を繰り広げました。
惜しげもなく”可愛い””抱きしめたい”を連発されます。
兄が可愛いものが好きなのは充分に知っていることなのですが、
私は特別可愛い振る舞いをしているわけではありません。
好き嫌いが分かれる顔文字を良く使っているので、
始めはそのためだろうと思っていました。
しかし、この頃は私自身に興味を持ったようなこともよく言ってくるようになりました。
++
>>232つづき
例えば、こんなやりとりをした事がありました。
(兄の了承済みです)
かわいいものについて話の流れで
私 :抱きしめたくなりますよね…w
兄 :なりますw 後ろから、きゅっ、ですね
私 :ですよねーw
兄 :??? ほたるさんは前派? 後ろ派?
私 :後派ですw
兄 :あら、相性ぴったりw 私は背が低いから、後ろですねw
私 :どっちでもいいですよ(^^)
兄 :じゃ、ほたるさんには座ってもらって、私が後ろから抱きしめるってことで・・・
私 :え?あら
++
>>233つづき
私 :っていうか抱きしめるをいつのまにかデフォルトで受け入れている私…
兄 :慣れってやつですね〜w
もう決定事項ですから
私 :は・・・え!? いや決定て
兄 :え? 何も疑問に思うことはないですよ?
私 :兄さんも強引なお方ですね(^^)
兄 :多少強引に行ってみようかとw
私 :いやん、**さんにボコられちゃうw
兄 :私が護りますからw
++
>>234つづき
兄は人柄で仲間うちにも信頼を置かれていましたし、
その中には女性ももちろんいます。
だから、私はノリで”ボコられる”と言ったのですが、
まさか”護る”と言われようとは思っていませんでした。
どこまで本気なのか、すべて冗談なのか…
このときからほんの少し感じていました。
冗談だとしたら、残酷なのではないかと。
++
>>235つづき
この日は、初めて兄の素の姿も垣間見ることができました。
性格とか人柄は普段話しているとおりだと窺えるのですが
ほんのちょっとした事が、兄はまだ謎だらけだったのです。
この日は一人称でした。
兄はいつもは”私”を使っていますが、
この日はたまたま一度だけ”俺”になりました。
”普段は、もしかして『俺』?”
と聞くと、”一応、そうですよ”という応え。
普段の兄は非常に中性的な感じですし、
なんとなく”僕”ではないかというイメージがあったので
かなり新鮮な感じがしました。
……。
ごめんなさい、またやってしまいました。
>>231-235は6月23日の分でした。
22日の分は
>>236だけです。
どうやらログがときどきごちゃごちゃになって保存されてしまってるみたい。
いい加減なことはできませんね。
++6月24日
主催者から、久しぶりにメッセージが届きました。
難民側の動きがなくなっているから、
一番最初の基地を埋め立て、
難民側を作戦の対象にチクって消させたいと考えているとの事でした。
これはかなり考察漏れのある、勇みすぎな目論見です。
++
>>238つづき
動きがないのは人がいないからではなくて、
動かないから人が居ないように見えるだけなのです。
ここで、こちら側があからさまな行動を起こせば難民は必ず気付くし、
埋め立てても新しい基地が起こされるだけの話……
”慎重になるべきだ”と諫言しましたが、
主催者は既に動き始めてしまっていました。
++
>>239つづき
そのとき丁度兄は席を外していて不在でした。
動き始めてしまった主催者他数名を、私一人が止めて説得する術はありません。
以前は、兄の読みを含めた行動で統制が取れていたのに、
”無駄なものは早々に始末したい”と考える主催者は、
今回は兄をお呼びでないと考えたようでした。
++
>>240つづき
私はもどかしい思いで兄を待ちつづけました。
5分、10分と時が過ぎるうち、もう既に埋め立ては本格化し、
そのうち思った通りに難民も気付き始めて、
どうあっても収集の付かないところまで来てしまいました。
帰って来た兄に事の次第を報告し、
どうしようかと相談を持ちかけると、
彼も主催者の勇み足には感心しない様子でした。
”始まってしまったものは仕方がない。
ただ、どうやってもいい方向には転ばないだろう”
私たちだけでも必要以上に関わらずにいたほうがいいと
二人でそういう結論に達しました。
++
>>241つづき
しばらくして、私は他の仲間に話し掛けられました。
その人は、仲間のうちのある女性のことを、
実は男性なのではないかという疑いを持っていました。
性別自体はどちらでも構わないのだが、
掲示板には女性として書き込んでいながら、
その人に対しては”男だよ”と言ったそうなのです。
そして、更に別の女性には、何食わぬ顔をして下着の話をもちかけたとか。
もしも仮に男性なのだとしたら、
性別を偽って他の女性にそんな話をするのはたちが悪いし、
真偽をはっきりさせてしまいたい、とそう言うのです。
++
>>242つづき
兄はその”女性”に全く疑いを持っていませんでした。
たまたま声を聴く機会があり、
それが女性のものだったので確信していると言います。
仲間は、それを聞いてもまだ信じられないらしく、
兄を介してその”女性”が女性であることを確かめたいので、
私にも協力してほしいと言いました。
++
>>243つづき
少人数で活動している以上、
仲間に対して猜疑心を持っている状態は、
作戦にも響きかねないので好ましいとは言えません。
なにより、だらだらと埒のあかないことで
これからも話を聞かされ続けるのも少し辛いものがあります。
そう思ったので、私は頼まれた事を兄に伝言しました。
++
>>244つづき
その関係で、ボイスチャットの話にもなりました。
兄はだいたい部屋に人がいるので、
残念ながら声を出すことは出来ないそうです。
”じゃあ、私ともボイチャできませんねw”
とノリで言ってみたら、
”残念です…いずれどうにかしましょう”
と返してくれました。
++
>>245つづき
兄が煙草を吸う人だという事も、わかりました。
”でも、値上がりするのでやめようかと思っている”
と言います。
私は、家族に吸う人がいないのと、
私自身の呼吸器系が少し弱いのとで、煙草の煙は苦手です。
ちらっとその話をしたら、
兄は”では、きちんとやめる”と言い出しました。
++
>>246つづき
それから好きな花の話になり、そこから花見の方に移りました。
兄:ぜひ、弘前の桜を見せてあげたいです・・・
ライトアップされてて綺麗なんですよ〜
私:(・o・。)ほほー
兄:恋人じゃなくてもキスしたくなる感じですw
残念ながらそんなロマンチックなことはなかったんですけどね
私:あらザンネン。
兄:いいんです。ほたるさんと行くからw
私:私とロマンチックするぞっていう予告ですかそれはww
兄:無論です
どんな話をしている時も、
こんな感じで兄は私に話を振ってきます。
好意的に思われているのが嬉しい反面、
どうリアクションしていいのかわからなくて、
私はいつもはぐらかしていました。
++7月26日
今日は、私は午前中バイトの日です。
そして、夜には友達と飲みに行く約束をしていました。
兄には事前にその事を伝えてあり、
バイトが終わった後、私が出かけるまでの数時間だけでも
話をしようと約束していました。
前にも書いた通り、兄は明日から4日間合宿に行ってしまうので
少しでも話せる時間を確保したかったのです。
++
>>248つづき
そんなわけで、バイトが終わって急いで帰って、
兄と話をしたわけです。
貴重な数時間…という意識があったためか
かえってほとんど気の利いた話は出来なくて、
その上、今日に限って携帯にたびたびメールが入ってきます。
差出人は元彼の弟。
先日、「あまりネットやらないから、携帯のメル友になって欲しい」
と言われ、つい承諾してしまったのが間違いでした。
++
>>249つづき
何度か弟と話をする機会を持ってみて、
はっきりとわかったことが二つありました。
一つは、血は争えないということ。
そしてもう一つは、未成年が持つ視野の限界でした。
私にとっての元彼の弟は、私の兄の言葉を借りると
”知れば知るほど、知らない方が良かった人になっていく”。
やっぱり、私は元彼の関係する人々から遠ざかるべきだな。
そう思いました。
++
>>250つづき
結局その時間は特別変わった話もしないで、
少し愚痴を言ってしまったり、
聞こえてくる兄の音に癒されたりしながら夕方を迎えました。
”帰ってくる予定は?”
と聞かれたので、夜遅くなると思うと答えました。
兄は、待ってる、と言いました。
私だってもう少し兄と話したい。
何も言えないまま、4日も兄を待つのは淋しすぎます。
今日は少し早めに帰って来ようと思いました。
++
>>251つづき
久しぶりの友達との飲み会は、話題が主に私に集中しました。
私が所属していたサークルで知り合ってから4年、
飲む時はいつも同じメンバーで、同じ学科のC子、他学科のA子とK子、そして私です。
他の三人も三様の恋愛を経験していますが、
私の話はどうやら異色と見られているようで、
いつもかなり深くまで突っ込まれて聞かれていました。
今回も、元彼と別れたこと、
兄と2chに関わる場所で知り合ったこと、
元彼の弟が絡んできたことなど…
要するに、今の現状を洗いざらい話しました。
++
>>252つづき
それぞれ反応は、以下のような感じでした。
・兄と知り合った経緯を話した時
A子:しかし、2chで知り合うってどんなんだか見当もつかなかったけど
メッセで連絡という手があったのか……。すごい偶然だよ!
つーかSOS事件って凄そうだよね(笑)。
・元彼とのいざこざのくだり
C子:は…?マジー!?
A子:浮気てアンタ……畜生見損なったよ年下野郎!
何だよ最低じゃねーかよ。
K子:つかほんとそれは最低。なかなか壮絶だったんだね。
私:でも、私が知らなければよかったんじゃないかとも思うんだけど。
A子:いや、でも気持ちはよく判る。
私も彼氏のメモリー見ちゃった時にすごい後ろめたくなった。
あるんだよな!つい、ってのが。
++
>>253つづき
・元彼の弟について
C子:……一瞬アンドレが頭をよぎったんですけど(笑)。
A子:アンドレ!(笑)「君の笑顔の為なら、全てを放棄しても構わない!」
私:失恋の傷が癒えないって相談ぽくされたから、色々私なりに励ましてみたんだけど
そしたら、「女性にアドバイスを貰ってしまった。僕のプライドが…」って言うんだよね。
男尊女卑の思想が少しあるとか言ってた。
A子:……幾つよ?弟
私:えっと確かまだ16歳。誕生日来てないはず
C子:はー…?16歳で……男尊女卑
K子:トラウマになるくらいに叱り飛ばしてやりたいね、そういう高校生
A子:それはお前、あれだろう。もうそれは着信拒否にしたほうがいいと思うぞ。
++
>>254つづき
その他にも、サークルの現在の状態についての話をしたり、
卒業後のことを考えて暗くなってみたり、
付き合っている人との結婚は考えられるかどうかなど
店を出て喫茶店に場所を移してからも話は盛り上がりました。
サークルについては、私はA子と一緒に途中でやめてしまったので
余計に新鮮に感じます。
ふと携帯を見ると、メール着信がありました。
兄からでした。
ただ一言”大好きだよ” と。
++
>>255つづき
時間はすでに10時半を回っていました。
それを見た途端、私は無性に兄と話したくなりました。
頃合いを見て、そろそろ帰らなくてはならないと彼女らに告げ、
それで解散となりました。
家に着くまでは一時間弱かかってしまいます。
兄はいつまでも私を待つと言いましたが、
明日に合宿を控えている以上、無理をさせるわけには行きません。
電車を待つ間、私は兄にメールの返事を出しました。
”これから帰ります”。
しかし、15分ほど経って、メールは送信エラーで返って来てしまいました。
焦って二回目のメールを打ちました。
今度は届いたらしく、すぐに兄からメールが来ました。
また返事を出しましたが、何が原因なのか、
出すたびにエラーで返って来てしまいます。
三度目のメールが送れなかった時には
もう流石に諦めて、家路を急ぎました。
++
>>256つづき
部屋に入ってパソコンをつけ、インターネットにつなぐと
やはり兄は待っていました。
私はアルコールが残っていたせいか、
あまり気分が優れなかったので、
先に入浴を済ませたいと言って、
もう少しだけ待っていて貰うことにしました。
酔いやすいので、量を摂らないように気を付けたのですが、
どんなに時間が経って醒めたつもりでも余韻は残ります。
風呂を上がって着替えを済ませた後も、
手足に重心の定まらない液体のようなものがまとわりついているような
そんな感覚が残っていました。
++
>>257つづき
今日の飲みの話を一通りしたあと、
ふと兄に”好き”と言いたくなりました。
どうしてか、この時になってありありと
兄が傍に居なくて淋しいと感じました。
もしも傍に居たら、何も言わずに抱きついてしまうでしょう。
でも、それは叶わないのです。
泣きたくなりました。
++
>>258つづき
明日は、私の知らないうちに兄は出掛けていくでしょう。
だから、ここで”行ってらっしゃい”と言って、
私はネットから落ちました。
あまりにあっさりとしたものでしたが、
ちゃんとまた兄と話が出来ることを確信しているから
それがいいのだと思いました。
++7月27日
目が覚めると、体全体にだるさが残っていました。
めったに起きない凝りが右肩を蝕んでいて、
一日何もやる気が起きないまま。
夕方になって、やっとパソコンを開くと言う事を思い出しました。
まずは、ずっとROM気味の本拠地を開きました。
約二ヶ月間関わってきたSOS事件でしたが、
そろそろフィナーレが近づいてきました。
実行班の一人が、せっかくだから全員が参加できるような
最終舞台を作って、華々しく飾りたいと提案しています。
とりあえず参加希望者を点呼する方向に行っていて
そこで私は兄の名前を見ました。
書き込みの日付は今日で、早朝の時間帯でした。
出発する前にチェックしたのだとわかりました。
心の中で”頑張ってきてね”と呟いて、
私も参加の意思を表明しました。
++
>>260つづき
何気なく巡っていると、
ある場所でふと気になるスレが目に止まりました。
兄は今、個人で立てているスレと、
私と対になるスレを別々のコテハンで立てていますが、
もう一つ、仲のいい人同士でやっているスレがあると聞いていました。
そこでは主コテで参加しているらしく、
>>225に出てきた女性もそこのメンバーのようでした。
兄は私にその場所を教えてくれようとしたのですが、
彼女の話を聞いた後で素直になれず、結局聞いていません。
++
>>261つづき
私が見つけたのは、恐らくはそのスレでした。
迷いましたが、開きました。
3、4人くらいで優しい話題が続きます。
ときどきチャット状態でスレが進んだ形跡もありました。
和気藹々としていて素敵な場です。
私が居ないからこそ作られている空気感だというのは分かっていましたが、
心から、その輪に加わりたいと思いました。
++
>>262つづき
その後、兄の詩スレに立ち寄りました。
”今度は詩を描くためのものではないが、得るものがあればいい”
4日不在になることについて、そんなふうに書いてありました。
私はそのとき無性に何かがしたくなったのです。
兄が帰ってきて何気なく読んだ時に、
気付いたら多分驚かせるような何かを。
++
>>263つづき
とは言え、書き込みで出来ることと言ったら限りがあります。
他の常連も見ている場所ですし、
おおっぴらに知られてしまうのは私だって恥ずかしいです。
だから、縦読みよりわずかに気付き難い(と思われる)
斜め読みを使ってメッセージを混ぜました。
”あなたが好き”。
兄は、気付いてくれるでしょうか。
++7月28日
髪を切りに行きました。
襟足が伸びて暑くて仕方がないので
とにかく、軽くしてもらいたかったのです。
私は昔からショートボブであることが多いです。
高校に上がってから一昨年辺りまではロングにしていましたが、
重いし暑いし、それにあまり似合わないので、
以後はずっとショートにしています。
以前、兄にその事を言った時、
兄はロングヘアーの方が好みのような言い方をしていました。
私は私なんだけどな、とその時思いましたが
今日、美容院の椅子に座った時に
少し後ろめたくなって、
長めに残してくれるように思わず頼んでしまいました。
++
>>265つづき
帰宅して、普段兄とのメッセで使っているメールアドレスを開くと
2通の新着メール通知があるのに気が付きました。
なんだろうと思って見てみると、
それは兄からだったのです。
日付は27日。
兄は本拠地に書き込みをした後、
メッセージを録音して私に送ってくれていました。
丸一日気付かないでいた自分が、非常に悔しいです…。
内容は短いものでしたが、
聞いてて思わず赤面してしまいました。
幸せな気持ちにさせてもらえました。
もう一度、それを聞いてから眠ろうと思います。
++7月29日
兄が不在になって3日目なので
スレの保守は必要だろうかと気になって、板を移動しました
落ちていました。
たった3日間、書き込みがなかったせいで。
もう少し早く気が付いていればよかった
私すらまともに保守できなかったなんて、
兄が帰ってきたらどんなにがっかりするだろう
自分の中の誘惑に負けそうになったから逃げていたなんて
何の言い訳にもなりません
あのスレはあの日に立ったから意味があったのに
守れなくて、ごめんなさい
役立たずで、ごめんなさい……
たった今、兄から手紙が届きました。。。
まさか来ると思ってなかったので、すごく動揺しているのですが…
これ、開けて読んでもいいのか?
などと、頓珍漢な事を考えてしまうほど…
これから読みます
急に手紙を送ってびっくりさせようと思っていたのですが、
内容までは考えていなくて…
手紙にはそんなふうに書いてありました。
消印は27日になっていて、
合宿に行く前に出されたものだと分かりました。
”付き合ってくれることになった時、本当に驚きました”
”OKしてくれるとは思ってなかったから”
細くて簡潔な兄の字から
言葉を選びつつ、私に伝えようとする想いが
直裁に伝わってきました。
普段は活字でしかわからない兄という人が、
初めて生きた存在としてぬくもりを帯びました。
”少しでも淋しさがまぎれればいいな、と思います”
充分です。
充分すぎるほど、満たされています。
”ありがとう”
それは私が言うべき言葉なのに。
メールの整理をしていたらいろいろ出てきた
かつて投げつけた言葉や
心に響いた言葉。
昔は仲良くしてたけれど
今は滅多に連絡もとらなくなった
私は今よりずっとひねくれていて
まっすぐに気持ちをぶつけられると
途惑うしか出来なかった
”僕は、人間なんです”
知らない 知らない 知らない
人らしい感情を持ったあんたなんて
知りたくない
恋心とかではなく
ただ単に”表面”だけでいるように見えたから
余計なしがらみに疲れきっていた私は
それを全部笑い飛ばせる関係を貴重だと思った
私は彼に恋してないし
彼も私のことなど好きではない
生々しい感情をどこかにおきざりにして
まるでいつもゲームをしているような
そんな楽しみ方ばっかりで。
だから失望した
”あの子を好きになった”
それは私の友達で
でも、どうしろというの?
恋だの愛だの
そんなものを一番信じていないのは
あんただったじゃないか
強い失望感と”裏切られた”怒りで
私は彼を完全に拒絶した
なんて自分勝手
なんて独善的
自分も許せなくて
彼も許せなかった
今思い出して思うことは
かつての自分のくだらなさ
++7月30日
夢占いや夢判断のたぐいは、あまり信じていません。
夢は記憶の整理だという説に深く同意しているので。
で、私は毎度総天然フルカラーで夢を見るのですが
憶えている夢で非常に良く出てくるのが、高校時代の夢。
面白いことに、校舎は出身小学校のものであることが多いです。
小学校の校舎は、今でも一番好き。
一年生や二年生の頃、
あの校舎はとてつもなく広い迷宮でした。
南校舎と北校舎に別れていて、三年生までが北校舎
4年生以上は南校舎。
ボロボロで古臭い北校舎から南校舎に移る学年になった時は
嬉しくて仕方がなかった。
二階の、校舎同士を繋ぐ中央通路が一番のお気に入り。
夢の中では、その中央通路がもっとうんと肥大して
デフォルメされて出てきます
あの頃、放課後の中央通路に
たった一人で佇んだことがあって
静寂が耳に膨らむ感覚と
広い校舎と
それより広い窓の外の景色に圧倒された覚えがあります
それが私の原風景なのかも知れません
私にとって中学時代は、悪感情しか持てないもの。
高校時代は楽しかったけれど、
やり直せたらいいと、どこかで思っている。
もっと一生懸命になることを
あの時におぼえておけばよかった。
書いているうちに、どんどん兄のことから
遠ざかって行ってるわけですが。
兄の気配が感じられないと
途端に兄について何も想像がつかなくなってしまうのは
もしかしたら私のほうが
この関係に現実味がないと感じているため?
なんで私はこんなに鬱な考え方してるんでしょう、今日?
自分でもよく、わかりません
鬱なんじゃなくて、これが冷静なのかもしれませんけど。
今日は、映画を見に行きます。
踊る大捜査線2。
先に見に行った妹が
面白かったと言っていたので少し期待。
……目が痛いです。
しばらく休もう。
映画面白かった〜。
興味のある映画は見に行くのが一番良いって
改めて思います。
好きな人と見られたら、もっと素敵なんですけれど…。
いつか兄とも見にいけたらいいな。
帰ってきたら、当然のように兄は居ました。
たったそれだけのことなのに
やっぱり、ぽかりと空いていた時間が
一気に埋まってしまったような
そんな充足感を感じてしまいました。
兄は明後日、部活のコンクールのために
再び留守になるそうです。
昼間、目が痛かったのが頭痛に変わりました
視神経がやられっぱなしです
もう寝なければ。
明日に支障がないようにしないと
兄に余計な心配をかけてしまうから。
++7月31日
一晩よく眠ったら、頭痛は綺麗に消えてくれました。
多少睡眠不足だったかも知れません。
兄も昨夜は疲れていたようで、
珍しく私より先に落ちましたが
私が起きてパソコンをつけると、既に来ていました。
少し、昨日の話に戻ります。
兄に、スレを保守できなかった事を謝りました。
すると彼は笑って、あっさり”別にいいよ”と言ってくれました。
そして”落ちたスレの内容を見るか”と聞かれました。
もう、兄にはスレを立て直す気はないのだろうか…・・?
そう聞くと、一度内容を整理し直してから、また立てるつもりだと言います。
1000まで進めて、相互リンクするという目標を楽しみにしていたので
私は心底安心しました。
兄に”お友達とやってるスレ見つけたよ”と話しました。
”過去ログはあげられないな〜”と言われて、
しなくていいはずの勘繰りが、頭をもたげてきます。
過去ログは全てdat落ちで、
だからといって兄に要求するつもりは全く無かったのですけれど…
”ほたるちゃんは見ちゃいけない”
って何故……?
私に知られたらまずいことでもあるのかなぁ。。
前にも女の子を口説いたりしてたのでしょうか?
ああ。。。どんどん鬱になってくる
考えすぎかな…
”なんで見ちゃいけないの?”
って聞きました。
すると、”そんなに勘ぐるなら、送る”と返ってきました。
私はそういうことを望んでたのではない…
兄は沈黙したまま。。。
うーん……この間をどう打開しよう…?
梱包ファイルを兄が送ろうとしました。
でも、キャンセルしました。
”受け取ってもらうよ”と再度送ってきましたが、
意地でも受け取らない、と返事して、またキャンセルしました。
すると今度はメールで送ってきました。
呆れて、笑いがこみ上げてきました。
どうしてこんなに頑張るんだろう?
”好きだから。信じて”
やる事がいちいち極端です。
どうして妥協を知らないのでしょう
どうしてこんなにまっすぐ?
私なんかの小さなとげとげに
いつも全力投球で答えさせているのが
許されるのでしょうか?
”ごめんね。嫌いになった?”
嫌いになったかですって?
どうして私が兄を嫌いになんかなれるんでしょう?
兄はまっすぐ過ぎます。
誠実過ぎます。
私のひねくれた思考が、その想いが
兄を踏み潰してしまいやしないだろうか…?
それでも兄を手放したくないんですから
本当に私って奴は自己中心的で救いようがないのでしょう
彼を愛してます
私が、兄にちゃんと
”愛してる”って言える日は
いつ来るのだろう
まだ怖くて言えません
しばらくまた沈黙が続いてます。
過去ログを読んでいると、思われているのでしょうか?
呼びかけたら、返事がありました。
兄は今、何を思っているのだろう。。。
静かな人は謎めいているから余計に惹かれるのかも知れない。
兄が東京に来ることになりました。
多分、まだ書いてなかったと思うのですが…
兄は来年、大学に入り直すことを決めています。
それで、以前から東京に移住するようなことを言っていました。
こちらで働きながら受験勉強をするつもりで
かなり前からその準備を進めていたようでした。
近々会いに行く、とは言っていてくれていました。
きちんと決まるかどうか、わからなかったので
今まで書けないでいたのですが……。
その日は8月6日です。
もしかしたら、兄と会える日になるかも知れません。
っていうか……多分、会う?
やっと、会える、かな?
まだ確定ではないので、期待しすぎることはできません。。。
でも、兄がこちらに住めるといいな。
すぐに会いにいける距離になれれば……いいな。
++6月25日
兄に、前日のボイスチャットがどうなったのか聞いてみました。
どうやら、仲間の性別を疑っていた人は、
男性ではないかと言う疑いを解き始めたようでした。
その時に、以下のような会話になりました。
兄 :私が女性だったらどうします?
