349 :
魂の打ち込み:
流れが、来ていた。
ほんの僅かずつ、だが、確実に。
――猫井はこのワンツーの後、一歩踏み込んで蹴り上げてくる。
それを右にかわし、軸足へ左のローキック。いや、足払いだ。
ほう、予備動作なしのジャンプで避けたか。ちょっと軌道が低すぎたな。
だが、この回転と体の沈み込みを使って、右後ろ回し蹴り。どうだ、こいつは避けられるか?
AMスーツを外し、背水の陣を敷くと同時に五感が鋭敏に働くようにする。
その成果が、蹴りを受けてダメージを負った状態からの健闘だ。
目に頼らなくとも氣を感じ、肌で大気の動きを読み、足で大地の振動を判断すれば、
どんな動きであろうととらえることが出来る。
功夫は皆川にとって、全てのハイテクノロジーを超える最強の力。それをフルに使える状態にあるのだ。
猫井に向いていた戦いの潮目は、徐々に皆川へと方向転換を始めていた。
――むむ、あの体制からスウェーバックとはやるな。仕切り直しか。
次はどう出る? たっぷり助走をつけての中段突き? なるほど、速さ比べというわけか。
だが残念、今の俺はお前より早い。顔に軽く当てて次への布石にさせてもらおうか。
おっと、掠ってしまった。まあこの程度なら問題ないだろう。
今や皆川の優位は疑うべくもない。
猫井も決して弱くはない、いや、相当強い方に入るが、素手の格闘戦では皆川とのキャリアの差は歴然だ。
――さて、次は俺の番だな。まずは穿弓腿で打ち上げる。 そして『白兎』発動!追撃ジャンプ!
どうだ驚いただろう。これが俺が日本の格闘ゲームを見て編み出した技だ。
まだまだいくぜ!空中コンボ、二段ジャンプ、空中ダッシュ、そして空中投げだ!!
地面にたたきつけられる前に受け身を取ろうとしているな。たぶん成功するんだろう。その名前通り猫のように。
だが、俺が急降下するとは思わなかったようだな。
このまま逃れようのない空中で噴射力まで加えたかかと落とし。それでお終いだ。
くらえっ!!!
350 :
魂の打ち込み:2008/02/22(金) 11:02:49 ID:C8z1hj7I0
「『ライト』……」
猫井が呟く。
「『オブ』……」
皆川が振り上げた足を止め、その顔に戦慄が走る。
「(まずい!これは……これは打ちのめされた人間の顔じゃない!
獲物を捕らえた……狩人の目だ!!)」
「『ソウル』!!!!」
まばゆい純白の光条が、天を貫いた。
ライト・オブ・ソウル
魂 の 光 !!
『エンジェリックレイヤー』――漫画の題名であり、作中のホビーを使った格闘技の名でもある――の
チャンピオンであり、ラスボスであり、主人公の母親、鈴原萩子。
彼女の究極技が、この『魂の光』である。
レーザー光線にも似た光の奔流が全てを薙ぎ払う、まさに必殺技。
ちなみに原作ではこの技で主人公に勝っている(はず。間違ってたらごめん)。
皆川は? そんな威力の攻撃を受けて、皆川はどうなった?
「な、なんて威力だよ……。まともに喰らってたら、意識どころか命がぶっ飛んでたぜ。」
全身に火傷のような傷を負っているが、あれほどの技を受けたにしては信じられないぐらいの軽傷だ。
「あれを……私のライト・オブ・ソウルを受けて、まだそんな軽口を叩けるの?
いったいどんな体してんのよ。自信なくすなぁ……。」
必殺の威力を持つと自負する究極技に耐えられたことに対する警戒心か、どこからか取り出した細身の剣を構えている。
格闘戦は不利と見て、『何でもあり』の自分の土俵で戦うつもりだろう。
「へっ、ほとんど無意識だったんだけどな。ARMS『三月兎(マーチ・ヘア)』。」
大気中にナノマシンを散布し、光ファイバーのように光を屈折させるARMS『三月兎』。
実物と見分けの付かない立体映像を作り出し、自身の姿を消し、また光を収束、増幅させてレーザーを撃つこともできる。
それはまた同時に敵のレーザーを始めとした光学兵器を無力化できるということだ。
351 :
魂の打ち込み:2008/02/22(金) 11:03:20 ID:C8z1hj7I0
「俺のARMSの中でもだいぶ大物なんで、出来れば使いたくなかったんだがなあ……。
まあいいか。あんなビームを撃ってきてそのうえ剣なんか持ってるってことは、まだやる気ってことだよな。今度は武器ありで。」
「そうよ。……っていうかあなたの方がさっきからいろいろ使ってたじゃないの。強化服とか変形する足とか。」
「うっ……」
――さて、何を使ってくるかしら?
あの怪物に変身(ジャバウォック)されると面倒ね。
それに、あいつの口ぶりからするとあの変身……アームズとか言ってたっけ……にはまだ種類がありそうだわ。
現状じゃあわからないことが多すぎるわね。私達ほどじゃないけどいろんな漫画を書いてるらしいし。
まあ、この海ちゃんの剣と魔法、それにみさきちの格闘能力ならなんとかなるか。
いざとなったらもう一回ライト・オブ・ソウルも撃てるし。
――どうするかな。気付かれちまったかな?
『白兎』を使いまくって『魔獣』完全体になって、その上もう一回『白兎』、とどめに『三月兎』だ。
さすがに今日はもうARMSを使えないな。発動しない程度で済めばいいが、暴走でもされたら困る。
となるとそれ以外の武器ってことになるか。素手ってのもありだが、いっぺん波が引いちまった。俺もまだまだ未熟ってことか。
なら、俺が使うのは……
「さあ、どうするの?待っててあげるから早くしなさいな。」
猫井の言葉に呼応するように、皆川の腕がホルスターのある右腰に延びる。
「あら、何を使うのかと思えば……。そんなお守りぐらいにしかならなさそうな拳銃で私の相手をするつもり?」
そう言いながらも、いわゆる早撃ちを警戒して一気に跳躍し距離を詰めてくる。そのまま突く気だ。
「いいや、こいつは人を撃つための銃じゃない。お前を倒すのは……」
猫井の剣が皆川を貫くと見えたとき、耳障りな金属音が響いた。
同時に猫井は『海ちゃんの剣』越しに凄まじい振動波を関知し、皆川はホルスターより更に奥から取り出したナイフで剣を受け止めていた。
「この超振動ナイフで十分だ!!!」
思ったより接戦なんだなー。
もっと皆川が押すかと思ってたよ。
スカーレットニードル。
それは蠍の毒針の如き15発の真紅の衝撃を以って
相手に確実な死を齎す、車田の必殺技の一つ。
彼はこの技を「15発の激痛の間に相手に死か降伏を選ばせる
慈悲深い技」と言うが、本質はその様な生易しいものではない。
まず、この真紅の衝撃自体が一撃必殺の威力を持つ上に
衝撃には1発で歴戦の勇士といえども泣き叫び許しを請い、
4、5発で大抵の漫画家をショック死させ得るだけの激痛を伴う。
かつ、仮にその激痛に耐え続けたとしても15発受けた時点で
その毒針を受けた箇所から血を噴出して確実に死に至る。
激痛に耐え続ければどうにかなるという類の技ではない。
むしろ衝撃を打ち込まれる度に確実な死へ近づくだけである。
そのような凶悪な技を一発一発叩き込みながら完全な降伏を説くのである。
相手が激痛か失血で死ぬまでに屈服し絶対的な服従を誓うならそれでよし。
相手が意地を貫き通して激痛か失血で死ぬならそれはそれで全く構わない。
スカーレットニードルの本質はそうした考えに基づく加虐行為であり
単刀直入に言えば拷問、それも実に過酷な拷問である。
その拷問を許斐はこれまで14発まで耐え抜いていた。
それはジャンプの現看板作家が一人としての責任感がなせる業か、
それとも、一時代を築いた作家としての意地の為かは分からない。
ただ一つ確かなのは、あと一撃、「アンタレス」を打ち込まれれば
確実に許斐の命はないという事である。
>>352 ぶっちゃけ漫画家としてのキャリアではほぼ互角で、知名度も加味するとCLAMPのが遥かに格上なんだけどな
むしろミナガーは善戦してると言うべき
ここから許斐が覚醒して第二ラウンドか、それともこのまま車田が勝つか……。
どっちに転んでも面白くなりそうだ。
>>354 クランプは同人系ってことで軽く見られてるからなあ。
好き嫌い抜きで考えると全漫画家の中でも結構上のほうにいると思うよ。
CLAMPの良さを俺に教えてくれ。
正直、聖伝で見限った。
>>356 そんな主観的なものを口で説明できるわけないだろう
そこで見限ったなら、単純にお前さんには合わなかっただけの話だ
ただし、自分が嫌いな作家だから祖末に扱ってもいいやとか、そういう考えは勘弁してもらいたい
粗末に扱っちゃうくらいがこのスレの面白い所だったんだよね
跳。
蹴。
蹴。
好機!!
進。
蹴。
転。
撃。
撃。
蹴。
開いてる――――
撃。
蹴。
転。
左のガード…
ガラ開き…
蹴。
蹴。
ガラ開きだ!
進。
蹴。
…消!?
ぞ く
(…クラッチ!引っ掛かったッッッ)
「がぁッッ!」
(この技は‥‥ッッ)
! !
(バックドロップ!!)
路地裏に鈍い音が響き渡った。
いくら受身を取ったとは言え板垣の投げ技でまともに地面に叩きつけられた
ダメージは大きく、ヨクサルは頭から流れ落ちる血を拭う事も出来ないまま
焦点の合わない目で空を見上げながら痙攣していた。
一方板垣はヨクサルの数十発の打撃を受けてなお鼻血一つ流れない顔を
獣の様に歪め、身動きもままならないヨクサルの元へ近づいてきた。
今の状況で無碍に扱うのは難しそうな気もするけどな。西公平とか藤何とかぐらい嫌われてるならともかく。
それはそうとヨクサルきた!9月以来か?
>>358 今だから言うけど旧えなりのゆでマンセーっぷりは正直見てて辛かった
「凄いな。バーリ・トゥードであそこまで見事なジャーマンスープレックスを見るとは
思ってもみなかったよ。ダン・スバーンもビックリじゃないか、青山先生。」
山根が興奮も露に青山に話しかけた。
だが青山の表情はどこか浮かない。
「どうしたんだい、先生?」
「…気に喰わんのや。」
「?」
青山の言葉の意味がイマイチ掴みかねる山根に青山は言葉を続けた。
「確かに惚れ惚れするくらい見事なジャーマンや。ワイかてあそこまで
見事なアーチで相手をブン投げられる事はそうない。」
「裏を返せばあの程度のジャーマンなら自分も出来るって事か。」
青山がタバコに火をつけて一息つく。
「せや。ただ板垣のアホがその気になりゃもう一寸早く打撃でケリついてた筈や。」
「…やはりあのバカはルチャ男を相手にかなり遊んでいたという事か?」
「それもあるんやが…」
青山がタバコの煙を吐き出して続ける。
「…それ以上にあえて投げ技で決めようとしてたって事や。」
「………そうか!」
何かに気付いたような表情の山根に青山は話を続けた。
「オドレもワイもバーリ・トゥードじゃちょっとした実績がある。主にグラップリングの技術で
バーリ・トゥードを制したって実績がな。それこそ血の滲む様なトレーニングを積んで
高めたグラップリングの技術に、ワイらは自信とプライドを少なからず持ってるやろ。」
「まあね。ただ板垣は元々グラップリング系じゃない。」
「せや。というよりアイツはどちらかといえば打撃屋や。」
「つまり…!」
「当て付けなんや。ワイらに対する、な。」
青山、山根の両者の表情が渋い物になった。
「多分あのアホはワイらが監視している事なぞとっくに気付いとる。」
「見せ付けるという事か。」
「せや。ワイらが苦労して積み重ね、ある程度は極めたつもりの技術なんぞ
奴にとっちゃ打撃の片手間のオマケに過ぎんって言ってるようなモンや。」
山根の眉間の皺が深くなった。
「…どこまで調子に乗る!」
「落ち着けや山根チャン。そうトサカに来るんやない。」
「極上だ!」
「落ち着けや。」
「暴力に溺れた変態野郎!僕とサシで勝負する勇気はあるかッ!」
「落ち着かんかいこのボケェ!」
青山の一喝で山根が我に帰った。
「…ああ、すまない、青山先生。」
「ったくオドレは。クール気取りの癖に根っこの所はつくづく暑苦しいヤツやな。全く。」
山根が冷めたコーヒーをすすり一息つく。
青山も2本目のタバコに火を着けた。
「それはそうと、2人ともどうするじゃんこの状況。」
「…まだいたのか、余湖先生。」
同じ顔の男達が100人、微妙な表情で二人を見ていた。
両者の日頃見せていなかった一面を見た驚きは少なからずあるらしい。
「まぁ、そやな。状況が厄介なのは相変わらずやからな。」
「ああ。やはりあのルチャ男では…」
俺では
俺では
俺では―――
「…板垣には絶対に勝てないという事ですか猿渡先生?」
「率直に申し上げるならそうです。ヨクサル先生。」
「宜しければ理由を伺いたい。」
「気を悪くしないで下さい。決して貴方が弱いという訳ではありません。
ただあの男は別格なんです。」
そんな事は分かっている。
「確かにあなたは数多くの武術を極め、幾多もの実戦を重ねてきました。
技術と経験では決してあの男にも私にも貴方は引けを取らないでしょう。
ただあの男と貴方では体格に差がありすぎます。」
そんな事は分かっている。
「格闘に関わってきた者なら分かるでしょう。同じか、もしくは多少技術や経験で
上回ったとしてもライト級の格闘家がスーパーヘビー級と戦えばどうなるか。」
分かっている。
「あの男は格闘に関しては肉体、技術、経験のそれぞれで郡を抜いています。
その3要素が相乗されてオーガと呼ばれる程の強さを生んでいるのです。」
分かっている。
「ですから」
言うな。
「あの男と比べて」
言うな。
「肉体的に大きく引けを取る貴方では」
頼む。
「絶対に」
頼む。言わないでくれ。
「おいおい冷てェなぁ、猿渡さんよ?」
「本宮先生ですか。」
「ああ。で、確かアンタがヨクサルさんだな?あの喧嘩馬鹿に勝ちてェって言ってた。
一回ボロ負けした馬鹿デカい相手に借りを返したいってか?そのガタイで?」
「はい。」
「…いい目だな。気に入ったぜ。んなら奴との喧嘩で勝てるやり方は教えてやるよ。
…まぁ、流石にボロ勝ちって訳にゃいかねェがな。」
おお、一気に動き出したな。
余湖の出番はあるのかこれ?
367 :
優雅の領域:2008/03/01(土) 09:37:05 ID:cBtVmzx+0
「な……何をしたあ!?」
「どうやら成功したみたいね。……ああ、お構いなく。今まで通り戦ってくれたらいいわ。」
一見した感じでは何も起こっていないように見えたが、空気が確かに変わっている。
『るーみっく・わーるど』とやらによるものだろうが、いったい何をしたのか?
「『今まで通り』というわけにもいかんな。何をする気かしらんが、何もやらせるつもりはない!!」
どこからか藤田が槍を取り出した。
「お前たち小学館の走狗どもを滅する!!それだけよォ!!」
それは持ち主の魂を喰らい、あやかしを滅ぼす『獣の槍』。
ついでに髪が伸び、禿頭の藤田にとってはカツラ代わりになったりもするが、今はそんなことを言っている場合ではないだろう。
「いまさら君は操られているんだとか目を覚ませとか言う気はないわ。
ただ、これだけは言っておかないといけないわね。……藤田君、私があなたを正気に戻してあげる。絶対に!!!」
「ふん!今更そのような戯れ言を聞く耳は持たんわ!!」
驚異的な速度で突き出された槍を、留美子は『ひょい』と避けた。
「なに!?」
「そんなものは私には通用しないわ……今の私には、ね!!!」
カウンター気味の掌底が、隙の出来た藤田をとらえる。
「ぐっ! ならば、これでどうだ!!」
槍を右手に、左手の義手からは『聖ジョルジュの剣』と呼ばれる刃を取り出し、両手でラッシュをかける。
しかし、それも留美子には当たらなかった。そして返礼に強烈な回し蹴りが藤田を吹き飛ばした。
「な、なぜだ……なぜオレの攻撃が当たらない!?これが……『るーみっく・わーるど』とやらかァ!?」
「まあ、それで七割方正解ってとこかしらね。さて、続きといきましょうか。藤田君?」
焦燥している藤田とは対称的に、留美子は笑みすら浮かべている。
大事な後輩、そして仲間と戦っているというのに、まるで「何も心配はいらない、私にまかせなさい」と言っているようだ。
その姿は、往年の『サンデーの女帝』、そして『ラブコメの女王』そのものであった。
「くく……さすがは『ラブコメの女王』……面白い!!
後悔……するなよォォ!!!!」
藤田は今度は拳を繰り出した。それも留美子は避ける。
だが、藤田の目は、否、体は捉えていた。
今までと今の、僅かな違いを。
368 :
優雅の領域:2008/03/01(土) 09:37:49 ID:cBtVmzx+0
「なるほど、そういうことか……その程度のことだったのかァ!!?」
今まで、獣の槍や聖ジョルジュの剣で攻撃したときは空気のように自然な動きで避けていた留美子が、
拳のときは自分から動いて避けた。それの意味するところは単純だ。
「『るーみっく・わーるど』などと大仰な名前を付けおって……正体はギャグ漫画家どもがよく使う攻撃無効化の一種ではないかァ!!!」
――ほとんどの漫画家は、自分の作品に関連した能力を持つ。
例えば人間離れした身体能力、例えば強大な魔法、例えばギャグによる一定の不死身性。
そして、その中でも特に突出した能力を持つ者は、自らの作品世界、自分のルールが適用される『場』を作り出すことが出来る。
有名なのは水島新司や『昔の』矢吹健太朗などだろう。
いま留美子が使っているのもそれの一種。
「お前は元々コメディ畑の人間……そちらに引き込めば勝負ありと見たのか?
おおかた『刃物禁止』か『武器禁止』あたりだろう。確かに厄介かもしれんが、オレには通じぬわァ!!」
槍をしまい、刃をしまい、藤田が拳法の構えを取る。
この構えは、藤田がもっとも得意とする『形意拳』。
そして、技を看破された留美子は、
「やれやれ……まったく、しょうがないわね。」
低い姿勢で藤田に向かって駆けだした。
「はぁぁーーーーッ!!!」
そのまま強烈な掌底を叩き込もうとする、が。
崩
留美子の中段突きを藤田が手のひねりで下方に落とし、そのまま水月を打った。
形意拳の基本となる『五行拳』の一つ、『崩拳』。
形は単純だが威力は絶大、そして藤田の基本技にして必殺技である。
369 :
優雅の領域:2008/03/01(土) 09:38:19 ID:cBtVmzx+0
「殺ったァ!!!」
そう勝ち鬨を上げようとしたとき、藤田は違和感に気付き、それと同時に全身が粟立つのを感じた。
手応えが、全くなかった。
そのことに気付いたときには既に、留美子の取り出した巨大な木槌が『背後から』藤田の頭に叩きつけられていた。
「熱血系の人は、すぐに早とちりするんだからどうしようもないわ。」
藤田が崩拳を繰り出してからここまで、僅か二コマ。テンポの速い作家なら一コマにすることもあるかもしれない。異常な速度というほか無い。
――藤田の想像は、ある程度までは当たっていた。
確かに留美子の使った『るーみっく・わーるど』は、刃物を……もう少し正確に言えば、ある程度以上の『外傷』を与える攻撃を規制した。
だがそれは力の一端に過ぎない。
「な、何だとォ!?」
絶対の威力を持つと自負する崩拳を避けられ、あまつさえわけのわからない内に理不尽な攻撃を受けた。
藤田のダメージは精神的にも肉体的にも相当なものだったが、それでも腕は留美子に伸びる。そして、留美子の手を掴んだ。
「捕まえたぞ……こうしてしまえば、いかなお前とて避けられまい!!!」
そしてもう一方の腕で顔と言わず胸と言わず滅多打ちに
しようとして向き直ったとき、彼は自分の目がおかしくなったのではないかと真剣に心配することになった。
――『領域』系能力は大抵オリジナル能力であるために、使用者は少ない。
だが、それら全てに共通しているのは『自分のルールを展開し、他人をそれに従わせる』ということだ。
ある者は一対一に持ち込み、ある者はスポーツを始めさせ、ある者は俺理論を適用させる。
いわば強制的に相手の土俵に上がらされる。そして戦いの根幹である『戦術』を、そして『戦略』を成り立たなくさせられる。
だから領域能力は強いとされる。
「こ、れ……は……」
藤田が見たものは、『信楽焼』として知られるタヌキの置物。
……変わり身!!!
留美子は今、どこにいる!?
――そしてここに、ギャグ・スラップスティック・ラブコメディー・格闘・恋愛・異能力バトル・伝奇・その他種々のジャンルを描き、
しかもその全てで成功を収めた達人がいたらどうなるか?
370 :
優雅の領域:2008/03/01(土) 09:38:43 ID:cBtVmzx+0
「!!」
また、回り込んでいた。今度は藤田の右側。
だが、藤田が瞠目したのはそのことではない。
留美子の構え。
胸の前で両腕を十字に組む特徴的な構えは、かの有名な特撮ヒーローのそれそのものだ。
――答えは明白だ。何種類も持つルールの中から、もっとも都合が良いものを適用することが出来るようになるのだ。
それこそが『るーみっく・わーるど』の強さであり、犬夜叉終了の噂に全盛期の力を幾ばくかだけでも取り戻した高橋留美子の強さ。
ちなみに今回は、最初は『らんま1/2』、藤田が早合点したときに『うる星やつら』へと変更、正面からの殴打(と、その他諸々)も禁止した。
「まずい、あの構えは……!!」
元来時事ネタやパロディを大量に含むのが留美子の作風。それ故、原作でも『そういう行動』の時に『その構え』を取ったことは度々ある。
対する最上の策である獣の槍は先程仕舞ってしまった。
そして、あれはうる星空間でも何の問題もなく通用する。
「ふ〜じ〜た〜〜く〜〜ん〜〜〜!
