【2次】漫画SS総合スレへようこそpart58【創作】
388 :
作者の都合により名無しです:2008/10/01(水) 17:23:05 ID:jK+Z/bS50
ふらーりさんもそろそろ書いてよ
389 :
しけい荘戦記:2008/10/01(水) 20:57:36 ID:zGRPshFQ0
第十八話「集結!」
すでにシコルスキーたちは包囲されていた。
交番を出ると、ざっと数えても五十人は下らない警官が緊張の面持ちで拳銃や警棒を構
えていた。
「ご苦労様、といったところかな」
包囲網の中心で笑う、サングラスをかけた中年の西洋人。
予想だにしなかった状況に、シコルスキーとルミナの顔が強張る。
「私は新宿署の署長、マイケル・ホールズだ。君たちの活躍は“交番”に備えられた監視
カメラでじっくり拝見させてもらったよ」
シコルスキーの地肌で脂汗と冷や汗が混ざる。なぜ日本の警察署なのに署長が外国人な
のか、などという指摘をする余裕はなかった。
「俺たちの勝利を祝福してくれる……ってムードではないな」
「いやいやとんでもない。君の勝利を祝して、すばらしいシナリオをプレゼントしようと
思っていたんだよ」
「シナリオ?」
「例えば……君はそこにいる少年とまだ中にいる少年たち、計四名を誘拐しようとした誘
拐犯だとしよう。しかし怪しんだ警官たちによって、君は交番に連れて行かれる。尋問の
最中、追い詰められた君はあろうことか逆上し、警官相手に大暴れ。一人を恐喝し、三人
に重傷を負わせる。手がつけられない凶悪犯となった君を、我々はようやく包囲すること
に成功した。……こんなシナリオはいかがかね?」
今にも折れそうな膝をこらえつつ、シコルスキーはいった。
「なるほど、マウスがやってた“再教育”は上にも容認されていたってことか」
「彼らは国にとって必要悪だった。優しいおまわりさん、頼もしいおまわりさん、だけで
は国民は守り切れない。残念だが、君は踏み込みすぎたのだよ」
390 :
しけい荘戦記:2008/10/01(水) 21:00:05 ID:zGRPshFQ0
悪徳警官マウスの噂が噂に過ぎなかった理由。種明かしをすれば真相は至って単純だっ
た。マウスよりも立場が上の人間が、全てをもみ消していただけの話だったのだ。
そして今やシコルスキーは、国家権力への反逆者とされてしまった。
「悪いが、俺も黙ってハントされるつもりはない」
「仕方あるまい。我々は凶悪犯を説得しようと試みたが、やむを得ず射殺、という締めく
くりにするとしよう」
一対五十。満身創痍と拳銃装備。絶望的な戦争が開始されようとしていた。
右肩に一撃、脇腹に一撃、左肘に一撃。国家を脅かす反逆者に対し、発砲は容赦なく実
行された。歯を食いしばり、なおも耐えるシコルスキー。
兵力、射程、スタミナ、コンディション──シコルスキーが有利な要素がまるでない。
煙草に火をつけ、署長はしみじみと語る。
「こうして君のような無法者を圧倒的戦力を以って無力化する瞬間──私は快感を抱かず
にはいられない。つくづくこの職業に就いて良かったと実感するよ」煙草をくわえ、煙を
吐き出す。「これだからやめられんッ!」
「せめてアンタをこの手で切り裂いてから、くたばってやる……ッ!」
最後の力を振り絞り、猛然と駆け出すシコルスキー。一瞬どよめきが警官たちの間で起
こる。
ところが壊れている膝に集中砲火を受け、あえなくダウンを喫してしまう。
「ちくしょ、う……」
「まだ力が残っていたとはな。あのマウスを倒してのけただけのことはある」
助けを呼ぼうと、大声を上げるルミナ。
「──誰か、誰か助けてぇっ!」
「いくら叫ぼうが無駄だよ。凶悪犯が潜んでいるということで、周辺住民の避難は完了し
ている。仮に助けが来たとしても、どうしようもないがね」
すると、署長の肩に後ろから巨大な手が置かれた。
「いやいや、それはどうかな」
あわてて振り返る署長。次の瞬間、彼の眼は飛び出さんばかりに見開かれた。
「なぜあなたがここに……ッ!」
391 :
しけい荘戦記:2008/10/01(水) 21:01:03 ID:zGRPshFQ0
「どうしようもないかどうか、試してみるかね」
「ミスターアンチェインッ!」
立っていたのはオリバ、柳、ドリアン、ドイル、スペック、ゲバル。役者は揃った。
勝利目前にして訪れた強大な敵援軍を目の当たりにし、署長は次に紡ぐべき言葉を失っ
てしまう。
「ミスターオリバ……。ど、どうしてここへ……?」
「今君らにいじめられている彼なんだが、実は私の経営するアパートの住民でね。気にな
って様子を伺いに来たのさ」
署長の狼狽がますますひどくなる。
「──えっ!? いえ、あ、実はあの男、子供を誘拐した挙句、私の部下に暴行を働きま
して……」
「ほう……。私には子供を助けにきたロシア人が、理不尽に処刑されているようにしか見
えんがね」
地上最自由の称号が真実を知らぬはずがなかった。さらにうろたえ、泡を吐かんばかり
に弁解を試みる署長だが、どんどん舌がもつれていく。
「とにかくだ、マイケル。君及び君の部下が無事に済むかどうか、決めるのは君だ」
オリバの後ろに控える五人もまた、国家を脅かすレベルの戦力を備えている。
「新しい暗器をちょうど試したいところでしてな」不敵に笑う柳。
「やれやれ、つまらぬ勝利をもたらせてくれそうだな」ドリアンはライターを取り出す。
「しけい荘を敵に回すとどうなるか、たっぷり学習させてやる」ドイルも構える。
「サッサトシコルスキー連レ帰ッテ、焼キ肉ノ続キヲシヨウヤ」缶ビールを飲むスペック。
「風は吹いていないが、今日はいいパンチが打てそうだ」拳を固めるゲバル。
こんな連中を相手にしてしまっては、警視庁全戦力を投入しても──否、自衛隊を出動
させたとしても鎮圧できまい。
署長の決断は光よりも速かった。
「て、ててて、撤収ゥ〜ッ!」
まさかのしけい荘住民集合によって、戦いは終わりを告げた。
ルミナといじめっ子たちは自宅に送り届けられ、シコルスキーはすぐに入院することに
なった。
その後しばらく病院では、見舞いのたびにシコルスキーの悲鳴が耐えなかったという。
完全決着。
次回より
>>352氏の読み通り、日常編に戻ります。
シコルスキーの活躍もとりあえず終了。
いずれこちらにもピクルも登場させる予定です。
倫敦は霧の街。
この世ならざる<怪異>が跋扈する魔界都市。
蒸気機関から絶え間なく吐き出される排煙の霧に紛れて、
複雑怪奇な事件が、今日もまた。
追われている。
追われている。
何に? わからない。
自分を追う者が何かわからないまま逃げていく。
どこまでも。
どこまでも。
入り組んだ街路を駆け、霧の中を分け入るように進んでいく。
だが、どれだけ走っても、気配と声はどこまでも追ってくる。
そう、声――
「あははは! あははは!」
幼子の嬌声。理性の欠けたような狂った嬌声。
建物に反響し、鼓膜を刺激する。
姿は見えず、ただ声と気配だけが忍び寄ってくる。
焦燥が胸にこみ上げてくる。
あの声に追いつかれてしまえば、命は無い。それがわかる。
「あははは! あははは!」
声は次々に反響し、複数の人間が自分を追いかけているのではないか、と錯覚してしまう。
人間――しかも年端もいかない幼子の声であるのに。
もしかしたら声の主は――人間の形をした別の何かではないか?