私 :どうもしませんよ?
兄 :ショック・・・
私 :え、何故!?
好意を持っていることに変わりはないから…
何かまずいこと言いました?(汗
兄 :いいえ〜ヽ(:▽;)ノ
私はほたるさんが男性だったらすごいショックですよ!
++
>>296つづき
兄が何を思ってそんな反応をするのか
私はあまりピンと来ませんでした。
男だろうと、女だろうと
兄は兄だし、私は私です。
それに何か意味を求めているのだろうか?
と、その時は思っていました。
++
>>297つづき
しばらくすると、珍しく元彼が私に話し掛けてきました。
彼は、深夜のアルバイトをやっていますが、
遅い五月病状態で、非常に鬱が激しいらしく
授業もほとんど出ていない状態で
それでもバイトをサボれないことに苦痛を感じているようでした。
”大丈夫?”と聞くと
”あー、別に悩んでないからいいよ”
とあしらわれました。
++
>>298つづき
悩みのあるなしに関わらず、
単位を落としそうなほどに
無気力状態がひどいということが気にかかりました。
聞けば、仕事中の怪我も半端じゃないほど増えたと言います。
家に帰ると鼻血が止まらなくなったり
バイト先で両腕を火傷してしまったり……
”最近どこに行っても体心配されるぞ、俺”
などと、とぼけた事を言い出す彼に
ますます不安が募りました。
++
>>299つづき
私:看病しに行きたいくらいだよ
それか、見張り
彼:見張りて
私:何かあったら迅速に助けを呼べるように
彼:それ、介護だべ
私:近いものはありますな
いや、半本気だから
彼:んー、まぁ、死にはせんだろ
私:そういってポックリ逝っちゃいそうな人なんだもんねぇ
彼:明日辺り逝ってるかも
私:冗談じゃないから。もう
彼:体酷使して、何もしないでを繰り返してるとどんどん鬱っぽくなるべ
私:全くもってその通り。私だって家にいるとそうなるもの
++
>>300つづき
私はまだ彼がこちらに遊びに来る気なのかどうか、
微妙に気になっていました。
私に気を遣っていたりしないか、と思ったりしましたが
”今更お前に気なんか遣ってどうするんだよ”
と言われ、喜んで良いのか悲しむべきなのか
分からない気持ちになりました。
++
>>301つづき
彼には以前にSOS事件の話をしています。
その関係で、私が一つの作戦に関わっている事を話したら、
興味があると言ってきました。
本格的にこちらの仲間になりたいなら誘導する、
ということも話したのですが、
彼は本来は一人で気ままにやりたいたちだということで
結局誘導は止めるかたちになりました。
彼は私にどういう付き合いを求めているんだろう。
ますますわかりません。
++6月26日
兄の態度の変化は、徐々に顕著になって来ています。
”そんなこと言うと、
ほたるさんを脳内彼女認定しちゃいますよ?”
これは、会話してほんの数分の兄の発言です。
この手の発言にもほんの少し慣れてきた私は、こう返しました。
”兄さんだったら、悪い気はしませんねぇ”
”そう来ましたかw”
やった。少しは対抗できたかな?
”リアルで思っちゃっていいんですか?w”
……。
++
>>303つづき
兄の真意は、やっぱり掴みにくいです。
だから気になってしまって仕方が無いし、
私は少しずつ兄に対して気持ちが揺れていました。
”時々、兄さんが釣り師なんじゃないかと疑ってしまう”と私は言いました。
兄 :私は釣り師じゃないですよ〜
私 :でも、なんだか疑いたくもなりますよw
兄 :どうして・・・?
私 :私が困るようなことをよく言うからです!w
兄 :困ったところも可愛いじゃないですか。
私 :困らせて喜んでいるんですねっ?
兄 :うん
私 :そんなのひどいですぅ。兄さんて実はいじわるですぅ
兄 :あ、あ・・・ごめんなさい
ちょっといじわるしたくなっただけなんですよぅ
私 :兄さんに翻弄されてて悔しいですぅ。
それでも憎めないですぅ〜〜
兄 :弄ぶ!?
そんなことしないですよ〜(涙
++
>>304つづき
兄 :私は真剣ですけどね
私 :真剣に私を困らせて喜んでいる!?
兄 :困らせて喜ぶなんて・・・そんな面白そうなことはしてないですぅ
私 :面白いのか…
兄 :い、いえ、そんなこと、ないですよ・・・?(汗
私 :面白いんですね…
ふむふむ。よっくわかりました
と言いながら、兄の真意はやはり何も分かりませんでした。
++
>>306つづき
それでも兄は、この日は少し様子が違いました。
兄 :かわいさを装って私を落とそうとしてたんですね!?
ま、もう落ちているわけですが。
私 :何のお話でしょう…(^^)
兄さんの暴走っぷりが素敵ですよw
兄 :ほたるさんの冷静っぷりも素敵ですよん
正直、私はこれから兄にどう接していいか迷っていました。
彼が何を考えているのか、分からなくなっていたんです。
++6月27日
午前中から私は用事があって出掛けていました。
4時間ほど説明会に出て、すっかり疲れてしまいました。
就職活動に励まなければならないのですが、
自分のやりたい事がうまく企業と合致せず、
未だに前に進みません。
帰宅して、兄ともそんな話をしました。
医療に関わる仕事に興味があること、
医療事務の資格を持っていることなど。
雑多な事を話していると、そこでも兄は”可愛い”と言ってきました。
++
>>307つづき
私は試しに聞いてみました。
”どこまで本気なんですか?”
”どこまでも本気ですが、何か?”
……うーん。
それから泣けるスレや、フラッシュの話になったり、
前世の話になったりしました。
でも、兄は何かと私にひっかけて来ます。
兄 :うう・・・こんなことを言っているから変な人だと思われてしまうんですね・・・?
こんなにお慕い申しておりますのに・・・しくしく
私 :そんなことを言うから、どこまで本気だかわからないんですよ・・・w
兄 :全部本気ですよ〜
私は嘘はつきたくないですからw
私 :。。。本気って軽々しく使っちゃいけませんよ?
兄 :う・・・ごめんなさい。でも、本当ですよ?
私 :そりゃぁ、嘘で言われていたらいい気はしませんよw
++
>>308つづき
兄 :でもあれなんですよね・・・
会ったこともないのに心を寄せるなんて、本当は良くないんですよね・・・
私 :良くないかどうかはわからないでつ
兄 :私もよくわかんなくなってきました・・・
私 :確かに、ネットって、地を出しているようでも
生身とは多少なりとも違ってきますしねぇ。
兄 :ええ、ちょっと違うんですよね〜
私の目から見ると、ほたるさんはすごく素敵な方ですよ〜
私 :私の目から見た兄さんも、とても素敵な方ですよ
兄の言うことは、私のなかにだんだん複雑な意味付けを作っていきます。
ただ、素敵な人だと言ってもらえたことは、素直に嬉しいと感じました。
++
>>309つづき
私はそれまで、わりと兄に自分の事を話していました。
でも、私は兄の個人的なことをまだ殆ど知りません。
以前、”性格上、あまり自分の事を話したがらない”と言われたのも
気軽に聞き出せない理由でした。
”私について何か知りたいこととかあります?”
兄はそう聞いてきました。
”それをここで聞くのは、ただの面白半分になってしまいそうですよ”
これは嘘ではありませんでした。
彼が私を気に入ってくれているらしいのは、わかっているつもりです。
私にとっても、兄の存在は徐々に膨らんできています。
けれど、それを利用するみたいで少し気が引けたし、
聞いていいことと、触れないほうがいいことの線引きは
少し難しいものがありました。
++
>>310つづき
すると、兄の方から話してくれました。
大学を出たあと、どんな仕事についていたかということ。
やりたいことと仕事の間で悩み、仕事を辞めたこと。
夢のために、勉強をしなおそうと考えていること。
話したのは、私が初めてだと言われました。
他にも、仕事についての考え方、
”社会”というものの見方、
男性と女性の役割的なものの考え方、
そして、”パートナー”という考え方
そういった、彼独特の価値観を話してくれました。
++
>>311つづき
”自分のことを知ってもらえると嬉しい”
兄にそう言わせたのはどんな気持ちなのでしょう?
兄 :私は私をおすすめできないですが、いかがですか?w
私 :考えておきますw
兄 :お返事待ってますw
嬉しい気持ちになる反面、
やはり私は迷っていました。
++6月28日
仲間の性別を疑っていた人から、話し掛けられました。
…兄以外の人の事を書く時、微妙にわからなくなりますね。
以下、話し掛けてきた人をNさん、
Nさんが性別を疑っていた人をMさんとします。
内容は、事後報告のようなものでした。
本題に入って聞き出したところ、Mさんは
”Nさんに男だと言ったのは冗談だった、自分は女だ”
と言ったそうです。
”でも、なら何でそんな冗談をうちに言う必要があったのかな”
Nさんは、Mさんの行動自体がうさんくさいと思っているようでした。
”そのへんをもう少しコンタクト取りつつ、
確認したかったんだけれど
『兄』さんに嫉妬されて断念した”
嫉妬?
++
>>313つづき
Nさんは、まぎらわしい言葉遣いをしますが、男性です。
私は言葉にしませんでしたが、
兄がNさんとMさんのやりとりに
やきもちめいたことを言ったらしいというのに
少しばかり動揺しました。
++
>>314つづき
Mさんについては、性別がどうこうという前に
その人柄で、私にとっても接し難い人でした。
作戦の中の一つにMさんは協力していたのですが、
それがあまり評価されなかったのが不満らしく、
決裂した難民を呼んで、本拠地の人数を増やしたいと主張していました。
私には、それが名無しの賞賛を浴びたいがための主張のように映ったのです。
私は、そのことをNさんに話しました。
Nさんも、それについては確かにそう見えると思ったようでした。
++
>>315つづき
”年齢の割りに、子供っぽい人なのかもね?”
Nさんの結論はこんな感じでした。
仲間うちでよくわからない人が多くなってきて、
少し疲れてきたかもしれない、というような事を話しました。
それで私はふと兄のことを思い出しました。
”最近、兄さんのこともよくわからない”
ぽろりとNさんに言ってしまいました。
++
>>316つづき
以外にも、Nさんは”うちも”と同意してきました。
”普段は凄い良い人なんだけど
何かしら、微妙な部分が見え隠れする”と。
そして、
”Mさんと喋っていたら、『今Mさんと話してるの?』
と聞かれて少しびびった。
何で知ってるの?みたいな。”
私は、薄々思ってきたことをNさんに話しました。
”ノリっぽくはあるが、どうやら口説かれている
だけど、本気か冗談なのかわからなくて、
どうしたらいいのかわからない”
++
>>317つづき
Nさんは一通り話を聞いてくれた後、こう言いました。
”『兄』さんは、Mさんのことが好きなのかと思っていた”
そうなの?と聞き返しました。
”だって、露骨に嫉妬されたし”
もしもNさんの言う事が本当なら、私は知る由もありません。
Nさんと兄が話すときは、大抵、
冗談やノリの多い会話になると言われました。
もしかしたら、そのノリが
他の人との会話にも出るようになったのかもしれないとNさんは言います。
++
>>318つづき
私は、元彼との話もいろいろ兄にしていたし、
全部知りながら、そして他の女性のことも気にしながら
すべて冗談で今までのような事を言ってきたのだとしたら……
それはあまりにも酷いのではないかと思いました。
気持ちは、ただひたすら重くなりました。
++
>>319つづき
Nさんは、私がそうとう困っていると思ったようでした。
”どうしても逃げたかったら、助け舟だしに行くから気軽に呼んでいいよ”
私はお礼を言って、その場を切り上げました。
兄とは話をせずに、一日が終わりました。
++6月29日
いつもと同じように兄に話し掛けられました。
昨日の今日という感じではありましたが、
よっぽどのことがない限り、
私は兄との間に波風を立てたくありませんでした。
まともに話していれば頼れる人ですし、
私にとってもできるだけ心地の良い話相手は維持しておきたかったから。
いつもより普通に雑談は展開して行きました。
ノリで見逃せる程度の発言もありました。
昨日、Nさんに漏らしたほど、深刻に受け止めなくても良かったのかもと
そう思って、一日は終わるはずでした。
終わるはず、だったのですが。
++
>>321つづき
”ほたるさんは、どんな髪形をなんでしょう?”
”スカート派でしょうか、パンツ派?”
”可愛い系、綺麗系、活発系……”
私は普段はショートボブで、スカートは滅多に穿きません。
外見で目だつところと言えば、
女性にしては高すぎる身長くらいで
特に女らしくも無いし、綺麗でも可愛くもありません。
私は普段なら、別にそれを話すことに何の抵抗も感じません。
人探しをするために特徴を聞かれているのなら、
そういうふうなことを話すのは嫌でもなんでもありません。
でも、兄の言葉にはものすごく抵抗を感じました。
そこに兄が期待している、女性の像が見えてしまったからです。
++
>>322つづき
ずっと感じていた途惑いは、この時密かな憤慨に変わりました。
”そういう固定観念もたれるの嫌なんです…”
”私は私ですよ”
”髪型や服装でイメージ縛り上げないでください。。”
つとめて抑えて抗議すると、
兄は私の様子が変わったことに気付いたようでした。
”失言でした”
”外見的なものも知りたかったので…頭を冷やします”
++
>>323つづき
ただの抗議では、恐らく理解してもらえないと私は思いました。
私は言えないでいたことをちゃんと言う事にしました。
私 :私は兄さんと楽しくお話したいんですよぅ
兄 :ごめんなさい・・・深く考えずに聞いてしまいました・・・
私 :ん〜
思い過ごしかもしれませんが、このごろ、
私個人に興味を持っていただいてるようなので
兄 :ええ・・・謝ることしかできないです。
私 :それはありがたいですし、好意のあることも言って頂いて嬉しいですよ〜
でも、私のプライベートは、前にお話した通りの微妙な状態なので、
冗談として受け止めるにも少し、きついものがありまして…
責めるような感じになってしまってすみません
兄さんだから、わかっていただきたかったんです〜。
でも、私のワガママでつよね(^^;
兄 :いえ、責めるなんて言い方をしないでください。
ほたるさんのことを考えずに聞いた私が原因ですから・・・
当然のことだと思います。
++
>>324つづき
私 :すびばせん。。。
兄 :謝らないで・・・
私 :ほとんどパソコン同士でしかお話する機会もありませんし、
正直どうして興味を持っていただいたのかも謎だったりw
兄 :やはり、会話、ですね・・・
どんな人なのかを知りたくなってしまって。
それこそ私のわがままです。
私 :私も、兄さんの考え方など話していただいて、
もっと知りたい〜と思いましたし
兄 :でも、ほたるさんに好意を持っているのは確かなことなんです。
どの程度のものかは自分自身でもわからないのでいけないのですが・・・
嘘とか、冗談とか、そういうのではないんです。
会ったこともないのに、とか自分でも思いますし・・・
++
>>325つづき
兄は、冗談のようにしないとちゃんと好意を表すことができないだけで
からかうつもりで言っていたわけではなかったようでした。
冗談半分と言ったのは、そういう意味だったと。
私は、思った以上に兄を深刻にへこませてしまった事に
罪悪感を感じました。
Mさんのことはまだひっかかりを感じていましたが、
自分から兄との溝を深める真似はしたくありませんでした。
++
>>326つづき
私は変なことで兄を責めた事を詫びました。
兄も、私に無理をさせたと思ったらしく、
気にしないで私の思うままにして欲しいと言ってくれました。
私はその後夕食の準備で席を外しましたが、
戻ってもなんとなく後味の悪さを感じていて
兄に再度話しかけることはできずに終わりました。
>>328 強い、ですか。
所詮はネットでのつながりしか持っていませんでしたから
なあなあにしてフェードアウトするのは簡単でした。
でも、私は兄に好意がありましたから……。
そうでなければ、何も言わずに彼の前から消えていたと思います。
++8月1日
兄は午後から出かけました。
午前中、1時間くらいボイスチャットをしました。
……うん、やっぱり幸せ。
++
>>330つづき
兄が出掛けてから、
昨日受け取らされた梱包ファイルを開いてみました。
かちゅ〜しゃのデータファイルと、
インデックスファイルが十数個。
本体にデータを入れて、
昨日の諍いの火種になったスレをしばらく読みました。
∧_∧ ∧_∧
ピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
、ゞヾ'""''ソ;μ,
ヾ 彡
クプー !! ミ ・ 。 ・ ミ クプー !!
彡 ミ
/ソ,, , ,; ,;;:、ヾ`
"'"'''''"
>>333 保守ありがとうございます。
それから、333おめでとうございます。
アルバイトから帰ってきました。
週一回だけですが、これも年内で終わらせるつもりです。
どうでも良い話ですけれど。
昨日は遅くまで兄と話していて続きを書きそびれていました。
++
>>331つづき
ひとつめのスレの途中で、
私は読むのをやめてしまいました。
ログの量が半端な多さでなかったためもありますが
もっと違った理由がありました。
正直に言えば、
私を見ていない兄の姿をわざわざ見ることが辛かったのです。
++
>>336つづき
今の兄があるのは過去があるからだし、
これからの兄の幾ばくかの時間を
(それがどのくらいの長さになるかはわかりませんが)
共に過すのは私だと、そう分かってもいます。
過去に兄と時間を共有した人を妬む必要などないのです。
++
>>337つづき
兄は女性と親しい会話を長時間に渡って繰り広げていました。
それは責めを負うべきことでも何でもありません。
その時彼は自由だったのですし、
好意を持つ相手がいるというのは喜ばしいことですから。
でも、やはり辛かった。
もし私が知らないで読んだら、
何がしか気に病むだろうということを
彼はわかっていたのだと思います。
++
>>338つづき
だからこそ、兄は敢えて私に送ったのでしょうか。
かつて何処にどのような痕跡を残してきたとしても、
今の私に対してやましいことは何一つ持っていないと
そう証明する為に?
++
>>339つづき
私は、一度入れたログをすべて削除しました。
コピー元のファイルは別の場所に移して、
兄が望んだように持つだけは持っておこうと思いました。
もう読む気はありません。
作業を済ませると、一気に脱力しました。
いろいろ考えて、ぐちゃぐちゃになってしまって、泣きそうでした。
++8月2日
兄はdat落ちしたスレを復刻版として立て直しています。
今、ちょっとした話題がありました。
++
>>341つづき
今日の彼のスレの一部を、私にこんな風にみせてきました。
”今日はずっと いたが、
俺はそ のいい声だ。
ぐに否定してしまう。
ほんと な。
今 う・・・ ”
何がなんだかわかりません。
++
>>342つづき
私たちは、今日もボイスでお互いの声を聞きながら
チャットをしています。
今日は少しばかり機嫌が良くて、
私は少し調子に乗っていたりしたのですが…
彼は私に、
”ほら、間に何が入るか気になってきた”
と言ってきました。
その通りです。
あんな伏せ方をされたら気になってしかたがなくなります。
++
>>343つづき
私は”絶対見ない”と宣言した手前、確かめる術はありません。
”気にしてな”
と、兄からまた憎たらしい一言が……w
++
>>344つづき
こうなったら、逆にそれをネタにしてやるしか。
しばらく考えた後、兄に見せました。
”今日はずっと彼女がさいたまさいたましていたが、
俺はそこにアニメ声をリクしたらやってくれた。都合のいい声だ。
ためしにかわいいと言ってみるとすぐに否定してしまう。
ほんと今日は”×××っ!”な一日だったな。
今も彼女はさいたまをやめない。どうしよう・・・”
++
>>345つづき
”こうなりましたが、何か?”
悔し紛れに言ってやると、
スピーカーから兄の笑い声が聞こえてきました。
どうやらウケだけは取れたようです。
しかし、このネタを兄のスレに貼るとか言い出しました。
なんてやつじゃー!
++
>>346つづき
リアルタイムで書き込んでるので、
私ちょっといつもと文体が変わっていますね。。。
それもそれで、まぁいいかなw
++
>>347つづき
ところで、9日は私の地元で花火大会が行われます。
その話をしたら、兄は一緒に行こうかと言ってくれました。
兄はそのときはもうこちらに来ている筈ですし、
好きな人とイベントを過せるのは私も嬉しいです。
でも、まだこちらに移ってすらいないので
詳しいことはあとでまた色々決めることにしました。
++
>>348つづき
詩が好きな兄から、かつて通っていたスレのログを貰いました。
通い始めのころから詩に挑戦していたようで
手探りをしながら、ひとつひとつ世界を作り上げている兄の
真摯さが伝わってきました。
スレが進むと、常連さんたちとの間で
気持ちを詩にして励ましたり、
評価し合ったりという光景も見え始めました。
読んでいるこちらも居心地のいい場所。。
++
>>349つづき
読んでいるうち、高校時代のことを思い出しました。
当時私は文芸部にいて、詩も多少嗜んでいました。
私が想いを寄せていた女の子も同じで、
私たちは詩を”批評する”という建前で
お互いにお互いに対する想いを詩にして交換していたのです。
++
>>350つづき
今思えば、あれは詩の形を借りたラブレターの応酬でした。
私は友情を越えてはいけないと思っていましたが、
彼女は”愛があるなら区別なんてつけなくていい”という人でした。
お互いに気持ちは知っていたのに、いつも知らない振りをしていた。
結局、それは私から壊してしまったようなものだったのですが…
++
>>351つづき
あの頃は、後から考えると驚異的なほど、
私の中に性欲と言うものは存在しませんでした。
彼女に対して持っていたのは、”愛する人”という感情だけ。
純粋に、感情だけでした。
彼女との思い出は、
おそらくは私の人生で唯一のプラトニックラブになるでしょう。
++
>>352つづき
兄にこの話をしたら、彼は私の使った”唯一”にこだわりを見せました。
彼女だけが、私に残すことの出来たものがある、ということに。
しかし、それは私本人が足掻いたところで揺るぐものではありません。
それに、兄にもそのような事はあります。
昔の思い出話で聞いた、今は亡き女性。
彼女は兄のことを好きだったそうですが、
想いを伝えきれず、帰らぬ人となったそうです。
彼女のことを知った兄は、それから毎年、歌を捧げているとのこと…。
”そういう何かって誰にでもあるでしょう?”
私が言うと、兄は”そっか。そうだよね”と納得してくれました。
++
>>353つづき
とは言え、兄の存在だって、
今までの私が持ち合わせなかったものを
それと気付かずに作り上げているのですが。
”俺は・・・かなり平凡だと思うよ?”
その言葉に、私は思わず笑ってしまいました。
私が感じている事が、いつか兄にちゃんと届くと良い。
そう思いながら、これを書いています。
兄さん、
人の心の機微なんて、
平凡、非凡の尺度ではかることはできないと思う
平凡な人が、平凡な暮らしの中で
ささやかに人の幸せを願う事が出来て
悲しいことに心を痛めることが出来て
涙を流すことが出来て……
そんなふうに、
貴方が当り前と思うことを、
当り前のようにできない人もいるから
そして、それを呼吸をするように為してしまう貴方に
私は果てしない憧れを感じているから
私、あなたが好きです。
涙が出そうなほどに。
好きです
でも、あなたはいつまで私のそばにいてくれるのだろう
会ったら、たくさん緊張して
たくさん照れくさい思いをして、
たくさんの幸せな時間を過したい
そうして得たたくさんのものを、
誰もが私に作らなかった
私の”絶対”の価値観に変えていくのが
密かな夢だったりするから
ずっと一緒がいいな
支えあっていられたらいいな
今それを希むのは早い?
くだらない?
いつもそれは私から言っていること
”気が早いよ、兄さん”
だけど、本当は一番望んでいるのは私
貴方にとって消えない宝物になれたら、いいな
++6月30日
ずっとメッセを立ち上げていましたが、
前日のこともあって兄とはずっと話せないで居ました。
一度落ちて、夕方に備えて買い物に行きました。
私は梅酒が大好きなのですが、お酒にはあまり強くありません。
食品売り場で梅酒の実だけを売っていたので、買ってきました。
家に帰って、ネットにつないで、
しばらく梅酒の実を食べながら本を読んだりしていました。
++
>>361つづき
兄のことも当然気になっていました。
あんなふうに言ったから、兄は私を避けているかもしれない。
事実、兄は何度かサインインしたのですが、
すぐオフラインになってしまうのを繰り返していました。
そんな風にしているうち、酔いが回ってしまいました。
梅酒の実のアルコール分なんてたかが知れていると
侮っていたのが誤りでした。
かすかに頭痛が。
そして気分が。。
水を飲むだけではどうにもおさまらなかったので、
私はしばらく横になることにしました。
++
>>362つづき
気が付いたら、一時間あまりが経っていました。
少しだけ眠って気分も回復しました。
夕飯に魚を焼いて、一人で食事を済ませた後、
私はパソコンの前に戻りました。
退席中の表示を変えると、兄がオンラインになりました。
今度はすぐにオフラインになりません。
ちょっと様子を見ていて、オフにならないことを確認して、
私は思い切って兄に話しかけてみました。
++
>>363つづき
恐る恐る挨拶をすると、
兄はすぐに”こんばんわ!”と返してくれました。
無視されたり、避けられたりしたら……という心配は、
それでひとまず拭われました。
何を話そうかなんて全く考えていなかったけれど、
いざ話し始めると、いつもと全く変わらない雑談が続きました。
++8月4日
どうしよう……何か気に障ったことしたのかな
えっと? まず整理してみよう。
6時になったよね、それで私は
”あ〜もう6時になったんだ!”と言って…席を立ったよね。
外が明るくて、つい洗濯物を取り込むのを忘れてたんだ。
その時に一言兄さんに言って置けばよかったのかな?