いい加減に……おとなしく目を覚ますっちゃ〜〜!!!!」
某マンの某光線のような見た目の電撃が留美子から放たれ、藤田を直撃した。
なんだかんだ言って、サンデーの女帝は強いな
サンデーとマガジンが合作するそうだ
372 :
車田:2008/03/03(月) 00:16:08 ID:I611Naxp0
これまで車田から受けたダメージで身動ぎも出来ない許斐へ
車田は赤い衝撃を秘めた指を突きつけていた。
(分かっていると思うが、次の一撃で貴様は確実に死ぬ。)
五感が既に失われ、誰の声も届かない許斐へ
車田はテレパシーで言葉を続けた。
(降伏しろ、小僧。)
「………」
(俺は、俺の道を阻む奴には手加減出来ない男だ。)
「………」
(貴様には先がある。)
「……楽…しい…な…ぁ…」
その声に車田は驚愕した。
五感を奪われ、瀕死の重傷を一方的に負わせられた身でそれでも
「楽しい」と声に出して言う男は殆どいなかったからである。
さて、この辺りで福本と別れた星野、さいふうめいコンビがどうなったのか見てみよう。
雀荘から約600m離れた路地裏に2人はいた。
死んでしまっているが。
星野は首を切断され、さいふうめいは高圧電流か何かで焼け焦げていた。
これで生きていたら、むしろ恐ろしい程だ。
これの犯人は、同じく路地裏にいた。フード付きローブを着た少年の様だ。
彼の名は藤真拓哉。額に小さなカードを押し付け、念話をしているらしい。
「裏切り者である星野、及びさいふうめいの抹殺、完了しました」
『御苦労。次の対象である福本は現在○○デパートにいる。至急向かってくれ』
「了解しました、赤松様」
念話を中断し、彼は懐から別のカードを取り出した。
「来れ(アデアット)」
何かの呪文とともに、羽ペンやクロッキー帳などが彼の手に握られた。
――アーティファクト、落書帝国(インぺリウム・グラフィケース)――
ペンでクロッキー帳に羽の生えたマシンを書きこむ。と、そのまま実体化した。
それに乗り、彼は行く。目指すは、消すべき、裏切り者のいる場所。
登場人数:1
退場人数:2
現在の人数:50/60
藤真拓哉…『魔法先生ネギま!』の外伝的漫画『ネギま!?neo』の作画担当。
ボンボン無き今、マガジンSPECIALにて連載中。
勢いあまって、あの2人殺しちゃいました。書きたかった人済みません。
あと多分、次も死人でます。
これは間違いなく許斐覚醒フラグ。
個人的にはこのまま車田倒しちゃっても……あ、やっぱりちょっとまずいか。
そして麻雀コンビ死んでたー。
4対1じゃあ由利に部が悪かったしな。大混乱になるだろうなあ。
つーかタシケ連載オワタw
(楽しいだと?)
「……うん…、やっぱ…り…そう…だ……よな。
…漫…画……って……漫画…って……」
その時、抜け殻も同然だった許斐の体から途方も無い何かが
不意に湧き上がる予兆みたいな物を車田は感じた。
(この感覚は!?何だか分からないがこのままでは!)
咄嗟に車田は突きつけた指に力を込めた。
「スカーレットニードル・アンタレス!」
車田の致命的な赤い衝撃が許斐へと光速で襲い掛かる。
それに対して許斐は車田が思ってもみない行動を取った。
(重心を落として、ラケットを引いた!?)
「漫画って楽しいじゃん。」
その瞬間、許斐の体から眩い光が一気に溢れ出た。
(これは!この光は!?)
「…車田先生、楽しんでる?」
( !! )
許斐はアンタレスを完全に正面に捉えた状態で少し重心を落として
力を溜めていた。まるでテニスで相手の球を待ち構える選手の様に。
「サムライドライブ!」
その瞬間、鮮明で強烈な小宇宙が大地を覆い隠さんばかりに膨れ上がり、
そして車田達のいた廃ビル諸共に弾けた。
それからしばらくして、許斐は意識を取り戻した。
辺りを見渡すと建物一つ無い荒野に大量の電柱が立ち並ぶ奇妙な光景が広がっている。
先程の廃ビルとは明らかに違う場所だが何処だここは?そして車田先生は何処だ?
アンタレスを真っ二つにしたのか
つーか威力スゲえw
>大量の電柱
死 亡 確 認 !
車田と許斐の小宇宙が大きく弾けた瞬間、一般人には何も感じられなかったが、
多くの漫画家達はそれを強く感じ取った。
まず最初にそれを感じたのは、誰よりも「力」に敏感だったあの男だった。
(車田ッッッ!)
板垣がヨクサルへ止めを刺さんと踵を振り上げたその刹那に
それを強く感じ、その為に一瞬動きが止まった。
この一瞬で九割九部決した勝負が縺れる事になるがそれは別の話となる。
次に許斐の仲間達へと伝わった。
「コイツは!」
先程まで馬鹿をしていた和月の表情が一瞬にして引き締まった。
「ああ、間違いねぇ。こいつは許斐と…車田の気だ。」
「アッー!」
その時鳥山は今にも駆け出さんとする和月の襟を掴んだ。
「何しやがる、鳥山先生!」
「落ち着け、和月。オラの瞬間移動で行くぞ。オメェが走るよりその方が早ぇからな。」
「あ、あぁ!」
鳥山は血気に逸る和月の肩を強く組み…
「ここから35km南南西、○×ビルだ。行くぞ!」
ヒュンと風を切る音を立てて二人は消えた。
そして許斐は今までに見た事の無い物を見ていた。
少なくとも黒シャツの陰気な男とリーゼントのナイスガイがとても安らかな顔をしながら
それぞれ空から現れた黒ずくめの男に手を引かれて空の彼方へ消えていく光景は
彼にとって初めての物であった。
一瞬敵襲かとも思ったが、黒ずくめの男達には悪意も敵意も全く感じられなかった。
だとしたらコレは一体何だ?車田が見せる幻覚か何かか?
「お久しぶりね、許斐先生。何年ぶりかしら。」
その声に振り返ると、そこには見覚えのある顔がいた。いるはずのない顔がいた。
「光原先生!?」
381 :
争乱への突入:2008/03/05(水) 20:32:48 ID:NdVMXsbF0
「まったく、相変わらず下品な男です。」
(『相変わらず』?この二人は面識があるの?)
怜奈の脳裏に浮かぶ大量の疑問符にまた一つ追加があった。
聞きたいことが多すぎるし、話してくれそうなことは少なすぎる。
それに、下手なことを聞いて地雷を踏みでもしたら生きて帰れる保証もない。
でも、ジャーナリストの一人として恐れずに質問を続けよう。
だいたいそんなことを考えて口を開こうとしたとき、研究所のドアが開き怜奈は口を閉じざるを得なくなった。
「よう赤松!相も変わらずこんな穴蔵にいんのかァ?」
「ま………」
「やあ真島君。元気なようでなによりです。別にいつもここにいるわけじゃないですよ。今日も少し散歩をしてきましたし。」
「真島ヒロ!それに……後ろにいるのは!?」
怜奈の目が驚愕に見開かれる。
真島ヒロ。曰くマガジン三馬鹿、曰くパクリ四天王、曰く尾田栄一郎に似すぎじゃね?などと結構いろんな意味で有名な男である。
「おう!俺をご存じかい、姉ちゃん。その格好だとブン屋か何かか?俺の記事でも書いてくれるのかい?」
「ええ。また、機会があれば……。
と、ところで、後ろの方はいったい……?」
怜奈の視線は先程からずっと、真島の後ろにいる三人に注がれている。
怜奈だけではない。畑も心底驚いた表情で見ている。赤松は冷ややかな目つきだ。
久米田は顎が外れ、顔と背景に縦線が大量に引かれている。。光永は……ふふん。
「ああ、こいつらか。何日か前にこっちの方が性に合うってんで引き抜いてきたんだ。なあ久保、なあ赤松?」
「ええ、そういうことです、怜奈さん。今あなたが見ているのは悪い夢でも何でもない、現実です。
ちなみに真島君も言っていますが、彼らは別に操られているわけではありません。
自分の意志で私達についたのです。そうでしょう?星野さん、河下さん。」
382 :
争乱への突入:2008/03/05(水) 20:33:31 ID:NdVMXsbF0
「クク、そういうことだ。法律も編集仁義も糞喰らえ。俺がこっちのがいいって言ってんだからなァ。」
オレンジ色の髪をして幅広の奇妙な剣を背負った男。
「集英社より講談社の方が、楽なのよ。私は体が弱いしね。ふふふふ……」
ちょっと鬱っぽい危険な目つきの女。
「私は……えっと……誘われたから?」
ギリギリのスカートを履いたエロ少女漫画系の少女。
「そ、そんな……まさか……」
怜奈と畑が同時に言った。久米田もそう言いたそうにしている。
無理もない。
久保帯人、星野桂、河下水希。
週間少年ジャンプの看板から中堅層を担う実力者たちである。……若干性格に難はないでもないが。
それがことごとく裏切り、講談社に所属しているのだ。
しかもあの態度を見るに、移籍組であるということを抜きにしても真島や赤松より格下の存在らしい。
「それで、何の用なのです?まさか世間話をしに来ただけということはないでしょう?」
「おお、そうだそうだ。実はお前らに頼み事があってな。
『エンジェル部隊』を300人ほどよこしてくんねえか?」
「エンジェル部隊を?」
講談社に心酔する同人作家たちをサイボーグ化した実働隊、それがエンジェル部隊である。
(話には聞いていたけど……まさか実在していたなんて!)
驚愕に目を見開く怜奈をよそに、真島と赤松の物騒な会話が続く。
「しかし、昨日CLAMPさんたちの使った分がどうも全滅させられたみたいで‥‥。
まあすぐに補充しておくからいいんですけど、今300人は無理ですね。200でどうです?」
「200か。まあそんだけありゃあ十分だろ。」
人を完全に物扱いした会話である。
「あ、あの……。」
河下がおずおずと口を開いた。
「そんなにたくさんの人を集めて、いったい何をするつもりなんですか……?」
「決まってんだろ‥‥!? ジャンプをぶっ潰すんだよ!!」
383 :
争乱への突入:2008/03/05(水) 20:34:23 ID:NdVMXsbF0
「なっ……」
「ほう‥‥やはりそうでしたか。」
「え、えええええ!?本当ですか師匠!?」
「俺に聞くなー!!だが確かジャンプは車田正美に襲撃を受け半壊状態‥‥叩くなら今、かもな。」
「(ふが)」
ちなみに離反組は既に話を聞かされていたらしく、驚いた様子は見えない。
「つーわけで、早めによこしてくれよ。できれば今すぐな。」
「わかりました。‥‥ただ、私から一つ提案があるのですが、聞いてもらえますか?」
赤松が邪悪な笑みを浮かべる。
「何だ?言ってみな。」
真島もにやつく。この男がこういう顔をしたときは、大抵とんでもないことを企んでいるのだ。
「今のジャンプなら、よほど想定外の事態でも起きない限り楽に倒せるでしょう。
ですから50人ほどを別働隊として‥‥小学館、サンデーを叩きます。」
畑がとうとう失神して倒れた。
その横では、久米田が弟子の惨状にも構わず歓喜の踊りを半ば自棄になって踊り出している。
「ちょっといいかしら、赤松先生。」
「ええ。でも怜奈さん、止めても無駄だと思いますよ。」
「まあ、漫画家でもない私が言ったところであなた達が止まるとは思いませんけれど、
あのサンデーを改造同人作家ぐらいでどうにか出来るとも思いませんね。」
「おう、それだよ。俺もそいつが気になってたんだ。
兵力の無駄遣いは避けたいっていつも言ってんのはお前だぜ。それに、小学館まで相手にするのは面倒なことになりやしねえか?」
真島が割り込んできた。
「‥‥あなた達の疑問ももっともですね。もう少し説明させてください。
確かにサンデーをこんな手で倒せるとも思いませんし、小学館とおおっぴらに対立するのもまずい。
ですが、襲撃を仕掛けたのが講談社ではなく秋田書店だったらどうですか?」
怜奈も真島も、久米田までもが凍り付いた。なんということを考えるのだ、この男は。
「……!! まさか、変装して……?」
「秋田なら確かに小学館とは因縁があるからな‥‥。で、秋田に小学館の目がいってるうちに例の計画を進めちまうってわけだ。」
「そう。もう少し言えば集英社に向かう方も、秋田書店の仕業に見せかけるのです。
せいぜい、無駄な戦いをしてもらうとしましょう。」
384 :
争乱への突入:2008/03/05(水) 20:35:17 ID:NdVMXsbF0
「よし、話はまとまったな。久保!星野!お前たちは俺と一緒に集英社攻撃に参加!!
河下は矢吹の野郎を洗脳装置に叩き込んで目を覚ましてやんな!!」
『矢吹』の語に怜奈が反応した。
「矢吹?矢吹とはまさか、矢吹健太朗ですか!?」
「その通りですよ。彼らが集英社から離反するとき、ついでに拉致してきてもらったのです。
矢吹君はまともなラブコメなどを描かせておくには惜しい逸材です。昔のように無節操なパクリを思い出せば、なかなか頼もしい戦力にな
るでしょうね。」
赤松は先程までより更に凶悪な笑顔になっている。自分の思惑通りに事が運んでいくのが楽しくてたまらないという顔だ。
(なんてこと……いったいどうしたら、この計画を止められるの!?
どうして私は、ただ見ていることしかできないの!?)
怜奈が思い悩んでいる間に、真島たちは行ってしまった。
外ががやがやと騒がしくなる。エンジェル部隊が集合しているのだろう。
「さて、お騒がせしました。説明を続けましょうか。」
385 :
争乱への突入:2008/03/05(水) 20:35:46 ID:NdVMXsbF0
所変わってこちらは山根&青山&余湖。
板垣対策と小学館対策に頭を悩ませているところへ、更なるニュースが飛び込んできた。
「もしもし、青山先生ですか!?」
「おう、ワイや!どないした!?」
偵察隊の声が裏返っている。どうやら相当アレな事態が起こったらしい。今度はいったい何だ。
「謎の集団が集英社へ向かっています!推定人数150名前後!!」
「ひゃ………なんやて!どこの連中や、そんな無茶をしよるのは!!」
「そ、それが……」
「焦らさんとはよ言わんか!!!」
「全員、秋田の……チャンピオンの紋章が描かれた服を着ています!!」
「な、なんやてーーーーー!!!!!」
某パンと某MMRを足して2で割ったような叫び声が部屋にこだました。
「さーて、てめえらの古巣をぶっ潰しにいくぜ。覚悟は出来てっか?」
エンジェル部隊の制服+秋田に見せかけるための変装を身につけた真島。
「ああ、今更あんなとこに未練なんざあるかよ。」
同じく久保。
「……でも、こんないかにも怪しい格好で本当にばれないのかしら?」
同じく星野。
「まあ、赤松がやったんだから大丈夫だろ。それより目立たないように気をつけろよ。
あくまで秋田書店の連中がやったと思わせないといけねえんだからな。俺達がいるってばれたらヤバいぜ。」
「おう。」「……了解。」
命令が二人と全軍に伝わったのを確認すると、真島が再び号令を掛ける。
「よし、そんじゃあ全速前進といくぜ!!!」
それじゃあ小説にならないってツッコミがあるのは分かる
だけど人数が多い時はセリフの前に名前があると見やすくて助かるんだ
今更だけど
台本形式のほうが書き慣れてないのでかえって書き辛かったりする。
少々冗長になってももう少し地の分で説明したほうがいいかな?
そうするとよけいに分かりにくくなると思う
台本形式と肩を張らずに単純に、名前「」ってあると読みやすいってだけだから
合わないと思ったら無視してくれ
小学館の命令で雷句誠は講談社を襲撃した。
寺嶋裕二「何しやがるんですか、雷句先生!」
雷句「すまない、俺も今は無職の身だ。許してくれ…」
寺嶋「ぎゃぁぁぁぁぁ…」
寺嶋は集英社に強制送還されてしまった。
所変わって集英社。
強制送還されてしまった寺嶋は、
「講談社に戻る前に集英社を襲撃する。」
と小林尽に予告。
小林「僕も襲撃する。今から出る。」
というのが小林の答え。
小林は、集英社へ向かった。
集英社に着いた小林。
寺嶋と小林は、遂に襲撃を決行した!
所変わって講談社。
雷句は、赤松と真島を襲撃しようとするが失敗。地下牢に閉じ込められた。
雷句「俺はいつ地下牢から出れる!」
瀬尾公冶「僕は赤松先生と真島先生の命令でね…地下牢の監視をやってるんですよ。きっきっきっきっきっ…」
雷句「早く俺を出せ!」
雷句は魔法呪文を詠唱するも効果はゼロ。
瀬尾「そらそうよ。お前の魔法は全てカットされてるんだから。」
雷句「ならば力ずくで脱走してやる!」
雷句の復讐はここから始まった。
登場人数:4
退場人数:0
現在の人数:54/60
雷句・小林・寺嶋・瀬尾が追加?
キャラ増やすのはいいが、ちゃんと使いこなす気あるんだろうな作者
現在、講談社を軸に各出版社が巻き込まれ、状況は混迷を極めている。
各陣営共にその未来が見えない、それ故に未来が気になる状況にある。
しかし私はあえてここで一旦、時計の針を少し戻すことにしよう。
そして舞台はあの電柱が乱立する奇妙な荒野へ。
「光原先生!?」
「ええ。…暫く会わない内に貴方、少しイメージが変わったのね。」
ゆるいウェーブ気味の髪で片目を隠したこの熟…妙齢のお姉さんが、
つまり光原伸がいつからそこにいたのか、それは分からない。
ただ彼女は昔と同じく「どこにもいないが、常に貴方の隣に」いた。
「もう自分の台詞を吹き込んだテープとラジカセを持ち歩くのは
止めたのかしら?バイクは乗ってる?」
そう言って光原は悪戯っぽくクスッと笑った。
許斐は光原が以前より物腰が柔らかく、気さくな事に少し驚いた
同時に、あの作品の事はあまり話に出さないで欲しいと思った。
「さて、この状況でどこからどこまで説明したものかしらね、先生方?」
(先生方?)
光原その言葉に、許斐は怪訝な表情をした。
見渡す限り自分達二人しかいない荒野で「先生方」?
もしや、と思って背後を振り返るもやはり誰もいない。
「こっちよ、許斐先生。」
その言葉に許斐が向き直ると、いつの間にか光原の傍らに何人か増えていた。
山高帽に背広のどこか儚げな紳士に目付きが少しキツイ黒いセーラー服の少女、
そしてフリルがフリフリでヒラヒラのフェチなメイド服を着た可愛らしい女の子だ。
「右から順に高橋葉介先生、吉富昭仁先生、佐藤健悦先生ね。
あ、佐藤先生は男の子よ。悪しからず。」
…どうやらここが普通と違う世界というのは確かなようだ、と許斐は思った。
393 :
熟女(ry:2008/03/09(日) 15:18:05 ID:Rfl47KiP0
「無理も無いわね。私も初めて男の子だって聞いた時は耳を疑ったもの。」
愕然とした表情の許斐へと光原が話しを続ける。
「でもこれはこれで良い物よ。ほら、最近あの八神先生まで言っていたもの。
『あんなにカワイイ奴が女の子のハズねーだろ』ってね。そもそも…」
「光原。」
高橋の言葉で光原がぴたりと喋りを止めた。
「フフフ、冗談よ。そんな顔しないで。」
一瞬躊躇ってから、光原は高橋の方へ振り向いて軽く答えた。
どうやらあの山高帽の高橋は光原よりも目上らしい。
「冗談言っている場合でもないよ。」
目付きのキツイ少女、吉富も続けて口を開いた。
「何か講談社のバカ連中が先走るみたい。ほら。」
そう言うと吉冨は許斐の右を指差した。
その言葉に全員がその方向を向くと
「今のジャンプなら、よほど想定外の事態でも起きない限り楽に倒せるでしょう。
ですから50人ほどを別働隊として‥‥小学館、サンデーを叩きます。」
講談社であの赤松健が熱弁を振るっていた。
「まったく、古巣がバカやっていると気が重いよ。」
その様子を見て吉富は不機嫌そうに吐き捨てた。
「まったくね。私達の見ていた未来とはすっかり別物になってしまったわ。
…本当にこの状況、厄いわね。」
と、光原も少し憂鬱そうにため息をついた。
しかしあの男、今の集英社が物の数ではないとは何様のつもりだ。
確かにあの2人の襲撃で損害は受けたが、まだ鳥山、冨樫、荒木に
和月、大暮その他多数の人材は健在だ。あの尾田のニセモノと赤松で
どこまでいけるものか…そんな事を許斐が考えていたら
「あのバカ眼鏡、ちょっとシメてもいい?気に入らないからさ。」
吉冨が何気にとんでもない事をさらりと口にした。
394 :
熟女(ry:2008/03/09(日) 16:29:09 ID:Rfl47KiP0
「駄目だ。我々はこの現実への介入を認められていない。」
高橋が少し語気を強めて吉冨に答えた。
それを聞いた吉冨は何か反論したそうだったが、
少しして「ちっ」と舌打ちして黙った。
それから吉冨と光原の2人が黙りこくってしまった。
許斐は状況が理解出来てないから言うべき事が纏めきれず、
その結果、何となく発言が憚られる気がして質問出来ず、
高橋は元から無口で必要以上に喋らない為、全員揃って黙ってしまった。
相変わらず赤松の熱弁だけが響いているのがどうも気まずい。
その時、許斐達の前に淹れたての紅茶とスコーンが順番に置かれた。
「あの…皆様?お茶…宜しければ、どうぞ。」
お茶のトレーで顔を少し隠して、伏目がちにこちらを見る
サトケンのその様子は、とてもベタな美少女のソレだった。
「気を使わせちゃって悪いわね、佐藤先生。有難く頂戴するわ。」
「…ありがと。」
「頂こう。…美味いな。」
「うん、いい紅茶だね。ありがとう。感謝するよ、佐藤先生。」
4人がそれぞれサトケンへの感謝を口にした。
それからしばらく、和やかなお茶の時間が続いた。
だがその時間もそれほど長くは続かなかった。
原因は空に映し出された集英社入り口の地獄のような光景のせいだった。
その光景の中央にはウルジャンの漫画化が一人、大暮維人がいた。
全 裸 で。
周囲には襲撃をかけ返り討ちにあったらしき敵部隊の女性達が20人程転がっていた。
女性達の様子は…まぁ、大暮のアレな漫画のハードなアレの後って感じだった。
黒光りするアレを天に届くほど反り返し、咆哮を上げる大暮を見て、5人はドン引きした。
395 :
熟女(ry:2008/03/09(日) 16:59:04 ID:Rfl47KiP0
「何が秋田だ!鬼畜!劣情!勝利だオラァ!ス○ルファックも描いた事がねェ腰抜けの
ヘナ○ン共が調子コイてんじゃねぇ!来やがれ!片っ端から犯してやるぜファック!」
完全に交通封鎖、マスコミもシャットアウトされている為に、普段より性癖を抑える必要無く
少しハードにしかし、とても楽しそうに暴れる大暮を見て、少なくとも許斐は不快感を覚えた。
その時ぽつりとサトケンが口を開いた。
「…あの、光原先生、許斐先生?2人とも確か集英社でしたよね。
あの方ってお知り合いですか?」
「……いや。」
「……私も知らないわ。」
「あの感じ…」
サトケンが一度口を噤んだ。
「…あの感じって、もしかして何かあったの?」
光原がちょっと柔らかい口調で話を促した。
「…僕の御主人様や山本師匠を思い出して何だかちょっとゾクゾク来ます!
