1 :
名無しと見せかけて…:
男「…」ボー…
教師「でー…ここが三角比で重要な点で…」
男「(はぁ…)」
教師「よし、じゃあ男!この問題解け」
男「(あーあ…)」
教師「おい!聞いてんのか!」
男「(ある日突然…)」
「教室に突如強盗が現れ、おびえる生徒たち。
しかし隙を狙って強盗の後頭部を傘で撃退。
だが相手は複数集団。男は襲いかかってくる強盗達に苦戦。
そこで、強盗の親玉に目を付けられ、
『ほう…あの小僧中々やるな』」と言われ、
体育館で親玉と一騎打ち。竹刀を使い、
見事親玉を倒し学校の英雄に…」
男「なんてこと起きねーかn…」ビシッ!
男「おごふ!」
2 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:15:04.91 ID:rLAEp9fK0 BE:3123522566-2BP(0)
教師「なーにが起きねーかなだ!お前が起きろ!」
男「す、すんません…」
クスクス ヒソヒソ
教師「全く…お前は頭いいんだから授業の集中や1つや2つしろ!」
男「はーい…」
俺は男。
極普通の高校1年生。
唯一取り柄があると言えば…頭がいいことぐらいか。
3 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:19:15.78 ID:rLAEp9fK0 BE:1041174926-2BP(0)
だが…俺は違うことがある。
そう…
『異常なほどの妄想力』を持っていること…
俺は昔から、想像をするのが好きだった。
何もない、ただ一人の世界。孤独な空間。
誰にも邪魔されない、自由な世界。
だが…それは中学あたりからおかしくなっていった。
そのころからパソコンを使い始め、頭のいい俺は色んな知識を手にした。
余計な物さえ入れなければよかったものを…
アニメや漫画も好きだったので(特に能力系)、どんどんのめりこんでいった。
そして、堕ちた。
自分が英雄になったりと、都合のいい妄想ばかりするようになった(特に能力系)。
おれが俗にいう…「厨二病」なのだろう。
自覚はしていても、やはりやめられない。
だって俺は、自分の世界が好きなのだから。
と、前置きが長くなってしまったが、要するに
俺が毎日欠かさず自分に都合のいい妄想をしている男子高校生…という事は理解していただけただろう。
男「ふぅー…授業終わったー…」
女「おつかれ!」
男「おー…」
6 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:30:51.52 ID:rLAEp9fK0 BE:3123522566-2BP(0)
だがおかしいとは思わないだろうか?
そこまで重度なのに…なぜ「闇堕ち」しないのか。
それはこの人の存在である。
女「どしたの?最近元気ないけど…あ、昔からか。」
男「失礼な事言うな、俺は毎日バイタリティ溢れてるわ。」
この人のお蔭で、歯止めが効いている。
この人の前では無様な姿は見せられない。
この人の前では失態を犯したくない。
という感情がある…
端的に言うが、この人に「恋」をしているのである。うん。
7 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:35:37.14 ID:rLAEp9fK0 BE:1388231982-2BP(0)
まあ当然自分は妄想家なのでこの人とあんなことこんなことしてる想像はしてしまうが…
けど、それが人間の本能だろ?
女「はぁ…最近寒くて困っちゃうよね。」カミムスビ
男「全くだ。」
女「やっぱり勉強する時って寒いと集中できない?」
男「そうだな。体温が低下すると思考能力は低下、睡魔も襲ってくる。だから部屋は温かくしているな。」
女「ふーん…まあ私はこの胸のお蔭で体温維持が」
男「トイレ。」
女「ちょ…」
8 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:49:00.98 ID:rLAEp9fK0 BE:2082349038-2BP(0)
女「もー!なんなのー!私の体を見てなんとも思わない男は!」
女友「ちょ…ちょっと…大声でそんなこと…」
女「あいつ性欲ないんじゃない!?」
女友「だから…やめて…」
ヒソヒソ オンナサンソンナマサカ
女友「あうう…」
――――――――――――――
男「ふぅー…」ジャー・・・
男「女の前で性欲ありません男演じるのも疲れるな…」
男「あそこで食いついたら完全終了だしな…」
男「…」キュッキュッ
男「うーん…もうちょっと顔がよければなー…」カガミピトッ
キィイン…
9 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:55:11.26 ID:rLAEp9fK0 BE:520587432-2BP(0)
男「―!?」
何だ…!?今の激痛―!?