それから…急いで洗濯物を中に入れて、
戻ってきたら、兄さんが凹んだAAを使ってて…
”知っているさ、嫉妬する男は格好悪いってことを”
っていうようなことを発言してて…
”どうかしたの?”って呼びかけても、返事はなかったんだよね
”旅に出ようか。”
どこに?
”印度かな。世俗から離れて過ごすさ。”
どういうこと?
”逝ってきます。”
え、逝く?!
”そして、吊ってきます。”
なんで!?何があったの?
”なんでもないさ。”
待って待って、、、
私、その前に、常駐スレに書き込みしたんだよね。
ちょっと特殊な書き方をしなければいけなくて、
業者とかが来るとぶち壊しになっちゃうから警戒してたんだけど、
たまたまそこに宣伝カキコしにきた人が空気を読んでてくれて
感謝のレスがいっぱいついたんだよね
だから私も、ついつい”(空気読んでくる人)愛してる”って書いちゃって
”それのこと?”
って聞いても、はっきりした返事がなくて
”気にしないで。”
って……気になるに決まってるよ。
それで、しばらく兄さんの方からの音が途絶えちゃって…
何も分からないまま時間が過ぎていって、
そのうち退席の表示になったんだよね。
だから、私は”ああ、用事があるんだな〜”と思って
帰ってくるまで待ってた、けど。
一時間経ってもまだ……一時間半が過ぎても、まだ。
いつかな…?
いつ帰ってくるんだろ?
聞いておけばよかった、かな?
そしたら表示が”傷心”に変わって。
”どうしたの?傷心…?”
文字で打っても反応がなかったから、
思い切って呼びかけた。
”兄さ〜ん。いるの?”
そしたら、いた。
だから改めて聞いた。
”秘密さ”
って言われちゃった。
”ほたるちゃんに振られた男のことなんて放っておいてくれ”
待って。
全く心当たりないんだけど!
何も兄さんを拒絶していないし、
そんなことするつもりもないし…
全く音が聞こえなくなって、そのあと兄さんが退席になって。
その間に、何があったの…?
”その前の話さ”
前の話?
”嫉妬深い男・・・”
…?
”まぁいいや。”
”ご飯食べてくる”
私は、未だに兄さんが何に嫉妬したのかすら解ってない。。。
ごめん、本当にわからない。
というか、わからないからいけないのかな?
私、何か重大なミスをしてる?
兄さんの反応は、素気ない。
どうしよう、本当に傷ついてるんだ…
やばい。
私泣きそう。
というか、こんなに
兄さんの気持ちが解らないの、初めて。
どうしよう、
私何をしたらいい?
私が見逃した事、
聞き逃した事って何?
誰か教えて!
兄さんが席を外して30分。。
傷つけた事にかわりないです。
反省して逝ってきます
兄から携帯にメールが入りました
兄がこだわっていたのは
”愛”という言葉でした
”冗談だってわかっていても、
他の人に使って欲しくなかった
それは自分に取っては重い言葉だから…
でも、そんなに悩ませるとは思わなかった
ごめんね”
思わず私はネットに繋いで、
待っていた兄に何も言わず
>>289のレスをコピペして見せてしまいました。
私は貴方が知らないうちから
こんなにも気持ちを募らせてるんだよって
そう言いたくて。
”ありがとう。
ごめんね。”
泣きそうだったんだから。
”ごめん・・・
俺も少し泣きそうだったんだよ?
なんか、悔しくて”
兄さんに言うのは、最初に言うのは
文字なんかじゃなくて
ちゃんと会って
直接言いたいってずっと思ってたのに
だから、言えないでずっと胸の中に仕舞ってあったのに
もう!
”ほたるちゃんが冗談で言ってるってのもわかってるのに、
俺が勝手に嫉妬してただけなんだから。
ね?”
そんなこと言うとね。
兄さんのコテ出して、
愛の告白スレに行っちゃうからね?
兄さんは性別不明のままで
色んな人の癒しになったり助けになったり
そうするために、現実のステータスを晒すのは避けていたはず。
だから、いうなら直接言って
それも惰性なんかじゃなくて、
本当に愛しいと思った時に素直に言えるように
スレの中に、兄さんに対してはっきりと気持ちを表現する術がないのに
ただの名無しに対する冗談で書いただけでヤキモチなんて
馬鹿げてるじゃない
だから、どこにも書かないでいたのに。
ほんとにやっちゃうから。
”いいよ”
本気だから!
”うん”
569 名前: NM◆****** 投稿日:03/08/04 21:52
YS◆****** さん
好き!
っていうか、愛してるから。
570 名前:YS◆****** 投稿日:03/08/04 21:54
>>569 NMさん。
私も好きです。
待っていてくださいね。
泣きたいのをずっと堪えていたのに、
それを見た途端に押し寄せる気持ちに飲み込まれてしまいました。
”ちゃんと、リアルタイムで見たから。”
”泣かないでよ・・・”
ごめん。すごく嬉しくって
”俺も嬉しい。”
私の使っているコテは、女だということが誰の目にも明らかです
そのコテで告白をやりとりするのは
兄のコテで重きをおいていた”無性、中性”を捨てることになるのに。
でも、私はずっと言いたかった。
そのコテである兄と、堂々と好き合っていたかった。
兄は、それを、許してくれた。
それで…今。
兄としばらくその事を話して。
これを”一区切り”ということにして、
お互いにスレを読んでみようか?
ということになりました。
今までの事は、バーチャルで出会ってから、現在に至るまで。
兄は、明日から関東に来る準備で、ネットにつなげなくなります。
兄に出会って、兄を想うようになった私を、兄はどう見るのでしょう。
そして、兄のスレに、私の姿はどう描かれているのでしょう…
書いていい、と許可を受けたので、書かせてもらうよ。
なんていうか・・・今まで知ることができない部分も見られて、
それを理解してそばに行けるんだな、って思う。
俺をどう思ってくれてたか、
自分でどんな風に考えてたのか、
考えの相違もあるけど、
ところどころ感じ方が同じだったり、
書き方が同じだったり、
言葉の使い方が酷似してたり・・・
すごく嬉しくなった。
俺のそばにいるのが、君で良かったと思う。
大好きだよ。
>>392 私も、兄さんのスレを読んでいてびっくりしました。
会話してる時も発言が被っちゃったりして
気が合うねってよく言っていたけど
あながち間違ってないのかも。
あなたが来るのを待ってます。
++8月6日
今日は、兄が関東にやってくる日。
新聞奨学制度を利用して受験するため、
先にそちらで面接を受けてから会う予定になっています。
お昼頃からだというから、もうこちらには着いているはず。
無事に着けたかな。
迷ってないかな。
困ってないかな。
連絡を入れると言ってくれたけど、いつだろう?
ああ、緊張します。
++
>>394つづき
兄から連絡が入ったのは、もう6時になろうという頃でした。
394を書いてからすぐ私は夕方まで出掛けてしまい、
私用で東京付近をうろうろしながら着信を待っていたのですが
一向に連絡は入ってきませんでした。
色々な手続きを済ませてからになるので、
遅めになる事は覚悟していましたが、
もしかしたら何かあったのでは…とだんだん不安にもなってきました。
そろそろ帰路につこうかという時に
ようやく私の携帯が鳴りました。
++
>>395つづき
電話で話すのは初めてのことです。
兄は、今一区切り付いた、と言いました。
”これからそっちに行ってもいいの?”と聞くと、
”まだ一つだけ用事が残っているから、
それが終わったらまた電話するよ”と言いました。
私は一旦家に帰り、待つことにしました。
再度電話があったのは、それから一時間半あまり後。
適当な駅で待ち合わせをすることに決めました。
++
>>396つづき
指定は、プラットホームの最後尾。
待ち合わせの路線より早く着く電車で行ったので、
ホームを移動します。
いるかな。いるかな。
半ば期待し、半ば恐れつつ、私は早足になりました。
兄は既に来ていました。
ちゃんと私が写真で見たとおりの人。。
そして、まっさきに目が行ったのは、綺麗な二重でした。
++
>>397つづき
簡単な挨拶をしただけで
私たちはすぐに電車に乗って移動しました。
緊張していて、かえって平凡な話題が続きます。
住む場所がどこになったとか、
仕事はいつからだとか、
東京はわかりにくいね、などなど。
どんな場所に落ち着くかは決めていなかったので
私がわかる範囲で、よく友達と行くお店に案内しました。
++
>>398つづき
兄は北国の人なので、関東の夏の空気は
さぞ暑苦しかろうと思います。
そう思って、昼間のうちにハンカチをプレゼントとして買っておきました。
好みがわからなかったので、
私の父も愛用している、バーバリーのものを、二枚。
店内の席について、私がそれを渡すと、
兄はとても喜んでくれました。
そして、”考える事は、一緒だね”と言って、
私にもプレゼントをくれたのです。
白いふわふわのしっぽがついた、
シンプルでかわいいキーホルダー。
++
>>399つづき
兄は仕事先でまかないの夕飯を貰ってきたと言い、
あまりお腹が空いていないとのことでした。
私も普段からあまり食べる方ではなく、
2、3品の軽い物を二人で一緒に、という形になりました。
私たちが知り合ったきっかけになった、SOS事件の近況を気にしたり
お互いの手のひらを合わせて大きさを比べっこしてみたり
そんな会話の合間に、何度も言葉が途切れる時間ができました。
そのたび、兄がこちらを見つめる気配を感じます。
私は恥ずかしくてどうしていいやら判らず、
ずっと顔を上げられずに居ました。
++
>>400つづき
彼は、早速今日の夜明けから仕事が入っています。
今夜は恐らく寝ないだろうと言っていましたが、それはちょっと心配…
私たちは店を出た後、電車に乗りながら、
今後の連絡はどうしようかと少し話しました。
兄は固定電話を引けます。
ただし、必要な手続は当然まだ出来ていません。
パソコンは、後日他の荷物と共に配送されてくるので、
まだ先の話になります。
携帯電話を買おうか、ということにもなりましたが、
暫定手段としてのそれは、まだ少し問題がありました。
兄もまだこちらの土地に全く慣れていない状態ですし、
当面、彼の都合のいい時間に私に連絡を入れ、
私も大丈夫ならばそれに応じると言うことになりました。
++
>>401つづき
これで、やっと好きな人と会える距離になりました。
けれど、正直なところ……まだ何も実感がありません。
兄と実際に対面していた時でさえ、
これはほんのひとときのことではないか?
次の日から兄の姿は、また幻みたいに
私のなかであやふやになってしまうのではないか…?
そんなふうに感じていました。
私たちの恋は、まだ始まったばっかりです。
++8月7日
今日は、午前と午後に一回ずつ電話がかかってきました。
初めての新聞配達の仕事は、どうだったのかな。
テレホンカードを使ってかけてもらっている以上、
かえって余計な話で無駄にしてはいけないと思ってしまい
話したいことも聞きたいこともたくさんあるのに、
それが叶いません。。。
二回目の電話がかかってきた時に、
”よかったらうちに来る?”
と誘ってみました。
++
>>403つづき
前、千と千尋の神隠しの話題になったとき
兄が見ていないと言ったので、DVDがあるよ、と話したのです。
しかし、今の兄の手もとにはパソコンがありません。
だから、うちで見せてあげようかなと思ったのです。
しかし、断られました。
明日の台風上陸に備え、仕事でいりようの物をだいぶ購入し、
手もとの残高がきつくなってしまったとのこと。
兄は、私のために部屋の合鍵も用意してくれていました。
残念でしたが、無理に誘うわけには行きません。。。
++
>>404つづき
私は途惑ってそれ以上言えなくなりました。
明日も兄の仕事は早いです。
がんばってね、としか言えないまま、電話をきることになりました。
切ってから、
”ああ、私からそっちに行くと言えばよかったんだ”
ということに気付きました。
もう一度、兄がかけ直してきてくれないか…
半ば祈るようにそう思いました。
++
>>405つづき
お腹が空いたので、一人で夕飯を食べましたが
どうにも躰の中に妙な空隙を感じていました。
ご飯はしっかり食べたはずなのに、何か満たされない気持ちになっています。
どうしてだろう……?
台風が接近すると買い物に行くのも面倒になることでしょう。
しかし、家の中には何もありません。
一日どうにでもなるように、8時くらいに買い物に行きました。
++
>>406つづき
帰ってきて郵便受けを確認しました。
夕方に見たときには入ってなかった郵便物が溜まっていました。
その中に、私宛ての手紙が一通見えました。
誰だろ?珍しい……
封筒の裏を見ると、それは兄からでした。
一瞬私は”え?何故?”と思いました。
恐らく出発前に投函したのでしょうが、
その日のうちに会うという事はもう決まっていたのに。
改めて、何を私に伝えようとしたのでしょうか……?
++
>>407つづき
部屋に帰って、荷物をさっさとしまって私は封を開けました。
”突然の手紙で許して下さい。
この手紙が着く時には、
ほたるちゃんにもう会っていることと思います。”
そんな一文から始まっていた手紙には、
次のようなことが書いてありました。
”ほとんど話すことができないかもしれません。
逆に、頑張りすぎて話しすぎてしまうかもしれません。
それでも、俺を好きでいて欲しいです”
++
>>408つづき
それは、私と現実で会う喜びと不安を半々にした兄の想いでした。
”どんなことがあっても、俺を嫌わないで下さい”
このとき、やっと解ったのです。
一日中私を苛んでいた、奇妙な空隙の正体を。
”会いたい”という強い欲求だったんです。
その途端、どうしても涙堪えられなくなりました。
会いたい。会いたい。会いたい……。
突き上げてくる衝動をどうしようもなくて、
私は声を上げて泣きじゃくりました。
++
>>409つづき
兄から再び電話がかかってくる可能性は限りなく低いです。
私は今からでも兄のもとに行こうと、家を飛び出しかけました。
そして、気付きました。
私は兄の家を知らないのです。
住所すら。
どうしてあのとき、”私が行く”という一言が出て来なかったのだろう。
どうして、気付くのが遅くなったんだろう。
兄は、この手紙についての私の反応を待っていたのかもしれないのに。
兄の不安を、私だけが取り除いてやることが出来るのに…
++
>>410つづき
明日、天候がどんなであっても
兄さえ良ければ私は会いに行きたいです
彼を変わらず想っていることを証明するために。
今私が思っていることを、正直に伝えるために。
だんだん普通のノロケになってきてるね。
やっぱ文章は書き手が満たされるほど魅力を失ってゆくのか。
>>412 >書き手が満たされるほど魅力を失ってゆく
そうかもしれません。
私の目的は、兄に直接言えなかった事をここで伝えること、だったので…
魅力があるかどうかはともかく、
ただの事後報告になってしまっては、
あまり意味がないかもしれません。
そうなる前に1000使い切れればよかったのですが、
なかなか難しいものですね……
このまま惰性に移行してゆく前に、
空白の過去の部分を書いてしまいたいと思います。
その後は、兄がパソコンをつなげるようになるまでは
とりあえず書いていきたいと思いますが
距離が埋まったと言う点では、
このスレの趣旨ではこれ以上はもう書けないかも知れません。
スレが一度dat落ちしたことを受け、
兄は内容を纏めなおして復刻版として立て直しました。
その際に私とずいぶん差が開いてしまい、
”両方が900まで行ったら相互リンクをする”
という条件を満たすのは難しくなってしまいました。
なので、復刻版を立てた後は、
”どちらかが900まで進んだら相互リンクする”
という約束に変えました。
しかし、現状を考えると、
900まで続けることも考え直す事になるかもしれません。
ここまで来るのに、過去分を合わせると丸二ヶ月かかっています。
今後の事は、兄とまた話し合おうと思います。
6月30日のつづきから行きます。
++
>>364つづき
兄は、私がメッセの表示に”気持ちが悪い”
と書いていたのを気にしてくれたようでした。
私は理由を説明して、そこからお酒の話題になりました。
++
>>417つづき
私 :量が飲めないのはめんどくさいですねw
兄 :めんどくさい!?
私 :ぇ、楽しくお酒に付き合えなくてめんどくさくないですか?
兄 :めんどうというか・・・大変そうです。
私は思いっきり飲めるので何とも言えないのですが・・・w
私 :いいなぁ…(*゚ρ゚)
アセトアルデヒドが少なすぎるんだろうなぁ(´・ω・`)
兄 :お酒は、好きなんでしょうか?
あまり無理して飲むのも身体によくありませんので・・・
私 :ん〜
ワインとカクテルくらいしか飲まないんですよw
兄 :それだけ飲めれば充分でしょうw
私 :w
++
>>418つづき
私 :普段からお酒を飲む方ではないですが、
二ヶ月に一度くらい、友達に「飲もうよ〜」って誘いかけまくりますw
(少ないな・・)
一人で飲む事はまずないでつ
兄 :二ヶ月に一度ですか。
寮にいた時は毎日飲んでましたw
私 :私なら、一週間に一度でも多いと思いますw
兄 :多いですか・・・?
せめて週3日で・・・w
私 :今もそのくらいのペースで飲んでらっしゃる?
兄 :えっと・・・ほぼ毎日・・・
私 :Σ(~ロ~*)w
お好きなんですね〜w
++
>>419つづき
兄 :今も手元には発泡酒がありまつw
お酒は大好きですよ〜
ほんとは日本酒がいいんですけど、ねw
残念ながらそんなに酔わないんですよ?
私 :スゴヒ
兄 :理性を失うことができればどれだけいいか・・・w
私 :あまり酔わない方が、正気のタガが外れるとしたら、すごい量を飲むんでしょうね…
++
>>420つづき
親譲りで量を飲めない私は、
毎日アルコールを摂る兄の日常は信じられないものです。
すると、兄がぽつりとこんな事を言いました。
”身体を壊してみて心配して欲しいな、っていう時はありますけどね・・・”
兄 :冗談ですが
私 :その気持ち解りますよ〜
どれだけの人の心の中に自分がいるのか、確認してみたくなる時がw
兄 :ありますね〜
私 :風邪引いて寝込んでる時に、家族が優しくしてくれると、不謹慎だけど嬉しいでつw
兄 :たぶん、一番確認できるのは氏んだ時でしょうけど、ねw
どれだけの人が泣いてくれるのかって・・・
それを自分で知ることができるかは・・・また別なんですけどねw
++
>>421つづき
いちど私は席を外しました。
その間に兄はSOS事件の流れを追っていたようで、
その話題に移りました。
事件の対象が自らのHPに、私たちが避難する前に立てた
一番最初の作戦跡地にリンクを張っていたのです。
その中では、こちらの実行班の設定なども晒されたままになっています。
兄は”なんか、大変なことになっていたんですね”と感想を述べていました。
++
>>422つづき
作戦跡地を対象にチクったのは、
前々から散々私たちと敵対していた、
難民側の”管理人”だろうと私は推測していました。
対象のまわりから、決別する前から使っていた作戦の気配が消えないので
”管理人”は本拠地であるこちらの存在をほぼ確信しているのだと思われました。
その上、”管理人”はSOS事件とはまた別の、
JOY祭り(仮)という作戦のほうにも関わっていると思われ、
そこでSOS事件と掛け持ちして作戦を進めているメンバーに
煽られていたりもしました。
今回のチクリは、その腹いせにこちらに打撃を与えようとして
行われたものではないかと思ったのです。
++
>>423つづき
兄にそう話すと、”いい読みだと思う”と言われました。
今回も、対象が事の重大さを理解せずに
ただの荒らしと見なして自ら恥を晒しているのと
難民側にはそれ以上の情報が一切漏れていない事で
無事に切り抜ける事が出来ました。
何とかして、難民側を抑えたいところですが
まったく手出しが出来ないのが残念です。
++
>>424つづき
兄と私は、本当に何ごともなかったかのように話し続けました。
ときどき、やっぱり”抱きしめたい”と言われたりもしました。
そういう元の通りの優しい冗談が、ゆるく私を虜にして行くようでした。
もしも、私が本気になってしまったら、
この人は引いてしまいやしないだろうか。
++
>>425つづき
再び、兄が気になる事を言いました。
”ちょっと関係ないですが・・・
もし自分の好きな人に刺されて殺される状況になったら、
きっと刺された状態で抱きしめてしまうかもしれないですね。”
私 :ああ…私もそうかもしれないw
むしろ、好きな人に殺されるなら本望です
兄 :好きな人が向かってくるのによけるなんてことはできないですし。
私 :(*゚д゚)(。_。*)ポックリ
兄 :自分で言うのも何ですが、一途なんですよ?
++8月8日
台風が接近していて雲が妙な動きをしています。
今日も私は洗濯をして、掃除をして、
妹が出掛けるのを見送って、
躰の中に空隙ができるままに卒論をいじって過しました。
午前中、兄からの電話はありませんでした。
++
>>427つづき
午後になって、風が急に強くなって遠雷が聞こえるようになりました。
雨が二、三度ザァッと勢いよく降り、
このまま本格的な嵐になるのかと思いきや、
わりとすぐ止んでしまいました。
テレビをつけてニュースに見入り、
台風の速度が思った以上に遅いのと規模が大きいのとで、
明日に行われるはずの花火大会は
ほぼ確実に中止になるだろうなと、ぼんやりと思いました。
夜の7時を過ぎました。
兄からの電話は、ありませんでした。
++
>>428つづき
9時からケーブルテレビで映画をやっていました。
昔、劇場で見に行ったものでした。
空隙は埋まらないまま、私は画面を見つめていました。
一度見たせいもあって、10時を回ると少し飽きてきました。
今日は、このまま終わってしまうのだろう。
兄にも何か都合があったのかも知れない。
……会いたかったのに。
すると、傍らの携帯電話が鳴り出しました。
兄からでした。
++
>>429つづき
”今日は少し疲れちゃって。遅くなった”
兄の声が聞こえてきました。
”おつかれさま”
やっとそれだけを口にすると、
情けないことに涙が溢れてきました。
もう少し早く電話して欲しかった。
そうしてくれたら、会いに行った。
私のことを忘れてしまったのかと思った。
兄さんの身に何かあったのかと思った。
一日考えていて気がどうにかなりそうだった事柄を
よっぽど並べ立ててやろうかと思いました。
でも、全部飲み込んでしまいました。
”えっとね。手紙、届いたよ”
涙声にならないように声を出すのが精一杯で。
++
>>430つづき
たかが一日や二日。
それも、先週までのように電車に乗り継いでも会えないわけじゃなく
ほんの少し待ち合わせれば会える距離になったというのに。
馬鹿馬鹿しい。くだらない。
依存してはいけないときほど
自分を見失ってしまいそうなほどに
好きな人を求めようとするのは
何故なんでしょう。
自分が一番可愛いから?
兄のことを考える振りをして、
やはり私が自分勝手なままだから?
++
>>431つづき
”明日はどうなるんだろうね”
と兄が言いました。
”明日が台風本番になるんじゃないかな
きっと花火は中止だよ”
と私も答えました。
”でも会いたい”
昨日、会いに行くと言えなかったのが悔しい。
そう言いました。
少し涙で声が詰まってしまいました。
それを、兄に悟られてしまったようでした。
”…大丈夫?”
”うん”
++
>>432つづき
”仕事が終わったら、なるべく早く連絡するよ”
兄はそう約束してくれました。
どこまでも優しくて、
私は電話を切ったあとまでボロボロ泣いていました。
++8月9日
午前中は、私はバイトです。
朝から強い風が吹いていました。
灰がかった紫の雲が空をうねっていて、
空は不思議な明るさでした。
幸い雨は小休止状態だったので、
折りたたみの傘を持って自転車で仕事先に行きました。
++
>>434つづき
午後になると雨足が強まり、突風が酷くなりました。
仕事が終わる頃には、雨風の酷い状態。
向かい風で傘は役に立ちません。
とても自転車に乗れる状態ではなく、
濡れねずみになりながら押して家まで歩きました。
家に着くと、2時半。
兄が仕事に出る頃合いです。
風と雨が荒れ狂ってゆく景色を眺めて
私はただひたすら兄の無事を祈りました。
++
>>435つづき
数日、慣れない状況になったり
考えすぎたりしていて
疲れていたのかもしれません。
私は居間のソファで眠ってしまいました。
目が覚めた時には、時計は6時を回っていました。
まだ電話は鳴りません。
++
>>436つづき
漸く兄から連絡があったのは、7時を過ぎた頃でした。
取ると、一度通話は途切れてしまいました。
公衆電話からなので、私からかけ直すことも出来ません。
再び携帯が鳴りました。
”もしもし”
兄の声がします。
向こうでブーッと機械音がしたので、
カードではなく硬貨かけているのかも知れません
”台風、大丈夫だった?”
