まいっちんぐ!! たもん先生(゚Д゚)

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51たもん君 ★
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国内インターネット掲示板で最大規模を誇る「2ちゃんねる」において、
その掲示板の削除作業を担当する運営ボランティア‥‥それが
「削除人」と呼ばれる人達です。そしてその中でも、
俗に「管理側」と称される削除人が「最上級削除人」と言われる‥‥
2chにおけるほとんどの削除、その他の管理権限を有する人々です。

しかし最上級削除人と言っても、そのほとんどは普通の社会人か、
留年を何度も経験してそろそろ卒業がやばくなってる
ええトシした大学生か、自営業か、ブー太郎か‥‥と、
ごく一般的な人々です(ただし皆、削除人の看板を
背負っているだけあって年齢はそこそこ逝ったオトナです)。
そんな彼らが今夜、削除権の中でも最強の部類に入る「魔法」、
アクセス規制を発動させるために集合します‥‥。

集合場所は都内某所の空き地。そこへ某中小企業に
お勤めの最上級削除人「A助さん」が真っ先に現れました。
しかし真っ先に、といっても集合予定時刻のチョイ過ぎ。
つまり、まだ来ていない他のメンバーは全員遅刻というわけです。

A助さんはそれを見て「また全員遅刻かよ‥‥」とぶつくさ言いながら、
その空き地に転がっていた‥‥「のび太」の昼寝姿が似合いそうな
大きな土管に腰掛け、煙草に火を付けました。そして夜空に向かって
フウッと紫煙を吐きながら、他のメンバーの到着を待ちました。

52たもん君 ★:02/03/04 00:58
すると10分後、コンビニの袋を手にしたチーマー風のデブが
この空き地にやってきました。最上級削除人の「B吉」さんです。

B吉さんは「ども」とA助さんに軽く会釈しました。A助さんは正直、
彼のその風貌、雰囲気に対して微かな嫌悪感を抱いていますが‥‥
同じ削除組合の仲間として、そういう気持ちを面に出すことは
いけないと思い「やっ」と作り笑いを浮かべて軽く手を挙げました。

しかしこのB吉さん‥‥カッコはチーマー風味ですがカッコだけで、
根はかなりイイ人なんです。ルックスはこんな感じでもう‥‥
全力で他人に嫌悪感を与えることをモットーとしているような
感じの人ですが、とりあえず深く付き合えばこれほど信頼できる
人は居ないと、身近な関係にいる人々は口を揃えて
そう彼を褒め称えます(職業はプー太郎ですが)。

そして2chにおける彼も、物知らずな教えて君に対して
懇切丁寧にアドバイスしたり、エロ画像クレクレ君に対して
とびっきりのエロサイト(ポッブバナー無し)を紹介したり、
アッタマの悪そうな厨女の恋愛相談に夜明けまで付き合ったりと、
とにかく優しい、暖かみのある固定HNとして非常に
人望があります。そして削除人としても、誰もやりたがらない
面倒な削除を一手に引き受けたり、とにかく叩かれがちな
たもん君をかばったりと‥‥その面倒見の良い「人間味溢れる
削除活動」に対し、もうPCの前でパンツびっちょびちょに
濡らしまくる女も多いとか多くないとか言われております。
53たもん君 ★:02/03/04 00:58
しかしそんなB吉さんですが、来ていきなり‥‥コンビニ袋に
入っていたアツアツの肉まんを食べ始めました。夕食か、
夜食か知りませんけど‥‥とにかくA助さんがB吉さんを見るときは、
必ず彼、なんか喰ってます。

性格はとてもいいB吉さん。削除組合でも随一の良心派として
知られています。そして実際のB吉さんも優しい人です。
しかしこういった‥‥目の前でナンの断りもなく食事を始める
このデリカシーの無さが、風貌も併せてA助さんの、
彼に対する嫌悪感を誘う部分なんです。

しかも独身会社員のA助さんは今夜、会社の同僚の飲みの誘いを蹴って
ここに馳せ参じているので、彼も腹が減ってるんです。
が、そんなA助さんの腹の具合になどマッタク気が回っていないB吉さんは、
「大阪って‥‥肉まんのことを『豚まん』って言うんスよね」
などとどうでもいいことを言いながら、四個目の「ピザまん」を
頬張っている始末。腹が減ってイライラしているA助さんは、
「(そのカレーまんでイイから一つ、オレにくれよ!!)」という心の叫びを
押さえつつも、そんな気持ちを押し殺して、
「大阪ではマクドナルドのことを『マクド』って言うんだって!?」
とかいって、逆に嫌いな彼の話に併せてしまう始末。ここらへんが
A助さんのオトナ的な部分であり、また人の顔色を伺う習性の
ついてしまった「企業人」としての悲しさなのでした‥‥。

         〜 第弐話へ続く 〜