ちんこ
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「……なんてのは無理、か」
一瞬考え付いた素敵な妙案を頭で払いつつ、フレイザードはキメラの翼をデイパックにしまい込んだ。
活用法については、これからじっくり考えていけばいい。
ピッコロに使わせ、どうにか禁止エリアに飛ばさせるという手も悪くはないが……用心深いピッコロが、簡単に引っかかってくれるわけはないだろう。
「フレイザードよ、後ろの方はどうだった?」
「ああ、特に何もなかったぜ」
汽車中央部で何気なく合流を済ませたフレイザードの腹の内では、ピッコロを出し抜くための作戦会議がめまぐるしく展開されている。
この汽車が向かう南への道中、或いはピッコロに一泡吹かせるチャンスも廻ってくるかもしれない。
その時を思い、炎と氷の魔物はひたすらに考えるのだ。
勝利の栄光を、掴む術を。
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「俺様の名前は、キャプテン・ウソップ! 世界の海をまたにかける、世が認めし大海賊だァァ!!」
「俺の名前はモンキー・D・ルフィ! ウソップ船長の一番の子分だァァ!!」
「こらこらルフィくん。ウソップ船長ではなく、キャプテン・ウソップだ。言ってごらん、キャプテェ〜ン・ウソォ〜ップ」
「キャプテ〜ン・ウソォ〜ップ」
「違う違う。『テ』のニュアンスはもうちょっと間延びした感じでだな……」
「キャプテェ〜ン・ウソォ〜ップ」
「そうそう。やれば出来るじゃないかルフィくん。さすがはこのキャプテン・ウソップの一番の子分……む? どうやら敵が来たようだ」
「よう。俺の名前は志々雄真実。お前が世に聞く大海賊、キャプテン・ウソップか。俺の国盗り成就のため、お前の命を頂くぜ」
「ふふん。また今日も、恐れ知らずな愚か者が散っていくか……だがこのキャプテン・ウソップを相手にするというのであれば、その前に我が一億人の子分達を……」
「そいつ等なら、もう始末しておいたぜ」
「ぬ、ぬわぁにぃ〜〜〜っ!!? くっ、致し方ない! ならばこのキャプテン・ウソップが、直々に相手をしてや……」
「終の秘剣 火産霊神」
「ぐぎゃあああああッ!!?」
「きゃ、キャプテン・ウソップゥゥゥ!!?」
「ふん、恐れるに足らずだな、キャプテン・ウソップ」
「ぐっ……馬鹿な、このキャプテン・ウソップ様が、こんなところで死ぬとは……」
「キャプテン・ウソップ! 死んじゃ駄目だ!」
「泣くなルフィくん。君もこのキャプテン・ウソップの子分であるというのなら……立派に生きて、立派に死んでみろ」
「う、ウソップ……」
「キャプテン・ウソップだ。私が死んでも、ウソップ海賊団にはまだ君がいる……私も、安心して逝けるというものだ……」
「う、うう……分かったよキャプテン・ウソップ。俺はもう泣かねぇ。
オレ、きっとキャプテンみたいな立派な船長になって……いつか、キャプテン・ルフィって呼ばれるくらいの海賊王になってやるよ!
だから……もう泣かねぇッ!!!」
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時は遡り、放送直前。
さいたま新都心駅にて悲運な遭遇をしてしまったルフィは、汽車内からウソップの死体を降ろし、近場に埋葬してやった。
その間、傍観者であった飛刀からウソップの勇士その他諸々を聴き、ルフィは新たな決意を固めるようになったのだ。
悲しんでいる暇はない、と。前を向こう、と。
エテ吉、バッファローマン、世直しマン、スヴェン、イヴ、ロビン、そしてウソップ。
死んでしまった仲間は数多く、その悲しみも計り知れない。
だが、いつまでも悲しんではいられない。
仲間の死を乗り越え、仲間の死を背負って生きていかなければならない――ルフィはまだ、生きているのだから。
――なあ、ルフィの旦那。これからいったいどうするつもりなんだい?
