中津川中2殺害 少年を院送致、3年以上収容へ 岐阜家裁
岐阜県中津川市のパチンコ空き店舗で今年4月、同市立第二中学2年の清水直さん(当時13歳)が殺害
された事件で、殺人の非行事実で送致された少年の第1回審判が28日、岐阜家裁で開かれた。下澤悦夫裁
判長は「人格的な安定性や成熟が一定水準に達していない」などとして、少年を中等少年院へ送致する保護
処分を決定した。また「3年以上の相当長期間」の収容を勧告した。付添人の弁護士によると、少年は「殺
すつもりはなかった」と殺意を否認したというが、下澤裁判長は未必の故意による殺意を認定した。
決定で下澤裁判長は「結果の重大性、短絡的な動機、行為の残虐性から、検察官に送致することも十分考
えうる」とした。しかし、少年について「外見上の強がりと内面の弱さ、幼さのギャップが大きい。単に刑罰
のみを科した場合は、更生に必要な思考や感情統制能力を身につけることができなくなる」と指摘。さらに
「被害者や遺族の感情について真摯(しんし)に考える姿勢を見せ始めている」とし保護処分が相当と判断
した。
決定によると、少年は4月19日午後6時ごろ、同店舗で清水さんから交際上の問題を告げられた。清水
さんが問題を重く受け止めていないように見えたことに腹を立て、「どうなっても知ったことではない」と
思いながら、のぼりで清水さんの首を手加減せずに絞めるなどして殺害した。
岐阜地検は家裁送致に際して刑事処分相当の意見をつけていた。決定を受けて同地検の中村孝・次席検事
は「誠に残念である」とコメントした。(毎日新聞)
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