”うん、なんとか生きて帰れた”
冗談混じりのやりとりをしていると、また電話は切れてしまいました。
++
>>437つづき
10円では、携帯にかけるのは無理があります。
三度目の電話がかかってきたとき、
これ以上兄に負担をかけないで済むように
必要な事だけを相談しました。
”これから、行くから。”
一時間後に、兄の最寄駅で待ち合わせ。
二日もお休みしてしまいました。
++
>>438つづき
駅に着いたとき、まだ兄の姿はありませんでした。
しかし、待つ間もなく兄はやってきました。
不思議なもので、会うのはこれが二回目に過ぎないというのに
緊張よりもすでに安心を覚えました。
兄は、仕事中に雨に降られたので、先に風呂を済ませてきたとのこと。
そんなようなことを、歩きながら色々話しました。
どこに行くとも、どうするとも話していません。
それは暗黙の了解でした。
私は、兄の下宿先に案内されました。
++
>>439つづき
話に聞いていたのは、1Kの部屋、トイレは共同、風呂は銭湯ということでした。
一人暮らしの経験がない私に取っては、
その状態がいいのか悪いのか判断がつきかねましたが
実際に見てみると、普通の部屋でした。
当然ながら空調はないので、暑かったのですが
じっとしているとそうでもありません。
兄にそう言うと、それは東京の温度に慣れているからだと苦笑されました。
北国育ちの彼に取っては、経験のない温度だそうで……
無理もないかも。
++
>>440つづき
しばらく私たちは地図を見たり、
互いの持ちものを見せ合ったりしながら雑談しました。
兄が私の手のひらに何かを乗せました。
鍵。
”作った。プレゼント”
いつでも来ていいよ、という意味でした。
++
>>441つづき
兄の部屋には、備え付けの物もいくつかありました。
寝具や棚、そして、意外にもテレビ。
付けてみると、ちゃんと電源は通っていて、
音量はサイレントになっていました。
壁が薄いので、隣の音などが殆ど聞こえてしまう為だそうです。
音を聞きたいときは、イヤホンやヘッドホンを使うとか。
++
>>442つづき
私たちは、たまたまつけたときにやっていた
クイズ番組を、しばらく眺めました。
動物に関するクイズでした。
熊が、蜜のたっぷり詰まった蜂の巣を食べている映像が流れていました。
”蜂の巣をおやつにして食べる国があるらしい”
”ローヤルゼリーもあるし、精製した蜂蜜よりも栄養はあるだろうね”
”ツキノワグマの月模様ってどこにあるんだっけ?”
音がない分、関係のない話題に花が咲きます。
++
>>443つづき
私は思わず熱心に見入ってしまって、
知らずと無口になりました。
そのうち、後ろにいた兄の手が伸びてきて、
穏やかに私の腕を撫でました。
私はその腕で兄の手に応えました。
少しだけ兄の手に力が込められました。
私はそれに任せるままに、兄の腕に包まれました。
++
>>444つづき
立って並ぶと、兄よりも私のほうが3、4cm背は高いです。
けれど、力強さはさすがに兄の方が勝っていました。
常々、女らしさが足りないと嘆いてばかりいた自分の手が
本当に頼りなく、華奢に見えます。
不思議でした。
兄は飽くことなく、私の肩や腕を、腰を
指先でなぞりました。
”そんなに面白い?”と聞くと
”当然”と笑います。
そうしてまた二人でテレビを眺めていました。
++
>>445つづき
雑談に興じてるうちに、日付が変わっていました。
両親は一週間以上留守で、今夜は妹も外泊です。
ここに来るまで、半分は帰宅するつもりでもいたのですが
話し込んでいるうちに終電が無くなるのを期待してもいました。
半ば形式的に、私は夜明けまで置いてくれるように兄に頼みました。
もちろん、と兄は言いました。
++
>>446つづき
兄は、明け方から仕事があります。
二人して眠ってしまうわけにも行かず、
かといって語り明かすわけにも行きません。
兄に睡眠を取ってもらいたかったので、
出勤時刻になるまで私は起きていると言いました。
兄は了解して、傍らで目を閉じました。
++
>>447つづき
電気を消すと、開けた窓から夜の空が良く見えました。
網戸はちゃんとついているので、空気を通す分には差し支えありません。
私は窓際に座って、ずっと外を眺めていました。
ときどき兄に視線を移すと、夜の明かりに映えて
端正な寝顔が、規則正しい呼吸をしているのがわかりました。
恥ずかしくてまともに見られなかった兄の顔を
この時になって初めてまじまじと眺めました。
無防備な口許。
長い睫毛。
濃すぎず、太すぎない眉。
額にうっすらと汗をかいています。
私は、手持ちのハンドタオルでそっとそれを拭いました。
兄が少し身じろぎしました。
++
>>448つづき
兄も完全には眠れないのか、途中で何度か目を開けました。
こちらに手を伸ばすので、握ってやると、また眠りました。
そうしているうちに、兄が指定した時刻になりました。
”起きて”とかすかに揺すると、兄はすぐに目を覚ましました。
彼がきちんと家を出るのを確認して、
窓から手を振って見送ってから、私は横になりました。
++8月10日
目が覚めて、寝返りを打とうとして、
右の脇腹が何か柔らかいものに当たりました。
そちらを見ると、兄が私の隣で眠っていました。
時計を確認すると、朝の8時になるところで、
彼は仕事から帰ってきて、そのままの服で寝てしまったようでした。
起こすのは悪い気がしたのですが、
私が起き上がると、結局兄も目を覚ましてしまいました。
++
>>450つづき
私は午前中に帰るつもりで居ました。
日曜とは言え、既に家に帰っているであろう妹は
おそらく家事など一つもやらないでしょうから。
でも、結局帰りは夜の7時ごろになってしまいました。
電車の中で、延期になった花火大会に向かう人々を眺めて
どうせなら、一緒に見に行ってから帰ることにすればよかったなぁと
思いました。
++8月11日
軽く足が筋肉痛になっていました。
ゴミを出して、掃除をして、洗濯をして、
そうしているうちに夕方になり、
家を空けていた母が帰って来ました。
妹はバイトに行ってしまい、
旅行で疲れきっていた母と、久々に外食しました。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
454 :
夢見る名無しさん:03/08/15 20:19
近親相姦漫画の読み杉
++
>>452つづき
”私の留守中、わりと外に出てたんだって?”
”うん”
”中部に住んでるあの子(元彼のこと)が来てたの?”
”ううん、会ってないよ。っていうか連絡も取ってない。別れたから”
ずっと話しそびれていたので、
母は意外な展開に驚いたようでした。
”じゃあ、こないだ北海道から手紙が来てたみたいだけど
その人と会ってたの?”
女の勘は侮れません。
ネットで交流のある人と会うことは
母も認識してくれていますが
さすがにこの時、付き合っているとは言えませんでした。
++
>>456つづき
兄に関してちょこちょこと話をすると、
”あんたの知り合いの男の子って、どうしてカウンセラーとか
そっち方面ばっかりなんだろうねえ”
と笑われました。
元彼もそうだったからなのですが、何とも言えません。
私自身も、不思議に感じているくらいなのですから。
++8月12日
妹が、明日友達の家に泊まるという話をしていました。
夕飯を食べるのが母と私だけなら、どうにでもなります。
私はこれに乗じて、兄に会いに行こうと密かに決めました。
流石に、泊まりがけにするわけには行きませんが…。
夜に兄から電話がかかってきたので、明日行くと伝えました。
”いいけど、唐突だね”
と笑われました。
++8月13日
午後から行こうと思っていたのですが
兄の仕事が3時頃から始まって、下手すると9時ごろまで終わらないので
午前中から会いたいと言われてしまいました。
それで、出かけるタイミングを見計らっていたのですが
結局、母と妹が連れ立って買い物に行っている隙に
逃げるようにして家を出てしまいました。
”夕飯はいらない”というメモだけ残していきました。
++
>>459つづき
はっきりいって、かなり慌てました。
駅から兄の家までの道のりがうろ覚えだったからです。
前回兄に会って、案内してもらった時に覚えるよう努めたのですが
傍らに居る兄の方が気になっていて
結局よくわからないままになっていたのでした。
私から連絡を取る術はありません。
できる限り記憶を引っ張り出して、私は道を辿りました。
++
>>460つづき
途中で三度、道を間違えました。
兄の家に近い大通りに出た所までのはよかったのですが
安心してコンビニに寄り、その後
直進すべきところをなぜか折れ曲がってしまい
迂回した挙句に、どう考えても記憶に無い路地に入ってしまったのです。
そのときになってやっと
鞄に入っている地図の事を思い出し、
番地を確認しながら、大通りまで戻りました。
++
>>461つづき
どうにか着いて、兄の部屋のドアを控えめにノックしてみました。
誰も動く気配がありません。
ちょっと迷って、貰った合鍵で扉を開けました。
カーテンを閉めているらしく、部屋の中は薄暗く
空気がこもっていました。
顔だけ覗かせると、兄は寝ていました。
昼前には着くと言っておいた筈だったのですが
疲れているのかもしれません。
++
>>462つづき
部屋に上がりこんで近づいてみても、起きる気配はありませんでした。
途中で買ってきたアイスの袋を取り出して
兄の頬にぴたりと当ててみると、そこでやっと目を覚ましたようでした。
”風邪ひいたみたい。喉が痛いんだ”
おや、と私は思いました。
確かに、少し兄の声は掠れています。
朝方は雨が降っていて、濡れたままで仕事をしていたらしい。
着替えようにも服がなく、銭湯も開いてないので
否応なくそのままでいることになった結果のようでした。
++
>>463つづき
熱はないか、必要なものはないかと話しながら
兄の様子をみようと傍に寄ると、
”移るかもしれないから、あんまり近づかない方が良いかも”
と言われました。
そんな彼の配慮がちょっと嬉しかったので、
今日は、傍に居るだけでも良いかな、と座りました。
しばらく兄も無言で寝ていましたが、ややあって
”ごめん”と呟きました。
何が、と思う間もなく腕を引き寄せられて
私は兄に抱きしめられました。
兄が息をつくのがわかります。
”兄さんは甘えん坊だなぁ、もう”
などと言いながらも、私も本当は嬉しかったりしました。
465 :
夢見る名無しさん:03/08/18 03:46
作り話されてかわいそうなほたるさん
353 名前:ほたる。 ◆M24Loveing 投稿日:03/08/03 01:39
++
>>352つづき
兄にこの話をしたら、彼は私の使った”唯一”にこだわりを見せました。
彼女だけが、私に残すことの出来たものがある、ということに。
しかし、それは私本人が足掻いたところで揺るぐものではありません。
それに、兄にもそのような事はあります。
昔の思い出話で聞いた、今は亡き女性。
彼女は兄のことを好きだったそうですが、
想いを伝えきれず、帰らぬ人となったそうです。
彼女のことを知った兄は、それから毎年、歌を捧げているとのこと…。
”そういう何かって誰にでもあるでしょう?”
私が言うと、兄は”そっか。そうだよね”と納得してくれました。
>>465 レスありがとうございます。
私の話も、私が聞いた兄の話も、
作り話と見る人は見るのだと思います。
ただ言えるのは…兄が私にそんな作り話をしたとしても
何の得にもなりはしない、ということです。
++
>>464つづき
兄が仕事に行く時間になりました。
5時間くらい家を空けるそうですが
私はそれよりも、風邪気味のままの兄の体調が心配でした。
”大丈夫、しばらく寝たから調子良い”
本人はそんなふうに言いますが……。
でも、少し具合が悪いくらいで仕事を休めないのは解っているので
私は大人しく見送りました。
++
>>467つづき
兄がいない間、私は何をしていたかと言うと、
掃除をしていました。
まだ兄の私物は殆ど無いので、
散らかり具合はまだ知れているのですが
それよりも、部屋の埃の量が酷かったのです。
兄は忙しくて、部屋の掃除をする暇はありません。
けれど、埃だらけの部屋に住まわせるわけにもいきません。
私は畳の上にある物を全て片付け、
兄の部屋にあった新品の箒を拝借しました。
それだけで解決しなかったので
近くのコンビニで雑巾と除菌剤を買って畳を拭きました。
++
>>468つづき
2時間ほどそうしていて、終わった頃には汗だくになっていました。
ウエットティッシュで体を拭いて、ゴミを纏めました。
開けっ放しの窓から時々風が吹いてきました。
軽く疲労を感じて、兄の布団にもたれていると
いつの間にか寝てしまったようでした。
470 :
夢見る名無しさん:03/08/19 21:58
>466
得は有るよ。
あなたの経験と似たようなものがあることで
あなたの心に近づけた気になれるのと
悲しい過去を持った自分像への自己満足
>>470 えっと……私が兄からその話を聞いたのは
>>353の話をするずっと以前の事なのですよ。
まったく関係のない雑談の中で。
だから、兄に”唯一”があるように
私にも”唯一”があってもおかしくないでしょう?
という流れになったわけで。
でも、貴方の仰りたい事はわかります。
そのように受け取れると言う事も。
余談ですけど…
いつまで規制が続くのでしょう。
串探しも疲れました。
折れない事を祈るばかりです。
++
>>469つづき
何かがガチャリという音で目が覚めました。
兄が帰ってきて、鍵を棚に置いた音でした。
”おかえり”と言って時計を見遣ると、7時半を回っています。
私は、9時には出るつもりだと兄に伝えました。
そのうち9時になったのですが、兄に
”駅まで自転車で送るから、もう30分一緒に居て欲しい”
と言われました。
私も、できるならもう少し一緒にいたかったので、応じました。
名残を惜しんで兄のぬくもりを感じつつ
更に10分程経って、私はようやく部屋を辞しました。
++
>>473つづき
家に帰ってネットに繋ぐと、
巡回している場所で、兄の知り合いのSさんという人から
私へのレスポンスがあるのを見つけました。
それまであまり言葉を交わしたことが無かったのですが
兄からよく話を聞いている人です。
私もレスを返しました。
しばらくするとまたSさんのレスがつきました。
兄という共通の話題があったので、少し話が弾んだ感じです。
++8月14日つづき
今日も夜にSさんからのレスがありました。
時間帯を見るとつい先刻のものだったので
リアルタイムで繋いでいるのかも知れません。
私は特にやる事がなかったので、Sさんに長めのレスを書きました。
Sさんは兄のスレの参加者でもあります。
話に聞いた当初、兄と同一人物なのではないかと思ったのですが
住んでいる場所も、年齢も、
(私からはわからなかったのですが)性格もまったく違うようでした。
でも、兄と混同するくらいに、Sさんも大人の風格を持った人でした。
++
>>475つづき
兄の話題にも何度か触れました。
私が、兄とリアルで連絡を取っていると言うと
Sさんは少し興味を示しました。
少し兄について語りすぎたので、気付かれたかもしれません。
兄から電話がかかってきたので、
Sさんとコンタクトを取った事を話したら
楽しそうに笑っていました。
++8月15日
今日は夕方から友達同士で集まる約束がありました。
夜は、兄の部屋に行く予定です。
出かける前に巡回場をチェックしたら、
Sさんが私の常駐スレにも遊びに来ていました。
実際の兄はどんな人なのかと聞かれたので、
ネットで見る通りの人だと話しました。
兄にもこのやり取りを見て欲しかったので、
Sさんと私のやりとりを全てプリントアウトして鞄に入れました。
微妙に忙しいです
出かける前に保守
++
>>477つづき
半年振りに顔をあわせる友達同士の会食は、
全員が何となくはにかんだような空気の中で始まりました。
解散したのは10時半頃で、私は兄のもとに向かいました。
11時ごろに着くと思う、と伝えてあったのですが
実際は40分ほど余計にかかってしまいました。
部屋に入ると、兄は先日と同様に寝ていたようでした。
が、すぐに目を覚ましました。
笑顔で私を迎えてくれました。
++
>>479つづき
出かける前に印刷して来たスレのやりとりを兄に渡すと、
彼は嬉々として読み耽りました。
何日もネットから切り離されていて、
いつもの自分の居場所の様子がわからなくて
少し淋しかったのかもしれません。
兄が読み終わった後、私は携帯からそのスレにアクセスしました。
”せっかくだから、何か一言書き込んでおいたら?”
と勧めてみたのです。
携帯を扱う不慣れな彼の手つきが、なんだか新鮮に思えました。
++8月16日
仕事に行く兄を見送って、私は睡眠をとりました。
ふと外の気配が意識に入ってきて目を覚ますと、
くるまっていた毛布の上にもう一枚掛けられていました。
兄が帰って来ていました。
”おはよう”
++
>>481つづき
私たちは、一緒に居ても特にする事はありません。
兄が単身で上京したばかりで、まだ最初の給料も貰えていないし
仕事の時間を考えると迂闊に遊びに行けません。
でも、むしろ私はイベントを考えるよりも
まだ二人きりでいることの方が嬉しいです。
いつも二人で寝転がり、兄は後ろから私を抱きしめます。
かつてメッセで散々話を聞いた通りに、
彼は後ろから抱きしめるのが大好きなのです。
怠惰な時間が流れるままに過ごした後、
当初は10時に帰る予定だったのを引き伸ばして、1時に帰りました。
++
>>482つづき
帰ってきて兄の詩スレを見ると、
Sさんからのレスがついていました。
夜、Sさんとリアルタイムでレスの応酬をしました。
しかし、もともと兄のスレを保守することが目的だったので
チャット状態になってはいくらなんでもまずいだろうと思いました。
そこで、私は兄やSさんが雑談場として設けたスレに移動する事を提案しました。
私が今まで加わる事をためらっていた、
>>261のスレです。
++
>>483つづき
スレを移動して間もなく、Sさんに
”聞きたい事があるので、メアドを教えて欲しい”
と言われました。
メールで来た内容は、半ば予想していた通り、
”兄と付き合っているのか?”
というものでした。
私が正直に返事をすると、
”では、こうして自分と話していてもいいのか?
兄に悪い気がする”
と返ってきました。
私は、兄とSさんとのやりとりを全て話していることを説明し、
気を遣わせてしまったことを詫びました。
Sさんは温かい祝福の言葉で返してくれました。
++8月17日
憧れの作家さんに会いに行きました。
先生には何度か会っており、私の名前と顔も覚えてくれていました。
仕事の方が忙しくなって、私的な活動を辞めざるを得なくなったので
私はそれをねぎらいに顔を出したのです。
先生に挨拶をして贈り物を渡し、
同じく慰労に来た知り合いとしばらく話しましたが
私は少々疲れていて、午後になってすぐに帰りました。
++8月18日
夜になって、プロバイダが規制されてしまいました。
SOS事件に関わり始めた頃、仲間から串について教わっていたので
あまり慌てずに済みました。
しかし、すぐに折れてしまいます。
幸運にも使える物を探しあてました。
スレでSさんにその報告をすると
いくつかの串サイトをメールで紹介してくれました。
++8月19日
朝、起きようとしたら鼻の奥と喉の奥が激しく痛み
頭痛を引き起こしていました。
久しぶりに風邪を引いたようでした。
水分を取る他は、寝ることに徹しました。
目が覚めたら夕方の6時を過ぎていました。
大して暑くなかったのにたくさん汗をかいていました。
しかし、おかげであらゆる痛みは消えていました。
++
>>487つづき
兄から電話がかかってきました。
”Sさんに知られたよ”
と言うと、笑っていました。
パソコンが実家から送られてきたということでしたが
まだプロバイダとの契約をしていないので、復帰はまだ先のようでした。
兄が私と同じプロバイダの契約を考えているようだったので
今、そこが規制されていることを伝えました。
この日も串を探すのに一苦労でした。
いつまで続くのかわからないのは不安になります。
++8月20日
規制も三日目になりました。
このスレはともかく、兄のスレを保守する人がいないと
だいたい一日半でdat落ちしてしまうので
かなり私は焦りました。
書きたい時に書き込めないのがどれほどじれったいものか
私はつくづくこの時に実感しました。
++
>>489つづき
兄からの定期電話で、扇風機が届いた事を知りました。
しかし、留め具が一つ行方不明になってしまったために
カバーが着けられず、羽を剥き出しにして使っているそうです。
剥き出し……ちょっと怖い。
電話が終わると、ほどなくして規制が解除されていました。
解放感でいっぱいでした。
++8月21日
単身赴任中の父が帰ってきています。
明日から母と共に墓参りをしに、実家に一泊するそう。
私は、今年は祖父母に顔を見せに行けないことになりました。
晩に祖母から電話がかかってきました。
どうやら、私が行かない事を、私自身の怠惰の為だと思っているようでした。
はっきりとは言いませんが、伝わって来ます。
祖母にそう思い込ませた原因は、
何かにつけて私を役立たず扱いする、母の愚痴だと察せました。
私も気乗りしなかったことは確かなのですが
今年行く事を辞めるように勧めたのは、母でした。
++
>>491つづき
兄との電話で、22日から一晩暇になるという事を伝えました。
彼は、ちょうど次の日の23日が丸一日休暇でした。
”多分遊びに行く……と思う”
本当なら、こんな歯切れの悪い言い方をしないで
きっぱりと”行く”と言いたいところなのですが
23日は私が朝からアルバイトが入っていたのです。
++
>>492つづき
明日は兄はまだ仕事があるので、
日帰りにすると一緒に居られる時間はごく僅かになります。
それは私も不満でした。
しかし、泊まったら絶対に眠らない自信がありました。
”明日、私が兄さんの部屋に居たら笑ってやって”
結局決断し切ることはできませんでした。
++8月22日
朝、両親は予想以上に早く出掛けてしまいました。
私もいつもより早く目が覚めてしまい、
朝食を取って部屋を掃除した後は
ほとんどすることがなくなってしまいました。
軽く悩みましたが、やっぱり兄に会いに行きました。
一番問題だったのが家の管理のことだったのですが
妹がそれを引き受けてくれることになったのです。
++
>>494つづき
来る途中で、ろくにご飯を食べていなかった事を思い出し、
途中のマクドナルドでテイクアウトの注文をしました。
私が着いた頃、兄は夏期講習を受けに行っていて不在でした。
荷物がだいぶ届いていて、先日来た時とは比べ物にならない程
部屋が狭く感じました。
デスクトップの前に、私宛に書き置きがありました。
部屋にある物は自由に使って構わない、という内容でした。
とにかくお腹が空いてしまったので、
部屋を借りて買ってきた物を食べていたら
程なくして兄が帰ってきました。
++
>>495つづき
兄は、私が来なかったかも知れない可能性など
まるで思いつきもしなかったようでした。
仕事の時間までは、1時間ほど猶予があります。
私はクッキーを差し入れに持ってきていました。
残念ながら手作りできる器用さを持ち合わせていないので
私が好きな”ステラおばさん”ブランドにしました。
兄に是非食べて欲しいものは他にも沢山あるのですが
冷蔵庫が無いので、生菓子などはまだ差し入れできません。
そのうちしたいのですが。
++
>>496つづき
前回のときと同様、
スレであったことや、兄が気にしていそうな場所を
勝手に判断し、プリントアウトして持っていました。
そういうものを読んで、
ネットに繋がらないパソコンを起動して
お気に入りの話をして、
兄の通う予備校の話題になって、
私は残りのフライドポテトをつまんで、
ときどき兄の口にも放り込んで、……
言葉が途切れるたびに、兄は私を抱きしめました。
じゃれあいみたいに抱擁を繰り返しました。
++
>>497つづき
兄が仕事に行っている間、
私は彼がつけっぱなしにしていったパソコンで
ずっとフラッシュを見ていました。
起動した時に自動的に開いたのがフラッシュのフォルダだったのです。
いつも兄が面白いフラッシュを紹介してくれるので
どんなものを集めているのかとても興味がありました。
他を弄るのに気が引けたせいもありましたが……
私も知っているものは2割程度しかなく、
ときどき涙をこぼしたり
ときどき一人でくすっと笑ったりしながら
時間を過ごしました。
++
>>498つづき
しばらくして視神経が疲労したらしく
途中で頭痛を覚えて休み、
気分転換に外に出て、コンビニで買い物をしました。
もう一度フラッシュを見始めた時に兄が帰ってきました。
泊まることは決めていたので、
今回は兄と一緒に銭湯に行くことにしました。
兄の洗濯物をかごに入れて、
自転車で二人乗りして向かいます。
++
>>499つづき
私はこれまで、こんなことが現実に起こりうるとは
想像したこともありませんでした。
恋人と呼べる人の部屋を自由に訪ねることができること
その人にいつでも優しく抱擁を求められること
その背中を頼って、自転車の後ろに乗ること
二人で銭湯に行く、昔の歌みたいな光景
何気ないことの一つ一つが不思議な気がするのは
今までの私が”ごく当然な”付き合いをしていなかった証明みたいでした。
++
>>500つづき
銭湯から戻って、二人でDVDを見ました。
千と千尋の神隠しです。
私は何度も見ていたし、夜が更けていたので、
字幕モードにして兄にヘッドホンを渡しました。
鼓膜が震えなくとも、映像を追っているだけで音声は蘇ってきます。
私が一番好きな宮崎アニメは、風の谷のナウシカですが
千と千尋の神隠しはキャラクター性が好きです。
全部見終わると、また頭痛が酷くなりました。
最近、また目を酷使し過ぎているようです…
++
>>501つづき
既に夜中の2時でした。
夜が明けたら、私はバイトに行かなければなりません。
数時間まどろみましたが、時間が気になってしまって
目が覚めては意識が落ちる、の繰り返しでした。
起きて帰る仕度をしていると、兄も目を覚まして、
”送る”と言ってくれました。
電車に乗り込んで席を確保し、私は最寄駅まで眠り込みました。
訂正
>>501-502は8月23日になりますね。
実は、長く放置していたためもあって、
23日の午後から24日はほとんど記憶にありません。
仕事中は睡魔に僅差で打ち勝つことが出来たのですが
帰宅してから、意識を手放してしまったようで……
両日中は兄からも電話はありませんでした。
++8月25日
23日に、再び私の加入しているプロバイダが規制されたようでした。
その前日、私は出かける前に兄のスレを保守して行ったのですが
規制が解けた翌日には、他に保守してくれる人も現われずに
そのままdat落ちしていました。
二度目の倉庫逝きです。。。
晩に兄から電話がかかってきたので、その事を報告しました。
今度のスレの建て直しは、いつになるかまだわかりません。
残念でした。
++8月26日
今月最後の兄の休日です。
私はかなり早い時間に起き出して、
午前中をある作業に宛てました。
スレのデータをCDにコピーする作業です。
兄のスレが落ちてから、
私は兄と情報を共有できない淋しさをはっきり感じました。
パソコンは届いたのに、新しい情報に触れることが出来ないのは
兄にとっても恐らくつまらない事ではないだろうか……
そうも思いました。
++
>>505つづき
兄のお気に入りの全ては知りません。
だから、せめて私と兄が共通して見ている場所のデータを写しました。
あと、多少、私のチェック場所も混ぜて。
見て欲しいフラッシュや、紹介したい音楽も沿えて。
午後になって、兄のところへ赴きました。
++
>>506つづき
2時半頃だったので、兄はまた不在だろうかと思いきや、
彼は既に戻っていました。
”早いね?”と言うと、
”1コマ取る必要がなくなった”と言います。
時間割を調整した都合上、今までより早く終わる事になったようでした。
私は、都合があって今日は7時に帰るつもりでした。
少しでも一緒に居られる時間が長くなるのは、嬉しい。
++
>>507つづき
残念なことに、私が持ってきたCD-RWのディスクは、
兄のパソコンに繁栄されませんでした。
私の使ったCD作成ソフトに問題があったようで、
後日作り直すことにして、ひとまず諦めました。
その代わり、一緒に持ってきたCDアルバムをかけたり
兄の好きなスレのログを読んだりしながら
いつものように、じゃれあいました。
++
>>508つづき
予定通りに私は兄の部屋を辞しました。
地元の駅に着いて、自分の自転車を置いている駐輪場に行き
私は異変に気付きました。
上着のポケットに入れていた、自転車の鍵がないのです。
慌ててハンドバッグの中も探しましたが、見当たりません。
もしや家の鍵も無くしたのでは、とヒヤリとしましたが、それはありました。
兄の部屋に着くまでは、自転車の鍵の存在を確認していました。
落としたのは、確実に復路か、
または兄の部屋でのことになります。
++
>>509つづき
兄の部屋に落してきたならいいけれど、
道中のことだったら、面倒なことになると思いました。
予備を作っていなかったからです。
彼が鍵を発見していてくれないか、
そして私に連絡をよこしてくれないか……などと考えました。
ともかく、鍵なしでは当然のように自転車を動かせるはずもなく
私は自宅までの長い道を歩いて帰りました。
結局兄からの連絡はありませんでした。
翌日に、もう一度兄の部屋まで行くしかなさそうでした。
511 :
夢見る名無しさん:03/09/05 08:35
らぶらぶ(死語?)だね。
>>511 今が一番幸せな時ってやつでしょうか。
平穏です。
++8月27日
7時に起きると、妹は何か早朝から用事があったらしく
既に出かけた後でした。
キッチンテーブルには、母が用意してくれた食事がありました。
いつもの風景でした。
ささいな切っ掛けだったのです。
”お湯沸かしてないの?”