僕も昔はあんな風に叩いて縛って殴って刻んで犯してもらってたんです!
あぁ…こっちに来てからも僕をあんな風に虐めてくれる御主人様が…」
顔を赤らめて少し前屈みになって碌でも無い事を嬉々として話す
サトケンに許斐達は大暮の時よりもドン引きしたとさ。
ドン引きのままつづく?
ここではエロってどこまでOKなんだろう。やはり挿入とかはだめなのかな。
一応、全年齢版だからな…流石にホンバンをそのまま描写すんのはNGだろう
匂わせるつか、そのものズバリな描写はボカしとけばOKだと思うが
とりあえず魔獣狩りあたりまでが境界線じゃないか?
あと、赤松が強気なのは標的を週刊ジャンプだけに絞ってたからってことでどうか一つ。
398 :
390の続き:2008/03/09(日) 21:59:12 ID:H/P8W5i50
講談社地下牢では、雷句と瀬尾の死闘が繰り広げてた。
両者、ノックダウン寸前。共倒れも有り得る。
「これが最後だ!」
と雷句は呪文を詠唱。
瀬尾「ぐわぁぁぁぁぁっ…」
瀬尾はノックダウン。雷句は瀕死寸前ながら見事脱走したのだった。
そして、雷句は講談社地下の医務室のベットで丸一日眠ったのであった…
赤松「何だ、瀬尾が倒れた!?今すぐ救急車を呼べ!」
篠原知宏「はい。雷句誠に倒された模様です。」
赤松「そうか、わかった。俺も出陣の時が来たか。篠原、お前はここで待ってろ!」
赤松は襲撃中の小林と寺嶋に連絡。
赤松「俺も集英社に向かう。お前らは下へ向かえ。」
集英社のロビー。赤松は寺嶋と小林を呼び出し、合流した。
赤松「俺、寺嶋、小林は今から集英社に向かう。いいな!」
寺嶋・小林「はい!」
とりあえず瀬尾OUTね。
400 :
衝撃:2008/03/09(日) 22:21:23 ID:H/P8W5i50
集英社4階。真島の部隊と赤松の部隊が合流した。
真島「まさか赤松先生も出陣とは…」
赤松「ああ、出陣もやむ負えない。瀬尾が雷句にやられたからな…」
真島「これは酷い…」
赤松「とりあえず両部隊は合併だ、私が指揮をやる。お前らは迷わず進め!」
赤松部隊、遂に集英社を襲撃する…
401 :
激闘の果てに:2008/03/09(日) 22:26:23 ID:H/P8W5i50
雷句は師匠の惨状を知らずに講談社を立ち去った。
小学館に戻った雷句。雷句はすぐ講談社での戦績を報告。
雷句は小学館の防衛に就いた…
>>397 まあ今の週刊ではなあ…リアルでもマガジンのが発行部数上だし十分潰せるよな
ウルトラジャンプ組は、週刊から島流しされた古参orロックな面子だから、ぶっちゃけ週刊の連中の事疎ましく思ってる奴大半っぽい印象
403 :
小ネタ:2008/03/10(月) 02:32:47 ID:ad5VWsAy0
所変わって小学館。
下界の喧騒と対照的に内部は落ち着いていた。
「とりあえず今、ウチを襲撃するのは秋田の雑兵が50程度らしいから
病み上がりの雷句君で全く問題ない。リハビリ程度にはなるだろう。」
ハットリくんのお面を被った胡散臭い男が窓の外を眺めながら、
道化師の格好をした胡散臭い男に話しかけた。
お面の変質者は小学館屈指の策士、浦沢直樹。
彼は元々秋田に対しては警戒態勢を取るよう指示していたが、
秋田の2人が集英社を襲撃してからは即座に警戒水準を上げ
いざという事態にきっちり対処できる体制を整えさせていた。
故にこの程度の襲撃ならば主力を呼び戻すまでも無く対処可能で
浦沢の態度にも余裕があるのは尤もだったのだ。
「…それで、君の所はどうだ?雑兵とは言え150をあのレイプマン一人で
相手するのは少し問題が無いか?」
浦沢の問いに道化師は事も無げに答える。
「問題無いよ。敵の中に人鬼や隻腕の狂人がいれば別だけどね。」
「そうか。」
それからちょっと間をおいて、浦沢が窓から目を離し道化師に向き直った。
「で、何の用で今わざわざここまで来た、冨樫義博?」
その質問に対して冨樫は剃刀で切ったような鋭い笑みを無言で浮かべた。
うわ、すっげー嫌な2ショットwww
サトケンがドMでワロタ
えなりシリーズってスパロボっぽくゲームに
したら面白いんだろうな
無理だけどな
赤松 何か現場の方がゴタゴタしているようですので、ちょっと見てきますね。
皆様の後方支援、頼りにしていますよ。それでは。
ヒ ュ ン !
怜奈 …………。
畑 …………。
久米田 …行きましたよね?
怜奈 ……ええ。
久米田 …暫くは、戻ってきませんよね?
怜奈 ……多分。
全員 く は ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ 〜。
畑 いやー、赤松先生と一緒にいるとホント息が詰まりますねー。
とりあえず少し楽にして下さい。僕、お茶入れてきます。
怜奈 ありがとう。それはそうとあの人と一緒に仕事をする貴方達には同情するわ。
…あ、久米田先生、先程は御免なさいね。仕事とは言え失礼な事言って。
久米田 いいんですよ。私はそういう事言われるの、慣れてますから。
怜奈 そんな事言わないで。それにこちらの気が済まないわ。
久米田 いいんですよ。私が一般受けする少しHなラブコメを描けないのも事実ですし。
怜奈 そんな事…
久米田 普通の人はもう記憶に無いかもしれませんが、私、昔いたとある雑誌で
普通のHなラブコメに挑戦した事があったんですよ。
怜奈 ええ。アイスホッケーと平行してやってたアレね。
久米田 よくご存知で。アレをやる前に、自分なりに色々調べてみたんですよ。
どうすればウケのいい、売れるラブ&エロコメがやれるかって。
怜奈 そうですか。
久米田 これまで発表された名作ラブコメを分析的な目でキッチリ鑑賞して、雑誌のツテで
ラブコメの大家の皆様にレクチャー受けて、色々やって…なのに…それなのに…!
怜奈 あの…。
久米田 キェ――――――――――――!!
怜奈 あの…。
久米田 キェ――――――――――――!!
怜奈 あの…。
久米田 キェ――――――――――――!!
怜奈 ……。
久米田 キェ――――――――――――!!
畑 落ち着いて下さい、師匠。
久米田 …ハッ。
畑 落ち着いて下さいよ。ラブコメが出来るかどうかなんて、今の
師匠には大した事じゃありませんよ。今の師匠は何といっても
単行本もアニメDVDもバカ売れの売れっ子作家なんですから。
久米田 …そうなんですか、畑君?
畑 そうですよ。僕も一応先生と同時期にアニメやってましたけど
近所のビデオ屋では先生の作品の方が回転が速かったみたいです。
久米田 …本当にそうなんですか、畑君?
畑 ええ。その店の店員も『あそこまで回転の速いアニメ作品はハ○ヒか
ら○すたかグ○ンラガン位の物だ。』って言ってましたから。
胸を張って下さい。先生は今、売れっ子です。
久米田 …そうなんですか。
畑 ええ。先生は今、売れっ子で講談社の看板も同然ですよ。
久米田 ありがとう、畑君。…ああ、怜奈さん。もう大丈夫、落ち着きましたよ。
怜奈 ……はぁ。
畑 それではお茶にしましょう。
久米田 ありがとう。…うん。君の入れる紅茶はいつも美味しいですね。
怜奈 ありがとう。…本当、美味しい。凄い、凄いわ、畑先生。
畑 執事の嗜みですから。
怜奈 (ところで畑先生、先程の話って本当?)
畑 (嘘です。)
[えなりの冒険実録]は次レス以降も続く!(本当)
怜奈 そーいえば、さっき他にもいたじゃない。あの可愛い女の子とふふんの人。
あの二人はどうしているのかしら。
畑 河下先生は矢吹先生の洗脳中で、光永先生はちょっと用事があるからって
どこか出かけましたよ。多分、河下先生はもうすぐ戻ってきますよ。
怜奈 (…ふふんの人、ちゃんと喋れたんだ。意外だわ。)
河下 すみませーん。水希、ちょっと遅くなっちゃいましたぁ。
…あ、そのクッキー美味しそうですねぇ。
久米田 ああ、河下さんですか。ちょうど良い所に来ました。お茶にしましょう。
その様子ですと、もう矢吹先生の事は片付いたようですね。
河下 はぁい。いつもと比べて色々と大変でしたけどぉ、何とかしてみましたぁ。
怜奈 ( ”ビキッ” )
久米田 その喋り方はお止しなさい。
河下 …あ、はい、すみません。ちょっと仕事との切り替えが上手くいかなくって。
怜奈 仕事って?
河下 洗脳ですよ。先程ですと矢吹先生の。
畑 先生は洗脳のエキスパートなんです。男なら河下モード、女なら桃栗モードと
臨機応変に使い分けてメロメロに洗脳するんですよ。
河下 えへへ。
怜奈 でも矢吹先生って元々洗脳にかかりにくいとかいう理不尽な設定持っていて
何か色々そういうのに強いとか聞いた事ありますけど。
河下 そうでもないですよ。良ければ先程の洗脳のログ、見てみますか?
怜奈 …いいのかしら、私、部外者よ。
河下 いいんですよ。上から一応許可貰ってますし。
怜奈 そーですか。
怜奈 で、ここがさっきまで貴方が洗脳してた場所ね。矢吹先生もここに寝てるし。
…文章って本当に便利よね。移動したって書けばそれで済むんだから。
畑 何の話ですか?
怜奈 こっちの話よ。で、そのディスクが洗脳のログって訳ね。
河下 ええ。それでは再生しますね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 再 生 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
矢吹 …やっべぇやべぇ。今日からだってのにこのままじゃ遅刻だ。急ぐか!
河下 はわわ〜遅刻遅刻ぅ〜。もう月曜から遅刻なんて信じられないよぉ〜。
矢吹 うわぁぁぁ!
ド ガ シ ャ ー ン
河下 あいたたた〜。う〜ん、大丈夫ですか
矢吹 ッ痛ぅ……って……イチゴ?
河下 …え…これって…
矢吹 あの…その……。
河下 キャ―――――――!このエッチ!バカ!ヘンタイ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 中 略 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
矢吹 今日からこちらに編入します矢吹です。よろしくお願い…って?
河下 あ―――!!コイツ朝から私のスカートの中見たヘンタイ!何でココにいるのよ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 中 略 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
河下 矢吹君?もう学園祭の準備割り振り分は終わったじゃない。何でココに?
矢吹 何でって、そりゃお前が一人でこんな事やってるのに放っておけないだろ。
二人なら10時までには終わるさ。さ、とっとと片付けようぜ。
河下 矢吹君…。
怜奈 せっ!
ポ チ ッ
河下 あ。
久米田 あ。
畑 あ。
……っていきなり何をするんですか怜奈さん!ここからがいい所なんですよ!
やっと親愛度の上がった二人の前に第2、第3のヒロインが登場して関係が拗れて
その時本命ヒロインが大怪我か何かして見舞いイベントがあって看病して枕元で
怜奈 黙れ。
畑 はい。
怜奈 …もう十分だわ。話を先に進めて頂戴。
河下 あ、はい。まぁとにかくこんな感じのシナリオ頭に流して矢吹先生を洗脳したんですよ。
もうそろそろ仕度も終わって出てくる頃です。
怜奈 仕度って?
河下 赤松先生の集英社襲撃の手伝いですよ。
怜奈 …って、あんな洗脳で今まで長い事世話になってる会社を裏切って殴り込みって、ねぇ…。
河下 静かに。…来ました。矢吹先生です。
矢吹 待たせたな、水希!
河下 矢吹君…。
矢吹 どうしたんだ?
河下 …駄目だよ。私なんかの為にそんな事しちゃダメだよ。
あそこには矢吹君の大切な仲間がいるじゃない。
矢吹 構わないさ。例え世界を敵に回しても水希を泣かす奴は俺が許さない!
河下 ……。
矢吹 だからさ、そんな顔するなって。必ず戻ってくるからさ。…あー、そうそう。
河下 何?
矢吹 もしこの戦いから戻ってこれたらさ、「矢吹君」じゃなくて名前で呼んで欲しい…
なんてね。それじゃ行って来る!講談社の他のみんなに宜しくな!
河下 …矢吹…君。
怜奈 …………。
畑 …………。
河下 …行きましたよね?
久米田 ……ええ。
怜奈 ……多分。
河下 ってまぁ、こんな感じです。
畑 いやー、いつも見事な腕前ですね。他の人ならこうは行きませんよ。
久米田 まったくですよ。やはり餅は餅屋ですよね。…どうしました怜奈さん?
怜奈 (…このバカ共、思いっ切りブン殴りてぇ…ッッ!)
怜奈 (そういえば、普通にしている時は無駄にパンツ見せたりしないのね。)
河下 (それはもう。パンツ見せるのも仕事ですから。)
怜奈 (そう。)
河下 (ただ見せれば人気取れる物でもないですし。)
怜奈 (……。)
河下 (どうしました?)
怜奈 (…やっぱり貴方って)
河下 (はい?)
怜奈 (プロよね。ムカつく位。)
河下 (よく言われてます。)
つづく
こいつプロ中のプロだ……。
読者受け狙いもとことんまで突き詰めれば技になるんだな。
関係ないけど、結構面白いスレだと思うのに人が少ないのはなんでなんだろう。
SSにレスが2つも付けば多いほうだなんてこのクオリティにしてはおかしいような気がする。
まあ過疎板だし
週漫と少年漫画に分かれた時からこうなるのは決定されてたようなもんだから
個人的には読み手も書き手も少人数で回っている今の状態の方が気楽でいいよ。
とりあえず自分はジャンプ読んでないからジャンプ作品のネタ増やせないし。
そういや、マンキン完全版がでたよな
桃種は「メル欄」だから武井に申し訳ない部分あったりして
篠原 畑先生、篠原知宏です。講談社に居残りしています。
畑 篠原先生、お疲れ様です。紅茶はいかがですか。
篠原 ありがとうございます。美味しいです。
畑 いいえこちらこそありがとうございます。これも執事の嗜みですから。
久米田 ところで畑君、篠原先生とはどういう関係なのかね?
畑 そうですね…師匠もご存知でしょうが、篠原先生は赤松先生の命令で講談社に残ってるのです。
久米田 (それは知らなかった…)
篠原 久米田先生、畑先生とどんな話をしてたのでしょうか?
久米田 畑君は私の弟子ですので…改蔵連載時代の話を。
篠原 (そうだったんだ…)
417 :
狡知 そのA:2008/03/15(土) 13:24:17 ID:rdrN6OBu0
「なンだ赤松、てめえも来たのか?」
集英社入り口、暴走する大暮を攻めあぐねている真島の横に、音もなく赤松が現れた。
「ええ‥‥。少々そちらが面倒なことになるかもしれないと思いましてね。
向こうは久米田君と畑君、あと光永君に任せておけば問題ないでしょうし。」
「なるほどな。こっちはお察しの通りちょっと困った状況だ。あそこの変態野郎が邪魔で特攻(”ブッコミ”)出来ねえ。
つーかあいつ大暮じゃねえか。エアギアより天上天下の方が大事ですかそーですか。
それ以前にあいつウルジャン所属のはずなのになんで週ジャンのとこにいんだよって話だ。」
「確かに、どうして彼がここにいるのかは気になりますね。事と次第によっては向こうにさらなる増援が来る可能性もありますから。」
そう言っている間も大暮は哀れな犠牲者(主に女)を弄んでいる。
これではどちらが悪役だかわからない。わからないが、このままでは兵士の士気に影響が出ることは間違いないし、
何より集英社に入り込めない。ということはジャンプを潰せないということであり、目的を達成できないということである。
「だがよ、少々しゃくだが俺とお前なら奴ぐらい楽に潰せるだろ。」
そう言って赤松の方を見ると、心底呆れたと言わんばかりの視線を受けた。
「な‥‥何だよ。俺はそんなに変なことを言ったかよ?」
「ええ。‥‥確かに私と君なら大暮君を倒すことはできるでしょうが、彼もなかなか強いですからね。
おそらく私達の能力をフルに‥‥とは言いませんが、相当踏み込んで使う必要があるでしょう。」
そこまで言われて、真島もようやく気がついた。
この集英社襲撃は目眩ましも兼ねている。あくまで秋田書店の仕業であると思わせなくてはならないのだ。
自分たち講談社の仕業だとバレたら、台無しどころか下手をすれば窮地に追い込まれかねない。
ほぼ確実に集英社と小学館を敵に回すことになるからだ。
「確かに、俺達じゃあ講談社のもんだって丸わかりだしな。マックガーデンの連中じゃ力不足だろうし‥‥。
そうだ、久保と星野にやらせるってのはどうだ!?」
「なるほど‥‥。悪くない考えですね。集英社の人たちは、彼らが裏切ったことは知っていても、どこに付いたかは知らないはずです。
ついでに『無理矢理従わされてる感』でも出すように言っておきますか。」
「決まりだな。連中は兵士の中に紛れてるはずだ。ちょっと呼んでくるぜ。」
418 :
狡知 そのA:2008/03/15(土) 13:25:20 ID:rdrN6OBu0
ここで話は昨夜にさかのぼる。
何のことはない、荒木&皆川vsCLAMP(もこな除く)の戦闘は実のところ昨日の話なのだ。
さて、国会議事堂での戦いは地上で皆川vs猫井、屋根の上で荒木vs大川&いがらしというカードになっている。
「氷の刃!!」
「甘えっ!!!」
猫井から放たれた文字通りの氷の刃を、皆川が超振動ナイフではたき落とす。
と同時にダッシュで接近してナイフによる攻撃を繰り出したが、これは猫井のレイピアに受け止められた。
「ちっ……超振動ナイフで切断できねえかよ。これだからファンタジーな理不尽アイテムは嫌いなんだ。」
「よく言うわよ。自分だって十分ファンタジー世界の住人じゃない。気がどうとか言ったり変身したりとかさ。」
軽口を叩きながらも、お互い相手の出方をうかがっている。隙あらば即攻撃に転じる構えだ。
場面変わって、こちらは屋根の上。
スタンド『キャッチ・ザ・レインボー』によって固定された雨粒でドームを作り、防御の姿勢をとった荒木。
まあ内側で何を企んでいるかわかったものではないが。
そして少し離れた場所からそれをにらむ大川といがらし。水ドームの攻略法を思案しているのだろう。
何しろ材料は今も降り続く雨粒そのもの。気のせいか、更に大きさを増しているようにも見える。
いくら熱で簡単に蒸発するという弱点を知っているとはいえ、これを撃ち破るのは非常に難しいと言わざるを得ない。
「それは‥‥全部消そうとするからよっ!!!」
大川が何かを思いついたらしく自信満々といった声で宣言する。 というか地の文に反応するな。作者もっと文章力つけろよ。
「いがらし、私に火(ファイアリー)を撃ちなさい!!」
「えっ‥‥? あっ、そうか!そういう事ね!!!」
いがらしも何をする気か合点がいったらしく、カードを取り出して何やら唱え始める。
「『星』の力を秘めし鍵よ!真の姿を我の前に示せ!!
レ リ ー ズ
契約の元寒月が命じる!!! 『封印解除』!!!!」
空に魔法陣が浮かび、杖の羽が大きく広がった。
419 :
狡知 そのA:2008/03/15(土) 13:26:44 ID:rdrN6OBu0
「よーし、頼むわよ。‥‥でもなんで今更封印解除を? さっきからカード使ってるのに。」
「‥‥言わないで。まあ見せ場だしってことでいいんじゃない?