男「っ…」
男「…」
男「あれ?」
男「俺…こんな目よかったか…?」
男「すごい視界が広いんだが…」
<ガチャ
男友「おう、何してんだ?」
男「ああいや…なんでもない。」
男「教室戻るわ」
男友「…?ああ。」
―――――――――――――――――――――
男「何だったんだろさっきの…」
男「激痛もなくなってるし…」
男「(もしかして謎の能力に目覚めて…!)」
男「死ね俺…」ボソッ
モブ「ええ!?俺!?」
10 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 02:58:26.17 ID:rLAEp9fK0 BE:1735290454-2BP(0)
-授業中-
男「(なんだ…ゼミでやったとこじゃん…暇だし)」
男「(妄想タイムだな)」
「妄想ry」
3分後
バン!
一同「!?」
「動くな!」
ザワッ・・・
男「なんだ…?」
「うるせえ!しゃべんな!」
キャアアアアア シズカニー!
男「…!?」
11 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 03:06:24.00 ID:rLAEp9fK0 BE:4858812487-2BP(0)
『えー速報です。〇〇市の△△高等学校にて籠城事件が発生しました―』
ザワザワ・・・ コワイヨー ドウナッテルノ?
ナンナンダ・・・
カエリタイ・・・
男「(どういうことだ?俺の妄想が…現実化した!?)」
男「ばかな…まさか本当に強盗が来るなんて…」
男「(いや…流石に偶然だ…そんなまさかありえるわけないって…)」
男友「ちょっと…どうすんだ?」
男「いや知らねえよ…とりあえずは状況確認だな。」
ガラッ!
一同「うわあああああ!」
強盗「騒ぐんじゃねえ!おとなしくしてろ!」
一同「」
強盗「いや一気におとなしくなるなよ…」
一同「(どうしろってんだ!)」
12 :
名無しと見せかけて…:2012/11/24(土) 03:11:37.15 ID:rLAEp9fK0 BE:520587623-2BP(0)
強盗「えー我々がこの学校を占拠した理由は一つ!」
強盗「ここの理事長が原因だ!」
強盗「ここの理事長は何やら税金の横領やらをしているらしいじゃねえか!」
強盗「それが原因で、俺らの給料が減った!」
教師「…ちょっと待ってください。それがあなたたちとどういう関係が」
強盗「…ぬん!」フクメントリッ
教師「ああ!」
生徒一同「あ!」
男「(副校長か…)」
強盗「ふふ…それだけじゃない…給料減少のせいで退職する羽目になった元教師もいるぞ!」
教師「そんな…!」
男「(すげー…臭い展開になってんすけど…)」
>>1 Drc2でも読んでろ
次回打ちき…いや最終回だけど
教師「…要求は」
強盗「理事長によって巻き上げられた金だ。そうだな…俺ら一人当たりに500万だ。」
教師「な…!」
男「(何言ってんだこいつ…)」
強盗「ふふ…ついでに逃走用の車と…そうだな…」
女「…」ビクビク
強盗「そこの女子生徒、来い。」
女「え!?」
強盗「はやく!」
女「は…はい」
オンナチャーン ダメー!
強盗「だまれ!」
一同「…」
強盗「ふふ…可愛いなお前…たっぷり可愛がってやる…」
女「(いやあ…)」
男「(あれ?)」
15 :
作者の都合により名無しです:2012/11/24(土) 03:21:21.52 ID:FolN8GNC0
みてる
男「(この流れ…もしや…)」
男「(さっきしていた妄想と同じ!?)」
男「(確か…俺がしていたのは…)」
「授業中に強盗が襲撃して籠城。
強盗達は横暴な要求をした上に、女が人質に。」
男「(…こんな感じだったな…)」
男「…もしや…」
強盗「それと教師全員、視聴覚室に集まれ。早くしろ。」
ザワザワ・・・
男「…」
男「(すぐ近くには俺の傘。強盗は入り口近く…)」
男「(よし…あっちを向いている隙に…)」
男友「(おい…!なにしてんだ…!)」
男「(そして…きつく…静かに畳んで…!)」
「―…!!!!」
傘が、強盗の後頭部を打ちつける。
強盗は気絶し、同時に女も解放される。
女「男…!?」
男「早く!教室へ!」
女「何するつもりなの…!?まさか…」
男「ああ、闘うよ。」
女「な、何言ってるの!?馬鹿なことはやめ」
男「女!!」
女「!?」
男「信じろ。」
女「…」
カララ・・・ピシャ
男「(い、いまのめっちゃきもちいいいいいいいい!)」
男「(こういうの言ってみたかったんだよ一回!)」
男「(しかもその相手が女か…悪くない。)」
規制されるんでテす
なに?