私の一言。
たったこれだけで、母が激怒しました。
++
>>513つづき
”何であんたのために湯を沸かしてやらなきゃいけない?”
毎度の事ですが、うちで一番遅く起き出すのは私です。
パンとサラダの他にインスタントスープが袋ごと用意されていたので
一足先に朝食を済ませた妹も母も当然同じものを食べたと思いました。
朝、母が湯を沸かす流れは幼少からずっと見てきたことだし
だからそうでないのは珍しいと思ったのです。
”私たちがスープなんて飲むわけないでしょ”
飲むわけない?
飲むわけないとはどういう意味なのでしょう。
何故そんなに怒っているのか、どうしても理解できません。
++
>>514つづき
”どうしてあんたは母親が全て用意してくれるものと思うわけ”
そんな事を私がいつ言ったというのか。
お湯がないと一言あっても良いのでは、
と言ったことがそんなに癇に障ったのでしょうか。
それぞれ起床時刻がバラバラになって久しいです。
都合も違います。
母が朝食を用意することのほうが珍しくなっていて
私はだいたい自分で適当に作って済ませます。
用意してもらえる時、ちゃんと有難いと思っているが、
どうして今朝は、私の分を用意する気になったのか?
母は答えました。
”そうしないと、あんたが僻むからだよ”
私は絶句しました。
++
>>515つづき
めぐりの悪い頭で自分の記憶を引っ張り出しました。
しかし、憎々しげな口調で母にぶつけられた言葉が
理性を引っ掻き回して、巧く考える事ができませんでした。
母と私は、もともと正反対と言うか、
あまり考え方のそりが合いません。
むしろ妹の方が母とは仲が良く
自分の恋愛の事も、学校の事も
何でも話したり、相談を持ちかけていました。
私は昔からそういうことが出来ないでいました。
”トロい 要領が悪い 不器用”
母が私を語るとき、何かにつけて前置きする言葉です。
幼少から、私は母に見咎められてばかりいて
それが怖くて、自分のやったこと、思ったことを全く言いませんでした。
++
>>516つづき
私がようやく、母に個人的な意見を述べるようになったのは
高校受験を控える時期になってからでした。
それでも、私の感じ方、考え方、ひっくるめた”感性”には
母の”あんたは変”という言葉で烙印を押され続けてきました。
趣味も、進みたい道も。
”私は私”
と、考えることのできなかった自分は、確かに情けないものでした。
自らを棚に上げて、母と友達のような感覚で何でも言える妹を
深く羨んだ事もありました。
今も、全くないと言えば嘘になります。
それでもどうにか、私は自分が自分であることを
認められるようになっていたのです。
++
>>517つづき
母との数え切れない大喧嘩で、
私は”どうしていつも妹ばっかり”
ということを言った事もありました。
母は母なりに、まだ内面の幼稚な私に
気を使っていてくれたのかもしれません。
でも……
こんな時の母は
私に対しては少しも
プラスの価値を見出そうとしません。
母は常に、潜在的に
私を軽蔑しているようにも思えました。
++
>>518つづき
母は続けました。
22歳で今時こんな娘はいない。
就職もできそうにないで、そもそもやる気がないで
その上親に頼りっぱなし。
いっぱしに文句だけは垂れて。
何様のつもり。
先週、お父さんの実家に帰ったときね
お義母さんが私に、あんたの事をこう言ったのよ
ほたるの育て方、間違ったねぇって。
どうしてあんな娘になっちゃったんだろうねぇって。
年に2度しか顔を会わせない、
あんたのことをよく知らない親戚がそう言うのよ。
その事実の意味、あんたにも分かるわよね。
++
>>520つづき
やがて、母も出掛けていきました。
もはや食欲もすっかり失せた私は、
用意された物をすっかり棄ててしまいました。
そのまま部屋に戻って、データCDを作り直しをして
掃除をしてから、それだけを鞄に入れて、
家を出ました。
++
>>521つづき
頭が重く、胸は苦しく、
歩いている途中で何度か過呼吸に陥りかけました。
兄の部屋に着くと、幸い彼は予備校から戻っていました。
ちょっと驚いたように身体を起こしました。
”自転車の鍵落としたみたいなんだけど、ここある?”
”あ! あれね。帰った後見つけたよ”
すぐ傍の箱の上に、鍵はちゃんと置いてありました。
ひとまず安心して、私は座り込みました。
++
>>522つづき
夕方からバイト先のメンバーで夕食会の予定が入っていました。
あまり時間はありませんでしたが、
それでも、兄が仕事に行くまでの間は一緒にいられます。
私は、焼きなおしたデータCDを渡しました。
今度はちゃんと兄のPCでも読み取ることが出来ました。
”おいで”
操作をしながら、彼が腕を広げて私を招きました。
いつもなら、嬉しくてそれに応えるのですが
今日の私には、ためらいがありました。
++
>>523つづき
”おいでよ。ほら”
ちょっと不思議そうな顔をして、
彼は私の腕を引きました。
私は黙ったままでした。
兄も、静かに私を抱きしめながら
パソコンを操作していました。
”どうしたの?”
何も言わない私を不審に感じたのか
兄はそう聞いてきました。
私はただ向きを変えて、兄のパソコンを眺めました。
++
>>524つづき
”どうしてずっと黙ってるのさ?”
私は、兄を無視していると思われたくなくて
軽く笑みを作りました。
朝からずっと心臓がしぼられっぱなしで
口を開こうとすると、意味もなく泣いてしまいそうだったのです。
こみ上げるものを押さえ込むので精一杯でした。
この時ほど、何気なく何かを話すことが難しいと思ったことはありません。
兄の腕は、変わらずに優しいものでした。
こらえ性のない私の涙腺は、すでにいくつか涙を落としていました。
++
>>525つづき
”なんか元気ないね?”
”うん”
”どうかしたの?”
”今日ね、お母さんと喧嘩しちゃった”
”どうしてまた……”
なかなか私は話し出せないでいました。
私のダメな部分、情けない部分、
現実的にそういうものを知られてしまうのをまだ恐れていました。
いざ、話そうとした途端に涙声になりました。
++
>>526つづき
母に認められない自分の不甲斐なさ、
血縁に否定された自分のこれまでの人生すべてを思うと
私が私として生きている価値も、誰かに愛される理由も
全く存在しないような……
むしろ、そんなものがあるほうが不思議なような気さえしました。
これこそが、母の言う、
私の”僻み根性”の一端だと
解っていても。
++
>>527つづき
兄は、私が泣きながら話す事を静かに聞いていました。
そのうち言葉に詰まり、ただ泣くだけになると
彼は私を寄せて、強く抱きしめました。
それがあんまり暖かく
あんまりにも私を情けない気持ちにしたので
体裁も何もなく私は泣きつづけました。
”こんなやつで、ごめんね”
思わずそう言うと、兄は私を少し離して目線を合わせました。
”そんなこと言われる方が、腹が立つ”
++
>>528つづき
半ば想像していた通りのいらえでしたが
その時、私は本気でそう思っていました。
”だって、”
反論しかけましたが、言葉が続きませんでした。
兄はそれきり黙って、唇を寄せました。
何度も、傷跡を撫でるかのような優しさで
キスを繰り返しました。
++
>>529つづき
しばらくして私は泣きやみましたが
彼は私を抱きしめたままでした。
そうして、兄が出勤する時刻になりましたが
”あと5分、こうしている”と言って
私を撫でつづけました。
初めて私は兄を玄関先まで見送りました。
”兄さん、ありがとう”
兄はちょっと微笑んで私を撫でました。
私は、付けっぱなしだったパソコンを消して
持ち物を確認すると、
兄に置き手紙を書いて、部屋を辞しました。
++
>>530つづき
いったん家に帰り、また家を出ました。
夕食会は楽しかったのですが、
昔治療した歯の詰め物が取れてしまいました。
長らく歯医者にお世話になっていなかったのに……
++8月28日
朝一番で近くの歯科クリニックにかかりました。
昔の歯医者のイメージとは随分変わっているのに驚きました。
帰って、そのことを雑談スレに書き込みました。
なんてことない日。
一晩たったら、母は昨日の事などなかったかのように
まるでいつも通りになっていました。
言われた事は変わらないし
彼女が私に対して思っていることも変わらないのですが。
++8月29〜30日
スレにSさんからのレスがついていました。
この両日は本当に何もやる気が起きなくて、
レスの応酬をしたりバイトに行ったりしたほかは
何かをした記憶がありません。
卒業制作も進まない。
++8月31日
高校時代の友達と6人で集まり、
地元の動物公園に遊びに行きました。
彼女らと会うのは今年に入って初めてです。
毛並みの白い虎を見ました。
動物園なんて何年ぶりでしょうか。
近くの檻にいたライオンのオスは調子が悪かったらしく
可哀想に、吐いているのを見てしまいました。
++
>>534つづき
アトラクションにも乗りました。
ジェットコースターなんて何年(ry
怖がりのくせに、お化け屋敷に入る無謀な真似をしました。
今時「リング」の貞子が出てくるお化け屋敷なのですが
後ろからついてきたり、隣に立っていたりするので
別の意味でかなり怖かったです。
閉園後、近くの居酒屋で夕食を兼ねて飲みに行きました。
その時、参加しなかった”彼女”の話題も上りました。
私が好きだった、”彼女”です。
ここずっと連絡が取れない、という話だったのですが
一人が、どうやら外国に旅行しているらしいと言いました。
私は何も言わず、それらを黙って聞いていました。
++9月1日
久しぶりに兄から電話がかかってきました。
カードの度数がないので、3分も話せないと最初に言われました。
ちょっと焦りました。
かえって何を話したらいいか迷います。
暑い日が続くので大丈夫かと尋ねると
元気だという答えが返ってきたので、とりあえず安心しました。
彼は、今月仕事が無い日が分かったと言い、
それを教えてくれました。
最初の休日は、明日。
はっきり”遊びに行くね”と言えないまま、短い電話は終わりました。
537 :
夢見る名無しさん:03/09/10 19:24
実験実験
実験実験
実験テスト
また上げられてしまいましたか
んー。
++7月1日
いつも通り兄と話をしています。
避けられてしまうのでは、気まずくなってしまうのではと
気をもんでいたのは、杞憂に終わりました。
雑談をしていて、そこで音声チャットの話題に触れました。
”私が一方的に話す音声チャットでもしましょうか”
と軽く言ってみたら、予想外に喜ばれました。
私 :ただ、かなり雑音がひどいらしいです
兄 :ノイズは多少ですw
ほたるさんの声が聞けるなら、充分すぎます。
私 :妹が部屋に引きこもったら、様子を見て挑戦してみまつw
兄 :お願いしますね〜
やった、やった♪
私 :よろこんでらっしゃるww
兄 :うん、盛大に喜んでますよ〜
私 :あ〜でも…Mさん並みの可愛い声を期待してても、外れますからね?
兄 :いいえ〜、Mさんは声優の声ですから。
私 :それは褒めてるのか褒めてないのか微妙な評価ですね…w
兄 :私はほたるさんの声を堪能させていただきまつ。
++
>>539つづき
兄に声を送ったMさんのことは、
まだ私の中ではひっかかりになっていました。
兄に対する好意が私の中で膨らんでいて、
それが彼に少し意地悪な事を言う形で現われていたようでした。
私 :一部では、兄さんはMさんをお気に入り説があるんだけどなぁ
兄 :どこから!?
私 :ノーコメw
兄 :っていうか、ほたるさん情報?
私 :独自の調査ってことですか?w
兄 :うん
私 :いえ〜、ちゃんと他者のソースはありますよw
兄 :うーん・・・おそらく、ソース元はN氏。
ソースはMさんの声の受け渡し現場、かな?
私 :さぁ、どうでしょう?w
++
>>540つづき
しばらく違う話で気を反らせたあと、
妹がいなくなったので音声チャットに招待しました。
はじめはMSNメッセでやろうとしたのですが、
どうにも調子が悪くて繋がらないので、
YAHOOに移動することにしました。
++
>>541つづき
初めて私の声を、兄が聴く。
その事実だけで無駄に緊張していました。
兄の方は同じ部屋に同居人がいるので、
文字でのレスポンスになりました。
”いい声”
社交辞令でも嬉しくなりました。
その後も、普段通りに話をしましたが
私は音声で話しているうちに素の言葉遣いになっていて
そのうち、なんとなく兄も素で話をするようになっていました。
初めて”俺”という一人称で過ごす兄を見たときでした。
”じゃあ、この際だから、敬語とかもなしで。”
++
>>542つづき
兄が私に対して発するのは、
相変わらず好意一杯の言葉。
”抱きしめたい”はいつまでたっても変わりませんでした。
私: 私を抱きしめて何かいいことあるか?w
兄: えっと・・・なんか、いい感じw
好きな人は抱きしめたいから。
そうじゃない人はどうでもいいw
私: 驚くから〜!
兄: なんで?
私: ねぼけまなこの私をからかっておもしろいでつか(。_。)w
兄: からかってなんかないよ
好きなのは本当。
嘘は何も言ってないよ。
私: そりゃあ、今更嫌われてたらショックだよw
兄: それはショックだねw
私: うんw
++
>>543つづき
好きというのは、どのようにだろう。
ふと考えたら、見透かしたように兄が言いました。
”恋人とかっていうのはまだわからないけど・・・”
そう言われると、
ああやはり私はまだこの人の中では
それほどまでに気持ちを高めている存在ではないのだな、と
なんだか軽く絶望のような気分になり
思わず
”そういうのは、なんかどうでもいいや”
と言っていました。
” しばらく恋はお休みかい?”
そう訊かれました。
”おやすみというか、自分がよくわからない”
そう答えました。
++
>>544つづき
うん、自分がわかんないときってあるよね
俺はいつもよくわかんないし。
どーなんだろ
それで自分を誤魔化してる気もするし
わからないって言って、考えようとしてないのかもね
今まで何をしても、どんなに楽しいことをやっていても、
必ず傷つくことはあって…
必ず?
うん
俺は傷つけないよ
そ〜かな〜w
たぶん、ねw
絶対とは言えないから。
絶対はないものね
でも、後悔はさせないよ
俺も後悔する気もないし。
++
>>545つづき
私: いやん、兄さんが私を落とそうとしてるw
兄 うん
私: え、うんって
兄: 落としたいよ?
落とすって表現は好きじゃないけどねw
私: ある意味ではもう手遅れ。
兄: 手遅れ?
私: うん、もう兄さんを無くしたくないとは思ってるw
兄: それは嬉しいですね
私: 私がSOS事件が続けられるのは、兄さんのお陰ですから〜。
兄: 俺も同じだね
ほたるさんがいるからやっているような感じになってるし。
私: あら。
でも、兄さんはMさんを(ry
兄: そうなの?
私: ♪〜<(゚ε゚)>
兄: Mさんには何もしてないはずだけど?
俺の持ってるログを全部送っても構わないよ
私: いや、別にそんなこと望んでないよ〜w
兄: Mさんの件は正直わかんない
++
>>546つづき
兄の言葉は、私がすがりつくには充分すぎる甘さを持っていました。
気持ちのいい言葉でした。
でも、私はまだ決定的にするのが怖くて、
本心をこぼしながら
本気で言っていない事をアピールしようとしました。
MさんのことはNさんから聞いたことでしたし、
私はNさんとも仲が良かったので、
兄は情報源については薄々感づいていたようでした。
”まさか、Nさんとほたるさんが……”
と言い出したので、私は苦笑して
”それはありえない”と否定しました。
++
>>547つづき
兄: 他の人でよく話す人っている?
私: いないね
兄: いないんだ
私: ダントツで兄さんと一番多く喋ってて
その次がNさん
兄: 俺も同じかな
私: うわぁw
兄: 自分から声をかけるのはほたるさんだけだね
私: なんかね〜
上の兄弟がいない私に取っては、兄さんはネット上のお兄さんて感じなのれす
ついつい甘えてしまうし
兄: 甘えていいよ
その方が嬉しいし
俺も妹いないしねw
私: わーいw
549 :
夢見る名無しさん:03/09/11 23:52
初心者であれ上級者であれ、「でつ」「まつ」を使う奴は気持ち悪い。
ローマ字入力の場合、ホームポジションにsがあるのに
「でつ」「まつ」とするためにわざわざ指を伸ばしてtを打ってるんだもんな。
キモいキモい(´д`)
>>549 時と場合ですよね。
場の空気もあるし相手にもよりますから。
兄がどう感じていたかはわかりませんが……
相手が貴方だったら、
間違いなく不快にさせていたのでしょうね。
++7月2日
昨夜に引き続き、音声チャットになりました。
と言っても、基本は文字同士でした。
私はもともと話下手ですし
文字に対してこちらが一方的に話し続けるのは少し辛かったのです。
兄も、私に向かって話しかける事が困難なのを済まなく思ってくれていました。
私たちは、お互いにスピーカーを開放して
なるべく音を入れるようにしました。
私は、兄が時々もらす笑い声や咳払いに
始終どきどきしていました。
++
>>551つづき
スピーカーを通して、兄が同居人であるお兄さんに話しかける声が聞こえてきました。
初めて聞いた彼の声は、以前に彼自身が言ってたように、高めでした。
普段感じる、彼の穏やかな印象ともまた違いました。
決して押し付けがましい強い声ではないのに、若々しいのです。
ほぼ毎日お酒を飲んでいて、煙草も吸う人の声には聞こえません。
お互いに、生活の音も入ってしまいます。
”なんだか盗聴する人の気分がわかる感じ”
と言い合って、笑いました。
++
>>552つづき
兄はこの日、いつもよりも積極的でした。
兄: うーん、ほたるさんの声中毒になりそうですね。
禁断症状出しちゃうんだから!w
すごく素敵な声ですよ〜
私: お兄さんに怪しい目で見られますよw
兄: 想いの前には全ては無に等しい、んですよ。
恋は全てに優先するんですw
なんて、ね。
(雑談)
私: (妹と)顔はあまり似てないです
でも、声は間違えられますw
母とも間違えられます
兄: 声がそっくりなんですか? って、親子で・・・w
私: そうなんですよ〜w
兄: すごいですねw
聞いてみたいな〜w
私: 電話に出たらきっと解らないと思いますw
兄: い・い・え
ほたるさんの声は間違いません!
たぶん・・・
私: いや、わからないって〜w
間違えるよきっとw
兄: 間違えたくないですね〜
私: w
兄: うん。大切な人はいくら似ててもわかりたいじゃないですか・・・
++
>>553つづき
兄: ほたるさんに私がたぶらかされた形ですね〜
私: なぬ!?
私はなにもしてないです!w
兄: いろいろとされましたよ?
私: ひとぎきのわるい〜!
もうお嫁にいけない…
兄: 私のところに来てもらいますからw
++
>>554つづき
そして、ハーブティの話になりました。
兄は喫茶店に勤めていた経験もあり、その辺には詳しいのだそうです。
ブルーマロウというお茶を画像で紹介してもらっていたとき、
あまりに綺麗な色合いだったので
思わず”見てるだけでメロメロ”と感想を述べました。
すると、
”私はほたるさんにメロメロ”
と返ってきたのです。
++
>>555つづき
私: ・・・そこいらじゅうでアピールしてますね!w
兄: うん
私: ・・・・・・・(汗
兄: しょうがないですよ。
理屈じゃないので・・・w
私: それはわかりますけどww
兄: 好きなものは好き、って。
そう言っておかないと、
後悔することはあっても、
言わないで良かったってことはないですから。
そして、兄は一枚の画像を送って来ました。
++
>>556つづき
それは集合写真でした。
”真ん中の、赤いのが私です。”
その人は、整った目元を微笑ませてそこに写っていました。
”ああ、これは私の姿も知ってもらわないといけないな”
そう思いました。
下手すれば、十人並み以下の容姿の私を。
”やはり、ほたるさんはかわいい、ということでw”
”…画像見ておいてまだ言う”
”うん。かわいいしょや。抱きしめ決定ですよ?”
そんなことを言われたのは初めてでした。
++
>>557つづき
画像などなくても、既に私は兄を好きになっていました。
はっきり自覚はあったのに、どうしても素直になれませんでした。
それは、以下のようなやりとりを
今までずっと繰り返してきたからかも知れません。
私 ”本気か冗談かわからない発言はやめましょうね?”