ルフィを新たな主人と見定めた飛刀が尋ねる。
「ウソップの仲間だっていう、そのポップとかパピヨンってやつ等に会ってみてぇ。おまえはどうしたいんだ?」
――おれは、Lって奴にキン肉マンの戦いの結果を知らせてやりてぇ。どっちが勝ったのか、なんてまだ分かっちゃいねぇけどよ……
ルフィの一時の乗車に反応がなかったことから見て、やはりあの時は既に、ウソップ以外の乗客はいなかったようだった。
いつの間にか消えてしまったキン肉マンと志々雄。
その決闘の行く末を最後まで見届けられなかったのは悔しいが、結果はもうすぐ、放送という形で知ることが出来る。
『――ご機嫌いかがですかな、皆さん。今回の放送は私、フリーザが担当します。』
噂をすればなんとやら。
訪れた六回目の放送に、ルフィは息を呑む。
この放送は、参加者の脳に直接語りかける形で行われている。
故に、参加者ではなく支給品として存在している飛刀は、この放送を実際に聴くことはできない。
ルフィから、詳細を聴くしか術はないのだ。
「……キン肉マンに志々雄って奴は、どっちも死んだってよ」
――そうか……。
大体放送が終了した頃、ルフィは静かに、放送で告げられた死者の名を口にした。
それを聞いた飛刀は、間接的だがついに決闘の結果を知ることになったのだ。
キン肉マンVS志々雄真実――結果は、相打ちだったのだと。
「それに、ウォンチューとツバサとブチャラティも死んでた」
キン肉マンと志々雄の死亡を告げた後、ルフィはさらに三人の名を口にした。
飛刀にしてみれば、どれも聞いたことのない名前ばかりだったが、彼等とルフィがどのような関係にあったのかは、その様子から十分に察することができる。
怒りを奥底に溜め、ギリッと奥歯を噛み締める仕草――耐えているのだ。
ルフィは、悲しみを心中に閉じ込め怒りに変換することで、過酷な運命に必死に立ち向かおうとしている。
「でも、まだルギアは生きてる。……そういや、東京タワーってとこで合流するはずだったんだよな。早く行ってやらねぇと」
助け合うべき仲間は、まだ残っている。
もう失わないため、仲間と共に生き続けるため、ルフィは悲しみを封じ込めて前を向く。
腰には飛刀、背には新しく仲間に加わるであろう、頼もしい男を連れて。
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25 :
ちんこ:2006/11/13(月) 00:08:43 ID:/h7bnE18O
ちんこ
「ふははははは〜! 愚かな人間共よ! 貴様等全員、この宇宙最強種族であるカカロット様が殲滅してくれるわ!!」
「宇宙最強種族だと? ふん、笑わせるな。真の最強とは、この天才バスケットマン・桜木花道のことを言うのだ。見よ! この豪快なダンクシュートを……」
「か、め、は、め、波ァァァ―――ッ!!」
「な、なに……この天才が――ぐあああああああっ!!?」
「このヤロウッ! よくも桜木をやってくれたな! テメーはこの日向小次郎様のタイガーショットで粉微塵に……」
「か、め、は、め、波ァァァ―――ッ!!」
「な!? ぐがあああああああああああっ!!?」
「ふん、下等生物共が。地球人の分際で、高等なサイヤ人に歯向かうからこうなるのだ」
「おっと前座の出番は終わりだぜ。地球人が本当に下等かどうか、この男塾一号生・伊達臣人が見せてやる」
「ほう、貴様は雑魚二人とは違うようだ」
「当たり前だ――喰らえ、覇極流奥義千峰塵ッ!!」
「攻撃の速度がノロいわっ! か、め、は、め、波ァァァ―――ッ!!」
「ご、ごばあああああああああああっ!!?」
「ふん、やはり貴様も他の地球人となんら変わりない、雑魚生物だったようだな」
(やめろおぉぉぉ! オラは、オラはそんなことしたくねぇ!!)