ファイアリー
『火』!!! 火よ!かの者に宿りそれが剣となれ!!!」
いがらしが火球を放つ。
「そうね、これは見せ場だわ。だって、今ここで‥‥」
大川が火球を受け止め、左手に纏わせる。
自分も発火能力を使えるんだからそっちを使えばいいと思っただろうが、大川にはもう一つ別の能力を使う予定があった。
「あの荒木飛呂彦を私達が倒すんだもの!!!!」
そう叫ぶが早いか、荒木に向けて猛然と走り出す。
踏み込まれた屋根に足跡が…否、遠目にもそれとわかる凹みが付いている。どう見ても運動向きではない女性だとは信じられない力だ。
詰まるところ、この力も力の一つ。この(運動能)力も(異能)力の一つなのだ。
能力として純粋なパワーを得るというのは妙な気もするが、実際に一定数存在する。
それも序盤のやられ役だけでなく、仲間や中盤の壁ボス、果ては主人公やラスボスの時すらあるのだ。
話が横道に逸れたが、とにかくそれにいがらしの火を足すことで荒木の水バリアを打ち抜くだけの威力を得、
そしてその奥にいる荒木本人をも焼き尽くして殴り抜ける。それが大川の策である。
「さようなら‥‥荒木先生!!!!!」
十分な加速度と熱を持って叩きつけられた大川の拳は、果たして目論み通り水の壁を貫き、中の荒木にまで突き刺さった感触があった。
420 :
狡知 そのA:2008/03/15(土) 13:27:46 ID:rdrN6OBu0
と同時に大川はもう一つの感覚を認識していた。
右腕がやけに熱い。いがらしの火によるものではなく、内側から熱が這い上がってくる。
その『熱』が『痛み』であることに気付いたとき、初めて大川の表情が崩れた。
「お‥‥大川さん‥‥?」
「う、うう‥‥」
雨に混じり、血が議事堂の屋根を濡らす。
「うわああああぁぁぁぁっ!!!!!」
大川の右手は左右から鋭利な刃物で滅多切りにされていた。実際の所はどうか知らないが、とにかくそんな傷だ。
それぞれの傷も深い。恐らく骨まで達しているだろう。
「か‥‥壁の中に挽肉ミンチマシーンがッ!!!」
「大川さん!?」
「この部屋は‥‥この部屋は牢獄なんかじゃないッ!!」
「ちょ、ちょっと、しっかりして!!」
「ここは『処刑室』だッ!!!!」
「大川さん!!!」
パン、と乾いた音が響いた。いがらしが大川に平手打ちを入れたのである。
「はあ、はあ‥‥と、とにかく、とりあえず落ち着いて。」
「え、ええ‥‥。このぐらいの痛みなら、大丈夫‥‥。取り乱してしまって‥‥、ごめんなさい。」
さすがに素早く立ち直った大川といがらしの耳に、バケツを……いや、池をひっくり返したような激しい水音が響く。
見ると、荒木の作った水のドームが崩れている。
「くっ……ハーッ ハーッ……『CLAMP』……。『高熱のパンチ』……。
とっさに『鉄球』と『キャッチ・ザ・レインボー』で凌いだが……。」
水の壁は二人の想像以上に厚く丈夫で、突き破ったときには大川の拳から全ての熱は奪われていた。
そこに『キャッチ・ザ・レインボー』でミキサーのように雨粒を付けた『鉄球』を叩き込んで腕を完膚無きまでに破壊する。
これが荒木流の反撃であり、大川が恐慌物の大ダメージを受けた理由である。
だが。
421 :
狡知 そのA:2008/03/15(土) 13:31:04 ID:rdrN6OBu0
「クソッ!……!これは『偶然』なのか?それとも『知っていた』というのか!?」
それでも拳撃の威力は衰えず、荒木の胴を深く抉っていた。
『胴』を『抉る』。これは荒木漫画における悪役の共通必殺技であり受けた側の死亡フラグ『胴体ぶち抜きパンチ』そのものだ。
さすがに荒木の機転により威力は見る影もなく減衰していたが、それでも『自分自身のルール』により荒木のダメージもまた浅くない。
「CLAMPなら知っていてもおかしくない……。また狙われると面倒だが……
今重要なことは『違う』な。今やるべきことは……『二人をブチのめす』ことだッ!!!」
気合一閃、右手の鉄球が大川といがらしへ飛んだ。
「速い‥‥!! でも、この程度なら!!」
「避けられるわ!!!」
言葉通り二人は鉄球を難なく避け、更に反撃の構えを取る。
「おーそうかい、避けられる?避けちゃうの?
そんならよォ……こっちはどうだッ!!」
荒木が二発目の鉄球を大川に投げる。
「どうだッ!!って、同じじゃないの!!
がっかりよ荒木先生!!あなたも老いて腕が鈍ったのかしら!!?」
またしても鉄球をかわし、荒木の懐に入り込む。
そしてそのままとどめの一撃を
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「どっちを向いてるんだ?まだお前は『鉄球』を避け終わっていないじゃないか。」
右側から向かってくる破壊を感じ、振り上げた左手もそのままに大川が飛び退いた。
その鼻先を掠めて先程かわしたはずの鉄球が飛び去り、
422 :
狡知 そのA:2008/03/15(土) 13:46:23 ID:rdrN6OBu0
ガンッという音を立て、再び大川に向けて飛んできた。
「なにぃーーッ!! こっ、これはッ!まさかッ!!!」
隙を伺っていたいがらしが驚嘆する。
そして、荒木お得意の解説台詞。
「『キャッチ・ザ・レインボー』で固定された雨粒を利用し!!
『ピンボール』や『ジェットコースター』のようにッ!! 弾き!レールを造り!!鉄球を操るッ!!!
名付けるならさしずめ……『キャッチ・ザ・レインボー・ジェントリー・ウィープス』ッ!!といったところかッ!!!」
鉄球はそれ自体に意志があるのではないかと錯覚するほど執拗に大川を追い掛けている。まあ本当のところは荒木の意志で動いているのだが。
そしてもう何十秒も飛び続けているというのに、一向に回転数が落ちる気配がない。これは『黄金の回転』のなせる技か、はたまた荒木の理不尽力か。
ともかく、戦況はもはや完全に荒木のペースだ。
大川は鉄球の防御に手一杯で、攻撃に転じる余裕はない。
いがらしは暴走気味な荒木に飲まれ、手が出せないでいる。知人であることが仇となったか。
だが、このまま荒木の勝利で終わるほど、彼女らも甘くはない。
たぶん。
なんか……とんでもない事になってきている!!
おれも書かなきゃいけないんだけどな、ネタが浮かばねえよ、えなり戦
赤松 それでは集英社正面の大暮君の相手はお任せします。
私は私で他にやる事がありますからこれで。
真島 あぁ…ってちょい待った。なぁ赤松。
赤松 何ですか。
真島 秋田書店っぽくって一体何をどうやればいいんだ?
赤松 ………!
真島 俺、よく考えたらあの出版社の事全然知らねェんだわ。
赤松 …とりあえず代表誌を何種類か渡しておきます。
よく目を通してから慎重かつ迅速に行動して下さい。
真島 サンキュー!いっつも頼りにして悪ィな赤松!
ンじゃアイツ達の所に行って来るぜ!またな!
赤松 ……ハァ
っていけませんねコレでは。さて、忙しい忙しい。
ヒ ュ ン !
真島 …ってな訳で、お前達であの変態をブチのめす事になったンだ。
ただちょっと条件があってな、普通にブチのめすンじゃなくて
特別な事情があって止むを得ず集英社に牙を剥いたって感じで
やらなきゃならねェ。面倒臭ェがな…ってオイ久保!
久保 何だ。
真島 あの変装用の衣装はどうしたテメェ!
久保 ダサいから脱いだ。
真島 ダサいからじゃねェだろボケェ!潜入中って事思いっ切り無視すンじゃねぇ!
しかも何だその妙にオサレな衣装とポーズは!ギャグか?ギャグなのか?
久保 何・・・だと・・・。
星野 落ち着いて、真島先生。
キレると岡田芽武とキャラが被るわ。
真島 うるせェ!
星野 まぁ、キレてなくても岡田芽武とキャラが被っているけどね。
真島 うるせェよ!
真島 …まぁいい。さっきの話の続きだが、要するにテメェ達は
秋田書店に関わりがあるって設定で集英社に特攻むンだ。
2人ともどうせ秋田書店なんぞ全然知らねェだろうから、
資料を持ってきてやったンだよ。ありがたく思いな。
久保 何冊かあるが…どれから読めばいい?
真島 あ。
星野 っていうか、貴方がそもそも読んだ事あるのかしら。
真島 うるせェ!いいから読めよコノヤロウ!
星野 じゃあ、私はREDと書いてある雑誌にするわ。
久保 俺は…週刊誌にしよう。
真島 なら俺は残りの烈とかいう薄いのといちごとかいうオタ臭ェのだな。
よっしゃ!チャッチャと切り上げて!ソッコーで特攻むぞオメーラ!
5分後
ヒ ュ ン !
赤松 …何か不安で戻って来てしまいましたよ。心配性ですかね。私も。
久保 赤松……
MAJIMAが…SERIOUSな事になった…!
赤松 そのラグーン語のような喋りは止めなさい。で、どうしました。
久保 死んじまったよ…二人とも……。
赤松 何ですって!?
久保 星野は…REDの表紙を開いたらシグルイ臓物クリアファイルに当たり……
真島は…三○靖冬と堀○砕三の作品に惹き込まれ…ペドフェリアに堕ちちまった……。
赤松 …本当ですか?
星野 嘘です。
真島 ってか勝手に殺したりロリコンにしたりするんじゃねェよ。
真島 …とは言え何かアレだな。俺には合わねェわ、秋田書店。
星野 私もよ。ボーイズラブは好きだけど、ゲイは大嫌いなのよ。
赤松 久保先生は如何です?
久保 俺は…読む気がしなくてな……。
真島 読めよ!
こんな感じで3人+1人が碌でもない事ばかりしている時、
大暮は「1秒間に10回レイプ」にまた失敗していた。
多くの漫画家達が己が思惑を秘めて暗躍している中、サトケンは
ドン引きする許斐&光原を背に、相変わらず大暮の少年誌どころか
ワニやコアを越えた一水社級の行為を至福の表情で鑑賞していた。
「んふぅ…ぅんん!もっと!もっお激ひく!突いへ!刺しへ!裂いえぇ!
広えへ!挿れへ!突いへ!壊ひれ!滅茶苦茶いひへ…ふあぁッ!」
多分正面から見たらゼッタイとんでもない事になってそうなテンションで
サトケンが大暮のオールナイトロングな行為を延々と実況するこの状況は
変態的な性行為にもスプラッターに耐性のない許斐にとって拷問だった。
(つい先程まで車田先生と死闘を繰り広げていたこの俺が
まさかこんな地の果てで変態行為を鑑賞しているとは
集英社の仲間達も絶対に思わないだろうな。)
どうしようもないこの状況下で、許斐はふと仲間のことを思い出す。
(病院に収容された尾田君に岸本君は眠っている頃だな。
鳥山先生と和月先生はそろそろ板垣を見つけた頃かな。
冨樫先生は…あの人の考えはやぱり読めないな。
フッ、いつに無く感傷的じゃないか、俺にもこんな…)
「やっやあぁらめえっ!すごいっすごいよほぉっ!んあっ!んあおっ!
もぉ!んおぉ!ほっちゃーん!ほ、ほーっ、ホアアーッ!ホアーッ!」
サトケンの奇声で許斐は我に帰った。そしてこの状況に改めて絶望した。
この地の果てで変態に囲まれたまま俺は何も出来ないのかと絶望した。
「アタシは変態じゃないよ。」
「 ! 」
その声に振り向くと
「吉富先生…?」
セーラー服少女姿の吉富が許斐に至近距離で銃を突きつけていた。
「どいて。」
吉富の声に、とっさに許斐は身を翻す。
その瞬間、吉冨の銃が火を噴き、
サトケンに5発の弾丸が叩き込まれた。
「何をする!いくら変態でもアンタ達の仲間だろう!」
思いもよらぬ吉冨の行為に、許斐は激高した。
だがその後の事態はさらに思いもよらぬ物だった。
「とりあえず止血を…」
「動かないで。下手に近づくと夢の中でR指定だよ。」
そう言うと吉冨は更に弾丸を数発打ち込む。
許斐は思わずサトケンの苦痛を思い顔を背けた。
しかし少しして許斐は妙な事に気がついた。
銃弾が打ち込まれているのにサトケンから悲鳴が聞こえない。
と言うより、先程と同じような嬌声が相変わらず聞こえるのだ。
「これは…?」
「あの程度じゃあの娘には効かない。」
そう言って袖をまくると吉冨の右腕が巨大な重火器へと変形した。
「秋田書店の筋金入りの変態2人にドMに調教されたせいでね、
可哀想だけどこれ位しないと大人しくなってくれないんだよ。」
その瞬間、吉冨の右腕が凄まじい轟音と共に火を噴き、
サトケンは五体の一部を欠損しながら派手に吹っ飛んでいった。
「これでも一緒に仕事してた頃よりはマシになったんだけどね。
…あ、光原先生に高橋先生。あの娘回収するからあとお願い。
この許斐先生に今までの事情、説明してやって。」
つづく
あ……秋田書店ってスゲェ……。
独歩な久保にワロタ。お前、読んでなかったんじゃないのか。
そして許斐………合掌。
>なお、UJはPEACH-PITを仲間に引き込もうとしているようだ。
トト神を誰か使ったのか?
YJのニュースを見てこのスレの恐ろしさを知った
>>430 それ書いたの俺だけど、一応桃種はUJに一回ピンナップを描いてて
UJスレ住民もローゼン終了のお知らせを聞いてから冗談半分に来い来い言ってたんだわ。
それを反映したネタのつもりだったんだ。まさか本当に集英社に来るとは夢にも思わなかったけど。
「黙っていては何も分からないな。単刀直入に話して貰おうか、冨樫義博。
今は君の不条理な暇潰しに付き合っている場合じゃないんだ。」
キレた笑みを浮かべる冨樫へ、浦沢が常より強い調子で言葉を続けた。
それに対して冨樫はあくまで異形な笑みを浮かべたままで答える。
「うん、小学館を代表してキミに今から集英社に来て貰おうと思ってね。」
「代表?」
「そう、代表。ウチとヨソのトップも直々に来るよ。」
それを聞いて浦沢は首を傾げた。
現在、集英社と小学館は秋田書店らしき勢力に同時に襲撃を受けている。
その状況下で暢気に会議を行っている暇など、それこそ無い筈だからだ。
「今回の小騒動に早急かつ完全に幕を引く為だよ。」
「完全に幕を引くだと?」
その冨樫の言葉に浦沢は更に首を傾げた。
そもそもこれまで様々な手を打ったにも拘らず全く効果が上がらなかった
秋田書店関連の問題を一度のトップ会談で沈静化させるのは不可能だ。
一体何のつもりだ、冨樫義博。
「話してもいいけど、ちょっと長くなるから後でね。」
「…要は今、真相を話す気は全く無いという事か。」
苦々しげに浦沢が冨樫へ答える。
「まぁ、そうだね。ついでにキミには同行への拒否権も無いよ。」
「だろうな。」
その瞬間、浦沢は不意に地面から現れた巨大な口に飲み込まれて消えた。
「あぁそうそう、せっかくだから一つイイ事を教えてあげるよ。
小学館の防衛をキミが心配する必要は全くないんだ。
何せ今回の襲撃犯はどこぞの二束三文の雑魚ばかりで
――あのタチの悪い秋田書店の連中は皆無だからね。」
そう言うと冨樫も小学館から音も無く消えた。
集英社入り口にて、大暮は久々の自主規制無しの暴力を満喫していた。
最近講談社の少年漫画分野での活動が主で、拷問や強姦は御法度とされており
多少欲求不満気味だった彼にとって今回の任務は渡りに船だったのだ。
シンプル ミノホドシラズ ブッコロ ジョートー
命令は単純、「集英社死守。侵略者は”DEAD or ALIVE”」
特攻んで来たのが個人的にも関わりのない秋田書店の連中なら遠慮は無用。
奴らが自分勝手に喧嘩を売って来るなら、ウチも相応の対応をしてやればいい。
全員纏めて生まれた事を後悔する程に嬲って壊して殺して犯ってやる。
実際に大暮はその通りに実行した。突撃する侵略者達を完膚なきまでに叩きのめし、
捕らえては一人づつ丹念に、正確に、肉体的にも精神的にも壊れるまで蹂躙した。
襲撃から暫く、38人を潰しその内32人を犯して壊した時点で侵略者達の足が止まった。
百人以上の侵略者達が大暮ただ一人を遠巻きに包囲したまま一歩も前に進めない。
只かの鬼畜に畏怖と憎悪の眼差しを向けるしか出来ないのだ。異常な状況だった。
その状況下で大暮は悠然と煙草に火を点け、一服した。
一服して大暮はある違和感に気が付いた。
秋田書店といえば絶対的な戦力差も省みず小学館に喧嘩を売った向こう見ずで
鬼畜・劣情・勝利を旨とした馬鹿連中と聞いてる。前の戦争でもクローン人間による
人間爆弾作戦や強化外骨格や憎悪を源としたTKを動力とする義手、義足開発の為の
各種人体実験を非公式ではあるが堂々と行っていたとも聞いている。
そんな連中にしては今回の襲撃作戦はあまりに正統派でキレイ過ぎる。
強姦前に歯を全て叩き折る必要も無ければ、膣内に爆弾セットも無い。普通過ぎる。
だが、その懸念は一筋の咆哮によって破られた。
前方を見ると後方の侵略者達を何人か跳ね飛ばし、恐るべき速さで向かって来る影がある。
大暮はその声とその動きに覚えがあった。
「よお、生きてて何よりだぜ矢吹さんよ。皆心配して…」
「重力(グラビティー)張り手!」
「ぶべらば!」
矢吹の不意の一撃を喰らって、大暮は列車にでも刎ね飛ばされたようにカッ飛び
きりもみで顔面から地面に叩きつけられた。
「集英社の外道め!女を泣かす奴はこの俺が!矢吹健太朗が許さない!」
「何…言ってやがる…そんなキャラじゃねぇだろ…テメェは…」
「うるさい!重力(グラビティー)張り手!」
「あじゃぱァ――!!」
二発目の攻撃で大暮はドアを突き破り、集英社内部へと吹き飛ばされた。
「今の内です!全軍突撃!」
大暮が吹っ飛ばされると同時に、赤松も全軍突撃の命令を出した。
忽ち包囲していた残存戦力100名以上が星野、久保の指揮で突入する。
普段はどちらかと言えばボケ役寄りの二人も流石はジャンプ現役作家、
やる時はやる人間であり、いざと言うときの動きは速かった。
「さて…先生の作戦通りに行くわ。矢吹先生は正面から編集部へ突入。
私は非常階段からコントロール室を抑えるわね。あの2人は別働隊として
自己判断で動いて貰って、久保先生は…」
「…俺はここに残る。」
そう言うと久保はスラリと刀を抜く。
「…奴の相手は俺だ…行け。」
「…成程ね。任せたわ。」
久保と大暮が吹き飛ばされた辺りの瓦礫の山をちらりと見てから星野が消え、
それに続いて矢吹にエンジェル部隊も次々と姿を消した。
一人残った久保は瓦礫の山へ刀を突きつけた。
「時間の無駄だ。起きろ下種。」
そのころ集英社屋上に一つの影が静かに空間転移してきた。
「始まったね。もうすぐだよ、浦沢クン。」
そう言うと冨樫は先程からのキレた笑みを更に歪めて笑った。
「…それで、あのヨクサル先生が板垣に勝てる可能性はどれ程あると思いますか?」
「まぁ、そうだな。1%位はあるぜ。あの目をした奴は時々とんでもない事をやらかすからな。」
集英社のとあるだだっ広い一室で、マホガニーの机の上に腰掛けたチョイ悪で粋な親父と
折り目正しいスーツ姿に眼鏡の大男が語り合っている。
「御冗談を。何日間か手を合わせましたが、彼では兆が一の可能性もありません。
経験と技術は互角ですが、埋め切れない肉体的なハンデが存在します。」
「オイオイお前さん、喧嘩で勝つために一番必要なモンを一つ忘れちゃいねェか?」
「私は根性があれば負けないと言う考え方は認めておりませんので。」
その時内線が鳴り、与太話は中断された。
「さて、奴らも突入してきたようだし、そろそろ準備でもするか。…そりゃそうと猿渡先生よ。」
「何でしょうか、本宮先生。」
「ガタイや技術だけで喧嘩の勝ち負けが決まるんなら、俺とアンタじゃ勝負にならねェがよ、
今の所は星は五分と五分だぜ。そこの所、忘れんなよ。」
本宮のそれを聞いて、相変わらず負けず嫌いな人だ、と猿渡はいつもの様に思った。
さて、舞台は集英社内部の別な一角。星野はエンジェル部隊数十名を引き連れて
建物のコントロール室へ一目散に向かっていた。ただ暫くして彼女は異変に気付いた。
集英社本社に突入したにも拘らず抵抗が無い、というより人影一つないのだ。
敵が少なければ楽でいいとは言え、これまで皆無と言うのは不気味ですらある。
久保と矢吹の陽動作戦が上手く行っているからだとは思いたいが…
その時彼女は歌を耳にした。
Os iusti meditabitur sapientiam,
Et lingua eius loquetur indicium.
美しく荘厳ながら哀しげなその歌に、星野はどこか不吉なものを感じていた。
そして屋上では冨樫も、とても嬉しそうにその歌に耳を傾けていた。
まるでストーカーがそのストーキング対象の電話を盗聴する時のような顔で
歪み、狂った笑みを浮かべながらその歌に耳を傾けていた。
星野と部下数十名は無言、無表情で集英社を上へ上へと駆けていた。
だが冷静そうな態度とは裏腹に彼女はこの異様な状況に心を乱されていた。
Beatus vir qui suffert tentationem,
Quoniqm cum probates fuerit accipient coronam vitae.
(確かに美しい歌だけど、何かしらこの雰囲気は。不吉だわ。
…歌詞はラテン語ね。意味はよく分からないけれど。)
Kyrie, fons bonitatis
Kyrie, ignis divine, eleison.
(不自然なまでに人影は無いし、嫌な感じね。
一度戻った方がいいかしら。)
O quam sancta, quam serena,
quam benigma, quam amoena esse Virgo creditur.
O quam sancta, quam serena,
quam benigma, quam amoena
O castitatis lilium
(LILIUM?何か聞き覚えのあるような…
まぁいいわ。コントロール室は1111号室…ココね。)
「突入!」
そう叫びその部屋へ突入した瞬間、星野は地獄を見た。
全裸の少女が、慈悲を求める集英社の社員達の首を手も触れず引きちぎっては
首と胴体を片っ端から壁に叩きつけて生々しくドス黒い赤に染めている。
血と臓物の臭いは部屋に立ち込め、犠牲者達の悲鳴は止む事はない。
「何よコレ…」
ふと星野が声を漏らした瞬間に少女は星野達へ振り向き、星野両隣の部下の首が飛んだ。
「何よ!何なのよコレ!」
思わず星野は激高し、少女へと攻撃を加えようとする。
だが遅すぎた。
目に見えぬ触手は星野を捕らえ、部屋の奥、少女の前へと星野を引きずり込んだ。
星野が周囲に目をやると、集英社の社員達が数人息も絶え絶えで横たわっている。
「何で…何でこんな事をしたのよ!貴方…貴方!貴方は!」
嗚咽を漏らしながら星野は我を忘れて少女へ叫ぶ。
しかし、その続きを星野が口にする事はなかった。
星野の首が鮮血と共に飛んだ。
星野を殺した後、突入したものの茫然自失となった星野の部下達も、
運悪くそこに取り残された集英社社員達も同様に首を飛ばされた。
全てが終わった後、血と臓物と肉片の海の中に少女が只一人残された。
何も物音を立てる存在の無い空間で、少女は近くに転がる星野の首を見た
目を開き涙を流し、何かを語りかけるようなその首はしかし、最早何も言わない。
「おはようマイスレイブ。」
そう言うと少女は星野の首を微塵に砕いた。
その頃、屋上では冨樫と裏男からやっと解放された浦沢が向き合っていた。
「心が痛むね。退避勧告が遅れちゃって何人か巻き込んじゃって。」
「自社の社員を囮に使っておきながら、白々しい事を…!」
冨樫は浦沢の言葉を無視して、そこにいない誰かに話しかけるように呟いた。
「おはよう岡本倫。」
438 :
まとめ:2008/03/20(木) 16:44:41 ID:Y3+a0KsD0
・重力(グラビティー)張り手は好き。
・JASRAC表記あった方がいいのかな。
・ちょんぱアニメは海外で確かR指定。
・1111≒ノノノノ
・人減らそうと思ったらむしろ増えた。
減らすのってムズカシイ。
登場人数:+3(本宮ひろ志・猿渡哲也・岡本倫)
退場人数:▲1(星野桂)
現在の人数:56/60
・本宮ひろ志…男樹や男一匹ガキ大将とか色々。
・猿渡哲也……ザ・ハードやタフとか色々。
・岡本倫………おはようマイスレイブでちょんぱの人。
こりゃあまたヤバイお方が出てきたもんだ。
ただ瞬殺は………まあ星野だしいいや。
現在の状況は
登場人数:3(岡本倫・猿渡哲也・本宮ひろ志)
退場人数:1(星野桂)
現在の人数:52/60
で合ってるかな?
