ジャンプキャラ・バトルロワイアル PART.10

このエントリーをはてなブックマークに追加
125 ◆14iGaWqIZs
>>99 を以下にに修正

「何と・・・・ヒル魔殿が!? 間に合わなかったか・・・・」
 瀬戸大橋を大半を渡ったところで第四目の放送、淡々と発表される死者の中に蛭魔妖一の名を確認して剣心は落胆した。
 今頃はセナは自分と同じ、いや付き合いが長い分深く悲しんでいるだろう。
 それにして主催者たちの悪辣ぶりには反吐が出る。死者一人の蘇生という“ご褒美”をチラつかせ殺し合いを激化させるとは。
(今まで頑なにゲームを拒否していた者でも友の蘇生にすがりくき、手を染めるかもしれぬ。そして拙者も・・・・)
 今でこそ“志々雄の所業と同じ事”と切り捨てられるが、万が一完全に抜刀斎なってしまったら・・・・! 剣心は僅かに身震いする。
 心の中で死者への黙祷を捧げると剣心は考える。蛭魔の死が確認された以上、ここで引き返すべきだろうか。
 ナルトの名は呼ばれなかったが少なくとも四国には殺戮者が存在している。彼も無事とは限らない。
 このままナルトの回収と蛭魔の敵を討つべく四国へのり込むか? 目を閉じて時間にして約10秒思考する。
(きっかり一時間、ナルト殿を捜索する。可能ならヒル魔殿の亡骸を回収する!)
 時間を限って四国へ乗り出す事を選択した。
 とりあえず走った。たいした時間もかからず四国の地を踏む寸前、それを感じた。
(・・・・只ならぬ気配。かなり近い。橋の下でござるか・・・・?)
 今の自分には折れた刀は既に廃棄していので武器になりそうな物は刀の鞘しか所有していないが、ハッタリくらいにはなりそうだ。
 で、どうすか? ゲームに乗っているなら輩なら最悪回れ右する選択肢もある。自分の脚力なら逃走は可能だろう。だが相手に戦う気が無いならこちらも交戦の意思は無い事を伝えなければ今後よけいな誤解を生むかもしれない。
 迷っている内に下から何か投げられてきた。確認すると石を紙で包んだ物である。紙にこう書いてあった。
“こちらに戦う意思は無い。願わくば交渉したい。返答されたし”
 ホット胸を撫で下ろし剣心も返事を書き石を包んで橋の下に落とす。
 しばらくして闇の中から男が一人現れた。構えは取らず自然体である。
「手紙にも書いた通り交戦の意思は無い。俺は鵺野鳴介、手を貸してほしい」
「拙者は緋村剣心と申す。こちらにも戦う意思は無いでござる。とりあえず四国の状況を教えてくださらんか。」