††  心の闇スレッド partV  ††

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447 ◆LUNAwcg832
「表通りはダメ。ホストクラブの奴らに見つかったらやばいから。」
眠そうな目で語る彼。
左腕には、根性焼きの跡が、三つ。
そっと触れてみる。
「…痛いよ?」
「いや、別に痛くないよ。」

とことん遊び回った挙げ句、彼を冷酷に振った、元カノ。
ディルファンのロリータで、Toshiyaを食ったこともあるらしい。
彼の左手薬指の指輪、皮のブレスレット。
…全部、元カノからのプレゼント。
「本当に好きな子ができるまで、外さないからね。」

…自殺願望者、らしい。

「酔いを冷まそう」と、二人でクラブを出た時も、
「二人で帰ろう」と言い出した時も、
私への、多少の興味が伺えたけれど、
…私のことなんて、明日になれば、忘れている。
私も、忘れる。だって、何の感情も、ないから。
「また会おう」「呼ばれればいつでも行く」なんて言って別れたけれど、
もう、二度と、会うことはないでしょう――。


あの日で切れるはずの縁だった。

また、私の耳には、彼の言葉が反響している。

「誰か傷つけたくなったら、俺、傷つけていいよ。」