あうわーごめん、回線の調子が悪かったせいで新着に気付いてなかった。
441 :
講談社にて:2008/03/22(土) 21:14:10 ID:HlcjJxVC0
講談社に戻った赤松。
赤松「星野が殺られた!?これは一大事だ。」
男「このスレの登場人物的にも誰か減らさなければなりませんからね…」
男の名は瀬尾公冶、雷句との戦闘で瀕死した男が帰ってきたのだ。
赤松「お前は瀬尾か、遂に戻って来たのか。お前は集英社へ向かえ」
瀬尾「わかりました。」
瀬尾は直ちに集英社へ向かった。
畑「…赤松先生、大丈夫ですか?」
赤松「お前はまだ講談社にいたのか。久米田の野郎がいるからといって…とりあえず小学館に戻れ」
畑「それより瀬尾先生の事なんですけど」
赤松「あいつなら心配いらないよ。かなりの強化をしているのだから」
畑「そうですか。講談社が天下を握る日も近いですね」
赤松「そうだな…」
442 :
まとめ:2008/03/22(土) 21:21:18 ID:HlcjJxVC0
・人減らさないとつらい。でも減らすのは難しいので枠を増やすのもアリ。
・名前だけ出て退場させない篠原知宏を集英社に送る手もアリ。
登場人数:+1(瀬尾公冶)
退場人数:なし
現在の人数:57/60
ツー ツー ツー ガチャン
山根:やっぱり繋がらないね。
青山:何や!せっかくこっちから連絡入れてやろうってのにあのアホ!
通常回線だけやなくホットラインまで切りよって!
山根:参ったね。このままだとウチが集英社と小学館の両方に
またまた喧嘩を売ったって事になるよ。
…青山先生、集英社周辺の情報は何か入ってきてるかな?
青山:何も。今の所、集英社と小学館の周辺は完全シャットアウトや。
アリ一匹潜り込めん。ウチの諜報員も締め出されたしな。
山根:参ったね。せめて情報が入れば少しは手も打てるのに。
??:お待ちなさいッ!
青山:ああッ…!?
山根:余湖先生ッ!余湖先生だーッ!!
(このテンションで合わせてやればいいのかな。)
余湖:青山先生、山根先生、とてもナイスなボケ感謝するじゃん。
で、情報が欲しいなら俺達がちょっと諜報に行ってやるじゃん。
今は満月が近いからウルフガイの身体能力全開じゃん。
並の人間じゃ思いも寄らないスピードで任務完了じゃん。
山根:申し出は嬉しいけど…その姿は何かな?
余湖:ウルフガイじゃん。満月が近くてウルフガイの身体能力全開だから
外見もそれ相応になって、ガタイもパワーも数十倍UPしてるじゃん。
山根:それは結構なんだが、その…
青山:ってかお前ら帰れ帰れ!揃いも揃ってデカくなりよって!暑苦しいんじゃ!
余湖:そりゃヒドイじゃん青山先生。俺達は…
青山:うわ寄るな!臭ッ!獣臭ッ!洗っとらん犬の臭いがするんじゃオドレら!
山根:…まあ、その狼男姿だと昼間の諜報活動には向いてないからね。
用があったらこちらから呼ぶよ。すまないね、余湖先生。
余湖:…ありがとう、山根先生。それじゃ失礼するじゃん。
山根:ああ、またね。
青山:おいクソガキ!入り口に塩まいとけ、塩!
山根:落ち着けよ、青山先生。余湖先生には悪気はないんだからさ。
何か入れるよ…コーヒーアリアリと、あとアツシボでいいかな?
青山:あぁ。
山根:それに余湖先生の出番はもうすぐ来るさ。外見は目立つけど
能力はそこそこなら、夜間の諜報活動にうってつけだろう?
青山:それもそうやな。
山根:さて青山先生、はい、アツシボにコーヒー。手元に気を付けて…
ジリリーン ジリリーン ジリリーン
山根:っと僕が出るよ、先生。…ハイこちら秋田書店です。
みなもと:お久しぶりです。私、月チャンのみなもと悠です。
山根:やあ 久し振りだね、みなもとさん。相変わらずいい声だ。
みなもと:…!そんなそんな、お世辞は結構ですよぉ。
青山:(クソガキが…さらりと女を褒めやがる。この胸をドキドキさせる魔法使いめ。)
山根:で、確かアライブって所に行ってたと聞くけど、何かあったのかな?
みなもと:あー、ハイ。そこでREDの山本さんと一緒になったんですけど…
山根:何だと!あのケダモノの鬼畜と一緒にいただって!大丈夫かみなもとさん!
四肢はまだ健在か!人体改造されてないか!避妊は!貞操は!処女は!
みなもと:落ち着いて下さいよ、山根先生。一緒に食事しただけですから。
あと、その、貞操とか、処女とかは、あの、私、その…
山根:…いや、こちらこそすまない。あの男の名を聞いてつい興奮してしまってね。
で、アイツは今、どうしてる?
みなもと:食事が終わってからはぐっすり眠ってますよ。思ったよりも寝顔が可愛くて…
山根:みなもと先生。
みなもと:あ、ハイ?
山根:悪い事は言わない。犯して殺してまた犯して喰われる前に早く帰った方がいい。
アイツはそういう男だ。
みなもと:…はあ。
山根:あと、申し訳ないがこちらはちょっと面倒な事になっていてね、
あまり長電話している訳にも行かないんだ。
みなもと:そうだったんですか、御免なさい。では早めに戻りますから宜しく…
山根:あ、そうそう、みなもとさん。
みなもと:何ですか、山根先生?
山根:君の作品を週刊の方でも少し見せて貰ったけど、実に魅力的だったよ。
今やってるのは月刊と、あとREDいちごの読みきりの2つみたいだけど、
手が空いたら週刊の方にも来てくれると嬉しい。個人的にもあの道場の
長女みたいなヒロインが活躍する作品は大好きだしね。
みなもと:え、あ、その、や、やや、山根先生!その、あの…
山根:じゃ、なるべく早めに戻って来てね。
みなもと:あ、ハ、ハイ!すぐ戻ります!それでは!
ガチャ
青山:…おい、クソガキ。
山根:何かな、青山先生?
青山:オドレ、女と見ると口説かずにいられんのか、あぁ、このジゴロ野郎。
山根:そんなんじゃないさ。あくまで自然に接しているだけだよ。
それに、僕が女の人を口説く時にはちゃんとした殺し文句を使うさ。
青山:殺し文句?…!ってオドレ…
山根:何か?
青山:まさか、『ムチムチのケツよりでかいポテトパイとバーボンをくれ』とか
『あんたのおっぱいよりでかいビーフでも焼いてくれ』じゃないだろうな。
山根:よく知ってるじゃないか。でもその殺し文句は僕の専売特許だから
勝手にキャバクラの女の子達を口説くときに使っちゃ駄目だよ。
青山:使うかボケェ!!
みなもと:はー…って、いけないいけない。それじゃ書き置きも残したし
早く帰って原稿の続きでもしますか。…それにしても
ヤマケン:ぐー
みなもと:こうして眠っていると、どこか愛嬌があってカワイイのよね。
ヤマケン:ぐー
みなもと:…カワイイのよね。
ヤマケン:ぐー
みなもと:…んー、ちょっと位なら…
ヤマケン:んがー
ム ニ ュ
みなもと:…え?
ヤマケン:ぐー
みなもと:こ の 変 態 ───────ッッッ!!
ヤマケン:@%#$!?
みなもと:エッチ!バカ!変態!ド変態!もう知らない!帰る!
ヤマケン:…玉が…俺の大切な玉が……。
高橋:…この話は、こんなスチャラカなオチで良かったのか?
光原:いいのよ。私達が始めに見ていた未来だと某Zの某巨大なOに
瀕死の重傷を負わされたあげく、山賢の餌にされてたんだから。
それに比べたら平和でいいじゃない。
高橋:それもそうか。
光原:これも集英社に講談社が攻め込んで人が大量に死んだおかげね。
これだけ死人が来れば、私達もしばらくは安心だわ。
…あ、そうそう星野先生。あそこが貴方の門よ。
アライブ編、しょんぼりと完結。
447 :
おまけ:2008/03/23(日) 15:41:47 ID:CSKEyFFe0
・何とか上限60でやって行きたいけど、やっぱり人減らしはムズカシス。
新キャラ自重して、要らない人や複線さっさと消さなきゃ無理だコリャ。
やっぱりガンガン殺さないと駄目かも。
・みなもと悠がエロシチュとかラブコメとか三角関係とかあまりやらず退場。
ついでに星野桂もひっそり完全退場。
・巨大なOと某ガバーンのスーパーロボットバトルやってみたかったなぁ。
・巨大なOの人、いちおーアライブでカレー漫画(全1巻)描いてるから
あのカレーは複線だったんだけどまあいいか。
・ジャスティスは俺のバイブルなんだぜ
登場人数:0
退場人数:▲1(みなもと悠)
現在の人数:55/60
別に殺さなくても、戦闘終わってどこかに散ったらその時点でマイナスってことでいいんじゃね?
一回定員増量するとそのままなし崩し的にずるずる増えそうだから60人のままで行きたいな。
書きたいものを好きなように書けばいいさと言いたいところだけど、それも旧版衰退の一員だし難しいところだ。
あとみなもとのラブコメっぷり、俺は好きでしたよ。
完全退場と仮退場と分けるってのもありかも。
完全退場→死亡など
仮退場→しばらく出てきそうにない、出す予定がない。
こうすれば体感的な参加人数は増えるんじゃないかと。
仮退場から復帰の場合は多少矛盾があっても気にしないとかにしておけば一見さんを阻まなくても済むだろうし。
まあ、新キャラ出すのもいいけど今いるキャラをちゃんと動かすのも大切だね。
ちょっと見る限りヨクサルの所へ駆けつけるはずがいつまでも出てこない三浦健太郎とか
ずっとヨクサル漫画の某カット描いてる安彦良和とかDVD大人買いした長谷川裕一とか
いい加減に動かしてもいいだろうに。
…スンマセン。少なくとも三浦と長谷川裕一をテキトーに展開させて放置したの俺です。
何も考えてないテキトーなネタ出しはやはりアレだわ。
三浦は別に動かそうと思えば動かせるけど、板垣vsヨクサルに水を差すのはどうかなと思って
長谷川は黒本系しか分からん
由利も押し潰される義理はないとばかりに横へ跳び避ける。
福地も、屋上を突き抜けないように洗濯機を右手に仕舞った。
その時、車田と許斐の小宇宙が彼らの場所まで届いた。
(これは、車田様の小宇宙! もしや車田様の身に何かが!?)
由利は敏感に感じ取っていた。車田一派は全員が小宇宙を人一倍感じ取る事が出来る。
岡田や、今は亡き手代木も例外では無い。
(それに、さっきから岡田の小宇宙が感じられないのも気になる。
一刻も早く任務を達成したいところだが……)
(何なんだ、この馬鹿でかい気は!?)
一方、福地も小宇宙を感じ取っていた。
(冨樫先生と一緒に行動していたせいか、余計強く感じるな。
ここまでの強さだとジャンプ黄金期の漫画家……いったい他の状況はどうなってるんだ)
『なんで固まってんのよ、あの二人』
「どっちも間合いに入れないからだろ。それよりも早く教えてくれよ」
『あぁ、そうだった。大技いくための“謳”についてね』
えなりは一般人なのであまり感覚が鋭くなかった。
東は武器としての能力はあったが、漫画家としてのレベルが低いので感じ取れなかった。
(ククッ、どいつもこいつも戦ってるみたいだな)
福本は小宇宙を感じ取りながら一人思考する。
(あの女は別にいいとして、福地ってのは戦力になってくれそうだな。だがCLAMPどもに
反撃するには、もう少し駒が必要だろう。少なくとも、ジャンプ黄金期か
それに匹敵する漫画家をスカウトできれば……んっ!?)
この時、彼しか気付けなかった。彼を処刑せんとする講談社の刺客に。
状況把握できてない二人が……。えなり、お前は一応主人公だろうが!
そして福本に期待。頭脳担当は貴重だヨ。
それぞれらしくてワロタw
がんばれ福本。ここが落ちたらたぶんもうだめだろうなーw
「ぐはぁっ!!」
留美子の電撃はまさしく必殺と言うべき威力だった。
藤田は感電しつつ吹き飛び、止まった時には十本近い木をなぎ倒していた。
それも、藤田が自分でどうこうしたわけではない。純粋に留美子の力で、である。
バトル専門ではない漫画家がここまでの力を出せるなど、とても信じられない。
「ぐっ……こ、こいつ……」
それでもなお、藤田は立ち上がる。
操られてもなお消えぬ闘志と信念の故に。
そして、藤田は気付いた。
空気が元に戻っている。
あの驚異の大理不尽『るーみっく・わーるど』が消えている。
見れば、留美子は肩で息をしていた。どうやら使い慣れない技で体に限界が来たか。
何にせよ、これは千載一遇の好機。
椎名はまだ目を回している。『女帝』高橋留美子を倒せるのは、今しかない。
そう直感し、藤田は留美子に向けて全力の拳を叩きつけた。
妖や自動人形ですら破砕する威力の一撃である。喰らえば留美子であろうとも致命傷は免れない。
結論から言えば、藤田はとんでもない思い違いをしていた。
高橋留美子は『犬夜叉』のような正面からの戦闘は実際のところ専門外である。
それよりも『らんま』のような卑怯とギャグの境目を綱渡りする戦い方こそ、留美子の本領。
『ピンチに陥ったふり』などお手の物だ。
強制的な精神操作によって不安定な精神状態にあった藤田では、演技の可能性など疑えもしなかっただろう。
――まあ藤田の場合は何もされていなかったとしても引っ掛かっただろうが。
ともかく、誘いに乗って突進してきたところに、矢をキセル代わりに使っての合気風投げで上空へ打ち上げた。
そして、――
「ぐ……お…おおおぉぉっ!!!!」
藤田も飛行能力を持つとはいえ、虚を突いた一撃、更に留美子の投げは猛烈な回転も伴っていた。
結果、さしもの彼も一瞬行動不能に陥る。
その文字通り値千金の一瞬に、留美子は次の行動を開始していた。
「椎名君!!今よ!!!」
どこからか取り出した弓に矢をつがえながら叫ぶ。
「(!!)」
椎名だと? やつは留美子自身がぶちのめして、まだ倒れているはずだ。
まさか、あの喧嘩騒ぎすら作戦の内だったとでもいうのか!?
そう考え振り返るが、椎名は気絶から復活してはいなかった。
罠は『椎名は戦えない』と思わせることではなく、『椎名は戦える』と思わせること。
そう考えた藤田が留美子に向き直るが、既にそこには山風が吹いているだけだった。
では留美子はどこに? 空中に打ち上げられた藤田は反射的に地上を見回す。
見つからない。当然だ。留美子は藤田の完全な死角に入り込んでいたのだから。
藤田が探すことすら考えなかった場所、すなわち藤田の頭上に。
――椎名君、もうそろそろ目を覚ます頃だと思ったんだけど。
やっぱりちょっとやり過ぎたかしら? あの子がいないと、正直私だけじゃあ藤田君を正気に戻すのはちょっと難しいのよね。
おまけに時間もないし。いくら藤田君が直情型でも、何度も罠に掛かってくれると思わない方がいいわ。
……しょうがないか。あんまりやりたいことじゃあないんだけど。
留美子は別に、そんな複雑怪奇な策を考えていたわけではない。
ただごく普通に椎名を叩き起こして奇襲させようと思っていただけであって、
今の状況ははっきり言って失敗した作戦を強引に修正してなんとか現状維持に持っていったような格好である。
そしてここから更にもう一押し、勝利への流れを掴むためには、――
「起きなさい!!椎名君!!!!」
弓を引き絞りながら叫ぶ。
だが椎名は身動き一つしない。逆に藤田が留美子の居場所を捉えた。
藤田が空中を走りながら槍を構える。留美子は矢を放つ体勢のまま動かない。
――だめ、今撃っても当たらない。
操られていて力が落ちているといっても、やっぱり藤田君は強いわ。
あの子にこの矢を当てるには、もう一押しいるわね。
しかたがない。あんまり……というか、できれば絶対にやりたくないことだけど。
藤田君を助けるためだもの、しょうがないか。私もこのあたりで……一つ体を張らないと!!!!
「椎名君!!聞こえてるんでしょう!? 隠したって無駄よ!!!」
「(い……イヤだ!! ちょっとした茶目っ気のあるいたずらにあんな暴行を加えておいて、この上まだ俺に何かさせようってのか!?
もうごめんだ!! 俺はもう騙されん!!
思い返せばあの時も、あの時も……。あの女は俺を利用するだけ利用して、用済みになったらさっさと捨ておったんだーーッ!!
これ以上同じ手に引っかかってたまるかッ!! 何を言おうが聞いてやるものか!!無視だ!無視ッ!!)」
(※)椎名の記憶には一部改竄が行われた形跡があります。削除部分に共通するキーワード『セクハラ』『制裁』。
何たることか、この土壇場で椎名はついに護身完成してしまった。
幾年もの経験から学習した知識、そして相手が藤田和日郎だということから来る萎縮、というかビビリ根性。
それらのいくつか、或いは全てが椎名の中で加算合成され、化学反応を起こしスパーク……。したかどうかは不明だが、もはやこの瞬間、椎名は悟りの境地に達した!!
今の彼には山吹色の賄賂も桃色の甘言も通用せず、もはや危険は彼に近づくことすら出来ない。
「え〜い!聞こえてるってのはわかってんのよ!!!(やっぱり、生半可な説得や脅しじゃあだめそうね。……やるしかないか。)」
椎名の誤算は只一つ
「椎名君、いい!!?」
「(よくない!よくないッ!!)」
この時の留美子が
「一度しか言わないから、よ〜く聞きなさいよ!!!!」
「(き……聞いてたまるかッ!!)」
女帝でも女王でもなく
「起きて、藤田君を助けてあげたなら……」
「(『なら』!?『なら』どうだって言うんだッ!!!信じるものか!何を言おうと信じるものか!!!)」
見る者全てを魅了する女怪へと
「(検閲により削除)触らせてあげる!!!!!!」
「………!…………………?……………!?………………………!!!!!」
変貌を遂げたこと
『プツン』と、音がした。
凄まじいエネルギーの奔流が、突如として発生した。
その音の発生源は、その渦の中心は、一人の漫画家だった。
名を、椎名高志。
「(切……切れた……。 俺の心の中にある、決定的な何かが……。
……音を立てて…………切れた……!!!)」
護身、破れる。
そして、彼よりも少し上がった場所。
男と女が、対照的な表情で浮かんでいた。
男は、引きつった顔。
女は、会心の笑み。
「な……何だ、あの力は!!
まずい、まずいぞ……椎名は確か、退魔・除霊のエキスパート!!
あれほどの力を以てすれば……この仮面も耐え切れまい!!」
男・藤田和日郎は本能的に察知する。
次の椎名の一撃で、確実に自分を洗脳している道化の仮面が破壊されるであろうことを。
「よおお〜〜し!!!椎名君、今よ!!!遠慮はいらないわ!!やっちゃいなさい!!!!」
女・高橋留美子は吠える。
ここで椎名が『解呪』の文珠を藤田に叩き込めば、この戦いは彼女らの完全勝利で終幕となるのだ。
「いよっしゃあああぁぁぁっ!!! まかせて下さいおねーさま!!!!
喰らえ藤田ッ!!! 『解』!『呪』!!!」
地上の男・椎名高志が叫び、手に持った何かを藤田に向けて投げつける。
藤田はそれを避けようとし――
気付いた。
「あ、アレ?嘘!?
文珠が……文珠が出ねえッ!!!?」
そう。椎名は文珠を投げていない。いや、出してすらいなかった。
ようやくそこまで思考が到達したとき、後頭部に凄まじい衝撃を感じ、
藤田の意識は途絶えた。
留美子には、始めからわかっていたのだ。椎名が文珠を出せないことは。
椎名は頭が混乱して覚えていなかっただろうが、『制裁』の前に留美子が椎名から文珠を二つとも回収していたのだ。
あとはそれを藤田に使ってやればいい。そうすれば留美子の勝ちである。
だが、怪物じみた身体能力に加え『凄み補正』とでも称すべき物まで持つ藤田に戦闘専門でない留美子が決めの一撃を当てるには、どうしても隙を作る必要があった。
だから、恥を擲ってまで椎名を起こしたのだ。
普通の囮や罠では、藤田には通用しなかったから。純度100%の『本気』と『危険性』がなくては、あの男を騙せなかったから。
そうして作り上げた一瞬の隙に、留美子の矢が藤田を撃ち抜いた。
鏃の変わりに文珠を付け、更に留美子自身の破魔の霊力も限界まで込めた矢で。
かくて呪われし仮面は塵となり、解放された男は――
「やれやれ、まったく手間をかけさせるんだから……。」
先程までの女傑ではない、慈愛に満ちた笑みを浮かべる高橋留美子に抱きかかえられ、静かに地上へと降りた。
月光条例に間に合ってよかった……のか?