そんな妄想をしてしまうほど、声は、不気味で、恐ろしかった。
そもそも今日は、何か悪いことが起きるという予感があった。
そういった厄介ごとに自分は勘が強かった。
貧民層の自分は、一日仕事を休むだけで生活がおぼつかなくなる。
だから今日も街角で春をひさいでいた。
たしかに娼婦という職業は誉められたものじゃない。
だけど。
どうして。
――わたしが、何をしたっていうの。
別に、誰かを騙したり、陥れたりするなんて真似、これまでしたことなんてない。
"血を啜る"のを我慢して、懸命に人間社会に溶け込もうとしていたのに……。
わたしはただ、生きようとしただけ。
それが間違っているとでもいうの?
「あははは! あははは!」
――笑い声が、彼女のすべてを否定する。
お前は間違っている。存在そのものが呪われている。生きていてはいけない存在なのだ。
そういわれている気がする。
だけど、だからって。
ここで殺されるわけにはいかない。まだ自分は生きていたい。
たとえ呪われた不死者であるとしても。
――だが運命は残酷だ。
懸命に生きようとする者の意志など無関係に、無慈悲な結末を突きつけてくる。
逃げ回る彼女の目の前に。
巨大な壁が出現していた。
「……うそ」
呆然と壁を見つめながら立ち尽くす。越えられる高さではない。
もと来た道は、戻れない。追跡者がいる。
気配が、すぐ傍まで来ている。近づいてくる。
くすくすという笑い声が聞こえる。
嘲笑している。
愚かな自分を嗤っている。
ごくりとつばを飲んで、彼女は、正体不明の追跡者の姿を、一目見ようとふり返った。
その姿は。
少女、だった。
カールした美しい金髪。透き通るような紅い瞳。良家のお嬢様が着るような純白のドレスに、赤いリボン。
可憐な姿に、一瞬、彼女は見入っていた。
だが、両手に構える禍々しいナイフが可愛らしい少女の印象を裏切る。
一切の装飾を排した、無骨な刃物。
殺傷のみに特化した塊がそこにあった。
「鬼ごっこは、もうおしまい」
花のような笑みを浮かべて、少女はいう。
それは死刑宣告だった。ここでお前は殺されるという。
逃げられない。
背後には壁。目の前には追跡者。
彼女は覚悟を決めて、一歩踏み出し。
――その<怪異>を、殴り飛ばした。
少女の形をした何かは、女性の拳を受けて、派手に吹っ飛んだ。
街路をバウンドし、何度も頭を強打した。
ごろごろ転がり、全身を埃まみれにして、建物の壁にぶつかる事でようやく止った。
少女を一撃で殴り飛ばした力。それは人間の女性の細腕に宿るものではなかった。
女性は、人間ではなかった。
紅い瞳を爛々と輝かせながら、少女を睨みつける。
そして、その背中に、黒い翼が出現する。
――月の一族(モントリヒト)
夜を統べる、人間の血を啜る怪物。
伝承に出現する死を超越した不死者の名。
人間社会を闇から支配する種族。
それが、モントリヒト。
彼女もまた、同族と同じく人間にはあらざる超常の力を備えていた。
今見せた怪力もその一つだ。普段は隠しているが、命の危機にさらされたときは、その能力を駆使して
窮地から逃れてきた。
だが彼女はいつもそれを最小限度しか使わず、決して欲望の為に濫用することはなかった。
生命を維持するための吸血行為さえ、本当に危険な時にしか行わなかった。
女性は安堵と罪悪感がない交ぜになったような表情を浮かべた。
正体不明の怪人とはいえ、少女の形をしたものを殴るのは、良心が痛む。
だが、もう少しでこっちが殺されていた。
少女の形をした何かは、死んでいるのか、それとも気を失っているだけなのか。
どちらにしろこの隙に立ち去るべきだ、そう思ったとき。
「いったーい!」
少女の形をした何かが、何のダメージも負っていないように、跳ね起きた。
普通の人間なら、死んでしまうほどの致命傷だったはずだ。
自分の怪力で殴られた人間は、例外なく死ぬ。
驚愕を隠せない。目の前のことが信じられない。
「そんな……何なの……あなたは……」
「わたし?」
にぃ、と口の端を吊り上げ、それはくるりと回ってみせる。
「愚かなモントリヒトに教えてあげましょう。聞いて驚け、わたしの名。
かつては気の狂った連続殺人犯(シリアルキラー)。
いまはつぎはぎだらけの動く死体。
ジャック・ザ・リッパーと人は言う。
F08(エフ・アハト)と怪物は言う。
死して蘇り、生命の法を無視した背徳者、フランケンシュタイン博士の走狗。
あなたたち月の一族(モントリヒト)を狩るもの――<装甲戦闘死体>よ」
<装甲戦闘死体(Die Panzerkampfleiche)>
それは、月の一族にとって忌まわしい存在であった。
人造人間。死体を基盤に創造されし、人の形をした人でなし。
彼らは150年前に、フランケンシュタイン博士が失踪した後も、その人造人間製造の秘術が記された二冊の禁書
を元に、生命を操る法に心を奪われた人間によって、何体も生み出されていた。
その有象無象の人造人間の中に、ただ一つの目的のために造られた者たちがいた。
それが<装甲戦闘死体>――月の一族を滅ぼすためだけに生み出された、動く死体達だ。
今でも彼女らは、欧州全土で月の一族を狩り続けているという。
噂程度には聞いたことがある。まさか自分が狙われるとは思ってもいなかった。
だが、こうなってしまった以上、身にかかる火の粉は自分で払わなければならない。
「!」
モントリヒトに宿る力を、女性はすべて解放した。人間の目にも留まらない速度で動いた。手刀が一直線に少女の喉下に迫る。
だが、少女はこともなげにそれを捌いた。そして、女性の指がバラバラに解体された。
「あ――あああああ!!」
勢いよく噴き出る血。激痛に手を押さえてうずくまる。
「面白みのない悲鳴ね。もっといい声で啼いてよね」
そういって、ナイフを女性の右の眼球に突き刺した。
「ああああああ!!!!」
女性は無残に切り裂かれ続けた。
右腕を失い、腹部を引き裂かれ、顔をずたずたに切り刻まれた。
それでも女性は死ななかった。
虫の息であったが、まだ生きていた。
「どう、して……わたしは、血も、啜らない。人間を……襲いもしないのよ……どうして……」
「うっぜえんだよ害虫が」
少女の口調が、一変した。表情も、醜く歪んでいる。
少女の蹴りが顎に炸裂した。もんどりうって倒れ伏す。
「娼婦で月の一族? 生きてる価値なんかねぇだろその時点で。
ほら、地面に頭擦り付けて神様とわたしに懺悔するんだよ!」
ナイフを額に刺し、水平に頭を切り裂いた。
絶叫は続く。
髪を鷲掴みにし、力任せに引っ張った。ぶちぶちと嫌な音をたてて、切り裂かれた部分から頭の上半分が引き抜かれ、脳が露呈する。
絶叫は続く。
頭を踏みつけ、地面に顔面を押し付けた。その拍子に中身が街路にぶちまけられた。
絶叫は続く。
ぶよぶよした白い物体を踏みつけ、すりつぶし、真っ黒の汚らしい物体に変えた。
それでも女性は死ななかった。
モントリヒト――とどのつまり吸血鬼は、脳を破壊されただけでは死なない。
その核たる心臓が残ってれば、脳髄さえ再生することが可能だ。
無いはずの脳髄が激痛にあえいでいるのは、魂に激痛が刻まれているからだ。
「うーん、やっぱりモントリヒト狩りは最高ね。これだけしてもまだ死なないなんて。
普通の人間は二三回切り刻むだけで死ぬっていうのに。これだからやめられないのよね!」
少女は、懐からナイフを取り出し、次々と女性の身体に突き刺した。
激痛に苦悶するモントリヒトをうっとりとした表情で見下ろしながら、急所である心臓を巧みに避けながら、
殺戮の喜悦に酔いしれていた。
「夜はまだまだ続くわ。楽しませてちょうだい」
――翌朝、一人の娼婦が姿を消していたが、誰もそれに気づくことは無かった。
道行く人も、仲間の娼婦も、だれも気に留めなかった。
霧の街倫敦の朝は、とても穏やかに流れていった。
***最近のこと***
・ソリッドファイター完全版!?
