【総合】漫画SSスレへようこそpart17【SSスレ】
「くぅああああああああああつッッ!!答えい勇次郎ぉ!!」
突然、東方不敗は活を入れて左拳を突き出した。勇次郎はにやりと口元を歪める。
あれをやるのかッッ!!
「流派ッ!東方不敗は!!」
勇次郎は足を広げて踏ん張り両手を掲げ、全力の構えでこれに答えた。
「王者の風よッッ!!」
東方不敗は瓦礫の山から飛び降り、勇次郎に向けて下降しながら無数の拳を繰り出す。勇次郎もまた
同等の手数の拳を繰り出し、応じる。拳が交差し、ぶつかりあう盛大な音が大気を揺るがす。
「全新!」
「系裂!!」
「天破侠乱ッッ!!」
最後の一撃が両者の中間で重なる。拳と拳の接触点から稲妻がほとばしり、二人の闘志が炎となって
周囲を囲う。そして二人は同時に叫んだ。
「見よッッ!東方は赤く燃えているぅぅぅぅ!!」
しばしの間、視線がぶつかりあった。両者は沈黙したが、闘志の炎は燃えたぎり唸りをあげる。
そして不意に炎は消え、廃墟と化した地に再び静寂が訪れた。
数秒の後、東方不敗が語りかけた。
「勇次郎よ、腕を上げたな」
拳が離れ、両者は直立に姿勢を正す。勇次郎はふん、と鼻を鳴らしてしゃべる。
「たかだか1、2年稽古をつけた程度で師匠面をするのかい? 東方不敗よ」
それを聞き、東方不敗はおかしそうに笑い声を上げた。
「はっはっは!言うようになったではないか勇次郎!」
「で」勇次郎は笑いもせずに言った。
「俺に何の用だ?」
しかし、昨日の夜はすごかったんだなー。2回に分けて全部読んだよ!
新人さんにブラックキングさん、うみにんさんにサナダムシさん、
とどめはVSさんか。すげえ豪華。満足。じゃあ一言レビュー。
・リバース
何回も人生をやり直す、という事でしょうか?最後まで完結させて下さい!
・超格闘士大戦
ライトサイド集合で一部完結ですか。このメンバーでどんな死闘が展開するのか?
・出来杉帝国
ギラーミンとげんごろう強すぎる。パーマン軍団の逆襲に期待。いよいよ核心ですか。
・しけい荘
予想以上の激闘ですね。シコル、あっさりやられるかと思いきや、ハードな展開だ。
・ヤムチャのお話
相変わらずのデンパっぷりだな。VSさんは会話のセンスが異次元。悟空だらけかよw
ところで、
>>191のニョクマムってベトナムの魚醤じゃなかったけ?違った?
正解ならVSさんはドラ麻雀をこのまま投げ出さない、というのを賞品でお願いします。
「6歳のころに我が流派東方不敗に入門し、わずか2年でわしの元を離れたお前がいまや地上最強の
生物と呼ばれるまでになったとはな、感慨深いものよ。お前ならば、わしの持つキング・オブ・ハートの
紋章を受け継ぐ資格があると踏んだのだが……残念なことだな」
勇次郎は「ケッ」と漏らした。
「人類の歴史を裏から守り続けてきた、5人の戦士により構成されるシャッフル同盟。その主格、キング・
オブ・ハートの称号か。俺には興味が無ぇ。今更そんなことを確認しに呼び出したわけじゃああるまい」
東方不敗は周囲に目をやり、勇次郎に話しかける。
「なぁ勇次郎よ、今の世界の状況、お前はどう捉える?大地殻変動により各国の主要都市は破壊され、
世界中どこもかしこも確実に破滅が迫ってきておる。にも関わらず人々はやれ大擂台祭だのガンダム
ファイトだのと浮かれるばかりで現状に目を向けようともしない。その認識の甘さが藤堂兵衛だのの跳梁
を許すというに。人間とはつくづく度し難い生き物だとは思わんか」
「興味無ぇな」
東方不敗はそれを鼻で笑った。
「お前らしいな勇次郎よ。だがな、近年わしはある兵器と出会った。その兵器は一機あらばこの世界全土
を制圧できようというもの。わしの目的を果たすためにはその兵器、すなわちデビルガンダムとお前の力
が必要不可欠なのだ」
「で?」
「デビルガンダムには強靭な生命力を持ったパイロットが求められる。地上最強の生物と呼ばれるお前
ならば、十分に役割を果たすことができるであろう」
「強靭な生命力を持ったパイロットだぁ?」勇次郎が首を傾げる。「だったらアンタが乗れよ」
「それが出来れば苦労は無いのだがな……。デビルガンダムには重大な欠点がある。パイロットとして
搭乗した者は、デビルガンダムの生体ユニットとして完全にとりこまれてしまうのだ」
そこまで聞いて、勇次郎は含み笑いを漏らした。
「馬鹿かいアンタ。そんなこと聞いて『はい乗りますよ』なんて言うとでも思ったのか?」
「どう説明しても、どうせお前には断られると思っておった」東方不敗が答える。
「だから勇次郎よ、力ずくでもお前をデビルガンダムに搭乗させてやるわ!」
東方不敗は腰に巻いた布をほどいて両手で掴み、それをピンと張った。