どうにも黒藤田の動かし方が掴めずに、正直悔いが残る。藤田ファンの皆さんごめんなさい。
しかもなぜか椎名がまた大暴走してるんだし……。何勝手に護身完成したりシグルったりしてんだてめえ!!
何はともあれ、めでたしめでたし……?
光原:これで高橋留美子と藤田和日郎の戦いに決着が付いた訳ね。
先程はPEACH-PITと福本が護る少年達の所で動きがあって、
相変わらず集英社と小学館は襲撃を受けていて…と。
各勢力の動きも活発化してきたものよね、高橋先生。
高橋:活気付いてきたか、結構な事だ。…それはそうと。
光原:何かしら。
高橋:各勢力の現在の状況は正確に整理して理解出来ているか?
光原:…えーと。ご免なさい。
高橋:なら、俺が説明しておこう。まず集英社だ。
許斐:…集英社?ついに状況を説明してくれるのか。
・荒木飛呂彦…大川緋芭(CLAMP・講談社)&いがらし寒月(同左)と国会議事堂にて戦闘中。
・皆川亮二……猫井椿(CLAMP・講談社)と国会議事堂にて戦闘中。
・大暮維人……集英社入り口を防衛していたが矢吹健太朗(講談社)にKOされた。
・冨樫義博……暗躍中。現在、浦沢直樹(小学館)と共に集英社屋上に到着。
・許斐剛………車田正美(秋田書店)を追跡、集英社付近で戦闘後は生と死の間にいる。
・鳥山明………車田&許斐の小宇宙を察知して駆けつける途中。
・和月伸宏……同上
・尾田栄一郎…車田集英社襲撃の際に重傷を負う。
・岸本斉史……同上
・柴田ヨクサル…板垣恵介(秋田書店)と集英社付近で戦闘中(終了?)
・本宮ひろ志…集英社で雑談中。
・猿渡哲也……集英社で雑談中。
・岡本倫………覚醒。星野桂(講談社)を殺害。
許斐:生と死の間?何だそれは。
光原:集英社は13人…と。思ったより少ないのね。
高橋:ああ。
許斐:…ちょっと?
高橋:次は小学館だ。
許斐:ってオイ!
高橋:小学館はこの通りだ。
・高橋留美子…洗脳された藤田和日郎(講談社)を椎名と共に倒す。ちちしりふともも。るーみっく。
・椎名高志……洗脳された藤田和日郎(講談社)を留美子と共に倒す。セクハラ超能力&霊能者。
・浦沢直樹……策士。現在冨樫義博(集英社)と同行中。青山広美(秋田書店)と因縁あり。お面が胡散臭い。
・雷句誠………小学館防衛中。怪我人。
光原:4人ねぇ。小学館は少ないのね。
高橋:だが高橋&椎名の人が頑張ってるから存在感はある。多ければ良い物でも無いと言う事だな。
許斐:ちょっと!俺!俺!
高橋:次は講談社…といきたい所だが、まず秋田書店から説明しよう。
許斐:俺の話を聞けぇ!
・車田正美……何の因果か集英社に牙を剥くジャンプ黄金期の漫画家。集英社襲撃後に許斐を葬る。
・板垣恵介……集英社襲撃後にヨクサル(集英社)と集英社付近で戦闘中(終了?)。戦闘狂の傀
・山本賢治……小学館に拷問を受け瀕死の所をロリ娘のヤマグチノボル(退場)に召還される。
その後ヤマグチを喰って体力回復後、みなもと悠(退場)とラブコメして玉を殴られる。変態。
・佐藤健悦……小学館に襲われ、現在は光原、吉富、高橋(葉)と生と死の狭間にいる。ドMな女装少年。
・青山広美……流浪の賭博漫画家。車田&板垣の集英社襲撃の事後処理難航中。浦沢(小学館)と因縁あり。
・山根和俊……流浪の打ち切り極上漫画家。青山の秘書的役割を果たす胸をドキドキさせる魔法使い。
・岡田芽武……獅子の黄金聖衣を纏った車田の舎弟。由利より強いがPEACH-PITに敗北。現在行方不明。
・由利聡………木刀(聖剣?)を振るう車田の舎弟。岡田より弱いがえなり、福本、福地、東と戦闘中。
・余湖裕輝……100人いる。肉弾戦と治癒力には自信のあるウルフガイ。満月時は外見も狼男化する。
光原:9人…と。秋田書店って実はあまり頭数いなかったのね。
高橋:ここは他に比べて退場者が多くてな。現在でも西条真二、高橋ヒロシ、手代木史織、みなもと悠の
合計4人が既に退場している。退場率の高い会社なんだ。
光原:物騒ね。
高橋:余談だが手代木を殺した人はあれからしばらくして原作にパンタソスなるキャラが出てきた時に
あぁ、手代木殺したの凄ェ勿体無かったなぁ…と思ったそうだ。
光原:どうでもいいわね。
許斐:おい!「葬る」って何だ「葬る」って!おい!
高橋:さて、講談社だな。
・CLAMP………大川緋芭・猫井椿・もこな・いがらし寒月の4人で結成する漫画家集団
人類の未来を憂い、「ノアの洪水」(全世界洗脳計画)を立案。
その一環として「銀水晶」を持つ武内直子を誘拐。PEACH-PITも追跡。
(大川緋芭……荒木飛呂彦(集英社)と国会議事堂にて戦闘中。)
(猫井椿………皆川亮二(集英社)と国会議事堂にて戦闘中。)
(もこな…………国会議事堂地下の隠れ家にて待機。ちぃ。)
(いがらし寒月…荒木飛呂彦(集英社)と国会議事堂にて戦闘中。)
・赤松健………暗躍中。現在は集英社襲撃に加わっているらしい。慇懃無礼。
・光永康則……安西(講談社)を蘇生。現在は研究室から外出中。ふふん。
・真島ヒロ……現在集英社襲撃中。ファンタジー作家だがヤンキー臭い。
・久米田康治…洗脳装置等を作っている。有能だが些細な事で絶望するダウナー系。
・畑健次郎……久米田康治の弟子であり執事。
・藤田和日郎…サンデー屈指の実力者。CLAMPに単身?戦いを挑むが敗北、洗脳され
高橋留美子(小学館)と椎名高志(小学館)を襲撃するも敗北。
・安西信行……藤田の弟子。秋田のゲリラに殺され光永康則(講談社)に蘇生される。
・久保帯人……集英社を離反。現在集英社を襲撃、1Fで大暮に刀を突きつけている。
・川下水希……集英社を離反。洗脳とラブコメの腕は天下一品。下品?エロゲ?だから何。
・矢吹健太朗…集英社から拉致され洗脳され集英社を襲撃。大暮維人(集英社)をKOする。
・藤真拓哉……赤松健(講談社)の弟子。星野、さいふうめいの2人を殺害。
・小林尽………講談社の作家。フオォォォ!じゃないらしい。
・瀬尾公冶……講談社の作家。集英社に向かったらしい。
・寺嶋裕二……講談社の作家。
・篠原知宏……講談社の作家。
光原:19人か…流石に多いわね。
高橋:まあ、ほぼ全ての事態で裏から糸を引いている、現在の主役だからな。
許斐:おい!俺は!
高橋:あとはあの少年達とそれ以外だな。まず少年達が…
・えなり………借金地獄で福本伸行に唆され麻雀中に車田正美、岡田芽武、由利聡(ALL秋田書店)の
襲撃を受ける。現在福本、東、福地と共に由利聡と戦闘中。数少ない一般人。
・福本伸行……謎の策士。えなり、東、福地と共に由利と戦闘中。藤真拓哉(講談社)に狙われている。
・福地翼………打ち切り同然の境遇にいた時に冨樫と遭遇、同行。東を拘束後、赤松の言に従い
えなりに会いに行く。現在えなり、福本、東と共に由利と戦闘中。
・東まゆみ……元は矢吹の秘書をしていたが、なぜか同人作家部隊「エンジェル隊」の部隊長になる。
冨樫(集英社)と福地の襲撃を受けて捕獲され、赤松(講談社)に解雇宣告される。
他人と同契(リアクト)することで武器に変身する種族エディルレイドで、えなりと同契。
現在えなり、福本、福地と共に由利と戦闘中。
・えばら渋子…PEACH-PIT。武内直子の依頼でえなりに会う。その後、岡田芽武(秋田書店)に勝利ですぅ。
・千道万里……PEACH-PIT。武内直子の依頼でえなりに会う。その後、岡田芽武(秋田書店)に勝利する。
光原:6人…小学館より多いのね。
高橋:ああ。そしてその他が…・
・武内直子……重要そうなアイテム「銀水晶」を持つ。CLAMP(講談社)に拉致され昏睡中。
・三浦健太郎…ヨクサル(集英社)と板垣(秋田書店)の元へ駆けつける途中。
・えなり玲奈…えなり姉でジャーナリスト。決死の覚悟で講談社に取材するも何故か地下でほのぼのしてる。
・安彦良和……「神」に戦いを挑み敗れ死亡…と思いきやそれは平行世界の話らしくこちらでは普通に仕事中。
・長谷川裕一…安彦が「神」と戦い敗北した平行世界に登場。地球へ奇跡的な生還を果たしたところを
竹本に召喚?される。その後、情報収集という名目で漫画とDVDを40万円ほど衝動買いする。
・高橋葉介……生と死の間の住人。謎の紳士。
・光原伸………生と死の間の住人。厄いわね。
・吉富昭二……生と死の間の住人。ネジ食い。
光原:8人…っと。これで全員ね。
福地はフリー扱いなのか・・・
ところで河下じゃなかった?
466 :
まとめ。:2008/03/26(水) 14:07:11 ID:ORYK4LPn0
高橋:ああ。13+4+9+19+6+8=55人だな。
光原:ええ55人…って、計算間違えているわよ。
高橋:…そうだな。恐らく講談社か集英社の死亡扱いの作家が何人も紛れ込んで
今回は計上されてしまったらしい。参ったな。…まぁこれからの書き手さんは
くれぐれもこの物語の面子が60人の上限を超えぬように気をつけて欲しい。
登場人数:0
退場人数:0
現在の人数:55?/60
許斐:ちょっと待てェェェェェェ!
光原:あら許斐先生、それキャラが違うわよ。
許斐:うるせェェェェェェ!思いっきり無視すんじゃねえコラァァァァァ!
高橋:そうだったな。すまない、すっかり忘れていたよ。
許斐:それでは!
高橋:…以下が退場作家達だ。
許斐:待てオラァァァァァ!
・ヤマグチノボル…ゼロの使い魔の人。絵師として山賢(秋田書店)を召還して喰われた。合掌。
・竹本泉…………自称少女漫画家。平行世界移動+平行世界の一部入れ替えが出来て、
長谷川裕一を召喚する。大人の事情で退場した。今は普通に仕事中。
・西条真二………戦後処理の一環として秋田書店から小学館に移籍後に滅茶苦茶して逃亡。
・高橋ヒロシ………同上
・さいふうめい……福本、えなりと麻雀を打った後、藤真拓哉(講談社)に殺される。
・星野泰視………同上
・星野桂…………集英社を離反し講談社に所属。集英社を襲撃するも岡本倫に殺害される。
・みなもと悠………山賢とラブコメして原稿描く為に退場。当初は死亡予定だった?おっぱい。
・許斐剛…………予定
許斐:ハッ!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
467 :
まとめ。:2008/03/26(水) 14:12:58 ID:ORYK4LPn0
ああ、そうだよ!河下は間違えたよ思いっ切り!分かってるんだよコノヤロウ!
…スンマセン。イヤ、本当スンマセン。素で間違えてました。
あと、投下されるネタがまた増えて嬉しい限りですよ。ええ。
面白いまとめとか反則だろチクショウ!!
しおりや人物辞典程度でいい気になってた俺が馬鹿でした。
許斐もすっかりツッコミキャラが板についてきたな。
個人的にこのルートは楽しそうで好きだ。一度書いてみたいけど難易度が高い……。
最初から読んでみたけど、旧と照らし合わせるとちょっとニヤリと出来るところあるな
旧で血みどろの殺し合いしてた本宮と猿渡が、こっちでは健全なライバル関係築いてんのが良い
このスレはリレーSSスレだから、自分の中に面白いネタが来たら
先手必勝&割込上等&遠慮無用でやればいいです。
ってか自分のネタを他の人が勝手に展開するのは個人的には歓迎。
思ってもみない展開ってのは楽しい物よ。逆に弄りがいもあるし。
>>469 確かに。書き手も時々旧版を意識したネタを入れてきてるような気がする。
車田や矢吹の変わりっぷりに笑って板垣や荒木が全く変わってないのにおののいてんですよ、はい。
>>470 おうよ、わりこみじょうとう!
俺も積極的に書いてるつもりなんだけど、なぜだか俺の所には割り込みが来てくれなくて寂しいんだぜ。
「…な、ヨクサルさんよ。これさえ出来りゃあの馬鹿と喧嘩しても…」
その時ヨクサルは全身を突き動かすような大きな力を感じ、意識を取り戻した。
( 小 宇 宙 )
そう、車田と許斐の小宇宙である。
そこからそう遠くない地で戦っていた車田と許斐の必殺技と必殺技、
全力と全力が激しくぶつかり合い弾けて消えた、その余波である。
余波とは言えその威力は凄まじく、ヨクサルは思わず目を見開いた。
そしてその刹那、自分自身のあまりに絶望的な状況を把握した。
( 板 垣 )
そう相手にしていたのは「傀」板垣恵介であり、しかも板垣は丁度今
彼の首を刎ねんと、恰も斬首人の斧の如く踵を振り上げている。
どうする?
奴の一撃を避けるか?
…無理だ。
奴の技は身じろぎ一つでどうにかなる甘い物ではない。
例え一撃を避
「邪ッッッッ!!」
気勢と共に板垣が恐るべき速さで踵を振り下ろしてきた。
左右にも、上下にも避けられない真ん中を打ち抜く踵だった。
とっさにヨクサルは十字受けに構えた。
鈍い音がした。
鈍い痛みがあった。
板垣の蹴りは完全に防御ごとヨクサルの顔面を砕いていた。
だがヨクサルは打ち抜かれた顔面を血でドロドロにしながら
口の端を吊り上げて凄まじい笑みを浮かべた。
板垣は戸惑っていた。
1つは車田の事。
自分が強敵手として認める数少ない男の一人、車田正美。
その力は地を裂き、星を穿ち、宇宙を砕く。
これまで幾度も手を合わせてそれを十分に理解していた。
有り余る力を持ちながら会社の為、仲間の為と戦いを避け続け、
挙句の果てに小学館の言いなりに自らを封じたウチの爺とも
集英社の看板を掲げながら実際に面と向かえば怯えるだけの屑とも
伝説級とほざきながら殴りあう度胸も無い他所の腰抜け連中とも違い
互いがその力を存分に奮い、堪能出来る数少ない相手だった。
正に強敵(とも)とでも呼ぶべき貴重な存在だった。
その強敵の力がもう一つの大きな力と共に膨れ上がり消えた。
まさかこれで死ぬ事は無いだろうが、車田はどうなった?
そしてあの男と同等、もしくはそれ以上の力を一瞬とは言え見せる、
その様な男がこの安穏として淀んだ世界のどこに居た?
もう一つは車田の事に気を取られ、止めを刺しそこなった事。
これまでならば車田や他の伝説級と称される連中を除き
一対一で勝負を挑んできた身の程知らずはただ一撃で屠り、
その後、踵で頭を潰して確実に殺してきた。
今回もそのつもりだった。
以前、チャンバラ野郎に2人のボクシング坊や、銀髪の殺し屋と共に
一撃で屠られ、ほうほうの呈で逃げ帰ったあの白泉社のルチャ男が
性懲りも無く喧嘩を売って来た時はそのつもりだった。
これまでこの小さなルチャ男が積み重ねてきた全てを蹂躙して
数年程度の特訓で俺に再び挑むハネッ返りを一発でブッ殺して
人を使い俺を監視している腰抜けの豚野郎と極上坊やをコケにして
それで終わりの筈だった。
だが生意気にもコイツは俺の蹴りを正面から受けた。
避けるでも、かわすでもなく、あくまで損傷を最小限に留める手段を選んだ。
俺の蹴りを受けても死なない、そうした自信と覚悟があっての手段だった。
現に顔面を潰されても奴はまだ嗤っていた。
(〜〜〜〜ッッッ!!)
思わず板垣はヨクサルを二発目の蹴りで豪快に宙へ蹴り上げた。
(この俺がこの程度の小物にッッ!)
空中で逃れようも無いヨクサルへ、板垣が狙いを定め
「チェリアアアァッ!」
その右拳でヨクサルを殴り飛ばし、ビルの壁に叩きつけた。
ビルの壁がヨクサルが叩きつけられた衝撃で人型に凹んだ。
通りの表の方では地震か何かかと騒ぐ声も聞こえる。
それ程の威力で板垣はヨクサルへと攻撃を加えたのだ。
今回の二撃も十字受けで受けられてはいるが関係無い。
受けごと完全に粉砕するだけの威力を込めて叩き込んでやった。
実際に何時もの様に相手の全身の骨が砕ける手応えも感じた。
ならば後は奴が壁から剥がれ落ち、頭から落ちた所を…
…ッ!?
ふと板垣は何かを感じ、上空を見上げた。
( 鉄 塊 ッ ! )
その瞬間、ヨクサルが叩きつけられたビルの屋上から途方も無く大きな剣を
上段に振りかぶった禍々しい漆黒の甲冑が板垣目がけて飛び掛ってきた。
475 :
おまけ:2008/03/30(日) 16:23:18 ID:feiybfhP0
・勝手にアニマルの面々が少し前に板垣にボロ負けした設定にしてしまった。
ファンの皆様と森節使いたい人ゴメンナサイ。
・やっと自分でも放置し過ぎた三浦が動かせるよ。
・多分YYSの人は事あるごとに喧嘩売られて苦労していたんだと思う。
・久々にYA読んだら「いつか勝ち組」が終わっていてたまげる。
登場人数:0
退場人数:0
現在の人数:55?/60
とうとう三浦参戦か!これなら板垣相手でも何とかなるか?
安彦と長谷川をどう動かそうか悩み中。
今すぐあの二人が動く理由ってのが無いんだよなー。
俺は走る。とにかく走る。ただひたすらに上を目指して走る。
何の為?
それはあの娘の涙を拭う為。
何の為?
それは昔の仲間達に牙を向ける為。
分かっている。とても馬鹿な事だ。
あの娘一人の為に過去の全てを否定するのは馬鹿のやる事だ。
だがあの娘の為なら過去の全てを敵に回しても構わない。
好きとか愛してるとか、そんな次元じゃない。
あの娘には俺の全てを捧げる甲斐がある。
今の俺の全てはあの娘の為にある。
だから――――
「来るなら来い集英社!俺の本当の戦いはこれからだ!」
河下 …ってまぁ、今の矢吹先生の洗脳状態はこんな感じです。
怜奈 はぁ。
畑 ってか思いっ切り打ち切りENDじゃないですかコレ。
久米田 もう少し普通の展開は無かったのですか、河下先生。
河下 普通じゃ駄目なんですよ。
怜奈 はぁ?
河下 一人の女の子の為に自分の仲間達に牙を剥くなんて無茶するには
この位は滅茶苦茶な展開で設定しないと駄目なんです。
大体よく考え下さいよ。マトモな人が出会ってそれ程接しても無い
ちょっと可愛いだけの女の子の為に全てを投げ打つと思いますか?
畑 …えーと。
怜奈 ってかラブコメ描きのアンタがソレを言うなよオイ。
河下 まぁ、この調子でいけば直に目的地に到着して任務完了ですよ。
久米田 何事も無ければ、ですけどね。
畑 師匠ってば。
怜奈 (そりゃいいけど。)
河下 (何か?)
怜奈 (矢吹先生が戻って来たらどーするのよ?まさか付き合うの?)
河下 (いやいや、そんなそんな。)
怜奈 (いやいや…ってアンタ、ちょっと。)
河下 (大丈夫ですよ。いつもの事ですから。)
怜奈 (待てオイ。)
河下 で、赤松先生もいない事ですし、私達はゆっくりしてましょうか。
怜奈 マイペースね、アンタ。
畑 うわ――――!
久米田 大変だ河下君!集英社に!集英社に…!
河下 落ち着いて下さい二人共。何がありましたか。
畑 えーと!女の人が!裸で!おっぱいとか!何かもう!あー!
久米田 痴女ですよ河下君!天下の集英社に痴女が!
河下 あ、本当。
怜奈 リアクション薄いわね。
河下 ラブコメだと珍しくないですから。
畑 いや流石にちょっとそれは違うんじゃないかと!あわ!あわわ!師匠!師匠ぉ!
久米田 落ち着くのです!落ち着くのですよ畑君!
怜奈 …アンタらがまず落ち着け。
河下 あ、凄いですよ、コレ。
怜奈 アンタでもそういうのあるのね。で、何?
河下 矢吹先生、本当に女の娘の裸見て鼻血垂れ流してますよ。可笑しいですねぇ。
怜奈 そっちかよ!