・でも東方一気に買いすぎてお金が……
・うふふ蓮子×メリーうふふ。
・おやすみ、ルルーシュ……
・wwwwwww字wwwwwww楽wwwwwww
・やばいやばいやばい漆黒のシャルノスやばいこれは買わざるを得ない。
うん、いつも通り。
さて「モントリヒト 月の翼」から幼女人造人間F08(エフ・アハト)の登場です。
彼女とヒューリーが死闘を繰り広げる予定です。
>>376さん
エンバーミングは和月先生の黒い部分が凝縮されたような作品なので、とても期待しています。
前回はさわり程度しか書いていないので、あの黒い世界観を上手く書ければいいな、と思っています。
>>377 ヒューリー編は暗い雰囲気ですが、エルム編は結構コミカルですよ。元気で純真なエルムがかわいいです。
それと私リア充じゃないですよ! むしろ指くわえて「嫉ましい嫉ましい」ってやってる人です。
>>378 前回はエンバーミングをトレースした感じだったので、これから頑張りたいと思います。
きっとF08が頑張ってくれるでしょう。
>ふら〜りさん
エンバーミング一巻の展開は、すばらしいの一言でした。
ヒューリーの絶望にいたる過程がしっかり描かれていて。
なおかつ産業革命下のイギリスが舞台というのもいいです。
ああ、倫敦はいったいどうなっているんだろう……
あとエンバーミングは主役によって空気が変わるようで、上でも書いて
いますがもう一人の主人公エルム編はけっこう明るい雰囲気になっています。
興味を持たれましたら是非。
400 :
作者の都合により名無しです:2008/10/02(木) 00:50:22 ID:r+VMvPJt0
>サナダムシさん
シコルの活躍終了か。でも、また最後の方で大活躍してくれるはず。
オリバの大物っぷりがいいですな。暖かく見守ってる感じで。
>ハシさん
原作詳しくないのであれですが、和月作品になかったタイプの作品らしいですね
剣心や錬金の中の黒い部分を、SSとして抽出した感じかな?
好きな作品が2つ続いて満足。出来ればハシさんにはスプリガンを優先してほしいけどw
お疲れ様です、ぉ2人さん。
>サナダさん
いざとなったときのしけいそうの結束の強さが見られていいですね
シコルは可愛い末っ子って感じだ。オリバがお父さんでみんな家族
>ハシさん
救いのない感じのSSですなあ。原作もそんな感じですけど
和月さんは人間の本性は悪と思ってるのかも。SSもその雰囲気でてる
402 :
作者の都合により名無しです:2008/10/02(木) 16:49:19 ID:DALi5LvC0
サナダムシさん、克巳はどうやら終わったようです
あのくそつまらないキャラのピクルをしけい荘では上手く書いてやってください
ハシさん、この作品はジャックザリパーが絡んでくるんですか
原作わかんないけど一度読んでみるか。スプリガン早く再開してほしいなあw
理想郷あたりのSS掲示板でやってもいい作品があるなあ
しかし錬金物多いなあw
錬金物じゃなくて和月物の間違い
無駄レスすまん
最大トーナメント終了後。鎬流空手の継承者たる鎬ミ昇は、結構落ち込んでいた。
「今の俺は……マイク・クインにだって負けるッッ……かも……」
鎬流に更なる磨きをかけた。刃牙への雪辱を果たしてトーナメントも優勝して、更なる
高みへと上がるつもりだった。
それが、実力できちんと勝ったとは(自分としては)言い難い、兄・紅葉との一回戦直後、
二回戦であっさりと敗退してしまった。
そりゃあ相手が悪かったともいえる。ミ昇自身、渋川の強さは身をもって味わったし、
あの後の渋川の試合ももちろん見た。あのじーさんが相手じゃ負けてもしょうがない、
そんなに恥じることはないだろ、とか思ってくれる人もいるだろう。
が、それでもやっぱりじーさんだ。じーさんに負けての二回戦敗退なのである。
悔しさに身を焦がしたミ昇は、ある決意をした。
「そういえば、あの刃牙さえも言っていたな。古流柔術対策に真剣に取り組まねば、と。
実際に戦って負けた俺が、それをやらないでどうする? ……うん、やらねばならんッッ!」
「と、お前が拳を握りしめてアツくなってたのは知ってるが」
ある晴れた昼下がり、駅前へ続く道。ミ昇はズルズル紅葉を引きずっていた。
もちろん、可愛い紅葉を市場へ売りに行くつもりではない。
「古流柔術対策の話から何がどうなって私がこうなったのか、説明を求めたいんだが」
後ろ襟首を掴まれ、半ばミ昇に背負われるようにして引きずられている紅葉が、首を捻って
ミ昇に問いかけた。
ミ昇は、ぴたと足を止めて手を放す。
「……え……あ、ああ……まだ、言ってなかったっけか……ごめん兄さん」
「? 何だその、意外なまでのテンションの低さは」
「いや、中身は高いんだけどさ。高いからこそ声は大きくならず顔は俯き視線は逸れるというか」
「??」
俯いて小さい声で視線を逸らして喋るミ昇。紅葉としてもこんな弟を見るのは初めてだ。
「一週間ほど前、ご老公に頼んで柔術家を紹介してもらおうとしたんだ。どうせなら
渋川流でも本部流でもない、しかしそれらに劣らぬ柔術の継承者と試合をしたい、って」
「ふむふむ。で?」
「そしたら……」
(ほほう、それは丁度良い。正にうってつけじゃ)
(と言いますと?)
