今月の「ハガレン」は巻頭カラーで70P。牛さんおかしい。いや、すごい。
タイトルは107話「最後の戦い」
先月号からの続き。
地下のアームストロング隊は少佐が足場(オリンポス神殿の柱+豆の木みたいなもの)を
作り、それを伸ばして地上へと近づいていく。
その途中、アームストロング少佐一行を見かけたグリードは
「おい待て、俺も乗せてけ。状況分かってるやつが必要だろ」と
事情を説明し闘えない奴はおいていくように叫ぶ。
そこに本部からアームストロング隊に通信が入った。
「お父様」の一撃で地上の中央司令部が半分吹きとんだという。
普通の人間はここで降りるように再度説得するグリード。
アームストロング少将は部下からの説得を受けて留まることを決意した。
そのかわり弟の少佐に通信機を渡し「必ず勝て」と言う。
焔の錬金術師ことマスタング大佐も地上に行くことを宣言した。
「奴の賢者の石を使い切らさなければならんのだろう?
私の力とそれを使うために中尉が必要だ」
リンも同じく地上に行くことを宣言する。自分の仕事は若を守り、
賢者の石を持って国に帰ることなのだと。
彼らが地上へと登って行く様子を見送るアームストロング少将らとスカー。
ふと少将が周囲を見回すとそこにはブラッドレイの死体があった。
スカーはここに来た時ブラッドレイは既に満身創痍であったこと、
誰かは知らないが致命傷を与えておいてくれなければ自分も危なかったと
アームストロング少将に伝える。
「…どうだブラッドレイ。私の部下は強かったろう…?」
ブラッドレイの死体に背を向け、ぽつりと語るアームストロング少将。スカーもまた倒れる。
場面は変わって破壊された中央司令部。血まみれのメイが意識を取り戻すと
傍らにはシャオメイがいた。
そしてメイの目の前には両手を広げ、全身でメイをかばったアルの姿が。
「アルフォンス様!!」
メイの目前で壊れ、崩れ落ちる鎧。
エドもまた満身創痍ではあったが生きていた。
傍らには同じく血まみれで横たわるイズミ。
「師匠!!」駆け寄るエドにイズミはホーエンハイムが守ってくれたことを告げる。
「ホーエンハイム!!」
目の前には血まみれのホーエンハイム両手を広げていた。
そこに近寄る「お父様」は無慈悲にホーエンハイムの頭を掴み、投げ捨てる。
『まず、ふたつ』
エドとイズミから魂を奪い取ろうとする「お父様」。二人が苦しみ始めたその瞬間
「撃てぇ!!!」
ブリッグス兵が一斉砲撃。
エドとイズミは救出されるが「お父様」には通用しない。
しかし…。
「攻撃やめ!! 伏せろ!! 焔の錬金術師が来るぞ!!」
「お父様」めがけて繰り出される大火力。
「攻撃やめ!! 伏せろ!! 焔の錬金術師が来るぞ!!」
「お父様」めがけて繰り出される大火力。
目の見えないマスタング大佐の目の代わりに距離と角度を指示する中尉。
「目が見えんから火加減がわからん!!」
「加減する必要はありません! 距離50…いえ53!!」
手合わせ練成で大火力と防御を使いこなすマスタング大佐。
ブリッグズ兵も砲撃を続ける。
「反撃のすきを与えるな!! 奴に賢者の石を使わせ続けろ!!」
アームストロング少佐の練成が、ランファンが、皆が攻撃し続ける。
その様子を見てグリードは「あの力があれば世界は全部俺のものにできるぜ!!」と猛る。
しかしグリードの中から響く声があった。
「世界の王になるというのはこういうことだったのカ」
自分の中の空っぽがこれで埋まるかもしれない、生まれてからずっと続いていた
乾きがおさまるかもしれないと自分の中のリンに返すグリード。
「おまえの欲しいものはそうじゃない」リンの言葉が響く。
「黙ってろ」グリードは戦場へと駆け出す。
「お父様」への攻撃は続く。しかし周囲の防壁のせいで傷すら付けられない。
『無駄だ。人間ごときでは私に指一本触れることはできん』勝ち誇る「お父様」
「人間がダメならホムンクルスはどうだ!!」
グリードがパンチを繰り出す。その腕を顔にめり込ませた「お父様」はそのまま
グリードの中の賢者の石を取り込もうとするのだが…。
「なんつってな!賢者の石を欲しがってるなら俺と接触するために防御をいったん
解くだろうと思ってよ!!」
「お父様」の背後から連携してエドの右腕が迫る。
「保ってくれよ!! 俺の腕!!」
しかしエドの願いもむなしく、鋼の右腕は分解されてばらばらになった。
それでもなお蹴りを入れるエド。
「あきらめるな!!」
エドの攻撃を『素手で』防御した「お父様」の姿にホーエンハイムが叫ぶ。
「奴の限界だ!! あいつはもう神とやらを押さえこんでいられない」
暴走する「お父様」の力は周囲すべてをなぎ払う。
『石…賢者の石…』
ふらふらとエドに近づく「お父様」
しかし右腕を失ったエドは練成することができない。
その様子を見たアルフォンスはメイに語りかける。
「兄さんは右腕を犠牲にしてボクの魂をあそこからひっぱりだした。
『等価交換』だというなら逆も可能なはずだ」
そんなことをしたらアルフォンス様が!と止めるメイになおも語りかけるアル。
「時間がない。お願いだ。こんなこと頼めるの 君しかいない」
涙を流しながら歯を食いしばるメイ。
「エドワード!!」
ホーエンハイムの絶叫が響く。
その瞬間。
エドの右肩付近に刺さるメイの練成陣用の手裏剣。
そして。ゆっくりとアルの両腕が持ち上がる。
「おい やめろ…アル…おい……」
「勝てよ 兄さん」
アルの両手が合わされる。
目の前には真理の扉と「アルフォンス・エルリック」の「肉体」
肉体は問いかける。
『もう いいのかい?』
「うん あとは 兄さんを信じる」
肉体の手がの鎧へと伸ばされ、しっかりと握りあう2つの手。鎧は分解され 跡形もなくなった。
真理と相対するアル。真理はアルに中身入ったんだなと語りかける。
「あいつはおまえを取り戻しに来るか」
「来る。絶対に」
「なにを犠牲にするか楽しみだ」
にやりと笑う真理。その右腕は分解されて消えていく。
そして。エドの右腕は取り戻された。
「バッカ野郎!!」
絶叫と共に生身の両手で練成するエド。その力は「お父様」を圧倒する。
「行けー!! 小僧」
「エドワード君!!」
「エドワード・エルリック!!」
その場の者たちすべてがエドへと声を送る。
その様子を茫然と見つめるグリードに内なるリンが語りかけた。
「もうわかってるんだろうグリード。お前が欲してやまないのは
あれ(お父様)なんかじゃなイ」
グリードはようやく気付く。
「そうだ。俺が欲しかったのはこいつらみたいな仲間だったんだ」
「行ケ…」ランファンが。
「鋼の!!」マスタング大佐が。
エドのパンチが「お父様」にめり込む。
「立てよド三流 オレたちとおまえとの格の違いってやつを見せてやる!!!」
以下次号。来月号は「ハガレン」最終回。表紙&巻頭カラー。
ガンガン7月号の付録は牛さん描きおろし入りメモリアルクロック。
そして8月号ではハガレン&ソウルイーターラバーキーホルダーセットが付録につきます。