矢吹健太朗と岡本倫、集英社にて接触せり。 つづく。
争乱への突入前後から河下株が俺の中でストップ高なんだが。
旧版ともまた違う小悪魔ぶりが実にいい。
一方、岡田との戦闘に勝利したえばらと千道は屋上へと続く階段を上っていた。
千道がえばらの手を取り、半分は文字通り飛んでいる状態だ。
そのとき、この2人も小宇宙(コスモ)を感じ取った。
「この感じ、あの車田のじゃない!?」
「そのようね。ここ以外でも運命は動いているようなのだわ」
「もっとゆっくりできなくなったわね。あの木刀男だって感じ取ったはずよ。
どんな行動に出るか分かったもんじゃないわ」
「指輪はあるから、まだやられてはいないのだわ。でも、それも時間の問題ね」
余談だが、彼女たちは福地と東の存在をまだ知らない。
「(一体何なんだ、ありゃ?)」
屋上で繰り広げられる戦いの蚊帳の外にいた福本だったが、遠くから飛んでくる物体に気づいた。
飛行機にしては小型で、ヘリにしては静か過ぎる物体。
「(あれは……まさか!?)」
恐れていた事態に気づいた瞬間、物体から何かが迫ってきた。
超長距離瞬動術――マシンを足場として藤真が跳んできたのだ。
野太刀「夕凪」を腰に提げ、間違いなく福本へ一直線。爆発のような大音量で
他のメンバーが気づいたときには遅すぎた。――えなり以外には。
東は漫画家としては弱くとも、武器としては心強い。
まして今の形態は最速を誇るレヴェリー・メザーランスモード。えなりは十分に間に合う。
「さっきの通りに謳えばいいんだよな?」
『そうよ! あの謳なら今の状態でも発動できるから!』
「なら行くぞ!」
――集(うごな)わり
強り奔らせ 白白明けと
朧なりに いめ通わん!!――
――南風の弦(ノトスコード)!!!――
謳とともにえなりの周りに風が吹き荒れ、その流れが剣を伝い勢いよく放出される。
その力により着地寸前の藤真をなんとか吹き飛ばすことが出来た。だが藤真も体を捻り、
なんとか屋上に着地した。
「何なんだお前は! 何をしにきた!?」
えなりは藤真に問いかける。彼は仕方がなしに名乗った。
「我が名は藤真拓哉。赤松様の命により、裏切り者、福本伸之を抹殺しに来た」
「裏切り? まさか、福本先生の行っていた仕事って……」
福本は短く、小さく笑うだけだった。決してえなりに答えようとはしない。
「抹殺だとぉ! ふざけるなよお前!」
そこに由利が割って入ろうとする。彼の怒りは顕著なものだった。
「俺は車田様から命を受けてきたんだ。他の奴が横取りすんな!」
「貴様の都合など関係はない」
「んだとぉ!!」
このとき、福地は好機を見出した。由利の意識が乱入者の方へ向きかけている。
誰にもばれぬように静かに両手を合わし、数本のチョークを取り出した。
「悪いけど、吹っ飛んでもらう(・・・・・・・・)っスよ!!」
――“チョーク”に“弾(はじき)”を加える能力――
チョークの先端を静かに当てる。するとどうだろうか。まるで
ダンプカーに撥ねられたような衝撃とともに吹っ飛んだではないか。彼はそのまま屋上から落ちていった。
「3人とも、ここからトンズラするっスよ!!!」
その掛け声を合図に、えなり達は隣のデパートへと駆け出した。
「逃がすわけにはいかないな」
藤真も追いかけようとするが、えなりと福地の攻撃で足止めを食らう。
「でもどうすんだ? 橋はアレ一本しかないぜ」
「無いなら作るまで!」
福本の問いに答えると、福地は自分の髪の毛を数本毟った。
「“ゴミ”を“木”に変える能力!」
髪の毛は大木になり、それらが絡み合って橋を作り上げる。渡るのに幅は申し分ない。
3人は全速力で渡るが、藤真も後ろに続いていた。それを見た福地は、
2人が渡りきったのを見計らい、木に付いている葉を一枚毟り取り、橋に押し当てる。
「レベル2“回帰(リバース)”!!」
大木はただの髪の毛に戻る。間一髪、渡りきれていなかった藤真は一瞬の浮遊感を味わった。
「なっ……」
哀れ彼は、地面へ真っ逆さまに落ちていった。
と、屋上に登ってくる人影があった。丁度着いたえばらと千道だ。
彼女たちは福地を見るや、声を荒げて聞いてきた。
「なっ何者なのあなたは!? 2人に何するつもりなの!?」
「ていうか、えなり、何なのよその剣は!?」
「2人とも落ち着いて下さい。この人は敵じゃありません」
「詳しい話は後っス。今は脱出するっすよ」
福地は素早くヘリコプターを実物化し、えなりはなんとか
PEACH‐PITの2人になんとか乗るよう説得した。
こうして彼らは、戦場と化していた○○デパートから脱出したのだった。
福本が離れたことで、能力により底なし沼になっていた地面は元に戻る。
だがその結果、沼に沈むことになった由利は、首だけ出して生き埋め状態になっていた。
「畜生、車田様に顔向け出来ねぇよ。小学館の漫画家相手に不覚はとるし、岡田はどっか行っちまうしよ」
一人悲しくぼやきながら、なんとか出られないものかと模索していた。
一方藤真は、埋まった割合が少なかったからか、自力で土中から出ることが出来た。
「逃してしまったか。まあいい。あいつらが何処へ行くのか探ってみるか」
彼は懐から、一枚のカードを取り出す。それは『ネギま』でも最近登場したカード。
「アデアット、“渡鴉の人見(オクルス・コルウィヌス)”」
――渡鴉の人見(オクルス・コルウィヌス)――それはカメラを搭載した浮遊する6体のスパイゴーレム。
超々遠距離まで情報収集が可能な代物である。
彼は6体を散らし、えなり達が何処へ行くのかを探索する。目的は唯一つ、
赤松等に有利な状況を作る為。古今東西、戦争を勝するのに必要なもの、それは情報であるから。
To be continued
・結局一人も死ななかったり。予定が狂ったよ。
・悪女は嫌いです。でも小悪魔は大好きです。
・手代木生きてたら、リアルであの3人技できるよな。
・桃種連載には間に合いそうだ。
これでえなり達も集結か。…まぁ何と言うか独特なメンツだよなぁ。
どう動いていくかは楽しみだ。
そして首まで埋まった由利だが
・岡田が助けに来る→生き恥を曝すのも辛かろう?助けてやるよ→聖剣抜刀→死
・手代木が(ry→超ローアングルちちしりふともも→無言でエクスカリバー→死
そんなしょーもないネタが浮かんだ。二人共いなくてよかったのぅ、由利。
・まあとりあえず由利は退場扱いでもいいんじゃないか?死んでないけど。
・以下同文につき省略します。
・!を使おうってのか……。でも現状で使うほどの相手いるかな。
・俺も早く続き書こう。
ジャンプで鳴らした俺たち特攻部隊は、サイレントナイト翔を切られ集英社に監禁されたが、
飼い殺しを脱出し地下に潜った。しかし、地下でくすぶってるような俺たちじゃあない。
筋さえ通りゃ金次第でなんでもやってのける命知らず、
不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する、俺たち特攻野郎、神輪会!
俺は、リーダー車田正美。通称車田兄貴。見開きと小宇宙の名人。
俺のような天才漫画家でなければ百戦錬磨のつわものどものリーダーは務まらん。
私は手代木史織。通称星矢LC。自慢の車田LOVEに、読者はみんなイチコロだ。
リスペクトかまして、普通に可愛いアテナ様からやたら格好良い蟹まで、何でもそろえてみせるぞ。
よぉお待ちどう。俺様こそ由利聡。通称風魔。
漫画家としての腕は天下一品!休載?再開未定?だから何。
岡田芽武。通称エピソードG。描き込みの天才だ。毎月何Pでもドス黒く描き込んでみせらぁ。
でも影技だけはかんべんな。
俺たちは、道理の通らぬ少年誌に敢えて挑戦する、頼りになる神出鬼没の 特攻野郎、神輪会!
助けを借りたい時は、いつでも言ってくれ!
車田 「そんな事を公言していたら、REDの編集長から萌え漫画なる物を描いて来いと言われた。」
岡田 「………」
車田 「だが俺はそんな女々しい物は描いた事が無ければ、描く気もさらさら無い。そこでだ。」
岡田 「………」
車田 「岡田、お前が描け。」
岡田 「………!」
車田 「返事。」
岡田 「……ハイ。」
車田 「声が小さい!」
岡田 「ハイッッッ!」
車田 「良し。では俺は銀座で飲んで来る。原稿は俺が帰って来るまでに上げろ。いいな。」
岡田 「ハイッッッ!」
岡田 「…と言う訳で先生の手前、萌え漫画なる物を描くってのを引き受けたンだが
何せ俺も俺で、今まで男と男が熱い血を燃やして拳で語り合う漫画ばかり
描いてきたから、どういうのが萌えってのかさっぱり分からねぇ。」
由利 「…影技の主人公は女だろうが…声は…林原めぐみ…」
岡田 「俺の中ではアイツは男だ。で、お前、萌えってのが何か教えてくれねぇか。
由利 「…そんな物…自力で描れ…」
岡田 「以前我流でやった(
>>347)ら担当にブン殴られたンだよ。」
由利 「…どっちにしろ…車田兄貴アシで…3日…徹夜明けの…今の俺じゃ無理だ…」
ゴ ッ
岡田 「漫画家に無理なンて言葉は有り得ない!…って、おい。」
由利 「………ゴフッ」
岡田 「おぉ、生きてたか。なら萌えについて教えろ。」
由利 (ガクッ)
岡田 「おっと、気絶したか。仕方無ぇ、それじゃ次だ。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
手代木 「フフーンフフーン♪ペーガサスファンタジーそうさゆーめーだーけはー♪」
ジリリーン ジリリーン ジリリーン
手代木 「ハイこちら手代木。」
岡田 「よぉ、手代木。俺だ、岡田だ。」
手代木 「忙しい。切るぞ。」
岡田 「まぁ待ちな。車田様がお前さンに用があるって…」
手代木 「 !! 」
岡田 「ちょっと仕」
ヒ ュ ン !
岡田 「何だ?」
手代木 「愛しの車田様!貴方様の愛弟子手代木史織、直々のお呼び出しを賜り
真っ先に馳せ参じました!さぁ車田様!私めに何なりとお申し付けを!
…っておい、岡田。」
岡田 「あン?」
手代木 「私の…私の車田様は?」
岡田 「ここにゃ居ねぇよ。銀座で巨乳姉ちゃん侍らして酒でも喰らってるンじゃねぇか?」
手代木 「そうか。」
岡田 「ってか何だよお前それ。忙しいくせに完璧にメイクしてきぶべりうおおk@!」
手代木 「………」
岡田 「止めろオイ手代木!痛ぇ!痛ぇよオイ!無言で蹴るな!止せってぶいおjp:いおh!」
30分後
岡田 「…手加減って物を知らねぇのかよ、手代木。歯ぁ欠けちまったぞオイ。」
手代木 「うるさい。今度やったら蹴り殺すぞ。で、何の用で私を呼び出した、岡田。」
岡田 「あぁ、車田様が萌え漫画描けって言われて(中略)。」
手代木 「なら最初からそう言え。私が手本を見せてやる。」
岡田 「お前が?」
手代木 「あぁ。妹系美少女キャラから幼馴染系、ダメ男を彼氏に持つ年上のお姉さんまで…
信じて無いな。相変わらず失礼な奴だな、岡田。」
岡田 「まぁな。特に妹系はお前だとキッツイだろ。」
手代木 「なら見せてやる、私の本気をな。…服装はそうだな、制服に体操着、スクール水着…」
?? 「起きろ、岡田。」
岡田 「!?…その声は!」
車田 「状況を考えろ、岡田。今はこんな辺境の時空で馬鹿な昔の出来事を夢に見ている場合か。
状況も把握できず勢いのみで突き進むからあの程度の雑魚にも不覚を取る。」
岡田 「く…車田様ぁーっ!申し訳ありません!」
車田 「次はこのような無様な真似は許さん。覚悟しておけ。…分かったら戻るぞ。
そろそろ板垣の方もケリがついた頃合いだろうしな。」
岡田 「か、畏まりました!…!?…ところで車田様、その聖衣の右肩の部分ですが…!」
車田 「あの男の最期の小宇宙の痕跡だ。」
ワロタwwwなんという和みwww
491 :
板垣×三浦戦:2008/04/09(水) 00:19:56 ID:1TraPn0D0
ビルの屋上から凄まじい勢いで、途方も無く巨大な剣を上段に振りかぶった
禍々しい漆黒の甲冑が板垣に飛び掛ってきた。
その甲冑が振りかぶる大剣は剣というには無造作に大きすぎる、まさに鉄塊で
高所からの加速を加えたその一撃には間違い無く全てを粉砕する威力があった。
オーガ
さすがの「 傀 」、板垣恵介もコレを生身で受ける事は確実に無理と判断して
まずは間合いを取ろうと甲冑の上空からの一撃を後方へ大きく飛び退き避けた。
甲冑の振り下ろした剣は板垣が一瞬前には存在していた空間を抜けて
コンクリートの地面に盛大な地響きと衝撃音、破壊音と共に叩き付けられた。
その衝撃は凄まじく、地面には一筋の太く深い亀裂が刻まれた。
「チッッッ!」
後方へ飛び退きながら、板垣はこの非常識な状況を分析する。
あの甲冑、ビルの屋上から馬鹿デカい剣を全く減速しないで叩き付けて来た。
避けられた後の隙や損傷を全く無視した、無謀な一撃必殺カミカゼ戦法だな。
余程俺を今回の襲撃でブチ殺したかったんだろうよ。その意気は認めてやる。
だがその手のは避ければこっちの物だ。あれだけの衝撃なら常人なら即死、
プロの格闘漫画家でも全身骨折は間逃れ…馬鹿なッ!有り得んッッ!
確かにかの板垣でさえも想定外の事態であった。
そう、地上10数メートルのビル屋上から合計数百キロの甲冑一式に大剣を装備して
直接コンクリートの地面に全く減速せずに一撃を叩き付けた男が即座に立ち上がり
あまつさえ全速力で追撃をかけて来るという事態は。
「ガアアアアッッッ!」
板垣を再び間合いに捉えた甲冑が獣の如く吼え、その振りかぶった得物を
横薙ぎに豪快に払った。刹那、骨の砕ける鈍い音がした。
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492 :
板垣×三浦戦:2008/04/11(金) 20:58:39 ID:dqq097n10
ヨクサルは板垣にビルの壁に叩きつけられた状態のまま、先程からの
板垣と三浦の攻防の一部始終を見ていた。
先手を取ったのは三浦だった。
板垣が俺を仕留め損なった事への屈辱と怒りで若干周囲への注意が乱れた
丁度その瞬間を見計らって、三浦は無言で上空から超威力の攻撃を仕掛けた。
流石の板垣もその威力は防御不能、かつその状況ではカウンターを取る事も
出来無い為に、一旦大きく間合いを取る事を選んだ。
普通に考えればそれが正解である。奇襲、それも上空からの奇襲に対しては
まず間合いを取り、ある程度安全を確保した上で状況を把握するのが望ましい。
板垣もその定石に従って、まず三浦から距離を離す為に出切るだけ大きく、
少し体勢を崩しながらも後方へと跳んだ。
だが、それは三浦の目論見通りだった。
普通ならば一対一の格闘戦で上空からの奇襲を回避された相手が瞬時に
追撃し得る事はまずあり得ない。自由落下による衝撃は相手に命中しなければ
奇襲した本人に返り、そのダメージによりどうしても動きが制限される為だ。
ただ今回の三浦は違う。
身に纏った禍々しい獣の如き甲冑は三浦の痛覚を殺し、且つ落下の衝撃による
脚部の損傷は甲冑により強引に一時的に矯正される為、落下ダメージによる
身体能力の制限は一時的に無視され、迅速な追撃が可能となる。
あとは後方へ跳び退いて不安定な姿勢の板垣を、十分な体勢からこの大剣の
最も攻撃範囲の広く、回避の困難な横薙ぎで叩き斬ればそれで終わり。
確かに相手の手の先を読んだ、万全の戦略だった。
相手が「地上最強の生物」「巨凶」の異名を持つ板垣恵介でなければ。
493 :
板垣×三浦戦:2008/04/11(金) 21:30:48 ID:dqq097n10
板垣は後方へ跳び退いた足が地に着いた瞬間、地に思い切り身を沈めて
三浦の横薙ぎを避けると同時に、三浦の膝の関節を横から蹴り抜いていた。
板垣作品読者には分かる様に言うと、グラップラー刃牙の幼年編で
勇次郎が花山の両膝を一撃で完全に破壊したアレだ。
その時の花山と同様に、三浦の膝関節は鎧ごしながら完全に破壊され、
折れた脚の骨が鎧の隙間から痛々しくはみ出していた。
甲冑の為に苦痛を感じないとは言え、物理的な損傷で近距離で
一瞬とは言え動きを止められた状況は三浦にとって最悪だった。
三浦の大剣は超接近戦では威力を発揮出来ず、矢や火薬では
板垣のあの筋肉には殆ど意味を成さないだろう。
一方板垣は接近戦限定ならば集英社黄金期の漫画家達とも互角、
もしくはそれ以上に渡り合える程の実力がある。
故に今度は三浦が何としても間合いを取る必要がある。その為には
あの甲冑が脚を修復するまで何としても時間を稼がねばならない。
しかしどうやって?
( 俺 だ )
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まんまガッツvs勇次郎のイメージが浮かんだわ
そして実際にこうなりそうだから怖い
板垣の何が怖いって、ここまで強く書かれても納得できてしまうところだな。
三浦&ヨクサルでも勝つイメージがなかなか浮かばない。
496 :
三浦×板垣戦:2008/04/13(日) 14:01:08 ID:xcTHgP9U0
俺は体勢を崩した板垣へと渾身の力で大剣を振り抜いた。
この一撃で板垣の胴は泣き別れになる筈だった。
だがその瞬間、板垣が消えた。
正面左右には奴の姿は無い。
なら上か?下か?
その瞬間に脚に強い衝撃を感じた。
下か!
三浦が下へと視線を落とす。
その瞬間再び脚に強い衝撃を感じた。
野郎!俺の脚を!
幾らこの甲冑に強制的に外傷を補修する力があっても
完全に分断されてしまえば最早意味を成さない。
奴はその事を察知してか、脚を徹底的に攻めて来る。
このままでは拙い。脚を吹き飛ばされれば
その時点で一巻の終わりだ。
三浦は咄嗟に腰を落とし、大剣を右脚側面の地面に
深々と突き立てた。
これでまず変則的猪木アリ状態での板垣の脚への攻撃は防げ
「アホウがッッッ!」
板垣の右拳が咆哮と共に三浦の顔面に叩き込まれた。
板垣は二発目の右膝へのアリキック後に三浦が膝を防御する為
思わず右脚側面に大剣を突き立てたのを見逃さず、左腕と左脚、
右脚のバネで一気に立ち上がり、その勢いでガラ空きの顔面に
右拳を叩き込んだのだ。
不十分な体勢からの手打ちの拳とは言えそこは板垣、威力は十分で、
へし曲がり、歪み、潰れた甲冑の兜は三浦の視界を奪った。
497 :
板垣×三浦戦:2008/04/13(日) 14:38:47 ID:xcTHgP9U0
膝関節を手酷く蹴り抜かれた三浦の反応が苦痛ではなく、
驚愕のみ一瞬遅く示す物だった事から、板垣は全てを察した。
麻薬かドーピングか、それとも胡散臭い甲冑の為か分からんが
どうやらあのチャンバラ野郎は痛覚が死んでいるらしい。
成程、上空から奇襲かけた上で即座に追撃かけて来た時は
有り得ねぇと思ったが、痛覚が潰れているなら話は別だ。
…そういう下らん相手なら、それ相応のやり方があるんだよ。
もう一発板垣は三浦の脚へと蹴りを叩き込む。
どうだ。何処に何をされているか全然分からねえだろう。
苦痛を感じないって事はそういう事なんだよ。
見た所、胡散臭い甲冑には外傷を強制的に修復する
能力があるらしいが、そんなのも全く問題無い。
要はお前がボロ屑になるまで叩き殺せばいいだけだ。
さて次は…
その瞬間、三浦が右脚側面に大剣を突き立てた。
オイオイ、何をやっているんだお前は。
そんな安易に甲冑の防御力だの修復力だのに頼って
一番肝心の顔面の防御を空けるんじゃねえよ。
「アホウがッッッ!」
あのガラ空きで間抜けな顔面に一撃を叩き込んでやった。
この一撃は威力よりも視界を塞ぐのが目的でな、兜が潰れちまえば
視界はゼロだ。オマケに聴覚、嗅覚、触覚も甲冑で制限されて
痛覚も死んでるとなれば、この野郎は最早只の木偶だ。
全く、下らん奴を相手にした。もういい…殺すか。
(左腕…骨折、右腕…同じく骨折、肋骨…5本損傷か。)
ヨクサルは一人黙々と体の状態を確認していく。
(…両腕は使えるとしても1、2回か関の山か。)
勿論、三浦が板垣に蹂躙される様を平然と眺めている訳ではない。
だがヨクサルは今すぐに飛び出したい気持ちを必死に押し殺しながら
体の各部を確認していく。全ては板垣に勝つ為に。
(…待っていろ、三浦。)
各部確認が終わったヨクサルは
次に大きく深呼吸を始めた。
(今の俺にある武器は…この脚だけも同然か。)
大きく息を吸って吐き出す。
(丁度良い。)
その度に少しづつ空っぽの体に力が戻る。
(この程度の逆境なら…本宮先生と猿渡先生との
あの地獄の2週間で散々味わってきた。)
仕上げにもう一度大きく息を吸い込み
(感謝します本宮先生、猿渡先生…さて、)
もう一度大きく息を吐き出し
(勝つか。)
そして目を見開いた。
板垣が三浦を叩き殺そうとしたその時、後方に異質な気配を感じた。
あそこには確か先程のルチャ男しかいない筈だが…
板垣は状況を確認する為、一瞬で三浦の両膝を正面から蹴り抜いて
逃げられないようにして、かつ地面に突き立てた大剣を握る右手の
拳に爪先を叩き込み指を粉砕し、反撃を封じてから背面へ首を向けた。
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499 :
まとめ:2008/04/13(日) 15:49:09 ID:xcTHgP9U0
・何か自分で書いてて格闘バカの板垣を妙に強化し過ぎたような気もしたが
まぁ、今の状況は初代ストUで他キャラがザンギに端に追い詰められた
みたいな状況だからこうなってると言えば納得してくれるかな。ダメかもな。
・そろそろ次スレとか考えるべきかな。
・まとめサイトやしたらば、まだ要らないよな。
・魔法や異能相手ならともかく、
格闘相手ならあれぐらい凶悪でいいんじゃね?
・次スレか……ホントどうしようか?
・まとめとかは次スレが終わったらで
というか、三浦が着けてる鎧調べたら、すごい物見たよ
なんつうアイテムだよ、アレ
・板垣は得手不得手がはっきりしてそうなイメージ。
でも同時に生身でガンダムとでもやりあえそうな気もするけど。
とりあえず現状描写に不満はないです。
・次スレは450KBか480KBごろがいいんじゃないかと思う。
・展開相談とかも基本的には本スレでいいでしょ。
ただこのスレが落ちた時には過去ログ倉庫とかが欲しくなるかも。
ここらで一回どのキャラが好きとかどの話がよかったとか言ってみるか?