(わしの知り合いに、地下闘技場には参加も観戦も一切しとらんが、なかなかの柔術の達人
がおる。近々正式に弟子を取る予定なのじゃが、人に教えるのは初めてのことだからと、
少々不安がっておってな。弟子に会う前に、確かな技量の人と真剣勝負をして、今一度
自分の技を確かめてみたいと)
(……ご老公。今の俺の立場で言うのも何ですが、俺がその人を負かしてしまって自信を
喪失させてしまうかも、という危惧はないのですか?)
(なあに、そうそう容易く落ち込んでしまうような人柄ではないから、心配はいらん。ちなみに
ミ昇よ、わしがその達人の敗北を全く予想しておらぬ、と言ったらどうする?)
(俺への侮辱と受け取ります)
(お前さんがその人を打ち倒すのはメチャクチャ困難なこと、いや多分無理、と言ったら?)
(ご老公がこの場で失明するかもしれません)
(ほっほっほっほっ。いやいやいやいや。お前さんとて、この……あったあった。達人殿の
資料を見れば考えも変わろう。「こんな人と試合なんかできませんごめんなさい勘弁して下さい」
とか言い出したり)
(したらご老公の目の前で切腹してみせますッ! さっさと見せて下さいッッ!)
「実は言い出しかけたんだけど。でも切腹するわけにもいかないからOKした。ご老公は即座
に連絡とって、今日会う約束になったんだ。これからその、待ち合わせの場所に行くところ」
ミ昇は俯いて小さい声で視線を逸らして喋り続けている。
「ご老公の言う通り、俺がその達人を打ち倒すのはメチャクチャ困難なんだけど、でも
それはそれとして……だから、その……待ち合わせ、もうすぐ、その人と、」
「わかったストップもういい言うな」
ぽん、とミ昇の肩に紅葉の手が置かれた。
「流石にここまであからさま過ぎると、兄さんでなくても察しはつくぞ。要するにその達人
とやらが女性で、お前はその時見た資料の写真で一目惚れしてしまったわけだな?」
「っ! な、なんでわかったんだ兄さんっっ?」
一瞬にしてトマトな顔になったミ昇が、弾かれたように後ずさる。
紅葉はというと、我が弟ながら全くこの武道バカは……と苦笑するしかなくて。
「だから、あからさま過ぎるって言ってるだろ。それで、一人じゃ不安だからって私を
引きずってきたのか」
「……………………」
ミ昇は無言で頷く。
「あのなあ。ご老公はその人に試合を申し込んで、先方も承諾したわけだろ? お前、そんな
様子で本当にその人と試合なんかできるのか?」
「そ、それは、そりゃあ、俺だって、武道家なんだから。はじめ! の声がかかりさえすれば」
「ほ・ん・と・う・に・か?」
じろり、と紅葉の視線がミ昇の瞳に突き刺さる。視神経がやられてしまいそうだ。
「ぁぅ……た、多分。おそらく、きっと」
「おいおい。今からそんなことじゃ」
その時。
「そおおおおぉぉぉぉいうことならっ!」
やたらと元気な少女の声が響いた。というか轟いた。
二人がそちらを見ると、いつからそこで聞いていたのか何やら嬉しそうな顔の女子高生がいて。
「ミ昇さんの恋が成就するよう、女性としての立場から微力ながらこのわたし、ご助言の
一つ二つ三つなどさせて頂きましょうっ!」
「こ、梢江ちゃん、そんな面白がるような言い方……あ、紅葉さんミ昇さんお久しぶり」
少女の隣にいるのは、ミ昇にとって馴染み深い少年だ。
「ば、刃牙。と、その子は確かトーナメントの時にいた」
「名乗るのは初めてですね。松本梢江と申します。が、わたしのことなんてどーでもいいんです」
ずずいとミ昇に詰め寄って、背伸びして顔を近づけて梢江は言う。
「先ほどからの、お二人の話は全て聞かせて頂きました。しかとこの耳で立ち聞きの盗み聞き」
「そう胸を張って堂々と言われても困るんだが」
「わたしのことなんてどーでもいいと言ったはずですよ。そんなことより、約束の時間に遅れたら
大変です。ほら出発! で、待ち合わせはあの駅ですか? それとも電車に乗るつもりで?」
ミ昇の手を取って歩き出す梢江。思わず引きずられるミ昇が、戸惑いながら問いかけた。
「ま、待て、ちょっと、何で君がそんな、何というか、熱血してるんだ?」
「……ふっ」
仕方なさそうに着いて来てる刃牙と紅葉を一瞬振り返り、歩みは止めずに梢江は言った。
「自分で言うのも何ですけどね。わたしみたいな年頃の女の子が、筋肉だらけの強いんだ
星人ワールドの中、毎日毎日過ごしてるんですよ。わたしがどれだけ、今のミ昇さんみたいな
話題・状況に飢えてると思います?」
梢江はどうしうよもない問題提起をしてきた。だがミ昇は大人なので真面目に答える。
「飢えるも何も、君には刃牙がいるだろう」
「それはそれ。ミ昇さんの件は別腹です」
「甘いものかっ?」
「ええ甘いものですとも。甘いものは別腹。今、ミ昇さんの胸の中にあるものが甘くないとでも?」
う、とミ昇の言葉が詰まる。
「写真のみで一目惚れしてしまった、これはもう思いっきりスイーツな事態です。刃牙君の
格闘仲間なんて肩書きのあるミ昇さんのこと、どうせそんなの初めてなんでしょ? でしたら、
現役女子高生かつ現役恋愛中のわたしの意見を聞いておくのは損ではないかと」
「そう言われると……むぅ……確かに」
「ご理解頂けて嬉しいです。では、まず相手の女性について……」
結局、ミ昇は梢江に引きずられるまま、言いくるめられて尋問されている。
そしてその後ろを紅葉と刃牙が、ぽてぽて歩いて着いて行く。
「なあ刃牙君。我々の日常って、ああまで言われるほどのものなんだろうか」
「……ま、梢江ちゃんにはそう見えるってことにしといて下さい」
キャラの口調や性格がこんな風なのはもう、何年も前からの私の仕様ですということで。
とにもかくにも、次回登場の『彼女』を描いてみたくて考えたお話。
短いものですが、お付き合い頂ければ幸いです。
>>サナダムシさん
頼もしき仲間たちが助っ人に駆けつけ、主人公を危機から救う! そして病院に響き渡る
主人公の悲鳴! ……燃えて感動して最後に笑わせてくれました。どんなにカッコ良くても
シコルはシコル、しけい荘はしけい荘。なんだかんだでオリバたちにも愛されてますよねシコル。
>>ハシさん
うぉぉエグい。だがこういうのも好きだっ。可愛いのも好きだけどグロも好き。スプラッタな体
の映像だけでなく、加虐者側のドス黒い欲望が言葉責め(というか……)の中によくよく出てて
更にエグさを増す。ハード面ソフト面両方で、今後もエグさに期待できますな。楽しみ楽しみ。
>>388 よし、何とか形になった。推敲して、次回あたり投下……と考えていたところに、見事過ぎる
ズバリ命中。
>>388さんは一体何者っ? 私の行動パターンか何かを読まれているのかっっ?
