面倒玖鎖我離の独り言

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     「危機」
ピーポーピーポーピッ・・・・・
ウィーン・・・・
担架が勢いよく病院内に入ってきた。
ガラガラガラ!!!

「先生!お願いします!
 24歳男性!車にはねられ意識不明です!」
緊迫した雰囲気が救命士の表情からもよく分かる。
「よし!挿管した! すぐに手術室へ運べ!
 緊急手術を行う!」
「わかりました!」
あわただしく手術室へと走っていくのほほを乗せた担架。
一刻を争う状態だ。
「デファンスが異常に強い!脾臓もしくは肝臓破裂 開腹する!」
「先生!心音が弱っています!バイタル不安定!」
「ボスミン投与しろ!」
医師の深刻な雰囲気から危険な状態であることが分かる。
手術室全体に緊張が走る。
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・・・・
心音が弱まっていく。
ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・ピーーーーーーーーーーーーー

「先生!心停止です!」
「心臓マッサージ!」
手術助手が必死に心臓マッサージを開始する。
  ピーーーーーーーーーーーーー
「心音回復しません!」
「カウンターショック行くぞ!200に合わせろ!」
「下がれ!3、2、1!」

 ボスッ!!

電気の衝撃で患者の体が一瞬はねる。
ピッ・・・ピーーーーーーーーーーーーー
「駄目だ!300!下がれ!3、2、1!」
 ボスッ!!
ピッ・・・ピーーーーーーーーーーーーー
「駄目だ・・・・・もう一度!」
「戻って来い!3、2、1!」
 ボスッ!!
ピッ・・・ピーーーーーーーーーーーーー
医師の願いをあざ笑うかのように心電図は正常に戻らない。
ピーーーーーーーーーーーーー
医師がマスクを取った・・・・・。

外はいつのまにか雪が降り積もっていた・・・・・・