書き手のモチベーションも上がるかもしれないし。
私はるーみっくわーるど発動のあたりと集英社襲撃あたりが好きだな。
あと、カヤの外の人らの会話が何か好きだw
俺はやっぱり
>>11-14だな。
最初は正直すぐに落ちると思ってたけど、あれを見ていけると思ったから。
あとは初期を引っ張ってくれた麻雀とかいい感じに気の抜けた講談社組&死者組あたりがお気に入り。
アカギ読んだことなかったから麻雀のことはさっぱりだったが、麻雀の話が渋くて好きだ
別に戦闘能力とか持っているわけではないのに、福本がかっこよすぎて惚れた
506 :
武勇:2008/04/20(日) 09:46:19 ID:QxnKrItW0
――亀裂が広がり、殻が砕け、あまねく地に武勇が広がる。
――始まりの書
現在の状況。
国会議事堂屋根に荒木、大川、いがらし。
大川といがらしが数メートル開けて荒木を挟んでいる格好だが、『キャッチ・ザ・レインボー・ジェントリー・ウィープス』により荒木優勢。
議事堂入口付近に皆川、猫井。
腕は互角だが、疲労と武器のリーチ差により皆川劣勢。
「ううっ……くっ!!」
鉄球が頭を掠めた。と思ったら鳩尾をめがけて向かってくる。それをかわしたら後ろから……
もう1,2分ぐらい避け続けているのに、一向に威力が落ちない。この男、本当の化け物か!?
まさか荒木の力がこれほどとは思わなかった。とりあえず炎を纏っているから雨粒は問題ないけど、鉄球をなんとかしないと根本的な解決にはならないわ。
それに私は能力を身に纏ったりするより派手に放射するタイプだし、今のやり方じゃあ消耗が激しい。
とにかくこのままではじり貧だ。なんとかしないと。……あれを使うか?
いや、駄目だ。あれは私達の目的を実現させるため、なくてはならない物。いくら荒木が相手だろうと、軽々しく使うわけにはいかない。
そう思っていたら、いきなり目の前に鉄球が現れた。
大川にはそう思えたが、実際は彼女の意識が『あれ』とやらに向いた一瞬に荒木が攻撃を仕掛けたのだ。
鉄球は大川から見て左側から飛んできている。このまま飛んだ場合は10センチほど前を掠めるであろう軌道だ。
それを最も近づいたとき固定した雨粒に叩きつけて大川へと軌道変化。それでとどめ。
「グッド!!完璧な『軌道』!『タイミング』!だッ!!
左眼窩から伝播する『回転』は『小脳』『大脳』を経由し『頭維』に抜け……
『頭蓋』!『脳髄』!!『脊髄』!!をシェイクしてドロドロのスープに変えちまうぜッ!!
勝った!!!頭をブッ飛ばすッ!!!」
荒木の勝利宣言が、大川にはひどく遠くで響いているように思えた。
そして鉄球が彼女の髪と並び、耳と、頬と、そして目の位置にまで飛び、――
507 :
武勇:2008/04/20(日) 09:46:41 ID:QxnKrItW0
――鼻。右目。頬。耳。そしてもはや完全に大川から離れ、致死の回転を秘めた鉄球はどこまでも真っ直ぐに飛んで消えていった。
「何……だと……」
荒木は自分の目が信じられなかった。あの状況で失敗など、ありえない。
空気を吸って吐くように、HBの鉛筆を指でベキッとへし折るように、スタンドは操れて当然なのだ。
視界もクリアだし、その他の感覚も全部まともだ。外す理由などない。
なら何故だ?奴らが何かしたのか?
あの妙な自信からすればありえない話じゃあない。だがどうやって?
疑問はまだある。『キャッチ・ザ・レインボー』自体は問題なく発動していることだ。
スタンドの発現自体を禁じるならともかく、能力だけを封じるというのも変な話だ。ましてやこの雨の中で。
瞬間、荒木の視線は上方へ飛んだ。
『クリアな視界』『「キャッチ・ザ・レインボー」は発動中』『雨』。推測するには十分だ。
「なるほど、『キャッチ・ザ・レインボー』は雨粒を武器とする。
なら僕に武器を与えなければいい……というわけだ。」
彼の目に映っていたのは、いがらしを中心とした透明な幕のようなもの。
それは水だった。いがらしが『水(ウォーティ)』のカードにより作り出した疑似天井が、雨を荒木と大川の周囲から閉め出していた。
「どうかしら、荒木先生? 確かにあなたの言う通り自然現象そのものを操るほどの力はないけれど、この程度なら私の力だけでも出来るんですよ。」
そういったいがらしの顔は、とっておきの悪戯が成功した少年のようだった。自失を装い、最高の効果を上げられるタイミングを狙っていたのだろう。
荒木の全身に怒気が満ちる。必勝の策を破られた恥辱、そして有頂天となり術の発動に気付かなかった自分自身への怒り。
その他様々な感情が一度に噴出し、彼は衝動に突き動かされるようにいがらしへと走った。
だが、いがらしはあくまで勝ち誇った笑顔を崩さない。
「無駄よ、荒木先生。確かに今私は水(ウォーティ)の維持に力を注いでいるから、防御も反撃もできない。
波紋なり何なりを使えば私は倒せるかもしれないけど、でもそこまでよ。」
何故か? 今ひとつの陰が荒木の背後から迫っているからだ。
「よくやったわよいがらし! あとは死なないように気をつけなさい!!」
大川である。
「たとえいがらしを倒して水を強制解除させたところで、雨が私たちに届くより先に私の炎があなたを灼く!!
あるいは標的を素早く私に切り替えたとしても、今度はいがらしの水があなたを貫く!!
これで……チェックメイトよ!! あなたに敬意を表して『「一手」遅かったな……』とでも言おうかしら!!?」
508 :
武勇:2008/04/20(日) 09:47:13 ID:QxnKrItW0
絶対的優勢が一転、今や荒木は窮地に立たされていた。
『キャッチ・ザ・レインボー』は封じられ、『鉄球』は二つとも手元になく、その上『挟み撃ちの形』。
どう考えても絶望的な状況である。既に勝敗は決したと言い切ってしまっても問題ないであろうほどだ。
だが、それでも彼は止まらない。真っ直ぐに、いがらしを目掛けて拳を叩き込む。
荒木のパンチは、正確にいがらしの心臓へ向けて放たれていた。
さらに手が電気を帯びているように見えることからすると波紋を纏っているに違いない。
間違いなく当たれば致命傷だったが、それはいがらしの左胸に軽く触れる程度にとどまった。
「ぐ……はぁッ!!!」
しかしそれでも波紋は人体を伝わり、全身に甚大なダメージを与える。
さらに魔法を使うための精神集中が乱され、逆流した魔力がいがらしの体力を容赦なく削り取った。
「お……恐ろしい……荒木先生、私はあなたが怖い…!!
その『知』と『力』の全てが……敵にして、初めてわかるわ……!!!
でも……もう遅いわ。大川さんの手がとどいたのがわかるでしょう?私を撃ち抜くはずだった手が止まった理由……!!!
すでに!! あなたの敗北は…決定されているのよっ!!!」
地の底から絞り出すような呪詛にも似た言葉を吐き、いがらし寒月は糸が切れたように崩れ落ちた。
そして最後の言葉が示すとおり、もはや荒木の命は風前の灯火。
「残念だったわね、私が間に合っちゃって。
あの程度じゃあいがらしは死なないわ。『せめて一人でも道連れに』と思ったんでしょうけど、無駄足ってわけね。」
大川の掌が荒木の右肩に手形を付け、肉の焼ける不快な臭いを放っている。これが荒木の拳を止めたのだ。
手は炎を内包し、それ自体が熱を持っている。このまま能力を解放するだけで荒木は一塊の灰と化すだろう。
「もう一度言うわ。『一手』遅かったわね。……さようなら!!!」
509 :
武勇:2008/04/20(日) 09:47:39 ID:QxnKrItW0
「………ああ、その通りだとも。アリーヴェデルチ(さよならだ)。」
大川の炎は放たれなかった。手は遮るものがなくなって再び降り出した雨に打たれ、急速に熱を失っていく。
「な……なに……? 何が…起きたの……?」
肩に奇妙な感触。ついで異物感。その次に痛みが襲ってきた。
「いや、一つ訂正しておこう。一手遅れてなどいない。ちょうど王手詰み(チェックメイト)だ。
まあ、これは君たちが『一手遅れた』と見ることもできるかな? ……どう思う?大川君。」
「う……うわあああぁぁぁぁっ!!!!!」
言葉にならぬ絶叫。それが何よりも雄弁に大川の思いを表していた。
「そう、まさにそいつが僕の聞きたかった答えだ!!」
荒木の言葉に呼応するように、大川を打ちのめしたものが荒木の手に飛んだ。
独特のポーズで見せつけるように受け止めたため、大川にもその正体が知れた。
「て……『鉄球』………!?
そんな…馬鹿な……ありえ…ない……!!!」
それを最後に、大川七瀬の意識は闇に落ちていった。
――荒木は一つ目の鉄球も『キャッチ・ザ・レインボー・ジェントリー・ウィープス』に組み込んでいた。
豪雨による視界の悪さと激しい雨音がCLAMPの発見を阻み、相当遠くでループ構造を組んで待機させていたことでいがらしの天井にもかからなかった。
あとは適当なところでループを解除、数刻前までの荒木と同じく有頂天になっていた大川に叩き込んだ――というわけである。
荒木の悪魔的頭脳、狡猾なまでの機転、そして最高のタイミングを見抜く眼。
全てが大川といがらしのそれを上回っていたということだろう。
さて、これで議事堂上空での戦闘は一応の決着を見た。
では次は議事堂入口付近での戦闘、皆川対猫井に目を向けてみよう。―― To Be Continued...
青山 …そうか、ああ…せや。…ん。ああ、じゃ、切るで。
ガチャン
山根 今回の電話は何だ?少し顔色が優れないようだけど。
青山 …ちょっと前に講談社の星野とさいふうめいが殺られたんや。
どうやら同じ講談社の連中の手でな。
山根 また内ゲバ?
青山 多分な。あのラブコメ野郎がちょっと前に佐木だの藤沢だの
馬鹿ヤンキー共を追い出して暫くゴタゴタしたのは知ってるやろ。
山根 まぁね。
青山 で、それが収まったと思いきや今度はコレや。
あの2人以外に福本の野郎にも刺客が来とる。
山根 成程。今度は自分の所のギャンブル連中が標的という事か。
何とも落ち着きのない事だね、あのラブコメ男も。
そこまで彼は自分の同僚が信じられないのかな?
青山 さぁな。
山根 それとも何か拙い秘密でも握られたとかね。何れにせよ嫌な話だ。
青山 …人殺しの話は常に嫌なモンや。
山根 …青山先生?
青山 …さ、仕事に戻りや。無駄口叩いてる暇はあまり無いで。
山根 …ああ。
青山 ………
山根 ………
青山 (あの2人も殺られたか。これであの時の生き残りも…)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 回 想 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
青山 どうも初めましてぇ〜。ワイ、「バード」「ガチ」の青山広美ですぅ〜。
編集長 フハハハハハ!秋田書店へようこそ青山広美!
さて早速ですまないがキサマに一つ仕事を頼みたい!
青山 ハイ、喜んで!…で、どない仕事でっか?
編集長 ハーハハハハ!内容確認前に承諾とは頼もしいな青山!
素晴らしい!これこそ漫画家のあるべき姿だッ!
青山 (何かけったいなヤツやな。…やっぱり竹の方がマシか?)
編集長 さて、貴様に頼む仕事はこれだッ!
青山 えー、何々…「四大少年誌合同麻雀大会」でっか。これに参加しろと。
(ケッ!ガキの使いでもあるまいし!下らん仕事や!)
編集長 これは四大少年誌の面子を賭けた大会でな、負ける事は死と同義と思え!
青山 はぁ。
(ヘッ!ワイを誰やと思っとる!ワイはギャンブラー青山、
素人共とは比べ物にならない修羅場を潜り抜けてきた男や。)
編集長 参加者はこの8人だ!よく対策を練っておけ!
集英社 本宮ひろし、甲斐谷忍
小学館 能條純一、天獅子悦也
講談社 福本伸行、星野泰視&さいふうめい
秋田書店 青山広美、大和田秀樹
青山 モッ!モギィィィィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!
編集長 事前に他社からの襲撃も予想されるのでな、護衛もつけておいた。
紹介しよう!「地上最強の生物」板垣恵介!
板垣 よぉ、ジジイ。テメエがまだくたばってねぇとはな。
編集長 フハハハハ!お前も相変わらずで何よりだ!さて板垣!
お前はこの男の護衛に当たれ!襲撃者は殺しても構わん!
板垣 あぁ。で、コイツが逃亡しようとしたらどーするよ。
編集長 殺せ!
青山 ノッ!ノォォォォォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 回 想 オワリ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
青山 (…こうして少なくなればワイがギャンブル漫画のトップを取る事も
夢じゃなくなってくる訳や!いいで赤松!とっとと福本も殺りや!
グフフフッ…エフッエフッエフッ!)
山根 …なぁ、青山先生。
青山 …な、何や!
山根 今、何か良からぬことを考えていなかったか?
青山 …き、きき…気のせいや!とっとと仕事に戻らんかいクソガキ!
山根 そうか。
青山 …全く!余計な詮索はするモンやないでクソガキ!
山根 そうだな。
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現在の人数:55?/60
・編集長のモデルはハゲ。
・どう考えてもマトモな麻雀をする気が無ェ秋田書店。
・天獅子先生の龍虎シリーズ復刊してくれないかな。
いい加減渡鬼終われ。
荒木はCLAMPに、勝利。大川はリタイアか?
そして青山、お前……
>>504 俺最初の桃種書いた奴だけど、正直に言ってくれや
アレ、つまらなかったか?
青山もいい感じにアレだなあオイ。
ほんと島で松江名にしごかれてたのと同一人物には思えない。
>>514 いや、少なくとも俺はあれも十分よかったと思うよ。
>>504の考えはわからないけど、たぶん二人目の書き手ができたって意味じゃないか?
この手のリレー小説は構造的に結構な人数を必要とするものだし。
ただ正直、挙げてもらえたのは嬉しいけど昔のは今から見ると荒さが目立って恥ずかしい。
大川はどっちとも取れるようにぼかしておいたんで、次の人に任せます。
人の反響なんぞ気にしてたらこんなスレに書き込める物じゃない。
こんなのは好き勝手に書き散らしていいンだぜHAHAHA
そして麻雀はテキトーに嫌過ぎるメンツを出してみたが文章力がないから
自分には闘牌は書けん。が、天獅子先生はちゃっかり上位入賞して賞金で
銀座で遊んで気が何となくする(自分の中で天獅子先生はリアル安永プロ)。
そんな俺設定とチラシの裏。
何つー嫌すぎる面子w
しかし青山生き残ったという事は、伝説の青天井ワンツーが炸裂したのかな
桃種連載開始したな!!
安西もだけどな
安西の奴、漫画家としてはもう再起不能だと思ってたのに…
またヘブナーにとって充実した日々が始まりそうですね
鳥山の瞬間移動で、彼と和月の2人は即座に
許斐と車田の力が爆ぜた場所へと辿り着いた。
その瞬間、2人は驚くべき光景を目にした。
「…なぁ、和月。」
「あぁ、鳥山先生。ここには十数階建ての廃ビルが在った筈だ。
つい先程も航空写真で、少なくとも存在は確認してる。
だが、コイツは…」
2人の目前には廃ビルなど存在しない。
それどころか
「核?いや、コイツはそんな生易しい物じゃないなコイツは。
コイツは…いや、隕石が落ちたとしても説明が付かねぇ。」
そう和月が当惑せざるをえない光景が広がっていた。
それまで廃ビルが在ったらしき場所には文字通り何も無かった。
ジャンプの現役看板作家と黄金期看板作家の衝突である。
和月は建物が瓦礫の山と化している事くらいは予想していた。
鳥山は激闘の余波で一帯が灰燼と化していると予想していた。
だが状況は両者の予想を遥かに超えるものだった。
周囲への被害は比較的軽微で、少なくとも一帯の都市は消失しては無い。
だが建物の嘗て在った場所には瓦礫、いやそれどころか地面すらなかった。
只、とても深い、鳥山にも底が見えない位に深い穴が口を空けていた。
物理法則を無視し、膨大な力が極小な一点に集中された事が
ありありと示されるこの状況を見て鳥山は
「車田」
と、一声漏らした。
登場人数:0
退場人数:0
現在の人数:55?/60
・うん、やっぱり展開遅い。
・和月の口調とか少し変。
・安西のアレは、まぁノーコメント。
和月のキャラがあまり定まってないね
旧の頃はパピヨン+志々雄で、かなりキャラ際立ってたけど
523 :
小ネタ:2008/04/29(火) 09:38:57 ID:K/KSOrgT0
集英社と秋田書店の軍勢に偽装した講談社の衝突が続く中、
講談社の一角で一人の男がその存在を忘れられていた。
(…遅いなぁ。準備して待機って言うから待機してるのに
あれから何十時間経っても全く何もない。)
殺風景な部屋の中で彼は溜息をついた。
(…待機中の暇潰しだとアイツが置いて行ったモンハンも
いい加減飽きた…ってかモンハンって複数人プレイが
楽しいゲームなんだし、一人でやっててもイマイチ…)
その時、部屋の片隅の小窓が開いた。
見ると簡素な食事が盛られたトレーが置いてある。
(…この部屋は数時間おきに自動的に食事が出るみたいだから
餓死って事は無いけど…何というか味気ないんだよなぁ。)
数時間前と同じく彼は、のそりと食事のトレーを取りに行き、
あまり美味くないコッペパンに備え付けのマーガリンを塗って
もそもそと無言で食べる。
(…こういう所で食事に文句言っても始まらないけど、
このパンあまり美味しくないな。)
彼の名は安西信行。つい先程までは自分を見捨てた
小学館への復讐心に燃えていた男だった。しかし
(…もうどのくらい人とマトモに話してないんだろう、俺は。
昔はこうじゃなかったんだ。師匠がいて俺と雷句がいて、
あの変態に星野もいて、その他にも色々いて…
時々他の作家達も遊びに来て飲んで騒いで語らって…)
HIKIKOMORIっぽい時間が続いた為か今は少し情緒不安定だった。
殺風景な部屋の中で人知れず安西は昔を思いぽろぽろと涙を溢した。
これまでのあらすじ
講談社の洗脳を受けた小学館屈指の実力者、藤田和日郎を
同小学館の高橋留美子と椎名高志が激闘の末、何とか退ける。
椎名 「大丈夫ですか先生!藤田さん!」
留美子 「…正直、大丈夫とは言えないわ。久々に全力で闘り合ったけど
藤田君の技のキレは相変わらずね。かなり酷い目にあったわ。
…あ、いいのよ。藤田君は私が運ぶから。」
椎名 「いいんですか?体力の消耗は激しいはず…」
留美子 「いいのよ。その代わり移動手段は貴方に任せるわ…ところで。」
椎名 「あ、ハイ。」
留美子 「その手は…その指の動きは何かしら?」
椎名 「(検閲により削除)ですよ。」
留美子 「………!…………………?……………!?………………………!!!!!」
椎名 「さ〜っき言ってましたよねぇ〜る・み・こ・セ・ン・セ♪」
留美子 「い、いい、イヤねぇ。こんな所で何言ってるのかなぁ〜?ね、椎名君♪」
椎名 「…惚けても無駄ですよ!ぼかぁ!先生が(検閲により削除)って言うから!
必死の思いで!あのキ〇ガイ相手に!勇気を振り絞って!先生の為に!
そう!全ては先生の(検閲により削除)の!(検閲により削除)の為に!」
藤田 「噴ッ!!」
椎名 「ギャー!」
留美子 (藤田君!?)
椎名 「…今のは…藤田さん…意識が…戻っ…て…!?…イヤだ…それはイヤだ…!
ここでまた…逃…したら…また(検閲により削除)が…うやむやに…そんなの…」
留美子 (藤田君!いいタイミングで意識が戻って!)
「せっ!」
ゴ キ ッ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜しばらくお待ちください〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
椎名 「う〜ん…あれ、ここは?」
藤田 「…気付いたか。」
留美子 「…良かった!大丈夫だったのね椎名君!」
椎名 「あ、ハイ。」
留美子 「もう!心配させないで!あれは無茶よ!」
椎名 「無茶…ですか?済みません。ちょっと藤田さんと戦っている
途中からの記憶が曖昧になっていて…」
留美子 「不用意に前に出過ぎて藤田君の攻撃を貰っちゃったのよ。
藤田君は普段の秋田書店の連中とは格が違うんだから
…気をつけなきゃ駄目なのよ!不用意な行動は命取り!」
椎名 「…済みません。」
留美子 「謝ればいいって訳じゃないの!一歩間違えば死んでたのよ!
…いい?椎名君。貴方は私の…私の、大切な仲間なのよ。」
椎名 「!」
留美子 「…貴方が死んだら…その…辛いじゃない。」
椎名 「…!先生…!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下 150行程 省 略 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
留美子 「…いい?椎名君が頑張ってくれるのは嬉しいけど、
これからはあまり無茶しちゃ駄目よ…約束して。」
椎名 「ハイ!先生!」
留美子 「…よろしい。じゃ、藤田君の体力も少し戻ったようだから出発よ!
目的地は○○デパートのPEACH-PIT!」
椎名 「ええ!行きましょう先生!藤田さんはもう大丈夫ですか?」
藤田 「…あ、ああ。」
(…「ラブコメの女王」の異名は相変わらず伊達じゃないか。
あれ程(検閲により削除)に猛り狂っていた椎名を力技と
舌先三寸で完全に丸め込むとは…恐るべきだな。)
さすが留美子さんだ、椎名が暴走してもなんともないぜ。
この人たちがえなりに合流したら旧版から通しても最強クラスのチームが出来上がりそうだ。
今回の留美子は素で黒いなw
物事がゴチャゴチャして時系列がイマイチわからない。
大まかな流れはこんな感じでいいのかな。
秋田書店vs小学館、秋田書店大敗
↓
小学館の秋田書店反乱分子粛清開始
↓
各出版社PEACH-PIT捕獲作戦
CLAMPvs集英社軍団、開始
↓
車田&板垣、集英社襲撃。
車田、福本抹殺失敗。
↓
車田、許斐の追撃を受ける
小宇宙大爆発
↓
講談社、集英社&小学館襲撃開始
集英社近辺全面封鎖
あとどこかに藤田や安西の失踪とか赤松のクーデターとか
車田の離脱とか留美子&椎名vs藤田とか山賢復活とか
長谷川裕一の帰還とか入るみたいな。