倫敦へ到る旅を続けて数日、ヒューリーたちは自らの足で歩き続けていた。
世界の中心たる大英帝国は1900年頃にはほとんどの国土に鉄道を敷いていたが、ハイランド地方のあるスコットランド
には、地図上から見ると蜘蛛の巣のようにレールが張り巡らされてるイングランドに比べて、必要最小限の数のレールしかなかった。
倫敦を目指すには鉄道の轢かれている大都市へ赴かねばならない。
当面の目的地は、倫敦にまで鉄道が轢かれている大都市――ハイランドの首都と呼ばれている、インヴァネス。
精強な青年であるヒューリーならば一日歩き詰めの強行軍ですぐに辿り着けることもできたが、女性であるピーベリーのことも考え、
ペースを落としながらの旅になった。
だがハイランド地方まで長旅をしてきたピーベリーは思ったよりも体力があるらしく、ヒューリーのスピードに遅れることなく
着いてきている。予定よりもはるかに速くインヴァネスにつけそうだ。
ヒューリーは研究資材が詰め込まれたザックを背負いながら、春のハイランドを歩いていた。緯度からいえば北に位置する
英国であるが、大西洋から流れてくる西風のおかげでそれほど寒くは無い。
西風がもたらす暖かさと恵みの雨が、新しい生命の誕生を祝福する。穏やかな日差しが新緑に降り注ぎ、遠くでは羊の放牧が
行われていた。
良くも悪くも田舎の景色だった。
蒸気機関などの文明の利器に頼れないのが不便であるが、都市の空気にくらべて素朴、そして温かな人間味がある。
だが自分はこのような陽の世界にいてはいけないのだ。
息をしているとはいえこの身体は死体、自然の法則から外れた忌まわしい存在なのだ。
自分は一生穏やかな日常を送ることはできない――夜の世界で生き続けるしかないのだ。
そして夜がやってくる。日が山の向こうに沈んでいく。夕闇が迫ってきていた。
「急ぐぞ、ピーベリー」
野宿は出来るだけ避けたかった。人造人間の襲撃があるかもしれないからだ。
日が出ている間でも活動できるとはいえ、基盤を死体にしているからか、人造人間は夜の方がその機能を十全に発揮できた。
その問題を置くにしても、地面の上で寝ることは存外に体力を使う。ヒューリー自身は生前から体力に自信があり、なおかつ人造人間
であったため疲れ知らずだが、ピーベリーはそうはいくまい。彼女はただの人間で、なおかつ女性だ。
長旅の疲れもあるだろう。いざ人造人間と戦闘を行う時、十分な状態で臨むことができないのは、非常に困る。
ヒューリーに余裕が無い時は、ピーベリーが自分で戦闘を行わなければならないのだが、疲労が思わぬ足かせとなり、不覚を
とる危険があった。だから、とにかく屋根のある場所で休みたかったのだ。
ピーベリーもその問題を承知していた。地図を広げ、近くに泊まることができる場所を探している。目当ての場所が見つかった
のか、彼女は頭をあげた。
「もう少し行ったところに小さな村がある。今日は、この村で宿をとるぞ」
まるで時代の流れから取り残されたような寂びた村であった。春の陽気に満ちているのに、どこか陰気な空気が流れていた。
おそらく若い働き手を、都市部の大工場に奪われたからだろう。
大英帝国から端を発した産業革命は、人々に多大な恩恵をもたらした反面、田舎に大きな打撃を与えた。蒸気機関を動かすには
良質の石炭と鉄鉱石がなくてはならないのだが、それらを掘り出すためには多くの人手が必要になる。賃金が高い仕事を求める若者が
都市部に流れ、田舎は労働力を奪われる一方だった。この村が寂れているのも、同様の理由からだろう。
「人っ子一人いないな」
そういって、ピーベリーは荷物を降ろした。懐から煙草を取り出し、マッチを擦って火をつける。
「わたしはここにいる。お前が宿を探して来い」
「わかった」
表情には出していないが、長旅の疲れは相当溜まっているだろう。
ヒューリーは素直に従うことにした。
彼はピーベリーの身を純粋に案じていた。怒りと復讐に狂う人造人間になった今でも、そういった他人をいたわる感情は捨てては
いない。たとえ自分達の関係が、人造人間の抹殺という利害の一致によるものだとしても、仲間に違いないはずだ。
そうヒューリーは思うのだった。
宿は思いのほかはやく見つけることができた。扉を開け、ベルを鳴らす。
宿屋の中は、すべての窓にカーテンがしかれていて、暗黒に満ちていた。
もしや空き家ではとヒューリーは疑ったが、すぐに奥の方から女主人が出てきた。
老婆であった。宿の暗い雰囲気にふさわしい、しわくちゃの不気味な老婆であった。
「二人。明日の朝には出る」
「いいですよ」
自分達以外の客はいないらしい。こんな寂びた村に人が訪れること事態、珍しいのだろう。あてがわれた部屋に入ったヒューリーは、
カーテンをあけた。太陽の光が入り、薄暗い部屋の中を照らす。そして村の景色を見渡した。
外に人間の姿は無い。声も聞こえない。物音もしない。人間の気配が、まるでしない。
……おかしい。いくら寂びているとはいえ、今は春。遊びまわる子どもも、仕事に精をだす大人もいない。
人家もまた、この宿と同じように、扉は堅く閉ざされ、窓にはカーテンがしかれている。
まるで村全体が太陽の光を忌み嫌い、息をひそめて隠れているような気がした。
村の雰囲気に気味悪さを覚えながらも、たった一日滞在するだけだと、無理矢理自分を納得させた。
そして部屋に荷物を置き、ヒューリーは村の入り口に待たせてあるピーベリーを迎えにいった。彼女は煙草をふかしながら、
険しい目つきで周囲を見ていた。
「なにかあったのか?」
「いや」
普段のはっきり物事を言う口調と違い、ピーベリーは曖昧な返事を返した。
何かを感じているようだが、はっきりとしたことはわからない、そんな表情をしていた。
しばし間を置き、彼女はヒューリーに問うた。
「感じないのか」
「なにがだ?」
「この陰気さ、寒々しさ……まるで墓所のようだ。人造人間が近くにいるのかもしれん」
「なんだと」
ヒューリーの顔もまた険しいものになる。憎悪が結晶化したような貌。
「それは本当か」
「まだわからん。いるかもしれないし、いないかもしれない」
「そうか。一応、警戒しておいたほうがいいな」
「ああ。もう日が落ちようとしている。人造人間が動くにはちょうどいい時間帯だ。それはともかく、宿はとったのだろう?