兄 ”自分でも、本気と冗談の間あたりだってのはわかるんですけどねw”
一度は兄を拒んだくせに、
私は”本気だ”と、言って欲しかったのです。
兄は私が北海道に一度行きたいと言ったのを覚えていて
その後の話で、是非この夏に来ないかと誘ってくれました。
++7月3日
メッセをつけると、兄が別のアカウントで登録していました。
SOS事件で使っているものとは別に
個人的に登録してくれたようでした。
相変わらず話をしていると、
ひたすら可愛い、可愛いと言われます。
だから私は、訊いてみたのです。
”兄さんは、女の子にはいつもそう言うんですか?”
”いいえ〜、言わないですよ?
というか、こんなに積極的なのってたぶん初めてw
普段はこんなんじゃないんですよ?”
”そうなんですか…?”
”うん。ほたるさんだからかな〜w
たぶん、知り合いがログを見たら、
絶対違う人だと思ってくれますねw”
++
>>559つづき
この日、私は家に一人でした。
一人分の料理を作って、一人で食べるのはつまらないと
そんな話にもなりました。
”私が一緒に食べてあげようか?”
そんな事を言われたので、
”本気と冗談の間で言ってるうちはまともに相手しませんよ”
と、返してみました。
”ん〜、やっぱりまだ間かな?
でも、本気の方に向いてるよ?”
……悔しい。
++
>>560つづき
”じゃあ、放置の方向で決まり”
意地になってました。
”私の気持ちを知ってるくせに・・・”
と言われましたが、
”知らない”
でスルーしました。
”嘘つき”
嘘つきです。
でも、冗談と本気の間にしている兄に言えることじゃないです。
++
>>561つづき
”ほたるさんの意地悪”
”いじわるしたくもなりますよ”
”なんでです?”
”それを兄さんが聞くのは、ずるいです”
苦しい。
苦しい。
兄は知ってて言わせようとしているのか、
本当に判らなくて聞いているのか。
半ば腹が立っていたし、なんだか悲しくもありました。
そして、私はつぶやきました。
”スレでも立てよう…”
++
>>562つづき
どうしてそんなに私の気持ちを掻き乱すのかなあ。
私なんて本当に下らない人間だし
暗ーい考えいっぱい持ってるし。
そんな私を何も知らないで
開けっぴろげに可愛いだの抱きしめたいだの好きだの言われて。
でも100%本気とかじゃなくって冗談との間で。
それってどう反応していいのか判らないのに
冷たいとかいじわるとか言われて?
これでむかつかなかったら変だ絶対変だ。
でも私は兄さんが好きです。
あなたが好きなんです。
好きになっちゃったんですよ。
どうしてくれるんですか。
泣きたいよ。
++
>>563つづき
なんか私必死でした。
兄が相変わらず暴走しているのを
後目に、私はスレを伸ばしました。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
で、兄はすぐにこのスレを見つけました。
開いたか開かなかったかは知りません。
ただ”ごめん、見つけちゃった”といわれました。
そしてすぐに
”嘘”
と言ってきました。
”何も見てないよ?
見てないもん
絶対に見ないから!
ほたるさんと自分に誓って見ません。
だから、安心して何でも書いてくださいね。”
++
>>564つづき
そして、兄は一つのトリップキーを書き出しました。
このコテハン、”ほたる”に合わせたトリップキーでした。
私は嬉しくなりましたが、ここでは使わない、と言いました。
使うなら、以前兄が私のために決めてくれたHNと一緒に使いたいと
そう言ったのです。
その後も私はスレを伸ばし続けていました。
兄は表示されるレス数だけを追っていたらしく
ときどき”24まで行ったんだね”とかいわれましたが
やはり内容は見ていないようでした。
++
>>565つづき
その後も、会話はノリや冗談みたいなものの応酬です。
”今の状態って、兄さんに対してのファン心理みたいなもの”
そう言うと、兄はこう返しました。
”私はネットアイドルじゃありませんので。
ほたるさんのことが好きな一人の男です。
他は譲れませんよ”
やはりずるいです。
私は、開放していたスピーカーの向こうで絶句しました。
++
>>566つづき
やがて、兄は
”もしかしたら、東京に行くかもしれない”
と話し出しました。
取りたい資格があって、
そのために大学に入りなおさなければならないこと。
以前から、通うなら東京の大学にしようと考えていたこと。
私は”そしたら、東京案内しますね”と話し掛けていました。
++
>>567つづき
兄 : というか、まじでほたるさんの声かわいいんですが?
私 :信じな〜いヽ( ´ー`)ノ
兄 :ほんとうにさ。
私 :信じません。
兄 :信じて。
沈黙。
兄 :いいもん。会ったときにも言うから。
あ、その時は抱きしめながらね?
なんだかもう、限界でした。
++
>>568つづき
なんか、シャクだから
困らせる事言ってやる。
”何?”
”兄さんの大切な人になりたい。”
言ってすぐ、私はお風呂に逃げました。
++
>>569つづき
入浴を済ませると、だいぶ思考も落ち着いてきました。
あんな決定的なことを、無茶苦茶なタイミングで言って。
これじゃあ、私のほうが本気なのか冗談なのか問われても
仕方がないなと思いました。
帰ってくると、また兄と雑談になりました。
彼は、不意にこんなことを言いました。
”ほたるさんは私の特別ですから。
私も、ほたるさんの特別なら嬉しいな”
”特別ですよ?”
”どんな風に?”
”ん〜
お兄ちゃん?
もしくは、私のアイドル?
もしくは……
一番すきなひと。”
++
>>570つづき
”好きって言ってくれた!”
嬉しくて泣きそう、とまで彼は言いました。
大げさな。
自分は本気と冗談の間のくせに……と
やっぱりまだ悔しい気持ちがありました。
だから、私はまた意地悪を言ったのです。
私:先ほどの発言は冗談にして欲しいですか?間にしますか?”
兄:どれを・・・冗談・・・?
私:「どんな風に特別か?」のカテゴリ。
兄:一番好きっていうのは、もう脳の中にインプットされてますが?
というか、リピートしてますが、何か?
あらそうですか……
もう、なんでもいいかな。
そう思いかけていたときでした。
”好きです。
ほたるさんが好きです。
ほんとに好きなんです。”
++
>>572つづき
顔が熱くなったのは久しぶりでした。
冷静を装おうとするあまり、
無反応のような返事になってしまいました。
後で聞くと、私がこのときはっきりと
”兄の恋人になる”
と言わなかったことが、彼を残念がらせていたようでした。
++
>>573つづき
名前を教えて欲しいと言われました。
雑談しながら、
本名と生年月日と血液型を教え合いました。
現実でなら、もっともっと早くに知っていてもおかしくないようなこと。
なんだかとても不思議でした。
++
>>574つづき
考えなくてもいいような澱んだかたまりが
この期に及んで口をついて出ました。
”私なんかで、よかったんでしょうか……”
”ほたるさんでなきゃ、ダメなんです。”
++7月4日
目が覚めても実感なんてありませんでした。
明け方まで話し込んでいたあの出来事は
実は全部夢か、そうでなければ
”ごっこ遊び”に過ぎなかったんじゃないかと
少し不安で懐疑的になっていました。
メッセに上がると、兄が私の本名を呼んでくれた。
それで、ああ夢じゃなかったんだと、そう思いました。
++
>>576つづき
兄と話すのが嬉しくてたまりません。
駆け引きみたいなことはもうしないでいいし、
今までより、ちょっとだけ兄に対して欲張っても良くなったのです。
ボイスチャットで声を出していると、
”もっと喋って”と言うので、リクエストを聞きました。
返って来たのは”今までの恋の話”。
私の初恋は幼稚園のときでした。
思い出せる限りの記憶を、時間をかけて話しました。
++
>>577つづき
途中からは、文字で打ちました。
そちらのほうが楽だったのです。
見てるだけでよかった小学生時代、
長い片想いをして、初めて告白をした中学生時代、
恋愛観や価値観を覆された高校時代。
大学に入ってから出会った人のこと、
そして……前の彼氏と付き合うまでの経緯。
最後の話をしている時、
長い二年半の思い出が蘇ってきて
涙を抑えられなくなりました。”
++
>>578つづき
”悔しいなぁ”
兄は一言そう言いました。
”兄さん、どうしよう。
もう平気だと思ってたのに、話してたら
また痛くなっちゃったよ”
”今は私がついてるから、安心して。
離れないし、離さないから。”
”もっとちゃんと立ち直ってから出会えたほうがよかったかな”
”そんなことないよ。
私と一緒の方が、立ち直るのが早いと思うよ?”
++
>>579つづき
”泣かないで
ごめんね
辛い想いをさせちゃって・・・
ね。
元気だして。
素敵な人で良かったでしょ。
色々と喧嘩もしただろうし、辛いこともあったかもしれないけど。
今のほたるちゃんを作ってくれた人だし。
その人を忘れる必要もないから。
私がほたるちゃんを好きってことだけ分かっててくれればいいから。”
581 :
夢見る名無しさん:03/09/15 23:02
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
582 :
夢見る名無しさん:03/09/15 23:04
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
大体の人が誤解するのも承知でこのスレタイにしましたし、
予想通りに煽りも付きました。
でもなんかそんなことはどうでも良くて。
++7月5日
バイトのあと、ネットにつなぎました。
一時間くらい兄と話をした後、
卒制がまだ進まないと言ったのを心配してくれて
8時までいったん落ちることにしました。
++
>>583つづき
帰ってくると兄は既に来ていて、
また色々話をしました。
その中で、彼が”自分はどんなふうなイメージか?”と聞いてきました。
実は、何も想像がつきませんでした。
私は兄さんの個人的なことをまだよく知らないのです。
例えるなら、私にとっての兄は小説の人物のようでした。
そこに書かれてあること以外の事実は、あったとしても知りようがない、
そんなふうに謎めいた人でした。
すると兄はこう言いました。
”聞きたい事があるなら、何でも答えるよ”
それなら、昨日とは逆に、兄の経験して来た恋の話を
私も聞いてみたいと、希望を出しました。
兄は快く承知してくれました。
++
>>584つづき
彼の話は、美しい思い出ばかりでした。
思い出になったから美しく話せたのかも知れないけれど、
それでも彼にとっては、
”いい恋をしてきたと自信を持って言える”ものであったのが
とてもよく判りました。
どんな恋をしてきても、
それを失ったときに”何かを得た”ではなくて
”大切な物を落してきた”と感じてしまっていた私は
彼のように、素敵な思い出を作ってきたと思える心が
正直、少し羨ましくなりました。
++
>>585つづき
”聞いててわかったと思うけど、
私から告白したのってほたるちゃんだけだから”
そうだったのです。
だから、私は一番不思議に感じたことを聞きました。
”どうして、私の時には積極的になろうと思ったの?”
”私も正直なところわからないこともあるんだけど・・・
最初に「この人は!」って思って。
ほとんど勘だったんだけどね。
そこですぐ好きになっちゃって・・・
趣味も合うし、考え方は違いながらも分かり合えて。
互いに補う部分もあって、絶対この人しかいない!! って。”
++
>>586つづき
そんな風に思われていたのか、と私は驚きました。
自分ではそんなに誰かの心を動かすほどの
何かを持っているとは思えなかったし、
自信なんてなかったのですから、
でも、彼が私を見つけてくれてよかった。
本当によかったと思いました。
5月下旬 >65
6月1日 >66
6月2日 >67
6月3日 >68
6月4日 >69-70
6月5日 >71-73
6月6日 >74-75
6月7日 >76
6月8日 >78-79、>89
6月9日 >90
6月10日 >91、>95
6月11日 >96-97
6月12日 >100、>106
6月13日 >112-114
6月14日 >107
6月15日 >115-118
6月16日 >153-154
6月17日 >187
6月18日 >188-191
6月19日 >192-194
6月20日 >204-207
6月21日 >224
6月22日 >236
6月23日 >231-235
6月24日 >238-247
6月25日 >296-302
6月26日 >303-306
6月27日 >307-312
6月28日 >313-320
6月29日 >321-327
6月30日 >361-364、>418-426
7月1日 >539-548
7月2日 >551-558
7月3日 >559-575
7月4日 >576-580
7月5日 >583-587
7月6日 >64、
>>77、
>>80-81 7月10日 >102-104
7月12日 >119-121
7月13日 >125-133、
>>136-137 7月14日 >138-145、
>>147 7月15日 >148
7月16日 >152、
>>160-164 7月17日 >157-158
7月18日 >165-168
7月19日 >169-171
7月20日 >172、
>>180-182 7月21日 >183-184
7月22日 >195-197
7月23日 >208
7月24日 >211-215
7月25日 >225-227
7月26日 >248-259
7月27日 >260-264
7月28日 >265-266
7月29日 >267-273
7月30日 >274-281
7月31日 >281-295
8月1日 >330-331、
>>336-340 8月2日 >341-360
8月4日 >365-393
8月6日 >394-402
8月7日 >403-411
8月8日 >427-433
8月9日 >434-449
8月10日 >450-451
8月11日 >452、
>>456-457 8月12日 >458
8月13日 >459-464、
>>467-469、
>>473-474 8月14日 >475-476
8月15日 >477、
>>479-480
8月16日 >481-484
8月17日 >485
8月18日 >486
8月19日 >487-488
8月20日 >489-490
8月21日 >491-493
8月22日 >494-500
8月23日 >501-502
8月24日 >503
8月25日 >504
8月26日 >505-510
8月27日 >513-531
8月28日 >532
8月29〜30日
>>533 8月31日
>>534-535
++9月2日
言えないでいただけで、行く事は決めていました。
兄は、部屋にいる私を見つけて喜んでくれました。
”よかった。来てくれないのかと思ってた”
まさか。
私は、遊んでばかりの自分に後ろめたさを感じているだけです……
彼と過ごす時間は楽しくて、
頑張っている彼に対して、自分が恥ずかしいから
誤魔化したいだけなのです。
++9月4日
スレに寄ると、Sさんが書き込みを残していました。
職場で心の支えだった人が異動になり、落ち込んでいるとのこと。
そして、Sさん自身も思うところがあって
仕事から離れるということでした。
こんなとき、どんな言葉が気の利いたものなのかわかりません。
精一杯言葉を選んで、私なりの励ましを送りました。
Sさんは、それでも”充分だ”と言ってくれました。
人それぞれ、色んな境遇や思いがあるものだ……と
改めて感慨深くなりました。
++9月7日
兄が久しぶりに電話をくれて言う事には
”明日、遊びに来る?”
私は、もちろん行くよと答えました。
すると、
”それなら、あげたいものがあるから。”
あげたいもの……
何?と聞くと、秘密と言われました。
彼はそろそろ金銭的にもきつくなっている筈で、
こうして電話をかけるのも辛いはずです。
私のために使ってくれているんだ……
有難いし、申し訳ないしで胸がいっぱいになります。
++
>>596つづき
スレの近況を軽く話すと、
彼もSさんのことが気になったようでした。
電話の後でスレに戻ると、
Sさんとリアルタイムで遭遇したので
しばらく掲示板でチャット状態になりました。
簡単にできる料理のレシピを紹介したりして
あとは雑談でした。
話しているととても楽しくて、
こういう人々を引き付け、良い人間関係を築ける兄の人柄を
改めてすごいなと思いました。
++9月8日
野暮用があったので、いつもより早めに家を出ました。
途中の乗換駅で、”らぽっぽ”というお菓子屋さんを見つけました。
以前学校の友達から教えてもらった、スィートポテトのお店です。
ここで何か差し入れを買おうと決めました。
普通にスィートポテトにしようと思いかけましたが、
足が早そうなものは、万が一兄と会うのが遅くなったら困ると思ってやめました。
ポテトパイもありましたが、それではきっと食べきれません。
スライスアーモンドをトッピングした
”スティックポテト”が美味しそうだったので、それにしました。
++
>>598つづき
兄の部屋に着いたのは、1時頃でした。
自転車がなく、カーテンが閉まっていたので、
まだ予備校から帰っていないと知れました。
一時間ほど経ったでしょうか。
いつのまにかウトウトしていたようです。
自転車が止まる音がしたので、窓から外を覗くと
兄が上を向いていて、目が合うとぱっと笑いました。
昨夜かかってきた電話の他にはほとんど何の音沙汰もなく、
一週間ぶりに会うので、私は嬉しくなって
部屋に入って来た兄に抱きつきました。
++
>>599つづき
兄は、私が貸した本を読み終えたといいました。
”でね、あげたいものがあるって言ったでしょ”
なにやらごそごそとラックの引出しを探しています。
”読んでてほたるちゃんにあげようと思ったものがあるの”
と言いながら、細長い箱を取り出しました。
蓋を開けると、それは金砂模様が美しく散りばめられた
瑠璃色のヴェネチア硝子のペンでした。
兄がかつて勤めていた会社で担当していた商品の一つが硝子ペンで、
退職するときにいくつか貰ったのだそうです。
”自信を持って薦めていた商品だった”と彼は言いました。
私は昔からその本の作家に影響されているせいで
そういうものに目がありませんでした。
しかし、硝子ペンは高価なので今まで手が出せなかったのです。
こんな素敵な物を彼から贈られた事に
深く感激してしまいました。
こんな事でさえ、何か不思議な縁で結ばれているような
そんな嬉しさが湧き起こりました。
++
>>600つづき
一頻り喜んだあと、私は半ば恒例のように
目ぼしいと思われるスレのログを渡しました。
兄がそれをチェックしている間、私は特にすることがありません。
いつもなら兄は私を後ろから抱きしめるのですが
今日はなんとなく私が兄の背中にくっついてみました。
いつもと少し違う光景ですが、なんか楽しい。
”暇だろうから、その間これでも見ててよ”
と言って私に渡したのは、高校の卒業アルバムでした。
7年前の兄の記録です。
どきどきしながら頁を繰りました。
++
>>601つづき
集合写真、部活動の写真、クラス写真……
高校生ってどの時代でも共通するオーラがあります。
私はすぐに兄を見つけることが出来ました。
今とあまり変わっていません。
”ひげが生えはじめたのっていつ?”
”高校卒業してからかな? どうして?”
”写真、顎が綺麗なままだから”
”そうかもね。ちょっと遅かったかな”
やがて兄は、早めに銭湯に行くつもりだと言いました。
その間、パソコンの音楽ゲームをやってなさいと言います。
私はゲームの類はかなり苦手なのです。
お手本で見せてもらった兄のキー操作は見事なものでした。
”いつかセッションするのが夢だから、慣れておいて”
と言われてますますひるみましたが、
結局練習する事にしました。
++
>>602つづき
始めは次々と表示されるバーを追うだけで精一杯だったのが、
繰り返すうちに曲とテンポを覚え初めて
何とか初級で及第点を出すまでに至りました。
帰って来た彼がいつの間にか傍で見ていて
終わると”上達してる”と嬉しそうに言いました。
上達って言っても、本当に初心者レベルですけれど……
買って来たスティックポテトを渡すと
”甘いものは久しぶり”
と喜んで食べてくれました。
ずっとお昼は水だけで過ごしていたそうで、
とてもお腹が空いていたとか……
++
>>603つづき
いつも、ふと言葉が途切れると
兄は私を抱き寄せて
優しく、やさしーく耳を撫ぜたり
私を困らせたりするのですが
(そしてその後に私が彼を困らせるのですが)
今日はちょっと違いました。
私が兄に目隠しをしました。
彼はちょっとしたことでくすぐったがるので
悪戯のし甲斐があります。
++
>>9月9日
Sさんが兄のことを心配していました。
きちんと食べないと、自律神経失調症になるよ、とか。
彼は、どうして兄が引っ越したか、
何をするつもりで暮らしているのかを全く知りません。
兄は何も隠すつもりがないこと、
Sさんや他の常連さんを信頼している事を知っていたので
話してもいいかなと思いました。
で、書いたのですが、
掲示板に書くのはまずかったかなと思いました。
でも、いずれ兄が書いた事だと思うので、いいかな…
あ、へんなことやっちゃった。
まいっか。
++9月10日
Sさんからメールが来てました。
兄の事についてでした。
私が「メールで送ればよかったですね」と書いた事に対して
気を遣ってくださったもよう。
お返事を出しました。
++9月11日
Sさんとメールをやり取りしながら、
掲示板でもお話しました。
途中で兄から電話がかかってきたので、それを報告しました。
兄は、無事に給料が入ったらしいです。
食生活も安定しそうだったので、安心しました。
それと、土曜日が休みの日なので。
”せっかくだから遊びに行こう”
と誘われました。
勿論否やはありません。
久しぶりのデートの約束に、わくわくします。
++9月12日
今日も掲示板でSさんとお話をしました。
彼には、連日で相手をしてもらっていて有難いです。
以前、兄から貰っていた過去ログを
少し読み進めました。
++9月13日
兄と池袋駅で待ち合わせをしました。
どこに行くとか全然決めていなかったので
私は、前から行ってみたいと思っていた場所があると言いました。
ナンジャタウンの中にある、アイスクリームシティです。
今日はとても暑い日だったし
以前妹がくれた入園ペア招待券が手元にあったので
ちょうどいい機会でした。
ナンジャタウンに行くのは初めてでした。
建物の中のレジャーランドだけあって通路は狭いし
そのわりに人は多くて、あまり気は落ち着きません。
アイスクリームシティに入ると、とにかく種類がいっぱい。
私たちは「ご当地ソフト」と呼ばれるソフトクリームバーに並びました。
兄は白桃を選び、私はバニラとチョコのミックスにしました。
ソフトクリームなんて久しぶりに食べます。
++
>>609つづき
そのあとカップアイス博物館なるものを覗きました。
数え切れないくらいの種類があります。
わさびアイスやバラアイス、菊アイスのように
ある程度ありがちなものから
納豆アイス、桜えびアイス、牛タンアイスなど
風味を想像できない(したくない)ものまで様々。。。
色々と目移りして、兄の関心を引いたのは
”きなこもちアイス”でした。
雪見大福のようなものをイメージしていたら全然違っていて、
果てしなく甘いそれを二人で笑いながら、半分こしました。
++
>>610つづき
早くもアイスクリームに飽きてしまったので、
とりあえず他を回ることにしました。
アイスクリームシティを出てエスカレーターを降りると
そこはナンジャタウンの”もののけ番外地”という場所で
軽い恐怖系アトラクションがいくつかありました。
私たちが持っているのは入場券だけで、
館内のフリーパスチケットを購入してないので
主に見れるものだけを見るという形でした。
一つだけ、怪談話を聞ける区画があって、
兄が興味を引かれたらしく、そこに入りました。
”私、こういう系ダメなんだよね〜”と言うと
”俺もけっこうダメ”と笑いながら300円投入していました。
ヘッドフォンを装着すると案外音量が大きく、
脅かし系でくるな、これは……と身構えました。
彼もそう思ったのかどうかはわかりませんが、
私たちは無意識にお互いの手を握り合っていました。
++
>>611つづき
その後、ナンジャタウンを出て、
屋上にある水族館かプラネタリウムに行ってみようという話になりました。
しかしプラネタリウムは終わっていたらしく、水族館も微妙な感じで、
私たちの興味は階下にあった”舶来物産展”に移りました。
それは、文字通り輸入物の特設会場で
食べ物や衣服や食器やインテリア、様々なものが置いてありました。
喫茶経験があって、それを趣味にもしている兄は
陶器やコーヒーメーカーなどを楽しそうに見ていました。
ガラス製品にも詳しいので、見て回っていると色々話してくれます。
しかし、ふとした時に手に取った物をじっと見つめて何かを呟くので
”どうしたの?”と聞くと、
”つい名残の職業病(?)で、検品してしまうんだ”と笑っていました。
私のほうは、かねてから一度お目にかかりたい思っていた、
シシリー・バーカーという画家の絵はがきを手に入れました。
兄もその美しい絵を気に入ったようで、
ピルケースを一つ求めていました。
++
>>612つづき
一通り見回ってビルを出ると、既に6時を回っていました。
夕食もどうするか決めていませんでした。
とりとめなく話し合った結果、
一ヶ月前、初めて兄と会った日に入った店に行く事にしました。
この一ヶ月間のハードな生活で、
好きなお酒を少しも口にしていなかったと兄は言いました。
その割には、ちっとも我慢していたような感じではありません。
そういえば、私と出会うまでは彼は毎日煙草も吸っていたし、
飲酒もしていたはずなのです。
煙草は7月から一本も吸っていないと言っていて、
事実、兄の身体から煙草の匂いがしたことはありません。
”いきなり禁煙や禁酒して、つらくない?”