20 :
作者の都合により名無しです:2012/11/25(日) 21:58:04.78 ID:mXSMMiYE0 BE:780881033-2BP(0)
てす
21 :
名無しと見せかけて…:2012/11/25(日) 22:02:44.08 ID:mXSMMiYE0 BE:1735290454-2BP(0)
ID変わってやがる…
てかようやく荒らし消えたのか?
強盗3「何してんだてめえ。」
強盗4「調子乗ってんじゃねえぞ!」
男「おーおー全員お出ましで…えーっと…全部で6人か…大丈夫か?」
強盗6「とりあえず気絶させろ。」
強盗「オッケー」
凶器が男へ振り下ろされる。
だがそれを男は難なく回避し、得物の一撃をかます。
強盗「がっ!」
強盗一同「!!!」
-教室内-
ザワザワ・・・
ナンダ?
女「え?何?どうなってるの…?」
男友「おいまさかあいつ、1人で…」
―――――――――――――――――――
男「あああああああああああ!」
男と強盗集団は、闘っていた。
しかし、数では圧倒的に強盗の方が有利。
男の方はやや劣勢だ。
男「(くそっ…剣道は昔かじっていたが…)」
強盗2「おらおら!どうしたあ!」
男「さすがに力では不利か…!」
男「(ならば!)」
「戦闘中に奇跡の一撃。強盗全員を薙はらう」
男「(これで行けるはず!)」
だが現実は違った。
男「ぐっ!」
力が上がるわけでもなく、むしろ追い込まれていった。
男「(どういうことだ…!?)」
強盗3「一気にやれー!」
強盗4「捕えろ!」
男「くっ…!」
『待て!』
男「!?」
強盗ボス「お前、なかなかやるな…」
出てきたのは、ステキ風のワイルドな強盗のボスだった。
体格も強盗の中でも一回り大きい。
強盗ボス「俺はお前のような強い男が好きでねえ…」
強盗ボス「どうだい、体育館でフェアに勝負しねえか?」
男「…(すげえホモ臭がするんですけど…)」
見てるから早くー!!
>>24 がんばってみるけど今日中は無理だな。
−体育館−
ドン!
強盗ボス「ふふふ…」
男「…;」
『もしお前が勝てば大人しく投降しよう―。だが俺が勝てば―』
男「(絶対やだ!あいつのオナホになるなんて!)」
強盗ボス「ふふふ…剣道はやったことあるのか…?」
男「昔はやってたな…」
お互いに蹲踞し―
審判(強盗)「始め!」
―――――!
ドカッ!
衝突音が響く。
男「(重い…!体格が一撃の要因だろうが―)」
男「幾らなんでも重すぎる…!」
強盗ボス「はあああ!」
バシ!バシ!バシ!バシ!バシ!
男「(相手は連続的に打ってくる―)」
バシ!バシ!バシ!
男「はあ!」
男の胴が入る
強盗ボス「ぬう…!」
男「(なんだ…あっけないな…)」
強盗ボス「くっそ…!こんな…こんな…」
男「?」
強盗ボス「いい男を逃してたまるか―!」
男「うわ!」
強盗ボス「待てー!」
男「やっぱこうなるのかあああああああ!」
強盗ボスは男を追い回す。
男の貞操を奪うために。
男「いいやああああ!」
仲間の強盗もさすがについて行けないようだ。
強盗「(゜Д゜)」
男「(その後警察が突入し、事態は収まった。)」
男「(特に重傷を負った者はおらず、
生徒や教師一人一人に事情聴取が行われた。)」
男「(街では一大ニュースとなり、俺はヒーローとなった。)」
男「(…いや、そんなことはどうでもいい。)」
男「俺は…もしかして…」
――――――――――――――
男「何?こんなとこに呼び出して…」
女「じ…実は…」
男「うん。」
女「あの事件で…すごく男君がかっこよく見えて…
だから…その…好きです!付き合ってください!」
男「(!)」
男「(やっぱりだ!)」
男「(俺は…)」
男「(妄想を現実化する力を手に入れた!)」
「強盗の事件で女は男に惚れ、告白。」
その後も、様々な妄想をし続けた。
金、名声、絆…
男「(これで俺の人生はリア充ライフだ!)」
だが、ある日のことだった。
-教室(授業中)-
教師「えー…この間の事件が1か月経ちますが―」
男「(妄想中…)」
ガシャアン!