いまは休むことにしよう」
荒地を馬車が走っていた。その速度は並みの馬車が出せるものではなかった。蒸気機関車に迫るほどの速さだった。
それもそのはず、その馬車を引くのは、ただの馬ではなかった。
つぎはぎだらけの身体。異様に充血した目。
それは、人造人間の技術を利用して造られた死体馬であった。
死体馬は休憩を必要としない。元より死んでいるので、生物の限界を超えて活動することが出来る。
宵闇の迫る世界を、馬車は猛スピードで駆けていた。
その中に少女がいた。馬車の内部には瀟洒な装飾が施され、豪華な食べ物や飲み物も用意されていた。
だが、彼女はそのどれもがお気に召さないらしい。
ばたばたと手足を動かして、全身で不満を表現していた。
「あーんもうやだー! どうしてスコットランドなんて田舎に行かなきゃいけないのー!
わたしまだまだ倫敦にいたかったのにー!」
<装甲戦闘死体>、F08である。
彼女は今、ある指令を受け、スコットランドへ向かっている最中だ。
その指令は、モントリヒトの集落を襲撃し、彼らを皆殺しにせよ、というものだった。情報によれば、その集落は<装甲戦闘死体>の
襲撃を怖れた者たちが、互いに寄り集まって作ったものらしい。彼らはそこで俗世とのつながりを絶ち、ほそぼそとした生活を送っている
という。最近になって発見された集落で、モントリヒトの数もそれほど多くはないとのことだった。危険度は低いが、いつ人間に牙を剥く
かわからない存在を、放置しておくわけにはいかない。ということで、人造人間になってから日が浅く、まだまだ実戦データが不足している
F08に白羽の矢が立った。
「仕方がありませんよ。あなたは生まれたての子猫(キティ)に過ぎません。まだまだ経験や調整が必要なのですよ」
F08の向かいに座る研究者風の男が、そう言った。彼は<装甲戦闘死体>を影から援助する秘密結社、F機関の一員であった。
F機関は、戦闘で消耗した<装甲戦闘死体>を修理や、製造されて間もない彼女らの調整などを任務としていた。
フランケンシュタイン博士の禁じられた技術の結晶である彼女らは、精密な機械のようなものだ。完全に性能が発揮されるには、
何度も調整やテストを繰り返さなければならない。F08の身体はほとんど完成形に近いのだが、実戦に投入するためには、いま少しの
微調整と戦闘データを必要とした。
「なあにそれ説教?」
無邪気な態度から一変、F08の瞳に剣呑な色が宿る。
いつのまに取り出したのか、彼女の小さな手にはナイフが収まっていた。
男の表情が一気に凍りつく。
「あ……いえ、そういうわけでは……」
<装甲戦闘死体>には、あらゆる権限が許されている。たとえば、気に入らないF機関の人間の生殺与奪権。
つまり、自分の生死は、目の前の少女の機嫌次第なのだ。
男は必死に弁解した。その姿に興が削がれたのか、F08は舌打ちし、ナイフを懐に戻した。
「言葉には気をつけろ。次つまんねぇこといったら殺すぞ」
「は……申し訳ありません……」
ふん、と鼻を鳴らし、F08は苛立たしげに窓の景色を見た。
まだまだ経験や調整が必要――理屈では理解できた。
F08も、まだ人造人間の身体を完璧に使いこなせていない、と自覚していた。自身の死体をベースに製造されたため、蘇ってから
正常に機能するまでそれほど時間は掛からなかったが、やはり勝手の違う身体を生前のように使いこなすには、まだまだ時間と経験が
必要だった。
だが。
理屈ではわかっているが、やはり納得がいかない。
F08はどうしても倫敦から離れたくなかった。
まだ殺したい奴らが、生前に殺し損ねた奴らが、いまだのうのうと倫敦で生きている。
そいつらが、今も空気を吸って馬鹿面をさらしていることを考えると、虫唾が走る。
自分を虫けら扱いした人間。
貧乏人の娘だからといって迫害した人間。
そして、薄汚い娼婦ども。
ぎりり、とF08の歯が軋む。
死してからも、それらへの憎悪は薄まることがなく、むしろ人造人間化してから拍車がかかった気がする。
感情に歯止めが利かなくなっている。まるで人間性が憎悪に飲み込まれていくよう。
だが、F08はそれを別に気にしていなかった。
元より、自分は狂っていた。狂ったまま何人もの人間を殺め続けた。
いまさらさらに狂おうと、何の問題があるだろう。
生前と同じく、人間もモントリヒトも関係なく、殺すだけだ。
そう考えると――次第に気分が昂揚してきた。
「さっさと皆殺しにして、早く倫敦に帰らなくちゃ。ふふふ」
ちろりと舌を出して、酷薄な笑みを浮かべる。
F08の目の前には、沈み行く太陽があった。
あともう少しで、夜がやってくる――
きっと素敵な夜になるだろう。
血塗れの惨劇が幕を開けるだろう。
F08は、それが楽しみでしょうがなかった。
はやく書く!
はやく書く!
ロンギヌスも控えていますしね。
>>400さん
剣心も初期のころは、何気に黒っぽい話もありましたし、当時からそんな話も書きたかったのでは、
と思っています。だからエンバには期待しています。
>>401さん
雰囲気がうまく出ているようで、よかったです。和月先生がどう思っているかわかりませんが、
作品ごとにまったく違う雰囲気を出せるのはすごいと思います。
>>402さん
モントリヒトはエロス溢れる漫画で、しかも私の好きな人が原作をやっているので、おすすめです。
あの人が書いた小説版仮面ライダーはすばらしいの一言でした。
スプリガンもなるべくはやく再開しますので、いましばらくお待ちを。
>>405さん
確かに多いですよね。自分も剣心にはまりましたし。武装錬金の打ち切りが決まった当時は、
啼きました。
>ふら〜りさん
梢江が可愛い! イメージは脳内保管することにします。
それにしても、美人柔術家……とある格ゲーキャラしか思い浮かびません。
昴昇の心を奪ったのは、いったい誰なのか……。
ジャック・ザ・リッパーは娼婦への怨恨で殺戮を繰り返していた、という説があったので、
それを利用してあんな言動や所業になりました。
原作では出番が少なくそこらへんが語られていなかったので、自分なりの解釈ではありますが。
ナランチャ(以下ナ)「オーーーゥッ(Oh.)」
ジョルノ(以下ジ)「ヘイ、ナランチャ(Hey,Narancia.)」
ナ「オー、ジョルノ(Oh,Giorno.)」
ジ「今日の調子はどうだい?(What`s up?)」
ナ「めちゃめちゃよろしいで(Can`t be better.)」
ジ「すごいね今日も(You`re awesome.)」
ナ「もうここも二酸化炭素探知レーダー今日もこれ最高やろ今日、オーーーーゥッ(Look at my carbon dioxide detection radar.nice,huh?)」
ジ「なんだーいその機銃は! どこまで……(Wow! Your machine gun! You are...)どこまで僕を……(You are soooo...)」
ジ&ナ「魅了するんだーーーーーーい?(atractive.)」
ジ「でも、カッコばっか気にしてても、スタンドって意外に育たないんだぜ(But only caring your appearances won`t build your stand.)」
ナ「エ?(Huh?)」
ジ「だからー、スタンドってのは中身ばっかり鍛えてても駄目なんだよ(Mental trainings only won`t built your stand.)」
ナ「エ?(Huh?)」
ジ「スタンド……(Stand...)」
ナ「エ?(Huh?)」
ジ「ナランチャ(Narancia.)」
ナ「ハ? エ?(Huh? ah?)」
ジ「ナランチャ。(Narancia.)中身ばっかり鍛えてても駄目なんだって(You should care more about physical training.)」
ナ「オーゥ、見てこのボラーレ・ヴィーア見てこれ(Look at my "Volare via")」
ジ「ワーオ! すげえ! すげえよ!(Whoo!)弾幕がすげえ!(Your curtain fire!)