と訊いたことがありましたが、
”全然平気だよ”という明るい答えが返ってくる調子で
好きなものを絶たれる苦しみみたいなものは、
彼にはあるのかな、とぼんやり考えました。
++
>>613つづき
兄の予備校の話題に触れながら、
彼が独自で開発した数学の公式の解説を聞いたりしました。
(私は数学はさっぱりで、聞いてもよく理解できなかったのですが。)
スレの話題にもなりました。
最近よく相手をしてもらっているSさんのことが主でした。
私は久しぶりに酔いました。
弱いのであまり強いお酒を飲まないようにしているのですが、
強めのカクテルがオリジナルで出ていて珍しかったので
興味が沸いたのです。
一口飲んで、私は”あ、これはキた”と思いました。
兄にも勧めると、”確かに強いねぇ”と笑っていました。
私は二口、三口飲んでやめ、兄の手元にあった
ベリー系の弱いカクテルと交換してもらいました。
++
>>614つづき
それからまたスレの話に戻って、私は本音を話しました。
”兄がスレで仲良くしていた女性のことがいまだに引っかかる。”
スレの過去ログを彼から一ヶ月以上も前に貰っているが、
未だに全部読むことが出来ない理由です。
彼女(Jさん)は、兄がひょんなことで落ち込んでいた時に
リアルタイムで彼を激励した人でした。
その時のやり取りもログに残っていて、
その中で兄はこう言っていたのです。
”あなたがここにいてくれて良かった。”
過去に嫉妬しても始まらないけれど、
思い出話として聞くよりも確実に生々しい感覚を残すそれを
私は未だに直視できないでいました。
++
>>615つづき
兄は黙って聞いていましたが、私が口をつぐむと、
”可愛いね”
と笑いました。
目に見えるものに判りやすく反応する私はまだまだ子供なのでしょう。
”掲示板じゃなく、メールでコソコソやりとりしてたら
そっちのほうが嫌じゃない?”
”だって、その時、兄さんは
Jさんを好きだったのかなって思ったんだもん”
”あの頃って、好きかどうかなんて自分で判ってなかったよ。”
兄はサラリと答えました。
それは遠まわしな肯定にも聞こえました。
仮に100%好きだったと自覚していたとしたって、
私にそれを責める権限はありません。
なのに、そんな可能性を考えた時に
どうしても笑って受け流せそうに無い自分が
たまらなくイヤになります。
すると、兄は真面目な口調でこう言いました。
”でも、ほたるちゃんは違ったよ。
初めて話した時に電撃が走った感じだった。
『ヤバイ、この人だ』って。”
++
>>616つづき
お店を出ると8時になっていました。
兄は少し散歩したいと言い、二人で近くの公園に向かいました。
小さな公園ですが、中には噴水があって綺麗にライトアップされています。
暗くてよく見えなかったのですが、人はけっこういました。
話に聞いていたとおりのなんだかありがちな光景で
自分もそれを構成している一人なんだと思うと
少し恥ずかしい気もしました。
一周したあと、滑り台の狭い階段に二人で腰掛けました。
樹の間に夜空が見えます。
ちょうど中心に明るく輝く星が見えました。
”いいポジションだねぇ”
夜気にあたっているといい気持ちで、
景色を見ながら私たちは小声ではしゃぎました。
++
>>617つづき
公園を囲む細い道の一面に、ホテルがありました。
さっき一周した時に、兄が
”あ、こんなところにあるんだ”と声を上げたのですが、
私はそれがラブホテルだとすぐには気付かず、
彼の言葉も、何のことかわかっていませんでした。
空いたブランコを久しぶりにこぎたくなって、移動しました。
彼が背中を押してくれます。
酔いしなだったので、長くは続けていられませんでしたが
懐かしい気分を味わいました。
昔、私の背中を押してくれていたのは父でした。
しばらく無言で、ブランコに座って寄り添っていました。
彼が今日、”そういうとこ”に寄るつもりでいたのかどうかは微妙でした。
彼も同じことを思っていたのでしょう。
寄ってみようかと言われて、私はそうだねと言いました。
++
>>618つづき
ホテルを利用するのは初めてでした。
彼にそう言うと、
”自分も初めてで、まったく勝手がわからないんだよね”
と苦笑しました。
なんだか特殊な雰囲気です……
一見普通のビジネスホテルのように、澄ました造りなのに
”快適”であるように気を遣われているというか。
実際、部屋の中は人が生活できそうなくらいに設備が整っていました。
物珍しいので、ただ感心してしまいます。
彼は、私に先に浴室を使わせてくれました。
あがると、交代で彼が入りました。
素足に畳が気持ちいいです。
これまで何度か彼に抱きしめられてきましたが
この日は、初めて彼の身体を感じました。
++9月14日
朝起きると、全身が二日酔いでだるく
頭痛に見舞われました。
一日中何もできないほどの二日酔いは久しぶりです。
アルコールは、大学に入りたての時と比べて
飲めるようになっているのですが、
一日後の影響の出方は大きくなっているようです。
昨夜の新聞に、
16日〜17日に関東に大きな地震が出るらしいという
記事があったと聞きました。
それは困ります。
まだ私たちの暮らしを壊されたくありません。
621 :
夢見る名無しさん:03/09/24 19:38
兄と初めてセックスしたのはいつ?
>>621 んーっと回りくど過ぎましたか。
(てか、はっきり書けなかったんで…)
>619がそうです。
++9月15日
休日で休刊日だったんで、兄のとこに
遊びに行くならいい機会だったんですけど
父が赴任先から帰ってきていて、
明朝再び赴任先に出発する予定でした。
ここのところちっとも家でご飯を食べていなくて
父がいる最後の日くらいは一緒に食卓を囲もうと思い
行くのをやめました。
あーなんかいかにもやるきのない文です
++9月16日
前日がそんな感じだったので、
今日は兄もがっつり仕事があるって知りつつ
遊びに行きました。
来週になったら授業が始まって、
早々ゼミに卒論を進んだところまで提出しなきゃならないのに
まったく手をつけてない状況もどこ吹く風。
ほんまに自分の状況判ってるんか私。
追い詰められないと取り掛からない悪い癖です。
でもこのとき先立っていた気持ちって言うのが、
一昨日知った地震の予告だったんです。
”もしか被災して会えなくなる前にもう一目だけでも顔見ておきたい”
っていう。
>>624日本語変。
×一昨日知った地震の予告だったんです。
○一昨日知った地震の予告で生まれたものだったんです。
++
>>624つづき
午前中からまたスレのログとかCDに入れる作業とかしてて
部屋についたのはやっぱりお昼前後でした。
兄は当然の如く予備校からまだ戻っていませんでした。
途中で買って来た昼ご飯を食べたりしながら待っていたのですが
そのうち、先週兄に勧められたゲームを練習しておこうと思って
借りてやりました。
だめだ、どうにも日本語がおかしい。
でもこの際そんなの気にしない。
++
>>625つづき
そんな感じで、兄が帰ってきて驚いていました。
”ふらっと来ちゃったよー”と言うと
”全然OK。むしろ嬉しい”と喜んでくれました。
で、仕事の時間になるまで抱きしめられたりしてたわけで。
なんていうか、私はちと弱いわけです。
いえ、兄に色々されて、弱くされたって言うか。
兄の腕が私の背中に回されて、
彼の肩に頬を当てているとそれだけで安心するんですが、
反面、耳に彼の息がかかるだけでもぞくぞくします。
これはヤバイだろってくらい。
そういう私を彼はちゃんと気付いてて
ますます面白がっていたずらしてきます。
それがいつものパターンになってきてて
ちょっと悔しい気がしながら、
ああ私って彼の恋人なんだなぁってつくづく思います。
++9月17日
いつものようにSさんと遭遇しました。
ひょんなことで宗教の話になって、
調べながら雑談をしているうちに
Sさんの意外な一面を見る事ができました。
兄とSさんが似ているなと思った原因に近いことでした。
しかも、そのスレにこの日記の内容を一つ誤爆してしまったり。
まあ、当り障りの無い部分だったから、いいんですけど……
++9月18日
兄から電話がありました。
明日仕事が休みなので、遊びに来るか?というものでした。
勿論行くと答えると、”じゃあ、イヤホン必携ね”といわれました。
趣味でやっている音楽の機具をようやく荷物から取り出したのだと言います。
”一度演奏を聴いて欲しい”と前からいわれていたので、心が躍ります。
++9月19日
今日は早起きをして、遊びに行く準備をして、
午前中に家を出ました。
兄の部屋に行く前に、差し入れで持っていきたいものがあったのです。
私は東京駅まで出て、大丸の地下食品街に向かいました。
”Festivaro”の、”リンド”という洋菓子が目当てです。
何かというと唐芋(紫いも)のレアケーキなのですが、
これがなかなか可愛らしい見た目で味もよく、
我家ではよく購入していました。
冷凍保存ができるので日持ちもします。
兄が東京に来たら、勧めようと思っていたものの一つでした。
東京近郊に住んでる方で知らない方は一度お試しあれ。
++
>>629つづき
部屋に入って、まずレアケーキを冷蔵庫に仕舞いました。
(書き忘れましたが、16日にはもう小さな冷蔵庫が届いていました。)
中に入ると、兄のパソコンには新たなドライブ(?)が設置されていて、
キーボードの前にクラリネットのような電子笛が置いてありました。
初めて見るものです。
ドライブの上には、写真立てが置いてありました。
中の写真は多分、高校の部活動のものです。
兄が中心で花束を持っていて、たくさんの仲間に囲まれて笑っています。
私は数年前の兄をしばらく眺めた後、
パソコンを起動して、前回のように音楽ゲームで少し練習をしました。
++
>>630つづき
やがて兄が帰ってきました。
”イヤホン持ってきた?”と聞かれたのでうなずくと、
さっそくドライブにつないで準備をしていました。
10曲……もうちょっとあったでしょうか。
兄が最初のほうに演奏したのはゲーム音楽だったらしいのですが
途中から少しスタイルが変わりました。
森羅万象の神秘を連想させるような、壮大さを感じるもの。
私の好みの曲風です。
しばらく惚れ惚れと聴いていたのですが、
いくつかの曲は途中までで途切れていました。
”これはどういう曲?”と尋ねると、
彼は”自分で作曲したんだよ”と言うのです。
++
>>631つづき
市販CDだったら探そうとアーティストを訊こうとしていた私は
この回答に驚かされました。
”まだ作りかけの方が多いんだよね”
私は、それでもいいから音楽データを欲しいと希望したのですが、
彼は中途の状態なのが許せないらしく、その話は流されてしまいました。
かなり残念でした。
その後、買ってきたレアケーキを二人で食べました。
保存の関係で中は半凍りの状態でしたが、
それでも美味しくいただけます。
兄は初めての食感だったらしく、
始めはどんな菓子なのか判らないようでしたが
”すごい、美味しい”と喜んでくれました。
ほたるさんの書く文章が好きです。大好きです。
>>633 どうもありがとうございます。
素直に嬉しいです。
++
>>632つづき
五つ入りのケーキの残りは、兄の冷凍庫に入れておきました。
食べたくなったら常温でしばらく放っておくと
丁度いい柔らかさに戻るから、と言って。
おいで。
兄が手を伸ばします。
断らないのを判っていて仕掛ける彼の罠です。
だから私はいつも悔しくて、
わざと知らん振りしたりしてみせるのですが
最後にはしっかり彼に捕獲されてしまいます。
私が気を遣るまで……気を遣っても
愛撫の手を止めてはくれません。
そして私はいつも帰りが大幅に遅くなってしまうのです。
++9月20日
アルバイトが終わった後、
どこにも出かけずにパソコンに向かいました。
週明けから始まるゼミに持っていく卒制が
まったく進んでいません。
++
>>9月21日
夏休み最後の日です。
今日もずっと卒制にかかりきり。
2ヶ月間、色々な事がありすぎて、
ずっとドキドキしていて
課題の事なんて本当にそっちのけでした。
でも、それはこれからやればいい。
学生最後の夏は、兄で始まり兄で終わりました。
彼との季節はこれからもやってきます。
続いていくはずです。
またへんなことをやってしまった。
++9月22日
後期から、ゼミの前に一コマ授業が入ります。
しかし、ギリギリまで家で原稿を書いていた私は
新しい授業の教室番号を確認してくるのを忘れ、
教務課や学生課でも部屋割りが確認できなかったので諦めました。
教室棟を歩いていると、8月の終わりに飲んだ友達の一人で
同じゼミ仲間のC子と出くわしました。
彼女も私と同じ授業を取ったそうで、
しかも同じく教室を忘れたのでどこかで暇を潰すつもりだと言いました。
会うのは久しぶりなので、学食に移動して雑談でもしようということになりました。
++
>>638つづき
内容は主に近況と進路のことでした。
C子の高校の友人が結婚したとか、
しかもそれは付き合って二ヶ月くらいの相手の子供が出来たからだとか
学内でも同期と結婚した人がいるとか
話せば話すほどに、私たちの間で或る感想を強く抱く事になりました。
”もう私たちは子供じゃないんだね”
まだ学生でいるから、実感は全く湧かないけれども
着実に時間は過去のものとして過ぎ去っていって
私たちは一人でも生きていける術を身につけなくてはならないのだと。
”卒業後、どうする?”
私はC子に訊いてみました。
彼女は以前から家業を継ぐように両親から言われていて
実際は継ぐ気はないが、それに必要な資格を取る名目で
もう一度大学に行こうかと思っている、と話しました。
”ラクな方に流れてるとは思うけどね”
と、彼女は言いました。
ゼミ。
制作のさわりの部分、原稿用紙20枚分ほどを提出しました。
先生はしかめつらで
”これだけではまだ何とも言えない”
というので、続きの分を提出するまで
二週間待ってくださることになりました。
++
>>639つづき
ゼミはそのやり取りで終わってしまったので
授業開始からほんの数分で、私は学校を出ることになりました。
電車を待っているとき、とうとつに兄に会いたくなりました。
そのまま彼の部屋に遊びに行きましたが
だいたい予想していた通り、彼は既に仕事に行った後でした。
しばらくはぼんやりと座り込んで、
今日のC子との会話やなにかを思い返していましたが
そのうち眠くなってしまい、兄の布団に潜り込んで寝てしまいました。
++
>>640つづき
いろいろ物音がしたので目が覚めると
兄が帰ってきていました。
笑って傍に来た彼に抱きつくと、
”あったかいね〜”と言われました。
これからまだちょっと仕事がある、と言って彼は出て行き、
1時間ほどして戻ってきました。
寒かったので兄も一緒に布団にもぐりこみ、
私の時間切れになるまでウトウトしたりしていました。
家に帰ると、服に兄の匂いがついていました。
++9月24日
今日は学校に行ったら、休講になっていたのでそのまま帰りました。
たった一コマの授業のために足を伸ばしたのを無駄にしたくなくて
また兄の部屋に寄ることを決めました。
1時ごろだったので、兄が予備校から帰っているかどうかは微妙でした。
メールを入れると、”今、どこ?”という返事。
まだ学校の最寄駅だよと返し、途中で買い物をする旨も添えました。
今日はプリンにすることにしました。
パスタ屋の”Pastel”から独立した洋菓子部門が
数年前に”なめらかプリン”や”なめらかブランマンジェ”を売り出し、
デパートの食品街でしばらく人気を博したことがありました。
当時は私も何度か食べましたが、最近は買いに行く機会を逸していました。
久しぶりに売り場を覗くと、プリンの種類は増えていましたが
当時のような行列はなくなっていました。
時の流れなんて、こんなものです。
すみません。
書いていてなんか変だと思ったら、
>>642は25日の分でした。
(月曜と木曜しか授業ないです…)
++9月24日
午後、手元の携帯に知らない番号からメールが来ました。
”#A-10-102#初めてのメールです。
大好きだよ。 ”
これは、と思いました。
文頭にある奇妙な文字列が気になりましたが、
私は返信しました。
”兄さん?”
すると、かなり時間が経ってから
今度は妙な文字列のアドレスからメールが来ました。
”#-1-01-035#ごめん、読みかたがわかんなかった(w
やっと携帯が手に入ったよ。”
やはり兄のようでした。
++
>>644つづき
メールアドレスは、オリジナルIDを登録しないと
ランダムな文字列のIDに仮登録されるシステムのためのようでした。
しかし文頭に妙な文字列が入る現象のほうは
原因がよくわかりませんでした。
兄も使い慣れていないため、よくわからないと言います。
ともあれこれでようやく、会えない時も彼と連絡する事が出来るようになりました。
___
ヽ=@=ノ
/ ´_ゝ`) すいません、ちょっと締まりますよ…
| ̄У フ
|=秘=|
// | |
U U
木曜日から昨日まで兄と過していました。
こんなに長く一緒にいたのは初めてです。
++
>>645つづき
しばらくやりとりをして、
兄がどんな機種にしたかを話したり
今やっていることなどをやりとりしました。
今日は兄が休みの日でもあるので、
たった半日で膨大なメール量です。
会いに行く事もできましたが、
切羽詰っている卒論の進度に不安があり、
私がお願いして会うのをやめたのです。
兄は携帯の扱いに慣れていないためか、
レスポンスの速さはゆっくりめでした。
でも、器用な兄ならそれもきっと数日で
使いこなせるようになるでしょう。
++
>>642つづき(24日)
兄の最寄駅が近くなり、私は再びメールを入れました。
私は兄が改札付近で待っているものと思っていたのですが
姿が見えず、またメールを送りました。
すると、どうやら改札ではなくて、
ホームで私を待っていたらしいのです。
彼も予備校から帰ってきて、そのままそこにいたのかもしれません。
駐輪場で彼が自転車を出している間、
私は昨日買ったという兄の携帯を見せてもらいました。
文字盤が青く光るタイプで、とても綺麗です。
カバーの色は薄いエメラルドグリーン。
男性より、女性が好みそうな色合いです。
黒にしようかと迷ったと言う彼に、なぜこの色にしたのかと訊いたら、
”まだチャットで話していた頃、ほたるちゃんがいつも使っていた色だから”
という答えが返ってきました。
++
>>649つづき
兄の部屋に着いたあとは、いつも通りスキンシップを取るのが主でした。
今日は平常どおり仕事があるので、彼はすぐに仕事に行きました。
その間、私は例の音楽ソフトをやって少しずつ練習を。
やがて兄が帰ってきて、しばらく遊んで、それから雑談になり。
彼の携帯をまた見せてもらっていたとき、
私はあの謎の文字列の正体を知りました。
彼の機種は、メールに小さな絵動画を添付する事ができ、
それに対応している機種では、絵動画を正確に見られるようなのです。
しかし、私の機種は彼のとはメーカーが違い、かつ古い型番だったので
絵動画が対応せず、コード番号に変換されていたようでした。
彼にこのことを話すと、”色々面倒臭いんだね”と苦笑されました。
確かに、一部でしか通用しない機能は、無くても同然です。
その後は、私が買って来たプリンを二人で食べ、
ささやかに睦み合って私は帰りました。
ああまた今頃気が付いた……
>>649は24日じゃなくて25日です。
つくづくボケている自分が悲しい。
++9月26日
朝方、揺れを感じて目が覚めました。
大きめの地震です。
しばらく布団の中で息を潜めていましたが、家族は誰も起き出して来ず、
それ以上揺れる気配もなかったので、また眠りにつきました。
7時近くになってまた目が覚めると、テレビで地震の情報を流していました。
どうやら震源は北海道のようで、しかも6時ごろに再び地震があったと言います。
北海道には、兄の実家があります。
私は彼にメールを送りました。
++
>>651続き
彼は実家となかなか連絡が取れないでいたようでしたが、
夕方までにはちゃんと無事を確認できたと連絡をくれたので、安心しました。
それとは別に、私は明日兄の部屋に泊まることにしました。
彼とはちょくちょく会えていますが、
あまりゆっくりと過す事ができず、最近少し私も彼も不満気味です。
しかし、私が家族と同居している手前、大っぴらに外泊することもできません。
(両親は、まだ私が男性を知らないと思っているので……)
なので、申し訳ないと思いながらも、両親には大学の友人の名前を借りて許可を取りました。
朝に地震があったばかりなので心配顔をされましたが、
それでも、私に取っては兄と一緒に居ることの方が大切でした。
青い考えだろうとは、思いますが。
++9月26日
午前中のバイトの後、私はすぐに兄のもとに向かいました。
駅に着いたのは、彼が仕事に出かける時間が迫っている頃だったのですが
彼が途中で迎えに来てくれました。
私を後ろに乗せて自転車で飛ばし、5分ほどで部屋に着きました。
仕事に行くまで、更にあと5分間しかありませんでしたが、
彼は”その間だけでも”と言い、私を抱きしめました。
年上のはずの彼が、なんだか可愛らしく見えてしまう瞬間です。
++
>>653つづき
夜になって兄が帰って来たので、二人で銭湯に行きました。
前回に泊まりに来た時とは別で、少し場所が遠い銭湯でしたが
彼はこちらのほうがお薦め度が高いと言っていました。
なるほど、シャワーヘッドがきちんと動くし、浴室も広くてのんびりします。
あがると、兄はまだ出てきていませんでした。
缶ジュースを買って、待ち合いの畳広場に場所を決め、
設置してあったテレビを見ながら待っていました。
それから20分ほどして兄もやってきました。
お風呂上りのいい匂いがして、思わずその場で抱きついてしまいそうになりましたが
周囲の目があったので、やむなく我慢しました。
++
>>654つづき
部屋に帰ると、やっぱりというか、そういう流れになりました。
彼は、ホテルに入ったあの日以来、
私の中に入ってこようとしたことはありませんでした。
それがどういう理由からなのかはわかりませんでしたが
私も今まであえて求めようとは思いませんでした。
でも、このときはどうしても彼を感じたくてたまらなくなってしまい…
”お願い”と言っていました。
彼は、”じゃあ、あげるよ”と答えてくれました。
そうやって朝まで過しました。
++9月28日
寄り添って眠っていた私たちの頭の上で、兄の携帯が鳴りました。
たまたまこの日曜日は彼の仕事は休みだったのですが
急に販売所から収集がかかったようでした。
作業があるから30分後に来いというお達し。
”まあ、しょうがないから行ってくるよ”
彼も苦笑して携帯を閉じ、私を抱き寄せました。
仕事場までは自転車でものの5分もかからないので
ぎりぎりまでゆっくりすることができます。
++
>>656つづき
集合時刻の10時45分になって彼が出かけた後、私も起き出しました。
暇があれば読もうと思って、文庫を一冊持ってきていたのを思い出し
しばらく読みふけりました。
梨木香歩「りかさん」。
不思議な市松人形と心を通わせる少女の不思議な物語です。
──しかし、兄は予想以上に早く帰ってきました。
というより、ものの30分も経たないうちに戻ってきたのです。
無言のままに、何か焦ったような硬い表情で。
忘れ物でもしたのかな、と思いました。
”どしたの? 早いね。もう終わったの?”
彼は途惑ったような表情を浮かべたまま、
何も言わずに私の傍に来て、肩を並べて座りました。
”ちょっと大変なことが……”
++
>>657つづき
同僚と、販売所の所長の間で揉め事が起こった、と彼は話しました。
揉め事の内容や切っ掛けは兄にもわからないようですが、
その際に同僚が所長を刃物で刺しそうになったというのです。
その同僚という人は専業で新聞配達をしている人で、
彼の部屋の隣に住んでいる人です。
その人は結局、仕事を辞めることになったようでした。
兄は他の同僚と同様に、その人との関係も友好だとのことですが
”人間、いつどう変わるかわからないから”
と彼は言いました。
++
>>658つづき
それで、彼は万が一の私の身を案じて事情を説明しに戻ってきたのでした。
”今度から、ここに来る時は充分に注意して。
勿論ここに来る時だけじゃないけど……”
私も頷きました。
”それでね。
今日はもう帰ったほうがいいと思うんだ。
その人はまだ隣にいるし、考えたくないけど、
ほたるちゃんにもしものことがあったら嫌だから”
正直、私はまだ帰りたくありませんでした。
でも彼が不安そうにしているのを見て、
私ができることといったらそれくらいしかありません。
彼はまた私を抱きしめ、それから一緒に外に出ました。
兄はまだ仕事の途中だったので、
大通りまで私を見送ってくれました。
++9月29日
兄から絶え間なくメールが入ってきます。
こうやって気軽にメッセージをやり取りできるのは
私たちにとってとても大切に思えます。
まだ兄がこちらに来る前に、
携帯を持たない生活について話をしたのですが
その時彼は、
”もしも持っていたら、便利で使いすぎてしまうだろうね”
と言っていました。
予見の通り……なのかわかりませんが、
本当に頻繁に連絡をくれます。
++9月30日
今日はちょっとした用事があって、
9時頃に家を出ました。
携帯を見たときに6時に兄からメールが入っていたので
出かけがてらそれに返信をし、
しばらく待って返事が無かったので鞄に仕舞いました。
帰りは昼になってしまい、家に着いて身体にだるさを覚えたので
そのまま横になりました。
しばらくうとうとしている間に夢を見ました。
その内容は、こんな感じです。
私は、家の窓から駅ビルのサーチライトが夜空に伸びているのを見ていました。
二つのライトがゆっくり交差して、いったん消えました。
再びライトが点いた時、ビルの真上に大きなUFOが現われました。
それはあっと思う間もなく落下し、ビルを押し潰してしまいました。
とんでもないことが起きた、と思っているうちにそのUFOは移動し
まるで自動車処理のプレス機のように二箇所、三箇所と街を潰し
そして私の住む建物まで移動してきました。
潰される、と思った瞬間に目が覚めました。
++
>>661つづき
時刻は13時半くらいになっていて、私はまた用事を思い出して出かける仕度をしました。
鞄に入れっぱなしで忘れていた携帯を開くと、兄からの他愛無いメールが何通か来ていて
私はついさっき見た夢の内容を彼に送り返して家を出ました。
ところが、30分ほどして返って来たのは
”ほたるちゃん……?”