一同「!?」
モブ「なんだあれ!?」
男友「な…怪物!?」
男「(な…なんだ…?)」
教師「おい!男!何やってる!」
男「え」
ゴオ!
男「うお!」カッ!
怪物()「びゃあああああああああああ!」
男「っぶな…」
ザワザワ・・・
男「今日のは何かがおかしかった…」
男「確かに怪物云々の妄想はしていたが…」
男「具現化させてくれというのを庶幾した覚えはないぞ…」
「教室に怪物が乱入。男は怪物に襲われかけるが、
力に目覚めた男が怪物と対峙。見事怪物は倒される。」
男「(―何かがおかしい)」
女「男君!」
男「!」
女「さっき大丈夫だった?」
男「あ…ああ。」
女「なんか最近色々おかしいから…気を付けてね?じゃあ私部活あるから!」
男「…うん」
男「流石にこの能力を解剖しておく必要があるな…」
――――――――――――――――――――――――――
男「ふう…ちょっと疲れたがこんな感じか…」
・基本的にどんなことでも現実化可能
・過去・未来に影響する時間干渉内容は不可。
・物質は生み出せない。
・妄想が現実化してる間に別の妄想をしてもその間は事が発生しない。
・連続的に妄想を現実化させるには例えば1つ目の妄想が終わった後、
1分ほどのインターバルが必要
・どうしても現実化の最中に「力に目覚める」等をさせたい場合、
そのシチュエーションもあらかじめ内容に入れておく必要がある。
男「こんなとこか…」
男「まだあるかもしれないが今日はここでいいだろ…」
男「(だがこの能力…恐ろしいことがある。)」
男「(『使うたびにその能力自体の力も上がっていく。』)」
男「(一見響きがいい言葉にも聞こえるが…)」
男「(ちょっと違う。)」
男「(そう…この『力が上がる』というのは)」
男「(少しの妄想でもそれが現実化していくという事だ)」
男「(つまり別に現実化しなくてもいい妄想が現実化してしまうという事だ)」
男「(…妄想はもうやめた方がいいのだろうか)」
男「いや…やめない」
男「現実から逃げちゃいけない。」
男「もしやばそうだったら『妄想を現実化する能力が消える』」
男「とか念じればいい。」
男「なによりなんだかんだでこの能力のお蔭でリア充ライフを送れているのだしな…」
男「やるしかないだろう」
だがそれが災いと化していった。
普段から妄想ばかりしている男は、やめようと思えば思うほど妄想力が上がっていく
そう…彼は「依存症」に陥っていたのだ。
男「はぁ…はぁ…」
男「うっ…うっ…次から次へと…」
男「もうやめろ!やめてくれ!」
男「うっ…う…」
―――――――――――――――――――――――――――――――
ゴォォォォォォ…
男「どうして…」
男「どうしてこんなことに…」
『日本は戦争に勝利しましたが、国は大損害を―』
男「なんで…」
男「…」
男「ああそうだ」
男「これは妄想だ」
男「俺は妄想が大好きだからな」
男「しょうがないね」
男「…」
プツン
「どうです?起きれますか?」
「…はい」
「気分はどうですか?」
「…なんだか変な気分です」
「そうですか」
「まあ、しばらく入院すれば正常になるでしょう」
「いやあまさか妄想がここまで精神的苦痛を与えるとは…」
「驚きでした。」
「自分の妄想はすべて吐き出せましたか?」
「…はい。」
「ならよかった。」
「さあ。病室へ向かいましょう。」
ガシャン・・・
男「妄想を現実化する…能力?」
完
ようやく終わったお…きつかった…
規制受けるとめっちゃやばいwwww
駄作になってしまったがまあ見てくれてる人もいたしいいか。
次は斉木ssでもやるかな…
>>1乙
予想より短かかったけど面白かったよ!
こんな能力欲しいけど依存してしまいそうやけん怖いわw
>>37 ありがとう!
自身も割と短くまとめられるとは思わんかったwww
まあ最後は結局ほとんど妄想オチでしたってこと