君のエアロスミスはいったいどうなっちゃってるだよ?(What`s with your "Aerosmith"?)」
ナ「そおやろ? ……で、なんやったっけ?(So,where were we?)」
ジ「だからあ……(Yeah...)」
ナ「アァ(Oh.)」
ジ「君のスタンドはそれじゃ駄目だーって僕は言ってるんだよ(you have to to something with your stand.)」
ナ「エ?(Huh?)」
ジ「ナランチャ(Narancia.)」
ナ「エ?(Huh?)」
ジ「ナランチャ(Narancia.)」
ナ「これなんでコロネ乗せてんの?(Why are you putting cornes?)」
ジ「ノーノーッ、これコロネじゃなくて髪型だよ(This is a hair style.)
まあそれはいいさ、ナランチャ、だから君のスタンド中身ばっかり鍛えてて僕それマズイと思うんだよ
(Anyways,I don`t think it`s a good idea about you doing only mental trainings.)」
ナ「あ自分なにそれコロネ乗せてんの?(So,why are you putting cornes?)」
ジ「コロネじゃなくて髪型だーって言ってんじゃないかよー(I told you it`s a hair style.)」
ナ「あ、そうなんや(Realy?)」
ジ「そうだよ(Yeah.)」
ナ「……で、なんやったっけ?(So,where were we?)」
ジ「あ、そうそう。君チョコ持ってない? 僕マイチョコ切らしちゃったんだ(Oh,do you have chocolate? I`ve run out of my own.)」
ナ「いや俺も今日ちょぉ持ってないで(I don`t have it with me today.)」
ジ「えー、持ってないのかい。オーケイ(You don`t! Well.OK!)」
ナ「アバッキオに聞いてみたらええんちゃう?(Why don`t you ask Abbachio?)」
ジ「あー(Oh.)」
ナ「チョコラータやなくてチョコレートやろ?(Not Chocolata,it`s chocolate,right?)」
ジ「あ、そうか、ちょっと行ってくるよ(Yeah,I am going.)」
ナ「あ……そうや俺も、俺も持ってないから……あ、そうや俺も欲しいわ(Actually I want same,too.)」
ナ「あー、アバッキオ……あのー俺らのブチャラティチームのチョコってもうなくなったん?(Do you know there`s any chocolate left at our team?)」
アバッキオ(以下ア)「なに?(Huh?)」
ナ「俺らのチョ……(Our cho...)」
ア「なんだよっ(What?)」
ナ「俺らの……(Our...)」
ア「なーんだよっ(What`s?)」
ジ「チョコなくなっちゃたんでアバッキオの分のチョコもらえますか?(We`ve run out of our own chocolate so could you share some of yours?)」
ア「んっ? 俺のチョコもねーよっ(I don`t have any either.)」
ジ「え? アバッキオもチョコなーいんですか? どーすればいいですかー?(Realy? What should we do?)」
ナ「ないんだよー(No chocolate!)」
ア「ないんだ? じゃあ暗殺チームんとこ行ってチョコもらってこいよ
(Why don`t you guys go to hideout of the assassination team and ask them for some?)」
ジ「あーでも暗殺チームに友達いませんよー(But, I only know few peaple in assassination team.)」
ナ「知り合いいないのよ(Me too.)」
ア「お前暗殺チームに友達いなくてもお前暗殺チームのアジトからお前チョコもらってくればいいんだよ!
(Who cares! Just go there and bring back some chocolate.)
お前ブチャラティチームをお前舐めてんのかお前この野郎!(Don`t make light of our team!)」
ジ「……暗殺チームのアジトからチョコもらってきまーす(We`ll go there and bring back chocolate.)」
ア「おう。(Okey-donkey!)俺の分も頼むよ。(Bring mine,too.)
ところでお前なんでコロネ乗っけてんだよっ(So,why are you putting a corne?)」
ジ「これコロネじゃなくてこーゆー髪型ですよ(This is a hair style.)」
ア「早く行ってこいよ!(Just go.)」
ジ「アジトってどこだっけ?(Where`s the hideout?)」
ナ「これ……このあの先……あ、あそこ左や……曲がれば(Oh...there... You turn left there.)
……そんなカッコして周りの目は気にならへんの?(Dont`t you care how people look at your style?)」
ジ「カッコ悪くてもギャング・スターになれればそれでいいんだよ(As long as I can grow up to "gang star".)」
ナ「それ胸に……胸につけてる……つけてる……胸につけてるのはなにそれ?(What is that on your chest?)」
ジ「テントウムシのブローチさ(Ladybug brooch.)」
ナ「腕に巻いてる……マイケルやつは?(What is around your wrists?)」
ジ「マイケル?(Michael?)」
ナ「腕にマイケルのはなにそれ?(What`s around your wrists?)」
ジ「これジッパー(A zipper from Buccellati`s stand.)」
ナ「これは?(And these?)」
ジ「ゴールド・エクスペリエンス("Gold experience".)」
ナ「これは?(These?)」
ジ「ブローチ(Brooch.)」
ナ「これは?(These?)」
ジ「ゴールド・エクスペリエンス("Gold experience".)」
ナ「これコロネ?(And a corne?)」
ジ「コロネじゃなーい。髪型だよ(Not a corne! A my hair style.)」
ナ「あ。暗殺、ここや(Here we are.)暗殺チームのアジト(Hideout of the assassination team.)」
ジ「はいりまーす(We`re coming in.)」
ナ「誰もおらへんで(There are none.)」
ジ「みんな暗殺中なんだな(They must be assassinating now.)」
ナ「今のあいだにチョコ探さな(It`s a chance to look for chocolate.)」
ジ「オーケイ、チョコ探そうよ(OK,let`s look for it.)」
ナ「チョコどこやろ?(Where`s is it?)」
ジ「オゥフッ、フゥッ……チョコどこなんだろうなー(Where`s chocolate?)」
ナ「探してるときくらいジョジョ立ちやめろーって(Do you have to pose now?)」
ジ「ジョジョ立ちをやめる暇なんてないよぉ(I can`t waste any second.)」
ナ「コロネ乗っけながらポーズ取ってんの?(And you`re putting a corne?)」
ジ「ふぅ……これはコロネじゃなくてこーゆー髪型だよ(This is a hair style.)」
ナ「あ、ジョルノー。ここにチョコあったでー(Hey,I found chocolate!)」
ジ「ホントかーい?(Realy?)」
ナ「おめ、ちょっとここ見、俺カンに移すからちょっと見ててや、見張ってて(Would you look out while I put this in to a can?)」
ジ「オーケー、早くこのチョコ持っていかなきゃ(Ok.We need this.)」
ナ「移すわ。それなんでコロネ乗せてんの?(Here we go.So why are you putting a corne?)」
ジ「コロネじゃないよ髪型だよ(A hair style.)」
ナ「ちょっと見張ってて(Look out.)」
ジ「あ、オーケー……(OK...)」
ナ「ちょっと見張りながら……それなんでコロネ乗せてんの?(And,why are you putting a corne?)」
ジ「髪型だよっ!(A hair style!)」
ナ「声大きーしたらバレるーからちょっと静かにしてて(Would you tone down? Someone might here us.)」
ジ「あ、ごめんごめん(Oh,sorry.)」
ナ「それなんでコロネ乗せてんの?(Why are you putting a corne?)」
ジ「……コロネじゃないっ!(It`s not a corne!!)」
ナ「ちょっ、静かに(Quiet please.)」
ジ「コロネじゃないっ!(Not a corne!)」
ナ「わかったって(OK,OK.)」
ジ「こーゆーかーみーがーたーなんだよっ!(A hair style!!)」
ナ「それわかったて(Okay.)」
ジ「コロネじゃなぁいんだよっ!(It`s not a corne!)髪型なんだよ!(A hair style!!)」
ナ「バレるーって(Calm down.)」
ジ「コロネじゃないんだよおおおおぉぉぉっっ!(It`s not a corne!)髪型なんだよおおおおおおおおおおおおおおおっっ!(A hair style!)」
ナ「ひ、人来ちゃう!(Someone`s gonna hear you!)」
ジ「コロネじゃないんだよおおおおおおおおおおおおおおムーンレイスなんですよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!
