ジャンプキャラ・バトルロワイアル PART3

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68悪のパーティー1/3
ピッコロ大魔王は北へと足を進めていた。
青森の北、北海道が禁止エリアに指定されるのは十分承知している。
だからこそ、そこから逃げてくるものを待ち受けようというわけだ。
もちろん、バッファローマンを殺すことを諦めたわけではない。
いずれは探し出して殺すつもりでいる。
…やがて、北海道へつながる青函トンネルが見えてきた。
「……ん? あれはなんだ、人間ではなさそうだな…」
ちょうどトンネルを出てきたのは、身体の半分が炎、もう半分が氷に覆われた怪物だった。

「ここまで来れば禁止エリアはもう関係ねぇな。少し休むとするか…って、誰だ!?」
疲労回復に努めようとしていたフレイザードは、トンネルを出たところで出くわした「そいつ」に一瞬気圧された。
大魔王を名乗るモノが放つ威圧感を、バーンのそれには及ばないものの、近いものを本能的に感じ取ったのだ。
「テメェ…何者だ!」
「わしはピッコロ大魔王だ。…ふふ、そう怯えるな。その姿、そしてその身に纏う雰囲気…お前もこのゲームに乗っているのだろう?」
緑色の肌をした怪人はゆっくりとフレイザードの方へ歩み寄る。
フレイザードは相手に疲れを見せないように、虚勢を張りながら答える。
「そうだ!俺はこのゲームに勝って、バーン様に勝利の栄光を…」
「バーンだと?確か主催者の一人だったな…(コイツは主催者の部下か…わしがいずれ主催者を倒すつもりであることは、知らせない

方が良いな…)」
「(ちっ…オレは何をベラベラ喋ってるんだ。…だが、攻撃しようにもこう疲労が激しくては…!)」
ピッコロはなにやら思案し、フレイザードは戦うべきか迷っている。
しばしの間を置いて、先に口を開いたのはフレイザードだった。
「オレ様になんのようだ?戦うつもりなら容赦しねぇぜ」
相手を睨みつけ威圧したつもりだったが、炎も冷気も消えかけた姿ではあまり迫力はなかった。
「フン、そのつもりならとっくにそうしているだろう。大方、疲労が激しくてわしに勝てるか迷っている、というところか」
「(クソッ、お見通しかよ)…だったらどうだっていうんだ!?」
ピッコロはニヤリと笑い、さらにもう一歩足を踏み出す。そして…
「貴様…わしと協力せんか?」
「…なに?」