”連絡が無くて心配です。何か連絡を下さい”という内容。
怪訝に思った私は”さっき返事送ったよ?”と返しました。
しばらく待っても何の反応も無いので、
出先でしたが私は電話をかけてみました。
出ません。
留守番サービスにつながってしまいます。
メールは時々起こる通信障害だろうと見当はついていましたが
少々やっていられない気持ちになりました。
++
>>662つづき
18時をまわって、兄から”4時前に一気にメールが届いた”
というメールが入りました。
色々やきもきしていた私はけっこう疲れていました。
9月分
1日 >536
2日 >594
4日 >595
7日 >596-597
8日 >598-604
9日 >605
10日 >606
11日 >607
12日 >608
13日 >609-619
14日 >620
15日 >623
16日 >624-626
17日 >627
18日 >628
19日 >629-632、
>>635 20日 >636
21日 >637
22日 >638-641
24日 >644-645、
>>648 25日 >642-643、
>>649-650 26日 >651-652
27日 >653-655
28日 >656-659
29日 >660
30日 >661-663
++10月1日
今日も兄とメールをやりとりしていましたが、
そのうちパソコンのネット環境の話になりました。
AirH゛の検討をしたいということだったので、色々調べた結果、
兄の固定回線でADSLに申し込んだ方が有用であるという結論に。
しかしながら、まだそれは当分先の話になりそうだということも
明らかになってしまいました。
++10月2日
母が風邪を引き、熱を出してしまいました。
来週、父の赴任先に1週間程手伝いをしに行く予定があるのですが、
今のままだと行けないかも知れません。
夜になってSさんとお話をしました。
現在、Sさんの身辺にも変化が起きていて、それが私の姿と対照的であるためか……
いつになく彼の文面に警告…や説教めいたものが見え隠れします。
将来を見失いかけている私には、それが少し重く感じられてしまいました。
++
>>666つづき
私は兄にこのことを話しました。
いえ、愚痴と言ったほうが正しいのかもしれません。
頑張らなければいけないのにどうして頑張れないのだろう。
アイデンティティがしっかりしていないから。
やりたい事はあるのに、考えが先走って踏み出せないから。
そんな風に理由をつけて取り繕っている自分が一番みっともない……
兄は、それでも私が私であることに変わりはないと言ってくれましたが
それで本当にいいのでしょうか?
++10月3日
母の具合が悪化しました。
妹は学校とバイトがあって今日も明日も居ません。
明日は兄の休日ですが、
私が母を放ってしまうわけにはいかないので会えません。
++10月4日
バイトが終わった後、母の様子を見ましたが
状態はまだ良くなっていませんでした。
長年使っていた水枕が破れてしまったので、急いで買い物に。
夕飯の材料や、要りようの物を書き出しました。
買い揃える物は母がこだわりを持っていて、店は全部指定されています。
というか、今すぐ必要でないものまでたくさんメモに添えられているのは何故なの。
移動するだけでもかなりの労力なのに。
++
>>669つづき
買い物に出たのは2時半だったのですが、
買い忘れがあったり、探し物がみつからなかったりと時間ばかり食いました。
携帯が振動するのを感じたので、母からかなと思ったら兄からでした。
確か今日は池袋に出かけるって話でした。
メッセージはこうでした。
”いいものを見つけたよ”
どこでとも、どんな物ともありませんでした。
両手に荷物を抱えていた私は、正直それどころではありません。
出先なので、返事は後でするとだけ返しました。
++
>>670つづき
1時間ほどして、再び兄からメールが来ました。
母の具合の事も、今週は卒制を進めたいと思っていることも兄には話してあるのですが、
彼からメールが来ると律儀に反応してしまい
どうにも集中力が途切れがちになってしまいます。
家に帰ると、午前中から妹が具合が悪いと言って
居間でTVをつけて不機嫌そうに横たわっていました。
家にいるなら色々手伝って欲しかったのですが、
機嫌の悪い妹はどうかするとかならず喧嘩を売ってきます。
それが嫌なので、私は全部一人でこなすことにしました。
今日はせっかく卒制の構想がいい具合に浮かんでいて
一気に片付けてしまいたいと思っていたのに。
++
>>671つづき
あとで返事をすると約束したので、兄にメールを返しました。
彼の見つけた”いいもの”が何か、私が気にすることを彼も判っているはず。
でも。
”秘密”
返事はこれだけでした。
さすがに私は腹が立ちました。
”あのね、ごめん。
けっこう律儀に答えてるつもりだから
忙しい時にそういうことされると受け流せないです。
今日はほっといてくれる?”
メールを送った後、私は携帯の電源を切りました。
++
>>672つづき
夜、母と妹が喧嘩をしていました。
機嫌の悪い妹が母に暴言を吐いたのがきっかけでした。
私は自分の部屋で突っ伏して、それをぼんやりと聞いていました。
疲れた。
彼に会いたかったな。
今日会えなかったこと、
彼は私のせいだと思ってるのかな。
切っていた携帯の電源を入れると、兄からメールが届いていました。
++
>>673つづき
”今日はごめんね。
さみしくって……
買い物をしてる時もほたるちゃんのこと考えちゃって。”
言葉を選ぶように、ためらいがちに内容は続きました。
見つけたいいものは、ヘッドフォンが二つつけられる道具だったこと。
一緒に曲を聞きたいから探していたら本当にあって、
嬉しくて思わずメールしたこと。
だけど、次に来た時にびっくりさせようと思っていたから、思わせぶりにしたこと。
”こんな不安な気持ちじゃ過せないからメールします。
メールの返事とかは気にしないでね?
俺は大丈夫だから……
ほんとにごめんね。”
泣けるな…
++
>>674つづき
私がやったのは、しようもない八つ当たりだった。
彼のメールを読みながら、私はそれを自覚しました。
一通り目を通して、もう一度読み返しました。
だいぶ頭が冷えました。
そして、謝罪の返事を送りました。
>>675 こんにちは。
ぎすぎすした私に対して、彼は必ず譲歩してくれるのです。
私も、泣けてしまいました。
++10月5日
母の具合は回復に向かいましたが、
赴任中の父との電話で、母が体調を崩した事を言うと
”なんで風邪なんか引くんだ? こっちに手伝いに来られないじゃないか”
と父に責められたそうです。
”また悪化するといけないから、無理して来なくていいって
言ってくれるのを期待してたのに”
と母がこぼすのを見て、私は深く同情しました。
確かに、今までまったく一人暮らしの経験が無かった父は
いきなり遠い地に放り出されたのが淋しくてたまらないのでしょう。
母は、何が何でも赴任先に行かなくては、と思ったようでした。
せめて本調子になれるよう、今日も母の代わりをつとめました。
びっくりしました……
最近、見始めたスレがあるのですが、
今見に行ったら、どうやらここのことが書かれてるようで……
ほんとうに今更ですが、少なからず(少ないかも知れないけど)
見てくださってる人がいるんだと思うと、なんだか恥ずかしいような。
それはともかく、つづきを。
++10月6日
三日おとなしくしていた甲斐があったようで、朝起きると母がいつも通りに家事をしていました。
昨日には既に熱も引いていたのですが、今日はもうすっかりよくなったと言います。
私は学校に行きましたが、原稿を渡すだけだったのでやはりすぐに帰れることになりました。
母のことがまだ少し気がかりだったのですが……兄に会いに行きました。
++
>>680つづき
朝のメールで、兄も少し風邪っぽくなったと言っていました。
学校が終わってからだったので、
到着は彼が仕事にいくまでの時間には間に合いません。
どうせだから、何か差し入れを持っていこうと
ゆっくり店をまわることにしました。
今回は、高野フルーツが季節物として出していた
”秋果パフェ”にしてみました。
ムースと、抹茶のゼリーをベースにして、
マロングラッセやブドウが乗っているものです。
実は高野フルーツのケーキ類を食べた事はあまりなく、
ちょっとした興味と賭けのつもりで決めてみたのです。
++
>>681つづき
兄が帰って来たのは6時近くでした。
たった一週間でしたが、なんだかもうずっと会えなかったような気がして
玄関先まで出て行った私は、そこでしっかりと彼に抱きつきました。
彼はいつものように笑って抱きしめ返してくれましたが、
常になく私が離れようとしないのがわかったのか
私の腕をほどこうともせず、しばらくそのままで居させてくれました。
彼が土曜日に買った”ヘッドフォンを二つ接続できる機具”で
私たちは同じ音楽を聞きました。
前から言っていた音楽ゲームで、いきなりセッションまでさせられました。
忙しくてちっとも練習できなかったので、ぼろぼろです。
悔しいので抗議しました。
あまり時間がないので、大したことはしませんでした。
”ほたるちゃんに風邪が移っちゃうかも”
”むしろ、私のほうがお母さんの風邪の菌持っててやばいかも”
”それなら大歓迎”
そんなことを言いながら唇を乗せてくる彼のことが、
私は大好きだったりします。
683 :
夢見る名無しさん:03/10/27 22:23
保守age
ちょっと今日はいろいろあって胸がいっぱいです。
日付が前後すると混乱しやすいので、
いい加減順を追って追いつくまで辞めておこうかとも思ったのですが
どうしても今日のうちに書いておきたかったので、書きます。
++10月28日
今日は兄のオフの日でした。
彼は予備校があるので、会うのはその後になります。
前日のうちに、お昼ご飯やら夕飯やらの相談をしてあって
お茶請けのお菓子や昼飯の買い物は私が引き受けました。
++
>>685つづき
兄は連日の仕事疲れがたたり、
昨夜のうちに風呂と洗濯を済ますのを忘れたと言っていました。
一度部屋に戻ったあとに行ってきたいという彼の希望を飲み、
私は行く前に暇つぶし用の雑誌を買いました。
雨足が強まってきて辟易しましたが、部屋には早めに着きました。
やがて彼も帰ってきて、二人でお昼を食べました。
何かって言うと、一度食べてみたかった月見バーガーなのですが。
++
>>686つづき
お腹がいっぱいになって、並んで寝転がります。
身体に火の点きやすい兄にしばらくじゃれついてましたが
わりと半端なまま時間だけが迫っていたので彼は早々と銭湯へ行きました。
帰ってきたら、彼のたてた珈琲と一緒に、
買って来たお茶請け(今日は”Flo”のタルト。洋梨と林檎の二種類)を戴きました。
そして、その後はまたじゃれあい……と言いたいところなのですが。
兄は、時々獣になります。
こうして会っている日には、少なからず”そういうこと”をするようにはなったのですが
大抵彼は私の様子を楽しみながら…耳に色々囁きながら落ち着いた愛撫をします。
でも、たまに、囁く余裕すらなくして私の口をふさぎ、耳朶をなぞり、
首筋を舐め上げ、肩を吸うのです。
決して乱暴ではないのに強引で、刺激が強いので
私は目の前が真っ白になるほどの官能を引き出されてしまいます。
すみません……ちょっと生々しかったですか。
というか、後で読み返したら赤面しそうです。
++
>>687つづき
今日もわりとそんな感じで、彼と肌を合わせました。
一緒に居られるだけでも、私は充分幸せ。
でも、ちゃんと愛してくれる人と愛し合う事は、やっぱり好きです。
気が付くと、そろそろ8時になる頃でした。
彼が夕飯にパスタを茹でてくれました。
帰りの時間が近づいて、私は、今日の約束を思い出しました。
兄が創作した曲をCDにコピーしてもらう予定だったのです。
それは以前に聞かせてもらった曲の中で、私が特に気に入ったものでした。
彼も忘れかけていたらしく、”思い出せてよかった”と言いながら焼いてくれました。
++
>>688つづき
兄の曲を聞いているうちに、或る事が思い出されました。
>>353でも書きましたが、彼には思い出の女性がいます。
その人は、彼の中学生時代の部活の後輩でした。
卒業後、彼は同期の友達と曲を作ることになりますが
その曲が出来上がった日、その少女は亡くなりました。
彼女が兄を好きだったらしいという話を、彼は後から知ったそうです。
曲を弾き語る日…彼女の命日である11月2日を
今年は私と一緒に過してくれると、兄は前に言ってくれました。
++
>>689つづき
私は彼女の話を聞いたときから、正直その少女が羨ましくなりました。
そして、その羨みを後ろめたく思う気持ちもありました。
大切な思い出の日を、彼に分けてもらえるとわかっても、
複雑な心境は変わりませんでした。
私、本当にその日に彼の傍に居てもいいのだろうか……。
その疑問は、ずっと兄に投じたいと思っていました。
けれど、必要以上にその思い出に踏み込んでしまう気がして
どうしても言えないでいたのです。
++
>>690つづき
かなり長い間ためらいましたが、
私はこのときようやく兄に訊くことが出来ました。
彼の答えは、あっさりしたものでした。
”なんで? 全然構わないよ”
むしろ居て欲しい。
彼はそうも言いました。
”大切な曲でしょう?”
”でも、聞いて欲しい曲でもあるから。
当然だけど、もともとは捧げる為に作ったんじゃなかったし”
”そうだけど…”
++
>>691つづき
何度も踏み込んでごめんね、
──ん?
その子のこと、好きだったの?
──いや……好きか嫌いかって言われれば好きな子だったけど、
恋とか、そういうのではなかったよ。
どうして、曲を捧げようと思ったの…?
──……詩をね。貰っちゃったんだよね。
詩?
──うん。亡くなる前に詠んだものだったんだって。
それ一つきりで、辞世の句になっちゃったみたいなんだけど……
確かね。
彼は、静かにその句をそらんじました。
想いを伝えきれないまま、自分は逝ってしまうであろう…という内容でした。
”この句の『あなた』が俺なのかどうかはわからないけど、ね。”
++
>>692つづき
彼女が込めた思いは、確かに兄にとどまらなかったかも知れません。
けれど、それでも何かが私の深いところに染みてゆきました。
堪えきれなくて、涙をこぼしました。
”どうしたの? なんで、泣くの?”
兄が驚いたらしく、私を抱き寄せました。
もしも、私が少女と親しい人間であったら
きっと彼女の想いが伝わることを、何が何でも成功させたかっただろう。
彼女が幸せになることを、願ってやまなかっただろう。
こんなの、彼女に取っては余計なお世話で、偽善、欺瞞な考えかもしれません。
でも、私は彼女が生き延びる事が出来なかったのを、心底悔しく思いました。
切ない思いではちきれそうでした。
++
>>693つづき
兄さんが、忘れられない理由がわかった。
強く抱きしめてくれている彼に、私はそう言いました。
彼女のことを単純に羨んで、
曲を聞けるのも軽い気持ちで楽しみにして、
それじゃいけないんだと自制して……
そんな浮ついた気持ちじゃとても申し訳なくて
一緒にいる資格は持てないと思っていました。
だから、もっと詳しく知っておきたかった。
強く、彼女のことを忘れないで欲しいと思いました。
”私も、一緒に覚えているから。”
彼は笑って、”うん”と言ってくれました。
++
>>694つづき
帰り道、駅まで送ってくれた兄からメールが届きました。
”即興詩”
風に吹かれて思い出した
遠い昔のこと
小さなことに喜んで
大きなことにおびえていた
いつまでも終わらぬ夜
いつまでも続く世界
今と同じ
でも
今と違う世界のこと
僕はこれからどうなるのだろう
過去を抱いて
未来をさまよう
孤独の旅人になろう
そして
いつの日にか
君が僕の隣にいることを
祈り続けよう
++
>>695つづき
”返詩”
冷たい風も平気
長い道のりも平気
死なない程度の
苦痛ですら
一つの想いがあればこそ
永劫にその肩を欲し
抱きとめ
並べて歩きたいと
願う私を知ってください
++10月7日
朝起きると、喉が痛い。
最近母のこともあって喉がやばめだったのが、本格化した模様でした。
兄にメールを送ると、彼も今朝は具合が悪く、
予備校を休んだという返事が帰ってきました。
どっちがどっちに移したのかわかりませんでしたが、
本当に二人で風邪をひいてしまいました。
++10月9日
風邪は治りました。
母も調子が戻ったので、今週末に父の赴任先に行くことは決まったようです。
私は今日は休講だったので、兄に会いに行くことを決めていました。
……しかし、電車に乗って手帳を見ると、
実は今日ではなくて来週が休講の予定だったのです。
しまった、と思いましたが、もう彼にも行く事を告げてしまっています。
思い切ってサボることにしました。
いつもみたいに、兄が駅まで自転車で迎えに来てくれました。
++
>>698つづき
部屋に着いてしばらくして、私は腹部に違和感を覚えました。
何だかいやな予感がしたので、トイレを借りました。ら。
……うわ。ビンゴ。
”もうそろそろ”だとは思っていましたが、しっかり当たってしまうとは。
私は非常時のために備えていたナプキンを使い、
部屋に戻って、兄に生理が来た事を告げました。
++
>>699つづき
実は私たちは、今日を含めて五日間一緒に居る予定なのです。
母が明日から一週間不在になることと、
土曜日に兄の仕事が休みであることが重なったので立てた計画でした。
明日の夜に兄をうちへ招き、土曜日にデートをし、彼の部屋に二泊。
なにも、こんなに狙い定めたように当たってくれなくて良かったのに。
兄は”仕方がないよね”と笑って私を抱きしめました。
いいんです。
二人で隅々まで肌を重ねることは出来なくても、
私が彼を悦ばせることはできるのですから。
++10月10日
兄は今日は予備校で模試があるようでした。
午後の仕事を終え次第、私の地元に来る予定になっています。
私の妹は本来なら今日は何も予定がなく、家に居るはずだったのですが
うちに彼を呼びたいという事をあらかじめ話したら、
気を遣ってくれて彼氏の所に行ってしまいました。
++
>>701つづき
兄が来るまでにはまだ時間があったので、
夕食の準備も兼ねて買い物に行きました。
明日は、私は仕事で早起き。
兄もうちから直接予備校に行くので、早起き。
朝食のためのパンも買いました。
帰宅して、ミルク入りのコーンスープを作りました。
玉葱と人参とじゃがいも、そしてホールコーンを使います。
お腹がすいてなかったので、夕食はそれだけにしました。
++
>>702つづき
19時を回っても兄からの連絡がなかったので、
もしや配達後にも仕事があるのかとメールで聞いてみました。
あったようです。
20時に終わるので、それからになってしまうという返事。
今日はそれほどゆっくり一緒に過せるわけではないのは判っていましたが、
うちでしか見せられないものがたくさんあったので、少しがっかりしました。
彼のせいではないのですが……。
++
>>703つづき
20時半くらいに、これから向かうと兄からメールが入りました。
いつも私が行く時の時間配分を考えると、こちらに到着するのは一時間後くらいになります。
迎えに行くのはゆっくりで平気だろうと思ったので、家を出るのが遅めになりました。
21時になってまもなく、彼から”駅についた”という連絡が入りました。
ありえない早さです。
私はまだ駅への往路だったので、慌てて待ち合わせ場所に急ぎました。
早かったねというと、”急いだから”という返事。
私が待ちわびていたのを、見透かされてしまったようです。
++
>>704つづき
家に招いたと言ってもやっぱり中身はそう変わらなくて、
いつものように喋ったり抱きしめ合ったりする感じです。
私は趣味で漫画を良く描いているので、それを見てもらったり、
鉱石のコレクションを見せて二人で愛でたりもしました。
兄は疲れていて眠たそうだったので、早めにお風呂に入ってもらいました。
++
>>705つづき
私はその間に寝室に布団をしきましたが、
客用の布団が用意できなかったので、一緒に寝ることにしました。
兄の身体はあったかくて、ちょっと窮屈でしたが幸せでした。
……が。
寝付きのいい彼にどんどん押されてしまい、どうにかしようとしているうちに
すっかり目がさえて眠れなくなってしまいました。
時刻は既に午前4時。
6時には起きなくてはならないので、どうしても眠っておきたかったのですが……
仕方がないので、私は一人布団を出て、今のソファに移動して仮眠しました。
++10月11日
6時。
わめく目覚ましを引っぱたき、意識を引きずり込もうとする睡魔を追いやって、
まず私は洗濯機を回し始めました。
朝刊を抜いて、着替えて、昨夜作っておいたスープを火にかけていると
わずかな洗濯物はすぐに洗いあがりました。
寝室のほうに洗濯竿があるので、ついでに兄を起こしに行きました。
++
>>707つづき
テレビでニュースを見ながら、食卓に向かって兄と朝ごはん。
先の話をすると鬼が笑うと言いますが、誰に笑われても構わないから、
これが未来の日常の風景になることを私は願ってやみません。
一足先に兄が7時に家を出るので、私は近くの私鉄の駅まで見送りました。
++
>>708つづき
仕事が終わった後、兄とA駅で待ち合わせをしました。
5日間デート(?)のメインが実は今日で、私たちはこれから聞き酒会に行くのです。
このイベントは、兄がいつも配達で周る酒屋さんで教えてもらったものです。
兄はお酒に強いし、日本酒が特に大好き。
私は弱いものの、果実酒などは大好きです。
会場に着くと、既に人がたくさん来ていて、小さなコップを手にお酒を楽しんでいました。
++
>>709つづき
”聞き酒”クイズは、日本酒を殆ど飲んだことがない私には難問でした。
三種類のお酒を舐めて、甘い順や飲みやすい順に番号を振る問題はなんとかなったのですが、
清酒や焼酎の種類当ては全くわかりません。
純米酒、吟醸酒、本醸造、普通酒の違いなんて、飲んだことも無いのにわかるはずもありません。
麦焼酎、芋焼酎、泡盛も生まれて初めて口にしました。
それぞれお猪口サイズのコップの底2〜3mmの量なのに、
問題を一巡しただけで既に私はほろ酔い状態でした。
++
>>710つづき
その後はフリースペースに行き、
ずらりと並んだ様々なお酒を興味の引かれるままに試しました。
兄は顔色一つ変えず嬉々として全国の日本酒を見て回っていました。
私のほうも、ゆずのワインや梨のお酒など初めて見るものを試しましたが、
最後には一番好きな梅酒を堪能していました。
このイベントでは、参加者全員がワインを一本ずつもらえるので、
私たちも貰って会場を出ました。
++
>>711つづき
まだ時間は15時過ぎくらいでしたが、私はもう顔が真っ赤になっていました。
昼間からみっともないくらいの回り方です。
少し酔いを覚まそうと、ファーストフード店に入りました。
それから、電気街を見て回りました。
兄は家電製品を見るのが大好きで、炊飯器や洗濯機、
珈琲のドリップポットなどを感嘆しつつ眺めました。
宣伝の炊飯器で炊いたご飯のおにぎりを貰ってしまったり、
エスプレッソマシーンで淹れたコーヒーの試飲ができたりして
なかなか楽しめました。
>>711の
>兄は顔色一つ変えず嬉々として
は、おかしな表現ですね……
少しも酔いの兆しを見せず、のほうが的確でした。
++
>>712つづき
17時になるとすっかりあたりは暗くなったので、兄の部屋に帰りました。
さっそく貰ったワインを開け、例の音楽ゲームでセッションをしながら夜を更かしました。
++11月2日
今日は大学祭がありました。
兄と10時に待ち合わせて学校に向かいました。
彼は風邪のために声が少し低くなっています。
++
>>714つづき
二年前に辞めてしまったサークルを覗きました。
そこは前庭で似顔絵屋台をやっていたのですが、
今日来ると言っていたC子はまだ見当たりません。
私たちは、サークルのもう一つの出し物である、アニメ上映会に行きました。
教室に行くと、知っている後輩達がいたので、”久しぶりだね”などと少し会話をしました。
上映予定時刻は過ぎていたのですが、午前一番で人がまだ入っておらず、
私と兄だけを観客として始められました。
++
>>715つづき
アニメは毎年制作するもので、去年までは粘土で作って一コマずつ撮影する
”クレイアニメ”というものだったのですが、
今年は紙絵をパソコンで編集した作品になっていました。
内容は……脚本が雰囲気だけで作られているかな、と少し感じました。
でも、健闘したと思います。
その後は、隣の珈琲研究会の喫茶店に入りました。
兄に是非、と言って勧めたのは、抹茶とミルクとコーヒーが三層になった”抹否(マッピー)”。
このサークルで定評のあるものです。
私は、ミルクといちごオレとコーヒーが層になった”紅子”を戴きました。
++
>>716つづき
美術・デザイン学科の展示棟もまわりました。
これは私がいつも楽しみにしているのですが、
抽象画、写実画、工芸作品、デザインアートなどが多数展示されます。
詩的なものが好きな兄も、多分気に入ってくれるのではないかと思いました。