(It`s not a corne! It`s not a corne! It`s not a corne! It`s not a corne! I`m a moon race!!)」
ナ「人来ちゃうから!(Someone`s gonna hear you!)」
ジ「コロネじゃないんだよう……(It`s not a corne.)」
ナ「お、腕震え……大丈夫?(Are you all right?)」
ジ「……大丈夫(All right.)」
ナ「今チョコはよ持って帰ってすぐ食わしてやるからな(Let`s get back and you eat chocolate.)」
ジ「あうう……チョコ持って帰ろうよお……(Let`s get back with chocolate.)」
ナ「それなんでコロネ乗っけてんの?(Why are you putting a corne?)」
ジ「コロネじゃないよおおおおおおっ!(It`s not a corne!)髪型なんだよおおおっ!(It is a hair style!)」
ナ「シャラップ!(Shut up!)」
ジ「コロネじゃないっ!(It`s not a corne!)」
ナ「コロネでしょー!?(It is a corne!)」
ジ「コロネじゃないよおっ!(It`s not a corne!)」
ナ「コーローネーでーしょーーー!?(It is a c-o-r-n-e!)」
ジ「コロネじゃないよ髪型だよーーーーッ!(It`s not a corne! It is a hair style!!)」
ナ「絶対コロネでしょそれーっ!?(Definitely a corne.)」
ジ「髪型なんだよおおおっ!(It is a hair style!)ラフメイカー冗談じゃなあああああああああああああい!(Laugh maker.It`s not joke!)
ゴールデン中華三昧いいいいいいいいいいいいいい!(Golden Chinese absorption.)」
ナ「しーずーかーにー! 静かに!(Be quiet.Shut up!)SHUT!(Shut!)UP!(Up!)」
ジ「……ナランチャごめん(I`m sorry.)」
ナ「でしょー?(You are.)」
ジ「ナランチャごめん(I`m sorry.)」
ナ「でしょー?(You are.)」
ジ「ナランチャごめん(I`m sorry.)」
ナ「じゃジョルノ、早くこれ……持って帰ろ(So,let`s take this and go.)」
ジ「アバッキオ喜ぶぞー(He`ll like this.)」
ナ「そやねー、あ、ジョルノ。コロネ潰してるで(So.Hey you crush your corne.)」
ジ「コロネじゃないよ! じゃないよ!(It`s not a corne! It is a hair style!)」
ナ「しーすーかーに!(Be quiet!)」
ジ「髪型なんだよ髪型なんだよ!!(It is a hair style!)」
ナ「シャラップ!(Shut up!)」
ジ「コロネじゃないよ!(Not a corne!)」
ナ「し、しず(Shhhhh.)」
ジ「コロネじゃないよっ!(Not a corne!)」
ナ「しずかにー!!(Shut up!)コロネでしょー!?(It is a corne!)」
ジ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!
(WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!)」
ナ「パン工場でしょー!?(Only love and courage are your friends,right!?)」
ジ「おい鈴仙なに突っ立ってんだよ早く輪に入って来いっつってんだろバーロー『Just Do It』!
(Oh it ray send nine knee two tough tender YO! How Yakut wow need high tech coy two tender road "Ver load" Just Do It!!)」
ナ「関係ないでしょー?(It is unrelated.)」
ジ「くぁwせdrftgyふじこlp;」
ナ「…………(w」
(終)
元ネタ
:「The World of GOLDEN EGGS」
:石鹸屋(続・咲夜バースト)
以上
スレ汚し失礼。
追記:前回の元ネタ記述の訂正──
塊グループ(中村屋祝辞ver.)←×
グループ魂(大江戸コール&レスポンス)←◎
志村ー
最後鈴仙のままだぞー
425 :
作者の都合により名無しです:2008/10/04(土) 10:11:52 ID:CiwczbUZ0
>ふらーりさん
新連載お疲れ様です。バキ物ということで期待しております
多分、かわいい物になると思いますが、ふらーりさんワールド楽しみです
>ハシさん
寒々しい雰囲気の作品ですな。原作テイストを突き詰めるとこんな感じですか。
FO8の曲がった情念が怖いですな。スプリがんも期待しております
>名無しさん
おお、この前の人ですかw今回もノリのいいナンセンスギャグですなw
しかし何故英語教室みたいになってるんだwアバッキオたち楽しそうだw
もう容量ありませんな
427 :
テンプレ1:2008/10/04(土) 12:23:04 ID:vsrb/jO00
428 :
テンプレ2:2008/10/04(土) 12:34:58 ID:vsrb/jO00
429 :
テンプレ3:2008/10/04(土) 12:36:16 ID:vsrb/jO00
430 :
ハイデッカ:2008/10/04(土) 12:40:03 ID:vsrb/jO00
1週間ほど忙しくてスレ見れなかったのですが、ナイスタイミングだったみたいで。
とりあえず現スレは完結のVSさん以外は消える人が居ないんでよかった。
しかしテンプレ2、HPの頭出しがズレてるな。調整したのに何故だろう。
あと、
>>426さんありがとうございました。
次スレもここなのかな?
板移動はするにしてもまだだよね。別にしなくてもいいと思うし
431 :
ハイデッカ:2008/10/04(土) 12:45:06 ID:vsrb/jO00
立てられませんでした。
誰かお願いします。
テンプレ2の修正(HPの頭揃え)お願いします
433 :
作者の都合により名無しです:2008/10/12(日) 15:39:25 ID:Ao3NBImh0
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