「――黙っていろ地球育ち。この身体は、俺の身体だ。貴様の出る幕はない」
「違う! その身体は、悟空の身体だ!」
(! ルフィ!)
「性懲りもなく、また地球人が威勢を張ってきたか。そんなにこの俺に殺されたいか?」
「うるせぇ! おめぇは邪魔なんだよ! さっさと悟空の身体から出て行きやがれッ!」
「誰が出て行くか! この身体は元々俺の身体なんだよォッ! か、め、は、め……」
「うおおおおおおおおおおお! ゴムゴムの――――バズーカァァァァァァッ!!!」
「な……そんな――究極の戦闘民族であるサイヤ人が、こんな下等生物にィィィ!!?」
「目を覚ませ、ゴクウゥゥゥゥゥ!!!」
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(クリ、リン……? 違う……この声は、ル、フィ……?)
ルフィに背負われながら、己の精神を取り戻した孫悟空は、未だ眠りの中にいた。
だが、覚醒の時はそう遠くない。
彼が目覚めた時、隣には誰がいるのか。
それは、志を同じくした仲間であって欲しい……。
サイヤ人の血は、地球で築いた仲間達との絆によって清められた。
地球人を殺すのではなく、地球人を守るため。
目覚めた後も、孫悟空は戦い続けるのだろう。
【埼玉県/さいたま新都心駅周辺/日中】
【モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE】
[状態]:両腕を初め、全身数箇所に火傷。疲労・ダメージ大。少し空腹。
:ギア・2(セカンド)を習得
[装備]:飛刀@封神演義
[道具]:荷物一式×2 (片方は食料なし、もう片方は食料・水、残り3/4)
:賢者のアクアマリン@ハンター×ハンター、いびつなパチンコ(特製チクチク星×5、石数個)、大量の輪ゴム
:ボロいスカーフ×2、死者への往復葉書@ハンター×ハンター(カード化解除。残り八枚)、参號夷腕坊@るろうに剣心
[思考]1:ルキアと合流する為に東京タワーへ。
2:ルキアと合流後、ポップ、パピヨン、Lと接触するため大阪に向かう。
3:"仲間"を守る為に強くなる。
4:"仲間"とともに生き残る。
5:仲間を探す
【孫悟空@ドラゴンボール】
[状態]:顎骨を負傷。出血多量。各部位裂傷
:疲労・ダメージ大。空腹でまともに動けない
[装備]:サイヤ人用硬質ラバー製戦闘ジャケット@ドラゴンボール
[道具]:荷物一式(食料無し、水残り半分) 、ボールペン数本、禁鞭@封神演義
[思考]1:気絶中
2:不明
【秋田県/汽車内/日中】
【フレイザード@ダイの大冒険】
[状態]:体力、負傷共に全快時の4割ほどまで回復、氷炎合成技術を実戦経験不足ながらも習得
:核鉄による常時ヒーリング。
[装備]:霧露乾坤網@封神演義 :火竜ヒョウ@封神演義 :核鉄LXI@武装練金
:パンツァーファウスト(100mm弾×1)@ドラゴンボール
[道具]:荷物一式、キメラの翼@ダイの大冒険
[思考]1:キメラの翼の活用法を考える。
2:ピッコロを、ダイの元へけしかける。
3:氷炎同時攻撃を完全に習得する。
4:残り人数が10人以下になったら同盟解除(だが隙あらば・・・?)
5:優勝してバーン様から勝利の栄光を。
【ピッコロ@ドラゴンボール】
[状態]ほぼ健康
[道具]:荷物一式 、前世の実@幽遊白書、スナイパーライフル(残弾15発)
[思考]1:機関車でミニ日本中央部へ向かう。
2:悟空他、参加者皆殺し。
3:フレイザードを利用。
4:残り人数が10人以下になったら同盟解除(今の所、フレイザードを闇討ちするつもりはないようだ)
5:主催者を殺す。
※ウソップの死体は埋葬しました。
【ピッコロ@ドラゴンボール 死亡確認】
残り29人