彼が何歳の時かは特定できないが、まだ若い頃、とある夏の日に急に降り出した雨を避けるため、
大樹の下で雨宿りをしていた時、突然稲妻が彼を襲った。つまりは落雷に遭ったのであるが、
この時彼はとっさに愛刀千鳥を抜き、稲妻の中にいた雷神を一刀両断に斬り伏せたという。
このため体に後遺症は残ったものの、奇跡的に一命はとりとめたと伝えられている。
これはもちろん言い伝えであるが、鑑連が落雷により生涯下半身不随の身となったことは
広く知られている。
彼は以後この刀を「雷切(らいきり)」と名付け、生涯肌身離さず所持したという。
また、家臣たちは彼を雷神の生まれ変わりとして信じたため、戦えば必ず勝つとの信念が生まれ、
ためにその兵は家中でもっとも強かった。