921 :
天帝☆モナ司祭:
「慎一郎・・・」
くそ餓鬼はやっとのことでその名を呼ぶことができた。
「よく見ておけよ。 人間が化け物に変わる瞬間を・・・。
めったにお目にかかれるもんじゃないぞ・・・」
「天帝貴様!!!!!」
くそ餓鬼は涙を浮かべながら天帝につかみ掛かった。
「貴様だけは・・。 貴様だけはゆるさんぞ!!!!」
「手を放せよくそ餓鬼。 まぁ落ち着こうぜ。
あいつはお前に抗議するために、犯罪の計画をたてた。
今はあのときのように少年法はない・・・。
あいつの顔は全国にさらされ、最悪の殺人鬼としてよの基地外予備軍達のカリスマになるだろう・・・・。
おっとまだ、殺人はしていなかったな・・・」
「貴様・・・。 貴様なんおために・・・」
天帝はそれには答えずに言った。
「なぁ、あいつは自分で選んだんだぜ・・・。 バスジャックは相当罪が重い。
これに殺人が加われば死刑は確定だろう・・・。
くくく・・・。 死刑か・・・・。
今世界中で死刑を実行している国がいくつあるかな?
おそらく両手の指で足りるだろう・・・。」
莉子はもう、言葉に出来ないといった顔で
「どうして、天帝・・・。 あなたは犯罪者を憎んでいたじゃない・・・。
それなのにどうして・・・」
「酒鬼薔薇はね・・・」
天帝はぽつりと話しはじめた。
「奴はやっぱり普通の人間とは違ったよ。
悪い意味でカリスマ性があった。
あいつには基地外にあこがれる遺伝子を持った奴は狂わせる何かがね・・・」